説明

パレット送り機構と駐車装置

【課題】 メンテナンスの容易なパレット送り機構とそれを用いた駐車装置とを提供しようとする。
【解決手段】
従来のパレット送り機構に変わって、移送経路に沿って並列する直線状の1対の直線状案内部と半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を有する案内機構と係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って案内されるアタッチメントと1対のスプロケットと無端チェーンと、前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられたチェーン金物と駆動機構と、を備え、無端の移動線である循環移動線を仮想でき、前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレット送り機構と駐車装置とに係る。特にパレットを送る構造に特徴のあるパレット送り機構と駐車装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
対象物を搬送したいことがある。
例えば、物流システムにおいて対象物を搬送したい。
例えば、車両駐車装置において対象物である車両を駐車空間に移動させるのに、車両搬送機構を用いる。
対象物を互いに水平面内で互いに直交する向きに選択的に移動させたいことがある。
例えば、車両を縦方向に移動させた後で横方向に移動させたい。また、車両を横方向に移動させた後で縦方向に移動させたい。ここで、横方向と縦方向とは水平面内で互いに直交する向きである。
【0003】
例えば、駐車装置の車両搬送機構は、パレット送り機構とパレット直交送り機構とパレット支持機構とで構成される。
パレットが、車両を搭載したパレットを縦方向と横方向とに沿って並べられた複数の駐車空間の連なりに沿って移動させ、車両を所定の駐車空間に位置させて車両を駐車空間に駐車される。
パレット送り機構が、直線状の移送経路に沿って被係合部を持つパレットを移送させる。
パレット直交送り機構が、前記移送経路に直交する方向に沿って直交送り被係合部を持つパレットを移送させる。
パレット送り機構とパレット直交送り機構とが、車両を搭載したパレットを縦方向と横方向とに沿って碁盤の目状に並べられた複数の駐車空間の連なりに沿って移動させ、車両を所定の駐車空間に位置させて車両を駐車空間に駐車される。
【0004】
この様なパレット送り機構として、各種の構造が提案され、運用されている。
例えば、移送経路に沿って所定の距離を離れて配置された1対のスプロケットに無端チェーンが巻き掛けられ、無端チェーンに設けた係合部アタッチメントがパレットの被係合部に係合させ、スプロケットを回転駆動させることで、パレットを移送経路に沿って送る。
この構造は、簡単で確実な作動が期待できる一方、長時間の使用により無端チェーンが伸びるために、送りピッチを一定に維持するために頻繁なメンテナンスを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、メンテナンスの容易なパレット送り機構とそれを用いた駐車装置とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る直線状の移送経路に沿って被係合部を持つパレットを移送させるパレット送り機構は、移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の1対の直線状案内部と1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を有する案内機構と、パレットの被係合部に係合できる係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って移動自在に案内される部材であるアタッチメントと、移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される1対のスプロケットと、1対の前記スプロケットに巻き掛けられる無端チェーンと、前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられたチェーン金物と、1対のスプロケットのうちの少なくとも1つのスプロケットを回転駆動する駆動機構と、を備え、1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する、ものとした。
【0007】
上記本発明の構成により、前記案内機構が、移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の1対の直線状案内部と1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を有する。前記アタッチメントが、パレットの被係合部に係合できる係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って移動自在に案内される部材である。1対の前記スプロケットが、移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される。前記無端チェーンが、1対の前記スプロケットに巻き掛けられる。前記チェーン金物が、前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられる。前記駆動機構が、1対のスプロケットのうちの少なくとも1つのスプロケットを回転駆動する。1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想できる。前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する。
その結果、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
【0008】
以下に、本発明の実施形態に係るパレット送り機構を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0009】
本発明の実施形態に係るパレット送り機構は、前記アタッチメントの前記被嵌合部が突起または穴のうちの一方を設けられ、前記チェーン金物の前記嵌合部が突起または穴のうちの他方を設けられ、前記突起が前記穴に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
上記の実施形態の構成により、前記アタッチメントの前記被嵌合部が突起または穴のうちの一方を設けられる。前記チェーン金物の前記嵌合部が突起または穴のうちの他方を設けられる。前記突起が前記穴に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
その結果、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
【0010】
本発明の実施形態に係るパレット送り機構は、前記直線状案内部が直線状に延びる案内面である直線状案内面を形成し、前記半円弧状案内部が半円弧状に延びる案内面である半円弧状案内面を形成し、前記アタッチメントが前記直線状案内面と前記半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラを有する。
上記の実施形態の構成により、前記直線状案内部が直線状に延びる案内面である直線状案内面を形成する。前記半円弧状案内部が半円弧状に延びる案内面である半円弧状案内面を形成する。前記アタッチメントが前記直線状案内面と前記半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラを有する。
その結果、アタッチメントが案内機構に円滑に案内され、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
【0011】
本発明の実施形態に係るパレット送り機構は、前記直線状案内部が直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成し、前記半円弧状案内部が半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成し、前記アタッチメントが1つの第一回転ローラと1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる2つの第二回転ローラと1つの前記第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる1つの第三回転ローラとをもつ水平移動拘束被案内部を有し、前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の前記直線状案内面を挟んで各々に転動し、前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の前記半円弧状案内面を挟んで各々に転動する。
上記の実施形態の構成により、前記直線状案内部が直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成する。前記半円弧状案内部が半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成する。前記アタッチメントの水平移動拘束被案内部が1つの第一回転ローラと1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる2つの第二回転ローラと1つの前記第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる1つの第三回転ローラとをもつ。前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に、1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の前記直線状案内面を挟んで各々に転動する。前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に、1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の前記半円弧状案内面を挟んで各々に転動する。
その結果、アタッチメントが、無端の案内部に案内され、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
【0012】
本発明の実施形態に係るパレット送り機構は、上から見て1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、前記案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束する水平移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束する垂直移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束するロール移動拘束案内部とを有する。
上記の実施形態の構成により、上から見て1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想できる。前記案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束する水平移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束する垂直移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束するロール移動拘束案内部とを有する。
その結果、アタッチメントが、無端の案内部に案内されて、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る複数の車両を搭載できるパレットを水平面内で移動させて車両を複数の駐車空間に駐車させる駐車装置は、被係合部を持ち車両を搭載可能なパレットと、直線状の移送経路に沿って前記パレットを移送させるパレット送り機構と、前記移送経路に直交する方向にパレットを移送させるパレット直交送り機構と、前記パレットを水平面内で移動自在に支持するパレット支持機構と、制御機構と、備え、前記パレット送り機構が、移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の1対の直線状案内部と1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を有する案内機構と、パレットの被係合部に係合できる係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って移動自在に案内される部材であるアタッチメントと、移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される1対のスプロケットと、1対の前記スプロケットに巻き掛けられる無端チェーンと、前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられたチェーン金物と、1対のスプロケットのうちの少なくとも1つのスプロケットを回転駆動する駆動機構と、を有し、1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合し、前記制御機構が、複数の車両を各々に搭載する複数の前記パレットを、前記パレット送り機構により移送経路に沿ってパレットを送り、前記パレット直交送り機構によりパレットを移送経路に直交する方向に送り、車両を駐車空間に駐車させる、ものとした。
【0014】
上記本発明の構成により、パレットが、被係合部を持ち車両を搭載可能である。パレット送り機構が、直線状の移送経路に沿って前記パレットを移送させる。パレット直交送り機構が、前記移送経路に直交する方向にパレットを移送させる。パレット支持機構が、前記パレットを水平面内で移動自在に支持する。パレット送り機構が案内機構とアタッチメントと1対のスプロケットと無端チェーンとチェーン金具と駆動機構とを有する。前記案内機構が、移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の1対の直線状案内部と1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を持つ。前記アタッチメントが、パレットの被係合部に係合できる係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って移動自在に案内される部材である。1対の前記スプロケットが、移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される。前記無端チェーンが、1対の前記スプロケットに巻き掛けられる。前記チェーン金物が、前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられる。前記駆動機構が、1対のスプロケットのうちの少なくとも1つのスプロケットを回転駆動する。1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想できる。前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する。前記制御機構が、複数の車両を各々に搭載する複数の前記パレットを、前記パレット送り機構により移送経路に沿ってパレットを送り、前記パレット直交送り機構によりパレットを移送経路に直交する方向に送り、車両を駐車空間に駐車させる。
その結果、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、車両を搭載するパレットを移送方向と直交方向に移動し、車両を駐車空間に駐車させる。
【0015】
以下に、本発明の実施形態に係る駐車装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0016】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記アタッチメントの被嵌合部が突起または穴のうちの一方を設けられ、前記チェーン金物の前記嵌合部が突起または穴のうちの他方を設けられ、前記突起が前記穴に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
上記の実施形態の構成により、前記アタッチメントの被嵌合部が突起または穴のうちの一方を設けられる。前記チェーン金物の前記嵌合部が突起または穴のうちの他方を設けられる。前記突起が前記穴に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
その結果、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを案内して移動させる。
【0017】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記直線状案内部が直線状に延びる案内面である直線状案内面を形成し、前記半円弧状案内部が半円弧状に延びる案内面である半円弧状案内面を形成し、前記アタッチメントが前記直線状案内面と前記半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラを持つ。
上記の実施形態の構成により、前記直線状案内部が直線状に延びる案内面である直線状案内面を形成する。前記半円弧状案内部が半円弧状に延びる案内面である半円弧状案内面を形成する。前記アタッチメントが前記直線状案内面と前記半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラを持つ。
その結果、アタッチメントが案内機構に円滑に案内され、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを案内して移動させる。
【0018】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記直線状案内部が直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成し、前記半円弧状案内部が半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成し、前記アタッチメントが1つの第一回転ローラと1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる2つの第二回転ローラと1つの前記第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる1つの第三回転ローラとを含む水平移動拘束被案内部を持ち、前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の前記直線状案内面を各々に転動し、前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の前記半円弧状案内面を各々に転動する。
上記の実施形態の構成により、前記直線状案内部が直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成する。前記半円弧状案内部が半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成する。前記アタッチメントの水平移動拘束被案内部が、1つの第一回転ローラと1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる2つの第二回転ローラと1つの前記第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる1つの第三回転ローラとを含む。前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の前記直線状案内面を挟んで各々に転動する。前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の前記半円弧状案内面を挟んで各々に転動する。
その結果、アタッチメントが、無端の案内部に案内され、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを安定して移動させる。
【0019】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、上から見て1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、前記案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束する水平移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束する垂直移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束するロール移動拘束案内部とを持つ。
上記の実施形態の構成により、上から見て1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想できる。前記案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束する水平移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束する垂直移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束するロール移動拘束案内部とを持つ。
その結果、アタッチメントが、無端の案内部に案内されて、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを安定して移動させる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明に係るパレット送り機構は、その構成により、以下の効果を有する。
前記アタッチメントの係合部がパレットの被係合部に係合し、前記アタッチメントが1対の直線状案内部と1対の半円弧状案内部とが連なった案内部に倣って移動自在に案内され、前記無端チェーンを回転駆動される1対のスプロケットに巻きかけ、無端チェーンに固定されるチェーン金具の嵌合部がアタッチメントの被嵌合部に循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する様にしたので、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
また、前記チェーン金具の突起または穴が前記アタッチメントの穴または突起に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる様にしたので、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
また、前記アタッチメントの前記回転ローラが前記直線状案内部の案内面と前記半円弧状案内部の案内面とを順に転動する様にしたので、前記アタッチメントが案内機構に円滑に案内され、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
また、前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に、前記アタッチメントの1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の直線状案内面を挟んで各々に転動し、前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に、前記アタッチメントの1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の半円弧状案内面を挟んで各々に転動する様にしたので、前記アタッチメントが、無端の案内部に案内され、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
また、上から見て前記循環移動線を仮想でき、前記水平移動拘束案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束し、前記垂直移動拘束案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束し、前記ロール移動拘束案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束する様にしたので、前記アタッチメントが、無端の案内部に案内されて、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動しない。
その結果、案内してパレットを移送できるパレット移送機構を提供できる。
【0021】
以上説明したように、本発明に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
前記アタッチメントの係合部がパレットの被係合部に係合し、前記アタッチメントが1対の直線状案内部と1対の半円弧状案内部とが連なった案内部に倣って移動自在に案内され、前記無端チェーンを回転駆動される1対のスプロケットに巻きかけ、前記無端チェーンに固定される前記チェーン金具の嵌合部が前記アタッチメントの被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合し、複数の車両を各々に搭載する複数の前記パレットを、前記パレット送り機構により移送経路に沿ってパレットを送り、前記パレット直交送り機構によりパレットを移送経路に直交する方向に送り、車両を駐車空間に駐車させる様にしたので、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、車両を搭載するパレットを移送方向と直交方向とに移動し、車両を駐車空間に駐車させる。
また、前記チェーン金具の突起または穴が前記アタッチメントの穴または突起に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる様にしたので、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを案内して移動させる。
また、前記アタッチメントの前記回転ローラが前記直線状案内部の案内面と前記半円弧状案内部の案内面とを順に転動する様にしたので、アタッチメントが案内機構に円滑に案内され、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを案内して移動させる。
また、前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に、前記アタッチメントの1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の直線状案内面を挟んで各々に転動し、前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に、前記アタッチメントの1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の半円弧状案内面を挟んで各々に転動する様にしたので、前記アタッチメントが、無端の案内部に案内され、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを安定して移動させる。
また、上から見て前記循環移動線を仮想でき、前記水平移動拘束案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束し、前記垂直移動拘束案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束し、前記ロール移動拘束案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束する様にしたので、前記アタッチメントが、無端の案内部に案内されて、前記循環移動線に沿って円滑に移動でき、前記無端チェーンの伸びにかかわらず、パレットの移送距離が変動せず、パレットを安定して移動させる。
従って、円滑に車両を搬送し、車両を駐車させる駐車装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車装置の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る駐車装置の側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るパレット送り機構の平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係るパレット送り機構の側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るパレット送り機構の部分図その1である。
【図7】本発明の実施形態に係るパレット送り機構の部分図その2である。
【図8】本発明の実施形態に係るアタッチメントの平面図である。
【図9】本発明の実施形態に係るアタッチメントの正面図である。
【図10】本発明の実施形態に係るアタッチメントの背面図である。
【図11】本発明の実施形態に係るアタッチメントの側面図である。
【図12】本発明の実施形態に係るチェーン金物の平面図である。
【図13】本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの平面図である。
【図14】本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの正面図である。
【図15】本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの背面図である。
【図16】本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの側面図である。
【図17】本発明の実施形態に係る駐車装置の全体概念図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係るアタッチメントの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
【0024】
最初に、本発明の実施形態にかかるパレット送り機構と駐車装置とを説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る駐車装置の平面図である。図2は、本発明の実施形態に係る駐車装置の側面図である。図3は、本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。図17は、本発明の実施形態に係る駐車装置の全体概念図である。
説明の便宜上、特に断らないかぎり車両を駐車空間に駐車させる駐車装置に本願のパレット送り機構を適用する場合を例に、説明する。
【0025】
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、複数の車両を搭載できるパレットを水平面内で移動させて車両を複数の駐車空間に駐車させる装置である。
本発明実施形態にかかる駐車装置は、複数のパレット100とパレット送り機構200とパレット直行送り機構300とパレット支持機構400とで構成される。
本発明実施形態にかかる駐車装置は、複数のパレット100と1対のパレット送り機構200と1対のパレット直行送り機構300とパレット支持機構400とで構成される。
本発明実施形態にかかる駐車装置は、複数のパレット100と1対のパレット送り機構200と1対のパレット直行送り機構300とパレット支持機構400とリフタ機構500で構成されてもよい。
駐車装置は、水平面内で互いに直交する縦送り方向と横送り方向とを仮想される。
以下では、説明の便宜上、縦送り方向をパレット送り方向と呼び、横送り方向をパレット直交送り方向と呼ぶ。
上から見てパレット100が長方形であるときに、縦送り方向は長方形の長辺に沿って送る方向であり、横送り方向は短辺に沿って送る方向である。
【0026】
パレット100は、車両を搭載可能な構造体である。
パレット100は、パレット本体110と被係合部120と直交送り被係合部130ととで構成される。
パレット100は、パレット本体110と被係合部120と直交送り被係合部130とと縦送り車輪140と横送り車輪150とで構成されてもよい。
【0027】
パレット本体110は、対象物を搭載可能な構造体である。
例えば、パレット本体110は、上から見て、略長方形の輪郭を持つ。
パレット本体110は、パレット上板構造111とパレット井桁構造112とで構成される。
パレット上板構造111は、対象物を搭載する面を形成する板構造である。
例えば、パレット上板構造111は、車両を搭載する面を形成する板構造である。
例えば、上から見て、パレット上板構造111は、長方形の輪郭をもつ板構造である。
パレット井桁構造112は、パレット上板構造111の下面に設けられる井桁状の構造である。
パレット上板構造111が、パレット井桁構造112の上に固定される。
【0028】
被係合部120は、後述するパレット送り機構200に係合されて、パレット100を縦送り方向へ送るための部分である。
例えば、被係合部120は、移送経路に直交する向きに延び下向きの開口をもつ溝を設けられた部分である。
後述するアタッチメント220の係合部222が、被係合部120の溝に係合する。
【0029】
直交送り被係合部130は、後述するパレット直交送り機構300に係合されて、パレット100を横送り方向へ送るための部分である。
例えば、直交送り被係合部130は、移送経路の向きに延び下向きの開口をもつ溝を設けられた部分である。
パレット直交送り機構300の係合部が、直交送り被係合部130の溝に係合する。
【0030】
縦送り車輪140は、パレット100を縦送り方向に移動自在にする車輪である。
縦送り車輪140は、パレット支持機構400の縦送りレール410の上を転動する。
横送り車輪150は、パレット100を横送り方向に移動自在にする車輪である。
横送り車輪150は、パレット支持機構400の横送りレール420の上を転動する。
【0031】
パレット送り機構200は、直線状の移送経路に沿って被係合部120を持つパレット100を移送させる機構である。
移送経路は、縦送り方向に沿って伸びている。
パレット送り機構200は、パレット100の被係合部120を係合して移送経路に沿ってパレット100を押して、パレット100を送る。
【0032】
パレット直交送り機構300は、移送経路に直交する方向にパレットを移送させる機構である。
移送経路に直交する直交方向は、横送り方向に沿って伸びている。
パレット直交送り機構300は、パレット100の直交送り被係合部130に係合して移送経路に直交する方向に沿ってパレット100を押して、パレット100を送る。
【0033】
パレット支持機構400は、パレットを水平面内で移動自在に支持する機構である。
例えば、パレット支持機構400は、縦送りレール410と横送りレール420とを備える。
縦送りレール410は、パレット100の縦送り車輪140を縦送り方向へ転動させるレールである。
横送りレール420は、パレット100の横送り車輪150を縦送り方向へ転動させるレールである。
【0034】
リフタ機構500は、パレット100を水平面から昇降させる機構である。
例えば、リフタ機構500が、横送りされるパレットの列の端に配置される。
【0035】
以下に、パレット送り機構200の構造を、図を基に、詳述する。
図4は、本発明の実施形態に係るパレット送り機構の平面図である。図5は、本発明の実施形態に係るパレット送り機構の側面図である。図6は、本発明の実施形態に係るパレット送り機構の部分図その1である。図7は、本発明の実施形態に係るパレット送り機構の部分図その2である。図8は、本発明の実施形態に係るアタッチメントの平面図である。図9は、本発明の実施形態に係るアタッチメントの正面図である。図10は、本発明の実施形態に係るアタッチメントの背面図である。図11は、本発明の実施形態に係るアタッチメントの側面図である。図12は、本発明の実施形態に係るチェーン金物の平面図である。図13は、本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの平面図である。図14は、本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの正面図である。図15は、本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの背面図である。図16は、本発明の実施形態にかかる補助アタッチメントの側面図である。
パレット送り機構200は、直線状の移送経路に沿って被係合部を持つパレットを移送させる機構である。
パレット送り機構200は、案内機構210とアタッチメント220と一対のスプロケット230と無端チェーン240とチェーン金物250と駆動機構260とで構成される。
パレット送り機構200は、案内機構210と一対のアタッチメント220と一対のスプロケット230と無端チェーン240とチェーン金物250と駆動機構260とで構成されてもよい。
パレット送り機構200は、案内機構210と一対のアタッチメント220と複数の補助アタッチメント220Sと一対のスプロケット230と無端チェーン240とチェーン金物250と駆動機構260とで構成されてもよい。
【0036】
案内機構210は、無端の案内部211を有する機構である。
無端の案内部211は、1対の直線状案内部212と1対の半円弧状案内部213とが連なった部分である。
1対の直線状案内部212は、移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の部分である。
1対の半円弧状案内部213は、1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の部分である。
1対の直線状案内部212により各々に案内されるアタッチメントの移動線である1対の直線状移動線K1と1対の半円弧状案内部213により各々に案内されるアタッチメントの移動線である半円弧状移動線K2とで構成される無端の移動線である循環移動線Kを仮想できる。
上から見て1対の直線状案内部212により各々に案内されるアタッチメントの移動線である1対の直線状移動線K1と1対の半円弧状案内部213により各々に案内されるアタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線K2とで構成される無端の移動線である循環移動線Kを仮想できてもよい。
【0037】
案内部211は、水平移動拘束案内部211hと垂直移動拘束案内部211vとロール移動拘束案内部211rとで構成されてもよい。
水平移動拘束案内部211hは、後述するアタッチメント220の循環移動線Kに直交する水平方向の向きの移動を拘束し、循環経路に沿って案内する部位である。
垂直移動拘束案内部211vは、アタッチメント220の循環移動線Kに直交する垂直方向の移動を拘束し、循環経路に沿って案内する部位である。
ロール移動拘束案内部211rは、アタッチメントの循環移動線Kの回りのロールを拘束し、循環経路に沿って案内する部位である。
【0038】
例えば、案内機構210は、長尺部材と長尺部材の両端に固定される1対の端部部材とで構成される。
長尺部材は、左右側面に直線状案内部212を設けられる
端部部材は、側面に半円弧状案内部213を設けられる。
長尺部材は、H状の断面をもつH鋼材を主要構造とする部材である。
直線状案内部212と半円弧状案内部213とは、滑らかに連なり、無端の案内部211を形成する。
【0039】
アタッチメント220は、パレット100の被係合部120に係合できる係合部222と後述するチェーン金物250の嵌合部251に嵌合される被嵌合部226とをもち、案内部211に倣って移動自在に案内される部材である。
【0040】
直線状案内部212が直線状に延びる直線状案内面を形成し、半円弧状案内部213が半円弧状に延びる半円弧状案内面を形成し、アタッチメント220が直線状案内面と半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラとで構成されてもよい。
【0041】
アタッチメント220は、アタッチメント本体221と係合部222と水平移動拘束被案内部223と垂直移動拘束被案内部224とロール拘束被案内部225と被嵌合部226とで構成されてもよい。
アタッチメント本体221は、アタッチメント220の本体構造である。
【0042】
アタッチメント220の係合部222がパレット100の被係合部120に移送経路に直交する向きに相対移動自在に係合する。
例えば、係合部222である回転ローラが、被係合部120である移送経路に直交する向きに延びる溝に係合する。
アタッチメント220が、一方の半円弧状案内部213に案内される位置から他方の半円弧状案内部213に案内される位置まで移動すると、パレット100が移送経路に沿って所定の距離だけ送られる。
【0043】
アタッチメント220の被嵌合部226が突起または穴のうちの一方を設けられ、チェーン金物250の嵌合部251が突起または穴のうちの他方を設けられ、突起が穴に循環移動線Kに直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
例えば、アタッチメント220の被嵌合部226が穴を設けられ、チェーン金物250の嵌合部231が突起を設けられ、突起が穴に循環移動線Kに直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
この様にすると、無端チェーン240が長期間の使用による摩耗で伸びても、スプロケット230が回転駆動され無端チェーン240が循環運動する際に、チェーン金物250とアタッチメント220とが円滑に移動できる。
【0044】
直線状案内部212が、直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成し、半円弧状案内部213が、半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成する。
1対の直線状案内面が、直線状移動線K1に直交する水平方向に向く。
1対の半円弧状案内面が、半円弧状移動線K2に直交する水平方向に向く。
例えば、水平移動拘束案内部211hの直線状案内部212が、直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成し、水平移動拘束案内部211hの半円弧状案内部213が、半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成する。
アタッチメント220の水平移動拘束被案内部223が、1つの第一回転ローラ223aと2つの第二回転ローラ223bと1つの第三回転ローラ223cとで構成される。
1つの第一回転ローラ223aは、回転軸を垂直にし、回転面が水平方向を向く。
2つの第二回転ローラ223bは、1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる。
2つの第二回転ローラ223bは、回転軸を垂直にし、回転面が水平方向を向く。
1つの第三回転ローラ223cは、1つの第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる。
1つの第三回転ローラ223cは、回転軸を垂直にし、回転面が左右方向を向く。
アタッチメント220が、直線状案内部212に案内される際に、1つの第一回転ローラ223aと2つの第三回転ローラ223bとが1対の直線状案内面212を挟んで各々に転動する。
アタッチメント220が、半円弧状案内部213に案内される際に、1つの第一回転ローラ223aと1つの第二回転ローラ223cとが1対の半円弧状案内面213を挟んで各々に転動する。
例えば、第一回転ローラ223aの回転面と1対の第二回転ローラ223bの回転面とで挟まれる空間の幅寸法D1が、第一回転ローラ223aの回転面と第三回転ローラ223cの回転面とで挟まれる空間の幅寸法D2より僅かに小さい。
【0045】
直線状案内部212が、直線状に延び互いに対面する1対の直線状案内面を形成し、半円弧状案内部213が、半円弧状に延び互いに対面する1対の半円弧状案内面を形成する。
1対の直線状案内面が、直線状移動線K1に直交する垂直方向に向く。
1対の半円弧状案内面が、半円弧状移動線K2に直交する垂直方向に向く。
例えば、垂直移動拘束案内部211vの直線状案内部212が、直線状に延び互いに対面する1対の直線状案内面を形成し、垂直移動拘束案内部211vの半円弧状案内部213が、半円弧状に延び互いに対面する1対の半円弧状案内面を形成する。
アタッチメント220の垂直移動拘束被案内部224が、1つの第一回転ローラ224aと2つの第二回転ローラ224bとで構成される。
1つの第一回転ローラ224aは、回転軸を水平にする。
2つの第二回転ローラ224bは、回転軸を第一回転ローラの回転軸に平行にし、1つの第一回転ローラ224aに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる。
2つの第二回転ローラ224bは、回転軸を水平にする。
アタッチメント220が、直線状案内部212に案内される際に、1つの第一回転ローラ224aと2つの第二回転ローラ224bとが1対の直線状案内面212を挟まれて各々に転動する。
アタッチメント220が、半円弧状案内部213に案内される際に、1つの第一回転ローラ224aと1つの第二回転ローラ224bとが1対の半円弧状案内面213に挟まれて各々に転動する。
【0046】
直線状案内部212が、直線状に延び案内面を水平方向に向ける1つの直線状案内面を形成し、半円弧状案内部213が、半円弧状に延び案内面を水平方向に向ける1つの半円弧状案内面を形成する。
1つの直線状案内面が、直線状移動線K1に直交する水平方向に向く。
1つの半円弧状案内面とが、半円弧状移動線K2に直交する水平方向に向く。
例えば、ロール拘束案内部211rの直線状案内部212が、直線状に延び案内面を水平に向ける直線状案内面を形成し、ロール拘束案内部211rの半円弧状案内部213が、半円弧状に延び案内面を水平に向ける半円弧状案内面を形成する。
ロール拘束被案内部225が、1つの第一回転ローラ225aで構成される。
1つの第一回転ローラ225aが、回転軸を垂直にし、回転面を左右方向に向ける。
アタッチメント220が、直線状案内部212に案内される際に、1つの第一回転ローラ225aが直線状案内面212に当接して転動する。
アタッチメント220が、半円弧状案内部213に案内される際に、1つの第一回転ローラ225aが半円弧状案内面213に当接して転動する。
【0047】
補助アタッチメント220Sは、アタッチメント本体221と係合部222と水平移動拘束被案内部223と垂直移動拘束被案内部224とロール拘束被案内部225と被嵌合部226とを向けられる。
係合部222を設けられていないことを除けば、他の構造は、アタッチメント220と同じである。
図4は、パレット送り機構200が、2つのアタッチメント220と6つの補助アタッチメント220Sとを備える様子を示す。
【0048】
1対のスプロケット230は、移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される機械要素である。
1対のスプロケット230は、垂直に伸びる回転軸を半円弧状案内部の中心軸に一致する様に配されて、案内機構に固定される。
【0049】
無端チェーン240は、1対のスプロケット230に巻き掛けられる機械要素である。
【0050】
チェーン金物250は、無端チェーン240に固定されアタッチメント220の被嵌合部226に嵌合できる嵌合部251を設けられる金物である。
チェーン金物250は、嵌合部251とチェーン金物本体252とで構成される。
チェーン金物本体252は、無端チェーン240のチェーンプレートに固定される。
例えば、嵌合部251は、四辺形の断面をもち、一端をチェーン金物本体252に固定される。チェーン金物本体252の根本の幅は、嵌合部251の幅より広い。
【0051】
アタッチメント220の被嵌合部226が突起または穴のうちの一方を設けられる。
チェーン金物250の嵌合部251が、突起または穴のうちの他方を設けられる。
突起が穴に循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる。
図9乃至図11は、アタッチメント220の被嵌合部226が四辺形の貫通穴であり、チェーン金物250の嵌合部251が断面四辺形の突起状部分である様子を示す。
【0052】
駆動機構260は、1対のスプロケット230のうちの少なくとも1つのスプロケット230を回転駆動する機構である。
駆動機構260がスプロケット230を回転駆動すると、チェーン金物250が循環移動線Kに沿って循環移動する。
【0053】
次に、本発明の実施形態にかかる駐車装置を、図を基に、説明する。
図17は、本発明の実施形態にかかる駐車装置の平面概念図である。
本願の実施形態に係る駐車装置は、本発明の実施形態にかかるパレット送り機構を水平循環式駐車装置に適用したものである。
水平循環式駐車装置は、車両の搭載したパレットを水平面に矩形に並べ、横方向移動と縦方向移動を交互に繰り返して、パレットを複数の駐車空間に循環させる駐車装置である。
【0054】
本発明の実施形態にかかる駐車装置は、複数の車両を水平面内で移動させて複数の駐車空間に駐車させる装置である。
駐車装置は、横送り方向に沿って並ぶ複数の駐車空間の列を縦方向に複数列に並べる。
【0055】
パレット100が縦送り方向に沿ってのみ移動される駐車空間の並ぶ空間では、パレット送り機構がパレットを移送経路に沿って移動させる。
パレット100が横送り方向に沿ってのみ移動される駐車空間の並ぶ空間では、パレット直交送り機構がパレットを移送経路に直交する方法に沿って移動させる。
【0056】
制御機構が、複数の車両を各々に搭載する複数のパレットを、横送り方向Dxと縦送り方向Dyとに沿って移動させて、横送り方向と縦送り方向とに沿って位置する複数の駐車空間に置いて車両を駐車空間に駐車させる。
その結果、複数のパレットを複数の駐車空間の並ぶ空間で循環させる。
【0057】
また、本発明の実施形態に係るパレット送り機構は、その構成により、以下の効果を有する。
アタッチメント220の係合部222がパレット100の被係合部120に係合し、アタッチメント220が1対の直線状案内部212と1対の半円弧状案内部213とが連なった案内部211に倣って移動自在に案内され、回転駆動される1対のスプロケット230に巻きかけられる無端チェーン240に固定されるチェーン金具250の嵌合部がアタッチメント220の被嵌合部226に循環移動線Kに直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する様にしたので、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動しない。
また、チェーン金具250の突起または穴がアタッチメント220の穴または突起に循環移動線Kに直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる様にしたので、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離がが変動しない。
また、アタッチメント220の回転ローラが直線状案内部212の案内面と半円弧状案内部213の案内面とを順に転動する様にしたので、アタッチメント220が案内機構210に円滑に案内され、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動しない。
また、アタッチメント220が直線状案内部212に案内される際に、アタッチメント220の1つの第一回転ローラ223aと2つの第二回転ローラ223bとが1対の直線状案内面を挟んで各々に転動し、アタッチメント220が半円弧状案内部213に案内される際に、アタッチメント220の1つの第一回転ローラ223aと1つの第三回転ローラ223cとが1対の半円弧状案内面を挟んで各々に転動する様にしたので、アタッチメント220が、無端の案内部に案内され、循環移動線Kに沿って円滑に移動でき、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動しない。
また、上から見て循環移動線Kを仮想でき、水平移動拘束案内部211hがアタッチメント220の循環移動線Kに直交する水平方向の向きの移動を拘束し、垂直移動拘束案内部211vがアタッチメント220の循環移動線Kに直交する垂直方向の移動を拘束し、ロール拘束案内部211rがアタッチメント220の循環移動線の回りのロールを拘束する様にしたので、アタッチメントが、無端の案内部に案内されて、循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動しない。
【0058】
また、本発明の実施形態にかかる駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
アタッチメント220の係合部222がパレット100の被係合部120に係合し、アタッチメント220が1対の直線状案内部212と1対の半円弧状案内部213とが連なった案内部211に倣って移動自在に案内され、回転駆動される1対のスプロケット230に巻きかけられる無端チェーン240に固定されるチェーン金具250の嵌合部251がアタッチメント220の被嵌合部226に循環移動線Kに直交する方向に対して相対移動自在に嵌合し、複数の車両を各々に搭載する複数のパレット100を、パレット送り機構200により移送経路に沿ってパレット100を送り、パレット直交送り機構300によりパレット100を直交方向に送り、車両を駐車空間に駐車させる様にしたので、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動せず、車両を搭載するパレット100を移送方向と直交方向に移動し、車両を駐車空間に駐車させる。
また、チェーン金具250の突起または穴がアタッチメント220の穴または突起に循環移動線Kに直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる様にしたので、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動せず、パレット100を案内して移動させる。
また、アタッチメント220の回転ローラが直線状案内部212の案内面と半円弧状案内部213の案内面とを順に転動する様にしたので、アタッチメント220が案内機構210に円滑に案内され、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動せず、パレット100を案内して移動させる。
また、アタッチメント220が直線状案内部212に案内される際に、アタッチメント220の1つの第一回転ローラ223aと2つの第二回転ローラ223bとが1対の直線状案内面を挟んで各々に転動し、アタッチメント220が半円弧状案内部213に案内される際に、アタッチメント220の1つの第一回転ローラ223aと1つの第三回転ローラ223cとが1対の半円弧状案内面を挟んで各々に転動する様にしたので、アタッチメント220が、無端の案内部211に案内され、循環移動線Kに沿って円滑に移動でき、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動せず、パレット100を安定して移動させる。
また、上から見て循環移動線Kを仮想でき、水平移動拘束案内部211hがアタッチメント220の循環移動線Kに直交する水平方向の向きの移動を拘束し、垂直移動拘束案内部211vがアタッチメント220の循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束し、ロール拘束案内部211rがアタッチメント220の循環移動線Kの回りのロールを拘束する様にしたので、アタッチメント220が、無端の案内部に案内されて、循環移動線に沿って円滑に移動でき、無端チェーン240の伸びにかかわらず、パレット100の移送距離が変動せず、パレット100を安定して移動させる。
【0059】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
水平移動拘束被案内部223が、1つの第一回転ローラ223aと2つの第二回転ローラ223bと第三回転ローラ223cとで構成される例を説明したが、これに限定されない。例えば、図18に示す様に、水平移動拘束被案内部223が1つの第一回転ローラ223aと2つの第二回転ローラ223bと1つの第三回転ローラ223cと2つの第四回転ローラ223dとで構成され、アタッチメント220が直線状案内部212に案内される際に1つの第一回転ローラ223aと2つの第二回転ローラ223bとが1対の直線状案内面を挟んで各々に転動し、アタッチメント220が半円弧状案内部213に案内される際に1つの第三回転ローラ223cと2つの第四回転ローラ223dとが1対の前記半円弧状案内面を挟んで各々に転動してもよい。
【符号の説明】
【0060】
K 循環移動線
K1 直線状移動線
K2 半円弧状移動線
Dx 横送り方向
Dy 縦送り方向
100 パレット
110 パレット本体
111 パレット上板構造
112 パレット井桁構造
120 被係合部
130 直交送り被係合部
140 縦送り車輪
150 横送り車輪
200 パレット送り機構
210 案内機構
211 案内部
211h 水平移動拘束案内部
211v 垂直移動拘束案内部
211r ロール拘束案内部
212 直線状案内部
213 半円弧状案内部
220 アタッチメント
220s 補助アタッチメント
221 アタッチメント本体
222 係合部
223 水平移動拘束被案内部
223a 第一回転ローラ
223b 第二回転ローラ
223c 第三回転ローラ
223d 第四回転ローラ
224 垂直移動拘束被案内部
224a 第一回転ローラ
224b 第二回転ローラ
225 ロール拘束被案内部
225a 回転ローラ
226 被嵌合部
230 スプロケット
240 無端チェーン
250 チェーン金物
251 嵌合部
252 チェーン金物本体
260 駆動機構
300 パレット直交送り機構
400 パレット支持機構
410 縦送りレール
420 横送りレール
500 リフタ機構
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開2004−256257号
【特許文献2】特開2009−102905号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線状の移送経路に沿って被係合部を持つパレットを移送させるパレット送り機構であって、
移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の1対の直線状案内部と1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を有する案内機構と、
パレットの被係合部に係合できる係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って移動自在に案内される部材であるアタッチメントと、
移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される1対のスプロケットと、
1対の前記スプロケットに巻き掛けられる無端チェーンと、
前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられるチェーン金物と、
1対のスプロケットのうちの少なくとも1つのスプロケットを回転駆動する駆動機構と、
を備え、
1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、

前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合する、
ことを特徴とするパレット送り機構。
【請求項2】
前記アタッチメントの前記被嵌合部が突起または穴のうちの一方を設けられ、
前記チェーン金物の前記嵌合部が突起または穴のうちの他方を設けられ、
前記突起が前記穴に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる、
ことを特徴とする請求項1に記載のパレット送り機構。
【請求項3】
前記直線状案内部が直線状に延びる案内面である直線状案内面を形成し、
前記半円弧状案内部が半円弧状に延びる案内面である半円弧状案内面を形成し、
前記アタッチメントが前記直線状案内面と前記半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラを有する、
ことを特徴とする請求項2に記載のパレット送り機構。
【請求項4】
前記直線状案内部が直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成し、
前記半円弧状案内部が半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成し、
前記アタッチメントが1つの第一回転ローラと1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる2つの第二回転ローラと1つの前記第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる1つの第三回転ローラとをもつ水平移動拘束被案内部を有し、
前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の前記直線状案内面を挟んで各々に転動し、
前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の前記半円弧状案内面を挟んで各々に転動する、
ことを特徴とする請求項3に記載のパレット送り機構。
【請求項5】
上から見て1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、
前記案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束する水平移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束する垂直移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束するロール移動拘束案内部とを有する、
ことを特徴とする請求項4に記載のパレット送り機構。
【請求項6】
複数の車両を搭載できるパレットを水平面内で移動させて車両を複数の駐車空間に駐車させる駐車装置であって、
被係合部を持ち車両を搭載可能なパレットと、
直線状の移送経路に沿って前記パレットを移送させるパレット送り機構と、
前記移送経路に直交する方向に前記パレットを移送させるパレット直交送り機構と、
前記パレットを水平面内で移動自在に支持するパレット支持機構と、
制御機構と、
備え、
パレット送り機構が、移送経路に沿って所定の間隔を隔てて並列する直線状の1対の直線状案内部と1対の該直線状案内部の一方の側の1対の端部と他方の側の1対の端部とに1対の端部を各々に滑らかに繋げる半円弧状の1対の半円弧状案内部とが連なった無端の案内部を持つ案内機構と、
パレットの被係合部に係合できる係合部と被嵌合部とをもち前記案内部に倣って移動自在に案内される部材であるアタッチメントと、
移送経路に沿って所定の距離を離れて配置され回転自在に固定される1対のスプロケットと、
1対の前記スプロケットに巻き掛けられる無端チェーンと、
前記無端チェーンに固定され前記アタッチメントの前記被嵌合部に嵌合できる嵌合部を設けられるチェーン金物と、
1対のスプロケットのうちの少なくとも1つのスプロケットを回転駆動する駆動機構と、
を有し、
1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、
前記チェーン金物の前記嵌合部が前記アタッチメントの前記被嵌合部に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌合し、
前記制御機構が、複数の車両を各々に搭載する複数の前記パレットを、前記パレット送り機構により移送経路に沿ってパレットを送り、前記パレット直交送り機構によりパレットを移送経路に直交する方向に送り、車両を駐車空間に駐車させる、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項7】
前記アタッチメントの被嵌合部が突起または穴のうちの一方を設けられ、
前記チェーン金物の前記嵌合部が突起または穴のうちの他方を設けられ、
前記突起が前記穴に前記循環移動線に直交する方向に対して相対移動自在に嵌まる、
ことを特徴とする請求項6に記載の駐車装置。
【請求項8】
前記直線状案内部が直線状に延びる案内面である直線状案内面を形成し、
前記半円弧状案内部が半円弧状に延びる案内面である半円弧状案内面を形成し、
前記アタッチメントが前記直線状案内面と前記半円弧状案内面とを順に転動する回転ローラを持つ、
ことを特徴とする請求項7に記載の駐車装置。
【請求項9】
前記直線状案内部が直線状に延び互いに背面する1対の直線状案内面を形成し、
前記半円弧状案内部が半円弧状に延び互いに背面する1対の半円弧状案内面を形成し、
前記アタッチメントが1つの第一回転ローラと1つの第一回転ローラに回転面を対面させ互いの間に隙間をあけて設けられる2つの第二回転ローラと1つの前記第一回転ローラに回転面を対面させ2つの第二回転ローラに挟まれる位置に設けられる1つの第三回転ローラとを含む水平移動拘束被案内部を持ち、
前記アタッチメントが前記直線状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと2つの前記第二回転ローラとが1対の前記直線状案内面を挟んで各々に転動し、
前記アタッチメントが前記半円弧状案内部に案内される際に1つの前記第一回転ローラと1つの前記第三回転ローラとが1対の前記半円弧状案内面を挟んで各々に転動する、
ことを特徴とする請求項8に記載の駐車装置。
【請求項10】
上から見て1対の前記直線状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の直線状移動線と1対の前記半円弧状案内部により各々に案内される前記アタッチメントの移動線である1対の半円弧状移動線とで構成される無端の移動線である循環移動線を仮想でき、
前記案内部が前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する水平方向の向きの移動を拘束する水平移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線に直交する垂直方向の移動を拘束する垂直移動拘束案内部と前記アタッチメントの前記循環移動線の回りのロールを拘束するロール移動拘束案内部とを持つ、
ことを特徴とする請求項9に記載の駐車装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−14954(P2013−14954A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148875(P2011−148875)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)