パッケージの完全性を示す特徴を有する再封可能な封止部
【課題】容器の頂部を形成し、容器の中身へのアクセスを得るためのアクセス開口部を画定するフラップを有する薄膜層を備える再封可能なパッケージ完全性封止部を提供すること。
【解決手段】封止パネルは薄膜層のフラップを完全にカバーする。封止パネルを薄膜層に付着させるため、剥離可能な接着剤が薄膜層および封止パネルのいずれか一方または両方に塗布される。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって薄膜層から剥離可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときにアクセス開口部が封止されるように頂部に対して再閉鎖可能である。転写可能な材料の塗料が封止パネルまたは薄膜層上に塗布され、封止パネルが最初に薄膜層から後方に引かれたときに、それぞれその間で転写可能であり、封止部が以前に開放されたことが視覚的に示される。
【解決手段】封止パネルは薄膜層のフラップを完全にカバーする。封止パネルを薄膜層に付着させるため、剥離可能な接着剤が薄膜層および封止パネルのいずれか一方または両方に塗布される。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって薄膜層から剥離可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときにアクセス開口部が封止されるように頂部に対して再閉鎖可能である。転写可能な材料の塗料が封止パネルまたは薄膜層上に塗布され、封止パネルが最初に薄膜層から後方に引かれたときに、それぞれその間で転写可能であり、封止部が以前に開放されたことが視覚的に示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、品物を貯蔵するパッケージ用の再封可能な封止部に関し、より詳細には、パッケージ完全性表示部を有するパッケージ用の再封可能な封止部に関する。
【背景技術】
【0002】
クッキーおよび他のスナックなど食品用の幾つかの容器は、通常、外側包装体を備える。容器の一タイプでは、包装体がフレームを取り囲み、食品を保持し食品を損傷から保護するトレイの働きをする。他の食品は、熱成形トレイなどプラスチックトレイに詰められ、ある種の蓋をする材料を使用してその頂部が封止される。食品容器封止部の技術分野における最近の進歩の1つには、参照により本明細書に組み込まれている、特許文献1で開示された再封可能な封止部が含まれる。この特許では再封可能な封止パネルによってカバーされるアクセス開口部を有する、容器の頂部を形成する包装体が開示されている。
【0003】
包装技術分野では、多様な方法を使用して、パッケージが以前に開放されたかどうか、またはパッケージの完全性が損なわれていないかどうかが示されてきたが、これは当技術分野でしばしば「不正開封防止機能」と呼ばれる。たとえば、特許文献2の拭取りティッシュの包装技術では、パッケージの完全性を示す手段は、パッケージが最初に開放される前は封止パネルの最初の一体的部分である1つまたは複数のインク層を有する不正開封防止タブを備える。このタブは、封止部が最初に開放されたときに、封止パネルからパッケージの頂部にインク層の1つと共に転着される。不正開封は、封止パネルがパッケージの頂部に再封止された後に、封止パネルと転着されたタブ上の像とのずれで示され、それが封止パネルの透明の外側層を通して見える。
【0004】
好ましくは食品を収容する容器またはパッケージ用の再封可能な封止部との使用に適した、再封可能な封止部のためのパッケージ完全性表示部に関する技術分野の改善が求められている。
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,918,532号
【特許文献2】米国特許第6,428,867号
【特許文献3】米国特許出願第11/500,497号
【特許文献4】米国特許出願第2005/0276525号
【特許文献5】米国特許出願第2006/0144911号
【特許文献6】米国特許出願第2006/0257599号
【特許文献7】米国特許出願第11/193,613号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は一般に、容器が最初に開放されたときに封止パネルと封止パネルの下に配置された薄膜層の間で転写されるインクまたはペイントなど材料の塗料の形態のパッケージ完全性表示部を有する、二重の材料から形成された容器用の再封可能な封止部に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一形態では、容器の頂部を形成し容器の中身へのアクセスを得るためのアクセス開口部を画定するフラップを有する薄膜層を備えるパッケージ完全性封止部を含む。封止パネルは薄膜層のフラップを完全にカバーする。封止パネルを薄膜層に付着させるための剥離可能な接着剤が封止パネルまたは薄膜層のいずれか一方または両方に塗布される。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって薄膜層から剥離可能であり、頂部に対して再閉鎖可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときにアクセス開口部が封止される。転写可能な材料の塗料は、薄膜層のアクセス開口部に隣接する封止パネルに面する表面上、または封止パネルの薄膜層に面する表面上のいずれか一方に配置される。塗料はそれぞれ薄膜層または封止パネルから、封止パネルまたは薄膜層に転写可能である。封止パネルが薄膜層から最初に後方に引っ張られたときに、塗料が付着した薄膜層または封止パネルの一部が移送されずに塗料の転写が生じて、封止部が前に開放されたことが視覚的に示される。封止パネルは、参照により本明細書に組み込まれている特許文献3に開示された容器など、容器の頂部を形成する多層材料の上層でもよく、または特許文献1の容器など、容器の頂部を形成する薄膜層上に貼り付けられる別個のラベルでもよい。さらに、封止パネルの周縁部は、線形またはジグザグパッケージなど非線形でもよい。
【0008】
有利には、転写可能な材料の塗料は、薄膜層または封止パネルとは異なる色またはパターンである。塗料が封止パネルに最初に塗布された場合、封止部が前に開放された形跡が、封止パネルに隣接する薄膜層に転写された塗料の部分的外形の形で観察可能になり、封止パネルが閉鎖時に容器の頂部に再付着されたときの封止パネルと薄膜層の僅かなずれによってその形跡が見える。封止パネルの周縁部がジグザグパターンなど非線形の場合、封止パネルと薄膜層の間のジグザグパターンの僅かなずれが、僅かにずれたパターンとして見える。
【0009】
パッケージ完全性を示す第2の証拠は、塗料が封止パネルまたは薄膜層から反対側の表面上の接着剤に転写され、または塗料材料と共に接着剤の薄膜層または封止パネルのいずれか一方から反対側の表面に転写されて生じる剥離強度低下効果による、封止部が前に開放されてから再封止された後の封止パネルと薄膜層の間の剥離強度低下の形で提供される。
【0010】
本発明は、本発明の他の形態では、第2の薄膜層に接着結合された第1の薄膜層を備える少なくとも1つの二重の材料を含むパッケージ完全性を示す封止部に関する。第1の切り取り線は、第1の切り取り線に沿って前記第1の薄膜層から分離された場合に第1の薄膜層を通るアクセス開口部を提供するための第1のパネルを画定する第1の薄膜層内に形成される。第2の層切り取り線を有する第2の薄膜層は第1のパネルを完全にカバーする封止パネルを画定する。封止パネルは、第1の薄膜層に剥離可能に付着され、封止パネルはアクセス開口部を露出するために第1の薄膜層から分離可能になされる。転写可能な材料の塗料は、前記封止パネルの第1の薄膜層に面する表面上、または封止パネルに面する第1の薄膜層上に存在して、パッケージの開放時に塗料の一部が第2の薄膜層と第1の薄膜層の間で転写され、封止パネルが第1の薄膜層から最初に剥離された後に、封止部が開放されたことが視覚的に示される。
【0011】
本発明は、本発明の他の形態では、外側層に接着結合された内側層を備え容器の頂部を形成する少なくとも1つの二重の材料を含む容器用のパッケージ完全性を示す封止部に関する。内側層は内側層パネルを有し、外側層は外側層内に形成され内側パネルを完全にカバーする封止パネルを有する。第1のパネルおよび封止パネルは互いに永久結合されて、容器内へのアクセス開口部を提供する。剥離可能な接着剤が、封止パネルを内側層に付着させるために、封止パネルおよび内側層のいずれか一方または両方に塗布される。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって内側層から剥離可能であり、頂部に対して再閉鎖可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときに開口部が封止される。転写可能な材料の塗料は、封止パネル、または封止パネルに面する内側層上に存在して、封止部の開放時に塗料の一部が封止パネルと内側薄膜層の間で転写され、封止パネルが内側層から最初に剥離された後に、封止部が開放されたことが視覚的に示される。
【0012】
本発明は、本発明の他の形態では、トレイ、および外側層に接着結合されトレイを覆う頂部を形成する内側層を備える少なくとも1つの二重の材料を含むパッケージ完全性を示す食品容器に関する。頂部はトレイに入れた食品へのアクセス用のアクセス開口部を提供するように形成される。内側層は第1のパネルを有し、外側層は外側層内に形成され第1のパネルを完全にカバーする封止パネルを有する。第1のパネルおよび封止パネルは互いに永久結合されて、容器内へのアクセス開口部を形成する。転写可能な材料の塗料は、外側層のアクセス開口部に隣接し内側層に面する表面上または封止パネルに面する内側層上のいずれか一方に存在する。剥離可能な接着剤が第1のパネルの外側周囲の内側層または封止パネルのいずれか一方または両方に塗布され、その上に存在して封止パネルを内側層に付着させる。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって内側層から剥離可能であり、頂部に対して再閉鎖可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときに開口部が封止され、封止部の最初の開放時に塗料の一部が外側層と内側層の間で転写されて、封止部が開放されたことが視覚的に示される。
【0013】
容器に入れる食品には、クッキー、クラッカー、ピーナツ、チーズ、薄切り肉、および半固体食品が含まれる。
【0014】
本発明の他の特徴および利点は、以下で見られる本発明の現時点で好ましい実施形態の詳細な説明に記載されており、またはその記載から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
特に図1〜6を参照すると、パッケージ完全性を示す特徴が組み込まれた封止部11を有するパッケージ10が示されている。パッケージ10は、頂部または上面14、側面16、下面(図示せず)、および圧着端部18、19を形成する、第1の内側薄膜層12および第2の外側薄膜層13を含む二重包装体を備える。内側薄膜層12および外側薄膜層13は、パッケージ10内に入れるべき食品など所望の製品を受けるための内部空間またはレセプタクルを画定するように、切断され、折りたたまれ、または他の方法で圧縮された高分子薄膜あるいは他の可撓性材料から形成される。パッケージ10を使用して、クッキー、クラッカー、キャンディー、または他の品目を貯蔵し配達することができる。外側薄膜層13はパッケージ10の中身を確認するための図形または他の印を含むことができる。
【0016】
有利には、内側薄膜層12は外側薄膜層13と同一の広がりを有するように形成され、外側薄膜層13に接着結合される。参照により本明細書に組み込まれている特許文献4に開示されているように、パッケージ10の製造中に、内側薄膜層12が第1の切り取り線20に沿って打抜かれ、外側薄膜層13が第2の切り取り線21に沿って打抜かれる。
【0017】
第1の切り取り線20はパネル22を画定する連続切り取り線として形成される。パネル22は内側薄膜層12の残りから分離されて、開口部24が露出され(図2a、4、および6)、それによってパッケージ10の中身へのアクセスが得られる。
【0018】
第2の切り取り線21は外側薄膜層13の封止パネル26を画定する。封止パネル26は開口部24に隣接する第1の切り取り線20の周辺を越えて延び、封止パネル26がパネル22の周囲を完全にカバーしそれを越えて延びるようになされる。
【0019】
内側薄膜層12に面する封止パネル26の側面には剥離可能な接着剤27が塗布され(図2a、3、5、および6)、封止パネル26をパネル22に隣接する位置で内側薄膜層12に剥離可能に固定することができるようになされる。別法として、または剥離可能な接着剤27に加えて、剥離可能な接着剤27をパネル22の外周に隣接する内側薄膜層12上に塗布することもできる。剥離可能な接着剤は再封止が可能な任意の感圧接着剤でもよく、限定的ではないが、参照により本明細書に組み込まれている特許文献5に開示された接着剤が含まれる。封止パネル26には接着剤27が塗布されないタブ30または他の把持形状部が設けられて、封止パネル26を内側薄膜層12から後方に剥離してパッケージ10を開放することができるようになされる。
【0020】
インクまたはペイントなど転写可能な材料28の塗料は、接着剤27の頂部上の封止パネル26の周縁部34上に配置され、または他の方法で印刷される。塗料28は包装技術分野で周知の適した転写可能なペイントまたはインクでもよく、限定的ではないが、参照により本明細書に組み込まれている特許文献6に開示されたものが含まれる。
【0021】
別法として、塗料28を接着剤27上ではなく封止パネル26に直接塗布することができる。接着剤27を塗料に隣接する封止パネルだけに、または塗料上にも塗布することができる。
【0022】
接着剤29は第2の切り取り線21付近の内側薄膜層12に沿って塗布される。接着剤29は、有利には、塗料28と封止パネル26の間の付着、および塗料28と接着剤27の間の付着よりも大きい接着剤29と塗料28の間の付着強度を有する限り、当技術分野で周知の任意の接着剤でもよい。以下により詳細に論じるように、封止部11が最初に開放されたときに、塗料28の一部が封止パネル26から内側薄膜層12の接着剤29でカバーされた部分に転写される。
【0023】
一代替実施形態では、内側薄膜層12に沿って接着剤29が塗布されない。その代わり、塗料28は内側薄膜層12との十分に強い付着を形成して、封止部11が最初に開放されると、塗料28の一部または全部が封止パネル26から内側薄膜層12に転写されるようになされる。
【0024】
図5および6で示したように、第1のパネル22は第1の切り取り線20に沿って内側薄膜層12の残りから分離され、パッケージ10を開放するために、封止パネル26が矢印32(図2aおよび5)で示した方向に後方に剥離されたときは封止パネル26に付着されたままである。パッケージの中身にアクセスし、パッケージ10を再封止することが望まれた後、図2bで示したように、封止パネルを内側薄膜層12のほぼ元の位置に再び貼り付けることができる。封止パネル26はパネル22の周辺を越えて延在するため、その上に配置された剥離可能な接着剤27によってパッケージ10とアクセス開口部24上を覆って位置付けられるパネル22との再封止が容易になる。
【0025】
さらに、封止パネル26が内側薄膜層12から離れるように剥離されて、パネル22が最初に分離されると、塗料28の一部、すなわち転写される塗料28aが封止パネル26から分離され、内側薄膜層12上に配置された接着剤29に残り、または付着される。有利には、塗料28の色がパッケージ10の上面の色と異なる色である。塗料28の残量が示されるが、あるいは塗料28が全て封止パネル26から内側薄膜層12に転写される。
【0026】
特に図2bを参照すると、封止パネル26がパッケージ10の頂部に再び貼り付けられた場合に、封止パネル26の内側薄膜層12に対する避けられないずれのために、転写された塗料28aの一部が見えて、パッケージ10が以前に開放されたことが示される。
【0027】
視覚的表示の他に、塗料28の接着剤29への転写による接着剤29の接着力低下効果によって、パッケージが以前に開放され再封止された後のパッケージ完全性についてさらに明らかになる。その結果、転写された塗料28aにより、塗料28aが転写された部分に沿って接着剤29の接着力が低下される。したがって、接着剤29の接着力低下部分を有する、以前に開放されたパッケージは、二度目以降には最初に開放されたときよりも簡単に開放される。
【0028】
パッケージ10の代替実施形態が図2cに示されており、同様の要素が100大きい数字で示されている。パッケージ110が部分平面図で示されているが、パッケージ110は、外側薄膜層内の切り取り線121がパッケージ10の線形切り取り線21ではなくジグザグパターンを有する以外は、パッケージ10と同一である。封止部111の他の特徴は全て封止部11と同一である。封止部11の最初の開放および再封止後に、転写された塗料128aが第2の切り取り線121のパターンとずれたジグザグパターンとして現れ、それによって封止部111が前に開放されたことが示される。
【0029】
次に図7〜12を参照すると、一代替実施形態では、パッケージ10と同様の要素は200大きくした数字で示されており、パッケージ210は、封止部211、頂部側面および圧着端部218、219を形成する薄膜層214を備える。薄膜層214は切り取り線220に沿って打抜かれる。封止パネル226はパッケージ210の上面に接着封止される。
【0030】
次に、特に図9および10を参照すると、図9はフラップ222を有する封止パネル226を示し、図10は、図を見やすくするために封止パネルを示さずに、封止部211が最初に開放される前の様々な層および表面を示す、パッケージ210の頂部を示す図である。転写可能な材料228の塗料は、塗料28がパッケージ10に塗布されたのと同様の方法で、最初に薄膜層212の開口部224の周囲に配置される。有利には、塗料228は、封止パネルがパッケージ210の頂部214上に配置された場合に、封止パネル226の剥離可能な接着剤227と直接接触状態になる薄膜層212の部分に塗布される。有利には、塗料228は薄膜層212に対して、塗料228と剥離可能な接着剤227の付着強度よりも弱い付着強度を有する。
【0031】
図8aおよび12で示したように、封止パネル226が最初に後方に引っ張られた場合に、塗料228の一部または全部、たとえば転写される塗料部分228aが薄膜層212から剥離可能な接着剤227に転写され、それによって、すでに転写された塗料228aでカバーされた接着剤227の部分の接着力が低下される。図8aで示したように、塗料228の封止パネル226への転写によって、封止パネル226がすでに剥離されたことを顧客に警告する視覚的な印が提供され、パッケージの完全性の印が提供される。さらに、パッケージ210が以前に開放された後に塗料228aが転写された接着剤227の接着力低下領域による、封止パネル226と薄膜層212の間の剥離強度の低下によってもパッケージの完全性が示される。塗料228をアクセス開口部224の周囲に部分的または全体に配置することができることを留意されたい。さらに、図8bで示したように、パッケージ210の頂部214を見たときに、封止パネル226の僅かなずれによって、観察可能な塗料228の一部を見ることによって視覚的な印が提供される。
【0032】
本発明による、パッケージ完全性を示す特徴を有するパッケージの追加の代替実施形態が図13〜18に示されている。図ではパッケージ10と同様の要素は300大きくした数字で示してある。図15および17で示したように、パッケージ310は、転写可能な材料の塗料が最初に薄膜層214に塗料されず、転写可能な材料328の塗料が、剥離可能な接着剤327を塗布する前に封止パネル326の周縁部334に最初に塗布される以外は、パッケージ210と同一である。有利には、反転印刷を使用して、塗料328を封止パネル326の後面に塗布することができる。有利には、塗料328の印刷層の一部が、塗料328と封止パネル326のラベル面ストックとの間の付着強度を弱めるように特別に処理される。
【0033】
パッケージ310が最初に開放されたときに、塗料328に付着された接着剤327の一部が封止ラベル325から薄膜層312に転写されて、パッケージ310の頂部に転写された塗料328aが形成される(図15〜18を参照)。その結果、図14bで示したように、転写塗料328aが、封止パネル326が平坦な位置に戻されたときに、封止パネル326と薄膜層312の僅かなずれによって見える、パッケージ310の頂部314上に視覚的な印を生成する。さらに、塗料328aと共に薄膜層312の頂部314に転写された接着剤327の一部である、接着剤327の一部が失われた封止パネル326の部分により、パッケージ310が最初に開放され再封止された後に、封止パネル326と薄膜層312の間の剥離強度が低下する。
【0034】
図1〜18では封止部11、111、211、および311を、パッケージ10、110、210、および310を画定する包装体の開口部を形成するものとして示し記載したが、封止部は、参照により本明細書に組み込まれている、特許文献7に開示されたものなど、再封可能な開口部を有する他のパッケージの頂部を形成することができ、したがって封止部は、トレイの頂部を覆う蓋材料として、封止パネルまたは層を有する熱成形トレイを覆う封止部を形成することができる。
【0035】
図19を参照すると、図1〜6の実施形態の要素と同様のものが400大きい数字で示されており、パッケージ410は側面416および端部461、462を形成する熱成形トレイ460を備える。内側薄膜層412および外側薄膜層413を含む二重薄膜材料が熱成形トレイ460のフランジ463に封止される。パッケージ10、110、210、310と同様に、引きあけタブ430が封止パネル426を外側薄膜層413から分離させ、パネル422を内側薄膜層412から分離させる。
【0036】
パッケージ10と同様に、パッケージ410は、封止パネル426の周囲434上に付着された転写可能な材料428の塗料、および封止パネルがパッケージ410の頂部414上に平坦に配置された場合に塗料428の直接下に配置される第2の切り取り線421に隣接する内側薄膜層412の周囲に形成された接着剤427を有する。パッケージ10と同様に、封止パネル426を最初に剥離することによって、塗料428の一部が接着剤429に転写される。パッケージ10と同様の方法で、封止パネル426が平坦な位置に戻された場合に、封止パネル426と内側薄膜層412の僅かなずれによって、パッケージ410の頂部を見ると転写された塗料の一部428aが見える。
【0037】
パッケージ410を封止部411を有するものとして記載したが、パッケージ410は、封止部11、111、211、および311の任意のものを組み込むことができる。当業者には明らかであろうが、本発明のパッケージ完全性を示す特徴を有する再封可能なパッケージは、従来のパッケージには見られない利点を提供するものである。
【0038】
本発明の好ましい実施形態に関して本発明を上記に記載したが、当業者には理解されるように、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、これらの好ましい実施形態に様々な変更および修正を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による、最初の開放前の例示の封止部を備えるパッケージを示す斜視図である。
【図2a】部分的に開放された状態の図1のパッケージを示す図である。
【図2b】パッケージが開放されてから閉鎖された後の図1のパッケージを示す部分拡大図である。
【図2c】本発明による代替封止パネルを有する図1と同様のパッケージを示す拡大部分平面図である。
【図3】最初の状態で下から見た、図1のパッケージの付着された薄膜層フラップを有する封止パネルを示す部分平面図である。
【図4】パッケージが開放される前の、封止パネルが示されていない、図1のパッケージの頂部を示す部分平面図である。
【図5】図1の線5−5に沿って切り取られた図1の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図6】封止部の最初の開放を示す、図5と同様の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態による、最初の開放前の例示の封止部を備える他のパッケージを示す斜視図である。
【図8a】部分的に開放された状態の図7のパッケージを示す図である。
【図8b】パッケージが開放されてから閉鎖された後の図7のパッケージを示す部分拡大図である。
【図9】最初の状態で下から見た、図7のパッケージの付着された薄膜層フラップを有する封止パネルを示す部分平面図である。
【図10】パッケージが開放される前の、封止パネルが示されていない、図7のパッケージの頂部を示す部分平面図である。
【図11】図7の線11−11に沿って切り取られた図7の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図12】最初の開放後の封止部の再封止される構成を示す、図11と同様の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態による、最初の開放前の例示の封止部を備える他のパッケージを示す斜視図である。
【図14a】部分的に開放された状態の図13のパッケージを示す図である。
【図14b】パッケージが開放されてから閉鎖された後の図13のパッケージを示す部分拡大図である。
【図15】最初の状態で下から見た、図13のパッケージの付着された薄膜層フラップを有する封止パネルを示す部分平面図である。
【図16】パッケージが開放される前の、封止パネルが示されていない、図13のパッケージの頂部を示す部分平面図である。
【図17】図13の線17−17に沿って切り取られた図13の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図18】封止部の最初の開放を示す、図17と同様の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図19】本発明による、開放された封止部を備える他のパッケージを示す斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、品物を貯蔵するパッケージ用の再封可能な封止部に関し、より詳細には、パッケージ完全性表示部を有するパッケージ用の再封可能な封止部に関する。
【背景技術】
【0002】
クッキーおよび他のスナックなど食品用の幾つかの容器は、通常、外側包装体を備える。容器の一タイプでは、包装体がフレームを取り囲み、食品を保持し食品を損傷から保護するトレイの働きをする。他の食品は、熱成形トレイなどプラスチックトレイに詰められ、ある種の蓋をする材料を使用してその頂部が封止される。食品容器封止部の技術分野における最近の進歩の1つには、参照により本明細書に組み込まれている、特許文献1で開示された再封可能な封止部が含まれる。この特許では再封可能な封止パネルによってカバーされるアクセス開口部を有する、容器の頂部を形成する包装体が開示されている。
【0003】
包装技術分野では、多様な方法を使用して、パッケージが以前に開放されたかどうか、またはパッケージの完全性が損なわれていないかどうかが示されてきたが、これは当技術分野でしばしば「不正開封防止機能」と呼ばれる。たとえば、特許文献2の拭取りティッシュの包装技術では、パッケージの完全性を示す手段は、パッケージが最初に開放される前は封止パネルの最初の一体的部分である1つまたは複数のインク層を有する不正開封防止タブを備える。このタブは、封止部が最初に開放されたときに、封止パネルからパッケージの頂部にインク層の1つと共に転着される。不正開封は、封止パネルがパッケージの頂部に再封止された後に、封止パネルと転着されたタブ上の像とのずれで示され、それが封止パネルの透明の外側層を通して見える。
【0004】
好ましくは食品を収容する容器またはパッケージ用の再封可能な封止部との使用に適した、再封可能な封止部のためのパッケージ完全性表示部に関する技術分野の改善が求められている。
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,918,532号
【特許文献2】米国特許第6,428,867号
【特許文献3】米国特許出願第11/500,497号
【特許文献4】米国特許出願第2005/0276525号
【特許文献5】米国特許出願第2006/0144911号
【特許文献6】米国特許出願第2006/0257599号
【特許文献7】米国特許出願第11/193,613号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は一般に、容器が最初に開放されたときに封止パネルと封止パネルの下に配置された薄膜層の間で転写されるインクまたはペイントなど材料の塗料の形態のパッケージ完全性表示部を有する、二重の材料から形成された容器用の再封可能な封止部に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一形態では、容器の頂部を形成し容器の中身へのアクセスを得るためのアクセス開口部を画定するフラップを有する薄膜層を備えるパッケージ完全性封止部を含む。封止パネルは薄膜層のフラップを完全にカバーする。封止パネルを薄膜層に付着させるための剥離可能な接着剤が封止パネルまたは薄膜層のいずれか一方または両方に塗布される。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって薄膜層から剥離可能であり、頂部に対して再閉鎖可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときにアクセス開口部が封止される。転写可能な材料の塗料は、薄膜層のアクセス開口部に隣接する封止パネルに面する表面上、または封止パネルの薄膜層に面する表面上のいずれか一方に配置される。塗料はそれぞれ薄膜層または封止パネルから、封止パネルまたは薄膜層に転写可能である。封止パネルが薄膜層から最初に後方に引っ張られたときに、塗料が付着した薄膜層または封止パネルの一部が移送されずに塗料の転写が生じて、封止部が前に開放されたことが視覚的に示される。封止パネルは、参照により本明細書に組み込まれている特許文献3に開示された容器など、容器の頂部を形成する多層材料の上層でもよく、または特許文献1の容器など、容器の頂部を形成する薄膜層上に貼り付けられる別個のラベルでもよい。さらに、封止パネルの周縁部は、線形またはジグザグパッケージなど非線形でもよい。
【0008】
有利には、転写可能な材料の塗料は、薄膜層または封止パネルとは異なる色またはパターンである。塗料が封止パネルに最初に塗布された場合、封止部が前に開放された形跡が、封止パネルに隣接する薄膜層に転写された塗料の部分的外形の形で観察可能になり、封止パネルが閉鎖時に容器の頂部に再付着されたときの封止パネルと薄膜層の僅かなずれによってその形跡が見える。封止パネルの周縁部がジグザグパターンなど非線形の場合、封止パネルと薄膜層の間のジグザグパターンの僅かなずれが、僅かにずれたパターンとして見える。
【0009】
パッケージ完全性を示す第2の証拠は、塗料が封止パネルまたは薄膜層から反対側の表面上の接着剤に転写され、または塗料材料と共に接着剤の薄膜層または封止パネルのいずれか一方から反対側の表面に転写されて生じる剥離強度低下効果による、封止部が前に開放されてから再封止された後の封止パネルと薄膜層の間の剥離強度低下の形で提供される。
【0010】
本発明は、本発明の他の形態では、第2の薄膜層に接着結合された第1の薄膜層を備える少なくとも1つの二重の材料を含むパッケージ完全性を示す封止部に関する。第1の切り取り線は、第1の切り取り線に沿って前記第1の薄膜層から分離された場合に第1の薄膜層を通るアクセス開口部を提供するための第1のパネルを画定する第1の薄膜層内に形成される。第2の層切り取り線を有する第2の薄膜層は第1のパネルを完全にカバーする封止パネルを画定する。封止パネルは、第1の薄膜層に剥離可能に付着され、封止パネルはアクセス開口部を露出するために第1の薄膜層から分離可能になされる。転写可能な材料の塗料は、前記封止パネルの第1の薄膜層に面する表面上、または封止パネルに面する第1の薄膜層上に存在して、パッケージの開放時に塗料の一部が第2の薄膜層と第1の薄膜層の間で転写され、封止パネルが第1の薄膜層から最初に剥離された後に、封止部が開放されたことが視覚的に示される。
【0011】
本発明は、本発明の他の形態では、外側層に接着結合された内側層を備え容器の頂部を形成する少なくとも1つの二重の材料を含む容器用のパッケージ完全性を示す封止部に関する。内側層は内側層パネルを有し、外側層は外側層内に形成され内側パネルを完全にカバーする封止パネルを有する。第1のパネルおよび封止パネルは互いに永久結合されて、容器内へのアクセス開口部を提供する。剥離可能な接着剤が、封止パネルを内側層に付着させるために、封止パネルおよび内側層のいずれか一方または両方に塗布される。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって内側層から剥離可能であり、頂部に対して再閉鎖可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときに開口部が封止される。転写可能な材料の塗料は、封止パネル、または封止パネルに面する内側層上に存在して、封止部の開放時に塗料の一部が封止パネルと内側薄膜層の間で転写され、封止パネルが内側層から最初に剥離された後に、封止部が開放されたことが視覚的に示される。
【0012】
本発明は、本発明の他の形態では、トレイ、および外側層に接着結合されトレイを覆う頂部を形成する内側層を備える少なくとも1つの二重の材料を含むパッケージ完全性を示す食品容器に関する。頂部はトレイに入れた食品へのアクセス用のアクセス開口部を提供するように形成される。内側層は第1のパネルを有し、外側層は外側層内に形成され第1のパネルを完全にカバーする封止パネルを有する。第1のパネルおよび封止パネルは互いに永久結合されて、容器内へのアクセス開口部を形成する。転写可能な材料の塗料は、外側層のアクセス開口部に隣接し内側層に面する表面上または封止パネルに面する内側層上のいずれか一方に存在する。剥離可能な接着剤が第1のパネルの外側周囲の内側層または封止パネルのいずれか一方または両方に塗布され、その上に存在して封止パネルを内側層に付着させる。封止パネルは、封止パネルを剥離方向に後方に引くことによって内側層から剥離可能であり、頂部に対して再閉鎖可能であり、封止パネルが頂部に戻されたときに開口部が封止され、封止部の最初の開放時に塗料の一部が外側層と内側層の間で転写されて、封止部が開放されたことが視覚的に示される。
【0013】
容器に入れる食品には、クッキー、クラッカー、ピーナツ、チーズ、薄切り肉、および半固体食品が含まれる。
【0014】
本発明の他の特徴および利点は、以下で見られる本発明の現時点で好ましい実施形態の詳細な説明に記載されており、またはその記載から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
特に図1〜6を参照すると、パッケージ完全性を示す特徴が組み込まれた封止部11を有するパッケージ10が示されている。パッケージ10は、頂部または上面14、側面16、下面(図示せず)、および圧着端部18、19を形成する、第1の内側薄膜層12および第2の外側薄膜層13を含む二重包装体を備える。内側薄膜層12および外側薄膜層13は、パッケージ10内に入れるべき食品など所望の製品を受けるための内部空間またはレセプタクルを画定するように、切断され、折りたたまれ、または他の方法で圧縮された高分子薄膜あるいは他の可撓性材料から形成される。パッケージ10を使用して、クッキー、クラッカー、キャンディー、または他の品目を貯蔵し配達することができる。外側薄膜層13はパッケージ10の中身を確認するための図形または他の印を含むことができる。
【0016】
有利には、内側薄膜層12は外側薄膜層13と同一の広がりを有するように形成され、外側薄膜層13に接着結合される。参照により本明細書に組み込まれている特許文献4に開示されているように、パッケージ10の製造中に、内側薄膜層12が第1の切り取り線20に沿って打抜かれ、外側薄膜層13が第2の切り取り線21に沿って打抜かれる。
【0017】
第1の切り取り線20はパネル22を画定する連続切り取り線として形成される。パネル22は内側薄膜層12の残りから分離されて、開口部24が露出され(図2a、4、および6)、それによってパッケージ10の中身へのアクセスが得られる。
【0018】
第2の切り取り線21は外側薄膜層13の封止パネル26を画定する。封止パネル26は開口部24に隣接する第1の切り取り線20の周辺を越えて延び、封止パネル26がパネル22の周囲を完全にカバーしそれを越えて延びるようになされる。
【0019】
内側薄膜層12に面する封止パネル26の側面には剥離可能な接着剤27が塗布され(図2a、3、5、および6)、封止パネル26をパネル22に隣接する位置で内側薄膜層12に剥離可能に固定することができるようになされる。別法として、または剥離可能な接着剤27に加えて、剥離可能な接着剤27をパネル22の外周に隣接する内側薄膜層12上に塗布することもできる。剥離可能な接着剤は再封止が可能な任意の感圧接着剤でもよく、限定的ではないが、参照により本明細書に組み込まれている特許文献5に開示された接着剤が含まれる。封止パネル26には接着剤27が塗布されないタブ30または他の把持形状部が設けられて、封止パネル26を内側薄膜層12から後方に剥離してパッケージ10を開放することができるようになされる。
【0020】
インクまたはペイントなど転写可能な材料28の塗料は、接着剤27の頂部上の封止パネル26の周縁部34上に配置され、または他の方法で印刷される。塗料28は包装技術分野で周知の適した転写可能なペイントまたはインクでもよく、限定的ではないが、参照により本明細書に組み込まれている特許文献6に開示されたものが含まれる。
【0021】
別法として、塗料28を接着剤27上ではなく封止パネル26に直接塗布することができる。接着剤27を塗料に隣接する封止パネルだけに、または塗料上にも塗布することができる。
【0022】
接着剤29は第2の切り取り線21付近の内側薄膜層12に沿って塗布される。接着剤29は、有利には、塗料28と封止パネル26の間の付着、および塗料28と接着剤27の間の付着よりも大きい接着剤29と塗料28の間の付着強度を有する限り、当技術分野で周知の任意の接着剤でもよい。以下により詳細に論じるように、封止部11が最初に開放されたときに、塗料28の一部が封止パネル26から内側薄膜層12の接着剤29でカバーされた部分に転写される。
【0023】
一代替実施形態では、内側薄膜層12に沿って接着剤29が塗布されない。その代わり、塗料28は内側薄膜層12との十分に強い付着を形成して、封止部11が最初に開放されると、塗料28の一部または全部が封止パネル26から内側薄膜層12に転写されるようになされる。
【0024】
図5および6で示したように、第1のパネル22は第1の切り取り線20に沿って内側薄膜層12の残りから分離され、パッケージ10を開放するために、封止パネル26が矢印32(図2aおよび5)で示した方向に後方に剥離されたときは封止パネル26に付着されたままである。パッケージの中身にアクセスし、パッケージ10を再封止することが望まれた後、図2bで示したように、封止パネルを内側薄膜層12のほぼ元の位置に再び貼り付けることができる。封止パネル26はパネル22の周辺を越えて延在するため、その上に配置された剥離可能な接着剤27によってパッケージ10とアクセス開口部24上を覆って位置付けられるパネル22との再封止が容易になる。
【0025】
さらに、封止パネル26が内側薄膜層12から離れるように剥離されて、パネル22が最初に分離されると、塗料28の一部、すなわち転写される塗料28aが封止パネル26から分離され、内側薄膜層12上に配置された接着剤29に残り、または付着される。有利には、塗料28の色がパッケージ10の上面の色と異なる色である。塗料28の残量が示されるが、あるいは塗料28が全て封止パネル26から内側薄膜層12に転写される。
【0026】
特に図2bを参照すると、封止パネル26がパッケージ10の頂部に再び貼り付けられた場合に、封止パネル26の内側薄膜層12に対する避けられないずれのために、転写された塗料28aの一部が見えて、パッケージ10が以前に開放されたことが示される。
【0027】
視覚的表示の他に、塗料28の接着剤29への転写による接着剤29の接着力低下効果によって、パッケージが以前に開放され再封止された後のパッケージ完全性についてさらに明らかになる。その結果、転写された塗料28aにより、塗料28aが転写された部分に沿って接着剤29の接着力が低下される。したがって、接着剤29の接着力低下部分を有する、以前に開放されたパッケージは、二度目以降には最初に開放されたときよりも簡単に開放される。
【0028】
パッケージ10の代替実施形態が図2cに示されており、同様の要素が100大きい数字で示されている。パッケージ110が部分平面図で示されているが、パッケージ110は、外側薄膜層内の切り取り線121がパッケージ10の線形切り取り線21ではなくジグザグパターンを有する以外は、パッケージ10と同一である。封止部111の他の特徴は全て封止部11と同一である。封止部11の最初の開放および再封止後に、転写された塗料128aが第2の切り取り線121のパターンとずれたジグザグパターンとして現れ、それによって封止部111が前に開放されたことが示される。
【0029】
次に図7〜12を参照すると、一代替実施形態では、パッケージ10と同様の要素は200大きくした数字で示されており、パッケージ210は、封止部211、頂部側面および圧着端部218、219を形成する薄膜層214を備える。薄膜層214は切り取り線220に沿って打抜かれる。封止パネル226はパッケージ210の上面に接着封止される。
【0030】
次に、特に図9および10を参照すると、図9はフラップ222を有する封止パネル226を示し、図10は、図を見やすくするために封止パネルを示さずに、封止部211が最初に開放される前の様々な層および表面を示す、パッケージ210の頂部を示す図である。転写可能な材料228の塗料は、塗料28がパッケージ10に塗布されたのと同様の方法で、最初に薄膜層212の開口部224の周囲に配置される。有利には、塗料228は、封止パネルがパッケージ210の頂部214上に配置された場合に、封止パネル226の剥離可能な接着剤227と直接接触状態になる薄膜層212の部分に塗布される。有利には、塗料228は薄膜層212に対して、塗料228と剥離可能な接着剤227の付着強度よりも弱い付着強度を有する。
【0031】
図8aおよび12で示したように、封止パネル226が最初に後方に引っ張られた場合に、塗料228の一部または全部、たとえば転写される塗料部分228aが薄膜層212から剥離可能な接着剤227に転写され、それによって、すでに転写された塗料228aでカバーされた接着剤227の部分の接着力が低下される。図8aで示したように、塗料228の封止パネル226への転写によって、封止パネル226がすでに剥離されたことを顧客に警告する視覚的な印が提供され、パッケージの完全性の印が提供される。さらに、パッケージ210が以前に開放された後に塗料228aが転写された接着剤227の接着力低下領域による、封止パネル226と薄膜層212の間の剥離強度の低下によってもパッケージの完全性が示される。塗料228をアクセス開口部224の周囲に部分的または全体に配置することができることを留意されたい。さらに、図8bで示したように、パッケージ210の頂部214を見たときに、封止パネル226の僅かなずれによって、観察可能な塗料228の一部を見ることによって視覚的な印が提供される。
【0032】
本発明による、パッケージ完全性を示す特徴を有するパッケージの追加の代替実施形態が図13〜18に示されている。図ではパッケージ10と同様の要素は300大きくした数字で示してある。図15および17で示したように、パッケージ310は、転写可能な材料の塗料が最初に薄膜層214に塗料されず、転写可能な材料328の塗料が、剥離可能な接着剤327を塗布する前に封止パネル326の周縁部334に最初に塗布される以外は、パッケージ210と同一である。有利には、反転印刷を使用して、塗料328を封止パネル326の後面に塗布することができる。有利には、塗料328の印刷層の一部が、塗料328と封止パネル326のラベル面ストックとの間の付着強度を弱めるように特別に処理される。
【0033】
パッケージ310が最初に開放されたときに、塗料328に付着された接着剤327の一部が封止ラベル325から薄膜層312に転写されて、パッケージ310の頂部に転写された塗料328aが形成される(図15〜18を参照)。その結果、図14bで示したように、転写塗料328aが、封止パネル326が平坦な位置に戻されたときに、封止パネル326と薄膜層312の僅かなずれによって見える、パッケージ310の頂部314上に視覚的な印を生成する。さらに、塗料328aと共に薄膜層312の頂部314に転写された接着剤327の一部である、接着剤327の一部が失われた封止パネル326の部分により、パッケージ310が最初に開放され再封止された後に、封止パネル326と薄膜層312の間の剥離強度が低下する。
【0034】
図1〜18では封止部11、111、211、および311を、パッケージ10、110、210、および310を画定する包装体の開口部を形成するものとして示し記載したが、封止部は、参照により本明細書に組み込まれている、特許文献7に開示されたものなど、再封可能な開口部を有する他のパッケージの頂部を形成することができ、したがって封止部は、トレイの頂部を覆う蓋材料として、封止パネルまたは層を有する熱成形トレイを覆う封止部を形成することができる。
【0035】
図19を参照すると、図1〜6の実施形態の要素と同様のものが400大きい数字で示されており、パッケージ410は側面416および端部461、462を形成する熱成形トレイ460を備える。内側薄膜層412および外側薄膜層413を含む二重薄膜材料が熱成形トレイ460のフランジ463に封止される。パッケージ10、110、210、310と同様に、引きあけタブ430が封止パネル426を外側薄膜層413から分離させ、パネル422を内側薄膜層412から分離させる。
【0036】
パッケージ10と同様に、パッケージ410は、封止パネル426の周囲434上に付着された転写可能な材料428の塗料、および封止パネルがパッケージ410の頂部414上に平坦に配置された場合に塗料428の直接下に配置される第2の切り取り線421に隣接する内側薄膜層412の周囲に形成された接着剤427を有する。パッケージ10と同様に、封止パネル426を最初に剥離することによって、塗料428の一部が接着剤429に転写される。パッケージ10と同様の方法で、封止パネル426が平坦な位置に戻された場合に、封止パネル426と内側薄膜層412の僅かなずれによって、パッケージ410の頂部を見ると転写された塗料の一部428aが見える。
【0037】
パッケージ410を封止部411を有するものとして記載したが、パッケージ410は、封止部11、111、211、および311の任意のものを組み込むことができる。当業者には明らかであろうが、本発明のパッケージ完全性を示す特徴を有する再封可能なパッケージは、従来のパッケージには見られない利点を提供するものである。
【0038】
本発明の好ましい実施形態に関して本発明を上記に記載したが、当業者には理解されるように、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、これらの好ましい実施形態に様々な変更および修正を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による、最初の開放前の例示の封止部を備えるパッケージを示す斜視図である。
【図2a】部分的に開放された状態の図1のパッケージを示す図である。
【図2b】パッケージが開放されてから閉鎖された後の図1のパッケージを示す部分拡大図である。
【図2c】本発明による代替封止パネルを有する図1と同様のパッケージを示す拡大部分平面図である。
【図3】最初の状態で下から見た、図1のパッケージの付着された薄膜層フラップを有する封止パネルを示す部分平面図である。
【図4】パッケージが開放される前の、封止パネルが示されていない、図1のパッケージの頂部を示す部分平面図である。
【図5】図1の線5−5に沿って切り取られた図1の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図6】封止部の最初の開放を示す、図5と同様の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態による、最初の開放前の例示の封止部を備える他のパッケージを示す斜視図である。
【図8a】部分的に開放された状態の図7のパッケージを示す図である。
【図8b】パッケージが開放されてから閉鎖された後の図7のパッケージを示す部分拡大図である。
【図9】最初の状態で下から見た、図7のパッケージの付着された薄膜層フラップを有する封止パネルを示す部分平面図である。
【図10】パッケージが開放される前の、封止パネルが示されていない、図7のパッケージの頂部を示す部分平面図である。
【図11】図7の線11−11に沿って切り取られた図7の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図12】最初の開放後の封止部の再封止される構成を示す、図11と同様の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態による、最初の開放前の例示の封止部を備える他のパッケージを示す斜視図である。
【図14a】部分的に開放された状態の図13のパッケージを示す図である。
【図14b】パッケージが開放されてから閉鎖された後の図13のパッケージを示す部分拡大図である。
【図15】最初の状態で下から見た、図13のパッケージの付着された薄膜層フラップを有する封止パネルを示す部分平面図である。
【図16】パッケージが開放される前の、封止パネルが示されていない、図13のパッケージの頂部を示す部分平面図である。
【図17】図13の線17−17に沿って切り取られた図13の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図18】封止部の最初の開放を示す、図17と同様の封止部を示す部分拡大断面図である。
【図19】本発明による、開放された封止部を備える他のパッケージを示す斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージの頂面、側面および底面を形成する包装体を含み、
前記パッケージの頂部は、第1および第2の層をもつ2重の材料を有し、
フラップを画定する前記第1の層の第1の切り込み部、および、シーリング層を画定する前記第2の層の第2の切り込み部により形成されるクロージャを含み、
前記シーリング層の縁部は、前記フラップを越えて延在し、前記クロージャはアクセス開口部を露出させるために可動であり、前記第1の層のシーリング領域は、前記シーリング層の前記縁部に対向する前記第1の層の部分を有し、
前記パッケージに再封止能力を付与する、前記第1の層又は前記シーリング領域に対向する前記縁部の第1の部分を含み、
前記縁部又は前記シーリング領域に配置された転写可能な材料のコーティングを有する、当該縁部又はシーリング領域の第2の部分を含み、
前記パッケージの最初の開封の際に、前記転写可能な材料のコーティングは、前記第1の層と十分に強い接着力を有し、前記シーリング層から前記シーリング層の縁部の周囲に隣接する前記第1の層へ転写され、当該転写された転写可能な材料のコーティングは、前記パッケージが再閉鎖された際に、前記シーリング層を越えて視認でき、視覚的な開封表示構造を提供する、
パッケージ。
【請求項1】
パッケージの頂面、側面および底面を形成する包装体を含み、
前記パッケージの頂部は、第1および第2の層をもつ2重の材料を有し、
フラップを画定する前記第1の層の第1の切り込み部、および、シーリング層を画定する前記第2の層の第2の切り込み部により形成されるクロージャを含み、
前記シーリング層の縁部は、前記フラップを越えて延在し、前記クロージャはアクセス開口部を露出させるために可動であり、前記第1の層のシーリング領域は、前記シーリング層の前記縁部に対向する前記第1の層の部分を有し、
前記パッケージに再封止能力を付与する、前記第1の層又は前記シーリング領域に対向する前記縁部の第1の部分を含み、
前記縁部又は前記シーリング領域に配置された転写可能な材料のコーティングを有する、当該縁部又はシーリング領域の第2の部分を含み、
前記パッケージの最初の開封の際に、前記転写可能な材料のコーティングは、前記第1の層と十分に強い接着力を有し、前記シーリング層から前記シーリング層の縁部の周囲に隣接する前記第1の層へ転写され、当該転写された転写可能な材料のコーティングは、前記パッケージが再閉鎖された際に、前記シーリング層を越えて視認でき、視覚的な開封表示構造を提供する、
パッケージ。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−91529(P2013−91529A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−24785(P2013−24785)
【出願日】平成25年2月12日(2013.2.12)
【分割の表示】特願2007−247466(P2007−247466)の分割
【原出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(508247877)クラフト・フーヅ・グローバル・ブランヅ リミテッド ライアビリティ カンパニー (53)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成25年2月12日(2013.2.12)
【分割の表示】特願2007−247466(P2007−247466)の分割
【原出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(508247877)クラフト・フーヅ・グローバル・ブランヅ リミテッド ライアビリティ カンパニー (53)
【Fターム(参考)】
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