説明

パワーコンディショナ

【課題】電源と系統電源との間の連系接続を遮断した状態でインバータ回路の故障を判定する自己診断機能を備えたパワーコンディショナにおいて、たとえインバータの不具合等により過電流が発生しても、その過電流が電圧検出回路を介して外部に出力されて外部に悪影響を与えるおそれを低減させる。
【解決手段】電源2と系統電源3との間に配置され、電源2からの直流電力を系統電源3に同期させた交流電力に変換するパワーコンディショナ4において、連系リレー16を介して電源2と系統電源3との間の連系接続を遮断させた状態で、インバータ14から出力される電圧に基づいてインバータの故障判定を行う際に、インバータ14から出力される電圧を検知する電圧検出回路30として絶縁型の電圧検出回路を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散型電源等の電源と系統電源との間に配置され、電源からの直流電力を系統電源に同期させた交流電力に変換するパワーコンディショナに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば特許文献1に開示されているように、太陽光発電などによる電源と系統電源(商用電源)とをパワーコンディショナを介して逆潮流可能な構成で連系し、電源だけでは電力を賄えない場合に、不足電力を系統電源側から供給するようにした系統連系システムが開発されている。
【0003】
この種の系統連系システムでは、系統電源側の不測の停電時や作業停止時等において、電源から系統電源側への逆潮流を防止する必要がある。
【0004】
特許文献2には、電源からの直流電力を系統電源の交流電力に変換するインバータ回路と、電源と系統電源との間の連系接続を遮断する連系リレー回路(開閉器)とを備え、例えば系統電源の停電時に電源の単独運転を検知すると、連系リレー回路を駆動して電源と系統電源との間の連系接続を遮断させるとともに、インバータ回路を停止させることで、逆潮流を防止するパワーコンディショナが開示されている。
【0005】
系統連系システムにおいて、パワーコンディショナに設けられたインバータ回路は、電源からの直流電力を系統電源に同期させた交流電力に変換するために必要不可欠な回路であり、インバータ回路に不具合が発生した場合には電源と系統電源との連系に支障を来すおそれがあるため、早急にインバータ回路の不具合を発見することが望ましい。
【0006】
特許文献3には、電源と系統電源との間の連系接続を遮断した状態でインバータ回路の故障を判定する自己診断機能を備えたパワーコンディショナが開示されている。
【0007】
特許文献3では、連系接続を遮断した状態で、インバータ回路が備える全スイッチング素子をオフした後、オフ状態の全スイッチング素子のうち、一つのスイッチング素子のみをオンに切り替えるオン切替動作を順次実行する毎に、電圧検出回路にてインバータ回路の出力電圧を検出し、インバータの出力電圧が低下した場合にインバータ回路内部にショート故障ありとの警告表示を表示部に表示する技術が開示されている。
【0008】
特許文献3では、電源からの直流電力をいずれか一つのオン状態のスイッチング素子を介して出力し、電圧検出回路でその直流電圧を検出している。
【特許文献1】特開2002−10496号公報
【特許文献2】特開平11−127542号公報
【特許文献3】特開2008−54398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、一般的な電圧検出回路として、図5の(a)に示すような非絶縁型と、図5の(b)に示すような絶縁型とが知られている。
【0010】
非絶縁型の電圧検出回路は、図5の(a)に示すように、測定対象の測定電圧Vが電圧ラインL1,L2を介して絶縁されることなく差動増幅回路Dに入力され、差動増幅回路Dから出力される信号を電圧Vに対応する電圧信号としてラインL3を介して出力する。
【0011】
一方、絶縁型の電圧検出回路は、電圧ラインL1,L2を介して入力された測定電圧Vが、絶縁トランスPTにて絶縁されて降圧された後、差動増幅回路Dに入力され、差動増幅回路Dから出力される信号を電圧Vに対応する電圧信号としてラインL3を介して出力する。
【0012】
このように、絶縁型の電圧検出回路では、絶縁トランスPTに測定電圧Vが入力される。絶縁トランスPTは、直流成分に対してインピーダンスが低いため、絶縁トランスPTに直流電圧が入力されると、絶縁トランスPT等が発熱することがある。したがって、直流電圧を測定する場合には、絶縁型の電圧検出回路を用いることは好ましくない。
【0013】
そこで、特許文献3のようにインバータの故障検知を行う際のパラメータとして直流電圧を検出する場合には、図5の(a)に示すような非絶縁型の電圧検出回路が用いられる。
【0014】
ところが、インバータの出力電圧を絶縁せずに電圧検出回路で電圧の測定を行う場合、例えばインバータの不具合等により過電流が発生すると、その過電流が電圧検出回路を介して外部に出力される可能性があり、流出した過電流が外部に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、インバータの異常を検知するために用いられる電圧検出回路は、絶縁型の電圧検出回路を用いることが好ましい場合もある。
【0015】
本発明は、電源と系統電源との間の連系接続を遮断した状態でインバータ回路の故障を判定する自己診断機能を備えたパワーコンディショナにおいて、たとえインバータの不具合等により過電流が発生しても、その過電流が電圧検出回路を介して外部に出力されて外部に悪影響を与えるおそれを低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係るパワーコンディショナは、電源と系統電源との間に配置されるパワーコンディショナであって、前記電源の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータと、前記インバータのスイッチングを制御して、前記インバータに前記系統電源の交流電力に同期させた交流電力を出力させるインバータ制御部と、前記電源と前記系統電源との間の連系接続を遮断する連系リレーと、前記インバータからの交流電圧を検知する絶縁型電圧検出回路と、前記連系リレーを開放させることで前記電源と前記系統電源との間の連系接続を遮断させた状態で、前記絶縁型電圧検出回路を介して前記インバータから出力される交流電圧の電圧値を取得して、取得した電圧値が予め定められた閾値以下の場合に、前記インバータの故障であると判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明に係るパワーコンディショナによれば、インバータの故障判定の際に絶縁型の電圧検出回路を用いるため、たとえインバータの不具合等により過電流が発生して、その過電流が電圧検出回路に入力される場合でも、その過電流が電圧検出回路内部の絶縁回路により絶縁されるので、過電流が電圧検出回路を介して外部に出力され、悪影響を及ぼすおそれを低減することができる。
【0018】
本発明に係るパワーコンディショナの一つの態様では、前記判定部は、前記パワーコンディショナの起動時に前記インバータの故障判定を行うことを特徴とする。
【0019】
本発明に係るパワーコンディショナの一つの態様によれば、インバータの故障判定をパワーコンディショナの起動時に行うことで、パワーコンディショナの運転開始前に少なくともインバータの故障有無を判定することができる。
【0020】
本発明に係るパワーコンディショナの一つの態様では、前記インバータの出力電力に対して能動信号を与えることで出力電力に変動を生じさせるとともに、前記系統電源の電力に前記能動信号成分に基づく変動が生じたことを検出した場合に、前記電源が単独運転状態であると判定する単独運転検出部を備え、前記判定部は、前記単独運転検出部により前記電源が単独運転状態であると判定された際に、前記インバータの故障判定を行う、ことを特徴とする。
【0021】
本発明に係るパワーコンディショナの一つの態様によれば、単独運転検出部により電源が単独運転状態であると判定された際にインバータの故障判定が行われるので、単独運転状態と判定された原因が、少なくともインバータの故障であるか否かを把握することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、インバータの故障判定の際に絶縁型の電圧検出回路を用いるため、たとえインバータの不具合等により過電流が発生して、その過電流が電圧検出回路に入力される場合でも、その過電流が電圧検出回路内部の絶縁回路により絶縁されているので、過電流が電圧検出回路を介して外部に出力され、悪影響を及ぼすおそれを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」と称す)について、以下図面を用いて説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係る系統連系システムの全体構成を示す図である。図1において、系統連系システム1は、系統電源3からの電力と、太陽電池、燃料電池等や、連系インバータ等を含んだ電源システムである分散型電源等の直流電源である電源2からパワーコンディショナ4を介して出力される電力とを同期させて、家庭用電気機器等の負荷5に電力を印加する。
【0025】
パワーコンディショナ4は、電源2から出力された直流電力を平滑化する第1電解コンデンサ11と、第1電解コンデンサ11にて平滑化された直流電力を昇圧する昇圧回路12と、昇圧回路12にて昇圧された直流電力を平滑化する第2電解コンデンサ13と、第2電解コンデンサ13にて平滑化された直流電力を系統電源3の交流電力に同期した交流電力に変換するインバータ14と、インバータ14において変換された交流電力のノイズを除去するためにフィルタ処理を施すフィルタ回路15と、フィルタ回路15及び負荷5との間を接続することで電源2と系統電源3との間を連系接続(電気的に接続)する連系リレー16とを備える。
【0026】
さらに、パワーコンディショナ4は、インバータ14の出力電圧を検出する電圧検出回路30と、昇圧回路12、インバータ14、連系リレー16のスイッチング制御等、パワーコンディショナ全体を制御する制御部40とを備える。詳細は後述するが、制御部40は、電圧検出回路30から出力されるインバータ14の出力電圧に対応する電圧信号に基づいてインバータ14の故障判定を行う。
【0027】
昇圧回路12は、スイッチング素子12Aと、インダクタンス12Bと、ダイオード12Cとで構成し、スイッチング素子12Aをオン状態にしてインダクタンス12Bに蓄積された電気エネルギーを、スイッチング素子12Aをオフした際にダイオード12Cを介して出力することで、直流電力を所定のレベルまで昇圧させる。
【0028】
インバータ14は、直列に接続された第1スイッチング素子21A及び第2スイッチング素子21Bで構成される第1スイッチングアームと、直列に接続された第3スイッチング素子22A及び第4スイッチング素子22Bで構成される第2スイッチングアームとを並列に接続することで構成する。インバータ14は、それぞれ対角線上に位置する第1スイッチング素子21Aと第4スイッチング素子22Bとの第1対角ペアと、第2スイッチング素子21Bと第3スイッチング素子22Aとの第2対角ペアとをそれぞれ交互にスイッチングすることで、直流電力を交流電力に変換する。
【0029】
以上、本実施形態に係る系統連系システムは、電源2からの直流電力をパワーコンディショナ4に設けられたインバータ14において交流電力に変換し、系統電源3からの交流電力と同期させて、家庭用電気機器等の負荷5に電力を印加する。
【0030】
図2は、制御部40の機能ブロックを示す図である。図2において、制御部40は、CPU110、ROM112、RAM114、記憶装置120、インバータインタフェース152、連系リレーインタフェース154、電圧検出回路インタフェース156、及び通信バス160を備える。CPU110、ROM112、RAM114、記憶装置120、インバータインタフェース152、連系リレーインタフェース154、及び電圧検出回路インタフェース156は、それぞれ通信バス160を介して接続されている。
【0031】
CPU110は、ROM112に記憶されたBIOSプログラムなどの基本的な制御プログラムをRAM114に展開して、通信バス160を介して各部を制御する。記憶装置120は、単独運転の有無の判定を行うためのプログラム130等を記憶する。
【0032】
本実施形態では、記憶装置120には、プログラム130として、インバータ制御部132、電圧取得部134、判定部136、連系スイッチ制御部138とが記憶されている。これらプログラムは、CPU110によって読み出され、RAM114に展開され、実行されることで各種処理を実行する。さらに、記憶装置120は、プログラム130を実行する際にCPU110によってアクセスされる閾値記憶部140を有する。
【0033】
インバータ制御部132は、電源2からの直流電力を系統電源3に同期した交流電力に変換するように、インバータ14が備える各スイッチング素子21A,21B,22A,22Bを第1ペア及び第2ペアそれぞれに定められた第1デューティ比D1及び第2デューティ比D2でペアごとに交互にオン/オフさせる。
【0034】
なお、第1デューティ比D1及び第2デューティ比D2はそれぞれ、インバータ14から出力すべき出力電圧に応じて定まるPWM指令(−100%〜+100%)に基づいて、次式(1),(2)により定められる。
第1デューティ比D1=PWM指令÷2+50% (1)
第2デューティ比D2=50%−PWM指令÷2 (2)
【0035】
ここで、系統電源3の電力の周期が50hzの場合には、PWM指令を50Hzの周期の正弦波で変動させることで、インバータ14から50Hzの交流電力が出力される。
【0036】
本実施形態では、インバータ制御部132は、インバータ14の異常を判定する際も、PWM指令を例えば50Hzの周期の正弦波で変動させ、インバータ14から交流電力を出力させるように制御している。
【0037】
電圧取得部134は、電圧検出回路30から出力されたインバータ14の交流電圧に応じた電圧信号を電圧検出回路インタフェース156を介して取得して、交流電圧の実効値を算出する。
【0038】
上記の通り、インバータ14から出力される交流電圧は正弦波であるため、電圧取得部134は、電圧信号の最大振幅を√2で除算することでインバータ14の交流電圧の実効値を算出する。
【0039】
判定部136は、電圧取得部134が求めた電圧実効値が、閾値記憶部140に予め記憶された閾値以下か否かを判定し、電圧実効値が閾値以下の場合には、インバータ14の故障であると判定する。
【0040】
連系スイッチ制御部138は、判定部136の故障判定の結果を受けて、連系リレーインタフェース154を介して連系リレー16を制御して、電源2と系統電源3との連系を遮断する。
【0041】
図3は、本実施形態に係るパワーコンディショナが備える電圧検出回路30の回路構成を示す図である。本実施形態では、上記の通り、インバータ14に交流電力を出力させた状態で、電圧検出回路30にインバータ14の出力電圧を検出させ、その出力電圧に基づいてインバータ14の故障判定を行う。したがって、絶縁トランスPTの発熱等が起こる可能性があるため、非絶縁型の電圧検出回路は用いず、絶縁型の電圧検出回路を用いる。
【0042】
図3に示すように、電圧検出回路30は、電圧ラインL1,L2を介して入力されたインバータ14の交流電圧Vを、絶縁トランスPTにて絶縁して降圧した後、差動増幅回路Dに入力し、差動増幅回路Dから出力される信号を交流電圧Vに対応する電圧信号としてラインL3を介して制御部40に出力する。
【0043】
図4は、インバータ14の故障判定を行う際の判定部136の処理手順を示すフローチャートである。判定部136は、例えば、パワーコンディショナ4の起動時に、図4に示す故障判定の処理を実行する。
【0044】
図4において、まず、判定部136は、連系スイッチ制御部138を介して連系リレー16を制御して、電源2と系統電源3との連系を遮断するとともに、インバータ14に交流電力を出力させる(S100)。次いで、電圧検出回路30を介して電圧取得部134により算出されたインバータ14の電圧実効値を取得する(S102)。さらに、判定部136は、閾値記憶部130から予め定められた閾値を取得して、取得した電圧実効値が、閾値以下か否かを判定する(S104)。判定の結果、電圧実効値が閾値より大きければ(ステップS104の判定結果が、否定「N」)、インバータ14は正常に作動しているとして処理を終了する。
【0045】
一方、電圧実効値が閾値以下であれば(ステップS104の判定結果が、肯定「Y」)、インバータ14の故障であると判定する(S106)。
【0046】
なお、判定部136がインバータ14の故障と判定した場合には、パワーコンディショナ4の運転を中止して、例えば、不図示の表示部にエラーメッセージを表示して、ユーザーにインバータが故障している旨を通知する。
【0047】
以上、本実施形態では、インバータ14に交流電力を出力させながら、絶縁型の電圧検出回路30を介してインバータ14の出力電圧を検知し、その出力電圧が予め定められた閾値以下であれば、インバータ14の故障であると判定される。
【0048】
本実施形態によれば、インバータ14の出力電圧を検知する回路として、絶縁型の電圧検出回路を用いることができるため、たとえインバータの不具合等により過電流が発生して、その過電流が電圧検出回路に入力される場合でも、その過電流は電圧検出回路内部の絶縁回路(絶縁トランスPT等)により絶縁されるため、過電流が電圧検出回路を介して外部に出力され、悪影響を及ぼすおそれを低減することができる。
【0049】
なお、上記では、判定部136は、パワーコンディショナ4の起動時にインバータの故障判定を行う例について説明した。しかし、故障判定を行うタイミングはこれに限らない。例えば、パワーコンディショナ4が、電源の単独運転を検出する単独運転検出部を備える場合には、単独運転検出部が電源の単独運転を検出した際に、インバータの故障判定を行ってもよい。なお、単独運転検出部は、インバータの出力に高調波信号、無効電力、有効電力等の能動信号を注入することで変動要因を与えておき、連系運転時にはその変動要因が出力に現れず、つまり、注入された能動信号成分に基づく電力変動が現れず、単独運転時には能動信号成分に基づく電力変動が現れるようにして電源の単独運転を検出する周知のユニットである。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、インバータの故障判定の際に絶縁型の電圧検出回路を用いるため、たとえインバータの不具合等により過電流が発生して、その過電流が電圧検出回路に入力される場合でも、その過電流が電圧検出回路内部の絶縁回路により絶縁されるので、過電流が電圧検出回路を介して外部に出力され、悪影響を及ぼすおそれを低減することができる。よって、本発明は、電源と系統電源との間に配置され、電源からの直流電力を系統電源に同期させた交流電力に変換するパワーコンディショナ等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施形態に係る系統連系システムの全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るパワーコンディショナが備える制御部の機能ブロックを示す図である。
【図3】本実施形態に係るパワーコンディショナが備えるインバータの出力電圧を検出する絶縁型の電圧検出回路の回路構成の一例を示す図である。
【図4】インバータの故障判定を行う際の判定部の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】非絶縁型の電圧検出回路及び絶縁型の電圧検出回路の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1 系統連系システム
2 電源
3 系統電源
4 パワーコンディショナ
5 負荷
12 昇圧回路
14 インバータ
15 フィルタ回路
16 連系リレー
30 電圧検出回路
40 制御部
110 CPU
112 ROM
114 RAM
120 記憶装置
130 プログラム
130 閾値記憶部
132 インバータ制御部
134 電圧取得部
136 判定部
138 連系スイッチ制御部
140 閾値記憶部
152 インバータインタフェース
154 連系リレーインタフェース
156 電圧検出回路インタフェース
160 通信バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と系統電源との間に配置されるパワーコンディショナであって、
前記電源の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータと、
前記インバータのスイッチングを制御して、前記インバータに前記系統電源の交流電力に同期させた交流電力を出力させるインバータ制御部と、
前記電源と前記系統電源との間の連系接続を遮断する連系リレーと、
前記インバータからの交流電圧を検知する絶縁型電圧検出回路と、
前記連系リレーを開放させることで前記電源と前記系統電源との間の連系接続を遮断させた状態で、前記絶縁型電圧検出回路を介して前記インバータから出力された交流電圧の電圧値を取得して、取得した電圧値が予め定められた閾値以下の場合に、前記インバータの故障であると判定する判定部と、
を備えるパワーコンディショナ。
【請求項2】
請求項1に記載のパワーコンディショナにおいて、
前記判定部は、前記パワーコンディショナの起動時に前記インバータの故障判定を行う、
ことを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項3】
請求項1に記載のパワーコンディショナにおいて、
前記インバータの出力電力に対して能動信号を与えることで出力電力に変動を生じさせるとともに、前記系統電源の電力に前記能動信号成分に基づく変動が生じたことを検出した場合に、前記電源が単独運転状態であると判定する単独運転検出部を備え、
前記判定部は、前記単独運転検出部により前記電源が単独運転状態であると判定された際に、前記インバータの故障判定を行う、
ことを特徴とするパワーコンディショナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−142085(P2010−142085A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318734(P2008−318734)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】