説明

パターン測定方法及びパターン測定装置

【課題】フォトマスクのパターン又はフォトマスクのOPCパターンの寸法を容易に且つ正確に測定する。
【解決手段】本発明のパターン測定方法は、所定のパターンに対応する基準パターンと、予め指定された測定点と、を取得するステップと、基準パターンの外形線のうち、測定点の両側の直線状の2本の線分を含むように測定領域を設定するステップと、所定のパターンの走査像に、測定領域を重ね合わせ、測定領域にある、所定のパターンの走査像の2本の輪郭線の間の寸法を測定するステップと、を含む。測定領域は、2本の線分に接続される角部の近傍を含まないように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン測定方法、パターン測定装置に関し、特に走査電子顕微鏡によって取得された走査像よりパターンを測定する方法、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程では、一般に、半導体集積回路上の回路パターンの検査が実行されている。回路パターンの検査方法の1つに、回路パターンの設計データであるCAD(Computer Aided Design)データを基準パターンとして用いる方法がある。この方法では、実際に形成されたパターンの走査像をCADデータと比較することによって、回路パターンの評価を行う。
【0003】
特許文献1及び特許文献2には、検査対象のパターン像と基準パターンのそれぞれについてエッジ検出を行い、検出されたエッジを比較することによって、設計データに対するパターンの変形量を検出することが開示されている。また、特許文献3には、設計パターンと実際のパターン像との間の位置合わせに関する基準位置を設定し、パターン変形量をより詳細に検出する方法が開示されている。
【0004】
近年、半導体集積回路のパターンの微細化に伴って、フォトリソグラフィ技術における光の近接効果が問題となっている。光の近接効果は、パターンを露光し、転写する場合、実際に形成されたパターンの形状が、マスクパターンの形状とは異なる現象である。これはパターン幅が微小化すると、光の回折効果の影響が現れるからである。
【0005】
光の近接効果を排除し、所望のパターンを得るために、マスクパターンに補正を施すことが行われている。これは、光の近接効果補正(OPC)と称される。OPC技術は、マスクパターンを透過しウエハ上に縮小投影された像の光強度分布を計算し、又は、ルール化し、マスクパターンデータを変更する。それによって、ウエハ上にて設計データ通りの所望のパターンを得ることができる。一般にOPC技術により変更されたマスクパターンをOPCパターンと呼び、マスク製造工程ではこのOPCパターンの寸法を測定する場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−338304号公報
【特許文献2】特開2002−31525号公報
【特許文献3】特開2006−234588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
フォトマスク製造工程では、フォトマスクのパターンの寸法を測定する。フォトマスクのパターンの寸法を測定する場合、測定領域を設定する必要がある。従来、測定領域を適切に設定することは困難であった。
【0008】
更に、フォトマスク製造工程では、フォトマスクのOPCパターンの寸法を測定する必要がある。この場合にも、測定領域を適切に設定することは困難である。その理由は、OPCパターンの形状が複雑な場合には、OPCパターンより所望の測定領域を選択するのが困難だからである。
【0009】
本発明の目的は、フォトマスクのパターン又はフォトマスクのOPCパターンの寸法を容易に且つ正確に測定することができるパターン測定方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のパターン測定方法は、所定のパターンに対応する基準パターンと、予め指定された測定点と、を取得するステップと、基準パターンの外形線のうち、測定点の両側の直線状の2本の線分を含むように測定領域を設定するステップと、所定のパターンの走査像に、測定領域を重ね合わせ、測定領域にある、所定のパターンの走査像の2本の輪郭線の間の寸法を測定するステップと、を含む。
【0011】
本発明によると、測定領域は、2本の線分に接続される角部の近傍を含まないように設定する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、フォトマスクのパターン又はフォトマスクのOPCパターンの寸法を容易に且つ正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による走査電子顕微鏡の概略を示す図である。
【図2】本発明によるパターンの測定方法の概略を説明する図である。
【図3】走査電子顕微鏡により得られたフォトマスクパターンの走査像の例を示す図である。
【図4】フォトマスクのCADデータの例を示す図である。
【図5】フォトマスクのCADデータの例を示す図である。
【図6】フォトマスクパターンの走査像の上にフォトマスクのCADデータを重ねて表示した例を示す図である。
【図7】本発明を説明するためにフォトマスクパターンの走査像の上にフォトマスクのCADデータを重ねて表示した例を示す図である。
【図8】本発明によるパターン測定方法の第1の例のうち、特に、測定領域を設定する処理を説明する図である。
【図9】本発明によるパターン測定方法の第2の例を説明する図である。
【図10】パターンの右側の輪郭線におけるこの差分の計算結果を示す図である。
【図11】差分値の変動を計算した結果を示す図である。
【図12】CADデータと実際に取得したフォトマスクのパターンの走査像を重ねて表示した例を示す図である。
【図13】本発明によるパターン測定方法の第3の例を説明する図である。
【図14】OPC処理されたフォトマスクのパターンの上に測定領域を設定した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照して、本発明による走査電子顕微鏡の概略を説明する。本発明の走査電子顕微鏡は、半導体集積回路製造用ウエハに形成された、又は、フォトマスクに形成されたパターンの形状、及び、寸法を測定する測長機能付きであり、「測長SEM」と呼ばれる場合もある。
【0015】
本例の走査電子顕微鏡は、電子源(電子銃)1、レンズ系3、2次電子検出系6、及び、X-Y-Zステージ8を有する。試料4は、X-Y-Zステージ8により3次元方向又は、X-Yの2次元方向に移動可能である。本例の走査電子顕微鏡は、更に、制御系7、画像表示装置9、及び、設計データ管理部10を有する。制御系7は、画像演算制御の機能を有するが、電子源1、レンズ系3、2次電子検出系6、X-Y-Zステージ8、及び、画像表示装置9の制御も行う。
【0016】
電子源(電子銃)1からの電子ビーム2は、レンズ系3によって集束され、図示しない走査コイルによって、2次元的に(X-Y方向)に走査され、試料4上に照射される。試料4の表面からの2次電子5は2次電子検出系6により検出され、画像データとして制御系7(制御プロセッサ)に供給される。画像データは、制御系7内の信号増幅器によって増幅され、画像メモリに転送され、画像表示装置9にて試料像として表示される。
【0017】
2次電子検出器は、2次電子や反射電子を検出するものであっても、光やX線を検出するものであってもよい。制御系7には、図示しない入力装置が設けられ、画像の取り込み条件(走査速度,画像積算枚数)や視野補正方式などの指定、および画像の出力や保存などを指定することができる。
【0018】
制御系7、又は、別に設置されたコンピュータは、画像メモリのメモリ位置に対応したアドレス信号を生成し、それを、アナログ信号に変換し、図示しない、走査コイルに供給する。こうして、画像メモリのアドレスと電子ビームを走査するための偏向信号のアドレスが対応しているので、画像メモリには走査コイルによる電子線の偏向走査領域の2次元像が記録される。
【0019】
例えば、画像メモリが512x512画素(Pixel)の場合、X方向のアドレス信号は、0から512を繰り返すデジタル信号であり、Y方向のアドレス信号は、X方向のアドレス信号が0から512に到達したときにプラス1される0から512を繰り返すデジタル信号である。このデジタル信号を、アナログ信号に変換して、走査コイルに供給する。
【0020】
画像メモリに記録された画像信号は、読み出しクロックに同期して読み出しアドレス生成回路によって、時系列に順次読み出すことができる。こうして、アドレスに対応して読み出された画像信号はアナログ変換され、画像表示装置9の輝度変調信号となる。
【0021】
設計データ管理部10は、図示しない入力装置によって入力された、半導体ウエハ、又は、フォトマスクのパターンの設計データを変換し、レシピを作成する機能を有する。レシピは、走査電子顕微鏡の制御に必要なデータであり、半導体ウエハ、又は、フォトマスク上の複数点を観察する際の条件(測定点,走査電子顕微鏡の光学条件等)を記載したものである。走査電子顕微鏡は、レシピの内容に従って、測定や観察を行う。設計データ管理部10は、制御系7から伝達された信号に基づいて、レシピを書き換える機能を有する。図1の走査電子顕微鏡では、設計データ管理部10は、制御系7と別体の構成部として、設けられている。しかしながら、設計データ管理部10は、制御系7と一体的に、又は、その構成部として、設けられてよい。
【0022】
本例の走査電子顕微鏡は、2次電子検出系6によって検出した2次電子又は反射電子等から、ラインプロファイルを形成する機能を備えている。ラインプロファイルは、1次電子線を、1次元的に又は2次元的に走査したとき、2次電子検出系6によって検出した電子の検出量、又は、試料像の輝度情報等に基づいて形成される。ラインプロファイルは、半導体ウエハ上に形成されたパターン、又は、フォトマスク上パターンの寸法測定等に用いられる。
【0023】
図1の走査電子顕微鏡では、制御系7は、走査電子顕微鏡と一体的に、又は、その構成部として、設けられる。しかしながら、制御系7は、走査電子顕微鏡鏡体とは別に設けられた制御プロセッサとして構成されてもよい。この場合、制御プロセッサと走査電子顕微鏡の間に、伝達媒体と、この伝達媒体を経由して伝達される信号を入出力する入出力端子が設けられる。2次信号検出器によって検出された検出信号は、伝送媒体を介して、制御プロセッサに伝達される。また、制御プロセッサから走査電子顕微鏡に、伝送媒体を介して、レンズや偏向器等に信号が伝達される。
【0024】
また、以下に説明する処理を行うプログラムを記憶媒体に登録しておき、制御プロセッサから走査電子顕微鏡に必要な命令信号を供給して、このプログラムを実行するように構成してもよい。以下に説明する処理は、画像プロセッサを備えた走査電子顕微鏡に装填可能なプログラム、又は、プログラムプロダクトによって実現される。尚、ここでは、走査電子顕微鏡について説明しているが、本発明は、荷電粒子線装置にも適用可能である。
【0025】
本例の走査電子顕微鏡は、半導体集積回路製造用ウエハ又はフォトマスクを、試料4とする。以下の説明では、試料4は、フォトリソグラフィによって形成された半導体集積回路製造用フォトマスクとする。フォトマスクを製造するには、先ず、石英基板上に薄膜クロム又はMoSiからなる遮光膜を形成し、この遮光膜上にレジストを塗布する。次に、電子ビーム描画装置によって、CADデータに基づいたレジストパターンを形成する。次に、現像、及び、エッチングにより、基板上に遮光膜パターンを形成する。寸法測定は、主としてこの遮光膜パターンに対して行われるが、現像後のレジストパターンにて実施されることもある。
【0026】
フォトマスクパターンの走査像より、フォトマスクパターンの検査を行う。検査には、フォトマスクの走査像とフォトマスクの基準パターンを比較する。フォトマスクの基準パターンとして、フォトマスクパターンの生成に用いたCADデータを用いてよい。ウエハのパターンとマスクパターンの間の変換倍率が4倍であると仮定すると、フォトマスクのCADデータは、元のウエハ用パターンデータ(CADデータ)を4倍化することにより得られる。このようなデータの倍率変更とそれに伴うパターンデータの位置変更は、アフィン変換等によって簡単に実行することができる。ここでは以下に、フォトマスクのCADデータを、単に、「CADデータ」と称する。
【0027】
フォトマスクパターンは、ウエハのパターンと同様に、OPC処理されることがある。この場合、フォトマスクのCADデータは、OPC処理したウエハ用パターンデータ(CADデータ)を4倍化することにより得られる。こうして得られたOPC処理されたフォトマスクのCADデータを、単に、「OPC処理CADデータ」と称する。
【0028】
本発明によると、フォトリソグラフィによって形成されたフォトマスクパターンの走査像より、フォトマスクパターンの幅寸法を測定する。フォトマスクパターンの幅寸法を測定するとき、測定領域を設定する必要がある。本発明によると、測定領域を設定するとき、フォトマスクの基準パターンを用いる。以下に説明するが、フォトマスクの基準パターンは、「CADデータ」又は「OPC処理CADデータ」である。
【0029】
図2を参照して、本発明によるパターンの測定方法の概略を説明する。試料は、フォトマスクである。先ず、フォトマスク上の測定点に対応したCADデータを入手し、測定条件等を設定する。次に、走査電子顕微鏡によって測定点の計測を行うためのレシピを作成する。次に、レシピに従って、マスク上の測定点の走査画像を取得する。次に、この画像をCADデータと比較し、測定領域を設定する。更に、測定領域内の輪郭線を用いて、パターンの幅寸法を測定し、その評価を行う。これらの一連の処理において、測定点を合わせるため、アドレッシングと呼ばれる位置合わせ、電子ビームの焦点をパターン上に合わせるためのフォーカスなどの動作が必要である。これらの処理は、例えば、特開2006-234588号公報に記載された方法を用いて行ってよい。
【0030】
測定領域は、与えられた測定点を含むように設定する。本発明によるパターンの測定方法では、測定領域において、パターンの角部の丸みを避けて測定する。これについては以下に詳細に説明する。
【0031】
図3は、走査電子顕微鏡を使用して得られたフォトマスクパターン30の走査像の例を示す。倍率70,000倍である。画像表示装置の画像表示領域は130mm角である。従って、この走査像は、約1.86mm(ミクロンメータ)角の範囲の像を示す。以下に、走査像において、水平方向がX方向であり、垂直方向がY方向である。
【0032】
フォトマスクパターン30では、角部に丸みができる。この丸みは、マスク製造工程における描画、レジスト、エッチング等の製造プロセスに起因する。そのため、フォトマスクのCADデータと同一のパターンを得ることは不可能である。
【0033】
図4は、図3のフォトマスクパターンを生成するために用いるフォトマスクのCADデータ40を示す。中央の丸印は、測定点41を示す。測定点41は、予め、CADデータ内に与えられている。CADデータは、GDSII、OASIS等のフォーマットにより作成される。これらのフォーマットでは、パターンは基本的に多角形の点列として定義される。この点列を直線で結んで、パターンの形状が確定する。以下に、CADデータは、GDSIIフォーマットによって作成されているものとする。
【0034】
通常、フォトマスクのパターンは矩形を基本とする。矩形を重ね合わせることにより、フォトマスクのパターンが形成されている。パターンの重なり部分を除去することにより、パターンの外形線が得られる。パターンの重なり部分を除去する処理は容易であり、当業者により既知であるため、その説明は省略する。
【0035】
図5及び図6を参照して、従来のパターン測定方法を説明する。ここでは、CADデータを基準データとし、パターンの幅寸法を測定する例を説明する。図5は、フォトマスクのCADデータ50を示す。図示のように、測定領域52a、52bが設定されている。この測定領域52a、52bは、一般に、カーソルボックスと呼ばれる。本例では、測定領域52a、52bのY方向の寸法は、約600nmである。
【0036】
通常、測定領域52a、52bは、CADデータに追加情報として予め入力されている。従って、測定点51及び測定領域52a、52bは、自動的に、表示される。しかしながら、作業者が走査像を見ながら、測定点51に基づいて測定領域52a、52bを設定してもよい。本例では、2つの測定領域52a、52bが設定されている。即ち、パターンの左右の外形線の各々に、測定領域52a、52bが設定されている。しかしながら、パターンの左右の外形線を含む1つの測定領域を設定してもよい。
【0037】
図6は、図3のフォトマスクパターン30の走査像上に図5のフォトマスクのCADデータ50を重ねて表示したものである。パターンの幅寸法は、一方の測定領域62aに含まれるパターンの輪郭線と他方の測定領域62bに含まれるパターンの輪郭線の間の距離を測定することにより得られる。左側の測定領域52aでは、パターンの輪郭線は直線である。右側の測定領域62bには、パターンの角部の丸みが含まれる。従って、右側の測定領域62bでは、パターンの輪郭線は、上方にて湾曲している。本例では、このパターンの幅寸法の設計値は、500nmである。2つの測定領域62a、62bについて、パターンの幅寸法を測定すると、例えば、506nmであった。このときパターンの幅寸法の許容値はプラスマイナス4nmであったと仮定すると、このパターンは不良であり、仕様外と判定される。
【0038】
パターンの幅寸法の測定とは、実際に形成されたフォトマスクパターンの寸法とフォトマスクのCADデータの間の定量的な比較評価である。従って、測定領域に、角部の丸みを含んだ部分が含まれると、正しい測定は得られない。そこで、パターンの角部を検出し、その角部から一定の範囲を除いて、測定領域を設定すればよい。
【0039】
図7及び図8を参照して、本発明のパターン測定方法の第1の例を説明する。図7は、図6と同様に、図3のフォトマスクパターン30の走査像上に図5のフォトマスクのCADデータ50を重ねて表示したものである。但し、本例では、測定領域72a、72bのY方向の寸法は、約300nmである。即ち、本例の測定領域72a、72bのY方向の寸法は、図6に示した測定領域62a、62bのY方向の寸法の半分である。尚、本例の測定領域72a、72bのX方向の寸法は、図6に示した測定領域62a、62bのX方向の寸法と同一であってよい。こうして、本例では、測定領域72a、72bのY方向の寸法を小さくすることによって、右側の測定領域72bには、パターンの角部の丸みが含まれることはない。即ち、左右の測定領域72a、72bでは、パターンの輪郭線は略直線である。従って、パターンの幅寸法を正確に測定することができる。本例では、パターンの幅寸法を測定すると、例えば、503nmであった。このパターンは正常であり、仕様内と判定される。
【0040】
図8を参照して本発明によるパターン測定方法の第1の例のうち、特に、測定領域を設定する処理を説明する。尚、理解を容易にするため、処理の右側又は左側に、測定対象のフォトマスクのパターンを示す。ステップS101にて、所定の条件を設定する。ここで設定する条件は、フォトマスクのCADデータ、測定点、測定方向がX方向であること、パターンの幅寸法が500nmであること、等である。
【0041】
ステップS102にて、フォトマスクのCADデータを用いて、測定対象のパターンの線分を決定する。先ず、測定点から正負のX方向に250nmだけ離れた2点を算出する。次に、この2点をそれぞれ含む外形線を決定する。2点を含む外形線が存在しない場合には、2つの点から、それぞれ最も近い外形線を決定する。これが、測定対象のパターンの線分データとなる。図5に示したように、この線分は、多角形の外形線のうち、Y軸方向に沿って延びる直線である。また、パターンは左右対称であるとは限らないため、左右の線分の長さは必ずしも同一ではない。以下では、左右の線分の長さが異なるとして説明する。
【0042】
上述のように、フォトマスクのパターンデータは、点列からなる多角形であるため、2つの点、及び、外形線がどの点列にあるか判定することは容易である。ただし、複数のパターンが近接している場合には、判定する線分が増加するため判定に時間を要する。しかしながら、測定点は既知であるため、その付近のパターンの外形線のみを検索すればよい。測定点から、2点を求め、この2点から最も近いパターンの2つの線分を決定するのは容易である。
【0043】
ステップS103にて、2つの線分の端点から一定の長さの線分を削除する。削除する長さは、予め決められており、例えば、ステップS101にて設定してよい。こうして、2つの線分から、それぞれ同一の長さを除去すると、2つの線分の長さは短くなるが、2つの線分の長さは異なる。本例では、削除する長さは、150nmである。これは2つの線分の端点から、150nmの領域では、パターン角部の丸みの影響があると判定している。
【0044】
ステップS104にて、測定領域を設定する。2つの線分に対して同一寸法の測定領域を設定する。先ず、左右の線分の長さを比較する。左右の線分の上側の2つの端点の位置を比較し、測定点に近い方の端点を取り出す。同様に、下側の2つの端点の位置を比較し、測定点に近い方の端点を取り出す。次に、こうして取り出した2つの端点を、それぞれ通るX方向に延びる線を引く。この2つの線によって、測定領域の上辺及び下辺を形成する。
【0045】
次に、測定領域の左右の辺を形成する。測定領域のX方向の寸法は予め決められている。従って、測定領域の左右の辺は容易に形成される。測定領域のX方向の寸法は、例えば、ステップS101にて、予め設定すればよい。このとき、1つの測定領域に2つの線分が入らないこと、又は、2つの線分が、測定領域より所定の距離だけ離れていることを確認すればよい。こうして、2つの線分に対して同一の測定領域が設定される。このような確認の処理は、図8に示したアルゴリズムと同様に行うことが可能である。上述のように、2つの測定領域を設定する代わりに、パターンの左右の外形線を含む1つの測定領域を設定してもよい。
【0046】
走査電子顕微鏡における走査方法では、X方向に対して、左から右へアドレス信号を増加させ、最大になるとY方向にアドレス信号を1つ増やし、再度X方向を走査する。このため、左右の測定領域のY方向の幅は同一となる必要がある。
【0047】
ステップS105にて、決定した測定領域を走査電子顕微鏡内の設計データ管理部10にて記憶する。
【0048】
図9〜図12を参照して本発明によるパターン測定方法の第2の例を説明する。図7及び図8の第1の例では、フォトマスクのCADデータと測定点から測定領域を決定したが、本例では、フォトマスクのCADデータと実際に取得したフォトマスクのパターンの走査像を用いて測定領域を決定する。
【0049】
図9を参照して説明する。ステップS201にて、所定の条件を設定する。ここで設定する条件は、フォトマスクのCADデータと測定点である。ステップS202にて、測定点を含む領域にて、フォトマスクのパターンの走査像を取得する。ステップS203にて、走査像からフォトマスクのパターンの輪郭線を抽出する。輪郭線は、画像データの強度分布を計算し、計算結果より抽出される。輪郭線抽出処理は、寸法測定のアルゴリズムと同じ方法、基準で実施することができる。この輪郭線は、CADデータと同様に、GDSデータ化すなわち点列化されている。
【0050】
ステップS204にて、測定点を含む且つ測定点付近の領域にて、輪郭線とフォトマスクのCADデータを比較する。先ず、図8のステップS102における、測定対象のパターンの線分を決定する方法と同様の方法によって、CADパターンの2つの線分を決定する。この2つの線分とこの2つの線分に最も近い輪郭線の差分を計算する。輪郭線とフォトマスクのCADデータは、共にGDSデータの点列である。従って、差分はGDSデータとして得られる。
【0051】
ステップS205にて、測定領域を設定する。輪郭線のうち、差分が大きい、又は、差分値の変化が大きい領域は、角部の丸みとなる部分であると判定することができる。例えば、差分値又は差分値の変化量が、予め設定した閾値を超えている領域は、角部の丸みであると判定する。こうして、角部の丸みであると判定された領域を、CADパターンの2つの線分から削除する。次に、この2つの線分より、測定領域を設定する。測定領域を設定する方法の例は、以下に図10及び図11を参照して説明する。上述のように、左右同一の測定領域を設定する。
【0052】
ステップS206にて、測定領域にて、フォトマスクのパターンの走査像より、測定対象のパターン幅の寸法を測定する。ステップS207にて、測定結果を保存する。
【0053】
図10はパターンの右側の輪郭線におけるこの差分の計算結果を示す。尚、(差分)=(輪郭線GDSのデータの点列)−(CADデータの点列)、である。縦軸は、差分(nm)、横軸はY方向(画像縦方向)の位置であり、測定点を0とする。本例によると、Y方向の位置が、+100付近より大きくなると、差分値が増加している。これは、角の丸みの影響を示す。
【0054】
図11は、図10の差分のデータより差分値の変動を計算した結果を示す。図10の差分データにおいて、隣接する差分値の間の変化量を変動量とした。本例では、閾値を±3.5nmとした。本例によると、Y方向の位置が、+100付近より大きくなると変動量が、閾値を超える。図10及び図11の結果より、Y方向(画像縦方向)で-130から+100nmまでを測定領域と設定できる。
【0055】
図12は、CADデータと実際に取得したフォトマスクのパターンの走査像を重ねて表示したものである。測定領域122a、122bは、本発明のパターン測定方法の第2の例によって設定したものである。図7に示した測定領域72a、72bと比較して、本例の測定領域122a、122bは、測定点121から上側(+Y方向)の領域が小さくなっている。即ち、測定点121から上辺までの距離は、下辺までの距離より小さい。これは、測定点121から上側の領域では差分値が大きいため、この部分の線分を削除したからである。
【0056】
本例によると、フォトマスクのCADデータとパターンの走査像から抽出した輪郭線データを使用することにより、複雑なフォトマスクパターンでも、適切な測定範囲を自動的に設定できる。従って、パターン幅の寸法を正確に測定することができる。
【0057】
本例によると、角部の丸みとなる部分は、フォトマスクのCADデータの線分と画像パターンから抽出した輪郭線が大きく離れている、又は、両者の差分値の変化が大きい。従って、フォトマスクのCADデータの線分と走査像から抽出した輪郭線の間の差分が、予め設定した閾値を超える領域を、測定領域から除去することにより、角部の丸みの影響を除去することができる。
【0058】
上述の例において、フォトマスクのパターンはOPC処理されたものであってもよく、OPC処理されていないものであってもよい。OPC処理されたものである場合、フォトマスクのCADデータは、OPC処理されたCADデータを用いる。
【0059】
図7及び図8の第1の例、及び、図9〜図12の第2の例では、走査像から実際に形成されたフォトマスクのパターンの幅寸法を測定した。以下に説明する本発明によるパターン測定方法の第3の例では、OPC処理されたフォトマスクのパターンの幅寸法を測定する。一般にOPC技術により変更されフォトマスクのパターンをOPCパターンと呼び、マスク製造工程ではこのOPCパターンの寸法を測定する場合が多い。ウエハ上のパターンが正確であるか否かを判定するには、OPC処理されたフォトマスクのCADデータを検査する必要がある。本例では、OPC処理されたフォトマスクのCADデータは、元のウエハ用パターンデータ(CADデータ)を4倍化することにより得られる。ここでは以下に、OPC処理されたフォトマスクのCADデータを、単に、「OPC処理されたCADデータ」と称する。
【0060】
図13参照して、本発明によるパターン測定方法の第3の例を説明する。図13は、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の上に、OPC処理されていないフォトマスクのパターン135を重ねて表示したものである。両者とも、CADデータである。OPC処理されたフォトマスクのCADデータは、OPC処理された元のウエハ用パターンのCADデータを4倍化することによって得られる。OPC処理されていないフォトマスクのCADデータは、OPC処理されていない元のウエハ用パターンのCADデータを4倍化することによって得られる。
【0061】
本例では、OPC処理されていない元のウエハ用パターンの幅寸法は、45nmであり、破線にて示すOPC処理されていないフォトマスクのパターン135の幅寸法は、45×4=180nmである。OPC処理されていないフォトマスクのパターン135は、幅寸法が一定の矩形であるが、OPC処理されたフォトマスクのパターン136は、幅寸法が階段状に変化する多角形である。即ち、OPC処理されたフォトマスクのパターン136は、幅寸法が両端に近づくにつれて大きくなる。このように、パターンの幅寸法を変化させることを、光近接効果補正(OPC)と言う。
【0062】
ここで、光近接効果及び光近接効果補正(OPC)について簡単に説明する。パターンの幅寸法が微細化すると、フォトマスクのパターン(CADデータ)と同一のパターンを得ることが困難になる。例えば、OPC処理されていないフォトマスクのパターン135を用いて、フォトリソグラフィ技術によってパターンを形成すると、パターン135と同一形状のパターンは得られない。実際に得られるパターンは、角部が丸まった且つ先端では幅寸法が狭くなった形状となる。これは、光近接効果による。光近接効果による影響は、パターンの先端部分にて大きい。そこで、OPC処理されたフォトマスクのパターン136を用いることによって、角部が尖ったパターン135と略同様な形状のパターンが得られる。
【0063】
測定点131付近では、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の幅寸法は、OPC処理されていないフォトマスクのパターン135の幅寸法と同一である。これは、パターンの中央部分では、光近接効果による影響が少ないためである。
【0064】
OPC処理されたフォトマスクのパターン136の形状は、OPC処理されていない元のウエハ用パターンの形状に依存する。本例のように、OPC処理されていない元のウエハ用パターンが左右対称の形状の場合、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の形状は左右対称となる。
【0065】
図13には、基準寸法Lxが設定されている。基準寸法Lxは、測定領域を設定することが可能な範囲を示す。基準寸法Lxは、OPC処理されていないフォトマスクのパターン135に基づいて設定される。OPC処理されたフォトマスクのパターン136を用いてフォトリソグラフィ技術によってパターンを形成すると、OPC処理されていないフォトマスクのパターン135と略同一形状のパターンが得られるが、実際には、その先端部は僅かに丸みを帯びる。そこで、測定領域を設定する領域として、先端部を除去する。従って、本例では、基準寸法LxはOPC処理されていないフォトマスクのパターン135のX方向の寸法より僅かに小さい値に設定されている。
【0066】
図14は、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の上に測定領域142a、142bを設定した状態を示す。測定領域142a、142bは、基準寸法Lxの範囲に設定する。本例では、OPC処理されたフォトマスクのパターン136のうち、幅寸法が異なる線分毎に、測定領域142a、142bを設定する。左右の測定領域142a、142bは同一寸法且つ同一形状である。
【0067】
OPC処理されたフォトマスクのパターン136に測定領域142a、142bを設定する処理は、上述の第1の例又は第2の例と同様である。即ち、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の外形線のうち、角部の影響を受けないように、所定の長さの線分を削除する。こうして得られた線分上に測定領域を設定する。
【0068】
こうして、本例では、複数の測定領域にて、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の幅寸法を測定する。そのため、本例では、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の良否を正確に判定することができる。
【0069】
尚、図14には示していないが、更に、実際に形成されたウエハのパターンの走査像を、重ねて表示してよい。それによって、実際に形成されたウエハのパターンとOPC処理されていないフォトマスクのパターン135を比較することができる。両者が一致している領域では、OPC処理されたフォトマスクのパターン136の幅寸法が適切であると判定することができる。
【0070】
上述の第1、第2、及び、第3の例では、2つの測定領域を設定した。しかしながら、1つの横に長い測定領域を設定してもよい。
【0071】
本例では、測定点を指定するだけで、OPC処理されたフォトマスクのパターンに測定領域を自動的に設定することができる。そのため、OPC処理されたフォトマスクのパターンの幅寸法の評価が容易となる。また、本例の方法によると、走査電子顕微鏡にて、測定点を設定し、走査像を取得すれば、その後は、測定領域の設定、測定領域における寸法測定はオフラインで実行可能である。そのため、走査電子顕微鏡装置の占有時間短縮が図られ、結果的にスループット向上が可能となる。
【0072】
本発明によると、パターンの角部の影響を除去してパターンの寸法の自動測定が可能となる。また、複雑な形状のOPCパターンでも、定量的なパターンの寸法評価が可能となる。さらに、ウエハ用パターンのCADデータを、フォトマスクのOPCパターンの寸法測定時の基準データとして使用する。それによって、ウエハ用のパターンとフォトマスクのOPCパターンを比較することが可能となる。そのため、フォトマスクのOPCパターンにおけるパターンの評価の確度が向上する。更に、ウエハのパターンの寸法の異常時にも、フォトマスクのOPCパターンとの相関が定量的に判断できる。
【0073】
さらに、本発明の測定方法によると、CADデータを用いて測定範囲を設定する。そのため、走査電子顕微鏡等の測定器では、測定点に基づいて、画像を取得すればよい。そして、この画像を、測定器、又は、別な評価装置に送り、そこで、CADデータを使用して測定範囲を設定し、パターンの寸法を測定する。このため、測定器において、測定領域の設定を行う必要がなく、測定時間の短縮化が可能となる。更に、処理時間の向上も期待できる。また、一度取得した画像の再評価も容易であるため、総合的に処理時間の短縮が実現できる。
【0074】
以上本発明の例を説明したが本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者によって容易に理解されよう。
【符号の説明】
【0075】
1…電子源(電子銃)、2…電子ビーム、3…レンズ系、4…試料、5…2次電子、6…
2次電子検出系、7…制御系、8…X−Y−Zステージ、9…画像表示装置、10…設計
データ管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査電子顕微鏡による走査像より、試料上の所定のパターンの寸法を測定するパターン測定方法において、
前記所定のパターンに対応する基準パターンと予め指定された測定点とを取得するステップと、
前記基準パターンの外形線のうち、前記測定点の両側の直線状の2本の線分を含むように測定領域を設定するステップと、
前記所定のパターンの走査像に、前記測定領域を重ね合わせ、前記測定領域にある、前記所定のパターンの走査像の2本の輪郭線の間の寸法を測定するステップと、
を含み、
前記測定領域を設定するステップは、
前記2本の線分に接続される角部の近傍を含まないように前記測定領域を設定し、
前記測定領域を設定するステップは、
前記基準パターンの外形線のうち、前記測定点の両側の且つ前記測定点に最も近い直線状の2本の線分を選択するステップと、
前記選択した2本の線分に対応する前記所定のパターンの走査像の2本の輪郭線を検出するステップと、
前記基準パターンの2本の線分とそれに対応する前記所定のパターンの走査像の2本の輪郭線の間の距離を算出するステップと、
前記距離又は前記距離の変化量が所定の閾値より大きい領域を検出するステップと、
前記検出した領域に含まれる線分を、前記基準パターンの2本の線分より削除して短縮化するステップと、
前記短縮化した2本の線分の各々の両端の端点のうち前記測定点に最も近い2つの端点を選択するステップと、
前記選択した2つの端点に基づいて前記測定領域の2辺を設定するステップと、を含むことを特徴とするパターン測定方法。
【請求項2】
請求項1記載のパターン測定方法において、前記試料上の所定のパターンは、半導体製造で使用されるフォトマスクのパターンであり、前記基準パターンは、前記フォトマスクのパターンのCADデータであることを特徴とするパターン測定方法。
【請求項3】
請求項2記載のパターン測定方法において、前記フォトマスクのパターンのCADデータは、OPC処理されたCADデータであることを特徴とするパターン測定方法。
【請求項4】
請求項1記載のパターン測定方法において、前記測定領域は、前記2本の線分の各々に設けられていることを特徴とするパターン測定方法。
【請求項5】
請求項1記載のパターン測定方法において、前記測定領域は、前記2本の線分を含むように1つだけ設けられていることを特徴とするパターン測定方法。
【請求項6】
走査電子顕微鏡による走査像より、フォトマスクのパターンの寸法を測定するパターン測定方法において、
幅寸法が階段状に変化しているパターンを含むOPC処理されたフォトマスクのパターンのデータと予め設定された測定点を取得するステップと、
前記フォトマスクのパターンの外形線のうち、前記測定点の両側の直線状の2本の線分を含むように測定領域を設定するステップと、
前記測定領域にある、前記フォトマスクのパターンの2本の線分の間の寸法を測定するステップと、
を含み、
前記測定領域を設定するステップは、
前記フォトマスクのパターンの外形線のうち、前記測定点の両側の幅寸法が異なる2本の線分の組を選択するステップと、前記2本の線分の組毎に測定領域を設定するステップと、を含むことを特徴とするパターン測定方法。
【請求項7】
請求項6記載のパターン測定方法において、
前記測定領域を設定するステップは、
前記OPC処理されたフォトマスクのパターンに対応する基準パターンを取得するステップと、
前記基準パターンに対して基準寸法を設定するステップと、
を含み、
前記2本の線分の組を選択するステップは、前記基準寸法の範囲内にて前記2本の線分の組を選択することを特徴とするパターン測定方法。
【請求項8】
請求項7記載のパターン測定方法において、
前記基準パターンは、OPC処理されていないフォトマスクのパターンのデータを所定倍数にて拡大して得られたものであることを特徴とするパターン測定方法。
【請求項9】
請求項6記載のパターン測定方法において、
前記OPC処理されたフォトマスクのパターンのデータは、OPC処理されたCADデータであることを特徴とするパターン測定方法。
【請求項10】
走査電子顕微鏡による走査像より、フォトマスクのパターンの寸法を測定するパターン測定装置において、
幅寸法が階段状に変化しているパターンを含むOPC処理されたフォトマスクのパターンのデータと予め設定された測定点とを記憶する設計データ管理部と、
前記フォトマスクのパターンの外形線のうち、前記測定点の両側の直線状の2本の線分を含むように測定領域を設定し、前記測定領域にある、前記フォトマスクのパターンの2本の線分の間の寸法を測定する制御装置と、
を含み、
前記制御装置は、前記フォトマスクのパターンの外形線のうち、前記測定点の両側の幅寸法が異なる2本の線分の組を選択し、前記2本の線分の組毎に測定領域を設定することを特徴とするパターン測定装置。
【請求項11】
請求項10記載のパターン測定装置において、
前記設計データ管理部は、前記OPC処理されたフォトマスクのパターンに対応する基準パターンを記憶しており、
前記制御装置は、前記基準パターンに対して基準寸法を設定し、前記基準寸法の範囲内にて前記2本の線分の組を選択することを特徴とするパターン測定装置。
【請求項12】
請求項11記載のパターン測定方法において、
前記基準パターンは、OPC処理されていないフォトマスクのパターンのデータを所定倍数にて拡大して得られたものであることを特徴とするパターン測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−53072(P2012−53072A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−271698(P2011−271698)
【出願日】平成23年12月12日(2011.12.12)
【分割の表示】特願2007−199586(P2007−199586)の分割
【原出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】