説明

パターン形成方法

【課題】良好に所望のパターンを形成することが可能なパターン形成方法を提供する。
【解決手段】上層ハードマスク層103上に下層レジスト層104を形成する工程と、下層レジスト層上に下層レジスト層と露光感度の異なる上層レジスト層105を形成する工程と、互いの透過光に180度の位相差が生じる第1及び第2の透過領域を有し、第1及び第2の透過領域が照射領域内に互いに隣接して設けられたフォトマスク10を介して下層レジスト層及び上層レジスト層に露光光を照射する工程と、露光光が照射された下層レジスト層及び上層レジスト層の現像を行うことで、上層ハードマスク層が露出した第1の領域と、下層レジスト層が露出した第2の領域と、下層レジスト層及び上層レジスト層が残った第3の領域とを有する構造を形成する工程とを備えることを特徴とするパターン形成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体装置の高集積化及び微細化が進み、微細パターンを実現するためのリソグラフィ工程が要求されている。従来、微細パターンを有するフォトマスクを用いて、露光を行うことで、微細パターンを基板に形成することができる。しかし、微細パターンの寸法が、ナノメータレベル、即ち露光光の波長以下になると、目的とする微細パターンを形成することができなくなる。このため、従来のリソグラフィ工程では、十分に微細なパターンを形成することが出来なかった。
【0003】
微細なパターンを形成する技術として、露光光に対する感度が異なる2種類のレジストを積層し、遮光領域、ハーフトーン領域及び開口領域を有するフォトマスクを用いて、露光する方法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。この方法によると、2種類のレジストの両方とも除去される領域、2種類のレジストの一方が除去され、他方が残る領域、及び2種類のレジストの両方とも残る領域の三つの領域が形成される。
【0004】
しかし、上述したような3つの領域を有するフォトマスクを高精度で形成することは容易ではなく、高精度のパターンを形成することが困難である。そのため、必ずしも微細なパターンを形成することができるとは言えなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−30971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、良好に所望のパターンを形成することが可能なパターン形成方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の視点に係るパターン形成方法の態様は、下地領域上に第1のフォトレジスト層を形成する工程と、前記第1のフォトレジスト層上に前記第1のフォトレジスト層と露光感度の異なる第2のフォトレジスト層を形成する工程と、互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域、または互いの透過率が互いに異なり且つ互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域を有し、前記第1の透過領域及び第2の透過領域が照射領域内に互いに隣接して設けられたフォトマスクを介して前記第1及び第2のフォトレジスト層に、露光光を照射する工程と、前記露光光が照射された第1及び第2のフォトレジスト層の現像を行うことで、前記下地領域が露出した第1の領域と、前記第1のフォトレジスト層が露出した第2の領域と、前記第1のフォトレジスト層及び前記第2のフォトレジスト層が残った第3の領域とを有する構造を形成する工程とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の第二の視点に係るパターン形成方法の態様は、下地領域上に第1のフォトレジスト層を形成する工程と、前記第1のフォトレジスト層上に透明膜を形成する工程と、前記透明膜上に前記第1のフォトレジスト層と露光感度の異なる第2のフォトレジスト層を形成する工程と、互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域、または互いの透過率が互いに異なり且つ互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域を有し、前記第1の透過領域及び第2の透過領域が照射領域内に互いに隣接して設けられたフォトマスクを介して前記第1のフォトレジスト層、前記透明膜及び前記第2のフォトレジスト層に、露光光を照射する工程と、前記露光光が照射された第2のフォトレジスト層の現像を行うことで前記透明膜を露出させる工程と、前記現像の後に残った第2のフォトレジスト層をマスクとして用いて前記透明膜をエッチングして前記第1のフォトレジスト層を露出させる工程と、前記露光した第1のフォトレジスト層の現像を行うことで、前記下地領域が露出した第1の領域と、前記第1のフォトレジスト層が露出した第2の領域と、前記第1のフォトレジスト層、前記透明膜及び前記第2のフォトレジスト層が残った第3の領域を有する構造を形成する工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、良好に所望のパターンを形成することが可能なパターン形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図3】図3(a)は、フォトマスクを透過した透過光の透過光量分布を概略的に示した図である。図3(b)は、図3(a)の透過光量分布を三次元的に示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は、フォトマスク10の構成を模式的に示した図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図19】本発明の第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図20】図20(a)はフォトマスク30の構成を概略的に示した図であり、図20(b)は図20(a)のフォトマスクを透過した透過光の光量分布を示した図であり、図20(c)は図20(a)を透過した光の光量と、光の位置を模式的に示した図である。
【図21】本発明の第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図22】本発明の第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図23】本発明の第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図24】本発明の第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図25】本発明の第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図26】本発明の第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図27】本発明の第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図28】本発明の第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図29】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図30】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図31】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図32】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図33】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図34】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図35】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図36】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図37】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図38】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図39】本発明の第5の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図40】本発明の第6の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図41】本発明の第6の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図42】本発明の第6の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図43】本発明の第6の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図44】本発明の第6の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【図45】本発明の第6の実施形態に係るパターン形成方法の一部を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態の詳細を図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1〜図6を用いて、第1の実施形態のパターン形成方法を説明する。
【0013】
図1、図2、図4及び図5は、第1の実施形態のパターン形成方法を概略的に示した図である。
【0014】
まず、図1に示すように、基板100上に被加工膜101として膜厚200nm程度のシリコン窒化膜を形成し、被加工膜101上に下層ハードマスク層102として膜厚200nm程度のハードマスク材を形成する。さらに、下層ハードマスク層102上に上層ハードマスク層(下地領域)103として膜厚50nm程度のハードマスク材を形成する。また、上層ハードマスク層103上にポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚100nm程度の下層レジスト層(第1のフォトレジスト層)104が形成される。そして、下層レジスト層104上に、下層レジスト層104よりも露光光に対する感度(露光感度)の高い(露光閾値が下層レジスト層104よりも低い)ポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚120nm程度のレジスト層(第2のフォトレジスト層)105が形成される。なお、上述したポジ型フォトレジスト材は、露光閾値よりも強い光が照射されると、アルカリ溶液によって溶解する。
【0015】
なお、露光閾値(露光スレッショルド)とは、フォトレジスト材が現像液に溶解する露光量と、溶解しない露光量との境界値に対応するものである。この露光閾値は、フォトレジスト材毎に設定可能である。また、ポジ型のフォトレジストを用いた場合は、露光閾値以上の光量の露光光が照射された領域は現像液に溶解し、露光閾値以下の光量の露光光が照射された領域は現像液に溶解しない。また、ネガ型のフォトレジストを用いた場合は、露光閾値以上の光量の露光光が照射された領域は現像液に溶解せず、露光閾値以下の光量の露光光が照射された領域は現像液に溶解する。
【0016】
次に、図2に示すように、図示しない露光装置を用いて、ArF光(波長193.3nm)をフォトマスク10を介して上層レジスト層105及び下層レジスト層104に照射し、露光する。なお、フォトマスク10に関しては後で詳細に説明する。
【0017】
図3(a)は、フォトマスクを透過した透過光の透過光量分布を概略的に示した図である。図3(b)は、図3(a)の透過光量分布を三次元的に示した図である。また、x軸及びy軸は透過位置の座標であり、z軸は透過光量を示している。
【0018】
透過光量分布は、透過光量が多い高光量領域20(z軸の1.5以上の領域)と、透過光量が少ない低光量領域21(z軸の0.5以下の領域)と、透過光量が高光量領域20及び低光量領域21の間である中光量領域22(z軸の0.5〜1.5の領域)とを含む。また、この透過光量分布は、簡単のため、高光量領域20、中光量領域22及び低光量領域21の三つの領域を定義しているが、この透過光量分布は、図3(b)に示すように連続している。透過光量としては、高光量領域20の中心部(頂点)で最も光量が多く(光が強く)、低光量領域21の中心部(頂点)で最も光量が少ない(光が弱い)。隣接する一対の高光量領域20の中心部間のピッチは100nm程度である。
【0019】
本実施形態では、上層レジスト層105の、現像液に溶解する部分としない部分とを分ける露光閾値は、z=0.5であり、この値を境として中光量領域22と低光量領域21が設定される。下層レジスト層104の露光閾値は、z=1.5であり、この値を境として中光量領域22と高光量領域20が設定される。また、下層レジスト層104の露光閾値は、上層レジスト層105に吸収される光の量を考慮して設定されている。なお、本実施形態では、2つの露光閾値を0.5及び1.5としたが、これらの値は適宜変更しても良い。
【0020】
図4は、フォトレジストと、図3(a)のA−A断面における高光量領域20、中光量領域22及び低光量領域21との関係を示した図である。
【0021】
次に、図5に示すように、上層レジスト層105及び下層レジスト層104をベークした後、アルカリ性の現像液を用いて現像することで、ホール部106及びピラー部107が形成される。すなわち、下層レジスト層104は高光量領域20の光が照射される領域のレジストのみが溶解し、ホール部106が形成される。また、上層レジスト層105の露光閾値は下層レジスト層104の露光閾値よりも低い(上層レジスト層105の露光感度は下層レジスト層104の露光感度よりも高い)ため、高光量領域20及び中光量領域22の光が照射される領域のレジストが溶解し、低光量領域21に対応して下層レジスト層104及び上層レジスト層105からなるピラー部107が形成される。このホール部106の径は35nm程度であり、ピラー部107の径は35nm程度である。なお、図5の工程では、現像液を替えることなく一回の現像(1種類の現像液を用いた現像)でホール部106及びピラー部107を有するパターンを形成している。
【0022】
次に、図6を用いて、図2で示したフォトマスクの構成を説明する。
【0023】
図6(a)及び図6(b)は、フォトマスク10の転写用パターンの構成を模式的に示した図である。
【0024】
図6(a)に示すフォトマスク10は、透過領域11内に、略四角形状の透過領域13が等間隔に設けられている。より具体的には、透過領域13は、図6(a)の横方向(第1の方向)に周期的に配置され、且つ横方向に垂直な縦方向(第2の方向)に周期的に配置され、透過領域11は透過領域13を囲んでいる。透過領域11は位相差0度の非シフター部(0部)であり、透過領域13は位相差180度(π)のシフター部(π部)である。これにより、透過領域11を通過した透過光と、透過領域13を通過した透過光との位相差がπとなる。この透過領域(π部)13は微小であり、周囲を透過領域(0部)11に囲まれているため、干渉作用によって透過光量が少なくなる。このため、透過領域13近傍は低光量領域21となる。また、斜め方向で隣接する透過領域13間の領域では、干渉作用が弱いため、透過光量が多くなる。このため、斜め方向で隣接する透過領域13間の領域の中央部は高光量領域20となる。それら以外の領域は中光量領域となる。
【0025】
なお透過領域13は略四角形状としたが、透過領域13が微細である場合、透過領域13の形状はどのような形状でも、図3に示すような光量を得ることが可能である。また、透過領域11及び透過領域13の透過率は互いに異なっていても良い。
【0026】
また、図6(b)に示すフォトマスク10は、略正方形形状の透過領域14及び略正方形形状の透過領域15が交互に配置されている。より具体的には、透過領域11領域及び透過領域14は、図6(b)の横方向(第1の方向)に交互に周期的に配置され、且つ横方向に垂直な縦方向(第2の方向)に交互に周期的に配置されている。透過領域14は位相差0度の非シフター部(0部)であり、透過領域15は位相差180度(π)のシフター部(π部)である。これにより、透過領域11を通過した透過光と、透過領域13を通過した透過光との位相差がπとなる。また、透過領域14及び透過領域15の境界近傍では、透過領域14の透過光と透過領域15の透過光とが互いに干渉し合い、光強度を弱める。特に4つの領域の中央部16では、透過領域14の透過光と透過領域15の透過光との干渉が強くなるため、透過光量が最も少なくなる。このため、中央部16近傍は、低光量領域21となる。また、透過領域14及び透過領域15の中央部では、透過領域14の透過光と透過領域15の透過光との干渉が弱くなり、透過光量が最も多くなる。このため、透過領域14及び透過領域15の中央部は透過光量が多い高光量領域20となる。(図示せず)。それら以外の領域は中光量領域となる。
【0027】
なお、透過領域11及び透過領域14の透過率は互いに異なっていても良い。
【0028】
図6(a)及び(b)に示すような互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域、または互いの透過率が互いに異なり且つ互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域を有し、第1の透過領域及び第2の透過領域が照射領域内に互いに隣接して設けられたフォトマスクであれば、どのフォトマスクを用いても、図3(a)及び図3(b)に示す透過光量分布を得ることが可能である。
【0029】
上記実施形態によれば、露光感度の異なる2層のレジスト層を形成することで、積層構造のレジスト層を形成している。より具体的には、2層のレジストがポジ型である場合は、下層レジスト層104の露光閾値が上層レジスト層105の露光閾値よりも高い。そして、非シフター部とシフター部の2種類の領域を有するフォトマスクを用いて露光を行っている。このフォトマスク10の転写用パターンは、非シフター部とシフター部の2種類の領域のみで形成されているため、複雑な構造を有しておらず、容易にフォトマスクを作成スルコトガできる。したがって、本実施形態によれば、簡単な構成のフォトマスクを用いた、一回の露光及び現像で、ホール部106及びピラー部107を有する微細なレジストパターンを正確に形成することが可能となる。
【0030】
(第2の実施形態)
図7〜図17を用いて、第2の実施形態のパターン形成方法を説明する。
【0031】
上述した第1の実施形態では、下層レジスト層104及び上層レジスト層105からなるレジストパターンを形成する方法を説明した。第2の実施形態では、第1の実施形態で説明したレジストパターンを用いて、デバイスのパターンを形成する方法を説明する。
【0032】
図7〜図17は、本実施形態のパターン形成方法を概略的に示した図である。
【0033】
なお、図5に示すホール部106及びピラー部107を有するレジストパターンの形成方法は、上述した第1の実施形態と同様である。
【0034】
図7に示すように、前記レジストパターンの全面に、シリコンを含んだ平坦化膜(SOG: Spin On Glass など)108を塗布し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、上層レジスト層105の上部まで平坦化する。
【0035】
次に、図8に示すように、平坦化膜108をマスクとして用いて、例えば塩素系ガスを用いて上層レジスト層105、下層レジスト層104及び上層ハードマスク層103をエッチングする。これにより、下層レジスト層104及び上層レジスト層105からなるピラー部107が形成されていた領域の上層ハードマスク層103にホールパターンが形成される。
【0036】
次に、図9に示すように、フッ素系溶液を用いたウェットエッチングによって平坦化膜108を除去する。
【0037】
次に、図10に示すように、下層レジスト層104をマスクとして用いて、例えばRIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングで、上層ハードマスク層103をエッチングする。これによって、ホール部106が形成されていた領域の上層ハードマスク層103にホールパターンが形成される。
【0038】
次に、図11に示すように、下層レジスト層104を剥離する。
【0039】
次に、図12に示すように、上層ハードマスク層103をマスクとして用いて、RIE等で下層ハードマスク層102をエッチングする。
【0040】
次に、図13に示すように、全面にシリコンを含有した平坦化膜109を塗布する。
【0041】
次に、図14に示すように、CMPによって、下層ハードマスク層102が露出するまで平坦化し、平坦化膜109及び上層ハードマスク層103を取り除く。
【0042】
次に、図15に示すように、酸素ラジカルを用いたアッシング(灰化)を行うことで、下層ハードマスク層102を除去する。
【0043】
次に、図16に示すように、平坦化膜109をマスクとして用いて被加工膜101をエッチングする。
【0044】
次に、図17に示すように、フッ素系溶液を用いたウェットエッチングによって平坦化膜109を除去する。これによって、被加工膜101のピラーパターンを形成することができる。
【0045】
上記第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態のレジストパターン上に、平坦化膜108を形成し、上層レジスト層105を露出させた後、平坦化膜108をマスクとして用いて、ピラー部107の形成領域のみをエッチングすることで、上層ハードマスク層103にホールを形成している。そして、平坦化膜108を除去し、下層レジスト層104をマスクとして用いて上層ハードマスク層103にホールパターン形成する。このような工程により、ピラー部107が形成されていた領域にもホール形成することができるので、図3に示す、隣り合う低光量領域21のみにホールパターンを形成する場合に比べて、最終的に得られるホールパターンのピッチを1/1.4倍(1/root2)にすることができる。
【0046】
また、例えば図6に示すように、互いの透過光に位相差が生じる二種類の領域を、フォトマスクに形成すれば良いため、フォトマスクを容易に形成することができる。
【0047】
したがって、本実施形態によれば、簡単なフォトマスクの形成工程であっても、微細なパターンを形成することが可能である。
【0048】
(第3の実施形態)
図18〜図22を用いて、第3の実施形態のパターン形成方法を説明する。
【0049】
上述した第1及び第2の実施形態では、下層レジスト層104及び上層レジスト層105からなるフォトレジストに、ピラー及びホールパターンを形成する方法を説明した。第3の実施形態では、ラインアンドスペース (L/S)パターンを形成する方法を説明する。
【0050】
先ず、図18に示すように、基板100上に被加工膜101として膜厚200nm程度のシリコン窒化膜を形成し、被加工膜101上に下層ハードマスク層102として膜厚200nm程度のハードマスク材を形成する。さらに、下層ハードマスク層102上に上層ハードマスク層103として膜厚50nm程度のハードマスク材を形成する。また、上層ハードマスク層103上にポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚100nm程度の下層レジスト層104が形成される。そして、下層レジスト層104上に、下層レジスト層104よりも露光感度の高い(露光閾値が下層レジスト層104よりも低い)ポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚120nm程度の上層レジスト層105が形成される。
【0051】
次に、図19に示すように、図示しない露光装置を用いて、ArF光をフォトマスク30を介して上層レジスト層105及び下層レジスト層104に照射し、露光する。
【0052】
次に、図20を用いて、図19で示したフォトマスクの構成を説明する。
【0053】
図20(a)はフォトマスク30の構成を概略的に示した図であり、図20(b)は図20(a)のフォトマスクを透過した透過光の光量分布を示した図であり、図20(c)は図20(a)を透過した光の光量と、光の位置を模式的に示した図である。
【0054】
図20に示すように、フォトマスク30は、透過領域31と遮光領域32とが周期的に配置されたラインアンドスペースパターンを有している。パターンの周期(ピッチ)は100nmである。なお、遮光領域32は、光を完全に遮断するものでなくてもよい。上述したように、ラインアンドスペースのピッチが小さいため、フォトマスク30を透過した光の透過光量分布は、図20(b)に示すようなサイン波を状となる。そこで、本実施形態では、光量がE1よりも多い領域を高光量領域40とし、光量がE2よりも少ない領域を低光量領域41とし、光量がE2より多く、E1よりも少ない領域を中光量領域42とする。
【0055】
上層レジスト層105は、E2以上の光量で溶解する。また、下層レジスト層104は、E1以上の光量で溶解する。また、下層レジスト層104の露光閾値は、上層レジスト層105に吸収される光量を考慮して設定されている。
【0056】
図21は、フォトレジストと、高光量領域40、低光量領域41及び中光量領域42との関係を示した図である。
【0057】
次に、図22に示すように、上層レジスト層105及び下層レジスト層104をベークした後、現像液を用いて現像することで、溝部110及び突出部111が形成される。すなわち、下層レジスト層104は高光量領域40の光が照射される領域のレジストのみが溶解し、溝部110が形成される。また、上層レジスト層105の露光閾値は下層レジスト層104の露光閾値よりも低いため、高光量領域40及び中光量領域42の光が照射される領域のレジストが溶解し、低光量領域41に対応して下層レジスト層104及び上層レジスト層105からなる突出部111が形成される。この溝部110の幅は25nm程度であり、突出部111の幅は25nm程度である。
【0058】
上記第3の実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様に、一回の露光及び現像でレジストパターンを形成することが可能となる。これにより、少ない工程で精度よくパターンを形成することが可能である。
【0059】
また、上述した第2の実施形態と同様の工程を経ることで、突出部111が形成されていた領域にも溝パターンを形成することができるので、図20に示す、高光量領域40のみに溝ターンを形成する場合に比べて、最終的に得られるラインアンドスペースパターンのピッチを1/2倍にすることができる。
【0060】
また、例えば図20に示すように、透過率が互いに異なる二種類の領域または、透過率が互いに異なり、且つ互いの透過光に位相差が生じる二種類の領域を、フォトマスクに形成すれば良いため、フォトマスクを容易に形成することができる。
【0061】
したがって、本実施形態によれば、簡単なフォトマスクの形成工程であっても、微細なパターンを形成することが可能である。
【0062】
(第4の実施形態)
図23〜図28を用いて、第4の実施形態のパターン形成方法を説明する。
【0063】
上述した第1〜第3の実施形態では、下層レジスト層104及び上層レジスト層105からなるフォトレジストのパターンを形成する方法を説明した。第4の実施形態では、下層レジスト層、透明膜及び上層レジスト層からなるパターンを形成する方法を説明する。
【0064】
図23〜図28は、第4の実施形態のパターン形成方法を概略的に示した図である。
【0065】
まず、図23に示すように、基板100上に被加工膜101として膜厚200nm程度のシリコン窒化膜を形成し、被加工膜101上に下層ハードマスク層102として膜厚200nm程度のハードマスク材を形成する。さらに、下層ハードマスク層102上に上層ハードマスク層112として膜厚50nm程度のハードマスク材を形成する。また、上層ハードマスク層112上にポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚100nm程度の下層レジスト層(第1のフォトレジスト層)113が形成される。そして、下層レジスト層113上に酸化膜を塗布し、膜厚50nm程度の透明膜114を形成する。透明膜114上に、下層レジスト層113よりも露光感度の高いポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚120nm程度の上層レジスト層(第2のフォトレジスト層)115が形成される。
【0066】
次に、図24に示すように、図示しない露光装置を用いて、ArF光をフォトマスク10を介して上層レジスト層115及び下層レジスト層113に照射し、露光する。
【0067】
図3に示すように、本実施形態では、上層レジスト層115の露光閾値は、z=0.5であり、この値を境として中光量領域22と低光量領域21が設定されている。下層レジスト層113の露光閾値は、z=1.5であり、この値を境として中光量領域22と高光量領域20が設定されている。また、下層レジスト層113の露光閾値は、上層レジスト層115及び透明膜114に吸収される光の量を考慮して設定されている。
【0068】
図25は、フォトレジストと、図3(a)のA−A断面における高光量領域20、中光量領域22及び低光量領域21との関係を示した図である。
【0069】
次に、図26に示すように、上層レジスト層115及び下層レジスト層113をベークした後、現像液を用いて現像することで、上層レジスト層115の高光量領域20及び中光量領域22の照射領域が溶解され、低光量領域21の照射領域が残る。
【0070】
次に、図27に示すように、上層レジスト層115をマスクにして透明膜114をエッチングする。
【0071】
次に、図28に示すように、もう一度、現像液を用いて現像することで、ホール部116及びピラー部117が形成される。すなわち、下層レジスト層113は高光量領域20の光が照射される領域のレジストのみが溶解し、ホール部116が形成される。また、上記のように、透明膜114及び上層レジスト層115からなるピラー部117が形成される。このホール部116の径は35nm程度であり、ピラー部117の径は35nm程度である。
【0072】
上記実施形態によれば、透明膜を露光閾値の異なる2層のレジスト層の間に形成することで、積層構造のレジスト層を形成している。より具体的には、2層のレジストがポジ型である場合は、下層レジスト層113の露光閾値が上層レジスト層115の露光閾値よりも高い。これにより、一回の露光で、ホール部116及びピラー部117を有するレジストパターンを形成することが可能となる。これにより、少ない工程で、精度よくパターンを形成することが可能である。
【0073】
また、下層レジスト層113上に透明膜114を形成し、透明膜114上に上層レジスト層115を形成している。このため、下層レジスト層113の材料と上層レジスト層115の材料は、互いに影響を受けることがないので、レジスト材料の選択が容易となる。
【0074】
(第5の実施形態)
図29〜図39を用いて、第5の実施形態のパターン形成方法を説明する。
【0075】
上述した第4の実施形態では、下層レジスト層113、透明膜114及び上層レジスト層115からなるパターンを形成する方法を説明した。第5の実施形態では、第4の実施形態で説明したフォトレジストのパターンを用いて、デバイスのパターンを形成する方法を説明する。
【0076】
図29〜図39は、本実施形態のパターン形成方法を概略的に示した図である。
【0077】
なお、図28に示すホール部116及びピラー部117を有するレジストパターンの形成方法は、上述した第4の実施形態と同様である。
【0078】
図29に示すように、下層レジスト層113のホール部116をマスクとして用いて、RIE等で上層ハードマスク層112をエッチングし、上層ハードマスク層112にホールパターンを形成する。
【0079】
次に、図30に示すように、前記レジストパターンの全面に、有機材を含む平坦化膜118を塗布し、CMP法を用いて、透明膜114の上部まで平坦化する。
【0080】
次に、図31に示すように、フッ素系溶液を用いたウェットエッチングによって透明膜114を除去する。
【0081】
次に、図32に示すように、RIEを用いて平坦化膜118と、下層レジスト層113と、を等速度的にエッチングする。このとき、ピラー部117の形成領域では図31に示すように膜厚が薄く、上層ハードマスク層112もエッチングされる。
【0082】
その結果、ピラー部117に形成された上層ハードマスク層112にホールパターンが形成される。
【0083】
次に、図33に示すように、RIEまたは酸素ラジカルを用いたアッシングによって平坦化膜118を除去する。
【0084】
次に、図34に示すように、上層ハードマスク層112をマスクとして用いて、RIE等で下層ハードマスク層102をエッチングする。
【0085】
次に、図35に示すように、全面にシリコンを含有した平坦化膜119を塗布する。
【0086】
次に、図36に示すように、CMPによって、下層ハードマスク層102が露出するまで平坦化し、平坦化膜119及び上層ハードマスク層112を取り除く。
【0087】
次に、図37に示すように、酸素ラジカルを用いたアッシングを行うことで、下層ハードマスク層102を除去する。
【0088】
次に、図38に示すように、平坦化膜119をマスクとして用いて、RIE等で被加工膜101をエッチングする。
【0089】
次に、図39に示すように、フッ素系溶液を用いたウェットエッチングによって平坦化膜119を除去する。これによって、被加工膜101のピラーパターンを形成することができる。
【0090】
上記第5の実施形態によれば、上述した第4の実施形態のレジストパターンのホール部116を用いて上層ハードマスク層112にホールを形成し、その後レジストパターン上に平坦化膜118を形成し、透明膜114を露出させた後、透明膜114を除去し、平坦化膜118、下層レジスト層113及び上層ハードマスク層112を等速度的にエッチングすることで、上層ハードマスク層112にホールを形成している。このような工程により、ピラー部117が形成されていた領域にもホール形成することができるので、図3に示す、隣り合う低光量領域21のみにホールパターンを形成する場合に比べて、最終的に得られるホールパターンのピッチを1/1.4倍にすることができる。
【0091】
また、上述した第2実施形態と同様に、例えば図6に示すような、互いの透過光に位相差が生じる二種類の領域を、フォトマスクに形成すれば良いため、フォトマスクを容易に形成することができる。
【0092】
したがって、本実施形態によれば、簡単なフォトマスクの形成工程であっても、微細なパターンを形成することが可能である。
【0093】
(第6の実施形態)
図40〜図45を用いて、第6の実施形態のパターン形成方法を説明する。
【0094】
上述した第4及び第5の実施形態では、下層レジスト層113、透明膜114及び上層レジスト層115からなる積層膜に、ピラー及びホールパターンを形成する方法を説明した。第6の実施形態では、ラインアンドスペースパターンを形成する方法を説明する。
【0095】
先ず、図40に示すように、基板100上に被加工膜101として膜厚200nm程度のシリコン窒化膜を形成し、被加工膜101上に下層ハードマスク層102として膜厚200nm程度のハードマスク材を形成する。さらに、下層ハードマスク層102上に上層ハードマスク層112として膜厚50nm程度のハードマスク材を形成する。また、上層ハードマスク層112上にポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚100nm程度の下層レジスト層113が形成される。そして、下層レジスト層113上に酸化膜を塗布し、膜厚50nm程度の透明膜114を形成する。透明膜114上に、下層レジスト層113よりも露光感度の高いポジ型フォトレジスト材を塗布し、ベークする。これにより、膜厚120nm程度の上層レジスト層(第2のフォトレジスト層)115が形成される。
【0096】
次に、図41に示すように、図示しない露光装置を用いて、ArF光をフォトマスク30を介して上層レジスト層115及び下層レジスト層113に照射し、露光する。
【0097】
上層レジスト層115は、図20に示すE2以上の光量で溶解する。また、下層レジスト層113は、E1以上の光量で溶解する。また、下層レジスト層113の露光閾値は、上層レジスト層115及び透明膜114に吸収される光量を考慮して設定されている。
【0098】
図42は、フォトレジストと、高光量領域40、低光量領域41及び中光量領域42との関係を示した図である。
【0099】
次に、図43に示すように、上層レジスト層115及び下層レジスト層113をベークした後、現像液を用いて現像することで、上層レジスト層115の高光量領域40及び中光量領域42の照射領域が溶解され、低光量領域41の照射領域が残る。
【0100】
次に、図44に示すように、上層レジスト層115をマスクにして透明膜114をエッチングする。
【0101】
次に、図45に示すように、もう一度、現像液を用いて現像することで、溝部120及び突出部121が形成される。すなわち、下層レジスト層113は高光量領域40の光が照射される領域のレジストのみが溶解し、溝部120が形成される。また、上記のように、透明膜114及び上層レジスト層115からなる突出部121が形成される。この溝部120の幅は25nm程度であり、突出部121の幅は25nm程度である。
【0102】
上記第6の実施形態によれば、上述した第4の実施形態と同様に、一回の露光でレジストパターンを形成することが可能となる。これにより、少ない工程で精度よくパターンを形成することが可能である。
【0103】
また、上述した第5の実施形態と同様の工程を経ることで、突出部121が形成されていた領域にも溝パターンを形成することができるので、図20に示す、高光量領域40のみに溝ターンを形成する場合に比べて、最終的に得られるラインアンドスペースパターンのピッチを1/2倍にすることができる。
【0104】
また、例えば図20に示すように、透過率が互いに異なる二種類の領域または、透過率が互いに異なり、且つ互いの透過光に位相差が生じる二種類の領域を、フォトマスクに形成すれば良いため、フォトマスクを容易に形成することができる。
【0105】
したがって、本実施形態によれば、簡単なフォトマスクの形成工程であっても、微細なパターンを形成することが可能である。
【0106】
なお、上述した各実施形態において、下層レジスト層及び上層レジスト層として、ポジ型レジストを用いた。そして、下層レジスト層の露光閾値を、例えば、図3に示す高光量領域20及び中光量領域22の境界近傍の露光量とし、上層レジスト層の露光閾値を図3に示す低光量領域21及び中光量領域22の境界近傍の露光量としている。しかし、下層レジスト層及び上層レジスト層として、ネガ型レジスト(露光閾値よりも強い光が照射された領域は現像液に対して不溶になる)を用いても良い。この場合、下層レジスト層の露光閾値を、図3に示す低光量領域21及び中光量領域22の境界近傍の露光量とし、上層レジスト層の露光閾値を図3に示す高光量領域20及び中光量領域22の境界近傍の露光量とする。また、図20に示すラインアンドスペースパターンの場合でも同様となる。
【0107】
また、上述した各実施形態では、被加工膜101として、シリコン窒化膜を用いているが、被加工膜として機能する材料であれば、どんな材料を用いてもかまわない。
【0108】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出される。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば、発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0109】
10、30…フォトマスク、
100…基板、 101…被加工膜、 102…下層ハードマスク層、
103…上層ハードマスク層、 104…下層レジスト層、
105…上層レジスト層、 106…ホール部、 107…ピラー部、
108…平坦化膜、 109…平坦化膜、 110…溝部、
111…突出部、 112…上層ハードマスク層、
113…下層レジスト層、 114…透明膜、 115…上層レジスト層、
116…ホール部、 117…ピラー部、 118…平坦化膜、
119…平坦化膜、 120…溝部、 121…突出部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地領域上に第1のフォトレジスト層を形成する工程と、
前記第1のフォトレジスト層上に前記第1のフォトレジスト層と露光感度の異なる第2のフォトレジスト層を形成する工程と、
互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域、または互いの透過率が互いに異なり且つ互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域を有し、前記第1の透過領域及び第2の透過領域が照射領域内に互いに隣接して設けられたフォトマスクを介して前記第1及び第2のフォトレジスト層に、露光光を照射する工程と、
前記露光光が照射された第1及び第2のフォトレジスト層の現像を行うことで、前記下地領域が露出した第1の領域と、前記第1のフォトレジスト層が露出した第2の領域と、前記第1のフォトレジスト層及び前記第2のフォトレジスト層が残った第3の領域とを有する構造を形成する工程と
を備えることを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記露出した下地領域上及び前記露出した第1のフォトレジスト層上に第1の膜を形成する工程と、
前記第1の膜をマスクとして用いて前記第3の領域の第2のフォトレジスト層、第1のフォトレジスト層及び下地領域をエッチングする工程と、
前記第1の膜を除去して、前記第1のフォトレジスト層を露出させる工程と、
前記露出した第1のフォトレジスト層をマスクとして用いて、前記下地領域をエッチングする工程と
を更に備えることを特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項3】
下地領域上に第1のフォトレジスト層を形成する工程と、
前記第1のフォトレジスト層上に透明膜を形成する工程と、
前記透明膜上に前記第1のフォトレジスト層と露光感度の異なる第2のフォトレジスト層を形成する工程と、
互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域、または互いの透過率が互いに異なり且つ互いの透過光に180度の位相差が生じる第1の透過領域及び第2の透過領域を有し、前記第1の透過領域及び第2の透過領域が照射領域内に互いに隣接して設けられたフォトマスクを介して前記第1のフォトレジスト層、前記透明膜及び前記第2のフォトレジスト層に、露光光を照射する工程と、
前記露光光が照射された第2のフォトレジスト層の現像を行うことで前記透明膜を露出させる工程と、
前記現像の後に残った第2のフォトレジスト層をマスクとして用いて前記透明膜をエッチングして前記第1のフォトレジスト層を露出させる工程と、
前記露光した第1のフォトレジスト層の現像を行うことで、前記下地領域が露出した第1の領域と、前記第1のフォトレジスト層が露出した第2の領域と、前記第1のフォトレジスト層、前記透明膜及び前記第2のフォトレジスト層が残った第3の領域を有する構造を形成する工程と
を備えることを特徴とするパターン形成方法。
【請求項4】
前記露出した第1のフォトレジスト層をマスクとして用いて前記露出した下地領域をエッチングして前記下地領域に第1の凹部を形成する工程と、
前記第1の凹部上、前記第1のフォトレジスト層上及び前記第2のフォトレジスト層上に第1の膜を形成する工程と、
前記第3の領域に残った透明膜が露出するまでエッチングを行って前記第1の膜を平坦化する工程と、
前記露出した透明膜をエッチングする工程と、
前記平坦化された第1の膜、前記第1のフォトレジスト層、及び前記下地領域をエッチングして前記下地領域に第2の凹部を形成するとともに前記第1の凹部に前記第1の膜を残す工程と、
前記第1の凹部に残った前記第1の膜を除去する工程と
を更に備えることを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記第1の透過領域は、第1の方向に周期的に配置され、且つ前記第1の方向に垂直な第2の方向に周期的に配置され、前記第2の透過領域は前記第1の領域を囲んでいることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
【請求項6】
前記第1の透過領域及び前記第2の透過領域は、第1の方向に交互に周期的に配置され、且つ前記第1の方向に垂直な第2の方向に交互に周期的に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のパターン形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2010−278140(P2010−278140A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127887(P2009−127887)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】