説明

パラジウム合金

医療用、電気接点および宝石類用に使用する合金族が、主成分としてのパラジウムと、硼素と、ルテニウム、レニウム、プラチナ、金、ジルコニウム、タングステン、コバルト、ニッケル、タンタルおよびイリジウムのうちの少なくとも一種を含む。代替例は、パラジウムおよびレニウムおよび/またはルテニウムを含み、イリジウム、プラチナ、タングステン、硼素、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルから成る追加元素を伴う。本合金族は、高強度、高放射線不透過性および生物学的適合性の特性をもつ一方、種々の形態へ加工可能でもある。必要な場合、若干の合金は、また、二次形成、一層高い硬度と強度レベルのための熱処理(時効硬化)の可能性を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年5月10日に出願された米国仮特許出願第60/569671号(その記載内容を本明細書の記載として援用する)の利益を要求するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、広義の概念で云えば、金属合金、および、特に、パラジウム、硼素および一種以上の追加の元素を溶質として含む合金、および、特に、パラジウムと、硼素と、ルテニウム、レニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルのうちの少なくとも一種との合金に関するものである。代替例では、本合金は、パラジウムと、ルテニウムおよびレニウムのうちの少なくとも一種と、イリジウム、プラチナ、タングステン、硼素、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルから選択される追加元素とルテニウムから成る合金である。また、本発明は、前記合金で形成された製品に関するものである。
【0003】
プラチナ合金、特にプラチナ・イリジウム合金は広範囲の用途に使用されてきた。プラチナ・イリジウム合金は、カテーテル用の放射線不透過性マーカーバンド、電極リング、プラチナ合金ワイヤおよびコイル、チューブおよび機械加工された部品を組み立てるために、処分可能のかつ移植可能の両医療装置のために広く使用されている。
【0004】
例えば、放射線不透過性プラチナ・イリジウム合金は蛍光透視鏡写像を含む医療処置中に使用されるが、それは、放射線不透過性プラチナ・イリジウム合金が蛍光透視鏡内に写像を非常に明瞭に示し、それによって医療職員が行う仕事を助けるからである。
【0005】
プラチナ・イリジウム合金はまた、良く定着した生物学的適合性に加えて、高い降伏強度または硬度をもつことができる。このことは前記合金がペースメーカーのような移植可能な医療装置に使用されることを可能にする。高い降伏強度はまた、小直径血管を通るカテーテルまたは案内ワイヤの操縦の間に高いトルク負荷を引き受けることができる非常に微細なワイヤの使用を可能にする。この高強度のワイヤは、使用中に破断する恐れのないワイヤ直径の減少を可能にする。より小さい直径のワイヤは、より小さい血管内へのアクセスを可能にする。
【0006】
また、プラチナ・イリジウム合金は、その優れた白色と良好な硬度の故に、また、薄板原料、ワイヤ製品およびインベストメント鋳造品として使用できるが故に、宝石類の製造に使用することが流行している。プラチナ・イリジウム合金は金合金より高い溶融温度をもつが、インベストメント鋳造するか、または冷間加工、熱間加工および焼鈍、または、鑞接によって組み立てることができる。
【0007】
別の用途は、宇宙船への応用、熱電対、電気接点等にある。
【0008】
プラチナ・イリジウム合金はプラチナ対イリジウムの色々な割合で売られている。例えば、そのb普通の割合は、90:10合金と称される90%プラチナ対10%イリジウム、85%Pt‐15%Irまたは85:15の合金、80%Pt対20%Ir、または80:20の合金、75%Pt対25%Ir、または75:25の合金、70:30合金であり、そして95:5合金さえある。
【0009】
要するに、プラチナ・イリジウム合金は、医療市場における大黒柱であり、良好な放射線不透過性に起因して、案内ワイヤ先端およびコイルから、機械加工された部品、移植可能のペースメーカー部品までのあらゆるもののために使用される。宝石業は、それらの強度と変色および酸化耐性との組み合わせに起因して、プラチナ・イリジウム合金を使用する。プラチナ・イリジウム合金は強度と生物学的適合性の組み合わせを提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、プラチナの値段は、最近では、1オンス当たり900ドルを超えて、記録的レベルに達しており、この値段は、パラジウムの現行コストの3倍である。このことは高プラチナ合金の連続使用に重大な経済的歪みを与える。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、プラチナ・イリジウム合金の特性の多くを共有する合金族を提供し、プラチナ・イリジウム合金のより低コストの代替品として予測することができる。本発明は、追加成分を含むパラジウムと硼素に基づく合金族を提供する。追加成分は、以下のもの、すなわち、ルテニウム、レニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケル、およびタンタルから選択される一種以上の元素である。本発明の別の実施形態では、合金は、パラジウムと、ルテニウムおよびレニウムの一方または両方と、イリジウム、プラチナ、硼素、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケル、およびタンタルから選択される追加成分から成る。別の観点によれば、本発明は前記合金で作られた製品に関するものである。
【0012】
好適実施形態では、追加の成分は、ルテニウムまたはレニウムのうちの1つであるが、ルテニウムとレニウムの両方とすることができる。一好適実施形態では、パラジウム成分は、45%〜99.95%の範囲内であり、ルテニウム成分は、0%〜8%の範囲内であり、レニウム成分は、0%〜25%の範囲内(この場合、RuとRe成分の合計はほぼ1%を超える)、そして、硼素成分は、0.005%〜1.5%の範囲内にある。なお、追加の添加成分も、前記合金に存在可能である。
【0013】
第2の好適実施形態では、追加の成分は、以下の添加成分のうちの一種以上とすることができる。すなわち、0〜30%の範囲のプラチナまたは金、0〜25%の範囲のレニウム、0〜15%の範囲のジルコニウム、タングステン、コバルト、ニッケル、タンタルまたはイリジウム、0〜8%の範囲のルテニウム、および0.005〜1.5%の範囲の硼素(この場合、硼素と全ての他の溶質の合計量が概ね0.5%を超える)。
【実施例】
【0014】
本明細書では、合金成分の割合は重量パーセントで示している。
【0015】
最も広い意味で、本発明の合金は、パラジウムと、硼素と、ルテニウム、レニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルから選択される追加元素とから成る合金であるか、または、代替的に、パラジウムと、レニウムおよびルテニウムのうちの一方または両方と、イリジウム、プラチナ、硼素、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルから選択される追加元素とから成る合金である。一好適例としての合金は、パラジウムと硼素、および、ルテニウムとレニウムのうちの少なくとも一種を含む。1つの例示的実施例は、45%〜99.95%の範囲の割合のパラジウム(Pd)、0%〜8%の割合のルテニウム(Ru)、0%〜25%の範囲のレニウム(Re)、および0.005%〜1.5%の比率の硼素(B)をもつ。ルテニウムとレニウム成分は両方とも合金内に存在することができるか、またはその合金はこれらの元素のうちの一種だけで形成されることができる。また、追加成分を以下のように含むことができる。
【0016】
プラチナ(Pt):最大30%、
【0017】
金(Au):最大30%、
【0018】
ジルコニウム(Zr):最大15%、
【0019】
タングステン(W):最大15%、
【0020】
コバルト(C):最大15%、
【0021】
イリジウム(Ir):最大15%、
【0022】
ニッケル(N):最大15%、および
【0023】
タンタル(Ta):最大15%。
【0024】
この広義の合金族には、以下の、少なくとも6つの異なる下位区分がある。
【0025】
Pd‐Ru‐B:追加成分を含む場合または含まない場合。
【0026】
Pd‐Re‐B:追加成分を含む場合または含まない場合。
【0027】
Pd‐Ru‐Re‐B:追加成分を含む場合または含まない場合。
【0028】
Pd‐B合金:次の追加成分、Re,Ru,Zr,Co,Ir,Ni,Ta,Au,Pt,およびWのうちの一種以上を含む。
【0029】
Pd‐Re合金:次の追加成分、B,Ru,Zr,Co,Ir,Ni,Ta,Au,Pt,およびWのうちの一種以上を含む。
【0030】
Pd‐Ru合金:次の追加成分、B,Re,Zr,Co,Ir,Ni,Ta,Au,Pt,およびWのうちの一種以上を含む。
【0031】
本発明の範囲は、前記追加成分に限定されることなく、その他の追加成分を含んでよい。
【0032】
結果物である合金は、時効硬化反応を利用する熱処理工程に起因して付追加的強度を得ることができる。
【0033】
これらの合金は、それを高価なプラチナ・イリジウム合金に取って代わらせることを実行可能にする幾つかの特性をもち、これらの特性には高度の放射線不透明性(放射線不透過性)、高強度、低密度、生物学的適合性、および低コストが含まれる。これらの特性の各々は下記のものに向けられるだろう。本合金は、医療用放射線不透過性マーカー、医療用リード線、移植用部品、電極、または案内ワイヤ先端またはコイルとして理想的に適している。本合金は、例えば、放射線不透過性マーカー、コイル、またはフィードスルー部品としてカテーテルに使用できる。
【0034】
身体内での使用については、該合金は生物学的適合性を有しなければならない。本明細書の開示に従った3つの合金族、すなわち、Pd‐Ru‐B合金、Pd‐Re‐B合金、およびPd‐Ru‐Re‐B合金はすべて、生物学的適合性について試験されており、これら3つのすべては、一連の5つの試験に合格している。生物学的適合性試験の細目が表7,8,9および10に示されており、これについては、以下で詳細に説明されるだろう。
【0035】
本発明の合金族は、市販のプラチナ・イリジウム合金と比べて、1オンス当たり数百ドルの潜在的節約を図り得る。従って、コスト節約の第1側面は、より低コストの成分に起因している。本合金は、プラチナ・イリジウム合金より低い密度レベルをもち、そのため各1オンスの材料はより大きい材料容積を提供する一方で、更に、90%プラチナ‐10%イリジウム合金の強度とほぼ同等の強度を、そして或る場合にはそれを超える強度を提供する。そのより低い密度は、コスト節約の第2側面である。追加される元素の種類と割合は、合金の密度を変えることができる。しかし、本発明の範囲の合金の密度レベルは、90%プラチナ‐10%イリジウム合金より低い20%〜50%の密度を表す。
【0036】
本発明によって想像される高強度のパラジウム‐硼素プラス追加成分の合金は、若干の宝石合金に使用される通常のパラジウム‐ルテニウム鋳造合金と対比して改良された機械的性質と処理特性を提供する。該材料の強度は、多くの使用、特に身体内使用にとって重要である。本合金は優れた強度特性をもつ。その機械的性質は、後述する表において報告される。
【0037】
本合金族の種々の合金は、調製されて、試験されてきた。これらの合金の処理においては、冷間加工と典型的にはそれに後続する焼鈍工程との交互工程が行われる。処理系列が終了すると、冷間加工はしばしば、延性を改良するために、応力除去焼鈍工程が後続して行われる。結果として出来る合金は良好な成形性と組み合わされた高強度をもつ。冷間加工は、一様により硬い合金を造るために、50%冷間加工で、また75%冷間加工で行われてきた。例えば、75%冷間加工の前と後における1実施例の合金の硬度は134から270ヌープ(Knoop)に変化した。同様の変化は265〜400ヌープの別の実施例で見られる。処理および結果として生じる特性は添付の表に報告されている。
【0038】
一般に、本発明の4元素合金版(version)(Pd‐Ru‐Re‐B)は、全溶質含量の半分で、90〜10プラチナ・イリジウム合金と同じ強度レベルを提供する。本文中に示すように、3元素合金版(三元合金とも称される)(Pd‐Ru‐BまたはPd‐Re‐B)はまた、プラチナ・イリジウム合金に代わる優れた取り替え可能性を提供する。本発明の合金系は、処理の可能性を失うことなく高い強度レベルを提供する。
【0039】
特に、本出願人は、驚いたことには、硼素ルテニウムおよび/またはレニウム含有合金に硼素を添加すると、相乗効果(synergy)があるということを見いだした。例えば、表11Aに示されている合金933と938は、約0.35%硼素だけ異なっているが、この硼素の添加は、意外にも延性を維持しながら、冷間加工硬度を2倍にする結果をもたらした。冷間硬度の同様の増加は、表11A、11B、および11Cに示すように、多くの対になった合金において見られる。
【0040】
例えば、出願人は、ルテニウムなしでレニウムがあるとき、硼素は同様の著しい共同作用を示すことを発見した。合金897と893の比較はこの共同作用を表示する。硼素10%レニウムを含む合金に、僅かに約0.35%の硼素を添加することにより、冷間加工硬度が、硼素を含まない場合のヌープ319から、添加硼素を含む場合のヌープ477に増大した。
【0041】
合金中のReの溶質レベルの約11%への増大は、非常に強力な合金を提供した。
【0042】
また、出願人は、表中で、特に表1〜11中で、これらの合金中のルテニウム、レニウム、および硼素の割合は、より多い硼素を含む合金が同じ硬度レベルに達するためにより少ないルテニウムおよび/またはレニウムを要求するように変えることができるということを見出して開示した。
【0043】
本文で説明するように、出願人は更に、他の元素の添加はこれらの合金族の著しく高い強度と延性を更に増すことを発見した。これらの効果を説明するために、出願人が10%のタングステンを合金917に添加し、それによって合金981を造ったとき、出願人は、延性を犠牲にすることなく、冷間加工硬度をヌープ(Knoop)423からヌープ(Knoop)503に増した。このような高硬度で延性をもつことは、出願人の知る限り、プラチナまたはパラジウムの何れかをそれらの主成分として含む他の合金については報告されていなかった。上述の例における延性によって、出願人は、より薄い厚さに圧延または鍛錬されるときのストリップサンプルの縁の状態を、冷間加工によって得られる高硬度は縁の欠陥を伴わないというように引き合いに出すが、当業者は、かかる高硬度合金の冷間加工を試みる間にそのことを見出すことを期待している。
【0044】
前記硬度増加をより明瞭に展望するために、これらの元素の二元(二成分)組み合わせにおいてなされた試験は、これらの極端な硬度値には到達しない。例えば、パラジウムに0.35%硼素を添加したものからなる合金925は75%CWで僅かヌープ270の冷間加工硬度を有していた。同様に、4.0%ルテニウムを加えたパラジウムからなる合金935は、75%CWレベルで僅かヌープ208の冷間加工硬度を有していた。同様に、パラジウムに5%ルテニウムを加えたものからなる合金は、75%CWで僅かヌープ265の冷間加工硬度を有していた。
【0045】
添付の表は、合金番号844〜884を示す表1を含み、そして構成成分および伸び百分率を示し、そして硬度は50%冷間加工での試験結果から生じる。これらの明細中の硼素含量は最初の合金化中に添加された硼素の割合を指すものであり、出来上がった合金中に見出される硼素の割合ではない。溶融金属内に硼素添加物を捕捉する効率は低いため、合金化中に最初に添加される量の約20〜60%のみの保留が認められる。
【0046】
短期間の熱的試験として認められる表2は、合金880号、882号および883号についての短期間熱処理試験を示す。前記各合金は、2つの異なった百分率の冷間加工で冷間加工されたものである。硬度試験の結果は、熱処理の前と後の両方で示されている。3つのすべての合金にとって、硬度は熱露出で増加し、時効硬化応答性の最初の証拠を示す。この応答性は、時効前の冷間加工を増すと、より著しくなった。
【0047】
表3は、ストリップ対ワイヤの性質を対照させるストリップとワイヤに形成された合金852の性質を示し、これは伸びをかなり増大させる応力除去焼鈍の利益を含んでいる。
【0048】
表4は、Pd‐4.5%Ru合金中の増加した硼素の効果を示す合金846と851〜853についての試験結果を表す。
【0049】
表5は、合金877〜886について試験効果を表し、かつ50%を超える冷間加工率についての機械的性質のかなりの増大を示す。
【0050】
表6は、本発明により選択される合金になされた放射線不透過性試験を記述するものである。この試験(testing)は、本発明の実施例について高度の放射線不透過性を表す。試験条件は以下の通りである。X線試験(testing)はX線撮影研究所で(標準機器を使用して)行われた。すべての金属サンプルは0.009インチ厚さであった。最初(50KV)の試験は、極端なカセット露出用の通常のセッティングを使用した。また、露出は大きくされたX‐線管電圧でなされた。これはX‐線の透過力を増す作用をなしそしてステンレス鋼サンプルを検出するのをより困難にする。しかし、90Pt‐10Irサンプルおよび、本発明による合金847、879と883の両者は使用されるテスト条件全体を見るのが簡単であった。ステンレス鋼と90Pt‐10Irクーポン(coupons)は比較基準として含まれている。
【0051】
実行可能な代替品内に見出されるべきプラチナ・イリジウム合金の基本的特性は、放射線不透過性の特性である。放射線不透過性は密度に従う傾向があるので、本合金の密度は、殆どの用途にとって良好な放射線不透過性をもつ。特に、本合金は、ステンレス鋼より密度が高く、従って、ステンレス鋼より大きい放射線不透過性となるだろう。
【0052】
普通、材料の放射線不透過性は原子番号の三次(cubic)関数であると確信している。プラチナの原子番号は78でありそしてパラジウムの原子番号は47であるが、更にテストは、本合金はプラチナ・イリジウム合金と殆ど同じ放射線不透過性であるという驚くべき結果を示した。表6と次に続く数字は、17‐4PHステンレス鋼および90%プラチナ‐10%イリジウムと比較して、これらの合金の放射線不透過性を示す。
【0053】
図1、図2は、表6に記載された2つの実際のX線写真を示す。本合金のサンプルは、1つ、2つ、または3つの切除したコーナーをもち、ステンレス鋼の比較サンプルは切除された4つのコーナーをもつが、Pd‐Irの比較サンプルは切除したコーナーをもたない。図1においては、テストは、合金847,879および883のサンプルを用いて、および比較のためのステンレス鋼と90:10プラチナ・イリジウム合金を用いて行った。サンプルはすべて0.009インチ厚さに準備されそして、50Kvに設定されたX線管電圧で標準のX‐線機械でX‐線処理された。ステンレス鋼サンプルは、比べると、低い放射線不透過性をもつが、プラチナ・イリジウムサンプルは高い放射線不透過性をもつ。本発明の合金もまた、プラチナ・イリジウムサンプルのそれに近い高い放射線不透過性をもつ。
【0054】
図2において、X‐線の透過力を増すために、管電圧は60Kvに増された。ステンレス鋼サンプルは、殆ど消失したが、本合金847,879および883と、プラチナ・イリジウムサンプルは高度の放射線不透過性をもつ。図2を参照すれば、背景がステンレス鋼サンプルの場所を示すために照らされている。その場所はもし照らされていなければ、はっきり見えないだろう。
【0055】
フイルムの密度計の計測は、種々の管電圧においてX‐線に照射した後になされた。50Kvで、ステンレス鋼は0.66の定格(rating)をもち、3つの合金847,879および883の各々は、0,20の定格をもち、そしてPd‐Ir合金は0.20の定格をもつ。60Kvの管電流で、ステンレス鋼サンプルの定格は2,17であり、3つの合金サンプル847,879および883は、夫々0.25,0.23および0,24に定格されそして、Pl‐Irサンプルは0.22である。管電流の70 Kvへの更なる増加は、ステンレス鋼サンプルについて測定された定格3.82をもたらし、3つの合金847,879および883については、0.72,0.62,および0.66の定格を夫々もたらし、そしてPd‐Irサンプルについては0.39をもたらす。
【0056】
本合金族の用途は、放射線不透過性の医療装置、機械化された医療装置および移植可能の医療装置を含む医療装置への用途を含む。更に、本合金は、電気接点への用途、宝石市場および、高強度、高硬度、および良好な曇り抵抗性を要求する他の用途に容易に使用されることができる。本合金は、低騒音信号接点として特に有利であり、また摺動電気接点または静止電気接点の何れかとして使用できる。
【0057】
本発明合金は、90:10プラチナ・イリジウム合金および85:15プラチナ・イリジウム合金の代替品と見られそして、或る用途では80:20プラチナ・イリジウム合金に取って代わることができる。機械的テストがこの合金族の合金に実施され、そしてその結果が表に示されている。強度データは、原料合金のテスト、種々の百分率での冷間加工後のテスト、および種々の温度での応力除去用の焼鈍後のテストを含んでいた。例えば、冷間加工は、75%冷間加工後に見られる高強度製品で50%と75%で実施された。
【0058】
表2および表12の熱露出データは、ポストフォーム(post form)熱処理を使用するけれども、この族内の或る合金については、より高い強度と硬度レベルが得られることを示している。
【0059】
特に高強度と硬度値は、例えば、合金880、882および883において見られ、この場合、ヌープ硬度計で測定した強度は、応力除去焼鈍後にかなり増す。特に883号合金を参照されたい。該合金族内の合金表を参照すれば、合金883号は90.15%のパラジウム、4.5%のルテニウム、0.35%の硼素、および5%レニウムといった割合をもつ。レニウムの百分率は、パラジウムレニウム二相線図を参照することによって決定できるように、最大20%まで拡大することができる。合金883号は、66%冷間加工の後の短期間の時効焼鈍後に、503のヌープ硬度レベルに達した。こうして、特定の約束を保っている。中間温度に保たれたときに増大するこの硬度は、この族内の或る合金が時効硬化または命令(ordering)反応を受けることを示唆する。このことは表12に更に示されている。
【0060】
このようにして、本合金族の強度は示された。本合金族はその上、生物学的適合性であることを証明した。一般に、プラチナグループ金属のメンバーは生物学的適合性である。レニウムは耐火性金属であるが、それは、プラチナグループ元素の物理的、化学的、および機械的特性の多くを共有し、そしてこの元素は良好な生物学的適合性および骨伝導性の特性をもつことが知られている。
【0061】
表7には、合金847、900、902の一覧表があり、ストリップとワイヤに形成されて生物学的適合性についてテストされたそれらの成分が表に示されている。3つの合金は5個の生物学的適合性テストをパスした。そのテストは、1)ISO回避法を使用する細胞毒性、2)水および有機物抽出を使用するISO皮内試験、3)水および有機物抽出を使用するISO組織毒性試験、4)2週間にわたるISO筋肉移植、および5)水抽出を使用する試験管内溶血(修正されたASTMプロセス)を含む。ASTM=アメリカ材料および試験協会
【0062】
表8,9および10は、テストマトリックスの形で、合金847,900および902の各々についての特定の試験結果を示す。結果はこれらの材料の優れた生物学的適合性を示す。
【0063】
本発明の合金族の成形性に関する試験は、それらが割れを生じることなしに、ばねコイル等に成形できることを示唆しており、このことはかかる高硬度の材料にとっては驚くべきことである。
【0064】
表11A,11Bおよび11Cは合金924〜1014を含む合金の例を示す。殆どの場合、合金は、硼素の少量の添加で生じる増大した機械的性質を示すために対に組み合わされる。合金の提示された組成は、硬度、引張り強さ、処理可能性(processability)についての情報として示される。或る場合には、合金は、追加の減縮が圧延機の抑え力を超えた程度まで加工硬化された。これらの事例は、結果として生じる冷間加工の百分率を囲む円で示されている。
【0065】
表12は、合金948,952,953および954の時効硬化応答性を示し、これらは、より高い溶質レベルをもつ3つの硼素含有合金についての硬度結果を示す。これらの合金のすべては、時効後に500Hk(100)より上の硬度レベルを達成した。表11A‐Cに示される冷間加工の場合におけるように、硼素(boron)の添加は、最終硬度を大きく高めた。
【0066】
表に示されたデータは、また、レニウムと追加成分を伴うパラジウム合金と、レニウムと追加成分を伴うパラジウム合金は、それらを従来技術のパラジウム‐イリジウム合金と、実行可能なかつ価値有る交換をさせるという特性をもつ。特に、かかるパラジウムと、追加成分を伴うレニウムまたはルテニウム基合金の何れかが高強度テストされた。これらのパラジウムと、ルテニウムまたはレニウムベース合金の何れかは、表内に合金番号994,980,971,および957として表されている。これらの合金の試験は、延性を欠いているという理由で、実施例の欠点を現した。しかし、減少した延性特性は、鋳造合金(casting alloys)ではあまり重要でなく、従って、これらの合金は鋳物製品(cast products)に使用できることが予測される。また、これらの合金を処理するための更なる焼鈍は延性特性を増すことができる。しかし、かかる更なる処理の試験はまだ完成していない。
【0067】
従って、開示されている合金は、プラチナ・イリジウム合金の実行可能な代替品であり、より低いコストを提供しかつより高価な既知の合金の重大な特性を満たす合金である。本合金族は、上述の如く、種々の範囲の成分と種々の添加成分をもつ合金を含む。これらの合金は、医療用に使用することができる。その場合、これらの合金は、加工され、焼鈍され、そしてストリップまたはワイヤに、またはチューブまたはコイルに、または機械加工部品に成形することができる。更に、本合金族は、摺動電気接点材料(高硬度と変色性が要求される場合)、鋳物宝石類(加工金属よりもむしろ)として使用することができ、または、この合金族の有利な特性が要求される種々の他の用途に利用することができる。
【0068】
後述する例は現在最大限に活用されている実施例を表す。しかし、更なる変化、追加または削除も可能でありかつ本発明の範囲内にあるとすることができる。
【0069】

本発明の範囲内にある広い合金族内には、特定の用途に理想的に適した幾つかの更に好適な実施例がある。例えば、1実施例の好適合金は、公称上、残部のPd(パラジウム)‐約10.5%Re(レニウム)‐および約0.08%B(硼素)を含む。この第1実施例の成分範囲は:Re(レニウム)10.5%プラスまたはマイナス0.5%‐B(硼素0.08%プラスまたはマイナス+0.05%‐および残部としてのPd(パラジウム)である。この実施例は、低コスト、低密度、生物学的適合性(PE902と同様なもの)、良好な放射線不透過性、および高強度といった特質をもつ。この合金の潜在的用途はカテーテルコイルとしての用途を含み、軌跡(trails)はPt‐NiおよびPt‐W合金に類似するコイル化特性を示す。
【0070】
表内で合金1100と称される第1実施例による合金は、0.0025インチ〜0.010インチ間の直径をもつヤイヤに形成されている。該合金は、2つの等級(grades)、標準等級と医療等級に分けられる。標準等級は、残部のPd、10〜11%のRe,0.03〜0.13のB,およびRh,Pt,Ru,Os,AuおよびAgの各々につき最大1000ppm、および最大0.2%の他の成分をもつ。医療等級は、残部のPd,10〜11%のRe,0.03〜0.13のB,およびRh,Pt,Ru,Os,AuおよびAgの各々につき最大1000ppm,Pd,As,BiおよびCdにつき合計で最大30ppm,最大100ppmのCu,最大75ppmのNi,最大100ppmのFeおよび、Rh,Pt,Ru,Os,AgおよびAuを除く他の成分の最大500ppmを、最大200ppmのすべての他の成分と共に、もつ。0.002インチ〜0.015インチの直径をもつ本実施例のワイヤについては、10インチゲージ長さで最小2.5%の伸びで、180〜235ksiの応力除去(stress relieved)強度(UTS)が得られた。
【0071】
この第1実施例では、主な溶質はPd,Reおよび Bである。成分 Ru は潜在的添加成分として処理されることができる。
【0072】
第2実施例では、該合金は、残部のPd‐約5%のRe‐および約0.08%のBを名目上もつ。成分の範囲は、Re5%プラスまたはマイナス0.5%‐B0.08%プラスまたはマイナス0.05%および残部のPdである。この実施例は、低コスト、低密度、生物学的適合性、良好な放射線不透過性、および適度の強度をもつ。
【0073】
第3実施例では、合金は、公称上、残部のPd,約10%のW‐約4%のRu‐および約0.08%のBをもつ。この実施例の成分は、W10%プラスまたはマイナス0.5%‐Ru4%プラスまたはマイナス0.5%‐B0.08%プラスまたはマイナス0.05%および残部のPdの範囲内にある。この実施例の特質は、低コスト、低密度、良好な処理可能性をもつ非常に高い硬度、良好な放射線不透過性および高強度にある。
【0074】
第4実施例では、合金は、残部のPd‐約20%のRe‐約4%のRu‐および約0.08%のBを名目上もつ。この実施例の成分は、Re20%プラスまたはマイナス1%‐Ru4%プラスまたはマイナス0.5%‐B0.08%プラスまたはマイナス0.05%および残部のPdの範囲内にある。この合金の特質は、低コスト、低密度、良好な放射線不透過性、高強度、およびほぼ600Hkの硬度レベルに達することのできる時効硬化可能系にある。
【0075】
第5実施例では、合金は、公称上、残部のPd‐約2%のRu‐および約0.08%のBをもつ。その範囲は、Ru2%プラスまたはマイナス0.5%‐B0.08%プラスまたはマイナス0.05%および残部のPdである。その特質は、低コスト、低密度、良好な放射線不透過性、および適度な強度にある。
【0076】
すべてのこれらの合金の利点は、予期しない高強度および高放射線不透過性と共に低密度にある。また、そのPt合金のコストはずっと低い‐二重の利点‐Pd対Ptのより低い固有値(現在はほぼ4対1の比率)と、より低い密度は、オンス当たりの材料がより多いという追加の利益を与える。放射線不透過性は意外である。というのは、ここで興味のあるKev(x線エネルギーレベル)において‐我々は、放射線不透過性は原子番号(Pdは47で、Ptは78である)の三次関数(cubic function)であるべきであると言われていたが、更に、仮特許出願に示されている如く、これらの合金はPt‐Ir合金に非常に近い。
【0077】
他の変更および変化は当業者によって提案されることができるが、技術に貢献する範囲内に合理的かつ適切に入るすべての変化および変更を、本文において保証される特許内において具現することは、本発明者の意図するところである。
【0078】
表1は、系列番号を付されかつ成分と特徴を示すパラジウム合金の表である。
【0079】
表2は、種々の焼鈍温度で行なった表1の系列の種々の合金のテスト結果の表である。
【0080】
表3は、表1の幾つかの合金のストリップとワイヤの特性の表である。
【0081】
表4は、4.5%ルテニウムをもつパラジウム合金に及ぼす硼素の効果を示す幾つかの合金についてのストリップテスト結果の表である。
【0082】
表5は、選択される合金の機械的性質に及ぼす冷間加工の効果を示す幾つかの合金についてのストリップテスト結果の表である。
【0083】
表6は、テスト条件を記述するテキストと共に、表1の幾つかの合金についての放射線不透過性を示す表である。
【0084】
表7は、生物学的適合性テストに使用される3つの合金組成の表である。
【0085】
表8は、表7における第1番目の合金の生物学的適合性テストの結果を示す表である。
【0086】
表9は、表7における第2番目の合金の生物学的適合性テストの結果を示す表である。
【0087】
表10は、表7における第3番目の合金の生物学的適合性テストの結果を示す表である。
【0088】
表11A、11Bおよび11Cは、本合金族における種々の合金と、その特性についての提示事項を示す表である。
【0089】
表12は、選択される合金についての時効硬化に及ぼす硼素の効果を示す表である。
【0090】
【表1】

【0091】
【表2】

【0092】
【表3】

【0093】
【表4】

【0094】
【表5】

【0095】
【表6】

【0096】
【表7】

【0097】
【表8】

【0098】
【表9】

【0099】
【表10】

【0100】
【表11A】

【0101】
【表11B】

【0102】
【表11C】

【0103】
【表12】

【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】50KVで、ステンレス鋼とパラジウムイリジウム合金とを比較した、本発明の原理に従った合金の放射線不透過性を示す放射線写真。
【図2】60KVで、ステンレス鋼とプラチナ・イリジウム合金とを比較した、本発明の原理に従った合金の放射線不透過性を示す放射線写真。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パラジウムと、硼素と、第3の元素とから成る合金を含み、身体内医療用の装置に形成される身体内医療用合金。
【請求項2】
前記第3の元素が、レニウム、ルテニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルのうちの少なくとも一種である請求項1に記載された身体内医療用合金。
【請求項3】
前記身体内医療用合金が、冷間加工されかつ応力除去焼鈍されたものに相当する組織を有する請求項1に記載された身体内医療用合金。
【請求項4】
前記身体内医療用合金が、成形後に熱処理されたものに相当する組織を有する請求項1に記載された身体内医療用合金。
【請求項5】
前記身体内医療用合金の前記組織が、最大50%の冷間加工が施されたものに相当する請求項3に記載された身体内医療用合金。
【請求項6】
前記身体内医療用合金の前記組織が、最大75%の冷間加工が施されたものに相当する請求項3に記載された身体内医療用合金。
【請求項7】
前記身体内医療用合金の前記組織が、75%を超える冷間加工が施されたものに相当する請求項3に記載された身体内医療用合金。
【請求項8】
パラジウムと、硼素と、第3の元素とから成る合金で形成された製品であり、前記第3の元素が、レニウム、ルテニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルのうちの少なくとも一種である製品。
【請求項9】
前記製品が身体内医療装置である請求項8に記載された製品。
【請求項10】
前記製品が電気接点である請求項8に記載された製品。
【請求項11】
前記電気接点が低ノイズ信号摺動接点である請求項10に記載された製品。
【請求項12】
前記電気接点が低ノイズ信号静止接点である請求項10に記載された製品。
【請求項13】
パラジウム、レニウムおよび硼素から成る合金を含む、身体内医療用合金であり、硼素前記身体内医療用合金が、45〜99.95%の範囲のパラジウム、0.005〜1.5%の範囲の硼素、および、0〜25%の範囲のレニウムを含む身体内医療用合金。
【請求項14】
前記身体内医療用合金が、0〜8%の範囲のレニウムを更に含む請求項13に記載された合金。
【請求項15】
下記3つの主元素である、
合金の残部としての第1の主元素Pdと、
10.5%±0.5%の範囲の第2の主元素Reと、
0.08%±0.05%の範囲の第3の主元素Bとを含む合金。
【請求項16】
下記の3つの主元素である、
合金の残部としての第1の主元素Pdと、
5%±0.5%の範囲の第2の主元素Reと、
0.08%±0.05%の範囲の第3の主元素Bとを含む合金。
【請求項17】
下記の4つの主元素である、
合金の残部としての第1の主元素Pdと、
4%±0.5%の範囲の第2の主元素Ruと、
0.08%±0.05%の範囲の第3の主元素Bと、
10%±0.5%の範囲の第4の主元素Wとを含む合金。
【請求項18】
下記の4つの主元素である、
合金の残部としての第1の主元素Pdと、
4%±0.5%の範囲の第2の主元素Ruと、
0.08%±0.05%の範囲の第3の主元素Bと、
20%±1%の範囲の第4の主元素Reとを含む合金。
【請求項19】
下記の3つの元素である、
合金の残部としての第1の主元素Pdと、
2%±0.5%の範囲の第2の主元素Ruと、
0.08%±0.05%の範囲の第3の主元素Bとを含む合金。
【請求項20】
パラジウムと、ルテニウムと、第3の元素とから成る合金を含む合金であり、前記第3元素が、硼素、レニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルのうちの少なくとも一種である合金。
【請求項21】
パラジウムと、ルテニウムと、第3の元素とから成る合金で形成された製品であり、前記第3の元素が、レニウム、硼素、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルのうちの少なくとも一種である製品。
【請求項22】
前記製品が身体内医療装置である請求項21に記載された製品。
【請求項23】
前記製品が電気接点である請求項21に記載された製品。
【請求項24】
前記電気接点が低ノイズ信号摺動接点である請求項23に記載された製品。
【請求項25】
前記電気接点が低ノイズ信号固定接点である請求項23に記載された製品。
【請求項26】
パラジウムと、レニウムと、第3の元素とから成る合金を含む合金であり、前記第3の元素が、硼素、レニウム、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケルおよびタンタルのうちの少なくとも一種である合金。
【請求項27】
パラジウムと、ルテニウムと、第3の元素とから成る合金で形成された製品であり、前記第3の元素が、レニウム、硼素、イリジウム、プラチナ、タングステン、金、ジルコニウム、コバルト、ニッケル、およびタンタルのうちの少なくとも一種である製品。
【請求項28】
前記製品が身体内医療装置である請求項27に記載された製品。
【請求項29】
前記製品が電気接点である請求項27に記載された製品。
【請求項30】
前記電気接点が低ノイズ信号摺動接点である請求項29に記載された製品。
【請求項31】
前記電気接点が低ノイズ信号静止接点である請求項29に記載された製品。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−500452(P2008−500452A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513277(P2007−513277)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/016315
【国際公開番号】WO2005/113846
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(506375853)デリンジャー − ネイ、インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】