パチンコ遊技機
【課題】特定の演出を行うための時間を確保しつつ、多様な演出を実行可能なパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ遊技機では、１６Ｒ大当たりであることを示す７図柄が３つ揃って確定表示された後に、大当たり遊技が行われて第１演出が行われる。また、１６Ｒ大当たりであっても、７以外の図柄が３つ揃って確定表示された後、大当たり遊技中に１１Ｒ大当たりであることを示す第２演出が行われ、その後に、昇格演出が行われて１６Ｒ大当たりであることが報知される場合がある。さらに、当該遊技機では、大当たりが連続している場合において、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合には、必ず７図柄で確定表示されてから、ｎ回目の大当たりのときのみ実行される第３演出が行われる。
【解決手段】パチンコ遊技機では、１６Ｒ大当たりであることを示す７図柄が３つ揃って確定表示された後に、大当たり遊技が行われて第１演出が行われる。また、１６Ｒ大当たりであっても、７以外の図柄が３つ揃って確定表示された後、大当たり遊技中に１１Ｒ大当たりであることを示す第２演出が行われ、その後に、昇格演出が行われて１６Ｒ大当たりであることが報知される場合がある。さらに、当該遊技機では、大当たりが連続している場合において、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合には、必ず７図柄で確定表示されてから、ｎ回目の大当たりのときのみ実行される第３演出が行われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、パチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、大当たりのラウンド中に昇格演出が行われるパチンコ遊技機が存在する。例えば、特許文献１に記載の遊技機では、大当たり遊技後に確変状態とならずに時短状態となる通常ラウンドモードと、大当たり遊技後に確変状態となる確変継続モードと、ラウンド中に昇格演出が行われる昇格モードとを有する。昇格モードでは、外見上通常ラウンドモードと区別がつかない演出であるが、大当たり遊技後に確変状態となることを示す昇格演出がラウンド中に行われる。遊技機の内部では、大当たり遊技後に確変状態となるか否かは、大当たりとなった時点で決定されているが、当該内部状態を遊技者に明確に報知しないことによって、遊技者に大当たり遊技後に確変状態になるか否かについて期待感を抱かせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００９−１９５５６９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載の遊技機では、ラウンド中に出現頻度の低い特定の演出が行われる場合において、昇格演出が行われると、当該特定の演出を行うための時間が短くなってしまう。
【０００５】
それ故、本発明の目的は、特定の演出を行うための時間を確保しつつ、多様な演出を実行可能なパチンコ遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
【０００７】
本発明のパチンコ遊技機は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に応じて所定の図柄を変動させて停止させることにより図柄抽選の結果を確定し、当該図柄抽選に第１図柄で当選した場合に特定入賞領域が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数行う第１特別遊技を実行し、前記図柄抽選に第２図柄で当選した場合に前記ラウンド動作を前記第１所定回数よりも少ない第２所定回数行う第２特別遊技を実行するパチンコ遊技機であって、前記所定の図柄の変動に応じて、前記所定の図柄に対応する演出図柄の変動を開始させて当該演出図柄が変動する様子を演出表示手段に表示させる演出図柄変動開始手段と、前記第１特別遊技の実行中に行われる当該第１特別遊技に応じた第１演出および第３演出と、前記第２特別遊技の実行中に行われる当該第２特別遊技に応じた第２演出とを記憶する演出記憶手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１演出の実行を開始する第１演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第２特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始する第２演出実行手段と、前記第３演出の実行を開始する第３演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始し、前記ラウンド動作が所定回数行われた後に前記第１特別遊技が実行されていることを示す昇格演出を実行するラウンド中昇格演出実行手段と、特定の条件が満たされているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する第１演出制御手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第３演出実行手段による演出を実行する第２演出制御手段とを備える。
【０００８】
また、他の構成では、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第１演出図柄で確定表示させる演出表示であり、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第２演出図柄で確定表示させる演出表示であってもよい。
【０００９】
また、他の構成では、前記特定の条件は、前記第１特別遊技および前記第２特別遊技を含む遊技者にとって有利な遊技が所定回数連続して行われていることであってもよい。
【００１０】
また、他の構成では、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記演出図柄の変動が停止されたと遊技者が認識する態様で前記第２演出図柄を表示させ、さらに所定時間経過後に当該第２演出図柄を前記第１演出図柄に切り替えて確定表示させた後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１特別遊技に応じた演出の実行を開始するラウンド前昇格演出実行手段をさらに備え、前記第１演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、前記ラウンド前昇格演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行し、前記第２演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第３演出実行手段、および前記ラウンド前昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行してもよい。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、特定の演出が実行される場合の時間を確保することできる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機１の一例を示す概略正面図
【図２】パチンコ遊技機１に設けられた表示器３の一例を示す拡大図
【図３】パチンコ遊技機１の部分平面図
【図４】パチンコ遊技機１に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図
【図５】遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図
【図６】遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の他の例を示す図
【図７】確定表示時の装飾図柄と大当たりの種類との関係を示す図
【図８】装飾図柄３７の確定表示前後と大当たり遊技中に行われる演出とを示す図
【図９】第３演出が実行されるｎ回目の大当たりを示す図
【図１０】メイン制御部１００によって行われるメイン処理の一例を示すフローチャート
【図１１】演出制御部４００によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明の技術的意義をより明確なものとするために、本発明のパチンコ遊技機の基本構成および基本処理等について記載した上で、本発明の具体的な実施形態を例示する。
【００１４】
（パチンコ遊技機の基本構成）
図１において、パチンコ遊技機１は、例えば遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。このパチンコ遊技機１は、遊技球が打ち出される遊技盤２と、遊技盤２を囲む枠部材５とを備えている。枠部材５は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、パチンコ遊技機１の主部に対して開閉可能に構成され、その枠部材５に対して遊技盤２が着脱可能に取り付けられている。そして、枠部材５の前面側となる所定位置（例えば、軸支側とは反対側となる端部）には錠部４３が設けられており、錠部４３を開錠することによって枠部材５を開くことが可能となる。
【００１５】
遊技盤２は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域２０が形成されている。遊技領域２０には、下方（発射装置２１１；図４参照）から発射された遊技球が遊技盤２の主面に沿って上昇して遊技領域２０の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材（図示せず）とを備えている。
【００１６】
また、遊技盤２には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示器２１が配設されている。画像表示器２１は、遊技者によるゲームの進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって図柄抽選結果（図柄変動結果）を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示器２１は、液晶表示装置、ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ：電界発光）表示装置、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ：発光ダイオード）ドット表示装置、および７セグメントディスプレイ（以下、７セグ表示装置と記載する）等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。
【００１７】
さらに、遊技盤２の前面には、各種の演出に用いられる可動役物２２および盤ランプ２３が設けられている。可動役物２２は、遊技盤２に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。また、盤ランプ２３は、遊技者によるゲームの進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
【００１８】
遊技領域２０には、遊技球が下方へ落下する方向を変化させる遊技くぎおよび風車（共に、図示せず）等が配設されている。また、遊技領域２０には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図１においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、ゲート２７、大入賞口２８、および普通入賞口２９が遊技盤２に配設されている。さらに、遊技領域２０には、遊技領域２０に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかった遊技球を、遊技領域２０の外に排出する排出口２４が配設されている。
【００１９】
第１始動口２５ａに遊技球が入ると入賞して第１特別図柄抽選（大当たり抽選）が始動する。第１始動口２５ａは、予め定められた「特別電動役物」（大入賞口開閉部１１５）および／または予め定められた特別図柄表示器（例えば、後述する第１特別図柄表示器３１ａ）を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。第２始動口２５ｂに遊技球が入ると入賞して第２特別図柄抽選（大当たり抽選）が始動する。第２始動口２５ｂは、予め定められた特別電動役物（大入賞口開閉部１１５）および／または予め定められた特別図柄表示器（例えば、後述する第２特別図柄表示器３１ｂ）を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート２７を遊技球が通過すると、普通図柄抽選（開閉抽選）が始動する。
【００２０】
第２始動口２５ｂは、「普通電動役物」の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ２６を備えている。電動チューリップ２６は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部１１２（例えば、電動ソレノイド）の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉し、開閉動作と共に点灯または点滅する。電動チューリップ２６の一対の羽根部が閉じていると、第２始動口２５ｂの入口がほぼ閉ざされるため、遊技球が第２始動口２５ｂへほとんど入らない。一方、電動チューリップ２６の一対の羽根部が左右に開くと、第２始動口２５ｂの入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第２始動口２５ｂへ入り易くなる。そして、電動チューリップ２６は、ゲート２７を遊技球が通過することによって始動される普通図柄抽選に当選すると、点灯または点滅しながら一対の羽根部が規定時間開き、規定回数だけ開閉する。
【００２１】
「大入賞口」は、入賞口のうち、役物が作動した場合に著しく入賞が容易になるものである。パチンコ遊技機１に設けられた大入賞口２８は、第２始動口２５ｂの下方に位置している。大入賞口２８は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選（第１特別図柄抽選、第２特別図柄抽選）の結果に応じて開放される。
【００２２】
「大入賞口」を開閉または拡大縮小するための電動役物が「特別電動役物」（例えば、大入賞口開閉部１１５）である。パチンコ遊技機１に設けられる大入賞口開閉部１１５の詳細な構造および駆動機構については省略するが、特別図柄抽選の結果に応じた特別電動役物の作動（例えば、特別電動役物の構造体の一部が、遊技盤２の主面から突出傾斜すること）によって大入賞口２８が開状態となって遊技球が入り易い状態となる。また、パチンコ遊技機１は、特別電動役物を連続して作動することを可能にする機構（いわゆる、「役物連続作動装置」）を伴っており、特別電動役物は所定の作動パターンに従って駆動される。
【００２３】
例えば、大入賞口２８の特別電動役物は、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球１０個の入賞など）を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数（例えば、１６回）だけ繰り返す（いわゆる、「大当たり遊技」が実行される）。なお、普通入賞口２９は、遊技球が入賞しても大当たり抽選は始動しない。
【００２４】
また、遊技盤２の所定位置（例えば、右下）に、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器３が配設されている。表示器３の詳細については、後述する。
【００２５】
なお、図１に示したパチンコ遊技機１は、遊技領域２０に２つの始動口（第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ）が配設されているが、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選が開始される始動口を１つだけ、または３つ以上設けてもかまわない。また、パチンコ遊技機１は、遊技領域２０に１つの大入賞口２８が配設されているが、大入賞口２８と同様の機能を有する大入賞口を複数個設けてもかまわない。
【００２６】
また、後述により明らかとなるが、パチンコ遊技機１は、所定の条件下で、特別図柄抽選時に大当たりが抽選される大当たり確率が変動することがある。
【００２７】
例えば、パチンコ遊技機１は、上記大当たり確率が相対的に低い状態（低確率遊技状態；例えば大当たり確率が３００分の１）から上記大当たり確率が相対的に高い状態（高確率遊技状態；例えば大当たり確率が３０分の１）へ変動することがある。また、パチンコ遊技機１は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ２６の羽根部の開時間が延長されたり、電動チューリップ２６の羽根部が開閉する回数が増えたりする（電チューサポート（「電サポ」ともいう）；後述の「電動チューリップ処理」参照）場合がある。
【００２８】
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９に遊技球が入る（入賞）と、遊技球が入賞した場所に応じて、１つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると４個の賞球、大入賞口２８に遊技球が入賞すると１３個の賞球、普通入賞口２９に遊技球が入賞すると１０個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しはない。
【００２９】
（パチンコ遊技機の枠部材における構成）
枠部材５の前面側には、ハンドル５１、レバー５２、停止ボタン５３、取り出しボタン５４、スピーカ５５、枠ランプ５６、演出ボタン５７、演出キー５８、皿５９、および錠部４３等が設けられている。
【００３０】
遊技者がハンドル５１に触れてレバー５２を時計方向に回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔（例えば、１分間に１００個）で、発射装置２１１（図４参照）が遊技球を電動発射する。皿５９は、パチンコ遊技機１の前方に突出して設けられ、発射装置２１１に供給する遊技球を一時的に溜めておく。また、皿５９には、上述した賞球が払い出される。そして、皿５９に溜められた遊技球は、遊技者のレバー５２による操作と連動したタイミングで、供給装置（図示せず）によって１つずつ発射装置２１１に供給される。なお、皿５９は、上下皿一体で構成してもいいし、上皿と下皿とを分離して構成してもかまわない。また、ハンドル５１は、所定条件下で発光させてもかまわない。
【００３１】
停止ボタン５３は、ハンドル５１の下部側面に設けられ、ハンドル５１に遊技者が触れてレバー５２を時計方向に回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン５４は、皿５９が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿５９に溜まっている遊技球を箱（図示せず）に落下させる。
【００３２】
スピーカ５５および枠ランプ５６は、それぞれパチンコ遊技機１の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ５５は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ５６は、点灯／点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ５６は、光の照射方向を変更可能にして、当該照射方向を変えることによる演出を行ってもかまわない。
【００３３】
（表示器）
次に、図２を参照して、パチンコ遊技機１に設けられる表示器３について説明する。図２において、表示器３は、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂ、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留表示器３４、および遊技状態表示器３５を備えている。
【００３４】
第１特別図柄表示器３１ａは、第１始動口２５ａに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第１特別図柄表示器３１ａは、７セグ表示装置で構成され、第１始動口２５ａに遊技球が入賞した場合、特別図柄（第１特別図柄）を変動表示してその抽選結果を表示する。
【００３５】
第２特別図柄表示器３１ｂは、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第２特別図柄表示器３１ｂは、７セグ表示装置で構成され、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞した場合、特別図柄（第２特別図柄）を変動表示してその抽選結果を表示する。
【００３６】
普通図柄表示器３３は、ゲート２７を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器３３は、ＬＥＤ表示装置で構成され、遊技球がゲート２７を通過した場合、普通図柄を変動表示してその抽選結果を表示する。
【００３７】
第１特別図柄保留表示器３２ａは、第１特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第２特別図柄保留表示器３２ｂは、第２特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器３４は、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。
【００３８】
例えば、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂまたは普通図柄表示器３３によって表示図柄が変動表示されている期間（入賞１回分の変動表示が行われている間）に、さらに他の遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球に対する表示図柄の変動表示は、先に入賞した遊技球に対する変動表示が終了するまで、規定回数（例えば、４回）を限度に保留される。
【００３９】
このような保留がなされていることおよびその保留の数（未抽選回数）が、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂおよび普通図柄保留表示器３４に表示される。例えば、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂおよび普通図柄保留表示器３４は、それぞれ列設されたＬＥＤ表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
【００４０】
遊技状態表示器３５は、パチンコ遊技機１の電源投入時点における遊技状態を表示する。後述によって明らかとなるが、パチンコ遊技機１には複数の遊技状態（例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態）が設定されている。そして、パチンコ遊技機１の電源投入時点においては、遊技状態表示器３５によってその遊技状態が報知される。例えば、遊技状態表示器３５は、複数のＬＥＤ表示装置で構成され、その点灯態様によって遊技状態が表示される。
【００４１】
（入力装置）
次に、図３を参照して、パチンコ遊技機１に設けられる入力装置について説明する。図３において、パチンコ遊技機１には、入力装置の一例として、演出ボタン５７および演出キー５８が設けられている。
【００４２】
演出ボタン５７および演出キー５８は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン５７は、パチンコ遊技機１の前方に突出した皿５９の上面脇部に設けられる。演出キー５８は、中央キーと略十字に配列された複数のキーとを有し、演出ボタン５７に隣接して皿５９の上面脇部に設けられる。例えば、演出キー５８は、その中央に１つの中央キーを配置し、中央キーの周囲に略同一形状の４つの周囲キーを配置して構成されている。
【００４３】
演出ボタン５７および演出キー５８は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、演出キー５８の４つの周囲キーを操作することにより、画像表示器２１に表示されている複数の選択項目から所望の選択項目へカーソルを移動させ、さらに演出キー５８の中央キーを操作することにより、カーソルによって示されている選択項目の選択を確定させることが可能である。
【００４４】
（枠部材の背面側における構成）
また、上記枠部材５の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿５９に払い出す払出装置（払出駆動部３１１を備える）が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤２の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。
【００４５】
（メイン基板の概要）
具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部１００が構成されたメイン制御基板が配設されている。このメイン基板は、開封されることにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケースによって密封されている。
【００４６】
（サブ基板の概要）
また、サブ基板には、遊技球を遊技領域２０の上部へ発射する発射装置２１１を制御する発射制御部２００が構成された発射制御基板、賞球の払い出しを制御する払出制御部３００が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部４００が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部５００が構成された画像制御基板、および各種のランプ（枠ランプ５６、盤ランプ２３）や可動役物２２による演出を制御するランプ制御部６００が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤２の後面には、パチンコ遊技機１に供給された２４Ｖ（ボルト）の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
【００４７】
（制御装置）
（制御装置の概要）
次に、図４を参照して、パチンコ遊技機１での動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図４は、パチンコ遊技機１に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【００４８】
図４において、パチンコ遊技機１の制御装置は、メイン制御部１００、発射制御部２００、払出制御部３００、演出制御部４００、画像音響制御部５００、およびランプ制御部６００を備えている。
【００４９】
（制御装置におけるメイン制御部）
メイン制御部１００は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ；中央処理装置）１０１、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）１０２、およびＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）１０３を備えている。ＣＰＵ１０１は、内部抽選および当選の判定等の払出賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ＲＯＭ１０２は、ＣＰＵ１０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ１０３は、ＣＰＵ１０１の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部１００の主な機能について説明する。
【００５０】
メイン制御部１００は、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると特別図柄抽選（第１特別図柄抽選または第２特別図柄抽選）を行い、特別図柄抽選での当選か否かを示す判定結果データを演出制御部４００に送る。また、メイン制御部１００は、特別図柄抽選に応じて決定した当選確率の変動設定（例えば３００分の１から３０分の１への変動設定）および特別図柄変動時間の短縮設定を示すデータや、普通図柄抽選に応じて決定した普通図柄変動時間の短縮設定を示すデータを、演出制御部４００に送る。
【００５１】
メイン制御部１００は、電動チューリップ２６の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらに羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部１００は、遊技球が第１始動口２５ａへ入賞したときの保留回数や、遊技球が第２始動口２５ｂへ入賞したときの保留回数や、遊技球がゲート２７を通過したときの保留回数を管理する。
【００５２】
メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口２８の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部１００は、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球１０個の入賞や開放累積時間が１．８秒以内）を満たすまで、大入賞口２８が突出傾斜して開状態とするラウンドを所定回数（例えば１６回）だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部１００は、大入賞口２８が開閉する開閉時間間隔を制御する。
【００５３】
メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて１つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出数を払出制御部３００に対して指示する。例えば、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると４個の賞球、大入賞口２８に遊技球が入賞すると１３個の賞球、普通入賞口２９に遊技球が入賞すると１０個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部３００に指示命令（コマンド）を送る。
【００５４】
なお、メイン制御部１００は、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払出を払出制御部３００に指示しない。払出制御部３００がメイン制御部１００の指示に応じて賞球の払出を行った場合、払出制御部３００から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部１００へ送られる。そして、メイン制御部１００は、払出制御部３００から取得した情報に基づいて、払い出しした賞球の個数を管理する。
【００５５】
メイン制御部１００は、発射制御部２００を介して、遊技球を発射する発射装置２１１を制御する。例えば、メイン制御部１００は、所定の条件に基づいて、発射装置２１１が遊技球を発射する動作を許可する信号を、払出制御部３００を介して発射制御部２００へ送信する。
【００５６】
（制御装置におけるメイン制御部に係るスイッチ等）
上述した機能を実現するために、メイン制御部１００には、第１始動口スイッチ１１１ａ、第２始動口スイッチ１１１ｂ、電動チューリップ開閉部１１２、ゲートスイッチ１１３、大入賞口スイッチ１１４、大入賞口開閉部１１５、普通入賞口スイッチ１１６、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂ、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留表示器３４、および遊技状態表示器３５が接続されている。
【００５７】
第１始動口スイッチ１１１ａは、第１始動口２５ａへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。第２始動口スイッチ１１１ｂは、第２始動口２５ｂへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００５８】
電動チューリップ開閉部１１２は、メイン制御部１００から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ２６の一対の羽根部を開閉する。
【００５９】
ゲートスイッチ１１３は、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００６０】
大入賞口スイッチ１１４は、大入賞口２８へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００６１】
大入賞口開閉部１１５は、メイン制御部１００から送られる制御信号に応じて、大入賞口２８を開閉する。
【００６２】
普通入賞口スイッチ１１６は、普通入賞口２９へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００６３】
（制御装置におけるメイン制御部の保留表示器）
また、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａへの遊技球の入賞により始動した第１特別図柄抽選の結果を、第１特別図柄表示器３１ａに表示する。
【００６４】
メイン制御部１００は、第１始動口２５ａへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第１特別図柄保留表示器３２ａに表示する。メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂへの遊技球の入賞により始動した第２特別図柄抽選の結果を、第２特別図柄表示器３１ｂに表示する。メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第２特別図柄保留表示器３２ｂに表示する。
【００６５】
メイン制御部１００は、ゲート２７への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器３３に表示する。そして、メイン制御部１００は、ゲート２７への遊技球の通過に応じて抽選を保留にしている保留回数を、普通図柄保留表示器３４に表示する。
【００６６】
さらに、メイン制御部１００は、パチンコ遊技機１を設置している店（ホール）に設けられたホストコンピュータに対して、各種の情報を送信する。そして、メイン制御部１００は、払出制御部３００から取得した、払い出しした賞球数に関する情報やメイン制御部１００の状態等を示す情報を、上記ホストコンピュータに送信する。
【００６７】
（制御装置における発射制御部）
発射制御部２００は、ＣＰＵ２０１、ＲＯＭ２０２、およびＲＡＭ２０３を備えている。ＣＰＵ２０１は、発射装置２１１に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ＲＯＭ２０２は、ＣＰＵ２０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ２０３は、ＣＰＵ２０１の作業用メモリ等として用いられる。
【００６８】
レバー５２は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー５２は、時計方向に回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部２００に出力する。
【００６９】
発射制御部２００は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置２１１の発射動作を制御する。例えば、発射制御部２００は、レバー５２の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置２１１の動作を制御する。また、発射制御部２００は、メイン制御部１００から発射を許可する信号を受信することによって、発射装置２１１の発射動作が可能となる。一方、発射制御部２００は、停止ボタン５３が押下された信号が出力されたり、メイン制御部１００から発射を停止する制御信号が出力されたりした場合、発射装置２１１が遊技球を発射する動作を停止させる。
【００７０】
（制御装置における払出制御部）
払出制御部３００は、ＣＰＵ３０１、ＲＯＭ３０２、およびＲＡＭ３０３を備えている。ＣＰＵ３０１は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ３０２は、ＣＰＵ３０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ３０３は、ＣＰＵ３０１の作業用メモリ等として用いられる。そして、払出制御部３００は、メイン制御部１００から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
【００７１】
具体的には、払出制御部３００は、メイン制御部１００から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部３１１を制御する。ここで、払出駆動部３１１は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータを備える駆動ユニット等で構成される。
【００７２】
また、払出制御部３００は、所定量の遊技球が所定の場所に貯留されている状態が確保され、所定数の遊技球が払い出されることを検出するための各種スイッチ（払出球検出スイッチ３１２、不正検出スイッチ３１３、球有検出スイッチ３１４、満タン検出スイッチ３１５）からの入力信号を受信する。
【００７３】
また、払出制御部３００は、上記ホストコンピュータに対して各種の情報を送信する。例えば、払出制御部３００は、払出駆動部３１１に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や実際に払い出された賞球数に関する情報等を、ホストコンピュータに送信する。また、払出制御部３００は、メイン制御部１００に対しても、同様の情報を送信する。
【００７４】
（制御装置における演出制御部）
演出制御部４００は、ＣＰＵ（演出制御ＣＰＵ）４０１、ＲＯＭ４０２、ＲＡＭ４０３、およびＲＴＣ（リアルタイムクロック）４０４を備えている。また、演出制御部４００には、演出ボタン５７および演出キー５８が接続されている。ＣＰＵ４０１は、演出を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ４０２は、ＣＰＵ４０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ４０３は、ＣＰＵ４０１の作業用メモリ等として用いられる。ＲＴＣ４０４は、現時点の日時を計測する。
【００７５】
演出制御部４００は、メイン制御部１００から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出制御部４００は、遊技者によって演出ボタン５７または演出キー５８が押下操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容を設定する場合もある。また、演出制御部４００は、パチンコ遊技機１に対する遊技が所定期間以上中断された場合、演出の１つとして客待ち用の演出を設定する。
【００７６】
さらに、メイン制御部１００が、特別図柄抽選時の当選確率を変動させたことを示すデータを出力した場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、演出制御部４００は、それぞれ出力されたデータが示す内容に対応させて、演出内容を設定する。そして、演出制御部４００は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像音響制御部５００およびランプ制御部６００にそれぞれ送る。
【００７７】
（制御装置における画像音響制御部）
画像音響制御部５００は、ＣＰＵ（画像音響制御ＣＰＵ）５０１、ＲＯＭ５０２、およびＲＡＭ５０３を備えている。ＣＰＵ５０１は、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ５０２は、ＣＰＵ５０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ５０３は、ＣＰＵ５０１の作業用メモリ等として用いられる。
【００７８】
画像音響制御部５００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、画像表示器２１に表示する画像およびスピーカ５５から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部５００のＲＯＭ５０２には、画像表示器２１において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
【００７９】
また、画像音響制御部５００のＲＯＭ５０２には、画像表示器２１に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ５５から出力させる楽曲や音声、さらにジングル等の効果音等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部５００のＣＰＵ５０１は、ＲＯＭ５０２に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ５０１は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ／アイテム表示等のための画像処理を行う。また、ＣＰＵ５０１は、読み出した音響データを用いて音声処理を行う。そして、ＣＰＵ５０１は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示器２１に表示する。また、ＣＰＵ５０１は、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ５５から出力する。
【００８０】
（制御装置におけるランプ制御部）
ランプ制御部６００は、ＣＰＵ６０１、ＲＯＭ６０２、およびＲＡＭ６０３を備えている。ＣＰＵ６０１は、盤ランプ２３や枠ランプ５６の発光、および可動役物２２の動作を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ６０２は、ＣＰＵ６０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ６０３は、ＣＰＵ６０１の作業用メモリ等として用いられる。
【００８１】
ランプ制御部６００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ２３や枠ランプ５６の点灯／点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部６００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、可動役物２２の動作を制御する。
【００８２】
具体的には、ランプ制御部６００のＲＯＭ６０２には、演出制御部４００にて設定される演出内容に応じた盤ランプ２３や枠ランプ５６での点灯／点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ（発光パターンデータ）が記憶されている。ＣＰＵ６０１は、ＲＯＭ６０２に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ６０１は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ２３や枠ランプ５６の発光を制御する。また、ＲＯＭ６０２には、演出制御部４００にて設定される演出内容に応じた可動役物２２の動作パターンデータが記憶されている。ＣＰＵ６０１は、ＲＯＭ６０２に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ６０１は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物２２の動作を制御する。
【００８３】
（本実施形態におけるパチンコ遊技機の動作概要）
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機１の動作概要について説明する。本実施形態におけるパチンコ遊技機１では、例えば、１１ラウンド（以下では単に「Ｒ」と表記する場合がある）の大当たりと１６ラウンドの大当たりとがある。
【００８４】
図５は、遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図である。図５に示すように、画像表示器２１には、装飾図柄３７が表示される。装飾図柄３７は、特別図柄（第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄）に対応する演出のための図柄であり、画面の左側の領域に表示される第１装飾図柄３７ａ、画面の中央の領域に表示される第２装飾図柄３７ｂ、および画面の右側の領域に表示される第３装飾図柄３７ｃから構成されている。第１〜第３装飾図柄が変動表示されることにより、特別図柄が変動していることを表わしている。なお、第１〜第３装飾図柄の画面上での表示位置が変更されてもよい。この場合、左側に表示される図柄を第１装飾図柄３７ａ、右側に表示される図柄を第３装飾図柄３７ｃ、第１装飾図柄３７ａと第３装飾図柄３７ｃとの間に表示される図柄を第２装飾図柄３７ｂとする。また、第１〜第３装飾図柄は上下方向に並んで配置されてもよいし、斜め方向に並んで配置されてもよい。
【００８５】
具体的には、特別図柄の変動表示が開始すると、第１〜第３装飾図柄が変動表示される。例えば、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図５（ａ）に示すように第１装飾図柄３７ａとして「２」と書かれた図柄が停止することがある。さらに所定時間経過すると、第３装飾図柄３７ｃとして「２」と書かれた図柄が停止する。これにより、リーチが成立して図５（ｃ）に示すようにリーチ演出が行われる。リーチ演出が行われると、装飾図柄３７は縮小表示されて、例えば画面の右下の領域に表示される。リーチ演出中は、第１装飾図柄３７ａおよび第３装飾図柄３７ｃは停止したままであるが、第２装飾図柄３７ｂは継続して変動する。リーチ演出では、例えば、第１キャラクタ３８および第２キャラクタ３９が画面に表示されて、これらのキャラクタが格闘する動画演出が行われる。さらに所定時間が経過すると、図５（ｄ）に示すように、第１キャラクタ３８が第２キャラクタ３９を倒した様子が表示されるとともに、「２」と書かれた第２装飾図柄３７ｂが停止して、３つの数字が揃った様子が表示される（３つの装飾図柄が仮停止する）。これにより、遊技者に特別図柄抽選の結果が大当たりであることを報知する。すなわち、装飾図柄３７として３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが同じ数字で揃った場合、大当たりとなる。図５（ｄ）に示す状態では、装飾図柄３７は完全に停止しているわけではなく、装飾図柄３７の変動が停止したと遊技者が認識できる態様で表示される。例えば、３つの装飾図柄は、上下に僅かに変動した状態で表示される。そして、所定時間が経過すると、図５（ｅ）に示すように、装飾図柄３７が再び拡大表示されて画面の中央に表示される。図５（ｅ）に示す状態では、３つの装飾図柄が停止して（すなわち、上下に僅かに変動せずに、完全に停止して）「２２２」の図柄が確定表示される（「２２２」の図柄で大当たりとなったことが遊技者に報知される）。さらにその後、オープニング演出として、図５（ｆ）に示すように、画面に「大当たり」の文字が表示される。オープニング演出は、大当たり遊技が開始される直前に行われる演出である。そして、オープニング演出が終了すると、大当たり遊技が開始される。大当たり遊技中は、大入賞口２８が開閉してから閉塞するラウンド動作が例えば１１回（１１ラウンド）行われ、画像表示器２１には所定の演出が表示される。
【００８６】
図６は、遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の他の例を示す図である。図６（ａ）〜図６（ｄ）では、図５（ａ）〜図５（ｄ）と同様に、装飾図柄３７が変動する様子が表示される。図６（ｄ）に示すように装飾図柄３７としての「２２２」が表示された後（この状態では装飾図柄３７は上下に微変動中）、図６（ｅ）に示す画像が表示されることがある。図６（ｅ）に示すように、装飾図柄３７としての「２２２」の数字が切り替わって「７７７」の数字が確定表示される（すなわち、上下に微変動せずに完全に停止される）。その後、図６（ｆ）に示すように、オープニング演出として画面に「超大当たり」の文字が表示される。さらにその後、１６Ｒの大当たり遊技が開始される。
【００８７】
ここで、図５および図６で示すように、装飾図柄３７がどの図柄で確定表示されたかによって、大当たり遊技のラウンド数および大当たり遊技後の遊技状態が異なる。図７は、確定表示時の装飾図柄と大当たりの種類との関係を示す図である。
【００８８】
図７に示すように、「７」の図柄が３つ揃った状態で確定表示された場合、１６ラウンドの大当たりであり、大当たり遊技後の遊技状態は確変遊技状態となる。ここで、「確変遊技状態」は、高確率遊技状態であって、かつ、電サポが有る状態である。確変遊技状態では、次回の大当たりとなるまで電サポが有る状態が継続するため、遊技者にとって有利な状態である。また、１６ラウンドの大当たりの方が１１ラウンドの大当たりよりも、遊技者は多くの賞球を獲得することができるため、１６ラウンドの大当たりの方が遊技者にとって有利である。
【００８９】
一方、「７」以外の３つの数字の図柄が揃った状態で確定表示された場合、１６Ｒまたは１１Ｒ大当たりであって、大当たり遊技後には確変遊技状態または時短遊技状態に移行することを意味する。ここで、「時短遊技状態」は、低確率遊技状態であって、かつ、特別図柄抽選が所定回数（例えば１００回）行われるまで電サポが有る状態である。遊技者は、「７」以外の３つの図柄が揃った状態で装飾図柄３７が確定表示された場合、１６Ｒ大当たりなのか、１１Ｒ大当たりなのかを、装飾図柄３７を見ただけでは判別することができない。同様に、遊技者は、遊技者は、「７」以外の３つの図柄が揃った状態で装飾図柄３７が確定表示された場合、大当たり遊技後に、確変遊技状態に移行するのか、時短遊技状態に移行するのかを認識することができない。
【００９０】
以上のように、遊技者は、画像表示器２１に表示される、確定表示時の装飾図柄３７によって大当たりの種類（１６Ｒ大当たりか、１１Ｒ大当たりか等）をある程度判別することができる。なお、「７」以外の図柄のうち、偶数の図柄が揃って確定表示された場合には、１１Ｒ大当たりであって時短遊技状態に移行してもよい。この場合において、「７」以外の奇数の図柄が揃って確定表示された場合には、１６Ｒまたは１１Ｒ大当たりであって、確変遊技状態または時短遊技状態に移行してもよい。
【００９１】
また、大当たりの種類は、特別図柄（第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄）が停止した時の表示状態によって、一意に定められる。例えば、１６Ｒ大当たりであって確変遊技状態に移行する大当たりを示す特別図柄（大当たりを示す特別図柄を「大当たり図柄」という）は予め定められており、１１Ｒ大当たりであって時短遊技状態に移行する大当たりを示す特別図柄とは異なる。従って、遊技者は、第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄が停止した時の表示状態によって、大当たりの種類を正確に判別することができる。
【００９２】
図８は、装飾図柄３７の確定表示前後と大当たり遊技中に行われる演出とを示す図である。図８では、大当たりの種類毎に装飾図柄３７が変動表示されてから確定表示され、その後に大当たり遊技が行われることが時系列に示されている。図８（Ａ）に示すように、１６Ｒ大当たりとなって「７」の図柄で確定表示される場合では、まず、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」になるか、または、他の数字となる）。そして、（３）「７」の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第１演出が実行される。第１演出は、大当たり遊技中に行われる演出であって、１６Ｒ大当たりを示す演出である。遊技者は、当該第１演出が行われることで、１６Ｒ大当たりであることを認識することができる。また、第１演出は、第１Ｒ目〜第１６Ｒ目の遊技が行われる期間に応じた長さを有する動画演出である。
【００９３】
また、図８（Ｂ）に示すように、１１Ｒの大当たりとなって「７」以外の図柄で確定表示される場合では、上記と同様に、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は偶数となる）。そして、（３）「７」以外の数字の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第２演出が実行される。第２演出は、大当たり遊技中に行われる演出であって、１１Ｒ大当たりを示す演出である。また、第２演出は、第１Ｒ目〜第１１Ｒ目の遊技が行われる期間に応じた長さを有する動画演出であり、第１演出よりも時間は短い。
【００９４】
また、図８（Ｃ）に示すように、１６Ｒ大当たりとなって「７」以外の図柄で確定表示される場合では、上記と同様に、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」以外の図柄になる）。そして、（３）「７」以外の数字の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第２演出が実行される。そして、第１１Ｒ目の大当たり遊技が終了すると（６）昇格演出が行われるとともに第１２Ｒ目の大当たり遊技が行われ、さらにその後、（７）第１演出が実行される。なお、第１６Ｒ目の大当たり遊技が終了すると、第１演出は終了する。ここで「昇格演出」とは、１１Ｒ大当たりから１６Ｒ大当たりへと昇格することを示す演出であり、１１Ｒ大当たりを示す第２演出から１６Ｒ大当たりを示す第１演出に移行する際に行われる演出である。遊技機１の内部では、大当たり遊技が開始する前に、大当たりの種類が決定されている。具体的には、遊技球が始動口に入賞したことに応じて取得される乱数によって、大当たりか否か、および、大当たりであった場合の大当たりの種類が決定される。従って、大当たり遊技中に大当たりの種類が１１Ｒ大当たりから１６Ｒ大当たりへと変化することはない。しかしながら、１１Ｒ大当たりを示す演出から１６Ｒ大当たりを示す演出へと変化させることにより、遊技者に１１Ｒ大当たりから１６Ｒ大当たりへと変化した（昇格した）と感じさせることができる。このように、「７」以外の図柄が揃って確定表示された場合、遊技者は、１６Ｒ大当たりなのか１１Ｒ大当たりなのかについて、興味を持ちながら演出を楽しむことができる。
【００９５】
また、図８（Ｄ）に示すように、ｎ回目の大当たりであって１６Ｒ大当たりの場合には、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」以外の図柄または「７」の図柄になる）。そして、（３）「７」の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第３演出が実行される。ここで、「ｎ回目の大当たり」とは、大当たりが継続している状態において、最初の大当たりから数えてｎ回目（例えば、５回目）の大当たりを意味する。また、第３演出は、ｎ回目の大当たり遊技中にのみ実行される演出であり、遊技者が頻繁には見ることができない貴重な演出である。
【００９６】
図９は、第３演出が実行されるｎ回目の大当たりを示す図である。図９において、横軸は特別図柄抽選の実行回数を示す。図９に示すように、遊技機１の状態が通常状態（低確率状態）であった場合において最初の大当たり（大当たり１）となったとき、遊技機１が確変遊技状態（高確率状態であって電サポが有る状態）に移行したとする。この場合、遊技機１は大当たりになりやすい状態になっており、特別図柄抽選の実行回数が比較的少なくても２回目の大当たりとなる（大当たり２）。更に、２回目の大当たりとなったときに、遊技機１が確変遊技状態に移行したとすると（確変遊技状態が継続したとすると）、３回目の大当たり（大当たり３）となる。３回目の大当たりになったときに、遊技機１が時短遊技状態（低確率状態であって、特別図柄抽選が例えば１００回行われるまで電サポが有る状態）に移行したとして、時短遊技状態の間（特別図柄抽選が１００回行われるまでの間）に４回目の大当たり（大当たり４）となったとする。そして、４回目の大当たりになったときに、遊技機１が確変遊技状態に移行したとすると、比較的少ない回数で、５回目の大当たり（大当たり５）となる。当該５回目の大当たり遊技中には、第３演出が行われる。このように、大当たりが継続している状態とは、所定の遊技状態（確変遊技状態または時短遊技状態）が継続している状態を意味する。なお、図９に示す大当たり３の後に、特別図柄抽選が１００回行われて遊技機１が通常状態（すなわち、電サポが無い状態）に移行してから大当たりとなった場合、当該大当たりは１回目の大当たりとしてカウントされる。
【００９７】
また、図８（Ｅ）に示すように、ｎ回目大当たりであって１１Ｒ大当たりの場合には、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」以外の図柄になる）。そして、（３）「７」以外の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第３演出が実行される。
【００９８】
このように、遊技機１が継続して確変遊技状態または時短遊技状態となっている場合であって連続して大当たりとなっている場合に、ｎ回目（例えば５回目）の大当たり遊技中には、特別な演出である第３演出が行われる。具体的には、ｎ回目の大当たりが、１６Ｒ大当たりである場合には、必ず「７」の図柄で確定表示される。すなわち、上述のように、通常は１６Ｒ大当たりであっても、（Ａ）「７」の図柄で確定表示される場合と、（Ｃ）「７」以外の図柄で確定表示される場合とがあるが、ｎ回目の大当たりでは、１６Ｒ大当たりである場合には必ず「７」の図柄で確定表示されてから、第３演出が実行される。例えば、図６に示すように、図６（ｄ）のように「２」の図柄が揃って微変動している状態から、図６（ｅ）のように「７」の図柄が揃って確定表示されてもよい。あるいは、図６（ｄ）の「２」の図柄の代わりに、「７」の図柄が揃って微変動している状態から、図６（ｅ）のように「７」の図柄が揃って確定表示されてもよい。すなわち、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合には、大当たり遊技中の昇格演出を行わせずに、大当たり遊技が実行される前に、１６Ｒ大当たりを示す「７」の図柄で確定表示させる。これにより、第３演出の実行中に昇格演出が行われないようにする。
【００９９】
以上のように、ｎ回目の大当たりの際に、特別な演出である第３演出が行われることによって、大当たりが連続して発生しているときに遊技者は貴重な演出を見ることができる。また、ｎ回目の大当たりでは、第３演出が途中で止められて昇格演出が行われることはない。
【０１００】
なお、１回目の大当たりとなってから確変遊技状態または時短遊技状態になっている場合において、１個目のキャラクタが画像表示器２１に継続して表示されてもよい。また、２回目の大当たりとなってから確変遊技状態または時短遊技状態になっている場合において、１個目のキャラクタと共に、２個目のキャラクタが画像表示器２１に継続して表示されてもよい。このように、ｎ−１回目の大当たり遊技が終了してから確変遊技状態または時短遊技状態になっている場合において、１個目からｎ−１個目のキャラクタが画像表示器２１に表示される。そして、ｎ回目の大当たりとなった時に、ｎ個目のキャラクタが登場して、１個目からｎ個目のキャラクタが揃ったことを示す演出が行われてもよい。これによって、ｎ個のキャラクタが揃って第３演出が行われること（すなわち、ｎ回目の大当たりであること）を、遊技者に報知してもよい。
【０１０１】
また、本実施形態では、１６Ｒ大当たりの場合には必ず大当たり遊技後に確変遊技状態に移行し、１１Ｒ大当たりの場合には必ず大当たり遊技後に時短遊技状態に移行するものとする。他の実施形態では、１６Ｒ大当たりに、大当たり遊技後に確変遊技状態に移行する大当たりと、時短遊技状態に移行する大当たりとが含まれてもよい。また、他の実施形態では、１１Ｒ大当たりに、確変遊技状態に移行する大当たりと、時短遊技状態に移行する大当たりとが含まれてもよい。
【０１０２】
（メイン制御部１００によるメイン処理）
次に、メイン制御部１００において行われるメイン処理について説明する。図１０は、メイン制御部１００によって行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。電源投入を契機にして、ＣＰＵ１０１は、図示しないブートＲＯＭに記憶されている起動プログラムを実行し、これによって、メモリ（例えば、ＲＡＭ１０３）等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、ＲＯＭ１０２に記憶されたプログラムがＲＡＭ１０３に読み込まれて、ＣＰＵ１０１によって当該プログラムが実行される。図１０のフローチャートに示すメイン処理は、当該プログラムをＣＰＵ１０１が実行することによって行われる。なお、メイン制御部１００は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図１０に示されている一連の処理を一定時間（例えば４ミリ秒）毎に繰り返し実行する。
【０１０３】
まず、ステップＳ１１において、メイン制御部１００は、乱数更新処理を行う。乱数更新処理では、メイン制御部１００は、ＲＡＭ１０３に記憶された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び当たり乱数等の各種の乱数の更新を行う。ここで、大当たり乱数は、特別図柄抽選の結果（大当たり、小当たり、又は、ハズレ）を決定するための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に、大当たりの種類（大当たり図柄（第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに停止表示される図柄））を決定するための乱数である。当該図柄乱数の値によって、１６Ｒの大当たりか、１１Ｒの大当たりかが決定される。リーチ乱数は、特別図柄抽選の結果がハズレである場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターン（変動時間）を決定するための乱数である。当たり乱数は、普通図柄抽選の当選又は落選を決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び当たり乱数は、このステップＳ１１の処理が行われる毎に「１」だけ加算される。そして、第１及び第２始動口へ遊技球が入賞したり、ゲート２７へ遊技球が通過したりした時点の値がステップＳ１２の始動口スイッチ（ＳＷ）処理やステップＳ１３のゲートスイッチ（ＳＷ）処理で取得され、ステップＳ１４の特別図柄処理やステップＳ１５の普通図柄処理で使用される。なお、各乱数は、それぞれに設定されている最大値に達した後は、「０」に戻り、再び１ずつ加算される。
【０１０４】
次に、ステップＳ１２において、メイン制御部１００は、始動口スイッチ（ＳＷ）処理を行う。始動口スイッチ処理では、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａ及び第２始動口スイッチ１１１ｂの状態を監視し、いずれかのスイッチから検出信号が出力された場合に、第１特別図柄抽選の保留数Ｕ１や第２特別図柄抽選の保留数Ｕ２に関する処理や乱数（大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数）を取得する処理等を実行する。具体的には、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａ又は第２始動口スイッチ１１１ｂが遊技球の入賞を検出した場合、保留数Ｕ１又は保留数Ｕ２を所定数（例えば、４）を上限に１だけ増加させる。また、メイン制御部１００は、上記乱数を取得し、保留数Ｕ１又はＵ２を増加させた保留玉に対応する乱数としてＲＡＭ１０３に記憶する。さらに、メイン制御部１００は、取得した乱数に基づいて、事前判定処理を行う。事前判定処理では、取得した乱数に基づいて、特別図柄抽選の結果、大当たりであった場合の大当たりの種類（１６Ｒ大当たり、１１Ｒ大当たり等）、リーチの有無、変動パターン等が判定され、事前判定情報として記憶される。
【０１０５】
次に、ステップＳ１３において、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ（ＳＷ）処理を行う。ゲートスイッチ処理では、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ１１３の状態を監視し、遊技球がゲート２７を通過してゲートスイッチ１１３から検出信号が出力された場合に、普通図柄抽選の保留数が上限値未満であるか否かを判断する。そして、保留数が上限値未満であると判断した場合に、ステップＳ１５の普通図柄処理に使用される上記当たり乱数を取得する。
【０１０６】
ステップＳ１４において、メイン制御部１００は、特別図柄処理を行う。特別図柄処理では、メイン制御部１００は、特別図柄抽選を実行し、第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに特別図柄を変動表示してから停止表示するための処理を実行する。具体的には、メイン制御部１００は、大当たり遊技中でなく、かつ、特別図柄の変動が開始されていない場合、上記保留数Ｕ１又はＵ２を１だけ減少させて、保留玉を消化する。より具体的には、メイン制御部１００は、消化させた保留玉に係る、始動口ＳＷ処理で記憶した大当たり乱数を取得して、大当たり判定を行う。大当たり判定では、メイン制御部１００は、取得した大当たり乱数が予め定められた大当たりを示す値と等しいか否かを判定することにより、特別図柄抽選の結果が大当たりか否かを判定する。また、大当たり判定では、メイン制御部１００は、取得した図柄乱数に基づいて、大当たりの種類を判定する。また、メイン制御部１００は、上記大当たり判定の結果に応じて、特別図柄を変動させる変動パターン（変動時間）を決定し、変動パターンを示す変動開始コマンド（特別図柄変動開始コマンド）を設定するとともに、特別図柄の変動を開始する。また、メイン制御部１００は、特別図柄の変動が開始されている場合は、変動の開始から変動時間（決定した変動時間）が経過したか否かを判定し、当該変動時間が経過している場合は、特別図柄を停止させるとともに、変動の停止を示す特別図柄変動停止コマンドを設定する。特別図柄変動停止コマンドには、当該特別図柄抽選の結果が大当たりか否かを示す情報、大当たりの種類を示す情報（１６Ｒ大当たり、１１Ｒ大当たり）、遊技機１の遊技状態を示す情報等が含まれる。さらに、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果が大当たりであった場合において、特別図柄変動停止コマンドを設定した後、上記オープニング演出を開始させるためのオープニングコマンドを設定する。
【０１０７】
ステップＳ１５において、メイン制御部１００は普通図柄処理を行う。普通図柄処理では、メイン制御部１００は、ステップＳ１３のゲートスイッチ処理で取得された当たり乱数がその当選値と一致するか否かを判定する。そして、表示器３の普通図柄表示器３３（図２参照）に普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
【０１０８】
ステップＳ１６において、メイン制御部１００は、大入賞口処理を行う。大入賞口処理では、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口２８の開閉処理を行う。例えば、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合、大当たりの種類に応じて、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球が１０個入賞する）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンドを、所定回数（１６回または１１回）だけ繰り返す。当該大入賞口処理では、大入賞口２８が開放されるタイミングで、メイン制御部１００から大入賞口２８の開放を示すオープンコマンドが演出制御部４００に対して送信される。従って、例えば、１６Ｒ大当たりの大当たり遊技中には、オープンコマンドが１６回メイン制御部１００から演出制御部４００に対して送信される。そして、メイン制御部１００は、大入賞口２８の開閉処理を終了した後、大当たりの種類に応じて、遊技状態（確変遊技状態、時短遊技状態等）を設定する。また、例えば、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果が小当たりである場合、大入賞口２８が開放される累積時間が所定時間（例えば、１．８秒）となるようにして、大入賞口２８の開閉を所定回数繰り返す。
【０１０９】
次に、ステップＳ１７において、メイン制御部１００は、普通電動役物の一例である電動チューリップの作動処理（電動チューリップ処理）を行う。電動チューリップ処理では、メイン制御部１００は、普通図柄抽選の結果に応じて、電動チューリップ２６の開閉処理を行う。例えば、メイン制御部１００は、普通図柄抽選の結果が当たりである場合、電動チューリップ２６を所定のパターンで開閉させる。具体的には、メイン制御部１００は、例えば遊技状態が確変遊技状態および時短遊技状態であれば１．５秒×３回の作動パターンで電動チューリップ２６の開閉処理を行う。また、遊技状態が通常遊技状態および潜確遊技状態（高確率遊技状態であって電サポが無い状態）である場合では、０．１５秒×１回の作動パターンで電動チューリップ２６の開閉処理を行う。このように、メイン制御部１００は、遊技状態に応じた作動パターンで電動チューリップ２６を開閉させる。なお、普通図柄抽選の当たりの種類が複数用意され、当たりの種類に応じて電動チューリップ２６の開閉パターンを変化させてもよい。
【０１１０】
次に、ステップＳ１８において、メイン制御部１００は、賞球処理を行う。例えば、賞球処理においては、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。
【０１１１】
次に、ステップＳ１９において、メイン制御部１００は、出力処理を行う。具体的には、メイン制御部１００は、発射制御部２００、払出制御部３００、および演出制御部４００に対して、それぞれ制御用コマンドを出力する。例えば、メイン制御部１００は、上記払出数を示す制御用コマンドを払出制御部３００に出力することによって、当該払出数を払出制御部３００に対して指示する。また、メイン制御部１００は、所定のコマンド（例えば、特別図柄変動開始コマンド（Ｓ１４）、特別図柄変動停止コマンド（Ｓ１４）等）を演出制御部４００に出力する。以上でメイン制御部１００において行われる処理の説明を終了する。
【０１１２】
（演出制御部４００による演出制御処理）
次に、演出制御部４００において行われる演出制御処理について説明する。図１１は、演出制御部４００によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャートである。電源投入を契機にして、ＣＰＵ４０１は、図示しないブートＲＯＭに記憶されている起動プログラムを実行し、これによって、メモリ（例えば、ＲＡＭ４０３）等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、ＲＯＭ４０２に記憶されたプログラムがＲＡＭ４０３に読み込まれて、ＣＰＵ４０１によって当該プログラムが実行される。図１１のフローチャートに示す演出制御処理は、当該プログラムをＣＰＵ４０１が実行することによって行われる。なお、演出制御部４００は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図１１に示されている一連の処理を一定時間（例えば４ミリ秒）毎に繰り返し実行する。また、図１１においては、本発明に直接関係しない処理については省略されている。
【０１１３】
まず、ステップＳ２１において、演出制御部４００は、メイン制御部１００から特別図柄変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。特別図柄変動開始コマンドを受信した場合（ステップＳ２１でＹＥＳ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２２の処理を実行する。一方、特別図柄変動開始コマンドを受信していない場合（ステップＳ２１でＮＯ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２３の処理を実行する。
【０１１４】
ステップＳ２２において、演出制御部４００は、装飾図柄３７の変動を開始させるとともに、当該変動における演出を選択して実行させる。具体的には、演出制御部４００は、予め記憶された複数の演出のうち、特別図柄変動開始コマンドに応じた演出を選択する。メイン制御部１００からの特別図柄変動開始コマンドには、変動パターン（変動時間）を示す情報、大当たりか否かを示す情報、大当たりであった場合の大当たりの種類を示す情報、リーチか否かを示す情報等が含まれる。演出制御部４００は、これらの情報に基づいて、演出内容を選択する。そして、演出制御部４００は、画像音響制御部５００に対して演出を実行させるためのコマンドを送信し、当該コマンドに応じて画像音響制御部５００は、演出を実行する。演出制御部４００は、次にステップＳ２３の処理を実行する。
【０１１５】
ステップＳ２３において、演出制御部４００は、メイン制御部１００から特別図柄変動停止コマンドを受信したか否かを判定する。特別図柄変動停止コマンドを受信した場合（ステップＳ２３でＹＥＳ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２４の処理を実行する。一方、特別図柄変動停止コマンドを受信していない場合（ステップＳ２３でＮＯ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２８の処理を実行する。
【０１１６】
ステップＳ２４において、演出制御部４００は、特別図柄変動停止コマンドに基づいて、特別図柄抽選の結果が大当たりか否かを判定する。判定結果が肯定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ２５の処理を実行する。判定結果が否定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ２６の処理を実行する。
【０１１７】
ステップＳ２５において、演出制御部４００は、継続回数ｎに１を加算する。ここで、「継続回数ｎ」は、大当たりが継続している場合における継続回数を示す値であり、ＲＡＭ４０３に格納される変数である。継続回数ｎは初期的には０に設定される。
【０１１８】
ステップＳ２６において、演出制御部４００は、遊技機１が時短遊技状態から通常遊技状態に移行した場合（大当たり遊技後に時短遊技状態になってから所定回数（例えば、１００回）特別図柄抽選が行われることによって通常状態に移行した場合）、継続回数ｎをリセットする（継続回数ｎに０を設定する）。現在の遊技機１の遊技状態が、確変遊技状態の場合または時短遊技状態の場合は、演出制御部４００は、継続回数ｎをリセットしない。演出制御部４００は、次にステップＳ２７の処理を実行する。
【０１１９】
ステップＳ２７において、演出制御部４００は、装飾図柄３７の変動を停止させて、確定表示させる。ステップＳ２２の処理が実行されることで、画像表示器２１には装飾図柄３７が変動する様子が表示される（図５（ａ）〜図５（ｃ）参照）。ステップＳ２７の処理が実行される直前では、装飾図柄３７が微変動している状態になっている（図５（ｄ）参照）。ステップＳ２７において、演出制御部４００は、装飾図柄３７を完全に停止させる（図５（ｅ）参照）。具体的には、演出制御部４００は、画像音響制御部５００に対して、装飾図柄３７の変動を停止させるためのコマンドを送信する。当該コマンドには、確定表示させる図柄の種類を示す情報が含まれる。具体的には、演出制御部４００は、当該特別図柄抽選の結果が１６Ｒ大当たりの場合であって、かつ、継続回数ｎが予め定められた値（例えば、５）である場合、確定表示させる図柄として「７」の図柄を選択する。また、演出制御部４００は、当該特別図柄抽選の結果が１６Ｒ大当たりの場合であって、かつ、継続回数ｎが上記予め定められた値以外の値である場合、確定表示させる図柄を抽選により選択する。例えば、確定表示させる図柄としては、「１」〜「９」が用意されておりそれぞれに選択される確率が予め設定されている。演出制御部４００は、これら複数の図柄の中から１つを抽選により選択する。また、演出制御部４００は、当該特別図柄抽選の結果が１１Ｒ大当たりの場合、「７」以外の図柄の中から抽選により１つの図柄を選択する。演出制御部４００は、選択した図柄の情報を含むコマンドを、画像音響制御部５００に送信する。画像音響制御部５００は、演出制御部４００からの当該コマンドに応じた図柄を画像表示器２１に表示させることにより、装飾図柄３７を確定表示させる。演出制御部４００は、次にステップＳ２８の処理を実行する。
【０１２０】
ステップＳ２８において、演出制御部４００は、メイン制御部１００からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。「オープニングコマンド」は、オープニング演出を開始させるためのコマンドであり、大当たり遊技が開始される直前にメイン制御部１００から送信される。判定結果が肯定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ２９の処理を実行する。判定結果が否定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ３０の処理を実行する。
【０１２１】
ステップＳ２９において、演出制御部４００は、オープニング演出を実行させる。具体的には、演出制御部４００は、オープニング演出を開始させるためのコマンドを画像音響制御部５００に対して送信する。当該コマンドに応じて、画像音響制御部５００は、オープニング演出を実行する（図５（ｆ）参照）。これにより、大当たりとなったことを示す情報が画像表示器２１に表示される。演出制御部４００は、次にステップＳ３０の処理を実行する。
【０１２２】
ステップＳ３０において、演出制御部４００は、メイン制御部１００からオープンコマンドを受信したか否かを判定する。「オープンコマンド」は、大入賞口２８が開放されたことを示すコマンドであり、大当たり遊技中にメイン制御部１００から送信される。判定結果が肯定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ３１の処理を実行する。判定結果が否定の場合、演出制御部４００は、図１１に示す演出制御処理を終了する。
【０１２３】
ステップＳ３１において、演出制御部４００は、ラウンドの進行に応じて演出を制御する。例えば、演出制御部４００は、１６Ｒ大当たりであってステップＳ２７で「７」以外の図柄で確定表示させた場合、第１Ｒ目から第２演出を画像音響制御部５００に実行させる。また、例えば、演出制御部４００は、１６Ｒ大当たりの大当たり遊技が行われている場合であって、かつ、現在第２演出が行われているとき、１２Ｒ目の大入賞口２８の開放を示すオープンコマンドを受信したことに応じて、画像音響制御部５００に昇格演出を実行させる。そして、演出制御部４００は、昇格演出を実行させた後、第１演出の実行を開始させる。また、例えば、演出制御部４００は、１６Ｒ大当たりであってステップＳ２７で「７」の図柄で確定表示させた場合、第１Ｒ目から第１演出を画像音響制御部５００に実行させる。また、例えば、演出制御部４００は、１１Ｒ大当たりである場合、画像音響制御部５００に第１Ｒ目から第２演出を実行させる。また、例えば、演出制御部４００は、継続回数ｎが上記予め定められた値（例えば、５）である場合、画像音響制御部５００に第１Ｒ目から第３演出を実行させる。ステップＳ３１の処理の後、演出制御部４００は、図１１に示す演出制御処理を終了する。
【０１２４】
以上のように、本実施形態に係る遊技機１は、大当たり遊技の開始前に、「７」の図柄で画像表示器２１に装飾図柄３７を確定表示させて１６Ｒ大当たりを遊技者に報知することがある。そして、「７」の図柄で確定表示された場合は、第１Ｒ目から第１演出を実行する。また、予め定められたｎ回目の大当たり以外の大当たりでは、１６Ｒ大当たりであっても１１Ｒ大当たりであることを示す装飾図柄３７の確定表示を行い、第１Ｒ目からは第２演出を行う。この場合、大当たり遊技中に昇格演出を行うことにより１６Ｒ大当たりであることを遊技者に報知する。一方、大当たりが継続している間に、予め定められたｎ回目の大当たりとなった場合であって、当該ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりであった場合は、必ず「７」の図柄で確定表示させた後、第３演出を実行する。第３演出は、ｎ回目の大当たりのみ実行される出現頻度の低い演出である。仮に、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合に、「７」以外の図柄で確定表示させて、第２演出を実行すると、当該大当たり遊技中の第１２Ｒ目に昇格演出が行われ、その後に第３演出が行われることになる。このような場合では、遊技者は、大当たり遊技中の昇格演出が終了した後の短い時間しか貴重な第３演出を見ることができない。しかしながら、本実施形態の遊技機１では、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合には、大当たり遊技中に昇格演出が行われることなく、大当たり遊技の開始前に１６Ｒ大当たりであることを示す確定表示が行われて、第１Ｒ目から第３演出が行われる。例えば、当該変動のリーチ演出において、装飾図柄３７を確定表示させる前に遊技者が停止したと認識する態様で「７」以外の図柄で装飾図柄３７を表示させた後、図柄を切り替えて「７」の図柄で確定表示させてもよい。すなわち、装飾図柄３７として「７」以外の３つの図柄が揃って微変動している状態となった後、図柄を切り替えて「７」の図柄で完全に停止させることにより、ラウンド開始前の昇格演出を行ってもよい。ここで、「ラウンド開始前の昇格演出」とは、１１Ｒ大当たりを示す装飾図柄で停止したように見せかけて、大当たり遊技を開始する前に、１６Ｒ大当たりを示す「７」の装飾図柄を停止させて１６Ｒ大当たりであることを報知する演出を言う。また、例えば、「７」の図柄でリーチ演出を行って（すなわち、２つの装飾図柄が「７」で停止して１つの装飾図柄が変動している状態）、所定時間経過後に、３つ目の「７」の図柄を停止させることにより、「７」の図柄で確定表示させてもよい。
【０１２５】
（変形例）
なお、本発明に係るパチンコ遊技機は、上記実施形態に限定されず、下記の形態でもよい。
【０１２６】
例えば、本実施形態では、１６Ｒ大当たりとラウンド数の少ない１１Ｒ大当たりとが予め用意された。他の実施形態では、ラウンド数は同じで実質的に遊技者が賞球を獲得できるラウンド数が異なる大当たりが複数用意されてもよい。例えば、「実質１６Ｒ大当たり」と「実質１１Ｒ大当たり」とが用意されてもよい。具体的には、実質１６Ｒ大当たりでは、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球が１０個入賞する）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンドが１６回繰り返される。また、実質１１Ｒ大当たりでは、大入賞口２８が開放して閉塞するラウンドが１６回行われるが、遊技者が実質的に１１Ｒ分の賞球のみを獲得できる大当たりである。例えば、第１Ｒ目〜第１１Ｒ目までは、上記所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球が１０個入賞する）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンド動作が行われ、第１２Ｒ目〜第１６Ｒ目までは、第２条件（例えば、０．５秒経過）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンド動作が行われる。第１２Ｒ目〜第１６Ｒ目では、大入賞口２８が開放される時間が短いため、遊技球が大入賞口２８に入賞し難く、遊技球を獲得することが困難である。このため、遊技者は、実際には１６Ｒ大当たりであるが１１Ｒ大当たり分の賞球しか獲得することができない。なお、ラウンド数は適宜変更されてもよい。
【０１２７】
すなわち、他の実施形態では、大入賞口２８が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数行う第１大当たりと、当該ラウンド動作（賞球を獲得できるラウンド動作）を第１所定回数よりも少ない第２所定回数行う第２大当たりとが用意されてもよい。
【０１２８】
また、本実施形態では、１６Ｒ大当たりであることを示す装飾図柄として「７」図柄を用いたが、他の実施形態では、他の数字の図柄が１６Ｒ大当たりであることを示す装飾図柄として用いられてもよいし、数字の代わりに所定の画像が書かれた図柄が用いられてもよい。
【０１２９】
また、本実施形態では、大当たりが連続している場合において、ｎ回目（具体的には５回目）の大当たり遊技中に第３演出を実行した。他の実施形態では、他の特定の条件が満たされている場合に、第３演出を実行してもよい。例えば、特定の条件は、大当たりがｍ（ｍは正の整数）回以上継続されていることであってもよいし、所定の種類の大当たりが所定回数連続したことであってもよい。また、特定の条件は、遊技機１が通常状態である場合において、特別図柄抽選が所定回数（例えば、１０００回）以上行われている場合に大当たりとなったことであってもよい。また、特定の条件は、遊技機１が所定の遊技状態（例えば、通常状態）になってから所定回数（例えば、５０回）以内の特別図柄抽選で大当たりとなったことであってもよい。
【０１３０】
以上のように、本発明のパチンコ遊技機は、所定の入賞領域（始動口）への遊技球の入賞に応じて所定の図柄を変動させて停止させることにより図柄抽選の結果を確定し、当該図柄抽選に第１図柄で当選した場合に特定入賞領域（大入賞口２８）が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数（１６回）行う第１特別遊技を実行し、前記図柄抽選に第２図柄で当選した場合に前記ラウンド動作を前記第１所定回数よりも少ない第２所定回数（１１回または実質１１回）行う第２特別遊技を実行するパチンコ遊技機であって、前記所定の図柄の変動に応じて、前記所定の図柄に対応する演出図柄（装飾図柄３７）の変動を開始させて当該演出図柄が変動する様子を演出表示手段に表示させる演出図柄変動開始手段と、前記第１特別遊技の実行中に行われる当該第１特別遊技に応じた第１演出および第３演出と、前記第２特別遊技の実行中に行われる当該第２特別遊技に応じた第２演出とを記憶する演出記憶手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図６（ｅ）又は図６（ｆ））を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１演出の実行を開始する第１演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図５（ｅ）又は図５（ｆ））を実行した後、当該第２特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始する第２演出実行手段と、前記第３演出の実行を開始する第３演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図５（ｅ）又は図５（ｆ））を実行した後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始し、前記ラウンド動作が所定回数行われた後に前記第１特別遊技が実行されていることを示す昇格演出を実行するラウンド中昇格演出実行手段と、特定の条件（ｎ回目の大当たり）が満たされているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する第１演出制御手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図６（ｅ）又は図６（ｆ））を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第３演出実行手段による演出を実行する第２演出制御手段とを備える。
【０１３１】
上記によれば、特定の条件が満たされていない場合には、第１図柄で当選したとき、第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示が実行されて第１演出が行われるか、あるいは、第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示が実行されてから第２演出が実行され、その後昇格演出、および第１演出が実行される。一方、特定の条件が満たされている場合には、第１図柄で当選したときは、第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行させた後、第３演出を行うことができる。すなわち、特定の条件が満たされている場合には、昇格演出が行われることなく、第３演出を行うことができる。これにより、出現頻度の低い第３演出が実行される場合に、当該第３演出を途中で中断することなく行うことができる。
【０１３２】
また、他の構成では、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第１演出図柄で確定表示させる演出表示であり、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第２演出図柄で確定表示させる演出表示である。
【０１３３】
上記によれば、演出図柄によって第１又は第２特別遊技の実行開始が報知されるので、例えばオープニング演出（図５（ｆ）、図６（ｆ））によって第１又は第２特別遊技の実行開始を報知する必要がなくなる。
【０１３４】
また、他の構成では、前記特定の条件は、前記第１特別遊技および前記第２特別遊技を含む遊技者にとって有利な遊技が所定回数連続して行われていることである。
【０１３５】
上記によれば、例えば大当たり遊技が所定回数連続して行われている場合において、第１図柄で当選したときは第１演出図柄で確定表示させた後、第３演出を行うことができる。
【０１３６】
また、他の構成では、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記演出図柄の変動が停止されたと遊技者が認識する態様で前記第２演出図柄を表示させ、さらに所定時間経過後に当該第２演出図柄を前記第１演出図柄に切り替えて確定表示させた後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１特別遊技に応じた演出の実行を開始するラウンド前昇格演出実行手段をさらに備え、前記第１演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、前記ラウンド前昇格演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行し、前記第２演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第３演出実行手段、および前記ラウンド前昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する。
【０１３７】
上記によれば、特別遊技が行われる前に、第２演出図柄が停止したように見せかけて、第２演出図柄を第１演出図柄に切り替えて第１演出図柄で確定表示させることができる。これにより、遊技者の期待感を高めることができる。
【符号の説明】
【０１３８】
１…パチンコ遊技機
２…遊技盤
２０…遊技領域
２１…画像表示器
２５ａ…第１始動口
２５ｂ…第２始動口
２６…電動チューリップ
２７…ゲート
２８…大入賞口
２９…普通入賞口
３…表示器
３１ａ…第１特別図柄表示器
３１ｂ…第２特別図柄表示器
３７…装飾図柄
３８…第１キャラクタ
３９…第２キャラクタ
１００…メイン制御部
１０１、２０１、３０１、４０１、５０１、６０１…ＣＰＵ
１０２、２０２、３０２、４０２、５０２、６０２…ＲＯＭ
１０３、２０３、３０３、４０３、５０３、６０３…ＲＡＭ
２００…発射制御部
３００…払出制御部
４００…演出制御部
５００…画像音響制御部
６００…ランプ制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、パチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、大当たりのラウンド中に昇格演出が行われるパチンコ遊技機が存在する。例えば、特許文献１に記載の遊技機では、大当たり遊技後に確変状態とならずに時短状態となる通常ラウンドモードと、大当たり遊技後に確変状態となる確変継続モードと、ラウンド中に昇格演出が行われる昇格モードとを有する。昇格モードでは、外見上通常ラウンドモードと区別がつかない演出であるが、大当たり遊技後に確変状態となることを示す昇格演出がラウンド中に行われる。遊技機の内部では、大当たり遊技後に確変状態となるか否かは、大当たりとなった時点で決定されているが、当該内部状態を遊技者に明確に報知しないことによって、遊技者に大当たり遊技後に確変状態になるか否かについて期待感を抱かせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００９−１９５５６９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載の遊技機では、ラウンド中に出現頻度の低い特定の演出が行われる場合において、昇格演出が行われると、当該特定の演出を行うための時間が短くなってしまう。
【０００５】
それ故、本発明の目的は、特定の演出を行うための時間を確保しつつ、多様な演出を実行可能なパチンコ遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
【０００７】
本発明のパチンコ遊技機は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に応じて所定の図柄を変動させて停止させることにより図柄抽選の結果を確定し、当該図柄抽選に第１図柄で当選した場合に特定入賞領域が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数行う第１特別遊技を実行し、前記図柄抽選に第２図柄で当選した場合に前記ラウンド動作を前記第１所定回数よりも少ない第２所定回数行う第２特別遊技を実行するパチンコ遊技機であって、前記所定の図柄の変動に応じて、前記所定の図柄に対応する演出図柄の変動を開始させて当該演出図柄が変動する様子を演出表示手段に表示させる演出図柄変動開始手段と、前記第１特別遊技の実行中に行われる当該第１特別遊技に応じた第１演出および第３演出と、前記第２特別遊技の実行中に行われる当該第２特別遊技に応じた第２演出とを記憶する演出記憶手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１演出の実行を開始する第１演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第２特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始する第２演出実行手段と、前記第３演出の実行を開始する第３演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始し、前記ラウンド動作が所定回数行われた後に前記第１特別遊技が実行されていることを示す昇格演出を実行するラウンド中昇格演出実行手段と、特定の条件が満たされているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する第１演出制御手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第３演出実行手段による演出を実行する第２演出制御手段とを備える。
【０００８】
また、他の構成では、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第１演出図柄で確定表示させる演出表示であり、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第２演出図柄で確定表示させる演出表示であってもよい。
【０００９】
また、他の構成では、前記特定の条件は、前記第１特別遊技および前記第２特別遊技を含む遊技者にとって有利な遊技が所定回数連続して行われていることであってもよい。
【００１０】
また、他の構成では、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記演出図柄の変動が停止されたと遊技者が認識する態様で前記第２演出図柄を表示させ、さらに所定時間経過後に当該第２演出図柄を前記第１演出図柄に切り替えて確定表示させた後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１特別遊技に応じた演出の実行を開始するラウンド前昇格演出実行手段をさらに備え、前記第１演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、前記ラウンド前昇格演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行し、前記第２演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第３演出実行手段、および前記ラウンド前昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行してもよい。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、特定の演出が実行される場合の時間を確保することできる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機１の一例を示す概略正面図
【図２】パチンコ遊技機１に設けられた表示器３の一例を示す拡大図
【図３】パチンコ遊技機１の部分平面図
【図４】パチンコ遊技機１に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図
【図５】遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図
【図６】遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の他の例を示す図
【図７】確定表示時の装飾図柄と大当たりの種類との関係を示す図
【図８】装飾図柄３７の確定表示前後と大当たり遊技中に行われる演出とを示す図
【図９】第３演出が実行されるｎ回目の大当たりを示す図
【図１０】メイン制御部１００によって行われるメイン処理の一例を示すフローチャート
【図１１】演出制御部４００によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明の技術的意義をより明確なものとするために、本発明のパチンコ遊技機の基本構成および基本処理等について記載した上で、本発明の具体的な実施形態を例示する。
【００１４】
（パチンコ遊技機の基本構成）
図１において、パチンコ遊技機１は、例えば遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。このパチンコ遊技機１は、遊技球が打ち出される遊技盤２と、遊技盤２を囲む枠部材５とを備えている。枠部材５は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、パチンコ遊技機１の主部に対して開閉可能に構成され、その枠部材５に対して遊技盤２が着脱可能に取り付けられている。そして、枠部材５の前面側となる所定位置（例えば、軸支側とは反対側となる端部）には錠部４３が設けられており、錠部４３を開錠することによって枠部材５を開くことが可能となる。
【００１５】
遊技盤２は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域２０が形成されている。遊技領域２０には、下方（発射装置２１１；図４参照）から発射された遊技球が遊技盤２の主面に沿って上昇して遊技領域２０の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材（図示せず）とを備えている。
【００１６】
また、遊技盤２には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示器２１が配設されている。画像表示器２１は、遊技者によるゲームの進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって図柄抽選結果（図柄変動結果）を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示器２１は、液晶表示装置、ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ：電界発光）表示装置、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ：発光ダイオード）ドット表示装置、および７セグメントディスプレイ（以下、７セグ表示装置と記載する）等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。
【００１７】
さらに、遊技盤２の前面には、各種の演出に用いられる可動役物２２および盤ランプ２３が設けられている。可動役物２２は、遊技盤２に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。また、盤ランプ２３は、遊技者によるゲームの進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
【００１８】
遊技領域２０には、遊技球が下方へ落下する方向を変化させる遊技くぎおよび風車（共に、図示せず）等が配設されている。また、遊技領域２０には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図１においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、ゲート２７、大入賞口２８、および普通入賞口２９が遊技盤２に配設されている。さらに、遊技領域２０には、遊技領域２０に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかった遊技球を、遊技領域２０の外に排出する排出口２４が配設されている。
【００１９】
第１始動口２５ａに遊技球が入ると入賞して第１特別図柄抽選（大当たり抽選）が始動する。第１始動口２５ａは、予め定められた「特別電動役物」（大入賞口開閉部１１５）および／または予め定められた特別図柄表示器（例えば、後述する第１特別図柄表示器３１ａ）を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。第２始動口２５ｂに遊技球が入ると入賞して第２特別図柄抽選（大当たり抽選）が始動する。第２始動口２５ｂは、予め定められた特別電動役物（大入賞口開閉部１１５）および／または予め定められた特別図柄表示器（例えば、後述する第２特別図柄表示器３１ｂ）を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート２７を遊技球が通過すると、普通図柄抽選（開閉抽選）が始動する。
【００２０】
第２始動口２５ｂは、「普通電動役物」の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ２６を備えている。電動チューリップ２６は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部１１２（例えば、電動ソレノイド）の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉し、開閉動作と共に点灯または点滅する。電動チューリップ２６の一対の羽根部が閉じていると、第２始動口２５ｂの入口がほぼ閉ざされるため、遊技球が第２始動口２５ｂへほとんど入らない。一方、電動チューリップ２６の一対の羽根部が左右に開くと、第２始動口２５ｂの入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第２始動口２５ｂへ入り易くなる。そして、電動チューリップ２６は、ゲート２７を遊技球が通過することによって始動される普通図柄抽選に当選すると、点灯または点滅しながら一対の羽根部が規定時間開き、規定回数だけ開閉する。
【００２１】
「大入賞口」は、入賞口のうち、役物が作動した場合に著しく入賞が容易になるものである。パチンコ遊技機１に設けられた大入賞口２８は、第２始動口２５ｂの下方に位置している。大入賞口２８は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選（第１特別図柄抽選、第２特別図柄抽選）の結果に応じて開放される。
【００２２】
「大入賞口」を開閉または拡大縮小するための電動役物が「特別電動役物」（例えば、大入賞口開閉部１１５）である。パチンコ遊技機１に設けられる大入賞口開閉部１１５の詳細な構造および駆動機構については省略するが、特別図柄抽選の結果に応じた特別電動役物の作動（例えば、特別電動役物の構造体の一部が、遊技盤２の主面から突出傾斜すること）によって大入賞口２８が開状態となって遊技球が入り易い状態となる。また、パチンコ遊技機１は、特別電動役物を連続して作動することを可能にする機構（いわゆる、「役物連続作動装置」）を伴っており、特別電動役物は所定の作動パターンに従って駆動される。
【００２３】
例えば、大入賞口２８の特別電動役物は、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球１０個の入賞など）を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数（例えば、１６回）だけ繰り返す（いわゆる、「大当たり遊技」が実行される）。なお、普通入賞口２９は、遊技球が入賞しても大当たり抽選は始動しない。
【００２４】
また、遊技盤２の所定位置（例えば、右下）に、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器３が配設されている。表示器３の詳細については、後述する。
【００２５】
なお、図１に示したパチンコ遊技機１は、遊技領域２０に２つの始動口（第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ）が配設されているが、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選が開始される始動口を１つだけ、または３つ以上設けてもかまわない。また、パチンコ遊技機１は、遊技領域２０に１つの大入賞口２８が配設されているが、大入賞口２８と同様の機能を有する大入賞口を複数個設けてもかまわない。
【００２６】
また、後述により明らかとなるが、パチンコ遊技機１は、所定の条件下で、特別図柄抽選時に大当たりが抽選される大当たり確率が変動することがある。
【００２７】
例えば、パチンコ遊技機１は、上記大当たり確率が相対的に低い状態（低確率遊技状態；例えば大当たり確率が３００分の１）から上記大当たり確率が相対的に高い状態（高確率遊技状態；例えば大当たり確率が３０分の１）へ変動することがある。また、パチンコ遊技機１は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ２６の羽根部の開時間が延長されたり、電動チューリップ２６の羽根部が開閉する回数が増えたりする（電チューサポート（「電サポ」ともいう）；後述の「電動チューリップ処理」参照）場合がある。
【００２８】
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９に遊技球が入る（入賞）と、遊技球が入賞した場所に応じて、１つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると４個の賞球、大入賞口２８に遊技球が入賞すると１３個の賞球、普通入賞口２９に遊技球が入賞すると１０個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しはない。
【００２９】
（パチンコ遊技機の枠部材における構成）
枠部材５の前面側には、ハンドル５１、レバー５２、停止ボタン５３、取り出しボタン５４、スピーカ５５、枠ランプ５６、演出ボタン５７、演出キー５８、皿５９、および錠部４３等が設けられている。
【００３０】
遊技者がハンドル５１に触れてレバー５２を時計方向に回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔（例えば、１分間に１００個）で、発射装置２１１（図４参照）が遊技球を電動発射する。皿５９は、パチンコ遊技機１の前方に突出して設けられ、発射装置２１１に供給する遊技球を一時的に溜めておく。また、皿５９には、上述した賞球が払い出される。そして、皿５９に溜められた遊技球は、遊技者のレバー５２による操作と連動したタイミングで、供給装置（図示せず）によって１つずつ発射装置２１１に供給される。なお、皿５９は、上下皿一体で構成してもいいし、上皿と下皿とを分離して構成してもかまわない。また、ハンドル５１は、所定条件下で発光させてもかまわない。
【００３１】
停止ボタン５３は、ハンドル５１の下部側面に設けられ、ハンドル５１に遊技者が触れてレバー５２を時計方向に回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン５４は、皿５９が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿５９に溜まっている遊技球を箱（図示せず）に落下させる。
【００３２】
スピーカ５５および枠ランプ５６は、それぞれパチンコ遊技機１の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ５５は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ５６は、点灯／点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ５６は、光の照射方向を変更可能にして、当該照射方向を変えることによる演出を行ってもかまわない。
【００３３】
（表示器）
次に、図２を参照して、パチンコ遊技機１に設けられる表示器３について説明する。図２において、表示器３は、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂ、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留表示器３４、および遊技状態表示器３５を備えている。
【００３４】
第１特別図柄表示器３１ａは、第１始動口２５ａに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第１特別図柄表示器３１ａは、７セグ表示装置で構成され、第１始動口２５ａに遊技球が入賞した場合、特別図柄（第１特別図柄）を変動表示してその抽選結果を表示する。
【００３５】
第２特別図柄表示器３１ｂは、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第２特別図柄表示器３１ｂは、７セグ表示装置で構成され、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞した場合、特別図柄（第２特別図柄）を変動表示してその抽選結果を表示する。
【００３６】
普通図柄表示器３３は、ゲート２７を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器３３は、ＬＥＤ表示装置で構成され、遊技球がゲート２７を通過した場合、普通図柄を変動表示してその抽選結果を表示する。
【００３７】
第１特別図柄保留表示器３２ａは、第１特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第２特別図柄保留表示器３２ｂは、第２特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器３４は、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。
【００３８】
例えば、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂまたは普通図柄表示器３３によって表示図柄が変動表示されている期間（入賞１回分の変動表示が行われている間）に、さらに他の遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球に対する表示図柄の変動表示は、先に入賞した遊技球に対する変動表示が終了するまで、規定回数（例えば、４回）を限度に保留される。
【００３９】
このような保留がなされていることおよびその保留の数（未抽選回数）が、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂおよび普通図柄保留表示器３４に表示される。例えば、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂおよび普通図柄保留表示器３４は、それぞれ列設されたＬＥＤ表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
【００４０】
遊技状態表示器３５は、パチンコ遊技機１の電源投入時点における遊技状態を表示する。後述によって明らかとなるが、パチンコ遊技機１には複数の遊技状態（例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態）が設定されている。そして、パチンコ遊技機１の電源投入時点においては、遊技状態表示器３５によってその遊技状態が報知される。例えば、遊技状態表示器３５は、複数のＬＥＤ表示装置で構成され、その点灯態様によって遊技状態が表示される。
【００４１】
（入力装置）
次に、図３を参照して、パチンコ遊技機１に設けられる入力装置について説明する。図３において、パチンコ遊技機１には、入力装置の一例として、演出ボタン５７および演出キー５８が設けられている。
【００４２】
演出ボタン５７および演出キー５８は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン５７は、パチンコ遊技機１の前方に突出した皿５９の上面脇部に設けられる。演出キー５８は、中央キーと略十字に配列された複数のキーとを有し、演出ボタン５７に隣接して皿５９の上面脇部に設けられる。例えば、演出キー５８は、その中央に１つの中央キーを配置し、中央キーの周囲に略同一形状の４つの周囲キーを配置して構成されている。
【００４３】
演出ボタン５７および演出キー５８は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、演出キー５８の４つの周囲キーを操作することにより、画像表示器２１に表示されている複数の選択項目から所望の選択項目へカーソルを移動させ、さらに演出キー５８の中央キーを操作することにより、カーソルによって示されている選択項目の選択を確定させることが可能である。
【００４４】
（枠部材の背面側における構成）
また、上記枠部材５の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿５９に払い出す払出装置（払出駆動部３１１を備える）が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤２の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。
【００４５】
（メイン基板の概要）
具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部１００が構成されたメイン制御基板が配設されている。このメイン基板は、開封されることにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケースによって密封されている。
【００４６】
（サブ基板の概要）
また、サブ基板には、遊技球を遊技領域２０の上部へ発射する発射装置２１１を制御する発射制御部２００が構成された発射制御基板、賞球の払い出しを制御する払出制御部３００が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部４００が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部５００が構成された画像制御基板、および各種のランプ（枠ランプ５６、盤ランプ２３）や可動役物２２による演出を制御するランプ制御部６００が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤２の後面には、パチンコ遊技機１に供給された２４Ｖ（ボルト）の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
【００４７】
（制御装置）
（制御装置の概要）
次に、図４を参照して、パチンコ遊技機１での動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図４は、パチンコ遊技機１に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【００４８】
図４において、パチンコ遊技機１の制御装置は、メイン制御部１００、発射制御部２００、払出制御部３００、演出制御部４００、画像音響制御部５００、およびランプ制御部６００を備えている。
【００４９】
（制御装置におけるメイン制御部）
メイン制御部１００は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ；中央処理装置）１０１、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）１０２、およびＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）１０３を備えている。ＣＰＵ１０１は、内部抽選および当選の判定等の払出賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ＲＯＭ１０２は、ＣＰＵ１０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ１０３は、ＣＰＵ１０１の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部１００の主な機能について説明する。
【００５０】
メイン制御部１００は、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると特別図柄抽選（第１特別図柄抽選または第２特別図柄抽選）を行い、特別図柄抽選での当選か否かを示す判定結果データを演出制御部４００に送る。また、メイン制御部１００は、特別図柄抽選に応じて決定した当選確率の変動設定（例えば３００分の１から３０分の１への変動設定）および特別図柄変動時間の短縮設定を示すデータや、普通図柄抽選に応じて決定した普通図柄変動時間の短縮設定を示すデータを、演出制御部４００に送る。
【００５１】
メイン制御部１００は、電動チューリップ２６の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらに羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部１００は、遊技球が第１始動口２５ａへ入賞したときの保留回数や、遊技球が第２始動口２５ｂへ入賞したときの保留回数や、遊技球がゲート２７を通過したときの保留回数を管理する。
【００５２】
メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口２８の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部１００は、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球１０個の入賞や開放累積時間が１．８秒以内）を満たすまで、大入賞口２８が突出傾斜して開状態とするラウンドを所定回数（例えば１６回）だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部１００は、大入賞口２８が開閉する開閉時間間隔を制御する。
【００５３】
メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて１つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出数を払出制御部３００に対して指示する。例えば、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると４個の賞球、大入賞口２８に遊技球が入賞すると１３個の賞球、普通入賞口２９に遊技球が入賞すると１０個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部３００に指示命令（コマンド）を送る。
【００５４】
なお、メイン制御部１００は、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払出を払出制御部３００に指示しない。払出制御部３００がメイン制御部１００の指示に応じて賞球の払出を行った場合、払出制御部３００から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部１００へ送られる。そして、メイン制御部１００は、払出制御部３００から取得した情報に基づいて、払い出しした賞球の個数を管理する。
【００５５】
メイン制御部１００は、発射制御部２００を介して、遊技球を発射する発射装置２１１を制御する。例えば、メイン制御部１００は、所定の条件に基づいて、発射装置２１１が遊技球を発射する動作を許可する信号を、払出制御部３００を介して発射制御部２００へ送信する。
【００５６】
（制御装置におけるメイン制御部に係るスイッチ等）
上述した機能を実現するために、メイン制御部１００には、第１始動口スイッチ１１１ａ、第２始動口スイッチ１１１ｂ、電動チューリップ開閉部１１２、ゲートスイッチ１１３、大入賞口スイッチ１１４、大入賞口開閉部１１５、普通入賞口スイッチ１１６、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂ、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留表示器３４、および遊技状態表示器３５が接続されている。
【００５７】
第１始動口スイッチ１１１ａは、第１始動口２５ａへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。第２始動口スイッチ１１１ｂは、第２始動口２５ｂへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００５８】
電動チューリップ開閉部１１２は、メイン制御部１００から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ２６の一対の羽根部を開閉する。
【００５９】
ゲートスイッチ１１３は、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００６０】
大入賞口スイッチ１１４は、大入賞口２８へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００６１】
大入賞口開閉部１１５は、メイン制御部１００から送られる制御信号に応じて、大入賞口２８を開閉する。
【００６２】
普通入賞口スイッチ１１６は、普通入賞口２９へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。
【００６３】
（制御装置におけるメイン制御部の保留表示器）
また、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａへの遊技球の入賞により始動した第１特別図柄抽選の結果を、第１特別図柄表示器３１ａに表示する。
【００６４】
メイン制御部１００は、第１始動口２５ａへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第１特別図柄保留表示器３２ａに表示する。メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂへの遊技球の入賞により始動した第２特別図柄抽選の結果を、第２特別図柄表示器３１ｂに表示する。メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第２特別図柄保留表示器３２ｂに表示する。
【００６５】
メイン制御部１００は、ゲート２７への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器３３に表示する。そして、メイン制御部１００は、ゲート２７への遊技球の通過に応じて抽選を保留にしている保留回数を、普通図柄保留表示器３４に表示する。
【００６６】
さらに、メイン制御部１００は、パチンコ遊技機１を設置している店（ホール）に設けられたホストコンピュータに対して、各種の情報を送信する。そして、メイン制御部１００は、払出制御部３００から取得した、払い出しした賞球数に関する情報やメイン制御部１００の状態等を示す情報を、上記ホストコンピュータに送信する。
【００６７】
（制御装置における発射制御部）
発射制御部２００は、ＣＰＵ２０１、ＲＯＭ２０２、およびＲＡＭ２０３を備えている。ＣＰＵ２０１は、発射装置２１１に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ＲＯＭ２０２は、ＣＰＵ２０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ２０３は、ＣＰＵ２０１の作業用メモリ等として用いられる。
【００６８】
レバー５２は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー５２は、時計方向に回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部２００に出力する。
【００６９】
発射制御部２００は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置２１１の発射動作を制御する。例えば、発射制御部２００は、レバー５２の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置２１１の動作を制御する。また、発射制御部２００は、メイン制御部１００から発射を許可する信号を受信することによって、発射装置２１１の発射動作が可能となる。一方、発射制御部２００は、停止ボタン５３が押下された信号が出力されたり、メイン制御部１００から発射を停止する制御信号が出力されたりした場合、発射装置２１１が遊技球を発射する動作を停止させる。
【００７０】
（制御装置における払出制御部）
払出制御部３００は、ＣＰＵ３０１、ＲＯＭ３０２、およびＲＡＭ３０３を備えている。ＣＰＵ３０１は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ３０２は、ＣＰＵ３０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ３０３は、ＣＰＵ３０１の作業用メモリ等として用いられる。そして、払出制御部３００は、メイン制御部１００から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
【００７１】
具体的には、払出制御部３００は、メイン制御部１００から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部３１１を制御する。ここで、払出駆動部３１１は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータを備える駆動ユニット等で構成される。
【００７２】
また、払出制御部３００は、所定量の遊技球が所定の場所に貯留されている状態が確保され、所定数の遊技球が払い出されることを検出するための各種スイッチ（払出球検出スイッチ３１２、不正検出スイッチ３１３、球有検出スイッチ３１４、満タン検出スイッチ３１５）からの入力信号を受信する。
【００７３】
また、払出制御部３００は、上記ホストコンピュータに対して各種の情報を送信する。例えば、払出制御部３００は、払出駆動部３１１に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や実際に払い出された賞球数に関する情報等を、ホストコンピュータに送信する。また、払出制御部３００は、メイン制御部１００に対しても、同様の情報を送信する。
【００７４】
（制御装置における演出制御部）
演出制御部４００は、ＣＰＵ（演出制御ＣＰＵ）４０１、ＲＯＭ４０２、ＲＡＭ４０３、およびＲＴＣ（リアルタイムクロック）４０４を備えている。また、演出制御部４００には、演出ボタン５７および演出キー５８が接続されている。ＣＰＵ４０１は、演出を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ４０２は、ＣＰＵ４０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ４０３は、ＣＰＵ４０１の作業用メモリ等として用いられる。ＲＴＣ４０４は、現時点の日時を計測する。
【００７５】
演出制御部４００は、メイン制御部１００から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出制御部４００は、遊技者によって演出ボタン５７または演出キー５８が押下操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容を設定する場合もある。また、演出制御部４００は、パチンコ遊技機１に対する遊技が所定期間以上中断された場合、演出の１つとして客待ち用の演出を設定する。
【００７６】
さらに、メイン制御部１００が、特別図柄抽選時の当選確率を変動させたことを示すデータを出力した場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、演出制御部４００は、それぞれ出力されたデータが示す内容に対応させて、演出内容を設定する。そして、演出制御部４００は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像音響制御部５００およびランプ制御部６００にそれぞれ送る。
【００７７】
（制御装置における画像音響制御部）
画像音響制御部５００は、ＣＰＵ（画像音響制御ＣＰＵ）５０１、ＲＯＭ５０２、およびＲＡＭ５０３を備えている。ＣＰＵ５０１は、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ５０２は、ＣＰＵ５０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ５０３は、ＣＰＵ５０１の作業用メモリ等として用いられる。
【００７８】
画像音響制御部５００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、画像表示器２１に表示する画像およびスピーカ５５から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部５００のＲＯＭ５０２には、画像表示器２１において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
【００７９】
また、画像音響制御部５００のＲＯＭ５０２には、画像表示器２１に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ５５から出力させる楽曲や音声、さらにジングル等の効果音等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部５００のＣＰＵ５０１は、ＲＯＭ５０２に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ５０１は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ／アイテム表示等のための画像処理を行う。また、ＣＰＵ５０１は、読み出した音響データを用いて音声処理を行う。そして、ＣＰＵ５０１は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示器２１に表示する。また、ＣＰＵ５０１は、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ５５から出力する。
【００８０】
（制御装置におけるランプ制御部）
ランプ制御部６００は、ＣＰＵ６０１、ＲＯＭ６０２、およびＲＡＭ６０３を備えている。ＣＰＵ６０１は、盤ランプ２３や枠ランプ５６の発光、および可動役物２２の動作を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ６０２は、ＣＰＵ６０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ６０３は、ＣＰＵ６０１の作業用メモリ等として用いられる。
【００８１】
ランプ制御部６００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ２３や枠ランプ５６の点灯／点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部６００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、可動役物２２の動作を制御する。
【００８２】
具体的には、ランプ制御部６００のＲＯＭ６０２には、演出制御部４００にて設定される演出内容に応じた盤ランプ２３や枠ランプ５６での点灯／点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ（発光パターンデータ）が記憶されている。ＣＰＵ６０１は、ＲＯＭ６０２に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ６０１は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ２３や枠ランプ５６の発光を制御する。また、ＲＯＭ６０２には、演出制御部４００にて設定される演出内容に応じた可動役物２２の動作パターンデータが記憶されている。ＣＰＵ６０１は、ＲＯＭ６０２に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ６０１は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物２２の動作を制御する。
【００８３】
（本実施形態におけるパチンコ遊技機の動作概要）
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機１の動作概要について説明する。本実施形態におけるパチンコ遊技機１では、例えば、１１ラウンド（以下では単に「Ｒ」と表記する場合がある）の大当たりと１６ラウンドの大当たりとがある。
【００８４】
図５は、遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図である。図５に示すように、画像表示器２１には、装飾図柄３７が表示される。装飾図柄３７は、特別図柄（第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄）に対応する演出のための図柄であり、画面の左側の領域に表示される第１装飾図柄３７ａ、画面の中央の領域に表示される第２装飾図柄３７ｂ、および画面の右側の領域に表示される第３装飾図柄３７ｃから構成されている。第１〜第３装飾図柄が変動表示されることにより、特別図柄が変動していることを表わしている。なお、第１〜第３装飾図柄の画面上での表示位置が変更されてもよい。この場合、左側に表示される図柄を第１装飾図柄３７ａ、右側に表示される図柄を第３装飾図柄３７ｃ、第１装飾図柄３７ａと第３装飾図柄３７ｃとの間に表示される図柄を第２装飾図柄３７ｂとする。また、第１〜第３装飾図柄は上下方向に並んで配置されてもよいし、斜め方向に並んで配置されてもよい。
【００８５】
具体的には、特別図柄の変動表示が開始すると、第１〜第３装飾図柄が変動表示される。例えば、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図５（ａ）に示すように第１装飾図柄３７ａとして「２」と書かれた図柄が停止することがある。さらに所定時間経過すると、第３装飾図柄３７ｃとして「２」と書かれた図柄が停止する。これにより、リーチが成立して図５（ｃ）に示すようにリーチ演出が行われる。リーチ演出が行われると、装飾図柄３７は縮小表示されて、例えば画面の右下の領域に表示される。リーチ演出中は、第１装飾図柄３７ａおよび第３装飾図柄３７ｃは停止したままであるが、第２装飾図柄３７ｂは継続して変動する。リーチ演出では、例えば、第１キャラクタ３８および第２キャラクタ３９が画面に表示されて、これらのキャラクタが格闘する動画演出が行われる。さらに所定時間が経過すると、図５（ｄ）に示すように、第１キャラクタ３８が第２キャラクタ３９を倒した様子が表示されるとともに、「２」と書かれた第２装飾図柄３７ｂが停止して、３つの数字が揃った様子が表示される（３つの装飾図柄が仮停止する）。これにより、遊技者に特別図柄抽選の結果が大当たりであることを報知する。すなわち、装飾図柄３７として３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが同じ数字で揃った場合、大当たりとなる。図５（ｄ）に示す状態では、装飾図柄３７は完全に停止しているわけではなく、装飾図柄３７の変動が停止したと遊技者が認識できる態様で表示される。例えば、３つの装飾図柄は、上下に僅かに変動した状態で表示される。そして、所定時間が経過すると、図５（ｅ）に示すように、装飾図柄３７が再び拡大表示されて画面の中央に表示される。図５（ｅ）に示す状態では、３つの装飾図柄が停止して（すなわち、上下に僅かに変動せずに、完全に停止して）「２２２」の図柄が確定表示される（「２２２」の図柄で大当たりとなったことが遊技者に報知される）。さらにその後、オープニング演出として、図５（ｆ）に示すように、画面に「大当たり」の文字が表示される。オープニング演出は、大当たり遊技が開始される直前に行われる演出である。そして、オープニング演出が終了すると、大当たり遊技が開始される。大当たり遊技中は、大入賞口２８が開閉してから閉塞するラウンド動作が例えば１１回（１１ラウンド）行われ、画像表示器２１には所定の演出が表示される。
【００８６】
図６は、遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞して特別図柄抽選が行われた際に画像表示器２１に表示される画像の他の例を示す図である。図６（ａ）〜図６（ｄ）では、図５（ａ）〜図５（ｄ）と同様に、装飾図柄３７が変動する様子が表示される。図６（ｄ）に示すように装飾図柄３７としての「２２２」が表示された後（この状態では装飾図柄３７は上下に微変動中）、図６（ｅ）に示す画像が表示されることがある。図６（ｅ）に示すように、装飾図柄３７としての「２２２」の数字が切り替わって「７７７」の数字が確定表示される（すなわち、上下に微変動せずに完全に停止される）。その後、図６（ｆ）に示すように、オープニング演出として画面に「超大当たり」の文字が表示される。さらにその後、１６Ｒの大当たり遊技が開始される。
【００８７】
ここで、図５および図６で示すように、装飾図柄３７がどの図柄で確定表示されたかによって、大当たり遊技のラウンド数および大当たり遊技後の遊技状態が異なる。図７は、確定表示時の装飾図柄と大当たりの種類との関係を示す図である。
【００８８】
図７に示すように、「７」の図柄が３つ揃った状態で確定表示された場合、１６ラウンドの大当たりであり、大当たり遊技後の遊技状態は確変遊技状態となる。ここで、「確変遊技状態」は、高確率遊技状態であって、かつ、電サポが有る状態である。確変遊技状態では、次回の大当たりとなるまで電サポが有る状態が継続するため、遊技者にとって有利な状態である。また、１６ラウンドの大当たりの方が１１ラウンドの大当たりよりも、遊技者は多くの賞球を獲得することができるため、１６ラウンドの大当たりの方が遊技者にとって有利である。
【００８９】
一方、「７」以外の３つの数字の図柄が揃った状態で確定表示された場合、１６Ｒまたは１１Ｒ大当たりであって、大当たり遊技後には確変遊技状態または時短遊技状態に移行することを意味する。ここで、「時短遊技状態」は、低確率遊技状態であって、かつ、特別図柄抽選が所定回数（例えば１００回）行われるまで電サポが有る状態である。遊技者は、「７」以外の３つの図柄が揃った状態で装飾図柄３７が確定表示された場合、１６Ｒ大当たりなのか、１１Ｒ大当たりなのかを、装飾図柄３７を見ただけでは判別することができない。同様に、遊技者は、遊技者は、「７」以外の３つの図柄が揃った状態で装飾図柄３７が確定表示された場合、大当たり遊技後に、確変遊技状態に移行するのか、時短遊技状態に移行するのかを認識することができない。
【００９０】
以上のように、遊技者は、画像表示器２１に表示される、確定表示時の装飾図柄３７によって大当たりの種類（１６Ｒ大当たりか、１１Ｒ大当たりか等）をある程度判別することができる。なお、「７」以外の図柄のうち、偶数の図柄が揃って確定表示された場合には、１１Ｒ大当たりであって時短遊技状態に移行してもよい。この場合において、「７」以外の奇数の図柄が揃って確定表示された場合には、１６Ｒまたは１１Ｒ大当たりであって、確変遊技状態または時短遊技状態に移行してもよい。
【００９１】
また、大当たりの種類は、特別図柄（第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄）が停止した時の表示状態によって、一意に定められる。例えば、１６Ｒ大当たりであって確変遊技状態に移行する大当たりを示す特別図柄（大当たりを示す特別図柄を「大当たり図柄」という）は予め定められており、１１Ｒ大当たりであって時短遊技状態に移行する大当たりを示す特別図柄とは異なる。従って、遊技者は、第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄が停止した時の表示状態によって、大当たりの種類を正確に判別することができる。
【００９２】
図８は、装飾図柄３７の確定表示前後と大当たり遊技中に行われる演出とを示す図である。図８では、大当たりの種類毎に装飾図柄３７が変動表示されてから確定表示され、その後に大当たり遊技が行われることが時系列に示されている。図８（Ａ）に示すように、１６Ｒ大当たりとなって「７」の図柄で確定表示される場合では、まず、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」になるか、または、他の数字となる）。そして、（３）「７」の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第１演出が実行される。第１演出は、大当たり遊技中に行われる演出であって、１６Ｒ大当たりを示す演出である。遊技者は、当該第１演出が行われることで、１６Ｒ大当たりであることを認識することができる。また、第１演出は、第１Ｒ目〜第１６Ｒ目の遊技が行われる期間に応じた長さを有する動画演出である。
【００９３】
また、図８（Ｂ）に示すように、１１Ｒの大当たりとなって「７」以外の図柄で確定表示される場合では、上記と同様に、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は偶数となる）。そして、（３）「７」以外の数字の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第２演出が実行される。第２演出は、大当たり遊技中に行われる演出であって、１１Ｒ大当たりを示す演出である。また、第２演出は、第１Ｒ目〜第１１Ｒ目の遊技が行われる期間に応じた長さを有する動画演出であり、第１演出よりも時間は短い。
【００９４】
また、図８（Ｃ）に示すように、１６Ｒ大当たりとなって「７」以外の図柄で確定表示される場合では、上記と同様に、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」以外の図柄になる）。そして、（３）「７」以外の数字の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第２演出が実行される。そして、第１１Ｒ目の大当たり遊技が終了すると（６）昇格演出が行われるとともに第１２Ｒ目の大当たり遊技が行われ、さらにその後、（７）第１演出が実行される。なお、第１６Ｒ目の大当たり遊技が終了すると、第１演出は終了する。ここで「昇格演出」とは、１１Ｒ大当たりから１６Ｒ大当たりへと昇格することを示す演出であり、１１Ｒ大当たりを示す第２演出から１６Ｒ大当たりを示す第１演出に移行する際に行われる演出である。遊技機１の内部では、大当たり遊技が開始する前に、大当たりの種類が決定されている。具体的には、遊技球が始動口に入賞したことに応じて取得される乱数によって、大当たりか否か、および、大当たりであった場合の大当たりの種類が決定される。従って、大当たり遊技中に大当たりの種類が１１Ｒ大当たりから１６Ｒ大当たりへと変化することはない。しかしながら、１１Ｒ大当たりを示す演出から１６Ｒ大当たりを示す演出へと変化させることにより、遊技者に１１Ｒ大当たりから１６Ｒ大当たりへと変化した（昇格した）と感じさせることができる。このように、「７」以外の図柄が揃って確定表示された場合、遊技者は、１６Ｒ大当たりなのか１１Ｒ大当たりなのかについて、興味を持ちながら演出を楽しむことができる。
【００９５】
また、図８（Ｄ）に示すように、ｎ回目の大当たりであって１６Ｒ大当たりの場合には、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」以外の図柄または「７」の図柄になる）。そして、（３）「７」の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第３演出が実行される。ここで、「ｎ回目の大当たり」とは、大当たりが継続している状態において、最初の大当たりから数えてｎ回目（例えば、５回目）の大当たりを意味する。また、第３演出は、ｎ回目の大当たり遊技中にのみ実行される演出であり、遊技者が頻繁には見ることができない貴重な演出である。
【００９６】
図９は、第３演出が実行されるｎ回目の大当たりを示す図である。図９において、横軸は特別図柄抽選の実行回数を示す。図９に示すように、遊技機１の状態が通常状態（低確率状態）であった場合において最初の大当たり（大当たり１）となったとき、遊技機１が確変遊技状態（高確率状態であって電サポが有る状態）に移行したとする。この場合、遊技機１は大当たりになりやすい状態になっており、特別図柄抽選の実行回数が比較的少なくても２回目の大当たりとなる（大当たり２）。更に、２回目の大当たりとなったときに、遊技機１が確変遊技状態に移行したとすると（確変遊技状態が継続したとすると）、３回目の大当たり（大当たり３）となる。３回目の大当たりになったときに、遊技機１が時短遊技状態（低確率状態であって、特別図柄抽選が例えば１００回行われるまで電サポが有る状態）に移行したとして、時短遊技状態の間（特別図柄抽選が１００回行われるまでの間）に４回目の大当たり（大当たり４）となったとする。そして、４回目の大当たりになったときに、遊技機１が確変遊技状態に移行したとすると、比較的少ない回数で、５回目の大当たり（大当たり５）となる。当該５回目の大当たり遊技中には、第３演出が行われる。このように、大当たりが継続している状態とは、所定の遊技状態（確変遊技状態または時短遊技状態）が継続している状態を意味する。なお、図９に示す大当たり３の後に、特別図柄抽選が１００回行われて遊技機１が通常状態（すなわち、電サポが無い状態）に移行してから大当たりとなった場合、当該大当たりは１回目の大当たりとしてカウントされる。
【００９７】
また、図８（Ｅ）に示すように、ｎ回目大当たりであって１１Ｒ大当たりの場合には、（１）装飾図柄の変動演出が行われ、（２）３つの装飾図柄３７ａ〜３７ｃが揃って微変動状態となる（この状態では、３つの図柄は「７」以外の図柄になる）。そして、（３）「７」以外の図柄で確定表示される。その後、（４）オープニング演出が行われて、（５）第３演出が実行される。
【００９８】
このように、遊技機１が継続して確変遊技状態または時短遊技状態となっている場合であって連続して大当たりとなっている場合に、ｎ回目（例えば５回目）の大当たり遊技中には、特別な演出である第３演出が行われる。具体的には、ｎ回目の大当たりが、１６Ｒ大当たりである場合には、必ず「７」の図柄で確定表示される。すなわち、上述のように、通常は１６Ｒ大当たりであっても、（Ａ）「７」の図柄で確定表示される場合と、（Ｃ）「７」以外の図柄で確定表示される場合とがあるが、ｎ回目の大当たりでは、１６Ｒ大当たりである場合には必ず「７」の図柄で確定表示されてから、第３演出が実行される。例えば、図６に示すように、図６（ｄ）のように「２」の図柄が揃って微変動している状態から、図６（ｅ）のように「７」の図柄が揃って確定表示されてもよい。あるいは、図６（ｄ）の「２」の図柄の代わりに、「７」の図柄が揃って微変動している状態から、図６（ｅ）のように「７」の図柄が揃って確定表示されてもよい。すなわち、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合には、大当たり遊技中の昇格演出を行わせずに、大当たり遊技が実行される前に、１６Ｒ大当たりを示す「７」の図柄で確定表示させる。これにより、第３演出の実行中に昇格演出が行われないようにする。
【００９９】
以上のように、ｎ回目の大当たりの際に、特別な演出である第３演出が行われることによって、大当たりが連続して発生しているときに遊技者は貴重な演出を見ることができる。また、ｎ回目の大当たりでは、第３演出が途中で止められて昇格演出が行われることはない。
【０１００】
なお、１回目の大当たりとなってから確変遊技状態または時短遊技状態になっている場合において、１個目のキャラクタが画像表示器２１に継続して表示されてもよい。また、２回目の大当たりとなってから確変遊技状態または時短遊技状態になっている場合において、１個目のキャラクタと共に、２個目のキャラクタが画像表示器２１に継続して表示されてもよい。このように、ｎ−１回目の大当たり遊技が終了してから確変遊技状態または時短遊技状態になっている場合において、１個目からｎ−１個目のキャラクタが画像表示器２１に表示される。そして、ｎ回目の大当たりとなった時に、ｎ個目のキャラクタが登場して、１個目からｎ個目のキャラクタが揃ったことを示す演出が行われてもよい。これによって、ｎ個のキャラクタが揃って第３演出が行われること（すなわち、ｎ回目の大当たりであること）を、遊技者に報知してもよい。
【０１０１】
また、本実施形態では、１６Ｒ大当たりの場合には必ず大当たり遊技後に確変遊技状態に移行し、１１Ｒ大当たりの場合には必ず大当たり遊技後に時短遊技状態に移行するものとする。他の実施形態では、１６Ｒ大当たりに、大当たり遊技後に確変遊技状態に移行する大当たりと、時短遊技状態に移行する大当たりとが含まれてもよい。また、他の実施形態では、１１Ｒ大当たりに、確変遊技状態に移行する大当たりと、時短遊技状態に移行する大当たりとが含まれてもよい。
【０１０２】
（メイン制御部１００によるメイン処理）
次に、メイン制御部１００において行われるメイン処理について説明する。図１０は、メイン制御部１００によって行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。電源投入を契機にして、ＣＰＵ１０１は、図示しないブートＲＯＭに記憶されている起動プログラムを実行し、これによって、メモリ（例えば、ＲＡＭ１０３）等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、ＲＯＭ１０２に記憶されたプログラムがＲＡＭ１０３に読み込まれて、ＣＰＵ１０１によって当該プログラムが実行される。図１０のフローチャートに示すメイン処理は、当該プログラムをＣＰＵ１０１が実行することによって行われる。なお、メイン制御部１００は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図１０に示されている一連の処理を一定時間（例えば４ミリ秒）毎に繰り返し実行する。
【０１０３】
まず、ステップＳ１１において、メイン制御部１００は、乱数更新処理を行う。乱数更新処理では、メイン制御部１００は、ＲＡＭ１０３に記憶された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び当たり乱数等の各種の乱数の更新を行う。ここで、大当たり乱数は、特別図柄抽選の結果（大当たり、小当たり、又は、ハズレ）を決定するための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に、大当たりの種類（大当たり図柄（第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに停止表示される図柄））を決定するための乱数である。当該図柄乱数の値によって、１６Ｒの大当たりか、１１Ｒの大当たりかが決定される。リーチ乱数は、特別図柄抽選の結果がハズレである場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターン（変動時間）を決定するための乱数である。当たり乱数は、普通図柄抽選の当選又は落選を決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び当たり乱数は、このステップＳ１１の処理が行われる毎に「１」だけ加算される。そして、第１及び第２始動口へ遊技球が入賞したり、ゲート２７へ遊技球が通過したりした時点の値がステップＳ１２の始動口スイッチ（ＳＷ）処理やステップＳ１３のゲートスイッチ（ＳＷ）処理で取得され、ステップＳ１４の特別図柄処理やステップＳ１５の普通図柄処理で使用される。なお、各乱数は、それぞれに設定されている最大値に達した後は、「０」に戻り、再び１ずつ加算される。
【０１０４】
次に、ステップＳ１２において、メイン制御部１００は、始動口スイッチ（ＳＷ）処理を行う。始動口スイッチ処理では、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａ及び第２始動口スイッチ１１１ｂの状態を監視し、いずれかのスイッチから検出信号が出力された場合に、第１特別図柄抽選の保留数Ｕ１や第２特別図柄抽選の保留数Ｕ２に関する処理や乱数（大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数）を取得する処理等を実行する。具体的には、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａ又は第２始動口スイッチ１１１ｂが遊技球の入賞を検出した場合、保留数Ｕ１又は保留数Ｕ２を所定数（例えば、４）を上限に１だけ増加させる。また、メイン制御部１００は、上記乱数を取得し、保留数Ｕ１又はＵ２を増加させた保留玉に対応する乱数としてＲＡＭ１０３に記憶する。さらに、メイン制御部１００は、取得した乱数に基づいて、事前判定処理を行う。事前判定処理では、取得した乱数に基づいて、特別図柄抽選の結果、大当たりであった場合の大当たりの種類（１６Ｒ大当たり、１１Ｒ大当たり等）、リーチの有無、変動パターン等が判定され、事前判定情報として記憶される。
【０１０５】
次に、ステップＳ１３において、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ（ＳＷ）処理を行う。ゲートスイッチ処理では、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ１１３の状態を監視し、遊技球がゲート２７を通過してゲートスイッチ１１３から検出信号が出力された場合に、普通図柄抽選の保留数が上限値未満であるか否かを判断する。そして、保留数が上限値未満であると判断した場合に、ステップＳ１５の普通図柄処理に使用される上記当たり乱数を取得する。
【０１０６】
ステップＳ１４において、メイン制御部１００は、特別図柄処理を行う。特別図柄処理では、メイン制御部１００は、特別図柄抽選を実行し、第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに特別図柄を変動表示してから停止表示するための処理を実行する。具体的には、メイン制御部１００は、大当たり遊技中でなく、かつ、特別図柄の変動が開始されていない場合、上記保留数Ｕ１又はＵ２を１だけ減少させて、保留玉を消化する。より具体的には、メイン制御部１００は、消化させた保留玉に係る、始動口ＳＷ処理で記憶した大当たり乱数を取得して、大当たり判定を行う。大当たり判定では、メイン制御部１００は、取得した大当たり乱数が予め定められた大当たりを示す値と等しいか否かを判定することにより、特別図柄抽選の結果が大当たりか否かを判定する。また、大当たり判定では、メイン制御部１００は、取得した図柄乱数に基づいて、大当たりの種類を判定する。また、メイン制御部１００は、上記大当たり判定の結果に応じて、特別図柄を変動させる変動パターン（変動時間）を決定し、変動パターンを示す変動開始コマンド（特別図柄変動開始コマンド）を設定するとともに、特別図柄の変動を開始する。また、メイン制御部１００は、特別図柄の変動が開始されている場合は、変動の開始から変動時間（決定した変動時間）が経過したか否かを判定し、当該変動時間が経過している場合は、特別図柄を停止させるとともに、変動の停止を示す特別図柄変動停止コマンドを設定する。特別図柄変動停止コマンドには、当該特別図柄抽選の結果が大当たりか否かを示す情報、大当たりの種類を示す情報（１６Ｒ大当たり、１１Ｒ大当たり）、遊技機１の遊技状態を示す情報等が含まれる。さらに、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果が大当たりであった場合において、特別図柄変動停止コマンドを設定した後、上記オープニング演出を開始させるためのオープニングコマンドを設定する。
【０１０７】
ステップＳ１５において、メイン制御部１００は普通図柄処理を行う。普通図柄処理では、メイン制御部１００は、ステップＳ１３のゲートスイッチ処理で取得された当たり乱数がその当選値と一致するか否かを判定する。そして、表示器３の普通図柄表示器３３（図２参照）に普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
【０１０８】
ステップＳ１６において、メイン制御部１００は、大入賞口処理を行う。大入賞口処理では、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口２８の開閉処理を行う。例えば、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合、大当たりの種類に応じて、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球が１０個入賞する）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンドを、所定回数（１６回または１１回）だけ繰り返す。当該大入賞口処理では、大入賞口２８が開放されるタイミングで、メイン制御部１００から大入賞口２８の開放を示すオープンコマンドが演出制御部４００に対して送信される。従って、例えば、１６Ｒ大当たりの大当たり遊技中には、オープンコマンドが１６回メイン制御部１００から演出制御部４００に対して送信される。そして、メイン制御部１００は、大入賞口２８の開閉処理を終了した後、大当たりの種類に応じて、遊技状態（確変遊技状態、時短遊技状態等）を設定する。また、例えば、メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果が小当たりである場合、大入賞口２８が開放される累積時間が所定時間（例えば、１．８秒）となるようにして、大入賞口２８の開閉を所定回数繰り返す。
【０１０９】
次に、ステップＳ１７において、メイン制御部１００は、普通電動役物の一例である電動チューリップの作動処理（電動チューリップ処理）を行う。電動チューリップ処理では、メイン制御部１００は、普通図柄抽選の結果に応じて、電動チューリップ２６の開閉処理を行う。例えば、メイン制御部１００は、普通図柄抽選の結果が当たりである場合、電動チューリップ２６を所定のパターンで開閉させる。具体的には、メイン制御部１００は、例えば遊技状態が確変遊技状態および時短遊技状態であれば１．５秒×３回の作動パターンで電動チューリップ２６の開閉処理を行う。また、遊技状態が通常遊技状態および潜確遊技状態（高確率遊技状態であって電サポが無い状態）である場合では、０．１５秒×１回の作動パターンで電動チューリップ２６の開閉処理を行う。このように、メイン制御部１００は、遊技状態に応じた作動パターンで電動チューリップ２６を開閉させる。なお、普通図柄抽選の当たりの種類が複数用意され、当たりの種類に応じて電動チューリップ２６の開閉パターンを変化させてもよい。
【０１１０】
次に、ステップＳ１８において、メイン制御部１００は、賞球処理を行う。例えば、賞球処理においては、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。
【０１１１】
次に、ステップＳ１９において、メイン制御部１００は、出力処理を行う。具体的には、メイン制御部１００は、発射制御部２００、払出制御部３００、および演出制御部４００に対して、それぞれ制御用コマンドを出力する。例えば、メイン制御部１００は、上記払出数を示す制御用コマンドを払出制御部３００に出力することによって、当該払出数を払出制御部３００に対して指示する。また、メイン制御部１００は、所定のコマンド（例えば、特別図柄変動開始コマンド（Ｓ１４）、特別図柄変動停止コマンド（Ｓ１４）等）を演出制御部４００に出力する。以上でメイン制御部１００において行われる処理の説明を終了する。
【０１１２】
（演出制御部４００による演出制御処理）
次に、演出制御部４００において行われる演出制御処理について説明する。図１１は、演出制御部４００によって行われる演出制御処理の一例を示すフローチャートである。電源投入を契機にして、ＣＰＵ４０１は、図示しないブートＲＯＭに記憶されている起動プログラムを実行し、これによって、メモリ（例えば、ＲＡＭ４０３）等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、ＲＯＭ４０２に記憶されたプログラムがＲＡＭ４０３に読み込まれて、ＣＰＵ４０１によって当該プログラムが実行される。図１１のフローチャートに示す演出制御処理は、当該プログラムをＣＰＵ４０１が実行することによって行われる。なお、演出制御部４００は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図１１に示されている一連の処理を一定時間（例えば４ミリ秒）毎に繰り返し実行する。また、図１１においては、本発明に直接関係しない処理については省略されている。
【０１１３】
まず、ステップＳ２１において、演出制御部４００は、メイン制御部１００から特別図柄変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。特別図柄変動開始コマンドを受信した場合（ステップＳ２１でＹＥＳ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２２の処理を実行する。一方、特別図柄変動開始コマンドを受信していない場合（ステップＳ２１でＮＯ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２３の処理を実行する。
【０１１４】
ステップＳ２２において、演出制御部４００は、装飾図柄３７の変動を開始させるとともに、当該変動における演出を選択して実行させる。具体的には、演出制御部４００は、予め記憶された複数の演出のうち、特別図柄変動開始コマンドに応じた演出を選択する。メイン制御部１００からの特別図柄変動開始コマンドには、変動パターン（変動時間）を示す情報、大当たりか否かを示す情報、大当たりであった場合の大当たりの種類を示す情報、リーチか否かを示す情報等が含まれる。演出制御部４００は、これらの情報に基づいて、演出内容を選択する。そして、演出制御部４００は、画像音響制御部５００に対して演出を実行させるためのコマンドを送信し、当該コマンドに応じて画像音響制御部５００は、演出を実行する。演出制御部４００は、次にステップＳ２３の処理を実行する。
【０１１５】
ステップＳ２３において、演出制御部４００は、メイン制御部１００から特別図柄変動停止コマンドを受信したか否かを判定する。特別図柄変動停止コマンドを受信した場合（ステップＳ２３でＹＥＳ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２４の処理を実行する。一方、特別図柄変動停止コマンドを受信していない場合（ステップＳ２３でＮＯ）、演出制御部４００は、次にステップＳ２８の処理を実行する。
【０１１６】
ステップＳ２４において、演出制御部４００は、特別図柄変動停止コマンドに基づいて、特別図柄抽選の結果が大当たりか否かを判定する。判定結果が肯定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ２５の処理を実行する。判定結果が否定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ２６の処理を実行する。
【０１１７】
ステップＳ２５において、演出制御部４００は、継続回数ｎに１を加算する。ここで、「継続回数ｎ」は、大当たりが継続している場合における継続回数を示す値であり、ＲＡＭ４０３に格納される変数である。継続回数ｎは初期的には０に設定される。
【０１１８】
ステップＳ２６において、演出制御部４００は、遊技機１が時短遊技状態から通常遊技状態に移行した場合（大当たり遊技後に時短遊技状態になってから所定回数（例えば、１００回）特別図柄抽選が行われることによって通常状態に移行した場合）、継続回数ｎをリセットする（継続回数ｎに０を設定する）。現在の遊技機１の遊技状態が、確変遊技状態の場合または時短遊技状態の場合は、演出制御部４００は、継続回数ｎをリセットしない。演出制御部４００は、次にステップＳ２７の処理を実行する。
【０１１９】
ステップＳ２７において、演出制御部４００は、装飾図柄３７の変動を停止させて、確定表示させる。ステップＳ２２の処理が実行されることで、画像表示器２１には装飾図柄３７が変動する様子が表示される（図５（ａ）〜図５（ｃ）参照）。ステップＳ２７の処理が実行される直前では、装飾図柄３７が微変動している状態になっている（図５（ｄ）参照）。ステップＳ２７において、演出制御部４００は、装飾図柄３７を完全に停止させる（図５（ｅ）参照）。具体的には、演出制御部４００は、画像音響制御部５００に対して、装飾図柄３７の変動を停止させるためのコマンドを送信する。当該コマンドには、確定表示させる図柄の種類を示す情報が含まれる。具体的には、演出制御部４００は、当該特別図柄抽選の結果が１６Ｒ大当たりの場合であって、かつ、継続回数ｎが予め定められた値（例えば、５）である場合、確定表示させる図柄として「７」の図柄を選択する。また、演出制御部４００は、当該特別図柄抽選の結果が１６Ｒ大当たりの場合であって、かつ、継続回数ｎが上記予め定められた値以外の値である場合、確定表示させる図柄を抽選により選択する。例えば、確定表示させる図柄としては、「１」〜「９」が用意されておりそれぞれに選択される確率が予め設定されている。演出制御部４００は、これら複数の図柄の中から１つを抽選により選択する。また、演出制御部４００は、当該特別図柄抽選の結果が１１Ｒ大当たりの場合、「７」以外の図柄の中から抽選により１つの図柄を選択する。演出制御部４００は、選択した図柄の情報を含むコマンドを、画像音響制御部５００に送信する。画像音響制御部５００は、演出制御部４００からの当該コマンドに応じた図柄を画像表示器２１に表示させることにより、装飾図柄３７を確定表示させる。演出制御部４００は、次にステップＳ２８の処理を実行する。
【０１２０】
ステップＳ２８において、演出制御部４００は、メイン制御部１００からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。「オープニングコマンド」は、オープニング演出を開始させるためのコマンドであり、大当たり遊技が開始される直前にメイン制御部１００から送信される。判定結果が肯定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ２９の処理を実行する。判定結果が否定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ３０の処理を実行する。
【０１２１】
ステップＳ２９において、演出制御部４００は、オープニング演出を実行させる。具体的には、演出制御部４００は、オープニング演出を開始させるためのコマンドを画像音響制御部５００に対して送信する。当該コマンドに応じて、画像音響制御部５００は、オープニング演出を実行する（図５（ｆ）参照）。これにより、大当たりとなったことを示す情報が画像表示器２１に表示される。演出制御部４００は、次にステップＳ３０の処理を実行する。
【０１２２】
ステップＳ３０において、演出制御部４００は、メイン制御部１００からオープンコマンドを受信したか否かを判定する。「オープンコマンド」は、大入賞口２８が開放されたことを示すコマンドであり、大当たり遊技中にメイン制御部１００から送信される。判定結果が肯定の場合、演出制御部４００は、次にステップＳ３１の処理を実行する。判定結果が否定の場合、演出制御部４００は、図１１に示す演出制御処理を終了する。
【０１２３】
ステップＳ３１において、演出制御部４００は、ラウンドの進行に応じて演出を制御する。例えば、演出制御部４００は、１６Ｒ大当たりであってステップＳ２７で「７」以外の図柄で確定表示させた場合、第１Ｒ目から第２演出を画像音響制御部５００に実行させる。また、例えば、演出制御部４００は、１６Ｒ大当たりの大当たり遊技が行われている場合であって、かつ、現在第２演出が行われているとき、１２Ｒ目の大入賞口２８の開放を示すオープンコマンドを受信したことに応じて、画像音響制御部５００に昇格演出を実行させる。そして、演出制御部４００は、昇格演出を実行させた後、第１演出の実行を開始させる。また、例えば、演出制御部４００は、１６Ｒ大当たりであってステップＳ２７で「７」の図柄で確定表示させた場合、第１Ｒ目から第１演出を画像音響制御部５００に実行させる。また、例えば、演出制御部４００は、１１Ｒ大当たりである場合、画像音響制御部５００に第１Ｒ目から第２演出を実行させる。また、例えば、演出制御部４００は、継続回数ｎが上記予め定められた値（例えば、５）である場合、画像音響制御部５００に第１Ｒ目から第３演出を実行させる。ステップＳ３１の処理の後、演出制御部４００は、図１１に示す演出制御処理を終了する。
【０１２４】
以上のように、本実施形態に係る遊技機１は、大当たり遊技の開始前に、「７」の図柄で画像表示器２１に装飾図柄３７を確定表示させて１６Ｒ大当たりを遊技者に報知することがある。そして、「７」の図柄で確定表示された場合は、第１Ｒ目から第１演出を実行する。また、予め定められたｎ回目の大当たり以外の大当たりでは、１６Ｒ大当たりであっても１１Ｒ大当たりであることを示す装飾図柄３７の確定表示を行い、第１Ｒ目からは第２演出を行う。この場合、大当たり遊技中に昇格演出を行うことにより１６Ｒ大当たりであることを遊技者に報知する。一方、大当たりが継続している間に、予め定められたｎ回目の大当たりとなった場合であって、当該ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりであった場合は、必ず「７」の図柄で確定表示させた後、第３演出を実行する。第３演出は、ｎ回目の大当たりのみ実行される出現頻度の低い演出である。仮に、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合に、「７」以外の図柄で確定表示させて、第２演出を実行すると、当該大当たり遊技中の第１２Ｒ目に昇格演出が行われ、その後に第３演出が行われることになる。このような場合では、遊技者は、大当たり遊技中の昇格演出が終了した後の短い時間しか貴重な第３演出を見ることができない。しかしながら、本実施形態の遊技機１では、ｎ回目の大当たりが１６Ｒ大当たりである場合には、大当たり遊技中に昇格演出が行われることなく、大当たり遊技の開始前に１６Ｒ大当たりであることを示す確定表示が行われて、第１Ｒ目から第３演出が行われる。例えば、当該変動のリーチ演出において、装飾図柄３７を確定表示させる前に遊技者が停止したと認識する態様で「７」以外の図柄で装飾図柄３７を表示させた後、図柄を切り替えて「７」の図柄で確定表示させてもよい。すなわち、装飾図柄３７として「７」以外の３つの図柄が揃って微変動している状態となった後、図柄を切り替えて「７」の図柄で完全に停止させることにより、ラウンド開始前の昇格演出を行ってもよい。ここで、「ラウンド開始前の昇格演出」とは、１１Ｒ大当たりを示す装飾図柄で停止したように見せかけて、大当たり遊技を開始する前に、１６Ｒ大当たりを示す「７」の装飾図柄を停止させて１６Ｒ大当たりであることを報知する演出を言う。また、例えば、「７」の図柄でリーチ演出を行って（すなわち、２つの装飾図柄が「７」で停止して１つの装飾図柄が変動している状態）、所定時間経過後に、３つ目の「７」の図柄を停止させることにより、「７」の図柄で確定表示させてもよい。
【０１２５】
（変形例）
なお、本発明に係るパチンコ遊技機は、上記実施形態に限定されず、下記の形態でもよい。
【０１２６】
例えば、本実施形態では、１６Ｒ大当たりとラウンド数の少ない１１Ｒ大当たりとが予め用意された。他の実施形態では、ラウンド数は同じで実質的に遊技者が賞球を獲得できるラウンド数が異なる大当たりが複数用意されてもよい。例えば、「実質１６Ｒ大当たり」と「実質１１Ｒ大当たり」とが用意されてもよい。具体的には、実質１６Ｒ大当たりでは、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球が１０個入賞する）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンドが１６回繰り返される。また、実質１１Ｒ大当たりでは、大入賞口２８が開放して閉塞するラウンドが１６回行われるが、遊技者が実質的に１１Ｒ分の賞球のみを獲得できる大当たりである。例えば、第１Ｒ目〜第１１Ｒ目までは、上記所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球が１０個入賞する）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンド動作が行われ、第１２Ｒ目〜第１６Ｒ目までは、第２条件（例えば、０．５秒経過）を満たすまで大入賞口２８の開状態が維持されるラウンド動作が行われる。第１２Ｒ目〜第１６Ｒ目では、大入賞口２８が開放される時間が短いため、遊技球が大入賞口２８に入賞し難く、遊技球を獲得することが困難である。このため、遊技者は、実際には１６Ｒ大当たりであるが１１Ｒ大当たり分の賞球しか獲得することができない。なお、ラウンド数は適宜変更されてもよい。
【０１２７】
すなわち、他の実施形態では、大入賞口２８が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数行う第１大当たりと、当該ラウンド動作（賞球を獲得できるラウンド動作）を第１所定回数よりも少ない第２所定回数行う第２大当たりとが用意されてもよい。
【０１２８】
また、本実施形態では、１６Ｒ大当たりであることを示す装飾図柄として「７」図柄を用いたが、他の実施形態では、他の数字の図柄が１６Ｒ大当たりであることを示す装飾図柄として用いられてもよいし、数字の代わりに所定の画像が書かれた図柄が用いられてもよい。
【０１２９】
また、本実施形態では、大当たりが連続している場合において、ｎ回目（具体的には５回目）の大当たり遊技中に第３演出を実行した。他の実施形態では、他の特定の条件が満たされている場合に、第３演出を実行してもよい。例えば、特定の条件は、大当たりがｍ（ｍは正の整数）回以上継続されていることであってもよいし、所定の種類の大当たりが所定回数連続したことであってもよい。また、特定の条件は、遊技機１が通常状態である場合において、特別図柄抽選が所定回数（例えば、１０００回）以上行われている場合に大当たりとなったことであってもよい。また、特定の条件は、遊技機１が所定の遊技状態（例えば、通常状態）になってから所定回数（例えば、５０回）以内の特別図柄抽選で大当たりとなったことであってもよい。
【０１３０】
以上のように、本発明のパチンコ遊技機は、所定の入賞領域（始動口）への遊技球の入賞に応じて所定の図柄を変動させて停止させることにより図柄抽選の結果を確定し、当該図柄抽選に第１図柄で当選した場合に特定入賞領域（大入賞口２８）が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数（１６回）行う第１特別遊技を実行し、前記図柄抽選に第２図柄で当選した場合に前記ラウンド動作を前記第１所定回数よりも少ない第２所定回数（１１回または実質１１回）行う第２特別遊技を実行するパチンコ遊技機であって、前記所定の図柄の変動に応じて、前記所定の図柄に対応する演出図柄（装飾図柄３７）の変動を開始させて当該演出図柄が変動する様子を演出表示手段に表示させる演出図柄変動開始手段と、前記第１特別遊技の実行中に行われる当該第１特別遊技に応じた第１演出および第３演出と、前記第２特別遊技の実行中に行われる当該第２特別遊技に応じた第２演出とを記憶する演出記憶手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図６（ｅ）又は図６（ｆ））を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１演出の実行を開始する第１演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図５（ｅ）又は図５（ｆ））を実行した後、当該第２特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始する第２演出実行手段と、前記第３演出の実行を開始する第３演出実行手段と、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図５（ｅ）又は図５（ｆ））を実行した後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始し、前記ラウンド動作が所定回数行われた後に前記第１特別遊技が実行されていることを示す昇格演出を実行するラウンド中昇格演出実行手段と、特定の条件（ｎ回目の大当たり）が満たされているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する第１演出制御手段と、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示（図６（ｅ）又は図６（ｆ））を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第３演出実行手段による演出を実行する第２演出制御手段とを備える。
【０１３１】
上記によれば、特定の条件が満たされていない場合には、第１図柄で当選したとき、第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示が実行されて第１演出が行われるか、あるいは、第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示が実行されてから第２演出が実行され、その後昇格演出、および第１演出が実行される。一方、特定の条件が満たされている場合には、第１図柄で当選したときは、第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行させた後、第３演出を行うことができる。すなわち、特定の条件が満たされている場合には、昇格演出が行われることなく、第３演出を行うことができる。これにより、出現頻度の低い第３演出が実行される場合に、当該第３演出を途中で中断することなく行うことができる。
【０１３２】
また、他の構成では、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第１演出図柄で確定表示させる演出表示であり、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第２演出図柄で確定表示させる演出表示である。
【０１３３】
上記によれば、演出図柄によって第１又は第２特別遊技の実行開始が報知されるので、例えばオープニング演出（図５（ｆ）、図６（ｆ））によって第１又は第２特別遊技の実行開始を報知する必要がなくなる。
【０１３４】
また、他の構成では、前記特定の条件は、前記第１特別遊技および前記第２特別遊技を含む遊技者にとって有利な遊技が所定回数連続して行われていることである。
【０１３５】
上記によれば、例えば大当たり遊技が所定回数連続して行われている場合において、第１図柄で当選したときは第１演出図柄で確定表示させた後、第３演出を行うことができる。
【０１３６】
また、他の構成では、前記演出図柄の変動が開始されてから、前記演出図柄の変動が停止されたと遊技者が認識する態様で前記第２演出図柄を表示させ、さらに所定時間経過後に当該第２演出図柄を前記第１演出図柄に切り替えて確定表示させた後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１特別遊技に応じた演出の実行を開始するラウンド前昇格演出実行手段をさらに備え、前記第１演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、前記ラウンド前昇格演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行し、前記第２演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第３演出実行手段、および前記ラウンド前昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する。
【０１３７】
上記によれば、特別遊技が行われる前に、第２演出図柄が停止したように見せかけて、第２演出図柄を第１演出図柄に切り替えて第１演出図柄で確定表示させることができる。これにより、遊技者の期待感を高めることができる。
【符号の説明】
【０１３８】
１…パチンコ遊技機
２…遊技盤
２０…遊技領域
２１…画像表示器
２５ａ…第１始動口
２５ｂ…第２始動口
２６…電動チューリップ
２７…ゲート
２８…大入賞口
２９…普通入賞口
３…表示器
３１ａ…第１特別図柄表示器
３１ｂ…第２特別図柄表示器
３７…装飾図柄
３８…第１キャラクタ
３９…第２キャラクタ
１００…メイン制御部
１０１、２０１、３０１、４０１、５０１、６０１…ＣＰＵ
１０２、２０２、３０２、４０２、５０２、６０２…ＲＯＭ
１０３、２０３、３０３、４０３、５０３、６０３…ＲＡＭ
２００…発射制御部
３００…払出制御部
４００…演出制御部
５００…画像音響制御部
６００…ランプ制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
所定の入賞領域への遊技球の入賞に応じて所定の図柄を変動させて停止させることにより図柄抽選の結果を確定し、当該図柄抽選に第１図柄で当選した場合に特定入賞領域が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数行う第１特別遊技を実行し、前記図柄抽選に第２図柄で当選した場合に前記ラウンド動作を前記第１所定回数よりも少ない第２所定回数行う第２特別遊技を実行するパチンコ遊技機であって、
前記所定の図柄の変動に応じて、前記所定の図柄に対応する演出図柄の変動を開始させて当該演出図柄が変動する様子を演出表示手段に表示させる演出図柄変動開始手段と、
前記第１特別遊技の実行中に行われる当該第１特別遊技に応じた第１演出および第３演出と、前記第２特別遊技の実行中に行われる当該第２特別遊技に応じた第２演出とを記憶する演出記憶手段と、
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１演出の実行を開始する第１演出実行手段と、
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第２特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始する第２演出実行手段と、
前記第３演出の実行を開始する第３演出実行手段と、
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始し、前記ラウンド動作が所定回数行われた後に前記第１特別遊技が実行されていることを示す昇格演出を実行するラウンド中昇格演出実行手段と、
特定の条件が満たされているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する第１演出制御手段と、
前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第３演出実行手段による演出を実行する第２演出制御手段とを備える、パチンコ遊技機。
【請求項２】
前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第１演出図柄で確定表示させる演出表示であり、
前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第２演出図柄で確定表示させる演出表示である、請求項１に記載のパチンコ遊技機。
【請求項３】
前記特定の条件は、前記第１特別遊技および前記第２特別遊技を含む遊技者にとって有利な遊技が所定回数連続して行われていることである、請求項１または２に記載のパチンコ遊技機。
【請求項４】
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記演出図柄の変動が停止されたと遊技者が認識する態様で前記第２演出図柄を表示させ、さらに所定時間経過後に当該第２演出図柄を前記第１演出図柄に切り替えて確定表示させた後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１特別遊技に応じた演出の実行を開始するラウンド前昇格演出実行手段をさらに備え、
前記第１演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、前記ラウンド前昇格演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行し、
前記第２演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第３演出実行手段、および前記ラウンド前昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する、請求項２または３に記載のパチンコ遊技機。
【請求項１】
所定の入賞領域への遊技球の入賞に応じて所定の図柄を変動させて停止させることにより図柄抽選の結果を確定し、当該図柄抽選に第１図柄で当選した場合に特定入賞領域が開放してから閉塞することで賞球を獲得できるラウンド動作を第１所定回数行う第１特別遊技を実行し、前記図柄抽選に第２図柄で当選した場合に前記ラウンド動作を前記第１所定回数よりも少ない第２所定回数行う第２特別遊技を実行するパチンコ遊技機であって、
前記所定の図柄の変動に応じて、前記所定の図柄に対応する演出図柄の変動を開始させて当該演出図柄が変動する様子を演出表示手段に表示させる演出図柄変動開始手段と、
前記第１特別遊技の実行中に行われる当該第１特別遊技に応じた第１演出および第３演出と、前記第２特別遊技の実行中に行われる当該第２特別遊技に応じた第２演出とを記憶する演出記憶手段と、
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１演出の実行を開始する第１演出実行手段と、
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第２特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始する第２演出実行手段と、
前記第３演出の実行を開始する第３演出実行手段と、
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第２演出の実行を開始し、前記ラウンド動作が所定回数行われた後に前記第１特別遊技が実行されていることを示す昇格演出を実行するラウンド中昇格演出実行手段と、
特定の条件が満たされているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する第１演出制御手段と、
前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示を実行した後、当該第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第３演出実行手段による演出を実行する第２演出制御手段とを備える、パチンコ遊技機。
【請求項２】
前記第１特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第１演出図柄で確定表示させる演出表示であり、
前記第２特別遊技の実行開始を報知する演出表示は、前記演出図柄を第２演出図柄で確定表示させる演出表示である、請求項１に記載のパチンコ遊技機。
【請求項３】
前記特定の条件は、前記第１特別遊技および前記第２特別遊技を含む遊技者にとって有利な遊技が所定回数連続して行われていることである、請求項１または２に記載のパチンコ遊技機。
【請求項４】
前記演出図柄の変動が開始されてから、前記演出図柄の変動が停止されたと遊技者が認識する態様で前記第２演出図柄を表示させ、さらに所定時間経過後に当該第２演出図柄を前記第１演出図柄に切り替えて確定表示させた後、前記第１特別遊技の実行開始に応じて、前記第１特別遊技に応じた演出の実行を開始するラウンド前昇格演出実行手段をさらに備え、
前記第１演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていないと判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第１演出実行手段、前記ラウンド前昇格演出実行手段、および前記ラウンド中昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行し、
前記第２演出制御手段は、前記判定手段によって前記特定の条件が満たされていると判定された場合において、前記図柄抽選に前記第１図柄で当選したとき、前記第３演出実行手段、および前記ラウンド前昇格演出実行手段の何れかによる演出を実行する、請求項２または３に記載のパチンコ遊技機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１３−８５６６０（Ｐ２０１３−８５６６０Ａ）
【公開日】平成２５年５月１３日（２０１３．５．１３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２２８２５２（Ｐ２０１１−２２８２５２）
【出願日】平成２３年１０月１７日（２０１１．１０．１７）
【出願人】（０００１６１８０６）京楽産業．株式会社 (4,820)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年５月１３日（２０１３．５．１３）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年１０月１７日（２０１１．１０．１７）
【出願人】（０００１６１８０６）京楽産業．株式会社 (4,820)
【Ｆターム（参考）】
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