説明

パンツ型吸収性物品

【課題】着用者の肌に対するフィット性に優れていると共に、外表面が、柔軟で肌触りが良く、外観的にも柔らかな印象を与えるパンツ型吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明のパンツ型吸収性物品1は、外装体11とその内面側に固定された吸収性本体10とを備え、外装体11は、外表面を形成する外層シート12及び内側シート13を有しており、腹側部Aは、ウエスト領域A1,上腹部領域A2及び下腹部領域A3を有し、ウエスト領域A1及び下腹部領域A3のそれぞれにおいては、ギャザー形成用の弾性部材51,91が外層シート12に幅方向Xに延びて固定されており、上腹部領域A2においては、外層シート12と内側シート13との間が非接合状態となっており、ギャザー形成用の弾性部材71が、内側シート13に幅方向に延びて固定されており、上腹部領域A2が腸骨領域に当接する部位に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パンツ型の使い捨ておむつにおいて、胴回り部に配する胴回り部弾性部材を、おむつの外表面を形成する最外層シート以外の部材に固定し、その胴回り弾性部材と最外層シートとの間に非接着領域を設けることによって、最外層シートの内方にギャザーを形成する一方、胴回り部の外表面にはギャザーが形成されないようにする技術が知られている(特許文献1参照)。
また、パンツ型の使い捨ておむつにおいて、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接する部位の装着圧を、ウエスト開口部の装着圧よりも高くする技術が知られている(特許文献2参照)。
また、パンツ型の使い捨ておむつにおいて、ウエスト開口縁からレッグ開口縁の上端までの領域を、腹側部腰部区間A、脇上部区間Bおよび脇下部区間Cの3区間に区分し、それぞれの区間毎に複数本の弾性部材を配設し、かつこれら各区間毎の弾性伸縮力を、脇下部区間C≧脇上部区間B>腰部区間Aの関係を満たすようにする技術が知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−4853号公報
【特許文献2】特開2007−29479号公報
【特許文献3】特開2007−98161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のおむつは、胴回り部の外表面にギャザーが形成されていないため、すっきりとした外観を呈する。しかし、ウエスト領域以外の略全域において、外表面にギャザーが形成されないようにしたために立体感を感じさせにくく、お腹回りの部位に関しては、やわらかな印象を与えにくいものとなっていた。
また、特許文献2や3のおむつは、ウエスト開口縁からレッグ開口縁の上端までの領域の全域に、最外層シートに固定した弾性部材により形成されたギャザーを有するため、おむつの外表面が、柔軟性に劣り、外観的にも柔らかな印象を与えにくいものとなっていた。
【0005】
従って、本発明の課題は、着用者の肌に対するフィット性に優れていると共に、外表面が、柔軟で肌触りが良く、外観的にも柔らかな印象を与える、パンツ型吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、外装体と、該外装体の内面側に固定された吸収性本体とを備え、腹側部と背側部の間を股部を介して延びる縦方向とこれに交差する幅方向を有するパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、外表面を形成する外層シート及び該外層シートより内側に位置する内側シートを有しており、前記腹側部は、ウエスト開口縁側から股部側に向かって順に、ウエスト領域、上腹部領域及び下腹部領域を有しており、前記ウエスト領域及び前記下腹部領域のそれぞれにおいては、ギャザー形成用の弾性部材が前記外層シートに前記幅方向に延びて固定されており、前記上腹部領域においては、前記外層シートと前記内側シートとの間が非接合状態となっており、且つギャザー形成用の弾性部材が、該内側シートに前記幅方向に延びて固定されており、前記上腹部領域が、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接する部位に形成されているパンツ型吸収性物品を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のパンツ型吸収性物品は、着用者の肌に対するフィット性に優れていると共に、外表面が、柔軟で肌触りが良く、外観的にも柔らかな印象を与える。さらに、上腹部領域の着用者の腸骨稜付近にズレ落ちを防止させるための弾性部材を内層シートに固定した状態で備えているため、ズレ落ち防止性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態における内面側を示す展開平面図である。展開且つ伸長状態とは、パンツ型吸収性物品を展開状態とし、その展開状態の吸収性物品を、各部の弾性部材を伸長させて、設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。
【図3】図3は、図2のI−I線断面図である。
【図4】図4は、図2のII−II線断面図である。
【図5】図5は、上前腸骨棘及び腸骨稜の位置を示す人体図である。
【図6】図6は、図1に示す使い捨ておむつのウエスト弾性部材の固定状態を示す断面図である。
【図7】図7は、引張荷重の測定方法を示した図である。
【図8】図8は、線状に塗工された接着剤の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)は、図2に示すように、外装体11と、該外装体11の内面側に固定された吸収性本体10とを備えている。
おむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、着用時に着用者の背側に配される背側部B、及び腹側部Aと背側部Bとの間に位置して、着用時に着用者の股間部に配される股部Cを有している。
【0010】
おむつ(パンツ型吸収性物品)の縦方向とは、腹側部Aと背側部Bの間を股部Cを介して延びる方向であり、図2中のY方向である。また、おむつ(パンツ型吸収性物品)の幅方向は、前記縦方向と交差する方向であり、図2中のX方向である。展開且つ伸長状態のおむつ1において、おむつ1における幅方向Xは、前記縦方向Yと直交している。吸収性本体の縦方向及び幅方向は、それぞれ、パンツ型吸収性物品の縦方向、幅方向と対応する方向である。また、腹側部A及び背側部Bのそれぞれにおいて、パンツ型吸収性物品の縦方向は、着用時の上下方向であるため、腹側部A及び背側部Bの縦方向において、ウエスト開口縁W側を上、股部C側を下とも表現する。
【0011】
外装体11は、図2〜図4に示すように、外層シート12及び該外層シート12より内側に位置する内側シート13を有している。内側シート13は、外装体11の厚み方向Zにおいて、外層シート12よりも内側(着用時に着用者の肌に近い側)に配されている。
本実施形態のおむつ1は、内側シート13として、内層シート14、補助シート15を有し、更に外層シート12を構成するシート材がウエスト開口縁Wにおいて内面側に折り返されて形成された外層シート12の折り返し部分12a,12bを有している。外層シート12の折り返し部分12a,12bも内側シート13に該当する。外層シート12及び内層シート14は、それぞれ、腹側部A、股部C及び背側部Bに亘って連続しており、補助シート15は、背側部B及び腹側部Aにそれぞれ一枚配されている。
【0012】
外層シート12は、おむつ1の外表面を形成しており、内層シート14は、外層シート12に隣接させて該外層シート12の内面側に配されている。補助シート15は、図3及び図4に示すように、内層シート14のおむつ長手方向の端部14wの上下に亘って延在している。また、補助シート15は、おむつ1の幅方向中央部においては、図3に示すように、吸収性本体10の縦方向の端部10wの上下に亘って延在している。そのため、補助シート15は、外層シート12の内面と対向する部分と内層シート14の内面と対向する部分と吸収性本体10の内面と対向する部分とを有している。内面は、パンツ型吸収性物品又はその構成部材におけるパンツ型吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面である。
【0013】
図1に示すように、外装体11は、腹側部Aにおける両側縁部と、背側部Bにおける両側縁部とが互いに接合されており、その接合によって、おむつ1に、一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部5及び一対のレッグ開口部6,6が形成されている。ウエスト開口縁Wは、ウエスト開口部5の周縁である。外装体11は、展開且つ伸長状態のおむつ1においては、図2に示すように、縦方向中央部が括れた砂時計状の形状をしている。
【0014】
図2〜図4に示すように、おむつ1における腹側部A及び背側部Bは、それぞれ、ウエスト開口縁W側から股部C側に向かって順に、ウエスト領域A1,B1、上腹部領域A2,B2及び下腹部領域A3,B3を有している。腹側部Aは、おむつ1の縦方向の一端側のウエスト開口縁Wからレッグ開口部6の上端Stまでの部位、背側部Bは、おむつ1の縦方向の他端側のウエスト開口縁Wからレッグ開口部6の上端Stまでの部位である。
以下、主として、おむつ1の腹側部Aにおけるウエスト領域A1、上腹部領域A2及び下腹部領域A3の構成について、図3及び図4を参照しつつ説明するが、背側部Bにおけるウエスト領域B1、上腹部領域B2及び下腹部領域B3も同様の構成を有している。
【0015】
ウエスト領域A1,B1は、腹側部A又は背側部Bにおいて、ウエスト開口縁Wに沿って、おむつ1の幅方向の延びる帯状の領域である。
ウエスト領域A1,B1には、ギャザー形成用の複数本(図示例は6本)のウエスト弾性部材51が、それぞれ、おむつ1の幅方向に延びておむつ1の幅方向に伸長させた状態で、外層シート12の内面に固定されている。具体的には、ウエスト弾性部材51は、ウエスト弾性部材51を挟む外層シート12と内側シート13との間に接着剤を介して固定されている。より具体的には、図6に示すように、弾性部材51に塗工した接着剤18のみを介して、外層シート12と、内側シート13(外層シートの折り返し部分12a又は内層シート14)との間に接合されており、隣接するウエスト弾性部材51どうし間に、外層シート12と内側シート13との間が接合されていない非接合領域Mが形成されている。また、外層シート12の折り返し部分12aは、その外面側に線状に接着剤が塗工されており、その接着剤及び弾性部材51に塗工した接着剤を介して、外層シート12及び補助シート15の内面側に固定されている(図示せず)。
また、おむつ1におけるウエスト弾性部材51は、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、サイドシール部S,S間の全域に亘って配されている。おむつ1の着用状態においては、ウエスト弾性部材51の収縮により、外層シート12及び内側シート13に多数の襞ないし凹凸が生じて、ウエストギャザーG1が形成される。
【0016】
上腹部領域A2,B2は、おむつ1の幅方向の延びる所定幅の領域であり、ウエスト領域A1,B1と下腹部領域A3,B3との間に位置する。上腹部領域A2,B2には、ギャザー形成用の複数本(図示例は3本)の内側弾性部材71が、それぞれ、おむつ1の幅方向に延びて、内側シート13と補助シート15の間に伸長状態で固定されている。また、上腹部領域A2,B2においては、外層シート12と内層シート14との間が非接合状態となっている。
【0017】
より具体的には、最も下方(股部C側)に位置するウエスト弾性部材51の下方に、外層シート12と内層シート14との間が接合されていない非接合領域R1が形成されており、該非接合領域R1は、一対のサイドシール部S,S間のほぼ全域(腹側部及び背側部の幅の90%以上)に亘っている。そして、非接合領域R1では、内側弾性部材71は、外層シート12に接合されていない内側シート13に固定されている。より詳細には、内側弾性部材71は、内側弾性部材71を挟む内層シート14と補助シート15との間に接着剤を介して固定されている。また、おむつ1における内側弾性部材71は、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、サイドシール部S,S間の幅全域に亘って配されている。
おむつ1の着用状態においては、内側弾性部材71の収縮により、内側シート13(内層シート14と補助シート15)に多数の襞ないし凹凸が生じて、内側ギャザー(不図示)が形成される。内側ギャザーは、外表面を形成するシートより内側に位置するシートが弾性部材によって襞寄せされて生じるギャザーである。
【0018】
上腹部領域A2は、着用状態において、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位(以下、腸骨領域ともいう)に当接する部位に形成されている。腸骨稜及び上前腸骨棘は解剖学の用語である。腸骨稜とは図5において16で示される部位であり、上前腸骨棘とは同図において17で示される部位である。
【0019】
着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位には一定の幅(おむつ縦方向における一定の長さに対応)がある。そのため、上腹部領域A2,B2、特に内側弾性部材71の配設領域も、おむつ縦方向に所定の長さを有している。また、それにより、上腹部領域A2を、腸骨領域に当接させて、おむつのずれ落ちを効果的に防止することができる。上腹部領域A2を、腸骨領域に効果的に当接させる観点から、上腹部領域A2に配した内側弾性部材71の配設領域の長さ(分布する幅)L21(図3,4参照)は、成人用おむつにおいては10〜80mm、特に20〜70mmであることが好ましく、幼児用おむつにおいては10〜60mm、特に10〜50mmであることが好ましい。上腹部領域B2における内側弾性部材71の配設領域の幅L21(図3,4参照)も同様の数値範囲内であることが好ましい。
【0020】
また、上腹部領域A2を、腸骨領域に効果的に当接させる観点から、おむつ1の展開状態における、上腹部領域A2の中心位置(おむつ1の縦方向に沿う中心位置)とおむつ1の長手方向中心線CLとの間の距離K1(図2参照)は、成人用のおむつにおいては280〜370mm、特に300〜350mmであることが好ましく、幼児用のおむつにおいては180〜260mm、特に190〜250mmであることが好ましい。上腹部領域B2についての対応する距離K2(図2参照)も同様の数値範囲内であることが好ましい。
【0021】
上腹部領域A2,B2各々では、外層シート12とその内面側に位置する内側シート13との間が接合されていない領域(非接合領域)R1のおむつ縦方向の長さL2(図4参照)が、おむつの縦方向の全長Lの1〜12%、特に、2〜9.5%であることが、おむつ外表面の広い範囲を柔軟で肌触りの良い領域とし、おむつを柔らかな印象を与えるものとする観点から好ましい。特に、非接合領域が上腹部に存在し、ちょうどおむつを上げ下げする際に掴む部分に相当することで、指先でやわらかさを感じることができる。このような観点から、上腹部領域A2、B2付近には非接合領域R1が上記の範囲の長さで存在することが好ましい。
【0022】
下腹部領域A3,B3は、おむつ1の幅方向の延びる所定幅の領域であり、腹側部A又は背側部Bにおいて、最も股部C寄りに形成されている。下腹部領域A3,B3それぞれには、ギャザー形成用の複数本の下腹部弾性部材91が、おむつ1の幅方向に延びて固定されている。下腹部弾性部材91は、おむつ1の幅方向に伸長させた状態で、外層シート12の内面に固定されている。より具体的には、下腹部弾性部材91は、下腹部弾性部材91を挟む外層シート12と内側シート13との間に接着剤を介して接合されている。おむつ1の着用状態においては、下腹部弾性部材91の収縮により、外層シート12及び内側シート13に多数の襞ないし凹凸が生じて、下腹部ギャザーG3,G3が形成される。
【0023】
下腹部弾性部材91は、おむつ幅方向Xの中央部で左右に分割された状態で配されている。すなわち、下腹部領域A3,B3に配された下腹部弾性部材91は、吸収性本体10の両側縁の外方においては伸縮力を発現する一方、吸収性本体10と重なる部分のX方向中央部には、配されていないか、弾性伸縮性を発現しないようになされている。弾性部材が弾性伸縮性を発現しないようにする方法は、特に制限されず、各種公知の方法を採用し得るが、下腹部弾性部材91の一部を、弾性伸縮性を発現しなくなるように熱処理する方法や、下腹部弾性部材91を、伸長状態が解除された複数の断片が生じるように分断する方法等が挙げられる。なお、下腹部弾性部材91は、それらに塗工された接着剤のほかに、外層シート12及び内側シート13との間を接合する接着剤19を介して、両シート間に固定されている。
【0024】
外装体11には、更に、レッグ部弾性部材61が配されている。レッグ部弾性部材61は、おむつ幅方向Xの両端部が腹側部A又は背側部Bに位置し、おむつ幅方向Xの中央側が股部Cに位置するように湾曲させて配されている。レッグ部弾性部材61は、外層シート12と内層シート14との間に、伸長状態で配されており、おむつ1のレッグ開口部6,6に、脚回りに沿って収縮するレッグギャザーを形成する。
下腹部弾性部材91及びレッグ部弾性部材61は、それぞれ隣接する2枚のシート間に、一方又は双方のシートに塗工した接着剤を介して接合されており、弾性部材と弾性部材との間の中央位置においてもシートどうしが接合されている。
【0025】
図2及び図3に示すように、吸収性本体10は、おむつの縦方向Yと同方向に長い長方形状であり、液透過性の表面シート2、液不透過性又は液難透過性(撥水性等)の裏面シート3及び両シート2,3間に介在配置された液保持性の吸収体4を有する。吸収体4は、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)からなる吸収性コア又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、コアラップシートで被覆してなる。コアラップシートとしては、例えばティッシュペーパのような薄紙や透水性の不織布等が好ましく用いられる。また、本おむつ1においては、図2に示すように、吸収性本体10の長手方向の左右両側に、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス8,8が形成されている。各側方カフス8の自由端部の近傍には、複数の側方カフス弾性部材81が伸張状態で配されている。側方カフス8は、おむつ着用時に起立して液の側方への流出を阻止する。
【0026】
本実施形態のおむつ1は、従来のパンツ型使い捨ておむつと同様に、レッグ開口部6,6に脚を通した後、ウエスト領域A1又は上腹部領域A2付近を持って引き上げることにより容易に装着することができる。
【0027】
本実施形態のおむつ1によれば、前述のように、上腹部領域A2,B2においては、内側弾性部材71によって外層シート12より内側に内側ギャザーが形成される一方、ウエスト領域A1,B1及び下腹部領域A3,B3においては、ウエスト弾性部材51及び下腹部弾性部材91によって、ウエスト及び下腹部ギャザーが形成される。そのため、ウエスト領域と下腹部領域に挟まれた上腹部領域A2,B2における外層シート12に大きな皺が生じ易くなり、その結果、外層シート12とそれより内側の内側シート13との間に空間が生じ易く、外層シート12が、柔軟で肌触りの良い外表面を形成し、その外表面は外観的にもやわらかな印象を与える。また、それと同時に、上腹部領域A2に形成される内側ギャザーが、外層シート12のウエストギャザー及び下腹部ギャザーの影響を受けにくい状態で着用者の腸骨領域に当接するため、着用者の肌に対するフィット性に優れると共に、おむつのズレ落ち防止性にも優れている。
【0028】
また、本実施形態のおむつ1によれば、前述のように、下腹部弾性部材91は、吸収性本体10と重なる部分の中央部に配されていないか、該中央部においては弾性伸縮性を発現しないようになされているため、吸収性本体や吸収体が縮んで、上腹部領域の内側ギャザーが過度の縮むことを防止することができる。そのため、上腹部領域の内側ギャザーは下腹部弾性部材91による応力の影響を受けにくく、上腹部領域の内側ギャザーが、腸骨稜付近にて設定どおりの応力を発現し、ズレ落ちを防止するとともに、肌トラブルを防ぐことができる。また、上腹部領域の、縦方向に関して吸収性本体と重なる領域ではウエストギャザーと対応する縦方向部分に下腹部ギャザーが存在しないので、比較的大きな皺による外層シートの浮きが形成されて、より柔らかい印象を与えるとともに、おむつ内の湿度を外部に放出しやすくなり、ムレ抑制に有効である。本実施形態のおむつ1は、これらの複合的な作用によって、着用者肌に対して優しいという効果を奏する。
【0029】
本実施形態のおむつ1は、ウエスト領域A1、上腹部領域A2及び下腹部領域A3のおむつ幅方向Xの、弾性部材1本当たりの引張荷重が下記の関係を満たす。
ウエスト領域A1の引張荷重≧上腹部領域A2の引張荷重>下腹部領域A3の引張荷重
【0030】
腸骨領域に当接する部位の上腹部領域A2に形成するギャザーを、外層シート12より内側のシートを収縮させて形成する内側ギャザーとしてあるため、上腹部領域A2の引張荷重を、ウエスト領域A1の引張荷重以下としても、上腹部領域A2が外層シートの剛性等の影響を受けにくいことから、応力応答性が良く、ズレ落ちを十分抑制することが可能となる。また、上腹部領域A2の引張荷重によっておむつ全体が縮んで、サイズが小さく見える、という不具合を抑えることができ、外観的にゆったりしたサイズの印象を与えることができる。このことで、尿のモレにくさや、尿モレへの安心感といった外観的な優れた印象を与えることができる。
また、上腹部領域A2の引張荷重が下腹部領域A3の引張荷重より大きいことにより、腸骨領域でのおむつのズレ抑制効果が高く発揮できる。また、おむつの腹側部A及び/又は背側部Bの形状が、股部C側からウエスト領域方向に移るにしたがい幅が狭まった台形形状となり、下着らしい外観を与えることができる。また、陰部に比較的近くデリケートな部位に当接する下腹部領域の応力を小さくすることで、おむつが当該部位にやさしくフィットし、装着中の肌トラブルを抑さえることができる。
【0031】
ここで、ウエスト領域A1、上腹部領域A2及び下腹部領域A3のおむつ幅方向Xの弾性部材1本当たりの引張荷重は、以下のようにして測定される。
〔引張荷重の測定方法〕
引張荷重は、ウエスト領域A1、上腹部領域A2、下腹部領域A3に相当する部分をそれぞれ、製品状態で筒状に切り出してサンプルとし、各サンプルを一対のチャック間に固定した状態で、テンシロン装置を用いてサイクル試験を行うことにより測定する。
測定サンプルは、環状に連結された状態のまま切り出し、図7に示すように、その環状のサンプルSを、一対のU字状の治具100,100間に架け渡すようにして、引張試験機(例えば、オリエンテック社製の「RTA−100」等)のチャック110,110間に固定する。サンプルSの初期状態の長さa(図7参照)は、環状のサンプルSを自然に収縮させた状態(自然状態、外力を加えない状態)における該サンプルSの周長の1/2の長さとする。そして、チャック110,110間に固定したサンプルSを、引張りスピード300mm/分で初期状態の長さaに対して2.4倍の長さとなるまで伸長させ、伸長させたサンプルの荷重を自然状態となるまで開放する。サンプルSを自然状態から、自然状態の2.4倍の長さまで伸長させ、その後、自然状態に戻るまで収縮させる過程を1回のサイクルとする。各サンプルに対しそれぞれ1回のサイクル試験を行い、伸長率が1.7倍〜2.3倍の範囲における、サイクルの行き(伸長動作時)と戻り(荷重開放動作時)の荷重のうち、戻りの引張荷重を本発明の引張荷重の指標とする。引張荷重としては、切り出した測定部位に存在するゴムの本数で、上記範囲での引張荷重値を割ることで、ゴム1本にかかる荷重を引張荷重定義する。なお、1.7倍〜2.3倍の範囲を指標としたのは、様々な着用者の体型を想定し、おむつ着用者のサイズ適応性を考慮して設定したものである。
【0032】
上述したウエスト領域A1、上腹部領域A2及び下腹部領域A3のおむつ幅方向Xの、弾性部材1本当たりの引張荷重の関係は、戻りの引張荷重において成立していれば良いが、行きの引張荷重においても同じ関係が成立することが、装着感をより良好にすることから好ましい。
【0033】
また、ウエスト領域A1、上腹部領域A2及び下腹部領域A3のおむつ幅方向Xの引張荷重は、下記条件を満たすことがより好ましい。
ウエスト領域A1の弾性部材1本あたりの引張荷重は、サイクルの行きで0.3〜1.0N、戻りで0.2〜0.7Nが好ましく、また、2倍伸長時では、行きで0.4〜0.57N、戻りで0.35〜0.45Nであることが、おむつの伸びやすさと肌へのやさしい当たり感の点から好ましい。
上腹部領域A2の弾性部材1本あたりの引張荷重は、サイクルの行きで0.3〜1.0N、戻りで0.2〜0.7Nが好ましく、また、2倍伸長時では、行きで0.4〜0.57N、戻りで0.35〜0.45Nであることが、腸骨へのフィット性と肌へのやさしい当たり感の点から好ましい。
下腹部領域A3の弾性部材1本あたりの引張荷重は、サイクルの行きで0.1〜0.6N、戻りで0.05〜0.5Nが好ましく、また、2倍伸長時では、行きが0.2〜0.35N、戻りが0.1〜0.25Nであることが、下腹部の締め付け感が窮屈とならず、かつフィット性に優れる点から好ましい。
【0034】
ウエスト領域A1の弾性部材1本当たりの引張荷重は、上腹部領域A2の弾性部材1本当たりの引張荷重の100〜120%、特に100〜110%であることが、装着中のズレにくさの点から好ましい。
上腹部領域A2の弾性部材1本当たりの引張荷重は、下腹部領域A3の弾性部材1本当たりの引張荷重の140〜400%、特に160〜300%であることが、装着中の肌へのやさしさの点から好ましい。
【0035】
ウエスト領域A1,B1に配するウエスト弾性部材51は、上腹部領域A2,B2に配された内側弾性部材71と太さや配置間隔が同じであっても良いが、内側弾性部材71はウエスト弾性部材51に比して、太さが太く、配置間隔が広いことが、腸骨領域に対する内側シートの当たりが効果的となり、ズレ落ち防止効果が高くなることから好ましい。
【0036】
ウエスト弾性部材51の太さは、470〜1240dtex、特に620〜940dtexとし、内側弾性部材71の太さは、780〜1880dtex、特に940〜1240dtexとすることが好ましい。ウエスト弾性部材51の太さは、内側弾性部材71の太さの40〜90%、特に50〜80%とすることが好ましい。
また、ウエスト弾性部材51の配置間隔P1(図6参照)は、1〜5mm、特に2〜4mmとし、内側弾性部材71の配置間隔は、5〜15mm、特に8〜13mmとすることが好ましい。ウエスト弾性部材51の配置間隔P1は、内側弾性部材71の配置間隔の15〜35%、特に20〜30%とすることが好ましい。
【0037】
ウエスト領域A1,B1に配するウエスト弾性部材51の本数は、それぞれ、3〜20本であることが好ましく、より好ましくは5〜15本である。
上腹部領域A2,B2に配する内側弾性部材71の本数は、それぞれ、2〜10本であることが好ましく、より好ましくは2〜5本である。
下腹部領域A3,B3に配する下腹部弾性部材91の本数は、それぞれ、3〜20本であることが好ましく、より好ましくは5〜15本である。
なお、本実施形態における下腹部弾性部材ように、弾性部材が、おむつ幅方向に分割されて配されている場合、左右の2本を纏めて1本と数える。
【0038】
また、外層シート12は、ウエスト開口縁Wで内面側に折り返し、ウエスト弾性部材51の内面側を2枚のシート15,12aで覆うことが、ウエスト弾性部材51により着用者の肌に跡が付くことを防止する観点から好ましい。
また、おむつ1においては、外層シートの折り返し部分12aと外層シートの折り返されていない部分との間が、線状に配された接着剤のみによって接合されている。そのため、持ち手にあたるウエスト領域が柔らかく、かつ接着剤のついた不織布による弾性力の阻害を抑制できるため、やわらかく伸びることができる。
線状に配した接着剤としては、図6に示すように、線状の弾性部材に対して塗工した接着剤18の他、図8に示す接着剤20のように、シートに対して、幅1mm以下の幅W2で、且つ接着剤塗布部の面積より接着剤非塗布部の面積が充分に大きくなるように塗工された接着剤が挙げられる。
【0039】
上述したおむつ1の各部の形成材料について説明する。
表面シート2、裏面シート3、吸収体4、及び側方カフス8形成用シート等としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来用いられている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。裏面シート3としては、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。裏面シート3は、透湿性を有するものでも有しないものでも良い。
【0040】
また、外層シート12,内層シート14,補助シート15としても、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来用いられている各種のシート材を特に制限なく用いることができるが、不織布を用いることが好ましく、不織布としては、エアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布の単層の不織布又はこれらが2層以上に積層された積層不織布等が好ましい。また、外層シート12,内層シート14,補助シート15として、不織布とフィルムとを一体化したシート等を用いることもできる。
【0041】
外層シート12,内層シート14及び補助シート15は、それぞれ、スパンボンド不織布、特に目付(坪量)が20g/m2以下のスパンボンド不織布であることが好ましい。
引っ張り強度に優れるスパンボンド不織布を使用することにより、各シートの目付の低減が可能であり、シートの剛性低下により、外層シート12と内側シート13との間に空間が形成されやすくなり、外表面の肌触りや柔軟性も向上する。
【0042】
また、目付が20g/m2以下のスパンボンド不織布は、平滑性にも優れるため、シートや弾性部材等からなる各部材間の接着性が向上し、接着剤の使用量を低減可能であるため、この観点からも、おむつ1の柔軟性の向上を図ることができる。
本実施形態のおむつ1によれば、外層シート12等として、一般的に硬い不織布とされるスパンボンド不織布を使用した場合であっても、柔らかい印象の外観を与えることができる。
スパンボンド不織布は、柔軟加工を施されたものが好ましい。柔軟加工としては、不織布への柔軟剤塗工、製造時のエンボス加工のほか、原料樹脂への柔軟剤練り込み等が挙げられる。
なお、ポリプロピレン系樹脂を用いたスパンボンド不織布を外層シート及び内層シート及び補助シートのいずれかに使用する場合は、ウエスト弾性部材、レッグ部弾性部材、内側弾性部材、下腹部弾性部材において、パンツおむつのシーム部を形成する領域(サイドシール部)に接着剤が塗られていないことが、シール強度の観点から好ましい。
【0043】
また、外層シート12,内層シート14及び補助シート15、特に外層シート12には、非伸長性のシートを用いることが好ましい。「非伸長性のシート」は、少なくともおむつ(パンツ型吸収性物品)の幅方向Xと同方向の最大伸度が10%以下である(長さが1.1倍までしか伸びない)ことが好ましい。
<最大伸度の測定方法>
長さ50mm、幅25mmのサンプル片を用意し、テンシロン装置を用いて、チャック間にサンプル片を固定し、300mm/分の速度で伸長させ、破断した時点の伸度を最大伸度とする。破断した時点とは、伸長率と荷重の関係曲線において引張荷重が最大値を示す点である。
【0044】
弾性部材51,61,71,81,91の形成素材としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、楕円形又は多角形状等の糸状(糸ゴム等)、若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
【0045】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。
【0046】
例えば、上述した実施形態のおむつ1においては、ウエスト開口縁W近傍の一部のウエスト弾性部材51は、外層シート12と、外層シート12の折り返し部分12aとの間に固定されていたが、これに代えて、内層シート14をウエスト開口縁W側に更に延在させ、総てのウエスト弾性部材51を、内層シート14と外層シート12との間に固定することもできる。
【0047】
また、上述した実施形態のおむつ1においては、背側部B及び腹側部Aの両方に、外層シート12に固定されたウエスト弾性部材51を有するウエスト領域、内側シート13に内側弾性部材71が固定された上腹部領域、及び外層シート12に固定された下腹部弾性部材91を有する下腹部領域が形成されていたが、上述した構成の、ウエスト領域、上腹部領域及び下腹部領域は、腹側部Aのみに存在していても良い。その場合、背側部Bは、図3及び図4を参照して説明した腹側部Aの構成のうちの任意の一部のみの構成を有していても良い。
【0048】
また、外装体は、外層シート12及び内層シート14が、それぞれ、腹側部A、股部C及び背側部Bに亘って連続しているものに代えて、腹側部A及び背側部Bに、互いに別体の外層シート12及び/又は内層シート14が配されているものであっても良い。
また、パンツ型吸収性物品は、成人用又は幼児用のパンツ型使い捨ておむつの他、パンツ型の生理用ナプキン等であっても良い。
【0049】
また、上述した実施形態のおむつ1におけるウエスト領域、上腹部領域及び下腹部領域は、それぞれのおむつ幅方向Xの弾性部材1本当たりの引張荷重が下記の関係を満たすようにすることも好ましい。
上腹部領域の引張荷重>ウエスト領域の引張荷重>下腹部領域の引張荷重
このような関係を持たせることで、上腹部領域に形成する内側ギャザーで、おむつのずり落ちを防止しつつ、ウエスト領域の肌に対する締め付け力を低下させることができる。そのため、ウエスト開口部にゆとりのある、着用者が動きやすく、また着用時に履かせ易い(又は履き易い)パンツ型吸収性物品が得られる。
【0050】
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 パンツ型の使い捨ておむつ(パンツ型吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 ウエスト開口部
6 レッグ開口部
10 吸収性本体
11 外装体
12 外層シート
12a,12b 外層シートの折り返し部分
13 内側シート
14 内層シート
15 補助シート
18,20 線状に配された接着剤
51 ウエスト弾性部材
61 レッグ部弾性部材
71 内側弾性部材
81 側方カフス弾性部材
91 下腹部弾性部材
A 腹側部
A1 ウエスト領域
A2 上腹部領域
A3 下腹部領域
B 背側部
B1 ウエスト領域
B2 上腹部領域
R1 非接合領域
B3 下腹部領域
C 股部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装体と、該外装体の内面側に固定された吸収性本体とを備え、腹側部と背側部の間を股部を介して延びる縦方向とこれに交差する幅方向を有するパンツ型吸収性物品であって、
前記外装体は、外表面を形成する外層シート及び該外層シートより内側に位置する内側シートを有しており、
前記腹側部は、ウエスト開口縁側から股部側に向かって順に、ウエスト領域、上腹部領域及び下腹部領域を有しており、
前記ウエスト領域及び前記下腹部領域のそれぞれにおいては、ギャザー形成用の弾性部材が前記外層シートに前記幅方向に延びて固定されており、
前記上腹部領域においては、前記外層シートと前記内側シートとの間が非接合状態となっており、且つギャザー形成用の弾性部材が、該内側シートに前記幅方向に延びて固定されており、
前記上腹部領域が、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接する部位に形成されているパンツ型吸収性物品。
【請求項2】
前記下腹部領域に配された前記弾性部材は、前記吸収性本体と重なる部分の中央部に配されていないか、該中央部においては弾性伸縮性を発現しないようになされている、請求項1記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項3】
前記ウエスト領域、前記上腹部領域及び前記下腹部領域は、前記幅方向における弾性部材1本あたりの引張荷重が下記の関係を満たす、請求項1又は2記載のパンツ型吸収性物品。
ウエスト領域の引張荷重≧上腹部領域の引張荷重>下腹部領域の引張荷重
【請求項4】
前記外層シートが、ウエスト開口縁において、前記ウエスト領域に配された前記弾性部材を挟むように折り返されており、該外層シートの折り返し部分と該外層シートの折り返されていない部分との間が、線状に配された接着剤のみによって接合されている、請求項1〜4の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項5】
前記外層シートが、スパンボンド不織布からなる、請求項1〜5の何れか1項記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項6】
前記ウエスト領域、前記上腹部領域及び前記下腹部領域は、前記幅方向の引張荷重が下記の関係を満たす、請求項1又は2記載のパンツ型吸収性物品。
上腹部領域の引張荷重>ウエスト領域の引張荷重>下腹部領域の引張荷重

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−102887(P2013−102887A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247916(P2011−247916)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】