説明

パーソナルケア組成物

10から14のアルキル鎖長を有するアルキルモノエタノールアミドを含んだ共融混合物を含む、パーソナルケア組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルケア組成物に関し、詳細には、毛髪および/または頭皮ケア組成物に関する。本発明は、頭皮掻痒を治療するための、これら組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
多くのパーソナルケア組成物は、皮膚/頭皮または毛髪に有益な薬剤を堆積させるのに使用されるが、これら有益な薬剤の効率的な堆積は、特に組成物を濯ぎ落とす際にある問題を引き起こす可能性がある。
【0003】
共融混合物は、医薬品として活性な薬物の経皮送達を助けるために、WO 98/51283で使用されてきた。
【0004】
局所麻酔混合物などの活性物質の共融混合物は、WO 2005/018530において、医薬品用および化粧品用組成物で使用されることが記述されている。
【0005】
そのような混合物は、改善された皮膚浸透プロファイルを示すと言われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第98/51283号
【特許文献2】国際公開第2005/018530号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、アルキルモノエタノールアミドの堆積を増強させるのに、ある共融混合物を使用することができることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、10から14のアルキル鎖長を有するアルキルモノエタノールアミドを含んだ共融混合物を含む、パーソナルケア組成物を含むパーソナルケア組成物が提供される。
【0009】
別の態様では、本発明は、10から14のアルキル鎖長を有するアルキルモノエタノールアミドを頭皮または皮膚上に堆積させる方法であって、アルキルモノエタノールアミドが共融混合物の形態である方法に関する。
【0010】
本発明は、上述の組成物を毛髪および/または頭皮に付着させるステップを含む、頭皮掻痒の方法にも関する。
【0011】
本発明のその他の態様は、痒みを低減させるための、10から14のアルキル鎖長を有するアルキルモノエタノールアミドを含む共融混合物の使用である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、ココモノエタノールアミド単独の場合に対し、異なるモル比のココモノエタノールアミドを含有する、ココモノエタノールアミド、メントール、およびサリチル酸共融混合物の融点を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
共融混合物
2種以上の共融形成固形分の共融混合物は、これら固形分の緊密な混合によって、より高い融解成分の融点よりも高い温度で均質な液相を示す。2種の共融形成固形分の、相対組成に対する融点のプロットは、均質な液相がそれぞれの均質な固相それぞれと共存する、2つの交差する線の間で最小点を示す。この点は、共融点または共融温度として知られている。
【0014】
本発明は、10から14個の炭素基の鎖長を有するアルキルモノエタノールアミドを含む、共融混合物に関する。この鎖は、飽和または不飽和にすることができる。好ましくは、アルキルモノエタノールアミドは、ココモノエタノールアミド、ラウリルモノエタノールアミド、またはラウロモノエタノールアミドである。
【0015】
好ましくは、共融混合物は、3種の活性物質からなる。
【0016】
ココモノエタノールアミドが、特に好ましい。
【0017】
アルキルモノエタノールアミドの2種以上の混合物を、本発明で用いることができる。
【0018】
本発明の組成物中のアルキルモノエタノールアミドの量は、好ましくは、全組成物の少なくとも0.01重量%からしばしば10重量%以下の範囲で、より好ましくは0.05%から5重量%の範囲で選択される。多くの実用的な配合物において、アルキルモノエタノールアミド活性化剤の濃度は5%以下であり、特に0.25から2重量%である。
【0019】
好ましくは、この組成物は、メントールを含む。メントールは、好ましくは全組成物中に0.001から5重量%のレベルで存在し、より好ましくは0.01から2重量%のレベルで存在する。
【0020】
共融混合物に使用される場合に有利なその他の成分は、有機酸である。好ましい有機酸は、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ酸(特に、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸)、脂肪酸、アミノ酸、ヒドロキシオクタン酸、アジピン酸、安息香酸である。
【0021】
特に好ましい有機酸は、サリチル酸、安息香酸およびこれらの混合物からなるリストから選択される。
【0022】
上述の有機酸の代替例として、共融混合物は、カテコールおよび/またはクリシンを含んでいてもよい。
【0023】
共融混合物は、好ましくは、事前に形成され、組成物に添加される。共融混合物の形成は、使用される成分の正確な比を必要とする。これらの比は、共融混合物の所望の成分に依存する。共融混合物中のアルキルモノエタノールアミド/メントール/有機酸のモル比は、好ましくは0.1:1:1から2:1:1であり、より好ましくは0.1:1:1から0.7:1:1であることが、好ましい。
【0024】
好ましくは、共融混合物の全成分の重量は、全組成物の0.1から20重量%であり、より好ましくは5から10重量%であり、最も好ましくは全組成物の0.5から5重量%である。
【0025】
組成物は、追加のレベルのアルキルモノエタノールアミドまたは共融混合物の作製に使用される成分を含有することができる。しかし、存在する場合には、追加のレベルのアルキルモノエタノールアミド/共融混合物の作製に使用される成分は、好ましくは共融混合物が形成された後に添加されるべきである。
【0026】
本発明の組成物は、典型的にはパーソナルケア組成物であり、毛髪および/または頭皮への局所使用のための組成物である場合が好ましい。これらの組成物は、透明なまたは不透明なエマルジョン、ローション、クリーム、ペーストまたはゲルとして配合してもよい。
【0027】
本発明の毛髪および/または頭皮ケア組成物は、リンスオフ製品またはリーブオン製品でよい。リーブオン製品は、使用直後(即ち、この組成物を付着させてから少なくとも最初の2時間以内、好ましくは少なくとも4時間以内)に使用者の毛髪および/または頭皮から洗い流さないようにするものである。リーブオン製品には、例えば、毛髪および/または頭皮への局所使用が意図されるローション、クリームおよびヘアオイルが含まれる。リンスオン製品は、使用後に水で、使用者の毛髪および/または頭皮から実質的に洗い流すことが意図される。リンスオフ組成物には、シャンプーおよびヘアコンディショナー、ならびに洗い流す前に最長で半時間、好ましくは5分間にわたって毛髪および/または頭皮に残すことが意図される毛髪および/または頭皮トリートメント製品が含まれる。
【0028】
好ましい製品形態は、シャンプーおよびコンディショナーである。
【0029】
リンスオフ組成物が好ましい。
【0030】
本発明によるシャンプー組成物は、典型的には、化粧品として許容され毛髪への局所施用に適切な1種または複数の陰イオンクレンジング界面活性剤を含む。
【0031】
陰イオンクレンジング界面活性剤
適切な陰イオンクレンジング界面活性剤の例は、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルカリールスルホネート、アルカノイルイセチオネート、アルキルスクシネート、アルキルスルホスクシネート、N−アルキルサルコシネート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルエーテルカルボキシレートおよびα−オレフィンスルホネートであり、特にこれらのナトリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、およびモノ、ジおよびトリエタノールアミン塩である。アルキルおよびアシル基は、一般に8から18個の炭素原子を含有し、不飽和であってもよい。アルキルエーテルスルフェート、アルキルエーテルホスフェートおよびアルキルエーテルカルボキシレートは、分子当たり1から10個のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位を含有してもよい。
【0032】
本発明のシャンプー組成物で使用される典型的な陰イオンクレンジング界面活性剤には、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンセンスルホン酸トリエタノールアミン、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウムおよびN−ラウリルサルコシン酸ナトリウムが含まれる。最も好ましい陰イオン界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸(n)EOナトリウム(式中、nは1から3の範囲である。)、ラウリル硫酸アンモニウムおよびラウリルエーテル硫酸(n)EOアンモニウム(式中、nは1から3の範囲である。)である。
【0033】
前述の陰イオンクレンジング界面活性剤のいずれかの混合物も、適したものになり得る。
【0034】
本発明のシャンプー組成物中の陰イオンクレンジング界面活性剤の総量は、一般に組成物の5から30重量%、好ましくは6から20重量%、より好ましくは8から16重量%である。
【0035】
共界面活性剤
本発明によるシャンプー組成物は、この組成物に審美的、物理的またはクレンジング特性を与えるのを助けるため、共界面活性剤を場合によって含むことができる。
【0036】
好ましい例は、0から約8重量%、好ましくは1から4重量%の範囲の量で含めることができる、両性のまたは双性イオン性の界面活性剤である。
【0037】
両性のおよび双性イオン性の界面活性剤の例には、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン(スルテイン)、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンフォプロピオネート、アルキルアンフォグリシネート、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルテイン、アシルタウレートおよびアシルグルタメートが含まれ、ただしアルキル基およびアシル基は、8から19個の炭素原子を有している。本発明のシャンプーに使用される典型的な両性のおよび双性イオン性の界面活性剤には、ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン、および好ましくはラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインおよびコカンホプロピオン酸ナトリウムが含まれる。
【0038】
別の好ましい例は、組成物の0から8重量%、好ましくは2から5重量%の範囲の量で含めることができる、非イオン性界面活性剤である。
【0039】
例えば、本発明のシャンプー組成物に含めることができる代表的な非イオン性界面活性剤は、脂肪族(C−C18)第1級または第2級直鎖または分岐鎖アルコールまたはフェノールと、アルキレンオキシド、通常はエチレンオキシドとの縮合生成物であって、6から30個のエチレンオキシド基を有する縮合生成物を含む。
【0040】
その他の代表的な非イオン性界面活性剤は、モノまたはジアルキルアルカノールアミドを含む。その例には、ココモノまたはジモノエタノールアミドおよびココモノイソプロパノールアミドが含まれる。
【0041】
本発明のシャンプー組成物に含めることができる、別の非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。典型的には、APGは、1個または複数のグリコシル基のブロックに(場合によって架橋基を介して)結合されたアルキル基を含んでいるものである。好ましいAPGは、下記の式:
RO−(G)
(式中、Rは、飽和していても飽和していなくてもよい分枝または直鎖のアルキル基であり、Gは、糖基である。)
によって定義される。
【0042】
Rは、約Cから約C20の平均アルキル鎖長を表すことができる。好ましくは、Rは、約Cから約C12の平均アルキル鎖長を表す。最も好ましくは、Rの値は、約9.5から約10.5の間にある。Gは、CまたはC単糖残基から選択することができ、好ましくはグルコシドである。Gは、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノース、およびこれらの誘導体を含む群から選択してよい。好ましくは、Gはグルコースである。
【0043】
重合度nは、約1から約10またはそれ以上の値を有してよい。好ましくは、nの値は、約1.1から約2の範囲内にある。最も好ましくは、nの値は、約1.3から約1.5の範囲内にある。
【0044】
本発明で使用するのに適切なアルキルポリグリコシドは市販されており、例えば、Seppic製Oramix NS10、Henkel製Plantaren 1200およびPlantaren 2000として識別されるような材料が含まれる。
【0045】
本発明のシャンプー組成物中に含めることができる、その他の糖由来非イオン性界面活性剤には、例えばWO9206154およびUS5194639に記載されているようなC12−C18N−メチルグルカミドなどのC10−C18N−アルキル(C−C)ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、およびC10−C18N−(3−メトキシプロピル)グルカミドなどのN−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドが含まれる。
【0046】
クレンジング界面活性剤の好ましいブレンドは、アンモニウムラウリルエーテルスルフェート、アンモニウムラウリルスルフェート、PEG5コカミドおよびコカミドMEA(CTFA名)の組合せである。
【0047】
シャンプー組成物は、この組成物の0.01から10重量%、より好ましくは0.05から5重量%、最も好ましくは0.05から2重量%の範囲の量で含まれる1種または複数の陽イオン性共界面活性剤を、場合によって含むこともできる。有用な陽イオン界面活性剤について、本明細書では以下に、コンディショナー組成物に関連して記述する。
【0048】
シャンプー組成物中の界面活性剤(任意の共界面活性剤および/または任意の乳化剤を含む。)の総量は、一般に、組成物の5から50重量%、好ましくは5から30重量%、より好ましくは10から25重量%である。
【0049】
陽イオンポリマー
陽イオンポリマーは、シャンプーのコンディショニング性能を高めるための、本発明によるシャンプー組成物中の好ましい成分である。
【0050】
陽イオンポリマーは、ホモポリマーであってもよく、または2種以上のタイプのモノマーから形成されてもよい。ポリマーの分子量は、一般に5000から10000000の間であり、典型的には少なくとも10000であり、好ましくは100000から約2000000の範囲内である。ポリマーは、第4級アンモニウムなどの陽イオン窒素含有基、もしくはプロトン化アミノ基、またはこれらの混合物を有する。
【0051】
陽イオン窒素含有基は、一般に、陽イオンポリマーの全モノマー単位の一部に、置換基として存在する。このようにポリマーがホモポリマーではない場合、このポリマーは、スペーサである非陽イオンモノマー単位を含有することができる。そのようなポリマーは、CTFA Cosmetic Ingredient Directory、第3版に記載されている。陽イオンモノマー単位と非陽イオンモノマー単位との比は、必要とされる範囲の陽イオン電荷密度を有するポリマーが得られるように、選択される。
【0052】
適切な陽イオンコンディショニングポリマーには、例えば、陽イオンアミンまたは第4級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、(メタ)アクリルアミド、アルキルおよびジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクトン、およびビニルピロリドンなどの水溶性スペーサモノマーとのコポリマーが含まれる。アルキルおよびジアルキル置換モノマーは、好ましくはC1−C7アルキル基を有し、より好ましくはC1−3アルキル基を有する。その他の適切なスペーサには、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコールおよびエチレングリコールが含まれる。
【0053】
陽イオンアミンは、特定の化学種および組成物のpHに応じて、第1級、第2級または第3級アミンにすることができる。一般に、第2級および第3級アミン、特に第3級アミンが好ましい。
【0054】
アミン置換ビニルモノマーおよびアミンは、アミン形態で重合することができ、次いで4級化によってアンモニウムに変換することができる。
【0055】
陽イオンコンディショニングポリマーは、アミンおよび/または第4級アンモニウム置換モノマー、および/または適合性あるスペーサモノマーから得られた、モノマー単位の混合物を含むことができる。
【0056】
適切な陽イオンコンディショニングポリマーには、例えば下記のポリマーが含まれる:
−トイレ化粧品香料工業協会(CTFA)による業界ではポリクオタニウム−16と呼ばれる、1−ビニル−2−ピロリジンおよび1−ビニル−3−メチル−イミダゾリウム塩(例えば、塩化物塩)のコポリマー。この材料は、LUVIQUATの商標名(例えば、LUVIQUAT FC 370)でBASF Wyandotte Corp.(Parsippany、NJ、米国)から市販されている;
−業界(CTFA)ではポリクオタニウム−11と呼ばれる、1−ビニル−2−ピロリジンおよびジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー。この材料は、GAFQUATの商標名(例えば、GAFQUAT 755N)でGaf Corporation(Wayne、NJ、米国)から市販されている;
−例えば、業界(CTFA)ではそれぞれポリクオタニウム6およびポリクオタニウム7と呼ばれる、ジメチルジアリルアンモニルム塩化物ホモポリマーと、アクリルアミドおよびジメチルジアリルアンモニウム塩化物のコポリマーを含む、陽イオンジアリル第4級アンモニウム含有ポリマー;
−3から5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモおよびコポリマーの、アミノ−アルキルエステルの鉱酸塩(米国特許第4,009,256号に記載されている。);
−陽イオンポリアクリルアミド(WO95/22311)。
【0057】
使用することができる、その他の陽イオンコンディショニングポリマーには、陽イオンセルロース誘導体、陽イオンデンプン誘導体および陽イオングアールガム誘導体などの陽イオン多糖ポリマーが含まれる。そのような陽イオン多糖ポリマーは、0.1から4meq/gの範囲の電荷密度を有することが適切である。
【0058】
本発明の組成物で使用するのに適した陽イオン多糖ポリマーには、下式のものが含まれる。
A−O−[R−N(R)(R)(R)X
上式で、Aは、デンプンまたはセルロースアンヒドログルコース残基などのアンヒドログルコース残基である。Rは、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基、またはこれらの組合せである。R、RおよびRは、独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキルまたはアルコキシアリール基を表し、各基は約18個までの炭素原子を含有するものである。各陽イオン部分に関する炭素原子の総数(即ち、R、RおよびRにおける炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、Xは、陰イオン性対イオンである。
【0059】
陽イオンセルロースは、Amerchol Corp.(Edison、NJ、米国)から、それらのポリマーの、ポリマーJR(商標)およびLR(商標)シリーズで、業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と呼ばれるトリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩として入手可能である。別のタイプの陽イオンセルロースには、業界(CTFA)でポリクオタニウム24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー第4級アンモニウム塩が含まれる。これらの材料は、ポリマーLM−200という商標名でAmerchol Corp.(Edison、NJ、米国)から入手可能である。
【0060】
その他の適切な陽イオン多糖ポリマーには、第4級窒素含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3,962,418号に記載されている。)と、エーテル化セルロースおよびデンプンのコポリマー(例えば、米国特許第3,958,581号に記載されている。)が含まれる。
【0061】
使用することができる、特に適切なタイプの陽イオン多糖ポリマーは、グアールヒドロキシプロピルトリモニウム塩化物などの陽イオングアールガム誘導体である(Rhone−Poulencから、それらのJAGURAという商標シリーズで市販されている。)。
【0062】
その例は、陽イオン基の置換度が低く粘度が高い、JAGUAR C13Sである。中程度の置換度および低い粘度を有するJAGUAR C15、JAGUAR C17(高置換度、高粘度)、低レベルの置換基ならびに陽イオン第4級アンモニウム基を含有するヒドロキシプロピル化陽イオングアールガム誘導体であるJAGUAR C16、置換度が低い、透明度が高く粘度が中程度のグアールであるJAGUAR 162である。
【0063】
好ましくは、陽イオンコンディショニングポリマーは、陽イオンセルロースおよび陽イオングアール誘導体から選択される。特に好ましい陽イオンポリマーは、JAGUAR C13S、JAGUAR C15、JAGUAR C17、およびJAGUAR C16およびJAGUAR C162である。
【0064】
陽イオンコンディショニングポリマーは、一般に、本発明の組成物中に、この組成物の0.01から5重量%のレベルで、好ましくは0.05から1重量%、より好ましくは0.08から0.5重量%のレベルで存在する。
【0065】
陽イオンコンディショニングポリマーが、本発明によるシャンプー組成物中に存在する場合、コポリマーは、平均直径(Malvern粒度測定器を使用して光散乱により測定したときのD3,2)が2マイクロメートル以下のエマルジョン粒子として存在することが好ましい。
【0066】
本発明による組成物は、毛髪の処理(典型的にはシャンプーした後)およびその後の濯ぎに用いられるコンディショナーとして配合してもよい。
【0067】
本発明によるヘアコンディショナー組成物は、化粧品として許容され毛髪への局所施用に適切な、陽イオンコンディショニング界面活性剤を含むことが適切である。
【0068】
陽イオンコンディショニング界面活性剤
適切な陽イオンコンディショニング界面活性剤の例は、一般式:
[N(R)(R)(R)(R)](X)
に該当するものであり、
上式で、R、R、RおよびRは、独立して、(a)1から22個の炭素原子の脂肪族基または(b)22個までの炭素原子を有する芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリールまたはアルキルアリール基から選択され;Xは、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェートナイトレート、スルフェートおよびアルキルスルフェート基から選択されたものなどの塩形成陰イオンである。
【0069】
脂肪族基は、炭素および水素原子に加え、エーテル結合およびアミノ基などのその他の基を含有することができる。より長い鎖の脂肪族基、例えば約12個以上の炭素のものは、飽和していても飽和していなくてもよい。
【0070】
好ましい陽イオンコンディショニング界面活性剤は、アルキル鎖長がC16からC22のモノアルキル第4級アンモニウム化合物である。
【0071】
その他の好ましい陽イオンコンディショニング界面活性剤は、R1およびR2が独立してC16からC22のアルキル鎖長を有しており、R3およびR4は2個以下の炭素原子を有している、いわゆるジアルキル第4級アンモニウム化合物である。適切な陽イオン界面活性剤の例には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化デシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジドデシルジメチルアンモニウム、塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム、塩化獣脂トリメチルアンモニウム、塩化ココトリメチルアンモニウム、塩化PEG−2オレイルアンモニウムおよびこれらの塩であって、塩化物が、ハロゲン(例えば、臭化物)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ナイトレート、スルフェートまたはアルキルスルフェートに置き換えられたものが含まれる。他の適切な陽イオン界面活性剤には、CTFA名でクオタニウム−5、クオタニウム−31およびクオタニウム−18を有するような材料が含まれる。前述の材料のいずれかの混合物も適切となり得る。特に有用な陽イオンコンディショニング界面活性剤は、例えばHoechst CelaneseからGENAMIN CTACとして市販されている、塩化セチルトリメチルアンモニウムである。
【0072】
第1級、第2級および第3級脂肪酸アミンの塩も、適切な陽イオンコンディショング界面活性剤である。そのようなアミンのアルキル基は、好ましくは約12から約22個の炭素原子を有し、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0073】
アミド置換された第3級脂肪アミンが、特に有用である。本発明で有用な、そのようなアミンには、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミドが含まれる。ジメチルステアラミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリールアミン、N−獣脂プロパンジアミン、エトキシル化(エチレンオキシド5モルで)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミンおよびアラキジルベヘニルアミンも有用である。これらのアミンは、陽イオン種が得られるように、典型的には酸と組み合わせて使用される。本発明で有用な好ましい酸には、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン塩酸塩およびこれらの混合物が含まれ、より好ましくは、L−グルタミン酸、乳酸、クエン酸である。本発明で有用なものの中に含まれる陽イオンアミン界面活性剤は、1981年6月23日発行の、Nachtigalらの米国特許第4,275,055号に開示されている。
【0074】
プロトン化可能なアミンと酸のHとのモル比は、好ましくは約1:0.3から1:1.2であり、より好ましくは約1:0.5から約1:1.1である。
【0075】
本発明のコンディショナーにおいて、陽イオンコンディショニング界面活性剤のレベルは、組成物の0.01から10重量%が適切であり、好ましくは0.05から5重量%、より好ましくは0.1から2重量%である。
【0076】
脂肪物質
本発明によるヘアコンディショナー組成物は、脂肪物質をさらに含むことが好ましい。
【0077】
「脂肪物質」とは、脂肪アルコール、アルコキシル化脂肪アルコール、脂肪酸またはこれらの混合物を意味する。
【0078】
好ましくは、脂肪材料のアルキル鎖は完全に飽和している。
【0079】
代表的な脂肪物質は、8から22個の炭素原子を含み、より好ましくは16から22個の炭素原子を含む。好ましい脂肪物質には、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびこれらの混合物が含まれる。
【0080】
アルキル鎖に約12から約18個の炭素原子を有するアルコキシル化(例えば、エトキシル化またはプロポキシル化)脂肪アルコールは、脂肪アルコール自体の代わりに、または脂肪アルコール自体に加えて使用することができる。適切な例には、エチレングリコールセチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)セチルエーテルおよびこれらの混合物が含まれる。
【0081】
本発明のコンディショナー中の脂肪物質のレベルは、組成物の0.01から15重量%が適切であり、好ましくは0.1から10重量%、より好ましくは0.1から5重量%である。陽イオン界面活性剤と脂肪物質との重量比は、10:1から1:10が適切であり、好ましくは4:1から1:8、最適には1:1から1:7、例えば1:3である。
【0082】
本発明のヘアコンディショナー組成物は、陽イオンポリマーも含有することができる。適切な陽イオンポリマーは、シャンプー組成物に関して本明細書で上述されている。
【0083】
ヘアオイルも、本発明による適切な製品形態である。ヘアオイルは、主に、水不溶性の油状コンディショニング材料を含む。ローションは、水不溶性の油状コンディショニング材料を含む水性エマルジョンである。適切な界面活性剤もローションに含めて、相分離に対するその安定性を改善することもできる。
【0084】
本発明の組成物は、通常はヘアトリートメント配合物で使用される任意のその他の成分を、含有してよい。
【0085】
懸濁剤
シャンプーなどの、本発明によるヘアトリートメント組成物は、懸濁剤を0.1から5重量%含むことが適切である。適切な懸濁剤は、ポリアクリル酸、アクリル酸の架橋ポリマー、アクリル酸および疎水性モノマーのコポリマー、カルボン酸含有モノマーおよびアクリルエステルのコポリマー、アクリル酸およびアクリル酸エステルの架橋コポリマー、ヘテロ多糖ガムおよび結晶性長鎖アシル誘導体から選択される。長鎖アシル誘導体は、エチレングリコールステアレート、16から22個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドおよびこれらの混合物から選択されることが望ましい。エチレングリコールステアレートおよびポリエチレングリコール3ジステアレートは、好ましい長鎖アシル誘導体である。ポリアクリル酸は、Carbopol 420、Carbopol 488またはCarbopol 493として市販されている。多官能性物質と架橋したアクリル酸のポリマーを使用してもよく、それらは、Carbopol 910、Carbopol 934、Carbopol 940、Carbopol 941およびCarbopol 980として市販されている。モノマーを含有するカルボン酸およびアクリル酸エステルの適切なコポリマーの例は、Carbopol 1342である。全てのCarbopol(商標)材料は、Goodrichから入手可能である。
【0086】
アクリル酸およびアクリル酸エステルの適切な架橋ポリマーは、Pemulen TR1またはPemulen TR2である。適切なヘテロ多糖ガムは、キサンタンガムである。
【0087】
他のコンディショニング剤
シャンプーやコンディショナーなどの、本発明によるヘアコンディショニング組成物は、シリコーンコンディショニング剤および非シリコーン油状コンディショニング剤など、他のコンディショニング剤を適切に含有する。
【0088】
適切なシリコーンコンディショニング剤には、ポリジオルガノシロキサンが含まれ、特に、CTFA名ジメチコンを有するポリジメチルシロキサンが含まれる。CTFA名ジメチコノルを有する、ヒドロキシル末端基を有するポリジメチルシロキサンも、本発明の組成物(特に、シャンプーおよびコンディショナー)で使用するのに適している。例えばWO96/31188に記載されているような、架橋度が僅かなシリコーンガムも、本発明の組成物で使用するのに適している。これらの材料は、毛髪に、こし、ボリュームおよびスタイリング性を与えることができると共に、良好な湿潤および乾燥コンディショニングももたらすことができる。官能化シリコーン、特にアミノ官能化シリコーンも適している。
【0089】
適切な非シリコーン油状コンディショニング剤は、炭化水素油、脂肪エステルおよびこれらの混合物から選択される。
【0090】
その他のコンディショニング剤は、シャンプーまたはコンディショナー組成物中に、この組成物全重量に対してその他のコンディショニング剤を0.05から10重量%のレベルで存在することが適切であり、好ましくは0.2から5重量%、より好ましくは約0.5から3重量%である。
【0091】
組成物は、ふけ取り剤をさらに含んでよい。適切なふけ取り剤には、クリンバゾール、ケタコナゾール、および亜鉛塩が含まれる。好ましいふけ取り剤は、亜鉛ピリチオン(ZnPTO)である。
【0092】
本発明のヘアトリートメント組成物は、性能および/または消費者受容性を高めるために、香料、染料および顔料、pH調節剤、真珠光沢剤または乳白剤、粘度改質剤、保存剤と、植物性薬品、果実エキス、糖誘導体およびアミノ酸などの天然の髪の栄養分など、その他の場合による成分を含有してよい。
【0093】
本発明の組成物は、塩基水溶液を有することが好ましい。
【0094】
本発明について、以下の非限定的な実施例に関してさらに例示するが、その中の全てのパーセンテージは、他に指示しない限り、全重量に対する重量によるものである。
【実施例】
【0095】
下記の内容は、本発明で使用するのに適切な共融混合物のリストである。
表1 共融混合物を形成するよう組み合わされる、ココモノエタノールアミド、メントール、および有機酸を含有する、3種の活性物質の組合せのモル比。
【0096】
【表1】

【0097】
共融混合物の調製および融点の決定
ココモノエタノールアミド、メントール、およびサリチル酸を、最初に1:1:1のモル比で合わせ、次いでココモノエタノールアミドのモル比をさらに調節して、共融混合物が形成され得る範囲の比を決定した。共融混合物の形成は、構成成分である活性物質それぞれの融解温度の場合よりも、混合物の融解温度が低下したことを実証することによって、確認された。
【0098】
純粋な活性物質サンプル(即ち、非配合活性物質)の融点は、電熱デジタル融点測定装置を使用して決定された。サンプルを、ガラス毛管内に保持し、1℃/分の温度上昇を使用して融解状態にした。融解温度は、サンプルが完全に透明な液体を形成したときに測定した。
【0099】
図1は、ココモノエタノールアミド単独の場合に対し、異なるモル比のココモノエタノールアミドを含有する、ココモノエタノールアミド、メントール、およびサリチル酸共融混合物の融点を示す。共融混合物は、ココモノエタノールアミド:メントール:サリチル酸が0.3:1:1から1:1:1のモル比範囲で形成した。
【0100】
下記のベースシャンプーを調製した:
配合1
成分 重量%
SLES−1EO 14.0
コカミドプロピルベタイン 1.6
Jaguar C17 0.2
Glydant 0.2
1はグアールヒドロキシプロピルトリモニウム塩化物
2はDMDMヒダントイン
【0101】
このベースシャンプーに、下記の物質を添加した:
例A−ココモノエタノールアミド0重量%
例B−ココモノエタノールアミド0.85重量%
例C−ココモノエタノールアミド1.5重量%
実施例1−ココモノエタノールアミド/メントール/サリチル酸を0.3:1:1のモル比で含有する(ココモノエタノールアミド0.85重量%/メントール1.58重量%/サリチル酸1.39重量%)、0.85重量%ココモノエタノールアミド共融混合物。
実施例2−0.3:1:1のモル比の0.1重量%ココモノエタノールアミド/0.19重量%メントール/0.16%サリチル酸、および1.4%のココモノエタノールアミドを2重量%のプロピレングリコールに混合した状態で含む、ココモノエタノールアミド共融混合物
【0102】
ココモノエタノールアミドの堆積の測定
ココモノエタノールアミドのインビトロ堆積は、人工皮膚モデル(Vitro−Skin(商標)、頭皮の代表例)から化合物をエタノール抽出し、その後HPLC測定を行うことによって決定した。定量は、標準曲線を参照することにより行った。事前にカットされた人工皮膚を、プラスチック環支持体の間に挟み、その粗い幾何学的形態を上にした。水(1.5ml)をプラスチック環に添加し、その後、ココモノエタノールアミドのみまたは共融混合物(上記参照)を含有するシャンプーベース0.5mlを添加した。次いでこの混合物をテフロン撹拌棒で撹拌し、人工皮膚表面との接触を確実にして、洗髪中に消費者が頭皮をマッサージする状態が模倣されるようにした。シャンプー溶液を、ドロッパーでプラスチック環から除去し、液体が残留しないことを確実にし、以前のように30秒間の撹拌を含めて人工皮膚を蒸留水2mlで濯いだ。次いで濯ぎ水を除去した。ココモノメタノールアミドの抽出を、30秒間撹拌しながらエタノール(100%、3ml)で行った。得られた上澄みを、0.45μmのPTFEフィルタに通して標準HPLCバイアル中に濾過した。
【0103】
分析物、ココモノエタノールアミドの定量を、エレクトロスプレーイオン化源を利用するAgilent 1100 LCMSでの逆相クロマトグラフィを使用して実施した。分析物の重水素化形態を内部標準として使用し、サンプルおよび較正標準の両方に添加し、その後、Agilent 1100自動サンプラを使用して注入した。ココモノエタノールアミド濃度(ppm)は、作成された標準較正曲線から測定した。
【0104】
表2は、ココモノエタノールアミド/メントール/サリチル酸を0.3:1:1のモル比で含有する(実施例1)共融シャンプー配合物が、ココモノエタノールアミドの堆積に及ぼす影響を示す。全ての活性物質を、配合1のシャンプー配合物中に配合した。共融配合物(実施例1)は、ココモノエタノールアミドを0.85重量%だけ(およびメントール1.58重量%およびサリチル酸1.39重量%)含有するが、ココモノエタノールアミド堆積効率に1.6倍の改善をもたらす(例Bに対して)ことに留意されたい。これは、共有配合物が、シャンプー配合物からの堆積に利用可能なココモノエタノールアミドの量を高めることを示す。
【0105】
【表2】

【0106】
表3は、1.5重量%のココモノエタノールアミド配合物(0.1重量%ココモノエタノールアミド/0.19重量%メントール/0.16重量%サリチル酸を0.3:1:1のモル比で[共融混合物]、および追加の1.4重量%のココモノエタノールアミドを、2重量%のプロピレングリコール中に含む[実施例2]。)がココモノエタノールアミドの堆積効率に及ぼす影響を示す。1.5重量%のココモノエタノールアミドのみ含有する配合物(例C)との比較において、ココモノエタノールアミド共融物並びに追加のココモノエタノールアミドを含有する配合物(実施例2)は、ココモノエタノールアミドの堆積効率に1.5倍の増加をもたらしたことに留意されたい。このデータは、共融混合物が、追加のココモノエタノールアミドが存在する場合であっても高い堆積利益をもたらすことができることを示す。
【0107】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
共融混合物を含むパーソナルケア組成物であって、共融混合物が10から14のアルキル鎖長を有するアルキルモノエタノールアミドを含む、パーソナルケア組成物。
【請求項2】
アルキルモノエタノールアミドがココモノエタノールアミドである、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
ヘアケア組成物である、請求項1または請求項2に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
共融混合物が3種の活性物質からなる、請求項1から3のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
共融混合物がメントールをさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
共融混合物が有機酸をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
有機酸が、サリチル酸、安息香酸、およびこれらの混合物からなるリストから選択される、請求項6に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項8】
共融混合物中のアルキルモノエタノールアミド/メントール/有機酸のモル比が0.1:1:1から2:1:1である、請求項6または請求項7に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項9】
共融混合物が、45℃よりも低い融点を有する、請求項1から8のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項10】
共融混合物のレベルが、全組成物の0.5から5重量%である、請求項1から9のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項11】
全組成物の少なくとも2重量%の界面活性剤をさらに含む、請求項1から10のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項12】
界面活性剤が陰イオン性界面活性剤である、請求項11に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項13】
アルキルモノエタノールアミドを頭皮または皮膚上に堆積させる方法であって、アルキルモノエタノールアミドが共融混合物の形態である、方法。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物を、毛髪および/または頭皮に付着させるステップを含む、頭皮掻痒を緩和する方法。
【請求項15】
痒みを低減するための、10から14のアルキル鎖長を有するアルキルモノメタノールアミドを含む共融混合物の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2012−505169(P2012−505169A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530430(P2011−530430)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【国際出願番号】PCT/EP2009/059943
【国際公開番号】WO2010/040579
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】