説明

パック用剤

【課題】使用時の混合での溶解性または分散性に優れ、シート材等の力を借りずとも皮膚上に静止できる程度の粘性を確保できる含水粘性組成物作成用剤を提供する。
【解決手段】2以上の剤を有し、前記2以上の剤を混合すると二酸化炭素が発生して前記二酸化炭素を保有する含水粘性組成物が得られる含水粘性組成物作成用剤について、前記2以上の剤は、(1)第1剤:炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、第2剤:緩衝液を含む液状又は粘性の組成物、または、(2)第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、第2剤:酸を含む液状又は粘性の組成物、を含有するとともに、少なくとも1つの剤が増粘剤を含有するものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば2以上の剤を使用時に混合して二酸化炭素を発生させる含水粘性組成物を作成するような含水粘性組成物作成用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、二酸化炭素は、血行促進等に好適であることが知られ、様々な分野で利用されている。例えば、炭酸塩と酸を反応させて二酸化炭素を発生させ、この発生した二酸化炭素を利用するものが提案されている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−268828号公報
【特許文献2】特許第4659980号公報 特許文献1のパック化粧料は、炭酸塩と有機酸と発熱物質と泡安定剤とを配合することで、心地よい刺激と快適な温感を皮膚上に伝え、血行促進効果に優れるとされている。
【0004】
特許文献2の二酸化炭素含有粘性組成物は、炭酸塩及びアルギン酸ナトリウムを含有する含水粘性組成物と、酸を含む顆粒剤の組み合わせ等からなり、含水粘性組成物中で炭酸塩と酸を反応させて気泡状の二酸化炭素を含有する二酸化炭素含有粘性組成物を得るものである。これにより、部分肥満改善用化粧料、水虫、アトピー性皮膚炎、又は褥創の治療用医薬組成物として使用できるとされている。
【0005】
しかし、特許文献1のパック化粧料は、粘度が低く、それ単体で人体上に安定して静止できないものであった。このため、実施例にて、ベッド上にアルミシートを敷き、その上に試料を水と混和して塗布し、タオルを乗せた上にパネラーが仰向けに寝て評価されているように、タオル等が必要となるものであった。
【0006】
また、特許文献2の二酸化炭素含有粘性組成物は、顆粒と含水粘性組成物を使用時に混合することで、ジェル等の形態で利用でき、それ単体で人体上に安定して静止できるものの、使用性に課題の残るものであった。すなわち、顆粒を用いるために万遍なく混合することが困難であり、混合状態にムラが出やすいという課題が残っていた。しかも、混合するのは使用者自身(すなわち顧客)であるため、棒などを用いて丁寧に万遍なく撹拌することを徹底することもできず、使用者によって混合後の状態が異なるという問題を解消する手段がなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、上述した問題点に鑑み、使用時の混合での溶解性または分散性に優れ、シート材等の力を借りずとも皮膚上に静止できる程度の粘性を確保できる含水粘性組成物作成用剤を提供し、利用者の満足度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、2以上の剤を有し、前記2以上の剤を混合すると二酸化炭素が発生して前記二酸化炭素を保有する含水粘性組成物が得られる含水粘性組成物作成用剤であって、前記2以上の剤は、(1)第1剤:炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、第2剤:緩衝液を含む液状又は粘性の組成物、または、(2)第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、第2剤:酸を含む液状又は粘性の組成物、を含有するとともに、少なくとも1つの剤が増粘剤を含有する含水粘性組成物作成用剤であることを特徴とする。
【0009】
前記緩衝液は、乳酸緩衝液、クエン酸緩衝液、クエン酸‐リン酸緩衝液、酒石酸緩衝液、リンゴ酸緩衝液、コハク酸塩緩衝液、グリシン‐塩酸緩衝液、および、酢酸緩衝液から選択される少なくとも1つを含有することができる。その中でも、前記緩衝液は、乳酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酒石酸緩衝液、およびリンゴ酸緩衝液から選択される少なくとも1つを含有するものとすることができる。また、緩衝液は、水分量55%以下のものを用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
この発明により、使用時の混合での溶解性または分散性に優れ、シート材等の力を借りずとも皮膚上に静止できる程度の粘性を確保できる含水粘性組成物作成用剤を提供し、利用者の満足度を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明者は、2以上の剤を使用時に混合する作業を専門家ではない一般顧客が行っても容易にムラなく混合できるように、溶解性または分散性の高い含水粘性組成物作成用剤を提供するべく鋭意研究を重ねた。そして、炭酸塩(重炭酸塩を含む)及び緩衝液を用いること、これらをそれぞれ含有する第1剤および第2剤は全て液状又は粘性のものを用いることで、顆粒よりも格段に高い溶解性または分散性が得られる本発明を得た。なお、緩衝液は、酸と、この酸に組み合わせて水素イオンに対する緩衝能を有する塩基性物質との分離状態で第1剤と第2剤に分けて用いてもよい。
【0012】
さらに、本発明者が使用時に混合して実用に耐えるものを鋭意研究したところ、混合後の含水粘性組成物について、人の皮膚に塗布した際に皮膚上にある程度静止させようとすると、ある程度の粘性を確保しなければならない問題や、二酸化炭素の量が多いと、用時調製後の含水粘性組成物(ゲル状の化粧料)の中に多くの気体が含有されて粘度が低下する傾向が見られるという問題が生じた。
【0013】
本発明は、少なくとも第1剤と第2剤とを有し、使用時に全ての剤(第1剤と第2剤の2つの場合は2つ)を混合するものである。第1剤と第2剤の少なくとも一方、あるいは第3剤に増粘剤が含まれている。
【0014】
第1剤と第2剤は、(1)第1剤:炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、第2剤:緩衝液を含む液状又は粘性の組成物、を有するものか、あるいは、(2)第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、第2剤:酸を含む液状又は粘性の組成物、を有するものである。
【0015】
第1剤および第2剤の少なくとも一方に増粘剤を含有する場合には、次の組み合わせがある。
<組み合わせ1>
第1剤:炭酸塩および増粘剤を含む粘性の組成物
第2剤:緩衝液を含む液状の組成物
<組み合わせ2>
第1剤:炭酸塩を含む液状の組成物
第2剤:緩衝液および増粘剤を含む粘性の組成物
<組み合わせ3>
第1剤:炭酸塩および増粘剤を含む粘性の組成物
第2剤:緩衝液および増粘剤を含む粘性の組成物
<組み合わせ4>
第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩と増粘剤を含む粘性の組成物、
第2剤:酸を含む液状の組成物
<組み合わせ5>
第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含む液状の組成物、
第2剤:酸と増粘剤を含む粘性の組成物
<組み合わせ6>
第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩と増粘剤を含む粘性の組成物、
第2剤:酸と増粘剤を含む粘性の組成物
【0016】
<炭酸塩>
炭酸塩は、酸と反応して二酸化炭素を発生するためのものであり、通常に医薬部外品や化粧品分野において皮膚外用剤の成分として用いられるものを使用できる。
従って、炭酸塩は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、セスキ炭酸カルシウム等からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
炭酸塩は、上記の中でも水への溶解度が高いものが好ましく、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等とすることが好ましい。
【0017】
<酸>
酸は、基本的には炭酸塩と混合したときに二酸化炭素を発生する酸であり、医薬部外品や化粧品分野において皮膚外用剤の成分として用いられるものを使用できる。具体的には、無機酸としてリン酸や塩酸等を用いることができ、有機酸としてアクリル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、アゼライン酸、β−アラニン、安息香酸、イソ吉草酸、イソ酪酸、ギ酸、吉草酸、クエン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルタル酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、シュウ酸、乳酸、バルビツル酸、P−ヒドロキシ安息香酸、ピメリン酸、フマル酸、プロピオン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マロン酸、酪酸、リンゴ酸、レブリン酸等からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができ、また、これらの塩を用いることができる。
酸は、中でもアスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸が好ましく、その中でも酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸がより好ましく、特に乳酸が好ましい。
また、酸は、水への溶解度を考えると、液体の酸が望ましい。この観点からは、例えば、アクリル酸、ギ酸、酢酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、乳酸等が好ましい。
また、酸は、化粧品に使用することを考えると、刺激や臭いの面で障害がある酸は好ましくない。この観点からは、刺激や臭いの面で障害の無い酸、例えば乳酸が最適と考えられる。
この乳酸には、L体、D体、DL体といった光学異性体が存在する。L体もD体も融点約53℃の固体だが、DL体のみ融点が16.8で、常温で粘りけのある液体として存在する。よって、乳酸は、L体、D体、DL体のいずれでも使用可能であるが、特にDL体の乳酸が好適である。
【0018】
<塩基性物質>
塩基性物質は、酸が水素イオンに対して緩衝能を有するための条件をクリアする塩基性物質で、通常に医薬部外品や化粧品分野において皮膚外用剤の成分として用いられるものを使用できる。この塩基性物質は、例えば、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、クエン酸三ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、グリシン、リン酸ナトリウムからなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
この塩基性物質は、混合後の含水粘性組成物の粘度を下げずに酸を添加するために、溶解度が高く50%以上の水溶液が調製できるものが好ましい。このため、塩基性物質は、例えば液体である乳酸ナトリウムが好ましい。また、保湿性の観点から見ると、この塩基性物質は、乳酸ナトリウムや乳酸カリウムが好ましい。
【0019】
<緩衝液>
また、主に塩基性物質と酸からなる緩衝液は、炭酸塩と混合されるものであるため、炭酸よりも強い酸である必要がある。このため、緩衝液は、塩酸‐塩化カリウム緩衝液、グリシン‐塩酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、クエン酸‐リン酸緩衝液、乳酸緩衝液、酒石酸緩衝液、リンゴ酸緩衝液、コハク酸緩衝液、等が好ましく、乳酸および乳酸塩の少なくとも一方を用いた緩衝液が好ましい。また、緩衝液は、水分量55%以下のものが好ましく、その中でも水分量15%〜50%のものがより好ましく、さらには、緩衝液が乳酸緩衝液の場合に乳酸ナトリウム/(乳酸+乳酸ナトリウム)の重量%が10%〜90%(pH3〜5)を想定すると、水分量16.68%〜47.5%のものがより好ましい。また、緩衝液は、pH3〜5に調整することが好ましく、pH3〜4に調整することがより好ましい。
【0020】
<増粘剤>
増粘剤は、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
増粘剤としての天然高分子は、カラギーナン、寒天、クインスシード、グアガム、マンナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、デキストラン、ヒアルロン酸、プルラン、コラーゲン、ゼラチン等からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
増粘剤としての半合成高分子は、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルエチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルスターチ及びその塩類、結晶セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、粉末セルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
増粘剤としての合成高分子は、カルボキシビニルポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウムメタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メタアクリル酸−アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸−メタアクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタアクリル酸メチルコポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー等からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
増粘剤としての無機物は、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイト等からなる群の中から選ばれる1種または2種以上とすることができる。
【実施例】
【0021】
以下、この発明の実施例について具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。まず、表1から表5を用いて、本発明の実施例1〜15を示す。この本発明の実施例1〜15は、第1剤と第2剤を撹拌混合して、含水粘性組成物として化粧料(特にパック用の化粧料)を作成するものである。
【0022】
表1に示す配合例A〜Eの第1剤と、表2に示す配合例1〜8の第2剤を予め作成し、表3〜表5に示す実施例1〜15の配合にて第1剤と第2剤をそれぞれ撹拌混合し、評価を行った。表2に示す配合例1〜3の乳酸は、いずれもDL体を用いている。また、配合例8は、参考のために第2剤を顆粒状の組成物とした例である。
【0023】
<評価1:発泡性>
攪拌混合前の体積から撹拌混合後の体積の増加率を、次の4段階で評価した。
◎:70%以上
○:50〜70%
△:30〜50%
×:30%以下
【0024】
<評価2:気泡の持続性>
攪拌混合後1分後の体積から1時間後の体積の減少率を、次の4段階で評価した。
◎:30%以下
○:30〜50%
△:50〜70%
×:70%以上
【0025】
<評価3:第2剤の溶解性または分散性>
第1剤に第2剤を撹拌混合した際の第2剤の溶解性または分散性を、次の4段階で評価した。
◎:よく溶ける
○:溶ける
△:溶けにくい
×:溶けない
なお、△(溶けにくい)は、解け残って塊が残る状態とした。
【0026】
<評価4:含水粘性組成物の垂れ落ち>
第1剤と第2剤を撹拌混合して得た4gの含水粘性組成物を、略水平に置いた透明なアクリル板の上面に塗布面積9cmに渡ってほぼ均一に塗布した後、アクリル板を略水平状態から60℃に傾けて30分間静置し、含水粘性組成物の垂れ落ちを目視で確認し、次の4段階で評価した。
◎:垂れない(0.5cm以下)、
○:ほとんど垂れない(0.5cm〜1cm)、
△:少し垂れる(1cm〜2cm)、
×:垂れる(2cm以上)
【0027】
<評価5:刺激感>
専門パネラー(3名)が各含水粘性組成物を顔面に塗布したときの刺激感を、次のようにして3段階で評価した。
◎:なし
△:僅かに感じる
×:強く感じる
なお、2人以上が評価した刺激感を各含水粘性組成物の刺激感とした。また、それぞれのパネラーが全て異なった評価の場合は、「△」の刺激感とした。
【0028】
<評価6:総合評価>
各評価をもとに、総合評価を次のように4段階で評価した。
◎:全評価項目で◎
○:◎が2つ以上
△:×が無く、◎もしくは○が1つ以上
×:上記以外
【0029】
<評価7:二酸化炭素吸収による皮膚の反応>
被験者(3名)の左腕前腕部内側に外用剤を塗布し、塗布の5分後に塗布部分を確認して、次の4段階で評価した。
◎:顕著な反応
○:中程度の反応
△:僅かな反応
×:反応を認めず
【0030】
【表1】

【0031】
【表2】

【0032】
【表3】

【0033】
【表4】

【0034】
【表5】

【0035】
表3の試験例1に示すように、実施例1〜5では、第2剤の配合を固定して第1剤の配合を変化させた。これらの実施例1〜5は、いずれも良い結果(発泡性および発泡の持続性の評価が、全て◎か、◎と○の1つずつという結果)が得られた。このため、以降の表4および表5での試験例2,3においては、第1剤の配合を配合例Aに固定して配合の異なる複数種類の第2剤とそれぞれ撹拌混合を行っている。なお、試験例2,3において、第1剤に配合例A以外の配合例B〜Eを用いても、同様の結果が得られると考えられる。
【0036】
表4の試験例2に示すように、実施例1および実施例6〜15では、いずれも第2剤の溶解性または分散性に良好な結果が得られた。顆粒による配合例8を用いた参考例1と比較すると、その差は顕著である。このように、顆粒(細粒、粉末)の酸を用いずに、液状または粘性の緩衝液を用いることで、顆粒を用いる場合と比較して非常に良好な溶解性または分散性が得られた。
【0037】
この試験結果に示すように、乳酸緩衝液(実施例1,6,7)、クエン酸緩衝液(実施例8)、酒石酸緩衝液(実施例9)、リンゴ酸緩衝液(実施例10)、またはコハク酸緩衝液(実施例11)を用いることで、優れた溶解性または分散性を有する含水粘性組成物作成用剤が得られた。
【0038】
この中でも、乳酸緩衝液(実施例1,6,7)、クエン酸緩衝液(実施例8)、酒石酸緩衝液(実施例9)、またはリンゴ酸緩衝液(実施例10)を用いることが、含水粘性組成物の垂れ落ちの少なさから好ましく、中でも乳酸緩衝液(実施例1,6,7)、またはリンゴ酸緩衝液(実施例10)がより好ましく、さらに乳酸緩衝液(実施例1,6)がより好ましい。
【0039】
また、第2剤の溶解性または分散性と含水粘性組成物の垂れ落ちに刺激感も含めた総合評価からは、乳酸緩衝液(実施例1,6,7)、酒石酸緩衝液(実施例9)、またはリンゴ酸緩衝液(実施例10)を用いることが好ましく、その中でも、乳酸緩衝液(実施例1,6,7)、またはリンゴ酸緩衝液(実施例10)がより好ましい。乳酸緩衝液を用いる場合、乳酸塩の重量比%が乳酸と乳酸塩の重量の総量に対して約10%〜70%が好ましく、30〜50%がより好ましい。
【0040】
また、緩衝液の水分量(各表における精製水の量)は、55%以下のもので良い結果が得られており、その中でも50%以下のものがより良く、さらに15%〜50%のものがより良く、16.68%〜47.5%がより良いと言える。
【0041】
表5の試験例3は、最も好適であった配合例1,Aを用いて、それぞれの配合比率を変化させた結果である。試験結果に示すように、含水粘性組成物の垂れ落ち、刺激感、および二酸化炭素吸収による皮膚の反応の総合評価から、炭酸塩と増粘剤を有する第1剤の重量部15に対して、乳酸緩衝液を含有する第2剤の重量部は0.5〜1.5程度が好ましい。
【0042】
なお、これらの表3〜表5の実施例1〜15の第1剤と第2剤を撹拌混合して得られる含水粘性組成物は、いずれもpHが7〜4の範囲内となるように調整されている。すなわち、含水粘性組成物のpHが7〜4の範囲内となるように、第1剤と第2剤の各配合、および第1剤と第2剤の分量を調整することが好ましい。
【0043】
次に、表6から表8を用いて、本発明の実施例16〜24を示す。この実施例16〜24は、酸として乳酸を用い、酸と組み合わせて緩衝液となる塩基性物質として乳酸塩(乳酸ナトリウム)を用い、緩衝液として乳酸緩衝液を用いて、増粘剤も含めて第1剤と第2剤での配合割合を変化させたものである。この実施例16〜24も、第1剤と第2剤を撹拌混合して、含水粘性組成物として化粧料(特にパック用の化粧料)を作成するものである。
【0044】
表6に示す配合例F〜Iの第1剤と、表7に示す配合例1,9〜14の第2剤を予め作成し、表8に示す実施例16〜24の配合にて第1剤と第2剤をそれぞれ撹拌混合し、評価を行った。表7に示す配合例1,9〜14の乳酸は、いずれもDL体を用いている。
【0045】
【表6】

【0046】
配合例Fは、炭酸塩および増粘剤を含む粘性の組成物であり、配合例Cを簡便にし、やや薄めたものである。
配合例Gは、酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩と増粘剤を含む粘性の組成物である。
配合例Hは、炭酸塩を含む液状の組成物である。
配合例Iは、酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含む液状の組成物である。
【0047】
この表6に示すように、第1剤に乳酸ナトリウム(酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質)を組み合わせても特に大きな問題は無い。また、第1剤に増粘剤が存在しなくても製剤としては特に問題ない。
【0048】
【表7】

【0049】
配合例1は、緩衝液を含む液状の組成物である。
配合例9,10,13は、緩衝液および増粘剤を含む粘性の組成物である。
配合例11は、酸を含む液状の組成物である。
配合例12,14は、酸と増粘剤を含む粘性の組成物である。
【0050】
この表7の配合例9と配合例10に示すように、耐酸耐塩性増粘剤(実施例では、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸ナトリウム)を用いれば、緩衝液も増粘できる。
【0051】
また、第2剤に増粘剤を含む場合は、耐酸性増粘剤であってもpHが高い方が好ましく、増粘を考えて例えばpH2.5以上が好ましく、特にpH3以上が好適である。
【0052】
【表8】

【0053】
<組み合わせ1>に対応するものが、実施例16である。
<組み合わせ2>に対応するものが、実施例21および実施例23である。
<組み合わせ3>に対応するものが、実施例17および実施例18である。
<組み合わせ4>に対応するものが、実施例19である。
<組み合わせ5>に対応するものが、実施例22および実施例24である。
<組み合わせ6>に対応するものが、実施例20である。
【0054】
評価1:発泡性、評価2:気泡の持続性、評価3:第2剤の溶解性または分散性、評価4:含水粘性組成物の垂れ落ち、評価5:刺激感、評価6:総合評価、および、評価7:二酸化炭素吸収による皮膚の反応は、上述した実施例1から15での評価方法により評価した。
【0055】
この実施例16〜24に示すように、炭酸塩と緩衝液を第1剤と第2剤に分けて含有する場合と、酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含有する第1剤と酸を含有する第2剤を用いる場合のいずれの場合でも良好な結果が得られた。
【0056】
また、増粘剤は、第1剤と第2剤の一方あるは両方に含有させても良好な結果が得られた。特に、実施例1,17,18,20に示すように、炭酸塩を含む第1剤か、第1剤と第2剤の両方に増粘剤を含有させた方が、良好な結果が得られた。例えば、実施例16より第1剤の増粘剤の量が多い実施例1の方が、外用剤の垂れ落ちについての評価がやや高くなっている。
【0057】
また、実施例17、実施例18に示すように、第1剤の増粘剤の量を減らしても、粘性のある第2剤と併用すれば、良好な結果が得られた。
【0058】
また、今回使用した2種類の増粘剤(ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースとステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸ナトリウム)には、各評価項目において有意な差異が見られなかった。
【0059】
また、実施例19と実施例16、実施例20と実施例17には大きな差異が見られないことからわかるように、酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質は、第1剤に含まれていても特に問題なく発明の効果を得ることが出来た。
【0060】
また、実施例21に示すように、今回の配合例9における増粘剤の量では、第1剤と第2剤を撹拌混合して得られる含水粘性組成物における増粘剤の総量が足りていない。よって気泡の持続性、溶解性または分散性、外用剤の垂れ落ち、二酸化炭素吸収による皮膚の反応については、やや不満の残る結果となった。
【0061】
実施例23は、実施例21の難点を解決する為に第2剤の増粘剤量を倍増したものであり、これによって良好な結果となった。なお、ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸ナトリウムのほうが高濃度に増粘剤を配合しやすかった為、増粘剤を変更している。
【0062】
従って、第1剤と第2剤の一方または両方に含有される増粘剤の総量は、第1剤と第2剤の総量に対して、1%〜10%が好ましく、1.4%〜7.6%がより好ましく、3%〜5%が好適である。
【0063】
実施例22、実施例24は、最終的な含水粘性組成物としての評価が実施例21、実施例23とそれぞれ同等であった。しかし、実施例22、実施例24は、第2剤のpHが低いため、やや増粘しにくい。第2剤に増粘剤を含む場合は、耐酸性増粘剤と言えども、pHは高いほうが良く、増粘だけを考れば、pHは2.5以上が好ましく、特にpH3以上が好適である。従って、酸に乳酸を使用する場合は、第2剤に乳酸ナトリウムを併用するほうが好適である(ほかの酸の場合はこの限りではない)。
【0064】
また、第1剤の炭酸塩の量は、第1剤と第2剤の総量の10%以下が好ましく、0.5%〜5%がより好ましく、1〜3%がさらに好ましい。
【0065】
また、緩衝液を使用する場合、第2剤の緩衝液の量は、第1剤と第2剤の総量の15%以下が好ましく、1〜11%がより好ましく、2〜8%がさらに好ましく、3〜6%が好適である。
【0066】
また、第1剤における酸と組み合わせて緩衝液となる塩基性物質の量は、第1剤と第2剤の総量の5%以下が好ましく、3.5%以下がより好ましく、0.1〜2%がさらに好ましい。
【0067】
また、第2剤の酸の量は、第1剤と第2剤の総量の10%以下が好ましく、0.3〜8%がより好ましく、2〜5%がさらに好ましい。
【0068】
次に、表9から表10を用いて、本発明の実施例25〜32を示す。この実施例25〜32は、酸として乳酸、クエン酸、酒石酸、またはアスコルビン酸を用い、酸と組み合わせて緩衝液となる塩基性物質として乳酸塩(乳酸ナトリウム)またはリンゴ酸塩(リンゴ酸二ナトリウム)を用い、緩衝液としてこれらの酸と塩基性物質による緩衝液を用いて測定したものである。この実施例25〜32も、第1剤と第2剤を撹拌混合して、含水粘性組成物として化粧料(特にパック用の化粧料)を作成するものである。
【0069】
上述した表1に示す配合例Aの第1剤と、表9に示す配合例15〜22の第2剤を予め作成し、表10に示す実施例25〜32の配合にて第1剤と第2剤をそれぞれ撹拌混合し、評価を行った。表10に示す配合例15〜16,20〜22の乳酸は、いずれもDL体を用いている。
【0070】
【表9】

【0071】
【表10】

この表10の実施例25に示すように第2剤に酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質が含まれていないものよりも、他の実施例の方が刺激スコアが良いため、酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質を第2剤に含有することが好ましい。
実施例26は良好な結果であった。
【0072】
実施例27、実施例28は、第2剤に含まれる水分量が多いために含水粘性組成物の粘度がやや低く、それに起因して気泡の持続性と外用剤の垂れ落ちがやや悪い結果となっている。しかし、使用性に大きな問題は無く、この配合でも利用することができる。
【0073】
また、実施例29に示すように、水への溶解度のやや低い酸(アスコルビン酸)を用いると、第2剤に含まれる水分量がさらに多いため含水粘性組成物の粘度をより下げる結果となるが、実施例30に示すように他の酸(乳酸)と併用することで、良好な結果を得ることができる。
【0074】
また、実施例31に示すように、第2剤に配合する酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質は、2種以上組み合わせても特に問題なく利用できる。
また、実施例32は、第2剤に含まれる水分量が多いため、含水粘性組成物の粘度がやや低く、それに起因して気泡の持続性と外用剤の垂れ落ちがやや悪い結果となっている。しかし、使用性に大きな問題は無く、この配合でも利用することができる。
【0075】
以上に説明したように、2以上の剤を有し、前記2以上の剤を混合すると二酸化炭素が発生して前記二酸化炭素を保有する含水粘性組成物が得られる含水粘性組成物作成用剤に関して、炭酸塩と反応して二酸化炭素を発生させるための酸ないし緩衝液を含有する第2剤を顆粒ではなく液状または粘性の組成物とすることで、混ぜやすく、溶解性または分散性の良好な含水粘性組成物作成用剤を得ることができる。また、顆粒を用いていないため、第1剤と第2剤の攪拌混合の際に短時間で容易に調整できる。しかも、顆粒を用いていないため、皮膚に滑らかに塗布することができ、滑らかな使用感の化粧料を提供できる。
【0076】
また、従来例の特許第4659980号公報の顆粒を用いるタイプは、使用時に顆粒の酸をどの程度溶解できたか判別しづらく、均一に溶解できたか不明なまま顧客が使用しなければならないが、本発明では溶解した緩衝液(酸が含まれる)を利用するため、確実に均一に溶解した状態で使用できる。すなわち、従来例であり得るように酸が溶解しきれていない状態で皮膚に塗布するといったことを防止できる。
【0077】
また、従来のように顆粒を用いた場合には濡れた手や水場などで使用すると顆粒が一部溶解する恐れがあったが、液状または粘性の緩衝液を用いたため、濡れた手でも問題なく使用することができる。
【0078】
また、従来のような顆粒では液状美容成分を加えることができないが、液状または粘性の組成物を利用することで、液状美容成分を加えることができ、高い美容効果の得られる化粧料を提供できる。
【0079】
また、炭酸塩と反応して二酸化炭素を発生するための酸を緩衝液としたことで、酸が多いと反応性が高まるが刺激が高くなりすぎ、逆に酸が少ないと刺激性を適度に低下できるが反応性が低くなってしまうという相反する問題を解決でき、反応性を確保しつつ刺激性を低下させて利用者に良好な使用感を与えることができる。また、炭酸塩と反応させる酸を緩衝液としたことで、種々の増粘剤を利用でき、適切な粘性を容易に確保できるため、皮膚に厚く塗布することができる。
【0080】
使用時は、混ぜやすい第1剤と第2剤を混合するだけで、簡単に含水粘性組成物を得られるため、一般顧客でも容易に利用することができる。また、サロンや医院といったサービス施設でも、サービス者が第1剤と第2剤を撹拌混合し、得られた含水粘性組成物を顧客の皮膚に塗布し、所定時間の後に洗顔等によって含水粘性組成物を除去するサービスを容易に行うことができる。緩衝液(若しくは酸)を含有する第2剤の溶解性または分散性が良好であるため、サービス員に熟練の必要がなく、安定した品質でのサービスを容易に行うことができる。
【0081】
また、pHの低下を抑えてアルミが反応しない(溶けない)ようにできるため、アルミパウチ等のアルミ製の容器に第1剤と第2剤(特に第2剤)を保存することができる。これにより、アルミパウチ等の第1容器と第2容器にそれぞれ第1剤と第2剤を1回使用分量ずつ入れておき、使用時に両容器から両剤を出して撹拌混合して利用することができる。
【0082】
また、増粘剤として、顆粒の酸を用いた従来例の特許第4659980号公報と同様のアルギン酸ナトリウムを用いることも可能であるが、表3〜表5の試験例に示したように、アルギン酸ナトリウムを用いずに他の増粘剤であるカラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム等も問題なく利用できる。従って、増粘剤の選択に対する自由度が高く、様々な増粘剤を用いた含水粘性組成物用材料および含水粘性組成物を提供できる。
【0083】
なお、以上の実施例では、ゲル状の含水粘性組成物が得られるようにしたが、これに限らず、クリーム状やジェル状など、皮膚上に塗布してたれ落ちずに利用できる適宜の形態の含水粘性組成物となるように第1剤および第2剤を調整してもよい。
【0084】
また、撹拌混合後の含水粘性組成物は、顔等の塗布部に単体で直接塗布することに限らず、不織布等のシート材に塗布してから含水粘性組成物が皮膚に接触するように皮膚上に載せて利用してもよい。
【0085】
また、上記の実施例で得られる含水粘性組成物作成用剤(第1剤および第2剤)は、撹拌混合した含水粘性組成物を顔等に塗布してパックとして利用するものであるが、これに限らず、二酸化炭素が有効な種々の化粧料や外用剤に利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
この発明は、化粧料として利用することができ、特に顔等の皮膚に塗布するパック料に利用することができる。その他にも、医薬品や医薬部外品における各種の外用剤にも利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の剤を有し、前記2以上の剤を混合すると二酸化炭素が発生して前記二酸化炭素を保有する含水粘性組成物が得られる含水粘性組成物作成用剤であって、
前記2以上の剤は、
(1)第1剤:炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、
第2剤:緩衝液を含む液状又は粘性の組成物、
または、
(2)第1剤:酸に組み合わせて緩衝液になる塩基性物質と炭酸塩を含む液状又は粘性の組成物、
第2剤:酸を含む液状又は粘性の組成物
を含有するとともに、少なくとも1つの剤が増粘剤を含有する
含水粘性組成物作成用剤。
【請求項2】
前記緩衝液は、
乳酸緩衝液、クエン酸緩衝液、クエン酸‐リン酸緩衝液、酒石酸緩衝液、リンゴ酸緩衝液、コハク酸塩緩衝液、グリシン‐塩酸緩衝液、および、酢酸緩衝液から選択される少なくとも1つを含有する
請求項1記載の含水粘性組成物作成用剤。
【請求項3】
前記緩衝液は、水分量55%以下であることを特徴とする
請求項1または2記載の含水粘性組成物作成用剤。
【請求項4】
前記第1剤と前記第2剤は、
(1)第1剤:炭酸塩と増粘剤を含む粘性の組成物、
第2剤:緩衝液を含む液状又は粘性の組成物
である
請求項1、2または3記載の含水粘性組成物作成用剤。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の含水粘性組成物作成用剤を使用し、
前記2以上の剤を混合して含水粘性組成物を作成する
含水粘性組成物作成方法。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1つに記載の含水粘性組成物作成用剤を使用し、
前記2以上の剤を混合して含水粘性組成物を作成し、
作成した含水粘性組成物を顧客の皮膚に塗布し、
所定時間経過後に前記含水粘性組成物を前記顧客の皮膚から除去する
含水粘性組成物利用方法。
【請求項7】
前記第1剤と前記第2剤の総量に対して、
前記第1剤と前記第2剤の一方または両方に含有される増粘剤の総量が1%以上であり、
前記第1剤の炭酸塩の量が10%以下であり、
前記第1剤の緩衝液の量が15%以下であるか、前記第1剤の塩基性物質の量が5%以下で前記第2剤の酸の量が第1剤と第2剤の総量の10%以下である
請求項1から4のいずれか1つに記載の含水粘性組成物作成用剤。

【公開番号】特開2013−63944(P2013−63944A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−51258(P2012−51258)
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【特許番号】特許第5159967号(P5159967)
【特許公報発行日】平成25年3月13日(2013.3.13)
【出願人】(300018150)株式会社ミリオナ化粧品 (4)
【Fターム(参考)】