パチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は、パチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、この種の前面枠開閉用下部蝶番としては、第10図及び第11図に示すように、パチンコ機の側枠101に取付けられ、垂直状の取付片部102と側枠101の前面から突出する突出部103に短軸104を突設した水平受部105からなる固定金具111と、パチンコ機の前面枠106に取付けられ、垂直状の取付片部107と前面枠106の前面から突出する突出部108に固定金具111の短軸104を嵌挿する軸孔109を突設した水平重合部110からなる可動金具112により構成されている。(例えば実公昭53−22065号公報参照)
〔考案が解決しようとする課題〕
従来の前面枠開閉用下部蝶番にあっては、単に前面枠106を側枠101に対して開閉自在に装着するためのものに過ぎず、前面枠106を開いた場合にその荷重を支える機能を備えたものはなかった。
特に最近のパチンコ機は、遊技の興味を高めるために、例えば電子回路によって駆動制御される大型の電動入賞装置を遊技盤上に設け、あらかじめ定められた遊技条件が満たされると電動入賞装置を一定時間連続して作動させ遊技客に有利を与えるようにしている。このため、遊技盤の裏面に前記電子回路基板を収納した基板ボツクス等が固着されていて前面枠が非常に重くなっており、その開閉操作を行うのに困難を期たしていた。
本考案は、上述のような従来問題点に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところは、前面枠を一定角度開放するまでその荷重を支えられるようにして前面枠の開閉操作を容易に行えるようにするパチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案のパチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番においては、側枠の一側下部に取付けられる固定金具と、前面枠の一側下部に取付けられ、前記固定金具の上面に重合して枢支連結される可動金具より成り、前記可動金具に、前面枠の裏面より後方へ突出し、かつ前面枠を一定角度開くまで固定金具に重合してその荷重を支える張出部を設けたものである。
〔作用〕
可動金具の張出部は、前面枠を一定角度開くまで固定金具の上面に重合してその前面枠の荷重を支える働きをする。これによって、前面枠の開閉操作が容易にできる。
〔実施例〕
以下に、本考案の実施例について図面を参照して説明する。第1図において、1はパチンコ機の側枠、2は側枠1の下部前面に位置した幕板、3は幕板2の上方に位置して側枠1の前面に開閉自在に装着される前面枠である。5は側枠1の左側下部に取付ける固定金具で、この固定金具5は、第5図に示すように上方へ直角に折り曲げられてねじ挿入用の取付孔6,6を穿設した取付部7と、一部が幕板2の上縁から前方へ突出し、その突出部分に短軸8を固植した水平部9を有する。そして、固定金具5は、側枠1の内側に取付部7を当接してビス10,10により固着される。11は前面枠3の左側下部に取付ける平板状の可動金具で、この可動金具11は、第6図に示すように固定金具5の水平部9の上面に重合する重合部12と前面枠3の裏面から後方へ突出する張出部13を有し、重合部12に固定金具5の短軸8を嵌挿する軸孔14とねじ挿入用の取付孔15,15を穿設して構成される。そして、可動金具11は、前面枠3の下端面に重合部12を当接してビス16,16により固着される。前記張出部13は、前面枠3を一定角度(例えば45度位)開くまで固定金具5の上面に広い範囲で重合支持されるようにその形状が選ばれる。
従って、前面枠3は、可動金具11の軸孔14に嵌挿した固定金具5の短軸8を中心に前方へ開くことができる。そして、第3図鎖線のように前面枠3を一定角度開くまで可動金具11の張出部13が固定金具5の上面に重合支持されることになり、その間前面枠3の荷重が固定金具5によって支えられることになるので、前面枠3の開閉操作を非常に楽に行うことができる。尚、本実施例の場合、前面枠3の開閉をより一層円滑にするため固定金具5にボールベアリング受17を設けている。しかし、このボールベアリング受17は必ずしも必要ではなく、また、可動金具11に設けるようにしてもよい。
第7図及び第8図は、本考案の可動金具11の他の実施例を示し、第7図に示される実施例では、張出部13の後端を前方へ折り返えし状に屈曲し、その屈曲端をさらに上方へ直角に折曲げてねじ挿入用の取付孔18,18を穿設した取付部19を形成している。そして、この可動金具11は、第9図に示すように前面枠3の裏面に取付部19を当接してねじにより取り付けるもので、張出部13の強度が高められると共に、前面枠3への取付けが強固となる。
また、第8図に示される実施例では張出部13の後端を前方へ略U字状に屈曲すると共に、その屈曲端を上方へ直角に折曲げてねじ挿入用の取付孔18,18を穿設した取付部19を形成している。この実施例の場合前記実施例に較べて張出部13の強度がさらに増大される。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によれば可動金具に設けた張出部によって、前面枠を一定角度開くまでその荷重を固定金具により支えることができるので前面枠の開閉操作を極めて容易にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はパチンコ機の要部の正面図、第2図は固定金具と可動金具の取付状態を示す斜視図、第3図はパチンコ機の要部の平面図、第4図は同じく要部の側面図、第5図R>図は固定金具の斜視図、第6図は可動金具の斜視図、第7図7図及び第8図は可動金具の他の実施例を示す斜視図、第9図は第7図の可動金具の取付状態を示すパチンコ機の要部側面図、第10図及び第11図は従来技術の説明図である。
1……側枠、3……前面枠、5……固定金具、11……可動金具、13……張出部。
〔産業上の利用分野〕
本考案は、パチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、この種の前面枠開閉用下部蝶番としては、第10図及び第11図に示すように、パチンコ機の側枠101に取付けられ、垂直状の取付片部102と側枠101の前面から突出する突出部103に短軸104を突設した水平受部105からなる固定金具111と、パチンコ機の前面枠106に取付けられ、垂直状の取付片部107と前面枠106の前面から突出する突出部108に固定金具111の短軸104を嵌挿する軸孔109を突設した水平重合部110からなる可動金具112により構成されている。(例えば実公昭53−22065号公報参照)
〔考案が解決しようとする課題〕
従来の前面枠開閉用下部蝶番にあっては、単に前面枠106を側枠101に対して開閉自在に装着するためのものに過ぎず、前面枠106を開いた場合にその荷重を支える機能を備えたものはなかった。
特に最近のパチンコ機は、遊技の興味を高めるために、例えば電子回路によって駆動制御される大型の電動入賞装置を遊技盤上に設け、あらかじめ定められた遊技条件が満たされると電動入賞装置を一定時間連続して作動させ遊技客に有利を与えるようにしている。このため、遊技盤の裏面に前記電子回路基板を収納した基板ボツクス等が固着されていて前面枠が非常に重くなっており、その開閉操作を行うのに困難を期たしていた。
本考案は、上述のような従来問題点に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところは、前面枠を一定角度開放するまでその荷重を支えられるようにして前面枠の開閉操作を容易に行えるようにするパチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案のパチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番においては、側枠の一側下部に取付けられる固定金具と、前面枠の一側下部に取付けられ、前記固定金具の上面に重合して枢支連結される可動金具より成り、前記可動金具に、前面枠の裏面より後方へ突出し、かつ前面枠を一定角度開くまで固定金具に重合してその荷重を支える張出部を設けたものである。
〔作用〕
可動金具の張出部は、前面枠を一定角度開くまで固定金具の上面に重合してその前面枠の荷重を支える働きをする。これによって、前面枠の開閉操作が容易にできる。
〔実施例〕
以下に、本考案の実施例について図面を参照して説明する。第1図において、1はパチンコ機の側枠、2は側枠1の下部前面に位置した幕板、3は幕板2の上方に位置して側枠1の前面に開閉自在に装着される前面枠である。5は側枠1の左側下部に取付ける固定金具で、この固定金具5は、第5図に示すように上方へ直角に折り曲げられてねじ挿入用の取付孔6,6を穿設した取付部7と、一部が幕板2の上縁から前方へ突出し、その突出部分に短軸8を固植した水平部9を有する。そして、固定金具5は、側枠1の内側に取付部7を当接してビス10,10により固着される。11は前面枠3の左側下部に取付ける平板状の可動金具で、この可動金具11は、第6図に示すように固定金具5の水平部9の上面に重合する重合部12と前面枠3の裏面から後方へ突出する張出部13を有し、重合部12に固定金具5の短軸8を嵌挿する軸孔14とねじ挿入用の取付孔15,15を穿設して構成される。そして、可動金具11は、前面枠3の下端面に重合部12を当接してビス16,16により固着される。前記張出部13は、前面枠3を一定角度(例えば45度位)開くまで固定金具5の上面に広い範囲で重合支持されるようにその形状が選ばれる。
従って、前面枠3は、可動金具11の軸孔14に嵌挿した固定金具5の短軸8を中心に前方へ開くことができる。そして、第3図鎖線のように前面枠3を一定角度開くまで可動金具11の張出部13が固定金具5の上面に重合支持されることになり、その間前面枠3の荷重が固定金具5によって支えられることになるので、前面枠3の開閉操作を非常に楽に行うことができる。尚、本実施例の場合、前面枠3の開閉をより一層円滑にするため固定金具5にボールベアリング受17を設けている。しかし、このボールベアリング受17は必ずしも必要ではなく、また、可動金具11に設けるようにしてもよい。
第7図及び第8図は、本考案の可動金具11の他の実施例を示し、第7図に示される実施例では、張出部13の後端を前方へ折り返えし状に屈曲し、その屈曲端をさらに上方へ直角に折曲げてねじ挿入用の取付孔18,18を穿設した取付部19を形成している。そして、この可動金具11は、第9図に示すように前面枠3の裏面に取付部19を当接してねじにより取り付けるもので、張出部13の強度が高められると共に、前面枠3への取付けが強固となる。
また、第8図に示される実施例では張出部13の後端を前方へ略U字状に屈曲すると共に、その屈曲端を上方へ直角に折曲げてねじ挿入用の取付孔18,18を穿設した取付部19を形成している。この実施例の場合前記実施例に較べて張出部13の強度がさらに増大される。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によれば可動金具に設けた張出部によって、前面枠を一定角度開くまでその荷重を固定金具により支えることができるので前面枠の開閉操作を極めて容易にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はパチンコ機の要部の正面図、第2図は固定金具と可動金具の取付状態を示す斜視図、第3図はパチンコ機の要部の平面図、第4図は同じく要部の側面図、第5図R>図は固定金具の斜視図、第6図は可動金具の斜視図、第7図7図及び第8図は可動金具の他の実施例を示す斜視図、第9図は第7図の可動金具の取付状態を示すパチンコ機の要部側面図、第10図及び第11図は従来技術の説明図である。
1……側枠、3……前面枠、5……固定金具、11……可動金具、13……張出部。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】側枠の一側下部に取付けられる固定金具と、前面枠の一側下部に取付けられ、前記固定金具の上面に重合して枢支連結される可動金具より成り、前記可動金具に、前面枠の裏面より後方へ突出し、かつ前面枠を一定角度開くまで固定金具に重合してその荷重を支える張出部を設けたことを特徴とするパチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番。
【請求項1】側枠の一側下部に取付けられる固定金具と、前面枠の一側下部に取付けられ、前記固定金具の上面に重合して枢支連結される可動金具より成り、前記可動金具に、前面枠の裏面より後方へ突出し、かつ前面枠を一定角度開くまで固定金具に重合してその荷重を支える張出部を設けたことを特徴とするパチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番。
【第1図】
【第2図】
【第3図】
【第4図】
【第5図】
【第6図】
【第7図】
【第8図】
【第9図】
【第10図】
【第11図】
【第2図】
【第3図】
【第4図】
【第5図】
【第6図】
【第7図】
【第8図】
【第9図】
【第10図】
【第11図】
【公告番号】実公平7−33826
【公告日】平成7年(1995)8月2日
【考案の名称】パチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番
【国際特許分類】
【出願番号】実願昭63−34242
【出願日】昭和63年(1988)3月15日
【公開番号】実開平1−138487
【公開日】平成1年(1989)9月21日
【出願人】(999999999)株式会社パル
【参考文献】
【文献】特開昭62−197081(JP,A)
【文献】特開昭62−231689(JP,A)
【公告日】平成7年(1995)8月2日
【考案の名称】パチンコ機の前面枠開閉用下部蝶番
【国際特許分類】
【出願日】昭和63年(1988)3月15日
【公開番号】実開平1−138487
【公開日】平成1年(1989)9月21日
【出願人】(999999999)株式会社パル
【参考文献】
【文献】特開昭62−197081(JP,A)
【文献】特開昭62−231689(JP,A)
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