説明

パチンコ機

【課題】特別図柄の種類の電子抽選とは別の電子抽選により特図当りの種別を決定するパチンコ機であって、演出図柄を変動させる際、確変当りの確定を報知する確変当り用演出パターンを、特図当りの種別が確変当りに決定された場合ではないにも拘わらず使用する事態を回避できるパチンコ機の提供。
【解決手段】主制御装置100の手段120は今回の特図当り用変動パターンを複数種類の特図当り用変動パターンのうちから決定し、手段140は今回の特図当りの種別を決定し、演出制御処理部200の手段220は今回の演出パターンとして今回の特図当り用変動パターンに対応する演出パターンを選択し、手段230は通常当り時に今回の演出パターンとして確変当り用演出パターンが選択された場合に限り、その確変当り用演出パターンをこれと変動時間が同じで、通常当りと確変当りで兼用の演出パターンに差し替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停止して表示される特別図柄の種類を電子抽選で決定するとともに、その電子抽選とは別の電子抽選によって特別図柄に係る当りの種別を決定するパチンコ機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されたパチンコ機において、遊技球が流下する遊技領域には、特別図柄を表示するよう制御される特別図柄表示装置(セグメント表示器)と、特別図柄に係る電子抽選の契機を生じさせるための始動口と、大入賞口を開閉するよう制御されるアタッカー装置とが設けられている。遊技領域に向けて発射された遊技球が始動口に入賞すると、特図当りまたはハズレが電子抽選により決定され、この電子抽選の結果が、特別図柄表示装置において特別図柄が変動した後に停止するという態様で表示される。特図当りに当選した場合、特別図柄は変動した後に特図当りを示す状態で停止し、その後、アタッカー装置による大入賞口の開閉が所定のラウンド数だけ行われて遊技者に当り遊技が提供される。この当り遊技では、遊技球を大入賞口に入賞させることが可能になるので、遊技者は多くの賞球を獲得できる。
【0003】
特図当りに当選した場合に停止して表示される特別図柄には種類があり、これら複数種類の特別図柄のそれぞれは、当り遊技のラウンド数とともに、通常当りおよび確変当りなどの特図当りの種別と予め対応付けられている。そして、それら複数種類の特別図柄のうちから1つが電子抽選により、今回停止して表示される特別図柄として決定される。つまり、特図当りに当選した場合に停止して表示される特別図柄の種類を、複数種類の特別図柄のうちから電子抽選により決定することによって、当り遊技のラウンド数とともに、特図当りの種別(通常当り、確変当りなど)が決定される。通常当りに当選した場合、当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄に係る電子抽選での特図当りの当選確率が低確率の特図通常遊技状態となる。確変当りに当選した場合、当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄に係る電子抽選での特図当りの当選確率が特図通常遊技状態よりも高確率に設定された特図高確率遊技状態(確率変動状態)となる。
【0004】
また、特図当りに当選した場合の特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)は複数種類ある。これら複数種類の変動パターンは特別図柄の種類に予め対応付けられたテーブルに分けられて用意されている。そして、特図変動パターンの決定の際、特別図柄の種類に対応するテーブル中から1つが選択されて、今回の変動パターンに決定されるようになっている。つまり、特図変動パターンは特別図柄の種類に基づいて決定されるようになっている。
【0005】
また、遊技領域には、特別図柄に係る電子抽選を演出するための演出図柄(ダミー図柄とも称される)を表示するよう制御される演出表示装置が設けられている。その演出図柄は、特別図柄の変動の開始と停止に略同期して、変動した後に停止するという態様で表示される。その演出図柄の変動パターン(演出パターン)にも種類があり、演出図柄の変動の際、特図変動パターンに基づいて、その特別図柄の変動の開始と停止に演出図柄の変動の開始と停止が略同期するよう特図変動パターンの変動時間と同じ時間のものが、複数種類の演出パターンのうちから今回の演出パターンに決定されるようになっている。
【0006】
さらに、特図当り時において、演出図柄は、遊技者が演出図柄を見て特図当りの種別を判定できるように、例えば、通常当り時には偶数のゾロ目で停止し、確変当り時には奇数のゾロ目で停止するようになっている。これにより、演出図柄を見ている遊技者を、確変当りに当選したか通常当りに当選したかで一喜一憂させることができる。
【0007】
なお、特別図柄の種類(特図当りの種別、当り遊技のラウンド数)を決定する機能および特図変動パターンを決定する機能は、パチンコ機の主制御装置(主基板とも称する)によるものであり、演出パターンを決定する機能は副制御装置(副基板とも称する)によるものであり、これら主制御装置および副制御装置はCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータである。副制御装置は、演出図柄を変動させるにあたって、主制御装置において特別図柄の種類に基づき決定された特図変動パターンに対応するものを、今回の演出パターンに決定し、その演出パターンで演出図柄が変動して表示されるよう演出表示装置を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−130963号公報(段落0186〜0195、0231〜0257,0388)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の特許文献1に開示されたパチンコ機は、遊技者が演出図柄を見て特図当りの種別を判定できるように、例えば、通常当り時には偶数のゾロ目で停止し、確変当り時には奇数のゾロ目で停止するようになっているものであったが、パチンコ機には、演出図柄を見ても特図当りの種別を判定できないもの、例えば、演出図柄の数字のゾロ目が奇数と偶数の何れで停止するかが通常当りと確変当りとで区別がないもの)もある。これにより、当り遊技終了後の遊技状態が特図高確率遊技状態であることを期待させながら、遊技者に遊技を続けさせることができる。ところが、演出図柄に基づいて特図当りの種別の判定が行えなくても、特別図柄の種類が特図当りの種別に予め対応付けられたものであるため、遊技者は特別図柄表示装置に停止して表示された特別図柄を見て特別図柄の種別が通常当りか確変当りかを判定すること(所謂、セグ判定)が可能であり、セグ判定が行われてしまえば、演出図柄を見ても特図当りの種別が判定できないようにしたことは無意味になる。
【0010】
特許文献1に開示されたパチンコ機のように、停止して表示される特別図柄の種類を、複数種類の特別図柄のうちから電子抽選により決定することによって、特図当りの種別(通常当り、確変当りなど)を決定するパチンコ機に対し、セグ判定を完全に阻止できるように構成の変更を行う場合には、特別図柄の種類の電子抽選によって決定される事項(当り遊技のラウンド数、特図当りの種別)から特図当りの種別を除き、その特図当りの種別を特別図柄の種類の電子抽選とは別の電子抽選で決定すればよい。つまり、特別図柄から把握できる情報が特図当りの種別を含まないようにすればよい。
【0011】
ところで、そのようにセグ判定を完全に阻止できるようにした場合であっても、特図当りの種別(通常当り、確変当り)を遊技者に対して常に隠すのではなく、確変当り時に限っては、稀に確変当り用演出パターンで演出図柄を表示することによって遊技者に確変当りの確定を報知し、遊技を盛り上げるようにしたいという要望がある。確変当り用演出パターンとは、例えば、3つの図柄が変動の途中でゾロ目を形成した後にそのゾロ目を維持して変動を続け、最終的にそのゾロ目の状態で停止するという演出パターン(所謂、全回転リーチ)である。
【0012】
そして、特許文献1に開示されたパチンコ機のように、主制御装置が特図変動パターンを特別図柄の種類に基づいて決定し、副制御装置がその特図変動パターンに基づいて演出パターンを決定するパチンコ機においては、演出パターンの種類に全回転リーチが含まれていた場合、セグ判定の阻止のために特図当りの種別を特別図柄の種類の電子抽選とは別の電子抽選で決定するよう構成の変更が行われると、特別図柄の種別を情報として含まない特別図柄の種類に基づいて特図変動パターンが決定され、この特図変動パターンに基づいて演出パターンが決定されることになる。このため、演出パターンの決定に特図当りの種別は反映されず、この結果、確変当り時に限って使用されるべき全回転リーチが、通常当り時であるにも拘らず使用されてしまう事態が発生することになる。
【0013】
本発明は前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、特別図柄の種類の電子抽選とは別の電子抽選により特図当りの種別を決定するパチンコ機であって、演出図柄を変動させる際、確変当りの確定を報知する確変当り用演出パターンを、特図当りの種別が確変当りに決定された場合ではないにも拘わらず使用する事態を回避できるパチンコ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述の目的を達成するために本発明に係るパチンコ機は次のように構成されている。
【0015】
本発明に係るパチンコ機は、遊技球が流下する遊技領域と、前記遊技領域に設けられた始動口と、特図当りかハズレかを決定する電子抽選を、前記始動口への遊技球の入賞を契機に行う特別図柄用当否抽選手段と、特別図柄が変動した後に停止するという態様で表示される特別図柄表示装置と、前記特別図柄用当否抽選手段による電子抽選の結果に基づき、特図当りの場合とハズレの場合に分けて、特別図柄の変動パターンを複数種類の変動パターンのうちから電子抽選により決定する特別図柄用変動パターン抽選手段と、特図当り時に停止して表示される特別図柄の種類を、複数種類の特別図柄のうちから電子抽選により決定する特別図柄種類決定手段と、前記特別図柄用変動パターン抽選手段により決定された変動パターンに基づいて、特別図柄が変動した後に停止するという態様で表示されるよう前記特別図柄表示装置を制御する特別図柄制御手段と、前記遊技領域に設けられた大入賞口と、前記遊技領域に前記大入賞口の開放と閉鎖が可能に設けられたアタッカー装置と、特図当りの場合に前記アタッカー装置を所定のラウンド数だけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供する当り遊技制御手段と、前記当り遊技終了後に特図当りの当選確率が低確率の特図通常遊技状態となる通常当り、および、前記当り遊技終了後に特図当りの当選確率が通常当りよりも高確率の特図高確率遊技状態となる確変当りを含む複数の種別のうちから、特図当りの種別を電子抽選により決定する当り種別決定手段と、遊技を演出するための演出図柄が表示される演出表示装置と、前記特別図柄用変動パターン抽選手段により決定された変動パターンに基づき、演出図柄が特別図柄と略同期して変動を開始し停止するよう前記演出表示装置を制御する演出制御手段と、を備え、前記特別図柄用当否抽選手段と、前記特別図柄用変動パターン抽選手段と、前記特別図柄種類決定手段と、前記当り遊技制御手段と、前記当り種別決定手段とは主制御装置に備えられる手段であり、前記演出制御手段は、前記主制御装置から送信されてくる情報に基づき動作する副制御装置であるパチンコ機において、前記特別図柄種類決定手段により決定される特別図柄の種類のそれぞれは、前記当り遊技のラウンド数の種類に予め対応付けられたものであり、前記当り制御手段は、前記特別図柄種類決定手段により決定された特別図柄の種類に対応するラウンド数だけ前記アタッカー装置を開放させるものであり、前記特別図柄用変動パターン抽選手段は、特定の特図当り用変動パターンと、この特定の特図当り用変動パターンとは異なる非特定の特図当り用変動パターンとから構成される複数種類の特図当り用変動パターンのうちから、特図当り時の特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)を電子抽選により決定するものであり、前記演出制御手段は、前記特定の特図当り用変動パターンに予め対応付けられた確変当り用演出パターンと、前記確変当り用演出パターンとは異なる演出パターンであって前記非特定の特図当り用変動パターンに予め対応付けられ通常当り時と確変当り時とで兼用される特図当り用演出パターンとから構成される複数種類の演出パターンのうちから、特図当り時の演出図柄の変動パターン(演出パターン)を選択する演出パターン選択手段と、前記当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、前記演出パターン選択手段が前記確変当り用演出パターンを選択した場合に限定して、その確変当り用演出パターンをこれと同じ変動時間に設定された前記特図当り用演出パターンに差し替える差替え手段とを備え、前記当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、前記演出パターン選択手段が前記確変当り用演出パターンを選択した場合以外において、前記演出パターン選択手段により選択された前記確変当り用演出パターンまたは前記特図当り用演出パターンで演出図柄を表示し、前記当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、前記演出パターン選択手段が前記確変当り用演出パターンを選択した場合に、前記差替え手段による差替え後の前記特図当り用演出パターンで演出図柄を表示することを特徴とする。
【0016】
このように構成された本発明に係るパチンコ機においては、特別図柄用当否抽選手段は始動口への遊技球の入賞を契機に、特図当りかハズレかを決定する電子抽選を行い、例えば、その電子抽選の結果が特図当りであった場合、特別図柄用変動パターン抽選手段は電子抽選により、今回の特図変動パターンを、特定の特図当り用変動パターンまたは非特定の特図当り用変動パターンの何れかに決定する。また、特別図柄種類決定手段は、今回の特図当りに係る特別図柄の種類を、複数種類の特別図柄のうちから電子抽選により決定する。
【0017】
このように特別図柄用当否抽選手段、特別図柄用変動パターン抽選手段および特別図柄種類決定手段のそれぞれが電子抽選を行う間に、当り種別決定手段は、電子抽選により今回の特図当りの種別を確変当りまたは通常当りに決定する。
【0018】
また、演出制御手段の演出パターン選択手段は、特別図柄用変動パターン抽選手段により決定された特図変動パターンに基づき、今回の演出パターンとして、確変当り用演出パターンまたは特図当り用演出パターンを選択する。この際、当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、演出パターン選択手段により確変当り用演出パターンが選択されていた場合にのみ、差替え手段は、その確変当り用演出パターンをこれと同じ変動時間に設定された特図当り用演出パターンに差し替える。
【0019】
そして、特別図柄制御手段は、特別図柄用変動パターン抽選手段により決定された特図変動パターン(特定または非特定の特図当り用変動パターン)と、特別図柄種類決定手段により決定された特別図柄の種類に基づいて、特別図柄が変動した後に停止するよう特別図柄表示装置を制御する。これと並行して、演出制御手段は、演出パターン選択手段により決定された演出パターン(確変当り用演出パターンまたは特図当り用演出パターン)、または、差替え手段による差替え後の特図当り用演出パターンに基づいて、演出図柄が変動した後に停止するよう演出表示装置を制御する。
【0020】
つまり、本発明に係るパチンコ機において演出制御手段は、当り種別決定手段により今回の特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、演出パターン選択手段により今回の演出パターンとして確変当り用演出パターンが選択されていた場合にのみ、すなわち、特図当りの種別が通常当りであるにも拘わらず確変当り用演出パターンが選択された場合にのみ、その確変当り用演出パターンをこれと同じ変動時間に設定された特図当り用演出パターン(通常当り時と確変当り時で兼用の演出パターン)に差し替え、その特図当り用演出パターンで演出図柄を表示する。言い換えると、今回の演出パターンとして特図当り用演出パターン(通常当り時と確変当り時で兼用の演出パターン)が選択された場合には、特図当りの種別が通常当りか確変当りかに関係なく、その特図当り用演出パターンで演出図柄を表示し、今回の演出パターンとして確変当り用演出パターンが選択された場合には、特図当りの種別が確変当りである場合に限定して、その確変当り用演出パターンで演出図柄を表示する。これによって、本発明に係るパチンコ機は、演出図柄を変動させる際、確変当りの確定を報知する確変当り用演出パターンを、特図当りが確変当りでないにも拘わらず使用する事態を回避できる。
【0021】
なお、本発明に係るパチンコ機において、特別図柄種類決定手段により決定される特別図柄の種類のそれぞれは、当り遊技のラウンド数に予め対応付けられたものであるので、遊技者は特別図柄を見て当り遊技のラウンド数を把握することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るパチンコ機によれば、前述のように、演出図柄を変動させる際、確変当りの確定を報知する確変当り用演出パターンを、特図当りの種別が確変当りに決定された場合ではないにも拘わらず使用する事態を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の外観斜視図である。
【図2】図1に示したパチンコ機のガラス扉および前面ボードが開けられた状態の外観斜視図である。
【図3】図1に示したパチンコ機の背面図である。
【図4】図1に示したパチンコ機の制御に係る構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示した特別図柄用当否抽選手段の構成の詳細を示すブロック図である。
【図6】図5に示した特図低確時テーブルの詳細を示す図である。
【図7】図5に示した特図高確時テーブルの詳細を示す図である。
【図8】図4に示した当り種別決定手段の構成の詳細を示すブロック図である。
【図9】図8に示した当り種別テーブルの詳細を示す図である。
【図10】図4に示した普通図柄用当否抽選手段の構成の詳細を示すブロック図である。
【図11】図4に示した特別図柄種類決定手段の構成の詳細を示すブロック図である。
【図12】図11に示した特別図柄種類選択テーブルの詳細を示す図である。
【図13】図11に示した特別図柄種類決定手段により決定される特別図柄の種類と電サポ回数との対応関係を規定する電サポ回数設定用テーブルを示す図である。
【図14】図4に示したモード移行制御手段により実現されるモードの移行の流れを示す図である。
【図15】図4に示した特別図柄用変動パターン抽選手段の構成の詳細を示すブロック図である。
【図16】図14に示した各モードと、図6に示した各特図変動パターンテーブルとの対応関係を示す図である。
【図17】図15に示した各特図変動パターンテーブル中に規定される変動パターンの概略を示す図である。
【図18】図4に示した特別図柄用当否抽選手段による電子抽選の結果が特図当りの場合に参照される第4特図変動パターンテーブルの詳細を示す図である。
【図19】図4に示した特別図柄用当否抽選手段による電子抽選の結果がハズレの場合に参照される第4特図変動パターンテーブルの詳細を示す図である。
【図20】図4に示した演出制御手段に備えられる背景用テーブルを示す図である。
【図21】特別図柄の種類と演出図柄のゾロ目の種類との対応関係を示す図である。
【図22】図4に示した演出パターン選択手段に備えられる演出パターンテーブルであって、特別図柄用当否抽選手段による電子抽選の結果が特図当りの場合に参照される演出パターンテーブルの詳細を示す図である。
【図23】図4に示した演出パターン選択手段に備えられる演出パターンテーブルであって、特別図柄用当否抽選手段による電子抽選の結果がハズレの場合に特図当り時に参照される演出パターンテーブルの詳細を示す図である。
【図24】図4に示した演出制御手段の差替え手段に備えられる差替え用テーブルの詳細を示す図である。
【図25】図4に示した演出制御手段の差替え手段により行われる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態に係るパチンコ機を図1〜図25を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ機の各部の左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
【0025】
図1、図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2に開き戸状に開閉自在に取り付けられた本体枠3と、この本体枠3の内側に装着された遊技盤30と、本体枠2の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きくガラス窓4aが設けられたガラス扉4と、本体枠2の下側に開閉自在に設けられ、遊技球を収容する受皿6を有する前面ボード5と、本体枠2の下部に設けられた遊技球の発射装置10と、前面ボード5に取り付けられたハンドル7と、ガラス扉4の左上部および右上部のそれぞれに設けられたスピーカ8とを備える。
【0026】
図3に示すように、パチンコ機1の背面側には支持部材等を介して、主制御装置100と、副制御装置を構成する演出制御処理部200(演出制御手段)、特別図柄制御処理部300(特別図柄制御手段)、払出制御処理部600および普通図柄制御処理部400と、発射制御処理部700と、賞球払出装置601が設けられている。主制御装置100、演出制御処理部200、特別図柄制御処理部300、払出制御処理部600、普通図柄制御処理部400、発射制御処理部700は何れも、CPU(Central Processing Unit)と、コンピュータプログラムおよびデータを格納したROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを備えるマイクロコンピュータである。
【0027】
続いて、本実施形態に係るパチンコ機1の各部の構成を詳しく説明していく。
【0028】
図2に示すように、遊技盤30は、その盤面に遊技球が流下する遊技領域31を備える。この遊技領域31は、ガラス窓4aから観察することができる。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されている。
【0029】
前面ボード5の受皿6に終了された遊技球は、発射装置10に1個ずつ供給されるようになっている。発射制御処理部700は、ハンドル7の回動操作量に応じて遊技球の発射強度を設定し、その発射強度で遊技球が発射されるよう発射装置10を制御するようになっている。発射装置10により発射されて遊技領域31に到達した遊技球は、遊技領域31内を流下することになる。
【0030】
遊技領域31内には、演出表示装置50と、ステージ51と、特別図柄表示装置40と、普通図柄表示装置41と、第1始動入賞口61(始動口)と、第2始動入賞口62(始動口)と、電動チューリップ63と、大入賞口64と、アタッカー装置65と、スルーチャッカ66と、一般入賞口67と、アウト口68と、遊技釘(図示省略)と、風車(図示省略)とが設けられている。第1始動入賞口61と第2始動入賞口62は、上下方向に間隔を空けて並んで位置する。第1始動入賞口61(始動口)、第2始動入賞口62(始動口)、大入賞口64、一般入賞口67およびスルーチャッカ66のそれぞれには、遊技球の通過を検知する第1始動入賞口検知センサ91、第2始動入賞口検知センサ92、大入賞口検知センサ93、一般入賞口検知センサ94、スルーチャッカ検知センサ95のそれぞれが内蔵されている。これらの検知センサ91〜95は、遊技球の通過に伴い遊技球検知信号(電気信号)出力する磁気センサであり、その遊技球検知信号は主制御装置100に入力されるようになっている。
【0031】
特別図柄表示装置40は、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に、主制御装置100により行われる特別図柄に係る電子抽選の結果と、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に主制御装置100により行われる特別図柄に係る電子抽選の結果とを表示するためのものであって、より具体的には、それらの電子抽選の結果に基づき、特別図柄(数字や絵柄)が変動した後に停止するという態様で表示されるよう特別図柄制御処理部300により制御されるものである。特別図柄表示装置40は、本実施形態においては7セグメント表示器から成り、演出表示装置50を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤30の右下部分に離れて配置されている。特別図柄表示装置40のセグメントの何れかが点滅している状態は、特別図柄が変動している状態であり、その点滅が停止して点灯が維持された状態は、特別図柄の変動が停止した状態である。また、特別図柄表示装置40のセグメントの何れかが点滅している時間は、特別図柄の変動時間である。
【0032】
本実施形態では、第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づく電子抽選と、第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づく電子抽選は、遊技球の入賞順に実行されるようになっているため、第1始動入賞口61と第2始動入賞口62の両方の電子抽選の結果を同時に表示することはない。したがって、第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づく電子抽選の結果と、第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づく電子抽選の結果とは、1つの特別図柄表示装置40に表示されるようになっている。
【0033】
演出表示装置50は、遊技盤30の略中央部に設けられている。この演出表示装置50は本実施形態においては液晶表示装置から成り、第1始動入賞口61および第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に主制御装置100で行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて、所定の演出態様を表示するよう演出制御処理部200により制御されるものである。演出表示装置50には、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置40に変動して表示される特別図柄と同期をとって演出図柄(ダミー図柄)が変動して表示されるとともに、画面全体に背景画像が表示される。また、この演出表示装置50には、保留球乱数(後述)が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う表示領域が区画形成されている。
【0034】
スルーチャッカ66は、遊技球が通過可能なゲート構造を成したものである。このスルーチャッカ66を遊技球が通過したことを契機に、主制御装置100により普通図柄に係る電子抽選が行われるようになっている。普通図柄表示装置41は、普通図柄に係る電子抽選の結果(普図当り、ハズレ)が表示されるよう普通図柄制御処理部400により制御されるものである。この普通図柄表示装置41は特別図柄表示装置40の隣に配置されていて、本実施形態においては2つのLEDランプから成る。普通図柄に係る電子抽選の結果が普図当りのときに2つのLEDランプのうちの一方のみが点灯し、ハズレのときに他方のみが点灯するようになっている。2つのLEDランプが交互に点滅している状態は、普通図柄が変動している状態であり、その点滅が停止して点灯が維持された状態は、普通図柄の変動が停止した状態である。また、2つのLEDランプが交互に点滅している時間は、普通図柄の変動時間である。
【0035】
電動チューリップ63は、第2始動入賞口62の入口に設けられ、遊技盤30の面に直交する軸を中心に回動する1対の羽根部材と、これら1対の羽根部材を駆動するソレノイド(図示省略)とを備え、そのソレノイドへの通電により1対の羽根部材が互いに離れる方向に回動し、第2始動入賞口62の入口を拡大するものである。電動チューリップ63は1対の羽根部材を閉じた状態において、第1始動入賞口61を形成している部材と1対の羽根部材との間隔は遊技球が通過不可能なものであるため、1対の羽根部材が閉じた状態では第2始動入賞口62への遊技球の入賞は不可能である。電動チューリップ63は、普通図柄に係る電子抽選の結果が普図当りとなった場合に、1対の羽根部材が開くよう主制御装置100により制御される。
【0036】
ステージ51は、演出表示装置50の下方に配置されていて、遊技球を転動させながら一時的に滞在させる構造物である。このステージ51の中央には溝51aが形成されており、この溝51aの真下の位置には第1始動入賞口61が配置されている。このため、溝51aから落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口61に導かれる。
【0037】
大入賞口64は横長な長方形の開口であり、第2始動入賞口62の下方に設けられている。アタッカー装置65は、水平な軸を中心として前後方向にフラップ状に回動自在に設けられ大入賞口64の形状とほぼ同じ長方形の蓋部材と、この蓋部材を駆動するソレノイドとを備え、そのソレノイドへの通電により蓋部材が前方向に回動して大入賞口64を開放するものである。アタッカー装置65が開いた状態は大入賞口64への遊技球の入賞が可能な状態であり、アタッカー装置65が閉じた状態は大入賞口64への遊技球の入賞が不可能な状態である。
【0038】
アタッカー装置65は、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果が当り(特図当り)となった場合と、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果が当り(特図当り)となった場合に、主制御装置100により所定のラウンド数だけ開閉されるよう制御され、これによって遊技者に当り遊技が提供される。本実施形態において、所定のラウンド数は5ラウンドまたは15ラウンドであり、1ラウンド当りの最大入賞個数は9個でアタッカー装置65の最長開放時間は30秒である。つまり、アタッカー装置65の開放時点から30秒経過する前に大入賞口64への遊技球の入賞個数が9個に達した場合と、大入賞口64への遊技球の入賞個数が9個に達する前にアタッカー装置65の開放時点から30秒が経過した場合に、1ラウンドが終了するようになっている。
【0039】
賞球払出装置601は、受皿6に賞球を払い出す装置である。賞球の払出個数は、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64、一般入賞口67のそれぞれに予め対応付けられている。主制御装置100は遊技球の入賞が検知された入賞口に基づき、その入賞口に予め対応付けられている賞球の払出個数を、払出制御処理部600に指令するようになっていて、払出制御処理部600は主制御装置100からの指令に従って賞球払出装置601に賞球を払い出させるようになっている。本実施形態において、第1始動入賞口61および第2始動入賞口62に予め対応付けられた賞球個数は3個であり、大入賞口64に予め対応付けられた賞球個数は13個であり、一般入賞口67に予め対応付けられた賞球個数は10個である。なお、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64、一般入賞口67の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域31の最下部に位置するアウト口68から回収される。
【0040】
図4に示すように、主制御装置100は、特別図柄用当否抽選手段110、特別図柄用変動パターン抽選手段120、特別図柄種類決定手段130、当り種別決定手段140、当り遊技制御手段150、普通図柄用当否抽選手段160、電動チューリップ制御手段170、遊技モード制御手段180とを備える。これらの手段110,120,130,140,150,160,170,180は、遊技に係る制御を行うためにROMに格納されたコンピュータプログラムおよびデータにより設定された手段である。
【0041】
特別図柄用当否抽選手段110は、第1始動入賞口61(始動口)または第2始動入賞口62(始動口)への遊技球の入賞を契機に、特図当りまたはハズレを電子抽選により決定するものである。具体的には図5に示すように、特別図柄用当否抽選手段110は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜2730の整数の範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数である特図当否用乱数を発生させる特図当否用乱数発生手段111と、第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に、言い換えると、第1始動入賞口検知センサ91または第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、特図当否用乱数発生手段111で発生した特図当否用乱数を取得(ラッチ)する特図当否用乱数取得手段112と、この特図当否用乱数取得手段112により取得された特図当否用乱数が特図当りであるかハズレであるかを、図6に示す特図低確時判定テーブル113a、または図7に示す特図高確時判定テーブル113bを参照して判定する特図当否判定手段113と、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づき特図当否用乱数取得手段112が特図当否用乱数を取得した場合に、その特図当否用乱数を特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第1特図当否用乱数記憶手段114と、特別図柄の変動中に第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき特図当否用乱数取得手段112が特図当否用乱数を取得した場合に、その特図当否用乱数を特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数(本実施形態では4個)まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する第2特図当否用乱数記憶手段115とを備える。第1特図当否用乱数記憶手段114により記憶された保留球乱数、および第2特図当否用乱数記憶手段115より記憶された保留球乱数は、その保留球乱数を記憶することになった入賞の順番、すなわち入賞順で、特図当否判定手段113により特図当りであるかハズレであるかを判定されるようになっている。
【0042】
特図低確時判定テーブル113aおよび特図高確時判定テーブル113bは、特図当否用乱数と特図当りおよびハズレとの対応関係を規定するものである。具体的には、図6に示す特図低確時判定テーブル113aにおいては、特図当否用乱数0〜9に特図当りが予め対応付けられていて、特図当否用乱数10〜2730にハズレが予め対応付けられている。これに対し、図7に示す特図高確時判定テーブルにおいては、特図当否用乱数0〜90に特図当りが予め対応付けられていて、特図当否用乱数91〜2730にハズレが予め対応付けられている。特図高確時判定テーブル113bによる特図当りの当選確率は1/27.3に設定されていて、特図低確時判定テーブル113aによる特図当りに当選する確率は1/273.1に設定されている。これらの当選確率を比較して分かるように、特図高確時判定テーブル113bによる特図当りの当選確率の方が、特図低確時判定テーブル113aよる特図当りに当選する確率よりも10倍高い。
【0043】
なお、特別図柄用当否抽選手段110において特図低確時判定テーブル113aが用いられて特図当りまたはハズレが決定される遊技状態は、本発明における特図通常遊技状態であり、特図高確時判定テーブル113bが用いられて特図当りまたはハズレが決定される遊技状態は、本発明における特図高確率遊技状態である。以下、便宜上、「特図通常遊技状態」を「特図低確」といい、「特図高確率遊技状態」を「特図高確」という。
【0044】
図4に示す当り種別決定手段140は、特図当りの種別を通常当り、または確変当りに電子抽選により決定するものである。通常当りは、当り遊技終了後に特図当りの当選確率が低確率の特図通常遊技状態、すなわち前述の「特図低確」となる特図当りであり、確変当りは、当り遊技終了後に特図当りの当選確率が通常当りよりも高確率の特図高確率遊技状態、すなわち前述の「特図高確」となる特図当りである。当り種別決定手段140は、具体的には図8に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜7003の整数の範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数である当り種別用乱数を発生させる当り種別用乱数発生手段141と、第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に(第1始動入賞口検知センサ91または第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき)、当り種別用乱数発生手段141で発生した当り種別用乱数を取得(ラッチ)する当り種別用乱数取得手段142と、この当り種別用乱数取得手段142により取得された当り種別用乱数が通常当りであるか確変当りであるかを、図9に示す当り種別テーブル143aを参照して判定する当り種別判定手段143と、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づき当り種別用乱数取得手段142が当り種別用乱数を取得した場合に、その当り種別用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第1当り種別用乱数記憶手段144と、特別図柄の変動中に第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき当り種別用乱数取得手段142が当り種別用乱数を取得した場合に、その当り種別用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する第2当り種別用乱数記憶手段145とを備える。第1特図当否用乱数記憶手段114により記憶された当り種別用乱数、および第2特図当否用乱数記憶手段115より記憶された当り種別用数は入賞順で、当り種別判定手段143により通常当りであるか確変当りであるかを判定されるようになっている。
【0045】
当り種別テーブル143aは当り種別用乱数と特図当りの種別(通常当り、確変当り)との対応関係を規定するものである。具体的には図9に示すように、当り種別テーブル143aにおいては、当り種別用乱数0〜7003に確変当りが予め対応付けられていて、当り種別用乱数7004〜9999に通常当りが予め対応付けられている。この当り種別テーブル143aによる確変当りの当選確率(確変率)は、70.04%に設定されている。
【0046】
図4に示す普通図柄用当否抽選手段160は、スルーチャッカ66を遊技球が通過したことを契機に、普図当りまたはハズレを電子抽選により決定するものである。この普通図柄用当否抽選手段160は、前述の特別図柄用当否抽選手段110と同様に構成されたものであり、具体的には図10に示すように、普通図柄用当否抽選手段160は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数である普図当否用乱数を発生させる普図当否用乱数発生手段161と、スルーチャッカ66を遊技球が通過したことを契機に、言い換えると、スルーチャッカ検知センサ95からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、普図当否用乱数発生手段161で発生した普図当否用乱数を取得(ラッチ)する普図当否用乱数取得手段162と、この普図当否用乱数取得手段162により取得された普図当否用乱数が普図当りであるかハズレであるかを、普図低確時判定テーブル163aまたは普図高確時判定テーブル163bを参照して判定する普図当否判定手段163と、普通図柄の変動中に普図当否用乱数取得手段162が普図当否用乱数を取得した場合に、その普図当否用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、普通図柄に係る保留球乱数として主制御装置100のRAMを利用して記憶する普図当否用乱数記憶手段164とを備える。
【0047】
普図低確時判定テーブル163aおよび普図高確時判定テーブル163bは、普図当否用乱数と普図当りおよびハズレとの対応関係を規定するものであり、具体的な内容の図示は省略するが、普図高確時判定テーブル163bによる普図当りの当選確率は1/1.1に設定されていて、普図低確時判定テーブル163aによる普図当りの当選確率は1/120に設定されている。つまり、普図高確時判定テーブル163bの方が、普図低確時判定テーブル163aに比べて格段に普図当りに当選する確率が高くなるように設定されているとともに、殆どの場合に普図当りに当選するようになっている。
【0048】
なお、以下、便宜上、普通図柄用当否抽選手段160において普図低確時判定テーブル163aが用いられて普図当りまたはハズレが決定される遊技状態を「普図低確」といい、普図高確時判定テーブル163bが用いられて普図当りまたはハズレが決定される遊技状態を「普図高確」という。
【0049】
図4に示す電動チューリップ制御手段170は、普通図柄用当否抽選手段160による電子抽選で普図当りに当選した場合に、電動チューリップ63のソレノイドへの通電を行い、電動チューリップ63の1対の羽根部材を開閉させるものである。この電動チューリップ制御手段170は、普図高確中において1回の普図当りに対し電動チューリップ63を開放時間2.9秒で2回開放させ、普図低確中において1回の普図当りに対し電動チューリップ63を開放時間0.2秒で1回開放させるようになっている。普図高確中においては、前述のように、普通図柄用当否抽選手段160による電子抽選で殆ど普図当りに当選し、その当選に基づき電動チューリップ63が2.9秒2回開放されるため、遊技者は、第2始動入賞口62に遊技球を容易に入賞させることができ、この結果、普図高確中は、遊技球を殆ど減らすことなく遊技を行うことができる。つまり、普図高確は、電動チューリップ63の開放が行われやすく、遊技者にとっては第2始動入賞口62への遊技球の入賞をサポートされる状態(所謂、電サポ状態)である。
【0050】
図4に示す特別図柄種類決定手段130は、特図当り時に停止して表示される特別図柄の種類を、複数種類の特別図柄のうちから電子抽選により決定するものである。具体的には図11に示すように、特別図柄種類決定手段130は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜999の整数の範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数である特別図柄種類用乱数を発生させる特別図柄種類用乱数発生手段131と、第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機(第1始動入賞口検知センサ91または第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき)、特別図柄種類用乱数発生手段131で発生した特別図柄種類用乱数を取得(ラッチ)する特別図柄種類用乱数取得手段132と、この特別図柄種類用乱数取得手段132により取得された特別図柄種類用乱数に基づき、特別図柄種類選択テーブル133aを参照して特別図柄の種類を決定する特別図柄種類選択手段133と、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づき特別図柄種類用乱数取得手段132が特別図柄種類用乱数を取得した場合に、その特別図柄種類用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する第1特別図柄種類用乱数記憶手段134と、特別図柄の変動中に第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき特別図柄種類用乱数取得手段132が特別図柄種類用乱数を取得した場合に、その特別図柄種類用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する第2特別図柄種類用乱数記憶手段135とを備える。第1特別図柄種類用乱数記憶手段134により記憶された特別図柄種類用乱数、および第2特別図柄種類用乱数記憶手段135より記憶された特別図柄種類用乱数は入賞順で、特別図柄種類選択手段133による特別図柄の種類の選択に用いられるようになっている。
【0051】
特別図柄種類選択テーブル133aは、図12に示すように、特別図柄種類用乱数と特別図柄の種類との対応関係を規定するものである。本実施形態で用いられる特別図柄の種類は、5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄Cおよび15R特別図柄Dの6種類であり、特別図柄種類用乱数0〜249に5R特別図柄Aが予め対応付けられていて、特別図柄種類用乱数250〜299に5R特別図柄Bが予め対応付けられていて、特別図柄種類用乱数300〜714に15R特別図柄Aが予め対応付けられていて、特別図柄種類用乱数715〜809に15R特別図柄Bが予め対応付けられていて、特別図柄種類用乱数810〜969に15R特別図柄Cが予め対応付けられていて、特別図柄種類用乱数970〜999に15R特別図柄Dが予め対応付けられている。特別図柄種類選択テーブル133aによる5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄C、15R特別図柄Dのそれぞれの選択確率は、25%、5%、41.5%、9.5%、16%、3%のそれぞれである。なお、選択確率は参考のために記載したものであって、特別図柄種類選択テーブル133aには含まれない。
【0052】
また、5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄C、15R特別図柄Dのそれぞれには当り遊技のラウンド数の種類が予め対応付けられている。5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄C、15R特別図柄Dという特別図柄の名称に冠された「5R」および「15R」は「5ラウンド」および「15ラウンド」の略であり、その特別図柄に予め対応付けられた当り遊技のラウンド数の種類である。つまり、特別図柄表示装置40に停止して表示される特別図柄の種類が電子抽選により決定されることによって、当り遊技のラウンド数の種類が決定されるようになっている。
【0053】
図4に示す当り遊技制御手段150は、特図当り時の特別図柄の種類が5R特別図柄Aまたは5R特別図柄Bである場合にアタッカー装置65を5ラウンドだけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供するものであり、特図当り時の特別図柄の種類が15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dである場合にアタッカー装置65を15ラウンドだけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供するものである。
【0054】
遊技モード制御手段180は、遊技モードを制御するものである。本実施形態において遊技モードの種類は、通常モード、大チャンスモード、特大チャンスモード、アツアツモード、激アツモードの5種類である。
【0055】
通常モードは、遊技状態が特図低確と普図低確の組合せ(以下、単に「低確」という)、または特図高確と普図低確の組合せ(以下、単に「内確」という)に設定される遊技モードである。大チャンスモードは、遊技状態が特図低確と普図高確の組合せ(以下、単に「時短」という)、または特図高確と普図高確の組合せ(以下、単に「確変」という)に設定され、かつ、普図高確での特別図柄に係る遊技回数の上限(以下、「電サポ回数」)が9回または17回に設定される遊技モードである。アツアツモードは、遊技状態が時短または確変に設定され、かつ電サポ回数が100回に設定される遊技モードである。特大チャンスモードおよび激アツモードは、遊技状態が確変に設定され、かつ電サポ回数が10000回(次回まで)に設定される遊技モードである。特大チャンスモードは通常モードからのみ移行可能な遊技モードであり、激アツモードは大チャンスモード、特大チャンスモードおよびアツアツモード(通常モードを除く遊技モード)から移行可能な遊技モードである。
【0056】
ここで、電サポ回数10000回(次回まで)は、他の電サポ回数9回、17回および100回に比べて非常に多い回数である。そして、本実施形態においては、特図低確での特図当りの当選確率は1/273.1であり、特図高確での特図当りの当選確率は1/27.3であるから、特別図柄用当否抽選手段110による電子抽選が10000回も行われる間には必ず特図当りに当選する。言い換えると、次回の特図当りに当選するまでの特別図柄用当否抽選手段110による電子抽選の回数が10000回を超えることは皆無である。したがって、電サポ回数が10000回に設定されることは、次回の特図当りに当選するまで普図高確が継続することと等しいといえる。つまり、電サポ回数が10000回に設定されると、遊技球を殆ど減らすことなく、特図当りの連荘が確定することになる。なお、「次回まで」とは「次回の特図当りに当選するまで」を略したものである。
【0057】
そして、遊技モード制御手段180は、図13に示す電サポ回数設定用テーブル180aを参照して前述の各種遊技モードにおける電サポ回数の設定するようになっている。電サポ回数設定用テーブル180aは、特別図柄の種類と、遊技モードの種類と、特図当りの種別と、電サポ回数の種類との対応関係を規定するものであり、その規定により電サポ回数は次のように設定される。
【0058】
5R特別図柄Aまたは15R特別図柄Aに当選したときの遊技モードが通常モードである場合には、その通常モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合と確変当りである場合の何れも、次の遊技モードにおける電サポ回数は9回に設定される。また、5R特別図柄Aまたは15R特別図柄Aに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードである場合には、その遊技モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合と確変当りである場合の何れも、次の遊技モードにおける電サポ回数は100回に設定される。
【0059】
5R特別図柄Bに当選したときの遊技モードが通常モードである場合には、その通常モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合と確変当りである場合の何れも、次の遊技モードにおける電サポ回数は17回に設定される。また、5R特別図柄Bに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードである場合には、その遊技モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合と確変当りである場合の何れも、次の遊技モードにおける電サポ回数は100回に設定される。
【0060】
15R特別図柄Bに当選したときの遊技モードが通常モードである場合には、その通常モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合と確変当りである場合の何れも、次の遊技モードにおける電サポ回数は9回に設定される。また、15R特別図柄Bに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードであって、その遊技モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は100回に設定される。また、15R特別図柄Bに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードであって、その遊技モードにおける特図当りの種別が確変当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は10000回(次回まで)に設定される。
【0061】
15R特別図柄Cに当選したときの遊技モードが通常モードである場合には、その通常モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合と確変当りである場合の何れも、次の遊技モードにおける電サポ回数は17回に設定される。また、15R特別図柄Cに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードであって、その遊技モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は100回に設定される。また、15R特別図柄Cに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードであって、その遊技モードにおける特図当りの種別が確変当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は10000回(次回まで)に設定される。
【0062】
15R特別図柄Dに当選したときの遊技モードが通常モードであって、その通常モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は9回に設定される。また、15R特別図柄Dに当選したときの遊技モードが大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードであって、その遊技モードにおける特図当りの種別が通常当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は100回に設定される。また、15R特別図柄Dに当選したときの遊技モードが通常モード、大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモードであって、その遊技モードにおける特図当りの種別が確変当りである場合には、次の遊技モードにおける電サポ回数は10000回(次回まで)に設定される。
【0063】
次に、遊技モードの移行の流れを、図14を用いて説明する。
【0064】
通常モード中の特図当り時に特図当りの種別が通常当りに決定された場合には、特別図柄の種類が何に決定されたかに関係なく、遊技モード制御手段180は遊技モードを通常モードから大チャンスモードに移行させる(図14中の(A1))。この通常モードから大チャンスモードへの移行の際、遊技モード制御手段180は、通常モードにおいて決定された特図当りの種別が通常当りであることに基づいて遊技状態を時短(特図低確、普図高確)に設定するとともに、通常モードにおいて決定された特別図柄の種類に基づいて電サポ回数を9回または17回に設定する。具体的には図13に示すように、通常モードにおいて特図当りの種別が通常当りに決定された場合であって、特別図柄の種類が5R特別図柄A、15R特別図柄A、15R特別図柄Bまたは15R特別図柄Dに決定された場合に電サポ回数は9回に設定され、通常モードにおいて特図当りの種別が通常当りに決定された場合であって、特別図柄の種類が5R特別図柄Bまたは15R特別図柄Cに決定された場合に電サポ回数は17回に設定される。
【0065】
また、通常モード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が15R特別図柄D以外のものに決定された場合にも、遊技モード制御手段180は遊技モードを通常モードから大チャンスモードに移行させる(図14中の(A1))。この通常モードから大チャンスモードへの移行の際、遊技モード制御手段180は、通常モードにおいて決定された特図当りの種別が確変当りであることに基づいて遊技状態を確変(特図高確、普図高確)に設定するとともに、通常モードにおいて決定された特別図柄の種類に基づいて電サポ回数を9回または17回に設定する。具体的には図13に示すように、通常モードにおいて特図当りの種別が確変当りに決定された場合であって、特別図柄の種類が5R特別図柄A、15R特別図柄Aまたは15R特別図柄Bに決定された場合に電サポ回数は9回に設定され、通常モードにおいて特図当りの種別が確変当りに決定された場合であって、特別図柄の種類が5R特別図柄Bまたは15R特別図柄Cに決定された場合に電サポ回数は17回に設定される。
【0066】
一方、通常モード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が15R特別図柄Dに決定された場合には、遊技モード制御手段180は、遊技モードを通常モードから特大チャンスモードに移行させる(図14中の(A2))。この通常モードから特大チャンスモードへの移行の際、遊技モード制御手段180は遊技状態を確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を10000回(次回まで)に設定する。
【0067】
大チャンスモード中の特図当り時に特図当りの種別が通常当りに決定された場合には、特別図柄の種類が何に決定されたかに関係なく、遊技モード制御手段180は遊技モードを大チャンスモードからアツアツモードに移行させる(図14中の(B1))。また、大チャンスモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が5R特別図柄A、5R特別図柄Bまたは15R特別図柄Aに決定された場合にも、遊技モード制御手段180は遊技モードを大チャンスモードからアツアツモードに移行させる(図14中の(B1))。これら大チャンスモードからアツアツモードへの移行の際、遊技モード制御手段180は、大チャンスモードにおいて決定された特図当りの種別(通常当り、確変当り)に基づいて遊技状態を時短または確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を100回に設定する。
【0068】
一方、大チャンスモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dに決定された場合には、遊技モード制御手段180は遊技モードを大チャンスモードから激アツモードに移行させる(図14中の(B2))。この遊技モードの移行の際、遊技モード制御手段180は遊技状態を確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を10000回(次回まで)に設定する。
【0069】
また、特大チャンスモード中の特図当り時に特図当りの種別が通常当りに決定された場合には、特別図柄の種類が何に決定されたかに関係なく、遊技モード制御手段180は遊技モードを特大チャンスモードからアツアツモードに移行させる(図14中の(C1))。また、特大チャンスモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が5R特別図柄A、5R特別図柄Bまたは15R特別図柄Aに決定された場合にも、遊技モード制御手段180は遊技モードを特大チャンスモードからアツアツモードに移行させる(図14中の(C1))。これら特大チャンスモードからアツアツモードへの移行の際、遊技モード制御手段180は特大チャンスモードにおいて決定された特図当りの種別(通常当り、確変当り)に基づいて遊技状態を時短または確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を100回に設定する。
【0070】
一方、特大チャンスモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dに決定された場合には、遊技モード制御手段180は遊技モードを特大チャンスモードから激アツモードに移行させる(図14中の(C2))。この遊技モードの移行の際、遊技モード制御手段180は遊技状態を確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を10000回(次回まで)に設定する。
【0071】
アツアツモード中の特図当り時に特図当りの種別が通常当りに決定された場合には、特別図柄の種類が何に決定されたかに関係なく、遊技モード制御手段180は遊技モードをアツアツモードに維持する(図14中の(D1))。また、アツアツモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が5R特別図柄A、5R特別図柄Bまたは15R特別図柄Aに決定された場合にも、遊技モード制御手段180は遊技モードをアツアツモードに維持する(図14中の(D1))。これらアツアツモードの維持の際、遊技モード制御手段180は、前回のアツアツモードにおいて決定された特図当りの種別(通常当り、確変当り)に基づいて今回のアツアツモードにおける遊技状態を時短または確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を再び100回に設定する。
【0072】
一方、アツアツモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dに決定された場合には、遊技モード制御手段180は遊技モードをアツアツモードから激アツモードに移行させる(図14中の(D2))。この遊技モードの移行の際、遊技モード制御手段180は遊技状態を確変に設定するとともに、図14に示すように電サポ回数を10000回(次回まで)に設定する。
【0073】
また、激アツモード中の特図当り時に特図当りの種別が通常当りに決定された場合には、特別図柄の種類が何に決定されたかに関係なく、遊技モード制御手段180は遊技モードを激アツモードからアツアツモードに移行させる(図14中の(E1))。また、激アツモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が5R特別図柄A、5R特別図柄Bまたは15R特別図柄Aに決定された場合にも、遊技モード制御手段180は遊技モードを激アツモードからアツアツモードに移行させる(図14中の(E1))。これら激アツモードからアツアツモードへの移行の際、遊技モード制御手段180は激アツモードにおいて決定された特図当りの種別(通常当り、確変当り)に基づいて遊技状態を時短または確変に設定するとともに、図13に示すように電サポ回数を100回に設定する。
【0074】
一方、激アツモード中の特図当り時に特図当りの種別が確変当りに決定されたとともに、特別図柄の種類が15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dに決定された場合には、遊技モード制御手段180は遊技モードを激アツモードに維持する(図14中の(E2))。この激アツモードの維持の際、遊技モード制御手段180は遊技状態を確変に設定するとともに、図14に示すように電サポ回数を10000回(次回まで)に設定する。
【0075】
なお、大チャンスモードで特図当りに当選することなく電サポ回数9回または17回が全て消化された場合、および、アツアツチャンスモードで特図当りに当選することなく電サポ回数100回を全て消化された場合、遊技モードは通常モードに戻る(図14中(F)または(G))。ただし、大チャンスモードまたはアツアツモードにおける特別図柄に係る遊技状態(特図低確または特図高確)は、移行後の通常モードにおいても継承される。
【0076】
このように遊技モードの移行が行われることから、本実施形態に係るパチンコ機1おけるゲーム性は次のようになる。
【0077】
通常モードから移行可能な遊技モードは、大チャンスモードと特大チャンスモードの2つである。大チャンスモードにおいて、電サポ回数は100回や10000回(次回まで)と比較して格段に少ない9回または17回に設定されるため、遊技者にとってはそれらの電サポ回数9回または17回以内で特図当りに当選することは難しく、したがって遊技モードは大チャンスモードから「F」のルートで通常モードに戻ってしまうことが多い。しかし、大チャンスモードにおいて特図当りに当選して「B1」のルートで遊技モードがアツアツモードに移行した場合には、遊技者は電サポ回数100回を獲得できるため、すなわち、遊技球を殆ど減らすことなく特別図柄に係る遊技を最大で100回行う権利を獲得することができる。そして、遊技者はアツアツモードにおいて特図当りをループさせること(図14中の(D1)のルートを繰り返すこと)ができれば、ループの度に電サポ回数100回を獲得して、遊技球を殆ど減らすことなく当り遊技を繰り返すことができるため、多くの賞球を獲得できる。つまり、本実施形態に係るパチンコ機1のゲーム性においては、大チャンスモードがアツアツモードへのステップアップの機会を遊技者に与える遊技モードとして位置付けられていて、遊技者にとって遊技モードを大チャンスモードからアツアツモードに移行させることができるか否かが多数の賞球を獲得するための勝負の分かれ目となる。
【0078】
また、遊技モードが通常モードから「A2」のルートで特大チャンスモードに移行する確率は2.1%(特図当りの種別が確変当りに決定される確率70.04%と、特別図柄の種類が15R特別図柄Dに決定される確率が3%とを乗算して得られる確率)であり、遊技モードが通常モードから大チャンスモードに移行する確率97.9%よりも非常に低いが、特大チャンスモードにおいて遊技者は遊技球を殆ど減らすことなく次回の特図当りに当選できる。その次回の特図当りに伴い遊技モードが「C2」のルートで激アツモードに移行すれば、遊技者は再び遊技球を殆ど減らすことなく次回の特図当りに当選できるため、すなわち特図当りを連荘させることができるため、多くの賞球を獲得する上で最も効率がよいが、「C1」ルートでアツアツモードに移行した場合であっても、遊技者は電サポ回数100回を獲得できる。つまり、本実施形態に係るパチンコ機1のゲーム性において、遊技モードが通常モードから特大チャンスモードに移行した場合には、遊技モードが通常モードから大チャンスモードに移行した場合よりも特図当りを連荘させるのに有利な、すなわち賞球の獲得に有利な遊技モードの移行の流れがつくられやすくなる。
【0079】
図4に示す特別図柄用変動パターン抽選手段120は、特図変動パターンを複数種類の変動パターンのうちから電子抽選により決定するものである。具体的には図15に示すように、特別図柄用変動パターン抽選手段120は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜29の整数の範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数である特図変動パターン用乱数を発生させる特図変動パターン用乱数発生手段121と、第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に(第1始動入賞口検知センサ91または第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき)、特図変動パターン用乱数発生手段121で発生した特図変動パターン用乱数を取得(ラッチ)する特図変動パターン用乱数取得手段122と、この特図変動パターン用乱数取得手段122により取得された特図変動パターン用乱数に基づき、第1〜第5特図変動パターンテーブル123a〜123eの何れか1つを参照して特図変動パターンを選択する特図変動パターン選択手段123と、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づき特図変動パターン用乱数取得手段122が特図変動パターン用乱数を取得した場合に、その特図当否用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第1特図変動パターン用乱数記憶手段124と、特別図柄の変動中に第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき特図変動パターン用乱数取得手段122が特図当否用乱数を取得した場合に、その特図当否用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する第2特図変動パターン用乱数記憶手段125とを備える。第1特図変動パターン用乱数記憶手段124により記憶された特図変動パターン用乱数、および第2特図変動パターン用乱数記憶手段125より記憶された特図変動パターン用乱数は入賞順で、特図変動パターン選択手段123による特図変動パターンの選択に用いられるようになっている。
【0080】
第1〜第5特図変動パターンテーブル123a〜123eのそれぞれは、特図変動パターン用乱数と、特図変動パターンNo.との対応関係を規定するものである。特図変動パターンNo.は特図変動パターン(変動時間を含む)の種類とに予め対応付けられたものである。
【0081】
図16に示すように、第1〜第5変動パターンテーブル123a〜123eはそれぞれ、前述の5種類の遊技モードのそれぞれに予め対応付けられている。具体的には、第1特図変動パターンテーブル123aは通常モードに予め対応付けられていて、第2特図変動パターンテーブル123bは大チャンスモードに対応付けられていて、第3特図変動パターンテーブル123cは特大チャンスモードに予め対応付けられていて、第4特図変動パターンテーブル123dはアツアツモードに予め対応付けられていて、第5特図変動パターンテーブル123eは激アツモードに予め対応付けられている。そして、特図変動パターン選択手段123は、特図変動パターンの決定の際、そのときの遊技モードに対応付けられた第1〜第5特図変動パターンテーブル123a〜123eの何れか1つを参照して特図変動パターンを決定するようになっている。
【0082】
第1〜第5特図変動パターンテーブル123a〜123eの概要は、図17に示すものである。第1特図変動パターンテーブル123aにおいては、保留記憶個数0個〜2個に12秒の主要変動時間(リーチ時を除いた変動時間)が予め対応付けられていて、保留記憶個数3個に7秒の主要変動時間が予め対応付けられていて、保留記憶個数4個に4秒の主要変動時間が予め対応付けられている。また、この第1特図変動パターンテーブル123aにおいて、リーチ時変動時間は30秒〜120秒に設定されている。なお、保留記憶個数とは、第1特図当否用乱数記憶手段114または第2特図当否用乱数記憶手段115により保留球乱数として記憶されている特図当否用乱数の個数であり、リーチ時変動時間とは、演出図柄のリーチ演出が行われるときの変動時間である。
【0083】
第2特図変動パターンテーブル123bにおいては、保留記憶個数0個〜4個の全てに12秒の主要変動時間が予め対応付けられていて、リーチ時変動時間は30秒〜120秒に設定されている。
【0084】
第3特図変動パターンテーブル123cおよび第5特図変動パターンテーブル123eにおいては、保留記憶個数0個、1個に7秒の主要変動時間が予め対応付けられていて、保留記憶個数2個〜4個に4秒の主要変動時間が予め対応付けられている。また、これら第3特図変動パターンテーブル123cおよび第5特図変動パターンテーブル123eにおいて、リーチ時変動時間は全て30秒に設定されている。
【0085】
第4特図変動パターンテーブル123dにおいては、保留記憶個数0個に12秒の主要変動時間が予め対応付けられていて、保留記憶個数1個に7秒の主要変動時間が予め対応付けられていて、2個〜4個の保留記憶個数に4秒の主要変動時間が予め対応付けられている。また、この第4特図変動パターンテーブル123dにおいて、リーチ時変動時間は30秒〜120秒に設定されている。
【0086】
第1〜第5特図変動パターンテーブル123a〜123eにおいて、停止時間は0.5秒に設定されている。この停止時間は、特別図柄の停止が確定する時間のことである。
【0087】
なお、前述のように、第3特図変動パターンテーブル123cは特大チャンスモードにおいて用いられるものであり、第5特図変動パターンテーブル123eは激アツモードにおいて用いられるものである。これら第3,第5特図変動パターンテーブル123c,123cは何れも、遊技状態が常に確変に設定される遊技モード、すなわち必ず特図当りが連荘する遊技モードにおいて用いられるものである。それら特大チャンスモードおよび激アツモードにおいては、次回の特図当りに当選することは確定しているため、遊技者にとっては次回の特図当りの当選が早いほど好ましい。そこで、第1,第2,第4特図変動パターンテーブル123a,123b,123dにおいて主要変動時間が12秒、7秒、4秒に、リーチ時変動時間が30〜120秒に設定されているのに対して、第3,第5変動パターンテーブル123c,123eにおいては主要変動時間が7秒、4秒に、リーチ時変動時間が30秒のみに設定されていることによって、特大チャンスモードおよび激アツモードはこれら以外の遊技モードよりも遊技が速く進行するようになっている。
【0088】
第1〜第5特図変動パターンテーブル123a〜123eの詳細を、第4特図変動パターンテーブル123dを例に挙げて説明し、第1〜第3,第5特図変動パターンテーブル123a〜123c,123eの詳細の説明は省略する。
【0089】
第4と特図変動パターンテーブル123dは、特別図柄用変動パターン抽選手段120が特別図柄用当否抽選手段110による電子抽選の結果に基づき、特図当りの場合とハズレの場合に分けて、特図変動パターンの電子抽選を行うために、図18に示す特図当り用第4特図変動パターンテーブル123d−1と、図19に示すハズレ用第4特図変動パターンテーブル123d−2とから構成されている。
【0090】
図18に示すように、特図当り用第4特図変動パターンテーブル123d−1の特図当り用においては、特図変動パターン用乱数0〜3に特図変動パターンNo.1(変動時間30秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数4〜7に特図変動パターンNo.2(変動時間30秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数8〜11に特図変動パターンNo.3(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数12〜15に特図変動パターンNo.4(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数16〜19に特図変動パターンNo.5(変動時間90秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数20〜23に特図変動パターンNo.6(変動時間90秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数24、25に特図変動パターンNo.7(120秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数26、27に特図変動パターンNo.8(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.9(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターン用乱数29に特図変動パターンNo.10(変動時間120秒)が予め対応付けられている。
【0091】
この特図当り用第4特図へ変動パターンテーブル123d−1において、特図変動パターンNo.9,No.10は、本発明における特定の特図当り用変動パターンと対応関係にあるものであり、これら以外の特別図柄変動パターンNo.1〜No.8は、その特定の特図当り用変動パターンとは異なる非特定の特図当り用変動パターンと対応関係にあるものである。つまり、特別図柄用変動パターン抽選手段120は、特図当り時の特別図柄の変動パターンを、特定の特図当り用変動パターンと、この特定の特図当り用変動パターンとは異なる非特定の特図当り用変動パターンとから構成される複数種類の特図当り用変動パターンのうちから電子抽選により決定するものである。
【0092】
図19に示すように、ハズレ用第4特図変動パターンテーブル123d−2は、保留記憶個数が0個の場合に参照される保留記憶個数0個用テーブル123d−21と、保留記憶個数が1個の場合に参照される保留記憶個数1個用テーブル123d−22と、保留記憶個数が2個〜4個の場合に参照される保留記憶個数2個〜4個用テーブル123d−23とから構成されている。
【0093】
保留記憶個数0個用テーブル123d−21においては、特図変動パターン用乱数0〜7に特図変動パターンNo.11(変動時間12秒)が、特図変動パターン用乱数8〜15に特図変動パターンNo.12(変動時間12秒)が、特図変動パターン用乱数16〜23に特図変動パターンNo.13(変動時間12秒)が、特図変動パターン用乱数24,25に特図変動パターンNo.14(変動時間30秒)が、特図変動パターン用乱数26,27に特図変動パターンNo.15(変動時間60秒)が、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.16(変動時間90秒)が、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.17(変動時間120秒)が予め対応付けられている。
【0094】
保留記憶個数1個用テーブル123d−22においては、特図変動パターン用乱数0〜7に特図変動パターンNo.18(変動時間7秒)が、特図変動パターン用乱数8〜15に特図変動パターンNo.19(変動時間7秒)が、特図変動パターン用乱数16〜23に特図変動パターンNo.20(変動時間7秒)が、特図変動パターン用乱数24,25に特図変動パターンNo.14(変動時間30秒)が、特図変動パターン用乱数26,27に特図変動パターンNo.15(変動時間60秒)が、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.16(変動時間90秒)が、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.17(変動時間120秒)が予め対応付けられている。
【0095】
保留記憶個数2個〜4個用テーブル123d−23においては、特図変動パターン用乱数0〜7に特図変動パターンNo.21(変動時間4秒)が、特図変動パターン用乱数8〜15に特図変動パターンNo.22(変動時間4秒)が、特図変動パターン用乱数16〜23に特図変動パターンNo.23(変動時間4秒)が、特図変動パターン用乱数24,25に特図変動パターンNo.14(変動時間30秒)が、特図変動パターン用乱数26,27に特図変動パターンNo.15(変動時間60秒)が、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.16(変動時間90秒)が、特図変動パターン用乱数28に特図変動パターンNo.17(変動時間120秒)が予め対応付けられている。
【0096】
第1〜第3,第5特図変動パターンテーブル123a〜123c,123dの詳細の説明は省略略したが、これらの特図変動パターンテーブル123a〜123c,123d中の特図変動パターンNo.の種類は、本発明における特定の特図当り用変動パターンと対応関係にある特図変動パターンNo.9,No.10を含まないように、No.1〜No.8,No.11〜No.23のうちの何れかで構成されている。
【0097】
特別図柄制御処理部300(特別図柄制御手段)は、主制御装置100から送信されてくる情報である特図当りまたはハズレと、特別図柄の種類(5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄D)と、特図変動パターン(変動パターンNo.)とに基づき、特別図柄が変動した後に停止するという態様で表示されるよう特別図柄表示装置40を制御するようになっている。
【0098】
なお、本実施形態において、特別図柄の種類は特図当りの種別と別の電子抽選で決定され、特別図柄の種類の電子抽選により当り遊技のラウンド数が決定されるため、特別図柄表示装置40にはラウンド数の情報を含むが特図当りの種別の情報は含まない特別図柄が表示されることになる。したがって、遊技者は特別図柄を見て当り遊技のラウンド数を把握することはできるが、特図当りの種別のセグ判定はできない。
【0099】
演出制御処理部200は、主制御装置100から送信されてくる情報である特図当りまたはハズレと、特別図柄の種類と、特図変動パターン(特図変動パターンNo.)と、現在の遊技状態とに基づき、現在の遊技モードの判定を行い、この判定の結果に基づき演出表示装置50に表示させる背景を決定する背景決定手段210を備える。この背景決定手段210は、予め設定された遊技モードの種類と背景画像の種類との対応関係を規定した背景用テーブル211を備え、この背景用テーブル211を参照して、演出表示装置50に表示させる背景画像を決定するようになっている。図20に示すように、背景用テーブル211において、通常モードには通常背景画像と、第1チャンス背景画像と、第2チャンス背景画像とが予め対応付けられていて、大チャンスモードには大チャンス背景画像が予め対応付けられていて、特大チャンスモードには特大チャンス背景画像が予め対応付けられていて、アツアツモードにはアツアツチャンス背景画像が予め対応付けられていて、激アツモードには激アツ背景画像が予め対応付けられている。これらの背景画像は区別が容易なものであり、したがって遊技者は背景画像を見て現在の遊技モードを判断することができる。これにより、通常背景画像、第1チャンス背景画像または第2チャンス背景画像よりも大チャンス背景画像またはアツアツ背景画像が表示されている場合の方が、遊技状態が確変であることの期待を遊技者に抱かせることができ、特大チャンス背景画像または激アツ背景画像が表示されている場合に遊技状態が確変であることを遊技者に確信させながら遊技を続けさせることができる。
【0100】
また、背景決定手段210は、遊技モードが大チャンスモードから通常モードに移行したとき、および、アツアツモードから通常モードに移行したときに、その通常モードにおいて最初に表示される背景画像を第1,第2チャンス背景画像の何れにするかを電子抽選により決定するようになっている。その電子抽選は、通常モードの遊技状態が内確(特図高確、普図低確)の場合には低確(特図低確、普図低確)の場合よりも第2チャンス背景画像に当選しやすく設定されている。これによって、第2背景画像が表示された場合に第1チャンス背景画像が表示された場合よりも、遊技者に遊技状態が内確であることが濃厚という期待を抱かせることができる。
【0101】
また、第2チャンス背景画像が表示された状態で特別図柄に係る遊技回数が所定回数(本実施形態では5回)以上になった場合、背景決定手段210は、背景画像を第1チャンス背景画像に切り換えるか、第2チャンス背景画像の表示を継続するかの電子抽選である転落抽選を行うようになっている。この転落抽選は、遊技状態が低確(特図低確、普図低確)の場合に内確の場合よりも第2チャンス背景画像からから第1チャンス背景画面への切換え、すなわち転落が行われやすく設定されている。また、第1チャンス背景画像が表示された状態で特別図柄に係る遊技回数が所定回数(本実施形態では5回)以上になった場合には、背景決定手段210は、背景画像を第1チャンス背景画像の表示を継続するか、第2チャンス背景画像に切り換えるかの昇格抽選を行うようになっている。この昇格抽選は、遊技状態が内確の場合に低確の場合よりも第1チャンス背景画像から第2チャンス背景画像への切換えが行われやすく設定されている。それらの転落抽選および昇格抽選により、背景画像が第1チャンス背景画像と第2チャンス背景画像との間での切換り、または第1または第2チャンス背景画像の表示の継続が行われることによって、遊技者に遊技状態が内確であることが濃厚と思わせたり、低確であることが濃厚と思わせたりすることができる。
【0102】
さらに、大チャンスモードまたはアツアツモードから通常モードへの移行時点から、特別図柄用当否抽選手段110による電子抽選の回数が5回よりも多い所定回数(本実施形態では10回)以上になった場合、背景決定手段210は、第1チャンス背景画像または第2チャンス背景画像が表示される状態を維持するか、通常背景画像を表示する状態に切り換えるかの電子抽選である前述とは別の転落抽選を行うようになっている。この転落抽選は、遊技状態が低確の場合に内確の場合よりも第1または第2チャンス背景画像からの通常背景画面への切換え、すなわち転落が行われやすく設定されている。これによって背景画像が通常背景画像に切り換わった場合には、遊技状態が内確よりも低確であることが、第1チャンス背景画像が表示されていたときよりも濃厚であると遊技者に思わせることができる。
【0103】
また、背景決定手段210は、通常背景画面に転落後に特別図柄に係る遊技回数が5回に達すると、通常背景画像を第1または第2チャンス背景画像に切り換えるか否かの電子抽選である前述とは別の昇格抽選を行うようになっている。この昇格抽選は、遊技状態が内確の場合に低確の場合よりも通常背景画像から第1または第2チャンス背景画像への切換えが行われやすく設定されている。
【0104】
また、演出制御処理部200は、主制御装置100から送信されてくる情報である特別図柄の種類(5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A、15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄D)と、特図変動パターン(変動パターンNo.1〜No.23のうちの1つ)と、当り種別決定手段140により決定された特図当りの種別(通常当りまたは確変当り)とに基づき、演出図柄が特別図柄と略同期して変動を開始し停止するよう演出表示装置50を制御するものである。
【0105】
演出制御処理部200は、主制御装置100から送信されてくる演出図柄の表示に係る情報に基づき、停止して表示される演出図柄の態様、すなわち演出図柄の停止図柄を決定するようになっている。具体的には図21に示すように、演出制御処理部200は、何れの遊技モード中であっても特図当り時に特別図柄の種類が5R特別図柄Aまたは5R特別図柄Bに決定された場合には、特図当りの種別が通常当りおよび確変当りの何れに決定されても、「222」、「444」、「666」および「888」の何れか1つを電子抽選により演出図柄の停止図柄に決定するようになっている。また、演出制御処理部200は、何れの遊技モード中であっても特図当り時に特別図柄の種類が15R特別図柄Aに決定された場合には、特図当りの種別が通常当りおよび確変当りの何れに決定されても、「111」、「333」および「555」の何れか1つを電子抽選により演出図柄の停止図柄に決定するようになっている。また、演出制御処理部200は、通常モード中の特図当り時に特別図柄の種類が15R特別図柄Bまたは15R特別図柄Cに決定された場合には、特図当りの種別が通常当りおよび確変当りの何れに決定されても、「111」、「333」および「555」の何れか1つを電子抽選により演出図柄の停止図柄に決定するようになっている。また、演出制御処理部200は、通常モード中の特図当り時に特別図柄の種類が15R特別図柄Dに決定された場合には、特図当りの種別が通常当りに決定されたときだけ「111」、「333」および「555」の何れか1つを電子抽選により演出図柄の停止図柄に決定するようになっている。また、演出制御処理部200は、通常モード以外、すなわち大チャンスモード、アツアツモード、特大チャンスモードまたは激アツモード中の特図当り時に特別図柄の種類が15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dに決定された場合には、特図当りの種別が通常当りに決定されたときだけ「111」、「333」および「555」の何れか1つを電子抽選により演出図柄の停止図柄に決定するようになっている。
【0106】
このようにして演出図柄の停止図柄が「222」、「444」、「666」、「888」、「111」、「333」、「555」に決定されるようになっていることによって、演出図柄の停止図柄「222」、「444」、「666」、「888」、「111」、「333」または「555」が表示された後に、通常モードから大チャンスモードへの移行、大チャンスモードからアツアツモードへの移行、特大チャンスモードからアツアツチャンスモードへの移行、激アツモードからアツアツモードへの移行、アツアツチャンスモードの継続がそれぞれ行われる。演出図柄の停止図柄「222」、「444」、「666」、「888」、「111」、「333」、「555」は何れも、通常当り時および確変当り時の両方で表示されるため、遊技者は特図当り時に演出図柄の停止図柄「222」、「444」、「666」、「888」、「111」、「333」、「555」を見ても、当り遊技終了後の遊技モードの遊技状態が時短(特図低確、普図高確)か確変(特図高確、普通高確)かを判定することができない。
【0107】
また、演出制御処理部200は、通常モード中の特図当り時に特別図柄の種類が15R特別図柄Dに決定された場合と、大チャンスモード中、アツアツモード中、特大チャンスモード中または激アツモード中の特図当り時の特別図柄の種類が15R特別図柄B、15R特別図柄Cまたは15R特別図柄Dに決定された場合には、特図当りの種別が確変当りに決定されたときだけ「777」を演出図柄の停止図柄に決定するようになっている。
【0108】
このようにして演出図柄の停止図柄が「777」に決定されるようになっていることにより、演出図柄の停止図柄「777」が表示された後に、通常モードから特大チャンスモードへの移行、大チャンスモードから激アツモードへの移行、アツアツモードから激アツモードへの移行、特大チャンスモードから激アツモードへの移行、または、激アツモードの継続が行われる。つまり、演出図柄の停止図柄「777」が表示されることによって、遊技状態が確変に設定され電サポ回数が10000回(次回まで)に設定された遊技モード(特大チャンスモード、激アツモード)に移行する旨が、遊技者に報知されることになる。
【0109】
なお、演出制御処理部200は、特別図柄用当否抽選手段110による電子抽選の結果がハズレの場合であって、演出パターンがリーチの場合には3つの数字のうちの中央の数字のみが他の2つと異なるリーチ目「121」や「454」などが演出図柄の停止図柄となるように、または、演出パターンがリーチでない場合には3つの数字が全て異なるハズレ目となるように、予め用意された複数種類のハズレ用停止図柄のうちから電子抽選により決定するようになっている。
【0110】
また、図4に示すように、特に本実施形態における演出制御処理部200は、特別図柄用変動パターン抽選手段120により決定された変動パターン(変動パターンNo.)と、当り種別決定手段140により決定された特図当りの種別(通常当りまたは確変当り)とに基づいて演出パターン(演出図柄の変動パターン)を決定するための、演出パターン選択手段220と差替え手段230とを備える。
【0111】
演出パターン選択手段220は、特図変動パターンNo.と演出パターンの種類との対応関係を規定する演出パターンテーブル221を備え、この演出パターンテーブル221を参照して演出パターンを選択するものである。演出パターンテーブル221は図22に示す特図当り用演出パターンテーブル221aと、図23に示すハズレ用演出パターンテーブル221bと構成されている。図22に示す特図当り用演出パターンテーブル221aにおいては、特図変動パターンNo.1にショートリーチA(変動時間30秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.2にショートリーチB(変動時間30秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.3にミドルリーチA(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.4にミドルリーチB(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.5にロングリーチA(変動時間90秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.6にロングリーチB(変動時間90秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.7にスーパーリーチA(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.8にスーパーリーチB(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.9に全回転リーチA(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.10に全回転リーチB(変動時間120秒)が予め対応付けられている。これらの演出パターンは互いに異なるものであり、全回転リーチA、Bは確変当り用演出パターンであり、それ以外は、通常当り時と確変当り時とで兼用される特図当り用演出パターンである。
【0112】
つまり、演出パターン選択手段220は、特定の特図当り用変動パターン(特図変動パターンNo.9,No.10)に対応付けられた確変当り用演出パターン(全回転リーチA,B)と、確変当り用演出パターンとは異なる演出パターンであって非特定の特図当り用変動パターン(特図変動パターンNo.1〜No.8)に予め対応付けられ通常当り時と確変当り時とで兼用される特図当り用演出パターン(ショートリーチA、ショートリーチB、ミドルリーチA、ミドルリーチB、ロングリーチA、ロングリーチB、スーパーリーチA、スーパーリーチB)とから構成される複数種類の演出パターンのうちから、特図当り時の演出図柄の変動パターンを選択するものである。
【0113】
また、図23に示すハズレ用演出パターンテーブル221bにおいては、特図変動パターンNo.11にハズレ変動A(変動時間12秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.12にハズレ変動B(変動時間12秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.13にハズレ変動C(変動時間12秒)が対応付けられている。また、特図変動パターンNo.14にショートリーチC(変動時間30秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.15にミドルリーチC(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.16にロングリーチC(変動時間90秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.17にスーパーリーチC(変動時間120秒)が対応付けられている。また、特図変動パターンNo.18にハズレ変動D(変動時間7秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.19にハズレ変動E(変動時間7秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.20にハズレ変動F(変動時間7秒)が対応付けられている。また、特図変動パターンNo.21にハズレ変動G(変動時間4秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.22にハズレ変動H(変動時間4秒)が予め対応付けられていて、特図変動パターンNo.23にハズレ変動I(変動時間4秒)が対応付けられている。
【0114】
差替え手段230は、差替え用テーブル231を備える。この差替え用テーブル231においては、図24に示すように、全回転リーチAに、この全回転リーチAと同じ変動時間(120秒)に設定されたスーパーリーチAが対応付けられていて、全回転リーチBに、この全回転リーチBと同じ変動時間(120秒)に設定されたスーパーリーチBが対応付けられている。前述のように、全回転リーチA,Bは、特定の特図当り用変動パターン(特図変動パターンNo.9,No.10)に対応付けられた確変当り用演出パターンであり、スーパーリーチA,Bは通常当り時と確変当り時に兼用される特図当り用演出パターンである。
【0115】
そして、差替え手段230は、当り種別決定手段140により特図当り種別が通常当りに決定され、かつ、演出パターン選択手段220が確変当り用演出パターンである全回転リーチAまたはBを選択した場合に限定して差替え用テーブル231を参照し、その確変当り用演出パターンをこれと同じ変動時間(120秒)に設定された特図当り用演出パターンであるスーパーリーチAまたはBに差し替えるようになっている。
【0116】
このように演出パターン選択手段220と差替え手段230を備える演出制御処理部200は、当り種別決定手段140により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、演出パターン選択手段220が確変当り用演出パターン(全回転リーチAまたはB)を選択した場合以外には、演出パターン選択手段220により選択された確変当り用演出パターン(全回転リーチAまたはB)または特図当り用演出パターン(ショートリーチA、ショートリーチB、ミドルリーチA、ミドルリーチB、ロングリーチA、ロングリーチB、スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)で演出図柄を表示し、当り種別決定手段140により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、演出パターン選択手段220が確変当り用演出パターン(全回転リーチAまたはB)を選択した場合には、差替え手段230による差替え後の特図当り用演出パターン(スーパーリーチAまたはB)で演出図柄を表示するようになっている。
【0117】
演出制御処理部200により行われる演出パターンの差し替えに係る処理の流れを、図25を用いて説明する。
【0118】
はじめに、演出制御処理部200は、特別図柄用変動パターン抽選手段120により決定された特図変動パターン(変動パターンNo.1〜No.23のうちの1つ)と、当り種別決定手段140により決定された特図当りの種別(通常当りまたは確変当り)とを、主制御装置100から受信する(ステップS1)。
【0119】
次に、演出制御処理部200において、演出パターン選択手段220は演出パターンテーブル221を参照し、今回受信された特図変動パターンNo.と対応関係にある演出パターンを選択する(ステップS2)。
【0120】
次に、演出制御処理部200において、差替え手段230は、演出パターン選択手段220により選択された演出パターンが、全回転リーチAまたはBであるか否かの判定を行う(ステップS3)。この判定の結果、演出パターン選択手段220により選択された演出パターンが全回転リーチAでもBでもない場合(ステップS3でNOの場合)には、その演出パターンを今回の演出パターンに決定する(ステップS4)。そして、演出制御処理部200は、その演出パターンで演出図柄の変動を開始し(ステップS5)、その後、演出図柄の変動を停止させる(ステップS6)。
【0121】
ステップS3でYESの場合、すなわち、演出パターン選択手段220により選択された演出パターンが全回転リーチAまたはBであった場合には、差替え手段230は、特図当りの種別が確変当りか否かの判定を行う(ステップS7)。この判定の結果、特図当りの種別が確変当りであった場合(ステップS7でYESの場合)には、その全回転リーチAまたはBを今回の演出パターンに決定する(ステップS4)。そして、演出制御処理部200は、その全回転リーチAまたはBで演出図柄の変動を開始し(ステップS5)、その後、演出図柄の変動を停止させる(ステップS6)。
【0122】
ステップS7でNOの場合、すなわち、特図当りの種別が確変当りではなく通常当りであった場合には、差替え手段230は差替え用テーブル231を参照して、全回転リーチAまたはBを、これと対応関係にあるスーパーリーチAまたはBに差替え、差替え後のスーパーリーチAまたはBを今回の演出パターンに決定する(ステップS8)。そして、演出制御処理部200は、そのスーパーリーチAまたはBで演出図柄の変動を開始し(ステップS5)、その後、演出図柄の変動を停止させる(ステップS6)。これにより、特図当りの種別が通常当りであるにも拘らず確変当り用演出パターンである全回転リーチAまたはBで演出図柄が変動することが回避される。
【0123】
なお、全回転リーチAと対応関係にある特図変動パターンNo.9と、全回転リーチBと対応関係にある特図変動パターンNo.10は何れも第4と特図変動パターンテーブル123d中のものであり、この第4と特図変動パターンテーブル123d以外の第1〜第3,第5特図変動パターンテーブル123a〜123c,123e中には、前述のように特図変動パターンNo.9,No.10が含まれていないため、全回転リーチA,Bでの演出図柄の変動は第4と特図変動パターンテーブル123dが参照されるアツアツモードにおいてのみ行われる。
【0124】
本実施形態に係るパチンコ機1によれば次の効果を得られる。
【0125】
本実施形態に係るパチンコ機1において演出制御処理部200(演出制御手段)は、当り種別決定手段140により今回の特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、演出パターン選択手段220により今回の演出パターンとして確変当り用演出パターンである全回転リーチAまたはBが選択されていた場合にのみ、すなわち、特図当りが通常当りであるにも拘わらず確変当り用演出パターンである全回転リーチAまたはBが選択された場合にのみ、その全回転リーチAまたはBをこれと同じ変動時間(120秒)に設定されたスーパーリーチAまたはB(特図当り用演出パターン(通常当り時と確変当り時で兼用の演出パターン))に差し替え、そのスーパーリーチAまたはBで演出図柄を表示する。言い換えると、今回の演出パターンとして確変用演出パターンである全回転リーチA,B以外の演出パターン、すなわち特図当り用演出パターン(ショートリーチA、ショートリーチB、ミドルリーチA、ミドルリーチB、ロングリーチA、ロングリーチB、スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が選択された場合には、特図当りの種別が通常当りか確変当りかに関係なく、その特図当り用演出パターンで演出図柄を表示し、今回の演出パターンとして確変当り用演出パターンである全回転リーチAまたはBが選択された場合には、特図当りの種別が確変当りである場合に限定して、その全回転リーチAまたはB(確変当り用演出パターン)で演出図柄を表示する。これによって、本実施形態に係るパチンコ機1は、演出図柄を変動させる際、確変当りの確定を報知する全回転リーチAまたはB(確変当り用演出パターン)を、特図当りの種別が確変当りに決定された場合ではないにも拘わらず使用する事態を回避できる。
【符号の説明】
【0126】
1 パチンコ機
31 遊技領域
40 特別図柄表示装置
50 演出表示装置
61 第1始動入賞口(始動口)
62 第2始動入賞口(始動口)
64 大入賞口
65 アタッカー装置
100 主制御装置
110 特別図柄用当否抽選手段
120 特別図柄用変動パターン抽選手段
130 特別図柄種類決定手段
140 当り種別決定手段
150 当り遊技制御手段
200 演出制御処理部(演出制御手段)
220 演出パターン選択手段
230 差替え手段
300 特別図柄表示制御部(特別図柄制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下する遊技領域と、
前記遊技領域に設けられた始動口と、
特図当りかハズレかを決定する電子抽選を、前記始動口への遊技球の入賞を契機に行う特別図柄用当否抽選手段と、
特別図柄が変動した後に停止するという態様で表示される特別図柄表示装置と、
前記特別図柄用当否抽選手段による電子抽選の結果に基づき、特図当りの場合とハズレの場合に分けて、特別図柄の変動パターンを複数種類の変動パターンのうちから電子抽選により決定する特別図柄用変動パターン抽選手段と、
特図当り時に停止して表示される特別図柄の種類を、複数種類の特別図柄のうちから電子抽選により決定する特別図柄種類決定手段と、
前記特別図柄用変動パターン抽選手段により決定された変動パターンに基づいて、特別図柄が変動した後に停止するという態様で表示されるよう前記特別図柄表示装置を制御する特別図柄制御手段と、
前記遊技領域に設けられた大入賞口と、
前記遊技領域に前記大入賞口の開放と閉鎖が可能に設けられたアタッカー装置と、
特図当りの場合に前記アタッカー装置を所定のラウンド数だけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供する当り遊技制御手段と、
前記当り遊技終了後に特図当りの当選確率が低確率の特図通常遊技状態となる通常当り、および、前記当り遊技終了後に特図当りの当選確率が通常当りよりも高確率の特図高確率遊技状態となる確変当りを含む複数の種別のうちから、特図当りの種別を電子抽選により決定する当り種別決定手段と、
遊技を演出するための演出図柄が表示される演出表示装置と、
前記特別図柄用変動パターン抽選手段により決定された変動パターンに基づき、演出図柄が特別図柄と略同期して変動を開始し停止するよう前記演出表示装置を制御する演出制御手段と、を備え、
前記特別図柄用当否抽選手段と、前記特別図柄用変動パターン抽選手段と、前記特別図柄種類決定手段と、前記当り遊技制御手段と、前記当り種別決定手段とは主制御装置に備えられる手段であり、
前記演出制御手段は、前記主制御装置から送信されてくる情報に基づき動作する副制御装置であるパチンコ機において、
前記特別図柄種類決定手段により決定される特別図柄の種類のそれぞれは、前記当り遊技のラウンド数の種類に予め対応付けられたものであり、
前記当り制御手段は、前記特別図柄種類決定手段により決定された特別図柄の種類に対応するラウンド数だけ前記アタッカー装置を開放させるものであり、
前記特別図柄用変動パターン抽選手段は、特定の特図当り用変動パターンと、この特定の特図当り用変動パターンとは異なる非特定の特図当り用変動パターンとから構成される複数種類の特図当り用変動パターンのうちから、特図当り時の特別図柄の変動パターンを電子抽選により決定するものであり、
前記演出制御手段は、
前記特定の特図当り用変動パターンに予め対応付けられた確変当り用演出パターンと、前記確変当り用演出パターンとは異なる演出パターンであって前記非特定の特図当り用変動パターンに予め対応付けられ通常当り時と確変当り時とで兼用される特図当り用演出パターンとから構成される複数種類の演出パターンのうちから、特図当り時の演出図柄の変動パターンを選択する演出パターン選択手段と、
前記当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、前記演出パターン選択手段が前記確変当り用演出パターンを選択した場合に限定して、その確変当り用演出パターンをこれと同じ変動時間に設定された前記特図当り用演出パターンに差し替える差替え手段と、を備え、
前記当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、前記演出パターン選択手段が前記確変当り用演出パターンを選択した場合以外において、前記演出パターン選択手段により選択された前記確変当り用演出パターンまたは前記特図当り用演出パターンで演出図柄を表示し、前記当り種別決定手段により特図当りの種別が通常当りに決定され、かつ、前記演出パターン選択手段が前記確変当り用演出パターンを選択した場合に、前記差替え手段による差替え後の前記特図当り用演出パターンで演出図柄を表示する
ことを特徴とするパチンコ機。

【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−42868(P2013−42868A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181760(P2011−181760)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】