説明

パーソナルケア用品

【課題】肌にやさしく人体にも環境にも安全無害であり、かつ光触媒の薬理作用を十分に発揮し最後まで優れた防腐、殺菌、洗浄、消臭効果を持続し得るパーソナルケア用品を提供する。
【解決手段】パーソナルケア用品に、光触媒及びアパタイト若しくは光触媒及びアパタイトの複合体粒子と、シクロデキストリン粒子とを含有させる。それによりシクロデキストリンが悪臭物質や有害化学物質、細菌等を包接し、アパタイトがそれらを吸着、さらに光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用を発揮させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒及びアパタイト若しくは光触媒とアパタイトの複合体粒子、並びにシクロデキストリンを含有するパーソナルケア用品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルケア用品〔本発明で言うパーソナルケア用品とは、化粧、及びスキンケア、ボディケア、ヘアケア、オーラルケア(口腔ケア、口内衛生)の目的で用いられる製品一般を指す〕に含まれる成分は、直接肌や頭皮、口内等に触れるものであるだけに、人体にとってよりやさしくしかも効果の高いものが求められている。
【0003】
皮膚疾患等のトラブルを予防するためには、汚れを落として清潔に保ち、雑菌の繁殖を抑えることが大切である。そのため、通常パーソナルケア用品には、洗浄剤や殺菌剤、防腐剤として多くの化学物質が含まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような物質自体が、肌刺激性や毒性を有する場合も多く、逆に皮膚疾患等のトラブルの原因になることも多かった。そのため、人体にとってやさしく安全で、なおかつ十分に防腐、殺菌、洗浄、消臭効果の高いパーソナルケア用品の開発が待たれていた。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて、光触媒及びアパタイト複合体、並びにシクロデキストリンの効果により、優れた防腐、殺菌、洗浄、消臭効果を発揮できるパーソナルケア用品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、光触媒及びアパタイト若しくは光触媒とアパタイトの複合体粒子と、シクロデキストリン粒子と、を含有することを特徴とするパーソナルケア用品を提供する。
【0007】
ここで、本発明のパーソナルケア用品は活性剤をさらに含むのが好ましい。その活性剤は、好適にはセスキ炭酸ナトリウムとする。または、前記活性剤は、アミノ酸、アミノ酸の酸性塩、アミノ酸のアルカリ塩、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム/炭酸マグネシウム/炭酸カルシウム共沈殿物、水酸化アルミニウムマグネシウム、水酸化アルミニウム/水酸化マグネシウム共沈殿物、水酸化アルミニウム/重炭酸ナトリウム共沈殿物、グリシン酸アルミニウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、ホウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、フタル酸カルシウム、リン酸カルシウム、コハク酸カルシウム、酒石酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、L−アルギニン、酢酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、乳酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、フタル酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、ホウ酸カリウム、クエン酸カリウム、メタリン酸カリウム、フタル酸カリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、コハク酸カリウム、酒石酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、乳酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、合成ハイドロタルサイト、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、トロメタモル、過ホウ酸塩、炭酸塩、メタケイ酸塩、クエン酸、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸カルシウム、の何れか一つまたはこれらの混合物からなる群より選択する。
【0008】
なお、光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトにより光触媒粒子が被覆された複合体粒子、またはアパタイトの結晶構造中に光触媒が置換形成された複合体粒子とする。
【0009】
前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウムの何れか一つまたは複数を主成分とする。また、前記アパタイトは、フッ化アパタイトまたは水酸化アパタイトとする。
【0010】
さらに、ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を含有させても良い。また、蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄を含む天然素材の一つ又は複数から得られる保湿剤を含有させても良い。
【0011】
前記パーソナルケア用品は液状、固体またはゲル状である。もしくは、前記パーソナルケア用品は粉末状とする。前記パーソナルケア用品が粉末状の場合、パーソナルケア用品基材に混合されて使用されても良い。
【0012】
なお、前記パーソナルケア用品は、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ファンデーション、香水、ボディパウダー、ボディシャンプー、メイククレンジング剤、洗顔料、化粧水、美容液、乳液、美容クリーム、パック、マニキュア、除光液、歯磨き剤、ハンドソープ、固形石鹸の何れかであるのが好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シクロデキストリンが悪臭物質や有害化学物質、細菌等を包接し、アパタイトがそれらを吸着、さらに光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用により、優れた防腐、殺菌、洗浄、消臭効果を有するパーソナルケア用品とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明のパーソナルケア用品に含有される光触媒及びアパタイト複合体の機能を説明する図である。まず、この図に基づき、光触媒及びアパタイトについて説明する。
【0016】
アパタイトとは、M,Z,Xを任意の元素として、M10(ZO462の組成を有する鉱物群を指す。上記のMとZの主成分はそれぞれカルシウムとリンであるが、M,Z,Xは種々の元素で比較的容易に置換することができる。例えば、Mにカルシウム、Zにリン、Xにフッ素が主成分として入ると、フッ化アパタイト(フルオロアパタイト)となる。また、Mにカルシウム、Zにリン、Xに水酸基が入ると、水酸化アパタイト(ハイドロキシアパタイト)となる。アパタイトの機能として一般によく知られているのは、有害化学物質等を吸着保持する機能である。例えば、窒素酸化物や過酸化脂質、アンモニアやアルデヒド類、大腸菌等の細菌やウィルスを吸着することができる。
【0017】
一方、光触媒は、光を照射することにより触媒作用を示す物質の総称であり、代表的なものとして二酸化チタンが知られている。そのほかにも、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウム等がある。光触媒は、光を照射された際の酸化還元作用により有機物を分解する作用を有する。
【0018】
光触媒及びアパタイト複合体は、上記の光触媒とアパタイトを被覆(光触媒をアパタイトで被覆)、置換(アパタイトの結晶構造中に光触媒を置換)等の方法により複合化することによって生成される。そして光触媒とアパタイトの双方の作用を連携させ、効率的に有害な有機物や細菌、悪臭物質等を吸着し、分解することができる。例えば光触媒は、光が照射されると非常に強い酸化力を生じ、接触した有害化学物質や細菌等を分解し、炭酸ガス等に分解することができるが、一方でそれらの物質や細菌等を引き寄せる作用や多量に吸着する作用はなく、光触媒表面に接触した物質しか分解できない。また、光が当たらなければ機能することができない。アパタイトも、物質の吸着能に優れ大量に吸着することができるが、それらの分解能がないため一定の吸着量を超えれば飽和してしまい、それ以上は吸着することができない。
【0019】
しかし、この光触媒とアパタイトを複合化させると、図1(a)に示すように、光が当たらない間に物質を吸着でき、さらに図1(b)に示すように、光があるときにアパタイトが吸着した物質を光触媒が分解するため、吸着機能がその都度再生する。さらに、光触媒は有機物を分解する際に一定の時間を必要とするが、アパタイトが吸着した物質を逃さないため、確実に分解することができる。
【0020】
本発明はこのような光触媒及びアパタイト複合体を含有させることにより、アパタイトが有害化学物質、悪臭物質、細菌等を吸着し、光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用によって優れた防腐、殺菌、洗浄、消臭効果を有するパーソナルケア用品とすることができる。
【0021】
なお、本発明に用いられる光触媒は、好適には二酸化チタン、あるいは酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウムの何れか一つまたは複数を主成分とする。また、アパタイトは、フッ化アパタイトまたは水酸化アパタイトを用いる。
【0022】
本発明では、さらに上記の光触媒及びアパタイト複合体の作用を最大限に高め、かつ特有の効果を奏するシクロデキストリンをさらに添加する。以下、本発明のパーソナルケア用品に含有されるシクロデキストリンについて説明する。
【0023】
シクロデキストリンは、ブドウ糖が環状構造に結合した環状オリゴ糖であり、その環状構造の内部には他の分子を包接できる程度の大きさの空孔を有する。この空孔の外側は親水性、内側は疎水性(親油性)という特異的な構造を持ち、様々な分子を空孔内に取り込んで包接複合体を形成することができる。従来から、この包接機能を利用して、ゲスト分子(包接された分子)の安定性の増大や、悪臭・食品の異味の除去等に利用されている。
【0024】
シクロデキストリンのうち、ブドウ糖が六個のものをα−シクロデキストリン、ブドウ糖が七個のものをβ−シクロデキストリン、ブドウ糖が八個のものをγ−シクロデキストリンという。本発明で言うシクロデキストリンは、これらのα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンのほか、シクロデキストリンの誘導体や類縁化合物も含むものとする。
【0025】
本発明のパーソナルケア用品は、上記のような光触媒及びアパタイト若しくは光触媒とアパタイトの複合体粒子と、シクロデキストリン粒子とを含有することを特徴とする。ここで、シクロデキストリンを、光触媒及びアパタイト複合体と共に本発明のパーソナルケア用品に含有させることで得られる効果には、次のようなものがある。まず、シクロデキストリンは、悪臭物質や有害化学物質を包接する。この包接は即効的に行われるため、消臭、洗浄効果はすぐに現れる。さらに、アパタイトがそれらを吸着し、光触媒に接触させる。次いで光触媒がこれらを分解する。このようにして、悪臭物質や有害化学物質のほか、細菌、カビ、皮脂等が取り除かれる。
【0026】
ちなみに、シクロデキストリンも有機物であるが、光触媒活性物質に一定のレベル以上の強い光を照射しない限りはシクロデキストリンがその光分解作用で分解されることはない。そのため、シクロデキストリンと光触媒を共存させた状態でも、所定の条件下で保管すれば、シクロデキストリンの分解は起こらない。しかも、シクロデキストリン、二酸化チタン等の光触媒物質、及びアパタイトは、生体に対して安全な物質である。
【0027】
本発明のパーソナルケア用品には、さらに光触媒効果を活性させる活性剤を添加しても良い。例えば、好適にはセスキ炭酸ナトリウム、あるいはアミノ酸、アミノ酸の酸性塩、アミノ酸のアルカリ塩、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム/炭酸マグネシウム/炭酸カルシウム共沈殿物、水酸化アルミニウムマグネシウム、水酸化アルミニウム/水酸化マグネシウム共沈殿物、水酸化アルミニウム/重炭酸ナトリウム共沈殿物、グリシン酸アルミニウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、ホウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、フタル酸カルシウム、リン酸カルシウム、コハク酸カルシウム、酒石酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、L−アルギニン、酢酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、乳酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、フタル酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、ホウ酸カリウム、クエン酸カリウム、メタリン酸カリウム、フタル酸カリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、コハク酸カリウム、酒石酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、乳酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、合成ハイドロタルサイト、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、トロメタモル、過ホウ酸塩、炭酸塩、メタケイ酸塩、クエン酸、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸カルシウム、の何れか一つまたはこれらの混合物からなる群より選択された活性剤を添加する。
【0028】
ここで、本発明で言うパーソナルケア用品とは、化粧、及びスキンケア、ボディケア、ヘアケア、オーラルケア(口腔ケア、口内衛生)の目的で用いられる製品一般を指すが、具体的には、例えば、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ファンデーション、香水、ボディパウダー、ボディシャンプー、メイククレンジング剤、洗顔料、化粧水、美容液、乳液、美容クリーム、パック、マニキュア、除光液、歯磨き剤、ハンドソープ、固形石鹸等が挙げられる。
【0029】
本発明のパーソナルケア用品は、液状、固体またはゲル状であっても良いが、粉末状であっても良い。また、粉末状のパーソナルケア用品が、使用の直前に液状またはゲル状のパーソナルケア用品基材に混合させて使用するものであっても良い。そのように構成すれば、光触媒活性物質が製造後長い時間に亘って水分を含むパーソナルケア用品中に置かれて、その作用が減退することを防ぐことができ、少量の光触媒活性物質で大きな作用効果を発揮し得る。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の一例を示す成分表である。図2に示すように、粉末状のパーソナルケア用品を、使用の直前にパーソナルケア用品基材に混合させて使用する場合、例えば二酸化チタンを重量比にして0.3〜1.0%、炭酸ナトリウムを20〜30%、炭酸水素ナトリウムを20〜30%、シクロデキストリンを4〜5%、クエン酸を40〜50%、メタケイ酸ナトリウムを4〜5%、ケイ酸カルシウムを0.3%、含有させる。このパーソナルケア用品の粉末は、使用直前にその都度各種のパーソナルケア用品基材に適量混合して使用される。例えば、シャンプー基材に添加すれば頭皮の皮脂汚れを分解すると共に消臭することができる。また歯磨き剤基材に添加すれば煙草のヤニや飲食物等による着色、及び歯石等を分解し、さらに口臭を除去することもできる。なお、上記の炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムに代えて、溶解性の高いセスキ炭酸ナトリウム(炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムを混合し、結晶化させたもの)を用いても良い。
【0031】
なお、本発明のパーソナルケア用品には、ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を添加して、芳香や特有の効果を得られるようにしても良い。シクロデキストリンに予めこれらを包接させておけば、使用の際に芳香を得ることができる。また、保湿剤として、蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄等を添加しても良い。
【0032】
このように本発明によれば、シクロデキストリンが悪臭物質や有害化学物質、細菌等を包接し、アパタイトがそれらを吸着、さらに光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用により、優れた防腐、殺菌、洗浄、消臭効果を有するパーソナルケア用品とすることができる。
【0033】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、光触媒とアパタイト若しくは光触媒及びアパタイトの複合体粒子、並びにシクロデキストリンを含有するパーソナルケア用品に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のパーソナルケア用品に含有される光触媒及びアパタイト複合体の機能を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の一例を示す成分表である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光触媒及びアパタイト若しくは光触媒とアパタイトの複合体粒子と、
シクロデキストリン粒子と、
を含有することを特徴とするパーソナルケア用品。
【請求項2】
活性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のパーソナルケア用品。
【請求項3】
前記活性剤が、セスキ炭酸ナトリウムであることを特徴とする請求項2に記載のパーソナルケア用品。
【請求項4】
前記活性剤が、アミノ酸、アミノ酸の酸性塩、アミノ酸のアルカリ塩、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム/炭酸マグネシウム/炭酸カルシウム共沈殿物、水酸化アルミニウムマグネシウム、水酸化アルミニウム/水酸化マグネシウム共沈殿物、水酸化アルミニウム/重炭酸ナトリウム共沈殿物、グリシン酸アルミニウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、ホウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、フタル酸カルシウム、リン酸カルシウム、コハク酸カルシウム、酒石酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、L−アルギニン、酢酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、乳酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、フタル酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、ホウ酸カリウム、クエン酸カリウム、メタリン酸カリウム、フタル酸カリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、コハク酸カリウム、酒石酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、乳酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、合成ハイドロタルサイト、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、トロメタモル、過ホウ酸塩、炭酸塩、メタケイ酸塩、クエン酸、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸カルシウム、の何れか一つまたはこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項2に記載のパーソナルケア用品。
【請求項5】
前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトにより光触媒粒子が被覆された複合体粒子であることを特徴とする請求項1に記載のパーソナルケア用品。
【請求項6】
前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトの結晶構造中に光触媒が置換形成された複合体粒子であることを特徴とする請求項1に記載のパーソナルケア用品。
【請求項7】
前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウムの何れか一つまたは複数を主成分とすることを特徴とする請求項5または6に記載のパーソナルケア用品。
【請求項8】
前記アパタイトは、フッ化アパタイトまたは水酸化アパタイトであることを特徴とする請求項5または6に記載のパーソナルケア用品。
【請求項9】
ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を含む請求項1に記載のパーソナルケア用品。
【請求項10】
蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄を含む天然素材の一つ又は複数から得られる保湿剤を含む請求項1に記載のパーソナルケア用品。
【請求項11】
前記パーソナルケア用品が液状、固体またはゲル状であることを特徴とする請求項1乃至10に記載のパーソナルケア用品。
【請求項12】
前記パーソナルケア用品が粉末状であることを特徴とする請求項1乃至10に記載のパーソナルケア用品。
【請求項13】
前記粉末状のパーソナルケア用品が、パーソナルケア用品基材に混合されて使用されることを特徴とする請求項12に記載のパーソナルケア用品。
【請求項14】
前記パーソナルケア用品が、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ファンデーション、香水、ボディパウダー、ボディシャンプー、メイククレンジング剤、洗顔料、化粧水、美容液、乳液、美容クリーム、パック、マニキュア、除光液、歯磨き剤、ハンドソープ、固形石鹸の何れかである請求項1乃至13の何れかに記載のパーソナルケア用品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−203169(P2009−203169A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−44141(P2008−44141)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(505425878)
【出願人】(592248835)日本エー・シー・ピー株式会社 (56)
【Fターム(参考)】