説明

パーソナルケア組成物起泡製品及び起泡式ディスペンサ

手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)により生成された所望の泡状組成物を与える、比較的粘度の高いパーソナルケア組成物と組み合わせて使用される、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は所望の泡特性を生じる起泡式ディスペンサと組み合わせて使用するための、高粘度のパーソナルケア組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルケア組成物などの消費者製品に所望される泡特性は、最終用途及び消費者期待によって決まる。消費者が起泡させた製品が、消費者の手以外の表面に適用されることが見込まれる場合に、許容され得る泡特性を定義する特性が存在する。パーソナルケア組成物に許容され得る泡特性は、消費者の手から、消費者の体(例えば、毛髪、顔、腕、足など)上の所望の位置に移すために、形状を保持し、一定の形態を維持する泡により例示される。泡の崩壊が時期尚早に生じ、液体になる場合、適用の際に消費者の手が任意に動くことで、具体的には手のひらが水平位置から非水平位置に動くことで、消費者の手から泡がすべり、滴り落ちるか、さもなければ所望の位置に適用するよりも先に泡が移動してしまう恐れがあり、これは望ましくないものであると考えられる。接触している表面の色又は色調を変化させ得るパーソナルケア組成物(例えば、染毛組成物又は美白若しくは皮膚着色(skin lightening ortinting)組成物など)を取り扱っているときに、この泡特性は特に望ましくないものである。
【0003】
同様に、泡の「空気含有量が多過ぎる」場合、泡が組成物よりも空気を多く含有するほど、投与あたりのパーソナルケア組成物の量が減少することから、消費者はパーソナルケア組成物をより高頻度に適用しなくてはならなくなる。
【0004】
本明細書で有用な手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサとしては、しぼり出し式フォーマーが挙げられる。このようなフォーマーを操作する基本機構により、収容容器から、容器内に収容された液体と空気が混合される液体/空気混合チャンバへと液体が汲み出される。泡を生成し(空気が液体中に入る)、次いでスクリーンを1つ以上通過させて洗練(refine)させ、次いで抽出する。従来このようなフォーマーで使用されていた液体は、粘度(25℃)が100cps(0.1パスカル秒)以下である場合に高粘度であるとして記載された。米国特許出願公開第2004/0254253号明細書(特許文献1)を参照されたい。しかしながら、このようなフォーマー用には、300cps(0.3パスカル秒)以下の粘度(25℃)の液体が議論されてきた。米国特許出願公開第2004/0213752号明細書(特許文献2)を参照されたい。起泡したパーソナル洗浄組成物の粘度を増加させるためにポリマーを使用することは既知であるが、組成物の想定粘度は100cps(0.1パスカル秒)未満となるよう想定される。国際公開第91/14759号(特許文献3)を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0254253号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/0213752号明細書
【特許文献3】国際公開第91/14759号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
手動式のノンエアゾールタイプの抽出フォーマーを操作して泡を生成する操作下での、この手法の1つの障害としては、高粘度の材料(300cps又は0.3パスカル秒超)は、起泡容器から高粘度の液体を吐出するのに必要とされる(対象をある距離にわたり移動させるために適用される)仕事量を大きくし、しぼり出しにくくすることが挙げられる。
【0007】
本発明の更なる利点には、得られる起泡させたパーソナルケア組成物の所望の泡の比体積、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサを作動させるのに必要とされる力の減少、染色結果が改善されるなどパーソナルケア組成物に関する仕上がりの改善、及び吐出あたりに供給されるパーソナルケア製品の量の改善が挙げられる。本開示は、所望の量の泡を吐出させるのに必要とされる仕事量の減少により、所望される泡の比体積を実質的に維持しつつ、泡状パーソナルケア組成物の抽出しやすさを改善する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
パーソナルケア物品において、(1)低せん断粘度が少なくとも100cpsのパーソナルケア組成物であって、ずり減粘性であるパーソナルケア組成物と、(2)手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサとを備え、前記ディスペンサは、とを備え、前記ディスペンサは、(a)泡の形態で抽出される液体を収容する収容容器であって、収容容器内に収容されるパーソナルケア組成物の体積よりも大きくなるような収容容器容積を含み、収容容器は更にヘッドスペースを含み、ヘッドスペースは空気を含む、収容容器と、(b)収容容器の開口部上に又は開口部内に取り付け可能なフォーマーアッセンブリであって、フォーマーアッセンブリは、ディップチューブ、混合チャンバ及び抽出ヘッドを含み、ディップチューブは収容容器内に延びかつパーソナルケア組成物と接触し、ディップチューブはパーソナルケア組成物を混合チャンバと流体連通し、混合チャンバは抽出ヘッドに流体連通し、抽出ヘッドは抽出ヘッド内に収容された泡流体接続部を含み、かつ抽出ヘッドは抽出開口部を更に含み、泡流体接続部は、1つ以上の多孔質要素を含有する、フォーマーアッセンブリとを含み、混合チャンバは、混合チャンバの内部容積を画定する外側壁を含み、外側壁は周縁を有する頂端部を含み、周縁は頂部面積を画定し、混合チャンバは更に少なくとも1つの空気進入開口部、少なくとも1つの液体進入開口部及び少なくとも1つの混合チャンバ退出開口部を含み、
ここで、パーソナルケア組成物対空気比が、約1:6〜約1:15、好ましくは約1:8〜約1:12、好ましくは1:10となるように、少なくとも1つの空気進入開口部及び少なくとも1つの液体進入開口部が選択され、又は
混合チャンバ退出開口部面積は、混合チャンバの外側壁の頂端部周辺面積よりも小さくなるよう選択され、又は
少なくとも1つの空気進入開口部及び少なくとも1つの液体進入開口部は、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサが、泡の比体積が約6mL/g〜14mL/gの、約0.5g/ストローク〜5.0g/ストロークの泡吐出量を有するよう選択される、フォーマーアッセンブリを含む、パーソナルケア物品。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサの実施形態の断面図の例示。
【図1A】図1の1A−1Aに沿って取った、ディスペンサの散布開口部又は混合チャンバ退出開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図1B】図1の1B−1Bに沿って取った、ディスペンサのヘッド開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図2】図1のディスペンサのディスペンサヘッドの分解図。
【図3】本開示の手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサの代替え的な実施形態の断面図。
【図3A】図3の3A−3Aに沿って取った、ディスペンサの散布開口部又は混合チャンバ退出開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図3B】図3の3B−3Bに沿って取った、ディスペンサのヘッド開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図4】図3のディスペンサのディスペンサヘッドの分解図。
【図5】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの透視図。
【図6】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの正面図。
【図7】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの背面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本出願のパーソナルケア物品は、所望される混合粘度又は低せん断粘度を有しているなど、特定のレオロジー特性を備えるパーソナルケア組成物を利用するものであり、かつ本組成物は、パーソナルケア組成物の抽出時にずり減粘性である(例えば、組成物にせん断力が適用されるにつれて粘度が減少する)。
【0011】
所望される粘度特性は、パーソナルケア組成物と接触させた場合に、所望される消費者経験を保証するものである。泡の比体積は、レオロジー特性及び液体対空気比により影響を受ける。起泡させ、泡を崩壊させた後の組成物のレオロジー特性は、組成物が、毛髪などの、適用された表面から滴り落ちたり、又は流れたりしないように選択される。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語、「泡」は、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサを通過させた後にパーソナルケア組成物が有する気泡群を意味するものであり、気泡群は形状を維持し、かつ容器の種類とは独立して容量を与えるものである。好ましくは、泡の比体積の容量は約6mL/g〜約14mL/g、例えば、約7.5mL/g〜約12mL/g、約8mL/g〜約11mL/gである。一実施形態では、泡の比体積は約10mL/gである。
【0013】
本明細書で使用するとき、「ストローク」は、壁などの垂直方向に平らな表面に対して配置された収容容器を、収容容器の、反対側の壁に向けて、1秒当たり30mm〜20mmの速度で屈曲させることを意味する。「しぼり出す」又は「抽出する」も用語「ストローク」に包含される。
【0014】
手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサは、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約0.5グラム/ストローク、約5.0グラム/ストローク、好ましくは約0.8グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストローク、好ましくは約1.0グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストロークであるよう設計される。一実施形態では、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサは、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約1.8グラム/ストローク〜約2.2グラム/ストロークであるよう設計される。
【0015】
手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサは、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約3mL/ストローク〜約70mL/スロトーク、好ましくは約76mL/ストローク〜約48mL/ストローク、好ましくは約8mL/ストローク〜約44mL/ストローク、好ましくは約18mL/ストローク〜約22mL/ストロークであるよう設計される。
【0016】
出願者らは、泡の比体積が上記の範囲に収まると、起泡させたパーソナルケア組成物が湿潤しすぎていることも(すべりや滴下が生じる)、あるいは乾燥しすぎていることも(製品の付着が少量)なく、消費者により所望される体験が与えられることを見出した。泡の比体積は、消費者によるしぼり出しから加えられる力の量によりある程度制御され、かつ泡吐出量及び泡の比体積は、消費者ごとに変化し得ることが予想される。
【0017】
泡を生成するための手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサが当該技術分野において周知である。これらの泡ディスペンサは、泡形態で抽出される液体を保持するための収容容器を含む。収容容器は、収容容器上に取り付けることができ、あるいは開口させることのできるアッセンブリを備えるものである。組立体は、収容容器内に延び、パーソナルケア組成物と接触し、かつ収容容器から混合チャンバへと反対方向に延びるディップチューブ、収容容器から液体を汲み出すための液体ポンプ、及び泡を生成するために、混合チャンバ内の液体を空気と混合させるためのエアポンプ、を含む。泡は混合チャンバから抽出され、抽出開口部を含む抽出ヘッドの外側にある抽出チャネルを通過する。分配チャネルには、均質な泡が形成されるようシーブ又はスクリーンなどの1つ以上の多孔質要素を配置することができる。
【0018】
本明細書に記載の、高粘度(300cps(0.3パスカル秒)超)のパーソナルケア組成物を抽出するのに必要とされる仕事量は、泡状ハンドソープ製品などの既知の低粘度のパーソナルケア組成物と比べて独自のものである系内で、液体よりも空気を動かすのにより多くの仕事量が見込まれる点が、低粘度のパーソナルケア組成物に独自な点である。粘度がより高いパーソナルケア組成物(300cps(0.3パスカル秒)超)に関しては、かかる系内で、空気よりも液体を動かすのにより多くの仕事量が見込まれる。
【0019】
高粘度のパーソナルケア組成物の使用、及びより高粘度のパーソナルケア組成物を移動させるのに必要とされる仕事量は、本明細書で使用するのに好適な手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサにおいて生成されるせん断力の程度に関し、更に独特の問題を保有している。高粘度のパーソナルケア組成物を使用することで、液体対空気比に更に影響が与えられる。液体(パーソナルケア組成物)対空気比は約1:6〜約1:15、好ましくは約1:8〜約1:12、好ましくは1:10である。
【0020】
仕事量、せん断力の生成、せん断時液体滞留時間及び液体対空気比は、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサの構成に起因する特徴である。手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサに抽出させるための仕事量に影響を与えることがわかっている、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサの構成の一部分には、ディップチューブの寸法、混合チャンバへの空気進入口の寸法、混合チャンバからの進入開口部及び退出開口部を含む混合チャンバの寸法、抽出チャネルの寸法、多孔質要素(スクリーン又はメッシュなど)、及び抽出ヘッド開口部が挙げられる。
【0021】
手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサは収容容器を含む。収容容器は、収容容器内に収容されるパーソナルケア組成物の体積よりも収容容器の容積が大きいものになるような容積を有する。収容容器のうち、パーソナルケア組成物に占有されない領域がヘッドスペースである。ヘッドスペースは、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を比較的含まない状態のままであるべきである。パーソナルケア組成物を含有させた状態で収容容器を振とう又は反転させた場合、ヘッドスペースは、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を比較的含まない状態のままであるべきである。本章において使用するとき、「比較的含まない」は、ヘッドスペース容積の50%未満、75%未満、90%未満、75%〜100%が、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を含まないことを意味する。
【0022】
収容容器は、パーソナルケア組成物を起泡させるための機構(ディップチューブなど)の任意の部分にパーソナルケア組成物を含有させ、かつ尚もヘッドスペースを有するのに十分な容積を有するよう選択される。一実施形態では、収容容器の容積は約100mL〜約500mL、約150mL〜約400mLであるよう選択される(例えば250mL)。収容容器の容積対パーソナルケア組成物の体積比は、約0.30〜約0.70である(例えば、約0.40〜約0.55)。
【0023】
収容容器の形状は、パーソナルケア組成物を収容容器に含有させた場合に、体積置換当たりに必要とされる力が最適化され得るよう選択することができる。一実施形態では、体積置換当たりに必要とされる力は、ボトルの垂直軸(ボトルの頂部又は底部)から見た場合に、ボトルの形状が楕円断面を有するように選択された場合に最適化される。楕円断面は、ネジ式キャップ又はスナップ式キャップに好適な頸部を使用して収容容器を閉めることができるように、好ましくは同軸である。楕円断面の長軸は、収容容器表面に適用される力と垂直になるよう位置づけされる。
【0024】
図1は、フォーマーアッセンブリ(1)及び収容容器(3)を含むパーソナルケア組成物製品(25)の一般的な構造を例示する。
【0025】
パーソナルケア組成物を含有する収容容器容積(27)を有する収容容器(3)は、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)を抽出動作(例えば「ストローク」)させた際に、パーソナルケア組成物が収容容器(3)から移送されるように混合チャンバ(5)と流体連通している。流体接続部はディップチューブ(7)である。比較的粘度の高いパーソナルケア組成物に関しては、ディップチューブ(7)の直径は、抽出を容易にし(抽出に必要とされる力の量を少なくする)、かつ所望される泡の比体積を得るために、比較的大きくする必要がある。
【0026】
ディップチューブ(7)の直径は、好ましくは直径が2.0mm超、好ましくは約2.0mm〜約5.0mm、より好ましくは約2.5mm〜約4.0mmになるよう選択される。直径が約2.0mm〜約4.0mmのディップチューブ(7)に関し、液体粘度は、液体を収容容器(3)から、抽出時にユーザーにより加えられる力(例えば「ストローク」)の量がより少ない混合チャンバ(5)へと移送しつつ、本明細書で述べるような所望される泡密度を実現する。
【0027】
混合チャンバ(5)は、少なくとも1つの空気進入開口部(9)、少なくとも1つの液体進入開口部(11)及び少なくとも1つの混合チャンバ進入開口部(13)を含む。混合チャンバ(5)は、内部容積と、混合チャンバ(5)の内部容積を画定する外壁を更に含む。混合チャンバ(5)は、パーソナルケア組成物と空気の組み合わせを可能にし、起泡させたパーソナルケア組成物の形成を開始する。様々な開口部(9,11,13)領域を変更(記載の開口部の平面図は、混合チャンバ(5)の外壁の一部を含む)することで、泡の比の密度に影響を与えることができ、具体的には液体対空気比が適切なものになるように空気進入開口部(9)及び液体進入開口部(11)の相関関係に影響を与えることができる。
【0028】
空気進入開口部(9)は、収容容器(3)のヘッドスペースに入った空気を移送させるのに好適なものである。混合チャンバ(5)には、1つ以上の空気進入開口部(9)を含ませることができる。一実施形態では、混合チャンバ(5)は、進入開口部(9)を1つ含む。空気進入開口部(9)の面積は約0.62mm2(約0.2mm直径の円形の空気進入開口部)〜約3.14mm2(約1mm直径の円形の空気進入開口部)であってよく、好ましくは約1.26mm2(約0.4mm直径の円形の空気進入開口部)〜約1.88mm2(約0.8mm直径の円形の空気進入開口部)である。空気進入開口部(9)が1つ以上選択された場合、空気進入開口部(9)の合計面積のすべてが使用されるべきである。混合チャンバ(5)への空気進入開口部(9)を介する空気の連通は、混合チャンバ(5)に間接的に連通させるものであってよく、あるいは混合チャンバ(5)に直接連通させるものであってもよい。
【0029】
同様にして、液体進入開口部(11)は、収容容器(3)から、好ましくはディップチューブ(7)を介し混合チャンバ(5)へとパーソナルケア組成物を流動的に移送するのに好適である。一実施形態では、混合チャンバ(5)は液体進入開口部(11)を1つ以上含む。一実施形態では、混合チャンバ(5)は、液体進入開口部(11)を3つ含む。液体進入開口部(11)の面積は、約1.5mm2〜約3mm2でなくてはならない。一実施形態では、液体進入開口部(11)は、約1.8mm2〜約2.3mm2でなくてはならない。液体進入開口部(9)が1つ以上選択された場合、空気進入開口部(9)の合計面積のすべてが使用されるべきである。例えば、3つの液体進入開口部(11)の合計面積が2.0mm2である場合、液体進入開口部(11)の3つすべてを合わせた合計面積と等しい。収容容器(3)から混合チャンバ(5)への流体連通路は、混合チャンバ(5)に間接的な連通経路であり得、あるいは混合チャンバ(5)に直接的な連通経路であり得る。
【0030】
本明細書で使用するとき、用語、「間接的な連通」は、混合チャンバ(5)への空気又はパーソナルケア組成物の輸送が、何らかの他の物理構造を介する経路を通過してから混合チャンバ(5)に入ることを意味する。例えば、空気又はパーソナルケア組成物は、各開口部(9,11)を通って混合チャンバ(5)に入る前に、混合チャンバ(5)の外壁と接触することになる。一実施形態では、空隙容積部(30)が、混合チャンバ(5)の外壁と隣接している。空気又はパーソナルケア組成物は、収容容器から、ディップチューブ(7)を介し、混合チャンバ(5)の外部の空隙容積部(30)へと移送される。空隙容積部(30)は、それぞれ、空気進入開口部(9)及び/又は液体進入開口部(11)と空気及び/又は液体連通する。
【0031】
本明細書で使用するとき、用語、「直接連通する」は、混合チャンバ(5)への空気又はパーソナルケア組成物の輸送が、直接的に混合チャンバ(5)へと移動するものであることを意味する。例えば、空気又はパーソナルケア組成物は、開口部(9,11)のそれぞれを介し、混合チャンバ(5)の外部の構成要素と接触することなく混合チャンバ(5)の内部容積で接触するようになる。
【0032】
一実施形態では、混合チャンバ退出開口部(13)は、混合チャンバ(5)内部の圧力が上昇するように選択される。混合チャンバ(5)は、1つ以上の混合チャンバ開口部(13)を含み得る。一実施形態では、混合チャンバ(5)は混合チャンバ退出開口部(13)を1つ含む。
【0033】
混合チャンバ(5)は、混合チャンバ(5)の内部容積を生成する外側壁を有する。外側壁の頂端部が、周長を確定する。混合チャンバ退出開口部(13)は、混合チャンバ(5)の頂端部の周長と同じ大きさの面積にすることもできるが、好ましくは、混合チャンバ(5)内の圧力を増加させるために、混合チャンバ(5)の頂端部の周長の面積よりも小さくなるような面積が選択される。混合チャンバ退出開口部(13)の面積は、約0.314mm2(0.1mm直径の円形開口部)〜約9.42mm2(3mm直径の円形開口部)であり得る。一実施形態では、混合チャンバ退出開口部(13)は、約2.512mm2(0.8mm直径の円形開口部)〜約5.652mm2(1.8mm直径の円形開口部)の面積を含む。混合チャンバ退出開口部(13)が1つ以上存在する場合、すべての混合チャンバ退出開口部の合計面積を考慮しなくてはならない。
【0034】
一実施形態では、ディフューザプレート(29)が、混合チャンバ退出開口部(13)を含む。散布プレート(29)は、混合チャンバ(5)構造の一部であってよく、あるいは混合チャンバ(5)と適合する別個の要素であってもよい。
【0035】
混合チャンバ(5)は、フォーマーアッセンブリ(1)と流体連通される。パーソナルケア組成物は、液体進入開口部(11)を介し混合チャンバ(5)へと入り、空気進入開口部(9)を介し混合チャンバ(5)に入る空気と混合される。ディフューザプレート(29)は、混合チャンバ(5)内で、パーソナルケア組成物の滞留時間を増加させるよう働くと考えられている。混合チャンバ(5)内でのパーソナルケア組成物の滞留時間が増加するにつれ、パーソナルケア組成物はよりせん断され、気泡を生じるようになる。
【0036】
空気は、通常、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)の外部環境から供給される。空気は、ストローク後に手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)に入り、収容容器(3)のヘッドスペース内に収容される。手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)の収容容器(3)のヘッドスペースへの、空気の制御された取り込み又は排出は、ボールバルブ(23)あるいはシリコーンシール又はガスケットにより実現することができる。ボールバルブあるいはシリコーンシール又はガスケットは、ヘッドスペースと連通させてフォーマーアッセンブリ(1)に位置させることができる。一実施形態では、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)に抽出動作させた場合に、ヘッドスペース内の空気が、空気進入開口部(9)を介し混合チャンバへと移送されるように、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットが、収容容器(3)のヘッドスペースへの、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)の外気の進入を排除するよう、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットを、リザーバ(3)と、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)の外気とを連通させるよう位置させることができる。抽出(「ストローク」)後、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットは、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ(25)の外気を、収容容器(3)内に進入させ、次のストロークのためにヘッドスペースを再充填する。
【0037】
パーソナルケア組成物及び空気は混合チャンバ(5)に入り、泡状のパーソナルケア組成物を形成し、泡状のパーソナルケア組成物は混合チャンバ退出開口部(13)を介して混合チャンバ(5)から出て、泡流体接続部(17)を通ってフォーマーアッセンブリ(1)へと移動し、フォーマー抽出開口部(19)を出る。混合チャンバ退出開口部(13)及びフォーマー抽出開口部(19)の間にある泡流体接続部(17)は、泡の比体積を変更するために使用することのできるスクリーン又はメッシュ(21a,21b,21c)を、内部に1つ以上備える。泡の比体積を変更するためには、メッシュの数、メッシュの開口部の大きさ及びメッシュ内の開口部の密度を利用することができる。一実施形態では、少なくとも2つのメッシュ(21a,21b)が利用される。この場合、2つのメッシュ(21a,21b)は互いに隣接している。メッシュには直径区分及び深さ区分を含む。直径区分(メッシュの最も長い表面積)は、メッシュのうちの他のメッシュと隣接し得る部分である。
【0038】
泡のしぼり出し及び抽出を最適にする角度に収容容器(3)を傾けたときに、収容容器(3)内のパーソナルケア組成物の利用効率が最大化されるよう収容容器(3)の最下の前方コーナーに向けてディップチューブ(7)の少なくとも下端を曲げることができる。ディップチューブ(7)の最下端の傾斜角は、好ましくはフォーマー抽出開口部(19)の傾斜角を模し、いずれもが好ましくは抽出ヘッド開口部(19)に最も近いメッシュを通る水平軸から約30°〜約45°の角度で下に移動させた角度である。
【0039】
一実施形態では、混合チャンバ退出部及び抽出ヘッド開口部の間の流体接続部に1〜3つのメッシュが存在する。一実施形態では、2つのメッシュ(21a,21b)が混合チャンバ退出開口部(13)に極近接して泡流体接続部(17)に位置し、1つのメッシュ(21c)がフォーマー抽出開口部(19)に極近接して位置する。この場合、2つのメッシュ(21a,21b)は約170マイクロメートル(μ)の開口寸法を有し、1つのメッシュ(21c)は約70マイクロメートル(μ)の開口寸法を有する。
【0040】
一実施形態では、2つのメッシュ(21a,21b)が混合チャンバ退出開口部(13)に極近接して泡流体接続部(17)に位置し、1つのメッシュ(21c)がフォーマー抽出開口部(19)に極近接して位置する。この場合、2つのメッシュ(21a,21b)は約170マイクロメートル(μ)の開口寸法を有し、1つのメッシュ(21c)は約70マイクロメートル(μ)の開口寸法を有する。各メッシュは、好ましくは射出成形ウェハとして提供され、あるいは円筒形の側壁と、円筒形の側壁の一端を覆って延びるスクリーンとを有するディスクとして提供される。スクリーンは、円筒形の側壁の全長の軸方向に延びる(円筒形の側壁の上縁から、円筒形の側壁の下縁へとy軸に沿って延びる)ものではない。本項で使用するとき、「隣接する」は、各ウェハ又はディスクの2つの円筒形の側壁が、直接互いに隣り合っていることを意味する。しかしながら、各ウェハのそれぞれは、好ましくは、2つのウェハ又はディスクが互いに接触する場合でさえも、第1ディスクのスクリーンを第2ディスクのスクリーンから分離する空隙が存在するようにスクリーンが面している方向に配向される。
【0041】
次に図3を参照すると、メッシュが2つのみ(21a,21c)利用され、このうち1つ(21a)が混合チャンバ退出開口部(13)に極近接し、もう1つ(21c)がフォーマー抽出開口部(19)に極近接して配置する、特に好ましい実施形態が例示される。
【0042】
混合チャンバ退出開口部(13)の大きさ、メッシュ(21a,21b,21c)の枚数、及びメッシュのスクリーンの開口寸法を変化させることで、所望される泡の比体積を実質的に保存しながら所望される量の泡を吐出させるのに必要とされる仕事量を減らすことができる。例えば、図1に例示される実施例の例示的な実施では、直径1mmの混合チャンバ退出開口部(13)が散布プレート(29)に提供される[開口部の面積はpi*直径である]。この実施形態では、3つのメッシュウェハ又はディスクが泡流体接続部(17)に提供され、最初の2つ(21a,21b)のそれぞれのメッシュ開口部サイズは約170マイクロメートル(μ)であり、3つ目のメッシュのメッシュ開口部サイズは約70マイクロメートル(μ)である。
【0043】
図3に解説する実施形態の例示的な実装において、第2メッシュ(21b)は省略され、ディフューザプレート(29)[開口部面積はpi*直径]内の混合チャンバ退出開口部は1.75mmに拡大され、泡流体接続部(17)に配置された第1メッシュ(21a)のメッシュ開口寸法は約170マイクロメートル(μ)であり、かつメッシュウェハ又はディスク(21c)のメッシュ開口寸法は約70マイクロメートル(μ)である。
【0044】
パーソナルケア組成物
手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサをパーソナルケア組成物と組み合わせて使用する。想定されるパーソナルケア組成物としては、染毛剤、ボディーソープ組成物、シャンプー、コンディショナー、ローション、洗顔料、化粧料(例えば、ファンデーション、チーク、アイシャドウ、美白剤、皮膚着色剤(セルフ・タナーとしても知られる))、香水、剃毛用組成物(シェービングクリームとしても知られる)、及び同様の組成物が挙げられる。
【0045】
パーソナルケア組成物の選択により、所望される泡特性は変化する。パーソナルケア組成物のレオロジー特性は、手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサを通過させた後のパーソナルケア組成物の泡特性に影響を与える。選択された粘性は、本明細書に記載の手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサと組み合わせて使用したときに、所望の泡特性を与えるものであることが判明している。
【0046】
所望される粘度特性は、パーソナルケア組成物と接触させた場合に、所望される消費者経験を保証するものである。本明細書に記載されるような所望の混合粘度は、パーソナルケア組成物の気泡が収容容器のヘッドスペース中に存在している場合に、多過ぎる液体を泡に導入してしまうなどして、所望の液体対空気比を変化させてしまうことを防止することから、所望される泡の比体積が得られる。パーソナルケア組成物が、収容容器から消費者の手に容易に抽出されるよう、パーソナルケア組成物は、ずり減粘性が所望される。一実施形態では、起泡させたパーソナルケア組成物を崩壊させた後のパーソナルケア組成物の低せん断粘度は、組成物が、毛髪などの適用された表面から流れたり、又は滴り落ちることのないよう選択される。
【0047】
本明細書で使用するとき、パーソナルケア組成物の「低せん断粘度」は、以下に定義される方法により測定される。
【0048】
パーソナルケア組成物の低せん断粘度は、少なくとも300cps(0.3パスカル秒)(以下に説明される方法で測定した場合)であり、好ましくは300cps(0.3パスカル秒)超、好ましくは約400cps(0.4パスカル秒)〜1500cps(1.5パスカル秒)、好ましくは約450cps(0.45パスカル秒)〜1000cps(1.0パスカル秒)である。パーソナルケア組成物は、低せん断粘度に影響を与え得る、塩含有物などの成分から構成され得る。好適な増粘剤は、低せん断粘度を所望の範囲内に調節するよう選択されるべきである。
【0049】
本明細書で使用するとき、「混合粘度」は、染毛剤組成物の酸化色調剤及び酸化剤などの2つ以上の成分を、消費者により組成物の使用直前に一緒に混合したときの、パーソナルケア組成物の粘度を意味する。混合粘度は、混合する前の酸化色調剤及び酸化剤(顕色剤組成物)の個々の成分の低せん断粘度よりも、酸化色調剤及び酸化剤(顕色剤組成物)の混合物から得られたものが低いせん断粘度になる。パーソナルケア組成物は、混合粘度に影響を与え得る、例えば染料、アルカリ成分含有物又は塩含有物などの成分を含み得る。好適な増粘剤は、混合粘度を所望の範囲内に調節するよう選択されるべきである。
【0050】
低せん断粘度の組成物の影響の例として、高い合計染料内容物及び暗い色度(黒髪色など)を表すアルカリ含量を含む染毛剤配合物であるパーソナルケア組成物は、約500cps(0.5パスカル秒)〜約1500cps(1.0パスカル秒)の混合粘度を有し得る。その一方、赤い色度(赤色の毛髪又は赤褐色の毛髪)に関する染料を含む染毛剤配合物であるパーソナルケア組成物の場合、混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約800cps(0.8パスカル秒)であり得る。更に一方、合計含有染料が低く、かつ明るい色度(ブロンドなど)を表わすアルカリ含量が高い染毛剤配合物のパーソナルケア組成物である場合、混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約700cps(0.7パスカル秒)であり得、例えば450cps(0.45パスカル秒)〜約700cps(0.7パスカル秒)であり得る。
【0051】
パーソナルケア組成物は、本明細書に記載の低せん断粘度を有することが望ましい。パーソナルケア組成物は、所望される最終用途に好適な、溶媒などの他の成分を含んでもよい。
【0052】
酸化組成物及び直接染料組成物を含む染毛剤に関して言えば、好適な成分としては、起泡剤、酸化剤、アンモニウムイオン供給源、酸化染料前駆体、ラジカルスカベンジャー、香料、及びその他の同様の成分が挙げられる。
【0053】
例えば、ボディーソープ組成物、シャンプー組成物、洗顔料、剃毛用組成物(シェービング・クリームとしても知られる)は、(界面活性剤、付着助剤、及びコンディショニング剤でもよい)起泡剤、香料、及び他の同様の成分を有する。
【0054】
例えば、コンディショナー、ローション、化粧料(例えば、ファンデーション、チーク、アイシャドウ、美白剤、皮膚着色剤(セルフ・ターナーとしても知られる))、香料組成物は、起泡剤、カチオン性界面活性剤、コンディショニング剤、付着助剤、着色粒子、酸化剤、香料、及び他の同様の成分を含む。
【0055】
溶媒
必要に応じて、水、低級脂肪族アルコール類(例えば、炭素原子を1〜4個有する脂肪族アルコールである、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールなど)、又はグリセリン及び1,2−プロピレングリコールなどのグリコールといった、溶媒を、パーソナルケア組成物に、パーソナルケア組成物の0.1〜95重量%の濃度で使用することができる。
【0056】
増粘剤
所望される混合粘度(本明細書に定義されるようなもの)及び低せん断粘度(本明細書に定義されるようなもの)を得るために、パーソナルケア組成物に使用するのが好適なものとしては、次式により表わされる脂肪酸の塩が挙げられる:
【0057】
【化1】

式中、R1は、式Cn2n〜1、Cn2n〜1又はCn2n〜3の炭化水素ラジカルであり、かつnは12〜24の整数である。Mは水素、ナトリウム、カリウム及びアンモニウムである。例としては、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸アンモニウム及びリシノール酸アンモニウムが挙げられる。アンモニウム塩は、脂肪酸及びアンモニア、例えばオレイン酸及びアンモニアからその場形成で得ることができる。
【0058】
脂肪酸の塩は、色調剤組成物の約0.05重量%〜約10重量%、例えば約0.1重量%〜約8重量%、約1重量%〜約5重量%で色調剤組成物中に存在し得る。
【0059】
多糖類、並びに多糖類及び合成モノマーのコポリマーも同様に増粘剤として有用である。このような、本明細書で有用な糖類としては:グルコース、ガラクトース、マンノース、アラビノース、キシロース、フコース、フルクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、及び五又は六員環多価アルコールが挙げられる。同様に、上記糖類のヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル誘導体が挙げられる。キサンタンガム、例えば、CP Kelco’s KELTROL(登録商標)T、(分子量約2,000,000)も同様に好適なポリマーである。同様に好適なものとしては、ジェランガム(例えばCP Keloc’s KELCOGEL(登録商標)AFT)、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(arabinogalctan)、カラギーナン(carageenan)、ラムサンガム、及びファーセレランガムが挙げられる。本明細書で増粘剤としての使用が好適なものとしては、ヒドロキシエチル及びカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、並びにヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアーガムなどのグアーガムが挙げられる。具体例としては:非イオン性のヒドロキシエチルセルロースポリマー(例えば、Aqualon/Hercules社のNATROSOL(登録商標)250MXR及びNATROSOL(登録商標)250HR);並びにカチオン性ヒドロキシエチルセルロースポリマー(例えば、Union Carbide社のJR−400及びLM−200)が挙げられる。
【0060】
増粘剤としての使用に好適な一部の更なるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、並びに酢酸ビニル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及び同様物と硫酸メチルとの第四級化合物を含有するものなどの、ビニルピロリドンなどのコポリマー、並びにビニルアルコール及び酢酸ビニルのポリマー及びコポリマーが挙げられる。本明細書で使用するのに好適な一部のアクリルポリマーとしては、ポリアクリル酸(例えば、Noveon’s CARBOPOL(登録商標)ポリマー)、ポリアクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのコポリマー、並びにメチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマーが挙げられる。
【0061】
更に好適な増粘剤を、「Handbook of Water−Soluble Gums and Resins」(Robert L.Davidson,McGraw−Hill Book Co.,New York,N.Y.,1980)の用語集及び第3章(アルキル及びヒドロキシアルキルアルキルセルロース)、第4章(カルボキシメチルセルロース)、第12章(ヒドロキシエチルセルロース)及び第13章(ヒドロキシプロピルセルロース)に列挙する。
【0062】
パーソナルケア組成物に有用であることが見出される高分子増粘剤の量は、パーソナルケア組成物の、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%である。
【0063】
起泡剤
起泡剤は、起泡特性を有するものである限り、非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤などの界面活性剤を包含する任意のものであり得る。好ましい起泡剤としては、両性界面活性剤が挙げられる。
【0064】
染毛剤組成物に有用なアニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテルカルボキシレート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルグリセリルスルホネート、アルキルアミドエーテルサルフェート、アルキルアリールポリエーテルサルフェート、アルキルモノグリセリドサルフェート、アルキルエーテルスルホネート、アルキルアミドスルホネート;アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、アルキルエーテルスルホスクシナート、アルキルアミドスルホスクシナート;アルキルスルホスクシナート;アルキルスルホアセテート;アルキルエーテルホスフェート;アシルサルコシネート、N−アシルメチルアミノプロピオネート;アシルイセチオネート、N−アシルタウレート;アシルアクチレート;アルキルポリグリコシドのカルボキシアルキルエーテル;アルキルレシチン誘導体が挙げられる。一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、1〜20個、好ましくは2〜10個のエチレンオキシド単位を有するC8〜C30アルキルエーテルホスフェートであり、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド単位を少なくとも25個、好ましくは100〜200個有するポリオキシエチレンアルキルエーテルから選択される。
【0065】
染毛剤組成物に有用な更なる非イオン性界面活性剤は、ポリエチレンオキシド鎖を1つ以上含むものであり、このような界面活性剤としては、以下の化合物が挙げられる:ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪アミド(polyoxyethylene fatty amides)、並びにこれらのモノエタノールアミン及びジエタノールアミン誘導体、ポリエトキシル化脂肪族アミン。一実施形態では、少なくとも約25個、好ましくは約50〜200個、最も好ましくは約100〜200個のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例えば、セテアレス−25、ステアレス−100、ステアレス−150及びステアレス−200が挙げられる。
【0066】
ボディーソープ組成物、シャンプー組成物及び洗顔用組成物に有用な界面活性剤としては、次式:RO(C24O)xSO3M、式中、Rは炭素原子数約8〜24のアルキル又はアルケニルであり、xは0〜10であり、(アルキルサルフェートに関しては)例えば0又は0.1〜3であり;Mはカチオン、例えば、アンモニウム、アルカノールアミン(例、トリエタノールアミン)、一価金属(例、ナトリウム及びカリウム)、及び多価金属カチオン(例、マグネシウム及びカルシウムである)を有するアルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートが挙げられる。好ましくは、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートの両方で、Rは約8〜18個の炭素原子を有し、より好ましくは約10〜16個、最も好ましくは約12〜14個の炭素原子を有する。典型的には、アルキルエーテルサルフェートは、エチレンオキシドと、約8〜24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として製造される。アルコールは、例えばココナッツ油、パーム核若しくはタローなどの脂肪から抽出することができ、又は合成することもできる。ココナッツ油又はパーム核から抽出されたラウリルアルコール及び直鎖アルコールが本明細書では好ましい。このようなアルコールは、約1〜約10、及び特に約1〜3のモル比でエチレンオキシドと反応させ、例えば、アルコール1モル当たり平均3モルのエチレンオキシドで反応させ得られた分子種の混合物を硫酸で処理し、中和する。
【0067】
非常に好ましいアルキルエーテルサルフェートは、個々の成分の混合物を含むものであり、この混合物は炭素原子数約10〜約16個の平均アルキル鎖長を有し、約1〜4モルのエチレンオキシドの平均エトキシル化度を有する。
【0068】
シャンプー組成物に使用するのに好ましい界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ジエタノールアミンラウリルサルフェート、ジエタノールアミンラウレスサルフェート、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0069】
ボディーソープ組成物及び洗顔料組成物に好適な界面活性剤としては、更に両性界面活性剤が挙げられる。本発明の組成物に使用することのできる両性洗浄界面活性剤の例としては、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体として広範に記載されるものが挙げられ、脂肪族ラジカルは直鎖又は分岐鎖であってよく、脂肪族置換基のうち1つは炭素原子を約8〜18個含有し、1つはアニオン水溶性基、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、又はホスホン酸基を含有する。この定義に当てはまる化合物の例としては、3−ドデシルアミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウムが挙げられる。
【0070】
本明細書で有用なベタインの例としては、高級アルキルベタイン(high alkyl betaines)、例えば、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、オレイルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルαカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ−カルボキシプロピルベタイン、及びラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)α−カルボキシエチルベタインが挙げられる。硫酸ベタインは、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン及び同様物;アミドベタイン及びアミド硫酸ベタイン、によって表されてもよく、ここで、ベタインの窒素原子にRCONH(CH23ラジカルが結合しているものも同様に本発明に有用である。本明細書に用いるのに最も好ましいのはココアミドプロピルベタインである。
【0071】
有用な非イオン性界面活性剤としては、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルコキシル化脂肪酸エステル、発泡スクロース(lathering sucrose)エステル、アミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。アルキルグルコシド及びアルキルポリグルコシドが本明細書で有用であり、かつ広範には長鎖アルコール、例えばC3〜C30アルコールと、1種又は複数種の糖類又はでんぷん類(すなわちグリコシド又はポリグリコシド)との凝縮物として定義することができる。これらの化合物は、次式(S)nOR(式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース、及びガラクトースなどの糖成分であり;nは約1〜約1000の整数であり、かつRはC8〜C30アルキル基である)により表わすことができる。内部からアルキル基を誘導することのできる長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール及びこれに類するものなどが挙げられる。
【0072】
染毛剤組成物に有用な界面活性剤は、米国特許出願公開第2004/0213752号明細書の段落[0024]〜[0027]に記載されている。染毛剤組成物に有用であることが見出される界面活性剤の量は、約0.1重量%〜20重量%、好ましくは約0.1重量%〜10重量%の毛髪着色剤組成物である。
【0073】
ボディーソープ組成物、シャンプー組成物又は洗顔料組成物中の界面活性剤濃度は、約0.5重量%〜35重量%、好ましくは約1重量%〜25重量%、より好ましくは約2重量%〜25重量%の組成物であり得る。
【0074】
好適な起泡剤としては、高分子泡安定剤及び高分子乳化剤が挙げられる。高分子泡安定剤及び高分子乳化剤は界面活性剤と併用してもよく、又は界面活性剤と併用しなくてもよい。高分子乳化剤及び高分子泡安定剤の組み合わせも本発明で具体化される。
【0075】
高分子泡安定剤
本明細書で使用するのに好適な高分子泡安定剤としては、メチルセルロース(METHOCEL 40−101として販売されるヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びMETHOCEL A4MPとして販売されるメチルセルロース)及びエチルセルロース(NATROSOL PLUSとして販売されるセセチル(cecetyl)ヒドロキシエチルセルロース)などのセルロース材料が挙げられる。
【0076】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、次式を有するものである:
【0077】
【化2】

【0078】
メチルセルロースは、次式を有するものである:
【0079】
【化3】

【0080】
これらの構造に関し、「n」は、所望の粘度が得られるよう選択される。METHOCEL 40−101は約75,000MPas(Ubbelohdeチューブ粘度計を使用し、20℃にて2%の水溶液に関する)の粘度を有し、及びMETHOCEL A4MPは約4000〜5000MPas(Ubbelohdeチューブ粘度計を使用して20℃にて2%の水溶液に関する)の粘度を有する。
【0081】
他の好適な泡安定剤としては、アクリル酸/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマーなどの(メタ)アクリルポリマー、C10〜30アルキルアクリレートと1つ以上のアクリル酸モノマーとのコポリマー、スクロースのアリールエーテル若しくはペンタエリスリトールのアリールエーテルにより架橋されたメタクリル酸又は1つの単純なエステル、が挙げられる。GoodrichからPEMULEN TR−1及びPEMULEN TR−2として市販される。PEMULEN TR−1ポリマーが好ましい。CAPIGEL 98はSEPPICより製造されるアクリレートコポリマーである。
【0082】
本明細書で使用するに当たり好適な他の泡安定剤は、酸/アクリル酸コポリマー主鎖、及び側鎖として疎水性基を結合するモノマーから、乳化重合プロセスにより合成された、疎水性改質されたアルカリ可溶性エマルションポリマーである。このような材料の一例は、Rohm Haasから市販される、INCI名がアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマーであるACULYN(商標)22である。
【0083】
他の好適な泡安定剤としては、乳化重合により酸及びアクリル酸コモノマーから合成された、アルカリ可溶性アニオン性ポリマーのエマルションが挙げられる。このような材料の一例は、Rohm Haasから市販される、INCI名がアクリレートコポリマーであるACULYN(商標)33である。
【0084】
ACULYN(商標)22及びACULYN(商標)33の混合物を使用することもできる。一実施形態は、パーソナルケア組成物の重量、あるいは染毛剤組成物の顕色剤組成物の重量に基づき、1:2〜1:5比(重量)でACULYN(商標)22及びACULYN(商標)33の混合物が用いられる。一実施形態では、染毛剤組成物の、顕色剤組成物の重量に基づき1:3〜1:4比(重量)でACULYN(商標)22及びACULYN(商標)33の混合物が用いられる。
【0085】
ビニルピロリドン(VP)を含むポリマーであるポリクオタニウム55、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPA)及びメタクリロイル(methacryoyl)アミノプロピルラウリルジモニウム塩化物(MAPLAC)も本明細書で使用するに当たり好適であり、かつ以下の構造を有する:
【0086】
【化4】

【0087】
ポリクオタニウム−55は、商品名STYLEZE(登録商標)で市販され、10〜20の種類がある。n、m及びpの程度は、モノマー比に応じて決定される。STYLEZE(登録商標)−10は、モノマー比0.85VP:0.11DMAPA:0.4MAPLACを有する。STYLEZE(登録商標)−20は、モノマー比0.85VP:0.11DMAPA:0.4MAPLACを有する。
【0088】
他の好適な泡安定剤としては、ポリオキシエチレン、概して、x、y及びzの平均値がそれぞれ31、54及び31である、下式と一致するポリオキシプロピレンブロックポリマーが挙げられる。
【0089】
【化5】

【0090】
商品名POLOXAMER 334で販売される。
【0091】
他の好適な泡安定剤としては、商品名PLURONIC P104及びPLURONIC F108(例えばBASF)で販売されている、一級ヒドロキシル基で終端しているポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシドブロックポリマーが挙げられる。
【0092】
高分子乳化剤
好適な高分子乳化剤としては、多糖類、セルロース系材料、アミン担持ポリマー、天然資源から得られる酸ポリマー、加工デンプン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ポリマー、ポリメタクリル酸ポリマー、ポリシロキサン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0093】
好適な多糖類としては、キサンタンガム、カラゲニンガム、グアーグアー(guar-guar)、カチオン性グアー、ヒドロキシプロピルグアーガム、寒天、イナゴマメガム、アルギネート、チロース、これらの材料のうちの任意の塩(ナトリム塩など)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0094】
好適なセルロース材料としては、セルロースエーテル(例えばカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースなど)、セルロース混合型エーテル(例えばカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メトキシヒドロキシアルキルセルロースなど)、メチルヒドロキシアルキルセルロース(例えば、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシブチルセルロースなど);及びこれらの混合物が挙げられる。
【0095】
好適なアミン担持ポリマーとしては、通常、アルキル化又はカルボキシメチル化により(但し、キチンの他の改質方法も好適である)、塩基条件下で可溶であるよう改質された、多くの場合キトサンとして既知である脱アクチル化(deacytylated)キチンが挙げられる。Chitosan Derivatives Obtained By Chemical Modifications For Biomedical And Environmental Applications;International Journal of Biological Macromolecules;43巻,5版,2008年12月1日,401〜414頁を参照されたい。
【0096】
好適なポリシロキサンとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、並びにアミノ、脂肪酸、アルコール、ポリエーテル、エポキシ、フルオロ、グリコシド及び/又はアルキル基により修飾されたシリコーン化合物が挙げられる。本発明に従う好ましいシリコーン化合物としては、商標名ABIL(登録商標)でGoldschmidt AG(Essen)から入手可能なポリシロキサン−ポリエーテルコポリマー(別名、ジメチコンコポリオール)、特にABIL(登録商標)B 8843、ABIL(登録商標)B 8851、ABIL(登録商標)B 8852、ABIL(登録商標)B 8863、ABIL(登録商標)B 88183、及びABIL(登録商標)B 88184などのB 88製品群の、ポリシロキサン−ポリエーテルコポリマーが挙げられる。
【0097】
界面活性剤と併用してもしなくても、十分な量の泡を形成させ及び/又は十分な程度に泡を安定化させる、高分子泡安定剤及び高分子乳化剤をパーソナルケア組成物に抽出させる。概して、高分子泡安定剤及び高分子乳化剤は、パーソナルケア組成物の1〜25重量%、好ましくは2〜15重量%、より好ましくは2〜10重量%の量で存在させることになる。
【0098】
香料
パーソナルケア組成物には香料成分を含有させてもよい。香料は、多くの場合、精油、芳香族化合物及び溶媒(エタノール、水及び香油、例えばホホバ油など)などの成分の混合物であり、パーソナルケア組成物のために選択されたトップノート、ミドルノート、及びベースノートを有し、感覚的な体験を提供するものである。このような成分は、「Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)」(Steffen Arctander,本出願者が出版,1969年)に見出すことができる。
【0099】
カチオン性付着ポリマー
パーソナルケア組成物は、セルロース、グアー、カチオン性加工デンプン、ガラクトマンナンポリマー誘導体、及び好適な合成付着ポリマーから選択されるカチオン性付着ポリマーを含み得る。
【0100】
セルロース又はグアーカチオン性付着ポリマー
本発明のパーソナルケア組成物には、セルロース又はグアーカチオン性付着ポリマーを含有させることができる。このようなセルロース又はグアー付着ポリマーは、パーソナルケア組成物の使用が意図されるpH下で約3meq/g〜約4.0meq/gの電荷密度を有する。使用が意図されるpHは、概して約pH 3〜約pH 9、好ましくは約pH 4〜約pH 8の範囲である。本発明の組成物のpHは、未加工の状態で測定される。
【0101】
本発明の一実施形態では、セルロースポリマーは、工業的(CTFA)にはポリクオタニウム10と呼ばれかつAmerchol社(Edison,N.J.,USA)から入手可能である、エポキシド置換したトリメチルアンモニウムとヒドロキシエチルセルロースを反応させた塩である。
【0102】
他の好適なカチオン性付着ポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなどのカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、具体例としては、Rhone−Poulenc社から市販のJaguarシリーズ(好ましくはJaguar C−17(登録商標))が挙げられる。
【0103】
カチオン性加工デンプンポリマー
パーソナルケア組成物には水溶性のカチオン性加工デンプンポリマーを含有させても良い。カチオン性加工デンプンポリマーは、少なくとも約3.0meq/gの電荷密度を有する。このような電荷密度を得るための化学修飾としては、限定するものではないが、デンプン分子へのアミノ及び/又はアンモニウム基の付加が挙げられる。非限定例としては、これらのアンモニウム基としては、ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、及びジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基が挙げられる。Solarek,D.B.,「Cationic Starches in Modified Starches」:Properties and Uses,Wurzburg,O.B.,Ed.,CRC Press,Inc.(Boca Raton,Florida),1986年,113〜125頁を参照されたい。
【0104】
化学修飾前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。このデンプン源の非限定例としては、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、もちトウモロコシデンプン、オート麦デンプン、キャッサバデンプン、もち麦、もち米デンプン(waxy rice starch)、グルテン状米デンプン、もち米デンプン(sweet rice starch)、amioca、じゃがいもデンプン、タピオカデンプン、オート麦デンプン、サゴデンプン、もち米(sweet rice)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。もちトウモロコシデンプンが好ましい。
【0105】
ガラクトマンナンポリマー誘導体
本発明のパーソナルケア組成物には、モノマー対モノマー基準でマンノース対ガラクトース比が2:1超であるガラクトマンナンポリマー誘導体を含有させてもよい。ガラクトマンナンポリマー誘導体は、カチオン性のガラクトマンナンポリマー誘導体、及び正味電荷が正である両性ガラクトマンナンポリマー誘導体からなる群から選択される。
【0106】
非グアー性ガラクトマンナンポリマー誘導体の調製に使用するガムは、典型的には植物の種又は豆などの、天然に生じる材料として得られる。様々な非グアー性のガラクトマンナンポリマーの例としては、限定するものではないが、タラガム(マンノース3部/ガラクトース1部)、イナゴマメ(Locust bean若しくはCarob)(マンノース4部/ガラクトース1部)、及びカッシアガム(マンノース5部/ガラクトース1部)が挙げられる。本明細書において、用語、「非グアー性のガラクトマンナンポリマー誘導体」は、非グアー性のガラクトマンナンポリマーを化学的に修飾したカチオン性ポリマーを指す。好ましい非グアー性のガラクトマンナンポリマー誘導体は、商標名Cassia EX−906でNoveon社から市販されているカチオン性カッシアである。
【0107】
パーソナルケア組成物には、組成物の少なくとも約0.05重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含有させることもできる。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、組成物の約0.05重量%〜約2重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含有する。好適なガラクトマンナンポリマー誘導体は、米国特許出願公開第2006/0099167号明細書(Staudigel et al.)に記載のものである。
【0108】
合成付着ポリマー
合成付着ポリマーも、パーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約2重量%でパーソナルケア組成物に使用することができる。好適な合成付着ポリマーとしては、米国特許第7,585,827号明細書の、特に5段1〜67行及び8段5行〜15段5行に記載されるものが挙げられる。N,N,N−トリメチル−3−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンアミニウムクロリドの合成ポリマー;
(ポリ(メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド))は好ましい合成ポリマーである。
【0109】
パーソナルケア組成物に好適な他の合成ポリマーとしては、米国特許出願公開第2004/0010106号明細書及び米国特許出願公開第2007/0207109号明細書に記載のものが挙げられる。特に好適な合成ポリマーは、次式の非イオン性モノマー単位を含有する、正味電荷が正のランダムコポリマーである:
【0110】
【化6】

式中、RはH又はC1〜4アルキルであり;かつR1及びR2は、H、C1〜4アルキル、CH2OCH3、CH2OCH2CH(CH32、及びフェニルからなる群から独立して選択されるか、あるいは共にC3〜6シクロアルキルであり;カチオン性モノマー単位は正味電荷を2以上有する次式のものである:
【0111】
【化7】

式中、k=1、各v、v’及びv”は独立して1〜6の整数であり、wは0であるか、1〜10の整数であり、かつX-はアニオンである。k=1、v=3、v’=1、及びv”=3、w=1、y=1かつX−がCl−の場合、好ましいカチオン性モノマーである(米国特許出願公開第2007/0207109号明細書の段落[0051]を参照されたい)。
【0112】
剥離剤
ボディーソープ組成物及び洗顔料組成物は、粒子状の洗浄剤又は剥離剤を含有し得る。手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサ及びディスペンサの構成要素(多孔質要素などの)と使用するのに好適であるならば、既知の粒子状の洗浄剤又は剥離剤が許容され得る。
【0113】
コンディショニング剤
パーソナルケア組成物にはコンディショニング剤を含むコンディショニング組成物を含有させることもでき、あるいはコンディショニング剤を含むコンディショニング組成物と組み合わせて使用することができる。好適なコンディショニング剤は、シリコーン材料、アミノシリコーン、脂肪アルコール、ポリマー樹脂、ポリオールカルボン酸エステル、カチオン性ポリマー、カチオン性界面活性剤、不溶性の油及び油由来の材料、並びにこれらの混合物から選択される。追加材料としては、グリセリン及びソルビトールが挙げられる。特に有用なコンディショニング物質は、カチオン性ポリマーである。カチオン性ポリマー型のコンディショナーは、一級、二級、三級及び四級アミン基であって、ポリマー主鎖の一部を形成するか又はポリマー主鎖に直接結合する側鎖置換基に含まれることのあるアミン基から選択される少なくとも1つのアミン基の単位を含むものから選択することができる。
【0114】
シリコーンは、ポリアルキルシロキサン油、トリメチルシリル又はヒドロキシジメチルシロキサン末端基を含有する直鎖ポリジメチルシロキサン油、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルフェニルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサン油、シリコーン樹脂、その一般的構造中に、1つ又は多数の有機官能基(類)を有する有機官能シロキサン(同一又は異なり、シロキサン鎖に直接結合する)又はこれらの混合物から選択されることができる。前記有機官能基は、ポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ基、(過)フッ素化基、チオール基、置換又は非置換アミノ基、カルボキシレート基、ヒドロキシレート基、アルコキシル化基、クオタニウムアンモニウム基、両性及びベタイン基から選択される。シリコーンは、純流体として、又は事前に形成されたエマルションの形態で使用され得る。
【0115】
コンディショニング剤は概してパーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約20重量%の濃度で使用することができ、例えばパーソナルケア組成物の約0.1重量%〜約15重量%、約0.2重量%〜約10重量%、約0.2重量%〜約2重量%の濃度で使用することができる。
【0116】
毛髪着色剤組成物成分
染毛剤組成物は、酸化染料前駆体を含む酸化色調剤組成物(本明細書において、以降、色調剤組成物)を含有するものであり、酸化色調剤組成物を通して、例えば、過酸化水素などの酸化剤(顕色剤組成物として存在)の作用により、あるいは大気中酸素の存在下で(必要がある場合には好適な酵素系が付加される)染色が生じる。
【0117】
一般的に、染毛組成物における色調剤配合物及び顕色剤配合物の重量比は、顕色剤組成物及び色調剤組成物の強度に応じ5:1〜1:5の範囲であり、例えば1:1、1:1.5、1:2、1:3及び1:4である。
【0118】
酸化染料前駆体
染毛剤組成物には、一次中間体又はカップラーの形態の酸化染料化合物を含有させることができる。使用に好適な化合物は、それらが塩基である場合に限り、遊離塩基として、又は例えば、塩酸、臭化水素酸、クエン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、酒石酸若しくは硫酸などの、生理学的に適合性のある、それらの有機酸塩若しくは無機酸塩の形態で使用してもよく、あるいは、それらが芳香族ヒドロキシル基を有する場合に限り、塩基塩、例えばアルカリフェノレートの形態で使用してもよい。
【0119】
これらの酸化染料化合物は、当該技術分野において周知であり、芳香族ジアミン類、アミノフェノール類、芳香族ジオール類及びこれらの誘導体が挙げられる(酸化染料前駆体の代表的ではあるが非包括的なリストは、「Cosmetic Science and Technology」(Interscience,Special Edn.Vol.2,308〜310頁)に見ることができる)。
【0120】
以下に詳細に述べられる前駆体は、単に例示されたものであり、本明細書における毛髪ケア組成物又は色調剤組成物などの下位成分を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。前駆体は以下のものである:1,7−ジヒドロキシナフタレン(1,7−ナフタレンジオール);1,3−ジアミノベンゼン(m−フェニレンジアミン);1−メチル−2,5−ジアミノベンゼン(トルエン−2,5−ジアミン);1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン);1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール);1,3−ジヒドロキシ−4−クロロベンゼン,(4−クロロレゾルシノール);1−ヒドロキシ−2−アミノベンゼン,(o−アミノフェノール);1−ヒドロキシ−3−アミノベンゼン(m−アミノフェノール);1−ヒドロキシ−4−アミノ−ベンゼン(p−アミノフェノール);1−ヒドロキシナフタレン(1−ナフトール);1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−ナフタレンジオール);2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−ナフタレンジオール);1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン);1−ヒドロキシ−4−メチルアミノベンゼン(p−メチルアミノフェノール);6−ヒドロキシベンゾ−モルホリン(ヒドロキシベンゾモルホリン);1−メチル−2−ヒドロキシ−4−アミノベンゼン(4−アミノ−2−ヒドロキシ−トルエン);1−メチル−2−ヒドロキシ−4−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(2−メチル−5−ヒドロキシ−エチルアミノ−フェノール);1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(1,2,4−トリヒドロキシベンゼン);1−フェノール−3−メチルピラゾール−5−オン(フェニルメチルピラゾロン);1−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)−2,4−ジアミノベンゼン(2,4−ジアミノフェノキシ−エタノールHCl);1−ヒドロキシ−3−アミノ2,4−ジクロロベンゼン(3−アミノ−2,4−ジクロロ−フェノール);1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン(2−メチルレゾルシノール);1−アミノ−4−ビス−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(N,N−ビス(2−ヒドロキシ−エチル)−p−フェニレン−ジアミン);2,4,5,6−テトラアミノピリミジン(HCレッド16);1−ヒドロキシ−3−メチル−4−アミノベンゼン(4−アミノ−m−クレゾール);1−ヒドロキシ−2−アミノ−5−メチルベンゼン(6−アミノ−m−クレゾール);1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン(1,3−ビス−(2,4−ジアミノ−フェノキシ)−プロパン);1−(2’−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン(ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミンサルフェート);1−メトキシ−2−アミノ−4−(2’−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン,(2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール);1−ヒドロキシ−2−メチル−5−アミノ−6−クロロベンゼン(5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール);1−ヒドロキシ−2−アミノ−6−メチルベンゼン(6−アミノ−o−クレゾール);1−(2’−ヒドロキシエチル)−アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン(ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシ−アニリンHCl);2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン(2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン);3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン(2,6−ジメトキシ−3,5−ピリジンジアミン);5,6−ジヒドロキシインドール(5,6−ジヒドロキシ−インドール);4−アミノ−2−アミノメチルフェノール(2−アミノエチル−p−アミノ−フェノールHCl);2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール(2,4−ジアミノ−5−メチル−フェネトールHCl);2,4−ジアミノ−5−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)トルエン(2,4−ジアミノ−5−メチルフェノキシエタノールHCl);5−アミノ−4−クロロ−2−メチルフェノール(5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール);1,3−ビス(N(2−ヒドロキシエチル)N(4−アミノ−フェニル)アミノ)−2−プロパノール(ヒドロキシプロピル−ビス−(N−ヒドロキシ−エチル−p−フェニレンジアミン)HCL);6−ヒドロキシインドール(6−ヒドロキシ−インドール);2,3−インドリンジオン(ISATIN);3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジン(HCブルーNO.7);1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン(2,4−ジヒドロ−5−メチル−2−フェニル−3H−ピラゾール−3−オン);2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン(2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン);5−アミノ−サリチル酸;1−メチル−2,6−ビス(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)ベンゼン(2,6−ヒドロキシエチルアミノ−トルエン);4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン(2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノール硫酸塩);
2,2’−[1,2−エタンジイル−ビス−(オキシ−2,1−エタンジイルオキシ)]−ビス−ベンゼン−1,4−ジアミン(PEG−3,2’,2’−ジ−p−フェニレンジアミン);5,6−ジヒドロキシインドリン(ジヒドロキシインドリン);N,N−ジメチル−3−ウレイドアニリン(m−ジメチル−アミノ−フェニル尿素);2,4−ジアミノ−5−フルオロトルエン硫酸塩水和物(4−フルオロ−6−メチル−m−フェニレンジアミン硫酸塩);1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール硫酸塩);1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(2−メチル−1−ナフトール);2−アミノ−5−エチルフェノール(2−アミノ−5−エチルフェノール);2,4−ジクロロ−3−アミノフェノール(3−アミノ−2,4−ジクロロフェノール);及びp−アニリノアニリン(N−フェニル−P−フェニレンジアミン)。
【0121】
色調剤組成物に含有させる酸化染料前駆体の合計量は、最大で色調剤組成物の約12重量%であり、特に約0.05重量%〜約6重量%である。
【0122】
更に、特定の色合いを得るために、例えば、ヘナ又はインディゴのような植物色素、トリフェニルメタン染料、芳香族ニトロ染料、アゾ染料、キノン染料、カチオン性染料(塩基性染料)又はアニオン性染料(酸性染料)等の従来の天然及び/又は合成の直接染料を着色剤に更に含有させることが可能である。
【0123】
アルカリ化剤
色調剤組成物はアルカリ化剤を含み、好ましくはアンモニウムイオン供給源及び又はアンモニアを含む。アルカノールアミド例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、並びにグアニジウム塩などの、当該技術分野において既知の任意のアルカリ化剤を使用することもできる。特に好ましいアルカリ化剤は、アンモニウムイオン資源をもたらすものである。いずれのアンモニウムイオン資源も本明細書で用いるのに好適である。好ましい資源としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、過炭酸塩、アンモニア及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニア、及びこれらの混合物である。
【0124】
色調剤組成物には、約0.1重量%〜約10重量%、例えば約0.5重量%〜約5重量%、約1重量%〜約3重量%のアルカリ化剤(アンモニウムイオンなどの供給源)を含有させることもできる。
【0125】
酸化剤
本明細書における酸化染毛剤組成物、概して顕色剤組成物中の酸化染毛剤組成物は、酸化剤の供給源を少なくとも1つ含み得る。本明細書に用いるのに好ましい酸化剤は、水溶性過酸素酸化剤である。本明細書で定義されるとき、「水溶性」とは、標準状態で、少なくとも0.1g、好ましくは1g、より好ましくは10gの前記酸化剤を1リットルの脱イオン水に溶解することができることを意味する。
【0126】
酸化剤は、水溶性酸化剤(水溶液中で過酸化水素を生成することのできる無機過酸材料)から選択することができる。酸化剤は、水溶液中に提供されてもよいし、又は使用前に溶解される粉末として提供されてもよい。水溶性酸化剤としては、過酸化水素、無機アルカリ金属過酸化物、例えば過ヨウ素酸ナトリウム及び過酸化ナトリウム、並びに有機過酸化物、例えば過酸化尿素、メラミン過酸化物、並びに無機過水和物塩の漂白化合物、例えば過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過硫酸塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。これらの無機過水和物塩は、一水和物、四水和物などとして組み込まれてもよい。アルキル及びアリール過酸化物、並びに/又はペルオキシダーゼも用いてもよい。また必要に応じて、2つ以上のそのような酸化剤の混合物を用いることもできる。本発明による組成物に用いるのに好ましいのは、過酸化水素、過炭酸塩、過硫酸塩及びこれらの組み合わせである。
【0127】
酸化剤は、酸化染毛剤組成物又は顕色剤組成物の約0.1重量%〜約40重量%、好ましくは約1%〜約30重量%、及び最も好ましくは約2%〜約30重量%を含み得る。本明細書で使用するに当たり別の可能性のある酸化剤は、ペルオキシモノ炭酸イオン資源である。好ましくは、このような資源は、過酸化水素資源及び炭酸水素イオン資源からその場で形成される。このような酸化剤は、9.5以下、好ましくは7.5〜9.5、より好ましくは約9の(毛髪ケア組成物の)pHにおいて、特に効果的であることが分かっている。更に、この系はまた、アンモニア又はアンモニウムイオン資源と組み合わせると特に効果的である。
【0128】
したがって、ペルオキシモノ炭酸イオンの任意の資源を利用することができる。本明細書に用いるのに好適な資源としては、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンのナトリウム塩、カリウム塩、グアニジン塩、アルギニン塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、及びアンモニウム塩、並びにこれらの混合物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸グアニジン、炭酸水素グアニジン、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。また、炭酸イオン及び酸化剤の双方の供給源を得るために、過炭酸塩も使用してもよい。炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンの好ましい供給源は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、カルバミン酸アンモニウム、及びこれらの混合物である。
【0129】
酸化剤は、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%、及び最も好ましくは約1重量%〜約8重量%の炭酸水素イオンを含むことができ、かつ酸化剤の約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%、及び最も好ましくは約2重量%〜約5重量%の過酸化水素資源を含むことができる。
【0130】
キレート剤
染毛剤組成物又はそれらの下位成分(例えば、色調剤組成物又は顕色剤組成物など)には、カルボン酸キレート剤、ホスホン酸キレート剤、ポリリン酸キレート剤、これらの塩、又はこれらの混合物が含まれる。好適なキレート剤としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N,N’−二コハク酸(HPDDS)、グリシンアミド−N,N’−二コハク酸(GADS)、エチレンジアミン−N−N’−ビス(オルト−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ジエチレン−トリアミン−ペンタ−(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、これらの塩、これらの誘導体、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0131】
染毛剤組成物又はその下位成分(例えば、色調剤組成物など)には、染毛剤組成物又はその下位成分の約0.01重量%〜約5重量%、約0.25重量%〜約3重量%、約0.5%〜約1重量%の、キレート剤、それらの塩、誘導体又は混合物などが含まれる。
【0132】
ラジカルスカベンジャー
染毛剤組成物は更にラジカルスカベンジャー供給源を含み得る。本明細書に用いるのに好適なラジカルスカベンジャーは、アルカノールアミン、アミノ糖、アミノ酸、アミノ酸のエステル及びこれらの混合物の部類から選択してよい。特に好ましい化合物は次のものである:モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−4−ペンタノール、3−アミノ−2−メチルプロパン1−オール、1−アミノ−2−メチルプロパン2−オール、3−アミノプロパン−1,2−ジオール、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グリシン、アルギニン、リジン、プロリン、グルタミン、ヒスチジン、サルコシン、セリン、グルタミン酸、トリプトファン、及びこれらの混合物、並びに、これらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩などの塩、並びにこれらの混合物。
【0133】
特に好ましい化合物はグリシン、サルコシン、リジン、セリン、2メトキシエチルアミン、グルコサミン、グルタミン酸、モルホリン、ピペリジン、エチルアミン、3アミノ−1−プロパノール及びこれらの混合物である。
【0134】
染毛剤組成物は、染毛剤組成物又はその下位成分(色調剤組成物など)の好ましくは約0.1重量%〜10重量%、好ましくは約1重量%〜7重量%のラジカルスカベンジャーを含む。
【0135】
好ましくは、ラジカルスカベンジャーは、ラジカルスカベンジャー対カーボネートイオン(又はペルオキシモノカーボネートイオン)の重量比が、2:1〜1:4となるような量で存在する。ラジカルスカベンジャーはまた、アルカリ化剤と同一の種にならないように好ましく選択される。
【0136】
pH
本発明の染毛剤組成物は、pH 8〜12、好ましくは8〜10を有してよい。ペルオキシモノカーボネートイオンを含む実施形態の場合、好ましくは、pHは9.5以下であり、より好ましくは約9.5〜約7.5、更により好ましくは約9.5〜約8.4、最も好ましくは約9.4〜約8.5、及び更により好ましくはpH約9.3又は9.0である。
【0137】
色調剤組成物又は顕色剤組成物などのなどの、染毛剤組成物の任意の下位成分は、染毛剤組成物とは異なるpHを有してもよい。例えば、色調剤組成物がアルカリ化剤を含む場合、色調剤組成物はアルカリ性のpH、例えば8超のpHを有し得る。
【0138】
本組成物のpHは、Mettler Toledo製MP220又はMP225 pH装置(実験室用標準pH電極を装着)を使用して決定できる。装置は、毎回使用前に、較正用標準緩衝溶液及び標準較正手順を使用して較正される。
【0139】
試験方法
粘度
低せん断粘度
次の形状を有するTA InstrumentsのAR2000レオメーターにより、低せん断粘度を測定する:
40mm 2°ステンレス鋼コーン
40mmステンレススチールプレート
DIN規格又は同心円錐形シリンダ
収集したデータを、次いでTA Instruments AR2000レオメーターのデータ解析プログラムを用いてグラフ化し、実施の開始点を低せん断粘度として記録する。記録したデータの相関関係を確実なものにするためにも、データは少なくとも2度実施したものであるべきである。
【0140】
パーソナルケア組成物を製造するために2つの異なる成分から生じる、(上記に定義の)混合粘度を必要とする製品に関し、低せん断粘度は、以下のようにサンプル調製した後に上記のように測定することができる。
【0141】
サンプル調製−染毛剤組成物
色調剤組成物及び顕色剤組成物を混ぜ合わせ、染毛剤組成物を作製する。染毛剤組成物のサンプル調製は、以下のような手順であるべきである:
1.重量比1:1の色調剤組成物及び顕色剤組成物を、密閉することができ、そこから抽出することのできる容器内で混ぜる。容器は密閉させるかあるいは蓋をすべきである。
2.密閉させることができる容器を、次に機械ミキサー(以下に記載)に配置し、15秒間振とうする。
3.密閉することができる容器の内容物を、100 tallディスペンサ(FlackTek Inc.から入手可能)に注ぎ入れ、次に1950rpmに設定したDAC 800 FVZスピードミキサー(FlackTek Inc.)に10秒間配置し、サンプルから出てきた任意の気泡を吸い取った。
4.サンプルの頂部の気泡又は泡を含有させるよう時計皿を使用しながら、粘度を測定するのに好適な容器内に液体をデカントする。
5.次にサンプルの粘度を測定した。
【0142】
機械ミキサー
機械ミキサー(31)は、消費者による振とう動作を再現するための装置である。振とう動作とは、手首を伸ばした状態で肘を旋回点(支点)として用い、旋回点で腕を上下に動かす動作である。
【0143】
図5の機械ミキサー(31)は、頂部壁(33)、底部壁(35)、2つの垂直な側壁(37a,37b)、中央パネル(39)、背部パネル(11)及び蝶番式ドア(43)(密閉型デバイスにアクセスするために蝶番式に開閉することができる)を有する密閉型デバイスである。下に更に記載される金属製のバー(45)及びドア安全スイッチ(47)が、中央パネル(39)と蝶番式ドア(43)との間にある中央パネル(39)の一面に位置する。空調制御用ソレノイドモーター(49)、電気式排気装置(51)、空気レギュレーター(53)、電力供給装置(55)及び安全リレー(57)が中央パネル(43)及び背側パネル(41)の間の中央パネル(43)の第2面に位置する。
【0144】
図6(蝶番式ドア(43)、頂部壁(33)、底部壁(35)又は2枚の垂直な側壁(37a,37b)は省略)の機械ミキサー(31)は、長さ45.16cmの金属製のバー(45)を含む。この金属製のバー(45)は、一端に旋回点(59)を有し、かつもう一端に、機械ミキサー(1)を作動させている間に酸化染毛剤組成物の容器を保持することができるクランプ手段(61)を有する。金属製のバー(45)は、θとして示される角度44o(34.5cm arc)の範囲で上下方向に移動すべきである。旋回点(59)は、所望される角度範囲で、15秒の間に45サイクル(上下動作)作動させることのできる空調制御用ソレノイドモーター(49)により作動する。
【0145】
図7(背側パネル(41),頂部壁(33),底部壁(35)又は2つの垂直な側壁(37a,37b)は省略)では、空調制御用ソレノイドモーター(49)を見ることができる。この場合ソレノイドモーター(49)は、電気式排気装置(51)に接続されている。電気式排気装置(51)は、空調制御用ソレノイドモーター(49)を稼働させるための空気圧を生成する空気レギュレーター(53)に接続される。空気レギュレーター(53)は電力供給装置(55)に接続され、かつ好ましくは機械ミキサー(31)の空気加圧系である安全リレー(57)に接続される。安全リレー(57)は、2つの部分(47a,47b)を含むドア安全スイッチ(47)と接続される。第一部分(47a)は蝶番式ドア(43)上に部分的に配置され、及び第2部分(47b)は頂部壁(33)、底部壁(35)、2つの垂直壁(37a,37b)、中央パネル(39)及び蝶番式ドア(43)により囲まれた空間の内側に配置されるものであり、2つの部分(47a,47b)は安全リレー(57)の回路を完結させるために互いに隣接させて配置される。蝶番式ドア(43)を開けるとドア安全スイッチ(47)の2つの部分(47a,47b)が引き離され、安全リレー(57)の回路が不完全なものとなり、機械ミキサーが停止する。
【0146】
プログラム制御可能な継電器(63)、開始ボタン(65)、停止ボタン(67)が密閉型デバイスの外側に配置されると好ましい。プログラム制御可能な継電器(63)は、端末ストリップ(69)、母線又はその他の類似デバイスを介して電力供給装置(55)に接続させることができる。プログラム制御可能な継電器(63)により、作動時間、可動角の修正、動作速度などを設定できる。開始ボタン(65)及び停止ボタン(67)は同様に密閉型デバイスの外側に配置され、好ましくは蝶番式ドア(43)に隣接して配置される。プログラム制御可能な継電器(63)が利用される場合、各サンプルについて所望される設定を入力することができ、かつ開始ボタン(65)及び停止ボタン(67)により機械ミキサー(31)の動作を制御することができる。
【0147】
泡の比体積
質量計(mass balance)に、既知の容積の容器を配置し、又は既知の容積を記録した容器を配置し、容器の質量をタール塗りし、次いで起泡式ディスペンサから容器の中に抽出することで、泡の比体積を測定する。得られる体積及び得られる泡質量を記録する。泡の質量により体積を除し、泡の比体積をmL/g単位で得る。
【0148】
配合
顕色剤組成物配合物
【0149】
【表1】

【0150】
【表2】

【0151】
【表3】

【0152】
【表4】

【0153】
【表5】

【0154】
【表6】

*しぼり出し式フォーマーは、次のものから様相が選択され、図1に示されるものと類似の構造を有するよう選択される。
1.空気進入開口部寸法:直径0.4〜0.6mmの円形開口部
2.液体進入開口部の合計面積:3.14mm2
3.開口部の液体進入開口部数:3つ
4.混合チャンバ退出部の後で流体接続するメッシュ系:170μmの開口部を有する2つの接触したメッシュ
5.流体接続部の抽出開口部前のメッシュ:開口部70μmのメッシュを1つ
6.混合チャンバ退出開口部寸法:直径1mmの円形開口部
7.ディップチューブ直径:3mm
【0155】
【表7】

*しぼり出し式フォーマーは、次のものから様相が選択され、図3に示されるものと類似の構造を有するよう選択される。
・ 空気進入開口部寸法:直径0.7mm
・ 液体進入開口部の合計面積:1.87〜2.45mm2
・ 液体進入開口部の開口部の数:3
・ 混合チャンバ退出口の後の流体連通部中のメッシュ系:開口部170μmのメッシュを1つ
・ 抽出開口部前の流体連通部中のメッシュ:開口部170μmのメッシュを1つ
・ 混合チャンバ退出開口部寸法:直径1mmの円形開口部
・ ディップチューブ直径:3mm
【0156】
本明細書で開示した寸法及び値は、列挙した厳密な数値に厳格に限定されるものとして解釈されるものではない。むしろ、別段の指定がない限り、そのような各寸法は、列挙した値と、その値を包含する機能的に等価な範囲との双方を意味することを意図したものである。例えば、「40mm」として開示した寸法は、「約40mm」を意味することを意図したものである。
【0157】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用されるすべての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0158】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナルケア物品において、
(1)低せん断粘度が少なくとも100cpsのパーソナルケア組成物であって、ずり減粘性であるパーソナルケア組成物と、
(2)手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサと
を備え、
前記ディスペンサは、
(a)泡の形態で注出される液体を収容する収容容器であって、前記収容容器が、前記収容容器内に収容される前記パーソナルケア組成物の容積よりも大きくなるような収容容積を含み、前記収容容器が更にヘッドスペースを含み、前記ヘッドスペースは空気を含む、収容容器と、
(b)前記収容容器の開口部上に又は開口部内に取り付け可能なフォーマーアッセンブリであって、前記フォーマーアッセンブリが、ディップチューブ、混合チャンバ及び注出ヘッドを含み、前記ディップチューブが前記収容容器内に延びかつ前記パーソナルケア組成物と接触し、前記ディップチューブが前記混合チャンバと前記パーソナルケア組成物とを流体連通し、前記混合チャンバが注出ヘッドに流体連通し、前記注出ヘッドが前記注出ヘッド内に収容された泡流体接続部を含み、かつ前記注出ヘッドが注出開口部を更に含み、前記泡流体接続部が、1つ以上の多孔質要素を含有する、フォーマーアッセンブリと
を含み、
前記混合チャンバが、前記混合チャンバの内部容積を画定する外側壁を含み、前記外側壁が周縁を有する頂端部を含み、前記周縁が頂部面積を画定し、前記混合チャンバが更に少なくとも1つの空気進入開口部、少なくとも1つの液体進入開口部及び少なくとも1つの混合チャンバ退出開口部を含み、
パーソナルケア組成物対空気の比が、約1:6〜約1:15、好ましくは約1:8〜約1:12、好ましくは1:10となるように、前記少なくとも1つの空気進入開口部及び前記少なくとも1つの液体進入開口部が選択される、パーソナルケア物品。
【請求項2】
パーソナルケア物品が、泡の比体積が約6mL/g〜約14mL/g、例えば約7.5mL/g〜約12mL/g、約8mL/g〜約11mL/g、好ましくは約10mL/gである、起泡させたパーソナルケア組成物を注出する、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項3】
前記手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサが、約0.5グラム/ストローク〜約5.0グラム/ストローク、好ましくは約0.8グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストローク、好ましくは約1.0グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストロークである1ストローク当たりの泡吐出量を有する、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項4】
前記手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサが、約3mL/ストローク〜約70mL/ストローク、好ましくは約76mL/ストローク〜約48mL/ストローク、好ましくは約8mL/ストローク〜約44mL/ストローク、好ましくは約18mL/ストローク〜約22mL/ストロークである1ストローク当たりの泡吐出量を有する、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項5】
前記パーソナルケア組成物を空気と混合させるように、前記少なくとも1つの空気進入開口部及び前記少なくとも1つの液体進入開口部を配向させる、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項6】
前記混合チャンバが更にディフューザプレートを含み、前記ディフューザプレートが前記混合チャンバ退出口を含む、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項7】
前記混合チャンバ退出口が、約0.314mm2〜約9.42mm2、好ましくは約2.512mm2〜約5.652mm2の面積を有する、請求項6に記載のパーソナルケア物品。
【請求項8】
前記ヘッドスペースの空気が、前記空気進入開口部から前記混合チャンバに入り、前記ヘッドスペースが、前記空気進入開口部を通る前記混合チャンバへの直接連通路に存在する、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項9】
前記収容容器を、前記ディップチューブを介し前記混合チャンバと間接的に連通させることで、前記パーソナルケア組成物が、前記収容容器から前記混合チャンバへと流体連通する、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項10】
前記パーソナルケア組成物が、前記収容容器から、前記ディップチューブを通って、前記混合チャンバの外部にある空隙容積部へと移送される、請求項9に記載のパーソナルケア物品。
【請求項11】
前記1つ以上の多孔質要素が3つのメッシュを含み、2つのメッシュが前記混合チャンバ退出開口部と極近接して互いに隣接し、前記2つのメッシュが約170マイクロメートル(μ)の開口寸法を有し、1つのメッシュが前記フォーマー注出開口部に極近接して位置し、前記1つのメッシュが約70マイクロメートル(μ)の開口寸法を有する、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項12】
前記1つ以上の多孔質要素が2つのメッシュを含み、1つのメッシュが前記混合チャンバ退出開口部に極近接し、2つ目のメッシュが前記フォーマー注出開口部と近接して前記泡流体接続部に配置される、請求項1に記載のパーソナルケア物品。
【請求項13】
パーソナルケア物品において、
(1)低せん断粘度が少なくとも100cpsのパーソナルケア組成物であって、ずり減粘性であるパーソナルケア組成物と、
(2)手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサと
を備え、
前記ディスペンサは、
(a)泡の形態で注出される液体を収容する収容容器であって、前記収容容器が、前記収容容器内に収容される前記パーソナルケア組成物の容積よりも大きくなるような収容容積を含み、前記収容容器が更にヘッドスペースを含み、前記ヘッドスペースが空気を含む、収容容器と、
(b)前記収容容器の開口部上に又は開口部内に取り付け可能なフォーマーアッセンブリであって、前記フォーマーアッセンブリが、ディップチューブ、混合チャンバ及び注出ヘッドを含み、前記ディップチューブが前記収容容器内に延びかつ前記パーソナルケア組成物と接触し、前記ディップチューブが前記混合チャンバと前記パーソナルケア組成物とを流体連通し、前記混合チャンバが注出ヘッドに流体連通し、前記注出ヘッドが前記注出ヘッド内に収容された泡流体接続部を含み、かつ前記注出ヘッドが注出開口部を更に含み、前記泡流体接続部が、1つ以上の多孔質要素を含有する、フォーマーアッセンブリと
を含み、
前記混合チャンバが、前記混合チャンバの内部容積を画定する外側壁を含み、前記外側壁が周縁を有する頂端部を含み、前記周縁が頂部面積を画定し、前記混合チャンバが更に少なくとも1つの空気進入開口部、少なくとも1つの液体進入開口部及び少なくとも1つの混合チャンバ退出開口部を含み、
前記混合チャンバ退出開口部の面積が、前記混合チャンバの前記頂部面積よりも小さくなるよう選択される、パーソナルケア物品。
【請求項14】
パーソナルケア物品において、
(1)低せん断粘度が少なくとも100cpsのパーソナルケア組成物であって、ずり減粘性であるパーソナルケア組成物と、
(2)手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサと
を備え、
前記ディスペンサは、
(a)泡の形態で注出される液体を収容する収容容器であって、前記収容容器が、前記収容容器内に収容される前記パーソナルケア組成物の容積よりも大きくなるような収容容積を含み、前記収容容器が更にヘッドスペースを含み、前記ヘッドスペースは空気を含む、収容容器と、
(b)前記収容容器の開口部上に又は開口部内に取り付け可能なフォーマーアッセンブリであって、前記フォーマーアッセンブリが、ディップチューブ、混合チャンバ及び注出ヘッドを含み、前記ディップチューブが前記収容容器内に延びかつ前記パーソナルケア組成物と接触し、前記ディップチューブが前記混合チャンバと前記パーソナルケア組成物とを流体連通し、前記混合チャンバが注出ヘッドに流体連通し、前記注出ヘッドが前記注出ヘッド内に収容された泡流体接続部を含み、かつ前記注出ヘッドが注出開口部を更に含み、前記泡流体接続部が、1つ以上の多孔質要素を含有する、フォーマーアッセンブリと
を含み、
前記混合チャンバが、前記混合チャンバの内部容積を画定する外側壁を含み、前記外側壁が周縁を有する頂端部を含み、前記周縁が頂部面積を画定し、前記混合チャンバが更に少なくとも1つの空気進入開口部、少なくとも1つの液体進入開口部及び少なくとも1つの混合チャンバ退出開口部を含み、
前記少なくとも1つの空気進入開口部及び前記少なくとも1つの液体進入開口部は、前記手動式のノンエアゾールタイプのディスペンサが、約6mL/g〜約14mL/gの泡の比体積で約3mL/ストローク〜約70mL/ストロークの泡吐出量を有するよう選択される、パーソナルケア物品。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−514832(P2013−514832A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544891(P2012−544891)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/061013
【国際公開番号】WO2011/075640
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】