説明

パターン化された構造を測定するための方法およびシステム

パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定で使用するための方法およびシステムが提供される。方法は:構造の異なる位置上の測定に対応する複数の測定された信号を含む測定されたデータと、理論的信号と測定された信号との間の関係は、構造の少なくとも1つのパラメータを示す理論的信号を示すデータとを含む入力データを提供する過程と;構造の少なくとも1つの性質を特徴付ける少なくとも1つの選択されたグローバルパラメータに基づきペナルティ関数を提供する過程と;フィッティングプロシージャの前記実行は、理論的信号と測定された信号との間の最適化された関係を決定するために前記ペナルティ関数を使用することと、構造の前記少なくとも1つのパラメータを決定するために最適化された関係を使用することとを含む、理論的信号と測定された信号との間のフィッティングプロシージャを実行する過程と;からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、半導体産業の分野であって、パターン化されたアーティクル(例えば、半導体ウエハ)のパラメータを測定するための技法に関する。
【背景技術】
【0002】
昔から半導体産業では、半導体構造の性質(property)を特徴付けるという必要性があった。そのような構造に基づく半導体装置の寸法が縮小するにつれて、半導体構造、特にパターン化された薄膜およびパターン化されていない薄膜が堆積された形での構造の性質を監視するために、高い感度の計測ツールおよびデータ分析が要求されている。
【0003】
光学的限界寸法(optical critical dimension:OCD)測定技法(散乱測定法(scatterometry)としても知られている)は、パターン化された(断続的)構造のパラメータを測定するのに効率的であることが知られている。OCD測定は一般に、フィッティングプロシージャ(fitting procedure)を使用して実行される。このプロシージャによると、測定されている構造を記述する理論的モデルを使用して、理論的データおよびレファレンスデータを生成し、レファレンスデータは、測定されたデータと反復的に比較され、その間“ベストフィット”が見出されるまでモデルパラメータを変更する。“ベストフィット”モデルのパラメータは、測定されたパラメータに対応すると考えられる。
【0004】
測定されたデータは通常、光学的データであって、分析され、厚さ、限界寸法(critical dimension:CD)、ラインスペース、ライン幅、ウォール深さ、ウォールプロフィール等の他に、サンプルに含まれる材料の光学的定数(optical constant)を含む、パターンの幾何学的パラメータに関する情報が導き出される。そのような測定に使用される光学的測定ツールは通常、偏光解析法および/または反射率測定法に基づくツールである。反射率測定法に基づくツールは通常、サンプルから/を介して戻る/送信される/放射の大きさにおける変化を測定し、偏光解析法に基づくツールは通常、サンプルに対する干渉後、放射の偏光状態の変化を測定する。これら技法に加えて、または代替として、パターン化された(断続的)構造から戻る(反射および/または散乱した)光の角度分析が使用され、構造を定義/特徴付けるパラメータを測定する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
パターン化された構造のパラメータの測定(例えば、光学的測定)を容易にする技術が必要とされている。
【0006】
上記説明した従来手法は一般に、理論的データおよび測定されたデータ間の比較からなる。これは、図1に概略的に示される。理論的データは、1つまたは複数の光学的モデルに基づき、各々は、複数のパラメータの各種組合せに基づく。モデルで考慮されたパラメータは通常、2つのタイプを有し、1つは、構造に関連付けられ、もう1つは、測定技法に関連付けられる。特定の関数(例えば、メリット関数)は通常、理論的データおよび測定されたデータを比較するために使用され、メリット関数の数(値)自体またはその導関数は、フィットの所望の程度(degree)に対応するパラメータとして定義される。メリット関数は一般に、入力(例えば、スペクトルシグネチャ)として、2つのデータ要素である理論的データおよび測定されたデータを得て、2つの入力シグネチャ間の“距離”の測定値である単数をもたらす関数である。例えば、N個の波長λを含むスペクトルに関するメリット関数MF(x)は、以下の形式にすることができる
【0007】
【数1】

ここで、IおよびIは、理論的シグネチャおよび測定された光学的シグネチャ(例えば、強度)である。
【0008】
比較段階が所望の結果を提供しない場合、理論的データのモデルパラメータが変更されるので、理論的入力データを変更し、フィットの所望の程度(例えば、メリット関数の最小値への収束)が得られるまで比較を反復する。
【0009】
構造の1つまたは複数のパラメータが、測定された信号に対して効果を有していないかまたはかなり弱い効果を有する場合がよくある。この場合、そのようなパラメータは、特にパラメータに弱く影響することに起因して、モデルの不安定度を回避するためにモデル内で固定され続ける。ランダムに変更されるかまたは知られていないパラメータに関しては、一般的にモデル内に全く含まれない(モデル化されていないパラメータ)。これらおよび他の要因により、測定の精度が低下する。
【0010】
典型的な散乱測定に基づく用途では、多数のパラメータが互いに依存し、かつ依存しないことを含む、多数のパラメータの同時変更を考慮するプロセス制御のための信頼できる情報を提供することを目的とする。いくつかのパラメータに対する測定の感度はしばしば、正確な測定値を検証するのに十分でなく、結果は、ノイズを含み、現実的なプロセス挙動に対応しない。本発明は故に、半導体ウエハのようなパターン化された構造が、多数の測定位置を有し、プロセス挙動のいくつかの包括的な理解が、フィッティングプロセスを管理(direct)および安定化するために使用されるのが好ましいという事実の理解に基づく。これは、最終結果の不確実性を低減し、多数のパラメータの変更(フロート)を可能にし、報告された結果におけるユーザの信頼度を高める。
【0011】
本発明の1つの広い局面によると、パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定で使用するための方法が提供される。方法は、入力データを提供する過程であって、前記入力データは、構造の異なる位置上の測定に対応する複数の測定された信号を含む測定されたデータと、理論的信号を示すデータであって、理論的信号と測定された信号との間の関係は、構造の少なくとも1つのパラメータを示す、データと、を含む、過程と、構造の少なくとも1つの性質を特徴付ける少なくとも1つの選択されたグローバルパラメータに基づきペナルティ関数を提供する過程と、理論的信号と測定された信号との間のフィッティングプロシージャを実行する過程であって、前記フィッティングプロシージャは、理論的信号と測定された信号との間の最適化された関係を決定するために前記ペナルティ関数を使用することと、構造の前記少なくとも1つのパラメータを決定するために最適化された関係を使用することとを含む、過程とを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、反復の要求される数は、最適化された関係の所望の収束に到達するまで、最適化されたメリット関数を使用して実行される。次いで、最適化された関係は、構造の少なくとも1つのパラメータの決定に使用される。
【0013】
ペナルティ関数は、構造の2つまたは複数の相関パラメータ間の関係を特徴付けるタイプでもよい。いくつかの例では、相関パラメータは、パターンの限界寸法および側壁角を含むことができる。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態では、ペナルティ関数は、測定位置に関して実質的に一定であるグローバルパラメータに基づく。グローバルパラメータは、外部レファレンスに対する特定の知られた関係でもよい。例えば、グローバルパラメータは、前記測定されたデータを得るために使用される第1測定プロセスと構造の類似パラメータを決定するための第2測定プロセスとの間の相関に関連付けられる。第1および第2測定プロセスは、OCDおよびCD−SEM測定を含むことができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、ペナルティ関数は、測定位置の少なくとも一部内の特定の分布を有する共通のグローバルパラメータに基づく。例えば、ペナルティ関数は、グローバルパラメータの平均値に基づく。もう1つの例では、ペナルティ関数は、グローバルパラメータ値の平滑化に基づく。
【0016】
グローバルパラメータの特定の分布は、多項式関数によって表現されてもよい。いくつかの実施形態では、多項式関数の少なくともいくつかの係数が知られる。いくつかの実施形態では、方法は、多項式関数の少なくともいくつかの係数が1つまたは複数の初期反復プロシージャで決定される一方、前記最適化された関係の所望の収束に到達するまで、最適化されたメリット関数を使用して要求された数の反復をすることを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、ペナルティ関数は、反復プロシージャを実行することにより最適化される。
【0018】
本発明は、(複数の)光学的測定に基づくパターン化された構造の(複数の)パラメータを決定するために使用されてもよい。例えば、測定されたデータは、スペクトルシグネチャを含む。
【0019】
本発明は、半導体ウエハの測定に使用されてもよい。
【0020】
本発明のもう1つの広い局面によると、パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定に用いる制御システムが提供される。制御システムは、構造の異なる位置上の測定に対応する複数の測定された信号を含む測定されたデータと、理論的信号を示す理論的データとを含む入力データを受信するためのデータ入力ユーティリティと、構造の少なくとも1つのプロパティを特徴付ける少なくとも1つの選択されたグローバルパラメータに基づきペナルティ関数を定義するように、および理論的信号と測定された信号との間のフィッティングプロシージャを実行するように構成され、動作可能なプロセッサユーティリティであって、前記フィッティングプロシージャは、構造の少なくとも1つのパラメータを示す理論的信号と測定された信号との間の最適化された関係を決定するために前記ペナルティ関数を適用することと、構造の前記少なくとも1つのパラメータを決定するために最適化された関係を使用することとを含む、プロセッサユーティリティとを含む。
【0021】
本発明のさらに他の広い局面では、パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定に用いる測定システムが提供される。測定システムは、構造の異なる位置上の測定に対応する測定された信号の形式で測定されたデータを生成するように構成され、動作可能な1つまたは複数の測定ユニットと、前記測定された信号を受信および処理するための上記制御システムとを含む。1つより多い測定ユニットが使用される場合、それらユニットは、同じタイプかまたは同じタイプでなくてもよく、類似または異なる測定技法を利用する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、パターン化された構造のパラメータの測定のための従来手法を概略的に図示する。
【図2】図2は、パターン化された構造の測定のための本発明の測定システムのブロック図である。
【図3】図3は、パターン化された構造の測定のための本発明の方法のメインステップのフロー図である。
【図4A】図4Aは、図3の方法に特定の、しかしその例に限定されないフローチャートである。
【図4B】図4Bは、図3の方法にもう1つの特定の、しかしその例に限定されないフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、データフィッティングに基づく特定のパラメータの測定のための従来手法の一般的原理を図示する。
【0024】
図2を参照すると、パターン化された構造、例えばウエハのパラメータを測定するための本発明を実行するように構成され、および動作可能な測定システム10が、ブロック図を用いて示される。システム10は、(オンラインまたはオフラインで収集された)測定されたデータを処理および分析し、構造の1つまたは複数の所望のパラメータを示す出力データを生成するように構成された制御ユニット12を含む。制御ユニット12は一般に、(1つまたは複数のコンピュータユーティリティにより形成された)コンピュータシステムであり、とりわけメモリユーティリティ12Aおよびプロセッサユーティリティ12Bを含み、また通常、データ入力および出力ユーティリティ12Cを含む。
【0025】
制御ユニット12は、(有線または無線信号伝送を介して、場合によっては、適当なデータ受信器を介して)測定ユニット14から、またはデータが測定ユニットから予め転送されている外部データストレージから、測定されたデータMDを受信する。故に、一般に測定ユニット14は、測定されたデータの1つまたは複数のソースを構成する。測定ユニットは、任意の適切なタイプ、例えばOCD測定において光学的でもよい。測定ユニットの構成および動作は、本発明の一部ではないので、以下で述べる場合を除いて詳述しない。光学的測定ユニットは、散乱測定に基づく(scattaometry-based)測定手法、例えば垂直または斜め入射、スペクトルまたは角度に基づく等、またはそれらの組合せの測定手法を利用することができる。本発明を使用するために適切な測定ユニットの例は、本願の譲受人に譲渡された米国特許公報第6657736に開示される。この文書は故に、散乱測定に基づく光学的測定システムの具体例に関して参照によって本明細書に組込まれる。本発明は、光学的測定ユニットに関連付けて以下に例示されるが、本発明は、この特定の用途に限定されないことが分かる。また、測定されたデータは、測定のタイプ(光学的、電気的、音響的等)において類似または異なることがある1つより多い測定ユニットから提供されてもよいことが分かる。
【0026】
メモリユーティリティ12Aは、フィッティングプロシージャで使用される、特定のモデルおよび/またはモデルパラメータの複数の集合に基づき理論的データ(theoretical data)を(恒久的または一時的に)格納することができる。本発明によると、フィッティングプロシージャは、システムに予め格納されることができるか、または測定されたデータから与えられることができる特定のデータペナルティ関数のデータを使用して最適化される。一般に、ペナルティ関数は、測定されている構造の1つまたは複数のグローバルパラメータ/条件についての特定の知識(データ)に関連付けられる。そのような知識は、(複数の)特定のパラメータの(複数の)値が実際の測定前に知られることを意味しないが、1つまたは複数のグローバルパラメータの挙動(behavior)が知られるか、または知識が実際の測定中に更新されることを意味することが分かる。グローバルパラメータは通常、構造の特徴である。これに関連して、測定されるべきパターン化された構造は、1つまたは複数の類似のパラメータによって特徴付けられる位置(site)の集合(set)を含むことが分かる。本発明は、(例えば、製造プロセスに基づき)その集合にわたる前記パラメータの期待される挙動を記述する(複数の)グローバルパラメータを介して最適化基準を利用する。故に、プロセッサユーティリティ12Bは、(複数の)グローバルパラメータに基づきペナルティ関数を適用することにより最適化される、理論的データと測定されたデータとの間の関係を決定するように動作する。次いで、最適化された関係は、構造の所望のパラメータを決定するために使用される。これは、さらに以下で詳述される。
【0027】
図3を参照すると、上記説明したシステム(即ち、制御ユニット)によって実行されることができる本発明の方法の主なプロシージャのフロー図を示す。理論的データは、提供される(ステップ100)。この理論的データは通常、オフライン、即ち特定の構造に対する実際の測定より前に、および実際の測定から独立して生成され、各々が特定の条件(即ち、パラメータの値)における構造の特定のタイプから測定可能なデータに対応する理論的信号(シグネチャ)の収集(ライブラリ)を提供する。ウエハのスペクトル測定に基づく(spectrometry-based)OCD測定の場合、これらは、スペクトルシグネチャでもよい。構造Sに対する少なくとも2つの(しかし好ましくは複数の)測定位置からの測定されたデータMDは、提供される(ステップ110)。測定されたデータを得るのと同時に、または測定されている特定の構造の1つまたは複数のグローバルパラメータについて示すデータを(例えば、測定前に)別途に得ることが提供される(ステップ112)。
【0028】
理論的データおよび測定されたデータは、最適化されたメリット関数MFfull(ステップ116)をもたらす測定されたデータおよび理論的データを処理するために使用される特定のペナルティ関数を定義する(ステップ112で提供された)グローバルパラメータについての前記データを使用して処理される(ステップ114)。このメリット関数の数、MFfullは、特定の測定位置に関する理論的データおよび測定されたデータ間の比較(関係)を示すローカルメリット関数MFlocalと、(複数の)グローバルパラメータについてのデータに基づくペナルティ関数に対応するグローバルメリット関数MFglobalとの特定の関数として決定される。
MFfull=f(MFlocal,MFglobal) (2)
【0029】
一例によると、最適化されたメリット関数MFfullは、以下のように決定できる。
MFfull=MFlocal+MFglobal (3)
別の比限定的な例では
MFfull=MFlocal・(1+G) (4)
ここで、Gは、全ての位置に関して知られた/決定されたグローバルパラメータから決定される。
【0030】
次いで、この図には具体的に示してないが、メリット関数MFfullは、その関数がフィットの所望の程度(degree)に対応する所定の条件を満たすかどうかを識別するために分析される。満たさない場合、理論的モデルは、ベストフィット(例えば、メリット関数の所望の最小数)に到達するまで反復プロシージャに従い変更される。ベストフィットの到達に基づき、対応するモデルのパラメータは、測定されたパラメータを特徴付けるために使用される。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態では、測定されたデータの処理は、以下を含む標準プロシージャから開始することができる。各測定位置は、図1を参照して上記説明した通り、標準最適化プロシージャを使用して別途にフィットされる。データ処理のこの段階は、最後であると期待されない一方で単に次のフェーズに対する開始ポイントなので、マッチ/フィットの程度は、比較的低く、故に計算時間の節約になる。次いで、処理の次の段階は、処理の初期の、標準段階からもたらされる各位置のフィッティングプロシージャの“低い精度”から開始して、または一般に任意のポイントから開始して実行される。処理のこの次の段階は、(複数の)グローバルパラメータについてのデータに基づくものであり、メリット関数を最適化/調整することを目的とする。
【0032】
例えば、少なくとも1つのグローバルパラメータは、所定の集合の位置毎にg、g、...、gで定義/計算される。グローバルパラメータは、先の最適化/反復ステップから分かるように、全ての位置に対して均一でもよく、または位置毎若しくは部分的に異なる値でもよく、いくつかまたは全ての位置における測定結果から決定されることが分かる。各位置には、(複数の)選択されたグローバルパラメータを示すデータに基づきMRglobalを介して表現されたペナルティ関数を考慮する、修正され最適化されたメリット関数MRfullが割り当てられることができる。全メリット関数の数(full merit function number)は、上記式(3)および(4)から分かるように、ユーザが抑制することを望む大域的挙動(global behavior)に起因して、普通のローカルメリット関数MFlocalより高い。
【0033】
フィッティング(収束)プロセスは、修正された/最適化されたメリット関数MFfullに基づき、位置毎に進行することができる。段階を進むことは、メリット関数をいくつかの中間レベルに改善するようないくつかの中間停止基準(intermediate stopping criterion)に従って、1つのステップごとに、またはいくつかのステップごとに停止して行うことができる。フィッティングプロシージャステップは、全位置に関するMFfullの十分な収束が得られるまで、反復されるかまたは反復されなくてもよい。これは、図4Aおよび4Bを参照して以下に例示される。
【0034】
いくつかの例によると、選択されたグローバルパラメータは、測定プロセスの実質的に変更不可の特徴である特定の外部レファレンス(external reference)に関連付けられる。最適化プロシージャは故に、外部レファレンスに対するフィッティングを利用する。そのような外部レファレンスは例えば、OCD測定ツールとCD−SEMとの間の相関Rでもよい。本発明は、OCDまたはCD−SEM測定の何れか1つだけでなく、任意の他の測定技法も改善するために使用できることが分かる。故に、Rは、最適化のための共通のグローバルパラメータとして使用される。実際に、この最適化はまた、全体的な測定の不確実性(TMU)を大まかに改善する。例えばMFglobalの数によって表現される、ペナルティ関数の値は、可能な限り最小化されるべきなので、MFglobalは、以下のように表現される。
MFglobal=α・(1−R (5)
ここで、n<1は、Rが1に近接する効果を強調するために使用でき、α□は、MFglobalおよびMFlocalの相対的強度(relative strength)を調整することができるスケール係数である。
【0035】
いくつかの他の例によると、ベストフィット方法は、以下のようにグローバルデータを使用してローカルエラーを評価するために使用されることができる。最適化プロセスにおいて特定のステップに対する特定の位置で対象となるグローバルパラメータ(例えば、CD)に関して推定される値としてXを指定し、同一位置に関する特定の外部レファレンス値としてXrefを指定すると、前記グローバルパラメータの値Xfitは、以下のように外部レファレンス値との関係を介して表現できる。
fit=a・Xref+b (6)
ここで、aおよびbは、Xrefに可能な限り近接するようにXfitを最適化する相関係数である。
【0036】
fit値と現在値(current value)との間の個々の違いは、ペナルティ関数、例えばメリット関数の相関を決定するために使用される。
MFglobal=α・((Xfit−X)/dX) (7)
ここで、dXは、フィッティング/収束プロセスでMFglobalの強度をスケール化(scale)するために使用できるXの寸法(dimension)を有する固定値である。
【0037】
故に、一定値の特定の外部レファレンスは、グローバルパラメータとして、またはグローバルパラメータを定義する係数として、直接使用できる。代わりに、グローバルパラメータは、位置におけるその値の特定の知られた分布(distribution)を持つウエハにおいて、一方の位置から他方の位置にわたって変化するパラメータでもよい。そのようなパラメータは例えば、構造の厚さT、または測定位置の集合にわたる少なくともその最上位レイヤ、またはウエハにおけるその一部でもよい。グローバルパラメータについてのデータは、このパラメータ、例えば厚さの挙動の平滑度(smoothness)を示すことができる。測定結果の安定化は故に、測定位置の集合の少なくとも一部にわたる所定のパラメータの挙動の平滑度の向上を介して提供できる。これは例えば、以下の方法を使用して得ることができる。
【0038】
ローカル平滑値は、例えば特定の平滑関数にN近傍(例えば、3ポイント)をフィッティングして、位置の座標における関数の中央値を評価することにより、位置毎に推定されてもよい。いくつかの相対的な補正係数によって分割される、推定された平滑値Xsmoothとモデルパラメータの対応する値Xとの間の差は、例えばMFglobalにより表現されるペナルティ関数として使用できる。
MFglobal=α・((Xsmooth−X)/dX) (8)
【0039】
平滑度関数の代わりに、またはそれに追加して、ウエハにおける測定位置にわたる大域的挙動は、例えばウエハの半径Rに沿う多項式関数として考えると、特定のグローバルパラメータの動径関数/分布になるように選択できる。最適化プロシージャの各ステップでは、全ての測定されたデータの集合は、前記動径関数にフィットされ、フィッティングのレベル/程度(残差平方和または補正)は、ペナルティ関数を決定するために使用され、これにより全位置に対するMFglobalを決定する。
【0040】
測定位置の集合が全て、最適化の間に使用される少なくとも1つのパラメータの共通の挙動を共有するように、測定位置の集合を選択できることが分かる。また好ましくは、位置は、測定値の適当な集合を選択するために分析される。例えば、他の位置よりもかなり異なるパラメータ挙動(例えば、フィッティングレベル)を何らかの理由で有する位置は、メリット関数の最適化で使用される測定値の集合から(手動または自動で)フィルタ除去されるのが好ましい。
【0041】
オプションとして、しかし好ましくは、各測定位置に対する測定レシピ(measurement recipe)(測定位置および/または前記位置上の測定条件についての情報)は、各位置において正しいスペクトル設定および合理的な収束を検証することにより定義および最適化される。
【0042】
以下は、パターン化された構造における測定のための本発明に特有な技法の、しかし非限定的な例を示す。
【0043】
図4Aを参照すると、図2に示す上記説明したシステムによって実行可能な、本発明の1つの実施形態の方法のフロー図が示される。この特定の、しかし非限定的な例は、グローバルパラメータが特定の測定位置に関して実質的に一定である一方で、異なる位置に関して同一または同一ではない場合を図示する。従って、図は、1つの測定位置からの測定されたデータの処理だけでなく、例えば複数の位置に関して並行して独立的に類似のプロシージャを行えることを例示する。
【0044】
測定位置に関して一定であるグローバルパラメータを扱う時、グローバルパラメータは、特定の外部レファレンスに関連付けることができる。この実施形態では、各測定ポイント(位置)に関するグローバルパラメータ値は、ユーザにより与えられた一定値として、またはこのパラメータと予め決定された(複数の)他の(フローティング)パラメータとの間のユーザ定義された関係(式)として定義される。そのような式は、測定位置にわたり、または一般にパターン化された構造の少なくとも一部にわたり、グローバルパラメータの空間分布を提供することができる。
【0045】
各種モデルまたは特定のモデルの複数のパラメータ集合を含む理論的データは、提供される(ステップ200)。この理論的データは通常、オフラインで生成され、即ち特定の構造に関する実際の測定の前に独立して生成され、各々が特定の条件(即ち、パラメータの値)の下で構造の特定のタイプから測定可能なデータに対応する理論的信号(シグネチャ)の収集(ライブラリ)を提供する。半導体ウエハのようなパターン化された構造におけるスペクトル測定に基づくOCD測定の場合、これらは、スペクトルシグネチャでもよい。構造Sに対する測定位置からの測定されたデータMDは、提供される(ステップ210)。また、測定されている特定の構造の1つまたは複数のグローバルパラメータについてのデータは、(測定されたデータを得るのと同時に、または測定とは別途に、例えば測定前に)提供される(ステップ212)。上記の通り、このデータは、(複数の)グローバルパラメータ値、または1つまたは複数の(複数の)他のフローティングパラメータに関するグローバルパラメータの挙動を記述する関数を含むことができる。
【0046】
理論的データおよび測定されたデータは、(ステップ212で提供される)グローバルパラメータについての前記データを使用して処理され(ステップ214)、それらの間の関係は例えば、いわゆるローカルメリット関数MFlocalの形式で決定される(ステップ216)。次いで、メリット関数は、(複数の)グローバルパラメータについての前記データを使用して最適化される(ステップ218)。最適化は実際に、ローカルメリット関数に特定のペナルティ関数を適用することによって実行される。ペナルティ関数は、グローバルパラメータについてのデータに基づくものであり、例えば、いわゆるグローバルメリット関数MFglobalによって表現できる。理論的データおよび測定されたデータの間の結果的に最適化された関係、ここではいわゆるMTfullは、故に得られ(ステップ220)、ローカルメリット関数およびグローバルメリット関数の両方の特定の関数である(上記式2を参照)。
【0047】
次いで、最適化されたメリット関数MFfullは、フィットの所望の程度に対応する所定の条件を満たすかどうか識別するために分析される。満たさない場合、理論的モデルは、ベストフィット(例えば、メリット関数の所望の最小数)に到達するまで、反復プロシージャに従って変更される。ベストフィット結果に基づき、対応するモデルのパラメータは、(上記説明の通り)測定位置に対する測定されたパラメータを特徴付けるために使用される。上記で示した通り、類似のプロシージャは、複数の位置に対して実行されることができる。
【0048】
図4Bを参照すると、グローバルパラメータは、一定ではないが、複数の測定位置に依存するいわゆる共通のグローバルパラメータであり、故に外部レファレンスにのみ関連付けられない場合の、本発明の方法を例示する。例えば、そのようなグローバルパラメータは、関数の係数の必要性のほかに、構造内における特定の知られている一般的な分散(general distribution)(関数)を有することがあり、少なくともいくつかの複数の位置に対して測定されたデータに基づき更新されうる。これは、以下でさらに例示される。
【0049】
図示の通り、理論的データは、提供され(ステップ300)、測定されたデータ要素は、i個の位置から提供される(ステップ310および310’)。いくつかの実施形態では、異なる位置は、異なる理論的データに関連付けられる。従って、図のステップ300および300’は、異なる理論的データ要素の提供に対応する。
【0050】
各位置に対する測定されたデータおよび理論的データは、この例ではオプションである異なる理論的データを使用して処理される(ステップ312および312’)。この処理プロシージャは、理論的データと測定されたデータとの間、例えばローカルメリット関数MFlocalおよびMFlocalと、各ローカルメリット関数を使用して決定される、グローバルパラメータであるかまたはそれに関連する特定の値との間の特定のローカル関係をもたらす。グローバルパラメータに対応するそのように決定された“ローカル値”は、例えばグローバルパラメータの挙動(その特別な分散)である、1つまたは複数のグローバルパラメータ(ステップ316)についての予め提供されたデータに基づき処理される(ステップ314)。ステップ314におけるこの処理は、ペナルティ関数、即ちいわゆるグローバルメリット関数を決定することを目的とする。
【0051】
この実施形態では、グローバルパラメータは、複数の測定位置に対して共通であって1つであり、ペナルティ関数はまた、複数の位置に依存する。例えば、ペナルティ関数は、グローバルパラメータの平均値、または知られていない1つまたは複数の係数を持つ、知られている関数(例えば、多項式)の形式のグローバルパラメータを利用する。例えば、ペナルティ関数は、特定の線形関数によって表現される。
P(x,y)=ax+by+c (9)
ここで、係数a、b、cは、先の反復から定義/更新されうる(ステップ312および312’)。計算は、少なくとも3つの位置(3つの測定されたスペクトル)を要求することができ、またはさらに、例えばそのようなパラメータに関して、これは、10個より多いスペクトルでもよい。
【0052】
同様に、放物線関数を使用することができる。即ち、グローバルパラメータ値は、全ての測定されたスペクトルに対する先の反復の結果である放物線近似の結果として定義される。1回目の反復後、各測定ポイントに対するパラメータ値の集合は、P(x,y)で決定される。次いで、放物線近似の係数a、b、c、d、e、fおよび各測定ポイント(位置)に対するペナルティ関数は、決定される。
(x,y)=a・x+b・x+c・y+d・y+e・x・y+f
(10)
計算は、6またはそれより多いスペクトル、例えば20個より多いスペクトルを要求しうる。
【0053】
さらに他の例では、ペナルティ関数は、グローバルパラメータの平滑化に基づくものであり、例えば測定位置毎の共通のグローバルパラメータは、ウエハ上の3つの隣接測定場所に対する先の反復結果の中間値として定義される。
【0054】
さらに他の例では、グローバルパラメータ値は、先の反復から決定された1つまたは複数の(複数の)他のフローティングパラメータの線形依存近似(linear dependence approximation)の結果である(または、グローバルパラメータは、グローバルパラメータおよび(複数の)他のフローティングパラメータの間の線形拘束(linear constrain)を与える。)。
【0055】
【数2】

ここで、パラメータP2kおよびP1iは、CDおよび側壁角(SWA)を特徴付けるために選択されてもよい。
【0056】
グローバルパラメータの挙動についてのデータは次いで、ローカルメリット関数から決定されたグローバルパラメータ値と共に使用され、ペナルティ関数を定義し、それに基づき、最適化された関係またはいわゆる全メリット関数MFfullを決定する(ステップ318および318’)。次いで、いくつかの例では、フィッティングプロシージャは、モデルパラメータの変形に基づき反復プロシージャを使用して標準態様で実行される(ステップ320、320’)。代わりに、フィッティングプロシージャはまた、ステップ毎に(複数の)モデルパラメータを変更することにより、別途の反復プロシージャでペナルティ関数を最適化することにより最適化され、異なるサイトにおけるグローバルパラメータを決定し、最適化されたペナルティ関数を決定し、故に全メリット関数MFfullを最適化する。
【0057】
図3Aおよび3Bの上記2つの例は、共に使用されてもよいことが分かる。例えば、ペナルティ関数の最適化は、一定の外部レファレンス(例えば、グローバルパラメータおよび外部レファレンス間の関係)および共通のグローバルパラメータ局面(例えば、グローバルパラメータの平均値)の使用の組合せによる。より詳細には、1回目の反復段階では、通常のデータ解釈は、図1として使用でき、2回目の反復プロシージャでは、一定のグローバルパラメータ値は、ユーザにより提供されて使用され(例えば、OCDおよびCD−SEM間の関係)、次いで3回目の反復プロシージャでは、所望のパラメータ値は、2回目の反復段階の解釈の結果に関する平均として定義される。
【0058】
故に、本発明は、測定位置の集合にわたる期待された処理の挙動を記述する(複数の)グローバルパラメータの適当な選択を介して定義された最適化基準を利用する。そのような基準は、例えばとりわけ以下を含むことができる。(a)例えば半径の関数(中心から端)としての平滑挙動である、例えば集合にわたって期待される特定の関数的挙動である、ウエハまたは少なくともその一部にわたる所定のパラメータの平滑挙動。(b)特定の外部レファレンスに対するフィッティング(例えば、CD−SEMおよびその反対)。(c)例えば、(複数の)材料パラメータである、測定集合にわたって均一になるように期待されるパラメータ。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態では、全ての測定されたデータ集合にわたって均一になるように期待されるパラメータは、考慮されうることが分かる。平均値からの偏差の合計は、均一性を高めるためにグローバルMFとして使用でき、または平均値からの個々の偏差は、使用されうる。これに関連して、以下のように考慮できる。均一な値が、それが正しくない場所で強制される場合、エラーは、ノイズとして他のパラメータ上に反映されうる。均一な値が選択されると仮定すると、いくつかの手法が使用されうる。(1)独立的な最適化ループ。(2)各位置で独立的にグローバル値を変更可能にするが、各ステップ後、全ての値を平均に強制する。(3)グローバルパラメータを変更することなく、全ての位置に対して平均を強制および再び動作させるのではなく、値がデータ集合にわたって類似であるが同一ではないように、グローバルMFを使用して各々の測定されたデータ集合を収束させる。(4)(3)と同様に、グローバルMFを使用して各々の測定されたデータ集合を収束させ、次いで平均を計算し、全ての値をそれに置換し、全パラメータが開いたまま、この開始ポジションから再びフロートさせる。
【0060】
グローバルフィット手法を利用する本発明の技法は、いくつかの種類のレファレンスポイントからの、または平均結果からのパラメータ偏差を持つメリット関数(へのペナルティの追加)により、いくつかの測定位置にわたって、または(例えば、全ウエハ上の)測定ポイントの集合に関して、より一定の結果を達成可能にする。関連するペナルティは、普通の(ローカル)メリット関数のスケールを一致させるために重み付けされうる。例えば、これは、以下のように実行されてもよい。
【0061】
【数3】

ここで、αは、重み付け係数であり、N個のグローバルパラメータに対する外部レファレンスgは、以下のうち1つまたは複数でありうる。
−外部絶対レファレンスg=xref、例えばCD−SEMによって提供される。
−フィットされた外部レファレンスg=axref+b(外部レファレンス値を持つその関係を介して表現されたグローバルパラメータ)、ここで係数aおよびbは、先の反復からの全データ集合に対するグローバルフィットによって計算される。
−先の反復からのウエハにわたる平均g=<x>
−例えば、放射線フィット(parabolic fit)、平滑化された分布制限等、ウエハ座標に依存して、さらに複雑なグローバルフィッティング関数。
【0062】
上記は、パラメータおよび最適化プロシージャの非限定的な例であり、本発明の範囲を限定しない。
【0063】
本発明は、フィッティングプロシージャの一般的な原理を利用するが、メリット関数を適切に最適化するペナルティ関数の使用を備える、パターン化された構造のパラメータの測定のための新規な手法を提供する。これは、構造の(複数の)グローバルパラメータについてのいくつかの知識を考慮することによって決定されるペナルティ関数に対応するグローバルメリット関数で、ローカルメリット関数を補正して実行されうる。
【符号の説明】
【0064】
100 モデル
110 測定されたデータ
112 事前知識
114 処理

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定で使用する方法であって、
入力データを提供する過程であって、前記入力データは、
構造の異なる位置上の測定に対応する複数の測定された信号を含む測定されたデータと、
理論的信号を示すデータであって、理論的信号と測定された信号との間の関係は、構造の少なくとも1つのパラメータを示す、データと、を含む、過程と、
構造の少なくとも1つの性質を特徴付ける少なくとも1つの選択されたグローバルパラメータに基づきペナルティ関数を提供する過程と、
理論的信号と測定された信号との間のフィッティングプロシージャを実行する過程であって、フィッティングプロシージャの前記実行は、理論的信号と測定された信号との間の最適化された関係を決定するために前記ペナルティ関数を使用することと、構造の前記少なくとも1つのパラメータを決定するために最適化された関係を使用することとを含む、過程と
を具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記最適化された関係の所望の収束に到達するまで、最適化されたメリット関数を使用して要求された数の反復を実行し、構造の少なくとも1つのパラメータの前記決定を実行することを具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ペナルティ関数は、構造の2つまたはそれより多い相関パラメータ間の関係を特徴付けることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記相関パラメータは、パターンの限界寸法および側壁角を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ペナルティ関数は、測定位置に関して実質的に一定であるグローバルパラメータに基づくことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
グローバルパラメータは、外部レファレンスに対する特定の知られた関係にあることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
グローバルパラメータは、前記測定されたデータを得るために使用される第1測定プロセスと、構造の類似のパラメータを決定するための第2測定プロセスとの相関に関連付けられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1および第2測定プロセスは、OCDおよびCD−SEM測定を具備することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ペナルティ関数は、測定位置の少なくとも一部内の特定の分布を有する共通のグローバルパラメータに基づくことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
ペナルティ関数は、グローバルパラメータの平均値に基づくことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ペナルティ関数は、グローバルパラメータ値の平滑化に基づくことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記特定の分布は、多項式関数であることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記多項式関数の少なくともいくつかの係数は、知られていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記最適化された関係の所望の収束に到達するまで、最適化されたメリット関数を使用して要求された数の反復を実行し、前記多項式関数の少なくともいくつかの係数は、前記初期の反復プロシージャの1つまたは複数で決定されることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
反復プロシージャを実行することによりペナルティ関数を最適化することを具備することを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
パターン化された構造の前記測定は、光学的測定を具備することを特徴とする請求項1〜15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
測定されたデータは、スペクトルシグネチャを具備することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記パターン化された構造は、半導体ウエハであることを特徴とする請求項1〜17の何れか1項に記載の方法。
【請求項19】
パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定で使用するための制御システムであって、
構造の異なる位置上の測定に対応する複数の測定された信号を含む測定されたデータと、理論的信号を示す理論的データとを含む入力データを受信するためのデータ入力ユーティリティと、
構造の少なくとも1つのプロパティを特徴付ける少なくとも1つの選択されたグローバルパラメータに基づきペナルティ関数を定義するように、および理論的信号と測定された信号との間のフィッティングプロシージャを実行するように構成され、動作可能なプロセッサユーティリティであって、前記フィッティングプロシージャは、構造の少なくとも1つのパラメータを示す理論的信号と測定された信号との間の最適化された関係を決定するために前記ペナルティ関数を適用することと、構造の前記少なくとも1つのパラメータを決定するために最適化された関係を使用することとを含む、プロセッサユーティリティと
を具備することを特徴とする制御システム。
【請求項20】
パターン化された構造の少なくとも1つのパラメータの測定で使用するための測定システムであって、
構造の異なる位置上の測定に対応する測定された信号の形式で測定されたデータを生成するように構成され、動作可能な少なくとも1つの測定ユニットと、
前記測定された信号を受信および処理するための請求項19の制御システムと
を具備することを特徴とする測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2013−520674(P2013−520674A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554469(P2012−554469)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際出願番号】PCT/IL2011/000188
【国際公開番号】WO2011/104713
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(509335926)ノヴァ・メジャーリング・インストゥルメンツ・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】