説明

パンコーティング装置用バッフル

【課題】処理量に応じて大きさを変更でき、しかも、ドラム外部からの冷却も可能なバッフルを提供する。
【解決手段】バッフル41は、台座部42と付設体43から構成される。台座部42は、回転ドラムに開口形成されたバッフル取付部45のドラム内面側に設けられる。台座部42は、多孔板によって中空の立体形状に形成され、台座部42の上端に着脱自在に配置される。台座部42の内部に、ボルト挿通孔47が形成されたブラケット板46を設ける。台座部42に上面42aに、通気用の開口部48とボルト挿通孔49を設ける。付設体43の底面43aに、開口部50とボルト51を設ける。台座部42に付設体43を取り付けると、開口部48と開口部48が連通する。ボルト51はボルト挿通孔47,49に挿通され、ナットによって固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体の混合・撹拌を促進するため粉粒体処理装置内に設置されるバッフルに関し、特に、錠剤や粉粒体に対しコーティング処理を行うパン型のコーティング装置に使用されるバッフルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、医薬品や食品等の製造装置として、回転ドラムを用いたコーティング装置が知られている。例えば、特許文献1には、多角形断面(ここでは、八角形)の回転ドラムを、水平軸線を中心に回転させる装置が示されている。このような回転ドラムはコーティングパンとも呼ばれ、ドラム内部には、コーティング液を供給するスプレー装置が設置される。
【0003】
ドラム内に投入された粉粒体は、ドラムの回転に伴って転動する。ドラム内には、粉粒体の混合・撹拌効率の促進を図るべく、バッフル(邪魔板)が配置されている。バッフルは、転動する粉粒体層内に入り込み、粉粒体の転動流を撹乱させ、粉粒体の混合・撹拌を促進する。ドラム内にて転動する粉粒体の表面には、スプレー装置から糖衣液等のコーティング液が噴霧される。コーティング液の噴霧と共に、回転ドラム内には、適宜、熱風や冷風が供給・排気され、コーティング層の形成や乾燥が促進される。
【0004】
このようなパンコーティング装置では、バッフルは、通常、回転ドラムの内部に設置され、従来より、図14のような方式にて直胴部に固定される。図14(a)に示すように、回転ドラムの直胴部121には、スタッドボルト122が立設されている。これに対し、バッフル123には、L字形のバッフル取付用ブラケット124が設けられている。ブラケット124には、ボルト挿通孔125が形成されている。バッフル123の取り付けに際しては、まず、ブラケット124のボルト挿通孔125に、スタッドボルト122を挿通させる。次に、図14(b)に示すように、袋ナット126をスタッドボルト122に螺合装着する。これにより、バッフル123は、直胴部121上に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-62500号公報
【特許文献2】特開2010-99554号公報
【特許文献3】実開昭63-30089号公報
【特許文献4】実開平01-113041号公報
【特許文献5】特開昭54-158016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、近年、装置構成がシンプルでメンテナンスが容易なことから、ドラム外周から給排気用のジャケットを廃したいわゆるジャケットレスタイプのコーティング装置が使用されてきている。例えば、特許文献2には、全周パンチングタイプの回転ドラムを備えたジャケットレスタイプのパンコーティング装置が示されており、そこでは、多孔板にて形成された立体バッフルがドラム内に立設されている。特許文献2の装置では、このような全周パンチングタイプの回転ドラムに対し、ドラム外部から冷却ミストを噴霧して回転ドラムの冷却を行う。その際、立体バッフル内にもドラム外部から冷却ミストが噴霧され、ドラム外面のみならず、バッフル自体も直接冷却される。
【0007】
ところが、特許文献2の装置では、バッフルをドラム直胴部に溶接固定する構成となっているため、被処理物の処理量に応じてバッフルの大きさを変更できない。これに対し、図14のような従来のバッフルは、ボルト・ナット固定のため、大きさの異なるバッフルへの変更は可能である。しかしながら、図14からも分かるように、ドラム外周からバッフルを直接冷却することはできない。また、被処理物の傷付きや割れ、欠けを防止するためには、ドラム内面側にボルト・ナット類が露出していない方が好ましく、バッフル自体にも突起物が存在しない方が好ましい。この点、図14のバッフルでは、ドラム内面側にナット等の突出部が存在することは避けられない。
【0008】
本発明の目的は、処理量に応じて大きさを変更でき、しかも、ドラム外部からの冷却も可能なバッフルを提供することにあり、特に、例えばジャケットレスタイプのコーティング装置のように、全周パンチング構成の回転ドラムを使用したコーティング装置に使用されるバッフルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のパンコーティング装置用バッフルは、パンコーティング装置の回転ドラム内に設置されるバッフルであって、前記回転ドラムの周壁に開口形成されたバッフル取付部の前記回転ドラム内面側に設けられた台座部と、中空の立体形状に形成され、前記台座部に着脱自在に配置される付設体と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明のバッフルにあっては、回転ドラム内に配した台座部に付設体を着脱自在に設けたので、付設体の有無によりバッフル高さを変更することができる。従って、処理量に合わせて最適なバッフル設定を行うことができる。このため、良好な撹拌混合状態を確保することができ、製品品質の向上が図られる。
【0011】
前記パンコーティング装置用バッフルにおいて、前記台座部を、前記回転ドラムの中心方向に向かって突出するように設置しても良い。また、前記付設体に、前記台座部に取り付けた状態で、前記バッフル取付部の開口と連通する内部空間を設けても良い。さらに、前記付設体を、前記回転ドラム外周から突出しない状態で前記台座部内に収容される締結手段にて、前記台座部に固定するようにしても良い。加えて、前記付設体を多孔板によって形成しても良い。
【0012】
また、前記台座部に、前記回転ドラムの中心側の端面に形成され、該台座部の内部空間と連通する開口部を設けると共に、前記付設体に、該付設体を前記台座部に取り付ける際に前記台座部側となる端面に、前記台座部端面の前記開口部に対応して形成された開口部を設け、前記付設体を前記台座部に取り付けたとき、前記台座部の開口部と、前記付設体の開口部が連通するようにしても良い。
【0013】
一方、前記パンコーティング装置用バッフルにおいて、前記台座部に、多孔板によって中空箱状に形成され、その内部に、ネジ部材挿通孔が形成されたブラケットを設けると共に、前記付設体に、該付設体を前記台座部に取り付ける際、前記ネジ部材挿通孔に挿通される雄ネジ部材を設け、前記雄ネジ部材を、該雄ネジ部材が前記ネジ部材挿通孔に挿通された状態で、前記台座部の内部空間に収容される雌ネジ部材にて螺合固定するようにしても良い。
【0014】
また、前記台座部を、板状部材にて断面略コの字形に形成し、一端側が前記バッフル取付部の対向する周縁と接続された脚部と、前記両脚部の他端側同士を接続する平面部と、前記平面部に貫通形成されたネジ部材挿通孔と、を設けると共に、前記付設体に、該付設体を前記台座部に取り付ける際に前記台座部側となる端面に、前記台座部に対応して板状部材にて断面略コの字形に形成された着座部を設け、該着座部に、一端側が該付設体の対向する端縁と接続された脚部と、前記両脚部の他端側同士を接続する平面部と、前記平面部に貫通形成されたネジ部材挿通孔と、前記ネジ部材挿通孔に臨んで配置された雌ネジ部材と、を設け、前記台座部上に前記着座部を載置した状態で、前記台座部と前記付設体の両ネジ部材挿通孔に雄ネジ部材を挿通し、前記雌ネジ部材に螺合固定することにより、前記付設体を前記台座部に固定するようにしても良い。
【0015】
さらに、前記台座部を、板状部材にて断面略コの字形に形成し、一端側が前記バッフル取付部の対向する周縁と接続された脚部と、前記両脚部の他端側同士を接続する平面部と、前記平面部に貫通形成されたネジ部材挿通孔と、を設けると共に、前記付設体の内部に、該付設体を前記台座部に取り付ける際に前記台座部側に向かって延びる雄ネジ部材が突設されたブラケットを設け、前記雄ネジ部材を、該雄ネジ部材が前記ネジ部材挿通孔に挿通された状態で、前記台座部の内部空間に収容される雌ネジ部材にて螺合固定するようにしても良い。
【0016】
一方、前記台座部に、前記バッフル取付部の開口近傍に設けられた係合片と、前記係合片に対し前記開口を挟んで対向する部位に設けられ、前記締結手段の一方側部材が取り付けられたブラケット片とを設けると共に、前記付設体に、該付設体の底部に形成され前記係合片と係合する係合孔を備えた底縁片と、該付設体の側面部に取り付けられ、前記締結手段の他方側部材とを設け、前記締結手段の前記一方側部材と前記他方側部材を締結させることにより、前記付設体を前記台座部に固定するようにしても良く、この場合、前記締結手段として、パチン錠を使用しても良い。
【発明の効果】
【0017】
本発明のパンコーティング装置用バッフルによれば、パンコーティング装置の回転ドラム内に設置されるバッフルにて、回転ドラムの周壁に開口形成されたバッフル取付部の回転ドラム内面側に台座部を設け、この台座部に、多孔板によって中空の立体形状に形成された付設体を着脱自在に配置することにより、付設体の有無によりバッフル高さを変更することが可能となる。従って、処理量に合わせて最適なバッフル設定を行うことができ、良好な撹拌混合状態が確保され、製品品質の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例1であるバッフルを使用したパンコーティング装置の構成を示す右側面図である。
【図2】図1のパンコーティング装置の正面図である。
【図3】図1のパンコーティング装置の平面図(上面図)である。
【図4】回転ドラムの側面図である。
【図5】チャンバドアを開いた状態を示す平面図である。
【図6】本発明の実施例1であるバッフルの構成を示す説明図である。
【図7】図6のバッフルの内部構造を示す説明図であり、(a)は、台座部に付設体を取り付けた状態(高バッフル仕様)、(b)は、台座部に閉塞板を取り付けた状態(低バッフル仕様)をそれぞれ示している。
【図8】本発明の実施例2であるバッフルの構成を示す説明図である。
【図9】図8のバッフルの内部構造を示す説明図であり、(a)は、高バッフル仕様、(b)は、低バッフル仕様の場合をそれぞれ示している。
【図10】本発明の実施例3であるバッフルの構成を示す説明図である。
【図11】図10のバッフルの内部構造を示す説明図であり、(a)は、高バッフル仕様、(b)は、低バッフル仕様の場合をそれぞれ示している。
【図12】本発明の実施例4であるバッフルの構成を示す説明図である。
【図13】図12のバッフルの内部構造を示す説明図である。
【図14】従来のバッフル固定構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の実施例1であるバッフルを使用したパンコーティング装置10(以下、コーティング装置10と略記する)の構成を示す右側面図、図2はその正面図、図3は平面図(上面図)である。図1の装置は、いわゆる全周パンチングタイプの回転ドラムを使用したジャケットレスタイプのコーティング装置となっている。コーティング装置10では、回転ドラム(コーティングパン、以下、ドラムと略記する)1内に錠剤等の被処理物を収容する。そして、ドラム内の被処理物にコーティング液を噴霧することにより、被処理物のコーティング処理を行う。
【0021】
図1〜3に示すように、コーティング装置10では、筐体2の中央部に、ドラム1が回転自在に設置されている。ドラム1は、ほぼ水平な回転軸線Oを中心に回転する。ドラム1の内部には、ガムやチョコレート、錠剤等の被処理物が投入される。図4は、ドラム1の側面図である。図4に示すように、ドラム1は、円筒形の直胴部4と、直胴部4の両端に形成された円錐台状のコニカル部5とを備えている。直胴部4は、ステンレス製の多孔板にて形成されている。直胴部4の外周は、多数個の通気孔6により、通気可能となっている。一方、コニカル部5は、孔のないステンレス製板材にて形成されている。コニカル部5の一端側には、前面開口部7が形成されている。コニカル部5の他端側は、エンドプレート8にて閉鎖されており、回転軸9が取り付けられる。
【0022】
ドラム1の図1において右側には、電動のドラム駆動モータを用いた図示しないドラム回転機構が配置されている。ドラム1の右端側(他端側)には、前述のように回転軸9が固定されており、この回転軸9には、図示しないスプロケットが取り付けられている。スプロケットは、チェーンを介して、筐体2内に設置されたモータ側のスプロケットと接続されている。モータを回転させると、その回転に伴ってドラム1がチェーン駆動され、回転軸線Oを中心に回転する。ドラム1の図1,4において左端側は、図示しないローラによって支持されている。
【0023】
図2に示すように、筐体2の正面は3分割構造となっており、中央にチャンバドア11、左側にユニットカバー12、右側にフロントカバー13が配置されている。チャンバドア11は中空の箱形となっており、ヒンジ14によって開閉自在に支持されている。チャンバドア11は、筐体側の面が開放された箱形となっており、内部には給気チャンバ15が形成されている。給気チャンバ15は、ドラム1の前面開口部7の前段に配置されている。チャンバドア11の正面には、点検扉16が取り付けられている。点検扉16の中央には、監視窓17が設けられている。点検扉16の両側には、上下方向に延びるグリップバー18が取り付けられている。チャンバドア11の下部には、処理完了後の製品を取り出すための製品排出口19が取り付けられている。
【0024】
チャンバドア11を開くと、筐体前壁2aが露出し、ドラム1端部の前面開口部7が開口配置された状態となる。前面開口部7の上方には、給気孔21が設けられている。給気孔21は、給気ダクト22を介して、筐体上面2bに設けられた給気口23と連通している。チャンバドア11を閉じると、ドラム1の前面開口部7が給気チャンバ15に対向・連通する。給気口23に供給されたエアは、給気チャンバ15を介して、前面開口部7からドラム1内に供給される。
【0025】
筐体前壁2aには、図5に示すように、コーティング液噴霧用のスプレーガン24が、ドラム1の前面開口部7からドラム内に挿入されている。スプレーガン24は、筐体2の正面に配されたマルチファンクションユニット25に取り付けられており、装置正面側からドラム内に出し入れ自在となっている。マルチファンクションユニット25内には、スプレーガン用のホース類が収容されている。マルチファンクションユニット25は、斜め45°方向に自在に移動可能な支持アーム26を備えている。
【0026】
支持アーム26には、支持ホルダ27が取り付けられている。支持ホルダ27には、スプレーガン24が装着されている。支持ホルダ27には、糖衣コーティング用スプレーガン24aとフィルムコーティング用スプレーガン24bが取り付けられている。支持ホルダ27は、ヒンジ28にて、支持アーム26と相対回転自在に接続されている。支持アーム26は、ユニットカバー12に取り付けられている。ユニットカバー12は、ヒンジ29にて筐体2に開閉自在に取り付けられている。ユニットカバー12を閉じると、マルチファンクションユニット25は筐体2の正面に配置される。
【0027】
筐体2にはまた、ドラム1に供給されたエアを排出するための排気ダクト31が接続されている。筐体2内には、筐体2内には、シールダクト32と、上部ダクト34が設置されている。シールダクト32は、ドラム1の直胴部4と摺接している。上部ダクト34は、シールダクト32に接続され、排気口33に向かって延びている。排気ダクト31は、排気口33に接続されている。チャンバドア11から供給されたエアは、ドラム1からシールダクト32に排出され、上部ダクト34と排気ダクト31を介して、装置外へと排出される。
【0028】
コーティング装置10にはさらに、筐体2内に、ドラム冷却用のスプレーノズル35が取り付けられている。コーティング処理に際しては、ドラム1自体も温風によって加温されるため、ドラム1内面には、糖衣液が固化して付着する。この固化物がドラム内面から剥離し、製品に付着すると、微小な点状突起や凸部などが生じ、不良品の原因となる。そこで、ドラム内面への糖衣液の固化・付着を抑えるため、ドラム1の外側にドラム冷却用のスプレーノズル35が設置されている。
【0029】
スプレーノズル35からは、微細なミストを含んだ加湿空気などの冷却媒体がドラム1の外周に噴霧される。ドラム1は、この冷却媒体の気化熱によって冷却される。スプレーノズル35は、筐体内2に複数個設けられている。コーティング装置10では、スプレーノズル35は、直胴部4とコニカル部5の両方にスプレーが可能な位置に配置されている(直胴部用:35a,コニカル部用35b)。スプレーノズル35からは、冷却液の微細なミストがドラム1に対して噴霧される。冷却液としては、例えば、水(常温で可)を使用し、スプレーノズル35からは、非常に微細な水滴である冷却ミスト(平均粒子径5μm以上〜100μm以下の水霧)を含んだ冷却媒体が噴霧される。
【0030】
このような冷却ミストは、スプレーノズル35からドラム1の外側全体にまんべんなく噴霧される。これにより、ドラム1の直胴部4とコニカル部5は、付着した冷却ミストの気化熱によって冷却される。その際、噴霧した冷却ミストは粒子径が非常に小さいため、ドラム1に付着後、素早く蒸発する。このため、冷却ミストを通気孔のあるドラム1に吹き掛けても、水分はドラム表面にて蒸発しその内部には侵入しにくく、ドラム1は、ドライな環境で冷却される。
【0031】
一方、ドラム1の内側には、被処理物の転動流を撹乱し、混合撹拌効率の促進を図るべくバッフル41が設置されている。図6は、本発明の実施例1であるバッフル41の構成を示す説明図である。図6に示すように、バッフル41は、台座部42と付設体43とからなる上下分割構造となっている。付設体43は、台座部42に対し着脱可能となっており、被処理物の処理量に応じて装着される。すなわち、処理量が多い場合には、台座部42に付設体43を取り付けて高バッフル仕様とし、処理量が少ない場合には、台座部42のみの低バッフル仕様とする。低バッフル仕様の場合は、台座部42の上面を覆うべく、台座部42に閉塞板44を取り付ける。
【0032】
台座部42と付設体43は共に、多数の通気孔を備えたステンレス製の多孔板にて形成されている。台座部42は、断面略台形の山型に形成されており、直胴部4に形成されたバッフル取付部45に固定されている。バッフル取付部45は長方形の開口であり、バッフル取付部45の周縁には、台座部42の底縁部が溶接される。台座部42はドラム1内に突出配置され、台座部42単独、あるいは、台座部42+付設体43により、通気性のある立体バッフルがドラム1の内側に立設される。
【0033】
図7は、バッフル41の内部構造を示す説明図であり、(a)は、台座部42に付設体43を取り付けた状態(高バッフル仕様)、(b)は、台座部42に閉塞板44を取り付けた状態(低バッフル仕様)の場合をそれぞれ示している。図6,7に示すように、台座部42の内部には、2枚のブラケット板46が溶接固定されている。ブラケット板46の中央には、ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)47が貫通形成されている。台座部42に上面42aには、通気用の開口部48と、ボルト挿通孔47と対応して配されたボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)49が設けられている。開口部48は、台座部42に付設体43を取り付けたとき、ドラム1に噴霧される冷却ミストが、付設体43内にも流入するように設けられている。
【0034】
付設体43は、断面略三角形の山型に形成されている。付設体43の底面43aには、開口部50とボルト(雄ネジ部材)51が設けられている。開口部50は、台座部42の開口部48に対応して設けられている。高バッフル仕様とすべく台座部42に付設体43を取り付けると、開口部50と開口部48が連通する。これにより、台座部42内に流入した冷却ミストが付設体43内に導入され、バッフル41は、冷却ミストによって端部まで冷却される。従って、ミスト冷却によってバッフル41と直胴部4が均一に冷却され、バッフル41による放熱面積の拡大も相俟って、ドラム冷却効率が向上し、ドラム内面への糖衣液の固化・付着が抑えられる。
【0035】
台座部42に付設体43を取り付ける際、ボルト51はボルト挿通孔47,49に挿通される。ボルト51の先端部にはナット(締結手段;雌ネジ部材)52が装着され、これにより、付設体43は台座部42上に固定される。図7(a)に示すように、バッフル41では、ナット52は、台座部42の内部空間53に収容され、ドラム1の外周からナット52が突出することがない。従ってシールダクト32と干渉するような突起物がドラム直胴部4に存在せず、機械的な損傷も未然に回避される。また、台座部42では、ナット52を上面42aの裏側ではなく、ブラケット板46の部位にて締め付けるような構成を採っているため、ナット締め付け作業が行い易く、作業性も良好である。
【0036】
一方、低バッフル仕様の場合は、図7(b)に示すように、台座部42に閉塞板44を取り付ける。閉塞板44にもボルト54が設けられており、台座部42に閉塞板44を取り付ける際、ボルト54もまたボルト挿通孔47,49に挿通される。高バッフル仕様の場合と同様に、ボルト54の先端部にはナット52が装着され、これにより、閉塞板44は台座部42上に固定される。
【0037】
このように、バッフル41は、付設体43の有無によりバッフル高さを変更でき、処理量に合わせた最適なバッフル設定が可能となる。このため、良好な撹拌混合状態を確保することができ、製品品質の向上が図られる。また、バッフル41は、内部がドラム外部と連通した立体バッフルであるため、バッフル表面温度をドラム外部から調整でき、ドラム外部から冷却ミストにより冷却可能となっている。従って、糖衣コーティング処理の際に生じるドラム内面への糖衣液の固化・付着を抑えることが可能となる。さらに、バッフル41では、ドラム内面側にボルト・ナット類が露出しておらず、バッフル自体にも突起物は存在しない。このため、コーティング処理の際、バッフル部分の突出部により、被処理物の傷付き等が発生してしまうのを防止でき、製品品質の向上を図ることが可能となる。
【0038】
このようなコーティング装置では、次のようにしてコーティング処理(例えば、糖衣錠の製造)が行われる。ここではまず、コーティング処理を施される被処理物として、乳糖錠などの錠剤(例えば、直径8mm,200mg/T)をドラム1内に投入する。コーティング装置10では、チャンバドア11を開けた状態で前面開口部7から被処理物を投入する。その際、マルチファンクションユニット25はドラム1の外へ退去させる。所定量の被処理物を投入した後、マルチファンクションユニット25を操作してスプレーガン24をドラム1内にセットする。その後、チャンバドア11を閉じ、ドラム駆動モータを作動させドラム1を回転させる。
【0039】
ドラム内の被処理物に対しては、ドラム1を回転させつつ、スプレーガン24からコーティング液(糖衣液)の噴霧を行う。コーティング処理に際しては、スプレーノズル35から冷却ミストを適宜噴霧し、ドラム1を冷却ミストによって直接冷却する。これにより、ドラム内面への糖衣液の固化・付着を抑えつつ、被処理物がコーティング処理される。ミスト冷却の際には、直胴部4と共に、バッフル41もまた冷却ミストによって冷却される。
【0040】
所定量のコーティング液を噴霧し終え、被処理物に所望のコーティング層が形成された時点でコーティング処理を終了する。コーティング処理が終了したところで、チャンバドア11を開け、マルチファンクションユニット25をドラム1の外へ退去させる。そして、図示しない製品排出筒をドラム1内に組み込む。その後、再びチャンバドア11を閉じ、ドラム1を回転させつつ製品排出口19を開き、コーティング処理済の製品を装置から排出する。
【実施例2】
【0041】
次に、本発明の実施例2であるバッフル61について説明する。図8は、バッフル61の構成を示す説明図、図9は、バッフル61の内部構造を示す説明図であり、(a)は、高バッフル仕様、(b)は、低バッフル仕様の場合をそれぞれ示している。なお、以下の実施例では、実施例1と同様の部材、部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0042】
バッフル61もまた、実施例1のバッフル41と同様に、台座部62と付設体63とから構成されており、付設体63は、台座部62に対し着脱可能となっている。但し、実施例1のバッフル41とは異なり、被処理物の処理量に応じて高さの異なる付設体63を装着することにより、バッフル高さを変更するようになっている。台座部62と付設体63は、ステンレス製の多孔板にて形成されており、バッフル41も通気性のある立体バッフルとなっている。
【0043】
図8,9に示すように、台座部62は、板状部材にて断面略コの字形(ここでは、下底のない略台形)に形成されており、直胴部4に開口形成されたバッフル取付部64に設けられている。バッフル取付部64は長方形の開口であり、バッフル61では、台座部62は2個設けられている。バッフル取付部64の台座部62以外の部位は、開口65となっている。台座部62は、直胴部4にバッフル取付部64を形成する際、プレス加工にて、直胴部4と一体に成形される。なお、台座部62を別部材とし、実施例1のバッフル41のように、バッフル取付部64の周縁に溶接固定しても良い。
【0044】
台座部62は、ドラム1の内側に向かって突設されており、脚部66a,66bと、平面部67とから構成されている。脚部66a,66bは、一端側がバッフル取付部64の対向する長手方向の周縁64a,64bと接続されている。平面部67は、両脚部66a,66bの他端側同士を接続する形で設けられている。平面部67の上面中央には、ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)68が貫通形成されている。
【0045】
付設体63は、断面略三角形の山型に形成されている。付設体63の台座部62側の端面には、台座部62に合わせて、着座部69が2個設けられている。付設体63においても、着座部69以外の底部(台座部62側の部位)は、開口70となっている。着座部69もまた、脚部71a,71bと、平面部72とから構成されている。脚部71a,71bは、一端側が付設体63の対向する端縁73a,73bと溶接固定されている。平面部72は、両脚部71a,71bの他端側同士を接続する形で設けられている。平面部72の上面中央には、ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)74が貫通形成されている。また、平面部72の上面(ドラム中心側の面)には、ボルト挿通孔74に合わせて、ナット(雌ネジ部材)75が溶接固定されている。付設体63は、図9(a),(b)に示すように、高さの異なるもの複数種類が用意されており、それらを仕様に応じて適宜使用する。各仕様の付設体63は、高さ以外は同じ構成となっている。
【0046】
バッフル61では、台座部62上に着座部69を載置する形で、付設体63をバッフル取付部64に配置する。次に、ドラム1の外側から、ボルト(締結手段;雄ネジ部材)76をボルト挿通孔68,73に挿通し、ナット75に螺合させる。そして、ボルト76を締め付けることにより、付設体63が台座部62上に固定され、バッフル61が形成される。図9に示すように、バッフル61においても、ボルト76は、台座部62の内部空間77に収容され、ドラム1の外周からボルト76が突出することはない。また、バッフル61においても、ドラム内面側にはボルト・ナット類が露出しておらず、バッフル自体にも突起物は存在しない。
【0047】
さらに、バッフル61の付設体63は、底面が開口70となった中空部材であり、開口したバッフル取付部64に取り付けられる。すなわち、台座部62に付設体63を取り付けると、バッフル取付部64の開口65と付設体63の開口70が連通する。従って、ドラム1の外側から供給された冷却ミストは、バッフル取付部64から付設体63内に流入し、バッフル61は、冷却ミストによって端部まで冷却される。
【実施例3】
【0048】
図10は、本発明の実施例3であるバッフル81の構成を示す説明図、図11は、バッフル81の内部構造を示す説明図であり、(a)は、高バッフル仕様、(b)は、低バッフル仕様の場合をそれぞれ示している。図10,11に示すように、バッフル81も台座部82と付設体83とから構成されており、付設体83は、台座部82に対し着脱可能となっている。台座部82と付設体83は、ステンレス製の多孔板にて形成されており、バッフル81も通気性のある立体バッフルとなっている。このバッフル81も、実施例2のバッフル61と同様に、被処理物の処理量に応じて高さの異なる付設体83を装着し、バッフル高さを変更する。
【0049】
図10,11に示すように、台座部82は、板状部材にて断面略コの字形(ここでは、一辺のない略長方形)に形成されており、直胴部4に開口形成されたバッフル取付部84に設けられている。バッフル取付部84は長方形の開口であり、バッフル81では、台座部82は2個設けられている。バッフル取付部84の台座部82以外の部位は、開口85となっている。台座部82は、直胴部4にバッフル取付部84を形成する際、プレス加工にて、直胴部4と一体に成形されるが、前述同様、台座部82を別部材とし、バッフル取付部84の周縁に溶接固定しても良い。
【0050】
台座部82は、ドラム1の内側に向かって突設されており、脚部86a,86bと、平面部87とから構成されている。脚部86a,86bは、一端側がバッフル取付部84の対向する長手方向の周縁84a,84bと接続されている。平面部87は、両脚部86a,86bの他端側同士を接続する形で設けられている。平面部87の上面中央には、ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)88が貫通形成されている。
【0051】
付設体83は、断面略三角形の山型に形成されている。付設体83の内部には、台座部82に合わせて、ブラケット89が2個溶接固定されている。付設体83においても、底部(台座部82側の部位)は、開口91となっている。ブラケット89の下面(台座部82側の面)中央には、ボルト(雄ネジ部材)92が溶接固定されている。実施例2の場合と同様に、付設体83は、図11(a),(b)に示すように、高さの異なるもの複数種類が用意されており、それらを仕様に応じて適宜使用する。各仕様の付設体83は、高さ以外は同じ構成となっている。
【0052】
バッフル81では、ボルト92をボルト挿通孔88に挿通しつつ、台座部82上にブラケット89を載置し、付設体83をバッフル取付部84に配置する。次に、台座部82より図中下方に突出したボルト92に、ドラム1の外側からナット(締結手段;雌ネジ部材)93を螺合させる。そして、ナット93を締め付けることにより、付設体83が台座部82上に固定され、バッフル81が形成される。図11に示すように、バッフル81においても、ナット93は、台座部82の内部空間94内に収容され、ドラム1の外周からナット93が突出することはない。また、バッフル81においても、ドラム内面側にはボルト・ナット類が露出しておらず、バッフル自体にも突起物は存在しない。
【0053】
さらに、バッフル81の付設体83は、底面が開口91となった中空部材であり、開口したバッフル取付部84に取り付けられる。すなわち、台座部82に付設体83を取り付けると、バッフル取付部84の開口85と付設体83の開口91が連通する。従って、ドラム1の外側から供給された冷却ミストは、バッフル取付部84から付設体83内に流入し、バッフル81は、冷却ミストによって端部まで冷却される。
【実施例4】
【0054】
図12は、本発明の実施例4であるバッフル101の構成を示す説明図、図13は、バッフル101の内部構造を示す説明図である。図12,13に示すように、バッフル101もまた、台座部102と付設体103とから構成されており、付設体103は、台座部102に対し着脱可能となっている。実施例4のバッフル101では、前述の実施例1〜3とは異なり、台座部102と付設体103の締結手段として、ボルト・ナットのようなネジ部材ではなく、パチン錠104が使用されている。つまり、本発明では、付設体を台座部に固定する締結手段はネジ部材には限定されず、パチン錠104のようなクリップ部材を締結手段として使用することも可能である。
【0055】
バッフル101においても、台座部102と付設体103は、ステンレス製の多孔板にて形成されており、バッフル101も通気性のある立体バッフルとなっている。バッフル101も、被処理物の処理量に応じて高さの異なる付設体103を装着することにより、バッフル高さを適宜変更することができる。
【0056】
図12,13に示すように、台座部102は、係合片105とブラケット片106とから形成されている。係合片105とブラケット片106は、直胴部4に開口形成されたバッフル取付部107の近傍(当該実施例では、長手方向の周縁107a,107b)に立設されている。係合片105は、周縁107aに2個設けられており、先端部が屈曲した断面L字形に形成されている。
【0057】
ブラケット片106は、周縁107bに2個設けられており、係合片105に対し、バッフル取付部107の開口108を挟んで対向する部位に配されている。ブラケット片106にはそれぞれ、締結手段の一方側部材となる、パチン錠104のレバークリップ部109が取り付けられている。係合片105とブラケット片106は、バッフル取付部107の周縁107a,107bに溶接固定される。なお、係合片105とブラケット片106を、周縁107a,107bではなく、バッフル取付部107の開口108から離れた位置に設けても良い。
【0058】
付設体103は、断面略三角形の山型に形成されている。付設体103の底部(台座部82側の部位)は、開口110となっている。付設体103では、開口110の一方側の長手方向縁部には、底縁片111が設けられている。底縁片111には、係合片105に対応して、係合孔112が2個設けられている。また、付設体103の側面部113には、レバークリップ部109に対応して、締結手段の他方側部材となる、パチン錠104のキーパー114が2個設けられている。付設体103は、前述同様、高さの異なるもの複数種類が用意されており、それらを仕様に応じて適宜使用する。各仕様の付設体103は、高さ以外は同じ構成となっている。
【0059】
バッフル101では、係合片105を係合孔112に挿入・係合し、付設体103をバッフル取付部107に配置する。次に、パチン錠104のキーパー114に、レバークリップ部109の図示しないアームを引っ掛ける。そして、レバークリップ部109を倒してロックすることにより、付設体103が台座部102上に固定され、バッフル101が形成される。図13に示すように、バッフル101においても、パチン錠104は、付設体103の内部空間115内に収容され、ドラム1の外周からパチン錠104が突出することはない。また、バッフル101においても、ドラム内面側には締結手段が露出しておらず、バッフル自体にも突起物は存在しない。
【0060】
さらに、バッフル101の付設体103は、底面が開口110となった中空部材であり、開口したバッフル取付部107に取り付けられる。すなわち、台座部102に付設体103を取り付けると、バッフル取付部107の開口108と付設体103の開口110が連通する。従って、ドラム1の外側から供給された冷却ミストは、バッフル取付部107から付設体103内に流入し、バッフル101は、冷却ミストによって端部まで冷却される。
【0061】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の各種数値はあくまでも一例であり、その値は適宜変更し得ることは言うまでもない。また、前述の実施例では、雄ネジ部材としてボルト、雌ネジ部材としてナットを使用した例を示したが、雄ネジ・雌ネジ部材として、ローレットノブの雄ネジ・雌ネジ、蝶ボルト・蝶ナット等を用いても良い。さらに、実施例4では、付設体103を台座部102に固定する締結手段としてパチン錠104を用いたが、キャッチクリップ等の類似部材を使用しても良い。
【0062】
一方、本発明における被処理物も前述の乳糖錠等の錠剤には限られず、菓子やガム等の食品や他の医薬品なども適用可能である。また、糖衣液も糖を水に溶解したシロップ以外に、それに各種薬効成分や風味、色素等を添加したものなど、種々の仕様の糖衣液が適用可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 回転ドラム
2 筐体
2a 筐体前壁
2b 筐体上面
4 直胴部
5 コニカル部
6 通気孔
7 前面開口部
8 エンドプレート
9 回転軸
10 パンコーティング装置
11 チャンバドア
12 ユニットカバー
13 フロントカバー
14 ヒンジ
15 給気チャンバ
16 点検扉
17 監視窓
18 グリップバー
19 製品排出口
21 給気孔
22 給気ダクト
23 給気口
24 スプレーガン
24a 糖衣コーティング用スプレーガン
24b フィルムコーティング用スプレーガン
25 マルチファンクションユニット
26 支持アーム
27 支持ホルダ
28 ヒンジ
29 ヒンジ
31 排気ダクト
32 シールダクト
33 排気口
34 上部ダクト
35 スプレーノズル
35a 直胴部用スプレーノズル
35b コニカル部用スプレーノズル
41 バッフル
42 台座部
42a 上面
43 付設体
43a 底面
44 閉塞板
45 バッフル取付部
46 ブラケット板
47 ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)
48 開口部
49 ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)
50 開口部
51 ボルト(雄ネジ部材)
52 ナット(雌ネジ部材)
53 内部空間
54 ボルト
61 バッフル
62 台座部
63 付設体
64 バッフル取付部
64a,64b 周縁
65 開口
66a,66b 脚部
67 平面部
68 ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)
69 着座部
70 開口
71a,71b 脚部
72 平面部
73a,73b 端縁
74 ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)
75 ナット(雌ネジ部材)
76 ボルト(雄ネジ部材)
77 内部空間
81 バッフル
82 台座部
83 付設体
84 バッフル取付部
84a,84b 周縁
85 開口
86a,86b 脚部
87 平面部
88 ボルト挿通孔(ネジ部材挿通孔)
89 ブラケット
91 開口
92 ボルト(雄ネジ部材)
93 ナット(雌ネジ部材)
94 内部空間
101 バッフル
102 台座部
103 付設体
104 パチン錠
105 係合片
106 ブラケット片
107 バッフル取付部
107a,107b 周縁
108 開口
109 レバークリップ部
110 開口
111 底縁片
112 係合孔
113 側面部
114 キーパー
115 内部空間
121 直胴部
122 スタッドボルト
123 バッフル
124 バッフル取付用ブラケット
125 ボルト挿通孔
126 袋ナット
O 回転軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンコーティング装置の回転ドラム内に設置されるバッフルであって、
前記回転ドラムの周壁に開口形成されたバッフル取付部の前記回転ドラム内面側に設けられた台座部と、
中空の立体形状に形成され、前記台座部に着脱自在に配置される付設体と、を有することを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項2】
請求項1記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記台座部は、前記回転ドラムの中心方向に向かって突出するように設置されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項3】
請求項1又は2記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記付設体は、前記台座部に取り付けた状態で、前記バッフル取付部の開口と連通する内部空間を有することを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記付設体は、前記回転ドラム外周から突出しない状態で前記台座部内に収容される締結手段にて、前記台座部に固定されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、前記付設体は、多孔板によって形成されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記台座部は、前記回転ドラムの中心側の端面に形成され該台座部の内部空間と連通する開口部を有し、
前記付設体は、該付設体を前記台座部に取り付ける際に前記台座部側となる端面に、前記台座部端面の前記開口部に対応して形成された開口部を有し、
前記付設体を前記台座部に取り付けたとき、前記台座部の開口部と、前記付設体の開口部が連通することを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記台座部は、多孔板によって中空箱状に形成され、その内部に、ネジ部材挿通孔が形成されたブラケットを有し、
前記付設体は、該付設体を前記台座部に取り付ける際、前記ネジ部材挿通孔に挿通される雄ネジ部材を有し、
前記雄ネジ部材は、前記ネジ部材挿通孔に挿通された状態で、前記台座部の内部空間に収容される雌ネジ部材にて螺合固定されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項8】
請求項1〜6の何れか1項に記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記台座部は、板状部材にて断面略コの字形に形成され、一端側が前記バッフル取付部の対向する周縁と接続された脚部と、前記両脚部の他端側同士を接続する平面部と、前記平面部に貫通形成されたネジ部材挿通孔と、を有し、
前記付設体は、該付設体を前記台座部に取り付ける際に前記台座部側となる端面に、前記台座部に対応して板状部材にて断面略コの字形に形成された着座部を有し、該着座部は、一端側が該付設体の対向する端縁と接続された脚部と、前記両脚部の他端側同士を接続する平面部と、前記平面部に貫通形成されたネジ部材挿通孔と、前記ネジ部材挿通孔に臨んで配置された雌ネジ部材と、を有し、
前記台座部上に前記着座部を載置した状態で、前記台座部と前記付設体の両ネジ部材挿通孔に雄ネジ部材を挿通し、前記雌ネジ部材に螺合固定することにより、前記付設体は前記台座部に固定されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項9】
請求項1〜6の何れか1項に記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記台座部は、板状部材にて断面略コの字形に形成され、一端側が前記バッフル取付部の対向する周縁と接続された脚部と、前記両脚部の他端側同士を接続する平面部と、前記平面部に貫通形成されたネジ部材挿通孔と、を有し、
前記付設体は、その内部に、該付設体を前記台座部に取り付ける際に前記台座部側に向かって延びる雄ネジ部材が突設されたブラケットを有し、
前記雄ネジ部材は、前記ネジ部材挿通孔に挿通された状態で、前記台座部の内部空間に収容される雌ネジ部材にて螺合固定されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項10】
請求項4記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記台座部は、前記バッフル取付部の開口近傍に設けられた係合片と、前記係合片に対し前記開口を挟んで対向する部位に設けられ、前記締結手段の一方側部材が取り付けられたブラケット片とを有し、
前記付設体は、該付設体の底部に形成され前記係合片と係合する係合孔を備えた底縁片と、該付設体の側面部に取り付けられ、前記締結手段の他方側部材とを有し、
前記付設体は、前記締結手段の前記一方側部材と前記他方側部材を締結させることにより、前記台座部に固定されることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。
【請求項11】
請求項10記載のパンコーティング装置用バッフルにおいて、
前記締結手段がパチン錠であることを特徴とするパンコーティング装置用バッフル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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