説明

パチンコ機

【課題】遊技がなされない待機時間中、及び、遊技時間中の電力消費を低減させるとともに、違和感を与えることなく遊技部品の輝度を変化させることが可能なパチンコ機を提供する。
【解決手段】遊技盤に配設された始動口への入賞に基づいて演出制御指令を生成する主制御装置と、主制御装置から送信される演出制御指令に基づいて輝度調整可能な遊技部品、及び、識別図柄を変動表示可能な図柄表示器を制御する演出制御装置と、識別図柄の変動表示回数を計測する変動表示回数計測手段とを備えたパチンコ機であって、演出制御装置が、変動表示回数計測手段により計測された変動表示回数が予め設定された所定回数を超えたこと、かつ、演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて、遊技部品の輝度を演出情報により図柄表示器上において表示される演出の終了後に変化させる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、輝度調整可能な遊技部品の輝度を適切に調整することが可能なパチンコ機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、遊技機の一例としてのパチンコ機には、複数の識別図柄を変動表示可能な液晶表示装置の消費電力を抑制する構成として、発射ハンドルに設けられたタッチセンサーや、遊技領域に打ち出された球を検出する各種の検出センサーからの入力が一定時間ない場合、或いは、遊技の開始から一定時間が経過することを条件として、液晶表示装置を構成する液晶パネルの背面に配設されたバックライトに供給する電力量を低下させることにより、遊技がなされない待機時間中、及び、遊技時間中の電力消費を低減させるものが知られている。
また、上記構成からなるパチンコ機においては、電力量低下に伴うバックライトの輝度低下が遊技者にとって不利益な予告であると認識されることを防ぐため、一定時間が経過する度に電力量を段階的に低下させると共に、電力量の低下と同時に液晶パネルのコントラストを高く設定することにより、電力量変化の前後における見かけ上の輝度差を遊技者に対して極力分かり難くする構成が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−19852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記パチンコ機にあっては、電力量低下のタイミングが時間により画一的に設定されているために、コントラストの調整を行ったとしても、特に電力量低下のタイミングと識別図柄の変動表示開始時期とが一致した場合、或いは、識別図柄の変動表示中における予告演出やリーチ演出と共に電力量低下がなされた場合には、僅かな輝度の変化が遊技者にとって不利益な予告やリーチであると認識され易く、輝度変化に伴う遊技意欲の減退を防ぐ構成としては、不十分である。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、遊技がなされない待機時間中、及び、遊技時間中の電力消費を確実に低減させることを前提とし、更に、違和感を与えることなく遊技部品の輝度を変化させることが可能なパチンコ機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためのパチンコ機に係る構成として、遊技盤に配設された始動口への入賞に基づいて演出制御指令を生成する主制御装置と、主制御装置から送信される演出制御指令に基づいて輝度調整可能な遊技部品、及び、識別図柄を変動表示可能な図柄表示器を制御する演出制御装置と、識別図柄の変動表示回数を計測する変動表示回数計測手段とを備えたパチンコ機であって、演出制御装置が、変動表示回数計測手段により計測された変動表示回数が予め設定された所定回数を超えたこと、かつ、演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて、遊技部品の輝度を演出情報により図柄表示器上において表示される演出の終了後に変化させる構成とした。
本構成によれば、演出制御装置が変動表示回数計測手段により計測された変動表示回数が予め設定された所定回数を超えたことに基づいて遊技部品の輝度を変化させることから、電力消費を段階的に低減させることが可能となる。
また、演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて遊技部品の輝度を変化させることから、輝度変化の条件がランダムなものとなり、輝度が変化したことを遊技者に対して分かり難くすることが可能となる。
また、演出制御装置が遊技部品の輝度を変化させるに際して、輝度を演出情報により図柄表示器上において表示される演出の終了後に変化させることから、遊技者に対して識別図柄の変動表示や演出と、輝度変化との関係が無関係なものであると認識させることができ、輝度の変化によって不利益な予告であると認識される等の遊技者が抱く違和感を払拭することができる。
また、上記課題を解決するための他の構成として、演出制御装置が、遊技部品の輝度変化後、演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて、遊技部品の輝度を変化後の輝度よりも高い輝度とする構成とした。
本構成によれば、前記構成から生じる効果に加え、演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて、遊技部品の輝度を変化後の輝度よりも高くすることから、変化前後の輝度差によって、遊技者の注意を惹きつけることが可能となり、識別図柄の変動表示や演出にメリハリをつけることが可能となる。
また、上記課題を解決するための他の構成として、演出制御装置は、一定の変動表示回数区間と当該変動表示回数区間ごとに対応付けられた遊技部品の輝度係数とが規定された輝度設定テーブルを備え、前述の各条件が成立したことに基づいて輝度設定テーブルを参照し、遊技部品の輝度を変化前の輝度に輝度係数を乗じた輝度となるように制御する構成とした。
本構成によれば、前記構成から生じる効果に加え、輝度係数が所定の変動表示回数区間ごとに対応付けられていることから、前述の条件が立て続けに成立することにより輝度が過度に変化することを防止することが可能となる。
なお、本明細書において輝度調整可能な遊技部品とは、遊技盤上に設けられた白熱電球,LED,液晶表示装置の液晶パネルを後方から照明する所謂バックライト、遊技盤を収容可能な枠部材やパネル体、発射ハンドル等、各種の制御装置の制御処理によりその輝度が制御可能なものであればその種類は問わない。
また、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】パチンコ機の概略正面図である。
【図2】パチンコ機の制御ブロック図である。
【図3】パチンコ機のテーブルを示す模式図である。
【図4】点灯データ及び輝度設定テーブルを示す模式図である。
【図5】図柄変動コマンドの生成,送信処理を示すフロー図である。
【図6】輝度設定処理を示すフロー図である。
【図7】図柄変動コマンドの情報と点灯データとの関係を示す模式図である。
【図8】輝度調整処理を示すモデル図である。
【図9】輝度調整処理を示すモデル図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
図1は、遊技機の一例としてのパチンコ機1の正面図である。同図を用いてパチンコ機1の概略について説明する。同図に示すようにパチンコ機1は、概略、遊技店等の所定の設置スペース内に格納される外枠5と、外枠5内に開閉可能に格納され、前側に遊技盤10を格納可能な額縁状の内枠6と、外枠5の下方に開閉可能に配設され、球発射ハンドル15及び貯留皿16を有するパネル体7と、内枠6に対して開閉可能に軸支され、遊技盤10の前方を閉塞する窓8とを備える。
【0010】
遊技盤10は、内枠6の上部一側部に設けられたロック機構6Aによって内枠6に対して着脱可能に設けられた矩形の盤体であって、前側の領域に外ガイドレール11及び内ガイドレール12によって区画された遊技領域10Aを有する。外ガイドレール11は、遊技盤10の下方一側部から上方他側部に向かって円弧状に延在する金属製の板体であって、図外の球発射機構から打ち出された球を遊技領域10Aまで案内する。内ガイドレール12は、一部の区間において外ガイドレール11と並行して延在する金属製の板体であって、外ガイドレール11と並行して延在する部分に球発射通路13が形成される。球発射通路13の下流側には、図外の球発射機構が設けられており、球発射機構により打ち出された球は、外ガイドレール11に沿って球発射通路13の上方へ転動し、内ガイドレール12の上端部に配設された戻り防止弁12Aを押し開け、内ガイドレール12よりも内側の遊技領域10A内に進入する。
【0011】
外枠5の上部には、スピーカ9が設けられる。スピーカ9は、後述の演出制御装置200及び駆動回路を搭載したアンプ基板200Aによって制御され、遊技の進行に合わせた音響を発する。
パネル体7の前方に突設された球発射ハンドル15は、両方向に回転操作可能な操作部15Aを有し、当該操作部15Aの回転角度が、球発射ハンドル15の内部に格納された図外の回転角センサーにより検出される。回転角センサーにより検出された回転角は後述の発射制御装置300に出力され、発射制御装置300が図外の球発射機構を制御することにより、回転角に応じた強さで球が打ち出される。
また、球発射ハンドル15の内部或いは表面には、操作部15Aに人が触れたことを検知する図外のタッチセンサーが埋設されており、当該タッチセンサーからの出力は、発射制御装置300に入力する。パネル体7の前方に突設された貯留皿16は、球を球発射機構まで誘導する図外の供給路と、払出口16Aから払い出された球を貯留する貯留空間を有する上方開口の構造体である。払出口16Aから払い出される球としては、遊技盤10上に配設された各種の入賞部品に対して球が取り込まれることにより払い出される賞球や、遊技者の操作によって図外の球貸し機から払い出される貸球等が存在する。いずれの球の払出しについても後述する払出制御装置400の制御処理により動作する図外の賞球払出機構によって実行される。
【0012】
次に、遊技盤10に配設された各種の遊技部品について説明する。遊技盤10の前面には、概略、盤面の略中央に配置された識別図柄表示装置20と、識別図柄表示装置20の周囲を囲繞するように配設された電飾装置30と、盤面略中央における電飾装置30より下方に配設された始動入賞部品40と、始動入賞部品40の直下に配設された大入賞部品50と、電飾装置30の両側部に配設された普図(普通図柄)始動部品60、複数の一般入賞部品65A乃至65D、及び、盤面表示部70とが設けられる。
【0013】
識別図柄表示装置(以下、液晶表示装置という場合もある)20は、遊技盤10の中央部に開設された着脱開口を介して遊技盤10に設置される。識別図柄表示装置20としては、例えばCRT,LCD等の表示装置或いは、複数のホイールユニットからなるドラム型の表示装置等を好適に用いることができるが、本実施形態においては、液晶表示装置であるものとして説明する。
【0014】
識別図柄表示装置20は、概略、複数の識別図柄を表示可能な液晶ディスプレイ20Aと、液晶ディスプレイ20Aの背面に搭載されたバックライト20Bとから構成される。
液晶ディスプレイ20Aの構成は、公知のものを採用可能であって、例えば複数の偏光フィルタ間に挟まれた複数の透明電極と、該透明電極間に配置された配向膜及び液晶層とから構成され、透明電極間に電圧が印加されることにより、所定の識別図柄、或いは、演出表示を遊技者に対して視認可能とする。また、バックライト20Bの構成についても公知のものを採用でき、例えば調光が容易なLEDや冷陰極管が好適に採用できる。
【0015】
図1に示すように、識別図柄表示装置20は、液晶ディスプレイ20A上に複数の識別図柄A乃至Cを変動表示可能である。識別図柄A乃至Cは、例えば1〜9までの連続した数字、及び、特定のキャラクタ等により構成されており、識別図柄A;Cの表示領域が液晶ディスプレイ20Aの両側部、識別図柄Bの表示領域が識別図柄A;Cに挟まれた液晶ディスプレイ20Aの中央部として予め設定されている。
【0016】
識別図柄A乃至Cの変動表示は、球が後述の始動入賞部品40に取り込まれたことを契機として開始される。より詳細には、球が後述の始動入賞部品40に取り込まれたことを契機とし、後述の主制御装置100及び演出制御装置200により実行される図柄変動制御処理により開始する。
識別図柄A乃至Cの変動表示が開始されると、順に配列された1〜9までの数字、及び、所定のキャラクタが、液晶ディスプレイ20A上を例えば上方から下方に流下するように表示され(縦スクロール表示)、所定の変動表示期間の終了後に全ての識別図柄が表示領域ごとに停止した状態で表示される(停止表示)。そして、停止表示された識別図柄A乃至Cの組み合わせにより、遊技者に対して1回の図柄変動遊技に対する抽選結果(当り又は外れ)を報知する。
【0017】
ここで、抽選結果が「当り」である場合の識別図柄A乃至Cの組み合わせとしては、各表示領域に停止表示される数字又はキャラクタが、予め設定された仮想線で示す当りラインL1〜L3上において同一の数字又はキャラクタとなるように設定されており、遊技者は、同一の当りラインL1〜L3上に同一の数字又はキャラクタが停止表示されることにより抽選結果が「当り」であることを認識できる。
一方、遊技者は、識別図柄A乃至Cが、上記組み合わせ以外の組み合わせ(バラケ目)で停止表示されることにより、抽選結果が「外れ」であることを認識できる。
【0018】
識別図柄表示装置20の周囲に配設される電飾装置30は、遊技盤10の略中央から側方に向かってハの字状に下傾する電飾部31:31と、電飾部31:31の下端部と接続し、遊技盤10の上下方向に延在する電飾部32:32と、電飾部32:32の下端部と接続し、遊技盤10の略中央に向かって逆ハの字状に下傾する電飾部33:33とから構成される。
電飾部31:31は、遊技盤10の前面より前方に突出し、側方に向けて緩やかに下傾する樹脂製の基部31Aと、基部31Aの前面に配置された複数の発光表示部31Bとを備える。基部31Aは、遊技盤10の前方を閉塞する窓8と球1個分の直径より狭い間隔を持って突出する誘導路として機能し、基部31Aに到達した球は、基部31Aの延長方向、即ち、遊技盤10の側方に誘導される。
【0019】
複数の発光表示部31Bは、基部31Aの前面に配設された光透過性を有する樹脂部材であって、例えばその表面が桜の花弁を模した形状に成形されている。また、基部31Aの前面に配設された複数の発光表示部31Bに対応する位置には、輝度調整可能な遊技部品としてのLEDや白熱電球からなる複数の発光体R1が配置される。当該発光体R1は、基部31A内に設けられた図外の取り付け部を介して、発光表示部31Bに対応する位置において固着されており、後述の演出制御装置200及びランプ制御基板200Cによって制御される。
【0020】
電飾部32:32は、遊技盤10の前面より前方に突出し、上下方向に延在する基部32Aと、基部32Aの前面に配置された発光表示部32Bとを備える。基部32Aは、前記基部31Aと同様に遊技盤10の前方を閉塞する窓8と球1個分の直径より狭い間隔を持って突出する誘導路として機能する。また、基部32Aの下部には、遊技領域10Aとステージ34とに連通する誘導通路35が開設され、遊技領域10A側の開口より誘導通路35に進入した球は、ステージ34側の開口からステージ34上に誘導される。
【0021】
発光表示部32Bは、基部32Aの前面に配設された光透過性を有する樹脂部材であって、例えば基部32Aの前面を覆うクリアパネルとして成形されている。また、発光表示部32Bの位置と対応する基部32Aの内部には、複数の発光体R2が図外の取り付け部を介して、内挿されており、複数の発光体R2から生じる光は、クリアパネルとして成形された発光表示部32Bを介して視認可能となっている。複数の発光体R2は、発光体R1と同様に後述の演出制御装置200及び駆動回路を搭載したランプ制御基板200Cによって制御される。
【0022】
電飾部33:33は、遊技盤10の前面上に配設され、遊技盤10の中央に向けて緩やかに下傾する金属製の基部33Aと、基部32Aの前面に配置された複数の発光表示部33Bとを備える。基部33Aは、前述の電飾部31;32よりも後方において延在する部材であって、ステージ34上から落下した球が基部33Aの前方を通過可能である。
発光表示部33Bは、基部33Aの前面に配設された光透過性を有する樹脂部材であって、前記発光表示部31Bと同様に、例えばその表面が桜の花弁を模した形状に成形されている。また、発光表示部33Bの位置と対応する基部33Aには、複数の発光体R3が埋設されており、複数の発光体R3から生じる光は、発光表示部33Bを介して視認可能となっている。複数の発光体R3は、発光体R1;R2と同様に後述の演出制御装置200及びランプ制御基板200Cによって制御される。
【0023】
以上のとおり、電飾装置30は、各部に設けられた複数の発光体R1乃至R3を備えており、発光体R1乃至R3は後述の演出制御装置200及びランプ制御基板200Cによって制御される。
具体的には、演出制御装置200内に格納された複数の点灯データに基づいて発光場所、発光タイミング、発光時間、発光長さ、点灯態様、輝度等の各要素が設定され、主として前述の識別図柄の変動表示の態様に合わせた制御がなされることにより、遊技を盛り上げるように動作する。
【0024】
以下、遊技盤10上に配設される複数の入賞部品について説明する。遊技盤10の略中央に配設された始動入賞部品40は、遊技盤10の盤面とネジ止めされる取り付け部を介して配置された取り込み基体40Aと、取り込み基体40Aの両側部に配設され、遊技盤10の背面に配設された図外のソレノイドSOL1の駆動により開閉動作する開閉翼40Bとを備える。取り込み基体40Aは、遊技盤10の盤面から前方に突出する盤体であって、上部及び両側部に形成された取り込み口から球を取り込み可能である。開閉翼40Bは、取り込み基体40Aの両側部に形成された取り込み口を閉塞する直立した閉鎖状態、及び、取り込み口を開放する逆ハの字状の開放状態をとり得る開閉体であって、球が始動入賞部品40内に取り込まれる可能性を高めるものである。
【0025】
開閉翼40Bの閉鎖状態から開放状態への変位は、後述の普図始動部品60を球が通過したことに基づいて主制御装置100により実行される普図抽選の結果が「当り」であることにより開始される。当該抽選の詳細についての説明は省略するが、普図抽選の結果が「当り」である場合の開放時間及び開放回数は、例えば0.5秒が1回、又は、1.2秒が3回等、複数のパターンから設定される。
【0026】
始動入賞部品40に取り込まれた球は、始動入賞部品40内に配設された始動入賞球検出センサー101によって検出された後に、遊技盤10の背面に配設された図外の排出通路を通過してパチンコ機1の外部に排出される。球の通過を検知した始動入賞球検出センサー101からの出力は、後述の主制御装置100に入力し、主制御装置100は、当該入力に基づいて前述の図柄変動制御処理を含む各種の制御処理を実行する。
【0027】
始動入賞部品40の下方に配設された大入賞部品50は、遊技盤10に開設された矩形の取り込み口の縁部を囲繞する開口部50Aと、開口部50Aを閉鎖又は開放する開閉板50Bとを備える。開閉板50Bは、遊技盤10の背面に配設された図外のソレノイドSOL2の駆動により開口部50Aの下部を回転中心として前方に開放する板体であって、開放した状態において遊技領域10A上を流下する球を開口部50A内に取り込む。
また、大入賞部品50の内部には、大入賞球検出センサー102が配設されており、大入賞部品50内に取り込まれた球は、大入賞球検出センサー102によって検出された後にパチンコ機1の外部に排出される。大入賞球検出センサー102は、主制御装置100と接続されており、主制御装置100は、大入賞球検出センサー102から出力される検出信号の入力に基づいて各種の制御処理を実行する。
【0028】
大入賞部品50の開閉板50Bの開放動作は、大当り遊技において実行される。ここで、大当り遊技とは、前述の液晶ディスプレイ20A上に識別図柄A乃至Cが「当り」を報知する態様で停止表示されたことに基づいて実行される遊技者にとって有利な遊技状態である。
当該大当り遊技が実行されると開閉板50Bが開放状態となってから所定時間が経過するか、又は、所定個数の球が検出されるまで開放状態となり、当該サイクル(ラウンド)が例えば15回繰り返される。つまり、大当り遊技においては、遊技領域10Aに打ち出された球は、大入賞部品50に取り込まれ易くなるため、大入賞部品50に取り込まれたことに対する賞球を短時間に得ることが可能となる。
【0029】
大入賞部品50の周囲には、弧状に形成された遊技領域10Aの下部に沿って複数の一般入賞部品65A乃至65Dが配設される。一般入賞部品65A乃至65Dは、前述の始動入賞部品40の取り込み基体40Aと略同様に遊技盤10の盤面から前方に突出する盤体であって、上部に形成された取り込み口から球を取り込み可能である。また、各一般入賞部品65A乃至65Dの内部には、それぞれ対応する一般入賞球検出センサー103が配設されており、一般入賞球検出センサー103から出力された検出信号は主制御装置100に入力する。また、一般入賞球検出センサー103に検出された球はパチンコ機1の外部に排出される。
【0030】
電飾装置30の両側部に配設された普図始動部品60は、上下が開口した通過型の始動部品である。各普図始動部品60の内部には、普図始動球検出センサー104が配設されており、普図始動球検出センサー104から出力される検出信号は、主制御装置100に入力する。また、前述のとおり球が普図始動部品60を通過することにより、主制御装置100による普図抽選が実行され、抽選の結果によって、図外のソレノイドSOL1が駆動し、開閉翼40Bが開放状態となる。
【0031】
遊技盤10の一方の側部に配設された盤面表示部70は、特図(特別図柄)表示ランプ71A、普図(普通図柄)表示ランプ71B、特図始動情報保留ランプ71C及び普図始動情報保留ランプ71Dとから構成される。
特図表示ランプ71Aは、例えば並列に配置された一対の7セグメントランプにより構成され、その停止態様により、始動球検出センサー101からの入力によって主制御装置100において実行される抽選結果(当り,外れ)を表示する。
例えば、抽選結果が「当り」である場合の停止態様は、同一数字が並列に停止する態様であり、「外れ」である場合の停止態様は、異なる数字、或いは、識別不能な記号が並列に停止する態様として予め設定されている。また、特図表示ランプ71Aの変動表示開始時期、及び停止表示時期は、前述の識別図柄表示装置20上に表示される識別図柄A乃至Cと略同期しており、遊技者は特図表示ランプ71A又は識別図柄A乃至Cの停止態様により抽選の結果を認識することができる。
【0032】
普図表示ランプ71Bは、例えばクリアパネル表面に丸やバツ等の記号が印刷された一対のランプにより構成され、その停止態様により、普図始動球検出センサー104からの入力によって主制御装置100において実行される普図抽選の結果(当り,外れ)を表示する。
【0033】
特図始動情報保留ランプ71C及び普図始動情報保留ランプ71Dは、例えば並列に配置された4つのランプにより構成される。特図始動情報保留ランプ71Cは、始動球検出センサー101からの入力によって主制御装置100において取得される始動情報(複数の乱数)の保留個数を点灯個数として表示する。本実施形態におけるパチンコ機1においては、保留可能な始動情報数を最大4つまでとしており、例えば識別図柄A乃至Cの変動表示中に始動入賞部品40に球が取り込まれた場合、4つの球が取り込まれるまでは、始動情報が保留される。なお、始動球検出センサー101からの入力に基づいて取得される始動情報の詳細については後述する。
普図始動情報保留ランプ71Dは、普図始動球検出センサー104からの入力によって主制御装置100において取得される始動情報(乱数)の保留個数を点灯個数として表示する。また、前記同様に保留可能な始動情報数は、最大4つまでとされており、例えば普図表示ランプ71Bが変動表示中に普図始動部品60を通過した場合、最大4つの球が通過するまでは、始動情報が保留される。なお、普図表示ランプ71Bが変動表示中である場合とは、例えば普図表示ランプ71Bの構成する一対のランプが交互に点滅した状態であり、変動が停止した状態とは、一対のランプのうちいずれか一方が点灯した状態である。
なお、遊技盤10には、上述した部品の他、球を誘導する複数の誘導釘や風車等の誘導部品、或いは、最下部において開口するアウト口が設けられており、遊技領域10A内に打ち出された球は、誘導部品により誘導されながらアウト口に向かって流下する。
【0034】
以下、上記構成からなるパチンコ機1の制御系について説明する。図2は、パチンコ機1の制御ブロック図である。
同図に示すようにパチンコ機1は、各種のセンサーからの検出信号に基づいて遊技全般の遊技処理を実行する主制御装置100と、主制御装置100から送信されるコマンドに基づいて所定の処理を実行する演出制御装置200、発射制御装置300、及び、払出制御装置400を主たる構成として備える。上記各制御装置は、演算手段としてのCPU、CPUの制御処理に必要なデータや制御プログラムが格納された記憶手段としてのROM、及び、制御処理に必要なデータを随時読み書き可能な記憶手段としてのRAMを有する所謂コンピュータとして構成される。
【0035】
主制御装置100は、入力側に接続された各種のセンサーからの入力に基づいて演出制御装置200、発射制御装置300及び払出制御装置400に対して必要なコマンドを送信する。
主制御装置100により送信されるコマンドとしては、演出制御装置200に対して送信される図柄変動コマンド、発射制御装置300に対して送信される発射禁止コマンド、払出制御装置400に対して送信される払出コマンド等が存在し、これらのコマンドを受信した各制御装置は、コマンドに含まれる情報を解析し、出力側に接続された各デバイスを駆動制御する。
主制御装置100のCPUの入力ポートには、入力中継基板100Aを介して始動入賞球検出センサー101、大入賞球検出センサー102、一般入賞球検出センサー103及び普図始動球検出センサー104がそれぞれ接続され、各センサーからの検出信号が入力する。
【0036】
主制御装置100のCPUの出力ポートには、盤面中継基板100Bを介してソレノイドSOL1,SOL2、特図表示ランプ71A、普図表示ランプ71B、特図始動情報保留ランプ71C、及び、普図始動情報保留ランプ71Dが接続され、各デバイスが主制御装置100から出力される駆動信号により駆動する。
【0037】
また、主制御装置100のCPUの出力側には、図外のインターフェースを介して演出制御装置200、発射制御装置300、払出制御装置400が接続され、各制御装置に対して主制御装置100により生成されたコマンドが送信される。
【0038】
発射制御装置300に送信される発射禁止コマンドは、例えば、窓8の開放や遊技盤10における球詰まり、或いは磁気や不正器具を検知した場合等に生成され、発射禁止コマンドを受信した発射制御装置300は、出力側に接続された回転角センサーの入力を無効化し、球発射機構の動作を行わない制御を実行する。
【0039】
払出制御装置400に送信される払出コマンドは、ROM内に格納された賞球数テーブルに基づいて生成される。賞球数テーブルは、始動入賞球検出センサー101、大入賞球検出センサー102、一般入賞球検出センサー103から出力された検出信号と当該検出信号に対する賞球個数とが規定されたテーブルであって、本実施例においては大入賞球検出センサー102を除く検出センサーに対応する賞球個数が3個に設定され、大入賞球検出センサー102に対応する賞球個数が15個に設定されている。
払出コマンドを受信した払出制御装置400は、払出コマンドに含まれる賞球個数情報に基づいて出力側に接続された賞球払出機構の駆動制御を実行し、所定の賞球を遊技者に対して払い出す。
【0040】
また、主制御装置100には、外部から供給される交流電源を直流に変換すると共に、各制御装置の駆動に必要な電圧に変換する電源供給部500が接続されている。
電源供給部500から出力される電力は、主制御装置100を介して図外の電力供給手段により各制御装置に対して供給される。なお、主制御装置100を介することなく電源供給部500から直接、電力を各制御装置に分配する構成としてもよい。
【0041】
以下、主制御装置100により生成される主要な図柄変動コマンド(演出制御指令)について説明する。
主制御装置100のROMには、基本的な遊技プログラムの他、特に球が始動入賞球検出センサー101によって検出されたことに基づいて読み出される複数のテーブルデータが格納される。
具体的には、大当りの成否を決定する大当り乱数テーブル、大当りの際の識別図柄A乃至Cの停止態様(組み合わせ)を決定する大当り図柄乱数テーブル、外れの際の識別図柄A乃至Cの停止態様(組み合わせ)を決定する外れ図柄乱数テーブル、リーチの有無を決定するリーチ乱数テーブル、リーチの際の識別図柄A及びCの停止態様(組み合わせ)を決定するリーチ図柄乱数テーブル、識別図柄A乃至Cの変動表示開始時に表示される変動時予告の有無を決定する変動時予告乱数テーブル、及び、リーチ成立後の変動様態を決定するリーチパターン乱数テーブル等を備える。
【0042】
上記各テーブルは、球が始動入賞球検出センサー101によって検出されたことに基づいて主制御装置100により取得される始動情報(当否(当り外れ)判定乱数,大当り図柄乱数,外れ図柄乱数,リーチ乱数,リーチ図柄乱数,変動時予告乱数,リーチパターン乱数)と対比され、取得された始動情報に対応する各テーブルに規定された情報が図柄変動コマンドとして送信される。また、始動情報は、RAM内に設けられた記憶領域内に一時的に記憶され、図柄変動コマンド生成時に用いられる。
本実施形態においては、始動情報の最大保留数が4個として設定されており、例えば識別図柄A乃至Cの変動表示中に取得された始動情報は、1番目の保留記憶領域内に格納され、後続の始動情報が取得される度に順次格納される。
【0043】
以下、始動情報と各テーブルとの関係について説明する。
当否判定乱数は、主制御装置100内に設けられたハードウェア又はソフトウェア上の乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば65535個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。
大当り乱数テーブルには、65535個それぞれの乱数に対応する当否結果(当り,外れ)が規定されており、主制御装置100は、取得した乱数と大当り乱数テーブルとを参照することにより、当否判定の結果を抽出する。なお、本実施形態においては、例えば当否結果が「当り」となる確率が、約350分の1程度に設定されている。そして、当該当否結果が「当り」である場合には、前述の大当り遊技が実行されることとなる。
【0044】
大当り図柄乱数は、当否判定乱数と同様に主制御装置100内に設けられた乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば250個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。
大当り図柄乱数テーブルには、250個それぞれの乱数に対応する識別図柄A乃至Cの組み合わせ(同一数字又は同一キャラクタ)が規定されており、主制御装置100は、取得した乱数と大当り図柄乱数テーブルとを参照することにより、識別図柄A乃至Cの組み合わせを抽出する。なお、大当り図柄乱数と大当り図柄テーブルによる識別図柄A乃至Cの組み合わせ抽出は、前述の当否結果が「当り」の場合のみに参照され、当否結果が「外れ」の場合、外れ図柄乱数及び外れ図柄乱数テーブルによる外れ図柄の組み合わせ抽出が実行される。
【0045】
外れ図柄乱数は、前記同様に主制御装置100内に設けられた乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば250個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。大当り図柄乱数テーブルには、250個それぞれの乱数に対応する識別図柄A乃至Cの組み合わせ(非同一数字又は非同一キャラクタ)が規定されており、主制御装置100は、取得した乱数と外れ図柄乱数テーブルとを参照することにより、識別図柄A乃至Cの組み合わせを抽出する。
【0046】
図3(a)に示すようにリーチ乱数は、前記同様に主制御装置100内に設けられた乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば200個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。リーチ乱数テーブルには、200個それぞれの乱数に対応するリーチの有無が規定されており、取得した乱数とリーチ乱数テーブルとを参照することにより、リーチの有無を抽出する。例えばリーチ乱数テーブルが参照された場合において、「リーチ有」が抽出される割合は全体の10%であるのに対し、「リーチ無」が抽出される割合は全体の90%に設定されている。ここで、リーチとは、3つの識別図柄A乃至Cの内、例えば識別図柄A及びCが先行して同一の数字又はキャラクタで停止表示され、他の識別図柄Bが変動表示中である状態を意味し、識別図柄Bが他の識別図柄A及びCと同一の数字又はキャラクタで停止表示されれば大当りとなる状態をいう。つまり、リーチが成立することにより、遊技者は、大当りへの期待を抱き易くなる。
【0047】
リーチ図柄乱数は、前記同様に主制御装置100内に設けられた乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば200個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。
リーチ図柄乱数テーブルには、200個それぞれの乱数に対応するリーチ用図柄(同一の数字又はキャラクタ)が規定されており、取得した乱数とリーチ図柄乱数テーブルとを参照することにより、リーチ状態となる識別図柄A及びCの組み合わせを抽出する。
なお、リーチ図柄乱数とリーチ図柄乱数テーブルによる識別図柄A及びCの組み合わせ抽出は、前述のリーチ乱数及びリーチ乱数テーブルによって「リーチ有」が抽出された場合のみに実行される。
【0048】
変動時予告乱数は、前記同様に主制御装置100内に設けられた乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば200個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。
図3(b)に示すように変動時予告乱数テーブルは、「リーチ有」の場合に参照されるリーチ用テーブルと「リーチ無」の場合に参照される非リーチ用テーブルとが存在する。
各変動時予告乱数テーブルは、200個それぞれの乱数に対応する変動時予告パターンが規定されている点で共通するが、「リーチ用」,「非リーチ用」とで、抽出される変動時予告パターンの割合が異なる。
例えば、非リーチ用変動時予告乱数テーブルが参照された場合において「予告なし」が抽出される割合は全体の75%であるのに対して、リーチ用変動時予告乱数テーブルが参照された場合における割合は全体の5%に設定されている。また、例えば予告パターン3が抽出される割合は、非リーチ用変動時予告乱数テーブルが参照された場合において2.5%,リーチ用変動時予告乱数テーブルが参照された場合において30%として設定されている。
つまり、リーチ用変動時予告乱数テーブルに規定された予告パターン3は、「リーチ有」である場合に抽出され易いパターンであり、予告パターン4はリーチである場合にのみ抽出されるパターン(リーチ確定パターン)であり、両予告パターンは、遊技者が抱くリーチへの期待感を極めて高めるパターンであると言える。
【0049】
ここで、本実施形態における変動時予告とは、識別図柄A乃至Cの変動表示の開始と同時、又は、僅かに遅れ、かつ、リーチ成立前に表示される演出であって、識別図柄表示装置20上に表示された識別図柄A乃至Cの背景画像を特定の背景画像に変化させる演出や、識別図柄表示装置20の全域に「リーチ!!」や「激熱!!」等のメッセージを表現する演出等、多様な演出が含まれる。
また、本実施形態においては、変動時予告のパターンをリーチの有無に基づいて抽出するものとして説明したが、これに限られるものではなくテーブルを更に細分化して当否結果及びリーチの有無に基づいて変動時予告のパターンを抽出するようにしてもよい。このような構成とすれば、遊技者に対してリーチへの期待感のみならず大当りへの期待感も抱かせることが可能となる。
【0050】
リーチパターン乱数は、前記同様に主制御装置100内に設けられた乱数カウンタ内より取得される。当該乱数カウンタは、例えば200個の整数値を取り得るループ式のカウンタである。図3(c)に示すように、リーチパターン乱数テーブルは、上述のリーチ乱数とリーチ乱数テーブルとにより、「リーチ有」が抽出された場合に参照されるテーブルであって、200個それぞれの乱数に対応する変動パターンが規定されている。また、リーチパターン乱数テーブルは、当否結果が「当り」である場合に参照される当り用リーチパターン乱数テーブルと、「外れ」である場合に参照される外れ用リーチパターン乱数テーブルとが存在し、それぞれのテーブルで抽出される変動パターンの割合が異なる。
例えば、外れ用リーチパターン乱数テーブルが参照された場合において「通常変動」が抽出される割合は全体の70%であるのに対して、当り用リーチパターン乱数テーブルが参照された場合における割合は全体の5%に設定されている。
また、例えばスーパーリーチ3が抽出される割合は、外れ用リーチパターン乱数テーブルが参照された場合において1.5%,当り用リーチパターン乱数テーブルが参照された場合において37.5%として設定されている。つまり、スーパーリーチ2,スーパーリーチ3は、当否結果が「当り」である場合に相対的に抽出され易いパターンであり、遊技者が抱く大当りへの期待感を極めて高めるパターンであると言える。
【0051】
ここで、本実施形態における通常変動とは、リーチ状態中において大当りへの期待感を煽る演出や、表現がなされない変動パターンであって、スーパーリーチとは、リーチ状態中において大当りへの期待感を煽る演出や、表現がなされる変動パターンである。
スーパーリーチにおける演出の具体例としては、例えば識別図柄Bの変動表示速度(スクロール速度)を通常変動の場合と比較して遅くして表示させること、背景データの変更、或いは特定のキャラクタを登場させて識別図柄Bを徐々に識別図柄A及びCに近づけながら停止表示させるような多様な演出を含む。
【0052】
以上のとおり、主制御装置100のROMに格納された各種のテーブルから抽出された情報は、図3(d)に示すような図柄変動コマンドとして生成され、更に演出制御装置200へ送信される。
演出制御装置200は、各種の情報が含まれた図柄変動コマンドを解析することにより、出力側のデバイスを駆動制御する。つまり、この場合の主制御装置100は、図柄変動コマンドを生成する図柄変動コマンド生成手段として機能すると共に、生成した図柄変動コマンドを演出制御装置200に送信する図柄変動コマンド送信手段として機能する。なお、図3(d)に示す図柄変動コマンドは例示であって、コマンドに含まれる情報の組み合わせによりその種別が無数に存在することは言うまでもない。また、図柄変動コマンドに含まれる情報は、図示したものに限られず、大当りへの期待感を高める他の予告や演出を含めるように設定してもよい。
【0053】
演出制御装置200は、上述の始動情報に基づいて生成された図柄変動コマンドを受信し、受信した図柄変動コマンドの内容に応じて出力側に接続されたスピーカ9、液晶表示装置20及び、発光体R1〜R3を駆動制御する。以下、演出制御装置200の周辺デバイスについて説明する。
【0054】
スピーカ9は、駆動回路としてのアンプ基板200Aを介して演出制御装置200と接続される。アンプ基板200Aは、演出制御装置200から出力される駆動信号に基づいて、遊技の進行に合わせた音響が発せられるようにスピーカ9を駆動する。
演出制御装置200のROM内には、複数の音響データが格納されており、例えば識別図柄A乃至Cの変動表示開始と共に発せられる変動中音響データ、変動時予告発生時に発せられる予告音データ、リーチ成立と同時に発せられるリーチ報知音声データ、スーパーリーチ発展時に発せられる効果音データ等が存在する。そして、これらの音響データは、主制御装置100から送信される変動コマンドの内容に応じてROM内から抽出され、RAMの記憶領域内に一時的に記憶される。
演出制御装置200は、当該音響データに含まれる各種の音響がスピーカ9から発せられるように識別図柄A乃至Cの変動表示開始、リーチ成立、スーパーリーチ発展の時期に合わせてアンプ基板200Aに適宜音響駆動信号を出力する。つまり、演出制御装置200は、この場合において音響制御手段として機能する。
【0055】
液晶表示装置20の液晶ディスプレイ20Aは、駆動回路としての変動制御基板200Bを介して演出制御装置200と接続される。変動制御基板200Bは、演出制御装置200から出力される駆動信号に基づいて、液晶ディスプレイ20A上に表示される識別図柄A乃至Cを変動表示、停止表示させる。
より詳細には、演出制御装置200のROM内には、上述した変動時予告、或いは、スーパーリーチの際に用いられる画像データや動画データ等、リーチ或いは大当りへの期待感を向上させるための多様な演出データが格納されている。そして、これらの演出データは、主制御装置100から送信される変動コマンドの内容に応じてROM内から抽出され、RAMの記憶領域内に一時的に記憶される。
演出制御装置200は、当該演出データに含まれる各種の演出が液晶ディスプレイ20A上において表現されるように変動制御基板200Bに適宜演出駆動信号を出力する。つまり、演出制御装置200は、この場合において識別図柄変動制御手段として機能する。
【0056】
液晶表示装置20のバックライト20B及び発光体R1乃至R3は、駆動回路としてのランプ制御基板200Cを介して演出制御装置200と接続される。ランプ制御基板200Cは、演出制御装置200から出力される駆動信号に基づいて、所定の輝度により発光体R1乃至R3及びバックライト20Bを発光させる。
演出制御装置200のROM内には、発光体R1乃至R3の点灯パターンが規定された複数の点灯データと、発光体R1乃至R3の輝度が規定された輝度設定テーブルとが格納されており、点灯データ及び輝度設定テーブルに基づいて発光体R1乃至R3の発光が制御される。
【0057】
図4(a)に示すように、点灯データは、複数のデータに細分化されており、例えば点灯データ1は、主制御装置100からの図柄変動コマンドの割込み待機状態においてセットされるデータである。その点灯態様としては、例えば発光体R1;R3を所定周期で交互に点灯させるような態様が挙げられる。
また、点灯データ2は、図柄変動コマンドの受信に基づいてセットされるデータである。その点灯態様としては、液晶表示装置20上において表示される識別図柄A乃至Cの変動表示開始と同時に発光体R1;R3を点灯データ1による点灯よりも早い周期で点灯させるような態様が挙げられる。
また、点灯データ3は、受信した図柄変動コマンドに「変動時予告」が含まれている場合にセットされるデータである。その点灯態様としては、変動時予告演出と同時に発光体R2を点滅させるような態様が挙げられる。
また、点灯データ4は、受信した図柄変動コマンドに「リーチ有」が含まれている場合にセットされるデータである。その点灯態様としては、液晶表示装置20上において先行して停止表示される識別図柄A及びCのリーチ成立と同時に発光体R1;R3の両方を点灯させるような態様が挙げられる。
また、点灯データ5は、受信した図柄変動コマンドに「スーパーリーチ」が含まれている場合にセットされるデータである。その点灯態様としては、スーパーリーチ発展時に発光体R2を点灯データ3におけるものよりも更に高速で点滅させるような態様が挙げられる。
また、点灯データ6は、大当り遊技時にセットされるデータである。その点灯態様としては、発光体R1乃至R3を時計回りに高速で交互に点滅させるような態様が挙げられる。
つまり、ROM内に格納された点灯データは、遊技の進行状況に合わせて演出制御装置200により用いられるデータであって、演出制御装置200は、現在の遊技状態(コマンド割込み待機状態、又は、大当り遊技)又は図柄変動コマンドの内容に応じて対応する点灯データをROMから抽出し、RAM内の記憶領域に一時的に格納する。
そして、演出制御装置200は、当該点灯データに含まれる点灯態様により発光体R1乃至R3が発光するようにランプ制御基板200Cに適宜発光駆動信号を出力する。つまり、演出制御装置200は、この場合において発光体制御手段として機能する。
【0058】
次に点灯データとは別に格納された輝度設定テーブルについて説明する。
図4(b)に示すように、輝度設定テーブルは、図柄変動コマンドの受信回数(識別図柄の変動表示回数)とこれに対応する輝度係数とが規定されたテーブルである。
図柄変動コマンドの受信回数は、変動表示回数計測手段としてのコマンド計測カウンタにより逐次カウントされており、コマンド計測カウンタは、主制御装置100から図柄変動コマンドが送信される度にカウント値を1加算する。
また、輝度係数とは、輝度低減前の発光体R1乃至R3の通常輝度(最大輝度)を100とした場合の輝度低下の割合を示す指数である。なお、コマンド計測カウンタのカウント値は、所定時間の経過によりクリア処理される。具体的には、主制御装置100に入力する各検出センサーからの信号が一定時間に渡って入力されない場合には、遊技者による遊技が実行されていないものとしてコマンド計測カウンタのカウント値を「0」に復帰させる。
【0059】
同図に示すように輝度係数は、コマンド受信回数が所定の回数(50回ごと)を超える度に、低下前の輝度に対して5%低下するように規定されており、例えばコマンド受信回数が0回から50回までの間は、発光体R1乃至R3の輝度は最も明るい通常輝度(最大輝度)で発光がなされる。
一方、コマンド受信回数が50回を超え、100回に到達するまでは、バックライト20B及び発光体R1乃至R3の輝度が低下前の輝度(ここでは最大輝度)に対して5%低下した輝度で発光がなされる。また、コマンド受信回数が100回を超え、150回に到達するまでは、バックライト20B及び発光体R1乃至R3の輝度が低下前の輝度(輝度係数95%)に対して更に5%低下した輝度で発光がなされる。
つまり、輝度設定テーブルには、コマンド受信回数の増加により段階的に低下する輝度係数が規定されており、より詳細には、コマンド受信回数(変動表示回数)の所定区間ごとに輝度係数が漸次低下するように規定されている。
【0060】
演出制御装置200は、上記輝度設定テーブルに規定された輝度係数に基づいて発光体R1乃至R3の輝度を設定する。詳細には、輝度係数に基づいて電源供給部500から主制御装置100を介して受電した電力の電圧値を低下させることにより、ランプ制御基板200Cを介して発光体R1乃至R3に供給される電力の電流値を低下させ、輝度を直接的に低減する処理や、ランプ制御基板200Cに対して輝度係数に応じた輝度調整信号を出力し、ランプ制御基板200Cにより発光体R1乃至R3の輝度を間接的に低減させる制御を実行するようにしてもよい。つまり、この場合において演出制御装置200は、輝度調整手段として機能する。
【0061】
以下、図5,6のフローを参照して、上述の主制御装置100による変動コマンド生成,送信処理、演出制御装置200による発光体制御処理、輝度調整処理について説明する。
図5に示すように、S100において主制御装置100は、RAMの記憶領域内に始動情報が格納されているかを判定する。判定がYESの場合S101に移行し、NOの場合処理を終了する。
【0062】
S101において主制御装置100は、現在の遊技状態が大当り遊技であるかを判定する。判定がNOの場合、S102に移行し、YESの場合処理を終了する。なお、現在の遊技状態の判定は、図外の遊技状態フラグのON,OFFにより判定される。また、本実施形態における遊技状態としては、「通常状態」、当該「通常状態」よりも当否結果が「当り」となる確率が高く設定された「確率変動状態」及び「大当り遊技状態」が存在する。
そして、S101の判定により大当り遊技中には変動コマンドの生成が実行されないこととなる。
【0063】
S102において主制御装置100は、識別図柄A乃至Cが変動表示中であるかを判定する。判定がYESの場合、S103に移行し、NOの場合、S104に移行する。
【0064】
S103において主制御装置100は、識別図柄A乃至Cの変動表示開始と共に設定される変動時間タイマが「0」であるかを判定し、判定がYESの場合S104に移行し、NOの場合、判定処理をループして行う。
つまり、S102,S103の処理に示すように、識別図柄A乃至Cの変動表示中においては、変動コマンドの生成が実行されないこととなる。
【0065】
S104において主制御装置100は、RAM内に最先に格納された始動情報を読み出すと共に、S105において対応する乱数テーブルを読み出す。
そして、S106において主制御装置100は、各乱数テーブルから前述した複数の情報を抽出して図柄変動コマンドを生成すると共に、生成した図柄変動コマンドを演出制御装置200に対して送信する。
【0066】
主制御装置100は、S107において識別図柄A乃至Cの変動時間を変動時間タイマに設定する。ここで、変動時間は例えば前述の変動態様乱数テーブルから抽出される変動パターンと対応して複数の変動時間(12秒,30秒,60秒,90秒等)が予め設定されている。主制御装置100は、S108においてRAM内に格納されている始動情報をデクリメントすると共に、後続の始動情報が存在する場合には当該始動情報をビットシフトする。
【0067】
次に、図柄変動コマンドを受信した演出制御装置200の処理について説明する。
図5(b)に示すように、演出制御装置200は、S200において主制御装置100から送信される図柄変動コマンドの割込みがあるかを判定し、YESの場合S201に移行し、NOの場合処理を終了する。
演出制御装置200は、S201において図柄変動コマンドの受信に基づいてコマンド計測カウンタの値を1加算し、S202に移行する。演出制御装置200は、S202において輝度設定処理に移行し、輝度設定処理終了後、S203に移行する。
【0068】
演出制御装置200は、S203において、図柄変動コマンドに含まれる各種の情報に基づいて、必要な演出データ及び音響データをROMから読み出し、S204において演出データ及び音響データに対応する演出駆動信号及び音響駆動信号をそれぞれ識別図柄A乃至Cの変動表示開始から停止表示に至るまでの所定のタイミングで出力する。
各信号の出力時期は、図柄変動コマンドに含まれる各情報や変動時間情報により予め設定されており、演出駆動信号が出力されることにより、例えば識別図柄A及びCが変動表示開始から所定時間後にリーチとなり、或いは、リーチを経てスーパーリーチへと発展する。また、音響駆動信号が出力されることにより、例えば識別図柄A乃至Cの変動表示の開始と共に前述した変動中音響がスピーカ9から発せられ、リーチ成立と同時にリーチ報知音声がスピーカ9 から発せられる。
【0069】
次に、図6を参照して、S202において実行される輝度設定処理について説明する。
輝度設定処理は、前述の発光体制御手段により実行されるS300〜S307までの発光体制御処理、及び、輝度調整手段により実行されるS400〜S406までの輝度調整処理とからなり、所定の条件を満たしたことに基づいて発光体R1乃至R3の輝度を低減させる処理である。なお、本実施例においては、発光体R1乃至R3のみを輝度低減の対象としているが、バックライト20Bの輝度を低減させる構成としてもよい。
【0070】
演出制御装置200は、S300において点灯データ2をROMから読み出し、RAM内の記憶領域に一時的に格納する。前述のとおり、点灯データ2には、識別図柄A乃至Cの変動表示開始時に発光する発光体R1及びR3の点灯態様が含まれており、点灯データ2は、図柄変動コマンドを受信する度に毎回セットされるデータである。
【0071】
演出制御装置200は、S301において図柄変動コマンド内に「変動時予告」が含まれているかを判定し、YESの場合S302に移行し、NOの場合S303に移行する。
演出制御装置200は、S302において点灯データ3をROMから読み出し、RAM内の記憶領域に一時的に格納する。前述のとおり、点灯データ3には、予告演出と同時に発光体R2を点滅させるような点灯態様が含まれており、点灯データ3は、いずれかの「変動時予告」(予告パターン1乃至4)が含まれていることを条件としてセットされる。
【0072】
演出制御装置200は、S303において図柄変動コマンド内に「リーチ有」との情報が含まれているかを判定し、YESの場合S304に移行し、NOの場合S305に移行する。演出制御装置200は、S304において点灯データ4をROMから読み出し、RAM内の記憶領域に一時的に格納する。前述のとおり、点灯データ4には、識別図柄A及びCのリーチ成立と同時に発光体R1;R3の両方を点灯させるような態様が含まれており、点灯データ4は、「リーチ有」が含まれていることを条件としてセットされる。
【0073】
演出制御装置200は、S305において図柄変動コマンド内に「スーパーリーチ」が含まれているかを判定し、YESの場合S306に移行し、NOの場合S307に移行する。演出制御装置200は、S306において点灯データ5をROMから読み出し、RAM内の記憶領域に一時的に格納する。前述のとおり、点灯データ5には、スーパーリーチ発展時に発光体R2を点灯データ3におけるものよりも更に高速で点滅させるような態様が含まれており、点灯データ5は、いずれかの「スーパーリーチ」が含まれていることを条件としてセットされる。
【0074】
演出制御装置200は、S307において点灯データ1をROMから読み出し、RAM内の記憶領域に一時的に格納する。前述のとおり、点灯データ1は、発光体R1;R3を所定周期で交互に点灯させるような態様を含むものであり、点灯データ1は、図柄変動コマンドを受信する度に毎回セットされるデータである。
より詳細には、点灯データ1に基づく発光体R1;R3の発光は、図柄変動コマンドに基づいて変動表示を開始した識別図柄A乃至Cが、所定の変動時間経過後に停止表示された時点から次回の変動表示が開始されるまでのコマンド割込み待機時状態中に開始される。
つまり、点灯データ1に基づく発光体R1;R3の発光は、図柄変動コマンドに基づく識別図柄A乃至Cの停止表示後に毎回実行され、次回の変動表示が開始する前に終了する。
【0075】
図7は、図柄変動コマンドに含まれる各種の情報と点灯データとの関係を示す模式図である。同図に示すように、上述した発光体制御処理においては、変動コマンドに含まれる各種の情報に応じて複数種の点灯データの組み合わせが構成され、各点灯データがRAM内の格納領域に記憶される。例えば、同表中、(1)の組み合わせは、変動コマンド中に「変動時予告」及び「リーチ」共にいずれも「無」との情報が存在する場合の組み合わせであり、この場合、識別図柄A乃至Cの変動表示開始時に用いられる点灯データ2、及び、識別図柄A乃至Cの停止表示後に用いられる点灯データ1との組み合わせとなる。
同表中、例えば(4)の組み合わせは、図柄変動コマンド中に「変動時予告」,「リーチ」,「スーパーリーチ」いずれの情報も存在する場合であり、この場合、識別図柄A乃至Cの変動表示開始時に用いられる点灯データ2、及び、識別図柄A乃至Cの停止表示後に用いられる点灯データ1の他、点灯データ3乃至5全てのデータの組み合わせとなる。
以下、(2),(3)にも示すように、図柄変動コマンドに含まれる情報により、点灯データの組み合わせが決定されることとなる。
【0076】
図6に戻り、S400以降の輝度調整処理について説明する。輝度調整処理は、前述の発光体制御処理によりセットされた点灯データに基づいて制御される発光体R1乃至R3の輝度を設定する処理である。
【0077】
演出制御装置200は、S400において図柄変動コマンドが輝度低減種別であるかを判定する。YESの場合S401に移行し、NOの場合S405に移行する。
ここで、本実施形態における輝度低減種別は、例えば図柄変動コマンド内に変動時予告「パターン3」、又は、「リーチ有」が含まれる場合として予め設定しており、図柄変動コマンドが当該情報を含む種別である場合、判定がYESとなり、それ以外の場合、判定がNOとなる。
なお、いずれの情報を含む図柄変動コマンドを輝度低減種別として設定するかは、任意であり、例えばスーパーリーチの有無等を契機として設定してもよい。
【0078】
演出制御装置200は、S401において、ROM内に格納された前述の輝度設定テーブルを読み込み、S402に移行する。
演出制御装置200は、S402においてS401で読み込んだ輝度設定テーブルと、前述のコマンド計測カウンタによりカウントされた値(変動表示回数)を比較し、現在の変動表示回数が輝度設定テーブルに規定された輝度係数と対応する所定の受信回数を超えているかを判定する。YESの場合S403に移行し、NOの場合、S405に移行する。
ここで、判定がYESとなる場合とは、例えば現在の変動表示回数が120回であり、かつ、輝度係数が100%、或いは、95%である場合等が想定される。また、判定がNOとなる場合とは、現在の変動表示回数が120回であり、かつ、輝度係数が90%である場合等が想定される。
【0079】
演出制御装置200は、S403において輝度低減フラグを更新し、S404に移行する。
輝度設定フラグは、RAM内の記憶領域内に格納された複数存在する輝度係数(100%〜50%)ごとに設定されるフラグであって、各輝度係数に対応する輝度設定フラグが切り替えられる(0→1,1→0)。輝度設定フラグの状態は、S405の発光駆動信号出力処理において参照される。
輝度設定フラグの切り替えは、前述の輝度設定テーブルに規定された輝度係数に基づいて実行され、例えば現在の輝度係数が100%であり、変動表示回数が55回である場合、輝度係数95%に対応する輝度設定フラグがONとなり、輝度係数100%に対応する輝度設定フラグがOFFとされる。なお、更新前の輝度設定フラグがOFFとされるタイミングはS405の発光駆動信号出力処理完了時点に設定される。
また、例えば変動表示回数が51から100回までの区間において輝度係数95%に対応する輝度設定フラグがONとなっておらず、かつ、現在の変動表示回数が例えば120回である場合には、輝度係数90%と対応する輝度設定フラグをONとすることにより輝度を2段階低減させる処理を実行する。
【0080】
演出制御装置200は、S404において、輝度低減解除契機であるかを判定する。YESの場合S406に移行し、NOの場合S405に移行する。
ここで、本実施形態における輝度低減解除契機は、図柄変動コマンド内に変動時予告として「予告パターン3」或いは「予告パターン4」又は「リーチ有」が含まれ、かつ、現在の輝度が95%以下である場合に設定している。当該条件を満たす場合判定がYESとなり、それ以外の場合、判定がNOとなる。
なお、輝度低減解除については後述するが、概略、図柄変動コマンドに「予告パターン3」或いは「予告パターン4」又は「リーチ有」が含まれる場合に、変動時予告、リーチ成立、或いは、スーパーリーチ発展と共に、点灯データ3,点灯データ4又は点灯データ5に基づいて発光する発光体R1乃至R3の輝度を一時的に通常輝度(輝度係数100%)に復帰させる処理である。なお、輝度低減解除契機を構成する図柄変動コマンドに含まれる情報(図柄変動コマンドの種別)をいずれの情報とするかは任意に設定可能であり、例えばスーパーリーチの有無により設定してもよい。
【0081】
演出制御装置200は、S405において、S300〜S307の処理によりセットされた各点灯データ1乃至5、及び、輝度設定フラグの状態に基づいて識別図柄A乃至Cの変動表示開始、変動時予告、リーチ成立、スーパーリーチ発展、識別図柄A乃至Cの停止表示等の各タイミングに合わせてランプ制御基板200Cに対して発光駆動信号を出力し、発光体R1乃至R3を所定の点灯態様及び輝度により発光させる。
特に、演出制御装置200は、S403において輝度設定フラグの更新がなされている場合、所定のタイミングにより発光体R1乃至R3の輝度を低減する。
【0082】
以下、図8を参照し、図柄変動コマンドに基づいて変動表示される識別図柄A乃至Cの態様と、輝度低減の関係について説明する。
【0083】
図8(a)は、前述の輝度調整処理において、輝度設定フラグの更新がなされない場合の輝度調整処理を示すモデルである。同図に示すように当該モデルの条件は、現在の輝度係数100%、現在の変動表示回数が1回から50回、図柄変動コマンドに含まれる情報が変動時予告「パターン1」,リーチ「有」,リーチパターンが「通常変動」である。
上記条件においては、まず、図柄変動コマンドが輝度低減契機として設定された「リーチ」を含むものであるからS400の判定がYesとなり、S401を経由してS402に移行するが、現在の輝度係数100%、かつ、現在の変動表示回数が1回から50回であることからS402の判定がNoとなり、S403の輝度低減フラグ更新処理を行うことなくS405に移行する。
【0084】
同図において、図柄変動コマンドの受信により液晶表示装置20上に表示された識別図柄A乃至Cは、コマンド割込み待機状態からt1の時点において変動表示を開始する。
当該変動表示の開始と共に、輝度調整手段は、S405において輝度低減フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ2による発光体R1,R3の発光を通常輝度により開始する。
次に、識別図柄A乃至Cの変動表示開始から所定時間経過後、t2の時点において変動時予告(パターン1)が発生すると、当該予告の発生と同期して輝度設定フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ3による発光体R2の発光を通常輝度により開始する。当該点灯データ3による発光は、変動時予告が終了するt3時点まで継続し、変動時予告終了と同期して終了する。
また、変動予告の終了から所定時間が経過し、t4において識別図柄A及びCによるリーチが成立すると、当該リーチの成立と同期して輝度設定フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ4による発光体R2の発光を通常輝度により開始する。
当該点灯データ4による発光は、リーチの成立(t4)から通常変動を経て識別図柄Bが停止表示されるt6まで継続し、停止表示期間の終了と同期して終了する。なお、停止表示期間は、遊技者に対して遊技結果(抽選結果)が外れであったことを認識させるための期間であって、変動(通常変動)が終了するt5からt6までの期間であり、例えば1秒として設定される。そして、この停止表示期間において識別図柄A乃至Cは、変動が完全に停止した状態として維持される。
以上、本モデルにおいては、一回の変動がt1からt6に至るまで継続し、t6経過後に再びコマンド待機状態に復帰する。
t6を経てコマンド待機状態に復帰した場合、当該コマンド待機状態への復帰と同期して輝度設定フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ1による発光体R1,R3の発光を通常輝度により開始する。当該点灯データ1による発光は、t7における次変動が開始されるまで(図柄変動コマンドを受信するまで)継続する。
【0085】
図8(b)は、前述の輝度調整処理において、輝度設定フラグの更新がなされた場合の輝度調整処理を示すモデルである。同図に示すように当該モデルの条件は、現在の輝度係数100%、現在の変動表示回数が51回から100回、図柄変動コマンドに含まれる情報が変動時予告「パターン1」,リーチ「有」,リーチパターンが「通常変動」である。つまり、図8(a)に示すモデルと比較して、現在の変動表示回数が異なる条件である。
上記条件においては、まず、図柄変動コマンドが輝度低減契機として設定された「リーチ」を含むものであるからS400の判定がYesとなり、S401を経由してS402に移行する。そして、S402においては現在の輝度係数100%、かつ、現在の変動表示回数が51回から100回であることから判定がYesとなり、S403の輝度低減フラグ更新処理を実行し、S405に移行する。なお、S404,S406の処理については後述する。
【0086】
同図において、図柄変動コマンドの受信により液晶表示装置20上に表示された識別図柄A乃至Cは、コマンド割込み待機状態からt1の時点において変動表示を開始し、以下図8(a)に示す態様と同様の態様により、発光体R1乃至3を制御する。
一方、演出制御装置200は、S403において輝度設定フラグが更新されていることに基づいて、停止表示期間が終了するt6経過後、コマンド待機状態への復帰と同期して更新後の輝度設定フラグ(輝度係数95%)に基づいて、予めセットされた点灯データ1による発光体R1,R3の発光を開始する。つまり、発光体R1,R3の輝度は、コマンド待機状態への復帰と同時に低減され、次変動が開始されるt7以降においても更新後の輝度設定フラグ(輝度係数95%)に基づいて発光体R1乃至R3の発光がなされる。
【0087】
以上のように、図柄変動コマンドの種別が「リーチ」を含む種別であることに基づいて輝度設定フラグが更新された場合において、輝度を低減するタイミングを識別図柄A乃至Cの変動表示停止後、コマンド待機状態への復帰と同時とすることにより、遊技者によって輝度が低減したことを覚られる可能性が少なくなる。即ち、遊技中の遊技者は、通常、リーチが成立するt4から識別図柄Bが停止表示されるt5乃至t6までの期間を最も注視して識別図柄Bの行方を見守るものであるため、識別図柄Bが停止表示されてから次変動が開始されるまで(t6後からt7)の間、より詳細にはコマンド待機状態への復帰と同時に輝度を低減するようにすれば、遊技者により輝度が低減したことを気付かれることなく、つまり遊技者に違和感を与えることなく輝度を低減することが可能となる。
【0088】
図8(c)は、図8(b)と同様に輝度設定フラグの更新がなされた場合の輝度調整処理を示すモデルである。同図に示すように当該モデルの条件は、現在の輝度係数100%、現在の変動表示回数が51回から100回、図柄変動コマンドに含まれる情報が変動時予告「パターン3」,リーチ「有」,リーチパターンが「スーパーリーチ1」である。
上記条件においては、まず、図柄変動コマンドが輝度低減契機として設定された「パターン3」を含むものであるからS400の判定がYesとなり、S401を経由してS402に移行する。そして、S402においては現在の輝度係数100%、かつ、現在の変動表示回数が51回から100回であることから判定がYesとなり、S403の輝度低減フラグ更新処理を実行し、S405に移行する。
【0089】
図柄変動コマンドの受信により液晶表示装置20上に表示された識別図柄A乃至Cは、コマンド割込み待機状態からt1の時点において変動表示を開始する。
当該変動表示の開始と共に、輝度調整手段は、S405において更新前の輝度低減フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ2による発光体R1,R3の発光を開始する。
次に、識別図柄A乃至Cの変動表示開始から所定時間経過後、t2の時点において変動時予告(パターン3)が発生すると、当該予告の発生と同期して輝度設定フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ3による発光体R2の発光を通常輝度により開始する。当該点灯データ3による発光は、変動時予告が終了するt3時点まで継続し、変動時予告終了と同期して終了する。
また、演出制御装置200は、変動時予告が終了するt3経過後、リーチが成立するt4よりも前に既に点灯データ2に基づいて発光がなされている発光体R1,R3の輝度を更新後の輝度設定フラグ(輝度係数95%)に基づいて低減し、以降、リーチ成立と対応する点灯データ4、スーパーリーチと対応する点灯データ5、コマンド待機状態と対応する点灯データ1について、更新後の輝度設定フラグ(95%)による発光体R1乃至R3の発光を実行する。
【0090】
以上のように、図柄変動コマンドの種別が変動時予告「パターン3」を含む種別であることに基づいて輝度設定フラグが更新された場合において、輝度を低減するタイミングを上記「パターン3」と対応する変動時予告演出終了後とすることにより、遊技者によって輝度が低減したことを覚られる可能性が少なくなる。
即ち、遊技中の遊技者は、通常、変動時予告が発生した場合、当該変動時予告の種類(パターン)を最も注視して見守るものであるため、当該変動時予告が終了してからリーチが成立するまでの間、より詳細には変動時予告終了後、リーチ成立前に表示される通常画面への復帰と同時に輝度を低減するようにすれば、遊技者により輝度が低減したことを気付かれることなく、つまり遊技者に違和感を与えることなく輝度を低減することが可能となる。
【0091】
以上、図8(a)乃至(c)に示したとおり、上記S400〜S405に至る一連の処理により、パチンコ機1の消費エネルギーを確実に低減することが可能となる。また、輝度低減の時期が、輝度低減契機を含む図柄変動コマンドに基づいて実行される演出(図示の場合、変動時予告又はリーチ)終了後、かつ、当該演出からの復帰時であることから、識別図柄A乃至Cの変動表示開始、変動予告開始、リーチ成立と同時に輝度が低下することがなくなり、輝度の変化によって不利益な変動表示、変動時予告、或いはリーチであると認識される等、遊技者が抱く違和感を確実に払拭することが可能となる。
【0092】
また、輝度低減の条件を図柄変動コマンドの受信回数(識別図柄の変動表示回数)のみに依存することなく、図柄変動コマンドに含まれる情報(図柄変動コマンドの種別)により区分すれば、輝度低下の頻度にバラツキが生じ、遊技時間や変動表示回数のみに基づいて輝度を画一的に低下させる場合と比較して輝度が低下したことを遊技者に対して分かり難くすることが可能となる。
【0093】
引き続き、S406の処理について説明する。S406において演出制御装置200は、S404における輝度低減解除契機の判定がYesであることに基づき、S300〜S307の処理によりセットされた各点灯データに基づく発光の一部の発光について輝度の低減を解除し、通常輝度により発光させる。
【0094】
図9は、輝度低減解除を含む輝度調整処理を示すモデルである。
同図に示すように当該モデルの条件は、現在の輝度係数80%、現在の変動表示回数が251回から300回、図柄変動コマンドに含まれる情報が変動時予告「パターン3」,リーチ「有」,リーチパターンが「スーパーリーチ1」である。
上記条件においては、まず、図柄変動コマンドが輝度低減契機として設定された変動時予告「パターン3」又は「リーチ」を含むものであるからS400の判定がYesとなり、S401を経由してS402に移行する。そして、現在の輝度係数80%、かつ、現在の変動表示回数が251回から300回であることからS402の判定がYesとなり、S403の輝度低減フラグ更新処理(輝度係数75%)が実行される。
また、S404の判定においては、現在の輝度が80%、かつ、図柄変動コマンドが変動時予告「パターン3」又は「リーチ」を含むものであるから判定がYesとなり、S406に移行する。
【0095】
同図において、図柄変動コマンドの受信により液晶表示装置20上に表示された識別図柄A乃至Cは、コマンド割込み待機状態からt1の時点において変動表示を開始する。
当該変動表示の開始と共に、輝度調整手段は、S405において更新前の輝度低減フラグ(輝度係数80%)に基づいて、予めセットされた点灯データ2による発光体R1,R3の発光を開始する。
次に、識別図柄A乃至Cの変動表示開始から所定時間経過後、t2の時点において変動時予告(パターン3)が発生すると、当該予告の発生と同期して更新前の輝度設定フラグ(輝度係数80%)に関わらず、予めセットされた点灯データ3による発光体R2の発光を通常輝度により開始する。当該点灯データ3に基づく通常輝度による発光は、変動時予告が終了するt3時点まで継続し、変動時予告終了と同期して終了する。つまり、本来低減されるべき輝度が変動時予告の開始と同時に解除される。
また、演出制御装置200は、変動時予告が終了するt3経過後、リーチが成立するt4よりも前に既に点灯データ2に基づいて発光がなされている発光体R1,R3の輝度を更新後の輝度設定フラグ(輝度係数75%)に基づいて低減する。
また、変動予告の終了から所定時間が経過し、t4において識別図柄A及びCによるリーチが成立すると、更新後の輝度設定フラグ(輝度係数75%)に関わらず当該リーチの成立と同期して輝度設定フラグ(輝度係数100%)に基づいて、予めセットされた点灯データ4による発光体R1及びR3の発光を通常輝度により開始する。つまり、本来低減されるべき輝度がリーチ成立と同時に解除される。当該点灯データ4による発光は、リーチの成立(t4)からスーパーリーチを経て識別図柄Bが停止表示されるt7まで継続し、停止表示期間の終了と同期して終了する。
また、演出制御装置200は、スーパーリーチの開始と共に、点灯データ5に基づくR2の発光を前記同様に更新後の輝度設定フラグ(輝度係数75%)に関わらず通常輝度により開始する。つまり、本来低減されるべき輝度がスーパーリーチの開始と同時に解除される。
演出制御装置200は、停止表示期間が終了するt7経過後、コマンド待機状態への復帰と同期して更新後の輝度設定フラグ(輝度係数75%)に基づいて、予めセットされた点灯データ1による発光体R1,R3の発光を開始する。そして、次変動が開始されるt8以降においても更新後の輝度設定フラグ(輝度係数75%)に基づいて発光体R1乃至R3の発光がなされる。
【0096】
このように、S404,S406において輝度低減解除処理が実行されることにより、例えば識別図柄A乃至Cの変動表示開始と共に、点灯データ2に基づいて輝度が低減された状態で発光する発光体R1,R3に対して、変動時予告(予告パターン3,予告パターン4)やリーチ、或いは、スーパーリーチの出現と同時に発光体R1乃至R3が突如として通常輝度により発光するため、その輝度差により遊技者が受ける視覚的効果を極めて向上させることができ、演出効果にメリハリを与えることが可能となる。更に、輝度低減解除処理がなされる場合においても、輝度低減の時期が、輝度低減契機を含む図柄変動コマンドに基づいて実行される演出終了後、かつ、当該演出からの復帰時であることから、識別図柄A乃至Cの変動表示開始、変動予告開始、リーチ成立と同時に輝度が低下することがなくなり、輝度の変化によって不利益な変動表示、変動時予告、或いはリーチであると認識される等、遊技者が抱く違和感を確実に払拭することが可能となる。
【0097】
以上説明したとおり、上記実施形態に係るパチンコ機1によれば、発光体R1乃至R3の輝度を段階的に低減することにより、パチンコ機1の消費エネルギーを確実に削減することが可能となる。また、発光体R1乃至R3の輝度を低減する時期が、輝度低減契機を含む図柄変動コマンドに基づいて実行される演出終了後、より詳細には演出終了後、かつ、当該演出からの復帰時であることから、輝度が低下したことに基づいて遊技者が感じる違和感を確実に払拭することが可能となる。
また、発光体R1乃至R3の輝度が低減された状態であっても、所定の条件が伴うことにより、発光体R1乃至R3の輝度を一時的に通常輝度に復帰させる処理を実行することにより、輝度差により遊技者が受ける視覚的効果を極めて向上させることができ、演出効果にメリハリを与えることが可能となる。
【0098】
以上、本発明の要旨を実施形態を通じて説明したが、本発明は上記実施形態に何等限定されるものではなく、例えば以下に説明する態様とすることも可能である。
【0099】
上記実施形態においては、輝度を低減する条件を、図柄変動コマンド内に変動時予告「パターン3」又は、「リーチ有」が含まれることとして設定したが、当該条件を設定した理由は、その出現頻度を考慮したものであり、図3(b)に示す抽出確率に基づいて設定したものである。よって、輝度を低減する条件を例えば「予告パターン1」として設定すれば、輝度低減処理が実行される頻度が向上し、より一層の省エネルギー化を図ることができる。
つまり、輝度を低減する条件の設定は、機種ごとに設定される予告頻度,リーチ頻度、或いは、リーチパターンの抽出確率等によって適宜設定可能である。
【0100】
また、上記条件の設定に関する事項は、輝度低減解除契機を設定する上でも同様であるが、輝度差により遊技者が受ける視覚的効果を一層高めるために、より抽出頻度が低い情報が含まれることを条件とするのが望ましい。例えば、輝度低減解除契機を輝度係数が95%以下、かつ、スーパーリーチとして「スーパーリーチ3」を含むことを条件として設定すれば、輝度低減が解除される頻度は相対的に低下するものの、輝度低減が解除された場合に遊技者が感受する期待感は、一層大きなものとなり遊技の趣向性を向上させることができる。
【0101】
また、上記実施形態においては、発光体R1乃至R3の輝度を低減するものとして説明したが、演出制御装置200による処理結果によりランプ制御基板200Cを介して発光体R1乃至R3のみならず、バックライト20Bの輝度を低下させることも可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 パチンコ機、10 遊技盤、20 識別図柄表示装置(液晶表示装置)、
20A 液晶ディスプレイ、20B バックライト、30 電飾装置、
31〜33 電飾部、40 始動入賞部品、50 大入賞部品、60 普図始動部品、
70 盤面表示部、100 主制御装置、200 演出制御装置、
200A アンプ基板、200B 変動制御基板、200C ランプ制御基板、
R1〜R3 発光体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に配設された始動口への入賞に基づいて演出制御指令を生成する主制御装置と、
前記主制御装置から送信される演出制御指令に基づいて輝度調整可能な遊技部品、及び、識別図柄を変動表示可能な図柄表示器を制御する演出制御装置と、
前記識別図柄の変動表示回数を計測する変動表示回数計測手段と、
を備えたパチンコ機であって、
前記演出制御装置は、
前記変動表示回数計測手段により計測された変動表示回数が予め設定された所定回数を超えたこと、かつ、前記演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて、前記遊技部品の輝度を前記演出情報により前記図柄表示器上において表示される演出の終了後に変化させることを特徴とするパチンコ機。
【請求項2】
前記演出制御装置は、前記遊技部品の輝度変化後、前記演出制御指令に含まれる演出情報が予め設定された所定の種別であることに基づいて、前記遊技部品の輝度を変化後の輝度よりも高い輝度とすることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機。
【請求項3】
前記演出制御装置は、一定の変動表示回数区間と、当該変動表示回数区間ごとに対応付けられた前記遊技部品の輝度係数とが規定された輝度設定テーブルをさらに備え、
前記条件が成立したことに基づいて前記輝度設定テーブルを参照し、前記遊技部品の輝度を変化前の輝度に前記輝度係数を乗じた輝度となるように制御することを特徴とする請求項1記載又は請求項2記載のパチンコ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−90817(P2013−90817A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234908(P2011−234908)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】