説明

パック型家庭用水性清浄剤

【課題】 複雑な形状を成す清浄対象体、例えば、アルミサッシの窓枠の溝、自動車内のコンソールボックス、傘立て、スリッパ等であっても、簡単かつ効果的に清浄することが可能な手段の提供。
【解決手段】 ポリビニルアルコール(ケン化度は90モル%以上)及びセルロース誘導体から選択される水溶性高分子を含有することを特徴とする、清浄対象体上に適用・乾燥後に可剥離性被膜を形成し得る、前記被膜の剥離により前記洗浄対象体を清浄可能なパック型家庭用水性清浄剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、普段の掃除では奇麗にしにくい箇所、例えば、アルミサッシの窓枠の溝、自動車内のコンソールボックス、傘立て、スリッパ、サンダル等の清浄対象体上のゴミ、埃、汚れ等を除去し得る、パック型家庭用水性清浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、身の回りの清浄対象体の清浄に際しては、掃除機を用いて付着しているゴミを吸引したり、雑巾を用いてこびりついた汚れを乾拭き・水拭きするのが典型的である。更には、汚れが顕著なものについては、清浄剤を雑巾やスポンジに染み込ませて行うのが通常である。ここで、清浄対象体の中には、細かい凹凸の溝(例えば、傘立て、スリッパ、サンダル)や面が交わっている部分のように、清浄することが容易でない形状が存在するものがある。具体例を挙げると、昨今のアルミサッシ窓枠は、下部の溝部分は凹凸が大きく、結露や埃等で、掃除機による掃除・雑巾掛けでは十分に清浄することが困難である。更には、健康ブームで突起のついた形状のサンダルが多く出回る中、当該突起間は、埃や汗等の汚れがたまり易く、同じく清浄することが困難である。このような清浄対象体を清浄しようとすると、作業が大掛かりになり非常に面倒である。加えて、自動車のコンソールボックスを家庭用電源しか無い掃除機で清浄する際には、コードを延ばして家内のコンセントに差し込む必要があり、これも面倒を極める。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明者らは、前記のようにこれまで清浄することが難儀であった家庭内の清浄対象体を容易にかつ奇麗に清浄する手法を見出すべく鋭意研究を進めた。その際、前記で述べたようなこれまでの清浄手法(掃除機によるゴミ吸引、雑巾による汚れ落とし)では、特に複雑な形状を成す清浄対象体の場合には、奇麗に清浄することが困難であるという結論に到達した。そこで、様々な手法を検討したところ、高分子溶液を清浄対象体に適用して乾燥した後、形成された皮膜を剥離する手法を採用することが、複雑な形状を成す清浄対象体に付着した埃やゴミ等の汚れを簡単に取り得るのでは、と考えるに至った。
【0004】
本発明者らは、この手法を採用することを前提に、(1)ゴミを効率的に回収できると共に、(2)剥離性に優れた組成を鋭意検討した。この際、用途が異なるものも含め、各種皮膜形成剤を検討した。例えば、特許文献1は、天然ゴム等を有効成分としたエマルジョンを含有する可剥離性水性被覆組成物が開示されている。当該組成物は、モルタルやコンクリート等の建築物の外装面に液状で適用され、適用後に乾燥させることにより皮膜が形成され、当該皮膜を剥離することにより前記外装面に付着した汚れを落とすことができるという技術である。しかしながら、ゴミ回収性や剥離性の観点から、これを家庭用の各種清浄対象体に転用することは実用的に不適であった。更には、特許文献2は、清浄用の化粧用パック剤が開示されており、皮膜剤としてポリビニルアルコールを用いた場合、汚れを吸着することが記載されている。しかしながら、当該パック剤を家庭用清浄剤として転用した場合にも、特にゴミ回収性の観点から、やはり実用に適さないことが判明した。
【特許文献1】特開平9−241541号公報
【特許文献2】特開平8−169809号公報
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような試行錯誤を経て、本発明者らは、所定の水溶性高分子化合物を添加することにより、ゴミ回収性及び剥離性に優れたパック型家庭用水性清浄剤を提供できることを見出し、以下の発明(1)〜(8)に到達したものである。
【0006】
本発明(1)は、ポリビニルアルコール(ケン化度は90モル%以上)及びセルロース誘導体から選択される水溶性高分子を含有することを特徴とする、清浄対象体上に適用・乾燥後に可剥離性被膜を形成し得る、前記被膜の剥離により前記洗浄対象体を清浄可能なパック型家庭用水性清浄剤である。
【0007】
本発明(2)は、前記セルロース誘導体が、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシエチルメチルセルロースである、前記発明(1)のパック型家庭用水性清浄剤である。
【0008】
本発明(3)は、更に、無機充填剤を含有する、前記発明(1)又は(2)のパック型家庭用水性清浄剤である。
【0009】
本発明(4)は、前記無機充填剤が、親水性シリカ、チタンホワイト、炭酸カルシウム又は酸化アルミニウムである、前記発明(3)のパック型家庭用水性清浄剤である。
【0010】
本発明(5)は、溶媒が、水又はアルコール系溶媒或いはこれらの混合溶剤である、前記発明(1)〜(4)のいずれか一つのパック型家庭用水性清浄剤である。
【0011】
本発明(6)は、水溶性高分子100重量部に対して無機充填剤0〜250重量部含む、前記発明(1)〜(5)のいずれか一つのパック型家庭用水性清浄剤である。
【0012】
本発明(7)は、噴射剤と共に容器内に封入されたエアゾール噴射型としての、前記発明(1)〜(6)のいずれか一つのパック型家庭用水性清浄剤である。
【0013】
本発明(8)は、前記噴射剤がLPG又はDME或いはこれらの混合物である、前記発明(7)のパック型家庭用水性清浄剤である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複雑な形状を成す清浄対象体であっても、簡単かつ効果的に清浄することが可能になるという効果を奏する。また、剥離した皮膜は、ポリビニルアルコールやセルロース系高分子からなるので、土中に埋めたり可燃ゴミとして廃棄することができるため、環境を汚染しないという効果も奏する。更に、有機溶媒を用いず、水やアルコール(例えばエタノール)を用いている点でも環境に優しい製品を提供できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の最良形態を説明する。尚、本発明は、以下の最良形態として挙げたものに限定されるべきものではない。
【0016】
本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤は、ポリビニルアルコール(ケン化度は90モル%以上)及びセルロース誘導体から選択される水溶性高分子を必須的に含有する。以下、ポリビニルアルコールとセルロース誘導体とを順に説明する。
【0017】
まず、ポリビニルアルコールは、ケン化度が90モル%以上であり、ケン化度が95モル%以上であることが好適である。より好適には、98モル%以上の完全ケン化ポリビニルアルコールである。また、分子末端をシラノール変性したものがより好適である。更に、粘度(20℃下での4%水溶液の粘度)が2.7mPa・s〜66mPa・sであるものが好適である。加えて、重合度は200〜3500のものが好適である。尚、好適なポリビニルアルコールは市販されている{例えば、株式会社クラレの完全ケン化ポバール(PVA110、PVA117、PVA120、PVA124、PVA−R−1130、PVA−R−2105、PVA−R−2130)}。
【0018】
次に、セルロース誘導体としては、セルロースの水酸基の水素原子をアルキル基及びヒドロキシアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等)の一種以上で置換したものが好適であり、水素原子の4〜33%が置換されたものが特に好適である。具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースを挙げることができる。また、粘度(20℃下での2%水溶液の粘度)が2.0mPa・s〜35000mPa・sであるものが好適であり、50mPa・s〜15000mPa・sであるものがより好適である。尚、好適なセルロース誘導体は市販されている{例えば、メチル基で置換したメチルセルロースとしては、信越化学工業のメトロースSM(セルロースのグルコース環単位当たり水酸基をメトキシル基に平均1.8個置換)、ヒドロキシプロピル基で置換したヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、信越化学工業のメトロースSH(セルロースのグルコース環単位当たり水酸基をメトキシル基に平均1.4〜1.9個置換し、更に、セルロースのグルコース環単位当たりヒドロキシプロポキシル基が平均0.15〜0.25モル付加したもの)、ヒドロキシエチル基で置換したヒドロキシエチルメチルセルロースとしては、信越化学工業のメトロースSE(セルロースのグルコース環単位当たり水酸基をメトキシル基に平均1.5個置換し、更に、セルロースのグルコース環単位当たりヒドロキシエトキシル基が平均0.2〜0.3モル付加したもの)}。
【0019】
本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤は、前記水溶性高分子の溶媒として、水又はアルコール系溶媒或いはこれらの混合溶剤を含有する。ここで、アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等を挙げることができる。特に、低級アルコールは、乾燥性に優れ人体への有害性も少ないので好適であり、エタノールが特に好適である。
【0020】
本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤は、ゴミ回収性向上のため、更に充填剤を含有していてもよい(更には、充填剤が添加されていると、乾燥するに従い皮膜の色が変化し乾燥の程度の確認にも都合がよいので好適である)。ここで、充填剤としては、珪酸塩(珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム等)、タルク、硫酸バリウム、シリカ,チタンホワイト,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸アルミニウム、アルミナホワイト等を挙げることができる。これらの中で、シリカ、チタンホワイト、炭酸カルシウムが好適である。尚、充填剤の粒子系の分散度は、剥離時の皮膜の破れ防止のため、小さい方が好適である。
【0021】
本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤は、必要に応じ、増粘剤、チキソトロピー性付与剤、顔料、染料、抗菌剤、消臭剤、香料、界面活性剤等の添加剤を含有していてもよい。更には、皮膜に柔軟性を付与し、剥離をスムーズにするために、グリセリンやポリエチレングリコールを添加してもよい。
【0022】
次に、本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤の組成について説明する。まず、必須成分である前記水溶性高分子は、作業性の観点から、5〜60wt%であることが好適であり、6〜20wt%であることがより好適である。特に、ハンドリングや塗布性の観点から、水溶性高分子としてポリビニルアルコールを用いる場合には、3〜15wt%であることが更に好適であり、セルロース誘導体を用いる場合には、2〜20wt%であることが更に好適である。また、無機充填剤は、水溶性高分子100重量部に対して0〜250重量部の割合で添加することが好適である。更に、添加剤は、水溶性高分子100重量部に対して0.3〜10重量部の割合で添加することが好適である。特に好適な組み合わせとしては、ポリビニルアルコール(PVA)とチタンホワイトの組み合わせ(好適にはPVA100重量部に対してチタンホワイトを20〜250重量部)、ポリビニルアルコールと親水性シリカの組み合わせ(好適にはPVA100重量部に対して親水性シリカを20〜100重量部)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)とチタンホワイトの組み合わせ(好適にはHPMC100重量部に対してチタンホワイトを20〜250重量部)を挙げることができる。
【0023】
次に、本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤の物性について説明する。本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤は、粘度が25〜100000mPa・sであることが好適であり、50〜30000mPa・sであることがより好適であり、100〜3000mPa・sであることが更に好適である。尚、当該粘度の測定方法は、実施例1に示したものである。
【0024】
次に、本発明に係るパック型家庭用水性清浄剤の使用方法について説明する。まず、清浄対象体に当該清浄剤を適用し(第一工程)、次に乾燥させた後(第二工程)、乾燥後に形成された皮膜を除去する(第三工程)、という手順で、前記清浄対象体の適用面を清浄する。ここで、第一工程に関しては、乾燥性・剥離性の観点から、皮膜の厚さ(乾燥後の塗布厚さ)は30μ〜200μとすることが好適である。また、適用方法は、塗布するには刷毛塗り、ロール塗り、スプレー等の方法を挙げることができる。ここで、スプレーでの適用の場合には、前記清浄剤を噴射剤と共に容器内に封入した、エアゾール噴射型とする態様を挙げることができる。この際、噴射剤としては、例えばLPG又はDME(ジメチルエーテル)或いはこれらの混合物が使用可能である。そして、第二工程に関しては、乾燥時間は30分〜6時間程度とすることが好適である。この程度の乾燥時間の場合、効率的に汚れを巻き込みながら皮膜形成されるからである。
【0025】
尚、「清浄対象体」は、特に限定されず、家庭に存在するあらゆるものを包含し、例えば、前記で挙げたような、ゴミが溜まったアルミサッシ下部、埃の溜まりやすい凹凸の溝部、突起を有するサンダル等、自動車のダッシュボードを挙げることができる。
【実施例】
【0026】
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。尚、本発明は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0027】
実施例1
ケン化度が98〜99モル%であるポリビニルアルコール(ポバールR-1130、クラレ製)70gをイオン交換水630gに分散し、加熱溶解して10wt%の水溶液を作成した〔溶液粘度:900mPa・s(測定温度28℃)、BH型粘度計、ローターNo.3〕。これを埃が溜まり、結露して乾燥したアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥後の塗布量は、110g/mであった。乾燥後の剥離性は良好であり、埃はきれいに取れていた。
【0028】
実施例2
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトロース60SH−50、信越化学工業製)84gを80℃のイオン交換水616gに分散し、冷却溶解して12wt%の水溶液を作成した〔溶液粘度:8090mPa・s(測定温度28℃)、BH型粘度計、ローターNo.3〕。これを埃が溜まり、結露して乾燥したアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥後の塗布量は、110g/mであった。乾燥後の剥離性は良好であり、埃はきれいに取れていた。
【0029】
実施例3
実施例1と同様にして10wt%ポリビニルアルコール水溶液を作成した。この水溶液に固形分比(重量比)でポリビニルアルコール:親水性シリカ(粒径は表2参照)が75:25になるように親水性シリカ(Mizukasil P−73、水澤化学工業)を添加し、遊星式拡販装置で撹拌分散し、充填剤を含む水溶液を作成した。〔溶液粘度:2020mPa・s(測定温度28℃)、BH型粘度計、ローターNo.3〕、(充填剤を含む固形分濃度:12.9wt%)。これを実施例1と同様に、埃が溜まり結露して乾燥したアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥後の塗布量は、120g/mであった。乾燥後の剥離性は良好であり、埃はきれいに取れていた。
【0030】
実施例4〜6
実施例2と同様にして、但し、濃度が10wt%のヒドロキシプロピルメチルセルロース溶液を作成した。この水溶液に固形分比でヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC):チタンホワイト(タイペークCR−93、石原産業、粒径は表2参照)が所定比率(重量比)になるようにチタンホワイトをそれぞれ添加し、遊星式拡販装置で撹拌分散し、3水準の充填剤を含む水溶液を作成した。尚、表1に、各実施例における、配合比や溶液粘度等を示す。
【表1】

【表2】

【0031】
これらを実施例1と同様に、埃が溜まり結露して乾燥したアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥後の塗布量は、それぞれ110g/m、115g/m、125g/mであった。いずれの実施例も、乾燥後の剥離性は良好であり、埃はきれいに取れていた。
【0032】
実施例7
実施例6と同様にして、10wt%のヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液を作成し、固形分比(重量比)でヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC):チタンホワイト(タイペークCR−93、石原産業)が33:67になるようにチタンホワイトを添加し、遊星式拡販装置で撹拌分散し、充填剤を含む水溶液を作成した。この水溶液の水の量の1.33倍のエタノールを添加し、チタンホワイトを含む固形分濃度を12.5wt%に調整した。これを実施例1と同様に、埃が溜まり、結露して乾燥したアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥はエタノールの入っていない実施例6より乾燥が速くなり、埃はきれいに取れていた。
【0033】
実施例8
実施例2と同様にしてヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトロース60SH−50、信越化学工業製)を80℃のイオン交換水に分散し、冷却溶解して15wt%の水溶液を作成した。該水溶液に固形分比(重量比)で50:50になるようにチタンホワイト(タイペークCR−93、石原産業)を添加し、遊星式拡販装置で撹拌分散した。その後、水:エタノールが8:2になるように水及びエタノールで10wt%溶液に調整した。これをスプレー缶に充填し、更に噴射剤としてジメチルエーテル(DME)を充填し、チタンホワイトを含む固形分が7%のスプレータイプのサンプルを作成した。これを埃が溜まり、結露して乾燥したアルミサッシ上にスプレーした。乾燥後の塗布量は120g/mであった。乾燥後の剥離性は良好であり、埃はきれいに取れていた。
【0034】
比較例1
ポリビニルピロリドン(K−90、ナカライテクス製)をイオン交換水に溶解して15wt%溶液を作成した。これを実施例1と同様にアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥後は接着しており剥がすことはできなかった。
【0035】
比較例2
実施例1と同様にしてケン化度87〜89%のポリビニルアルコール(クラレ製PVA235)の水溶液を作成した〔溶液粘度:5400mPa・s〕。これを埃が溜まり結露して乾燥したアルミサッシ上に垂らし展延した。乾燥後の塗布量は115g/mであった。乾燥後の剥離性は良好であったが、埃はきれいにとれなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルアルコール(ケン化度は90モル%以上)及びセルロース誘導体から選択される水溶性高分子を含有することを特徴とする、清浄対象体上に適用・乾燥後に可剥離性被膜を形成し得る、前記被膜の剥離により前記洗浄対象体を清浄可能なパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項2】
前記セルロース誘導体が、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシエチルメチルセルロースである、請求項1記載のパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項3】
更に、無機充填剤を含有する、請求項1又は2記載のパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項4】
前記無機充填剤が、親水性シリカ、チタンホワイト、炭酸カルシウム又は酸化アルミニウムである、請求項3記載のパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項5】
溶媒が、水又はアルコール系溶媒或いはこれらの混合溶剤である、請求項1〜4のいずれか一項記載のパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項6】
前記水溶性高分子100重量部に対して前記無機充填剤0〜250重量部含む、請求項1〜5のいずれか一項記載のパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項7】
噴射剤と共に容器内に封入されたエアゾール噴射型としての、請求項1〜6のいずれか一項記載のパック型家庭用水性清浄剤。
【請求項8】
前記噴射剤がLPG又はDME或いはこれらの混合物である、請求項7記載のパック型家庭用水性清浄剤。

【公開番号】特開2007−217506(P2007−217506A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38260(P2006−38260)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000004020)ニチバン株式会社 (80)
【Fターム(参考)】