説明

パチンコ遊技機

【課題】先読み演出の実行要件を充足した保留が一時記憶された場合にそれ以前の保留に係る識別情報表示で先読み演出を実行するタイプのパチンコ遊技機において、先読み演出に突入した際、どの入賞保留が先読み演出のトリガとなったのかが分かり難く、トリガとなった保留以外のすべての変動に対して期待感を付与できる手段の提供。
【解決手段】先読み演出のトリガとなる保留(トリガ保留)が一時記憶された場合、先読み演出の実行抽選を当選するまで行い続け、当該抽選結果に当選した場合には当該変動からトリガ保留に係る変動までの間、先読み演出が実行されるよう構成されたパチンコ遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動口に遊技球が入球したことを契機として遊技内容決定乱数を取得し、当該乱数に基づき遊技内容(当否結果、識別情報表示内容等)を決定し実行するタイプのパチンコ遊技機に関し、特に、識別情報変動表示許可が下りていない場合、当該遊技内容決定乱数等を一時的に記憶する保留機能を有するパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在最も普及しているパチンコ遊技機は、始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、液晶等のディスプレー上で、通常は三列の図柄列が上下又は左右に図柄変動を行い、所定時間後に停止した結果、有効ライン上に所定態様(例えば「777」)が揃った場合、通常遊技時には閉状態にある大入賞口が開状態となる特別遊技に移行するタイプの機種(いわゆる「デジパチ」や従来の「第一種」と称される機種)である。ところで、この種のタイプのパチンコ遊技機の多くは、図柄変動中や特別遊技状態中に始動入賞口に遊技球が入賞した場合、当該入賞に基づく図柄変動を保留状態とする保留機能を備えている。そして、保留状態が解除された場合、保留された順に図柄変動が行なわれる。
【0003】
ここで、保留に際しては、(1)保留解除の順番が来るまで単に遊技内容決定乱数を一時記憶しておき、保留解除の際に当否抽選や識別情報表示内容を決定するタイプのみならず、(2)当該遊技内容決定乱数を取得した際、当否抽選や識別情報表示内容を決定した上でこれら決定内容を一時記憶するタイプ、が存在する。そして、いずれのタイプについても保留の先読みが可能である。(1)のタイプに関しては、当否抽選用テーブルや変動内容決定用テーブル等を参照することで、保留された乱数の先読みが可能であり、(2)のタイプに関しては、保留情報を見ればただちに先読み可能である。そして、当該先読みの結果、ある保留(トリガ保留)について大当たりやスーパーリーチの実行が内部的に決定済みである場合には、当該トリガ保留より前に存在する保留に係る演出から、大当たりやスーパーリーチの予告(先読み演出)を実行することが可能となる。例えば、保留球4球目での乱数が大当たりに係るものである場合、これ以前の保留球(保留球1個目から3個目まで)に基づく識別情報の変動表示の際に通常時と異なる演出を実行(先読み演出モードに突入)することで、遊技者は4個目の保留に対する期待感を高めることになる。このように、従来のパチンコ遊技機は、先読み演出のトリガとなる入賞があった時に先読み演出モード移行抽選を実行し、当該抽選に当選した場合に、それ以後の保留から当該トリガに係る保留までの間に先読み演出を実行するよう構成されている。
【特許文献1】特開2001−340571公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のパチンコ遊技機においては、どの入賞に係る保留が先読み演出のトリガとなったかが分かり易く、トリガとなった保留以外の変動に対して期待感を付与できないという問題がある。そこで、本発明は、先読み演出の実行要件を充足した保留が一時記憶された場合にそれ以前の保留に係る識別情報表示で先読み演出を実行するタイプのパチンコ遊技機において、先読み演出に突入した際、どの入賞保留が先読み演出のトリガとなったのかが分かり難く、トリガとなった保留以外のすべての変動に対して期待感を付与できる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明(1)は、
遊技球が入球可能な始動口と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口と、
始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に係る変動開始条件を充足していない場合、変動開始条件を充足するまで当該乱数を保留として一時記憶する保留手段と、
乱数取得手段により取得された乱数について変動開始条件を充足した場合、変動開始条件を充足した当該乱数に基づき、演出表示部に表示される画像演出として変動態様と変動結果を決定する演出決定手段と、
演出決定手段により決定された内容の表示制御を実行する演出表示制御手段と、
演出表示部で実行された画像演出が所定結果となった状況では、可変入賞口を閉状態から開状態にする特別遊技の実行制御を行う特別遊技制御手段と
を有すると共に、
演出決定手段は、
変動開始条件充足時にて特定の乱数であって当該乱数に基づく画像演出が前記所定結果となる当たり保留が保留手段に一時記憶されている状況下では、当たり保留より前に消化される保留に係る変動開始時に、当たり保留の存在に関する演出であり、一又は複数の変動に亘って行われる先読み演出を実行するか否かを決定し得るよう構成されており、少なくとも当たり保留より前に消化される予定である個々の保留に係る乱数から導出された画像演出の変動時間のいずれもが、所定の時間値よりも長い変動時間に係る時間値とならない場合において先読み演出の実行を決定することができ、かつ
演出表示制御手段は、
先読み演出実行中、当たり保留に係る画像演出が演出表示部で実行中であるいずれかのタイミングにて、当該画像演出が前記所定結果となることを告知すると共に、
当たり保留が消化されるよりも前のタイミングにて遊技状態が移行すると想定される場合は先読み演出を行わない
よう構成されているパチンコ遊技機である。
【0006】
【0007】
【発明の効果】
【0008】
本発明(1)によれば、先読み演出中のどの変動にも期待感が持てるという効果を奏する。
【0009】
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ここで、本明細書における各用語の意義について説明する。まず、「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、遊技者に対して何らかの利益状態を生じ得るもの一切を包含する概念であり、いわゆる「スルーチャッカー」や入賞口を含む。「演出」とは、遊技の興趣性を高める表示内容を指し、例えば、識別情報変動・停止や予告等をはじめ、アニメーションや実写等の動画像や絵、写真、文字等の静止画像又はこれらの組み合わせを挙げることができる。「開状態」とは、遊技球が流入可能な状態や流入し易い状態を指し、「閉状態」とは、遊技球が流入不能な状態や遊技球が流入困難な状態を指す。「入賞」とは、賞球払出に関連する概念である。「遊技内容」とは、遊技に関連する一切の内容を含み得る概念であり、例えば、特別遊技移行への当否結果情報、識別情報の変動態様情報(又は変動時間)、識別情報の停止情報、予告の有無やその内容等を挙げることができる。「演出開始条件」とは、例えば、前の演出が実行中(例えば、前の識別情報が変動中)でないとか特別遊技中でないことを指す。ここで、「識別情報」とは、視覚的に認識可能なものであれば特に限定されず、例えば、数字、文字、図柄等を挙げることができる(例えば、装飾図柄、特別図柄、ブランク図柄)。「所定の遊技内容」とは、例えば、当たり情報、所定の変動態様(例えば、高い信頼度又は長時間の変動態様)情報、所定の予告(例えば、高い信頼度の予告)、を挙げることができる。「トリガ保留」とは、遊技内容決定乱数を取得した際に遊技内容をただちに決定するよう構成されている場合には決定した遊技内容に関連した情報を指し、演出開始条件を充足したときに遊技内容を決定するよう構成されている場合には遊技内容決定乱数を指す。以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機に関するものであるが、これに限定されず、保留機能を有する他の遊技機{例えば、従来の第3種、一般電役、複合機(例えば、従来の第1種の機能を二つ有する遊技機や、従来の第1種の機能と従来の第2種の機能を一つ有する遊技機)}といったパチンコ遊技機に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
【0011】
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0012】
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0013】
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、特図始動口2110、普図始動口2210、大入賞口2120、特別図柄表示装置2130、演出表示装置2140、普通図柄表示装置2220、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。更に、所定条件下で特別遊技への移行を事前(例えば図柄変動開始時)に報知する完全告知ランプ4000が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0014】
まず、特図始動口2110は、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、特図始動口2110は、特図始動口入球検出装置2111と、特図始動口電動役物2112と、特図始動口電動役物2112を開閉させるための特図始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、特図始動口入球検出装置2111は、特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特図始動口入球情報を生成する。次に、特図始動口電動役物2112は、特図始動口2110に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
【0015】
次に、普図始動口2210は、普図始動口入球検出装置2211を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2211は、普図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2210への遊技球の入球は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
【0016】
次に、大入賞口2120は、特別図柄が所定態様で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2120は、遊技球の入球を検出するための大入賞口入賞検出装置2121と、大入賞口電動役物2122と、大入賞口電動役物2122を開閉させるための大入賞口電動役物ソレノイド2122aとを備える。ここで、大入賞口入賞検出装置2121は、大入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。大入賞口電動役物2122は、大入賞口2120に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口2120を可変させる。
【0017】
次に、特別図柄表示装置2130は、主遊技に対応する特別図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、特別図柄表示装置2130は、特図表示部2131と、特図保留表示部2132とを備える。ここで、特図保留表示部2132は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、特別図柄表示装置2130は、例えば7セグメントLEDで構成され、特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
【0018】
尚、特別図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、特別図柄表示装置2130の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2140のような液晶ディスプレーに、特別図柄を表示させるように構成してもよい。
【0019】
次に、演出表示装置2140は、主として、特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、演出表示装置2140は、装図表示部2141と、装図保留表示部2142とを備える。ここで、装図表示部2141は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2140は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
【0020】
次に、普通図柄表示装置2220は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2220は、普図表示部2221と、普図保留表示部2222とを備える。ここで、普図保留表示部2222は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
【0021】
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2140の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2140の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0022】
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に特図始動口2110へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2141上での各種演出・情報報知に係る表示制御を行う演出表示制御手段(サブ基板)2150と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2140と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0023】
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と、情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0024】
まず、主制御装置1000は、主遊技(特別遊技等)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動大当たり、突然確率変動大当たり、時間短縮変動大当たり、小当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1300とを有している。
【0025】
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、特図保留制御手段1131に保留されている特図乱数を読み出し、全保留について、当否結果及び変動態様(リーチ変動であるか否かや変動時間)等、を先読み(以下、先読みした情報を「保留先読み情報」という)するための保留先読み制御手段1133と、後述する遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、主遊技及び補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
【0026】
まず、入球判定手段1110は、特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する特図始動口入球判定手段1111と、普図始動口2210に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1112とを有している。
【0027】
次に、乱数取得判定実行手段1120は、特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する特図乱数取得判定実行手段1121と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1122とを有している。
【0028】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0029】
次に、保留制御手段1130は、特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1特図保留手段1131と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための普図保留手段1132とを有している。ここで、特図保留手段1131及び普図保留手段1132は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、特図保留情報一時記憶手段1131a及び普図保留情報一時記憶手段1132aを夫々有している。
【0030】
次に、保留先読み制御手段1133は、前記保留先読み情報を演出表示制御手段2150側に送信するための保留先読み情報送信手段1133aを有している。尚、保留の先読み処理の詳細については後述する。
【0031】
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選及び保留の先読み処理を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、を有している。ここで、当否抽選用テーブル1135bは、特別図柄に関しての大当たり抽選及び保留の先読み処理を行う際に参照される特図用大当たり抽選テーブル1135b−1と、特別図柄に関しての小当たり抽選を行う際に参照される特図用小当たり抽選テーブル1135b−2と、を有している。尚、各抽選テーブルは、図示しないが、遊技状態毎に異なるテーブルを有している。例えば、各抽選テーブルは、通常遊技状態(時間短縮遊技状態)の際に用いられる低確率抽選用テーブルと、確率変動遊技状態の際に用いられる高確率抽選用テーブルと、を有する。ここで、表1は、特図用大当たり抽選テーブル1135b−1(通常遊技時・時間短縮変動遊技時)の一例である。
【表1】

【0032】
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する特図内容決定手段1141と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1142とを有している。
【0033】
ここで、特図内容決定手段1141は、特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に及び保留の先読み処理を行う際に参照される特図内容決定用抽選テーブル1141aを有しており、当該特図内容決定用抽選テーブル1141aは、当否結果・遊技状態・保留球数に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→特図通常遊技状態用抽選テーブル、確率変動遊技→特図確率変動遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。更に、普図内容決定手段1142は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1142aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル、確率変動遊技及び時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル)。ここで、表2は、特図内容決定用抽選テーブル1141aの一例である。
【表2】

【0034】
次に、表示制御手段1150は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特図制御手段1151と、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1152とを有している。
【0035】
ここで、特図制御手段1151は、前記特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1152は、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1152aを有している。また、普図変動時間管理手段1152aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1152a−1を更に備えている。
【0036】
次に、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
【0037】
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当たりに当選している(当たりフラグが発生している)か否かの判定と共に、特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、大入賞口2120を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技時間管理手段1174は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。
【0038】
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、特別図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。
【0039】
ここで、本最良形態においては、時短回数は100回であり、当該時短中には、非時短中と比較して、特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、普通図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の開放時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
【0040】
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段1191と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1192とを有している。
【0041】
ここで、主遊技状態一時記憶手段1191は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の特別図柄(変動開始条件が成立した特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための特図情報一時記憶手段1191bと、特別遊技に関する情報(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cとを有している。
【0042】
また、補助遊技状態一時記憶手段1192は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・普通図柄変動中フラグ・開放延長フラグ・電チュー開放中フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1192bとを有している。
【0043】
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について説明する。まず、遊技周辺機器2000は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器2100と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2200とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0044】
まず、主遊技周辺機器2100は、特別遊技移行の契機となる特図始動口2110と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2120と、特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な特別図柄表示装置2130と、装飾図柄の停止表示及び変動表示・特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2140と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2150とを有している。
【0045】
ここで、演出表示制御手段2150は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2151と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2140上で演出表示制御を行う表示制御手段2152とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
【0046】
まず、表示情報受信手段2151は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2151aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2151aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
【0047】
次に、表示制御手段2152は、演出表示装置2140の装図表示部2141上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2152aと、演出表示装置2140の装図保留表示部2142上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2152bと、保留先読み情報に基づく演出(保留先読み演出)に関する制御を司る保留先読み演出制御手段2152dと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2152cと、を有している。
【0048】
ここで、保留先読み演出は、一又は複数の変動に亘って行われる、通常時の演出とは異なる特殊演出である。より詳細には、保留されている変動の当否結果や変動態様(リーチ変動であるか否か、変動時間)を先読みした上で実行可否を決定し、実行決定の場合、次回の保留に係る変動〜連続演出の契機となった保留(トリガ保留)に係る変動(原則)までの間、一連の先読み演出を実行する。本最良形態においては、保留先読み演出として、(1)リーチが実行される「高期待度演出モード」(本最良形態では連続演出で実行される頻度が高いよう設計されているので「連続演出モード」ともいう)と、(2)大当たりに係る変動開始時に当該変動が大当たりである旨を報知する「完全告知モード」が存在する。尚、後述するように、前者はガセ演出が無く後者はガセ演出があるよう構成されているが、いずれもガセ演出があるよう構成しても、いずれもガセ演出が無いように構成しても、或いは、前者がガセ演出があり後者はガセ演出が無いように構成してもよい。
【0049】
ここで、装飾図柄表示制御手段2152aは、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2152a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2152a−2とを更に有している。ここで、装図表示内容決定手段2152a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2152a−1−1と、連続演出内容を決定する際に参照するための連続演出内容決定用抽選テーブル2152a−1−2を有している。
【0050】
ここで、表3は、連続演出内容決定用抽選テーブル2152a−1−2の一例である。表3から分かるように、連続演出の内容は、後述する連続演出継続回数及び各変動における変動時間により決定される。
【表3】

【0051】
次に、装図保留情報表示制御手段2152bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2152b−1を更に有している。
【0052】
次に、保留先読み演出制御手段2152dは、主制御装置1000側からの保留先読み情報{各保留における当否結果、変動態様(リーチ変動であるか否か、変動時間)等}を管理するための保留先読み情報管理手段2152d−1と、連続演出に関する制御を司る連続演出制御手段2152d−2と、完全告知演出に関する制御を司る完全告知演出制御手段2152d−3と、を更に有している。
【0053】
ここで、保留先読み情報管理手段2152d−1は、主制御装置1000側からの保留先読み情報を受信するための保留先読み情報受信手段2152d−1と、前記保留先読み情報を一時記憶するための保留先読み情報一時記憶手段2152d−2と、を有している。
【0054】
ここで、図4は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−2の一例である。保留先読み情報一時記憶手段2152d−2は、後述する連続演出及び完全告知演出に係る処理を効率良く行うため、保留先読み情報を一時記憶するためのバッファをカテゴリ毎に設けている。具体的には、(1)非リーチ変動の保留情報を一時記憶するためのバッファと、(2)リーチ変動の保留情報を一時記憶するためのバッファと、(3)当たり変動の保留情報を一時記憶するためのバッファと、(4)変動時間を一時記憶するためのバッファである。尚、(1)〜(3)のバッファは、1バイト(8ビット)のRAMで構成されている。ここで、図4の保留先読み情報一時記憶手段2152d−2に一時記憶されている保留先読み情報について説明する。まず、保留の一つ目(次に消化される保留)には、非リーチ変動(ハズレ)で変動時間が10秒の保留先読み情報が一時記憶されており、保留の二つ目には、リーチ変動(ハズレ)で変動時間が20秒の保留先読み情報が一時記憶されており、保留の三つ目には、当たり変動で変動時間が40秒の保留先読み情報が一時記憶されており、保留の四つ目には、非リーチ変動(ハズレ)で変動時間が10秒の保留先読み情報が一時記憶されている。
【0055】
次に、連続演出制御手段2152d−2は、連続演出を開始するか否かを決定する抽選の実行可否を決定するための連続演出可否抽選可否決定手段2152d−2−1と、連続演出を開始するか否かの決定(抽選)及び連続演出を終了するか否かの決定(判定)を行うための連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2と、連続演出の残り回数を計測可能な連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3と、を有している。ここで、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、連続演出を開始するか否かの決定(抽選)を行う際に参照される連続演出可否決定用抽選テーブル2152d−2−2−1を更に有している。
【0056】
次に、完全告知演出制御手段2152d−3は、完全告知演出を開始するか否かを決定する抽選の実行可否を決定するための完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1と、完全告知演出を開始するか否かの決定(抽選)及び完全告知演出を終了するか否かの決定(判定)を行うための完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2と、完全告知演出の残り回数を計測可能な完全告知演出継続回数カウンタ2152d−3−3と、を有している。ここで、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、完全告知演出を開始するか否かの決定(抽選)を行う際に参照される完全告知演出可否決定用抽選テーブル21523−2−1を更に有している。
【0057】
尚、演出表示制御手段2150は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出表示制御手段2150が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
【0058】
次に、補助遊技周辺機器2200は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の開放の契機となる普図始動口2210と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2220とを有している。
【0059】
尚、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2140が、演出表示制御手段2150と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2140は、演出表示制御手段2150により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0060】
次に、図5〜図26のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図5〜図14のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図5は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1350で、主制御装置1000は、後述の保留先読み制御処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0061】
まず、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1112は、普図始動口2210の普図始動口入球検出装置2211から普図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1132は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
【0062】
次に、図7は、図5におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1142は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、普図内容決定手段1142は、当該保留球に基づく普通図柄乱数及び遊技状態に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図変動時間管理手段1152aは、遊技状態に基づき、普図変動管理用タイマ1152a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1212で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1132は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1132aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1152は、普図変動管理用タイマ1152a−1をスタートした後、普図表示部2221上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1152aは、普図変動管理用タイマ1152a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1152は、普図表示部2221上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1142が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、遊技状態に基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112を開放する。次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232及びステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(特別遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。
【0063】
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(特別遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。
【0064】
次に、図8は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の特図始動口入球検出装置2111から特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、特図乱数取得判定実行手段1121は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、特図乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。そして、ステップ1308で、情報送信手段1200は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出表示制御手段2150側に送信し、次の処理(保留先読み制御処理1350)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合も、次の処理(保留先読み制御処理1350)に移行する。
【0065】
次に、図9は、図5におけるステップ1350のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである保留先読み制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1352で、保留先読み制御手段1133は、保留先読み条件を充足しているか否かを判定する。ここで、保留先読み条件とは、(1)新たに遊技内容決定乱数を取得した時(遊技球が特図始動口2110に入球した時)、(2)先読み結果と実際の結果とが異なり得る状況になった時(例えば、遊技状態が移行した時、保留球数が異なった時)等である。尚、(2)の場合に保留を先読みする理由は、例えば遊技状態が移行した時においては、ある遊技状態では当たりとなるのに別の遊技状態では同一乱数でもハズレとなる状況が想定され、また、例えば保留球数が異なった時においては、先読みした時点での保留球数ではリーチであるのに変動開始時での保留球数では非リーチである状況が想定されるからである。ステップ1352でYesの場合、ステップ1354で、保留先読み制御手段1133は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、全保留における遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1356で、保留先読み制御手段1133は、全保留について、遊技内容決定乱数(当選乱数)及び遊技状態に基づき、特図用大当たり抽選テーブル1135b−1を参照し、特別図柄の当否を先読みする。次に、ステップ1358で、保留先読み制御手段1133は、全保留について、遊技内容決定乱数(例えば、特別図柄決定乱数、変動態様決定乱数)、前記当否結果、遊技状態及び保留球数に基づき、特図内容決定用抽選テーブル1141a内の各抽選テーブルを参照し、特別図柄に関する停止図柄及び変動態様を先読みする。そして、ステップ1360で、保留先読み情報送信手段1133aは、前記先読み情報(全保留)を演出表示制御手段2150側に送信し、次の処理(特別図柄表示処理1400)に移行する。尚、ステップ1352でNoの場合にも、次の処理(特別図柄表示処理1400)に移行する。ここで、本最良形態においては、特図保留情報一時記憶手段1131aに、遊技内容決定乱数の形でセットするように構成されているが、先読みした情報をセットしてもよい。但し、先読みした情報をセットする場合、当該情報をセットした後に遊技状態が移行すると、実変動における情報と先読みした情報とで矛盾が生じるため、所定のタイミング(例えば変動の直前)で先読みした情報を再セットする必要がある。また、本最良形態においては、停止図柄について先読みしないように構成されているが、停止図柄について先読みしてもよい。更に、演出表示制御手段側に送信する先読み情報は、受信した演出表示制御手段側で連続演出や完全告知演出を実行するために必要十分な情報であれば特に限定されず、例えば、当否情報、変動態様情報、変動時間情報、図柄情報を挙げることができる。更に、本最良形態においては、保留先読み条件を充足した場合に先読み情報を演出表示制御手段2150側に送信するように構成されているが、例えば、遊技球が特図移動口2110に入球する毎に、(1)先読み情報を演出表示制御手段2150側に送信するよう構成しても、(2)遊技内容決定乱数を演出表示制御手段2150側に送信し、演出表示制御手段2150側で前記ステップ1352〜ステップ1358の処理(同様の処理)を実行するよう構成してもよい。
【0066】
次に、図10は、図5におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図内容決定手段1141は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、この変動開始条件は、特別遊技中や特別図柄変動中でないことが条件となる。
【0067】
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、特図内容決定手段1141は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、遊技内容決定乱数(当選乱数)及び遊技状態に基づき、特図用大当たり抽選テーブル1135b−1及び特図用小当たり抽選テーブル1135b−2を参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。尚、当否抽選に際しては、先に大当たり抽選テーブルを参照して大当たり抽選を実行し、大当たり抽選にはずれた場合、更に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行する。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、フラグ一時記憶手段1191a内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
【0068】
そして、ステップ1412で、特図内容決定手段1141は、特図内容決定用抽選テーブル1141a内の各抽選テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(例えば、特別図柄決定乱数、変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを特図情報一時記憶手段1191bに一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態・保留球数に基づいて決定される(以下も同様)。また、当たりに関しては、大当たりと小当たりがあるが、これらが区別された形で停止図柄及び変動態様が選択されるよう構成されている限り、それぞれ別々のテーブルを用いて表示内容を決定するよう構成しても、同一テーブルを用いて表示内容を決定するよう構成してもよい(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1200は、ステップ1412で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1416で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間(前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間)を特図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。そして、ステップ1418で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、特図情報一時記憶手段1191bに記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a内の変動中フラグをオンする。そして、ステップ1422で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1426で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上での特別図柄の変動表示を停止し、特図情報一時記憶手段1191bに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1428で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、特図変動時間管理手段1151aは、特図変動管理用タイマ1151a−1をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0069】
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0070】
次に、図11は、図10におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a内の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0071】
次に、図12は、図5におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットする。次に、ステップ1508で、特定遊技制御手段1180は、当該所定態様が小当たりでないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510及びステップ1512で、特定遊技制御手段1180は、特定遊技フラグ(フラグ一時記憶手段1191a内の確率変動フラグ及び補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)する。そして、ステップ1514及びステップ1516で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191a内の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当たりフラグをオフにし、次の処理(特別遊技制御処理1600)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合は次の処理(特別遊技制御処理1600)に移行し、ステップ1508でNoの場合はステップ1514に移行する。
【0072】
次に、図13は、図5におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0073】
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1624に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする(例えば、小当たりの開放パターンとしては、0.5秒開放→0.8秒閉鎖→0.5秒開放、という開放パターンをセットする)。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、大入賞口2120の大入賞口電動役物2122を駆動して大入賞口2120を開放し、ステップ1624に移行する。
【0074】
次に、ステップ1624で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1630に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0075】
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、大入賞口2120の大入賞口電動役物2122の駆動を停止して大入賞口2120を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、確率変動大当たり及び時間短縮変動大当たりの場合は15ラウンド、突然確率変動大当たりの場合は2ラウンド、小当たりの場合は1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0076】
次に、図14は、図13におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、特定遊技制御手段1180は、特図情報一時記憶手段1191bを参照し、今回の特別遊技が確率変動大当たり又は突然確率変動大当たりであるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654及びステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a内の確率変動フラグ及び補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の時間短縮フラグを夫々オンにし、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0077】
他方、ステップ1652でNoの場合、ステップ1658で、特定遊技制御手段1180は、特図情報一時記憶手段1191bを参照し、今回の特別遊技が時間短縮変動大当たりであるか否かを判定する。ステップ1658でYesの場合、ステップ1660及びステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の時間短縮フラグをオンにすると共に、時短回数カウンタ1181aに時短回数カウンタ値として所定値(例えば100)をセットし、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1658でNoの場合、即ち、今回の特別遊技が小当たりである場合にも、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0078】
次に、図15〜図26のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図15は、演出表示制御手段2150が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャート6000である。まず、ステップ6400で、演出表示制御手段2150は、後述する保留情報受信処理を実行する。次に、ステップ6450で、演出表示制御手段2150は、後述する保留先読み情報管理処理を実行する。次に、ステップ6500で、演出表示制御手段2150は、後述する保留先読み演出制御処理を実行する。次に、ステップ6100で、演出表示制御手段2150は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6950で、演出表示制御手段2150は、後述する保留表示制御処理を実行する。次に、ステップ6200で、演出表示制御手段2150は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6300で、演出表示制御手段2150は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ6400に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0079】
次に、図16は、図15でのステップ6400のサブルーチンに係る、保留情報受信処理のフローチャートである。まず、ステップ6402で、装図保留情報表示制御手段2152bは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から保留情報を受信したかを判定する。ステップ6402でYesの場合、ステップ6404で、装図保留情報表示制御手段2152bは、装図保留情報一時記憶手段2152b−1内の装図保留カウンタに1を加算する。そして、ステップ6406で、装図保留情報表示制御手段2152bは、装図保留情報一時記憶手段2152b−1内の装図保留カウンタ値に基づき、装図保留表示部2142を点灯し、次の処理(保留先読み情報管理処理6450)に移行する。尚、ステップ6402でNoの場合にも、次の処理(保留先読み情報管理処理6450)に移行する。
【0080】
次に、図17は、図15でのステップ6450のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである、保留先読み情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ6452で、保留先読み情報受信手段2152d−1−1は、主制御装置1000側から保留先読み情報を受信したか否かを判定する。ステップ6452でYesの場合、ステップ6454で、保留先読み情報管理手段2152d−1は、前記保留先読み情報をカテゴリ毎に、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2にセットし、次の処理(保留先読み演出制御処理6500)に移行する。尚、ステップ6452でNoの場合にも、次の処理(保留先読み演出制御処理6500)に移行する。
【0081】
次に、図18は、図15でのステップ6500のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである保留先読み演出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、保留先読み演出制御手段2152dは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6600で、連続演出可否抽選可否決定手段2152d−2−1は、後述する連続演出可否抽選可否決定処理を実行する。次に、ステップ6700で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、後述する連続演出可否決定・終了決定処理を実行する。次に、ステップ6800で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、後述する完全告知演出可否抽選可否決定処理を実行する。次に、ステップ6900で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、後述する完全告知演出可否決定・終了決定処理を実行する。そして、ステップ6504で、保留先読み演出制御手段2152dは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の保留先読み演出制御処理完了フラグをオンにし、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。尚、ステップ6502でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
【0082】
次に、図19は、図18でのステップ6600のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである連続演出可否抽選可否決定処理のフローチャートである。ここで、当該処理は、当該変動から連続演出を開始するか否かを決定する抽選の実行可否を決定するための処理である。具体的には、まず、ステップ6602で、連続演出可否抽選可否決定手段2152d−2−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、連続演出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、連続演出継続フラグは、現在連続演出を実行中であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は現在連続演出を実行中であることを意味する。ステップ6602でYesの場合、ステップ6604で、連続演出可否抽選可否決定手段2152d−2−1は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照し、全保留の中に所定の変動態様(リーチ変動態様)が存在するか否かを判定する。ここで、本最良形態においては、所定の変動態様は、リーチ変動態様であるように構成されているが、これに限定されることはなく、例えば、信頼度が高いリーチ変動態様や変動時間が長いリーチ変動態様等であってもよい。ステップ6604でYesの場合、ステップ6606で、連続演出可否抽選可否決定手段2152d−2−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の連続演出可否抽選許可フラグをオンにし、次の処理(連続演出可否決定・終了決定処理6700)に移行する。ここで、連続演出可否抽選許可フラグは、当該変動から連続演出を開始するか否かの抽選を許可するか否かを示すフラグであり、オンの場合は当該抽選を許可されている状態であることを意味する。尚、ステップ6602及びステップ6604でNoの場合にも、次の処理(連続演出可否決定・終了決定処理6700)に移行する。
【0083】
次に、図20は、図18でのステップ6700のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである連続演出可否決定・終了決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、連続演出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6704で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、連続演出可否抽選許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6704でYesの場合、ステップ6706で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の連続演出可否抽選許可フラグをオフにする。次に、ステップ6708で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、連続演出可否抽選用乱数を取得し、当該乱数に基づき、連続演出可否決定用テーブル2152d−2−2−1を参照して当該変動から連続演出を開始するか否かの抽選を実行する。次に、ステップ6710で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、前記抽選に当選したか否かを判定する。ここで、当該抽選は、例えば、保留球数が多い場合や保留の中に信頼度が高いリーチ変動態様が存在する場合に当選し易くなっている。このように、本最良形態における連続演出は、保留の中に連続演出開始のトリガとなる入賞があった場合でも直ちに開始されるわけではないので、トリガとなる入賞の判別が困難になっている。ステップ6710でYesの場合、ステップ6712で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照し、連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3に、所定の変動態様(リーチ変動態様)が存在する保留番号をセットする。ここで、全保留内に所定の変動態様が複数存在する場合には、最初に消化される方の保留番号をセットしても、最後に消化される方の保留番号をセットしてもよい。ここで、例えば、連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3に3がセットされた場合は、当該変動を含めて3変動から構成される連続演出が開始されることとなる。次に、ステップ6714で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の連続演出継続フラグをオンにする。次に、ステップ6716で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3のカウンタ値から1を減算する。次に、ステップ6718で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、当該変動で連続演出が終了であるか否かを判定する。ステップ6718でYesの場合、ステップ6720で、連続演出可否決定・終了決定手段2152d−2−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の連続演出終了フラグをオンにし、次の処理(完全告知演出可否決定・終了決定処理6800)に移行する。ここで、連続演出終了フラグは、当該変動で連続演出が終了であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は、当該変動終了後に連続演出が終了することを意味する。尚、ステップ6702でNoの場合はステップ6716に移行し、ステップ6704、ステップ6710及びステップ6718でNoの場合は次の処理(完全告知演出可否決定・終了決定処理6800)に移行する。
【0084】
次に、図21は、図18でのステップ6800のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである完全告知演出可否抽選可否決定処理のフローチャートである。ここで、当該処理は、当該変動から完全告知演出を開始するか否かを決定する抽選の実行可否を決定するための処理である。具体的には、まず、ステップ6802で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、完全告知演出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、完全告知演出継続フラグは、現在完全告知演出を実行中であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は現在完全告知演出を実行中であることを意味する。ステップ6802でYesの場合、ステップ6804で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照し、全保留の中に当たり変動(大当たり変動)が存在するか否かを判定する。ここで、本最良形態においては、当たり変動は、確率変動大当たりや時間短縮変動大当たりの種類を問わず、大当たり変動であるように構成されているが、これに限定されることはなく、例えば、確率変動大当たりのみであったり、小当たりを含めてもよい。ステップ6804でYesの場合、ステップ6806で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照し、前記当たり変動前の保留の中にリーチ変動が存在しないか否かを判定する。この判定を行う理由は、完全告知演出は完全告知ランプ4000を点灯する事により当該変動が大当たりである旨を事前(変動開始時等)に報知する演出であるので、完全告知演出中のリーチ変動(ハズレ、完全告知ランプ4000非点灯)に期待感がないためである。ステップ6806でYesの場合、ステップ6808で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知演出可否抽選許可フラグをオンにし、次の処理(完全告知演出可否決定・終了決定処理6900)に移行する。ここで、完全告知演出可否抽選許可フラグは、当該変動から完全告知演出を開始するか否かの抽選を許可するか否かを示すフラグであり、オンの場合は当該抽選を許可されている状態であることを意味する。他方、ステップ6804でNoの場合、ステップ6810で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照し、全保留の中にリーチ変動が存在しないか否かを判定する。ステップ6810でYesの場合、ステップ6812で、完全告知演出可否抽選可否決定手段2152d−3−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知演出可否抽選許可フラグをオンにし、次の処理(完全告知演出可否決定・終了決定処理6900)に移行する。尚、ステップ6802、ステップ6806及びステップ6810でNoの場合は次の処理(完全告知演出可否決定・終了決定処理6900)に移行する。
【0085】
次に、図22は、図18でのステップ6900のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである完全告知演出可否決定・終了決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6902で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、完全告知演出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6902でYesの場合、ステップ6904で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、完全告知演出可否抽選許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6904でYesの場合、ステップ6906で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知演出可否抽選許可フラグをオフにする。次に、ステップ6908で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、完全告知演出可否抽選用乱数を取得し、当該乱数に基づき、完全告知演出可否決定用テーブル2152d−3−2−1を参照して当該変動から完全告知演出を開始するか否かの抽選を実行する。次に、ステップ6910で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、前記抽選に当選したか否かを判定する。ここで、当該抽選は、例えば、保留球数が多い場合や、保留の中に当たり変動がある場合(即ち、ガセではない場合)に当選し易くなっている。このように、本最良形態における完全告知演出は、保留の中に完全告知演出開始のトリガとなる入賞があった場合でも直ちに開始されるわけではないので、トリガとなる入賞の判別が困難になっている。また、全保留の中に当たり変動が複数存在する場合には当選しないように構成してもよい。ステップ6910でYesの場合、ステップ6912で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照し、保留の中に当たり変動が存在するか否かを判定する。ステップ6912でYesの場合、ステップ6914で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照して、完全告知演出継続回数カウンタ2152d−3−3に、当たり変動が存在する保留番号をセットし、ステップ6918に移行する。他方、ステップ6912でNoの場合、ステップ6916で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照して、完全告知演出継続回数カウンタ2152d−3−3に、現在の保留球数をセットし、ステップ6918に移行する。ここで、例えば、完全告知演出継続回数カウンタ2152d−3−3に3がセットされた場合は、当該変動を含めて3変動で構成される完全告知演出が開始されることとなる。次に、ステップ6918で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知演出継続フラグをオンにする。次に、ステップ6920で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、完全告知演出継続回数カウンタ2152d−3−3のカウンタ値から1を減算する。次に、ステップ6922で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、完全告知演出継続回数カウンタ2152d−3−3を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、当該変動で完全告知演出が終了であるか否かを判定する。ステップ6922でYesの場合、ステップ6924で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2を参照して、当該変動は当たり変動であるか否かを判定する。ステップ6924でYesの場合、ステップ6926で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知ランプ点灯フラグをオンにする。ここで、完全告知ランプ点灯フラグは、完全告知ランプ4000を点灯するか否かを示すフラグであり、オンの場合、当該変動開始後に完全告知ランプ4000を点灯することを意味する。そして、ステップ6928で、完全告知演出可否決定・終了決定手段2152d−3−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知演出終了フラグをオンにし、次の処理(ステップ6502)に移行する。ここで、完全告知演出終了フラグは、当該変動で完全告知演出が終了であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は、当該変動終了後に完全告知演出が終了することを意味する。尚、ステップ6902でNoの場合はステップ6920に移行し、ステップ6904、ステップ6910及びステップ6922でNoの場合は次の処理(ステップ6502)に移行し、ステップ6924でNoの場合はステップ6928に移行する。
【0086】
ここで、図27を参照しながら、完全告知演出可否抽選(ステップ6804〜ステップ6808、ステップ6908〜ステップ6910)の内部的な処理(データ処理)について詳述する。まず、保留先読み情報一時記憶手段2152d−2内の当たり変動バッファを参照し、全保留の中に大当たり変動が存在するか否かを判定する{図27(1)は第三保留に大当たり変動が存在する様子を示している}。大当たり変動が存在する場合は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−2内のリーチ変動(ハズレ)バッファを参照し、前記大当たり変動が存在する保留番号より前の保留に、リーチ変動が存在しないか否かを判定する{図27(2)は第二保留にリーチ変動が存在する様子を示しており、図27(3)は大当たり変動より前の保留にリーチ変動が存在しない様子を示している。}。リーチ変動が存在しない場合は、当たりバッファに一時記憶されている値(2進値)を10進値に変換する{図27(4)は「0100」(右が1桁目)の2進値を「4」の10進値に変換した様子を示している}。次に、前記変換した10進値に基づき抽選番号取得用テーブル(表4参照)を参照し、完全告知演出可否抽選の際に用いる抽選番号を取得する。ここで、本最良形態における完全告知演出は、全保留の中に大当たり変動が複数存在する場合には実行しないように構成されている。したがって、抽選番号取得用テーブルは、全保留の中に大当たり変動が複数存在する場合には、抽選番号を取得しないようなテーブル構成となっている。例えば、第二保留と第三保留に大当たり変動が存在する場合には、当たり変動バッファの値(2進値)は「0110」で、10進値に変換すると「6」になるため、抽選番号を取得しない。次に、完全告知演出可否抽選用乱数を取得し、当該乱数に基づき、前記取得した抽選番号及び完全告知演出可否決定用テーブル2152d−3−2−1(表5参照)を参照して、当該変動から完全告知演出を開始するか否かの抽選を実行する。表5からわかるように、抽選番号の値が大きい程、完全告知演出可否抽選に当選し易くなっている。尚、連続演出可否抽選の内部的な処理も略同様の処理を行っている。
【表4】

【表5】

【0087】
次に、図23は、図15でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6110で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、保留先読み演出制御処理完了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6110でYesの場合、ステップ6112で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の保留先読み演出制御処理完了フラグをオフにする。次に、ステップ6114で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、連続演出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6114でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2152a−1は、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2152a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2150側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2150側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(保留表示制御処理6950)に移行する。
【0088】
他方、ステップ6114でNoの場合、即ち連続演出継続フラグがオンである場合には、ステップ6116で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、連続演出内容決定フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、連続演出内容決定フラグは、連続演出の内容を決定済みであるか否かを示すフラグであり、オンの場合は、連続演出の内容を決定済みであることを意味する。ステップ6116でYesの場合、ステップ6118で、装図表示内容決定手段2152a−1は、保留先読み情報一時記憶手段2152d−1−2内に一時記憶された保留先読み情報及び連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3のカウンタ値に基づき、連続演出内容決定用抽選テーブル2152a−1−2を参照し、連続演出継続回数分の、装飾図柄の変動態様と停止図柄(連続演出内容)を仮決定すると共に、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2152cの仮決定情報エリアに一時記憶する。次に、ステップ6120で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の連続演出内容決定フラグをオンにし、ステップ6122に移行する。他方、ステップ6116でNoの場合は、既に連続演出内容を決定しているので、これらの処理をスキップし、ステップ6122に移行する。そして、ステップ6122で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cの仮決定情報エリア及び連続演出継続回数カウンタ2152d−2−3を参照し、連続演出内容のうち当該変動における装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリアに一時記憶し、ステップ6106に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(保留表示制御処理6950)に移行する。
【0089】
次に、図24は、図15でのステップ6950のサブルーチンに係る、保留表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6952で、装図保留情報表示制御手段2152bは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6952でYesの場合、ステップ6954で、装図保留情報表示制御手段2152bは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6956で、装図保留情報表示制御手段2152bは、装図保留情報一時記憶手段2152b−1内の装図保留カウンタから1を減算する。次に、ステップ6958で、装図保留情報表示制御手段2152bは、装図保留情報一時記憶手段2152b−1内の装図保留カウンタ値に基づき、装図保留表示部2142を消灯する。そして、ステップ6960で、装図保留情報表示制御手段2152bは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の保留表示制御処理完了フラグをオンにし、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6952でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。
【0090】
次に、図25は、図15でのステップ6200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、保留表示制御処理完了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、保留表示制御処理完了フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2140の装図表示部2141上で装飾図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ6220で、完全告知演出制御手段2152d−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、完全告知ランプ点灯フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6220でYesの場合、ステップ6222で、完全告知演出制御手段2152d−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知ランプ点灯フラグをオフにする。次に、ステップ6224で、完全告知演出制御手段2152d−3は、完全告知ランプ4000を点灯する。
【0091】
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2152aは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2140の装図表示部2141上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。次に、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにする。
【0092】
次に、ステップ6226で、連続演出制御手段2152d−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、連続演出終了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6226でYesの場合、ステップ6228〜6232で、連続演出制御手段2152d−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の連続演出終了フラグ、連続演出内容決定フラグ及び連続演出継続フラグを夫々オフにする。次に、ステップ6234で、完全告知演出制御手段2152d−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、完全告知演出終了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6234でYesの場合、ステップ6236で、完全告知演出制御手段2152d−3は、完全告知ランプ4000を消灯する。そして、ステップ6238及びステップ6240で、完全告知演出制御手段2152d−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の完全告知演出終了フラグ及び完全告知演出継続フラグを夫々オフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6300)に移行する。
【0093】
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(特別遊技中表示制御処理6300)に移行する。
【0094】
次に、図26は、図15でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2152は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2152は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2152は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2140上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6310で、表示制御手段2152は、演出表示装置2140上で、主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する(確率変動大当たり又は時間短縮変動大当たりの場合のみ表示する)。ここで、突然確率変動大当たり及び小当たりである場合には、ラウンド数表示をすると、今回の当たりが「突然確率変動大当たり」及び「小当たり」のいずれであるかが遊技者に分かってしまうので、これらの当たりの場合には、当該処理においてラウンド数表示等を実行しない。次に、ステップ6312で、表示制御手段2152は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2152は、演出表示装置2140上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、表示制御手段2152は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(保留情報受信処理6400)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合はステップ6310に移行し、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(保留情報受信処理6400)に移行する。
【0095】
次に、図28は、本最良形態に係るパチンコ遊技機の特徴的な作用(連続演出)を示したタイミングチャートである。ここで、(1)は第一保留〜第四保留にリーチ変動が存在しない場合、(2)は第四保留にリーチ変動が存在するが連続演出可否抽選に当選しなかった場合、(3)は第四保留にリーチ変動が存在し、第一保留に係る変動で連続演出可否抽選に当選した場合、(4)は第四保留にリーチ変動が存在し、第三保留に係る変動で連続演出可否抽選に当選した場合、を夫々示している。以下、(1)〜(4)の態様について説明する。
【0096】
まず、(1)は、第一保留〜第四保留にリーチ変動が存在せず、連続演出可否抽選を行わないため、連続演出が実行されない態様である。
【0097】
次に、(2)は、第四保留にリーチ変動が存在するが、連続演出可否抽選に当選しなかったため、連続演出が実行されない態様である。当該態様は、連続演出のトリガとなる入賞があっても、連続演出が実行されない旨を示している。
【0098】
次に、(3)は、第四保留にリーチ変動が存在し、第一保留に係る変動時に連続演出可否抽選に当選したため、4変動から構成される連続演出が実行される態様である。当該態様は、連続演出のトリガとなる入賞があった後、直ちに連続演出が実行される旨を示している。
【0099】
次に、(4)は、第四保留にリーチ変動が存在し、第三保留に係る変動時に連続演出可否抽選に当選したため、2変動から構成される連続演出が実行される態様である。当該態様は、連続演出のトリガとなる入賞があった後、直ちに連続演出が実行されず、数変動後に連続演出が実行される様子を示している。
【0100】
(2)〜(4)の態様から分かるように、本最良形態に係るパチンコ遊技機は、同条件で連続演出のトリガとなる入賞があった場合でも、連続演出の実行可否・連続演出の実行タイミングが夫々異なるため、連続演出のトリガとなる入賞の判別が困難となっている。
【0101】
次に、図29は、本最良形態に係るパチンコ遊技機の特徴的な作用(完全告知演出)を示したタイミングチャートである。ここで、(1)は第一保留〜第四保留に大当たり変動は存在しないがリーチ変動が存在する場合、(2)は第一保留〜第四保留に大当たり変動もリーチ変動も存在しない場合、(3)は第一保留〜第四保留に大当たり変動が存在するが大当たり変動前にリーチ変動が存在する場合、(4)は第一保留〜第四保留に大当たり変動が存在するが大当たり変動前にリーチ変動が存在しない場合、を夫々示している。以下、(1)〜(4)について説明する。
【0102】
まず、(1)は、第一保留〜第四保留に大当たり変動は存在しないがリーチ変動が存在し、完全告知演出可否抽選を行わないため、完全告知演出が実行されない態様である。
【0103】
次に、(2)は、第一保留〜第四保留に大当たり変動もリーチ変動も存在せず、第一保留に係る変動時に完全告知演出可否抽選に当選したため、4変動から構成される完全告知演出(ガセ)が実行される態様である。当該態様は、全保留内にリーチ変動が存在しない場合には完全告知演出(ガセ)が実行され得る旨を示している。
【0104】
次に、(3)は第一保留〜第四保留に大当たり変動が存在するが大当たり変動前にリーチ変動が存在し、完全告知演出可否抽選を行わないため、完全告知演出が実行されない態様である。
【0105】
次に、(4)は第一保留〜第四保留に大当たり変動が存在するが大当たり変動前にリーチ変動が存在せず、第一保留に係る変動時に完全告知演出可否抽選に当選したため、4変動から構成される完全告知演出が実行される態様である。当該態様は、大当たり変動前にリーチ変動が存在しなければ、完全告知演出が実行され得る旨を示している。したがって、大当たり変動後にリーチ変動が存在しても完全告知演出が実行され得る。
【0106】
(1)〜(4)の態様から分かるように、本最良形態に係るパチンコ遊技機は、完全告知演出中にリーチ変動(ハズレ)が実行されないように構成されているので、ハズレが確定しているリーチ(完全告知演出中における完全告知ランプ4000が点灯しないリーチ)を長々と実行しないようになっている。
【0107】
本最良形態によれば、先読み演出のトリガとなる保留(トリガ保留)が一時記憶された場合、先読み演出の実行抽選を当選するまで行い続け、当該抽選結果に当選した場合には当該変動から少なくともトリガ保留に係る変動までの間、先読み演出が実行されるよう構成されているので、先読み演出が実行された場合には、当該先読み演出のトリガとなった保留がどの保留であるかを遊技者は判別不能である結果、先読み演出中のどの変動にも期待感が持てるという効果を奏する。
【0108】
更に、保留を先読みすることで先読み演出モードの移行抽選を実行し、先読みした保留が存在している間は当該モードを継続するタイプのパチンコ遊技機において、少なくともトリガ保留より前に一時記憶されている保留の内容を踏まえて(トリガ保留より前に一時記憶されている保留の内容の組み合わせに基づいて)先読み演出を行うか否かを決定するよう構成されているので、演出モード内容において不適切な演出がトリガ保留消化までに実行される事態を防止できる結果、演出モード内容と演出との間での違和感を招く事態を防止し、演出の整合性を維持することができるという効果を奏する。
【0109】
更に、当たり保留が存在する場合に完全告知モードに移行し得るタイプに適用されるので、告知されないことでハズレが確定している状況下で、高信頼度のリーチ変動態様が表示される不適切さを解消することができるという効果を奏する。
【0110】
更に、当たり保留が存在していない場合でも完全告知モードに移行し得るよう構成されているので、完全告知モードへの移行確率を引き上げることが可能になると共に、完全告知モードに移行しても常に大当たりに繋がるとは限らない状況を構築することにより、完全告知モード下でも遊技者に持続した緊張感を持たせることが可能になるという効果を奏する。
【0111】
次に、本最良形態の第一の変更例を説明する。本最良形態では、連続演出中(完全告知演出中)にトリガとなる入賞があっても(トリガとなる保留が追加されても)、当初決定した演出内容に関与しないよう構成したが、これに限定されず、例えば、連続演出中にトリガとなる入賞があった場合には、連続演出が延長されるようにしてもよい(演出内容の再構築)。
【0112】
本変更例によれば、先読み演出のトリガ保留に係る演出が終了した後にまだトリガ保留が存在している状況下では、引き続き先読み演出が実行されるよう構成されているので、先読み演出実行中にトリガ保留に係る演出が大当たりに繋がらない場合であっても、まだ先読み演出が継続するかもしれないという可能性が残っている状況が構築される結果、トリガ保留に係る演出が大当たりに繋がらなかった場合であっても大当たりへの期待感を持続させることができるという効果を奏する。
【0113】
次に、本最良形態の第二の変更例を説明する。本最良形態では、完全告知演出中の演出内容は全保留の内容(変動時間等)の組み合わせに関わらず決定するよう構成したが、全保留の内容に基づき完全告知演出中の演出内容を決定するよう構成してもよい。例えば、全保留の内容が図4の状態で完全告知演出を実行する場合、第一保留が10秒、第二保留が20秒、第三保留が40秒、の組み合わせでしか出現しない演出内容を決定する。このような構成を採ることにより、完全告知演出(例えば3変動目で完全告知ランプ4000の点灯)と完全告知演出中の演出内容(例えば3変動目で完全告知ランプ4000が点灯するか否かを煽る一連の演出)との整合性を合わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
【図4】図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、保留先読み情報一時記憶手段の一例である。
【図5】図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での保留先読み制御処理のフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図15】図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留情報受信処理のフローチャートである。
【図17】図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留先読み情報管理処理のフローチャートである。
【図18】図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留先読み演出制御処理のフローチャートである。
【図19】図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での連続演出可否抽選可否決定処理のフローチャートである。
【図20】図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での連続演出可否決定・終了決定処理のフローチャートである。
【図21】図21は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での完全告知演出可否抽選可否決定処理のフローチャートである。
【図22】図22は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での完全告知演出可否決定・終了決定処理のフローチャートである。
【図23】図23は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【図24】図24は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留表示制御処理のフローチャートである。
【図25】図25は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
【図27】図27は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での完全告知演出可否抽選の内部的な処理(データ処理)の一例である。
【図28】図28は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用を示すタイミングチャートである。
【図29】図29は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0115】
1130 保留制御手段
1135 当否抽選手段
1140 図柄内容決定手段
1170 特別遊技制御手段
2110 特図始動口
2120 大入賞口
2141 装図表示部
2152 表示制御手段
2152d−2 連続演出制御手段
2152d−2−1 連続演出可否抽選可否決定手段
2152d−2−2 連続演出可否決定・終了決定手段
2152d−3 完全告知演出制御手段
2152d−3−1 完全告知演出可否抽選可否決定手段
2152d−3−2 完全告知演出可否決定・終了決定手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な始動口と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口と、
始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に係る変動開始条件を充足していない場合、変動開始条件を充足するまで当該乱数を保留として一時記憶する保留手段と、
乱数取得手段により取得された乱数について変動開始条件を充足した場合、変動開始条件を充足した当該乱数に基づき、演出表示部に表示される画像演出として変動態様と変動結果を決定する演出決定手段と、
演出決定手段により決定された内容の表示制御を実行する演出表示制御手段と、
演出表示部で実行された画像演出が所定結果となった状況では、可変入賞口を閉状態から開状態にする特別遊技の実行制御を行う特別遊技制御手段と
を有すると共に、
演出決定手段は、
変動開始条件充足時にて特定の乱数であって当該乱数に基づく画像演出が前記所定結果となる当たり保留が保留手段に一時記憶されている状況下では、当たり保留より前に消化される保留に係る変動開始時に、当たり保留の存在に関する演出であり、一又は複数の変動に亘って行われる先読み演出を実行するか否かを決定し得るよう構成されており、少なくとも当たり保留より前に消化される予定である個々の保留に係る乱数から導出された画像演出の変動時間のいずれもが、所定の時間値よりも長い変動時間に係る時間値とならない場合において先読み演出の実行を決定することができ、かつ
演出表示制御手段は、
先読み演出実行中、当たり保留に係る画像演出が演出表示部で実行中であるいずれかのタイミングにて、当該画像演出が前記所定結果となることを告知すると共に、
当たり保留が消化されるよりも前のタイミングにて遊技状態が移行すると想定される場合は先読み演出を行わない
よう構成されているパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2013−78594(P2013−78594A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−263664(P2012−263664)
【出願日】平成24年11月30日(2012.11.30)
【分割の表示】特願2008−191512(P2008−191512)の分割
【原出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】