説明

パイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法

【課題】パイロットチャネル情報が変更された場合にのみ、第2プロセッサがパイロットチャネルを更新するので、同一パイロットチャネル情報の処理を最小化してシステム効率の向上を図り、パイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法を提供する。
【解決手段】放送用端末機におけるパイロットチャネルの更新方法は、第1プロセッサが、第1パイロットチャネル情報を取得し、前記取得した第1パイロットチャネル情報を保存する過程と、前記第1プロセッサが、第2パイロットチャネル情報を取得し、前記取得した第1及び第2パイロットチャネル情報からパイロットチャネル情報の変更の有無を判断する過程と、第2プロセッサが、前記パイロットチャネル情報の変更がある場合、前記第2パイロットチャネル情報に基づいてパイロットチャネル情報を更新する過程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送用(Broadcasting)端末機に関し、特に、パイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送用端末機、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンなどの多様な機能を提供する移動通信端末機が開発され、特に、衛星でオーディオ、ビデオ、データのサービスを包括するデジタルマルチメディア放送をサポートする放送用端末機の開発が活発になってきている。
【0003】
以下、放送用端末機のうち、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)端末機を例にして説明する。DMBシステムは、マルチメディア情報やデータを、移動中にDMB端末機で受信できるように提案されたシステムであり、地上波DMB(Terrestrial DMB: TDMB)システムと衛星DMB(Satellite DMB: SDMB)システムとに分けられて開発された。また、DMBサービス方式は、システムA、Dh、EのDMB方式に分類され、このうち、システムEは、コード分割多重(Code Division Multiplexing: CDM)方式を用い、衛星DMBに適用される。
【0004】
このようなCDM方式が適用された衛星DMBは、CDMチャネル構成情報がないと衛星DMB端末機を駆動することができない。このCDMチャネル構成情報は、パイロットチャネル情報に含まれている。パイロットチャネル情報とは、受信信号の分析情報、拡散信号の同期検出情報、受信機制御情報、CDMチャネル構成情報であり、このようなチャネル情報は、パイロットチャネルで衛星DMB端末機に提供される。従って、パイロットチャネルに含まれているパイロットチャネル情報が受信されないと、衛星DMB受信機の駆動は不可能である。また、放送局から送出されるパイロットチャネル内のパイロットチャネル情報が変更された場合、該変更されたパイロットチャネル情報に合わせてパイロットチャネル情報を更新しないと、衛星DMB端末機の円滑な放送受信及び作動ができない。
【0005】
従って、現在、衛星DMB端末機の受信端に備えられた第1プロセッサが、予め設定された所定周期でパイロットチャネル情報を取得して第2プロセッサに提供すると、第2プロセッサがパイロットチャネル情報を更新する。
【0006】
図4は、従来の衛星DMB端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法を示すフローチャートである。図4に示すように、第2プロセッサのパイロットチャネル情報周期を設定し(S11)、衛星DMB端末機を駆動すると(S12)、第1プロセッサがパイロットチャネル情報を取得する(S13)。第1プロセッサが、設定された周期ごとにパイロットチャネル情報を取得して第2プロセッサに転送すると(S14)、第2プロセッサは、パイロットチャネル情報のバージョンナンバーを確認し(S15)、バージョンナンバーの変更がある場合には(S16)、パイロットチャネル情報を更新する(S17)。
【0007】
図4の一連の過程から見ると、設定された周期で第2プロセッサにおいてパイロットチャネル情報を更新するか否かを判断し、バージョンナンバーの変更がある場合、パイロットチャネル情報を更新する。
【0008】
従って、第2プロセッサによりパイロットチャネル情報が更新される周期は、システムの効率面から技術的に重要な意味を持つ。例えば、現在東芝(Toshiba)社が提供している第1プロセッサ(例えば、パイロットチャネル情報処理部)の場合は、最小1つのスーパーフレーム周期(76.5ms)から最大16個のスーパーフレーム周期(1224ms)ごとにパイロットチャネル情報を取得し、そのパイロットチャネル情報の変化に関係なく第2プロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit))にパイロットチャネル情報を転送して、パイロットチャネル情報の更新が行われるようになっている。
【0009】
図5は、一般的なパイロットチャネルの転送フレームの構成を示す。図5に示すように、1つのフレームは、「1」の連続であるパイロットシンボル(PS)と、意味のあるパイロットチャネルデータ部分であるDn(D1〜D51、ここで、n=1、2、...、51)とから構成され、12.75msの長さを有する。このうち、パイロットチャネルの実際情報が含まれている有効データ(payload data)はD3〜D22、D27〜D46であり、その他のパイロットチャネルのデータ部分は、固有値や検査値(Reed-Solomon parity check bits)を有する。
【0010】
6つのフレームは、スーパーフレームである。1つのスーパーフレームは、76.5msの長さを有する。このような比較的短い時間を最小周期として、パイロットチャネル情報が第2プロセッサに転送されるので、第2プロセッサは、パイロットチャネル情報を受信して、既存のパイロットチャネル情報と比較する過程を該当周期ごとに実施しなければならない。よって、制御の負担が増加する。すなわち、使用者の入力の処理中、ユーザインターフェース関連作業の実行中、又は放送受信機の作動に必要な作業の処理中にも、常にパイロットチャネル情報を受信して既存情報と比較する過程が必要であるため、より高いクロック速度で動作する高性能の第2プロセッサが必要になる。このようなパイロットチャネル情報は、放送運営上、チャネル改編や放送運営の変更の場合を除いては変更されることはないが、DMB放送システムにおける最優先の基準情報であるため、その変化に敏感に反応するようにシステムを構成しなければならなかった。
【0011】
前述したように、従来の衛星DMB端末機の最優先情報であるパイロットチャネル情報は、受信機のパイロットチャネル情報処理部において、比較的短い周期である1つのスーパーフレーム〜16個のスーパーフレーム周期で取得され、その変化に関係なく常に衛星DMB端末機の第2プロセッサに提供される。従って、第2プロセッサは、新しいパイロットチャネル情報を解析して現在使用中のパイロットチャネル情報の変更有無を確認した後、変更がある場合には、既存内容を更新する作業を周期ごとに実施しなければならず、第2プロセッサの作業負担が大きくなるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、CPUの作業負担を低減する、パイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、パイロットチャネル情報が更新された場合にのみCPUがパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法を提供することにある。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、パイロットチャネル処理部が、パイロットチャネル情報の更新が必要であるかを判断して、変更されたパイロットチャネル情報のみをCPUに転送することによりCPUの作業負担を低減する、パイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このような目的を達成するために、本発明に係る放送用端末機におけるパイロットチャネルの更新方法は、第1プロセッサが、第1パイロットチャネル情報を取得し、前記取得した第1パイロットチャネル情報を保存する過程と、前記第1プロセッサが、第2パイロットチャネル情報を取得し、前記取得した第1及び第2パイロットチャネル情報からパイロットチャネル情報の変更の有無を判断する過程と、第2プロセッサが、前記パイロットチャネル情報の変更がある場合、前記第2パイロットチャネル情報に基づいてパイロットチャネル情報を更新する過程とを含むことを特徴とする。
【0016】
好ましくは、前記パイロットチャネル情報の変更有無の判断において、前記第1及び第2パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが異なる場合、パイロットチャネル情報の更新が必要であると判断する。
【0017】
また、このような目的を達成するために、本発明に係るパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機は、設定された周期でパイロットチャネル情報を順次取得してパイロットチャネル情報が変更されたか否かを判断し、パイロットチャネル情報が変更された場合は、割り込みを発生して前記取得したパイロットチャネル情報を第2プロセッサに転送する第1プロセッサと、パイロットチャネル情報が変更された場合にのみ、前記第1プロセッサからパイロットチャネル情報を受信してパイロットチャネル情報を更新する第2プロセッサとを含むことを特徴とする。
【0018】
好ましくは、前記第1プロセッサは、前記パイロットチャネル情報が変更される度に該当パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが保存される第1メモリと、前記パイロットチャネル情報が変更される度に前記第2プロセッサによるパイロットチャネル情報の更新のために転送されるパイロットチャネル情報が保存される第2メモリと、現在のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーと以前の周期のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーを論理演算により比較してパイロットチャネル情報が変更されたか否かを判断し、パイロットチャネル情報が変更された場合、割り込みを発生して第2メモリに保存されたパイロットチャネル情報を前記第2プロセッサに転送し、変更されたパイロットチャネル情報のバージョンナンバーを前記第1メモリに保存するように制御する制御器とを含む。
【0019】
また、このような目的を達成するために、本発明に係るデジタルマルチメディア放送受信機は、第1プロセッサと、前記第1プロセッサと連動する第2プロセッサとを含み、前記第1プロセッサは、各コード分割多重チャネルのバージョンナンバーを有する構成情報を含むデジタルマルチメディア放送パイロットチャネル情報を周期的に受信する段階と、現在受信したパイロットチャネル情報に関連した少なくとも1つの現在のバージョンナンバーを以前に受信したパイロットチャネル情報に関連した少なくとも1つの以前のバージョンナンバーと比較する段階と、前記比較の結果によって、前記現在受信したパイロットチャネル情報に含まれた少なくとも1つのコード分割多重チャネルの構成情報を前記第2プロセッサに転送する段階と、を行い、前記第2プロセッサは、前記第1プロセッサから受信した構成情報によってデジタルマルチメディア放送パイロットチャネルを更新する段階を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機及びその方法は、放送用端末機の第1プロセッサにおいて、所定周期でパイロットチャネル情報を受信した後、パイロットチャネルのCDMチャネル情報フレームに含まれた各CDMチャネルのCDMチャネル構成情報のバージョンナンバーフィールド値を取得して、以前の周期で取得した同一フィールドのバージョンナンバーフィールド値と比較し、変化がある場合にのみパイロットチャネル情報が変更されたことを放送用端末機の第2プロセッサに通知して該当情報を提供する。これに従って第2プロセッサは、パイロットチャネル情報を更新する。従って、パイロットチャネル情報更新の可能性の低い一般的な状況で、第2プロセッサの作業負担が低減するため、第2プロセッサが効率的に作業することができるようになる。さらに、第2プロセッサの処理速度及び性能を向上させることができるため、費用と消費電力が減少し、運営プログラムの設計負担も大幅に低減するという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は、放送用端末機において実現される。しかしながら、本発明は、他の標準に準拠する無線通信システムにも適用できる。すなわち、本発明の放送用端末機は、DMBシステムだけでなく、DVB−H(Digital Video Broadcasting Handheld)やMedia−Flo(Media-Forward link only)システムなどのように、デジタルマルチメディア放送信号を送受信できる、国家や地域別に異なるいずれのシステムにも適用できる。
【0022】
本発明の基本概念は、CPUが、パイロットチャネル情報が変更された場合にのみパイロットチャネル情報を更新し、同一パイロットチャネル情報の処理を最小化してシステムの効率を向上させるというものである。
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明を説明する。図1は、パイロットチャネル情報に含まれるCDMチャネル情報フレームと、該フレームに含まれるCDMチャネル構成情報のフィールド構造図である。
【0024】
図1を参照すると、CDMチャネル情報フレーム10の構造は、CDMチャネル番号情報を有する「開始CDMチャネル番号フィールド」から、10個のCDMチャネル個別構成情報20が並べられて1つのフレームを形成する。また、それぞれのCDMチャネル構成情報20は、7バイトである。より詳しく説明すると、4ビットのインターリーブモードフィールド(該当CDMチャネルのインターリーブサイズを指定)、4ビットのコンボリューションモードフィールド(該当CDMチャネルのコンボリューションコードの符号化率を指定)、16ビットのTS_IDフィールド(該当CDMチャネルが転送するトランスポートストリーム識別子(transport_stream_id)を指定)、3ビットの予備(reserved)フィールド、13ビットのPID最小値フィールド(該当CDMチャネルが転送するTS(トランスポートストリーム)パケットのPID範囲の最小値を示す)、3ビットのバージョンナンバーフィールド(更新される場合、値が1ずつ増加)、13ビットのPID最大値フィールド(該当CDMチャネルが転送するTSパケットのPID範囲の最大値を示す)から構成される。
【0025】
ここで、3ビットのバージョンナンバーフィールドが更新される度に1ずつ増加する点に注目する。これは、パイロットチャネルの情報が変更されると、変更された内容を有する任意のCDMチャネルの構成情報に属するバージョンナンバーフィールドの値が1ずつ増加することを意味する。従って、各CDMチャネル構成情報20の所定位置に存在する3ビットのバージョンナンバーフィールドの値を、単純に所定の周期でパイロットチャネル情報取得時に抽出し、該取得したバージョンナンバーフィールドの値を、以前の周期のCDMチャネル構成情報20のバージョンナンバーフィールドの値と比較することにより、全パイロットチャネル情報の変更有無を確認することができる。よって、このような動作を実行できる第1プロセッサが要求される。
【0026】
図2は、本発明に係る第1プロセッサの構成図である。図2に示すように、第1プロセッサ200は、パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが保存される第1メモリ210と、設定された周期で受信されるパイロットチャネル情報を取得してデータ処理(data processing)を実行し、パイロットチャネル情報のバージョンナンバーフィールド値が変更されたか否かを確認して、パイロットチャネル情報の更新が必要である場合には、割り込みを発生し、第2プロセッサ300にパイロットチャネル情報を転送する制御器230と、制御器230によりパイロットチャネル情報がデータ処理されて取得された各CDMチャネルのCDMチャネル構成情報20を保存する第2メモリ220と、から構成される。
【0027】
以下、このように構成された第1プロセッサ200の動作を説明する。第1プロセッサ200が、比較的大きいデータサイズを有する全パイロットチャネル情報を周期ごとに全体的に比較する作業を実施することは難しいため、従来は、その情報を第2プロセッサ300に周期的に提供した後、第2プロセッサ300が、パイロットチャネルの情報の変更有無を確認する方式を用いるしかなかった。しかしながら、本発明では、所定位置に存在する小さいバージョンナンバーのみを単純に比較して、全パイロットチャネル情報の変更有無を確認するので、単純なハードウェアや簡単なプログラムでも実現できる。従って、パイロットチャネル情報の変更有無を、ハードウェアー的に判断したり、比較的簡単な論理演算回路(例えば、排他的論理和回路(exclusive OR circuit))を備えた制御器230により、第2プロセッサ300ではない第1プロセッサ200自体で判断できる。すなわち、第2プロセッサ300は、初期接続のときとパイロットチャネル情報が変更されたときにのみ、割り込みなどの方式で変更されたパイロットチャネル情報を受信して既存内容を更新する。
【0028】
図3は、本発明の一実施形態によるパイロットチャネル情報の更新方法を示すフローチャートである。このフローチャートは、放送用端末機の第1プロセッサ200の動作を基準に作成された。
【0029】
以下、図3を参照して本発明の技術的思想を適用した一実施形態を説明する。放送用端末機は、パイロットチャネル情報内のCDMチャネル情報が取得されないと、正常に駆動できない。従って、使用者が放送用端末機に電源を供給したり、携帯電話機能のような複合機能部を備えた端末機でデジタルマルチメディア放送信号の受信機能を選択して放送用端末機を駆動すると、第1プロセッサ200は、放送局から送出されるパイロットチャネルから最初のパイロットチャネル情報(第1情報)を取得して、第2プロセッサ300に転送する(S110)。次に、制御器230は、取得されたパイロットチャネル情報をデータ処理して、各CDMチャネルのCDMチャネル構成情報を抽出し、第2メモリ220に保存する。また、制御器230は、CDMチャネル構成情報から各CDMチャネルに該当するバージョンナンバー(第1バージョンナンバー)値を取得して、別途の第1メモリ210に保存する(S120)。
【0030】
その後、第1プロセッサ200は、使用者が予め設定した所定の周期(例えば、任意数のスーパーフレーム周期や別途の設計者指定周期)で、その次の周期に該当するパイロットチャネル情報(第2情報)を取得すると(S130)、制御器230が、取得されたパイロットチャネル情報(第2情報)をデータ処理して、抽出した各CDMチャネルの構成情報20を第2メモリ220に保存する。また、制御器230は、各CDMチャネル構成情報20からバージョンナンバー(第2バージョンナンバー)値を抽出し、該抽出された値を、第1メモリ210に保存されている以前の周期のバージョンナンバー(第1バージョンナンバー)の値と論理演算(例えば、XOR)により比較して、同一値を有するか否かを確認する(S160)。ここで、バージョンナンバー(第1及び第2バージョンナンバー)の値が一致しない場合、すなわち、バージョンナンバーが変更された場合、制御器230は、パイロットチャネル情報の更新が必要であると判断する(S162)。
【0031】
この場合、制御器230は、割り込みを発生して第2メモリ220に保存されている各CDMチャネル構成情報を第2プロセッサ300に転送し(S164)、変更されたバージョンナンバー(第2バージョンナンバー)の値を第1メモリ210に保存する(S166)。次に、第2プロセッサは、第1プロセッサ200から受信した各CDMチャネル構成情報を適用してパイロットチャネル情報を更新する(S168)。このような過程は、予め設定された周期でパイロットチャネル情報を取得する第1プロセッサ200において繰り返し行われ、各CDMチャネル構成情報20のバージョンナンバーが変更された場合にのみ、第2プロセッサ300がパイロットチャネル情報を更新する。ただし、第2プロセッサ300のパイロットチャネル情報活用度を向上させるために、第2プロセッサ300が所定の理由によって、パイロットチャネル情報を第1プロセッサ200に要求する場合(S140)、第1プロセッサ200は、パイロットチャネル情報の変更有無に関係なく最新のパイロットチャネル情報を第2プロセッサ300に提供し、該第2プロセッサ300は、パイロットチャネル情報を更新する(S150)。
【0032】
本発明は、第1プロセッサと、該第1プロセッサと連動する第2プロセッサとを含み、第1プロセッサは、各コード分割多重チャネルのバージョンナンバーを有する構成情報を含むデジタルマルチメディア放送パイロットチャネル情報を周期的に受信する段階と、現在受信したパイロットチャネル情報に関連した少なくとも1つの現在のバージョンナンバーを、以前に受信したパイロットチャネル情報に関連した少なくとも1つの以前のバージョンナンバーと比較する段階と、この比較の結果によって現在受信したパイロットチャネル情報に含まれた少なくとも1つのコード分割多重チャネルの構成情報を第2プロセッサに転送する段階とを実行し、第2プロセッサは、第1プロセッサから受信した構成情報によってデジタルマルチメディア放送パイロットチャネルを更新する段階を実行することを特徴とするデジタルマルチメディア放送受信機を提供する。
【0033】
ここで、第1及び第2プロセッサは、デジタルマルチメディア放送信号を衛星で受信することができる。パイロットチャネル情報は、第1プロセッサによりセットされた周期で受信できる。バージョンナンバーは、コード分割多重チャネル情報フレーム内に表示できる。転送する段階は、少なくとも1つの現在のバージョンナンバーが、少なくとも1つの以前のバージョンナンバーと異なるときに実行される。転送する段階は、比較段階の結果に関係なく、第2プロセッサが現在受信したパイロットチャネル情報に含まれたコード分割多重チャネル構成情報を要求すれば実行される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】パイロットチャネル情報に含まれるCDMチャネル情報フレーム及びCDMチャネル構成情報のフィールド構造である。
【図2】本発明の一実施形態による第1プロセッサの構成図である。
【図3】本発明の一実施形態による放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法を示すフローチャートである。
【図4】従来の衛星DMB端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法を示すフローチャートである。
【図5】従来の衛星DMB端末機のパイロットチャネル転送フレーム構造である。
【符号の説明】
【0035】
10 CDMチャネル情報フレーム
20 CDMチャネル構成情報
200 第1プロセッサ
210 第1メモリ
220 第2メモリ
230 制御器
300 第2プロセッサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プロセッサが、第1パイロットチャネル情報を取得し、前記取得した第1パイロットチャネル情報を保存する過程と、
前記第1プロセッサが、第2パイロットチャネル情報を取得し、前記取得した第1及び第2パイロットチャネル情報からパイロットチャネル情報の変更の有無を判断する過程と、
第2プロセッサが、前記パイロットチャネル情報の変更がある場合、前記第2パイロットチャネル情報に基づいてパイロットチャネル情報を更新する過程と
を含むことを特徴とする放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項2】
前記第1及び第2パイロットチャネル情報は、
前記第1プロセッサが、予め設定された周期で順次取得する情報であることを特徴とする請求項1に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項3】
前記パイロットチャネル情報の変更の有無は、
前記第2パイロットチャネル情報のバージョンナンバーを、前記第1パイロットチャネル情報のバージョンナンバーと比較することにより判断されることを特徴とする請求項1に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項4】
前記パイロットチャネル情報の変更の有無を判断する過程は、
前記第1及び第2パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが異なる場合、パイロットチャネル情報の更新が必要であると判断することを特徴とする請求項3に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項5】
前記第1プロセッサが、前記パイロットチャネル情報の変更がある場合、前記第2パイロットチャネル情報のバージョンナンバーを保存する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項6】
前記第2パイロットチャネル情報のバージョンナンバーは、
前記第1プロセッサに備えられた第1メモリに保存されることを特徴とする請求項5に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項7】
前記第1メモリは、
前記第2パイロットチャネル情報に含まれた各CDMチャネルのCDMチャネル構成情報が保存される第2メモリと分離されていることを特徴とする請求項6に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項8】
前記保存された第2パイロットチャネル情報のバージョンナンバーは、
前記第1プロセッサが第3パイロットチャネル情報を取得した後、前記第3パイロットチャネル情報のバージョンナンバーと比較して、パイロットチャネル情報の変更の有無を判断するために利用されることを特徴とする請求項6に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項9】
前記第2プロセッサがパイロットチャネル情報を要求する場合、前記第2プロセッサは、パイロットチャネル情報の変更に関係なく、前記パイロットチャネル情報処理部からパイロットチャネル情報を受信して更新する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項10】
第1プロセッサがパイロットチャネル情報を取得した後、前記パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが以前のバージョンナンバーと異なる場合にのみ、第2プロセッサがパイロットチャネル構成情報を更新することを特徴とする放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項11】
前記第1プロセッサは、現在取得したパイロットチャネル情報のバージョンナンバーと以前の周期のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーとが異なる場合、前記パイロットチャネル情報が変更されたと判断することを特徴とする請求項10に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項12】
前記第1プロセッサは、前記パイロットチャネル情報を取得した後、前記パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが以前の周期のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーと異なる場合、割り込みを発生して前記取得したパイロットチャネル情報を前記第2プロセッサに転送することを特徴とする請求項10に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項13】
前記パイロットチャネル情報は、
前記第1プロセッサでデータ処理されたCDMチャネル構成情報であることを特徴とする請求項12に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報を更新する方法。
【請求項14】
前記第1プロセッサは、前記パイロットチャネル情報を取得した後、前記パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが以前の周期のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーと異なる場合、変更されたパイロットチャネル情報のバージョンナンバーを保存することを特徴とする請求項10に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項15】
前記第2プロセッサがパイロットチャネル情報を要求する場合、前記第2プロセッサは、パイロットチャネル情報の変更に関係なく、前記パイロットチャネル情報処理部からパイロットチャネル情報を受信して更新する過程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の放送用端末機におけるパイロットチャネル情報の更新方法。
【請求項16】
設定された周期でパイロットチャネル情報を順次取得して、パイロットチャネル情報が変更されたか否かを判断し、パイロットチャネル情報が変更された場合は、割り込みを発生して前記取得したパイロットチャネル情報を第2プロセッサに転送する第1プロセッサと、
パイロットチャネル情報が変更された場合にのみ、前記第1プロセッサからパイロットチャネル情報を受信して、パイロットチャネル情報を更新する第2プロセッサと
を含むことを特徴とするパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機。
【請求項17】
前記第1プロセッサは、
前記パイロットチャネル情報が変更される度に、該当パイロットチャネル情報のバージョンナンバーが保存される第1メモリと、
前記パイロットチャネル情報が変更される度に、前記第2プロセッサによるパイロットチャネル情報の更新のために転送されるパイロットチャネル情報が保存される第2メモリと、
現在のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーと以前の周期のパイロットチャネル情報のバージョンナンバーとを論理演算により比較して、パイロットチャネル情報が変更されたか否かを判断し、パイロットチャネル情報が変更された場合、割り込みを発生して第2メモリに保存されたパイロットチャネル情報を前記第2プロセッサに転送し、変更されたパイロットチャネル情報のバージョンナンバーを前記第1メモリに保存するように制御する制御器と、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機。
【請求項18】
前記第2プロセッサは、
前記パイロットチャネル情報の変更に関係なく前記第1プロセッサにパイロットチャネル情報を要求すると、前記第1プロセッサからパイロットチャネル情報を受信して、パイロットチャネル情報を更新することを特徴とする請求項16に記載のパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機。
【請求項19】
前記パイロットチャネル情報は、
前記第1プロセッサでデータ処理された各CDMチャネルのCDMチャネル構成情報であることを特徴とする請求項16に記載のパイロットチャネル情報を更新する放送用端末機。
【請求項20】
第1プロセッサと、
前記第1プロセッサと連動する第2プロセッサと、を含み、
前記第1プロセッサは、
各コード分割多重チャネルのバージョンナンバーを有する構成情報を含むデジタルマルチメディア放送パイロットチャネル情報を周期的に受信する段階と、
現在受信したパイロットチャネル情報に関連した少なくとも1つの現在のバージョンナンバーを、以前に受信したパイロットチャネル情報に関連した少なくとも1つの以前のバージョンナンバーと比較する段階と、
前記比較の結果によって、前記現在受信したパイロットチャネル情報に含まれた少なくとも1つのコード分割多重チャネルの構成情報を前記第2プロセッサに転送する段階と、を行い、
前記第2プロセッサは、
前記第1プロセッサから受信した構成情報によってデジタルマルチメディア放送パイロットチャネルを更新する段階を行うことを特徴とするデジタルマルチメディア放送受信機。
【請求項21】
前記第1及び第2プロセッサは、
デジタルマルチメディア放送信号を衛星で受信することを特徴とする請求項20に記載のデジタルマルチメディア放送受信機。
【請求項22】
前記パイロットチャネル情報は、
前記第1プロセッサにより設定された周期で受信されることを特徴とする請求項20に記載のデジタルマルチメディア放送受信機。
【請求項23】
前記バージョンナンバーは、
コード分割多重チャネル情報フレーム内に表示されることを特徴とする請求項20に記載のデジタルマルチメディア放送受信機。
【請求項24】
前記転送する段階は、
少なくとも1つの現在のバージョンナンバーが少なくとも1つの以前のバージョンナンバーと異なるときに行われることを特徴とする請求項20に記載のデジタルマルチメディア放送受信機。
【請求項25】
前記転送する段階は、
前記比較する段階の結果と関係なく、前記第2プロセッサが現在受信したパイロットチャネル情報に含まれたコード分割多重チャネル構成情報を要求すると行われることを特徴とする請求項20に記載のデジタルマルチメディア放送受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−174427(P2006−174427A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−324677(P2005−324677)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【出願人】(590001669)エルジー電子株式会社 (296)
【Fターム(参考)】