説明

パネル構造及びその制御方法

【課題】 軽量かつ簡易な構造で、日射の遮光や採光を切り替えて好適に行うことができるパネル構造及びその制御方法を提供する。
【解決手段】 光透過性を有する上側フィルム41と光遮光部分のパターンが形成された中間フィルム42とで挟まれる空気室Room1と、中間フィルム42と光遮光部分が反転した中間フィルム43とで挟まれる空気室Room2と、中間フィルム43と、光透過性を有する下側フィルム44とで挟まされる空気室Room3とが、重ね合わされてそれぞれの縁部がフレームに固定されている。また、それぞれの空気室Room1、2、3には、空気を供給するための給気口と空気を排気するための排気口とが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ETFEフィルム等のプラスチック系フィルムを重ねて空気室を形成し、当該空気室内の空気を給排気して形状を調整するパネル構造及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)等の透明なプラスチック系フィルム(以下、透明なプラスチック系フィルムのみを示す場合には、「透明フィルム」と、各種遮光パターンを透明フィルム上に形成プラスチック系フィルム、透明プラスチック系フィルム等を含めた全体を示す場合には単に「フィルム」と称す。)を複数枚重ね、その間の気密空間にブロア(送風機)等を用いて空気を供給することによって当該フィルムを内部から加圧して膨らませ、張力を与えて形状を安定させたパネル(以下、「フィルムパネル」と称す。)が知られている。図1は、2枚のフィルムで挟まれる空気室に空気を供給して形状を安定させたフィルムパネルの一例を示す図である。
【0003】
一般に、フィルムパネルでは、透明フィルム自身に色をつけたり、各種遮光パターンを透明フィルム上に形成(印刷)したりすることによって、日射の遮蔽程度をコントロールしている。また、遮光カーテンのような機構を上記フィルムパネルに付加することによって、適宜日射を遮光して、フィルム内への日射の透過量をコントロールするようなものもある。
【0004】
さらに、2枚のフィルムの間に1枚の中間フィルムを備え、2枚のフィルムのいずれかと中間フィルムに対して、日射を遮るために、色の入れ違いパターンを印刷したフィルムパネルが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。当該フィルムパネルでは、中間フィルムで区切られた2層の室内空間をそれぞれブロア等を用いて空気を給排気することによって、日射の透過(採光)制御や遮断制御を行うことができる。
【0005】
図2は、従来のフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御を説明するためのパネル断面図である。ここで、図2(a)、(b)では、上側フィルム21と中間フィルム22とに日射を遮光するための遮光パターンである色の入れ違いパターンが印刷されている。まず、図2(a)では、上側フィルム21と中間フィルム22との間の空間に空気を供給し、中間フィルム22と下側フィルム23との間の空間から空気を排気することによって、中間フィルム22を遮光パターンが何も印刷されていない下側フィルム23の方へ移動している。この場合、当該フィルムパネルでは、上側フィルム21の遮光パターンを透過した日射を、中間フィルム22及び下側フィルム23をさらに透過させるようにして下方に透過させることができる。
【0006】
また、図2(b)では、上側フィルム24と中間フィルム25との間の空間から空気を排気し、中間フィルム25と下側フィルム26との間の空間に空気を供給することによって、中間フィルム25を色の入れ違いパターンが印刷されている上側フィルム24の方へ移動している。この場合、当該フィルムパネルは、上側フィルム24と中間フィルム25の色の入れ違い遮光パターンが重なることによって全面が遮光された状態となるので、上方からの日射を当該フィルムパネルを透過させることなく遮光することができる。
【0007】
さらに、上述した図2(a)、(b)では上側フィルムと中間フィルムとに格子状の遮光パターンが印刷されているが、図2(c)、(d)では、上側フィルムと中間フィルムとにそれぞれ半面ずつ日射を遮光するための遮光パターンが印刷されている。この場合のフィルムパネルにおける日射の透過・遮光のための空気の供給・排気制御及びその効果も図2(a)、(b)の場合と同様である。
【非特許文献1】”Expo 2000 Pavilion,Duales System Hanover,Germany”、Foiltec Group、[online]、[平成17年3月18日検索]、インターネット<URL : http://www.foiltec.com/projects/duales/index.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図2に示したような従来の一般的なフィルムパネルの構造では、日射の遮断面がパネル上面又は下面のいずれかに限定されてしまう。そのため、従来のフィルムパネルでは、それ単体で、集熱に効果的な下面遮断と遮熱に効果的な上面遮断のそれぞれに対応することができなかった。
【0009】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、軽量かつ簡易な構造で、日射の遮光や採光を切り替えて好適に行うことができるパネル構造及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係るパネル構造は、
光透過性を有する第1のフィルムと、光透過部分と光遮光部分とを有する第2のフィルムとで挟まれる第1の空気室と、
前記第2のフィルムと、該第2のフィルムの光透過部分と光遮光部分とが反転した光透過部分と光遮光部分とを有する第3のフィルムとで挟まれる第2の空気室と、
前記第3のフィルムと、光透過性を有する第4のフィルムとで挟まされる第3の空気室と、
前記第1、第2、第3及び第4のフィルムを重ね合わせてそれぞれの縁部で固定して前記第1、第2及び第3の空気室を形成するフレーム部とを備え、
前記第1、第2及び第3の空気室には、空気を供給するための給気口と空気を排気するための排気口とが形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る上記パネル構造は、前記第2及び第3のフィルムには、光透過部分と光遮光部分とがメッシュパターンとして形成されており、該光透過部分と該光遮光部分との面積比が略50パーセントずつであって、前記第2のフィルムと前記第3のフィルムに形成される前記メッシュパターンは光透過部分と光遮光部分とがそれぞれ反転したパターンであることを特徴とする。
【0012】
さらに、上記課題を解決するために、本発明は、上記パネル構造を制御する制御方法であって、
前記パネル構造の前記第1、第2及び第3の空気室のそれぞれに対する空気の給排気指示を行う指示工程と
前記第1、第2及び第3の空気室のうち、空気の供給が指示された空気室に対して空気を供給する給気工程と、
前記第1、第2及び第3の空気室のうち、空気の排気が指示された空気室から空気を排気する排気工程と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、軽量かつ簡易な構造で、日射の遮光や採光を切り替えて好適に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るETFE等の透明なプラスチック系フィルムを複数枚重ねて、その間の空間である「気室(空気室)」に空気を供給(給気)或いは気室から空気を排気することによって日射の採光制御・遮光制御が可能なパネル(フィルムパネル)の構造及びその制御方法について詳細に説明する。
【0015】
図3は、本発明の一実施形態に係るフィルムパネルの構造を説明するための図である。本実施形態に係るフィルムパネルは、図3に示すように、上述したETFE等の透明なプラスチック系フィルム31を4枚重ね、それらの外周(縁部)にファスナー32を取り付けておき、当該ファスナー32を用いて外周フレーム33に取り付けた構造を有している。尚、ファスナーではなく、外周フレームに接着等をする構造であってもよく、気密状態が保つことができればよい。
【0016】
図4は、本発明の一実施形態に係るフィルムパネルを構成する各フィルムについて説明するための図である。各フィルムは、ETFE等フィルムの透明なプラスチック系の樹脂が使用されている。ETFEは、対熱性、対薬品性、非粘着性等の優れた特徴を持つフッ素樹脂であり、本実施形態では、フィルムの材質としてこのような樹脂を使用する。図4に示すように、本実施形態に係るフィルムパネルでは、上側フィルム41と下側フィルム44には、日射を遮光するための遮光パターンは印刷されていない。そして、2枚の中間フィルム42、43のそれぞれに前述したような遮光パターンである色の入れ違いパターンが印刷されている。
【0017】
すなわち、本実施形態に係るフィルムパネルは、光透過性を有する上側フィルム41と光遮光部分のパターンが形成された中間フィルム42とで挟まれる空気室Room1と、中間フィルム42と光遮光部分が反転した中間フィルム43とで挟まれる空気室Room2と、中間フィルム43と、光透過性を有する下側フィルム44とで挟まされる空気室Room3とが、重ね合わされてそれぞれの縁部がフレームに固定されている。また、後述するように、それぞれの空気室Room1、2、3には、空気を供給するための給気口と空気を排気するための排気口とが形成されている。
【0018】
図14は、中間フィルム42、43に印刷される遮光パターンの一例を説明するための図である。本実施形態では、水玉、チェッカー、ストライプタイプ等のメッシュパターンの遮蔽パターンを上側の中間フィルムと下側の中間フィルムとが重なった場合に完全に日射を遮蔽することができるように反転させたものがそれぞれ印刷されている。図14(a)は水玉模様のメッシュパターンの一例を示し、図14(b)はチェッカー模様のメッシュパターンの一例を示す図である。
【0019】
尚、本発明の効果を得るために、上記メッシュパターンにおける各メッシュの大きさ等は様々なものを用いることができるが、上下の中間フィルムのそれぞれの日射透過率は透明部分とベタ部分(遮光性のあるパターン印刷部分)との面積比(メッシュ比)が50パーセントずつ(50:50)の場合が最も高くなる。
【0020】
次に、本実施形態に係るフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御について説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御を説明するための図である。図5(a)では、下側フィルム44と下側の中間フィルム43との間の空間に空気を供給し、上側フィルム41と上側の中間フィルム42との間、及び、両中間フィルム42、43の間の空間からは空気を排気している。これによって、重なり合って日射を遮断する中間フィルム42、43が上側フィルム41の方へ移動し、フィルムパネルの上面で日射を遮光することができる。
【0021】
また、図5(b)では、両中間フィルム42、43の間の空間に空気を供給し、上側フィルム41と上側の中間フィルム42の間、及び下側フィルム44と下側の中間フィルム43の間の空間からは空気を排気している。これによって、両中間フィルム42、43の遮光パターンが印刷されていない部分を日射が透過するので、フィルムパネルは日射を透過させることができる。
【0022】
さらに、図5(c)では、上側フィルム41と上側の中間フィルム42との間の空間に空気を供給し、下側フィルム44と下側の中間フィルム43との間、及び、両中間フィルム42、43の間の空間からは空気を排気している。これによって、重なり合って日射を遮断する中間フィルム42、43が下側フィルム44の方へ移動し、フィルムパネルの上面からフィルムパネル内に透過してきた日射を下面で遮断することができる。
【0023】
上述したように、本実施形態では、空気層を3層とすることによって、同一パネルを用いた日射遮断をフィルムパネルの上面と下面のいずれかを任意に切り替えて選択的に行うことを可能とした。このように、日射遮断面を上下面で切り替えることによって、温熱・冷熱を利用した次のような効果が得られる。すなわち、フィルムパネルの上面が屋外に接し、下面が屋内に接している場合に、図5(a)に示すように遮断面を上面にすることにより、屋外と屋内との間に空気層が形成され、これが断熱層として機能し、冬場の夜間や夏場の日中に特に効果を発揮する。また、図5(c)に示すように遮断面を下面にすることにより、遮断面で反射された熱がフィルムパネル内に収集され、この熱を屋内に空気循環させることで、屋内温熱環境の向上を図ることができる。
【0024】
図6は、本実施形態に係るフィルムパネルによる温熱・冷熱の収集及びその利用効果を説明するための図である。図6(a)に示すように、遮断面をフィルムパネルの下面にすることにより、昼間日射が遮断面で反射されてその熱がフィルムパネル内に収集され、この熱を屋内に空気循環させることで、例えば冬場の屋内温熱環境の向上を図ることができる。また、夏場は、夜間冷輻射による冷熱を収集して、同様に屋内の冷却効果を図ることができる。
【0025】
次に、本発明に係るフィルムパネルの変形例について説明する。図7は、本発明の他の実施形態に係るフィルムパネルの構成を説明するための図である。図7に示すように、本実施形態では中間フィルムのジョイント部75を設けて、中間フィルム間によって構成される空気層を複数の気室(図7では、Room3とRoom4の2気室)に分割したものである。尚、このジョイントはそれぞれの気室の気密性を保つことができれば、溶着であっても機械的な接合であってもよい。
【0026】
図8は、図7に示すフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御を説明するための図である。尚、図中の各気室内の数字は、各気室に供給される空気の圧力の状態(強さ)を示すものである。図8(a)では、図7に示すRoom2の空間のみに空気を供給し、その他のRoom1、3、4の空間からは空気を排気している。これによって、フィルムパネルの上面で日射を遮光することができる。すなわち、フィルムパネル外部で完全に日射を遮断するので、当該フィルムパネルが断熱層となって、外気の影響を屋内(室内)に伝えにくくすることができ、例えば冬場の夜間の屋内の保温に効果的である。
【0027】
図8(b)では、図7に示すRoom1〜4の全空間に空気を供給した状態である。これによって、フィルムパネルの採光状態を形成することができる。
【0028】
図8(c)では、図7に示すRoom1、2、3の空間に空気を供給し、Room4の空間からは空気を排気している。これによって、フィルムパネルの半面だけ日射を遮光することができる。また、ジョイント部分が中央ではない場合には、それに応じて遮光範囲が変更することとなる。
【0029】
図8(d)では、図7に示すRoom1、2、4の空間に空気を供給し、Room3の空間からは空気を排気している。これによって、フィルムパネルの半面だけ(ジョイント部分が中央ではない場合は、それに応じて範囲が変更する。)日射を遮光することができる。尚、このパターンは図8(c)のパターンと遮光部分が逆になるパターンである。
【0030】
図8(e)では、図7に示すRoom1の空間のみに空気を供給し、その他のRoom2、3、4の空間からは空気を排気している。これによって、フィルムパネルの下面で日射を遮光することができる。すなわち、フィルムパネル内部で遮光するために、室内に面した部分が冷やされて、室内へ冷輻射の影響を与えることができ、例えば夏場の夜間の屋内の冷却に効果的である。
【0031】
図9は、中間フィルムのジョイント部をさらに増加した場合の本発明の他の実施形態に係るフィルムパネルの構成を説明するための図である。図9に示すように、中間フィルムのジョイント部を増加してそれによって形成される気室に適宜給気、又は排気することにより、様々なパターンの遮光制御を行うことが可能となる。
【0032】
次に、上述した実施形態のフィルムパネルを用いて日射の透過・遮断制御を切り替えるための給排気の方法について説明する。図10は、本実施形態に係るフィルムパネルを日射透過状態に制御するための給排気方法を説明するための図である。
【0033】
本実施形態では、図10に示すようにフィルムパネルの3つの気室Room1、2、3に、それぞれ送風機につながれた給気口と排気口及び圧力センサが取り付けられている。例えば、Room1について圧力センサによって内圧が20mmAqの状態を維持したまま送風を行う場合は、電磁弁1を切り替えて送風機と給気口1とをつなげて送風し、給気口2、3は閉鎖して給気できないようにする。
【0034】
図11は、本実施形態に係るフィルムパネルを図10に示す状態から集熱状態に制御するための給排気方法を説明するための図である。すなわち、図10を用いて前述した制御によってRoom1に給気することによって図11に示すようにフィルムパネル下面で日射を遮光する集熱状態に切り替えられている。図11に示す集熱状態では、フィルムパネル内の温熱又は冷熱を空気循環によって室内に送るので、Room1の排気口には他の気室(Room2、3)よりも大き目のダクトと電磁弁が接続されている。そして、通常では、電磁弁の閉め口を小さくして他の排気口と同程度の状態にするが、室内への空気循環を行う場合には、電磁弁を大きく開いて大開口として送風機による空気の供給量も増加させる。
【0035】
また、図12は、本実施形態に係る4気室タイプのフィルムパネルにおける給排気方法を説明するための図である。この場合も前述した場合と同様に、各気室に圧力センサと給排気口と電磁弁を取り付け、電磁弁を切り替えて状態の変化を行うようにすればよい。
【0036】
上述したフィルムパネルは図3に示すように、複数枚(4枚)のフィルムをファスナーで取り付けられる外周フレームに取り付けた状態で使用される。図13は、複数のフィルムパネルを並列して広面積に対応させた実施例を説明するための図である。すなわち、図13に示す例では、前述したフィルムパネルが複数並列した構造を有することによって、より広い面積に対応可能なフィルムパネルを実現することができる。
【0037】
尚、図13において、各フィルムパネルに対する給排気口はそれぞれ1つしか記載していないが、これは複数並列を説明するための便宜上のためであり、実際には各フレームパネルに対して前述したような給排気口が設けられている。すなわち、前述したように、本実施形態では、2枚の中間フィルムを使用することによって複数の気室を形成しており、気室数分の給排気口が取り付けられ、各気室への給排気量の調整は電磁弁等を用いてその開閉を調整して行う。
【0038】
尚、図13では平面パネルを例に挙げて説明しているが、外周フレームをアーチ状に形成してそこにフィルムを取り付けるようにして、アーチ形状等のより立体的なフィルムパネルを構成することも可能である。
【0039】
上述したようなフィルムと外周フレームとで構成される、日射の遮光・採光の操作が容易で、かつ軽量のフィルムパネルを実現することができる。また、ルーバー等の機械装置を使用せずに採光や遮光の制御が可能であり、フィルムパネルの持つ軽量感を損なうことがない。さらに、上面側又は下面側で遮光するような2種類の遮光状態を制御することができるので、季節や時刻に合わせて適切に遮光状態を変更することができ、温熱環境を容易に構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】2枚のフィルムで挟まれる空気室に空気を供給して形状を安定させたフィルムパネルの一例を示す図である。
【図2】従来のフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御を説明するためのパネル断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るフィルムパネルの構造を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るフィルムパネルを構成する各フィルムについて説明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御を説明するための図である。
【図6】本実施形態に係るフィルムパネルによる温熱・冷熱の収集及びその利用効果を説明するための図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るフィルムパネルの構成を説明するための図である。
【図8】図7に示すフィルムパネルを用いた日射の透過・遮断制御を説明するための図である。
【図9】中間フィルムのジョイント部をさらに増加した場合の本発明の他の実施形態に係るフィルムパネルの構成を説明するための図である。
【図10】本実施形態に係るフィルムパネルを日射透過状態に制御するための給排気方法を説明するための図である。
【図11】本実施形態に係るフィルムパネルを図10に示す状態から集熱状態に制御するための給排気方法を説明するための図である。
【図12】本実施形態に係る4気室タイプのフィルムパネルにおける給排気方法を説明するための図である。
【図13】複数のフィルムパネルを並列して広面積に対応させた実施例を説明するための図である。
【図14】中間フィルム42、43に印刷される遮光パターンの一例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0041】
41 上側フィルム
42、43 中間フィルム
44 下側フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性を有する第1のフィルムと、光透過部分と光遮光部分とを有する第2のフィルムとで挟まれる第1の空気室と、
前記第2のフィルムと、該第2のフィルムの光透過部分と光遮光部分とが反転した光透過部分と光遮光部分とを有する第3のフィルムとで挟まれる第2の空気室と、
前記第3のフィルムと、光透過性を有する第4のフィルムとで挟まされる第3の空気室と、
前記第1、第2、第3及び第4のフィルムを重ね合わせてそれぞれの縁部で固定して前記第1、第2及び第3の空気室を形成するフレーム部とを備え、
前記第1、第2及び第3の空気室には、空気を供給するための給気口と空気を排気するための排気口とが形成されていることを特徴とするパネル構造。
【請求項2】
前記第2及び第3のフィルムには、光透過部分と光遮光部分とがメッシュパターンとして形成されており、該光透過部分と該光遮光部分との面積比が略50パーセントずつであって、前記第2のフィルムと前記第3のフィルムに形成される前記メッシュパターンは光透過部分と光遮光部分とがそれぞれ反転したパターンであることを特徴とする請求項1に記載のパネル構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のパネル構造を制御する制御方法であって、
前記パネル構造の前記第1、第2及び第3の空気室のそれぞれに対する空気の給排気指示を行う指示工程と
前記第1、第2及び第3の空気室のうち、空気の供給が指示された空気室に対して空気を供給する給気工程と、
前記第1、第2及び第3の空気室のうち、空気の排気が指示された空気室から空気を排気する排気工程と
を有することを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−307612(P2006−307612A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−159873(P2005−159873)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】