説明

パーソナルクレンジング組成物

本発明は、アルキルエトキシル化ポリマー、少なくとも1つの発泡性界面活性剤、アクリレート架橋したコポリマー及び粒子状物質並びに発泡性界面活性剤を含む発泡性クレンジング組成物である。これら組成物は、良好な泡立ちを与え、また容易に洗い流される。前記粒子状物質は、洗浄及び剥離を向上させるか、又は損傷及び/又は(and, or)刺激を与えずにコンディショニング効果を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低刺激でしかも皮膚、毛髪などからの洗い流しが良好な、優れた洗浄性を提供する発泡性パーソナルクレンジング組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルクレンジング組成物は、世界中の大勢の男女いずれにとっても日常的な衛生管理の重要な要素である。とはいえ、ある種のクレンザー類、特に顔用クレンザー類は、皮膚及び毛髪から皮脂及び汚れを取り除くのに有能であるが、皮膚刺激の形態の損傷を引き起こしたり、又はその洗浄される前記表面に損傷を与えることがあると思われている。
【0003】
配合者らは、擦り洗いによって生じる前記刺激及び損傷を低減すると同時に、製剤の洗浄能力を低下させないことを求められている。十分な洗浄作用及び/又は剥離を維持するために、かかる製剤は多くの場合、刺激のきつい界面活性剤類の代わりにビーズやカプセル封入された材料などの微粒子を包含する。さらに、洗浄(cleansing)に加えて、配合者らは、損傷及び刺激を最小限にしながら、毛髪及び皮膚の状態を整えることも求められている。このことを達成するために、配合者らは、粒子及び/又は(and, or)油類もしくはペトロラタムなどの物質の液滴を懸濁してコンディショニング効果を提供する。微粒子類及び油類の液滴類(oils droplets)は、しかしながら、これら組成物の販売時の包装内で(上方又は下方へ)移動するのをできるだけ少なくするために前記組成物中に懸濁されなければならない。このことは、濃厚な非発泡性組成物では大抵容易に達成されるが、消費者は、多くの場合、それらの拡散及び洗い流し特徴のために、発泡性製品を望み、それと同時にさらには低刺激性の界面活性剤系であることも望んでいる。
【0004】
これらの種類の製剤中へのビーズやカプセルなどの微粒子及び/又は(and, or)物質の液滴の懸濁は、懸濁ポリマーの使用によってしばしば達成される。この目的のための当該分野で既知の懸濁ポリマーとしては、アクリレート架橋した酸性コポリマー類が挙げられる。このような材料は、多数の供給元によって製造及び販売されており、例えば、ノベオン(商標)社(Noveon(Trademark), Inc.)が挙げられる。ノベオン社(Noveon)のセールス用文献には、わずかな量のポリオール(グリセリン又はポリエチレングリコールなど)の添加が、ポリマーの凝集のためにゲル組成物に付随する「粒状性」を低下させるのに役立つことがあり、及び/又は(and, or)組成上の後中和工程が塩の形成をもたらすことがあると開示されている;「パーソナルケア用ポリマー、カーボポールEDT(登録商標)樹脂類:製剤情報(Polymer For Personal Care, Carbopol EDT(Registered Trademark) Resins: Formulation Tips)」、1994年3月を参照のこと。
【0005】
ノベオン(Noveon)(商標)社で規定された効果にもかかわらず、このような懸濁剤のクレンジング組成物中での使用は、皮膚及び毛髪からクレンザーを洗い流すというユーザーの認識に影響を及ぼすこともある。包括的な消費者調査によれば、クレンザー組成物中にこれら懸濁ポリマーを用いる場合、消費者は、組成物の泡立ちが乏しい、及び/又は(and, or)洗い流しが容易でないという認識を持ちつづけていることに留意する。事実、これら組成物が泥のように感じる、及び/又は(and, or)使用後に洗い流すのが容易ではないという印象を消費者が持ち続けているのは珍しいことではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
消費者を満足させるには界面活性剤類の組み合わせが重要であることもまた留意されている。消費者は、十分で豊かな泡立ちをもたらす界面活性剤系が皮膚に対して低刺激性であることも十分に理解している。高濃度の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤類は、アニオン性界面活性剤に比べて、低刺激性を構築するための鍵である。高濃度の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤類は、しかしながら、ポリマー懸濁系の懸濁能力に悪影響を及ぼす高濃度の塩を通常はもたらす。かかる材料を含まない限り、これら組成物の多くは商業的には実現不可能である。したがって、十分な泡立ちを与えると同時に毛髪及び皮膚から容易に洗い流せるクレンジング又は擦り洗いコンディショニング組成物を消費者は望んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アルキルエトキシル化ポリマー、少なくとも1の発泡性界面活性剤、アクリレート架橋したコポリマー及び粒子状物質を含む発泡性クレンジング組成物である。これら組成物は、良好な泡立ちを与え、また洗い流しが容易である。粒子状物質は、洗浄及び剥離を向上させるのみならず、損傷又は刺激を与えずにコンディショニング効果を提供する。
【0008】
本明細書に開示する割合は全て、特に断りのない限り、組成物中に見出される前記指定材料自体の重量を基準とするものであり、したがって、例えば原材料に見出されるキャリア類、不純物類及び副産物類に関する重量は除く。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
アルキルエトキシル化ポリマー類
本発明の組成物は、ジアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマー、及びトリアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマー、並びにジアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマーとトリアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマーとの組み合わせから成る群より選択されるアルキルエトキシル化ポリマー類を含む。あるいは、モノアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマー、ジアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマー、トリアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマー、テトラアルキル置換アルキルエトキシル化ポリマー、及びこれらの置換アルキルエトキシル化ポリマー類の全ての組み合わせ。アルキル基は、飽和又は不飽和、分枝又は直鎖であることができ、また炭素原子約12個〜炭素原子約50個を含有することができる。エチレンオキシドのモル数は約20を超え(greater than about greater than about 20)、あるいは約40を超える。これらポリマーは、組成物の約0.2重量%〜約1.0重量%、あるいは約0.1重量%〜約2.0重量%、あるいは約0.05重量%〜約5.0重量%の濃度である。
【0010】
アルキルエトキシル化ポリマーのアルキル置換には、前記ポリマーのモノアルキル、ジアルキル、トリアルキル及びテトラアルキル置換並びにこれらの組み合わせが包含される。モノアルキル置換ポリマーの例としては、ユニケマ社(Uniqema Inc.)からブリッジ(Brij)700(登録商標)として入手可能なステアレス−100、ニュー・フェーズ・テクノロジーズ社(New Phase Technologies, Inc.)から入手できるパーフォーマトックス(Performathox)480(登録商標)及び490(登録商標)として入手可能なパレス(Pareth)アルコールが挙げられる。ジアルキル置換ポリマーとしては、グルタメート(Glutamate)DOE−120(登録商標)及びグルカメート(Glucamate)DOE−120(登録商標)としていずれもケムロン社(Chemron Corporation)から入手可能なPEG120メチルグルコースジオレエートが挙げられる。トリアルキル置換ポリマーとしては、グルカメート(Glucamate)LT(登録商標)としてケムロン社(Chemron Corporation)から入手可能なPEG120メチルグルコーストリオレエートが挙げられる。テトラアルキル置換ポリマーとしては、クロシックス(Crothix)(登録商標)としてクローダ社(Croda Corporation)から入手可能なPEG150ペンタエリスリチルテトラステアレートが挙げられる。本発明において一般的な置換は、前記ポリマーのジアルキル置換、トリアルキル置換又はテトラアルキル置換及びこれらの組み合わせである。さらにより一般的なのは、前記ポリマーのジアルキル置換、トリアルキル置換及びこれらの組み合わせである。
【0011】
架橋したコポリマー類
本発明の組成物は、架橋した酸性コポリマー類、架橋した無水マレイン酸コポリマー類及びこれらの組み合わせから成る群より選択される、架橋したコポリマー類を包含する。
【0012】
本発明の架橋したコポリマー類は、シャンプー類、ローション類及びクリーム類などの組成物又は水性電解質を含む環境を有する他の製品を濃厚化してそれらの中に美容薬剤(cosmetic agents)を懸濁するのに典型的に使用されるものである。架橋したコポリマー類は、本発明では、組成物の約1重量%〜約2重量%、あるいは約0.5重量%〜約3重量%、あるいは約0.1重量%〜約5重量%の濃度で存在する。
【0013】
本発明における架橋した酸性コポリマー類には、アルキル置換された酸性コポリマー類が包含される。アルキル置換されたコポリマー類の1種としては、不飽和カルボン酸、疎水性モノマー、疎水性連鎖移動剤、架橋剤、立体安定剤類及びこれらの組み合わせから成る群より選択される架橋したコポリマーを含有するレオロジー変性コポリマーが挙げられる。ノベオン(Noveon)(商標)社製のカーボポール(Carbopol)EDT2020(商標)がこの懸濁剤の一例である。このような懸濁剤類に関する詳細は、U.S.6,433,061、マーチャント(Marchant)ら、2002年8月13日に見出される。
【0014】
コポリマー類の別の部類としては、US6,635,702に記載の実質的に架橋したアルカリ膨潤性アクリレートコポリマーが挙げられる。ノベオン(Noveon)(商標)社製のカーボポール・アクア(Carbopol Aqua)SF−1(商標)はこの種の懸濁剤の一例である。本明細書で有用な市販のコポリマー類の別の部類としては、C10〜30アルキルアクリレートと、1つ以上のアクリル酸モノマーもしくはメタクリル酸モノマー、又はこれらの短鎖(すなわち、C1〜4アルコール)エステル類のうち1つとのコポリマーが挙げられ、ここでその架橋剤は、スクロース又はペンタエリスリトール(pentaerytritol)のアリルエーテルである。これらのコポリマー類は、アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー類として知られ、カーボポール(Carbopol)(登録商標)1342、ペムレン(Pemulen)(登録商標)TR−1、及びペムレン(Pemulen)(登録商標)TR−2としてノベオン(Noveon)(商標)社から市販されている。さらに別の部類のコポリマー類としては、3V社(3V, Inc.)からスタビレン(Stabylen)(登録商標)30として市販されている、アクリレート/ビニルアルキルクロスポリマー類の説明に分類されるポリマー類が挙げられる。
【0015】
架橋した無水マレイン酸コポリマー類としては、架橋したC1〜C10アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー類が挙げられる。ISP社(ISP Corporation)製のスタビリーズ(Stabileze)QM(商標)はこの種の材料の一例である。有効であるために、このコポリマーの無水マレイン酸セグメントは、前記コポリマーがアニオン性となるために少なくとも部分的に中和されている必要がある。
【0016】
特に有用なのは、架橋したアルキル置換酸性コポリマー類及びアルカリ膨潤性アクリレートコポリマー類を包含する架橋したクロスコポリマー類である。
【0017】
ノベオン社(Noveon)の技術データシート第244号に記載されているように、前記処方の懸濁能力は降伏値の測定によって近似され得る。1つの方法は、ブルックフィールド(Brookfield)降伏値外挿法である。ブルックフィールド降伏値(本明細書中、BYV)は、以下の式で計算される:
【0018】
【数1】

ここで、η1及びη2は試料の見かけの粘度であって、それぞれ、スピンドル速度0.05rad/s(0.5rpm)及び0.1rad/s(1.0rpm)で測定される。
【0019】
2rad/s(20RPM)において約5Pa・s(5,000cP)〜約25Pa・s(25,000cP)の粘度を有する組成物に関するBYVを決定するために、RV2及びRV3スピンドルを具備するブルックフィールド(Brookfield)粘度計を用いる。当業者には既知のように、このような組成物のBYVは、材料を前記組成物中に上手く懸濁させるために、ストークスの法則で表されるように、懸濁される材料の粒径と分散した相と連続相の密度差との関係に応じて変化する。本発明において、BYVは約150dyn/cm2を超え、あるいは約100dyn/cm2を超え、あるいは約75dyn/cm2を超え、またあるいは約50dyn/cm2を超える。
【0020】
粒子状物質
本発明で使用するための粒子状物質は、一般的には、2つのグループのうちの一方に一般には属することができる。これらグループは、(1)洗浄(cleaning)剤又は剥離剤及び(2)コンディショニング剤を包含する。
【0021】
粒子状クレンジング剤又は剥離剤は、無機、有機、天然及び合成起源に由来するものを包含する、多岐にわたる材料から導くことができる。
【0022】
本発明の粒子状クレンジング剤又は剥離剤は、典型的に組成物の約1重量%〜約5重量%、あるいは約0.5重量%〜約15重量%、あるいは約0.1重量%〜約30重量%を構成する。これら材料の非限定的な例としては、アーモンドミール、アルミナ、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、アンズシード粉末、アタパルジャイト、大麦粉、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、セルロース、白亜、キチン、粘土、トウモロコシの穂軸穀分、トウモロコシの穂軸粉末、コーンフラワー、コーンミール、コーンスターチ、珪藻土、リン酸二カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、フラー土、水酸化ケイ素、ヒドロキシアパタイト、酸化鉄、ホホバシード粉末、カオリン、ヘチマ、三ケイ酸マグネシウム、雲母、微結晶セルロース、モンモリロナイト、オーツ麦のふすま、燕麦粉、オートミール、モモの種粉末、ペカンの殻粉末、ポリブチレン、ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリメチルスチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、テフロン(teflon)(すなわち、ポリテトラフルオロエチレン)、ポリハロゲン化オレフィン類、軽石、米ぬか(pumice rice bran)、ライ麦粉、絹雲母、シリカ、絹、重炭酸ナトリウム、ケイアルミン酸ナトリウム、大豆粉、合成ヘクトライト(soy flour synthetic hectorite)、タルク、酸化錫、二酸化チタン、リン酸三カルシウム、クルミの殻粉末、小麦ふすま、小麦粉、小麦デンプン、ケイ酸ジルコニウム、及びこれらの混合物から成る群より選択されるものが挙げられる。さらにまた、ポリエチレン/ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレン/プロピレン/イソブチレンコポリマー、ポリエチレン/スチレンコポリマー及びこれらの混合物などの混合ポリマー類(例えば、コポリマー、ターポリマー等)から作られた粒子も有用である。典型的に、前記ポリマー粒子及び混合ポリマー粒子は、不純物などを破壊するために酸化プロセスによって処理される。前記ポリマー粒子及び混合ポリマー粒子はまた、任意に、様々な一般的な架橋剤で架橋することもでき、その(架橋剤の)非限定的な例としては、ブタジエン、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、スクロースのアリルエーテル類、ペンタエリスリトールのアリルエーテル類、及びこれらの混合物が挙げられる。有用な粒子の他の例としては、パラフィン類、カルナバ蝋、オゼケライト蝋(ozekerite wax)、キャンデリラ蝋(candellila wax)、尿素ホルムアルデヒド樹脂類などのようなろう類及び樹脂類が挙げられる。かかるろう類及び樹脂類を本明細書で使用する場合、これら材料は、周囲温度及び皮膚温度において固体であることが重要である。
【0023】
好ましい非水溶性の粒子状物質のうち、本明細書で有用なのは合成ポリマー粒子類及び油類である。本発明において有用な合成ポリマー粒子類は、ポリブチレン、ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリメチルスチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、テフロン(teflon)、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
【0024】
本明細書で使用するのに好適な油には、約12.5(cal/cm3)未満、好ましくは約11.5(cal/cm3)未満の全体的な溶解度パラメーターを有するいかなる天然及び合成材料もが包含される。
【0025】
「全体的な溶解度パラメーター」とは、油混合物の全体的な溶解度パラメーターを約12.5(cal/cm3)未満まで下げるために他の油とブレンドする場合、12.5(cal/cm3)よりも高い溶解度パラメーターを持つ油を使用することが可能であることを意味する。例えば、少量のジエチレングリコール(溶解度パラメーター(sol par)=13.61)は、12.5cal/cm3未満の溶解度パラメーターを有する混合物を作るために、ラノリン油(溶解度パラメーター=7.3)及び共溶解剤とブレンドすることができる。
【0026】
本明細書に記載される油類についての溶解度パラメーターは、物質の相対極性を確立するための化学分野で周知の方法によって決定される。溶解度パラメーター及びそれらを決定するための手段の説明は、C.D.ボーン(C.D.Vaughn)の「製品、包装、浸透及び保存における溶解性効果(Solubility Effects in Product, Package, Penetration and Preservation)」、103 化粧品類及びトイレタリー類(Cosmetics and Toiletries)、47〜69、1988年10月;及びC.D.ボーンの「化粧品製剤における溶解度パラメーターの使用(Using Solubility Parameters in Cosmetics Formulation)」、36 化粧品化学誌(J. Soc. Cosmetic Chemists)、319〜333、1988年9月/10月に記載されている。
【0027】
本発明のコンディショニング粒子状物質は、典型的に、組成物の約2〜15重量%、あるいは約1重量%〜約20重量%、あるいは約0.5重量%〜約30重量%、またあるいは約0.1重量%〜約50重量%を構成する。これら油類としては、限定されないが、炭化水素油類及びろう類、シリコーン類、脂肪酸誘導体類、コレステロール、コレステロール誘導体類、ジグリセリド類、トリグリセリド類、植物油類、植物油誘導体類、アセトグリセリドエステル類、アルキルエステル類、アルケニルエステル類、ラノリン及びその誘導体類、ワックスエステル類、蜜蝋誘導体類、ステロール類及びリン脂質類、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0028】
本明細書に用いるのに好適な炭化水素油類及びろう類の非限定例としては、ペトロラタム、鉱油、微晶性ろう類、ポリアルケン類、パラフィン類、ケラシン、オゾケライト、ポリエチレン、ペルヒドロスクアレン、ポリαオレフィン類、水素添加ポリイソブテン類及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0029】
本明細書で用いるのに好適なシリコーン油類の非限定例としては、ジメチコンコポリオール、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、混合C1〜C30アルキルポリシロキサン類、フェニルジメチコン、ジメチコノール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。ジメチコン、ジメチコノール、混合C1〜C30アルキルポリシロキサン、及びこれらの組み合わせから選択される不揮発性シリコーン類が好ましい。本明細書で有用なシリコーン油類の非限定例は、米国特許第5,011,681号(チオッティ(Ciotti)ら)に記載されている。
【0030】
本明細書で用いるのに好適なジグリセリド類及びトリグリセリド類の非限定例としては、ヒマシ油、大豆油、マレアート化大豆油のような誘導体化した大豆油、ベニバナ油、綿実油、コーン油、クルミ油、ピーナッツ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油及びゴマ油、植物油、ヒマワリ種子油、並びに植物油誘導体;ココヤシ油及び誘導体化したココヤシ油、綿実油及び誘導体化した綿実油、ホホバ油、カカオバター、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。加えて、半硬化又は完全に硬化した上記油類のいずれかもまた好適である。
【0031】
本明細書で用いるのに好適なアセトグリセリドエステル類の非限定例としては、アセチル化モノグリセリド類が挙げられる。
【0032】
本明細書で用いるのに好適なアルキルエステル類の非限定例としては、脂肪酸のイソプロピルエステル類、及び長鎖脂肪酸の長鎖エステル類、例えば、SEFA(脂肪酸のスクロースエステル類)が挙げられる。ラウリルピロリドンカルボン酸、ペンタエリスリトールエステル類、芳香族モノ、ジ又はトリエステル類、及びリシノレイン酸セチルは、それらの非限定例として、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、リシノレイン酸セチル及びリシノレイン酸ステアリルを包含する。他の例は、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ジヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、イソノナン酸アシル 乳酸ラウリル(acyl isononanoate lauryl lactate)、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、及びこれらの組み合わせである。
【0033】
本明細書で用いるのに好適なアルケニルエステル類の非限定例としては、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0034】
本明細書で用いるのに好適なラノリン及びラノリン誘導体類の非限定例としては、ラノリン、ラノリン油、ラノリンろう、ラノリンアルコール類、ラノリン脂肪酸類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、アセチル化ラノリン、アセチル化ラノリンアルコール類、リノール酸ラノリンアルコールエステル、リシノレイン酸ラノリンアルコールエステル、ヒドロキシル化ラノリン、水素添加ラノリン及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0035】
さらに他の好適な油類としては、ミルクトリグリセリド類(例えば、ヒドロキシル化ミルクグリセリド)及びポリオール脂肪酸ポリエステル類が挙げられる。
【0036】
さらに他の好適な油類としては、ワックスエステル類が挙げられ、その非限定例としては、蜜蝋及び蜜蝋誘導体類、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル及びこれらの組み合わせが挙げられる。また、カルナウバ蝋及びキャンデリラ蝋のような植物性ろう類;コレステロール、コレステロール脂肪酸エステル類のようなステロール類;並びにレシチン及び誘導体のようなリン脂質類、スフィンゴ脂質類、セラミド類、スフィンゴ糖脂質類、並びにこれらの組み合わせも有用である。
【0037】
本発明において有用なコンディショニング剤は、皮膚軟化剤油類の液滴、スキンケア活性物質類、ビタミン類、カプセル類及びこれらの混合物から成る群より選択される。カプセル類は、一般にはゼラチン、寒天又は非水溶性ポリマー類から作られ、皮膚軟化剤油類、ビタミン類、着色顔料、並びに以下に記載する毛髪及び皮膚活性物質のような追加的な成分を含有していてよい。これらカプセル類の粒径は約5〜約3000μmの範囲である。
【0038】
発泡性界面活性剤類
本発明の物品はまた、1以上の発泡性界面活性剤類も含む。発泡性界面活性剤は、本明細書では、水と混合されて機械的に攪拌されたときに泡又は泡立ちを生成する界面活性剤と定義される。好ましくは、これらの界面活性剤又は界面活性剤の組み合わせは、低刺激性であるべきであり、これは、これらの界面活性剤が、十分なクレンジング効果又は洗浄効果を提供するが、皮膚又は毛髪を過度に乾燥させず、さらに上述の発泡基準をも満たすことを意味する。
【0039】
本明細書では多種多様な発泡性界面活性剤が有用であって、アニオン性発泡性界面活性剤、非イオン性発泡性界面活性剤、両性発泡性界面活性剤及びこれらの混合物から成る群より選択されるものが包含される。一般に、発泡性界面活性剤はかなり水溶性である。組成物中で使用する場合、発泡性界面活性剤の少なくとも約4%が約10を超えるHLB値を有する。かかる界面活性剤の例は、米国特許第5,624,666号(コッフィンダッファー(Coffindaffer)ら、1997年4月29日発行)に見出される(found in and)。また、カチオン性界面活性剤も、必要な発泡性界面活性剤の全体的な泡立ち特性に悪影響を与えないのであれば、任意成分として使用することができる。
【0040】
これら界面活性剤の濃度は、組成物の約10重量%〜約20重量%、あるいは約6重量%〜約25重量%、またあるいは約4重量%〜約30重量%である。皮膚刺激の問題を回避するために、組成物は、アニオン性界面活性剤と両性及び/又は双性イオン性界面活性剤との割合を組成物の重量を基準として約1.1:1〜約1:1.5、あるいは約1.25:1〜約1:2、あるいは約1.5:1〜約1:3とする必要がある。
【0041】
本発明の組成物に有用なアニオン性発泡性界面活性剤は、マカッチャン(McCutcheon)の「洗剤及び乳化剤(Detergents and Emulsifiers)」、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング社(Allured Publishing Corporation)発行;マカッチャンの「機能材料(Functional Materials)」、北米版(1992年);及び米国特許第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行)に開示されている。多種多様なアニオン性発泡性界面活性剤が本明細書では有用である。アニオン性発泡性界面活性剤の非限定例には、サルコシネート類、スルフェート類、スルホネート類、イセチオネート類、タウレート類、ホスフェート類、ラクチレート類、グルタメート類、及びこれらの混合物から成る群より選択されるものが包含される。イセチオネート類の中では、アルコイルイセチオネート類が好ましく、サルフェート類の中では、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートが好ましい。アルコイルイセチオネート類は、典型的には、式RCO−OCH2CH2SO3Mを有し、ここで、Rは、炭素原子数約10〜約30、好ましくは炭素原子数20未満、最も好ましくは炭素原子数18未満の分枝もしくは直鎖のアルキルもしくはアルケニルであり、並びにMは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム及びトリエタノールアミンなどの水溶性カチオンである。これらのイセチオネート類の非限定的な例としては、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム及びこれらの混合物から成る群より選択されるアルコイルイセチオネート類が挙げられる。
【0042】
アルキルスルフェート及びアルキルエーテルスルフェートは典型的にはそれぞれの式、ROSO3M及びRO(C24O)xSO3Mを有し、式中、Rは炭素原子数約10〜約30、好ましくは炭素原子数20未満、最も好ましくは炭素原子数18未満の分枝又は直鎖のアルキル又はアルケニルであり、xは約1〜約10であり、並びにMは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム及びトリエタノールアミンなどの水溶性カチオンである。別の好適な部類のアニオン性界面活性剤は、次の一般式の有機硫酸反応生成物の水溶性塩である:
R1−−SO3−−M
式中、R1は炭素原子数が約8〜約24、好ましくは約10〜約16の直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルから成る群より選択され、及びMはカチオンである。さらにその他のアニオン性合成界面活性剤としては、スクシナメート類、炭素原子数約12〜約24のオレフィンスルホネート類、及びβ−アルキルオキシアルカンスルホネート類として指定される部類が挙げられる。これら物質の例は、ラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸アンモニウムである。
【0043】
本明細書で有用なその他のアニオン性物質は、通常は炭素原子数が約8〜約24、好ましくは炭素原子数が約10〜約20の脂肪酸の石鹸類(すなわち、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩又はカリウム塩)である。石鹸を製造する際に使用される前記脂肪酸は、例えば、植物由来又は動物由来のグリセリド(例えば、パーム油、ココナッツ油、大豆油、ヒマシ油、タロー、ラードなど)のような天然源から得ることができる。前記脂肪酸はまた、合成的に調製することもできる。石鹸類については、上記で引用した(cited above)米国特許第4,557,853号により詳細に記載されている。
【0044】
その他のアニオン性物質としては、モノアルキルホスフェート塩、ジアルキルホスフェート塩、及びトリアルキルホスフェート塩のような、ホスフェート類が挙げられる。
【0045】
その他のアニオン性物質としては、式RCON(CH3)CH2CH2CO2Mに相当するアルカノイルサルコシネート類であって、式中、Rが炭素原子数約10〜約20のアルキル又はアルケニルであり、またMがアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)のような水溶性カチオンであるものが挙げられ、そのうち好ましい例は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸アンモニウム、及びミリストイルサルコシン酸ナトリウムである。サルコシネートのTEA塩類も有用である。
【0046】
2−アミノエタンスルホン酸としても知られるタウリンをベースとするタウレート類も有用である。C8〜C16の炭素鎖を有するタウレート類が特に有用である。タウレート類の例としては、N−アルキルタウリン類、例えばその全体が本明細書に参考として組み込まれる米国特許第2,658,072号の教示にしたがって、ドデシルアミンをイセチオン酸ナトリウムと反応させることによって調製されるものが挙げられる。更なる非限定例としては、ラウロイルメチルタウレート、ミリストイルメチルタウレート及びココイルメチルタウレートのアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)塩類が挙げられる。
【0047】
ラクチレート類も有用であり、C8〜C16の炭素鎖を有するものが特に有用である。ラクチレート類の非限定例としては、ラウロイルラクチレート、ココイルラクチレート、ラウロイルラクチレート及びカプロイルラクチレートのアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)塩類が挙げられる。
【0048】
アニオン性界面活性剤として本明細書で有用なものはまた、グルタメート類であり、特にC8〜C16の炭素鎖を有するものである。グルタメート類の非限定例としては、ラウロイルグルタメート、ミリストイルグルタメート及びココイルグルタメートのアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)塩類が挙げられる。
【0049】
本明細書で有用な好ましいアニオン性発泡性界面活性剤の非限定例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、トリデセス硫酸ナトリウム、セチル硫酸アンモニウム、セチル硫酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイル乳酸ナトリウム、ラウロイル乳酸トリエタノールアミン、カプロイル乳酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリン酸ナトリウム、ココイルメチルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、及びココイルグルタミン酸ナトリウム、並びにこれらの混合物から成る群より選択されるものが挙げられる。
【0050】
本明細書において組成物での使用するのに好適な両性又は双性イオン性洗浄性界面活性剤には、ヘアケア又は他のパーソナルケアクレンジングでの使用に既知のものが挙げられる。そのような両性洗浄性界面活性剤の濃度は、組成物の約1重量%〜約10重量%、あるいは約0.5重量%〜約20重量%である。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号(ボリック・ジュニア(Bolich Jr.)ら)及び同第5,106,609号(ボリック・ジュニアら)に記載されている。
【0051】
本組成物に用いるのに好適な両性洗浄性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族二級及び三級アミン類の誘導体として広く記述される界面活性剤であって、その脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基のうち1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、またあるものがカルボキシ基、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートのようなアニオン性水溶性基を含有する界面活性剤を包含する。本発明に用いられるのに好ましい両性洗浄性界面活性剤は、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
【0052】
市販の両性界面活性剤としては、商標名・ミラノール(Miranol)C2M 濃厚N.P.、ミラノール(Miranol)C2M 濃厚O.P.、ミラノール(Miranol)C2M SF、ミラノール(Miranol)CM スペシャル(Special)、ミラノール・ウルトラ(Miranol Ultra)(ローディア社(Rhodia, Inc.));アルカテリック(Alkateric)2CIB(アルカリル・ケミカルズ社(Alkaril Chemicals));アンホタージ(Amphoterge)W−2(ロンザ社(Lonza, Inc.));モナテリック(Monateric)CDX−38、モナテリック(Monateric)CSH−32(モナ・インダストリーズ社(Mona Industries));リウォテリック(Rewoteric)AM−2C(リウォ・ケミカル・グループ社(Rewo Chemical Group));並びにスケアコテリック(Schercoteric)MS−2(スケア・ケミカルズ社(Scher Chemicals))として販売されているものが挙げられる。
【0053】
本明細書で使用するのに好適な双性イオン性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族第四級アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記述される界面活性剤類であって、その脂肪族ラジカルが直鎖もしくは分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基のうちの1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、またあるものがアニオン性基、例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェートもしくはホスホネートを含有する界面活性剤が挙げられる。好ましい双性イオン性洗浄性界面活性剤は、ベタイン類及びスルホベタイン類、例えばココアミドプロピルベタイン及びココアミドプロピルヒドロキシスルタインである。
【0054】
本発明の組成物に使用される非イオン性発泡性界面活性剤は、マカッチャン(McCutcheon)の「洗剤及び乳化剤(Detergents and Emulsifiers)」、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング社(allured Publishing Corporation)出版;及びマカッチャンの「機能材料(Functional Materials)」、北米版(1992年)に開示されており、これら両文献のすべてを本明細書に参照として組み込む。本明細書で有用な非イオン性発泡性界面活性剤としては、アルキルグルコシド類、アルキルポリグルコシド類、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド類、アルコキシル化脂肪酸エステル類、発泡性スクロースエステル類、アミンオキシド類、及びこれらの混合物から成る群より選択されるものが挙げられる。
【0055】
アルキルグルコシド類及びアルキルポリグルコシド類は本明細書において有用であり、長鎖アルコール類、例えばC8〜30アルコール類と、糖類もしくはデンプン類又は糖もしくはデンプンのポリマー類との縮合物、すなわちグリコシド類又はポリグリコシド類として広く定義されることができる。これらの化合物は式(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース及びガラクトース等の糖部分であり、nは約1〜約1000の整数であり、並びにRはC8〜30アルキル基である。アルキル基を誘導することができる長鎖アルコール類の例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、及びオレイルアルコールらが挙げられる。これらの界面活性剤の好ましい例としては、Sがグルコース部分であり、RがC8〜20アルキル基であり、及びnが約1〜約9の整数であるものが挙げられる。これらの界面活性剤の市販例としては、デシルポリグルコシド(ヘンケル(Henkel)からAPG325CSとして入手可能)、並びにラウリルポリグルコシド(ヘンケル(Henkel)からAPG600CS及び625CSとして入手可能)が挙げられる。スクロースエステル界面活性剤、例えばスクロースココエート及びスクロースラウレートも有用である。
【0056】
他の有用な非イオン性界面活性剤としては、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられ、そのより詳細な例としては、以下の構造式に対応するグルコサミド類が挙げられる:
【0057】
【化1】

式中:R1は、H、C1〜C4アルキル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、好ましくはC1〜C4アルキル、より好ましくはメチル又はエチル、最も好ましくはメチルであり;R2はC5〜C31アルキル又はアルケニル、好ましくはC7〜C19アルキル又はアルケニル、より好ましくはC9〜C17アルキル又はアルケニル、最も好ましくはC11〜C15アルキル又はアルケニルであり;並びにZは、鎖に直接結合した少なくとも3つのヒドロキシルを有する線状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分、又はそれらのアルコキシル化(好ましくはエトキシル化又はプロポキシル化)誘導体である。Zは、好ましくはグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース、及びこれらの混合物からなる群より選択される糖部分である。上記の構造に相当するとりわけ好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミド(すなわち、式中、R2CO−部分がヤシ油脂肪酸類から誘導されるもの)である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミド類を含有する組成物の製造方法は、例えば、以下の公報に開示されている:英国特許明細書809,060号(トーマス・ヘドリー社(Thomas Hedley & Co.,Ltd.)、1959年2月18日発行);米国特許第2,965,576号(E.R.ウィルソン(E.R.Wilson)、1960年12月20日発行);米国特許第2,703,798号(A.M.シュワルツ(A.M.Schwartz)、1955年3月8日発行);及び米国特許第1,985,424号(ピゴット(Piggott)、1934年12月25日発行);これら公報の全体を参考として本明細書に組む。
【0058】
非イオン性界面活性剤の他の例としては、アミンオキシド類が挙げられる。アミンオキシド類は、一般式R123NOに相当し、式中、R1は約8〜約18個の炭素原子、0〜約10個のエチレンオキシド部分及び0〜約1個のグリセリル部分を有するアルキル、アルケニル又はモノヒドロキシアルキルラジカルを含有し、またR2及びR3は、約1〜約3個の炭素原子及び0〜約1個のヒドロキシ基を含有するもの、例えばメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピルラジカルである。本発明で使用するのに好適なアミンオキシド類の例としては、ジメチル−ドデシルアミンオキシド、オレイルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、ジメチルオクチルアミンオキシド、ジメチル−デシルアミンオキシド、ジメチル−テトラデシルアミンオキシド、3,6,9−トリオキサヘプタデシルジエチルアミンオキシド、ジ(2−ヒドロキシエチル)−テトラデシルアミンオキシド、2−ドデコキシエチルジメチルアミンオキシド、3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(3−ヒドロキシプロピル)アミンオキシド、ジメチルヘキサデシルアミンオキシドが挙げられる。
【0059】
本明細書で用いるのに好ましい非イオン性界面活性剤の非限定例は、C8〜C18グルコースアミド類、C8〜C18アルキルポリグルコシド、スクロースココエート、スクロースラウレート、ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、及びこれらの混合物から成る群より選択されるものである。
【0060】
本明細書で使用するための好ましい発泡性界面活性剤は、次の通りである:アニオン性発泡性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸アンモニウム、トリデセス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシン酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウロイル乳酸ナトリウム、ラウロイル乳酸トリエタノールアミン、及びこれらの混合物から成る群より選択され;非イオン性発泡性界面活性剤は、ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、デシルポリグルコース、ラウリルポリグルコース、スクロースココエート、C12〜14グルコサミド類、スクロースラウレート、及びこれらの混合物から成る群より選択され;並びに両性発泡性界面活性剤は、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、セチルジメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
【0061】
泡体積試験
平均泡体積は、泡体積試験によって決定される測定値である。この試験は、本明細書に記載の物品によって生成される泡/フォームの体積の一貫した測定値を提供する。泡体積試験の手順は、次のように説明される:
(1)試験前に、試験される製品を用いて手全体を洗う。この工程により、測定の精度に影響を及ぼすかもしれないあらゆる汚れを除去する;
(2)手をタオルで拭く;
(3)注射器によって組成物1ccを手のひらに分配する;
(4)手に水(約8〜10グレイン/3.78L(ガロン)の中庸な硬度)2ccを加えて、手を円を描くように両手を5回(極めて自然に)擦り合わせる;
(5)両手を手繰るように3回動かして、生成した泡を保持するのに十分に大きなメスシリンダー又はビーカーの中に生成した泡を回収する;
(6)プラスチック製のスパチュラで泡を平らにして、体積を測定する;そして
(7)組成物の平均泡体積を導き出すために、組成物それぞれについて合計3回ずつ試験を行う;各試料で測定した泡体積を加算し、それを3で割ることによって平均泡体積を算出する。
【0062】
本発明の組成物は、好ましくは、ある濃度の発泡性界面活性剤を含み、前記組成物の平均泡体積は、約15mL以上、あるいは約20mL以上、さらにより好ましくは約30mL以上である。
【0063】
追加成分
本発明の組成物は、本発明の利益について許容し難い程の変更をしないという条件で、従来の製品種に使用される皮膚及び毛髪ケア活性物質を包含する多種多様な成分を含有することができる。さらに、組成物中に組み込まれる場合、これら成分は、正常な判断に沿って、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを示すことなく、ヒトのケラチン組織に接触させて用いるのに好適でなければならない。「国際化粧品成分辞典及び便覧(The International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)」、第10版(2004年)には、スキンケア業界で通常使用される多種多様の非限定的な化粧品及び医薬品の成分が記載されており、それらは本発明の組成物に用いるのに好適である。これら及び同様の成分分類の例としては以下のものが挙げられる:研磨剤、吸収剤、美容的構成成分、例えば、芳香剤、顔料、着色料/着色剤、精油、皮膚感覚剤、収れん剤など(例えば、丁子油、メンソール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、メンチルラクテート、ウィッチヘーゼル留出物)、抗ニキビ剤(例えば、サリチル酸)、シワ取り剤、抗炎症剤、萎縮防止剤、固化防止剤、落屑剤、抗菌剤及び抗真菌剤(例えば、メチルクロロイソチアゾリノン/メチルイソチアゾリノン、ヨードプロピルブチルカルバメート)、酸化防止剤、レチノイド、N−アシルアミノ酸化合物、オイルコントロール剤(例えば、デヒドロ酢酸又は製薬上許容できる塩、結合剤、生物学的添加物、緩衝剤、充填剤、キレート化剤、化学的添加物、着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、変性剤、薬用収れん剤、皮膚軟化剤、外用鎮痛剤、皮膜形成剤又は物質、例えば、前記組成物の皮膜形成性及び実質性を補助するポリマー(例えば、エイコセンとビニルピロリドンのコポリマー)、保湿剤、乳白剤、pH調整剤、噴射剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、スキンブリーチング剤及び美白剤、スキンコンディショニング剤、皮膚引き締め剤、皮膚鎮静剤及び/又は治療剤並びに誘導体類、皮膚処置剤、界面活性剤、増粘剤、アミノ糖類、並びにビタミン類及びこれらの誘導体類。好適な乳化剤類及び界面活性剤類の追加的な例は、例えば、米国特許第3,755,560号、同第4,421,769号、及びマカッチャン(McCutcheon)の「洗剤及び乳化剤(Detergents and Emulsifiers)」、北米版、317〜324頁(1986年)に見出され得る。しかしながら、多くの物質は2つ以上の利益をもたらすことがあること、又は2以上の作用によって機能し得ることに留意すべきである。したがって、本明細書の分類は便宜上実施されたものであって、活性物質を、列挙した特定の用途又は用途類に制限しようとするものではない。
【実施例】
【0064】
【表1】

*供給元の使用指示によって、この塩基がアクリレートコポリマーを活性化するのに使用される。
**酸は、処方を調節してpHを下げるために添加することができる。
1.ノベオン(商標)社(Noveon(Trademark), Inc.)製のカーボポール・アクア(Carbopol Aqua)SF−1(登録商標)
2.ノベオン(商標)社(Noveon(Trademark), Inc.)製のカーボポール・ウルトレッツ(Carbopol Ultrez)21(登録商標)
3..ローディア社(Rhodia)製のミラノール(Miranol)(登録商標)ウルトラ(Ultra)L32
4..フローラテック社(Floratech)製のフローラビーズ(Florabeads)(登録商標)
5 パール(Pearl)3500(登録商標)エンゲルハード社(Engelhard)
6.リポ・ケミカルズ社(Lipo Chemicals, Inc.)製のリポパール(Lipopearl)(登録商標)
7.エイ・アンド・イー・コノック社(A & E Connock)製のAEC軽石(Pumice)(登録商標)
8.ハニーウェル社(Honeywell)製のA−C(登録商標)ポリエチレン/アキュテック社(Accutech)製のアキュスクラブ(Accuscrub)(登録商標)
9.ケムロン社(Chemron)製のグルカメート(Glucamate)LT(登録商標)
10.ケムロン社(Chemron)製のグルカメート(Glucamate)DOE−120(登録商標)
11.クローダ社(Croda)製のクロシックス(Crothix)(登録商標)
【0065】
実施例1〜8の作製方法:
カーボポール(Carbopol)(登録商標)を処方の脱イオン化遊離水に添加する。カチオン類及びベタイン類を除く界面活性剤全てを添加する。pHが6未満であれば、中和剤(通常は塩基、すなわち、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム)を加えてpHが6を超えるように調整する。必要に応じて、穏やかに加熱して粘度を下げて、空気の閉じ込めが最小限となるように促す。ベタイン及び/又はカチオン性界面活性剤を添加する。コンディショニング剤、追加的なレオロジー変性剤、真珠光沢剤、カプセル化材料、剥離剤、防腐剤、染料、芳香剤及び他の所望の成分を添加する。最後に、所望により、pHを酸(すなわち、クエン酸)で下げて、塩化ナトリウムを加えることによって粘度を高める。
【0066】
本発明の組成物の使用方法は、皮膚及び/又は(and, or)毛髪を洗浄することはもとより、それらを洗浄して状態を整えることも包含する。
【0067】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれ、いかなる文献の引用も、それが本発明に対する従来技術であることを認めるものと解釈すべきではない。
【0068】
本発明の特定の実施形態について例示し及び説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡性パーソナルクレンジング組成物であって、
a.0.05%〜5.0%、好ましくは0.1%〜2.0%のアルキルエトキシル化ポリマーであって、そのアルキル置換が好ましくはモノアルキル、ジアルキル、トリアルキル、テトラアルキル又はこれらの組み合わせを含み、より好ましくは前記アルキル置換が、ジアルキル置換されたアルキルエトキシル化ポリマー、トリアルキル置換されたアルキルエトキシル化ポリマー、又はジアルキル置換されたアルキルエトキシル化ポリマーとトリアルキル置換されたアルキルエトキシル化ポリマーとの組み合わせを含むものと、
b.0.1%〜5%の架橋した酸性コポリマーであって、好ましくは前記架橋したコポリマーが、架橋した酸性コポリマー類、架橋した無水マレイン酸性コポリマー類又はこれらの混合物を含み;より好ましくは前記架橋した酸性コポリマーが、不飽和カルボン酸、疎水性モノマー、疎水性連鎖移動剤、架橋剤、立体安定剤又はこれらの組み合わせを含む架橋コポリマーを含有するアルキル置換コポリマーであり;最も好ましくは前記架橋したコポリマーがアルカリ膨潤性アクリレートコポリマー類であるものと、
c.0.1%〜30%の粒子状物質であって、好ましくは前記粒子状物質が、無機、有機、天然又は合成起源に由来する洗浄剤、剥離剤、スキンコンディショニング剤又はこれらの混合物を含むものと、
d.当該組成物の4重量%〜30重量%、好ましくは6重量%〜25重量%の発泡性界面活性剤、好ましくはアニオン性発泡性界面活性剤、非イオン性発泡性界面活性剤、両性発泡性界面活性剤及び双性イオン性発泡性界面活性剤又はこれらの混合物を含むものと、
を含む、組成物。
【請求項2】
前記アルキル基が、炭素原子12〜50個を有する飽和、不飽和、分枝、直鎖のアルキル基又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
エチレンオキシドのモル数が40を超える、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
当該組成物の0.1重量%〜30重量%のクレンジング剤及び剥離剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記コンディショニング剤が、当該組成物の0.1重量%〜50重量%の濃度であり、好ましくは皮膚軟化剤油の液滴、スキンケア活性物質、ビタミン、これらの材料を含有するカプセル、又はこれらの混合物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記カプセルが5〜3000ミクロンの範囲内である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
当該組成物の平均泡体積が15mL以上となる濃度で発泡性界面活性剤を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記アニオン性発泡性界面活性剤が、サルコシネート類、スルフェート類、スルホネート類、イセチオネート類、タウレート類、ホスフェート類、ラクチレート類、グルタメート類、又はこれらの混合物を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
発泡性パーソナルクレンジング組成物であって、
a.アルキルエトキシル化ポリマーと、
b.架橋した酸性コポリマーと、
c.粒子状物質と、
d.発泡性界面活性剤と、
を含み、前記組成物のBYVが50dyn/cm2を超える、組成物。
【請求項10】
皮膚の非治療的洗浄方法であって、洗浄すべき皮膚の表面積を、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物を用いて洗浄する工程を含む、方法。

【公表番号】特表2007−527921(P2007−527921A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503031(P2007−503031)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/008052
【国際公開番号】WO2005/087185
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】