説明

パッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システムと方法およびプログラム

【解決手段】ユーザ(顧客)からの要求で発生したパッケージソフトウェアの改修実績(カスタマイズ実績)を、顧客別およびプログラム別でデータベース管理し、パッケージソフトウェアのバージョンアップで変更したプログラム情報(APP変更情報)から、パッケージソフトウェアの変更による各カスタマイズへの影響の有無を判別し、影響する対象のオブジェクトを抽出し、当該顧客(ユーザ)に情報を提供する。また、新規のカスタマイズ要求が発生した際には、過去のカスタマイズを流用できるか否かの判断に利用できるよう、カスタマイズ要求仕様(カスタマイズSI依頼書)やカスタマイズ結果(例:帳票様式変更サンプル)等の情報を、全顧客(ユーザ)に閲覧可能にする。
【効果】カスタマイズ影響分析の精度アップと工数低減を図ることができると共に、カスタマイズに要する開発費用を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般向けに販売等されているパッケージソフトウェアのカスタマイズ(改修)技術に係り、特に、顧客・ユーザからの要求で発生したパッケージソフトウェアの改修実績(以下、カスタマイズ実績と記載する)を用いて、他のカスタマイズ要求に効率的に対応するのに好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
業務用のパッケージソフトウェアでは、一般的に、顧客・ユーザの要求に応じて、改修(カスタマイズ)がなされる。
【0003】
従来、このようなパッケージソフトウェアのカスタマイズの内容とその結果(カスタマイズ実績)は、Excel(登録商標)等を利用して人手により管理されている。
【0004】
例えば、企業で所定のパッケージソフトウェアを複数購入し、同企業の各支社において、当該パッケージソフトウェアを、それぞれの支社固有のカスタマイズを行った際には、それぞれのカスタマイズ実績を、支社別(顧客別、ユーザ別)に管理している。
【0005】
このようなカスタマイズ実績の管理状態においては、パッケージソフトウェアの変更(バージョンアップ)が行われて、当該パッケージソフトウェアの開発元から、変更内容を示すAPP変更情報が、Excel(登録商標)等で各支社(顧客・ユーザ)に通知されると、各支社(顧客・ユーザ)において、通知されたAPP変更情報と自身のカスタマイズ実績情報とを人手により照合することで、当該APP変更による自身のカスタマイズに対する影響の有無の検討や、影響される対象(オブジェクト)の抽出等を行う必要がある。
【0006】
このように、各支社(顧客・ユーザ)別に、且つ人手により、カスタマイズの影響の有無の判別や、影響対象オブジェクトの抽出を行うことは、工数がかかり、チェック漏れなどの問題が発生する。
【0007】
支社(顧客・ユーザ)数もカスタマイズの頻度も少ない場合には、人手による管理でも対応できるが、支社(顧客・ユーザ)数の増加に伴い、コストおよび精度の劣化が問題となる。
【0008】
このように、個別ユーザ(顧客)向けのカスタマイズを行った後で、元のパッケージソフトウェアが機能追加等のバージョンアップをされた場合に、当該バージョンアップを取り込む作業が手作業で行う必要があり、生産性および品質の面で問題が生じる。
【0009】
このような問題を解決するための従来技術として、例えば、特許文献1,2に記載の技術がある。
【0010】
特許文献1に記載の技術は、オブジェクト指向の継承を用いて、パッケージソフトウェアに対して、顧客・ユーザ固有のカスタマイズを行なった後のバージョンアップを、その顧客・ユーザ固有のカスタマイズが行なわれたパッケージに容易に反映させる技術、具体的には、パッケージの基本処理を構成する複数の個別基本処理それぞれを記述した抽象クラスの集合からなる基礎層と、抽象クラスそれぞれを継承し、複数の個別基本処理をそれぞれ実行する実行クラスの集合からなる基本カスタマイズ層、あるいは、その基本カスタマイズ層を構成する基本実行クラスの少なくとも1つの基本実行クラスが、その基本実行クラスに対応する抽象クラスを継承するとともにその抽象クラスに記述された個別基本処理が修正されてなる個別修正処理を実行する実行クラスに置換されてなる顧客カスタマイズ層を有するパッケージを記憶する技術が記載されている。
【0011】
また、特許文献2においては、前述の特許文献1の技術がオブジェクト指向の継承を用いて問題の解決を図っているのみであり、パッケージソフトウェアがCOBOL(登録商標)など、オブジェクト指向以外の場合について配慮がなされていないとの課題を解決するための技術として、デジタルデータの任意の個所を修正する際、一方の修正は修正個所の前後に修正個所であることを示すコメント情報を埋め込み、他方の修正では自由に修正できるものとし、双方の修正後のデジタルデータを比較して、修正個所と内容を判別することで、双方の修正を取り込んだ形のデジタルデータを生成する技術が記載されている。
【0012】
しかし、これらの特許文献1,2のいずれの技術においても、各顧客(ユーザ)別にカスタマイズされたパッケージソフトウェアのバージョンアップ等の変更がなされた際の、各カスタマイズへの影響の有無の判別作業や、影響するカスタマイズ箇所(オブジェクト)の抽出作業は、人手により行う必要があり、工数がかかり、チェック漏れなどの問題が発生してしまう点と、カスタマイズ実績情報が各顧客・ユーザ別に管理されており、各顧客・ユーザ相互間でカスタマイズ情報を有効に利用することができない点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2001−067209号公報
【特許文献2】特開2006−330776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
解決しようとする問題点は、従来の技術では、顧客・ユーザ別にカスタマイズされたパッケージソフトウェアが変更された際の、カスタマイズへの影響の有無の判別作業や、影響するカスタマイズ箇所(オブジェクト)の抽出作業を人手により行う必要があり、工数がかかり、チェック漏れなどの問題が発生してしまう点と、カスタマイズ実績情報が各顧客・ユーザ別に管理されており、各顧客・ユーザ相互間でカスタマイズ情報を有効に利用することができない点である。
【0015】
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、パッケージソフトウェアに対して多数の顧客・ユーザにおいて多種多様なカスタマイズを実行した場合にも、当該パッケージソフトウェアの変更に伴う各カスタマイズに発生する影響の特定を、低い工数で、かつ、高い精度で行うことを可能とすると共に、各顧客・ユーザ間でカスタマイズ情報を相互に有効利用することで、自身における当該パッケージソフトウェアに対するカスタマイズを効率的に行うことを可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、本発明においては、パッケージソフトウェアに対して顧客・ユーザの要求で発生したカスタマイズの内容(カスタマイズ実績)と、当該パッケージソフトウェアのバージョンアップ時の変更内容(変更情報)とをデータベースを用いて登録し、当該パッケージソフトウェアに関して、変更情報と各顧客・ユーザ別のカスタマイズ実績とをデータベースから読み出して照合することにより、当該変更が、カスタマイズされた各顧客・ユーザのパッケージソフトウェアに影響を与えるか否かの判断を自動的に行い、影響があれば、影響を与える対象のオブジェクトを抽出し、また、各顧客・ユーザからの要求に応じて、データベースから当該パッケージソフトウェアに関する各顧客・ユーザ別のカスタマイズ実績を読み出して送出する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、パッケージソフトウェアの顧客・ユーザ別のカスタマイズ実績情報をデータベースで一元管理して、当該パッケージソフトウェアの変更情報から各顧客・ユーザ別のカスタマイズへの影響の有無の判別と、影響するオブジェクトの抽出を自動的に行うことができ、カスタマイズ影響分析の精度アップと工数低減を図ることができると共に、データベースで管理している顧客・ユーザ別のカスタマイズ実績情報を各顧客・ユーザに公開することにより、顧客・ユーザは新規にカスタマイズ案件が発生した際に、当該カスタマイズに流用できるカスタマイズ実績情報を検索することができ、カスタマイズに要する開発費用を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】パッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるカスタマイズ管理システムで取り扱う情報の相関例を示す説明図である。
【図3】図1におけるカスタマイズ管理システムでの処理フロー例を示す説明図である。
【図4】図1におけるカスタマイズ管理システムで取り扱うカスタマイズ情報のERモデル例を示す説明図である。
【図5】図1におけるカスタマイズ管理システムで取り扱うパッケージソフトウェアの変更情報のERモデル例を示す説明図である。
【図6】図1におけるカスタマイズ管理システムで取り扱うカスタマイズSI依頼書の構成例を示す説明図である。
【図7】図1におけるカスタマイズ管理システムで取り扱うAPP_SI依頼書の構成例を示す説明図である。
【図8】図1におけるカスタマイズ管理システムで出力する再カスタマイズアラーム情報の構成例を示す説明図である。
【図9】図1におけるカスタマイズ管理システムで出力する流用参考情報の構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を用いて本発明を実施するための形態例を説明する。図1においては、ある企業での業務アプリケーションプログラムに対する、本発明に係るパケットソフトウェアのカスタマイズ管理システムの構成例を示しており、10はプログラムされたコンピュータ処理を実行するコンピュータ装置としてのAP/DBサーバであり、このAP/DBサーバ10は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、本発明に係るパケットソフトウェアのカスタマイズ管理システムとしての処理を実行するアプリケーション処理部(図中「AP」と記載)6とデータベース処理部(図中「DB」と記載)7を具備している。
【0020】
アプリケーション処理部6においては、本発明に係る処理を行う業務アプリケーション機能(図中「業務アプリケーション」と記載)6aが構成され、この業務アプリケーション機能6aには、カスタマイズSI依頼書登録機能、APP_SI依頼書登録機能、APP_SI依頼書発行通知機能、再カスタマイズアラーム発行機能、再カスタマイズ完了登録機能、流用参考情報発行機能を具備しており、データベース処理部7においては、カスタマイズ情報7aとAPP変更情報7bを記憶管理している。
【0021】
また、図1において、8はプログラムされたコンピュータ処理を実行するコンピュータ装置としてのファイルサーバ(情報共有サーバ)であり、このファイルサーバ(情報共有サーバ)8においては、改造仕様書8a、帳票サンプル8b、画面サンプル8c等の情報を記憶管理している。
【0022】
このような、プログラムされたコンピュータ処理を実行するコンピュータ装置からなる本例のカスタマイズ管理システムでは、アプリケーション処理部6の業務アプリケーション機能6aにおけるカスタマイズSI依頼書登録機能(本発明のカスタマイズ情報登録手段)により、パッケージソフトウェアに対して各カスタマイズ開発者(ユーザ)が行ったカスタマイズの内容を示すカスタマイズSI依頼書1(本発明のカスタマイズ情報)を、カスタマイズ開発者のコンピュータ端末から受信して、データベース処理部7を介してカスタマイズ情報7aとして記憶装置に格納する。
【0023】
また、業務アプリケーション機能6aにおけるAPP_SI依頼書登録機能(本発明のソフトウェア変更情報登録手段)により、パッケージソフトウェアに対する更新内容を示すAPPSI依頼書2(本発明のAPP変更情報)を、APP開発者のコンピュータ端末から受信して、データベース処理部7を介してAPP変更情報7bとして記憶装置に格納する。
【0024】
そして、業務アプリケーション機能6aにおけるAPP_SI依頼書発行通知機能(本発明のAPP_SI依頼書発行通知手段)は、APP_SI依頼書登録機能(ソフトウェア変更情報登録手段)がAPP変更情報を記憶装置に格納すると、このAPP変更情報と、カスタマイズSI依頼書登録機能(カスタマイズ情報登録手段)が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、当該更新内容が影響を与えるカスタマイズを行ったカスタマイズ開発者(ユーザ)を特定して、当該カスタマイズ開発者(ユーザ)に通知する。
【0025】
あるいは、カスタマイズ管理システムでは、アプリケーション処理部6の業務アプリケーション機能6aにおけるカスタマイズSI依頼書登録機能(本発明のカスタマイズ情報登録手段)が、パッケージソフトウェアに対して各カスタマイズ開発者(ユーザ)が行ったカスタマイズの内容を示すカスタマイズSI依頼書1(本発明のカスタマイズ情報)を、カスタマイズ開発者、顧客担当者のコンピュータ端末から受信して、データベース処理部7を介してカスタマイズ情報7aとして記憶装置に格納する。
【0026】
また、業務アプリケーション機能6aにおけるAPP_SI依頼書登録機能(本発明のソフトウェア変更情報登録手段)により、パッケージソフトウェアに対する更新内容を示すAPPSI依頼書2(本発明のAPP変更情報)を、APP開発者のコンピュータ端末から受信して、データベース処理部7を介してAPP変更情報7bとして記憶装置に格納する。
【0027】
そして、業務アプリケーション機能6aにおけるAPP_SI依頼書発行通知機能(本発明のAPP_SI依頼書発行通知手段)は、APP_SI依頼書登録機能(ソフトウェア変更情報登録手段)がAPP変更情報を記憶装置に格納すると、このAPP変更情報と、カスタマイズSI依頼書登録機能(カスタマイズ情報登録手段)が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、APP変更情報とカスタマイズ情報のそれぞれに合致する情報があれば、当該合致情報を含むカスタマイズ情報のカスタマイズ実行元のユーザの端末宛に、当該更新が当該ユーザの実行したカスタマイズに影響を与える旨の通知情報を出力する。
【0028】
さらに、業務アプリケーション機能6aにおける再カスタマイズアラーム発行機能(本発明のカスタマイズアラーム発行手段)は、通知情報を受けたカスタマイズ開発者(ユーザ)の端末からの要求に応じて、先に照合したAPP変更情報とカスタマイズ情報から、当該更新が影響するカスタマイズの内容を抽出して、当該カスタマイズ開発者(ユーザ)の端末に出力する。
【0029】
そして、業務アプリケーション機能6aにおける再カスタマイズ完了登録機能(本発明の再カスタマイズ完了登録手段)は、再カスタマイズアラーム発行機能(カスタマイズアラーム発行手段)が出力した更新が影響するカスタマイズの内容に応じて当該カスタマイズ開発者(ユーザ)が端末を介して実行した当該パッケージソフトウェアに対するカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報7aを、データベース処理部7を介して記憶装置に格納する。
【0030】
尚、業務アプリケーション機能6aにおいては、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として設けられた流用参考情報発行機能により、各カスタマイズ開発者(ユーザ)の端末を介しての要求に応じて、カスタマイズSI依頼書登録機能(カスタマイズ情報登録手段)がデータベース処理部7を介して記憶装置に格納したカスタマイズ情報7aの全てを読み出して、当該カスタマイズ開発者(ユーザ)の端末に出力する。
【0031】
以下、このようなパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システムの構成と処理動作について具体的に説明する。
【0032】
図1におけるAP/DBサーバ10は、それぞれクライアント端末装置11等を用いて、カスタマイズ開発者や各支社の顧客担当者が作成する図6に詳細を示すカスタマイズSI依頼書1で特定されるカスタマイズ情報と、パッケージソフトウェア(APP:アプリケーションプログラム)の開発者が作成する図7に詳細を示すAPP_SI依頼書2で特定される更新情報の各々を、ネットワーク9aを介して入力し、データベース処理部7において登録処理を行い、その入力情報を基に、アプリケーション処理部6の業務アプリケーション機能6aにより、前述の図7に詳細を示すAPP_SI依頼書2の内容と同内容のAPP_SI依頼書3の発行通知と、図8に詳細を示す再カスタマイズアラーム4の通知、および、図9に詳細を示す流用参考情報5のネットワーク9bを介しての各支社の顧客担当者への提供を行う。
【0033】
尚、カスタマイズSI依頼書1とAPP_SI依頼書2等の各データは、データベース処理部7において一元管理し、アプリケーション処理部6において業務標準化する。
【0034】
また、カスタマイズ開発のドキュメント類(改造仕様書8a、帳票サンプル8b、画面サンプル8c等)はファイルサーバ(情報共有サーバ)8側で管理し、必要時に閲覧できる仕組みとする。
【0035】
図2においては、図1のカスタマイズ管理システムに関係する顧客担当者と、カスタマイズ開発者、およびAPP開発者の相関関係を示しており、支社A206の顧客担当者A207は、顧客A(1)201と顧客A(2)202から、業務あ203,211、業務い204、業務う205、業務え212のカスタマイズ要求を受け、業務別のカスタマイズ開発者208〜210,213,214に開発依頼する。
【0036】
また、支社B219の顧客担当者B220は、顧客B(1)215から、業務あ216、業務い217、業務お218のカスタマイズ要求を受け、業務別のカスタマイズ開発者221〜223に開発依頼する。
【0037】
また、APP開発者231〜235は、カスタマイズ開発者と同様に業務別(業務あ〜業務お)に作業を実施する。
【0038】
つまり、顧客管理は支社(A,B)毎に行われ、カスタマイズ開発とAPP開発は業務別(あ〜お)に行うことになる。
【0039】
図3においては、図1のカスタマイズ管理システムの業務フローを表しており、まず、各支社においてカスタマイズを行う場合、各支社の顧客担当者(ユーザ)から、改造仕様確認書(見積承認後)301にてカスタマイズ開発者に対して連絡され、カスタマイズ開発者が、依頼されたカスタマイズ((図中「カスタマイズ対応実施」と記載)302を行う。
【0040】
カスタマイズ開発者は、カスタマイズの対応が完了すると、コンピュータ端末装置を操作してカスタマイズした実績をカスタマイズSI依頼書303に記入し(図6の詳細参照)、図1のアプリケーション処理部6におけるカスタマイズSI依頼書登録機能304を介して、カスタマイズ情報305を図1のデータベース処理部7が管理するデータベースに登録する。
【0041】
次に、APP開発者によるパッケージソフトウェアのバージョンアップ(更新)を行う場合は、業務別に行われる。すなわち、APP開発者は、コンピュータ端末装置を操作してバージョンアップ内容およびSI方法(システムインテグレーション方法)をAPP_SI依頼書311に記入し(図7の詳細参照)、図1のアプリケーション処理部6におけるAPP変更情報登録機能312を介して、APP変更情報313をデータベース処理部7が管理するデータベースに情報登録する。
【0042】
アプリケーション処理部6では、業務アプリケーション機能6aにおいて、APP変更情報登録機能312が登録したAPP変更情報313と過去カスタマイズした顧客業務とを比較照合し、それぞれが合致した場合、APP_SI依頼書発行通知機能314により、管轄支社へAPPリリースSI依頼書通知メール315を発行して、影響あることを通知する。
【0043】
AP/DBサーバ10からのAPPリリースSI依頼書通知メール315を、コンピュータ端末装置で受信した顧客担当者が、当該コンピュータ端末装置からAP/DBサーバ10に対して、影響分析結果の情報提供を要求すると、AP/DBサーバ10は、アプリケーション処理部6における再カスタマイズアラーム発行機能316により、カスタマイズ情報305とAPP変更情報313から顧客別業務別のカスタマイズ影響分析結果を取得して再カスタマイズアラーム317を生成し、要求元の顧客担当者のコンピュータ端末装置に出力する。
【0044】
要求元の顧客担当者は、受信した再カスタマイズアラーム317の内容に基づき、影響があるモジュール(プログラム、JOB、他)に対する再カスタマイズ対応318を実施し、対応が完了すると、再カスタマイズ完了情報を作成して、当該コンピュータ端末装置からAP/DBサーバ10に対して送信し、AP/DBサーバ10は、アプリケーション処理部6における再カスタマイズ完了登録機能320により、顧客担当者のコンピュータ端末装置から受信した再カスタマイズ完了情報(カスタマイズ情報305)を、データベース処理部7が管理するデータベースに登録する。
【0045】
このようにしてデータベースに登録されたカスタマイズ情報305は、アプリケーション処理部6における流用参考情報発行機能331により、全支社のコンピュータ端末装置において参照可能とする。
【0046】
例えば、顧客担当者が新規のカスタマイズ要求を受けた場合、当該新規のカスタマイズに対して、過去のカスタマイズ事例から流用できるものがあるか否かを、自支社だけでなく、全支社の事例を検索し、当該流用の可否を判断することを可能とするために、新規のカスタマイズ要求を受けた顧客担当者が、コンピュータ端末装置の画面上に表示された抽出KEY等を操作して図1に示すAP/DBサーバ10にアクセスし、流用可否判断の指示を入力すると、AP/DBサーバ10は、アプリケーション処理部6における流用参考情報発行機能331により、データベースに登録されたカスタマイズ情報305を参照して、流用参考情報332を生成し、要求元の顧客担当者が操作するコンピュータ端末装置に出力する。
【0047】
このように、AP/DBサーバ10のデータベース処理部7において登録管理されるカスタマイズ情報の詳細を図4に示す。
【0048】
この図4は、カスタマイズ情報を管理するデータベースのER図(Entity Relationship Diagram)を示しており、TGcS_カスタマイズ案件401として、顧客別(自治体コード)、業務別(業務ID)、カスタマイズ案件別(改造No)に、「カスタマイズ概要」や、「改造仕様確認書LINK」、「補足資料1LINK」、「補足資料2LINK」、「仮登録区分」、「有効フラグ」等、格納先の情報を管理する。
【0049】
また、TGcS_カスタマイズオブジェクト402として、顧客(自治体コード)・業務(業務ID)・カスタマイズ案件(改造No)・機能ID(機能ID)・変更パターン(変更パターンコード)・プログラムID(カスタマイズプログラムID)別に、「APPプログラムID」、「前提APPバージョン」、「機能区分(帳票、画面、JOB、計算機能の区分)」、「流用元自治体コード」、「流用率」、「有効フラグ」等の情報を管理する。
【0050】
SGcS_帳票403とSGcS_画面404、および、SGcS_計算機能405とSGcS_変更パターン406は、カスタマイズオブジェクトを機能区分管理する目的で、図3の流用参考情報機能331が、使用するデータベースで流用参考情報332を入手する際の情報絞込みに用いる。
【0051】
これらのカスタマイズ情報(TGcS_カスタマイズ案件401、TGcS_カスタマイズオブジェクト402、SGcS_帳票403、SGcS_画面404、SGcS_計算機能405、SGcS_変更パターン406)は、図1のAP/DBサーバ10におけるアプリケーション処理部6のカスタマイズSI依頼書登録機能(図3のカスタマイズSI依頼書登録機能304)の処理によりデータベースに登録される。
【0052】
図5では、図1におけるAPP変更情報7bを登録するデータベース7におけるER図を示しており、TGcS_APP変更情報501においては、顧客(自治体コード)・業務(業務ID)・機能(機能ID)・APPプログラムID・APPバージョン別に、「変更区分」、「変更内容」、「影響度区分」、「機能区分」、「有効フラグ」等の情報を管理し、TGcS_BC票番号502においては、顧客(自治体コード)・業務(業務ID)・機能(機能ID)・APPプログラムID・APPバージョン・B/C票番号別に、APP変更の発生起因であるB/C票番号を管理する。
【0053】
これらのAPP変更情報(TGcS_APP変更情報501、TGcS_BC票番号502)は、図1のAP/DBサーバ10におけるアプリケーション処理部6のAPP_SI依頼書登録機能(図3のAPP_SI依頼書登録機能312)の処理によりデータベースに登録される。
【0054】
図6では、図1におけるカスタマイズSI依頼書1の登録様式を示しており、図7では、図1におけるAPPSI依頼書2の登録様式を示している。
【0055】
図6の示すカスタマイズSI依頼書および図7に示すAPPSI依頼書は、図1におけるファイルサーバ8において改造仕様書8a、帳票サンプル8b、画面サンプル8cとして記憶・管理されており、その登録様式のフォームで各ユーザ(カスタマイズ開発者、顧客担当者、APP開発者)が操作するクライアント端末装置11の画面上に表示され、各ユーザ(カスタマイズ開発者、顧客担当者、APP開発者)は、当該画面上に表示されたカスタマイズSI依頼書およびAPPSI依頼書における各項目に値(データ)を入力することで、図1のカスタマイズSI依頼書1およびAPPSI依頼書2を作成し、AP/DBサーバ10に送出する。
【0056】
AP/DBサーバ10は、各ユーザ(カスタマイズ開発者、顧客担当者、APP開発者)のコンピュータ端末装置(クライアント端末装置11)から受信したカスタマイズSI依頼書およびAPPSI依頼書を、業務アプリケーション機能6aにおけるカスタマイズSI依頼書登録機能とAPP_SI依頼書登録機能により、データベース処理部7を介してカスタマイズ情報7a、APP変更情報7bとして記憶装置に格納する。
【0057】
また、図6に示すカスタマイズSI依頼書(カスタマイズ情報7a)と図7に示すAPPSI依頼書(APP変更情報7b)においては、それぞれに共通する項目として「業務ID(業務名)」が存在しており、例えば、新たなAPPSI依頼書(APP変更情報7b)が発行され格納した際には、AP・DBサーバ10は、アプリケーション処理部6の業務アプリケーション機能6aにおけるAPP_SI依頼書発行通知機能により、当該APPSI依頼書(APP変更情報7b)と、データベース処理部7において格納されているカスタマイズSI依頼書(カスタマイズ情報7a)とを比較照合する。
【0058】
この「業務ID(業務名)」におけるそれぞれの値が合致すれば、APP_SI依頼書発行通知機能は、図6のカスタマイズSI依頼書に基づき当該パッケージソフトウェアのカスタマイズを行ったユーザを特定し、図7のAPPSI依頼書に基づくパッケージソフトウェアの変更により、当該ユーザのカスタマイズ内容に影響を与える旨の情報(図8における再カスタマイズアラーム 出力イメージを参照)を生成して、メール等により当該ユーザのコンピュータ端末装置に通知する。
【0059】
この通知を受けたユーザ(カスタマイズ開発者)は、コンピュータ端末装置を操作し、AP・DBサーバ10に対して当該パッケージソフトウェアの変更に関する情報の提供を要求し、この要求に応じてAP・DBサーバ10は、アプリケーション処理部6の業務アプリケーション機能6aにおける再カスタマイズアラーム発行機能により、図7のAPPSI依頼書における情報(APP変更情報)と図6のカスタマイズSI依頼書における情報(カスタマイズ情報)から、当該更新が影響するカスタマイズの内容を抽出して、当該ユーザの端末に出力する。尚、図7のAPPSI依頼書を出力することでも良い。
【0060】
そして、この更新により影響されるカスタマイズの内容に応じて、当該ユーザ(カスタマイズ開発者)がコンピュータ端末装置を介してカスタマイズを実行すると、AP・DBサーバ10は、ネットワーク9a,9bを介して、当該カスタマイズの実行時に用いたカスタマイズSI依頼書を当該ユーザのコンピュータ端末装置から受信し、業務アプリケーション機能6aにおけるカスタマイズSI依頼書登録機能により、データベース処理部7を介して、当該パッケージソフトウェアに対するカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報7aとして記憶装置に格納する。
【0061】
図8では、AP・DBサーバ10のアプリケーション処理部6の業務アプリケーション機能6aにおけるAPP_SI依頼書発行通知機能により、新規のパッケージソフトウェアの変更による影響があるカスタマイズを行ったユーザに対して生成し通知する情報としての「再カスタマイズアラーム 出力イメージ」を示している。
【0062】
このような情報に基づき、当該ユーザ(カスタマイズ開発者)は、自身のコンピュータ端末装置を操作して、カスタマイズSI依頼書を作成すると共に、当該カスタマイズを実行し、当該カスタマイズSI依頼書をAP・DBサーバ10に送信する。
【0063】
AP・DBサーバ10は、受信したカスタマイズSI依頼書を、カスタマイズSI依頼書登録機能により、データベース処理部7を介してカスタマイズ情報として記憶管理する。
【0064】
このようにしてデータベースに登録されたカスタマイズ情報は、アプリケーション処理部6における流用参考情報発行機能により、図9に示す「流用参考情報」として作成され、各ユーザからの要求に応じて送信する。この「流用参考情報」を受信した各ユーザは、当該パッケージソフトウェアのカスタマイズを行う際の判断材料に利用する。
【0065】
以上、図1〜図9を用いて説明したように、本例のパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システムでは、ユーザ(顧客)からの要求で発生したパッケージソフトウェアの改修実績(カスタマイズ実績)を、顧客別およびプログラム別でデータベース管理し、パッケージソフトウェアのバージョンアップで変更したプログラム情報(APP変更情報)から、パッケージソフトウェアの変更による各カスタマイズへの影響の有無を判別し、影響する対象のオブジェクトを抽出し、当該顧客(ユーザ)に情報を提供する。
【0066】
また、新規のカスタマイズ要求が発生した際には、過去のカスタマイズを流用できるか否かの判断に利用できるよう、カスタマイズ要求仕様(カスタマイズSI依頼書)やカスタマイズ結果(例:帳票様式変更サンプル)等の情報を、全顧客(ユーザ)に閲覧可能にする。
【0067】
このように、例えば、支社別および顧客別に管理しているカスタマイズ実績情報をデータベースで一元管理し、APP変更情報を基に、過去のカスタマイズへの影響の有無の判別、および、影響する対象オブジェクトの抽出を自動的に出力でき、カスタマイズ影響分析の精度アップと工数低減が可能となり、また、支社内で閉じていたカスタマイズ実績情報を公開することにより、新規カスタマイズ案件の発生時に、流用の可否を容易に判断することができるので、工数の低減と開発費用の低減が可能となる。
【0068】
尚、本発明は、図1〜図9を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例では、クライアント端末装置11とAP/DBサーバ10を接続するネットワーク9a,9bは特に特定していないが、LANやインターネット等を用いることができる。
【0069】
また、AP/DBサーバ10内にデータベース機能(データベース処理部7)を設けた構成としているが、AP/DBサーバ10とネットワーク接続されたコンピュータ装置内にデータベース機能(データベース処理部7)を設けた構成としても良い。
【0070】
また、本例では、ある企業における複数の支社でカスタマイズを行う場合を事例として説明したが、このような事例に制限されるものではない。また、合致判断に用いる情報としては、業務別(固定資産、住民税、国保、・・・)に限定されず、機能別(オンライン、バッチ、帳票、計算)、カスタマイズパターン選択(様式変更、ソート順変更、印刷設定変更、・・)、計算種別選択(土地評価額計算、・・)等の情報を用いることが可能である。
【0071】
また、本例のコンピュータ構成例に関しても、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
【符号の説明】
【0072】
1:カスタマイズSI依頼書、2:APP_SI依頼書、3:APP_SI依頼書発行通知、4:再カスタマイズアラーム、5:流用参考情報、6:アプリケーション処理部、6a:業務アプリケーション処理機能、7:データベース処理部、7a:カスタマイズ情報、7b:APP変更情報、8:ファイルサーバ、8a:改造仕様書、8b:帳票サンプル、8c:画面サンプル、9a,9b:ネットワーク、10:AP/DBサーバ、11:クライアント端末装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムされたコンピュータ処理により、各ユーザがカスタマイズしたパッケージソフトウェアの更新時の影響を特定するカスタマイズ管理システムであって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
前記パッケージソフトウェアに対して各ユーザが行ったカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報を記憶装置に格納するカスタマイズ情報登録手段と、
前記パッケージソフトウェアに対する更新内容を示すAPP変更情報を記憶装置に格納するソフトウェア変更情報登録手段と、
該ソフトウェア変更情報登録手段が前記APP変更情報を記憶装置に格納すると、該APP変更情報と前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、当該更新内容が影響を与えるカスタマイズを行ったユーザを特定して、当該ユーザに通知するAPP_SI依頼書発行通知手段と
を有することを特徴とするパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システム。
【請求項2】
プログラムされたコンピュータ処理により、各ユーザがカスタマイズしたパッケージソフトウェアの更新時の影響を特定するカスタマイズ管理システムであって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
前記パッケージソフトウェアに対して各ユーザが行ったカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報を記憶装置に格納するカスタマイズ情報登録手段と、
前記パッケージソフトウェアに対する更新内容を示すAPP変更情報を記憶装置に格納するソフトウェア変更情報登録手段と、
該ソフトウェア変更情報登録手段が前記APP変更情報を記憶装置に格納すると、該APP変更情報と前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、APP変更情報とカスタマイズ情報のそれぞれに合致する情報があれば、当該合致情報を含むカスタマイズ情報のカスタマイズ実行元のユーザの端末宛に、当該更新が当該ユーザの実行したカスタマイズに影響を与える旨の通知情報を出力するAPP_SI依頼書発行通知手段と、
通知情報を受けたユーザの端末からの要求に応じて、前記照合したAPP変更情報とカスタマイズ情報から、当該更新が影響するカスタマイズの内容を抽出して、当該ユーザの端末に出力するカスタマイズアラーム発行手段と、
該カスタマイズアラーム発行手段が出力した更新の影響があるカスタマイズの内容に応じて、前記ユーザが端末を介して実行した、当該パッケージソフトウェアに対するカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報を記憶装置に格納する再カスタマイズ完了登録手段と
を有することを特徴とするパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システム。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システムであって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
各ユーザの端末を介しての要求に応じて、前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報の全てを読み出して、当該ユーザの端末に出力する流用参考情報発行手段
を有することを特徴とするパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システム。
【請求項4】
コンピュータを、請求項1から請求項3のいずれかに記載のパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
プログラムされたコンピュータ処理を実行するコンピュータ装置により、各ユーザがカスタマイズしたパッケージソフトウェアの更新時の影響を特定するカスタマイズ管理方法であって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
カスタマイズ情報登録手段と、ソフトウェア変更情報登録手段、APP_SI依頼書発行通知手段を具備し、
前記カスタマイズ情報登録手段は、前記パッケージソフトウェアに対して各ユーザが行ったカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報を記憶装置に格納し、
前記ソフトウェア変更情報登録手段は、前記パッケージソフトウェアに対する更新内容を示すAPP変更情報を記憶装置に格納し、
前記APP_SI依頼書発行通知手段は、前記ソフトウェア変更情報登録手段が前記APP変更情報を記憶装置に格納すると、該APP変更情報と前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、当該更新内容が影響を与えるカスタマイズを行ったユーザを特定して、当該ユーザに通知する
ことを特徴とするパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理方法。
【請求項6】
プログラムされたコンピュータ処理を実行するコンピュータ装置により、各ユーザがカスタマイズしたパッケージソフトウェアの更新時の影響を特定するカスタマイズ管理方法であって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、カスタマイズ情報登録手段と、ソフトウェア変更情報登録手段、APP_SI依頼書発行通知手段、カスタマイズアラーム発行手段、再カスタマイズ完了登録手段を具備し、
前記カスタマイズ情報登録手段は、前記パッケージソフトウェアに対して各ユーザが行ったカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報を記憶装置に格納し、
前記ソフトウェア変更情報登録手段は、前記パッケージソフトウェアに対する更新内容を示すAPP変更情報を記憶装置に格納し、
前記APP_SI依頼書発行通知手段は、前記ソフトウェア変更情報登録手段が前記APP変更情報を記憶装置に格納すると、該APP変更情報と前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、当該更新内容が影響を与えるカスタマイズを行ったユーザを特定して、当該ユーザに通知し、
前記APP_SI依頼書発行通知手段は、前記ソフトウェア変更情報登録手段が前記APP変更情報を記憶装置に格納すると、該APP変更情報と前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報とを読み出して照合し、APP変更情報とカスタマイズ情報のそれぞれに合致する情報があれば、当該合致情報を含むカスタマイズ情報のカスタマイズ実行元のユーザの端末宛に、当該更新が当該ユーザの実行したカスタマイズに影響を与える旨の通知情報を出力し、
前記カスタマイズアラーム発行手段は、通知情報を受けたユーザの端末からの要求に応じて、前記照合したAPP変更情報とカスタマイズ情報から、当該更新が影響するカスタマイズの内容を抽出して、当該ユーザの端末に出力し、
前記再カスタマイズ完了登録手段は、前記カスタマイズアラーム発行手段が出力した更新が影響するカスタマイズの内容に応じて前記ユーザが端末を介して実行した当該パッケージソフトウェアに対するカスタマイズの内容を示すカスタマイズ情報を記憶装置に格納する
ことを特徴とするパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理方法。
【請求項7】
請求項5もしくは請求項6のいずれかに記載のパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理方法であって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、流用参考情報発行手段を具備し、
該流用参考情報発行手段は、各ユーザの端末を介しての要求に応じて、前記カスタマイズ情報登録手段が記憶装置に格納したカスタマイズ情報の全てを読み出して、当該ユーザの端末に出力する
を有することを特徴とするパッケージソフトウェアのカスタマイズ管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−159931(P2012−159931A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17892(P2011−17892)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】