説明

パチンコ型ゲームの遊技用電子システム及び遊技方法

「パチンコ」型ゲームを遊技する電子または半電子ゲームシステム及び方法を開示する。このゲームシステムは、ゲームを促進し制御するためのプロセッサ、ゲームを遊技者に対して表示するディスプレイ、及びプロセッサに接続され、遊技者がゲームの1つ以上の局面を制御するための入力手段を具えている。入力手段からコマンドを受信すると、プロセッサはゲームエリア内へのオブジェクト(310)の連続的放出を実行する。各オブジェクト(310)は所定のオブジェクト特性を有する。各ゲームエリアはゲーム特性を有し、複数の相互作用オブジェクト(314,318,320,322等)を具えている。各相互作用オブジェクト(314,318,320,322等)も、所定の特性を有し、放出されたオブジェクト(310)の軌跡に影響を与えるように設定されている。プロセッサは、放出されたオブジェクト(310)またはゲームエリアの少なくとも一方の特性を変化させるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、電子または半電子ゲームシステム及び方法に関するものであり、特に、「パチンコ」型ゲームで遊技するための電子または半電子システム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
「ピンボール」とも称される「迷路−パチンコ」型ゲームは一般に、上部、中間部、及び下部を含むほぼ垂直なゲームエリア(ゲーム領域)を含む。1つ以上のボールベアリングがゲームの上部から放出される。重力下で、放出されたボールベアリングは、複数の捕集容器を含むゲームエリアの底部に向けて落下する。ゲームエリアの中間部に垂直に配置された背面板(バックプレーン)は、ボールベアリングの放出点と捕集容器との間の空間内に分布した一組のピンを具えている。落下する各ボールベアリングは少なくとも一部のピンに当たり、結果的な偏向がボールベアリングの軌跡及び行き先を決める。ボールベアリングが容器に到達したか否か、並びにどの特定容器にボールベアリングが到達したかに応じて、得点が与えられる。異なるゲーム機間では、ピン、ボールベアリング、及び容器の形状、サイズ、及び数は変化し得るが、所定のゲーム機については、一般的なゲームのレイアウトは原則として同じである。このことはまさに、ゲーム環境全体を表示装置のスクリーン上にシミュレート(模擬)するこのゲームの既存の電子版の場合である。この反復的なゲーム環境により、所定のゲーム機上で遊技されるゲームの結果は幾分予測可能であり、一般的な賞の分布は正規分布したベル形曲線である。高位の賞は遊技者に非常に稀しか与えられない。
【0003】
上記ゲームにいくらかの変化を取り入れる以前の試みは、このゲームの「機械」版に限られていた。これらの試みは、ゲーム機の背面板内に1つ以上の開口を導入することを含んでいた。さらに、ゲーム機の背面から突出するように配置した1本以上のピンを、背面板内のそれぞれの開口を通って滑り出るが、ゲームエリア内には突出しないように設定していた。ゲームを変化させるために、熟練技能者を所定間隔で、あるいは要求により呼んで、それぞれの開口を通ってゲームエリア内に滑り出る1本以上のこれらのピンを「打ち込んで」いた。新たなピンの出現、あるいはその後のそれらの除去は、ゲーム体験にいくらかの変化をもたらすが、このことは非常に厄介であり、そうすることが費用効果的でない方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、より多彩なゲームを創作し、ゲームベンダー(ゲーム業者)がより多種多様な賞を与えることを可能にし、これにより遊技者に与えられる娯楽の価値を向上させる比較的単純かつ効率的な方法を見出すことが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様によれば、「パチンコ」型ゲームを遊技するための電子または半電子ゲームシステムが提供され、このシステムは:
a)ゲームを促進し制御するためのプロセッサと;
b)このゲームを遊技者に対して表示するためのディスプレイと;
c)このプロセッサに接続され、遊技者がゲームの1つ以上の局面を制御するために使用する入力手段とを具え、
入力手段からコマンド(命令)を受信すると、プロセッサはゲームエリア内への連続的なオブジェクトの放出を実行し、各オブジェクトは所定のオブジェクト特性を有し、ゲームエリアはゲーム特性を有し、複数の相互作用オブジェクトを具え、各相互作用オブジェクトは所定特性を有し、放出されたオブジェクトの軌跡に影響を与えるように設定され、プロセッサは、放出されたオブジェクトのゲーム特性またはゲームエリアのゲーム特性を変化させるように構成されている。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、ゲームシステムを用いたコンピュータによるゲームの実現方法が提供され、このゲームシステムは、ゲームを促進し制御するためのプロセッサと、このゲームを遊技者に対して表示するための表示装置と、このプロセッサに接続され、遊技者がゲームの1つ以上の局面を制御するために使用する入力手段とを具え、この方法は、このプロセッサを用いて:
a)上記表示装置上に表示されるゲームエリアを規定するステップであって、このゲームエリアは、表示装置のグラフィックスクリーンの上部に位置するスタート(出発)エリアと、このグラフィックスクリーンの下部に位置する捕集エリアと、スタートエリアと捕集エリアとの間に位置する相互作用エリアとで構成され、スタートエリアは、遊技者が選択した、オブジェクトを放出する複数のスタート位置を含み、捕集エリアは少なくとも1つの捕集容器を含み、捕集エリアは、これら少なくとも1つの捕集容器の数、サイズ、及び位置の少なくとも1つによって決まる捕集特性を有し、相互作用エリアは、所定特性を有する複数の相互作用オブジェクトを含み、これらの相互作用オブジェクトは、落下する前記オブジェクトが前記相互作用エリアを通過する際に、前記落下するオブジェクトと相互作用して前記落下するオブジェクトの軌跡を変化させることをシミュレートするように設定され、相互作用エリアの相互作用特性は、相互作用オブジェクトの数、位置、及び特性の少なくとも1つによって規定されるステップと;
b)オブジェクトの連続的放出をシミュレートするステップであって、各オブジェクトはそれぞれのスタート位置から放出されて、捕集エリアに向けて落下するステップと;
c)放出された各オブジェクトの軌跡及び最終的行き先を、遊技者が事前決定したスタート位置、及び相互作用エリアの相互作用特性に基づいて計算し、オブジェクトの動きを上記表示装置上に表示するステップと;
d)計算した最終的行き先に基づき、上記少なくとも1つの捕集容器が、落下する各オブジェクトを捕集したか否か、そしてどの捕集容器が捕集したかに応じて、賞及び/またはボーナスポイント(ボーナス点)を与えるステップとを促進し、
この方法はさらに、オブジェクト特性、相互作用特性、及び/または捕集特性の少なくとも1つを変化させるステップを具えている。
【0007】
電子ゲームを行うための実行可能なコンピュータプログラム、及びこのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ可読媒体を具えたコンピュータプログラム製品に関連する本発明の他の態様も開示する。
【0008】
以下、従来技術のいくつかの態様、及び本発明の1つ以上の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】本発明の構成を実施することのできるゲームシステムの概略ブロック図である。
【図1B】本発明の構成を実施することのできる他のゲームシステムの概略ブロック図である。
【図2】図1A及び図1Bのゲームシステムで使用されるゲーム装置の概略ブロック図である。
【図3】ゲームの遊技中に、図1A及び1Bのゲームシステムのディスプレイ上に表示されるグラフィックスクリーンを示す図である。
【図4】本発明の電子または半電子ゲームを行うためのコンピュータによる実現方法を表す流れ図である。
【図5】本発明の半電子ゲームシステムを概略的に表現する図である。
【図6】図1A及び1Bのゲームシステム上で実現されるボーナスのリール型ゲームの表示スクリーンを示す図である。
【図7】図1A及び1Bのゲームシステム上で実現されるボーナスのリール型ゲームの他の表示スクリーンを示す図である。
【図8】図1A及び1Bのゲームシステムにおいて、ボールベアリングが容器に到達した結果として、リールゲームを実行する方法を表す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(最良の形態を含む詳細な説明)
図面の1つ以上において同じ参照番号を有するステップ及び/または特徴を参照する場合は、これらのステップ及び/または特徴は、逆の意図に見えない限り、この説明の目的では、同じ機能または動作を有する。
【0011】
また、「背景技術」の節に含まれる説明及び従来技術の構成に関する上述した説明は、それぞれの刊行物及び/または使用を通して、公知の知識を形成する文書または装置の説明に関係する。こうしたものは、本発明の発明者または特許出願人による、こうした文書または装置は、いずれにせよ、現在技術における共通の一般知識の一部を形成することの表現として解釈すべきではない。
【0012】
種々の環境において遊技することのできるゲームを以下に説明する。このゲームの主な応用は賭け事の環境であり、この環境では、賭けをする際に、ゲームは専用ゲーム機で遊技される。しかし、このゲームはホーム(家庭用)コンピュータ、あるいは携帯電話またはハンドヘルド(手持ち型)ゲーム機のような他の電子装置でも遊技される。このゲームはネットワーク環境でも遊技され、この環境では、2つ以上のゲーム機、コンピュータ、または他の電子装置を一緒に接続する。これらの環境の一部を、図1A、1B及び2を参照しながら、より詳細に説明する。
【0013】
図1Aにゲームシステム100Aを示し、ゲームシステム100Aは、遊技者が以下に説明するゲームを遊技するに当たり使用するゲーム機101Aを含む。ゲーム機101Aは、ビデオ表示装置214Aの形態の表示手段を有する筐体201Aを具え、この表示手段は、ゲーム機101A上で遊技されるゲーム用の1つ以上のグラフィックスクリーン(例えば105)を遊技者に対して表示する。筐体201Aは、キーパッド202Aの形態の入力装置も有し、この入力装置は、遊技者がゲームの1つ以上の局面を制御するに当たり使用する1つ以上のボタンを具えている。
【0014】
硬貨投入装置106A及び紙幣投入手段107Aの形態のクレジット入力手段も、筐体201A内に含まれて、遊技者がクレジットを入金してゲームを遊技することを可能にする。硬貨トレイ(受け皿)108Aも一般に筐体201A内に含まれて、払戻金を遊技者に支払うことを可能にする。
【0015】
ゲームシステム100A内では、ゲーム機101Aが、接続部223Aを介して、ローカルエリア・ネットワーク(LAN)として知られている通信ネットワーク222Aに接続されている。あるいはまた、ゲーム機101Aはスタンドアロン(独立型)とすることができる。図1Aに示すように、LAN222Aは、接続部221Aを介して、インターネットまたは私設WANのようなワイドエリア(広域)ネットワーク(WAN)220Aに結合されている。ゲーム機101Aは、接続部221Aを介してWAN220Aに直接結合することもできる。
【0016】
ネットワーク222Aは、これに接続された1つ以上の他のゲーム機102A及び103Aを具えている。これらの他のゲーム機は一般にゲーム機101Aと類似しているが、異なるゲームを実現するように構成することができる。これらの他のゲーム機もネットワーク220Aに接続することができる。
【0017】
ゲーム機101Aを監視するために使用するサーバーコンピュータ104Aもネットワーク222Aに接続されている。サーバー104Aは、ある期間中にゲーム機101Aに賭けられた金額、ある期間中にゲーム機101A上で支払われた金額、及びゲーム機101A上のあらゆる障害を監視するために使用される。サーバー104Aは、ゲーム機101Aを機能無効(ディスエーブル)状態または機能有効(イネーブル)状態にするためにも使用することができる。
【0018】
以下、ゲーム機101Aを、図2を参照しながら、より詳細に説明する。
【0019】
図1Bに、他のゲームシステム100Bを示す。ゲームシステム100Bは、遊技者がゲームを遊技するために使用するスタンドアロンの「パーソナル」コンピュータ103Bを具えている。パーソナルコンピュータ101Bは、IBM−PC(登録商標)または互換機、サン・マイクロシステムズ社のSparcstation(登録商標)、アップルコンピュータ社のMac(登録商標)、またはこれらから展開された、デスクトップ型、ラップトップ型、ノート型、あるいはそのハンドヘルド版を含む同様のコンピュータシステムの1つとすることができる。図1に示すように、コンピュータ101Bは、筐体201B、及び遊技中のゲームのスクリーン105のようなスクリーンを表示するためのビデオ表示装置の形態の表示手段を具えている。コンピュータ101Bは、遊技者がゲームを遊技するに当たり使用する1つ以上のボタンを具えたキーボード202Bの形の入力装置も具えている。コンピュータ101B用の入力手段は、マウス・ポインタデバイス(指示装置)203Bも具えている。
【0020】
コンピュータ101Bは、接続部223Bを介してローカルエリア・ネットワーク(LAN)222Bに接続することができる。LAN222Bは、接続部224Bを介して、インターネットまたは私設WANのようなワイドエリア・ネットワーク(WAN)に結合することができる。コンピュータ101Bは、接続部221Bを介してWAN220Bに直接結合されているようにも示している。システム100B内では、WAN220Bは一般に、このWANに接続されたコンピュータ101Bと同様の1つ以上の他のコンピュータ102B及び103Bを具え、これらのコンピュータは他の人がゲームを遊技するために使用することができる。さらに、こうしたコンピュータはLAN222Aにも接続することができる。
【0021】
リモートサーバー104BもWAN220Bに接続されている。しかし、システム100Aのサーバー104Aとは対照的に、システム100Bのサーバー104Bは、ゲームシステム100B上で遊技中の1つ以上のゲームの実行を制御するために使用することができる。例えば、サーバー104Bは1つ以上のグラフィックオブジェクトを、対応する遊技者が遊技中のゲーム用に、コンピュータ101Bにダウンロードすることができ、このダウンロードは、コンピュータ101B上で遊技中のゲームの1つ以上のスクリーン(例えば105)用にダウンロードしたグラフィックオブジェクトを表示するための表示リストを伴う。この例では、サーバー104Bは、ゲームが遊技者によって遊技され、コンピュータ101Bによって実行される間に、他の表示リストをコンピュータ101Bにダウンロードすることによって、ゲームを制御することができる。
【0022】
システム100Bでは、硬貨投入装置106A及び紙幣収集機107Aの形態のクレジット入金手段ではなく、遊技者がゲームを遊技するためのクレジットを、ゲームのプロバイダ(提供者)を伴う口座を作ることによって入金し、このプロバイダは、サーバー104Bの管理者とすることもしないこともできる。例えば、遊技者は自分のクレジットカードを用意し、その詳細事項を、コンピュータ101B及びネットワーク220Bを介してゲームのプロバイダに連絡することができる。この例では、遊技者がコンピュータ101B上でゲームを遊技する間に、遊技者が賭け金を賭け、そして賞金を獲得する度合いに応じて、それぞれ遊技者の口座の借方(デビット)及び貸方(クレジット)に記入する。
【0023】
以下、コンピュータ101Bを、図2を参照しながら、より詳細に説明する。
【0024】
ゲーム機101A及びコンピュータ101Bは、同様のコンピュータのハードウェア・アーキテクチャを有する。従って、特に断りがなければ、以下ではゲーム機101A及びコンピュータ101Bを「ゲーム装置」100と総称する。同様に、以下では、ゲーム機101A及びコンピュータ101Bの構成要素、例えばそれぞれ筐体201A及び201B、及びディスプレイ214A及び214Bを、こうした構成要素を具体的に参照しない限り、ゲーム装置100のそれぞれ筐体201及びディスプレイ204と総称する。さらに、以下では、例えばWAN220A、220B、及びLAN222A及び222Bのような他の構成要素を、WAN220及びLAN222と総称する。最後に、以下では、特に断りのない限り、ゲームシステム100A及び100Bはゲームシステム100と総称する。
【0025】
ゲームシステム100A上または100B上のいずれかで遊技されるゲームは、ゲームシステム100によって実行可能な1つ以上のアプリケーションプログラムのようなソフトウェアとして実現することができる。特に、ゲームは、ゲームシステム100によって実行されるソフトウェア中の命令によって実行することができる。これらの命令は、各々が1つ以上の特定タスクを実行するための1つ以上のコードモジュールとして形成することができる。以下により詳細に説明するように、このソフトウェアは別個の部分に分割することもでき、1つ以上の部分及びこれに対応するコードモジュールはゲームを実行し、他の1つ以上の部分及びこれに対応するコードモジュールは、初めの(1つ以上の)部分とゲームの遊技者との間のユーザ・インタフェースを管理する。例えば、図1A及び1Bに示すように、このユーザ・インタフェースは、スクリーン105のような1つ以上のスクリーンによって形成することができる。
【0026】
このソフトウェアは、例えば以下に説明する記憶装置を含むコンピュータ可読媒体に記憶することができる。このソフトウェアは、このコンピュータ可読媒体からゲームシステム100にロードすることができ、そしてゲームシステム100によって実行することができる。こうしたソフトウェアまたはプログラムを記録したコンピュータ可読媒体がコンピュータプログラム製品である。ゲームシステム100におけるこのコンピュータプログラム製品の使用は、本明細書で説明するゲームを実現する有利な装置をもたらすことが好ましい。
【0027】
図2に示すように、ゲーム装置101は入力装置202を具えている。入力装置202は、ゲーム装置101がゲーム機101Aである際にはキーパッド202Aによって形成され、ゲーム装置101がコンピュータ101Bで形成される際にはキーボード202Bによって形成される。コンピュータ101Bはマウス・ポインタデバイス203も具えている。ゲーム装置101は、表示装置214及びスピーカ217を含む出力装置も具えている。1つの構成では、表示装置214はタッチスクリーンとすることができる。
【0028】
ゲーム装置101がゲーム機101Aである際は、ゲーム装置100は、硬貨投入装置106A及び紙幣投入装置107A、並びに図2に示す硬貨払い出し装置218も具えている。
【0029】
外部変復調器(モデム)トランシーバ装置216をゲーム装置101が用いて、接続部221を介して通信ネットワーク220と通信することができる。接続部221が電話線であれば、モデム216は従来の「ダイヤルアップ」モデムとすることができる。あるいはまた、接続部221が大容量(例えばケーブル)接続であれば、モデム216はブロードバンド(広帯域)モデムとすることができる。無線(ワイヤレス)モデムを用いて、ネットワーク220と無線通信することもできる。
【0030】
ゲーム装置101は一般に、ゲームシステム100上でのゲームの少なくとも部分的実行を制御するための少なくとも1つのプロセッサ装置205を具えている。プロセッサ装置205は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、プログラマブル・ロジックデバイス、等によって形成することができる。ゲーム装置101は、例えば半導体のランダムアクセスメモリ(RAM)及びリードオンリー(読出し専用)メモリ(ROM)で形成されるメモリ装置206も具えている。ビデオディスプレイ214及びスピーカ217に結合されるオーディオ−ビデオ・インタフェース207を含む複数の入力/出力(I/O)インタフェースも一般に含まれる。ゲーム装置101は、入力装置202用のI/Oインタフェース213も具え、ゲーム装置101がゲーム機101Aである際は、図1に示すように硬貨投入装置106A及び紙幣投入装置107Aである。ゲーム装置101がコンピュータ101Bである際は、インタフェース213はマウス203用にも使用される。
【0031】
ゲーム装置101は、外部モデム216用に使用するインタフェース208も具えるか、このインタフェースに接続することもできる。ゲーム装置101がゲーム機101Aである際は、インタフェース208は硬貨払い出し装置218用に使用することができる。一部の実現では、モデム216はゲーム装置101内、例えばインタフェース208内に内蔵することができる。ゲーム装置101はローカルエリア・ネットワークインタフェース211も有し、ローカルエリア・ネットワークインタフェース211は、接続部223を介して、ゲーム装置101をLAN222に結合することを可能にする。図2にも示すように、LAN222は接続部224を介してワイドエリア・ネットワーク220にも接続され、一般にいわゆる「ファイアウォール」装置または同様の機能を含む。インタフェース211は、イーサネット(登録商標)回路カード、無線ブルートゥース(登録商標)、またはIEEE802.11無線装置によって形成することができる。
【0032】
インタフェース208及び213は、シリアル及びパラレルの接続性を共に提供することができ、前者は一般にユニバーサル・シリアルバス(USB)規格に従って実現され、対応するUSBコネクタ(図示せず)を有する。記憶装置209を設け、記憶装置209は一般にハードディスクドライブ(HDD)210を含む。フロッピー(登録商標)ディスクドライブ及び磁気テープドライブのような他の装置も使用することができる。光ディスクドライブ212を一般に設けて、不揮発性のデータ源として機能させる。従って、例えば光ディスク(例えばCD−ROM、DVD)、USB−RAM、及びフロッピー(登録商標)ディスクのような携帯メモリデバイスを、ゲームシステム100への適切なデータ源として使用することができる。
【0033】
ゲーム装置101は、一部の監督機関が要求する1つ以上のハードメーター(ハードウェア計器)215も具えることができる。ハードメーター215は、ゲーム装置101の遊技者によるクレジット入力の累積数、及びゲーム装置101による払い出しを、ゲーム装置101の寿命全体を通して測定する。メーター215は一般に、ゲーム装置101を最初に設定する際に「0」に設定される。
【0034】
ゲーム装置101の構成要素205〜213は一般に、当業者に知られているゲーム装置101の通常の動作モードを生じさせる方法で、相互接続バス204を介して通信する。
【0035】
本明細書で説明するゲームは「パチンコ」型ゲームである。図3に、ゲームの遊技中に表示装置214上でユーザに対して表示されるグラフィックスクリーン300を示す。図3に示すように、表示されるグラフィックスクリーン300は従来のパチンコゲームに類似している。スクリーン300上に表示されるゲームエリアは、スタートエリア302、相互作用エリア304、及び捕集エリア306から成る。スタートエリア302は、遊技者が選択可能な複数のスタート位置308を含み、図3にはこれらの一部のみを示し、これらのスタート位置は点線の円で示す。ボールベアリングの形のオブジェクト10が、選択したスタート位置から放出される。放出時に、ボールベアリング310は捕集エリア306に向けて「落下」する。ボールベアリング310の軌跡は相互作用エリア304を通過する。
【0036】
相互作用エリア304は複数のピンを含み、これらのピンはスタートエリア302と捕集エリア306との間に所定様式で分布する。ピン314の分布は、どのスタート位置からボールベアリング310が放出されるかにかかわらず、ボールベアリング310の捕集エリア306に向けて落下中に、ボールベアリング310が少なくとも1つのピン314と相互作用するような分布である。特定の軌跡に応じて、ボールベアリング310は、捕集エリア306内に含まれる捕集容器312の1つに捕集されるか、「抜け落ちる」かのいずれかである。ボールベアリング310がとにかく捕集されたか否か、及び捕集された場合は、どの捕集容器312に捕集されたかに応じて、ボーナスポイントまたはボーナス賞が与えられる。一旦、スタートエリア302から落下して相互作用エリア304を通って捕集エリア306に至るボールベアリング310を、放出された後に「ラン」と称する。
【0037】
与えられる賞はボールベアリングの軌跡に依存し、この軌跡は、選択した特定のスタート点308、ボールベアリング自体の特性、及び相互作用エリア304の相互作用特性に依存する。相互作用エリア304の特性は、相互作用ピン314の本数、特性、及び分布(位置)に依存する。捕集エリア306の捕集特性も同様に、捕集容器312の数、捕集特性、及び位置によって決まる。特に、説明するゲームは、ボールベアリング310の特性、相互作用エリア304の相互作用特性、及び捕集エリア306の捕集特性の少なくとも一部を変化させることを可能にする機能を含む。
【0038】
相互作用エリア304の相互作用特性は、1つ以上の相互作用ピン314に、接近するボールベアリング310を偏向させること以外の、少なくとも1つの物理特性を割り当てることによって変化させることができる。1つのこうした特性は、ピン316で示すように、中心軸の周りの回転をシミュレートしたものとすることができる。相互作用エリア304の相互作用特性も、ボールベアリング310の落下中に出て来る、引っ込む、及び/または相互作用エリア304内を動くピン314を取り入れることによって変化させることができる。
【0039】
1つ以上のピン316の形状及び/または材質の、残りのピン316に比べた変化も、ピン330で示すようにシミュレートすることができる。ピン330の材質の変化は、ピン330の弾性特性の変化、及び/または落下するボールベアリング310とピン330との相互作用に関与する摩擦係数の変化によって促進することができる。
【0040】
これに加えて、落下するボールベアリング310とピン314のいずれかとの、より複雑な非接触の相互作用を、シミュレートした場の力に基づいて取り入れることができる。ボールベアリング310とピン314との間のシミュレートした場の力は、プロセッサ205が、一対の同一(または逆)極性の電荷、磁界、等の間の相互作用をシミュレートすることに基づくことができる。
【0041】
相互作用エリア304に追加的要素を追加して、相互作用エリア304の相互作用特性を変化させることもできる。例えば、ファン318を相互作用エリア304内に取り入れることができる。ファン318は「気流」を生成して、気流の経路を横切るボールベアリング310の軌跡に影響を与える。「トランポリン」320を相互作用エリア304内に配置し、これにより、落下するボールベアリングがトランポリンのエリアと相互作用し、トランポリン320の形状及びボールベアリング310の初期の軌跡に応じて偏向することができる。「壁面」322は、落下するボールベアリング310を異なる向きに偏向させることによって、トランポリン420の機能と同様の機能を果たすことができる。その代わりに、あるいは上記要素に加えて、「孔」324を相互作用エリア内に取り入れることもでき、孔324はボールベアリング310を捕え込み、従ってボールベアリング310が捕集容器312に達することを妨げる。
【0042】
ボールベアリング310の、相互作用エリア304のいずれかの要素との「物理的」相互作用は、落下するボールベアリング310の特性を変化させることによって変化させることができる。例えば、ボールベアリング310は、ボールベアリング310の下向きの動きを生じさせる、シミュレートしたいくらかの「重量」を有する。この重量を変化させることは、ボールベアリング310の速度、及びボールベアリング310と、ピン、トランポリンのような相互作用エリア304の他の要素との相互作用に影響を与える。
【0043】
落下するボールベアリング310自体は、ピン314または相互作用エリア304内の他の要素と相互作用するように設定することができる。例えば、ボールベアリング310は「爆発」するように設定することができる。そして、ボールベアリング310の落下中のこうした「爆発」は、隣接する複数のピン314を破壊するように設定することができる。「爆発」の位置への近さに応じて、1つ以上の捕集容器312を損傷させることもでき、さらなるボールベアリングを捕集するその能力が制限または破壊される。これに加えて、ピン314及び/または追加的な相互作用要素の特定の組合せを構成し、これによりボールベアリング310が特定位置で「行き詰まり」、こうして、ゲームの残り時間中に、他のボールベアリングがこの位置を通ることを妨げる。
【0044】
相互作用エリア304の相互作用特性及び落下するボールベアリング310の特性を変化させることとは別に、捕集エリア306の捕集特性に変更を加えることができる。例えば、異なるゲームのランに対して、捕集容器312のサイズ、数、及び位置を変化させることができる。これに加えて、ゲームの少なくとも一部のラン中に、例えば捕集容器312を支持して捕集容器312を固定速度または可変速度で所定方向に搬送するベルトコンベア326をシミュレートすることによって、容器312の位置を連続的に変化させることができる。
【0045】
ラン後の賞の授与も、例えば、落下するボールベアリング310が相互作用エリア304の特定のピンと相互作用するか、あるいは特定の軌跡に追従して複数の所定ピン314と相互作用する場合に、追加的なボーナスポイント及び賞を与えることによって変化させることができる。
【0046】
図1A、1B及び2に関して説明したように、このゲームの重要な応用は賭け事の環境にあり、この環境では、ゲームを遊技することが賭けをすることに関連する。この場合は、ゲームの特性及び機能を、賭けた賭け金に応じて変化させることができる。例えば、相互作用エリア304の相互作用特性または捕集エリア306の捕集特性を、ゲームの開始時に賭けた賭け金の金額に応じて変化させることができる。諸定額より大きい賭け金は「ファン」318の速度の増加をもたらすことができ、従って、落下するボールベアリング310の軌跡に、より大きな変化を与える。ゲームの開始時に賭けた賭け金の金額に応じて、移動する捕集容器312の数、サイズ、または速度に影響を与えることもできる。
【0047】
一部のゲーム環境の設定では、ボールベアリング310の特性及びスタート位置308、相互作用エリア304の相互作用特性、及び捕集領域306の捕集特性の組合せが、ボールベアリング310を主に捕集エリア306内の特定位置に向けて指向させることができる。このことを利用して、ボールベアリング310が、相互作用及び捕集特性の現在の組合せが「好む」エリア以外のエリア内に位置する捕集容器312に達した場合に、賞及びボーナスを大幅に増加させることによって、賞の割り当ての変動性を増加させることができる。
【0048】
ゲームシステム100上で遊技される説明したゲームが、増加した相互作用性及びより動的なゲーム環境を導入することによって拡張されたゲーム体験を与えることは、以上の説明より明らかである。このゲームは特定実施例を参照して説明してきたが、本発明の範囲を逸脱することなしに、これらの実施例に修正及び/または変更を加えることができることは当業者にとって明らかであり、これらの実施例例示的であり限定的ではない。
【0049】
例えば、このゲームは、放出されたボールベアリング310の特性、相互作用エリア304の相互作用特性、及び/または捕集エリア306の特性の少なくとも1つを、各ラン後に変化させることに関連して説明してきた。特に、ボールベアリング310の各新たな放出毎の前に、何らかの特性変更を行う。しかし、ボールベアリング310の落下中に、上記特性のいずれかの修正を取り入れることができる。
【0050】
これに加えて、このゲームは複数セッションに分割することができ、各セッションは所定数のランを含む。この場合は、少なくとも一部のゲームシステムは、上記特性のいずれかを、新たなゲームセッションの開始時のみに変化させるように設定することができる。このことは、各セッションの特定のゲーム設定に適応するためのより長い時間を遊技者に与える。
【0051】
このゲームは一般に、あらゆる特定ランにおいて、単一のボールベアリング310を放出することによって遊技されるが、少なくとも一部のランにおいて、2つ以上のボールベアリングを同時に放出することができる。
【0052】
上述した相互作用特性及び/または捕集特性の変化は、周期的に発生するように事前にプログラムすることができる。あるいはまた、相互作用特性及び/または捕集特性の変化は、乱数発生器からの出力に基づいて、プロセッサ205によってランダムにトリガ(起動)することができる。さらに、上述した相互作用特性及び捕集特性の少なくとも一部の変化を、遊技者が自分の都合の良い時に、例えば入力装置107を用いて決定することを可能にする選択肢が存在する。
【0053】
ゲームをゲーム機101A上で遊技し、ゲームの遊技が賭け金を賭けることを含む際は、ゲームの任意の特性の変化を、最後に賭けた金額、あるいは所定時間中にゲーム機101Aに賭けた賭け金の総額に依存させることができる。あるいはまた、ゲームの任意の特性の変化を、ネットワーク(例えば222A)に接続された複数のゲーム機(たとえば102A及び103A)に賭けた賭け金の総額に依存させることができる。
【0054】
図3のグラフィックスクリーンは、落下するボールベアリング310及び複数のピン314に指向しているが、ボールベアリング310は落下オブジェクト(物体)の一表現に過ぎず、他の形態及び表現を有することができる。例えば、落下オブジェクトは、スリンキー(バネ状の爬行玩具、登録商標)、ミミズ形の虫、立方体またはサイコロ(例えば6つ以上の面を有するサイコロ)の形状を有することができる。同様に、ピン314は静止オブジェクトの一表現に過ぎず、図3に例示する円形以外の形状とすることができる。
【0055】
図4は、ゲームをコンピュータで実現する方法400を示す流れ図である。方法400は、本明細書で説明する「パチンコ」型ゲーム中の単一ランを規定するステップを要約したものである。方法400は、ゲームシステム100によって実行可能な1つ以上のアプリケーションプログラムのようなソフトウェアとして実現することができる。
【0056】
方法400は、例えば入力装置107を用いて、スタートエリア302からのボールベアリング310の放出を要求する遊技者がランを開始した後に始まる。ステップ402では、プロセッサ402が、スクリーン214上に表示されるゲーム環境を決定する。図3を参照して説明したように、グラフィックスクリーンは、ディスプレイ214の上部に位置するスタートエリア302、ディスプレイの下部に位置する捕集エリア306、及びスタートエリア302と捕集エリア306との間に位置する相互作用エリア304によって規定される。
【0057】
ステップ404では、プロセッサ205は、遊技者が選択した複数のスタート位置を含むスタートエリア302をシミュレートする。同様に、ステップ406では、プロセッサ302は、1つ以上の捕集容器312を含む捕集エリア306のシミュレーションを実行する。捕集エリア306の捕集特性は、捕集容器312の数、サイズ、及び位置の少なくとも1つから成る。同様の方法で、ステップ408では、相互作用エリア304をシミュレートし、ボールベアリング310が捕集エリア306に至る途中に相互作用エリア304を通過する際に、このエリアの相互作用特性がボールベアリング310の軌跡を変化させる。
【0058】
ステップ410では、プロセッサ205は、特定のオブジェクト(物体)特性を有するボールベアリング310(即ちオブジェクト)の、ユーザが決定したスタート位置からの放出をシミュレートする。次にステップ412では、落下するボールベアリング310の軌跡及び最終的な行き先を、遊技者が選定したスタート位置、ボールベアリング310のオブジェクト特性、及び相互作用エリア304の相互作用特性に基づいて決定する。一旦、軌跡を決定すると、ボールベアリング310(または落下オブジェクト)の移動を表示装置214上に表示する。この軌跡は、遊技者がスタート位置を選定した後にほぼ即座に決定することも、ラン時間中に決定することもできる。次にステップ414では、ボールベアリング310が捕集容器312に到達したか否か、及びどの特定容器に到達したかに基づいて、ボーナス及び賞を与える。次にステップ416では、ボールベアリング310(またはオブジェクト)、相互作用エリア304、または捕集エリア306の少なくとも1つの特性を変化させて、次のランについての特性を変化させたゲームを遊技者に提供する。
【0059】
図4では方法を大まかに説明したが、相互作用特性及び捕集特性を修正する種々の方法の詳細例は既に図3を参照して説明している。
【0060】
上記ゲームの半電子ゲーム機版を図5に示す。従来の機械型ピンボールゲームと同様に、この半電子ゲーム機は現実の、即ちシミュレートしたものではないボールベアリング510、ピン514、及び捕集容器512で動作する。放出機構、及びボールベアリングとピンとの相互作用は、たとえこれらがプロセッサ205またはゲーム機に関連する他のプロセッサによって制御されても、純機械式である。このゲームの純電子版におけるように、こうしたプロセッサは組み込みまたは遠隔配置とすることができる。
【0061】
ボールベアリング510の放出は、通常はゲーム機のフロントパネル上に配置された機械式ダイヤル528を回転させることによって実行することができる。一部の構成では、ダイヤルの回転速度が放出されたボールの下向きの速度を事前決定する。この速度の変化は、ボールベアリングをある初期下向き速度で放出する機械装置を使用することによっても、異なる重量を有するボールベアリングを使用することによっても、与えることができる。ボールベアリングの「重量」の変化は、異なる材料製のボールベアリングを有することによって与えることができる。さらに他の実施例では、ダイヤルをボールベアリングの放出時点を決定するためだけに使用する。例えば、ダイヤルの回転速度が1分当たり20回転に低下した際に、放出を特定時点に事前設定することができる。もちろん、適切と考えられるあらゆる速度を、1つ以上のボールベアリング510を放出するトリガ点として用いることもできる。
【0062】
特に、このゲームの半電子版については、相互作用エリアのすべての相互作用要素、例えばピン514、「トランポリン」520、「壁面」522、「ファン」518、及び「孔」524が実際の機械装置であり、これらは少なくとも部分的に、プロセッサ205またはゲーム機に関連する他のプロセッサによって制御することができる。ピン516は例えばモータに接続され、このモータはプロセッサ205から命令信号を受信すると、ピン516を回転させる。図3のゲームにおけるように、このピンは固定速度または可変速度で回転するように構成することができる。ピン514は、ボールベアリングの各ランにおいて、背面板540内の開口を通って出没するように作製することができる。「ファン」518は送風管の形態であり、その気流はプロセッサ205によって制御することができる。
【0063】
各々が異なる材料製であり、従って異なる機械特性を有するいくつかの異なるピン530が存在し得る。異なる時点に異なるピン530を、背面板540内のそれぞれの開口を通して導入することは、ピン530によるボールベアリング530の偏向、従ってボールベアリングの軌跡を予測不可能なように変化させる。
【0064】
「壁面」522は、木片、プラスチック片、あるいは所定時点で背面板540内の開口を通って押し出されて接近するボールベアリングを偏向させる他の剛体材料によって形成することができる。
【0065】
「トランポリン」520は、同様に所定時点で背面板540内の開口を通って押し出されて接近するボールベアリングを偏向させるフレキシブル膜によって形成される。
【0066】
他方では、「孔」524は、ここでも背面板540内の開口を通して、それぞれの位置に管の開口を導入することによってもたらされ、これにより、この開口に到達するボールベアリングがこの管に入り、ゲームエリア外に指向される。
【0067】
最後に、ベルト及び少なくとも一方が回転する2つのリールによって形成される現実のベルトコンベア526を、このゲームの半電子版において使用する。以上で説明したように、すべての相互作用する機械要素は少なくとも部分的にプロセッサ205によって制御され、プロセッサ205は、背面板540内のそれぞれの開口を通したこれらの機械要素のゲームエリア内への導入を実行する。もちろん、これらの開口は、スライドカバーによって覆うことができ、これらのスライドカバーもプロセッサ205によって制御され、特定の機械要素の導入が要求された際のみに引き除かれる。
【0068】
以上で説明した構成は、独立したゲームとして、あるいは他のゲーム装置と組み合わせて使用することができる。例えば、プロセッサ205は、一旦、ボールが容器に到達すると、複数のシンボルに関連する乱数発生器(図示せず)をトリガするように構成することができる。乱数発生器の結果を用いて、これらのシンボルを特定の組合せに再配置する。これらの組合せに応じて、ボーナスポイントまたは賞が遊技者に与えられる。図5では、これらのシンボルを複数の「回転(スピン)」リール530で表している。結果的なシンボルのマトリクス上に形成される種々の組合せを、ボーナスポイント及び賞を与えることに関連付けることができる。これらの機能は以下の段落でより詳細に説明する。
【0069】
ボールベアリングがいずれかの容器、または所定の容器に到達した事象が、回転リールゲームを有効にトリガし、以下で称する「回転リールゲーム」では、リールの回転の各々を「ゲーム」と称する。図6及び7にそれぞれ、表示装置214に表示される回転リールゲームの2つの同様のスクリーン600及び700を示す。スクリーン700は5つの縦向きのリールストリップ701〜705を含み、各リールストリップ701〜705は3連のシンボル(例えば706、707及び708)を表示し、各リールストリップ701〜705の同じ位置にあるシンボルが水平行(例えば717)を形成する。例えば、リールストリップ701は、その第1位置に星形シンボル706を、第2位置に十字形シンボル707を、そして第3位置に四角形シンボルを具え、星形シンボル706がシンボルの水平行717内の第1シンボルである。従って、回転リールゲームのスクリーン700は「3シンボル(または行)×5リールストリップ」のレイアウト(即ち、3×5リールストリップのレイアウト)を有する。「5シンボル(または行)×5リールストリップ」のような他のリールストリップのレイアウトも用いることができる。
【0070】
以下に、回転リールゲームの特定ゲーム(即ち、リール701〜705の回転)の方法を、例として図8を参照しながら説明する。
【0071】
方法800はステップ801から始まり、ここでは回転リールゲームの初期スクリーンを表示し、この例では図7のスクリーン700である。
【0072】
次のステップ802では、遊技者が賭け金を賭けた場合に、遊技されるゲームに賭けられた賭け金の金額を特定する。この金額は一般に、プロセッサ205によって実行されるそれぞれのアプリケーションプログラム(図示せず)によって特定され、プロセッサ205は一般に、入力装置202を介した遊技者の入力を検査する。説明する構成では、回転リールゲームは、当業者に知られているように複数のペイライン(支払いライン)を有し、各ペイライン上で、回転リールゲームの遊技者が賭け金を賭けることができる。これらのペイラインは一般に、図7に示すようにペイライン指示列709及び710によって示される。例えば、本明細書で説明する回転リールゲームは5本のペイラインを有し、これらのペインラインは一般に、列709及び710中に1〜5の数字で示される。これら5つのペイラインの各々は、図7に細線(例えば711)で表す。図7のペイラインは3本の水平ペイライン(1、2、3)及び2本の対角ペイライン(4、5)である。従って、回転リールゲームは、ペイライン711上の3つの十字形(例えば712)のようなシンボルの特定の組合せに対してある金額のクレジットを支払う。
【0073】
スクリーン700は「賭け金」メーター(計)714も具えている。この例では、回転リールゲームは、スクリーン700の右下隅に「1¢ゲーム」標示及び「$1で100クレジット購入」標示で示すように、1セント(1¢)のデノミネーション(単位通貨)ゲームである。従って、本明細書で説明する回転リールゲームでは、各クレジットは1セント(1¢)の価値がある。図7に示すように、賭け金メーター714は、遊技者が特定ゲームの5本のペイラインのすべて(あるいはリールストリップ701〜705の回転)に賭け金を賭けたことを、(矢印719で示す)数字「5」を表示することによって示す。賭け金メーター714は、特定ゲームに対する賭け金の総額が5セント($0.05)である(即ち、ペイライン毎に1セント($0.01)である)ことも示す
【0074】
ステップ801では、遊技者が、特定ゲームに対して賭けたいペイラインの数を、入力装置202を用いて指示することができる。遊技者は、各ペイライン上で複数のクレジットを賭けることを選択することもできる。例えば、1セント(1¢)デノミネーションの回転リールゲームに対して、遊技者は各ペイライン上で2クレジット(即ち2セント($0.02))を賭けることを選択することができる。こうした選択は、回転リールゲームを2セントのデノミネーションゲームに有効に変換する。
【0075】
ゲームシステム100Bを用いたオンラインゲームについては、例えば、遊技者はデノミネーション(単位通貨)(例えば1セント(1¢)、5セント(5¢)、または1ドル($1))を選択することができる。選択したデノミネーションが、特定ゲームの各ペインライン上で賭ける金額を決定し、従って各ゲームに賭ける金額を決定する。
【0076】
スクリーン105上には「クレジット」メーター716も表示され、クレジットメーター716は、遊技者についての総額を示し、遊技者が最初に入金した(あるいは遊技者の口座上で利用可能な)クレジットの額、及び特定の遊技セッション中に遊技者が獲得したクレジットの額を含む。遊技者が賭け金を賭けると、賭け金メーター714及びクレジットメーター716が、賭け金の金額を反映するように更新される。
【0077】
方法800は次のステップ803に続き、ボールベアリングがいずれかの容器、あるいは選択した容器に到達した結果として、リールストリップ701〜705を回転させる。リールストリップ701〜705の回転は、プロセッサ205によって実行される、関連する回転リールゲームのアプリケーションプログラム(図示せず)によって制御され、ゲームの処理及び実際性能を表す。
【0078】
次のステップ804では、各リールストリップ701〜705の停止位置を決定する。各リールストリップ701〜705の停止位置は一般に、回転リールゲームのアプリケーションプログラムが、乱数発生器のアプリケーションプログラム(図示せず)の出力に応じて決定する。
【0079】
そして、次のステップ805では、図6に示すように、回転リールゲームの結果的スクリーン600をスクリーン214上に表示する。スクリーン600のリールストリップ701〜705中のシンボルは、ステップ804で決定した各リールストリップ701〜705の停止位置に基づく。
【0080】
方法800はステップ806で終了し、ここではスクリーン600中のシンボルの任意の組合せに対して支払われるクレジットの額を決定する。スクリーン600は「獲得」メーター615を含み、獲得メーター615は、遊技者が特定ゲームで獲得したクレジットの額、及びこれに対応する金額を示す。この例では、100クレジット($1.00)がペイライン711上の3つの星形607、612及び613の組合せに対して支払われる。またステップ806では、クレジットメーター716は、遊技者がゲーム上で獲得した金額を反映するように更新される。
【0081】
代案の実現では、3つの星形607、612及び613の組合せと、行617中の星形608及び行619中の星形609とを一緒にし、これに対して、クレジットを遊技者に支払うこともできる。他の代案として、例えばリールストリップ701、702及び703中の笑顔(例えば606)に対してクレジットを支払うことができる。しかし、これらの各例では、回転リールゲームはさらなるペイラインを必要とする。
【0082】
構成次第では、リール型ゲームをボーナスゲームとしてのみ提供することができ、一旦、遊技者が蓄積したボーナスポイントのうち特定額を使用すると、遊技者は自動的にパチンコゲームに直接戻ることができる。あるいはまた、遊技者は、リール型ゲームの遊技を継続し、パチンコゲームに戻るか否か、及び戻る時点を自分で決定する選択肢を与えられる。
【0083】
なお、説明した実施例は例示的であり限定的ではない。例えば、本発明は、特定の通貨、デノミネーション範囲、賭け金の金額、または特定ゲームに関連する大当たり賞にかかわらず、あらゆるパチンコ型ゲームに適用可能であることは明らかである。また、本発明は、ゲーム機、ハンドヘルド電子装置、またはコンピュータのようなスタンドアロン装置上及びネットワーク装置上で共に実行することができることは、以上の説明より明らかである。ネットワーク装置上での本発明の実現の最も一般的な形態は、インターネットのオンラインゲームに関連するものと想定される。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上より、説明した構成はゲーム、コンピュータ、及びデータ処理産業に適用可能であることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ型ゲームを遊技するための電子または半電子ゲームシステムにおいて、
a)前記ゲームを促進し制御するためのプロセッサと;
b)前記ゲームを遊技者に対して表示するディスプレイと;
c)前記プロセッサに接続され、前記遊技者が前記ゲームの1つ以上の局面を制御するために使用する入力手段とを具え、
前記入力手段からコマンドを受信すると、前記プロセッサがオブジェクトの連続的放出を実行し、前記オブジェクトの各々がゲームエリア内で所定のオブジェクト特性を有し、前記ゲームエリアはゲーム特性を有し、複数の相互作用オブジェクトを含み、前記相互作用オブジェクトの各々は、所定の特性を有し、前記放出されたオブジェクトの軌跡に影響を与え、
前記プロセッサは、前記放出されたオブジェクトの前記オブジェクト特性または前記ゲームエリアのゲーム特性の少なくとも一方を変化させるように構成されていることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲームエリアが、
a)前記遊技者が選択した複数のスタート位置を含むスタートエリアであって、前記オブジェクトの各々が、前記スタート位置のそれぞれから放出されて落下するスタートエリアと;
b)前記落下するオブジェクトを捕集するための少なくとも1つの捕集容器を含み、前記捕集容器の数、サイズ、及び位置の少なくとも1つを含む捕集特性を有する捕集エリアと;
c)前記スタートエリアと前記捕集エリアとの間に配置された相互作用エリアとを含み、前記相互作用エリアは相互作用オブジェクトを含み、これにより、前記落下するオブジェクトの少なくとも一部が、前記捕集エリアに至る途中に前記相互作用エリアを通過する際に、当該オブジェクトの軌跡が変化し、前記相互作用エリアは、前記相互作用オブジェクトの数、位置、及び特性の少なくとも1つを含む相互作用特性を有し、
前記落下するオブジェクトの軌跡及び最終的な行き先は、前記遊技者が選択した前記オブジェクトの前記スタート位置、及び前記相互作用エリアの前記相互作用特性によって決定され、前記落下するオブジェクトの各々が、前記少なくとも1つの捕集容器に捕集されたか否か、及び捕集された前記捕集容器に応じて、賞及び/またはボーナスポイントが前記遊技者に与えられ、
前記プロセッサが、前記放出されたオブジェクトのオブジェクト特性、前記相互作用エリアの前記相互作用特性、及び前記捕集エリアの前記捕集特性の少なくとも1つに変化を生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲームシステムが純粋な電子ゲームシステムであり、前記オブジェクト及び前記ゲームエリアを電子的にシミュレートし、前記相互作用オブジェクトが相互作用するピンであり、前記プロセッサが、前記落下するオブジェクトと、当該オブジェクトの経路上にある前記ピンとの物理的相互作用をシミュレートするように構成され、前記物理的相互作用の結果として、前記オブジェクトが偏向されることを特徴とする請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ピンの特性が、当該ピンに少なくとも1つの物理特性を割り当てることを含み、前記割り当てられた特性が、前記シミュレートした前記落下する物体と前記ピンとの物理的相互作用に影響を与えることを特徴とする請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ピンの特性が、中心軸の周りに回転する当該ピンのシミュレーションを含むことを特徴とする請求項3または4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記相互作用特性の変化が、少なくとも1つのピンを、前記相互作用エリア内に入れること、前記相互作用エリア外に出すこと、及び/または前記相互作用エリア内で移動させることを含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記相互作用特性の変化が、
a)少なくとも1つの前記ピンの形状の変化;
b)少なくとも1つの前記ピンに、弾性特性を与えること、及び/または摩擦係数を導入すること、あるいは少なくとも1つの前記ピンに関連する、前に与えた弾性特性または摩擦係数を変化させること;及び、
c)少なくとも1つの前記ピンに、前記落下するオブジェクトを非接触の方法で誘引する機能を与え、これにより、場の力をシミュレートするか、あるいは、前に割り当てた場の力の強度を変化させる前に割り当てた機能に関連する係数を変化させること
の少なくとも1つのシミュレーションを含むことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記相互作用特性の変化が、前記相互作用エリア内に導入した少なくとも1つの追加的な物理的オブジェクトを含み、前記物理的オブジェクトが、前記放出されたオブジェクトの少なくとも1つと相互作用して、当該オブジェクトの軌跡を変化させることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記導入した少なくとも1つの物理的オブジェクトが、ファン、孔、壁面、及びトランポリンの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項8に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記捕集特性の変化が、前記捕集容器の少なくとも1つを搬送するベルトコンベアによる、当該捕集容器の位置の変化を含むことを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記落下するオブジェクトが、少なくとも1つの所定の前記ピンと相互作用するか、所定経路に追従する際にも、賞及び/またはボーナスポイントを前記遊技者に与えることを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記放出されたオブジェクトの少なくとも一部が、前記相互作用エリアと相互作用して、前記相互作用特性に影響を与えるように構成されていることを特徴とする請求項2〜11のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記放出されたオブジェクトの少なくとも1つの前記オブジェクト特性が、当該放出されたオブジェクトについてシミュレートされる次のこと:
前記オブジェクトが爆発し、これにより当該オブジェクトに隣接する前記ピンを除去し、及び/または当該オブジェクトに隣接する前記捕集容器を破壊するように構成されていること;
前記オブジェクトのシミュレートした重量が変化し、当該オブジェクトの速度、及び前記相互作用エリア内の他の要素との相互作用を変化させるように構成されていること;及び、
前記オブジェクトが、前記相互作用エリア内の特定位置で行き詰まる機能を与えられ、これにより、前記ゲームの残り時間中に、他のオブジェクトが前記特定位置を通ることを妨げること
の少なくとも1つによって変化することを特徴とする請求項12に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記オブジェクトが放出される瞬時の少なくとも一部において、複数の前記オブジェクトが同時に放出されることを特徴とする請求項3〜13のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記オブジェクトの各々を放出する前に、いずれかの前記相互作用特性及び/または前記捕集特性を変化させることを特徴とする請求項3〜14のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項16】
前記遊技者の遊技時間を複数のゲームセッションに分割し、前記ゲームセッションの各々が前記オブジェクトの所定回数の放出を含み、少なくとも一部の前記ゲームセッションの前に、いずれかの前記相互作用特性及び/または前記捕集特性を変化させることを特徴とする請求項3〜15のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項17】
いずれかの前記相互作用特性及び/または前記捕集特性を、所定の様式、ランダムな様式、またはユーザが定めた様式の少なくとも1つに基づいて変化させることを特徴とする請求項3〜16のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項18】
前記ゲームが、シミュレートした三次元環境内で遊技されることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項19】
前記シミュレートされるオブジェクトが、ボールベアリング、スリンキー、ミミズ形の虫、立方体、または多面のサイコロを含むことを特徴とする請求項3〜18のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項20】
前記ゲームを遊技することが、賭け金を賭けることに関連することを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項21】
少なくとも1つの前記相互作用特性及び/または前記捕集特性を、前記賭けた賭け金の金額に応じて変化させることを特徴とする請求項20に記載のゲームシステム。
【請求項22】
所定金額より高い前記賭け金が、前記相互作用エリア内に導入されたファンの速度を増加させること、及び/または、より多数の前記捕集容器を前記捕集エリア内に分布させることをトリガすることを特徴とする請求項21に記載のゲームシステム。
【請求項23】
前記スタート位置、前記相互作用特性、及び前記捕集特性の少なくとも一部の組合せが、前記落下するオブジェクトを主に前記捕集エリアの少なくとも1つの特定部分に指向させるように、前記ゲームシステムが構成され、前記遊技者に与えられる賞及びボーナスポイントが、前記少なくとも1つの特定部分以外の部分中で捕集された前記オブジェクトに対して大幅に増加することを特徴とする請求項20〜22のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項24】
前記ゲームシステムが、リール型電子ゲームに切り替わり、及び/またはリール型電子ゲームから切り替わるように構成されていることを特徴とする請求項1〜23のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項25】
前記ゲームシステムが、インターネット上のオンラインゲームを促進するように構成されていることを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項26】
ゲームを促進し制御するプロセッサと、前記ゲームを遊技者に対して表示するための表示装置と、前記プロセッサに接続され、前記遊技者が前記ゲームの1つ以上の局面を制御するために使用する入力手段とを具えたゲームシステムを使用するゲームをコンピュータで実現する方法において、
前記プロセッサを用いて、
a)前記表示装置上に表示されるゲームエリアを規定するステップであって、前記ゲームエリアは、前記表示装置のグラフィックスクリーンの上部に位置するスタートエリアと、前記グラフィックスクリーンの下部に位置する捕集エリアと、前記スタートエリアと前記捕集エリアとの間に位置する相互作用エリアとを含み、前記スタートエリアは、前記遊技者が選択した、オブジェクトを放出するための複数のスタート位置を含み、前記捕集エリアは少なくとも1つの捕集容器を含み、前記捕集エリアは、前記少なくとも1つの捕集容器の数、サイズ、及び位置の少なくとも1つによって規定される捕集特性を有し、前記相互作用エリアは、所定特性を有する複数の相互作用オブジェクトを含み、前記相互作用オブジェクトは、落下する前記オブジェクトが前記相互作用エリアを通過する際に、前記落下するオブジェクトと相互作用して前記落下するオブジェクトの軌跡を変化させることをシミュレートするように設定され、前記相互作用エリアの相互作用特性は、前記相互作用オブジェクトの数、位置、及び特性の少なくとも1つによって規定されるステップと;
b)前記オブジェクトの連続的放出をシミュレートするステップであって、前記オブジェクトの各々が、それぞれの前記スタート位置から放出されて、前記捕集エリアに向けて落下するステップと;
c)前記放出されたオブジェクトの軌跡及び最終的な行き先を、前記遊技者が事前決定した前記スタート位置、及び前記相互作用エリアの前記相互作用特性に基づいて計算し、前記オブジェクトの動きを前記表示装置上に表示するステップと;
d)前記計算した最終的な行き先に基づき、前記落下するオブジェクトの各々が、前記少なくとも1つの捕集容器に捕集されたか否か、及び捕集された前記捕集容器に応じて、賞及び/またはボーナスポイントを前記遊技者に与えるステップと
を促進し、前記方法がさらに、
e)前記オブジェクトのオブジェクト特性、前記相互作用特性、及び/または前記捕集特性の少なくとも1つを変化させるステップ
を具えていることを特徴とするゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項27】
前記相互作用オブジェクトが、相互作用するピンであり、前記プロセッサが、前記落下するオブジェクトと、当該オブジェクトの経路上にある前記ピンとの物理的相互作用をシミュレートするように構成され、前記物理的相互作用の結果として、前記オブジェクトが偏向されることを特徴とする請求項26に記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項28】
前記ピンの特性が、当該ピンに少なくとも1つの物理特性を割り当てることを含み、前記割り当てられた特性が、前記シミュレートした前記落下する物体と前記ピンとの物理的相互作用に影響を与えることを特徴とする請求項27に記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項29】
前記ピンの特性が、中心軸の周りに回転する当該ピンのシミュレーションを含むことを特徴とする請求項27または28に記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項30】
前記相互作用特性の変化が、少なくとも1つのピンを、前記相互作用エリア内に入れること、前記相互作用エリア外に出すこと、及び/または前記相互作用エリア内で移動させることを含むことを特徴とする請求項26〜29のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項31】
前記相互作用特性の変化が、
a)少なくとも1つの前記ピンの形状の変化;
b)少なくとも1つの前記ピンに、弾性特性を与えること、及び/または摩擦係数を導入すること、あるいは少なくとも1つの前記ピンに関連する、前に与えた弾性特性または摩擦係数を変化させること;及び、
c)少なくとも1つの前記ピンに、前記落下するオブジェクトを非接触の方法で誘引する機能を与え、これにより、場の力をシミュレートするか、あるいは、前に割り当てた場の力の強度を変化させる前に割り当てた機能に関連する係数を変化させること
の少なくとも1つのシミュレーションを含むことを特徴とする請求項26〜30のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項32】
前記相互作用特性の変化が、前記相互作用エリア内に導入した少なくとも1つの追加的な物理的オブジェクトを含み、前記物理的オブジェクトが、前記放出されたオブジェクトの少なくとも1つと相互作用して、当該オブジェクトの軌跡を変化させることを特徴とする請求項26〜31のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項33】
前記導入した少なくとも1つの物理的オブジェクトが、ファン、孔、壁面、及びトランポリンの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項32に記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項34】
前記捕集特性の変化が、前記捕集容器の少なくとも1つを搬送するベルトコンベアによる、当該捕集容器の位置の変化を含むことを特徴とする請求項26〜33のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項35】
前記落下するオブジェクトが、少なくとも1つの所定の前記ピンと相互作用するか、所定経路に追従する際にも、賞及び/またはボーナスポイントを前記遊技者に与えることを特徴とする請求項26〜34のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項36】
前記放出されたオブジェクトの少なくとも一部が、前記相互作用エリアと相互作用して、前記相互作用特性に影響を与えるように構成されていることを特徴とする請求項34に記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項37】
前記放出されたオブジェクトの少なくとも1つの前記オブジェクト特性が、当該放出されたオブジェクトについてシミュレートされる次のこと:
前記オブジェクトが爆発し、これにより当該オブジェクトに隣接する前記ピンを除去し、及び/または当該オブジェクトに隣接する前記捕集容器を破壊するように構成されていること;
前記オブジェクトのシミュレートした重量が変化し、当該オブジェクトの速度、及び前記相互作用エリア内の他の要素との相互作用を変化させるように構成されていること;及び、
前記オブジェクトが、前記相互作用エリア内の特定位置で行き詰まる機能を与えられ、これにより、前記ゲームの残り時間中に、他のオブジェクトが前記特定位置を通ることを妨げること
の少なくとも1つによって変化することを特徴とする請求項36に記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項38】
さらに、リール型電子ゲームに切り替わり、及び/またはリール型電子ゲームから切り替わるステップを具えていることを特徴とする請求項26〜37のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項39】
前記方法が、インターネット上のオンラインゲームを促進することを特徴とする請求項26〜38のいずれかに記載のゲームのコンピュータ実現方法。
【請求項40】
コンピュータ可読媒体を有するコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ可読媒体にコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムは、ゲームを促進し制御するプロセッサと、前記ゲームを遊技者に対して表示するための表示装置と、前記プロセッサに接続され、前記遊技者が前記ゲームの1つ以上の局面を制御するために使用する入力手段とを具えたゲームシステムを使用する電子ゲームを遊技することを促進するように構成され、前記プログラム製品が、
前記表示装置上に表示されるゲームエリアを規定するコンピュータプログラムコード手段であって、前記ゲームエリアは、前記表示装置のグラフィックスクリーンの上部に位置するスタートエリアと、前記グラフィックスクリーンの下部に位置する捕集エリアと、前記スタートエリアと前記捕集エリアとの間に位置する相互作用エリアとを含み、前記スタートエリアは、前記遊技者が選択した、オブジェクトを放出するための複数のスタート位置を含み、前記捕集エリアは少なくとも1つの捕集容器を含み、前記捕集エリアは、前記少なくとも1つの捕集容器の数、サイズ、及び位置の少なくとも1つによって規定される捕集特性を有し、前記相互作用エリアは、所定特性を有する複数の相互作用オブジェクトを含み、前記相互作用オブジェクトは、落下する前記オブジェクトが前記相互作用エリアを通過する際に、前記落下するオブジェクトと相互作用して前記落下するオブジェクトの軌跡を変化させることをシミュレートするように設定され、前記相互作用エリアの相互作用特性は、前記相互作用オブジェクトの数、位置、及び特性の少なくとも1つによって決定されるコンピュータプログラムコード手段と;
前記オブジェクトの連続的放出をシミュレートするコンピュータプログラムコード手段であって、前記オブジェクトの各々が、それぞれの前記スタート位置から放出されて、前記捕集エリアに向けて落下するコンピュータプログラムコード手段と;
前記放出されたオブジェクトの軌跡及び最終的な行き先を、前記遊技者が事前決定した前記スタート位置、及び前記相互作用エリアの前記相互作用特性に基づいて計算し、前記オブジェクトの動きを前記表示装置上に表示するコンピュータプログラムコード手段と;
前記計算した最終的な行き先に基づき、前記落下するオブジェクトの各々が、前記少なくとも1つの捕集容器に捕集されたか否か、及び捕集された前記捕集容器に応じて、前記遊技者に賞及び/またはボーナスポイントを与えるコンピュータプログラムコード手段と;
前記オブジェクトのオブジェクト特性、前記相互作用特性、及び/または前記捕集特性の少なくとも1つを変化させるコンピュータプログラムコード手段と
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項41】
前記コンピュータ可読媒体に、請求項40に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータプログラム製品。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−527714(P2010−527714A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509621(P2010−509621)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000157
【国際公開番号】WO2008/144799
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509328386)ネクストジェン ゲーミング ピーティワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】