パネル固定構造およびパネル固定方法
【課題】施工を容易にさせることのできるパネル固定構造を提供する。
【解決手段】パネル固定構造は、所定の厚みhを有し、平板状に形成されたパネル2と、パネル2の縁部を嵌合させる凹部4を有する枠部材3と、パネル2の縁部と枠部材3との間に設けられる弾性部材5と、を備え、弾性部材5は、パネル2の縁部の端面Hと枠部材3の凹部4の底面部4bとの間にのみ配置され、パネル2の縁部が枠部材3の凹部4に嵌合するに際してパネル2の平面方向に圧縮変形して、パネル2の対向する端面Hに設けられた弾性部材5と協同して、パネル2を平面方向に突っ張らせる態様で、パネル2と枠部材3とを固定する。
【解決手段】パネル固定構造は、所定の厚みhを有し、平板状に形成されたパネル2と、パネル2の縁部を嵌合させる凹部4を有する枠部材3と、パネル2の縁部と枠部材3との間に設けられる弾性部材5と、を備え、弾性部材5は、パネル2の縁部の端面Hと枠部材3の凹部4の底面部4bとの間にのみ配置され、パネル2の縁部が枠部材3の凹部4に嵌合するに際してパネル2の平面方向に圧縮変形して、パネル2の対向する端面Hに設けられた弾性部材5と協同して、パネル2を平面方向に突っ張らせる態様で、パネル2と枠部材3とを固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間を仕切る仕切り部材におけるパネルを固定するためのパネル固定構造およびパネル固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、たとえば、室外では隣接するバルコニー同士を仕切るために、パネルを用いた仕切り部材が採用されている。こういった空間を仕切る仕切り部材は、平板形状を有するパネルと、パネルを保持するためにパネルの縁部に取り付けられる枠部材とが一体化され、周囲の固定系の部材(天井や壁など)に固定されることにより設置される。
【0003】
上記のような仕切り部材には、一般的にパネルと枠部材との間に、パネルおよび枠部材の両者を安定的に固定させるとともに、外部からの衝撃や振動を緩和させるための弾性部材が設けられる。上記のような弾性部材が設けられる仕切り部材が、たとえば、下記の非特許文献1に開示されている。
【0004】
図11(A)は、非特許文献1に開示されている、枠部材が取り付けられたパネルの正面図を示す。また、図11(B)〜(D)は、パネルと枠部材との間に設けられる弾性部材のいくつかの例を示す図であり、各々は図11(A)の矢視XIB,XIC,XIDで示される部分の断面図を示す。
【0005】
図11(A)および図11(B)を参照して、図中の矢印が示すように、パネル101の縁部における厚み方向の両側からパネル101を把持させるように弾性部材103aが設けられている。
【0006】
図11(A)、図11(C)および図11(D)を参照して、厚み方向において一対をなすよう設けられる弾性部材103bおよび103cや弾性部材103dおよび103eのような場合は、弾性部材103bおよび103cや弾性部材103dおよび103eがパネル101の表面に沿って突出するように厚み方向の両側に設けられている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】YKK AP株式会社2007フロント総合カタログ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の仕切り部材は、上記したように、さまざまな形状とそれに応じて配置される弾性部材を用いて、パネルと枠部材とを固定させるとともに、外部からの衝撃や振動を緩和させるように構成されていた。
【0009】
しかしながら、仕切り部材は、パネルと枠部材とが組み立てられた状態ではサイズとして大きいため、パネル、枠部材、弾性部材などの各々は、組み立てる前の状態で(各々別個の部品として)工場で用意され、工場で各々を組み立てる。
【0010】
従って、図11(B)に示すような弾性部材103aを用いる場合、枠部材102をパネル101に取り付ける前に、パネル101の縁部に隙間なく丁寧に弾性部材103aを取り付けた後に、弾性部材103aをパネル101の縁部からずれないように慎重に枠部材102に嵌め込む必要があった。そのため、工場での組み立て作業に多くの時間を費やさなければならなかった。
【0011】
また、図11(C)に示すような弾性部材103bおよび103cの取付けは、枠部材102をパネル101に取り付ける前に、枠部材102の厚み方向におけるいずれか一方面側、たとえば、図11(C)では図面の上方側の弾性部材103bのみを枠部材102に設置しておく。弾性部材103bをその状態に維持したままでパネル101を枠部材102の凹部に差し込み、その後に、他方面側の弾性部材103cを、隙間が形成されないように慎重に取り付ける必要があった。そのため、上記と同様、組み立て作業に多くの時間を費やさなければならず、かつ、美感を維持するためにも、弾性部材103bおよび103cをパネル101の表面に沿って突出するように慎重に設置しなければならなかった。
【0012】
さらに、図11(D)に示すような弾性部材103dおよび103eの取付けについては、パネル101に枠部材102を取り付けた後、熱などにより柔軟性を帯びたゲル状の弾性部材103dおよび103eをパネル101と枠部材102との間に練り込ませ、固化する(乾く)まで待つ必要があった。そのため、組み立て作業に多くの時間と手間がかかっていた。また、弾性部材103dおよび103eは、外観から視認され得るため、図11(C)の弾性部材103bおよび103cと同様、美感を維持するように慎重に取付け作業をする必要があった。
【0013】
なお、このような問題は、バルコニーの仕切り部材に限定されるものではなく、キッチンや洗面所などにおける仕切り部材にも同様に生じるものである。
【0014】
この発明の目的は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、美感を損ねることなく、組み立てを容易にさせることのできるパネル固定構造およびパネル固定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係るパネル固定構造は、所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材におけるパネル固定構造であって、前記パネルの縁部の端面と前記枠部材の凹部の底面との間にのみ前記弾性部材が配置され、前記パネルの縁部が前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合されたあと、対向する前記枠部材の間において前記パネルが平面方向に突っ張らされる態様で固定されていることを特徴とする。
【0016】
これによれば、弾性部材を枠部材の凹部に設けて、パネルの縁部を枠部材の凹部に単に嵌合させるため、従来のように、弾性部材を設置する作業に時間を浪費することなく、容易に組み立てることができる。また、弾性部材をパネルの縁部の端面と枠部材の凹部の底面との間にのみ配置するようにしたため、外観から視認されることがなく、美感を損ねることがない上に、美感を意識して作業を行う必要もなくなる。さらには、パネルが平面方向に突っ張らされる態様で枠部材に固定するため、従来のような、厚み方向からの把持によってパネルおよび枠部材を固定する強度と同等かあるいはそれ以上の強度で、パネルおよび枠部材を固定することができる。
【0017】
好ましくは、弾性部材は略円柱形状を有する。これによれば、弾性部材を設置する作業において、弾性部材の捩じれを意識せずに行うことができる。
【0018】
さらに好ましくは、弾性部材は略円筒形状を有する。これによれば、弾性部材に適度な柔軟性を与えることができる。
【0019】
さらに好ましくは、弾性部材は表面に複数の突起を有する。これによれば、表面に設けられた複数の突起がパネルおよび枠部材との接触部分において引っかかりを生じさせ、滑りにくくなる。
【0020】
さらに好ましくは、凹部は底面に陥没部が形成されている。これによれば、パネルの縁部を陥没部に誘導させて嵌合させることができる。
【0021】
さらに好ましくは、陥没部は、凹部の側面のいずれか一方側に形成される。これによれば、パネルを枠部材の陥没部の一方側に寄せることができる。
【0022】
さらに好ましくは、弾性部材は発泡体である。これによれば弾性部材を安価に入手できる上に、弾性部材の変形度合いを適度に調整することができる。
【0023】
本発明に係るパネル固定方法は、所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材に用いられるパネル固定方法であって、前記枠部材の凹部の底面にのみ前記弾性部材を配置する工程と、前記パネルの縁部を前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合する工程と、対向する前記枠部材の間において前記パネルを平面方向に突っ張らせる工程とを備えることを特徴とする。これによれば、上記したように、弾性部材を設置する作業に時間を浪費することなく、容易に組み立てることができる。また、美感を損ねることなく、従来のような、厚み方向からの把持によってパネルおよび枠部材を固定する強度と同等かあるいはそれ以上の強度で、パネルおよび枠部材を固定することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、弾性部材を枠部材の凹部に設けて、パネルの縁部を枠部材の凹部に単に嵌合させるため、従来のように、弾性部材を設置する作業に時間を浪費することなく、容易に組み立てることができる。また、弾性部材をパネルの縁部の端面と枠部材の凹部の底面との間にのみ配置するようにしたため、外観から視認されることがなく、美感を損ねることがない上に、美感を意識して作業を行う必要もなくなる。さらには、パネルが平面方向に突っ張らされる態様で枠部材に固定するため、従来のような、厚み方向からの把持によってパネルおよび枠部材を固定する強度と同等かあるいはそれ以上の強度で、パネルおよび枠部材を固定することができる。その結果、美感を損ねることなく、容易に組み立てることのできるパネル固定構造およびパネル固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】パネル固定構造を適用させた仕切り部材の概略正面図である。
【図2】図1のII−IIにおける矢視図である。
【図3】図1のIII−IIIにおける矢視図である。
【図4】(A)は図2における一点鎖線の円で示される部分の拡大図であり、(B)は弾性部材の単体を示す概略斜視図である。
【図5】(A)〜(C)はパネル固定方法の手順を示す図である。
【図6】(A)は弾性部材の他の例を適用した場合におけるパネルと枠部材との嵌合する部分の断面図であり、(B)は(A)に適用される弾性部材の単体を示す概略斜視図である。
【図7】(A)は弾性部材のさらに他の例を適用した場合におけるパネルと枠部材との嵌合する部分の断面図であり、(B)は(A)に適用される弾性部材の単体を示す概略斜視図である。
【図8】弾性部材のさらに他の例を示す断面図である。
【図9】(A)および(B)は枠部材の凹部における他の例を適用した場合のパネルと枠部材との嵌合する部分の、嵌合前および嵌合後を示す断面図である。
【図10】(A)および(B)は枠部材の凹部におけるさらに他の例を適用した場合のパネルと枠部材との嵌合する部分の、嵌合前および嵌合後を示す断面図である。
【図11】(A)は従来における枠部材の取り付けられたパネルの正面図であり、(B)は(A)のXIB−XIBにおける断面図、(C)は(A)のXIC−XICにおける断面図、(D)は(A)のXID−XIDにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における仕切り部材の概略正面図である。また、図2は図1のII−IIにおける矢視図であり、図3は図1のIII−IIIにおける矢視図である。
【0027】
まず、パネル固定構造を適用させた仕切り部材の構成について説明する。仕切り部材1は、図1に示されるように、矩形の平板状に形成された2枚のパネル2と、各パネル2の縁部を嵌合させる凹部4を各々有し、各パネル2の縁部と嵌合する複数の枠部材3と、各枠部材3の凹部4の内部に設けられる弾性部材5とを備える。
【0028】
パネル2は、図1に示されるように、上部パネル2aおよび下部パネル2bを備える。上部パネル2aおよび下部パネル2bは、いずれも所定の厚さhを有しており、各パネル2a,2bの各縁部において、平板面と直交する端面Hを各々有している。すなわち、各パネル2a,2bは、各々の各縁部において、厚みhの端面Hを有する。なお、パネル2は、けい酸カルシウム板、フレキシブルボード、ガラス、ポリカーボネート、アクリル板、アルミ複合パネルなど、空間を仕切ることができる板状のものであれば、任意の素材が適用可能である。
【0029】
枠部材3は、図1に示されるように、上部パネル2aの上端部に設けられる上枠部材3a、下部パネル2bの下端部に設けられる下枠部材3b、上部パネル2aおよび下部パネル2bの平面方向の左右両端部に設けられる右枠部材3cおよび左枠部材3d、および、上部パネル2aの下端部と下部パネル2bの上端部との間に設けられる中枠部材3eと、を備える。中枠部材3eは、上部パネル2aの下端部と下部パネル2bの上端部とにおいて共用される。枠部材3の備える各部の枠部材3a〜3eは、それぞれ別々の部品であり、各パネル2a,2bの各縁部に設けられる際に、各パネル2a,2bの四つ角において直交して隣接する各枠部材3a〜3e同士が、ビス、ネジ、溶接、接着剤などの公知の手段により固定される。このことにより、枠部材3は、仕切り部材1の枠部材3として各パネル2a,2bを固定的に一体化させる。
【0030】
また、枠部材3は、上述したように、各パネル2a,2bの縁部を嵌合させる凹部4を有する。凹部4は、図4(A)に示されるように、パネル2を嵌合させるために、枠部材3が延在する方向と同一方向に溝状に形成されている。凹部4は、溝の側面部4aと溝の底面部4bとを有し、側面部4aの長さ(すなわち、凹部4の深さ)はL1であり、底面部4bの長さ(凹部4による溝の幅)はL2である。詳細は後述するが、このような形状を有する凹部4により、所定の厚みhを有するパネル2を嵌合可能にさせる。また、上部パネル2aの下端部と下部パネル2bの上端部とにおいて共用されている中枠部材3eは、上方および下方のいずれの方向においても凹部4を有する。
【0031】
弾性部材5は、図4(A)に示されるように、パネル2の端面Hと枠部材3の底面部4bとの間にのみ介在するよう設けられる。弾性部材5は、図4(B)に示されるように、単体の状態においては、パネル2における厚み方向の辺の長さ(厚み)はmで、パネル2における平面方向の辺の長さ(幅)はnの略角柱形状を有する。弾性部材5の厚みmは、枠部材3の底面部4bの長さL1より短く、また、弾性部材5の幅nは枠部材3の側面部4aの長さL2より短い。また、弾性部材5の厚みmは、パネル2の厚みhと略同等であるのが好ましい。枠部材3における凹部4の内部において、弾性部材5をパネル2の端面Hと凹部4の底面部4bとの間にのみ設けることが確実にできるからである。なお、厚みmと幅nとの長さは同一であってもよい。
【0032】
さらに、弾性部材5は、ポリエチレンフォームや合成ゴム発泡体などを含む、いわゆる発泡体である。このことにより、弾性部材5の収縮幅が大きくなるため、特に従来と比較すると、パネル2の切断公差を大きく緩和させることができる。また、弾性部材5は、圧縮など外部から力が加えられると、弾性変形するとともに、自らの弾性力に基づき外部からの力に対して反作用力を生じさせる。さらに、弾性部材5は柔軟性を有するため、衝撃や振動などを緩和(吸収)させる。
【0033】
すなわち、パネル固定構造10とは、上記したように、所定の厚みhを有し、平板状に形成されたパネル2と、パネル2の縁部を嵌合させる凹部4を有する枠部材3と、パネル2の縁部の端面Hと枠部材3の底面部4bとの間に設けられる弾性部材5とを備えた仕切り部材に用いられものであって、前記パネル2の縁部の端面と前記枠部材3の凹部4の底面との間にのみ前記弾性部材5が配置され、前記パネル2の縁部が前記弾性部材5を圧縮しながら前記枠部材3の凹部4に嵌合されたあと、対向する前記枠部材3(例えば3aと3e、3bと3e、3cと3d)の間において前記パネル2が平面方向に突っ張らされる態様で固定されている構造である。
【0034】
次に、パネル固定構造を適用させた仕切り部材の組み立て方法について説明する。図5は、パネル固定構造にかかるパネルの組み立て方法(すなわち、パネル固定方法)の手順を示す図である。以下のパネル固定方法の説明においては、パネル2に枠部材3を取付ける任意の1箇所を例に取り上げて説明する。
【0035】
まず、図5(A)に示されるように、パネル2を嵌合させる枠部材3を準備する。次に、図5(B)に示されるように、枠部材3の凹部4の内部に弾性部材5を設置する。このとき、上述したように、弾性部材5の厚みmは枠部材3の底面部4bの長さL2より短く、また、弾性部材5の幅nは枠部材3の側面部4aの長さL1より短い角柱形状の弾性部材を用いる。すなわち、枠部材3の凹部4より小さい弾性部材5を用いることにより、弾性部材5の設置を非常に簡単に行うことができ、また、弾性部材5の設置に要する作業時間も少なくて済む。また、そのような弾性部材5により、パネル2の端面Hと凹部4の底面部4bとの間にのみ設けられるようになるため、弾性部材5が完全に凹部4の内部に位置することとなる。なお、弾性部材5を凹部4の奥深くまで入れる必要はない。後述するパネル2の縁部を枠部材3の凹部4に嵌合させる手順により、凹部4の底面部4bに接触するまで弾性部材5が押込まれるからである。
【0036】
次に、図5(C)を参照して、弾性部材5を内部に設置させた枠部材3の凹部4に、パネル2の縁部を挿入して嵌合させる。このとき、凹部4の内部に設置されていた弾性部材5は、パネル2が凹部4に挿入される際に、パネル2の縁部の端面Hにより凹部4の底面部4bまで押し込まれる。パネル2の端面Hが枠部材3の底面部4bに向けてさらに挿入されることで、弾性部材5はパネル2の端面Hと底面部4bとにより圧縮変形され、パネル2を所定の位置までさらに挿入させる。このことにより、弾性部材5は、凹部4の内部に完全に含まれることとなり、外観から視認することができないようになる。また、弾性部材5は、パネル2の端面Hおよび凹部4の底面部4bの間において、圧縮による弾性変形した状態で維持されるため、パネル2の端面Hおよび枠部材3の底面部4bに対して弾性力に基づく反作用力を生じる。
【0037】
この後の手順については図示して説明しないが、上記の手順に従って、枠部材3の凹部4に弾性部材5を介在させてパネル2の縁部を嵌合させるという一連の手順を、各パネル2aおよび2bの各縁部に対応する各枠部材3a〜3eの全てについて行う。そして、各パネル2a,2bの四つ角において直交して隣接する各枠部材3a〜3e同士を、ネジなどにより固定する。このような手順でパネル2および枠部材3を、弾性部材5を介在させて固定することにより、対向する前記枠部材3(例えば3aと3e、3bと3e、3cと3d)の間において前記パネル2を平面方向に突っ張らされる態様で固定することができる。
【0038】
このため、美感を損ねることなく、容易に組み立てることができる。また、従来のように、十分な強度を有するパネルと枠部材との嵌合を実現することができる。
【0039】
なお、上記の実施形態において、弾性部材5は、断面が略矩形状の角柱形状を有するものを用いる場合について説明したが、これに限ることなく、弾性部材は、断面が略円形状を有する円柱形状のものであってもよい。すなわち、図6(A)および図6(B)に示されるような、略円柱形状の弾性部材でもよい。弾性部材5aは、直径の長さがmの断面を有する円柱形状である。こうすることにより、上記の実施形態に用いた略角柱形状の弾性部材5と比較すると、弾性部材5を凹部4の内部に設置する際に、捩れなどを気にする必要がなくなり、組み立てがより容易となり、組み立てにかかる時間もより短縮することができる。
【0040】
また、さらに、弾性部材は、図7(A)および図7(B)に示されるような、直径の長さがmの断面を有する略円筒形状の弾性部材5bであってもよい。こうすることにより、角柱形状を有する弾性部材5や円柱形状を有する弾性部材5aと比較すると、パネル2と枠部材3との嵌合における強度に適度な柔軟性を与えることができるため、パネル2および枠部材3との間における衝撃や振動をより緩和させることができる。
【0041】
なお、弾性部材は、図8で示すように、表面に複数の突起を有するようにしてもよい。こうすることにより、図8で示される弾性部材5cは、パネル2の端面Hおよび凹部4の底面部4bとの接触部分において引っかかりを生じさせ、接触部分における滑りを低減させることができる。
【0042】
次に、他の実施形態について説明する。この実施形態においては、枠部材の凹部における底面部が陥没部を有する場合について説明する。なお、以下において、上記の実施形態と同様の点については、特筆する点以外は説明を省略する。
【0043】
まず、図9(A)に示されるように、枠部材13は凹部14を有し、凹部14は、凹部14における厚み方向の長さ(溝の幅)がL2で、凹部14の側面部14aの長さ(溝の深さ)がL3の形状を有する。さらに、凹部14は、側面部14aの長さL3の位置から、凹部14の厚み方向の中央部(図9(A)中の一点鎖線)が一番深いV字状の溝を形成するような深さL4の陥没部14cを有する。また、側面部14aから陥没部14cに至るまでの傾斜部分を傾斜部14bとする。このような断面の形状を有する凹部14は、枠部材13が延在する方向と同一方向に延在する。
【0044】
また、弾性部材5dについては、上記の実施形態と同様、断面が略矩形状の角柱形状を有するものを用いる。異なる点としては、弾性部材5dの平面方向(パネル2の平面方向ど同一方向)の長さ(幅)がn1である。幅n1は、後述するが、弾性部材5dがパネル2により圧縮される際、凹部14における陥没部14cおよび傾斜部14bに囲まれる空間的な領域を略満たす程度の体積を有する程度の長さである。なお、この幅n1に関しては、組み立てに用いられる枠部材13の凹部14の形状、嵌合された際のパネル2と凹部14とにおける接続の強度など、用途に応じて適宜定められるものであるため、上記に限られるものではない。
【0045】
次に、図9(B)に示されるように、弾性部材5dを介してパネル2の縁部を枠部材13の凹部14に嵌合させる。このとき、パネル2の端面Hが弾性部材5dと接触して、さらに凹部14の奥まで挿入される。すると、弾性部材5dは、傾斜部14bの傾斜により、嵌合されるパネル2とともに陥没部14cに誘導される。すなわち、弾性部材5dは、パネル2の端面Hと隣接した状態でパネル2の平面方向および厚み方向に圧縮変形しながら、陥没部14cのある位置にパネル2とともに誘導される。このことにより、弾性部材5dは、凹部14の内部に完全に含まれることとなり、外観から視認することができないようになる。また、弾性部材5dは、パネル2の端面Hおよび凹部14の傾斜部14bおよび陥没部14cに囲まれる領域において圧縮変形した状態であることより、パネル2の端面Hと傾斜部14bおよび陥没部14cに圧縮変形による弾性力(反作用力)を生じさせた状態で介在することとなる。
【0046】
上記に鑑み、枠部材13の凹部14における底面部が陥没部14cを有することにより、傾斜部14bの傾斜が、所定の位置として陥没部14cのある位置(図9(A)および図9(B)においては一点鎖線で示される中央部)に、弾性部材5dを介してパネル2を容易に誘導させることにより、パネル2を凹部14において同じ隙間で均等に配置することができる。また、上記の実施形態と同様、弾性部材5dが、パネル2の縁部の端面Hと枠部材13の凹部14における傾斜部14bおよび陥没部14cとの間にのみ配置され、パネル2の縁部が枠部材13の凹部14に嵌合するに際してパネル2の平面方向に圧縮変形して、パネル2の対向する端面Hに設けられた弾性部材5dと協同して、パネル2を平面方向に突っ張らせる態様でパネル2と枠部材13とを固定することにより、枠部材13の凹部14に弾性部材5dを設置する作業も容易に行うことができ、弾性部材5を外観から視認されない位置に配置させることができる。また、パネル2の平面方向に弾性部材5dを圧縮変形させることにより十分な強度でパネル2と枠部材13の凹部14との嵌合を実現することができる。すなわち、美感を損ねることなく、組み立てをさらに容易にさせることができる。また、従来のように、十分な強度を有するパネル2と枠部材12の凹部14との嵌合を実現することができる。
【0047】
なお、この実施形態の他の例について説明する。図10を参照して、この実施形態においては、上記の実施形態の陥没部が、凹部の側面のいずれかの延長上に存在する場合について説明する。なお、以下の説明においても、上記の実施形態と同様の点については、特筆する点以外は説明を省略する。
【0048】
この場合は、陥没部24cが、図10(A)および図10(B)において下方側(仕切り部材としては前面側)に存在する。こうすることにより、図10(B)に示されるように、陥没部24cが存在する側とは反対側にのみ傾斜部24bを有することとなる。従って、傾斜部24bの傾斜が、陥没部24cの存在する側に、弾性部材5eを介在させてパネル2を誘導する。
【0049】
すなわち、図9(A)および図9(B)で説明した傾斜部14bおよび陥没部14cを有する凹部14を備える枠部材13の場合と、図10(A)および図10(B)で説明した傾斜部24bおよび陥没部24cを有する凹部24を備える枠部材23の場合と、に鑑みると、いずれも傾斜部14b,24bの傾斜により、パネル2を弾性部材5d,5eを介在させた状態で、凹部14,24の有する陥没部14c,24cのある位置に容易に誘導させることが可能になる。すなわち、凹部の所望の位置において陥没部を形成することにより、所望の位置にパネルを誘導して嵌合させることができる。
【0050】
なお、上記で説明した実施形態で用いた弾性部材は、発泡体である場合について説明したが、これに限ることなく、ゴムなどでもよい。
【0051】
なお、上記で説明した実施形態で用いた枠部材は、アルミにより構成されるものであるのが好ましいが、これに限ることなく、スチールやステンレスからなるものでもよい。
【0052】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 仕切り部材、2,2a,2b パネル、3,3a,3b,3c,3d,3e,13,23 枠部材、4,14,24 凹部、14c,24c 陥没部、14b,24b 傾斜部、5,5a,5b,5c,5d,5e 弾性部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間を仕切る仕切り部材におけるパネルを固定するためのパネル固定構造およびパネル固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、たとえば、室外では隣接するバルコニー同士を仕切るために、パネルを用いた仕切り部材が採用されている。こういった空間を仕切る仕切り部材は、平板形状を有するパネルと、パネルを保持するためにパネルの縁部に取り付けられる枠部材とが一体化され、周囲の固定系の部材(天井や壁など)に固定されることにより設置される。
【0003】
上記のような仕切り部材には、一般的にパネルと枠部材との間に、パネルおよび枠部材の両者を安定的に固定させるとともに、外部からの衝撃や振動を緩和させるための弾性部材が設けられる。上記のような弾性部材が設けられる仕切り部材が、たとえば、下記の非特許文献1に開示されている。
【0004】
図11(A)は、非特許文献1に開示されている、枠部材が取り付けられたパネルの正面図を示す。また、図11(B)〜(D)は、パネルと枠部材との間に設けられる弾性部材のいくつかの例を示す図であり、各々は図11(A)の矢視XIB,XIC,XIDで示される部分の断面図を示す。
【0005】
図11(A)および図11(B)を参照して、図中の矢印が示すように、パネル101の縁部における厚み方向の両側からパネル101を把持させるように弾性部材103aが設けられている。
【0006】
図11(A)、図11(C)および図11(D)を参照して、厚み方向において一対をなすよう設けられる弾性部材103bおよび103cや弾性部材103dおよび103eのような場合は、弾性部材103bおよび103cや弾性部材103dおよび103eがパネル101の表面に沿って突出するように厚み方向の両側に設けられている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】YKK AP株式会社2007フロント総合カタログ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の仕切り部材は、上記したように、さまざまな形状とそれに応じて配置される弾性部材を用いて、パネルと枠部材とを固定させるとともに、外部からの衝撃や振動を緩和させるように構成されていた。
【0009】
しかしながら、仕切り部材は、パネルと枠部材とが組み立てられた状態ではサイズとして大きいため、パネル、枠部材、弾性部材などの各々は、組み立てる前の状態で(各々別個の部品として)工場で用意され、工場で各々を組み立てる。
【0010】
従って、図11(B)に示すような弾性部材103aを用いる場合、枠部材102をパネル101に取り付ける前に、パネル101の縁部に隙間なく丁寧に弾性部材103aを取り付けた後に、弾性部材103aをパネル101の縁部からずれないように慎重に枠部材102に嵌め込む必要があった。そのため、工場での組み立て作業に多くの時間を費やさなければならなかった。
【0011】
また、図11(C)に示すような弾性部材103bおよび103cの取付けは、枠部材102をパネル101に取り付ける前に、枠部材102の厚み方向におけるいずれか一方面側、たとえば、図11(C)では図面の上方側の弾性部材103bのみを枠部材102に設置しておく。弾性部材103bをその状態に維持したままでパネル101を枠部材102の凹部に差し込み、その後に、他方面側の弾性部材103cを、隙間が形成されないように慎重に取り付ける必要があった。そのため、上記と同様、組み立て作業に多くの時間を費やさなければならず、かつ、美感を維持するためにも、弾性部材103bおよび103cをパネル101の表面に沿って突出するように慎重に設置しなければならなかった。
【0012】
さらに、図11(D)に示すような弾性部材103dおよび103eの取付けについては、パネル101に枠部材102を取り付けた後、熱などにより柔軟性を帯びたゲル状の弾性部材103dおよび103eをパネル101と枠部材102との間に練り込ませ、固化する(乾く)まで待つ必要があった。そのため、組み立て作業に多くの時間と手間がかかっていた。また、弾性部材103dおよび103eは、外観から視認され得るため、図11(C)の弾性部材103bおよび103cと同様、美感を維持するように慎重に取付け作業をする必要があった。
【0013】
なお、このような問題は、バルコニーの仕切り部材に限定されるものではなく、キッチンや洗面所などにおける仕切り部材にも同様に生じるものである。
【0014】
この発明の目的は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、美感を損ねることなく、組み立てを容易にさせることのできるパネル固定構造およびパネル固定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係るパネル固定構造は、所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材におけるパネル固定構造であって、前記パネルの縁部の端面と前記枠部材の凹部の底面との間にのみ前記弾性部材が配置され、前記パネルの縁部が前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合されたあと、対向する前記枠部材の間において前記パネルが平面方向に突っ張らされる態様で固定されていることを特徴とする。
【0016】
これによれば、弾性部材を枠部材の凹部に設けて、パネルの縁部を枠部材の凹部に単に嵌合させるため、従来のように、弾性部材を設置する作業に時間を浪費することなく、容易に組み立てることができる。また、弾性部材をパネルの縁部の端面と枠部材の凹部の底面との間にのみ配置するようにしたため、外観から視認されることがなく、美感を損ねることがない上に、美感を意識して作業を行う必要もなくなる。さらには、パネルが平面方向に突っ張らされる態様で枠部材に固定するため、従来のような、厚み方向からの把持によってパネルおよび枠部材を固定する強度と同等かあるいはそれ以上の強度で、パネルおよび枠部材を固定することができる。
【0017】
好ましくは、弾性部材は略円柱形状を有する。これによれば、弾性部材を設置する作業において、弾性部材の捩じれを意識せずに行うことができる。
【0018】
さらに好ましくは、弾性部材は略円筒形状を有する。これによれば、弾性部材に適度な柔軟性を与えることができる。
【0019】
さらに好ましくは、弾性部材は表面に複数の突起を有する。これによれば、表面に設けられた複数の突起がパネルおよび枠部材との接触部分において引っかかりを生じさせ、滑りにくくなる。
【0020】
さらに好ましくは、凹部は底面に陥没部が形成されている。これによれば、パネルの縁部を陥没部に誘導させて嵌合させることができる。
【0021】
さらに好ましくは、陥没部は、凹部の側面のいずれか一方側に形成される。これによれば、パネルを枠部材の陥没部の一方側に寄せることができる。
【0022】
さらに好ましくは、弾性部材は発泡体である。これによれば弾性部材を安価に入手できる上に、弾性部材の変形度合いを適度に調整することができる。
【0023】
本発明に係るパネル固定方法は、所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材に用いられるパネル固定方法であって、前記枠部材の凹部の底面にのみ前記弾性部材を配置する工程と、前記パネルの縁部を前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合する工程と、対向する前記枠部材の間において前記パネルを平面方向に突っ張らせる工程とを備えることを特徴とする。これによれば、上記したように、弾性部材を設置する作業に時間を浪費することなく、容易に組み立てることができる。また、美感を損ねることなく、従来のような、厚み方向からの把持によってパネルおよび枠部材を固定する強度と同等かあるいはそれ以上の強度で、パネルおよび枠部材を固定することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、弾性部材を枠部材の凹部に設けて、パネルの縁部を枠部材の凹部に単に嵌合させるため、従来のように、弾性部材を設置する作業に時間を浪費することなく、容易に組み立てることができる。また、弾性部材をパネルの縁部の端面と枠部材の凹部の底面との間にのみ配置するようにしたため、外観から視認されることがなく、美感を損ねることがない上に、美感を意識して作業を行う必要もなくなる。さらには、パネルが平面方向に突っ張らされる態様で枠部材に固定するため、従来のような、厚み方向からの把持によってパネルおよび枠部材を固定する強度と同等かあるいはそれ以上の強度で、パネルおよび枠部材を固定することができる。その結果、美感を損ねることなく、容易に組み立てることのできるパネル固定構造およびパネル固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】パネル固定構造を適用させた仕切り部材の概略正面図である。
【図2】図1のII−IIにおける矢視図である。
【図3】図1のIII−IIIにおける矢視図である。
【図4】(A)は図2における一点鎖線の円で示される部分の拡大図であり、(B)は弾性部材の単体を示す概略斜視図である。
【図5】(A)〜(C)はパネル固定方法の手順を示す図である。
【図6】(A)は弾性部材の他の例を適用した場合におけるパネルと枠部材との嵌合する部分の断面図であり、(B)は(A)に適用される弾性部材の単体を示す概略斜視図である。
【図7】(A)は弾性部材のさらに他の例を適用した場合におけるパネルと枠部材との嵌合する部分の断面図であり、(B)は(A)に適用される弾性部材の単体を示す概略斜視図である。
【図8】弾性部材のさらに他の例を示す断面図である。
【図9】(A)および(B)は枠部材の凹部における他の例を適用した場合のパネルと枠部材との嵌合する部分の、嵌合前および嵌合後を示す断面図である。
【図10】(A)および(B)は枠部材の凹部におけるさらに他の例を適用した場合のパネルと枠部材との嵌合する部分の、嵌合前および嵌合後を示す断面図である。
【図11】(A)は従来における枠部材の取り付けられたパネルの正面図であり、(B)は(A)のXIB−XIBにおける断面図、(C)は(A)のXIC−XICにおける断面図、(D)は(A)のXID−XIDにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における仕切り部材の概略正面図である。また、図2は図1のII−IIにおける矢視図であり、図3は図1のIII−IIIにおける矢視図である。
【0027】
まず、パネル固定構造を適用させた仕切り部材の構成について説明する。仕切り部材1は、図1に示されるように、矩形の平板状に形成された2枚のパネル2と、各パネル2の縁部を嵌合させる凹部4を各々有し、各パネル2の縁部と嵌合する複数の枠部材3と、各枠部材3の凹部4の内部に設けられる弾性部材5とを備える。
【0028】
パネル2は、図1に示されるように、上部パネル2aおよび下部パネル2bを備える。上部パネル2aおよび下部パネル2bは、いずれも所定の厚さhを有しており、各パネル2a,2bの各縁部において、平板面と直交する端面Hを各々有している。すなわち、各パネル2a,2bは、各々の各縁部において、厚みhの端面Hを有する。なお、パネル2は、けい酸カルシウム板、フレキシブルボード、ガラス、ポリカーボネート、アクリル板、アルミ複合パネルなど、空間を仕切ることができる板状のものであれば、任意の素材が適用可能である。
【0029】
枠部材3は、図1に示されるように、上部パネル2aの上端部に設けられる上枠部材3a、下部パネル2bの下端部に設けられる下枠部材3b、上部パネル2aおよび下部パネル2bの平面方向の左右両端部に設けられる右枠部材3cおよび左枠部材3d、および、上部パネル2aの下端部と下部パネル2bの上端部との間に設けられる中枠部材3eと、を備える。中枠部材3eは、上部パネル2aの下端部と下部パネル2bの上端部とにおいて共用される。枠部材3の備える各部の枠部材3a〜3eは、それぞれ別々の部品であり、各パネル2a,2bの各縁部に設けられる際に、各パネル2a,2bの四つ角において直交して隣接する各枠部材3a〜3e同士が、ビス、ネジ、溶接、接着剤などの公知の手段により固定される。このことにより、枠部材3は、仕切り部材1の枠部材3として各パネル2a,2bを固定的に一体化させる。
【0030】
また、枠部材3は、上述したように、各パネル2a,2bの縁部を嵌合させる凹部4を有する。凹部4は、図4(A)に示されるように、パネル2を嵌合させるために、枠部材3が延在する方向と同一方向に溝状に形成されている。凹部4は、溝の側面部4aと溝の底面部4bとを有し、側面部4aの長さ(すなわち、凹部4の深さ)はL1であり、底面部4bの長さ(凹部4による溝の幅)はL2である。詳細は後述するが、このような形状を有する凹部4により、所定の厚みhを有するパネル2を嵌合可能にさせる。また、上部パネル2aの下端部と下部パネル2bの上端部とにおいて共用されている中枠部材3eは、上方および下方のいずれの方向においても凹部4を有する。
【0031】
弾性部材5は、図4(A)に示されるように、パネル2の端面Hと枠部材3の底面部4bとの間にのみ介在するよう設けられる。弾性部材5は、図4(B)に示されるように、単体の状態においては、パネル2における厚み方向の辺の長さ(厚み)はmで、パネル2における平面方向の辺の長さ(幅)はnの略角柱形状を有する。弾性部材5の厚みmは、枠部材3の底面部4bの長さL1より短く、また、弾性部材5の幅nは枠部材3の側面部4aの長さL2より短い。また、弾性部材5の厚みmは、パネル2の厚みhと略同等であるのが好ましい。枠部材3における凹部4の内部において、弾性部材5をパネル2の端面Hと凹部4の底面部4bとの間にのみ設けることが確実にできるからである。なお、厚みmと幅nとの長さは同一であってもよい。
【0032】
さらに、弾性部材5は、ポリエチレンフォームや合成ゴム発泡体などを含む、いわゆる発泡体である。このことにより、弾性部材5の収縮幅が大きくなるため、特に従来と比較すると、パネル2の切断公差を大きく緩和させることができる。また、弾性部材5は、圧縮など外部から力が加えられると、弾性変形するとともに、自らの弾性力に基づき外部からの力に対して反作用力を生じさせる。さらに、弾性部材5は柔軟性を有するため、衝撃や振動などを緩和(吸収)させる。
【0033】
すなわち、パネル固定構造10とは、上記したように、所定の厚みhを有し、平板状に形成されたパネル2と、パネル2の縁部を嵌合させる凹部4を有する枠部材3と、パネル2の縁部の端面Hと枠部材3の底面部4bとの間に設けられる弾性部材5とを備えた仕切り部材に用いられものであって、前記パネル2の縁部の端面と前記枠部材3の凹部4の底面との間にのみ前記弾性部材5が配置され、前記パネル2の縁部が前記弾性部材5を圧縮しながら前記枠部材3の凹部4に嵌合されたあと、対向する前記枠部材3(例えば3aと3e、3bと3e、3cと3d)の間において前記パネル2が平面方向に突っ張らされる態様で固定されている構造である。
【0034】
次に、パネル固定構造を適用させた仕切り部材の組み立て方法について説明する。図5は、パネル固定構造にかかるパネルの組み立て方法(すなわち、パネル固定方法)の手順を示す図である。以下のパネル固定方法の説明においては、パネル2に枠部材3を取付ける任意の1箇所を例に取り上げて説明する。
【0035】
まず、図5(A)に示されるように、パネル2を嵌合させる枠部材3を準備する。次に、図5(B)に示されるように、枠部材3の凹部4の内部に弾性部材5を設置する。このとき、上述したように、弾性部材5の厚みmは枠部材3の底面部4bの長さL2より短く、また、弾性部材5の幅nは枠部材3の側面部4aの長さL1より短い角柱形状の弾性部材を用いる。すなわち、枠部材3の凹部4より小さい弾性部材5を用いることにより、弾性部材5の設置を非常に簡単に行うことができ、また、弾性部材5の設置に要する作業時間も少なくて済む。また、そのような弾性部材5により、パネル2の端面Hと凹部4の底面部4bとの間にのみ設けられるようになるため、弾性部材5が完全に凹部4の内部に位置することとなる。なお、弾性部材5を凹部4の奥深くまで入れる必要はない。後述するパネル2の縁部を枠部材3の凹部4に嵌合させる手順により、凹部4の底面部4bに接触するまで弾性部材5が押込まれるからである。
【0036】
次に、図5(C)を参照して、弾性部材5を内部に設置させた枠部材3の凹部4に、パネル2の縁部を挿入して嵌合させる。このとき、凹部4の内部に設置されていた弾性部材5は、パネル2が凹部4に挿入される際に、パネル2の縁部の端面Hにより凹部4の底面部4bまで押し込まれる。パネル2の端面Hが枠部材3の底面部4bに向けてさらに挿入されることで、弾性部材5はパネル2の端面Hと底面部4bとにより圧縮変形され、パネル2を所定の位置までさらに挿入させる。このことにより、弾性部材5は、凹部4の内部に完全に含まれることとなり、外観から視認することができないようになる。また、弾性部材5は、パネル2の端面Hおよび凹部4の底面部4bの間において、圧縮による弾性変形した状態で維持されるため、パネル2の端面Hおよび枠部材3の底面部4bに対して弾性力に基づく反作用力を生じる。
【0037】
この後の手順については図示して説明しないが、上記の手順に従って、枠部材3の凹部4に弾性部材5を介在させてパネル2の縁部を嵌合させるという一連の手順を、各パネル2aおよび2bの各縁部に対応する各枠部材3a〜3eの全てについて行う。そして、各パネル2a,2bの四つ角において直交して隣接する各枠部材3a〜3e同士を、ネジなどにより固定する。このような手順でパネル2および枠部材3を、弾性部材5を介在させて固定することにより、対向する前記枠部材3(例えば3aと3e、3bと3e、3cと3d)の間において前記パネル2を平面方向に突っ張らされる態様で固定することができる。
【0038】
このため、美感を損ねることなく、容易に組み立てることができる。また、従来のように、十分な強度を有するパネルと枠部材との嵌合を実現することができる。
【0039】
なお、上記の実施形態において、弾性部材5は、断面が略矩形状の角柱形状を有するものを用いる場合について説明したが、これに限ることなく、弾性部材は、断面が略円形状を有する円柱形状のものであってもよい。すなわち、図6(A)および図6(B)に示されるような、略円柱形状の弾性部材でもよい。弾性部材5aは、直径の長さがmの断面を有する円柱形状である。こうすることにより、上記の実施形態に用いた略角柱形状の弾性部材5と比較すると、弾性部材5を凹部4の内部に設置する際に、捩れなどを気にする必要がなくなり、組み立てがより容易となり、組み立てにかかる時間もより短縮することができる。
【0040】
また、さらに、弾性部材は、図7(A)および図7(B)に示されるような、直径の長さがmの断面を有する略円筒形状の弾性部材5bであってもよい。こうすることにより、角柱形状を有する弾性部材5や円柱形状を有する弾性部材5aと比較すると、パネル2と枠部材3との嵌合における強度に適度な柔軟性を与えることができるため、パネル2および枠部材3との間における衝撃や振動をより緩和させることができる。
【0041】
なお、弾性部材は、図8で示すように、表面に複数の突起を有するようにしてもよい。こうすることにより、図8で示される弾性部材5cは、パネル2の端面Hおよび凹部4の底面部4bとの接触部分において引っかかりを生じさせ、接触部分における滑りを低減させることができる。
【0042】
次に、他の実施形態について説明する。この実施形態においては、枠部材の凹部における底面部が陥没部を有する場合について説明する。なお、以下において、上記の実施形態と同様の点については、特筆する点以外は説明を省略する。
【0043】
まず、図9(A)に示されるように、枠部材13は凹部14を有し、凹部14は、凹部14における厚み方向の長さ(溝の幅)がL2で、凹部14の側面部14aの長さ(溝の深さ)がL3の形状を有する。さらに、凹部14は、側面部14aの長さL3の位置から、凹部14の厚み方向の中央部(図9(A)中の一点鎖線)が一番深いV字状の溝を形成するような深さL4の陥没部14cを有する。また、側面部14aから陥没部14cに至るまでの傾斜部分を傾斜部14bとする。このような断面の形状を有する凹部14は、枠部材13が延在する方向と同一方向に延在する。
【0044】
また、弾性部材5dについては、上記の実施形態と同様、断面が略矩形状の角柱形状を有するものを用いる。異なる点としては、弾性部材5dの平面方向(パネル2の平面方向ど同一方向)の長さ(幅)がn1である。幅n1は、後述するが、弾性部材5dがパネル2により圧縮される際、凹部14における陥没部14cおよび傾斜部14bに囲まれる空間的な領域を略満たす程度の体積を有する程度の長さである。なお、この幅n1に関しては、組み立てに用いられる枠部材13の凹部14の形状、嵌合された際のパネル2と凹部14とにおける接続の強度など、用途に応じて適宜定められるものであるため、上記に限られるものではない。
【0045】
次に、図9(B)に示されるように、弾性部材5dを介してパネル2の縁部を枠部材13の凹部14に嵌合させる。このとき、パネル2の端面Hが弾性部材5dと接触して、さらに凹部14の奥まで挿入される。すると、弾性部材5dは、傾斜部14bの傾斜により、嵌合されるパネル2とともに陥没部14cに誘導される。すなわち、弾性部材5dは、パネル2の端面Hと隣接した状態でパネル2の平面方向および厚み方向に圧縮変形しながら、陥没部14cのある位置にパネル2とともに誘導される。このことにより、弾性部材5dは、凹部14の内部に完全に含まれることとなり、外観から視認することができないようになる。また、弾性部材5dは、パネル2の端面Hおよび凹部14の傾斜部14bおよび陥没部14cに囲まれる領域において圧縮変形した状態であることより、パネル2の端面Hと傾斜部14bおよび陥没部14cに圧縮変形による弾性力(反作用力)を生じさせた状態で介在することとなる。
【0046】
上記に鑑み、枠部材13の凹部14における底面部が陥没部14cを有することにより、傾斜部14bの傾斜が、所定の位置として陥没部14cのある位置(図9(A)および図9(B)においては一点鎖線で示される中央部)に、弾性部材5dを介してパネル2を容易に誘導させることにより、パネル2を凹部14において同じ隙間で均等に配置することができる。また、上記の実施形態と同様、弾性部材5dが、パネル2の縁部の端面Hと枠部材13の凹部14における傾斜部14bおよび陥没部14cとの間にのみ配置され、パネル2の縁部が枠部材13の凹部14に嵌合するに際してパネル2の平面方向に圧縮変形して、パネル2の対向する端面Hに設けられた弾性部材5dと協同して、パネル2を平面方向に突っ張らせる態様でパネル2と枠部材13とを固定することにより、枠部材13の凹部14に弾性部材5dを設置する作業も容易に行うことができ、弾性部材5を外観から視認されない位置に配置させることができる。また、パネル2の平面方向に弾性部材5dを圧縮変形させることにより十分な強度でパネル2と枠部材13の凹部14との嵌合を実現することができる。すなわち、美感を損ねることなく、組み立てをさらに容易にさせることができる。また、従来のように、十分な強度を有するパネル2と枠部材12の凹部14との嵌合を実現することができる。
【0047】
なお、この実施形態の他の例について説明する。図10を参照して、この実施形態においては、上記の実施形態の陥没部が、凹部の側面のいずれかの延長上に存在する場合について説明する。なお、以下の説明においても、上記の実施形態と同様の点については、特筆する点以外は説明を省略する。
【0048】
この場合は、陥没部24cが、図10(A)および図10(B)において下方側(仕切り部材としては前面側)に存在する。こうすることにより、図10(B)に示されるように、陥没部24cが存在する側とは反対側にのみ傾斜部24bを有することとなる。従って、傾斜部24bの傾斜が、陥没部24cの存在する側に、弾性部材5eを介在させてパネル2を誘導する。
【0049】
すなわち、図9(A)および図9(B)で説明した傾斜部14bおよび陥没部14cを有する凹部14を備える枠部材13の場合と、図10(A)および図10(B)で説明した傾斜部24bおよび陥没部24cを有する凹部24を備える枠部材23の場合と、に鑑みると、いずれも傾斜部14b,24bの傾斜により、パネル2を弾性部材5d,5eを介在させた状態で、凹部14,24の有する陥没部14c,24cのある位置に容易に誘導させることが可能になる。すなわち、凹部の所望の位置において陥没部を形成することにより、所望の位置にパネルを誘導して嵌合させることができる。
【0050】
なお、上記で説明した実施形態で用いた弾性部材は、発泡体である場合について説明したが、これに限ることなく、ゴムなどでもよい。
【0051】
なお、上記で説明した実施形態で用いた枠部材は、アルミにより構成されるものであるのが好ましいが、これに限ることなく、スチールやステンレスからなるものでもよい。
【0052】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 仕切り部材、2,2a,2b パネル、3,3a,3b,3c,3d,3e,13,23 枠部材、4,14,24 凹部、14c,24c 陥没部、14b,24b 傾斜部、5,5a,5b,5c,5d,5e 弾性部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、
前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、
前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材におけるパネル固定構造であって、
前記パネルの縁部の端面と前記枠部材の凹部の底面との間にのみ前記弾性部材が配置され、前記パネルの縁部が前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合されたあと、対向する前記枠部材の間において前記パネルが平面方向に突っ張らされる態様で固定されていることを特徴とするパネル固定構造
【請求項2】
前記弾性部材は、略円柱形状を有する請求項1に記載のパネル固定構造。
【請求項3】
前記弾性部材は、略円筒形状を有する請求項1に記載のパネル固定構造。
【請求項4】
前記弾性部材は、表面に複数の突起を有する請求項1〜3のいずれかに記載のパネル固定構造。
【請求項5】
前記凹部は、底面に陥没部が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のパネル固定構造。
【請求項6】
前記陥没部は、前記凹部の側面のいずれか一方側に形成されている請求項5に記載のパネル固定構造。
【請求項7】
前記弾性部材は、発泡体である請求項1〜6のいずれかに記載のパネル固定構造。
【請求項8】
所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、
前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、
前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材に用いられるパネル固定方法であって、
前記枠部材の凹部の底面にのみ前記弾性部材を配置する工程と、
前記パネルの縁部を前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合する工程と、
対向する前記枠部材の間において前記パネルを平面方向に突っ張らせる工程とを備えることを特徴とするパネル固定方法。
【請求項1】
所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、
前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、
前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材におけるパネル固定構造であって、
前記パネルの縁部の端面と前記枠部材の凹部の底面との間にのみ前記弾性部材が配置され、前記パネルの縁部が前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合されたあと、対向する前記枠部材の間において前記パネルが平面方向に突っ張らされる態様で固定されていることを特徴とするパネル固定構造
【請求項2】
前記弾性部材は、略円柱形状を有する請求項1に記載のパネル固定構造。
【請求項3】
前記弾性部材は、略円筒形状を有する請求項1に記載のパネル固定構造。
【請求項4】
前記弾性部材は、表面に複数の突起を有する請求項1〜3のいずれかに記載のパネル固定構造。
【請求項5】
前記凹部は、底面に陥没部が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のパネル固定構造。
【請求項6】
前記陥没部は、前記凹部の側面のいずれか一方側に形成されている請求項5に記載のパネル固定構造。
【請求項7】
前記弾性部材は、発泡体である請求項1〜6のいずれかに記載のパネル固定構造。
【請求項8】
所定の厚みを有し、平板状に形成されたパネルと、
前記パネルの縁部を嵌合させる凹部を有する枠部材と、
前記パネルの縁部と前記枠部材との間に設けられる弾性部材とを備えた仕切り部材に用いられるパネル固定方法であって、
前記枠部材の凹部の底面にのみ前記弾性部材を配置する工程と、
前記パネルの縁部を前記弾性部材を圧縮しながら前記枠部材の凹部に嵌合する工程と、
対向する前記枠部材の間において前記パネルを平面方向に突っ張らせる工程とを備えることを特徴とするパネル固定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−82599(P2012−82599A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−228534(P2010−228534)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(510270074)株式会社アムキャン (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(510270074)株式会社アムキャン (1)
【Fターム(参考)】
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