説明

パチンコ遊技機

【課題】簡便な構成として、操作用の連結材を付けた遊技球の遊技領域内での不正操作を防止できるパチンコ遊技機の提供。
【解決手段】パチンコ遊技機は、遊技球Bが、可撓性を有した紐状の連結材Sを付けられた状態で、球受け皿を経て発射された際に、連結材を使用した遊技領域での遊技球の操作を防止できる。球受け皿から遊技領域に至るまでの間の遊技球の通路には、球受け皿側から遊技領域側に向かう連結材Sの速度を低減させるように、連結材Sに抵抗をかけて接触する抵抗部SR1が、配設される。抵抗部は、連結材を付けていない遊技球の遊技領域内への打ち出しを許容し、かつ、連結材を付けた遊技球の遊技領域内への打ち出しを抑制するように、球受け皿から遊技領域に向かって移動する遊技球自体との接触を抑制して、移動する遊技球に連なって繰り出される連結材Sに対して接触する位置に、配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球が、可撓性を有した紐状の連結材を付けられた状態で、球受け皿を経て発射された際に、連結材を使用した遊技領域内での遊技球の操作を防止できて、不正行為を防止できるパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、パチンコ遊技機において、不正に賞球を得る不正行為として、可撓性を有した細い(0.1〜0.3φ程度)釣り糸のような連結材を、遊技球に取り付け、その遊技球を発射装置から遊技領域に打ち出し、そして、普通入賞口等の入賞口の入賞スイッチの部位で、連結材を操作して、遊技球を往復移動させることにより、入賞スイッチを何回もオンさせて、不正に賞球を得る行為があった。
【0003】
なお、連結材を遊技球に取り付けて行う不正行為としては、他に、連結材を把持した状態で、遊技球を計数機に投入し、連結材を操作して、遊技球を玉センサ部分で往復移動させることにより、計数値を多くするものがあった(例えば、特許文献1参照)。そして、従来、このような不正行為の対策としては、玉センサ部分での反転するような遊技球の異常な移動を、所定のレバースイッチで検知し、その不正行為を報知していた。
【0004】
そこで、パチンコ遊技機において、遊技球に付けた連結材の操作による不正行為に対し、上記のレバースイッチ等を入賞スイッチ付近に設けて対処することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−85441号公報(第5〜7頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のパチンコ遊技機では、入賞口の数が多く、各入賞口に、反転する遊技球の移動をセンシングするレバースイッチ等を配置することは、レバースイッチ等に連結する電源線や信号線を含めて、設置スペースや部品点数の増加を招くことから、好ましくない。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、連結材を付けた遊技球を使用しようとしても、簡便な構成として、連結材を使用した遊技球の遊技領域内での不正操作を防止できるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るパチンコ遊技機は、球受け皿からの遊技球が、発射装置を経て遊技領域に発射され、さらに、入賞スイッチに到達可能に構成されるパチンコ遊技機であって、
球受け皿から遊技領域に至るまでの間の遊技球の通路に、可撓性を有する紐状として遊技球に連結された連結材における球受け皿側から遊技領域側に向かう速度を低減させるように、連結材に抵抗をかけて接触する抵抗部が、配設されるとともに、
抵抗部が、
連結材を付けていない遊技球の遊技領域内への打ち出しを許容し、かつ、連結材を付けた遊技球の遊技領域内への打ち出しを抑制するように、
球受け皿から遊技領域に向かって移動する遊技球自体との接触を抑制して、移動する遊技球に連なって繰り出される連結材に対して接触する位置に、配設されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るパチンコ遊技機では、遊技球が、可撓性を有した紐状の連結材を付けられた状態で、球受け皿を経て発射されれば、遊技球に連なる連結材が、抵抗部に接触して、抵抗(摩擦抵抗や引掛かる際の抵抗等)をかけられて速度(繰出速度)を低減される。そして、連結材が、速度を低減されれば、遊技球の移動に制動をかける状態となって、遊技球の遊技領域への打ち出しを防止できる。
【0010】
また、抵抗部は、球受け皿から遊技領域に向かって移動する遊技球自体との接触を抑制できるように、配置されているため、連結材を付けていない遊技球の遊技領域内への打ち出しを許容でき、正常遊技時の遊技球の遊技領域への打ち出し速度を低減せず、正常遊技時の遊技球を、支障なく、遊技領域へ打ち出すことができる。
【0011】
さらに、本発明に係るパチンコ遊技機では、遊技球自体との接触を抑制できて、繰り出される連結材と接触できる位置に、単に、抵抗部を、配設するだけで、連結材を付けた遊技球の遊技領域への打ち出しを防止できて、簡便な構成で、連結材を使用した遊技球の不正操作を防止できる。
【0012】
<請求項2の説明>
そして、本発明に係るパチンコ遊技機では、球受け皿から遊技領域に至るまでの間の遊技球の通路が、曲がった通路部位を備えていれば、その曲がった通路部位における内側の通路面側に、抵抗部を配置させることが望ましい。
【0013】
このような構成では、抵抗部に対し、移動する遊技球に連なって繰り出される連結材を、緊張状態として圧接できて、連結材に大きな抵抗(摩擦抵抗や引掛かりの抵抗等)をかけることができる。一方、遊技球は、単に、抵抗部と非接触で、若しくは、自重程度の圧力をかけて抵抗部と接触する程度で、通過する状態となって、抵抗部は、移動する遊技球自体に対して、減速させような接触抵抗をかけ難い。そのため、このような構成では、円滑に、連結材に制動をかけ、かつ、正常遊技時の遊技球を遊技領域へ打ち出すことができる。
【0014】
<請求項3の説明>
上記の場合、抵抗部は、遊技球を進入不能とした開口幅として、曲がった通路部位を通過する遊技球の移動方向に沿って延び、繰り出される連結材を底部側に案内可能な底狭まりの溝部と、溝部の底部側に、開口幅を広げるように配置され、底部側に案内された連結材を引掛け可能に進入させて、溝部の開口側への移動を規制可能な引掛け溝と、を設けて構成してもよい。
【0015】
このような構成では、連結材が、遊技球に引張られて緊張状態となれば、抵抗部の溝部の開口から、円滑に、溝部の底部に案内され、そして、引掛け溝に進入する。その後、連結材は、遊技球に引張られても、溝部から外れず、引掛け溝の内周面で摺動抵抗(動摩擦抵抗)をかけられて、安定して、減速される。特に、連結材が、遊技球に引張られて、溝部から外れる方向に繰り出されても、引掛け溝における底部と対向する引掛け面で、連結材に摺動抵抗をかけることができて、底部側で摺動させたり、あるいは、逆方向の引掛け面側で摺動させたりして、安定して、連結材を減速できる。
【0016】
また、引掛け溝は、遊技球の進入できない溝部の底部側に配置されていることとあいまって、減速させるような状態で遊技球と接触せず、連結材を付けていない正常遊技時の遊技球を、支障なく、遊技領域へ打ち出すことができる。
【0017】
なお、引掛け溝の内周面を含めた溝部の底部側には、連結材との摺動抵抗を高めるために、摩擦抵抗(動摩擦抵抗)を高める細かい凹凸やゴム等の弾性被覆層等の摩擦抵抗増大表面部、を設けてもよい。
【0018】
<請求項4の説明>
また、上記の引掛け溝を設けてなる抵抗部は、球受け皿から発射装置の発射レールに落下させるまでの通路に、配設することが望ましい。このような構成では、抵抗部を経た後の遊技球の通路が発射レール上で発射される通路となって、急激に、遊技球の移動方向を曲げており、引掛け溝を備えていれば、連結材に対し、一層、安定して、引掛け溝の内周面による摺動抵抗をかけることができる。さらに、抵抗部が、球受け皿から発射装置の発射レールに落下させるまでの遊技球の通路に配置されれば、球受け皿からパチンコ遊技機内に入り込んだ目視できないエリアで、連結材の繰出を抑制可能となることから、不正行為者が連結材の繰出を抑制される原因や理由を把握し難く、そのため、不正行為者の不正行為を繰り返す意欲を、効果的に削ぐことができる。
【0019】
<請求項5の説明>
また、曲がった通路部位が、遊技領域へ打ち出す遊技球を、外側の通路面側で移動させる構成としていれば、曲がった通路部位の内側の通路面側に配置される抵抗部は、繰り出される連結材に対し、摩擦抵抗をかけるように接触する摩擦抵抗部を設けて構成してもよい。すなわち、このような構成の曲がった通路部位では、遊技領域へ打ち出す遊技球自体は、外側の通路面側で移動されて、曲がった通路部位の内側の通路面側に配置された摩擦抵抗部に、接触しないことから、連結材を付けていない正常遊技時の遊技球を、減速させずに、支障なく、遊技領域へ打ち出すことができる。そして、遊技球に引張られる連結材自体は、緊張状態で摩擦抵抗部に、圧接されるため、的確に、摩擦抵抗を受けて減速されることとなる。
【0020】
<請求項6の説明>
この場合の摩擦抵抗部としては、例えば、遊技球を遊技領域に案内する外側レール部と内側レール部とを備えて構成されるレール部の内側レール部に、配設することができる。
【0021】
<請求項7の説明>
また、この場合の摩擦抵抗部は、細かい凹凸を設けたり、あるいは、弾性変形する弾性変形部を設けて、動摩擦抵抗を増加させることができるが、ゴミを付着させない観点から、連結材との接触時に弾性変形する弾性変形部を設けて構成することが望ましい。
【0022】
<請求項8の説明>
さらに、本発明に係るパチンコ遊技機では、発射装置から発射した遊技球を遊技領域に案内するレール部が、外側レール部と内側レール部とを備えて構成されて、外側レール部の下端に、遊技球の球受け皿への戻し通路に連なる流入口を配設させて、構成される場合には、抵抗部は、流入口の周縁であって、発射装置から離れた側に、配設してもよい。
【0023】
このような構成では、発射装置から発射された遊技球がレール部を通過する際、遊技球は、レール部までの直線移動から、レール部の外側レール部に案内される曲線移動となって、遊技球に引張られる連結材も、遠心力により、外側レール部側に振られつつ繰り出される。そして、外側レール部側に振られて繰り出される連結材は、慣性力により、戻し通路に連なる流入口の周縁における発射装置から離れた側の抵抗部に、円滑に、接触し、抵抗部から抵抗(摩擦抵抗や引掛かりの抵抗等)をかけられ、減速される。その結果、戻し通路の流入口周縁に設けられた抵抗部が、連結材の速度を低減させて、遊技球の遊技領域への打ち出しを防止可能となる。また、戻し通路の流入口は、遊技領域に打ち出されなかった遊技球をレール部を流下させて球受け皿側に戻すように、配設されているものであって、その流入口の周縁自体が、遊技領域へ向かう遊技球自体を減速させないように、配設されている。そのため、戻し通路側の流入口の周縁に配置された抵抗部は、遊技領域へ向かって移動する遊技球と接触し難く、連結材を付けていない正常遊技時の遊技球を、減速させずに、支障なく、遊技領域へ打ち出すことができる。
【0024】
<請求項9の説明>
この場合の戻し通路の流入口周縁に設ける抵抗部は、繰り出される連結材を引掛ける引掛け突起、を備えて構成することができる。このような構成では、連結材は、遊技球に引張られても、引掛け突起に引掛けられて、引掛け突起の部位で曲がった状態で、繰り出され、引掛け突起から摺動抵抗(動摩擦抵抗)をかけられたり、引掛かって急激に制動をかけられるような抵抗を受けて、減速され、その結果、遊技球の遊技領域への打ち出しが防止される。
【0025】
また、このような抵抗部としての引掛け突起は、遊技球自体との接触を抑制できて、繰り出される連結材と接触できる位置に配置させることができれば、球受け皿から遊技領域に至るまでの間の遊技球の曲がった通路部位における内側の通路面側に、配置させて、繰り出される連結材を、急激に制動をかけるように、引掛けてもよい。
【0026】
なお、引掛け突起の摺動抵抗を高めたり、引掛け後の外れを防止するために、引掛け突起の連結材との接触面には、摩擦抵抗を高める細かい凹凸やゴム等の弾性被覆層等の摩擦抵抗増大表面部、を設けてもよい。
【0027】
<請求項10の説明>
そして、本発明に係るパチンコ遊技機では、抵抗部を設けた部材を、着脱可能な交換部品とすれば、既存のパチンコ遊技機において、交換して、抵抗部を設けた部品を取り付けることができて、容易に、連結材を付けた遊技球による不正行為対策を図ることができる。このような交換部品としては、球受け皿から発射装置に遊技球を送る球送り装置等が例示できる。
【0028】
勿論、上記のような交換部品としなくとも、別途、抵抗部を設けた部材、あるいは、抵抗部自体を、パチンコ遊技機に設けるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0029】
したがって、本発明に係るパチンコ遊技機では、連結材を付けた遊技球を使用しようとしても、簡便な構成として、連結材を使用した遊技球の遊技領域内での不正操作を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る第1実施形態のパチンコ遊技機の概略正面図である。
【図2】第1実施形態のパチンコ遊技機における本体枠に対して、前面枠を開けた状態を示す概略部分斜視図であり、遊技盤を省略している。
【図3】図2に示す状態から、球送り装置を外した状態を示す概略部分斜視図である。
【図4】図3に示す状態の本体枠側の発射装置に対し、球送り装置を配置させた状態と、球送り装置を外した状態と、を示す概略斜視図である。
【図5】第1実施形態のパチンコ遊技機の本体枠側を示す概略正面図である。
【図6】第1実施形態の球送り装置を示す概略背面図である。
【図7】第1実施形態の球送り装置の概略分解斜視図である。
【図8】第1実施形態の球送り装置に抵抗部を配設するための抵抗部品の左側面図である。
【図9】第1実施形態の球送り装置に使用される抵抗部品の斜め左後方向から見た部分断面背面図である。
【図10】第1実施形態の球送り装置に使用される抵抗部品の斜め左前方向から見た正面図である。
【図11】連結材を付けた遊技球が第1実施形態の球送り装置を通過する状態を、順に示す概略斜視図である。
【図12】連結材を付けた遊技球が第1実施形態の球送り装置を通過する状態を、順に示す概略斜視図であり、図11の後の状態を示す。
【図13】連結材を付けた遊技球が第1実施形態の球送り装置を通過する状態を、順に示す概略拡大平面図である。
【図14】連結材を付けた遊技球が発射装置から発射された状態を、第1実施形態の球送り装置の背面側から示した概略図である。
【図15】第1実施形態の球送り装置の変形例の使用時において、連結材を付けた遊技球が発射装置から発射された状態の二態様をそれぞれ示す概略平面図である。
【図16】第1実施形態の球送り装置の変形例の使用時において、連結材を付けた遊技球が発射装置から発射された状態を示す概略背面図である。
【図17】第1実施形態の球送り装置の変形例の使用時において、連結材を付けた遊技球が発射装置から発射された他の状態を示す概略背面図である。
【図18】第2実施形態の抵抗部を示す概略斜視図である。
【図19】第2実施形態の抵抗部の作動時を順に示す概略部分正面図である。
【図20】第2実施形態の抵抗部を示す概略右側面図である。
【図21】第3実施形態の抵抗部を示す概略正面図である。
【図22】第3実施形態の抵抗部を示す概略斜視図である。
【図23】第3実施形態の抵抗部の作動時を説明する概略縦断面図である。
【図24】第3実施形態の抵抗部の作動時を説明する概略横断面図である。
【図25】第3実施形態の抵抗部の作動時の状態を説明する拡大図である。
【図26】第4実施形態の抵抗部を説明するパチンコ遊技機の本体枠側を示す概略正面図である。
【図27】第4実施形態の抵抗部を示す概略斜視図である。
【図28】第4実施形態の抵抗部の作動時を説明する概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<第1実施形態>
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態のパチンコ遊技機1は、図1,2に示すように、本体枠2と、本体枠2にヒンジ結合されて開閉可能な前面枠3と、を備えて構成されている。本体枠2は、外枠(機枠)2aと、外枠2aにヒンジ結合されて開閉可能とし、遊技盤5を設けてなる中枠(内枠)2bと、を備えて構成されている。前面枠3は、遊技盤5の前方側に配置される透明なガラス部41と、ガラス部41の下方に配置されて、球受け皿44を設けた皿ユニット部43と、を備えて構成されている。皿ユニット部43には、遊技球を遊技盤5の遊技領域12に打ち出すために操作するハンドル48や皿球抜きボタン49、通路球抜きボタン50、演出ボタン51が配設されている。
【0032】
遊技盤5の外縁側には、外側レール部9と内側レール部10とを有してなるレール部8が配設され、レール部8の内側の遊技領域12には、中央に配置された画像表示装置15を設けてなるセンター役物14や、その周囲に配置される図示しない釘、風車17、普通入賞口18、賞球の無い入賞口(ゲート)19、第1始動口20、第2始動口(電動チューリップ)21、大入賞口(アタッカー)22、アウト口23等の公知の部材が、配設されている。
【0033】
このパチンコ遊技機1では、ハンドル48を操作すれば、皿ユニット部43の内部に設けられた球送り装置60の後述する送り部材70(図7参照)と、遊技盤5の下方に配置された発射装置30の発射杆32(図5,6参照)と、が連動するように作動されて、球受け皿44上の遊技球が、球送り装置60の送り部材70によって、1球ずつ、発射装置30の後述する発射レール35上に送られ、ついで、発射装置30の発射杆32が、発射レール35上の遊技球を、叩いて発射させることから、遊技球が、発射装置30から、レール部8を経て、遊技領域12に打ち出されることとなる。
【0034】
そして、遊技領域12に打ち出された遊技球は、普通入賞口18、ゲート19、第1始動口20、第2始動口21、大入賞口22、アウト口23のいずれかに入球する。この時、遊技球が、普通入賞口18、第1始動口20、開放時の第2始動口21や大入賞口22に入賞すれば、所定数の遊技球が球受け皿44上に払い出され、ゲート19を通過すれば、抽選により第2始動口21を所定時間若しくは所定回数開放させることとなる。また、遊技球が、第1始動口20や開放時の第2始動口21に入賞すれば、抽選により、大当たり、中当たり、小当たり等の当たりや外れが決定され、当たりとなれば、大入賞口22を、その当たりに応じて開放時間、開放回数、入賞個数等を制限して、開放することとなる。これらの作動や遊技フローは、公知のものであり、遊技盤5の背面側(後面側)に配置された図示しないメイン制御基板が、入賞時のセンシングに基づき、各種の作動信号を出力し、そして、メイン制御基板からの当たりや外れ等の抽選結果に基づいて、図示しないサブ制御基板が、所定数の遊技球を払い出したり、所定のランプ27やスピーカ28等を作動させつつ、所定の演出を画像表示装置15に表示することとなる。
【0035】
このようなパチンコ遊技機1に対し、不正行為者は、可撓性を有した0.1〜0.3φ程度の細い釣り糸のような連結材Sを付けた遊技球Bを、通常の遊技球と同様に、球受け皿44から、ハンドル48を操作し、球送り装置60を経て、発射装置30に送り、発射装置30から遊技領域12へ打ち出す。その際、連結材Sの元部端側は、球受け皿44側に残しておく。そして、不正行為者は、その連結材Sの元部側を引張ったり繰出したりして、遊技球Bを操作し、遊技球Bを、賞球のある既述の入賞口18,20,21,22に入球させ、それらの入賞スイッチ(球検知スイッチ)25の部位で、連結材Sを操作して、遊技球Bを往復移動させることにより、入賞スイッチ25を何回もオンさせて、賞球を得ようと、不正を働くこととなる。
【0036】
発射装置30について説明すると、発射装置30は、図4〜6に示すように、前方側をカバー33に覆われた発射杆32と、発射通路34と、を備えて構成されている。発射杆32は、揺動中心部32aから放射状に延びる打球部32bとアーム部32cとを備え、揺動中心部32aが図示しないロータリソレノイドの通電によって回動されれば、発射杆32が、正面視で、打撃位置BPまで時計回り方向に回転し、発射通路34の発射レール35上にある遊技球Bを打球部32bによって叩き、ついで、ロータリソレノイドの通電停止により、発射杆32が、図示しない磁石の吸着力と自重とにより、反時計回り方向に回転して、原位置FPに復帰することとなる。なお、アーム部32cは、発射杆32の打撃位置BPと復帰位置(原位置)FPとへの配置を的確に行えるように、図示しない所定のストッパに当接して、発射杆32を一定位置に配置できるように、構成されるとともに、所定位置に配置される磁石に対応して、発射杆32の復帰時に吸着される部位、として形成されている。
【0037】
発射通路34は、板金製として上面側をV字状に凹ませた発射レール35と、その周囲の下ガイドレール36及び上ガイドレール37と、を備えて構成され、さらに、後面側を、発射装置30のベース板31に囲われ、前面側を、前面枠3側の球送り装置60等の部材に囲われて、構成されている。
【0038】
そのため、発射レール35上で打球部32bに叩かれた遊技球Bは、図5に示すように、発射通路34を上昇し、中枠2bに設けられた転動路2c等を経て、レール部8側に発射され、そして、レール部8を経て、遊技領域12に打ち出されることとなる。
【0039】
なお、レール部8の下方には、図2,5に示すように、前面枠3側に設けられた球案内樋部53が配設されている。この球案内樋部53は、発射装置30によって発射された遊技球Bが遊技領域12に打ち出されずにレール部8内を戻ってくる遊技球Bを、球受け皿44側に戻す戻し通路54を備えて構成され、外側レール部9の下端9aに、戻し通路54の流入口54aを開口させている。さらに、球案内樋部53には、戻し通路54の後方側に配置されて、賞球や貸し出しで払い出される遊技球を、球受け皿44側に転動させる払出側通路55も、配設されている。図2に示す符号55aの部位は、払出側通路55の流入口である。さらに、図2に示す符号56は、発射通路34を上昇する遊技球を転動させる転動路56である。
【0040】
そして、このパチンコ遊技機1では、図6〜10に示すように、球送り装置60に、第1実施形態の抵抗部(繰出抵抗部)SR1を設けている。
【0041】
球送り装置60は、図2〜4に示すように、球受け皿44の遊技球Bの転動路45(図1参照)における終端(下端)の排出口46に連なるように、配設されている。なお、排出口46は、図3に示すように、前面枠3の後面に開口されており、その下縁側には、通路球抜きボタン50の操作により、スライドして、球送り装置60側ではなく、球受け皿44から下方に遊技球を排出するように開口するシャッタ47(図13参照)が、配設されている。
【0042】
球送り装置60は、図7に示すように、ケース61、ソレノイド64、揺動プレート65、送り部材70、ガイドレール部材77、及び、抵抗部品90、を備えて構成され、ケース61は、相互に締結される前カバー62と後カバー63とを備えて構成されている。実施形態の場合、ケース61や抵抗部品90以外のソレノイド64等の部品は、前カバー62と後カバー63との少なくとも一方に組み付けられたり、あるいは、前カバー62と後カバー63との両者の締結時に、位置決めされるように、ケース61に組み付けられている。
【0043】
ソレノイド64は、コ字形の支持プレート66に保持されて、通電時、揺動プレート65を吸着する。揺動プレート65は、上端を、支持プレート66に締結される引張りコイルばね67と連結させ、上下方向の中間の支持部65aを支持プレート66の係止片66a,66aに支持させている。そのため、揺動プレート65は、支持部65aを揺動中心として、ソレノイド64の通電により、先端部65bをソレノイド64側に接近させ、ソレノイド64の通電停止により、コイルばね67の付勢力により、先端部65bをソレノイド64から離すように、揺動する。
【0044】
送り部材70は、図7,13に示すように、平面視としてU字状として、「U」の字の底部71に軸支部71aを配置させ、軸支部71aに、後カバー63に上下両端を支持される支持ピン68を挿通させることにより、支持ピン68を中心に、左右方向に揺動可能に配設されている。そして、送り部材70は、底部71の上面に、湾曲した半割り円筒状の突起74,75を突設させ、突起74,75間に、揺動プレート65の先端部65bを嵌め込んでいる。そのため、ソレノイド64の通電と通電停止とにより、揺動プレート65が左右に揺動すれば、送り部材70は、支持ピン68を中心として、左右に揺動する。
【0045】
また、送り部材70は、底部71から左右両側の前方に延びる二つの規制杆部72,73を備え、規制杆部72,73の間に、1個分の遊技球Bを収納できる凹部70aを形成している。規制杆部72は、ソレノイド64の非通電時における揺動プレート65がソレノイド64から離れた位置に配置されている際、球受け皿44側の排出口46の後方を塞ぐ位置に、前面の受止面72aを配置させて、球受け皿44側の排出口46に位置する遊技球Bの球送り装置60側への流入を阻止している。そして、ソレノイド64の通電に伴って、揺動プレート65がソレノイド64に接近する方向に揺動すれば、規制杆部72が、右方に回転し、受止面72aを排出口46から右方にずらすため、排出口46に配置されていた遊技球Bが凹部70a内に進入する。ついで、ソレノイド64への通電停止により、コイルばね67の付勢力が作用して、揺動プレート65がソレノイド64から離れれば、規制杆部72が、排出口46を塞ぐように復帰する。そしてその際、規制杆部73は、下方側に延びるような厚さ寸法を小さくした板状として、かつ、その下方のガイドレール部材77の転動路79の底壁80が、左下がりに傾斜しているため、凹部70a内に収納していた遊技球Bは、規制杆部73の下方を潜り抜けるように、左下がりの転動路79の底壁80上を、左方に転動していくこととなる。そのため、ソレノイド64の1サイクル分の通電・通電停止により、送り部材70が1回分左右に揺動し、排出口46を経てガイドレール部材77の流入口78側に流入しようと待機していた遊技球Bが、1個ずつ、転動路79を経て、そして、転動路79の終端の流下口82を経て、発射装置30に送られることとなる。
【0046】
ガイドレール部材77は、図6,7,11〜14に示すように、排出口46に連通するように、排出口46の後方に遊技球Bの流入口78を配置させ、そして、流入口78から遊技球Bを転動させるように転動路79を配設させている。転動路79の終端は、遊技球Bを落下させる流下口82としており、流下口82は、発射装置30の発射レール35の上面に遊技球を落下可能な位置に配置されている。
【0047】
転動路79は、流入口78から左方に傾斜して下がり、さらに、斜め右後方側に反転するように、曲がりながら下がって、流下口82に向かうように配設されている。この転動路79は、底壁80と、転動路79の曲がる外周側に配置される側壁81と、を備えて構成されている。
【0048】
そして、第1実施形態では、転動路79の右後方に反転するような反転部(曲がり部)79aにおける内側の通路面IF側に、すなわち、遊技球Bの曲がった通路部位LRにおける内側の通路面IF側に、抵抗部SR1を設けた抵抗部品90を配設させている。この抵抗部品90は、図7〜13に示すように、ポリプロピレン等の合成樹脂から形成されており、底壁80に固定する三角板状の取付座91と、ガイド壁92と、柱状部93と、を備えて構成されている。取付座91には、抵抗部品90を底壁80に取り付けるための取付孔91aと、底壁80の位置決め孔85に嵌合される位置決め突起91bと、が配設されている。なお、抵抗部品90を取り付ける際には、ねじ87が使用され、底壁80側には、ねじ87を螺着させる取付孔84が形成されている。
【0049】
ガイド壁92は、取付座91の前縁側から上方に延びるように配設されて、送り部材70の規制杆部73の下方を潜り抜ける遊技球Bを、底壁80上で左方に転動させるように案内する。
【0050】
柱状部93は、ガイド壁92の左端で三角柱状に、取付座91から上方に延びるように形成されている。そして、柱状部93の通路面IF側におけるコーナ部94には、上下に3つの溝部96(96A,96B,96C)が形成されている。
【0051】
各溝部96は、それぞれ、抵抗部SR1を構成するもので、遊技球Bの底壁80上を転動する移動方向に沿って、換言すれば、底壁80に沿って、前側から後下がりに延びるように、形成され、凹んだ底部97を挟んで、上下方向で対向する対向壁部98,99を備えて構成されている。なお、各溝部96の形成される方向は、曲がった通路部位LRを通る遊技球Bの移動方向に沿って形成されており、連結材Sを付けた遊技球Bが、遊技球Bの転動する上流側の流入口78から、コーナ部94(反転部79a)を回るように底壁80上を転動して、下流側の流下口82に到達すれば、連結材Sは、流入口78から流下口82まで連なるように延びて、結果的に、連結材Sが遊技球Bの転動する移動方向と一致して延びる状態となる。そのため、緊張状態となる連結材Sは、溝部96に沿った状態で直線状となって、溝部96内の全域に進入し易くなる。
【0052】
そして、各溝部96は、開口96a側から底部97側にかけて対向壁部98,99相互の対向面98a,99aが狭まるように、相互に相対的に傾斜して形成されている。すなわち、各溝部96は、開口96aの上下方向の開口幅を、底部97側にかけて狭めるように形成されている。さらに、実施形態の抵抗部SR1では、底部97において、対向面98a,99aの少なくとも一方が凹んで、上下方向の幅を広くするような引掛け溝100を形成して構成されている(図9参照)。
【0053】
実施形態の場合、上部側の二つの溝部96A,96Bにおける下方側の対向壁部99が、その対向面99aの底部97側を下方に凹ませて、引掛け溝100を形成している。また、下端の溝部96Cの対向する対向壁部98,99相互が、共に、対向面98a,99aの底部97側を上下両側に凹ませて、引掛け溝100を形成している。
【0054】
そして、第1実施形態の抵抗部SR1では、各溝部96の引掛け溝100を設けた対向壁部98,99側が、底部97との間に連結材Sを収納する隙間hを開けて、繰り出される連結材Sを引掛けて折曲させる引掛け突起(引掛け凸起)102、を形成している。引掛け突起102における底部97の底面97aと対向する面は、引掛け面103として、引掛け溝100内に進入した連結材Sにおける溝部96の開口96a側への移動を規制している。この引掛け面103は、溝部96の形成方向と平行に形成されている。
【0055】
この第1実施形態の抵抗部SR1を設けた球送り装置60では、不正行為者が、ハンドル48を操作して、連結材Sを付けた遊技球Bを、球受け皿44の転動路45と排出口46と経て、球送り装置60に流入させ、さらに、発射装置30から、レール部8を経て、遊技領域12に打ち出そうとする際、その球送り装置60の部位では、図11〜13に示すような挙動となる。
【0056】
すなわち、連結材Sを付けた遊技球Bが、送り部材70の左右の揺動により、排出口46から流入口78を経て、ガイドレール部材77の転動路79に流入して、規制杆部73の下方を潜り抜けて、抵抗部品90付近に到達する(図11のA〜C、図13のAの二点鎖線参照)。その後、遊技球Bは、さらに転動して、反転部79aを通過して、流下口82から発射装置30の発射レール35上に流下しようとする(図12のA,B、図13のBの実線参照)。
【0057】
そしてその後、遊技球Bが、発射レール35上に流下して、発射装置30の発射杆32の打球部32bの打撃により、発射通路34へ発射される(図14参照)。
【0058】
その際、遊技球Bから延びる連結材Sが、抵抗部品90の何れかの溝部96に進入し、さらに、溝部96の底部97側に案内されて、引掛け溝100に進入し、引掛け突起102に引掛けられて曲げられた状態で、繰り出される。すなわち、遊技球Bに連なる連結材Sが、抵抗部SR1の引掛け溝100の内周面101に接触して、摺動抵抗(動摩擦抵抗)をかけられて速度を低減される。そして、連結材Sが速度を低減されれば、連結材Sが遊技球Bの移動に制動をかける状態となって、遊技球Bの遊技領域12への打ち出しが、防止される。なお、遊技領域12への打ち出しが防止された遊技球Bは、レール部8を流下して、流入口54aから戻し通路54に入り、球受け皿44側に戻される。
【0059】
また、この抵抗部SR1の引掛け溝100は、球受け皿44から遊技領域12に向かって移動する遊技球B自体との接触を抑制できる位置、すなわち、遊技球Bが接触する曲がった通路部位LRの外側の通路面OF側、換言すれば、ガイドレール部材77の側壁81側と、逆となる曲がった通路部位LRの内側の通路面IF側に、配置されているため、連結材Sを付けていない遊技球Bの遊技領域12内への打ち出しを許容でき、正常遊技時の遊技球Bの遊技領域12への打ち出し速度を低減せず、正常遊技時の遊技球Bを、支障なく、遊技領域12へ打ち出すことができる。
【0060】
さらに、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技球B自体との接触を抑制できて、繰り出される連結材Sと接触できる位置に、単に、抵抗部品90ごと、抵抗部SR1を配設するだけで、連結材Sを付けた遊技球Bの遊技領域12への打ち出しを防止できて、簡便な構成で、連結材Sを使用した遊技球Bの不正操作を防止できる。
【0061】
したがって、第1実施形態のパチンコ遊技機1の抵抗部(繰出抵抗部)SR1では、連結材Sを付けた遊技球Bを使用しようとしても、簡便な構成として、連結材Sを使用した遊技球Bの遊技領域12内での不正操作を防止できる。
【0062】
さらに、第1実施形態では、抵抗部SR1の引掛け溝100が、既述したように、曲がった通路部位LRにおける内側の通路面IF側に、配置されており、移動する遊技球Bに連なって繰り出される連結材Sを、引掛け溝100の内周面101(底部97の面97aや引掛け面103)に対し、緊張状態として、圧接できて、連結材Sに大きな摺動抵抗をかけ易い。一方、通過する遊技球Bは、単に、遊技球Bが外側の通路面OF側を通過することから、内側の通路面IF側と非接触の状態で、通過するため、抵抗部SR1は、通過移動する遊技球B自体に対して、減速させるような接触抵抗をかけ難い。そのため、このような構成では、円滑に、連結材Sに制動をかけ、かつ、正常遊技時の遊技球Bを遊技領域12へ打ち出すことができる。
【0063】
特に、第1実施形態では、抵抗部SR1が、遊技球Bを進入不能とした開口幅として、曲がった通路部位LRを通過する遊技球Bの移動方向に沿って延び、繰り出される連結材Sを底部67側に案内可能な底狭まりの溝部96と、溝部96の底部97側に配置されて、開口幅を広げるように配置され、底部97側に案内された連結材Sを引掛け可能に進入させて、溝部96の開口96a側の移動を規制可能な引掛け溝100と、を設けて構成されている。
【0064】
そのため、連結材Sが、遊技球Bに引張られて緊張状態となれば、抵抗部SR1の溝部96の開口96aから、円滑に、溝部96の底部97に案内され、そして、引掛け溝100に進入する。その後、連結材Sは、遊技球Bに引張られても、溝部96から外れず、引掛け溝100の内周面101で摺動抵抗をかけられて、安定して、減速される。特に、連結材Sが、遊技球Bに引張られて、溝部96から外れる方向に繰り出されても、引掛け溝100における底部97と対向する引掛け面103で、連結材Sに摺動抵抗をかけることができて、底部97の底面97a側で摺動させたり、あるいは、逆方向の引掛け面103側で摺動させたりして、安定して、連結材Sを減速できる。
【0065】
また、引掛け溝100は、遊技球Bの進入できない溝部96の底部97側に配置されていることとあいまって、減速させるような状態で遊技球Bと接触せず、連結材Sを付けていない正常遊技時の遊技球Bを、支障なく、遊技領域12へ打ち出すことができる。
【0066】
なお、連結材Sとの摺動抵抗を高めるために、溝部96内での連結材Sとの接触面(引掛け溝100の内周面101を含めた底面97a側の全域)105には、図9のCや図10のCの変形例に示すように、摩擦抵抗(動摩擦抵抗)を高める細かい凹凸や、ゴム等の弾性被覆層からなる摩擦抵抗増大表面部106、を設けてもよい。ちなみに、図例の場合には、摩擦抵抗増大表面部106は、ウレタンゴム等からなる弾性被覆層から形成されている。
【0067】
勿論、抵抗部品90自体を、連結材Sとの摺動抵抗を高めるために、抵抗部品90自体を、溝部96等の形状を維持できる形状保持性を有した状態で、ウレタン等のゴムや合成樹脂等の弾性材料から、形成してもよい。
【0068】
また、第1実施形態では、抵抗部SR1が、球受け皿44から発射装置30の発射レール35に落下させるまでの通路となる球送り装置60の部位に、配設されている。そのため、この抵抗部SR1を経た後の遊技球Bの通路が発射レール35上で発射される通路となり、急激に、遊技球Bの移動方向が曲げられている。しかし、抵抗部SR1は、引掛け溝100を備えていることから、連結材Sを引掛け面103側で係止しつつ、連結材Sに対して、安定して、引掛け溝100の内周面101による摺動抵抗をかけることができる。さらに、抵抗部SR1が、球受け皿44から発射装置30の発射レール35に落下させるまでの遊技球Bの通路に配置されれば、球受け皿44からパチンコ遊技機1内に入り込んだ目視できないエリアで、連結材Sの繰出を抑制可能となることから、不正行為者が連結材Sの繰出を抑制される原因や理由を把握し難く、そのため、不正行為者の不正行為を繰り返す意欲を、効果的に削ぐことができる。
【0069】
さらに、第1実施形態では、抵抗部SR1を設けた部材を、着脱可能な交換部品としている球送り装置60としており、既存のパチンコ遊技機において、交換して、抵抗部SR1を設けた部品(球送り装置)60を取り付けることができて、容易に、連結材Sを付けた遊技球Bによる不正行為対策を図ることができる。
【0070】
なお、第1実施形態の球送り装置60に設けた引掛け溝100を有した抵抗部SR1では、繰り出されている連結材Sが、仮に、引掛け溝100から外れて、溝部96から離脱することとなっても、その際には、遊技球Bが、突然、速度を上げてレール部8を通過することとなるが、その時の遊技球Bの挙動は、レール部8の外側レール部9に対して強く当たる状態となって、その後の遊技球Bは、外側レール部9とその内側レール部10との間をジグザグ状に当たって、減速状態となり、遊技領域12へ打ち出されずに戻し通路54に戻る状態となる。
【0071】
<第1実施形態の変形例>
また、発射装置30に至るまでの通路に、抵抗部SR1を設ける場合には、遊技球Bの曲がった通路部位LRにおける内側の通路面IF側に設ければよく、例えば、図15〜17に示すように、球送り装置60の流下口82の下縁88側や左縁89側に設けてもよい。下縁88側は、遊技球Bが流下口82から発射レール35上に落下することから、遊技球Bの下方に曲がった通路部位LRの内側の通路面IF側となる。また、左縁89側は、発射レール35上の遊技球Bが発射されれば、流下口82から左斜め上方に曲がった通路部位LRにおける内側の通路面IFとなる。
【0072】
なお、流下口82の下縁88側や左縁89側に設けた抵抗部SR1は、第1実施形態と同様に、引掛け溝100を設けた溝部96を三つずつ設けた構造と同様である。但し、下縁88側に設けた抵抗部SR1は、三つの溝部96の全てに、左方に凹む引掛け溝100を配設させ、また、左縁89側の抵抗部SR1は、三つの溝部96の全てに、上方に凹む引掛け溝100を配設させている。すなわち、発射装置30から発射される遊技球Bが、斜め上左方向に向いて、打ち出されることから、連結材Sも、流下口82から斜め上左方向に向いて引張られる。そのため、下縁88側では、左側の引掛け溝100により、連結材Sを引掛け易くなり、また、左縁89側では、上側の引掛け溝100により、連結材Sを引掛け易くなることから、それらの状態に対応して、引掛け溝100が、設定されている。
【0073】
そして、これらの流下口82の下縁88側や左縁89側に設けた抵抗部SR1でも、連結材Sを付けた状態で遊技球Bがレール部8側に発射されれば、何れかの溝部96内に進入して、連結材Sが、抵抗部SR1の引掛け溝100に引掛けられて曲げられることから、引掛け溝100の内周面101から摺動抵抗を受けて、速度(繰出速度)を低減され、簡便な構成で、遊技球Bの遊技領域12への打ち出しを防止できて、遊技球の操作を不能にできて、不正行為を防止できる。また、遊技球B自体は、下縁88側や左縁89側に設けた抵抗部SR1に対して、自重程度を掛けて接触するだけであって、著しく減速されないことから、正常遊技時の遊技球Bは、下縁88側や左縁89側に設けた抵抗部SR1と接触しても、減速せず、正常遊技時の遊技球Bは、支障なく、遊技領域12に打ち出されることとなる。
【0074】
勿論、これらの下縁88側や左縁89側に設けた抵抗部SR1では、その溝部96内の連結材Sとの接触面には、摩擦抵抗(動摩擦抵抗)を高める細かい凹凸や、ゴム等の弾性被覆層からなる摩擦抵抗増大表面部106(図9のCや図10のC参照)、を設けてもよい。
【0075】
<第2実施形態>
つぎに、第2実施形態の抵抗部(繰出抵抗部)SR2を説明すると、図5,18〜20に示すように、この抵抗部SR2は、戻し通路54の流入口54aの周縁における発射装置30から離れた左縁54b側に、配設されている。
【0076】
戻し通路54は、発射装置30から発射した遊技球Bを遊技領域12に案内するレール部8が、外側レール部9と内側レール部10とを備えて構成されている場合に、外側レール部9の下端9aに、遊技球Bの球受け皿44へ連通される流入口54aを配設させて、構成されている。
【0077】
この流入口54aは、遊技領域12に打ち出されなかった遊技球Bを、転動路2c側に戻さずに、戻し通路54に流入させるように配置されている。具体的には、流入口54aは、発射装置30から斜め左上方に延びる転動路2cに連なって、直線状の位置で、かつ、レール部8の外側レール部9が直線状から曲線状に曲がる変曲点9c近傍の下方の直線部9d側に、配置されている。そして、流入口54aは、左縁54b側を、遊技球Bを下方に流下させる左右方向の開口幅を開けて、右縁54cの左上側に配置させている。
【0078】
第2実施形態の抵抗部SR2は、逆J字形状の抵抗部品110に配設されており、抵抗部品110は、形状保持性を有した金属、合成樹脂、ゴム等から形成され(実施形態では板金製としている)、外側レール部9の下端9aにおける戻し通路54側の左縁54b側に、取り付けられている。抵抗部品110は、接着・溶接・ねじ止め等により左縁54b側に取り付けられる長方形板状の基部111と、基部111の上端111aから反転するように斜め右下に延びる引掛け突起112と、を備えて構成されている。引掛け突起112は、凹溝114を隔てて、下方の先端側にかけて先細り状に尖った複数の突起部113を、前後方向に並設させて、構成されている。引掛け突起112は、戻し通路54に流入する遊技球Bの流入を阻害しない範囲の長さ寸法として、転動路2cと略平行となる直線状に、基部111の上端111aから斜め右下方向に延ばして配設されている。
【0079】
この第2実施形態の抵抗部SR2では、発射装置30から発射された遊技球Bがレール部8を通過する際、遊技球Bは、レール部8の変曲点9cまでの直線移動から、レール部8の外側レール部9における変曲点9cを越えた曲線状の内周面9bに案内される曲線移動となって、遊技球Bに引張られる連結材Sも、遠心力により、外側レール部9側に振られつつ繰り出される。そして、外側レール部9側に振られて繰り出される連結材Sは、図19のA〜Cに示すように、慣性力により、戻し通路54に連なる流入口54aの周縁における発射装置30から離れた左縁54b側の抵抗部SR2に、円滑に接触して、抵抗部SR2から抵抗(摩擦抵抗や引掛かりの抵抗等)をかけられ、減速される。その結果、抵抗部SR2が、連結材Sの繰出速度を低減させて、遊技球Bの遊技領域12への打ち出しを防止できる。
【0080】
また、戻し通路54の流入口54aは、遊技領域12に打ち出されなかった遊技球Bをレール部8を流下させて球受け皿44側に戻すように、配設されているものであって、その流入口54aの周縁自体が、遊技領域12へ向かう遊技球B自体を減速させないように、配設されている。そのため、戻し通路54側の流入口54aの周縁に配置された抵抗部SR2は、遊技領域12へ向かって移動する遊技球Bと接触し難く、連結材Sを付けていない正常遊技時の遊技球Bを、減速させずに、支障なく、遊技領域12へ打ち出すことができる。
【0081】
さらに、第2実施形態の抵抗部SR2は、繰り出される連結材Sを突起部113で引掛ける引掛け突起112、を備えて構成されている。このような構成では、引掛け突起112が、図20に示すように、突起部113の部位で、連結材Sを絡ませるように引掛けることができる。そのため、連結材Sは、遊技球Bに引張られても、突起部113の部位で、絡まりつつ、曲がった状態で、繰り出されることから、強い摺動抵抗(動摩擦抵抗)をかけられたり、引掛かって急激に制動をかけられるような抵抗を受けて、急激に減速され、その結果、遊技球Bの遊技領域12への打ち出しが、的確に防止される。
【0082】
なお、引掛け突起112の摺動抵抗を高めたり、引掛け後の外れを防止するために、引掛け突起112の連結材Sとの接触面、すなわち、突起部113の配置された先端部112aの外表面には、摩擦抵抗を高める細かい凹凸やゴム等の弾性被覆層等の摩擦抵抗増大表面部(望ましくは、ゴミの付着し難い弾性被覆層)を設けてもよい。
【0083】
<第2実施形態の変形例>
第2実施形態のような抵抗部としての引掛け突起は、遊技球自体との接触を抑制できて、繰り出される連結材と接触できる位置に配置させることができれば、球受け皿44から遊技領域12に至るまでの間の遊技球の曲がった通路部位LRにおける内側の通路面IF側に、配置させて、繰り出される連結材Sを、急激に制動をかけるように、引掛けてもよい。
【0084】
例えば、図10,15に示すように、反転部79aや流下口82の左縁89側の抵抗部SR1を見れば、遊技球Bを進入させない開口幅の溝部(凹溝114)96間を、連結材Sの引掛け時に、急激に、連結材Sに制動をかけるような抵抗を発生させる突起部113として、見ることができる。すなわち、連結材Sを付けた遊技球Bが、発射装置30により発射されるまでは、溝部96内に進入していなくとも、遊技球Bが発射されて、勢いよく連結材Sが繰り出された際、連結材Sが、溝部96内に進入して突起部113に引掛かり、あるいは、突起部113に絡まって引掛かり、上方への移動を規制されれば、連結材Sは、急激に制動をかけられるような抵抗を受けて、減速され、その結果、遊技球Bの遊技領域12への打ち出しが防止される。
【0085】
したがって、第1実施形態の抵抗部SR1付近は、第2実施形態の抵抗部SR2と同様に、凹溝114を間にして複数の突起部113を設けた引掛け突起112として、作用させることができる。なお、第1実施形態の抵抗部SR1付近を、第2実施形態の抵抗部SR2と同様に作用させる場合、引掛け溝100があれば、より連結材Sを引掛け易くなるが、連結材Sを急激に減速できれば、引掛け溝100は、無くしても良い。
【0086】
<第3実施形態>
また、レール部に抵抗部を設ける場合には、図21〜25に示す第3実施形態の抵抗部(繰出抵抗部)SR3のように構成してもよい。
【0087】
この第3実施形態の抵抗部SR3は、外側レール部9と内側レール部10とを備えて構成されるレール部8の内側レール部10に、配設され、特に、実施形態の場合、内側レール部10に取り付ける抵抗部品120に、設けられている。この内側レール部10は、遊技領域12を囲むように、外膨らみの曲線状に形成されており、遊技球Bの曲がった通路部位LRにおける内側の通路面IF側を構成することとなる。そして、遊技領域12に向かう遊技球Bは、曲がった通路部位LRの外側の通路面OFとなる外側レール部9の内周面9bに、接触しつつ、レール部8を上昇移動することとなる。
【0088】
この内側レール部10は、上端10aから下方に離れて左方に膨らんだ部位の前後方向の中間部位に、遊技球Bの進入しない前後方向の開口幅として、上下方向に延びる長孔状の開口118が、開口され、開口118の周縁における内側レール部10の内周面10b側に、抵抗部品120が取り付けられている。
【0089】
抵抗部品120は、シート状の摩擦抵抗部123を取付基部121に組み付けて構成され、取付基部121の前後両側の取付部121cを内側レール部10の内周面10bに取り付けて、配設されている。
【0090】
シート状の摩擦抵抗部123は、弾性変形する多数の引掛け突起(引掛け凸部)125を可撓性を有したベース部124から突設させて構成され、これらを2枚使用して、取付基部121の元部121a側で、ベース部124の元部124a,124a相互を重ねて、取付基部121の元部121a側に取り付け、広げた先端124b側を、それぞれ、取付基部121の先端部121b側に取り付けている。
【0091】
引掛け突起125は、ベース部124から突出する軸部126と、軸部126の先端で拡径される頭部127と、を備えて構成され、頭部127は、先細り状に形成されている。これらの引掛け突起125は、連結材Sが頭部127を乗り越えて軸部126側に進入した際、図25に示すように、連結材Sが、軸部126によって、蛇行されるように、相互に接近して、配設されている。
【0092】
この第3実施形態の摩擦抵抗部123を備えて構成される抵抗部SR3では、遊技球Bが、発射装置30から発射され、レール部8を上昇する際、図23のA,Bに示すように、遊技球Bに連なる連結材Sは、内側レール部10の外周側の全面に接触するように、牽引されることから、内側レール部10の開口118を経て、二枚の摩擦抵抗部123の凹んだ溝部122内に入り、さらに、図24のA,Bに示すように、引掛け突起125を撓ませつつ、頭部127を乗り越えて、引掛け突起125の軸部126まで進入する。この時、図25のA,Bに示すように、連結材Sが、複数の軸部126を弾性変形させるように曲げつつ、蛇行して、軸部126間を潜り抜ける状態となる。そのため、連結材Sは、複数の軸部126の外周面126aから摩擦抵抗を受けて、減速され、遊技球Bに制動をかける状態となって、遊技球Bの遊技領域12への打ち出しを防止することとなる。
【0093】
そして、遊技球B自体は、抵抗部SR3を構成する摩擦抵抗部123が、内側レール部10の内周面10b側の開口118周縁に配置されて、遊技球Bと接触しないことから、正常遊技時の遊技球Bは、支障なく、遊技領域12に打ち出し可能となる。
【0094】
なお、抵抗部SR3では、溝部122を形成するように、二枚のシート状の摩擦抵抗部123の元部124a側を、対向させるように、重ねて配設する場合を示したが、遊技球Bと引掛け突起125との接触を抑制(防止)できるように、開口118から引掛け突起125を突出させない状態とし、一枚の摩擦抵抗部123を、引掛け突起125の頭部127側を外側レール部9側に向けて、内側レール部10の内周面10b側に、配置させて構成してもよい。
【0095】
<第4実施形態>
さらに、内側レール部に抵抗部を設ける場合に、図26〜28に示す第4実施形態の抵抗部(繰出抵抗部)SR4のように構成してもよい。この第4実施形態の抵抗部SR4は、ウレタンゴムシート等の弾性変形可能な薄肉の膜状、あるいは、シート状の弾性変形部134を設けた摩擦抵抗部133から、構成されている。
【0096】
そして、第4実施形態の抵抗部SR4では、面状に広い摩擦抵抗部133を、内側レール部10の円弧状の外周面10cにおいて、転動路2cから直線状に延びた直線部位を接線とする接点部位10dから上端10aにかける部位10eに、設けて構成されている。
【0097】
すなわち、内側レール部10を設けたレール部8は、曲がった通路部位LRであり、さらに、遊技領域12へ打ち出す遊技球B自体は、外側の通路面OF側の外側レール部9の内周面9b側で移動されて、曲がった通路部位LRの内側の通路面IF側に配置された摩擦抵抗部133には、接触しないことから、連結材Sを付けていない正常遊技時の遊技球Bを、減速させずに、支障なく、遊技領域12へ打ち出すことができる。そして、遊技球Bに引張られる連結材S自体は、図28のA,Bに示すように、緊張状態で摩擦抵抗部133に、圧接されるため、的確に、摩擦抵抗を受けて減速されることとなる。
【0098】
特に、第4実施形態では、繰り出される連結材Sとの接触時に、接触面積を増大させるように沈み込んで圧縮弾性変形されて、動摩擦抵抗を増加させるるような弾性変形部134により、摩擦抵抗部133を形成し、このような弾性変形部134は、凹凸を有することなく、平滑に構成できることから、ゴミの付着を防止できる。
【0099】
勿論、このような点を考慮しなければ、動摩擦抵抗を増加可能に、凹凸(図24に示す複数の引掛け突起125を設けた場合を含む)を設けた摩擦抵抗部を、内側レール部10の部位10eに設けてもよい。
【0100】
なお、動摩擦抵抗を連結材Sにかける摩擦抵抗部133は、レール部8以外の遊技球Bとの接触が殆ど無い曲がった通路部位LRの内側の通路面IF側に、配設させてもよい。但し、上記のような内側レール部10に設ける場合には、長く、摩擦抵抗部133を配設できることから、接触部位全体で、連結材Sに対して、大きな摩擦抵抗を加えることができて、連結材Sを付けた遊技球Bの遊技領域12への打ち出しを、的確に、防止することができる。
【0101】
なお、第4実施形態の場合、弾性変形部134を構成するシート状の摩擦抵抗部133を、内側レール部10の外周面10c側に、貼着させて配設しているが、弾性変形材料を塗布等して、内側レール部10に弾性変形部134を設けてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1…パチンコ遊技機、
8…レール部、
9…外側レール部、
10…内側レール部、
12…遊技領域、
25…(入賞スイッチ)球検知スイッチ、
30…発射装置、
44…球受け皿、
48…ハンドル、
60…球送り装置、
90,110,120…抵抗部品、
96,96A,96B,96C…溝部、
97…底部、
100…引掛け溝、
112…引掛け突起、
120,133…摩擦抵抗部、
134…弾性変形部、
LR…曲がった通路、
IF…内側の通路面、
OF…外側の通路面、
SR1,SR2,SR3,SR4…抵抗部、
S…連結材、
B…遊技球。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
球受け皿からの遊技球が、発射装置を経て遊技領域に発射され、さらに、入賞スイッチに到達可能に構成されるパチンコ遊技機であって、
前記球受け皿から前記遊技領域に至るまでの間の遊技球の通路に、可撓性を有する紐状として前記遊技球に連結された連結材における前記球受け皿側から前記遊技領域側に向かう速度を低減させるように、前記連結材に抵抗をかけて接触する抵抗部が、配設されるとともに、
該抵抗部が、
前記連結材を付けていない遊技球の前記遊技領域内への打ち出しを許容し、かつ、前記連結材を付けた遊技球の前記遊技領域内への打ち出しを抑制するように、
前記球受け皿から前記遊技領域に向かって移動する遊技球自体との接触を抑制して、移動する遊技球に連なって繰り出される前記連結材に対して接触する位置に、配設されていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記球受け皿から前記遊技領域に至るまでの間の遊技球の通路が、曲がった通路部位を備え、
前記抵抗部が、曲がった前記通路部位における内側の通路面側に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
前記抵抗部が、
前記遊技球を進入不能とした開口幅として、曲がった前記通路部位を通過する遊技球の移動方向に沿って延び、繰り出される前記連結材を底部側に案内可能な底狭まりの溝部と、
該溝部の底部側に、開口幅を広げるように配置され、前記底部側に案内された前記連結材を引掛け可能に進入させて、前記溝部の開口側への移動を規制可能な引掛け溝と、
を備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
前記抵抗部が、前記球受け皿から前記発射装置の発射レールに落下させるまでの遊技球の通路に、配設されていることを特徴とする請求項3に記載のパチンコ遊技機。
【請求項5】
曲がった前記通路部位が、遊技領域へ打ち出す遊技球を、外側の通路面側で移動させる構成として、
曲がった前記通路部位の内側の通路面側に配置される前記抵抗部が、繰り出される前記連結材に対し、摩擦抵抗をかけるように接触する摩擦抵抗部を備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊技機。
【請求項6】
前記摩擦抵抗部が、遊技球を遊技領域に案内する外側レール部と内側レール部とを備えて構成されるレール部の前記内側レール部に、配設されていることを特徴とする請求項5に記載のパチンコ遊技機。
【請求項7】
前記摩擦抵抗部が、前記連結材との接触時に弾性変形する弾性変形部、を設けて構成されていることを特徴とする請求項5若しくは請求項6に記載のパチンコ遊技機。
【請求項8】
前記発射装置から発射した遊技球を遊技領域に案内するレール部が、外側レール部と内側レール部とを備えて構成されて、該外側レール部の下端に、遊技球の前記球受け皿への戻し通路に連なる流入口を配設させて、構成され、
前記抵抗部が、前記流入口の周縁であって、前記発射装置から離れた側に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項9】
前記抵抗部が、繰り出される前記連結材を引掛ける引掛け突起、を備えて構成されていることを特徴とする請求項2若しくは請求項8に記載のパチンコ遊技機。
【請求項10】
前記抵抗部を設けた部材が、着脱可能な交換部品としていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−70943(P2012−70943A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218044(P2010−218044)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】