説明

パチンコ遊技機

【課題】 下皿に収容しきれないパチンコ球がオーバーフロー樋21の所定地点まで蓄積された旨を検出するための満杯検出部(検出レバー22,スイッチ本体23)の良好な設置方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 検出レバー22には、樋カバー15に穿設されている挿通孔15aから樋カバー15の外面側へ突出し、検出レバー22がパチンコ球に押圧されて移動すると樋カバー15の外面に沿う方向に移動してスイッチ本体23の押し釦23aを押圧するスイッチ押圧片22aが形成されている。スイッチ本体23は、樋カバー15の外面に設置されており、押し釦23aが押圧されると接点の開閉が切り替わる様に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に関し、特に、パチンコ球払出装置から払い出されたパチンコ球によって上皿(上部球受け手段)が満杯になり、上皿に収容しきれないパチンコ球によって下皿(下部球受け手段)も満杯になった場合にその旨を検出する満杯検出部を備えるパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機は、発射されたパチンコ球が入賞口へ入賞すると、パチンコ球払出装置からパチンコ球が払い出される様に構成されている。パチンコ球払出装置から払い出されたパチンコ球は、まず、上皿に導かれ、上皿が満杯になると、上皿に収容しきれないパチンコ球はオーバーフロー樋を介して下皿に導かれる。そして、下皿も満杯になり、更にオーバーフロー樋の所定地点までパチンコ球が蓄積されると、満杯検出部によってその旨が検出され、検出結果処理装置(具体的には払出制御基板)が、例えばパチンコ球発射装置の機能を停止させることによって遊技を一時的に停止させる様に構成されている。この満杯検出部は、通常、オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積されたパチンコ球に押圧されて回動する様に構成された検出レバーと、検出レバーの回動位置に応じて接点の開閉が切り替わる様に構成されたスイッチ本体と、から成っており、検出結果処理装置がスイッチ本体の接点の開閉を監視している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年、趣向を凝らした演出や不正行為防止等のために、パチンコ遊技機の裏側には、非常に多くの装置が隙間なく設置されており、これ以上新たな機能を付加することが物理的に難しくなっている。このため、パチンコ遊技機の裏側に少しでも大きな物理的空き領域を確保するための満杯検出部の設置方法が求められている。
【0004】
又、満杯検出部を構成するスイッチ本体と検出結果処理装置とは、スイッチ本体から伸びる配線の先端に設けられているコネクタを検出結果処理装置に設けられているコネクタ挿入部に差し込むことによって接続されているが、検出結果処理装置は、落下して来るパチンコ球が衝突しない様に被覆部材(具体的には所謂基板カバー)に収納されているので、スイッチ本体の点検・修理等のためにコネクタをコネクタ挿入部から抜き取る場合や再び差し込む場合には、被覆部材を取り外さなければならず、作業が面倒である。このため、満杯検出部を構成するスイッチ本体の点検・修理作業を簡略化するための満杯検出部の設置方法が求められている。
【0005】
又、パチンコ遊技機の組み立ては、通常、コンベア等によって搬送されてくるパチンコ遊技機本体に部品を順に取り付けて行く流れ作業によって行われる。そして、パチンコ遊技機を構成する部品の内、満杯検出部の検出レバーは、まず、オーバーフロー樋の壁面に取り付けられ、次に、オーバーフロー樋の一壁面を構成するカバーが取り付けられることによって、パチンコ遊技機にしっかり固定されるのであるが、逆に言うと、カバーの取り付けが完了するまでは検出レバーの固定は不完全であり、パチンコ遊技機が振動するだけで検出レバーは容易に脱落してしまうので、検出レバーを再び取り付けなければならず、流れ作業が滞ってしまう。このため、パチンコ遊技機の組み立て作業中に検出レバーが脱落しない様にするための満杯検出部の設置方法が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、下皿に収容しきれないパチンコ球がオーバーフロー樋の所定地点まで蓄積された旨を検出するための満杯検出部の良好な設置方法を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明にかかるパチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の組み立て作業中に検出レバーが脱落しない様にするためのものであり、請求項1に記載されている様に、パチンコ球払出装置から払い出されたパチンコ球を収容するための上部球受け手段と、該上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を収容するための下部球受け手段と、前記パチンコ球払出装置が設置されている機構盤に形成され、前記上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を前記下部球受け手段へ導くオーバーフロー樋と、前記下部球受け手段にも収容しきれないパチンコ球が前記オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積された旨を検出するための満杯検出部と、を備え、前記満杯検出部は、前記機構盤の所定位置に一端が固定され、他端が自由端となっている軸部材と、該軸部材にて回動自在に軸支され、前記オーバーフロー樋の所定地点までパチンコ球が蓄積されると当該パチンコ球に押圧されて回動する検出レバーと、該検出レバーを前記オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積されたパチンコ球の押圧力に抗する方向に付勢するために前記軸部材に設置される付勢部材と、前記検出レバーが回動することにより接点の開閉が切り替えられるスイッチ本体と、によって構成され、前記機構盤には、前記付勢部材と係合することにより当該付勢部材が前記軸部材の自由端側へ移動することを禁止する第1係止突起が形成されており、前記検出レバーには、前記機構盤に形成されている第1係止突起により前記軸部材の自由端側へ移動することを禁止されている前記付勢部材と係合することにより当該検出レバー自身が前記軸部材の自由端側へ移動することを禁止する第2係止突起が形成されていることを特徴とする。ここで、付勢部材としては、例えばバネ等の弾性部材を挙げることができる。
【0008】
本発明にかかるパチンコ遊技機では、機構盤に形成されている第1係止突起によって付勢部材が軸部材の自由端側への移動を禁止され、この付勢部材と検出レバーの第2係止突起とが係合することによって、検出レバーは軸部材の自由端側への移動を禁止される。このため、軸部材に検出レバーと付勢部材とが取り付けられれば、オーバーフロー樋の一壁面を構成するカバーが取り付けられていなくても、検出レバーは軸部材から脱落しないので、パチンコ遊技機の組み立て作業を滞りなく行うことができる。
【0009】
又、第2の発明にかかるパチンコ遊技機は、満杯検出部を構成するスイッチ本体の点検・修理作業を簡略化するためのものであり、請求項2に記載されている様に、パチンコ球払出装置から払い出されたパチンコ球を収容するための上部球受け手段と、該上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を収容するための下部球受け手段と、前記パチンコ球払出装置が設置されている機構盤に形成され、前記上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を前記下部球受け手段へ導くオーバーフロー樋と、前記下部球受け手段にも収容しきれないパチンコ球が前記オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積された旨を検出するための満杯検出部と、該満杯検出部による検出結果が入力される検出結果処理装置と、落下して来るパチンコ球が前記検出結果処理装置に衝突しない様に当該検出結果処理装置を覆う被覆部材と、を備え、前記満杯検出部は、前記オーバーフロー樋の所定地点までパチンコ球が蓄積されると当該パチンコ球に押圧されて移動する検出レバーと、該検出レバーが移動することにより接点の開閉が切り替えられるスイッチ本体と、によって構成され、前記検出結果処理装置は、前記スイッチ本体から伸びる配線の先端に設けられているコネクタを差し込むためのコネクタ挿入部を有し、前記被覆部材には、開状態において前記コネクタを前記コネクタ挿入部に差し込むこと及び前記コネクタ挿入部から抜き取ることができる様に構成された蓋部材が開閉自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明にかかるパチンコ遊技機では、検出結果処理装置は、従来と同様に、落下して来るパチンコ球が衝突しない様に被覆部材に覆われているが、被覆部材には蓋部材が取り付けられており、蓋部材を開ければ、被覆部材を取り外すことなくコネクタをコネクタ挿入
部に差し込むこと及びコネクタ挿入部から抜き取ることができるので、スイッチ本体の点検・修理作業を簡略化することができる。
【0011】
又、第1の発明及び第2の発明にかかるパチンコ遊技機は、各々独立でも充分な効果を有するが、請求項3に記載されている様に、第1の発明又は第2の発明にかかるパチンコ遊技機において、前記スイッチ本体は、前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に設置され、前記検出レバーには、前記オーバーフロー樋の隔壁に穿設されている挿通孔から当該オーバーフロー樋の隔壁の外面側へ突出し、当該検出レバーがパチンコ球に押圧されて移動すると前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に沿う方向に移動して前記スイッチ本体の接点の開閉を切り替えるスイッチ操作片が形成されていても良い。
【0012】
同様に、請求項4に記載されている様に、第1の発明にかかるパチンコ遊技機において、前記満杯検出部による検出結果が入力される検出結果処理装置と、落下して来るパチンコ球が前記検出結果処理装置に衝突しない様に当該検出結果処理装置を覆う被覆部材と、を備え、前記検出結果処理装置は、前記スイッチ本体から伸びる配線の先端に設けられているコネクタを差し込むためのコネクタ挿入部を有し、前記被覆部材には、開状態において前記コネクタを前記コネクタ挿入部に差し込むこと及び前記コネクタ挿入部から抜き取ることができる様に構成された蓋部材が開閉自在に設置されていても良い。即ち、第1の発明と第2の発明とを組み合わせても良い。
【0013】
更に、請求項5に記載されている様に、第1の発明にかかるパチンコ遊技機と第2の発明にかかるパチンコ遊技機とを組み合わせたパチンコ遊技機において、前記スイッチ本体は、前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に設置され、前記検出レバーには、前記オーバーフロー樋の隔壁に穿設されている挿通孔から当該オーバーフロー樋の隔壁の外面側へ突出し、当該検出レバーがパチンコ球に押圧されて移動すると前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に沿う方向に移動して前記スイッチ本体の接点の開閉を切り替えるスイッチ操作片が形成されていても良い。
【0014】
この様にすれば、各発明の効果を相乗的に得ることができるので、パチンコ遊技機の価値がより一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例のパチンコ遊技機の裏面側に設置されている機構盤の正面図である。
【図2】機構盤の右下部分の拡大図である。
【図3】満杯検出部を構成する検出レバー,スイッチ本体及び捻りコイルバネの斜視図である。
【図4】検出レバーが機構盤の壁面に取り付けられる前の状態を表す側面図である。
【図5】検出レバーが機構盤の壁面に取り付けられた後の状態を表す側面図(a)、及び、樋カバーも取り付けられた状態を表す側面図(b)である。
【図6】スイッチ本体から伸びる配線の接続態様を説明するための正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、本実施例のパチンコ遊技機の構成について説明する。
図1は、本実施例のパチンコ遊技機の裏面側に設置されている機構盤の正面図である。図2は、機構盤の右下部分の拡大図である。図3は、満杯検出部を構成する検出レバー,スイッチ本体及び捻りコイルバネの斜視図である。図4及び図5は、検出レバーがどの様に取り付けられているかを説明するための側面図であり、図4は、検出レバーが機構盤の壁面に取り付けられる前の状態を表し、図5(a)は、検出レバーが機構盤の壁面に取り付けられた後の状態を表し、図5(b)は、樋カバーも取り付けられた状態を表す。図6
は、スイッチ本体から伸びる配線の接続態様を説明するための正面図である。
【0017】
本実施例のパチンコ遊技機は、パチンコ球払出装置11や主制御基板16が設置されている機構盤1(図1参照)と、パチンコ球払出装置11から払い出されたパチンコ球を収容するための上皿(図示せず)と、上皿に収容しきれないパチンコ球を収容するための下皿(図示せず)と、を備える。
【0018】
機構盤1の主制御基板16の陰には、上皿に収容しきれないパチンコ球を下皿へ導くオーバーフロー樋21(図2参照)が形成されている。尚、オーバーフロー樋21の隔壁の内、パチンコ遊技機裏面側の隔壁は、取り外し可能な樋カバー15(図2,4,5参照)によって構成されている。
【0019】
又、機構盤1には、下皿にも収容しきれないパチンコ球がオーバーフロー樋21の所定地点まで蓄積されるとパチンコ球に押圧されて移動する検出レバー22(図2,3参照)と、検出レバー22が移動することにより接点の開閉が切り替えられるスイッチ本体23(図2,3参照)と、が設置されている。
【0020】
検出レバー22には、樋カバー15に穿設されている挿通孔15a(図2,4,5参照)から樋カバー15の外面側へ突出し、検出レバー22がパチンコ球に押圧されて移動すると樋カバー15の外面に沿う方向に移動してスイッチ本体23の押し釦23a(図2,3参照)を押圧するスイッチ押圧片22a(図2,3参照)が形成されている。
【0021】
スイッチ本体23は、樋カバー15の外面に設置されており、押し釦23aが押圧されると接点が開状態(OFF状態)から閉状態(ON状態)へと切り替わる様に構成されている。
【0022】
又、機構盤1には、一端が固定され、他端が自由端となっている軸部材14a(図2,4,5参照)が形成されており、検出レバー22には、軸部材14aにて回動自在に軸支するための軸支部22b(図3,4,5参照)が形成されており、軸部材14aに設置される捻りコイルバネ24(図3,4,5参照)によってパチンコ球の押圧力に抗する方向(図2において軸部材14aを中心に左回りする方向)に付勢されている。又、機構盤1には、オーバーフロー樋21の隔壁をL字状に屈曲させた阻止片21aが形成されており、検出レバー22は、阻止片21aに当接するまでの範囲しか回動することができない様になっている。
【0023】
又、機構盤1には、捻りコイルバネ24の一端(図4,5における左側の端部)と係合することによって捻りコイルバネ24が軸部材14aの自由端側へ移動することを禁止する第1係止突起14b(図4,5参照)が形成されており、検出レバー22には、第1係止突起14bによって軸部材14aの自由端側へ移動することを禁止されている捻りコイルバネ24の他端(図4,5における右側の端部)と係合することにより検出レバー22自身が軸部材14aの自由端側へ移動することを禁止する第2係止突起22cが形成されている。
【0024】
ここで、検出レバー22,スイッチ本体23,捻りコイルバネ24等の取り付け手順について説明する。まず、図4に示す様に、樋カバー15にスイッチ本体23を螺子や接着剤等で固定する。次に、検出レバー22の軸支部22b,捻りコイルバネ24を軸部材14aに嵌め込む。そして、捻りコイルバネ24の一端(図4,5における左側の端部)を第1係止突起14bに引っ掛けると共に、捻りコイルバネ24の他端(図4,5における右側の端部)を検出レバー22の第2係止突起22cに引っ掛けると、図5(a)に示す状態となる。すると、捻りコイルバネ24は、第1係止突起14bに引っ掛かることよっ
て軸部材14aの自由端側への移動を禁止され、位置を固定される。又、このとき、検出レバー24は、第2係止突起22cが捻りコイルバネ24に引っ掛かることによって、軸部材14aの自由端側への移動を禁止され、位置を固定される。即ち、樋カバーが取り付けられていなくても、検出レバー22及び捻りコイルバネ24は軸部材14aから脱落しない。そして、最後に、樋カバー15の挿通孔15aにスイッチ押圧片22aを挿通すると共に樋カバー15に形成されている軸部材15bを検出レバー22の軸支部22b,捻りコイルバネ24に嵌め込むと、図5(b)に示す状態となる。
【0025】
又、機構盤1には、中継端子板12(図6参照),払出制御基板(図示せず)が設置されており、中継端子板12は、スイッチ本体23から伸びる配線23bの先端に設けられているコネクタ23cを差し込むためのコネクタ挿入部12aを有している。そして、スイッチ本体23の接点の開閉状態は、中継端子板12を経由して払出制御基板に伝えられ、払出制御基板によって監視されている。
【0026】
中継端子板12,払出制御基板は、落下して来るパチンコ球が衝突しない様に基板カバー13(図1,2,6参照)によって被覆されている。そして、基板カバー13には、開状態においてコネクタ23cをコネクタ挿入部12aに差し込むこと及びコネクタ挿入部12aから抜き取ることができる様に構成された蓋部材13aが開閉自在に取り付けられている。この蓋部材13aの軸付近には、軸部を内側に弾性変形させるためのスリット13aaが形成されており、基板カバー13への取り付け及び基板カバー13からの取り外しを容易に行うことができる様になっている。又、基板カバー13の側面には、配線23bを基板カバー13内へ取り入れるための挿通孔13bが穿設されている。
【0027】
尚、本実施例において、上皿が前述の上部球受け手段に相当し、下皿が前述の下部球受け手段に相当し、樋カバー15が前述のオーバーフロー樋の隔壁に相当し、スイッチ押圧片22aが前述のスイッチ操作片に相当し、中継端子板12及び払出制御基板が前述の検出結果処理装置に相当し、基板カバー13が前述の被覆部材に相当し、捻りコイルバネ24が前述の付勢部材に相当する。
【0028】
続いて、本実施例のパチンコ遊技機の効果について説明する。
本実施例のパチンコ遊技機は、検出レバー22に、樋カバー15に穿設されている挿通孔15aから樋カバー15の外面側へ突出するスイッチ押圧片22aが形成されており、オーバーフロー樋21の所定地点まで蓄積されたパチンコ球によって検出レバー22が押圧されると、スイッチ押圧片22aは樋カバー15の外面に沿う方向に移動し、樋カバー15の外面に沿って移動するスイッチ押圧片22aによって、樋カバー15の外面に設置されているスイッチ本体23の押し釦23aが押圧されて接点の開閉が切り替えられる様に構成されている。
【0029】
従って、検出レバー22については、スイッチ押圧片22aが樋カバー15から突出するだけであり、殆ど場所を取らない。又、スイッチ本体23は樋カバー15の外面に設置されるので、スイッチ本体23として薄いものを採用すれば、殆ど場所を取らない。従って、パチンコ遊技機の裏側に空き領域を確保することができる。
【0030】
又、中継端子板12,払出制御基板は、従来と同様に、落下して来るパチンコ球が衝突しない様に基板カバー13に覆われているが、基板カバー13には蓋部材13aが取り付けられており、蓋部材13aを開ければ、基板カバー13を取り外すことなくコネクタ23cをコネクタ挿入部12aに差し込むこと及びコネクタ挿入部12aから抜き取ることができるので、スイッチ本体23の点検・修理作業を簡略化することができる。
【0031】
又、検出レバー22の軸支部22b,捻りコイルバネ24が軸部材14aに嵌め込まれ
、捻りコイルバネ24の一端が第1係止突起14bに引っ掛けられると共に、捻りコイルバネ24の他端が検出レバー22の第2係止突起22cに引っ掛けられると(図5(a)に示す状態になると)、樋カバー15が取り付けられていなくても、検出レバー22及び捻りコイルバネ24は軸部材14aから脱落しない。このため、パチンコ遊技機の組み立て作業を滞りなく行うことができる。
【0032】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は前述した実施例に何等限定されるものではなく、更に種々の態様において実施しても良いことはもちろんである。
例えば、実施例では、スイッチ本体23は、押し釦23aが押圧されると接点が開状態(OFF状態)から閉状態(ON状態)へと切り替わる様に構成されているが、押し釦23aが押圧されると接点が閉状態(ON状態)から開状態(OFF状態)へと切り替わる様に構成されていても良い。
【0033】
又、蓋部材13aは、開状態においてコネクタ23cをコネクタ挿入部12aに差し込むこと及びコネクタ23cをコネクタ挿入部12aから抜き取ることができる位置であれば、形状や設置位置は任意である。
【符号の説明】
【0034】
1…機構盤 11…パチンコ球払出装置 12…中継端子板 12a…コネクタ挿入部 13…基板カバー 13a…蓋部材 13aa…スリット 13b…挿通孔 14a…軸部材 14b…第1係止突起 15…樋カバー 15a…挿通孔 15b…軸部材 16…主制御基板 21…オーバーフロー樋 22…検出レバー 22a…スイッチ押圧片 22b…軸支部 22c…第2係止突起 23…スイッチ本体 23a…押し釦 23b…配線 23c…コネクタ 24…捻りコイルバネ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ球払出装置から払い出されたパチンコ球を収容するための上部球受け手段と、
該上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を収容するための下部球受け手段と、
前記パチンコ球払出装置が設置されている機構盤に形成され、前記上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を前記下部球受け手段へ導くオーバーフロー樋と、
前記下部球受け手段にも収容しきれないパチンコ球が前記オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積された旨を検出するための満杯検出部と、
を備え、
前記満杯検出部は、
前記機構盤の所定位置に一端が固定され、他端が自由端となっている軸部材と、
該軸部材にて回動自在に軸支され、前記オーバーフロー樋の所定地点までパチンコ球が蓄積されると当該パチンコ球に押圧されて回動する検出レバーと、
該検出レバーを前記オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積されたパチンコ球の押圧力に抗する方向に付勢するために前記軸部材に設置される付勢部材と、
前記検出レバーが回動することにより接点の開閉が切り替えられるスイッチ本体と、
によって構成され、
前記機構盤には、前記付勢部材と係合することにより当該付勢部材が前記軸部材の自由端側へ移動することを禁止する第1係止突起が形成されており、
前記検出レバーには、前記機構盤に形成されている第1係止突起により前記軸部材の自由端側へ移動することを禁止されている前記付勢部材と係合することにより当該検出レバー自身が前記軸部材の自由端側へ移動することを禁止する第2係止突起が形成されている
ことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
パチンコ球払出装置から払い出されたパチンコ球を収容するための上部球受け手段と、
該上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を収容するための下部球受け手段と、
前記パチンコ球払出装置が設置されている機構盤に形成され、前記上部球受け手段に収容しきれないパチンコ球を前記下部球受け手段へ導くオーバーフロー樋と、
前記下部球受け手段にも収容しきれないパチンコ球が前記オーバーフロー樋の所定地点まで蓄積された旨を検出するための満杯検出部と、
該満杯検出部による検出結果が入力される検出結果処理装置と、
落下して来るパチンコ球が前記検出結果処理装置に衝突しない様に当該検出結果処理装置を覆う被覆部材と、
を備え、
前記満杯検出部は、
前記オーバーフロー樋の所定地点までパチンコ球が蓄積されると当該パチンコ球に押圧されて移動する検出レバーと、
該検出レバーが移動することにより接点の開閉が切り替えられるスイッチ本体と、
によって構成され、
前記検出結果処理装置は、前記スイッチ本体から伸びる配線の先端に設けられているコネクタを差し込むためのコネクタ挿入部を有し、
前記被覆部材には、開状態において前記コネクタを前記コネクタ挿入部に差し込むこと及び前記コネクタ挿入部から抜き取ることができる様に構成された蓋部材が開閉自在に取り付けられている
ことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項3】
前記スイッチ本体は、前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に設置され、
前記検出レバーには、前記オーバーフロー樋の隔壁に穿設されている挿通孔から当該オーバーフロー樋の隔壁の外面側へ突出し、当該検出レバーがパチンコ球に押圧されて移動すると前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に沿う方向に移動して前記スイッチ本体の接点
の開閉を切り替えるスイッチ操作片が形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
前記満杯検出部による検出結果が入力される検出結果処理装置と、
落下して来るパチンコ球が前記検出結果処理装置に衝突しない様に当該検出結果処理装置を覆う被覆部材と、
を備え、
前記検出結果処理装置は、前記スイッチ本体から伸びる配線の先端に設けられているコネクタを差し込むためのコネクタ挿入部を有し、
前記被覆部材には、開状態において前記コネクタを前記コネクタ挿入部に差し込むこと及び前記コネクタ挿入部から抜き取ることができる様に構成された蓋部材が開閉自在に設置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項5】
前記スイッチ本体は、前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に設置され、
前記検出レバーには、前記オーバーフロー樋の隔壁に穿設されている挿通孔から当該オーバーフロー樋の隔壁の外面側へ突出し、当該検出レバーがパチンコ球に押圧されて移動すると前記オーバーフロー樋の隔壁の外面に沿う方向に移動して前記スイッチ本体の接点の開閉を切り替えるスイッチ操作片が形成されている
ことを特徴とする請求項4に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−39495(P2013−39495A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−262938(P2012−262938)
【出願日】平成24年11月30日(2012.11.30)
【分割の表示】特願2010−8472(P2010−8472)の分割
【原出願日】平成12年1月13日(2000.1.13)
【出願人】(000150051)株式会社竹屋 (389)
【Fターム(参考)】