説明

パッド用トレイ

【課題】導電性ゲルを有する電極パッドを用いた場合の、電極パッドの取扱いを容易にするパッド用トレイを提供する。
【解決手段】電極用パッドを収容する凹部領域1211を含み、凹部領域1211は、底部領域1100と、底部領域1100から起立し、電極用パッドを囲むように設けられる側壁領域1400とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生体に接触される電極に装着される電極用パッドを収容するパッド用トレイに関する。
【背景技術】
【0002】
生体に接触される電極は、生体への密着性および皮膚追従性を高める観点から、導電性を有する含水状の流動性の高い導電性ゲル(以下、単に、流動性導電性ゲル(通称「ジェル」)と称する)を電極の表面に塗布している。これにより、電極と生体との間の接触抵抗を低減して、生体からの電気信号の測定精度の向上を図っている。
【0003】
なお、「ゲル」とは、通常、親液性溶質のコロイド溶液であって、弾性力を有し流動性が小さい(ゼリー状)物質を意味する。したがって、本明細書において、単に「導電性ゲル」と示す物質は、通常の弾性力を有し流動性が小さい(ゼリー状)物質を意味し、「流動性導電性ゲル」は、弾力性を有さない流動性に富んだ物質を意味する。
【0004】
しかし、測定前においては、チューブを用いて流動性導電性ゲルを電極ごとに塗布する必要がある。また、測定後には、電極表面および生体から流動性導電性ゲルを拭き取る作業が必要となる。この流動性導電性ゲルの塗布および拭き取り作業は、測定者に対して煩わしいものである。
【0005】
なお、下記特許文献1および特許文献2には、生体に接触させる電極の表面に流動性導電性ゲルを設けた生体用電極が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平04−244171号公報
【特許文献2】特開平04−303415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電極に導電性ゲルを有する電極パッドを用いた場合には、流動性導電性ゲルの塗布および拭き取り作業に要する労力の軽減が図られる。しかし、導電性ゲルを有する電極パッドの取扱いに関する新たな課題が存在する。
【0008】
この発明の目的は、導電性ゲルを有する電極パッドを用いた場合の、電極パッドの取扱いを容易にするパッド用トレイを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下の説明における「導電性ゲル」は、親液性溶質のコロイド溶液であって、弾性力を有し流動性が小さい(ゼリー状)物質のゲルを意味している。
【0010】
この発明に基づいたパッド用トレイにおいては、導電性ゲル、および、上記導電性ゲルを外部に設けられた電極に対して接触可能に保持する保持面を有し、上記電極に対して着脱可能に設けられるベース部材を備える電極用パッドを収容するパッド用トレイであって、以下の構成を備える。
【0011】
上記パッド用トレイは、ベース部と、上記ベース部の表面側が凹み、上記電極用パッドを収容する凹部領域とを含み、上記凹部領域は、底部領域と、上記底部領域から起立し、上記電極用パッドを囲むように設けられる側壁領域と、を有する。
【0012】
他の形態においては、上記凹部領域は、上記電極用パッドを収容した際に、上記保持面に当接し、上記保持面と上記底部領域との間に所定の間隙を形成する当接部をさらに含む。
【0013】
他の形態においては、上記凹部領域は、上記側壁領域から突出するように設けられ、上記凹部領域に上記電極用パッドが収容された状態で上記電極用パッドを上記底部領域に付勢する支持領域をさらに有する。
【0014】
他の形態においては、上記電極は、円筒形状を有し、上記電極用パッドは、一端側が開放した円筒形状を有するとともに、その内側に、上記電極の外周面に係合する凸部領域を有し、上記支持領域は、上記凹部領域に上記電極用パッドを収容した場合に、円周上において上記凸部領域に対してずれた位置に設けられている。
【0015】
他の形態においては、上記電極用パッドを上記支持領域と上記底部領域とにより挟み込む力は、上記凸部領域が上記電極の外周面に係合する力よりも小さい。
【0016】
他の形態においては、上記電極を保持するベルト材をさらに備え、上記電極は、上記ベルト材の上に所定の間隔で複数個配置され、上記凹部領域は、上記間隔と等しい間隔で設けられている。
【0017】
他の形態においては、上記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、上記電極は、上記ベルト材の上に上記短辺方向に沿って、第1短辺間隔で複数個配置され、上記凹部領域は、上記第1短辺間隔と等しい間隔で設けられている。
【0018】
他の形態においては、上記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、上記電極は、上記ベルト材の上に上記長辺方向に沿って、第1長辺間隔で複数個配置され、上記凹部領域は、上記第1長辺間隔と等しい間隔で設けられている。
【0019】
他の形態においては、上記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、上記電極は、上記ベルト材の上に上記短辺方向に沿って、第1短辺間隔で複数個配置され、上記電極は、上記ベルト材の上に上記長辺方向に沿って、第1長辺間隔で複数個配置され、上記凹部領域は、上記短辺方向は上記第1短辺間隔と等しい間隔で設けられ、上記長辺方向は上記第1長辺間隔と等しい間隔で設けられている。
【0020】
他の形態においては、上記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、上記電極は、上記ベルト材の上に上記長辺方向に沿って第1電極、第2電極、第3電極および第4電極の順番に配置され、上記第1電極と上記第2電極との間は第1長辺間隔で配置され、上記第2電極と上記第3電極との間は第2長辺間隔で配置され、上記第3電極と上記第4電極との間は第3長辺間隔で配置される。
【0021】
上記凹部領域は、上記第1電極を収容する第1凹部領域と、上記第2電極を収容する第2凹部領域と、上記第3電極を収容する第3凹部領域と、上記第4電極を収容する第4凹部領域とを有し、上記ベース部の上記表面側において、上記長辺方向に沿って、上記第1凹部領域、上記第3凹部領域、上記第2凹部領域、および上記第4凹部領域の順に配置され、上記第1凹部領域と上記第2凹部領域との間隔は上記第1長辺間隔に設けられ、上記第3凹部領域と上記第4凹部領域との間隔は上記第3長辺間隔に設けられている。
【0022】
他の形態においては、上記パッド用トレイは、板状の樹脂成形品である。
他の形態においては、上記樹脂成形品には、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、およびポリスチレンからなる群より選択される樹脂材料が用いられている。
【0023】
他の形態においては、上記パッド用トレイの少なくとも上記凹部領域は、上記電極用パッドを上記凹部領域に収容した状態で、上記裏面側から上記電極用パッドの透視が可能に設けられている。
【0024】
他の形態においては、上記パッド用トレイの少なくとも上記凹部領域は、透光性を有する。
【発明の効果】
【0025】
この発明に基づいたパッド用トレイによれば、導電性ゲルを有する電極パッドの取扱いを容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施の形態における体脂肪測定装置の機能ブロック図である。
【図2】実施の形態における体脂肪測定装置における電極の配置例を示す図(背中側から見た図)である。
【図3】実施の形態における体脂肪測定装置が内臓脂肪量を測定する際の動作手順を定めたフローチャートである。
【図4】実施の形態における体脂肪測定装置に用いられる電極ベルトの構造を示す斜視図である。
【図5】実施の形態における体脂肪測定装置に用いられる電極ベルトに設けられる腹部電極の構造を示す斜視図である。
【図6】実施の形態における腹部電極用パッドの構造を示す斜視図である。
【図7】実施の形態における腹部電極用パッドの構造を示す平面図である。
【図8】図7中VIII−VIII線矢視断面図である。
【図9】実施の形態における腹部電極用パッドの腹部電極への取付けを示す第1模式図である。
【図10】実施の形態における腹部電極用パッドの腹部電極への取付けを示す第2模式図である。
【図11】実施の形態における腹部電極用パッドのベース部材の構造を示す表面側から見た第1斜視図である。
【図12】図11中XII−XII線矢視断面図である。
【図13】実施の形態における腹部電極用パッドのベース部材の構造を示す表面側から見た第2斜視図である。
【図14】実施の形態における腹部電極用パッドのベース部材の構造を示す裏面側から見た斜視図である。
【図15】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイの斜視図である。
【図16】実施の形態における腹部電極用パッドを収容する凹部領域の部分拡大平面図である。
【図17】図16中XVII−XVII線矢視断面図である。
【図18】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイに腹部電極用パッドを収容した状態の斜視図である。
【図19】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイに腹部電極用パッドを収容した状態の部分拡大斜視図である。
【図20】図19中XX線矢視断面図である。
【図21】図19中XXI線矢視断面図である。
【図22】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイの平面図である。
【図23】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイを用いた腹部電極用パッドの腹部電極への取付手順を示す第1斜視図である。
【図24】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイを用いた腹部電極用パッドの腹部電極への取付手順を示す第2斜視図である。
【図25】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイを用いた腹部電極用パッドの腹部電極への取付手順を示す第3斜視図である。
【図26】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイを用いた腹部電極用パッドの腹部電極への取付手順を示す第4斜視図である。
【図27】実施の形態における腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイを用いた腹部電極用パッドの腹部電極への取付手順を示す第5斜視図である。
【図28】実施の形態における腹部電極用パッドを収容する他の形態のパッド用トレイの斜視図である。
【図29】実施の形態における上肢・下肢電極が装着される手足クリップの構造を示す図である。
【図30】実施の形態における上肢・下肢電極用パッドの構造を示す斜視図である。
【図31】図30中XXXI−XXXI線矢視断面図である。
【図32】図30中XXXII−XXXII線矢視断面図である。
【図33】実施の形態における上肢・下肢電極用パッドの上肢・下肢電極への取付け状態を示す斜視図である。
【図34】図33中XXXIV−XXXIV線矢視断面図である。
【図35】実施の形態における上肢・下肢電極用パッドのベース部材の構造を示す斜視図である。
【図36】実施の形態における上肢・下肢電極用パッドを収容するパッド用トレイに2つの上肢・下肢電極用パッドを収容した状態の斜視図である。
【図37】実施の形態における上肢・下肢電極用パッドを収容するパッド用トレイに1つの上肢・下肢電極用パッドを収容した状態の斜視図である。
【図38】図37中XXXVIII−XXXVIII線矢視断面図である。
【図39】図37中XXXIX−XXXIX線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、この発明に基づいた実施の形態における電極用パッドおよびその電極用パッドを収容するパッド用トレイついて図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の構成を適宜組み合わせることは、当初から予定されている。各図中、同一符号は同一または相当部分を指し、重複する説明は繰返さない場合がある。
【0028】
以下に示す実施の形態においては、内臓脂肪量のみならず、全身の脂肪量および身体の特定部位別の脂肪量(上肢および下肢それぞれの脂肪量、体幹の脂肪量ならびに腹部における皮下脂肪量等)を測定することが可能に構成された体脂肪測定装置を例示して説明を行なう。すなわち、「体脂肪測定装置」は「内臓脂肪測定装置」を含む。
【0029】
なお、「腹部」とは、体幹部のうちの胸部を除く部分である。また、「腹部より離れた部位」とは、上腕、前腕、手首および手指からなる上肢と、横隔膜より所定の距離(たとえば略10cm)以上離れた胸部と、肩、首および頭部を含む上体と、大腿、下腿、足首および足指からなる下肢とを含む。また、「体軸」とは、被験者の腹部の横断面に対し略垂直な方向の軸である。また、「腹部前面」とは、被験者の腹部のうち、被験者を正面から観察した場合に視認可能な部分を含む。たとえば、被験者の腹部のうち、被験者のへそおよび背骨を通るとともに被験者の体軸と垂直な軸に沿って、被験者をへそ側から観察した場合に視認可能な部分を含む。また、「腹部背面」とは、被験者の腹部のうち、被験者を後ろから観察した場合に視認可能な部分を含む。たとえば、被験者の腹部のうち、被験者のへそおよび背骨を通るとともに被験者の体軸と垂直な軸に沿って、被験者を背骨側から観察した場合に視認可能な部分を含む。
【0030】
[体脂肪測定装置]
図1は、本実施の形態における体脂肪測定装置の機能ブロック図である。まず、この図1を参照して、体脂肪測定装置の構成について説明する。
【0031】
図1を参照して、体脂肪測定装置1は、制御部10と、定電流生成部21と、端子切替部22と、電位差検出部23と、体格情報計測部24と、被験者情報入力部25と、表示部26と、操作部27と、電源部28と、メモリ部29と、複数の電極とを主として備えている。制御部10は、演算処理部11を含む。
【0032】
体脂肪測定装置1は、複数の電極として、被験者の腹部背面に装着される腹部電極対AP1〜AP4と、被験者の上肢に装着される上肢電極H11,H21と、被験者の下肢に装着される下肢電極F11,F21とを備えている。
【0033】
制御部10は、たとえばCPU(Central Processor Unit)によって構成され、体脂肪測定装置1の全体的な制御を行なう。具体的には、制御部10は、上述した各種機能ブロックに対して指令を送出したり、得られた情報に基づいて各種の演算処理を行なったりする。このうち各種の演算処理については、制御部10に設けられた演算処理部11によって行なわれる。
【0034】
腹部電極対AP1〜AP4は、それぞれ体軸方向に被験者の腹部背面の表面に装着される。上肢電極H11,H21は、好適には右手の手首の表面と左手の手首の表面とにそれぞれ装着される。下肢電極F11,F21は、好適には右足の足首の表面と左足の足首の表面とにそれぞれ装着される。腹部電極対AP1〜AP4、上肢電極H11,H21、および下肢電極F11,F21は、それぞれ端子切替部22と電気的に接続されている。
【0035】
端子切替部22は、たとえば複数のリレー回路によって構成される。端子切替部22は、制御部10から受けた指令に基づいて、上述した複数の電極の中から選択した特定の電極対と定電流生成部21とを電気的に接続するとともに、上述した複数の電極の中から選択した特定の電極対と電位差検出部23とを電気的に接続する。
【0036】
これにより、端子切替部22によって定電流生成部21と電気的に接続された電極対が定電流印加電極対として機能するようになるとともに、端子切替部22によって電位差検出部23と電気的に接続された電極対が電位差検出電極対として機能するようになる。端子切替部22による電気的な接続は、測定動作中において種々切り替えられる。
【0037】
定電流生成部21は、制御部10から受けた指令に基づいて定電流を生成し、生成した定電流を端子切替部22に供給する。定電流生成部21は、たとえば、体組成情報を測定するために好適に使用される高周波電流(たとえば、50kHz,500μA)を供給する。これにより、端子切替部22によって定電流生成部21と電気的に接続された電極対、すなわち定電流印加電極対を介して定電流が被験者に印加されることになる。
【0038】
電位差検出部23は、端子切替部22によって電位差検出部23と電気的に接続された電極対、すなわち電位差検出電極対の電極間における電位差を検出し、検出した電位差を制御部10へ出力する。これにより、定電流が被験者に印加された状態における電位差検出電極対の電極間の電位差が検出されることになる。
【0039】
体格情報計測部24および被験者情報入力部25は、制御部10の演算処理部11において行なわれる演算処理に利用される被験者情報を得るための部位である。ここで、被験者情報とは、被験者に関する情報を意味し、たとえば年齢、性別および体格情報等の情報のうち、少なくともいずれか1個を含む。また、体格情報とは、被験者の、身体の特定の部位におけるサイズに関する情報、たとえば、ウエスト長(腹部周長)、腹部横幅および腹部厚み等のうちの少なくともいずれか1個を含む情報と、身長および体重等の情報とを含む。体格情報計測部24は、被験者の体格情報を自動計測する部位であり、計測した体
格情報を制御部10へ出力する。一方、被験者情報入力部25は、被験者情報を入力するための部位であり、入力された被験者情報を制御部10へ出力する。
【0040】
なお、図1に示される機能ブロック図においては、体格情報計測部24および被験者情報入力部25の両方が体脂肪測定装置1に設けられた場合を例示しているが、これら体格情報計測部24および被験者情報入力部25は、必ずしも必須の構成ではない。これら体格情報計測部24および/または被験者情報入力部25を設けるか否かについては、制御部10の演算処理部11において行なわれる演算処理に利用される被験者情報の種類に基づいて適宜選択される。また、被験者情報のうち、体格情報については、体格情報計測部24で自動計測を行なうように構成してもよいし、被験者情報入力部25において被験者自らが体格情報を入力する構成としてもよい。
【0041】
演算処理部11は、インピーダンス算出部12と各種脂肪量算出部13とを含んでいる。インピーダンス算出部12は、定電流生成部21によって生成された定電流の電流値と、電位差検出部23において検出されて制御部10が受けた電位差情報とに基づいて各種インピーダンスを算出する。
【0042】
各種脂肪量算出部13は、インピーダンス算出部12において得られたインピーダンス情報と、体格情報計測部24および/または被験者情報入力部25から受けた被験者情報とに基づいて各種脂肪量を算出する。各種脂肪量算出部13は、たとえば被験者の全身の体脂肪量を算出する体脂肪量算出部14、被験者の、身体の特定部位別の脂肪量を算出する部位別脂肪量算出部15、被験者の内臓脂肪量を算出する内臓脂肪量算出部16および被験者の腹部における皮下脂肪量を算出する皮下脂肪量算出部17のうちの少なくともいずれか1個を含む。なお、体脂肪量算出部14および皮下脂肪量算出部17は、内臓脂肪量算出部16に含まれる構成であってもよい。
【0043】
表示部26は、演算処理部11において算出された各種脂肪量の情報を表示する。表示部26としては、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)が利用可能である。なお、表示部26において表示される脂肪量としては、たとえば被験者の全身の体脂肪量、被験者の、身体の特定部位別の脂肪量、内臓脂肪量および腹部における皮下脂肪量等が挙げられる。ここで、脂肪量とは、たとえば脂肪重量、脂肪面積、脂肪体積および脂肪レベル等、脂肪の量を指し示す指標を意味し、特に内臓脂肪量については、内臓脂肪重量のみならず、内臓脂肪面積、内臓脂肪体積および内臓脂肪レベルのうちの少なくともいずれか1個を指す。
【0044】
操作部27は、体脂肪測定装置1に対して被験者が命令を入力するための部位であり、たとえば被験者が押下可能なキー等によって構成される。
【0045】
電源部28は、制御部10等に電力を供給するための部位であり、バッテリ等の内部電源および商用電源等の外部電源等が含まれる。
【0046】
メモリ部29は、体脂肪測定装置1に関する各種のデータおよびプログラムを記憶するための部位であり、たとえば上述した被験者情報、算出された内臓脂肪量、および後述する体脂肪測定処理を実行するための体脂肪測定プログラム等を記憶している。
【0047】
次に、本実施の形態における体脂肪測定装置1において行なわれる演算処理の一例について説明する。上述したように、本実施の形態における体脂肪測定装置1は、各種脂肪量算出部13において各種の脂肪量が測定可能であるが、以下においては内臓脂肪量を示す指標としての、内臓脂肪面積の算出の際に実施される演算処理を例示する。
【0048】
図1を参照して、インピーダンス算出部12は、定電流生成部21において生成される電流値と、電位差検出部23において検出される電位差とに基づいて、2種類のインピーダンスを算出する。2種類のインピーダンスの一方は、被験者の腹部における除脂肪量を反映するインピーダンス(以下、インピーダンスをZtとも称する。)である。他方のインピーダンスは、被験者の腹部における皮下脂肪量を反映するインピーダンス(以下、インピーダンスをZsとも称する。)である。
【0049】
内臓脂肪量算出部16は、算出された2種類のインピーダンスZt,Zsと、被験者の体格情報(ウエスト長)とに基づいて、被験者の内臓脂肪量、たとえば内臓脂肪面積(単位:cm)を算出する。具体的には、たとえば、2種類のインピーダンスZt,Zsおよび被験者のウエスト長と内臓脂肪面積との関係を表わす以下のような式(1)によって、内臓脂肪面積Svが算出される。
【0050】
Sv=a×W−b×(1/Zt)−c×W×Zs−d・・・(1)
(ただし、a,b,c,d:係数、W:ウエスト長)。
【0051】
また、皮下脂肪量算出部17は、算出されたインピーダンスZsと、被験者の体格情報(ウエスト長)とに基づいて、被験者の皮下脂肪量、たとえば皮下脂肪面積(単位:cm2)を算出する。具体的には、たとえば、インピーダンスZsおよび被験者のウエスト長と皮下脂肪面積との関係を表わす以下のような式(2)によって、皮下脂肪面積Ssが算出される。
【0052】
Ss=e×W×Zs+f・・・(2)
(ただし、e,f:係数、W:ウエスト長)。
【0053】
また、被験者の全身の体脂肪量を算出する場合には、体脂肪量算出部14は、算出されたインピーダンスZtと、被験者の体格情報に含まれる1個の情報(たとえば身長)とに基づいて除脂肪量FFM(単位:kg)を算出する。具体的には、たとえば、インピーダンスZtおよび被験者の身長と除脂肪量との関係を表わす以下のような式(3)によって、除脂肪量FFMが算出される。
【0054】
FFM=i×H/Zt+j・・・(3)
(ただし、i,j:係数、H:身長)。
【0055】
上記のような式(1),(2),(3)の各々における係数は、たとえばMRIによる測定結果に基づく回帰式により定められる。また、式(1),(2),(3)の各々における係数は、年齢および/または性別ごとに定められてもよい。
【0056】
そして、体脂肪量算出部14は、算出されたインピーダンスZtと、被験者情報に含まれる少なくともいずれか1個の情報(たとえば体重)とに基づいて、被験者の体脂肪量、たとえば体脂肪率(%)を算出する。具体的には、たとえば、体脂肪率は、除脂肪量FFMと被験者の体重とに基づいて、以下のような式(4)により算出される。
【0057】
体脂肪率=(Wt−FFM)/Wt×100・・・(4)
(ただし、Wt:体重)。
【0058】
図2は、本発明の実施の形態に係る体脂肪測定装置における電極の配置例を示す図である。図2では、上肢電極、下肢電極、腹部電極が配置された状態が示されている。図2は、被験者の背中側から見た電極の配置例である。
【0059】
図2を参照して、体脂肪測定装置1は、電極ベルト100および手足クリップ400を備える。電極ベルト100は、腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4とベルト材101とが一体的に形成されたものである。腹部電極対AP1は、腹部電極A11およびA21を含む。腹部電極対AP2は、腹部電極A12およびA22を含む。腹部電極対AP3は、腹部電極A13およびA23を含む。腹部電極対AP4は、腹部電極A14およびA24を含む。
【0060】
腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4は、被験者の腹部背面において体軸方向に配置され、かつ体軸と略垂直な方向に互いに間隔をあけて配置される。たとえば、腹部電極対AP2は、腹部電極対AP1の腹部電極A11,A21を通る軸から所定距離離れて配置される。
【0061】
腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4の各々の電極間距離は略等しい。たとえば、腹部電極対AP1の腹部電極A11,A21間の距離と腹部電極対AP2の腹部電極A12,A22間の距離とは略等しい。腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4の電極の各々は、対応する他の電極対の電極と体軸に略垂直な方向に整列して配置される。すなわち、腹部電極A11,A12,A13,A14は体軸と略垂直な方向に一列に配置される。腹部電極A21,A22,A23,A24は体軸と略垂直な方向に一列に配置される。
【0062】
なお、腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4は、体軸方向に一列に配置される構成であってもよい。すなわち、腹部電極対AP2,AP3,AP4は、腹部電極対AP1の腹部電極AP11,AP21を通る軸上に配置される構成であってもよい。
【0063】
また、ある腹部電極対が他の腹部電極対を挟む位置に配置される構成であってもよい。たとえば、腹部電極対AP1,AP2が体軸方向に一列に配置され、かつ腹部電極対AP1が腹部電極対AP2を挟む位置に配置される。また、腹部電極対AP3,AP4が体軸方向に一列に配置され、かつ腹部電極対AP3が腹部電極対AP4を挟む位置に配置される構成であってもよい。
【0064】
手足クリップ400は、それぞれ上肢電極H11,H21、および下肢電極F11,F21を保持し、それぞれ右手の手首の表面、左手の手首の表面、右足の足首の表面、および、左足の足首の表面に装着されている。
【0065】
定電流生成部21は、端子切替部22によって定電流生成部21と電気的に接続された電極対(以下、電流電極対とも称する)の電極間に電流を流す。
【0066】
そして、電位差検出部23は、端子切替部22によって電位差検出部23と電気的に接続された電極対(以下、電圧電極対とも称する)の電極間の電位差を検出する。
【0067】
内臓脂肪量算出部16は、電位差検出部23によって検出された電圧電極対の電極間の電位差に基づいて被験者の内臓脂肪量を算出する。
【0068】
[体脂肪測定装置の動作]
次に、本実施の形態における体脂肪測定装置が内臓脂肪量を測定する際の動作について説明する。
【0069】
図3は、本実施の形態における体脂肪測定装置が内臓脂肪量を測定する際の動作手順を定めたフローチャートである。図3のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとしてメモリ部29に格納されており、制御部10がこのプログラムを読み出して実行することにより、内臓脂肪測定処理の機能が実現される。
【0070】
図3を参照して、制御部10は、体格情報(ウエスト長)を含む被験者情報の入力を受け付ける(ステップS2)。ここで受け付けた被験者情報は、たとえばメモリ部29に一時的に保存される。
【0071】
次に、制御部10は、測定開始の指示があったか否かを判断する(ステップS4)。制御部10は、測定開始の指示があるまで待機する(ステップS4においてNO)。制御部10は、測定開始の指示を検知した場合(ステップS4においてYES)、電極の設定を行なう(ステップS8)。
【0072】
より具体的には、制御部10は、まずインピーダンスZtの算出処理を行なう。すなわち、制御部10は、たとえば1対の上肢電極H11,下肢電極F11および1対の上肢電極H21,下肢電極F21をそれぞれ電流電極対として選択し、腹部電極対AP1を電圧電極対として選択する。
【0073】
端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、1対の上肢電極H11,下肢電極F11および1対の上肢電極H21,下肢電極F21を定電流生成部21と電気的に接続し、かつ腹部電極対AP1を電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS8)。ここで、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、選択されていない電極と定電流生成部21および電位差検出部23との電気的接続を切断する。
【0074】
定電流生成部21は、制御部10の制御に基づいて、上肢から下肢の方向に電流を流す。たとえば、定電流生成部21は、上肢電極H11および上肢電極H21から下肢電極F11および下肢電極F21へ電流を流す(ステップS10)。この場合、端子切替部22は、上肢電極H11と上肢電極H21とを短絡し、かつ下肢電極F11と下肢電極F21とを短絡させる構成であることが好ましい。なお、定電流生成部21および端子切替部22は、上肢電極H11,H21のいずれか1個から下肢電極F11,F21のいずれか1個へ電流を流す構成であってもよい。
【0075】
この状態において、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP1の腹部電極A11,A21間の電位差を検出する(ステップS12)。
【0076】
そして、制御部10は、腹部電極対AP2,AP3,AP4を順番に電圧電極対として選択する。すなわち、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP2,AP3,AP4を順番に電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS8)。そして、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP2,AP3,AP4の、各々の電極間の電位差を順番に検出する(ステップS12)。
【0077】
インピーダンス算出部12は、すべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了した場合、ここでは腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4の各々の電極間における電位差の検出が終了した場合(ステップS13でYES)、定電流生成部21が流した電流値と、電位差検出部23が検出した各電位差とに基づいて、インピーダンスZt1〜Zt4を算出する(ステップS14)。インピーダンス算出部12が算出したインピーダンスZt1〜Zt4の値は、たとえばメモリ部29に一時的に保存される。
【0078】
次に、制御部10は、インピーダンスZsの算出処理を行なう。すなわち、制御部10は、腹部電極対AP1を電流電極対として選択し、腹部電極対AP2を電圧電極対として選択する。端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP1を定電流生成部21と電気的に接続し、かつ腹部電極対AP2を電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS16)。ここで、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、各腹部電極対を選択的に電位差検出部23と電気的に接続し、選択されていない腹部電極対、上肢電極および下肢電極と定電流生成部21および電位差検出部23との電気的接続を切断する。
【0079】
定電流生成部21は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP1の腹部電極A11,A21間に電流を流す(ステップS18)。
【0080】
この状態において、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP2の腹部電極A12,A22間の電位差を検出する(ステップS20)。
【0081】
制御部10は、腹部電極対AP3およびAP4を順番に電圧電極対として選択する。すなわち、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP3およびAP4を順番に電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS16)。電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP3およびAP4の、各々の電極間の電位差を順番に検出する(ステップS20)。
【0082】
次に、制御部10は、腹部電極対AP2を電流電極対として選択し、腹部電極対AP1を電圧電極対として選択する。すなわち、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP2を定電流生成部21と電気的に接続し、かつ腹部電極対AP1を電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS16)。
【0083】
定電流生成部21は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP2の腹部電極A12,A22間に電流を流す(ステップS18)。
【0084】
この状態において、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP1の腹部電極A11,A21間の電位差を検出する(ステップS20)。
【0085】
制御部10は、腹部電極対AP3およびAP4を順番に電圧電極対として選択する。すなわち、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP3およびAP4を順番に電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS16)。電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極対AP3およびAP4の、各々の電極間の電位差を順番に検出する(ステップS20)。
【0086】
同様に、制御部10は、腹部電極対AP3およびAP4を順番に電流電極対として選択し、腹部電極対AP3およびAP4の、各々について腹部電極対AP1〜AP4のうちの、電流電極対以外の腹部電極対を順番に電圧電極対として選択し、電圧電極対の電極間の電位差をそれぞれ検出する(ステップS16〜S20)。
【0087】
インピーダンス算出部12は、すべての電極対の組み合わせに対して電流の印加および電位差の検出が終了した場合(ステップS21でYES)、定電流生成部21が流した電流値と、電位差検出部23が検出した各電位差とに基づいて、インピーダンスZs1〜Zs12を算出する(ステップS22)。インピーダンス算出部12が算出したインピーダンスZs1〜Zs12の値は、たとえばメモリ部29に一時的に保存される。
【0088】
次に、内臓脂肪量算出部16は、ステップS2で制御部10が受け付けた体格情報(ウエスト長)と、インピーダンスZt1〜Zt4と、インピーダンスZs1〜Zs12とに基づいて内臓脂肪面積Svを算出する(ステップS24)。内臓脂肪面積Svは、上述の式(1)により算出される。なお、本実施の形態のように、体脂肪測定装置1が4個の腹部電極対AP1〜AP4を備える場合には、たとえば、4個のインピーダンスZt1〜Zt4の平均値が式(1)におけるインピーダンスZtに代入され、12個のインピーダンスZs1〜Zs12の平均値が式(1)におけるインピーダンスZsに代入される。
【0089】
また、皮下脂肪量算出部17は、ステップS2で制御部10が受け付けた体格情報(ウエスト長)と、インピーダンスZs1〜Zs12とに基づいて皮下脂肪面積Ssを算出する(ステップS26)。皮下脂肪面積Ssは、上述の式(2)により算出される。なお、本実施の形態のように、体脂肪測定装置1が4個の腹部電極対AP1〜AP4を備える場合には、たとえば、12個のインピーダンスZs1〜Zs12の平均値が、式(2)におけるインピーダンスZsに代入される。
【0090】
また、体脂肪量算出部14は、ステップS2で入力された被験者情報(たとえば身長)とインピーダンスZt1〜Zt4とに基づいて、除脂肪量FFMを算出する(ステップS28)。除脂肪量FFMは、上述の式(3)により算出される。なお、本実施の形態のように、体脂肪測定装置1が4個の腹部電極対AP1〜AP4を備える場合には、たとえば、4個のインピーダンスZt1〜Zt4の平均値が、式(3)におけるインピーダンスZtに代入される。
【0091】
また、体脂肪量算出部14は、ステップS2で入力された被験者情報(体重)とステップS28で算出した除脂肪量FFMとに基づいて、体脂肪率を算出する(ステップS30)。体脂肪率は、上述の式(4)により算出される。
【0092】
そして、表示部26は、制御部10の制御に基づいて、各測定結果を表示する(ステップS32)。
【0093】
以上で体脂肪測定装置1は体脂肪測定処理を終了する。なお、インピーダンスZt1〜Zt4の典型的な値は、それぞれ約5Ω程度である。また、インピーダンスZs1〜Zs12の典型的な値は、それぞれ約80Ω程度である。
【0094】
[電極ベルト100/腹部電極200]
次に、図4および図5を参照して、電極ベルト100について説明する。なお、図4は体脂肪測定装置に用いられる電極ベルトの構造を示す斜視図、図5は体脂肪測定装置に用いられる電極ベルトに設けられる腹部電極の構造を示す斜視図である。
【0095】
この電極ベルト100は、腹部電極対AP1,AP2,AP3,AP4とベルト材101とが一体的に形成されたものである。ベルト材101には、エラストマ材料が用いられ、被験者の腹部に巻き付けやすいように一部に蛇腹構造が採用されている。
【0096】
腹部電極対AP1は、腹部電極A11およびA21を含み、腹部電極A11およびA21は、体軸方向に所定の間隙を隔て配置されている。腹部電極対AP2も、腹部電極A12およびA22を含み、腹部電極A12およびA22は、体軸方向に所定の間隙を隔て配置されている。腹部電極対AP3も、腹部電極A13およびA23を含み、腹部電極A13およびA23は、体軸方向に所定の間隙を隔て配置されている。腹部電極対AP4も、腹部電極A14およびA24を含み、腹部電極A14およびA24は、体軸方向に所定の間隙を隔て配置されている。
【0097】
本実施の形態においては、ベルト材101は、短辺101aと長辺101bとを有する長方形形状である。4つの腹部電極A11、A12,A13,A14は、ベルト材101の上に長辺101b方向に沿って配置されている。腹部電極A11と腹部電極A12との第1長辺間隔はP1、腹部電極A12と腹部電極A13との第2長辺間隔はP2、腹部電極A13と腹部電極A14との第3長辺間隔はP3である。なお、本実施の形態では、P1=P3、P2>P1の関係である。また、電極の長辺間隔とは、長辺101b方向に沿った電極の中心間の距離を意味している。
【0098】
また、4つの腹部電極A21、A22,A23,A24も、上述の腹部電極A11、A12,A13,A14と同様に、ベルト材101の上に長辺101b方向に沿って配置されている。
【0099】
また、腹部電極A11と腹部電極A21とは、ベルト材101の短辺101a方向に沿って配置されている。腹部電極A11と腹部電極A21との第1短辺間隔はW1である。なお、電極の短辺間隔とは、短辺101a方向に沿った電極の中心間の距離を意味している。腹部電極A12〜A14と腹部電極A22〜A24との間も、それぞれ第1短辺間隔W1に設けられている。
【0100】
図5を参照して、腹部電極A11、A21、A12、A22、A13、A23、A14、A24に用いられる腹部電極200の構造を示す。腹部電極200は円筒形状を有し、直径は約23mm程度、ベルト材101からの突高さは約6mm程度である。腹部電極200は、金属製の円筒電極部201を有し、この円筒電極部201の胴回り部には、環状の溝凹部202が設けられている。
【0101】
[腹部電極用パッド300]
次に、図6および図7を参照して、腹部電極200に対して、着脱可能に設けられる腹部電極用パッド300について説明する。なお、図6は腹部電極用パッド300の構造を示す斜視図、図7は腹部電極用パッド300の構造を示す平面図である。なお、以下の説明で用いるゲルは、親液性溶質のコロイド溶液であって、弾性力を有し流動性が小さい(ゼリー状)物質のゲルを意味している。
【0102】
この腹部電極用パッド300は、円形の導電性ゲル310と、この導電性ゲル310を腹部電極200に対して電気的に接触可能に保持するとともに、腹部電極200に対して着脱可能に設けられる、一端側が開放した円筒形状のベース部材320とを備えている。ベース部材320には、ポリプロピレン系樹脂材料、ABS樹脂等が用いられる。導電性ゲル310には、アクリル系高分子ゲル、ウレタン系ゲル等が用いられる。
【0103】
この腹部電極用パッド300は、外径寸法(W1)が約φ26mm、導電性ゲル310を含む高さ(h1)が約7mmである。また、腹部電極用パッド300の表面部分において、導電性ゲル310は、ベース部材320の縁部(B2で示す領域)が露出するようにベース部材320に保持されている。
【0104】
図6において、導電性ゲル310が設けられる領域(B1で示す領域)は直径が約22mm、露出する縁部(B2で示す領域)の長さは、約2mmである。これにより、腹部電極用パッド300を把持した際に、導電性ゲル310が指先に接触するのを防ぐことができる。
【0105】
[腹部電極用パッド300の腹部電極200への着脱]
次に、図8から図10を参照して、腹部電極用パッド300の腹部電極200への着脱について説明する。なお、図8は、図7中VIII−VIII線矢視断面図、図9および図10は、腹部電極用パッド300の腹部電極への取付けを示す第1および第2模式図である。
【0106】
図8に示すように、円筒形状のベース部材320の開放端側には、半径方向の内側に突出する凸部領域323が設けられている。この凸部領域323は、連続する環状形状に設けられても構わないし、不連続に複数箇所に設けられても構わない。
【0107】
図9に示すように、上方から、腹部電極用パッド300を腹部電極200に装着することで、図10に示すように、ベース部材320の凸部領域323が一旦外側に拡げられるように弾性変形し、その後、凸部領域323が腹部電極200の溝凹部202に係合する。これにより、腹部電極200に腹部電極用パッド300が固定される。この際、腹部電極用パッド300に設けられた導電性ゲル310の下面側が、腹部電極200の上面部分に電気的に導通可能に接触する。腹部電極用パッド300を腹部電極200から取り外す場合には、ベース部材320を指で摘み持ち上げる。
【0108】
[ベース部材320の詳細構造]
次に、図11から図14を参照して、ベース部材320の詳細構造について説明する。なお、図11はベース部材320の構造を表面側から示す第1斜視図、図12は図11中XII−XII線矢視断面図、図13はベース部材320の構造を表面側から示す第2斜視図、図14はベース部材320の構造を裏面側から示す斜視図である。
【0109】
ベース部材320は、一端側が開放した円筒形状体322を有し、ポリプロピレン系樹脂材料、ABS樹脂等が用いられている。導電性ゲル310が保持される円筒形状体322の他端側には、複数の開口部321aが設けられた網状の保持面321を有している。
【0110】
保持面321に形成される開口部321aは、同心円に設けられた複数の円弧形状の開口形態を有している。開口部321aの半径方向の幅は約2mm、開口部321aの間に位置する保持面321の幅は、約1mmである。このように形成された開口部321aを利用して、保持面321の表面側および裏面側に導電性ゲル310が塗布され、導電性ゲル310は、保持面321においてベース部材320と一体となるように保持されている。
【0111】
なお、導電性ゲル310が設けられる領域(図12のB1で示す領域)における開口部321aの合計面積は、導電性ゲル310が設けられる領域(図12のB1で示す領域)の全面積の50%以上であると良い。これにより、ベース部材320の保持面321に導電性ゲル310を塗布する際に、開口部からの気泡の逃げが容易になり、導電性ゲル310内への気泡の巻き込みを抑制することが可能となる。その結果、気泡の混入部分で導電性ゲル310の経時変化による痩せが防止され、内臓脂肪測定用装置における測定精度を安定させることができる。
【0112】
円筒形状体322の開放端側には、半径方向の内側に突出する凸部領域323が3箇所設けられている。この凸部領域323の突出長さ(b)は、約0.5mmである。また、ベース部材320の直径(W1)は、上述したように約φ26mm、ベース部材の高さ(h2)は、約2mmである。
【0113】
また、凸部領域323が設けられる領域の円筒形状体322の外周面に、スリット322aを合計6箇所設け、このスリット322aに挟まれた領域に半径方向外方に張り出す指掛かり部324が3箇所設けられている。また、上述した凸部領域323は、指掛かり部324が設けられる円筒形状体322の内周面に設けられている。これにより、腹部電極用パッド300を腹部電極200から取り外す場合に、この指掛かり部324により、スリット322aに挟まれた領域を弾性変形させることで凸部領域323が外側に移動し、容易に腹部電極用パッド300を腹部電極200から取り外すことが可能となる。なお、凸部領域323および指掛かり部324の数量は、3つに限定されるものではなく、1箇所、2箇所、または、4箇所以上設けることが可能である。
【0114】
また、保持面321の裏面側には、複数の突起部321pが設けられている。保持面321の裏面側に突起部321pを設けることで、腹部電極用パッド300を腹部電極200に装着した後に、腹部電極用パッド300が腹部電極200側に押さえ付けられた場合でも、突起部321pが腹部電極200の表面に当接し、保持面321の腹部電極200側への移動を抑制する。その結果、保持面321から導電性ゲル310が押し出されることを防止し、導電性ゲル310の崩壊を阻止することが可能となる。
【0115】
[パッド用トレイ1000の詳細構造]
次に、図15から図21を参照して、上記構成を有する腹部電極用パッド300を収容するパッド用トレイ1000の詳細構造について説明する。なお、図15は、腹部電極用パッド300を収容するパッド用トレイ1000の斜視図、図16は、腹部電極用パッド300を収容する凹部領域1211の部分拡大平面図、図17は、図16中XVII−XVII線矢視断面図、図18は、パッド用トレイ1000に腹部電極用パッド300を収容した状態の斜視図、図19は、腹部電極用パッド300をパッド用トレイ1000に収容した状態の部分拡大斜視図、図20は、図19中XX−XX線矢視断面図、図21は、図19中XXI−XXI線矢視断面図である。
【0116】
図15を参照して、本実施の形態の形態におけるパッド用トレイ1000は、矩形形状を有するベース部1000Bと、このベース部1000Bの表面側が凹み、上述の構成を有する腹部電極用パッド300を収容する8個の凹部領域1211,1212,1213,1214,1221,1222,1223,1224とを有している。
【0117】
本実施の形態におけるパッド用トレイ1000は、本実施の形態おける体脂肪測定装置1に用いられる電極ベルト100に採用される腹部電極A11〜A14,A21〜A24の数量に対応して、8箇所の凹部領域1211〜1214,1221〜1224が設けられている。したがって、凹部領域の数量は、8個に限定されず、必要に応じて適宜は決定される。
【0118】
本実施の形態において、ベース部1000Bには、板状の樹脂成形品が用いられている。具体的な材料としては、ポリエチレンテレフタラート(PET:Polyethylene Terephthalate)、ポリエチレン(PE:polyethylene)、ポリプロピレン(PP:polypropylene)、ABS(アクリロニトリル(Acrylonitrile)−ブタジエン(Butadiene)−スチレン(Styrene)、およびポリスチレン(PS:polystyrene)からなる群より選択される樹脂材料が用いられる。本実施の形態では、PETが用いられている。
【0119】
本実施の形態において、凹部領域1211〜1214、凹部領域1221〜1224に、腹部電極用パッド300を収容した状態で、裏面側から腹部電極用パッド300の視認が可能なように、パッド用トレイ1000の少なくとも凹部領域1211〜1214、凹部領域1221〜1224が、透光性を有していると良い。なお、本実施の形態においては、パッド用トレイ1000の全体が透光性を有している
図16および図17を参照して、凹部領域1211〜1214、凹部領域1221〜1224の形状について説明する。本実施の形態においては、凹部領域1211〜1214、凹部領域1221〜1224はすべて同一の形状を有していることから、凹部領域1211の形状について説明する。
【0120】
凹部領域1211は、円形の底部領域1100と、この底部領域1100の周囲から起立し腹部電極用パッド300を取り囲む側壁領域1400とを有する。また、側壁領域1400の深さよりも浅く、腹部電極用パッド300に設けられる指掛かり部324を収容する第1浅瀬領域1101および第2浅瀬領域1102が設けられている。
【0121】
第1浅瀬領域1101は、腹部電極用パッド300において、120°ピッチで設けられる3箇所の指掛かり部324のうち2箇所の指掛かり部324を収容可能なように、2箇所設けられている。第1浅瀬領域1101の深さは、側壁領域1400の深さよりも浅く設けられている。
【0122】
第2浅瀬領域1102は、2箇所設けられている。一つは、第1浅瀬領域1101の間に設けられ、もう一つは、凹部領域1211を挟んで、180°反対側の領域に設けられている。したがって、3箇所の指掛かり部324のうち1箇所の指掛かり部324は、第2浅瀬領域1102に収容される。
【0123】
第2浅瀬領域1102は、平面的に見て、第1浅瀬領域1101よりも大きく設けられる。第2浅瀬領域1102の深さは、第1浅瀬領域1101の深さとほぼ同じである。また、第2浅瀬領域1102には、滑り止め用の凹凸領域1102tが設けられている。
【0124】
次に、図18を参照して、パッド用トレイ1000に腹部電極用パッド300を収容した状態について説明する。図18に示すように、本実施の形態では、8箇所の凹部領域1211,1212,1213,1214,1221,1222,1223,1224のそれぞれに、腹部電極用パッド300の円筒形状体322の開放端側が露出するように収容されている。
【0125】
図19から図22を参照して、凹部領域1211への腹部電極用パッド300の収容状態の詳細について説明する。なお、他の凹部領域1212,1213,1214,1221,1222,1223,1224への腹部電極用パッド300の収容状態は、凹部領域1211への腹部電極用パッド300の収容状態と同一であるため、重複する説明は繰り返さない。
【0126】
図19および図20を参照して、凹部領域1211の底部領域1100の周縁部には、当接部1110が設けられている。この当接部1110は、図6に示す腹部電極用パッド300の表面部分において、導電性ゲル310が、ベース部材320の縁部(B2で示す領域)から露出する領域に対応しており、側壁領域1400に沿って環状に設けられている。
【0127】
凹部領域1211に腹部電極用パッド300を収容した状態では、腹部電極用パッド300の保持面321の縁部が当接部1110に載置される状態となる。その結果、腹部電極用パッド300の保持面321と底部領域1100との間に所定の間隙(S)が形成される。これにより、保持面321の表面側および裏面側に導電性ゲル310を流し込むことが可能となる。
【0128】
また、図19および図21を参照して、円筒形状体322の外周面には、指掛かり部324に対してスリット322aを挟み込む領域に、周囲の円筒形状体322の厚さよりも厚さが薄く設けられる係合領域322bが設けられており、この係合領域322bに係合する支持領域1410が、側壁領域1400に設けられている。
【0129】
本実施の形態において、支持領域1410は、側壁領域1400から内周側に向かって突出するように成形された凸部であり、係合領域322bに対向する位置に合計6箇所設けられている。支持領域1410は、凹部領域1211に腹部電極用パッド300を収容する際に腹部電極用パッド300の円筒形状体322の外壁に押されて弾性変形する。
【0130】
その後、凹部領域1211に腹部電極用パッド300の収容が完了することで弾性変形が解除されるとともに、支持領域1410が係合領域322bに係合して、支持領域1410と当接部1110とにより電極用パッド300を挟み込み、底部領域1100側に電極用パッド300を付勢する。
【0131】
これにより、腹部電極用パッド300を凹部領域1211に収容した状態を安定させることが可能となる。また、腹部電極用パッド300の保持面321と底部領域1100との間隙(S)への導電性ゲル310の流し込み時に、ベース部材320の浮き上がりを防止することが可能となる。
【0132】
(腹部電極用パッド300の腹部電極への装着)
次に、図22から図27を参照して、腹部電極用パッド300の腹部電極への装着について説明する。なお、図22は、腹部電極用パッド300を収容するパッド用トレイの平面図、図23から図27は、腹部電極用パッドを収容するパッド用トレイを用いた腹部電極用パッドの腹部電極への取付手順を示す第1から第5斜視図である。
【0133】
図22参照して、本実施の形態では、腹部電極A11に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第1凹部領域1211、腹部電極A12に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第2凹部領域1212、腹部電極A13に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第3凹部領域1213、腹部電極A14に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第4凹部領域1214とした場合に、ベース部1000Bの表面側において、凹部領域1211〜1214は、ベルト材101の長辺101b方向に沿って、第1凹部領域1211、第3凹部領域1213、第2凹部領域1212、および第4凹部領域1214の順番に配置されている。
【0134】
同様に、腹部電極A21に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第1凹部領域1221、腹部電極A22に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第2凹部領域1222、腹部電極A23に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第3凹部領域1223、腹部電極A24に装着される腹部電極用パッド300の収容領域を第4凹部領域1224とした場合に、ベース部1000Bの表面側において、凹部領域1221〜1224は、ベルト材101の長辺101b方向に沿って、第1凹部領域1221、第3凹部領域1223、第2凹部領域1222、および第4凹部領域1224の順に配置されている。
【0135】
凹部領域1211〜1214と凹部領域1221〜1224との間の短辺101a方向の間隔は、第1電極A11〜第4電極A14と第1電極A21〜第4電極A24との間の間隔と同じW1に設けらている(図4参照)。なお、凹部領域の寸法引き出し位置は、円形形状の底部領域1100の中心位置である。
【0136】
また、ベルト材101の長辺101b方向に沿って、凹部領域1211と凹部領域1212との間隔はP11、凹部領域1212と凹部領域1213との間隔はP12、凹部領域1213と凹部領域1214との間隔はP13に設けられている。さらに、P11とP12との合計は、腹部電極A11と腹部電極A12との間隔である、P1寸法となるように設けられ、P12とP13との合計は、腹部電極A13と腹部電極A14との間隔であるP3寸法となるように設けられている(図4参照)。
【0137】
同様に、ベルト材101の長辺101b方向に沿って、凹部領域1221と凹部領域1222との間隔はP11、凹部領域1222と凹部領域1223との間隔はP12、凹部領域1223と凹部領域1224との間隔はP13に設けられている。さらに、P11とP12との合計は、腹部電極A21と腹部電極A22との間隔である、P1寸法となるように設けられ、P12とP13との合計は、腹部電極A23と腹部電極A24との間隔であるP3寸法となるように設けられている(図4参照)。
【0138】
(腹部電極用パッド320の取付手順)
次に、図23から図27を参照して、腹部電極用パッド320を収容するパッド用トレイ1000を用いた腹部電極用パッド320の腹部電極A11〜A14,A21〜A24への取付手順について説明する。
【0139】
まず、図23に示すように、パッド用トレイ1000を裏返した状態で、凹部領域1211を腹部電極A11に覆い被せ、凹部領域1212を腹部電極A12に覆い被せ、凹部領域1221を腹部電極A21に覆い被せ、凹部領域1222を腹部電極A22に覆い被せる。その後、図24に示すように、パッド用トレイ1000を電極ベルト100側に押さえ付ける。これにより、腹部電極A11,A12,A21,A22のそれぞれに腹部電極用パッド320が装着される。
【0140】
この際、本実施の形態におけるパッド用トレイ1000においては、腹部電極A11〜A14,A21〜A24の外周面に係合する凸部領域323は、円周上において係合領域322bおよび支持領域1410とずれた位置に設けられている。
【0141】
パッド用トレイ1000を持ち上げる際には、滑り止め用の凹凸領域1102tが設けられた第2浅瀬領域1102を裏面側から押さえ付ける。これにより、凸部領域323の腹部電極A22への係合状態が維持されたまま、パッド用トレイ1000の支持領域1410の周りが外側に向けて変形し、容易にパッド用トレイ1000の支持領域1410と腹部電極用パッド320の係合領域322bとの間の係合関係を解除することが可能となる。また、第2浅瀬領域1102には、導電性ゲル310は存在しないため、導電性ゲル310を崩壊させることはない。
【0142】
なお、支持領域1410の腹部電極用パッド300を底部領域1100に付勢する力は、凸部領域323が腹部電極A11〜A14,A21〜A24の外周面に係合する力よりも小さいと良い。
【0143】
以上により、図24に示すように、腹部電極用パッド320の腹部電極A11,A12,A21,A22への装着が完了する。
【0144】
次に、図25に示すように、上記と同様の要領により、パッド用トレイ1000を裏返した状態で、凹部領域1213を腹部電極A13に覆い被せ、凹部領域1214を腹部電極A14に覆い被せ、凹部領域1223を腹部電極A23に覆い被せ、凹部領域1224を腹部電極A24に覆い被せる。その後、図26に示すように、パッド用トレイ1000を電極ベルト100側に押さえ付ける。これにより、腹部電極A13,A14,A23,A24のそれぞれに腹部電極用パッド320が装着される。
【0145】
以上の手順により、図27に示すように、腹部電極A11〜A14および腹部電極A21〜A24のそれぞれへの腹部電極用パッド320の装着が完了する。
【0146】
なお、腹部電極A11〜A14および腹部電極A21〜A24の配置間隔と同一の凹部領域を有するパッド用トレイを準備することも可能であるが、その場合、パッド用トレイの大きさは、電極ベルト100と略同じ大きさとなる。
【0147】
一方、図22に示したように、本実施の形態におけるパッド用トレイ1000においては、腹部電極を、腹部電極A11,12,21,22(第1グループ)および腹部電極A13,14,23,24(第2グループ)の2つのグループに分け、第1グループの凹部領域の間に第2グループの凹部領域の一方が位置するように、凹部領域を形成している。これにより、パッド用トレイ1000を小型にすることが可能となる。
【0148】
なお、必ずしも、一つのパッド用トレイに全ての腹部電極に装着するための腹部電極用パッド320を収容する凹部領域を設ける必要なく、図22に示したパッド用トレイ1000において、凹部領域1211、1213,1312,1214のみを一つのパッド用トレイに設けることも可能である。
【0149】
また、図28に示すパッド用トレイ1000Aに示すように、一つのパッド用トレイに二つの凹部領域を設ける構成を採用することも可能である。また、二つの腹部電極用パッド320を連結する連結部材320zを設けることで、腹部電極から腹部電極用パッド320を取り外す際に、連結部材320zを持ち上げることで、同時に二つの腹部電極用パッド320を取り外すことが可能となる。
【0150】
以上、上記パッド用トレイ1000,1000Aを用いることで、導電性ゲルを有する腹部電極用パッド300の取扱いが容易になり、腹部電極用パッド300の腹部電極への装着を容易に行なうことが可能となる。
【0151】
また、凹部領域1211の底部領域1100の周縁部に当接部1110を設けた場合には、腹部電極用パッド300の保持面321と底部領域1100との間に所定の間隙(S)が形成されることにより、保持面321の表面側および裏面側に導電性ゲル310を流し込むことが可能となる。支持領域1410を設けることで、導電性ゲル310の流し込み時におけるベース部材320の浮き上がりを防止し、導電性ゲル310の取扱いを容易にする。
【0152】
なお、予め導電性ゲル310が保持面321に設けられた腹部電極用パッド300を用いる場合には、必ずしも、当接部1110および支持領域1410を凹部領域1211に設ける必要はない。
【0153】
[手足クリップ400/上肢・下肢電極404]
次に、図29を参照して、手足クリップ400について説明する。なお、図29は手足クリップ400の構造を示す図である。
【0154】
図29を参照して、手足クリップ400は、第1挟持クリップ401と第2挟持クリップ402と有している。第1挟持クリップ401および第2挟持クリップ402は、対称となる緩いS字形状を有している。第1挟持クリップ401および第2挟持クリップ402は、弾性クリップ403により図中の矢印S方向に開閉可能に連結されている。
【0155】
第2挟持クリップ402の第1挟持クリップ401に対向する湾曲部分には、上肢電極H11,H21、または下肢電極F11,F21として機能する、ステンレス製の薄板状の上肢・下肢電極404が取り付けられている。
【0156】
[上肢・下肢電極用パッド500]
次に、図30から図34を参照して、上肢・下肢電極用パッド500について説明する。なお、図30は上肢・下肢電極用パッド500の構造を示す斜視図、図31は、図30中XXXI−XXXI線矢視断面図、図32は図30中XXXII−XXXII線矢視断面図である。
【0157】
図30から図32を参照して、この上肢・下肢電極用パッド500は、長方形の導電性ゲル510と、この導電性ゲル510を腹部電極200に対して電気的に接触可能に保持するとともに、上肢・下肢電極404に対して着脱可能に設けられる、略矩形形状のベース部材520とを備えている。ベース部材520には、ポリプロピレン系樹脂材料、ABS樹脂等が用いられる。導電性ゲル510には、アクリル系高分子ゲル、ウレタン系ゲル等が用いられる。
【0158】
この上肢・下肢電極用パッド500は、最大長さ(W21)が約77mm、最大幅(W22)が約38mm、導電性ゲル510を含む高さ(h21)が約9mmである。また、上肢・下肢電極用パッド500の表面部分において、導電性ゲル510は、ベース部材520の縁部(B21,B22で示す領域)が露出するようにベース部材520に保持されている。
【0159】
図30において、導電性ゲル510が設けられる領域(B11,B12で示す領域)はB11が約73mm、B21が約30mm、露出する縁部(B21,B22で示す領域)は、B21およびB22ともに、約2mmである。これにより、上肢・下肢電極用パッド500を把持した際に、導電性ゲル510が指先に接触するのを防ぐことができる。
【0160】
ベース部材520の四隅には、係合領域522が設けられている。この係合領域522は、ベース部材520から垂下する腕部522aと、腕部522aからベース部材520に対して平行に内側に延びる係合片522bとを有する。この係合領域522は、弾性変形可能に設けることも可能である。
【0161】
[上肢・下肢電極用パッド500の上肢・下肢電極404への着脱]
次に、図33および図34を参照して、上肢・下肢電極用パッド500の上肢・下肢電極404への着脱について説明する。なお、図33は上肢・下肢電極用パッドの上肢・下肢電極への取付け状態を示す斜視図、図34は、図33中XXXIV−XXXIV線矢視断面図である。
【0162】
図33および図34に示すように、上肢・下肢電極用パッド500のベース部材520に設けられた係合領域522を利用して、上肢・下肢電極404および第2挟持クリップ402を抱き込むようにして、上肢・下肢電極用パッド500を上肢・下肢電極404に装着する。
【0163】
これにより、上肢・下肢電極用パッド500に設けられた導電性ゲル510の下面側が、上肢・下肢電極404の上面部分に電気的に導通可能に接触する。上肢・下肢電極用パッド500を上肢・下肢電極404から取り外す場合には、ベース部材520を指で摘み引き離す。
【0164】
[ベース部材520の詳細構造]
次に、図35を参照して、ベース部材520の詳細構造について説明する。なお、図35は、ベース部材520の構造を示す斜視図である。
【0165】
ベース部材520は、全体として略矩形形状を有し、ポリプロピレン系樹脂材料、ABS樹脂等が用いられている。
【0166】
導電性ゲル510が保持される保持面521において、開口部521aは、三角形状を有し、図示における上下方向において、隣接配置される三角形の斜辺が相互に平行となるように配置され、網状の形態を呈している。また、保持面521には、複数の突起部521pが設けられている。また、保持面521には、導電性ゲル510が設けられる領域(図35のB11,B21で示す領域)を規定するように、一対の筋状の凸部壁521xが設けられている。
【0167】
このベース部材520における係合領域522は、保持面521に対して当接部522dおよび脆弱領域を構成する薄肉部522yを挟んで連結されている。係合領域522には、係合穴522xが設けられている。
【0168】
また、保持面521の係合領域522が連結される領域(図35のB11で示す領域の外側の領域)には、ベース部材520全体としての剛性を高めるため、導電性ゲル510が設けられる領域の保持面521の厚さよりも厚さが厚くなる厚肉部522zが設けられている。
【0169】
なお、このベース部材520を第2挟持クリップ402へ取付ける場合には、第2挟持クリップ402の側面に設けられる係合ピン(図示省略)が係合穴522xに挿入される。
【0170】
また、このベース部材520は、導電性ゲル510が設けられる領域(図35のB11,B21で示す領域に相当)における開口部521aの合計面積は、導電性ゲル510が設けられる領域(図35のB11,B21で示す領域に相当)の全面積の50%以上であると良い。
【0171】
これにより、保持面521に導電性ゲル510を塗布する際に、開口部からの気泡の逃げが容易になり、導電性ゲル510内への気泡の巻き込みを抑制することが可能となる。その結果、気泡の混入部分で導電性ゲル510の経時変化による痩せが防止され、内臓脂肪測定用装置における測定精度を安定させることができる。
【0172】
このように形成された開口部521aを利用して、保持面521の表面側および裏面側に導電性ゲル510が塗布され、導電性ゲル510は、保持面521においてベース部材520と一体となるように保持される。
【0173】
[パッド用トレイ2000の詳細構造]
次に、図36から図39を参照して、上記構成を有する上肢・下肢電極用パッド500を収容するパッド用トレイ2000の詳細構造について説明する。なお、図36は、パッド用トレイ2000に2つの上肢・下肢電極用パッド500を収容した状態の斜視図、図37は、パッド用トレイ2000に1つの上肢・下肢電極用パッド500を収容した状態の斜視図、図38は、図37中XXXVIII−XXXVIII線矢視断面図、図39は、図37中XXXIX−XXXIX線矢視断面図である。
【0174】
図36および図37を参照して、本実施の形態の形態におけるパッド用トレイ2000は、全体として略矩形形状を有するベース部2000Bと、このベース部2000Bの表面側が凹み、上述の構成を有する上肢・下肢電極用パッド500を収容する2個の凹部領域2011,2012とを有している。なお、凹部領域の数量は、2個に限定されず、必要に応じて適宜数量は決定される。
【0175】
本実施の形態において、ベース部2000Bには、板状の樹脂成形品が用いられている。具体的な材料としては、ポリエチレンテレフタラート(PET:Polyethylene Terephthalate)、ポリエチレン(PE:polyethylene)、ポリプロピレン(PP:polypropylene)、ABS(アクリロニトリル(Acrylonitrile)−ブタジエン(Butadiene)−スチレン(Styrene)、およびポリスチレン(PS:polystyrene)からなる群より選択される樹脂材料が用いられる。本実施の形態では、PETが用いられている。
【0176】
図36および図37を参照して、凹部領域2011,2012の形状について説明する。本実施の形態においては、凹部領域2011および凹部領域2012は同一の形状を有していることから、凹部領域2012の形状について説明する。
【0177】
凹部領域2012は、矩形の底部領域2100と、この底部領域2100の周囲から起立し上肢・下肢電極用パッド500を両側から囲む側壁領域2400とを有する。また、側壁領域2400の高さよりも低く、上肢・下肢電極用パッド500に設けられる係合領域522を載置する凹部壁領域2200が、それぞれの側壁領域2400の両側に設けられている。
【0178】
また、底部領域2100には、導電性ゲル510を流し込む領域を規定するためのゲル規制壁2300が、両側の側壁領域2400の内側を連結するように2箇所設けられている。凹部領域2012に上肢・下肢電極用パッド500を載置した状態においては、ゲル規制壁2300の上に、凸部壁521xが位置する。
【0179】
凹部領域2011と凹部領域2012との間、および、凹部領域2011の端部には、仕切壁2500が設けられている。
【0180】
図38および図39を参照して、凹部領域2100の底部領域2012の側壁領域2400の略中央部には、当接部2110が設けられている。この当接部2110は、図33に示す上肢・下肢電極用パッド500の表面部分において、導電性ゲル510が、ベース部材520の縁部(B22で示す領域)から露出する領域に対応している。
【0181】
図38に示すように、凹部領域2100に上肢・下肢電極用パッド500を収容した状態では、上肢・下肢電極用パッド500のベース部材520の縁部が当接部2110に載置される状態となる。その結果、上肢・下肢電極用パッド500の保持面521と底部領域2100との間に所定の間隙(S)が形成されることなる。これにより、保持面521の表面側および裏面側に導電性ゲル510を流し込むことが可能となる。
【0182】
また、ゲル規制壁2300よりも外側の側壁領域2400の内側には、底部領域2012から所定距離離れた位置に支持領域2410が設けられている。
【0183】
図39に示すように、本実施の形態において、支持領域2410は、側壁領域1400から内周側に向かって突出するように成形された凸部であり、側壁領域2400の両端にそれぞれ1箇所、一つの凹部領域2100において合計4箇所設けられている。
【0184】
支持領域2410は、凹部領域2100に上肢・下肢電極用パッド500を収容する際に保持面521の端部に押されて弾性変形する。その後、凹部領域2100に上肢・下肢電極用パッド500の収容が完了することで弾性変形が解除されるとともに、支持領域2410が、上肢・下肢電極用パッド500の保持面521を底部領域2012側に付勢する。
【0185】
これにより、上肢・下肢電極用パッド500を凹部領域2100に収容した状態を安定させることが可能となる。また、上肢・下肢電極用パッド500の保持面521と底部領域2012との間隙(S)への導電性ゲル510の流し込み時に、保持面521の浮き上がりを防止することも可能となる。
【0186】
なお、一つのパッド用トレイ2000に2つの上肢・下肢電極用パッド500を収容する凹部領域2011,2012を設ける場合に限定されるものではなく、一つのパッド用トレイに一つの上肢・下肢電極用パッド500を収容する構成、または、一つのパッド用トレイに3以上の上肢・下肢電極用パッド500を収容する構成を採用することも可能である。
【0187】
以上、上記パッド用トレイ2000を用いることで、導電性ゲルを有する上肢・下肢電極用パッド500の取扱いが容易になる。
【0188】
また、凹部領域2011,2012の底部領域2100の縁部に当接部2110を設けた場合には、上肢・下肢電極用パッド500の保持面521と底部領域2100との間に所定の間隙(S)が形成されることにより、保持面521の表面側および裏面側に導電性ゲル510を流し込むことが可能となる。また、支持領域2410を設けることで、導電性ゲル510の流し込み時におけるベース部材520の浮き上がりを防止し、導電性ゲル510の取扱いを容易にする。
【0189】
なお、予め導電性ゲル510が保持面521に設けられた上肢・下肢電極用パッド500を用いる場合には、必ずしも、当接部2110および支持領域2410を凹部領域2011,2012に設ける必要はない。
【0190】
なお、上記実施の形態では、体脂肪測定装置に用いられる電極に装着される電極用パッドおよびその電極用パッドを収容するパッド用トレイについて説明しているが、本電極用パッドは、体脂肪測定装置に用いられる電極に限定されるものではない。たとえば、心電図、筋電図、低周波マッサージャー、EMS(Electro Muscle Stimulation)、脳波形測定装置等に用いられる電極に対して、本発明に基づく電極用パッドおよびパッド用トレイを適用することが可能である。
【0191】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0192】
1 体脂肪測定装置、10 制御部、11 演算処理部、12 インピーダンス算出部、13 各種脂肪量算出部、14 体脂肪量算出部、15 部位別脂肪量算出部、16 内臓脂肪量算出部、17 皮下脂肪量算出部、21 定電流生成部、22 端子切替部、23 電位差検出部、24 体格情報計測部、25 被験者情報入力部、26 表示部、27 操作部、28 電源部、29 メモリ部、320,520 ベース部材、100 電極ベルト、101 ベルト材、101a 短辺、101b 長辺、200 腹部電極、201 円筒電極部、202 溝凹部、300 腹部電極用パッド、310,510 導電性ゲル、320z 連結部材、321,521 保持面、321a,521a 開口部、321p,521p 突起部、322 円筒形状体、322a スリット、322b,522 係合領域、323 凸部領域、324 指掛かり部、400 手足クリップ、401 第1挟持クリップ、402 第2挟持クリップ、403 弾性クリップ、404 上肢・下肢電極、500 下肢電極用パッド、521x 凸部壁、522a 腕部、522b 係合片、522d,1110,2110 当接部、522x 係合穴、522y 薄肉部、522z 厚肉部、1000,1000A,2000 パッド用トレイ、1000B,2000B ベース部、1100,2012,2100 底部領域、1101 第1浅瀬領域、1102 第2浅瀬領域、1102t 凹凸領域、1211,1221 凹部領域(第1凹部領域)、1212,1222 凹部領域(第2凹部領域)、1213,1223 凹部領域(第3凹部領域)、1214,1224 凹部領域(第4凹部領域)、1400,2400 側壁領域、1410 支持領域、2200 凹部壁領域、2300 ゲル規制壁、2500 仕切壁、AP1,AP2,AP3,AP4 腹部電極対、A11,A21 第1電極(腹部電極)、A12,A22 第2電極(腹部電極)、A13,A23 第1電極(腹部電極)、A14,A24 第4電極(腹部電極)、F11,F21 下肢電極、H11,H21 上肢電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性ゲル、および、前記導電性ゲルを外部に設けられた電極に対して接触可能に保持する保持面を有し、前記電極に対して着脱可能に設けられるベース部材を備える電極用パッドを収容するパッド用トレイであって、
前記パッド用トレイは、
ベース部と、
前記ベース部の表面側が凹み、前記電極用パッドを収容する凹部領域と、を含み、
前記凹部領域は、
底部領域と、
前記底部領域から起立し、前記電極用パッドを囲むように設けられる側壁領域と、
を有するパッド用トレイ。
【請求項2】
前記凹部領域は、
前記電極用パッドを収容した際に、前記保持面に当接し、前記保持面と前記底部領域との間に所定の間隙を形成する当接部をさらに含む、請求項1に記載のパッド用トレイ。
【請求項3】
前記凹部領域は、
前記側壁領域から突出するように設けられ、前記凹部領域に前記電極用パッドが収容された状態で前記電極用パッドを前記底部領域に付勢する支持領域をさらに有する、請求項1または2に記載のパッド用トレイ。
【請求項4】
前記電極は、円筒形状を有し、
前記電極用パッドは、一端側が開放した円筒形状を有するとともに、その内側に、前記電極の外周面に係合する凸部領域を有し、
前記支持領域は、前記凹部領域に前記電極用パッドを収容した場合に、円周上において前記凸部領域に対してずれた位置に設けられている、請求項3に記載のパッド用トレイ。
【請求項5】
前記電極用パッドを前記支持領域と前記底部領域とにより挟み込む力は、前記凸部領域が前記電極の外周面に係合する力よりも小さい、請求項4に記載のパッド用トレイ。
【請求項6】
前記電極を保持するベルト材をさらに備え、
前記電極は、前記ベルト材の上に所定の間隔で複数個配置され、
前記凹部領域は、前記間隔と等しい間隔で設けられている、請求項1から5のいずれかに記載のパッド用トレイ。
【請求項7】
前記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、
前記電極は、前記ベルト材の上に前記短辺方向に沿って、第1短辺間隔で複数個配置され、
前記凹部領域は、前記第1短辺間隔と等しい間隔で設けられている、請求項6に記載のパッド用トレイ。
【請求項8】
前記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、
前記電極は、前記ベルト材の上に前記長辺方向に沿って、第1長辺間隔で複数個配置され、
前記凹部領域は、前記第1長辺間隔と等しい間隔で設けられている、請求項6に記載のパッド用トレイ。
【請求項9】
前記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、
前記電極は、前記ベルト材の上に前記短辺方向に沿って、第1短辺間隔で複数個配置され、
前記電極は、前記ベルト材の上に前記長辺方向に沿って、第1長辺間隔で複数個配置され、
前記凹部領域は、前記短辺方向は前記第1短辺間隔と等しい間隔で設けられ、前記長辺方向は前記第1長辺間隔と等しい間隔で設けられている、請求項6に記載のパッド用トレイ。
【請求項10】
前記ベルト材は、短辺と長辺とを有する長方形形状であり、
前記電極は、前記ベルト材の上に前記長辺方向に沿って第1電極、第2電極、第3電極および第4電極の順番に配置され、
前記第1電極と前記第2電極との間は第1長辺間隔で配置され、
前記第2電極と前記第3電極との間は第2長辺間隔で配置され、
前記第3電極と前記第4電極との間は第3長辺間隔で配置され、
前記凹部領域は、
前記第1電極を収容する第1凹部領域と、
前記第2電極を収容する第2凹部領域と、
前記第3電極を収容する第3凹部領域と、
前記第4電極を収容する第4凹部領域とを有し、
前記ベース部の前記表面側において、前記長辺方向に沿って、前記第1凹部領域、前記第3凹部領域、前記第2凹部領域、および前記第4凹部領域の順に配置され、
前記第1凹部領域と前記第2凹部領域との間隔は前記第1長辺間隔に設けられ、
前記第3凹部領域と前記第4凹部領域との間隔は前記第3長辺間隔に設けられている、請求項6に記載のパッド用トレイ。
【請求項11】
前記パッド用トレイは、板状の樹脂成形品である、請求項1から10のいずれかに記載のパッド用トレイ。
【請求項12】
前記樹脂成形品には、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、およびポリスチレンからなる群より選択される樹脂材料が用いられている、請求項10に記載のパッド用トレイ。
【請求項13】
前記パッド用トレイの少なくとも前記凹部領域は、前記電極用パッドを前記凹部領域に収容した状態で、前記裏面側から前記電極用パッドの透視が可能に設けられている、請求項1から10のいずれかに記載のパッド用トレイ。
【請求項14】
前記パッド用トレイの少なくとも前記凹部領域は、透光性を有する、請求項13に記載のパッド用トレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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