説明

パチンコ遊技機

【課題】右打ち用の流下経路を複数設けることで右打ち遊技の単調さを回避するとともに、右打ち時におけるスピーディな遊技を維持することのできるパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】第2始動口16の左上方には、第3左側経路LP3の流下方向に対し交差して1列状に配列された上部障害釘群18が配置されている。上部障害釘群18は第2始動口16が開放状態にあるときに、第3左側経路LP3を流下した玉による第2始動口16への入賞を妨げる。第2始動口16の開放状態において、第3左側経路LP3を流下した玉の第2始動口16への入賞率は、第1始動口15への入賞率よりも低くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機には、遊技領域の右側を多くの玉が流れるように発射する、いわゆる右打ちを行って、遊技領域の下方に配置された始動口や大入賞口に入賞させる遊技を前提とするタイプのものがある。この種のパチンコ遊技機では、例えば特許文献1に示すように、遊技領域の左側には多くの釘(遊技領域において玉を入賞へ導く道釘や玉の入賞を阻害する障害釘)が配置されて複雑な玉ルート(流下経路)が形成される一方、遊技領域の右側には釘を少なく配置して比較的単純な玉ルートが形成される。そして、通常の遊技状態では左打ち用の玉ルートから始動口や大入賞口に入賞させることにより、複雑な玉ルートによって時間をかけた遊技を行うとともに、大当たり状態や、確変、時短といった特別状態では、右打ち用の玉ルートから始動口や大入賞口に入賞させることにより、時間をかけずにスピーディな遊技を行い、遊技にメリハリをつけることができる。
【0003】
また、特許文献1では、右打ち用の玉ルートを1ルートとし、そのルート途中において、遊技領域の右側下方に配置された入賞率可変式の始動口(例えば電チュー)や通過式の始動口(例えばゲート)への振り分けを行って、大当たり状態や特別状態での遊技のスピーディ化を図っている。しかし、右打ち用の玉ルートが1ルートであると、遊技領域の右側では決められたルートを玉が高速でほぼ垂直に流下する単調な遊技に終始してしまう。そこで右打ち用の玉ルートを複数設けることで単調さを回避しようとすると、遊技領域の右側下方に配置された始動口へ複数の右打ち用ルートからそれぞれ入賞することになる。その結果、複数の右打ち用ルートのいずれを通るかによって右側下方の始動口に対する入賞率に差が生じ、場合によっては斜め左下方に流下する流れに逆流する流れが生じて玉詰りのおそれもあるので、右打ち時におけるスピーディな遊技が損なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−227498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、右打ち用の流下経路を複数設けることで右打ち遊技の単調さを回避するとともに、右打ち時におけるスピーディな遊技を維持することのできるパチンコ遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のパチンコ遊技機は、
入賞に応じて普図抽選が実行される普図始動口と、
遊技領域における左右方向の中央部に配置され、入賞に応じて大当たり抽選が実行される特図始動口である第1始動口と、前記特図始動口として機能し、かつ前記普図抽選の結果に応じて開放状態となる第2始動口と、
前記第1始動口及び前記第2始動口の上方に配置され、前記大当たり抽選の結果及び遊技状態の少なくとも一方を報知するように作動する役物であって、遊技領域における左右方向の中央部に配置される第1役物と、その第1役物の右側に配置される第2役物と、
前記普図始動口、前記第1始動口、前記第2始動口、前記第1役物及び前記第2役物が配置される遊技領域へと玉を発射する発射装置と、
前記遊技領域において複数の釘を配置すること、及び玉を誘導するために前記第1役物及び前記第2役物を配置することの少なくとも一方によって形成される玉の流下経路であって、前記第1役物の左側に形成される左側経路と、
前記流下経路であって、前記第2役物の右側に形成される第1右側経路と、
前記流下経路であって、前記第1役物の右側かつ前記第2役物の左側に形成される第2右側経路と、
前記第2始動口の左上方に配置され、前記第2始動口が開放状態にあるときに、前記左側経路を流下した玉による前記第2始動口への入賞を妨げる第2始動口障害手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
このように、右打ち用の流下経路(玉ルート)として第1右側経路と第2右側経路とを設けることにより、右打ち遊技の単調さが回避され、右打ち時の見た目上の変化を楽しめるようになる。その際、役物や道釘を配置する(例えば、第1役物及び第2役物を配置する)ことにより、第1右側経路と第2右側経路とを遊技領域の右側に容易に設けることができる。
【0008】
また、第2始動口が遊技領域における左右方向の中央部、すなわち第2右側経路よりも左側に配置されることにより、右打ち用の複数の流下経路から中央部の第2始動口へスムーズに入賞させることができ、右打ち時におけるスピーディな遊技を阻害しない。さらに、仮に第2始動口が左右方向の中央部、すなわち左側経路寄りに配置されたことに伴って、左打ちにより(左側経路から)開放状態の第2始動口への入賞を狙ったとしても、第2始動口の左上方に配置された第2始動口障害手段によって第2始動口への入賞率が抑制される。これにより、特に確変、時短といった特別状態において遊技者に対し右打ちを奨励することができる。
【0009】
なお、第2始動口障害手段は、左側経路の流下方向に対し交差して配列された1列又は複数列の障害釘群によって形成することができるので、遊技領域を複雑にすることなく開放状態の第2始動口への左側経路からの入賞を抑制できる。
【0010】
第2始動口は第1始動口よりも下方に配置され、
第2役物よりも左下方かつ第2始動口の右上方には、第2右側経路を流下した玉が直ちに第1始動口に入賞することを妨げるとともに、第1右側経路を流下した玉と合流させるための合流箇所が設けられ、さらに流下経路であって、合流箇所で合流した玉を第2始動口へ導く第3右側経路を備える。
【0011】
このような合流箇所を設けることによって、第1役物と第2役物の間に形成された第2右側経路を流下した玉が、第1右側経路との合流により直ちに第1始動口に入賞しにくくなり、第3右側経路を通って第2始動口へ導かれる。これにより、特に確変、時短といった特別状態において遊技者に対し右打ちを一層奨励することができる。また、合流箇所の存在によって、右打ちにより第2始動口に加えて第1始動口への入賞率が高まって出玉率のバランスが崩れることを防止できる。さらに、遊技店にとっては、第2始動口の出玉率を調整する際に、第2始動口付近(第3右側経路)にて釘調整を行えば足りるので、右打ち用の複数流下経路(第1右側経路と第2右側経路)の各々に対する釘調整の負担を減らすことができる。
【0012】
具体的には、
(1)左側経路は、道釘及び障害釘によって遊技領域の左端部を流下する第1左側経路(下方流下ルート)と、その下端部から道釘群によって第1始動口へ向けて斜め右下方に流下する第2左側経路(斜め流下ルート)と、第2左側経路の道釘群の下方で平行に並ぶ道釘群によって第2始動口へ向けて斜め右下方に流下する第3左側経路(斜め流下ルート)とを含む。
(2)第1右側経路は遊技領域の右端部をおよそ垂直方向に流下する垂直流下ルートとして形成され、第2右側経路は第1役物と第2役物の間を垂直方向に落下する垂直落下ルート(例えばワープルート)として形成される。
(3)第3右側経路は、道釘群によって第2始動口及び大入賞口へ向けて斜め左下方に流下する斜め流下ルートとして形成される。
(4)合流箇所には釘(道釘及び障害釘)を設けないことによって、第2右側経路を流下した玉と第1右側経路を流下した玉との合流空間が形成される。
(5)第2左側経路、第3左側経路と第3右側経路の傾きはほぼ等しく(例えば傾斜角が±5°位の差)形成される。
【0013】
普図始動口は通過式の入賞口であって、第2役物の上方に配置され、
遊技領域の右側に打ち込まれた玉が、第2役物によって第1右側経路と第2右側経路とに振り分けられる前に普図始動口へ入賞可能である。
【0014】
右打ち用の第1右側経路と第2右側経路とに分岐する前に普図始動口で入賞が検出される。これにより、遊技店にとっては、普図始動口の出玉率を調整する際に、普図始動口周辺にて釘調整を行えば足りるので、右打ち用の複数流下経路(第1右側経路と第2右側経路)の各々に対する釘調整の負担を減らすことができる。
【0015】
遊技領域における左右方向の中央部であって、第1始動口及び第2始動口の下方には、大当たり抽選に当選した場合に開放状態となる大入賞口が配置されるとともに、
大入賞口の左上方には、大入賞口の開放状態において、左側経路を流下した玉の大入賞口への入賞率が、第1始動口への入賞率よりも低くなるようにするための大入賞口障害手段が設けられる。
【0016】
左右方向の中央部には、第1始動口、第2始動口及び大入賞口が上下方向に並んで配置されるので、遊技領域を左右対称にバランスよく形成することができる。
【0017】
また、大入賞口が遊技領域における左右方向の中央部、すなわち第2右側経路よりも左側に配置されることにより、右打ち用の複数の流下経路から中央部の大入賞口へスムーズに入賞させることができ、右打ち時におけるスピーディな遊技を阻害しない。さらに、仮に大入賞口が左右方向の中央部、すなわち左側経路寄りに配置されたことに伴って、左打ちにより(左側経路から)開放状態の大入賞口への入賞を狙ったとしても、大入賞口の左上方に配置された大入賞口障害手段によって大入賞口への入賞率が抑制される。これにより、特に大当たり状態において遊技者に対し右打ちを奨励することができる。
【0018】
なお、大入賞口障害手段は、左側経路の流下方向に対し交差して配列された1列又は複数列の障害釘群によって形成することができるので、遊技領域を複雑にすることなく開放状態の大入賞口への左側経路からの入賞を抑制できる。また、大入賞口障害手段は第2始動口障害手段の下方(直下)に並列して配置されるので、両障害手段の相乗作用により、第2始動口及び大入賞口が同時に開放状態であっても左側経路からこれらへの入賞を抑制できる。
【0019】
予め設定される特別条件の成立に応じて、普図抽選に当選した場合における、第2始動口を開放状態とする回数の増加、及び開放状態とする期間の延長の少なくとも一方を行い、通常状態よりも開放状態になりやすい特別状態を発生させる特別状態発生手段を備え、
少なくとも特別状態発生手段が特別状態を発生した場合に、第2始動口への入賞に対して払い出される遊技価値が、第1始動口への入賞に対して払い出される遊技価値よりも少なく設定される。
【0020】
左打ち時には左側経路から第2始動口への入賞が妨げられ、右打ち時には第1右側経路および第2右側経路から第1始動口への入賞が抑制される。したがって、第1始動口への入賞に対する遊技価値を第2始動口への入賞に対する遊技価値よりも大に設定し、左打ちが行われる通常の遊技状態での出玉率を向上させても、右打ちが行われる確変、時短といった特別状態の出玉率に影響を及ぼすおそれがない。また、第2始動口への入賞に対する遊技価値が第1始動口よりも小さいので、右打ちでの第2始動口への入賞率を高めるような釘調整が行われやすくなり、確変、時短といった特別状態における右打ち遊技のスピーディさを提供しやすくなる。さらに、左打ちが行われる通常の遊技状態では第1始動口への入賞が期待され、入賞に対して払い出される遊技価値は第2始動口よりも第1始動口の方が大きい。したがって、通常の遊技状態においていわゆる玉持ちがよくなり、遊技レベルにかかわらずすべての遊技者が快適に遊技できる遊技機を提供できる。
【0021】
なお、入賞に対して払い出される遊技価値は通常のパチンコ遊技機では賞球数であるが、封入式パチンコ遊技機等では点数にて持玉管理が行われる。
【0022】
上記したようなパチンコ遊技機において、
入賞に応じて普図抽選が実行される普図始動口と、
遊技領域における左右方向の中央部に配置され、入賞に応じて大当たり抽選が実行される特図始動口である第1始動口と、前記特図始動口として機能し、かつ前記普図抽選の結果に応じて開放状態となる第2始動口と、
前記第1始動口及び前記第2始動口の上方に配置され、前記大当たり抽選の結果及び遊技状態の少なくとも一方を報知するように作動する役物であって、遊技領域における左右方向の中央部に配置される第1役物と、その第1役物の右側に配置される第2役物と、
前記普図始動口、前記第1始動口、前記第2始動口、前記第1役物及び前記第2役物が配置される遊技領域へと玉を発射する発射装置と、
前記遊技領域において複数の釘を配置すること、及び玉を誘導するために前記第1役物及び前記第2役物を配置することの少なくとも一方によって形成される玉の流下経路であって、前記第1役物の左側に形成される左側経路と、
前記流下経路であって、前記第2役物の右側に形成される第1右側経路と、
前記流下経路であって、前記第1役物の右側かつ前記第2役物の左側に形成される第2右側経路と、を備え、
前記第2始動口は前記第1始動口よりも下方に配置され、
前記第2役物よりも左下方かつ前記第2始動口の右上方には、前記第2右側経路を流下した玉が直ちに前記第1始動口に入賞することを妨げるとともに、前記第1右側経路を流下した玉と合流させるための合流箇所が設けられ、さらに前記流下経路であって、前記合流箇所で合流した玉を前記第2始動口へ導く第3右側経路を備える場合もある。
【0023】
遊技領域の右側に打ち込まれた玉が第1右側経路と第2右側経路とに振り分けられることにより、右打ち遊技が変化に富んだものとなる。また、合流箇所及び第3右側経路の存在によって、第2右側経路を流下した玉が第1始動口に入賞しにくくなるので、右打ち時における出玉率の高騰を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るパチンコ遊技機の一例を示す正面模式図。
【図2】図1のパチンコ遊技機の遊技盤の拡大図。
【図3】大当たり状態における玉の流れを示す説明図。
【図4】特別状態における玉の流れを示す説明図。
【図5】図1のパチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
【図6】普図入賞処理を示すフローチャート。
【図7】特図入賞処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(実施例)
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明に係るパチンコ遊技機の一例を示す正面模式図である。図1に示すパチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた透明のガラス扉2と、台枠の内側に配置されてガラス扉2によって覆われる遊技盤3を有する。遊技盤3には、円形状の遊技領域3aが形成されている。遊技領域3aの下方には、玉供給皿4が設けられている。玉供給皿4に準備された玉(遊技価値;遊技媒体)は、発射ハンドル5を含んで構成される発射装置110(図5参照)によって遊技領域3aに向けて一定の発射間隔(例えば0.6秒)で発射される。遊技領域3aには釘3b(道釘及び障害釘)が多数植設されているので、レール3cを通じて遊技盤3の遊技領域3aに達した玉は、それらの釘3bに弾かれながら遊技領域3aに形成された所定の玉ルート(詳しくは後述する)を落下する。なお、6は玉を回収するためのアウト口、102はスピーカ、103は装飾ランプ類を示す。
【0026】
遊技領域3aの左右方向での中央付近には、横長矩形状の第1役物11が配設されている。この第1役物11には、所定条件の成立に基づいて実行される大当たり抽選(内部抽選)の判定結果を特図(特別図柄)としての複数列の図柄(例えば、3桁のアラビア数字;識別情報)を変動表示した後停止表示したり、各種の表示演出を行ったりして、遊技者に遊技の状況を報知するための表示領域11a,11b,11cが形成され、特図主役物として機能する。
【0027】
第1役物11の右側には第2役物12が配設されている。この第2役物12は、特図の抽選結果を盛り立てるために期待度や演出表示ボタン7の操作を指示する等の補助表示を行う特図補助役物として機能する。なお、第1役物11の上方には第3役物13が配設され、この第3役物13は遊技状態に応じて回転する円盤状の演出役物である。
【0028】
遊技領域3aには入賞口として、普図始動口14,第1始動口15,第2始動口16及び大入賞口17が配置されている。普図始動口14は第2役物12の上方に配置され、入賞に応じて普図抽選が実行される、通過式の入賞口である。第1始動口15は、遊技領域3aにおける左右方向の中央部であって第1役物11の下方に配置され、入賞に応じて大当たり抽選が実行される特図始動口であり、通称ヘソと呼ばれる、入賞率の変化しない入賞口である。
【0029】
第2始動口16は第1始動口15の直下に配置され、開閉する一対の回動翼片16a,16aを有する。回動翼片16a,16aは、普図抽選の結果に応じて所定時間及び所定回数だけ開放する開放状態となる。つまり、第2始動口16は入賞率が変化する特図始動口(通称電チュー)である。
【0030】
大入賞口17は第2始動口16の直下に配置され、第1始動口15又は第2始動口16への入賞に応じて実行される大当たり抽選で当選(大当たり)した場合に開放状態となる。
【0031】
次に、遊技領域3aに形成される玉ルートについて、図2に示す遊技盤の拡大図により説明する。遊技領域3aの左側部分(第1役物11及び第3役物13の左側)には、通常の遊技状態において推奨される左打ち用の玉ルートである左側経路LPが形成される。一方、遊技領域3aの右側部分(第1役物11及び第3役物13の右側)には、大当たり状態や確変、時短といった特別状態において推奨される右打ち用の玉ルートである右側経路RPが形成される。
【0032】
具体的には、左側経路LPは、釘3B(道釘及び障害釘)によって遊技領域3aの左端部を流下する第1左側経路LP1(下方流下ルート)と、その下端部から道釘群3B1によって第1始動口15へ向けて斜め右下方に流下する第2左側経路LP2(斜め流下ルート)と、第2左側経路LP2の道釘群3B1の下方で平行に並ぶ道釘群3B2によって第2始動口16へ向けて斜め右下方に流下する第3左側経路LP3(斜め流下ルート)とを含んで構成される。
【0033】
右側経路RPは、第1右側経路RP1,第2右側経路RP2,第3右側経路RP3を含んで構成される。第1右側経路RP1は第2役物12の右側、すなわち遊技領域3aの右端部をおよそ垂直方向に流下する垂直流下ルートとして形成される。第2右側経路RP2は第1役物11と第2役物12の間(第1役物11の右側かつ第2役物12の左側)を垂直方向に落下する垂直落下ルート(例えばワープルート)として形成される。第3右側経路RP3は、第1右側経路RP1と連続するように、道釘群3B3によって第2始動口16及び大入賞口17へ向けて斜め左下方に流下する斜め流下ルートとして形成される。普図始動口14は第2役物12の上方に配置されているので、遊技領域3aの右側に打ち込まれた玉が、第2役物12によって第1右側経路RP1と第2右側経路RP2とに振り分けられる前に普図始動口14へ入賞可能である。すなわち、右側経路RPに複数の経路RP1,RP2,RP3を設けて右打ち時の単調さを回避しても、その影響を受けることなく普図始動口14の釘調整を行えばよいことになる。
【0034】
第2役物12よりも左下方かつ第2始動口16の右上方には、第2右側経路RP2を流下した玉が直ちに第1始動口15に入賞することを妨げるとともに、第1右側経路RP1を流下した玉と合流させるための合流箇所RJが設けられている。合流箇所RJには釘3B(道釘及び障害釘)を設けないことによって、第2右側経路RP2を流下した玉と第1右側経路RP1を流下した玉との合流空間が形成される。すなわち、右側経路RPに複数の経路RP1,RP2,RP3を設けて右打ち時の単調さを回避しても、その影響を受けることなく第2始動口16や大入賞口17の釘調整を行えばよいことになる。
【0035】
第2左側経路LP2、第3左側経路LP3と第3右側経路RP3の傾きはほぼ等しく(例えば傾斜角が±5°位の差)形成されている。
【0036】
第2始動口16の左上方には、第3左側経路LP3の流下方向に対し交差して1列状に配列された上部障害釘群18(第2始動口障害手段)が配置されている。この上部障害釘群18は第2始動口16が開放状態にあるときに、第3左側経路LP3を流下した玉による第2始動口16への入賞を妨げる(図4参照)。これにより、第2始動口16の開放状態において、第3左側経路LP3を流下した玉の第2始動口16への入賞率(第3左側経路LP3経由の第2始動口16への入賞率)は、第1始動口15への入賞率(第2左側経路LP2経由の第1始動口15への入賞率)よりも低くなる。ここで、障害釘群とは入賞する方向に流下する玉が通過できないように、例えば玉の直径(約11mm)よりも短い間隔で配置される複数の釘である。なお道釘群も玉の直径(約11mm)よりも短い間隔で配置される複数の釘であるが、始動口15,16、大入賞口17等に玉の入賞を誘導するのが道釘群で、阻害するのが障害釘群である。
【0037】
大入賞口17の左上方には、第3左側経路LP3の流下方向に対し交差して1列状に配列された下部障害釘群19(大入賞口障害手段)が配置されている。この下部障害釘群19は大入賞口17が開放状態にあるときに、第3左側経路LP3を流下した玉による大入賞口17への入賞を妨げる(図3参照)。これにより、大入賞口17の開放状態において、第3左側経路LP3を流下した玉の大入賞口17への入賞率(第3左側経路LP3経由の大入賞口17への入賞率)は、第1始動口15への入賞率(第2左側経路LP2経由の第1始動口15への入賞率)よりも低くなる。なお、下部障害釘群19は上部障害釘群18の下方(直下)に並列して配置されている。
【0038】
一方、右側経路RPには左側経路LPに設けられているような障害釘群18,19は設けられていない。したがって、第2始動口16の開放状態では右側経路RP経由での第2始動口16への入賞率、大入賞口17の開放状態では右側経路RP経由での大入賞口17への入賞率がそれぞれ飛躍的に高まり、これらの入賞率は、少なくとも左側経路LP経由での第1始動口15への入賞率よりも高くなる。
【0039】
図5は、パチンコ遊技機の電気的構成を概略的に示すブロック図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1の主制御部100には主回路120が搭載され、副制御回路101及び払出制御回路107が接続されている。
【0040】
主回路120は、演算装置であるCPU(Central Processing Unit)121(大当たり状態発生手段;特別状態発生手段;遊技制御手段)、プログラム格納用の読み取り専用記憶装置であるROM(Read Only Memory)122、ワークエリアや各種カウンタ等が割り当てられる読み書き可能な記憶装置であるRAM(Random Access Memory)123、及び入出力インターフェースであるI/O(Input/Output)124を備えており、これらはバス(図示せず)を介して相互に接続されている。なお、その他の各回路も、個別にCPU(制御回路)やメモリを備える構成が一般的であるが、図5では省略している。また、各回路には、電源回路111にて生成された所定電圧の電力が主回路120を介して供給されている。
【0041】
副制御回路101は、主回路120より入力される制御信号に応じてアンプ/スピーカ102より音声を出力させ、装飾ランプ類103の点灯/消灯を制御する。さらに、副制御回路101は、主回路120より入力される制御信号に基づいて表示制御信号を表示制御回路104に出力する。表示制御回路104(表示制御手段)は、副制御回路101から入力される表示制御信号に応じて第1役物11を制御し、特図の変動表示や演出表示を実行させる。
【0042】
払出制御回路107は、主回路120より入力される賞球払出信号に応じて払出装置108を制御する。これにより、遊技者に対して所定数の賞球が玉供給皿4に払い出される。発射制御回路109は、遊技者が発射ハンドル5を操作することに応じて、発射ハンドル5に対応して設けられた発射装置110を作動させ、玉供給皿4に準備された玉を遊技領域3aに向けて発射する。ハンドル装置5の操作量に応じて、玉の打ち出し強さ(玉の飛距離)を調節することが可能となっている。
【0043】
主回路120には、普図始動口14に付設された普図始動口検出器114、第1始動口15に付設された第1始動口検出器115、第2始動口16に付設された第2始動口検出器116、及び大入賞口17に付設された大入賞口検出器117からの玉検知信号がそれぞれ入力されている。各検出器114,115,116,117は、有接点式または無接点式のセンサ(スイッチ)により構成することができる。
【0044】
主回路120は、第2始動口16の回動翼片16a,16aを開閉する第2始動口ソレノイド118、大入賞口17を開閉する大入賞口ソレノイド119、第2役物12、及び第3役物13をそれぞれ駆動制御している。
【0045】
次に、図6,図7に示すフローチャートを用いて、パチンコ遊技機1における遊技の流れ(遊技盤3上での遊技状態の変化)について概要を説明するとともに、図3,図4に示す遊技状態における玉の流れを説明する。
【0046】
図6に示す普図入賞処理において、普図始動口14に併設される普図始動口検出器114が玉の通過を検出すると、検出信号がCPU121に送信される。CPU121は、普図始動口検出器114から検出信号を受信すると(S1:YES)、普図抽選を実行し(S2)、普図抽選に当選したか否かを判定する(S3)。普図抽選に当選した場合には(S3:YES)、第2始動口ソレノイド118を励磁し、第2始動口16の回動翼片16a,16aを所定時間で所定回数(通常の遊技状態では0.1秒間で1回)にわたり開放状態として(S4)、普図入賞処理を終了する。なお、普図始動口検出器114が玉の通過を検出していない場合(S1:NO)、及び普図抽選に外れた場合(S3:NO)には、直ちに普図入賞処理を終了する。普図抽選の当選確率は、例えば99/100に設定されている。
【0047】
図7に示す特図入賞処理において、第1始動口15に併設される第1始動口検出器115、又は第2始動口16に併設される第2始動口検出器116が玉の通過を検出すると、検出信号がCPU121に送信される。CPU121は、第1始動口検出器115又は第2始動口検出器116から検出信号を受信すると(S11:YES)、大当たり抽選を実行し(S12)、大当たり抽選に当選したか否かを判定する(S13)。
【0048】
図2に示すような通常の遊技状態であれば、多くの遊技者は左打ちによって左側経路LP(第2左側経路LP2)から第1始動口15への入賞を狙うのが一般的である。第1始動口15に対し、右側経路RP(第3右側経路RP3)経由の入賞率よりも、左側経路LP(第2左側経路LP2)経由の入賞率の方が高くなるように、第2左側経路LP2には道釘群3B1が配置される一方、右側経路RPの合流箇所RJには釘3B(道釘及び障害釘)が設けられていないからであり、左打ちの方が複雑な玉ルートによって時間をかけた遊技を行えるからでもある。
【0049】
図7に戻り、大当たり抽選に当選した場合には(S13:YES)、CPU121は第2役物12に右打ちを奨励する表示を行わせるとともに(S14)、大当たり処理を実行する(S15)。大当たり抽選の当選確率は、例えば1/150に設定されている。S14の大当たり処理では、大入賞口ソレノイド119を励磁し、大入賞口17を開放して、玉が極めて入り易い状況をもたらす。具体的には、所定個数(例えば8個)の入賞又は所定時間(例えば30秒)の経過を1ラウンド(R)とし、所定の最大ラウンド回数(例えば15R)まで繰り返されるので、このような大当たり状態の間に遊技者は多数の賞球(例えば1入賞当たり15個)を得ることができる。なお、最大ラウンド回数を複数設定し、所定の割合で振り分ける(例えば、2R,8R,15Rを5:4:1の割合で振り分ける)ようにしてもよい。
【0050】
図3に示すように、大当たり状態においては大入賞口17が開放状態となり、遊技者は第2役物12での右打ち奨励表示にしたがって、右側経路RP(第3右側経路RP3)から大入賞口17への入賞を狙うようになる。第3左側経路LP3を流下した玉は、下部障害釘群19によって大入賞口17への入賞を妨げられるからであり、右打ちの方が時間をかけずにスピーディに大入賞口17へ入賞できるからでもある。すなわち、第2役物12の右側に形成される第1右側経路RP1及び第1役物11と第2役物12との間に形成される第2右側経路RP2は、同一高さ上に形成され、第1役物11の左側に形成される第1左側経路LP1と比較して釘3Bの配置数が少ないため(図3では、第1右側経路RP1及び第2右側経路RP2の釘3B配置数は0)、玉は経路途中の釘3Bに当って落下スピードを落とすことなく下方へ導かれる。
【0051】
その際、第2右側経路RP2を流下した玉は、合流箇所RJにて第1始動口15への入賞が妨げられるように第1右側経路RP1の玉と合流してから、第2始動口16及び大入賞口17へと玉を導くための第3右側経路RP3を通って大入賞口17へ導かれる。大当たり状態においては第2始動口16が開放状態にないことから、玉はその下方の大入賞口17へ入賞するので、遊技者は右打ちを選択しやすくなる。なお、開放状態とは大入賞口を開放するだけでなく、開放を繰り返す状態をも意味する。
【0052】
図7に戻り、大当たり処理が終了すると、CPU121は第2役物12に右打ちを奨励する表示を行わせるとともに(S16)、次回の大当たりに当選するか、所定回数(例えば50回)の特図変動が行われるか、いずれかが成立するまで確変状態(高確率状態;特別状態)を維持する。確変状態においては、通常の遊技状態と同様に普図抽選の当選確率は、例えば99/100に設定されている。また、通常の遊技状態よりも第2始動口16の回動翼片16a,16aの開放時間は長く、開放回数は多くなり(例えば、5秒間×3回)、いわゆる時短状態(特別状態)となる。さらに、通常の遊技状態よりも大当たりの当選確率が高くなる(例えば、1/50)。
【0053】
したがって、CPU121は、時短変動回数を50回、第2始動口16の開放時間×開放回数を5秒間×3回に設定するとともに、第2始動口16への入賞に対する賞球数(例えば3個)を第1始動口15への入賞に対する賞球数(例えば5個)よりも少なく設定して確変状態に突入し(S17)、このような確変状態(時短状態でもある)が所定回数の図柄変動により終了すると通常の遊技状態へ移行する。
【0054】
なお、第1始動口検出器115,第2始動口検出器116がいずれも玉の通過を検出していない場合(S11:NO)、及び大当たり抽選に外れた場合(S13:NO)には、直ちに特図入賞処理を終了する。また、S14,S16での右打ち奨励表示には、例えば『右打ちしてね!』のような文字表示、右向き矢印でのシンボル表示又は立体表示等を用いることができる。
【0055】
図4に示すように、確変状態(時短状態)においては第2始動口16が開放状態になりやすく、遊技者は第2役物12での右打ち奨励表示にしたがって、右側経路RP(第3右側経路RP3)から第2始動口16への入賞を狙うようになる。第3左側経路LP3を流下した玉は、上部障害釘群18によって第2始動口16への入賞を妨げられるからであり、右打ちの方が時間をかけずにスピーディに第2始動口16へ入賞できるからでもある。
【0056】
その際、第2右側経路RP2を流下した玉は、合流箇所RJにて第1始動口15への入賞が妨げられるように第1右側経路RP1の玉と合流してから、第2始動口16及び大入賞口17へと玉を導くための第3右側経路RP3を通って第2始動口16へ導かれる。確変状態(時短状態)においては第2始動口16が開放状態にあることから、玉は第2始動口16へ入賞するので、遊技者は右打ちを選択しやすくなる。さらに、第2始動口16への入賞に対する賞球数が第1始動口15への入賞に対する賞球数よりも少なく設定されるので、遊技店ではその差を埋めるために右打ちでの第2始動口16への入賞率を高めるような釘調整が行われやすくなり、確変、時短といった特別状態における右打ち遊技のスピーディさを提供しやすくなる。
【0057】
このように、右打ち用の右側流下経路RP(玉ルート)として第1右側経路RP1と第2右側経路RP2とを設けることにより、右打ち遊技の単調さが回避され、右打ち時の見た目上の変化を楽しめるようになる。その際、第1役物11及び第2役物12を配置することにより、第1右側経路RP1と第2右側経路RP2とを遊技領域3aの右側に容易に設けることができる。
【0058】
また、第2始動口16が遊技領域3aにおける左右方向の中央部、すなわち第2右側経路RP2よりも左側に配置されることにより、右打ち用の複数の流下経路RP1,RP2から中央部の第2始動口16や大入賞口17へスムーズに入賞させることができ、右打ち時におけるスピーディな遊技を阻害しない。なお、第2始動口16や大入賞口17を中央部よりも右側に配置すると、特に、遊技領域3aの右側部分の中でも比較的左寄りに形成される第2右側経路RP2からの玉を入賞させることが難しくなるおそれがある。
【0059】
さらに、仮に第2始動口16が左右方向の中央部、すなわち左側経路LP寄りに配置されたことに伴って、左打ちにより(左側経路LPから)開放状態の第2始動口16や大入賞口17への入賞を狙ったとしても、第2始動口16の左上方及び大入賞口17の左上方に配置された障害釘群18,19によって第2始動口16及び大入賞口17への入賞率が抑制される。これにより、特に確変、時短といった特別状態や大当たり状態において遊技者に対し右打ちを奨励することができる。また、第2始動口16や大入賞口17を中央部に配置することで遊技領域3aを左右対称にバランスよく形成することができ、見た目にも美しくなる。
【0060】
以上で説明した実施例の他、本発明は次のように実施してもよい。
(1)第1始動口15への入賞と第2始動口16への入賞とで異なる大当たり抽選を行うことも、共通する大当たり抽選を行うこと(すなわち個別の当否判定テーブルによるか、共通の当否判定テーブルによるか)もいずれも可能である。同様に、特図変動の保留数についても個別にカウントするか、共通にカウントするかは任意に選択できる。
(2)実施例では、第2始動口障害手段や大入賞口障害手段に障害釘群18,19を用いたが、入賞率を下げる(入賞を妨げる)機能を有するものであれば、他の障害手段(例えば役物、仕切等)を用いてもよい。
【0061】
(3)第1役物11,第2役物12での報知において、表示形態として液晶表示装置等での画像表示、実体を伴う象形物(立体物)での表示等を含み、表示内容として特図表示、演出表示等を含む。また、このような役物は複数設ければよく、実施例のように3つであっても、あるいは2つであっても、4つ以上設けてもよい。
(4)大当たり状態の継続条件、終了条件等は実施例に限らず任意に設定できる。また、確変状態、時短状態の発生条件、終了条件等は実施例に限らず任意に設定できる。もちろん、確変状態を伴わずに時短状態を単独で発生させてもよい。
【0062】
(5)第1役物11,第1始動口15,第2始動口16,大入賞口17等を遊技領域3aにおける左右方向の中央部に配置するにあたり、実施例ではこれらの中央線と遊技領域3aの中央線とをほぼ一致させてあるが、遊技領域3aの中央線上にこれらが(一部でも)存在していればよい。
(6)実施例で示した数値は単なる例示であり、これに限定されない。
(7)実施例では、入賞に対して払い出される遊技価値は賞球数であるが、封入式パチンコ遊技機等では点数にて持玉管理が行われる。このように、本発明は実施例に示すパチンコ遊技機に限定されない。
【符号の説明】
【0063】
1 パチンコ遊技機
3 遊技盤
3a 遊技領域
3b 釘
3c レール
5 発射ハンドル
11 第1役物
11a,11b,11c 表示領域
12 第2役物
13 第3役物
14 普図始動口
15 第1始動口
16 第2始動口
16a 回動翼片
17 大入賞口
18 上部障害釘群(第2始動口障害手段)
19 下部障害釘群(大入賞口障害手段)
110 発射装置
121 CPU(大当たり状態発生手段;特別状態発生手段;遊技制御手段)
RP 右側経路
RP1 第1右側経路
RP2 第2右側経路
RP3 第3右側経路
RJ 合流箇所
LP 左側経路
LP1 第1左側経路
LP2 第2左側経路
LP3 第3左側経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入賞に応じて普図抽選が実行される普図始動口と、
遊技領域における左右方向の中央部に配置され、入賞に応じて大当たり抽選が実行される特図始動口である第1始動口と、前記特図始動口として機能し、かつ前記普図抽選の結果に応じて開放状態となる第2始動口と、
前記第1始動口及び前記第2始動口の上方に配置され、前記大当たり抽選の結果及び遊技状態の少なくとも一方を報知するように作動する役物であって、遊技領域における左右方向の中央部に配置される第1役物と、その第1役物の右側に配置される第2役物と、
前記普図始動口、前記第1始動口、前記第2始動口、前記第1役物及び前記第2役物が配置される遊技領域へと玉を発射する発射装置と、
前記遊技領域において複数の釘を配置すること、及び玉を誘導するために前記第1役物及び前記第2役物を配置することの少なくとも一方によって形成される玉の流下経路であって、前記第1役物の左側に形成される左側経路と、
前記流下経路であって、前記第2役物の右側に形成される第1右側経路と、
前記流下経路であって、前記第1役物の右側かつ前記第2役物の左側に形成される第2右側経路と、
前記第2始動口の左上方に配置され、前記第2始動口が開放状態にあるときに、前記左側経路を流下した玉による前記第2始動口への入賞を妨げる第2始動口障害手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記第2始動口は前記第1始動口よりも下方に配置され、
前記第2役物よりも左下方かつ前記第2始動口の右上方には、前記第2右側経路を流下した玉が直ちに前記第1始動口に入賞することを妨げるとともに、前記第1右側経路を流下した玉と合流させるための合流箇所が設けられ、さらに前記流下経路であって、前記合流箇所で合流した玉を前記第2始動口へ導く第3右側経路を備える請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
前記普図始動口は通過式の入賞口であって、前記第2役物の上方に配置され、
前記遊技領域の右側に打ち込まれた玉が、前記第2役物によって前記第1右側経路と前記第2右側経路とに振り分けられる前に前記普図始動口へ入賞可能である請求項1又は2に記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
前記遊技領域における左右方向の中央部であって、前記第1始動口及び前記第2始動口の下方には、前記大当たり抽選に当選した場合に開放状態となる大入賞口が配置されるとともに、
前記大入賞口の左上方には、前記大入賞口の開放状態において、前記左側経路を流下した玉の前記大入賞口への入賞率が、前記第1始動口への入賞率よりも低くなるようにするための大入賞口障害手段が設けられる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパチンコ遊技機。
【請求項5】
予め設定される特別条件の成立に応じて、前記普図抽選に当選した場合における、前記第2始動口を開放状態とする回数の増加、及び開放状態とする期間の延長の少なくとも一方を行い、通常状態よりも開放状態になりやすい特別状態を発生させる特別状態発生手段を備え、
少なくとも前記特別状態発生手段が特別状態を発生した場合に、前記第2始動口への入賞に対して払い出される遊技価値が、前記第1始動口への入賞に対して払い出される遊技価値よりも少なく設定される請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−111181(P2013−111181A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259066(P2011−259066)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】