説明

パーオキシドベースの爆発物の改良された化学的検出

アミドイオン化剤を用いるイオン移動スペクトロメータ中でのアナライトの存在を検出する方法を提供する。この方法は、過酸化物ベースの爆発剤の検出に特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイオン移動スペクトロメータ中でのアナライトの存在を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
痕跡量のアナライトの検出はしばしばナノグラムからピコグラムレベルでアナライトの少量を検出する。痕跡量のアナライト検出は特に安全性の用途、例えば少量の爆発剤、麻酔剤および生物ワーフェアー剤の中の成分が個人やパッケージまたはバックの外に付着した場合にそれらについて個人やその物品を分ける用途に特に有用である。アナライトの少量の検出においての本質は非常に高い誤報率である。
【0003】
イオン移動スペクトロメータ(IMS)は麻酔剤や爆発物の検出にとってよく使用される技術である。しかしながら、IMS技術の感度の故に、障害が起こり誤った警報の原因となる。もし誤った警報の率が高ければ、その装置の実際的に価値は装置の性能における信頼度が欠落するためになくなる。
誤った警報は別のアナライト源からのアナライトの痕跡量の検出に基づくことがある。誤った警報は物質、例えば化粧品、トイレタリーなどと検出するアナライトとの間の化学的な基準介入によって起こり、検出すべきアナライトを分離するのが難しい。
【0004】
誤った警報率を減らす一つの方法はIMS機械自体およびソフトウェアの修正によって可能である。また、特定検出の増大方法、すなわち誤った警報率を減らすことは異なるイオン化剤を用いることによるIMS中に用いられるイオン化化学剤を調整することによっても行われる。IMSデータを収集する間に、サンプルを収集し、目的のアナライトを含む可能性があるサンプルをIMS装置中に導入し、次いで蒸気化する。蒸気化されたアナライトはイオン化室に送られる。イオン化室中では、アナライトはイオン化された反応物からの陽子または電子移動によってイオン化される。イオン化された反応物の特性はアナライトイオンのタイプや分布に影響を与え、アナライトのIMSサインを変化させる。反応剤もアナライトがIMSサイン中に提供するピークの数とサイズに影響を与え、ピークを完全に隠してしまい得る。
【0005】
適正なイオン化剤は容易に検出し得るアナライトイオンを形成し得るが、目的でない分子のイオン形成を抑えるものである。一般に用いられているIMS剤は、例えばニコチンアミド、アンモニア、ヘキサクロロエタン、塩素、4−ニトロベンゾニトリルおよび水、アセトンおよび臭素化または塩素化炭化水素を包含する。
一般的にIMSイオン化剤を用いる場合、検出すべきアナライト、例えばパーオキサイドベースの爆発物はこの通常し得るイオン化化学物質がこれらの爆発物の正確な検出を許容しないために検出が困難であり、誤った結果をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、当業界において、正確に検出しかつ特徴を有し、しかも誤った警報の非常に高い率をもたらさないサンプル分子イオンになる反応剤の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの態様はイオン移動スペクトロメータ中でのアナライトの存在を検出する方法を提供する。その方法は
イオン化領域に1またはそれ以上のアナライト分子を含むサンプルを導入する工程、
イオン化剤を供給する工程であって、該イオン化剤が式
【化1】

(式中、Rは直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボサイクロおよびヘテロサイクルから成る群から選択され、
およびRは独立してH、直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボサイクロおよびヘテロサイクルから成る群から選択される。)
であって、該イオン化剤がニコチンアミドでない工程
に関する。この方法はまた反応イオンを形成し、反応イオンをアナライト分子と相互反応させて、その相互反応がアナライトイオンを生成し、1以上のアナライトを含むサンプルの蒸気をドリフト領域に導入し、そしてサンプル中のアナライトイオンの存在をドリフト領域を通るアナライトイオンのドリフト時間から検出することを包含する。
【0008】
本発明のこれらまたは他の特徴、側面および利点は以下の記載、添付する請求項および図面に示された実験的記載で明らかになり、それを以下に説明する。
【0009】
以下の一般的開示および詳細な説明は一例であり、説明目的のためだけであって、請求項の記載の発明を減縮すべきものと理解してはならない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
有利な特性を有する新規なIMS反応化学剤を用いる微量のアナライトを検出する方法を提供する。特に、不純物からの信号を抑制し、目的のアナライトを正確な検出を最大限にする好適な感応性と選択性を示すIMS反応剤を提供する。この方法はイオン化領域にアナライト分子を含むサンプルを導入し、イオン化剤を供給し、反応剤イオンを発生し、該反応剤イオンをアナライト分子と相互反応させてアナライトイオンを生成し、アナライトイオンを含むサンプル蒸気をドリフト領域に導入し、かつドリフト領域を通るアナライトイオンのドリフト時間からサンプル中の1またはそれ以上のアナライトイオンの存在を検出することを包含する。
【0011】
特に指示しない限りすべての技術的用語および化学的用語は一般的な技術で用いられる方法で用いられる。一般に、明細書中の学術用語および記載された方法および技術は当業者において既知および公知である。本明細書中において「約」と言う用語は与えられた値から10〜20%の誤差を有し、測定技術における本質的な誤差ならびに測定が異なった技術を用いて行われたときに得られる測定値における違いを許容する意味である。
【0012】
「サンプル」は限定しなければ、IMS装置に導入されうる化合物またはコンプレックス(complex)を意味する。サンプルは目的のアナライトを含み、ここで「アナライト」または「サンプルアナライト」は検出技術を用いて検出されるアナライトを意味すると理解される。
【0013】
サンプル中のアナライトの分析はサンプルを回収してそのサンプルをスペクトロメータ中に導入することで開始する。サンプルは適当な方法を用いてIMS装置中に導入される。異なった多くの方法が検出装置中にサンプルを導入のために用いられるが、方法は分析されるサンプルの種類に部分的に変化する。例えば、米国特許第6,442,997、6,073,499、5,859,362および5,162,652は気体状および空気中サンプルを回収するための装置を開示する。米国特許6,073,498は液体サンプルを回収する装置に関する。米国特許5,037,611はガス状サンプルをテープ上に吸収する方法に関する。米国特許5,741,984はサンプル「トークン(token)」上へ指を押し付けることによる指からのサンプルを導入することを開示する。米国特許5,859,375および5,988,002は携帯サンプリング装置を用いるサンプル回収のための方法および装置に関する。
【0014】
別のサンプル方法は物体またはテストすべき基材をアナライト粒子を回収する布状サンプルスワッブ(swab)に接触することを包含する。サンプリングスワッブをテストする基材と接触する場合、固体状サンプル粒子が布状スワッブの多孔質構造中に混入されうる。サンプルが液体形態であるならば、液体はスワッブの繊維中に吸収されうる。IMS中において、スワッブを検出装置中に置き、サンプルをスワッブから熱的に放出させる。
【0015】
サンプルはアナライトを固体、液体またはあらかじめ濃縮した状態からイオン化に適当なガス状態およびIMS装置中でその後の分析が可能な状態に変化するように脱離される。脱離は適当な脱離材、例えばサンプルを蒸気化するヒータを用いることで行われ得る。サンプルは次いでガスフローによってイオン化領域またはイオン化室に導入される。
【0016】
イオン化室内でサンプルアナライトをイオン化する。アナライトのイオン化はアナライトをイオン化する反応剤をイオン化することによって達成される。この第1のイオン化は適当なイオン化源を用いることによって行われ得る。適当なイオン化源は放射性源、例えば63Ni、241AmおよびHを包含する。他のイオン化剤、限定されないがコロナ放電イオン化および電子スプレーイオン化を包含する他のイオン化を用いてもよい。イオン化された反応剤を次いでガス相中で陽子または電子をアナライト分子に移行するアナライトと相互反応させて、アナライトイオンを形成する。
【0017】
微量の検出のためのイオン化剤として有用なアミドは以下の式:
【化2】

(式中、Rは直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボサイクロまたはヘテロサイクルであり、RおよびRは独立してH、直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボシキルおよびヘテロサイクルから成る群から選択される。)
を有するアミドを包含する。一つの態様ではRがフェニルまたはアニリン基であり、RおよびRが独立して直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボシキルおよびヘテロサイクルから成る群から選択される。更なる態様において、RはCHであり、RはCである。他の態様ではRはフェニルであり、Rは一般式C2n+1を有するアルキルである。更に別の態様ではアミドは2−メチルプロピオンアミド(通常名、イソブチルアミド)である。このアミドイオン化剤にはニコチンアミドは含まれない。
【0018】
アミドは有用なイオン化剤アナライトの範囲を検出する有用なイオン化剤であって、非限定的なものであるが、爆発物、麻酔剤、化学ワーフェア剤、毒物および他の化学化合物を包含する。「アナライト」または「サンプルアナライト」は検出技術を用いて検出されうる如何なるアナライトであってもよいと理解される。
【0019】
アミドイオン化化学はアオキシドベースの爆発物の検出に有用である。アミドイオン化化学が有用であるパーオキシドベースの爆発物はヘキサメチレントリパーオキシドジアミン(HMTD)およびトリアセトントリパーオキシド(DATP)である。
【0020】
アミドイオン化化学が有用である麻酔剤は、非限定的ではあるが、6−アセチルモルフィン、アルプラゾラム、アモバルビタル(amobarbital)、アンフェタミン、アンチピリン、ベンゾカイン、ベンゾイルエクゴニン(benzoylecgonine)、ブロマゼタム、ブタルビタル、カーベタペンタン(carbetapentane)、カチノン、クロラジアゼオキシド、クロルフェニラミン、コカエチレン、コカイン、コデイン、ジアゼパム、エクゴニン(ecgonine)、エクゴニンメチルエステル(EME)、エフェドリン、フェンタニル、フルニトラゼンパム、ハシッシ(大麻)、ヘロイン、ヒドロコドン(hydrocodone)、ヒドロモルフォン、ケタミン、リドカイン(lidocaine)、ロラゼパム、リゼルグ酸ジエチルアミド(LSD)、リゼルグ酸、N−メチル−1−3(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−ブタンアミン(MBDB)、3,4−メチレンジオキシアンフェタミン(MDA)、DL−3,4−メチレンジオキシエチルアンフェタミン(MDEA)、メチレンジオキシメタアンフェタミン(MDMA)、マリファナ、メスカリン(mescaline)、メタドン、メタアンフェタミン、メタキアロン(methaqualone)、メタカチノン、モルヒネ、ノスカピン、オピューム(opium)、オキサゼパム、オキシコドン、フェンシリリジン(PCP)、ペントバルビタル、フェノバルビタル、プロカイン、ピロシビン(psilocybin)、セコバルビタル、テマゼパム、THC、THC−COOH、トリアゾラム、医薬およびそれらの組合せが挙げられる。
【0021】
アミドイオン化剤が有用な化学兵器剤はそれらに限定されないが、アミトン(VG)、アントラックス(anthrax)、クロロピクリン(chloropicrin)、エチルN,N−ジメチルホスホラミコシアミデード(Tabun)、イソプロピルメチルホスホノフルオリデート(Sarin)、ピナコリルメチルホスホンフルオリデート(Soman)、エチル−イソプロピルエステル(GE)、エチル−、S−(2−(ジエチルアミノ)エチル)O−エチルエステル(VE)、ホスホンオチオ酸、メチル−、S−(2−(ジエチルアミノ)エチル)O−エチルエステル(VM)、マスタード−T混合物、窒素マスタード1、窒素マスタード2、窒素マスタード3、フェニルジクロロアルシン、ホスゲンオキシム、セスキマスタード、アダムサイト、アフラトキシン、ブツリヌストキシン、リシン(ricin)、セキシトキシン(saxitoxin)、トリコテセン(trichothecene)マイコトキシン(mycotoxin)、メチルホスホノチオ酸S−(2−ビス(1−メチルエチル)アミノ)エチル)O−エチルエステル(VX)、シクロヘキシルメチルホスホノフルオリデート(GF)、およびそれらの組合せが挙げられる。
【0022】
アナライトイオンの検出は適当な手段、例えばIMS装置を用いて達成される。基礎的なデザインおよびイオン移動スペクトロメータの操作は例えばイオン移動スペクトロメトリー(G.エイスマン(Eicemal)およびZ.カルパス(Karpas)、CRCプレス、ボカラトン、フロリダ、1994年)に記載されている。イオンはそれらのイオン移動に従ってIMSドリフト領域中で分離され、それがイオンの本質的性質である。検出が例えばコレクターでの誘導電流をモニターすることによって起こり、それによりイオンがコレクターに到達するのに必要な時間の関数として各イオンのサインを作成する。このサインが特定のアナライトを検出ために用いられる。
【0023】
以下の例は例示である。請求項に記載された発明はこの実施例に記載された特定に態様に限定するものと解してはならない。当業者は種々の変更および変性が請求項に記載の精神および範囲から逸脱しない限り、本発明の態様であると解釈される。従って、請求項に記載された発明は請求項の範囲およびそれに類似する範囲内において、本発明の他の態様および変化を包含するものと理解される。
【実施例】
【0024】
実施例1.ニコチンアミドとイソブチルアミドイオン化剤を用いるTATPのIMSサイン
この実施例はイソブチルアミドをイオン化剤として、ニコチンアミドと比べて使用したときのTATPのIMSチャートにおける違いを示す。図1および2は各々イソブチルアミドおよびニコチンアミドを用いたTATPのIMSスペクトルを示す。各イオン化剤で使用されたTATPサンプルを確認的に調製した。プラズマグラムをイオンスキャン500DTイオン移動スペクトロメータ(スミス・ディテクション・インコーポレーテッド)で以下のパラメータ:正のイオン化モード、ドリフトチューブ温度230℃、導入温度250℃、脱離温度245℃で行うことによって得た。イオン化剤はイソブチルアミンであり、ドリフトガスを洗浄し、300cm/分の流量で室温で乾燥させた。走査期間は0.200msシャッター・ゲート・パルス、0.025s分析ディレイおよび8.00s分析期間で24msである。2ステージ分析が1セグメントにつき5共添加スキャンで1分析につき8セグメント/分析および1セグメントにつき20共添加スキャンで1分析につき12セグメントを用いる。
【0025】
ニコチンアミドを比較してイソブチルアミドで得られたプラズマグラムの比較はイソブチルアミドをイオン化剤として用いた時には少なくとも2つのピークが得られるのに対し、ニコチンアミドをイオン化剤として用いた場合には1つのピークが得られることがわかる。TATPをサンプリングする場合には、2つのピークの存在がTATPのより選択的な決定を可能とし、偽りの警告率を減少する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】イオンスキャン(登録商標)500DTイオン移動スペクトロメーター(スミス・ディテクション・インコーポレイテッド)を用いて得られたTATPのプラズマグラムである。装置パラメータ:正イオンモード、ドリフトチューブ温度240℃、導入温度265℃、脱離温度245℃である。イオン化剤はイソブチルアミドで、ドリフトガスはクリーンで、乾燥した空気で流量300cm/分である。走査期間はシャッター・ゲート・パルス0.200ms、0.025s分析遅れおよび8.0s分析期間で24msである。
【図2】イオンスキャン(登録商標)500DTイオン移動スペクトロメーター(スミス・ディテクション・インコーポレイテッド)を用いて得られたTATPのプラズマグラムである。装置パラメータ:正イオンモード、ドリフトチューブ温度250℃、導入温度265℃、脱離温度245℃である。イオン化剤はニコチンアミドで、ドリフトガスはクリーンで、乾燥した空気で流量350cm/分である。走査期間はシャッター・ゲート・パルス0.200ms、0.025s分析遅れおよび8.00s分析期間で24msである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)イオン化領域に1またはそれ以上のアナライト分子を含むサンプルを導入する工程、
(b)イオン化剤を供給する工程であって、該イオン化剤が式
【化1】

(式中、Rは直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボサイクロおよびヘテロサイクルから成る群から選択され、
およびRは独立してH、直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルケニル、アリール、ヘテロアリール、カルボサイクロおよびヘテロサイクルから成る群から選択される。)
であって、該イオン化剤がニコチンアミドでない工程、
(c)反応剤イオンを発生する工程、
(d)反応剤イオンを1またはそれ以上のアナライト分子と相互反応させ、相互反応が1またはそれ以上のアナライトイオンを生成する工程、
(e)1またはそれ以上のアナライトイオンを含むサンプル蒸気をドリフト領域に導入する工程、および
(f)ドリフト領域を通るアナライトイオンのドリフト時間からサンプル中の1またはそれ以上のアナライトイオンの存在を検出する工程、
を包含するイオン移動スペクトロメータ中でアナライトの存在を検出する方法。
【請求項2】
がCアルキルであり、RおよびRがHである請求項1記載の方法。
【請求項3】
アミドがイソブチルアミドである請求項2記載の方法。
【請求項4】
がフェニルまたはアニリン基であり、RおよびRがそれぞれ直鎖または分岐鎖アルキル、直鎖または分岐鎖アルキニル、アリール、ヘテロアリール、カルボサイクロおよびヘテロサイクルから成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項5】
がCHであり、RがCである請求項1記載の方法。
【請求項6】
がフェニルであり、RがC(2n+1)アルキルである請求項1記載の方法。
【請求項7】
単一のアナライトのための1以上のアナライトイオンが生成され、1以上のアナライトイオンの各々が異なるドリフト時間を示す請求項1記載の方法。
【請求項8】
アナライトが爆発物、麻酔剤、生物的ワーフェアー(warfare)剤、毒物および化学ワーフェアー剤から成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項9】
爆発物がヘキサメチレントリパーオキシドジアミン、トリアセトントリパーオキシドおよびそれらの混合物から成る群から選択される請求項8記載の方法。
【請求項10】
爆発物がトリアセトントリパーオキシドである請求項9記載の方法。
【請求項11】
麻酔剤が6−アセチルモルヒネ、アルプラゾラン、アモバルビタル、アンフェタミン、アンチピリン、ベンゾカイン、ベンゾイルエクゴニン、ブロマゼパム、ブタルビタル、カーベタペンタン、カチノン、クロラジアゼポキシド、クロロフェニラミン、コカエチレン、コカイン、コデイン、ジアゼタモ、エクゴニン、エゴグニンメチルエステル(EME)、エフェドリン、フェンタニル、フルニトラセパモム、ハシッシ、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、ケタミン、リドカイン、ロラゼパム、リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)、リセルグ酸、N−メチル−1−3−(3,4−メチレンジオキシオフェニル)−2−ブタナミン(MBTB)、3,4−メチレンジオキシアンフェタミン(MDA)、DL−3,4−メチレンジオキシエチルアンフェタミン(MDEA)、メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、マリファナ、メスカリン、メタドン、メタンフェタミン、メタンキアロン、メトカチノン、モルヒネ、ノスカピン、オピューム、オキサゼパム、オキシコドン、フェンシクリジン(PCP)、ペントバービタル、フェノバービタル、プロカイン、シロシビン、セコバービタル、テマゼパム、THC、THC−COOH、トリアゾラム、薬剤およびそれらの組合せから成る群から選択される請求項8記載の方法。
【請求項12】
化学ワーフェアー剤および毒物がアミトン(VG)、アントラックス、クロロピクリン、エチルN,N−ジメチルホスホラミコシアニデート(Dadun)、イソプロピルメチルホスホノフルオリデート(Sarin)、ピナコリルメチルホスホンフルオリデート(Soman)、エチル−、イソプロピルエステル(GE)、エチル−、S−(2−(ジエチルアミノ)エチル)O−エチルエステル(VE)、ホスホノチオン酸、メチル−S−(2−(ジエチルアミノ)エチル)O−エチルエステル(VM)、マスタード−T混合物、窒素マスタード1、窒素マスタード2、窒素マスタード3、フェニルジクロロアルシン、ホスゲンオキシム、セスキマスタード、アダムサイト、アフラトキシン、ボツリンヌストキシン、リシン、ザキトキシン、トリコセシンマイコトキシン、メチルホスホノチオ酸S−(2−ビス(1−メチルエチル)アミノ)エチル)O−エチルエステル(VX)、シクロヘキシルメチルホスホノフルオリデート(GF)およびそれらの組合せから成る群から選択される請求項8記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−541038(P2008−541038A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−509542(P2008−509542)
【出願日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003980
【国際公開番号】WO2007/085898
【国際公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【出願人】(507367286)スミス・ディテクション・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】SMITHS DETECTION INC.
【Fターム(参考)】