説明

パーソナルケア組成物

酸化性媒質中で不安定なスキンケア活性物質を含有するパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法が提供される。好ましい実施形態の1つでは、この方法は、カロチノイド及び紫外線吸収剤を包含する色安定化系を組成物中に組み込む工程を包含する。色安定性のパーソナルケア組成物もまた提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は酸化性媒質中で不安定な活性物質を包含するパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法に関する。本発明はさらに、こうした活性物質類を包含する色安定性のパーソナルケア組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚及び/又は毛髪に対する具体的な処置に寄与する目的で、パーソナルケア組成物中に活性成分を導入することが知られている。それらの処置としては、例えば、皮膚の洗浄、皮膚の乾燥、老化又は色素沈着への対抗、ニキビ、又は湿疹及び乾癬のような他の皮膚疾患の処置、並びに皮膚の再構築又はその細胞の交換の促進が挙げられる。
【0003】
ビタミンC(例えば、アスコルビルグルコシド)は1つの既知のスキンケア活性物質である。それはコラーゲンの合成を促し、外的攻撃(紫外線、汚れ)に対して皮膚組織を強化し、並びに皮膚を明るく及び/又は白くすると考えられている。ビタミンCは、皮膚を洗浄するのに有効であり、及びまた、皮膚の老化の徴候に対抗するのに、例えば肌の色を改善するのに、及び小じわやしわを和らげるのに有効である。ビタミンA(例えば、レチノール)は、ケラチン組織を調節し及び処置するための別の既知のスキンケア活性物質である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不都合なことに、これらの活性成分は酸化性媒質中で様々な度合いで不安定である可能性がある。これらの活性物質はしたがって、例えば、光、空気、酸素、熱、及び水など、特定の環境パラメータの影響を受けやすい。活性物質の酸化は、組成物内で利用可能な活性物質の量を減少させ、それに対応して所望の有効性を減少させる可能性がある。さらに、活性物質の酸化は望ましくないことに、組成物を、例えば白っぽいものから黄色っぽいものへ、変色させる可能性がある。消費者は、特に組成物が洗浄のためのものである場合又は皮膚をより若く及びより健康に見えるようにすることが意図されている場合には、黄色の製品を皮膚に適用することを嫌う場合がある。その上、消費者は色の変わった製品を「悪くなったもの」と認識する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、酸化性媒質中で不安定な活性物質を包含するパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法を提供する。好ましい実施形態の1つによれば、今般、組成物中に、カロチノイド及び紫外線吸収剤を含む色安定化系を組み込む工程を含む方法が提供されている。別の好ましい実施形態では、色安定化系は無機顔料をさらに含む。さらに別の好ましい実施形態では、色安定化系は酸化防止剤をさらに含む。
【0006】
別の好ましい方法の実施形態によれば、今般、1)天然の黄、橙、赤、及び/又は茶色の顔料;及び2)酸化防止剤類、無機顔料類、紫外線A吸収剤類、及び紫外線B吸収剤類から成る群から選択される酸化を阻害する2以上の物質を、組成物中に組み込むことにより、酸化性媒質に暴露したときに黄色に変わるパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法が提供されている。
【0007】
本発明はまた、酸化性媒質中で不安定な活性物質を包含する色安定性パーソナルケア組成物を提供する。好ましい組成物としては、例えば、油中水型及び水中油型エマルション類、並びにローション及びクレンジング化粧品が挙げられる。好ましい実施形態の1つによれば、今般、酸化性媒質中で不安定な活性成分、多成分色安定化系、及び皮膚科学的に許容可能なキャリアを包含するパーソナルケア組成物が提供されている。多成分色安定化系は、カロチノイド、酸化防止剤、及びUVB吸収剤を含む。
【0008】
別の好ましい実施形態によれば、今般、酸化性媒質中で不安定な活性成分、並びにカロチノイド及び紫外線吸収剤を含む多成分色安定化系を包含するパーソナルケア組成物が提供されている。
【0009】
新規性に関するこれら及び種々の他の特徴、並びにそれらの各利点は、本明細書に添付され及び本明細書の一部を形成している特許請求の範囲において詳細に指摘される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、以下の、発明を実施するための好ましい実施形態を参照することによりさらに容易に理解されうる。特許請求の範囲は本明細書に記載される具体的な方法、条件、又はパラメータに限定されるものではなく、及び本明細書で使用される用語は単に特定の実施形態を例示することにより記述する目的で使用され、特許請求された本発明を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。また、添付の特許請求の範囲を包含する本明細書において使用されるとき、単数形“a”、“an”、及び“the”は複数形を包含し、及び特定の数値への参照は、その文脈により特に明確に指示されていない限り、少なくともその特定の数値を包含する。値の範囲が述べられている場合、別の実施形態はその一方の特定の値から及び/又は他方の特定の値までを包含する。同様に、値が先行する「約」又は「ほぼ」を用いることにより近似値として述べられている場合、その特定の値が別の実施形態を形成するものと理解される。全ての範囲は、包括的且つ結合可能である。
【0011】
I.実例となる方法
本発明は、光、空気、酸素、熱、及び水のような酸化性媒質中で不安定な活性物質を含有するパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法を提供する。好ましい方法は、パーソナルケア組成物中に色安定化系を組み込むことを包含する。本明細書において企図される色安定化系は、一般に、活性物質の酸化を阻害し及び/又は活性物質の酸化に関連する変色を隠す(mask)、1以上の物質を含む。酸化防止剤及びマスキングに対し、代替として又は追加で他の機構を用いてもよい。好ましい系は色安定化効果を提供するために複数の物質を含む(1以上の機構を介した「多成分色安定化系」)。例として、色安定化系は、紫外線吸収剤類、着色剤類、及び酸化防止剤類を包含することができる。
【0012】
A.紫外線吸収剤
色安定化系は、1以上の紫外線−A(「UVA」)及び/又は紫外線−B(「UVB」)吸収剤類を包含してよい。存在する場合、紫外線吸収剤類は好ましくは、パーソナルケア組成物の総重量基準で、約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、及びさらにより好ましくは約1重量%〜約4重量%の濃度で包含される。他の包含濃度も、紫外線吸収剤類を明確に包含するが具体的な範囲を特に列挙しない添付の特許請求の範囲内にある。
【0013】
好適な紫外線吸収剤の代表的な非限定的リストとしては、オクチルメトキシケイ皮酸(octyl methoxycinnamate)、オキシベンゾン、オクトクリレン、2−エチルヘキシルp−メトキシシンナメート(2-ethylhexyl p-methoxycinnamate)、1−p−アミノベンゾエート(1-p-aminobenzoate)、パラアミノ安息香酸、2−フェニルベンジミダゾール−5−スルホン酸(2-phenylbenzimidazole-5-sulfonic acid)、ホモメンチルサリチラート、サリチル酸オクチル(octyl salicylate)、4,4’−メトキシ−t−ブチルジベンゾイルメタン(4,4'-methoxy-t-butyldibenzoylmethane)、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−(4−メチルベンジリデンカンファー(3-(4-methylbenzyldene)camphor)、3−ベンジリデンカンファー(3-benzylidenecamphor)、2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート(2-ethylhexyl 4-(dimethylamino)benzoate)、アミル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート(amyl 4-(dimethylamino)benzoate)、2−エチルヘキシル4−メトキシシンナメート(2-ethylhexyl 4-methoxycinnamate)、イソペンチル4−メトキシシンナメート(isopentyl 4-methoxycinnamate)、2−エチルヘキシルサリチラート(2-ehtylhexyl salicylate)、4−イソプロピルベンジルサリチラート(4-isopropylbenzyl salicylate)、ホモメンチルサリチラート(homomenthyl salicylate)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(2-hydroxy-4-methoxybenzophenone)、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン(2-hydroxy-4-methoxy-4'-methylbenzophenone)、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ジ(2−エチルヘキシル)4−メトキシベンザルマロネート(di(2-ethylhexyl) 4-methoxybenzalmalonate)、2,4,6−トリアニリオ(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)1,3,5−トリアジン(2,4,6-trianilio(p-carbo-2'-ethyl-1'-hexyloxy)1,3,5-triazine)、2−フェニルベンズイマドール−5−スルホン酸(2-phenylbenzimadole-5-sulphonic acid)の塩類、ベンゾフェノン類(benzophenones)のスルホン酸誘導体類、3−ベンジリデンカンファー(3-benzylidenecamphor)のスルホン酸誘導体類、1(4’−第三−ブチルフェニル)−3−(4’メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン(1(4'-tert-butylphenyl)-3-(4'methoxyphenyl)propane-1,3-dione)、及び1−フェニル(phnyl)−3−(4’イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオン(1-phenyl-3-(4'-isopropylphenyl)propane-1,3-dione)が挙げられる。
【0014】
オクチルメトキシケイ皮酸塩(オクチノキセート(octinoxate)としても知られる)は1つの好ましい紫外線吸収剤である。オクチルメトキシケイ皮酸塩の包含濃度としては好ましくは、パーソナルケア組成物の総重量基準で約0.5重量%〜約4重量%、及びより好ましくは約1重量%〜約2重量%が挙げられる。好適なオクチルメトキシケイ皮酸物質は、日本のマツモト・コショー(Matsumoto Kosho)から市販されている。
【0015】
1つの好ましい実施形態では、UVB吸収剤のみが採用され、一方、UVA吸収剤は使用されない。
【0016】
B.着色剤
色安定化系は1以上の着色剤を包含してよい。本明細書で使用するとき、「着色剤」としては、不透明化剤類、有機顔料類、無機顔料類、干渉顔料類、レーキ類、天然着色剤類/顔料類、人工着色剤類/顔料類、パールエッセンス剤類、染料類、カルミン類、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。存在する場合、これらの物質の好ましい包含範囲は、パーソナルケア組成物の総重量基準で、約0.0001重量%〜約30重量%、約0.001重量%〜約5重量%、及び約0.01重量%〜約1重量%である。他の包含濃度が、着色剤類を包含するが特に具体的な範囲を列挙しない添付の特許請求の範囲内にある。
【0017】
不透明化剤類は、パーソナルケア組成物の光誘起酸化を遮断するために包含されてよい。不透明化剤類はまた、顔料として機能することもできる。例えば、二酸化チタン及び酸化亜鉛は光を遮断することができ、及びまたそれらが組み込まれている組成物に白色の外観を与える。白色の不透明化剤類/顔料類は、こうした組成物の適用が使用者に即時的な皮膚白色化/美白効果を提供できるので、皮膚の色調又は色を調節することを目的としたパーソナルケア組成物において特に所望されることがある。
【0018】
二酸化チタンは本発明による1つの好ましい不透明化剤である。二酸化チタンを包含する実施形態は好ましくは、組成物の約0.1重量%〜組成物の約1重量%を有する。より小さく及びより均質な粒径を有する二酸化チタン物質はより有効な場合があるということを、出願人らは見出した。単なる一例として、0.3ミクロンの平均粒径を有する二酸化チタン物質は、1〜5ミクロンの範囲の平均粒径を有する二酸化チタン物質と比較してより良好な色安定性を提供する場合がある。この発見にもかかわらず、0.3ミクロンよりも小さい、及び5ミクロンよりも大きい平均粒径を有する二酸化チタン及び他の不透明化剤類も、等しく本発明に適している。1つの好適な二酸化チタンは、コボ・プロダクツ社(Kobo Products, Inc.)(ニュージャージー州、サウスプレーンフィールド(South Plainfield))から市販されている、製品コードCM3FA70STCである。二酸化チタンのような、不透明化剤類は、不安定な活性物質とのあらゆる反応を最小限に抑えるために、例えばシリコーン物質のような、非金属物質でコーティングされるのが好ましい。他の好適なコーティング物質はステアリン酸アルミニウムである。
【0019】
酸化性媒質中で不安定な活性物質を包含するパーソナルケア組成物の変色を隠す(mask)ために、着色剤類を使用することができる。例えば、ビタミンCの酸化は、それを含有するパーソナルケア組成物を黄ばんだ色に変える原因となり得る。二酸化チタン又は他の白く着色された着色剤を使用して、そうした黄色化をマスキングすることによって、組成物の本来の白色の外観を維持することができる。
【0020】
本明細書で企図される別のマスキング手法は、不安定な活性物質の酸化によって現れるのと同じ色を有する、天然の又は人工の着色剤類(必ずしも顔料、染料等として知られ又は分類されるわけではない物質を包含)を包含させることである。天然の着色剤の1つの好ましい部類はカロチノイド類であり、これらには例えば、β−カロチン及びリコピンが挙げられる。カロチノイド類は一般に、植物及び動物を包含する多くの生命有機体中に見られる黄、橙、赤、又は茶色の顔料の群のいずれかとみなされる。上記のビタミンCの例について続けると、黄色の色相を示す着色剤物質(例えば、β−カロチン)を、パーソナルケア組成物中に組み込むことができる。このビタミンCを含有する組成物はしたがって、製造時に黄ばんだ外観を現し、及びビタミンCの酸化が存在したとしても、時間がたってもより一貫した色を示す。
【0021】
天然の及び人工の着色剤自身が、光のような酸化性媒質に暴露されたときに変色する可能性がある。この変色は典型的に色褪せの形態(例えば、色相の強度又は白色度の減少)である。不安定な活性物質の酸化に起因する変色の増加と着色剤の色褪せ又は強度/白色度の低下とを有効に均衡化する/マッチさせる量の着色剤を組み込むことによって、パーソナルケア組成物の色の外観は時間がたっても実質的に維持されるということを、出願人らは見出した。代表的な方法としては、ビタミンCを含有するパーソナルケア組成物中にβ−カロチンを組み込むことが挙げられる。ビタミンCの酸化は組成物の黄色の外観を増大させ、及びβ−カロチンの強度は同じ期間の間に色褪せる。これにより、長期化された貯蔵及び使用寿命を通して組成物の色が実質的に同じ状態のままとなる。マクベス色測定装置(Macbeth color measurement device)、又は同様のものを使用して一次元又は多次元の色変化を測定することができる − デルタbはマクベス装置(Macbeth device)により測定される黄色度のレベルである。酸化による変色の速度及び着色剤の色褪せの速度は、実質的に同じとなることもでき、又は異なることもできることに留意されたい。速度が異なる場合、異なる間隔におけるデルタb測定値は正の値又は負の値を生ずる(すなわち1つの測定間隔から次の測定間隔にかけて増加する又は減少する)場合があるが、全体的な目標は、平均のデルタbの値を、製品の目標となる貯蔵及び使用寿命に渡り、好ましくはゼロ付近で制御することである。
【0022】
着色剤の非限定例としては、以下のものが挙げられる:カロチノイド類、医薬品及び化粧品用赤30タルクレーキ、医薬品及び化粧品用赤7カルシウムレーキ、医薬品及び化粧品用赤34カルシウムレーキ、雲母/二酸化チタン/カルミン顔料類(例えば、エンゲルハード(Engelhard)からのクロリゾネ赤(Clorisonne Red)、エンゲルハードからのデュオクロム(Duocrome)RB、ロナ(Rona)からのマゼンタ(Magenta)、ロナからのジクロナ(Dichrona)RB)、赤30ローアイロン(low iron)、レーキ27&レーキ30の医薬品及び化粧品用赤レーキブレンド、食品、医薬品及び化粧品用黄5レーキ、コウェット(Kowet)二酸化チタン、黄色酸化鉄、医薬品及び化粧品用赤30レーキ、医薬品及び化粧品用赤28レーキ、CosレッドオキシドBC(Cos Red Oxide BC)、Cos酸化鉄赤BC(Cos Iron Oxide Red BC)、Cos酸化鉄黄(Cos Iron Oxide Yellow)、Cos酸化鉄黄BC(Cos Iron Oxide Yellow BC)、ユーロキシド赤アンステリル(Euroxide Red Unsteril)、ユーロキシド黄ステリル(Euroxide Yellow Steril)、ユーロキシド赤(Euroxide Red)、疎水性ユーロキシド黄(Hydrophobic Euroxide Yellow)、疎水性ユーロキシド赤(Hydrophobic Euroxide Red)、医薬品及び化粧品用黄6レーキ(Yellow 6 lake)、医薬品及び化粧品用黄5Zrレーキ(Yellow 5 Zr Lake)、及びこれらの混合物。
【0023】
C.酸化防止剤
本発明の色安定化系は1以上の酸化防止剤を包含してよい。存在する場合、酸化防止剤類は好ましくは、パーソナルケア組成物の総重量基準で、約0.001重量%〜約5重量%の量で包含され、より好ましくは約0.01重量%〜約3重量%の量で包含され、及びさらにより好ましくは約0.015重量%〜約0.05重量%の量で包含される。他の包含濃度もまた使用してよい。
【0024】
酸化防止剤の例としては、スルフヒドリル化合物類及びそれらの誘導体類(例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム及びN−アセチル−システイン)のような水溶性酸化防止剤類、リポ酸、及びジヒドロリポ酸、レスベラトロール、ラクトフェリン、アスコルビン酸、及びアスコルビン酸誘導体類(例えば、アスコルビン酸パルミテート及びアスコルビン酸ポリペプチド)が挙げられるが、これらに限定されない。油溶性酸化防止剤としては、ブチル化ヒドロキシトルエン、レチノイド類(例えば、レチノール及びレチニルパルミテート)、トコフェロール類(例えば、トコフェリルアセテート)、トコトリエノール類、及びユビキノンが挙げられるが、これらに限定されない。メタ重亜硫酸ナトリウムは、1つの好ましい酸化防止剤であり、好ましくは総組成物の約0.1重量%から総組成物の約5重量%までの濃度で包含される。
【0025】
上記で記したように、色安定化物質のこれらの部類の種々の組み合わせをパーソナルケア組成物に組み込むことができる。物質の追加の部類/種類もまた、本発明による色安定化系に包含されてよい。1つの好ましい方法の実施形態では、オクチルメトキシケイ皮酸、二酸化チタン、及びβ−カロチンの組み合わせを含む色安定化系を、酸化性媒質中で不安定な活性物質を含有するパーソナルケア組成物中に組み込んでもよい。別の好ましい方法の実施形態では、オクチルメトキシケイ皮酸、二酸化チタン、β−カロチン、及びメタ重亜硫酸ナトリウムの組み合わせを含む色安定化系を、酸化性媒質中で不安定な活性物質を含有するパーソナルケア組成物中に組み込んでもよい。
【0026】
II.実例となる組成物
本発明の組成物は、安全且つ有効な量の1以上の活性物質及び上述したような色安定化系を含有する。
【0027】
本明細書で使用するとき、「安全且つ有効な量」とは、調節され又は処置されるべき条件において好ましい改変を生じさせつつ、重大な副作用を回避するために;すなわち、当事者の健全な判断の範囲内で、妥当な利益危険比を提供するために、十分である量を意味する。活性物質の安全且つ有効な量は、使用者の年齢及び身体状態、使用者の皮膚及び毛髪のタイプ、調節又は処置されている状態の重症度、処置の持続時間、いずれかの併用療法の性質、及び類似の要因によって変動してよい。
【0028】
本発明の組成物は、本発明の構成成分並びに本明細書で記載されるその他の成分を包含することができ、それらから本質的に成ることができ、又はそれらから成ることができる。本明細書で使用するとき、「から本質的に成る」とは、組成物又は構成成分が追加成分を包含してよいが、それら追加成分が特許請求される組成物又は方法の基本的及び新規な特徴を大きく変化させない場合に限ることを意味する。
【0029】
すべての百分率、割合及び比率は特に指定しない限り、本発明のパーソナルケア組成物の総重量に基づく。列挙する成分に関連するこのようなすべての重量は、活性レベルに基づくので、特に指定しない限り、市販の物質に包含される場合があるキャリアや副生成物を包含しない。
【0030】
好ましい組成物の実施形態は、酸化性媒質中で不安定な少なくとも1つの活性物質、例えば、ビタミンC、ビタミンA、又はそれらの誘導体、を包含する。他の不安定な活性物質もまた使用してよい。
【0031】
1つの代表的な組成物は、ビタミンC及び/又はその誘導体類を包含し、とりわけ、アスコルビン酸ナトリウム、リン酸アスコルビン酸マグネシウム、リン酸アスコルビルアミノプロピル、アスコルビン酸硫酸エステル2ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸ステアリン酸エステル(ascorbate state ester)、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、アスコルビン酸ジパルミチン酸エステルなどのアスコルビン酸エステル類、並びにアスコルビルグルコシド、アスコルビン酸−2−0−α−グルコシド、エトキシ化アスコルビン酸、アスコルビルテトラ−2−ヘキシルデカネート、及びアスコルビルグルコサミンなどのアスコルビン酸エーテル類を含む。
【0032】
別の代表的な組成物としては、ビタミンA及び/又はレチノイドのようなその誘導体類が挙げられる。本発明で使用するとき、「レチノイド」は、皮膚内でビタミンAの生物学的活性を有するビタミンA又はレチノール様化合物類のすべての天然及び/又は合成類縁体類、並びにこれらの化合物の幾何異性体類及び立体異性体類を包含する。レチノイドは、好ましくは、レチノール、レチノールエステル類(例えば、レチニルパルミテート、レチニルアセテート、レチニルプロピオネートを包含する、レチノールのC2〜C22アルキルエステル類)、レチナール、及び/若しくはレチノイン酸(すべてのトランスレチノイン酸及び/若しくは13−シス−レチノイン酸を包含)、又はこれらの混合物から選択される。
【0033】
本発明の組成物は典型的に、皮膚科学的に許容可能なキャリアを含有し、その中に組成物中の他の構成成分が組み込まれ、他の構成成分が適切な濃度で送達され得るようになされている。本明細書で使用するとき、用語「皮膚科学的に許容可能な」とは、このように記載されている組成物又はその構成成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを伴うことなく、哺乳類のケラチン組織と接触させて使用するのに適していることを意味する。
【0034】
キャリアは、1つ以上の皮膚科学的に許容可能な固体、半固体、又は液体の充填剤類、希釈剤類、溶媒類、増量剤類などを含有してよい。キャリアは、固体、半固体、又は液体であってよい。キャリアは、それ自体不活性なものであることができ、又はそれ自体が皮膚科学的利益を有することができる。キャリアの濃度は、選択されたキャリア及び組成物の構成成分の目的濃度によって変化することができる。
【0035】
本発明に使用されるキャリアの種類は、当該組成物に所望される製品形態の種類に左右される。本発明の組成物は、当該分野で既知であるような多種多様な製品形態に製造されてよい。これらには、ローション、クリーム、ジェル、スティック、スプレー、軟膏、ペースト、ムース、及び化粧品(例えば、ファンデーション、目元用メークアップ、有色又は無色リップトリートメント、例えばリップスティックなどを包含する、固体、半固体、又は液体のメークアップ用品)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの製品形態は、溶液、エアゾール、エマルション、ジェル、固体、及びリポソームが挙げられるが、これらに限定されない、いくつかの種類のキャリアを含んでよい。
【0036】
1つの代表的なキャリアは皮膚科学的に許容可能な親水性の希釈剤を含有する。本明細書で使用するとき、「希釈剤」には、粒子状物質を分散、溶解、又は別の方法で組み入れることができる物質が包含される。親水性の希釈剤の非限定例には、水、有機親水性希釈剤類、例えば低級一価のアルコール類(例えばC1〜C4)及びプロピレングリコール、ポリエチレングリコールを包含する低分子量グリコール類及びポリオール類(例えば、分子量200〜600g/モル)、ポリプロピレングリコール(例えば、分子量425〜2025g/モル)、グリセロール、ブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトールエステル類、1,2,6−ヘキサントリオール、エタノール、イソプロパノール、ソルビトールエステル類、ブタンジオール、エーテルプロパノール、エトキシ化エーテル類、プロポキシ化エーテル類、及びそれら組み合わせがある。水は1つの好ましい希釈剤である。
【0037】
エマルションは本発明による別の代表的な皮膚科学的に許容可能なキャリアである。エマルションキャリアは、親水性の構成成分、例えば、水又は他の親水性希釈剤を含む親水性相、及び疎水性の構成成分、例えば、脂質、油、又は油性物質を含む疎水性相を含有する。当業者には周知のように、親水性相が疎水性相に分散して、又はその逆で、組成物成分に応じてそれぞれ親水性又は疎水性の分散連続相を形成する。前記エマルションは、水中油型エマルション、又はシリコーン中水型エマルションのような油中水型エマルションであってもよく、又は(例えば、3相又は他の多相エマルション中に)これらを含んでいてもよい。水中油型エマルションは、典型的には、約1%〜約50%(好ましくは約1%〜約30%)の疎水性分散相と、約1%〜約98%(好ましくは約40%〜約90%)の親水性連続相とを含み;油中水型エマルションは、典型的には、約1%〜約98%(好ましくは約40%〜約90%)の親水性分散相と、約1%〜約50%(好ましくは約1%〜約30%)の疎水性連続相とを含む。エマルションはまた、G.M.エクレストン(G. M. Eccleston)、流動性及び半固体O/Wエマルションへのエマルション安定性理論の応用(Application of Emulsion Stability Theories to Mobile and Semisolid O/W Emulsions)、化粧品及び(Cosmetics & Toiletries)トイレタリー用品、第101巻、1996年11月、73〜92頁に記載されているような、ゲル網状組織を含んでもよい。
【0038】
ローションやクリームが挙げられるがこれらに限定されない本発明の組成物は、皮膚軟化剤を含んでもよい。このような組成物は、好ましくは約2%〜約50%の皮膚軟化剤を含有する。皮膚軟化剤は典型的には水と混和しない油性又はろう様物質である。多種多様の好適な皮膚軟化剤が既知であり、及び本明細書で使用されてもよい。サガリン(Sagarin)著「化粧品、科学、及び技術(Cosmetics,Science and Technology)」、第2版、第1巻、32〜43頁(1972年)には、皮膚軟化剤として好適な物質の多数の例が挙げられている。
【0039】
洗浄(「洗浄剤」)に有用な本発明の組成物は、例えば、上述したように、好適なキャリアによって配合され、好ましくは、洗浄にとって安全且つ有効な量で皮膚科学的に許容可能な1つ以上の界面活性剤を含有する。好ましい組成物は、約1%〜約90%、より好ましくは約5%〜約10%の皮膚科学的に許容可能な界面活性剤を含有する。界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、双極性、両性(amphoteric and ampholytic)界面活性剤類、並びにこのような界面活性剤類の混合物から適したものを選択する。本明細書で有用な広範な種類の界面活性剤の例は、マカッチャン(McCutcheon)の洗剤及び乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)より出版、に記載されている。洗浄組成物は任意に、従来洗浄組成物で用いられているその他の物質を、技術的に確立したレベルで含有することができる。
【0040】
本発明の組成物は、10.5以下のpHを有するように配合されるのが好ましい。これらの組成物のpH値は、好ましくは約2〜約10.5、より好ましくは約3〜約8、さらにより好ましくは約5〜約8の範囲である。
【0041】
1つの好ましい皮膚科学的に許容可能なキャリアは、水中油型エマルションの形態である。
【0042】
皮膚科学的に許容可能なキャリアは、組成物の粘度及び/又は感触を改変するために、増粘剤、構造剤、シリコーンエラストマー、及びこれらの混合物(以下でより完全に議論される)のような他の成分を含有してもよい。
【0043】
任意成分
本発明の組成物類は、1つ以上の追加のスキンケア成分を含有してもよい。組成物がヒトのケラチン組織と接触される好ましい実施形態では、前記追加構成成分はケラチン組織への適用に好適であるべきであり、即ち、組成物中に組み込まれたときに、それらは、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを伴うことなくヒトのケラチン組織に接触させて用いるのに好適である。
【0044】
CTFA化粧品成分便覧(CTFA Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版(1992年)には、パーソナルケア産業で一般的に使用される多種多様な非限定的な化粧品及び医薬品の成分が記載されており、それらは本発明の組成物で使用するのに好適である。
【0045】
代表的な任意成分について以下に説明する。
A.シリコーンエラストマー
本発明の組成物はシリコーンエラストマーを含有してもよい。存在する場合、組成物は好ましくは、組成物の約0.1重量%〜約30重量%、より好ましくは約1重量%〜約20重量%、さらにより好ましくは約2重量%〜約15重量%のシリコーンエラストマー構成成分を含む。
【0046】
本発明の組成物は、乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、非乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、又はそれらの混合物を包含してよい。本明細書で使用するとき、用語「非乳化」は、ポリオキシアルキレン単位が存在しない架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを定義する。本明細書で使用するとき、用語「乳化」とは、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)単位を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。架橋オルガノポリシロキサンエラストマーのための出発物質の役割ができる硬化可能なオルガノポリシロキサン組成物の種類に関しては、具体的な制限はない。
【0047】
乳化型エラストマーの非限定的な例として、ジビニル化合物から形成されるポリオキシアルキレン修飾エラストマー、特に、ポリシロキサン主鎖上でのSi−H結合と反応する、少なくとも2つの遊離ビニル基をもつシロキサンポリマーが挙げられる。好ましくは、エラストマーは、分子が球形のMQ樹脂上でSi−H部位によって架橋されるジメチルポリシロキサンである。乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマーはとりわけ、米国特許第5,412,004号(1995年5月2日付与);同第5,837,793号(1998年11月17日付与);及び同第5,811,487号(1998年9月22日付与)に記載されている架橋ポリマー類から選択することができる。さらに、ジメチコンコポリオールクロスポリマー(及び)ジメチコンから構成される乳化型エラストマーは、信越(ShinEtsu)から商標名KSG−21として入手可能である。
【0048】
非乳化型エラストマーの非限定的な例はジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー類である。かかるジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー類は、ダウ・コーニング(Dow Corning)(DC9040及びDC9041)、ゼネラル・エレクトリック(General Electric)(SFE839)、信越(ShinEtsu)(KSG−15、16、18[ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー])、及びグラント・インダストリーズ(Grant Industries)(エラストマーのグランシル(GRANSIL)(商標)ライン)を包含する、様々な供給元から供給される。本発明で有用な架橋オルガノポリシロキサンエラストマー類及びそれらの製造方法は、米国特許第4,970,252号(サクタ(Sakuta)ら、1990年11月13日付与);米国特許第5,760,116号(キルガー(Kilgour)ら、1998年6月2日付与);米国特許第5,654,362号(シュルツ・Jr(Schulz, Jr.)ら、1997年8月5日付与)にさらに記載されている。本発明で有用な追加の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー類は、日本特許JP61−18708(ポーラ化成工業(Pola Kasei Kogyo KK)に譲渡)に開示されている。
【0049】
本明細書での使用に好適な市販のエラストマーとしては、ダウ・コーニング(Dow Corning)の9040シリコーンエラストマーブレンド、信越(Shin−Etsu)のKSG−21、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0050】
B.構造剤
本発明の組成物は、約0.1%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%、なおより好ましくは約0.5%〜約9%の1以上の構造剤を含有してもよい。
【0051】
本明細書での使用に好適な代表的な構造剤類は、HLBが約1〜約8であり、及び少なくとも約45℃の融点を有するものである。本発明の組成物に有用な構造剤の非限定的な例には、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアリン酸、パルミチン酸、平均約1〜約5のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、平均約1〜約5のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0052】
C.増粘剤
本発明の組成物は、1以上の増粘剤を包含してもよい。存在する場合、組成物は好ましくは、組成物の約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約4重量%、なおより好ましくは約0.25重量%〜約3重量%の増粘剤を含む。
【0053】
本明細書で有用な増粘剤類の非限定例としては、カルボマー類(例えば、商標名カーボポール(CARBOPOL)(登録商標)900シリーズとしてB.F.グッドリッチ(B.F.Goodrich)から市販されているもの;例えば、カーボポール(登録商標)954)などのカルボン酸ポリマー類が挙げられる。その他の好適なカルボン酸ポリマー剤類としては、C10〜30アルキルアクリレート類と、アクリル酸モノマーかメタクリル酸モノマー、又はこれらの短鎖(即ち、C1〜4アルコール)エステル類のモノマーのうち1つ以上とのコポリマー類が挙げられ、ここで、架橋剤は、スクロース又はペンタエリスリトール(pentaerytritol)のアリルエーテルである。これらのコポリマー類は、アクリレート類/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー類として知られ、カーボポール(Carbopol)(登録商標)1342、カーボポール(登録商標)1382、ペムレン(PEMULEN)TR−1、及びペムレンTR−2としてB.F.グッドリッチ(B.F.Goodrich)より市販されている。
【0054】
増粘剤類のその他の非限定例としては、カチオン性ポリマーと非イオン性ポリマーの双方を包含する架橋ポリアクリレートポリマー類が挙げられる。増粘剤類のなおその他の非限定例としては、ポリアクリルアミドポリマー類、特に置換された分枝又は非分枝のポリマー類を包含する非イオン性ポリアクリルアミドポリマー類が挙げられる。これらのポリアクリルアミドポリマー類の中でも、CTFA表記ポリアクリルアミド及びイソパラフィン及びラウレス−7を与えられた非イオン性ポリマーがより好ましく、商標名セピゲル(Sepigel)305としてセピック・コーポレーション(Seppic Corporation)(ニュージャージー州、フェアフィールド(Fairfield))より入手可能である。本明細書で有用な他のポリアクリルアミドポリマー類としては、アクリルアミド類及び置換アクリルアミド類と、アクリル酸類及び置換アクリル酸類との多元ブロックコポリマー類が挙げられる。このような多元ブロックコポリマー類の市販の例としては、リポ・ケミカルズ社(Lipo Chemicals,Inc.)(ニュージャージー州、パターソン(Patterson))からの、ハイパン(Hypan)SR150H、SS500V、SS500W、SSSA100Hが挙げられる。
【0055】
本明細書で有用な増粘剤の別の非限定的な部類は、多糖類である。多糖類ゲル化剤の非限定例としては、セルロース及びセルロース誘導体類から選択されるものが挙げられる。アルキルヒドロキシアルキルセルロースエーテル類の中で、CTFA表記セチルヒドロキシエチルセルロースを与えられた物質が好ましく、それはセチルアルコールとヒドロキシエチルセルロースのエーテルであり、商品名ナトロゾル(Natrosol)(登録商標)CSプラス(CS PLUS)としてアクアロン・コーポレーション(Aqualon Corporation)(デラウェア州、ウィルミントン(Wilmington))から販売されている。その他の有用な多糖類には、3単位毎に(1−6)結合グルコースを有する直鎖の(1−3)結合グルコース単位であるスクレログルカン類が挙げられ、その市販の例は、ミシェル・メルシエ・プロダクツ社(Michel Mercier Products Inc.)(ニュージャージー州、マウンテンサイド(Mountainside))からのクレアロゲル(Clearogel)(登録商標)CS11である。
【0056】
本明細書で有用な増粘剤の別の非限定的な部類は、ガム類である。本明細書で有用なガム類の非限定例としては、ヘクトライト、水和シリカ(hydrated silica)、キサンタンガム、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0057】
D.ビタミン
本明細書に包含させるためのビタミン類の代表的なリストとしては、ビタミンB3化合物類(ナイアシンアミドなど)、ビタミンB5若しくは誘導体類(パンテノール、パントテン酸など)、ビタミンE若しくは誘導体類(トコフェロール、酢酸トコフェロールなど)、又はビタミンD3若しくは誘導体類が挙げられる。
【0058】
E.タンパク質
本発明の組成物は、例えば、加水分解及び非加水分解(すなわち、「天然の」)動物及び植物由来のタンパク質類のような、1以上のタンパク質を含んでいてよい。1つの特に好ましいタンパク質は加水分解小麦タンパク質である。
【0059】
本明細書で有用な植物に由来する非加水分解タンパク質としては、大豆タンパク質類、小麦タンパク質類、アーモンドタンパク質、ジャガイモタンパク質、オート麦タンパク質類、エンドウ豆タンパク質類、ヒマワリタンパク質類、トウモロコシタンパク質類、綿実タンパク質類、ピーナッツタンパク質類、及び小麦麦芽タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で有用な動物由来非加水分解タンパク質の非限定的な例には、乳タンパク質類、例えばβ−ラクトグロブリン、カゼイン、又は乳清;血清タンパク質類、例えばウマ血清;胎盤タンパク質類;卵白;アミラーゼ;コラーゲン;クリスタリン;チトクロムC;エラスチン;フィブロネクチン;ゼラチン;グリアジン;ケラチン;リパーゼ;及び血清アルブミンが挙げられる。
【0060】
F.ゼオライト
ゼオライト類、例えば、方沸石、菱沸石、輝沸石、ソーダ沸石、束沸石、及びソモソナイト(thomosonite)などの天然ゼオライト類;及び、ゼオライトが添加されるマトリックスを形成する、ゲル法(ケイ酸ナトリウム及びアルミナ)又は粘土法(カオリン)によって作られるもののような合成ゼオライト類を包含するゼオライト類を、本発明の組成物において使用してもよい。
【0061】
G.ペプチド
ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタペプチド類、並びにそれらの誘導体類を包含するがこれらに限定されないペプチド類は、安全且つ有効な量で本発明の組成物に包含されてもよい。本明細書で有用なペプチド及びペプチド誘導体の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる;カルノシン(Carnosine)(登録商標)(β−ala−his)、gly−his−lys、arg−lys−arg、his−gly−gly、パルミトイル−gly−his−lys(フランスのセダーマ(Sederma)から市販されているバイオペプチドCL(Biopeptide CL)(登録商標)、100ppmとして購入されてもよい)、ペプチドCK(arg−lys−arg)、ペプチドCK+(ac−arg−lys−arg−NH2)、及びシグマ(Sigma)(ミズーリ州、セントルイス(St. Louis))からアイアミン(IAMIN)として市販されているhis−gly−glyの銅誘導体。テトラペプチド類及びペンタペプチド類(例えば、セダーマ(Sederma)(フランス)から市販されているパルミトイル−lys−thr−thr−lys−ser)も本明細書に用いるのに好適である。
【0062】
本組成物中に包含されるときには、ペプチド類は、組成物の好ましくは約1×10−6重量%〜約10重量%、より好ましくは約1×10−6重量%〜約0.1重量%の量で包含される。
【0063】
H.テルペンアルコール
本発明の組成物は、一部の実施形態では、安全且つ有効な量の、テルペンアルコール、例えばフィタントリオール、フィタントリオール誘導体類、ファルネソール、ファルネソール誘導体類、及びこれらの混合物を含有していてもよい。本発明の組成物に包含される場合、テルペンアルコールは、好ましくは組成物の約0.001重量%〜約50重量%、より好ましくは組成物の約0.01重量%〜約20重量%の量で包含される。
【0064】
I.落屑活性物質
落屑活性物質を安全且つ有効な量、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%の量で本発明の組成物に加えてもよい。本明細書で有用な落屑系の非限定的な例としては以下のものが挙げられる;スルフヒドリル化合物類と双極性界面活性剤類の組み合わせ;及びサリチル酸と双極性界面活性剤類の組み合わせ。
【0065】
J.抗ニキビ活性物質
本発明の組成物は安全且つ有効な量の1つ以上の抗ニキビ活性物質を含有してもよい。有用な抗ニキビ活性物質の例としては、レゾルシノール、イオウ、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、エリスロマイシン、及び亜鉛が挙げられる。
【0066】
K.抗皺活性物質/抗皮膚萎縮活性物質
本発明の組成物は、安全且つ有効な量の1つ以上の抗皺剤又は抗萎縮剤を含有してよい。本発明の組成物に使用するのに好適な抗皺活性物質/抗皮膚萎縮活性物質の典型的な非限定例としては、ヒドロキシ酸類(例えば、乳酸及びグリコール酸のようなα−ヒドロキシ酸類、又はサリチル酸及びサリチル酸誘導体類、例えば、オクタノイル誘導体のようなβ−ヒドロキシ酸類)、フィチン酸、リポ酸;リソフォスファチド酸、及び皮膚剥離剤が挙げられる。
【0067】
L.フラボノイド
本発明の組成物は任意にフラボノイド化合物を含有してもよい。フラボノイド類は、米国特許第5,686,082号、及び5,686,367号に広く開示されている。本明細書で有用なフラボノイド類の非限定例としては、非置換フラボン、7,2’−ジヒドロキシフラボン、3’,4’−ジヒドロキシナフトフラボン、4’−ヒドロキシフラボン、5,6−ベンゾフラボン、及び7,8−ベンゾフラボン、非置換イソフラボン、ダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、大豆イソフラボン類(大豆から抽出された混合物)、及びこれらの混合物が挙げられる。フラボノイド化合物類は、存在する場合、組成物の好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%の濃度で存在する。
【0068】
M.抗炎症剤
抗炎症剤を安全且つ有効な量、好ましくは組成物の約0.1%〜約10%、より好ましくは約0.5%〜約5%で本発明の組成物に添加してもよい。
【0069】
本明細書で有用な「天然」抗炎症剤の非限定的な例には、キャンデリラろう、ビサボロール(例えば、αビサボロール)、アロエベラ、植物ステロール類(例えば、フィトステロール)、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書で有用なその他の抗炎症剤としては、グリチルリチン酸二カリウムのようなグリチルリチン酸塩化合物類が挙げられる。
【0070】
N.抗セルライト剤
本発明の組成物は安全且つ有効な量の抗セルライト剤を含有してもよい。代表的な抗セルライト剤としては、キサンチン化合物類(例えば、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)が挙げられる。
【0071】
O.局所麻酔剤
本発明の組成物は局所麻酔剤を安全且つ有効な量で含有してもよい。局所麻酔薬剤の例としては、ベンゾカイン、リドカイン、製薬上許容できるそれらの塩類、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
P.日焼け剤
本発明の組成物は日焼け活性物質を含有してもよい。存在する場合、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約2重量%〜約7重量%の人工日焼け活性物質を含有するのが好ましい。本明細書で有用な1つの代表的な日焼け活性物質はジヒドロキシアセトンである。
【0073】
Q.美白剤
本発明の組成物において、美白剤が使用されてもよい。使用する場合、組成物は好ましくは、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%の美白剤を含有する。本明細書で有用な美白剤の非限定的な例には、ナイアシンアミド、コウジ酸、アルブチン、アスコルビン酸及びその誘導体類(例えば、リン酸アスコルビン酸ナトリウム)、及び抽出物類(例えば、くわの実抽出物、胎盤抽出物)を包含する、当該技術分野において既知のものが挙げられる。
【0074】
R.皮膚鎮静及び皮膚回復活性物質
皮膚鎮静又は皮膚回復活性物質を安全且つ有効な量、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約30重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約20重量%の量で本発明の組成物に加えてもよい。本明細書で使用するのに好適な皮膚鎮静又は皮膚回復活性物質としては、パンテン酸(panthenoic acid)誘導体類(パンテノール、デクスパンテノール、エチルパンテノールを包含)、アロエベラ、アラントイン、ビサボロール、及びグリチルリチン酸二カリウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
S.コンディショニング剤
本発明の一部の実施形態は、例えば、湿潤剤類、保湿剤類、又は皮膚コンディショナー類から選択されるコンディショニング剤を含有してもよい。これらの物質の種々のものを使用することができ、及びそれぞれ、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%の濃度で存在することができる。本明細書で有用なコンディショニング剤として、ヒアルロン酸、グリセリン、パンテノール、アラントイン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。糖類及び関連物質の様々なC1〜C30モノエステル類とポリエステル類もまた有用である。
【0076】
本発明の組成物は、一般に、パーソナルケア組成物を製造する技術分野において公知であるような従来の方法によって調製される。このような方法は、通常、加熱、冷却、真空の適用などを用いて又は用いずに、成分を1つ以上の工程で混合して比較的均一な状態にすることを伴う。組成物は、好ましくは、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)、及び/又は活性物質の送達を最適化するように調製される。この最適化としては、適切なpH(例えば、7未満)、活性剤と錯体になり、ひいては安定性又は送達にマイナスの影響を与え得る物質の排除(例えば、汚染鉄の排除)、錯体形成を防止する手法(例えば、適切な分散剤類又は二重区画包装)の使用、適切な光安定性の手法(例えば、日焼け止め剤/日焼け防止剤の組み込み、不透明包装の使用)の使用などを挙げてよい。
【0077】
本発明の組成物のうちの少なくとも幾つかは、ケラチン組織、特に哺乳類の皮膚状態の調節に有用である。ケラチン組織状態のそのような調節は、予防的及び治療的な調節を包含することができる。
【0078】
皮膚状態の調節の例としては、ケラチン組織の肥厚化(即ち、皮膚の表皮層及び/又は真皮層並びに適用する場合には爪及び毛幹のケラチン層の構築)、哺乳類の皮膚の萎縮の防止及び/又は遅延、哺乳類の皮膚のクモ状の血管及び/又は赤いしみの出現の防止及び/又は遅延、哺乳類の目の下のクマの処置(即ち、その出現の防止及び/又は遅延)、哺乳類の皮膚の黄ばみの防止及び/又は遅延、哺乳類の皮膚の弛みの調節(即ち、防止及び/又は遅延)、哺乳類の唇、毛髪及び爪の柔軟化及び/又は平滑化、哺乳類の皮膚の痒みの防止及び/又は緩和、皮膚のきめ(例えば、しわ及び小じわ)の調節、光る皮膚の出現の調節、セルライトの処置(即ち、その出現の防止及び/又は遅延)、皮膚の代謝回転率の増大、並びに皮膚の色(例えば、赤色度、そばかす)の改善が挙げられるが、これらに限定されない。
【0079】
ケラチン繊維の状態の調節は好ましくは、スキンローション、クリーム、ゲル、フォーム、軟膏、ペースト、セラム、スティック、エマルション、スプレー、コンディショナー、トニック、化粧品、リップスティック、ファンデーション、ネイルポリッシュ、アフターシェイブ、又は同様のものの形態の組成物を組織の部分へ適用することにより行われる。組成物は好ましくは、何らかの審美的、予防的、治療的、又は他の効果のために、ケラチン構造上に残されることが意図されている(すなわち、「リーブオン」組成物)。組成物は、皮膚及び/又は毛髪に適用された後、少なくとも約15分間、より好ましくは少なくとも約30分間、さらにより好ましくは少なくとも約1時間、なおより好ましくは少なくとも数時間、例えば約12時間までの間、その組織上に残されることが好ましい。顔、毛髪、及び/又は爪の外側部分のいかなる部分、例えば、顔、口唇、目の下の領域、上唇、眼瞼、頭皮、首、胴、腕、腋窩、手、脚、足、手指の爪、足指の爪、頭髪、睫毛、眉毛なども処置することができる。組成物は、指で、又は道具若しくはデバイス(例えば、パッド、綿球、アプリケータペン、噴霧アプリケータなど)を用いて適用できる。
【0080】
少なくとも最低濃度の活性物質に組織を連続的に曝すことを確実にする別の手法は、例えば顔への、貼付剤を介して組成物を適用することである。そのような手法は、より集中的な処置が必要な問題のある皮膚領域(例えば、顔の目尻のしわの領域、眉間のしわ線、目の下の領域、上唇など)に特に有用である。貼付剤は、閉塞性、半閉塞性又は非閉塞性であることができ、接着性又は非接着性であることができる。組成物は貼付剤内に含有されるか、又は貼付剤の適用前に皮膚に塗布されることができる。貼付剤はまた、米国特許第5,821,250号;同第5,981,547号;及び同第5,972,957号(ウー(Wu)ら)に記載されているもののような、発熱反応のための化学反応開始剤類などの追加の活性物質類も包含することができる。貼付剤を好ましくは少なくとも約5分間、より好ましくは少なくとも約15分間、なおより好ましくは少なくとも約30分間、さらにより好ましくは少なくとも約1時間、なおより好ましくは夜間治療の形で1晩の間、皮膚上に留めておく。
【0081】
好ましい実施形態では、組成物は皮膚に長期間適用される。「長期の局所適用」とは、被験者の生存中長期間にわたって、好ましくは少なくとも約1週間、より好ましくは少なくとも約1か月間、さらにより好ましくは少なくとも約3か月間、さらにより一層好ましくは少なくとも約6か月間、なおより好ましくは少なくとも約1年間にわたって、組成物を連続的に局所に適用することを意味する。典型的には、適用はこのような長期間にわたって1日当たり約1回程度であり得るが、適用の度合いは1週間当たり約1回から1日当たり約3回又はそれ以上まで変動させることができる。
【0082】
外観及び/又は感触に関する効果を提供するために広範囲の量の本発明の組成物を使用することができる。1回の適用当たりに典型的に適用される本組成物の量は、mg組成物/cm2組織で表すと、約0.1mg/cm2〜約20mg/cm2である。代表的な適用量は、約0.5mg/cm2〜約10mg/cm2である。
【0083】
本発明のパーソナルケア組成物は、改善された色安定性を有する。組成物の色安定性を測定する1つの方法は、目標となる貯蔵/使用寿命の期間(この期間は加速経年試験により模擬されることができる)にわたって組成物によって現れる1以上の色構成成分のレベルを、例えば、マクベス色測定装置(Macbeth color measurement device)を用いて決定することによる。ビタミンCの酸化は、例えば、この活性物質を含有する組成物を黄色化をもたらす傾向があるため、特に興味深い1つの色レベルは黄色である。デルタbはマクベス色測定装置(Macbeth color measurement device)で測定することができる黄色度のレベルである。本発明の組成物は好ましくは、6カ月の露出時間及び40℃の露出温度で2未満のデルタb値を有し、及びより好ましくは同じ基準で1未満のデルタb値を有する。6カ月の露出時間で2を超えるデルタbを有する組成物もまた、本明細書で企図されている。
【0084】
III.実施例
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態をさらに説明し及び実証する。これらの実施例は単に例示の目的だけで示されており、及び本発明を限定するものとして解釈されるべきではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく本発明の多数の変形が可能である。
【0085】
【表1】

【0086】
【表2】

【0087】
【表3】

【0088】
第1の容器中で、相A成分を室温で混合し、及び次に37℃に加熱する。第2の容器中で、相B成分を室温で均一に混ざるまで混合する。第1の容器の内容物を第2の容器に加え、及び乳化が達成されるまで、およそ5分間、混合する。第2の容器に相Cを加え、及び均一に混ざるまで混合する。第2の容器中の内容物すべてをホモジナイザーを用いて32℃でおよそ10分間混合する。最終組成物を室温に冷却する。
【0089】
先に引用される全ての文献は、参考として本明細書に組み込まれる;いかなる文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることの容認として解釈すべきでない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0090】
本発明の特定の実施形態を説明記述してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)酸化性媒質中で不安定である活性物質;
b)カロチノイド、酸化防止剤及びUVB吸収剤を含む色安定化系;並びに
c)皮膚科学的に許容可能なキャリア
を含むパーソナルケア組成物。
【請求項2】
前記活性物質がビタミンC及び/又はその誘導体を含む、請求項1のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
ビタミンB3及び/又はその誘導体をさらに含む、請求項1のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
前記色安定化系が無機顔料をさらに含む、請求項1のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
前記カロチノイドがβ−カロチンを含む、請求項1のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
前記酸化防止剤がメタ重亜硫酸ナトリウムを含む、請求項1のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
前記UVB吸収剤がオクチルメトキシシンナメートを含む、請求項1のパーソナルケア組成物。
【請求項8】
a)酸化性媒質中で不安定である活性物質;
b)カロチノイド及び紫外線吸収剤を含む色安定化系;並びに
c)皮膚科学的に許容可能なキャリア
を含むパーソナルケア組成物。
【請求項9】
前記活性物質がビタミンC及び/又はその誘導体を含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項10】
前記ビタミンC及び/又はその誘導体がアスコルビルグルコシドである、請求項9のパーソナルケア組成物。
【請求項11】
前記カロチノイドがβ−カロチンを含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項12】
前記紫外線吸収剤がオクチルメトキシシンナメートを含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項13】
前記色安定化系が酸化防止剤をさらに含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項14】
前記酸化防止剤がメタ重亜硫酸ナトリウムを含む、請求項13のパーソナルケア組成物。
【請求項15】
前記色安定化系が無機顔料をさらに含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項16】
前記無機顔料が二酸化チタンを含む、請求項15のパーソナルケア組成物。
【請求項17】
前記無機顔料が約1.0ミクロン未満の粒径を有する、請求項15のパーソナルケア組成物。
【請求項18】
前記無機顔料がシリコーン、ステアリン酸アルミニウム、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される物質でコーティングされている、請求項15のパーソナルケア組成物。
【請求項19】
ビタミンB3及び/又はその誘導体をさらに含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項20】
前記ビタミンB3及び/又はその誘導体がナイアシンアミドを含む、請求項19のパーソナルケア組成物。
【請求項21】
前記組成物がシリコーン中水型エマルション系である、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項22】
前記組成物が、組成物の約30重量%未満の量で水を含む、請求項8のパーソナルケア組成物。
【請求項23】
酸化性媒質中で不安定な活性物質を含有するパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法であって:
カロチノイド及び紫外線吸収剤を含む色安定化系を前記組成物中に組み込む工程
を含む方法。
【請求項24】
前記色安定化系が無機顔料をさらに含む、請求項23の方法。
【請求項25】
前記色安定化系が酸化防止剤をさらに含む、請求項23の方法。
【請求項26】
ビタミンC及び/又はその誘導体を含むパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法であって:
前記組成物中に、カロチノイド;UVB吸収剤;及び酸化防止剤を含む色安定化系を組み込む工程
を含む方法。
【請求項27】
前記ビタミンC及び/又はその誘導体がアスコルビルグルコシドを含む、請求項26の方法。
【請求項28】
前記カロチノイドがβ−カロチンを含む、請求項26の方法。
【請求項29】
前記UVB吸収剤がオクチルメトキシシンナメートを含む、請求項26の方法。
【請求項30】
前記色安定化系が無機顔料をさらに含む、請求項26の方法。
【請求項31】
酸化媒質に暴露したときに黄色に変わるパーソナルケア組成物の色を安定化するための方法であって:
前記パーソナルケア組成物に天然の黄、橙、赤、及び/又は茶色の顔料を組み込む工程;並びに
前記パーソナルケア組成物に、酸化防止剤類、無機顔料類、及び紫外線吸収剤類から成る群から選択される酸化を阻害する2以上の物質を組み込む工程
を含む方法。

【公表番号】特表2009−518386(P2009−518386A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543986(P2008−543986)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054665
【国際公開番号】WO2007/066311
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】