説明

パッキン取付けシステム

【課題】 電子機器にシール用のパッキンを装着するには、手作業で行うのが現況である。手作業の自動化は、昨今の合理化と経済性から、要望されている。文献では、自動化があるが十分でないこと、又はその一部の自動化であり、その改良が望まれている。
【解決手段】 パッキン係止機構、パッキン抱持兼搬送機構でなるパッキン供給部と、パッキン抱持兼搬送機構に併設し、パッキンを矯正する矯正機構、電子機器用の支持機構でなるパッキン嵌着部と、パッキン抱持兼搬送機構と、矯正機構との間を移動するパッキン吸着兼搬送部と、矯正機構と、支持機構との間を移動し、矯正機構の矯正済みパッキンを、支持機構に搬送し、電子機器に押込む矯正済みパッキン搬送兼押込み部と、で構成したパッキン取付けシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、パソコン等の電子機器(ワークの一種であり、本発明では、原則として、電子機器とする)に、正確に、パッキンを取付けるパッキン取付けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電子機器にシール用のパッキンを装着するには、人手を利用し、手作業で行うのが現況である。この手作業の自動化することが、昨今の合理化と経済性から、要望されている。そこで、この自動化、又はその一部の自動化に関する技術で、かつこの種のパッキンに関して検討する。この検討対象の技術には、例えば、特許文献であるので、この特許文献に関して説明する。
【0003】
この自動化に関するものとしては、例えば、次の文献(1)と、文献(2)が挙げられるので、その概要を説明する。
【0004】
その文献(1)が、ガスケットの自動供給と、その嵌着装置であり、特開平7−4524号公報に記載の発明がある。この発明は、積層したガスケットと熱交換プレート(物品)を吸着、かつ搬送した後、嵌着箇所の正位置にある熱交換プレートに、搬送したガスケットを嵌着し、このガスケット付きの熱交換プレートを、所定位置に搬送、かつ積層する構造である。この発明は、ガスケットの自動供給と、その嵌着は可能としても、このガスケットの形状の矯正を行わないことから、変形し易いガスケットとかパッキンの嵌着には、改良の余地が考えられる。そして、また、搬送作業と嵌着作業とを同期する構造でなく、作業時間の短縮化には、問題があると考えられる。
【0005】
また、文献(2)が、Oリングの自動供給と、その装着装置であり、特開平5−285858号公報に記載の発明がある。この発明は、積層したOリングを吸着、かつ搬送した後、装着箇所の正位置にあるワーク(アダプタ)に、搬送したOリングを装着する構造である。この発明は、Oリングを、カム機構を介して、楕円形状にワークに装着する構造であるが、単純な形状のOリングであるが故に、この矯正機構で可能であるが、本発明が、意図する平面視して、ハウス形の特殊な形状では対処できないものと考えられる。
【0006】
また、一部の自動化に関するものとしては、例えば、次の文献(3)と、文献(4)が挙げられるので、その概要を説明する。
【0007】
その文献(3)が、Oリング(Oリング状部材)の供給であり、特開2010−253583号公報に記載の発明がある。この発明は、複数のOリングを、梁手段に懸架支持するともに、係止手段を介して、所定数のOリングを搬送した後、脱離手段を介して、梁手段より離脱する構造である。この発明は、自動化の一部であり、Oリングを、電子機器、又はワークに、嵌着するには、如何なる手段を行うかの開示がなく、一面的な改良と考えられる。また、所定数のOリングを処理する構造であり、一本のOリングを搬送するに際し、別の供給装置を必要とすることで、装置の複雑化と、設備費を要する問題を抱えていると考えられる。
【0008】
また、文献(4)が、Oリングをワークに嵌着する装置であり、実開昭52−121799号公報に記載の発明がある。この考案は、テーパー形状のOリング供給管と、この供給管により拡径されたOリングを、押圧手段を介して、ワークの溝に嵌着する構造である。この考案は、自動化の一部であり、Oリングを、ワークに、嵌着する際に、矯正手段がなく、確実に嵌着するには、改良の余地が考えられる。また、Oリングを摺接移動することで、このOリングを損傷することと、Oリングの素材により、採用できないこと、等の問題も抱えていると考えられる。
【0009】
【特許文献1】特開平7−4524号公報
【特許文献2】特開平5−285858号公報
【特許文献3】特開2010−253583号公報
【特許文献4】実開昭52−121799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上の文献(1)−(4)では、一長一短があり、パッキンの供給、及び搬送、並びに嵌着を自動化するには、十分でなく、改良の余地が考えられること、又はパッキンと、電子機器の如く、特殊な形状と嵌着を図るには、この発明、考案では、対応できないものと考えられる。
【0011】
上記に鑑み、本発明は、下記のことを目的とする。
(イ) パッキンのセットから搬送と、搬送後の矯正とを介して、電子機器に、正確に、パッキンを取付ける作業を自動化したパッキン取付けシステムを提供する。
(ロ) 一連の作業を、同じ水平位置関係でのスライド移動手段で行うことで、確認作業の容易化と、装置の共有化、又は小型化を図る。
(ハ) パッキン支持腕を、フレームに対して、下向きに傾斜して設けることで、支持時において、装置の振動か、又はパッキン受取り時等の衝撃を利用して整列可能とする。
(ニ) パッキン抱持兼搬送時において、受け金具を介して、支持されたパッキンを受取る構造であり、一本のパッキンを確実に受取り得る。
(ホ) パッキンの矯正機構を採用し、形状に特異性があり、かつ大きな形状でも、確実に矯正し、電子機器の所定の溝に嵌着可能とする。
(へ) 電子機器を、確実に受入れるとともに、この受入れた所定の位置にセットすることで、矯正されたパッキンを、確実に嵌着可能とする。
(ト) パッキン吸着兼搬送部は、パッキンを吸着後に、矯正機構に、短時間で、かつ確実に、送込む為に、水平移行した後に、上昇する構造とする。
(チ) 矯正済みパッキン搬送兼押込み部を、確実に昇降するとともに、所定の位置での作業と、所定の位置に停止するに最適な構造を提案する。
(リ) パッキン吸着兼搬送部と矯正済みパッキン搬送兼押込み部を、同期して移動し、かつ矯正装置と支持装置の上に、確実にセットするとともに、パッキンの供給を確実にすること、又はスムースにすること等にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明は、前記(イ)と(ロ)とを意図する。
【0013】
請求項1は、フレームの一方側に設けたパッキン係止機構と、このパッキン係止機構に隣接した、前記フレームの他方側に設けた架台に回転可能に設け、かつ前記パッキン係止機構に係止したパッキンを抱持するとともに、次の機構に搬送するパッキン抱持兼搬送機構とでなるパッキン供給部を構成とし、
このパッキン供給部のパッキン抱持兼搬送機構に併設して、搬送したパッキンを矯正する矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する移動中子と金型とでなる矯正機構と、この矯正機構に併設し、矯正済みパッキンの装着対象物となる電子機器を支持する支持機構とでなるパッキン嵌着部を構成し、
このパッキン供給部のパッキン抱持兼搬送機構と、パッキン嵌着部の矯正機構との間を移動し、このパッキン抱持兼搬送機構にあるパッキンを、このパッキン嵌着部の矯正機構に搬送するパッキン吸着兼搬送部と、
前記パッキン嵌着部の矯正機構と、このパッキン嵌着部の支持機構との間を移動し、この矯正機構にある矯正済みパッキンを、このパッキン嵌着部の支持機構に搬送し、かつ前記電子機器に押込む矯正済みパッキン搬送兼押込み部と、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0014】
請求項2の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(ハ)とを意図する。
【0015】
請求項2は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン係止機構は、前記フレームに設けた、パッキンの供給側に向った下向きに傾斜した支持腕と、この支持腕の供給端に設けた止め具と、この止め具の昇降を図る、前記フレームに設けたエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0016】
請求項3の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(ニ)とを意図する。
【0017】
請求項3は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン抱持兼搬送機構は、前記フレームに設けた架台に軸を介して枢着した回転腕と、この回転腕の自由端に設けた受け金型と、前記軸を支持する第一架台に昇降自在に設けた移動体と、この移動体の昇降を司るエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0018】
請求項4の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(ホ)とを意図する。
【0019】
請求項4は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記矯正機構は、前記フレームに設けた第二架台に、この第二架台に設けたベースと、このベースに搬送したパッキンを矯正する複数台の矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する移動中子とでなる金型と、この金型の移動中子を上下動するエアーシリンダと、前記各矯正移動体を前後動するエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0020】
請求項5の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(へ)とを意図する。
【0021】
請求項5は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記支持機構は、前記フレームに設けた第三架台と、この第三架台に立設したガイドピンと、で構成し、このガイドピンに電子機器に開設した孔を差込み支持する構成としたパッキン取付けシステムである。
【0022】
請求項6の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(ト)とを意図する。
【0023】
請求項6は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン吸着兼搬送部は、前記フレームに立設した支柱に設けた支持腕と、この支持腕に設けたシリンダケースと、このシリンダケースに設けたシリンダと、このシリンダのロッドに設けた前記吸着板と、で構成し、このパッキン吸着兼搬送部は、前記支持腕に添って前後動し、前記シリンダ、及び吸着板を、前記パッキン抱持兼搬送機構の上面から前記矯正機構の上面に移動可能とする構成としたパッキン取付けシステムである。
【0024】
請求項7の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(チ)とを意図する。
【0025】
請求項1、又は請求項6に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記矯正済みパッキン搬送兼押込み部は、前記支持腕に垂下したシリンダケースと、このシリンダケースに設けたシリンダ、及びガイドポストと、このガイドポストに遊嵌された移動駒と、この移動駒の下部に設けた移動体と、この移動体の下端に上下動可能に設けた押込み片と、この押込み片の上下動を司り、かつ前記移動駒に設けたエアーシリンダと、この押込み片の内側に設けたパッキン係止部材と、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0026】
請求項8の発明は、前記(イ)と(ロ)、また、(リ)とを意図する。
【0027】
請求項8は、請求項1、又は請求項6と、請求項7に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン吸着兼搬送部と、前記矯正済みパッキン搬送兼押込み部は、前記支持腕に設けたレールと、このレールに沿って移動する移動駒と、この移動駒に設けた各前記シリンダケースと、この各シリンダケースに設けた各シリンダと、で連繋し、この連繋を介して、このパッキン吸着兼搬送部、及びこの矯正済みパッキン搬送兼押込み部が同期して、移動する構成としたパッキン取付けシステムである。
【発明の効果】
【0028】
請求項1の発明は、フレームの一方側に設けたパッキン係止機構と、パッキン係止機構に隣接した、フレームの他方側に設けた架台に回転可能に設け、かつパッキン係止機構に係止したパッキンを抱持するとともに、次の機構に搬送するパッキン抱持兼搬送機構とでなるパッキン供給部を構成とし、
パッキン供給部のパッキン抱持兼搬送機構に併設して、搬送したパッキンを矯正する矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する移動中子と金型とでなる矯正機構と、矯正機構に併設し、矯正済みパッキンの装着対象物となる電子機器を支持する支持機構とでなるパッキン嵌着部を構成し、
パッキン供給部のパッキン抱持兼搬送機構と、パッキン嵌着部の矯正機構との間を移動し、パッキン抱持兼搬送機構にあるパッキンを、パッキン嵌着部の矯正機構に搬送するパッキン吸着兼搬送部と、
パッキン嵌着部の矯正機構と、パッキン嵌着部の支持機構との間を移動し、矯正機構にある矯正済みパッキンを、パッキン嵌着部の支持機構に搬送し、かつ電子機器に押込む矯正済みパッキン搬送兼押込み部と、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0029】
従って、請求項1には、次の特徴がある。
(イ) パッキンのセットから搬送と、搬送後の矯正とを介して、電子機器に、正確に、パッキンを取付ける作業を自動化したパッキン取付けシステムを提供できる。
(ロ) 一連の作業を、同じ水平位置関係でのスライド移動手段で行うことで、確認作業の容易化と、装置の共有化、又は小型化が図れる。
【0030】
請求項2の発明は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
パッキン係止機構は、フレームに設けた、パッキンの供給側に向った下向きに傾斜した支持腕と、支持腕の供給端に設けた止め具と、止め具の昇降を図る、フレームに設けたエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0031】
従って、請求項2は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(ハ) パッキン支持腕を、フレームに対して、下向きに傾斜して設けることで、支持時において、装置の振動か、又はパッキン受取り時等の衝撃を利用して整列できる。
【0032】
請求項3は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
パッキン抱持兼搬送機構は、フレームに設けた架台に軸を介して枢着した回転腕と、回転腕の自由端に設けた受け金型と、軸を支持する第一架台に昇降自在に設けた移動体と、移動体の昇降を司るエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0033】
従って、請求項3は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(ニ) パッキン抱持兼搬送時において、受け金具を介して、支持されたパッキンを受取る構造であり、一本のパッキンを確実に受取ることができる。
【0034】
請求項4の発明は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
矯正機構は、フレームに設けた第二架台に、第二架台に設けたベースと、ベースに搬送したパッキンを矯正する複数台の矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する移動中子とでなる金型と、金型の移動中子を上下動するエアーシリンダと、各矯正移動体を前後動するエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0035】
従って、請求項4は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(ホ) パッキンの矯正機構を採用し、形状に特異性があり、かつ大きな形状でも、確実に矯正し、電子機器の所定の溝に嵌着可能となる。
【0036】
請求項5の発明は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
支持機構は、フレームに設けた第三架台と、第三架台に立設したガイドピンと、で構成し、ガイドピンに電子機器に開設した孔を差込み支持する構成としたパッキン取付けシステムである。
【0037】
従って、請求項5は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(へ) 電子機器を、確実に受入れるとともに、この受入れた所定の位置にセットすることで、矯正されたパッキンを、確実に嵌着可能となる。
【0038】
請求項6の発明は、請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
パッキン吸着兼搬送部は、フレームに立設した支柱に設けた支持腕と、支持腕に設けたシリンダケースと、シリンダケースに設けたシリンダと、シリンダのロッドに設けた前記吸着板と、で構成し、パッキン吸着兼搬送部は、支持腕に添って前後動し、シリンダ、及び吸着板を、パッキン抱持兼搬送機構の上面から前記矯正機構の上面に移動可能とする構成としたパッキン取付けシステムである。
【0039】
従って、請求項6は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(ト) パッキン吸着兼搬送部は、パッキンを吸着後に、矯正機構に、短時間で、かつ確実に、送込む為に、水平移行した後に、上昇できる構造を提供できる。
【0040】
請求項7の発明は、請求項1、又は請求項6に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
矯正済みパッキン搬送兼押込み部は、支持腕に垂下したシリンダケースと、シリンダケースに設けたシリンダ、及びガイドポストと、ガイドポストに遊嵌された移動駒と、移動駒の下部に設けた移動体と、移動体の下端に上下動可能に設けた押込み片と、押込み片の上下動を司り、かつ移動駒に設けたエアーシリンダと、押込み片の内側に設けたパッキン係止部材と、で構成したパッキン取付けシステムである。
【0041】
従って、請求項7は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(チ) 矯正済みパッキン搬送兼押込み部を、確実に昇降するとともに、所定の位置での作業と、所定の位置に停止するに最適な構造を提案できる。
【0042】
請求項8の発明は、請求項1、又は請求項6と、請求項7に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
パッキン吸着兼搬送部と、矯正済みパッキン搬送兼押込み部は、支持腕に設けたレールと、レールに沿って移動する移動駒と、移動駒に設けた各シリンダケースと、各シリンダケースに設けた各シリンダと、で連繋し、該連繋を介して、パッキン吸着兼搬送部、及び矯正済みパッキン搬送兼押込み部が同期して、移動する構成としたパッキン取付けシステムである。
【0043】
従って、請求項8は、前記(イ)と(ロ)の他に、次の特徴がある。
(リ) パッキン吸着兼搬送部と矯正済みパッキン搬送兼押込み部を、同期して移動し、かつ矯正装置と支持装置の上に、確実にセットするとともに、パッキンの供給を確実に行えること、又はスムースにできること等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1−1】は、パッキン取付けシステムの全体を示した正面図で、パッキン抱持兼搬送機構が停止状態を示した正面図
【図1−2】は、パッキン取付けシステムの全体を示した正面図で、パッキン抱持兼搬送機構が可動状態を示した正面図
【図1−3】は、パッキン取付けシステムの全体を示した正面図で、パッキン抱持兼搬送機構が、先達のパッキンを受取り、最初の位置に戻った状態を示した正面図
【図1−4】は、パッキン取付けシステムの全体を示した正面図で、パッキン抱持兼搬送機構が、先達のパッキンを受取った状態において、パッキン吸着兼搬送部と矯正済みパッキン搬送兼押込み部が、右方向限に移動し、パッキン吸着兼搬送部と矯正済みパッキン搬送兼押込み部が、それぞれ、パッキン抱持兼搬送機構と矯正済みパッキンを受取った矯正機構の上に位置することを示した正面図
【図2】は、パッキン取付けシステムの全体を示した側面図
【図3】は、パッキン取付けシステムの全体を示した平面図
【図4】は、パッキン取付けシステムの矯正機構を示した平面図 図5−1から図5−6は、パッキン取付けシステムの各要部を拡大して示した正面図である。
【図5−1】は、パッキン係止機構を示す
【図5−2】は、パッキン抱持兼搬送機構を示す
【図5−3】は、矯正機構を示す
【図5−4】は、電子機器の支持機構を示す
【図5−5】は、パッキン係止機構を示す
【図5−6】は、矯正済みパッキン搬送兼押込み部(パッキン搬送兼押込み部)を示す 図6−1から図6−3は、図5−1と図5−2に示したパッキン係止機構とパッキン抱持兼搬送機構との関係と、動きを説明する拡大正面図である。
【図6−1】は、パッキン係止機構が動作する前の状態を示した正面図
【図6−2】は、パッキン係止機構が動作し、パッキンを係止する状態を示した正面図
【図6−3】は、パッキン係止機構が動作した後に戻るとともに、一本のパッキンを搬送した状態を示した正面図 図7−1から図7−7は、図1−1と図1−2に示した矯正機構と支持機構、及びパッキン吸着兼搬送部、並びに矯正済みパッキン搬送兼押込み部との関係と、動きを説明する拡大正面図である。
【図7−1】は、パッキン吸着兼搬送部がパッキンを吸着し、矯正機構の上に位置している状態を示した正面図
【図7−2】は、矯正機構の移動中子(鉛直方向の昇降する中子)が上昇した状態で、パッキン吸着兼搬送部が降下し、金型と中子との間(ベース)にパッキンを挿入された状態を示す正面図
【図7−3】は、ベースに挿入されたパッキンを、複数の矯正移動体(水平方向に移動する移動駒)を利用して、正しい形状が確保されたパッキンを生成する状態を示した正面図
【図7−4】は、ベースに挿入されたパッキンの矯正が終了し、矯正されたパッキンの持出しが可能となった状態を示した正面図
【図7−5】は、前記の如く、矯正されたパッキンを、矯正済みパッキン搬送兼押込み部が取りに行く、その前段階の状態で、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部が後退限にある状態(最初の状態)を示した正面図
【図7−6】は、矯正されたパッキンを、矯正済みパッキン搬送兼押込み部が取りに行く状態で、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部が降下し、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部のパッキン係止部材に矯正されたパッキンが取付けられている状態を示した正面図
【図7−7】は、降下した矯正済みパッキン搬送兼押込み部の押込み片で、矯正されたパッキンを電子機器の溝に嵌着する状態の正面図 図8−1から図8−3は、電子機器にパッキンを嵌着する状態を示した拡大斜視図である。
【図8−1】は、電子機器とパッキンを分解して示した斜視図
【図8−2】は、電子機器の溝に、パッキンを、嵌着した状態の斜視図
【図8−3】は、電子機器が完成した状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明の、好ましい、一実施例を説明するが、基本的な構造と、その動作(作用)を説明するものであり、着想と、技術思想が同じ、その構造と効果は、本発明の範疇である。
【0046】
その要素は、フレーム1の一方側に設けたパッキン係止機構Aと、このパッキン係止機構Aに隣接した、フレーム1に立設した支持部2に回転可能に設けたパッキン抱持兼搬送機構Bとでパッキン供給部Xを構成とし、このパッキン抱持兼搬送機構Bで、パッキン係止機構Aに係止したパッキン3を抱持するとともに、次の機構に搬送する構造と、
このパッキン供給部Xのパッキン抱持兼搬送機構に併設して、搬送したパッキン3を矯正する後述する矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する後述する移動中子とでなる後述する金型を備えた矯正機構Cと、この矯正機構Cに併設し、矯正済みパッキン3aの装着対象物となる電子機器Wを支持する支持機構Dとで構成するパッキン嵌着部Yと、
このパッキン供給部Xのパッキン抱持兼搬送機構Bと、パッキン嵌着部Yとなる矯正機構Cとの間を移動し、このパッキン抱持兼搬送機構Bにあるパッキン3を、このパッキン嵌着部Yの矯正機構Cに搬送するパッキン吸着兼搬送部Eと、
前記パッキン嵌着部Yの矯正機構Cと、このパッキン嵌着部Yとなる他の支持機構Dとの間を移動し、この矯正機構Cにある矯正済みパッキン3aを、このパッキン嵌着部Yの支持機構Dに搬送し、かつ前記電子機器Wに押込む矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fと、を主構成とする。
【0047】
以下、各構成要素の好ましい一例を詳細に説明する。
【0048】
: パッキン係止機構Aを、図5−1を基に説明すると、このパッキン係止機構Aは、基台に設けたフレーム1の右端(向って右、方向に関しては、以下同じ)に設けた制御部を備えたベース5と、このベース5に着脱自在で、かつ自由端に向って下り傾斜となる取手付きで、杆体により枠組み構成した複数本のパッキン3を架承する支持バー6と、この支持バー6の自由端6aに被嵌した、かつパッキン3の上側を係止する爪付き係止部7と、この爪付き係止部7を上下動(鉛直方向で、図面上では、上下動、以下同じ)するエアーシリンダ(動作手段の一例、以下同じ)、昇降杆、ガイドピン等でなる昇降手段8とで構成される。図中6bは支持バー6の自由端側に設けた補助バーを示す。この支持バー6はベース5に着脱自在であり、取外して、パッキン3を複数本架承した後に、図示のように取付ける。そして、傾斜していることから、自重と振動で、支持バー6の自由端6aに移動される(整然と運ばれる)。また、爪付き係止部7は、センサと後述するパッキン抱持兼搬送機構Bの受け金型(パッキン3を受ける金具)の接触とを利用して、昇降手段8で上昇し、かつこの受け金型にパッキン3が供給される。この供給後と、この受け金型のパッキン3からの離間をセンサでキャッチし、昇降手段8で降下し、かつ次のパッキン3を係止する構造である。前記エアーシリンダへのエアーの注入と、排出を介して、このエアーシリンダを作動し、ロッドの前進と後退を図る(以下、同じ)。
【0049】
: パッキン抱持兼搬送機構Bを、図5−2を基に説明すると、このパッキン抱持兼搬送機構Bは、フレーム1に立設した架台10と、この架台10の軸11を介して可動自在に設けたアーム12と、このアーム12に対で設けた鞘管12a、12a(対の構造では、単独符号とする)に移動可能に設けた移動杆13と、この移動杆13に設けた受け金型15と、この受け金型15の前進後退(図面上で、左右方向、以下同じ)を司るアーム12に設けたNo.1エアーシリンダ16(No.は識別の意味で使用する)と、アーム12の可動を司るNo.2エアーシリンダ18と、このNo.2エアーシリンダ18で回転する回転機構(モータと歯車機構も可能)と、で構成する。図中17はストッパーで、アーム12の戻り(図6−3に矢視する)を規制し、また、17aはストッパーで、アーム12の可動限(図6−2に矢視する)を規制する。このパッキン抱持兼搬送機構Bの可動(図6−1〜図6−3参照)、即ち、受け金型15でパッキン3を、パッキン係止機構Aに向って取りに行くこと(可動限)、この受け金型15で受取ったパッキン3を、後述する、矯正機構Cに供給する(戻り:停止限)動作を説明すると、センサと制御部(制御部とする)の指令で、No.2エアーシリンダ18が作動することで、軸11を支点として、アーム12が可動限に向って時計方向に動く(可動する)。このアーム12の回転により、受け金型15が、同様に時計方向に可動する。そして、図6−2(図1−2参照)の如く、爪付き係止部7の爪7aに接触するとともに、パッキン3とは僅かな間隔を持ってセットされる。続いて、制御部の指令で、図1−2の如く、爪付き係止部7の爪7aが上昇するとともに、アーム12が鞘管12aをガイドとして、かつNo.1エアーシリンダ16の動作で、右方向にさらに前進し、パッキン3の中に、受け金型15の複数の爪片15aが差込まれる。この差込で、先達のパッキン3の受取りが終了し、僅かな時間をおいて、上昇していた爪付き係止部7が降下し、その爪7aで次のパッキン3を止める。先達のパッキン3を受取ったアーム12は、図6−3に矢視の如く、戻り方向(反時計方向)に可動して停止する(水平位置Zに停止する)。この一連の作業で、先達のパッキン3の受取りと、次のパッキン3の脱落防止(停止)が行われる(図1−1参照)。また、次の動作に移る。
【0050】
: 矯正機構Cを、図5−3と図4を基に説明すると、この矯正機構Cは、基台に設けたフレーム1に設けた第二架台20と、この第二架台20の右側に設けたベース21と、このベース21の開口部21a(後述する金型本体)に上下動可能に設けた移動中子22と、前記開口部21aに出没する突起部26aを複数備え、かつ前記ベース21に設けた金型本体25(金型)に移動可能に設けた複数基の矯正移動体26(ガイド手段を備える)と、この矯正移動体26前後動するNo.33エアーシリンダ27と、各No.3エアーシリンダ27とNo.4エアーシリンダ28に、それぞれ設けたエアーポート29とで構成されている。図中29aはストッパーを示す。この矯正機構Cの動作を説明すると、移動中子22をNo.4エアーシリンダ28とストッパー29aを介して降下した後、開口部21a(金型本体25)に空間部Qが形成される。この空間部Qには、後述するパッキン吸着兼搬送部Eを介して搬送された先達のパッキン3がセットされる。続いて、制御部の指令で、空間部Qに移動中子22が昇降する。この移動中子22の昇降で、その外側には先達のパッキン3が納まる。そして、このパッキン吸着兼搬送部Eが上昇した後に、この先達のパッキン3の形状の矯正を図るために、No.4エアーシリンダ28を作動し、対峙方向、又は全体の矯正移動体26をそれぞれ前後動する。この操作で、先達のパッキン3が移動中子22に嵌着されるとともに、図4の如く、開口部21aに整然とセットされる。尚、この移動中子22の全周辺の壁面22bには多数の溝22aが形成されている。
【0051】
: 支持機構Dを、図5−4を基に説明すると、この矯正機構Cは、基台に設けたフレーム1に設けた第三架台30と、この第三の架台30の天板30aの隅部に立設したガイドピン31と、このガイドピン31で囲繞された電子機器Wがセットされる空間部32とで構成される。従って、この空間部32に、電子機器Wの本体を、また、ガイドピン31に、電子機器Wに貫設した孔W1をそれぞれ差込み、この電子機器Wが確実、かつ安定してセットされる。電子機器Wのセットは、人手がロボット等による。
【0052】
: パッキン吸着兼搬送部Eを、図5−5と、図1−1〜図1−3を基に説明すると、このパッキン吸着兼搬送機構Eは、基台に設けたフレーム1に設けた支柱40と、この支柱40に直交する方向に架承した支持腕41と、この支持腕41に摺動自在に設けたシリンダケース42と、このシリンダケース42に設けたNo.1シリンダ43と、このNo.1シリンダ43に出没自在に設けたロッド45(ピストンロッド)と、このロッド45の先端に設けた吸着板46と、この吸着板46にエアーを供給する配管(図示せず)とで構成される。また、パッキン吸着兼搬送部Eが、支持腕41に添って移動する構造は、支持腕41に設けたレール4100と、レール4100に沿って移動し、かつ前記シリンダケース42が設けられた移動体4101と、この移動体4101とレール4100とに介設した転子4102とで構成されている。続いて、図1−2と図1−3、及び図7−1〜図7−7の如く、パッキン吸着兼搬送部Eにより、先達のパッキン3を、パッキン抱持兼搬送機構Bに取りに行き、その後、先達のパッキン3を、矯正機構Cの矯正機構Cの空間部Qに、先達のパッキン3をセットする動作(作業)を説明する。最初の動作は、図1−2と図1−3の如く、パッキン抱持兼搬送機構Bで先達のパッキン3を取りに行くことであり、例えば、制御部(図示せず)の指令で、支持腕41のレール4100に沿って、移動体4101に設けた転子4102が、転動することで、この移動体4101が、順次、右方向に移動することで、このパッキン吸着兼搬送部E(矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fも同期「以下、同期とする」)が右方向に移動し、このパッキン吸着兼搬送部E(同期)が右方向限で、ストッパー(図示せず)により所定の位置に停止する。即ち、このパッキン吸着兼搬送部Eは、パッキン抱持兼搬送機構Bの上方(矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fは、矯正機構Cの上方)で、制御部とストッパーにより停止(右方向限で停止)する。この移動停止位置において、パッキン吸着兼搬送部Eの吸着板46に吸着したパッキン3は、制御部の指令で、移動体4101等が、前の逆の操作を介して、パッキン吸着兼搬送部E(同期)の左方向に戻り、ストッパー(図示せず)により所定の位置に停止する。即ち、このパッキン吸着兼搬送部Eは、同じ水平位置にある前記矯正機構Cの上面に移動する(水平位置Zに沿って移動することを特徴とする)とともに、矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fは、同じ水平位置にある前記支持機構Dの上面に移動する(水平位置Zに沿って移動することを特徴とする)。その後、パッキン吸着兼搬送部E(同期)は、制御部とストッパーにより停止(左方向限で停止)する。
【0053】
そして、パッキン吸着兼搬送部Eの上下動と、先達のパッキン3の矯正機構Cへのセットを、図7−1〜図7−7を基に説明すると(一部を前述した)、制御部の指令で、先達のパッキン3を吸着したパッキン吸着兼搬送部Eが、左方向限において、このパッキン吸着兼搬送部Eが上限にある状態が、図7−1の状態である。そして、No.1シリンダ43のロッド45が降下(伸張)し、制御部とストッパーにより停止するとともに、先達のパッキン3が金型本体25の空間部Qにセットされる図7−2の状態である。この状態から、制御部の指令で移動中子22が昇降する。この移動中子22の昇降で、その外側には先達のパッキン3が納まる図7−3の状態である。その後、制御部の指令で、パッキン吸着兼搬送部Eが上昇した後に、この先達のパッキン3の形状の矯正を図るために、No.4エアーシリンダ28を作動し、対峙方向、又は全体の矯正移動体26をそれぞれ前後動する。以上の操作で、先達のパッキン3が移動中子22に嵌着されるとともに、図4の如く、開口部21aに整然とセットされ、かつ制御部の指令により、ロッド45が収縮(上昇)して、ストッパーにより停止した段階で、最初の水平位置Zに戻る図7−4の状態である。そして、空間部Qにセットされる先達のパッキン3を搬送するために、このパッキン吸着兼搬送部Eと矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fが、移動体56の右方向の移動で(水平位置Zに沿って移動する)、右方向限に到り、制御部とストッパーで停止する図7−5の状態である。そして、このパッキン吸着兼搬送部Eと、パッキン搬送兼押込み部Fが、パッキン抱持兼搬送機構Bの上面から、同じ水平位置にある前記矯正機構Cの上面に移動する(水平位置Zに沿って移動する)ことを特徴とする。その後、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fが、降下し、空間部Qにセットされる矯正済の先達のパッキン3を取りに行く、具体的には、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fのパッキン係止部材5700が、矯正済の先達のパッキン3の内側に入り込み、この矯正済の先達のパッキン3を取込む状態で、図7−6に示す。その後、図7−7の如く、矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fが、先達のパッキン3を、電子機器Wの溝W2に挿入する動作(作業)をするが、詳細は後述する。
【0054】
: 矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fを、図5−6と、図7−1〜図7−7を基に説明すると、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fは、支持腕41に垂下したシリンダケース50と、シリンダケース50に設けたNo.2シリンダ51、及び垂下したガイドポスト52、並びにロッド53と、ガイドポスト52に遊嵌された移動駒55と、移動駒55の下部に設けた移動体56と、移動体56の下端に上下動可能に複数基設けた押込み片57と、押込み片57の上下動を司り、かつ移動駒に設けたNo.5エアーシリンダ58と、押込み片57の内側に設け、かつ前記移動体56に設けた矯正済の先達のパッキン3の内側形状と相似形の外郭体を備えたパッキン係止部材5700と、で構成する。続いて、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fにより、矯正済の先達のパッキン3を、矯正機構Cに取りに行き、その後、矯正済の先達のパッキン3を、電子機器Wの溝W2に挿入する動作(作業)を説明すると、パッキン係止部材5700に係止された矯正済の先達のパッキン3は、この移動体56の降下で、電子機器Wの溝W2に挿入される。この挿入した後に、No.5エアーシリンダ58により、押込み片57を数回上下動し、矯正済の先達のパッキン3を、例えば、図8−2の如く、確実に嵌着する。この嵌着後に、制御部の指令で、このパッキン搬送兼押込み部Fが上昇し、上昇限に達した段階で、パッキン3付きの電子機器Wを、支持機構Dより取外し、この電子機器Wに蓋W3を止め具60で固定する。
【0055】
次に、本発明の全体の動きを概述すると、パッキン係止機構Aの支持バー6に支持された多数のパッキン3は、時計方向に可動したパッキン抱持兼搬送機構Bの受け金型15に受止められた後、反時計方向にこのパッキン抱持兼搬送機構Bの反時計方向に稼動することで最初の位置に戻る。この位置に停止した受け金型15のパッキン3は、この上面に向って、水平位置Zを移動して右方向限になったパッキン吸着兼搬送部Eが、降下することで、この上面に達して、パッキン3は吸着板46に吸着される。この吸着されたパッキン3は、パッキン吸着兼搬送部Eが、上昇し、この上昇後に、矯正機構Cの上面に向って、水平位置Zを移動して左方向限になったパッキン吸着兼搬送部Eが、降下して支持機構Dの上面に達し、搬送してきたパッキン3を、この矯正機構Cの空間部Qにセットされる。そして、この矯正機構Cで、パッキン3の形状の矯正が行われて、所謂、矯正済みパッキン3aが形成される。この矯正済みパッキン3aは、矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fの移動とパッキン係止部材5700によって、支持機構Dにセットされた電子機器Wの溝W2に水平位置Zを移動と、その降下を介して運ばれるとともに、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fの押込み片57を介して、確実に所定の深さに挿入される。その後、この矯正済みパッキン搬送兼押込み部Fの上昇を介して、全ての作業が終了し、パッキン3付きの電子機器Wを支持機構Dより取外すことで、全ての作業が終了する。
【符号の説明】
【0056】
1 フレーム
2 支持部
3 パッキン
3a 矯正済みパッキン
5 ベース
6 支持バー
6a 自由端
6b 補助バー
7 爪付き係止部
7a 爪
8 昇降手段
10 架台
11 軸
12 アーム
12a 鞘管
13 移動杆
15 受け金型
15a 爪片
16 No.1エアーシリンダ
17 ストッパー
17a ストッパー
18 No.2エアーシリンダ
20 第二架台
21 ベース
21a 開口部
22 移動中子
22a 溝
22b 壁面
25 金型本体
26 矯正移動体
26a 突起部
27 No.3エアーシリンダ
28 No.4エアーシリンダ
29 エアーポート
29a ストッパー
30 第三架台
30a 天板
31 ガイドピン
32 空間部
40 支柱
41 支持腕
4100 レール
4101 移動体
4102 転子
42 シリンダケース
43 No.1シリンダ
45 ロッド
46 吸着板
50 シリンダケース
51 No.2シリンダ
52 ガイドポスト
53 ロッド
55 移動駒
56 移動体
57 押込み片
5700 パッキン係止部材
58 No.5エアーシリンダ
60 止め具
A パッキン係止機構
B パッキン抱持兼搬送機構
C 矯正機構
D 支持機構
E パッキン吸着兼搬送部
F 矯正済みパッキン搬送兼押込み部
X パッキン供給部
Y パッキン嵌着部
Z 水平位置
Q 空間部
W 電子機器
W1 孔
W2 溝
W3 蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームの一方側に設けたパッキン係止機構と、このパッキン係止機構に隣接した、前記フレームの他方側に設けた架台に回転可能に設け、かつ前記パッキン係止機構に係止したパッキンを抱持するとともに、次の機構に搬送するパッキン抱持兼搬送機構とでなるパッキン供給部を構成とし、
このパッキン供給部のパッキン抱持兼搬送機構に併設して、搬送したパッキンを矯正する矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する移動中子と金型とでなる矯正機構と、この矯正機構に併設し、矯正済みパッキンの装着対象物となる電子機器を支持する支持機構とでなるパッキン嵌着部を構成し、
このパッキン供給部のパッキン抱持兼搬送機構と、パッキン嵌着部の矯正機構との間を移動し、このパッキン抱持兼搬送機構にあるパッキンを、このパッキン嵌着部の矯正機構に搬送するパッキン吸着兼搬送部と、
前記パッキン嵌着部の矯正機構と、このパッキン嵌着部の支持機構との間を移動し、この矯正機構にある矯正済みパッキンを、このパッキン嵌着部の支持機構に搬送し、かつ前記電子機器に押込む矯正済みパッキン搬送兼押込み部と、で構成したパッキン取付けシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン係止機構は、前記フレームに設けた、パッキンの供給側に向った下向きに傾斜した支持腕と、この支持腕の供給端に設けた止め具と、この止め具の昇降を図る、前記フレームに設けたエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン抱持兼搬送機構は、前記フレームに設けた架台に軸を介して枢着した回転腕と、この回転腕の自由端に設けた受け金型と、前記軸を支持する第一架台に昇降自在に設けた移動体と、この移動体の昇降を司るエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記矯正機構は、前記フレームに設けた第二架台に、この第二架台に設けたベースと、このベースに搬送したパッキンを矯正する複数台の矯正移動体と、搬送したパッキン内に挿入する移動中子とでなる金型と、この金型の移動中子を上下動するエアーシリンダと、前記各矯正移動体を前後動するエアーシリンダと、で構成したパッキン取付けシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記支持機構は、前記フレームに設けた第三架台と、この第三架台に立設したガイドピンと、で構成し、このガイドピンに電子機器に開設した孔を差込み支持する構成としたパッキン取付けシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン吸着兼搬送部は、前記フレームに立設した支柱に設けた支持腕と、この支持腕に設けたシリンダケースと、このシリンダケースに設けたシリンダと、このシリンダのロッドに設けた前記吸着板と、で構成し、このパッキン吸着兼搬送部は、前記支持腕に添って前後動し、前記シリンダ、及び吸着板を、前記パッキン抱持兼搬送機構の上面から前記矯正機構の上面に移動可能とする構成としたパッキン取付けシステム。
【請求項7】
請求項1、又は請求項6に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記矯正済みパッキン搬送兼押込み部は、前記支持腕に垂下したシリンダケースと、このシリンダケースに設けたシリンダ、及びガイドポストと、このガイドポストに遊嵌された移動駒と、この移動駒の下部に設けた移動体と、この移動体の下端に上下動可能に設けた押込み片と、この押込み片の上下動を司り、かつ前記移動駒に設けたエアーシリンダと、この押込み片の内側に設けたパッキン係止部材と、で構成したパッキン取付けシステム。
【請求項8】
請求項1、又は請求項6と、請求項7に記載のパッキン取付けシステムにおいて、
前記パッキン吸着兼搬送部と、前記矯正済みパッキン搬送兼押込み部は、前記支持腕に設けたレールと、このレールに沿って移動する移動駒と、この移動駒に設けた各前記シリンダケースと、この各シリンダケースに設けた各シリンダと、で連繋し、この連繋を介して、このパッキン吸着兼搬送部、及びこの矯正済みパッキン搬送兼押込み部が同期して、移動する構成としたパッキン取付けシステム。

【図8−3】
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【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図5−4】
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【図5−5】
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【図5−6】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図7−3】
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【図7−4】
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【図7−5】
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【図7−6】
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【図7−7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【公開番号】特開2013−103314(P2013−103314A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250102(P2011−250102)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(594148667)株式会社石亀工業 (27)
【Fターム(参考)】