説明

パーソナルメディカルデバイスを有した患者を画像表示する方法及びシステム

患者内のパーソナルメディカルデバイスの存在を検出するための方法及びシステムが提供されている。パーソナルメディカルデバイスの位置及び種類、並びに、デバイスの他の特徴を決定するための方法及びシステムが提供されている。パーソナルメディカルデバイスに干渉することを回避するため、又は、デバイスの干渉若しくは機能障害のリスクを減らすために医用画像処理手順を適応させるか又はカスタマイズするための方法及びシステムが提供されている。特定の患者のパーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めるため、及び、パーソナルメディカルデバイスに関するさらなる情報が何か集められた場合に、その情報でデータベースをアップデートするために健康記録データベース、監督データベース、医療装置データベース、又は、他の種類のデータベースと交流するための方法及びシステムが提供されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、医用画像処理技術に関し、特に、パーソナルメディカルデバイスを検出するため、並びに、パーソナルメディカルデバイスを有した患者に対して医用画像処理手順を実行するための方法及びシステムを提供する。用途の主題は、少なくともコンピュータ断層撮影(CT)画像処理と共に使用することであり、それに関して特定の参照と共に記述される。しかし、他の画像処理方法を有した、X線、蛍光透視、磁気共鳴(MR)、単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)、陽電子放射型断層撮影(PET)、及び、超音波(US)等の他の技術におけるより一般的な用途も有している。
【背景技術】
【0002】
最近の研究は、パーソナルメディカルデバイスと、CTに使用されるX線放射等の画像処理用放射との相互作用に対する将来性を実証してきた。そのようなパーソナルメディカルデバイスは、それだけに限らないが、心調律管理装置、除細動器、神経刺激器、薬物注入ポンプ(例えばインスリンポンプ)、人工内耳、及び、人工網膜を含む。X線放射は、パーソナルメディカルデバイスの動作に干渉し得るか、又は、そのデバイスに機能障害を生じ得る。CTスキャンの間にこれらのデバイスと共に発生し得るX線放射との相互作用は、(例えば除細動パルス等の)擬似信号の生成、実際の生理学的信号としての装置信号の誤った解釈又は誤った検出、及び、パーソナルメディカルデバイスの設定のリセット又は再プログラミングを含む。これらのあり得る相互作用のそれぞれが、有害事象を潜在的に生じ得る。
【0003】
現在、X線より引き起こされるパーソナルメディカルデバイスの干渉及び/又は機能障害に関連する有害事象の可能性は、完全に理解されている又は立証されているわけではない。現在のところ、大部分の公認のCT技術者が、パーソナルメディカルデバイスに関する限られた知識を有している。さらに、パーソナルメディカルデバイスの種類及び位置は、患者毎に非常に異なっている。パーソナルメディカルデバイスの存在を示し得る患者によって示される臨床的要素においてかなりの患者間の違いもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の理由及び他の理由のため、パーソナルメディカルデバイスの存在を検出する、並びに、そのデバイスに関する情報を集める方法及びシステムを提供することが所望される。さらに、パーソナルメディカルデバイスに干渉するX線放射のリスクを減らすために医用画像処理手順を適応させるか又はカスタマイズする方法及びシステムを提供することが所望される。パーソナルメディカルデバイス上を走査する必要がある場合に生じ得るデバイスの干渉又は機能障害のリスクを有した特定の医用画像処理手順によって得られる画質の均整をとるための方法及びシステムを提供することも所望される。最後に、特定の患者のパーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めるために、健康記録データベース、監督データベース(regulatory database)、医療装置データベース、又は、他の種類のデータベースと交流するシステムを提供することも所望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、これらの事項及び他の事項に焦点を当てている。
【0006】
本発明の一態様によると、患者内のパーソナルメディカルデバイスの存在を検出するための方法及びシステムが提供される。本発明の別の態様によると、パーソナルメディカルデバイスの位置及び種類、並びに、デバイスの他の特徴を決定するための方法及びシステムが提供される。本発明の別の態様によると、パーソナルメディカルデバイスに干渉することを回避するため、又は、デバイスの干渉若しくは機能障害のリスクを減らすために医用画像処理手順を適応させるか又はカスタマイズするための方法及びシステムが提供される。本発明のさらに別の態様によると、パーソナルメディカルデバイス上を走査する必要がある場合に生じ得るパーソナルメディカルデバイスの干渉のリスクを有した特定の医用画像処理手順によって得られる画質の均整をとるための方法及びシステムが提供される。本発明の別の態様によると、特定の患者のパーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めるため、及び、パーソナルメディカルデバイスに関するさらなる情報が何か集められた場合に、その情報でデータベースをアップデートするために健康記録データベース、監督データベース、医療装置データベース、又は、他の種類のデータベースと交流するための方法及びシステムが提供される。
【0007】
本発明のさらなる態様が、以下の詳細な説明を読み理解した後、当業者によって正しく理解されるはずである。数多くのさらなる利点及び利益が、以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読んだ後、当業者に明らかになる。
【0008】
本発明は、種々の構成要素及び構成要素の取合せにおいて、並びに、種々のプロセス操作及びプロセス操作の取合せにおいて具体化することができる。図面は、好ましい実施形態を例示する目的のためだけにあり、本発明を限定するとして解釈されない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態による例証的なCT画像処理システムの概略図である。
【図2】本発明の実施形態による例証的な医用画像処理ネットワークの概略図である。
【図3】本発明の実施形態による医用画像処理方法を描写している。
【図4A】移植された心調律管理装置(ICMRD)を示す、及び、ICMRDを含む計画された走査範囲を例示するソフトウェアプログラムによって生成された例証的な再構築されたCTスカウトの走査画像である。
【図4B】再構築されたCT画像においてICMRDが検出され且つ強調され、ICMRDの干渉のリスクを減らすために調整された計画された走査範囲を例示する(同じ図4Aのスカウトの走査画像の)本発明の一態様によるソフトウェアプログラムによって生成された、再構築されたCTスカウトの走査画像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
現在のところ、多くの異なる種類の画像処理システムが、医用画像を得るために使用されている。これらの種類の画像処理システムは、CT、PET、SPECT、MRI、及び、他の画像処理システムを含む。例証的なCT画像処理システム100が図1に例示されている。しかし、すでに述べたように、本明細書において開示された画像処理方法及びシステムは、本明細書において明確に記述した種類以外の種々の他の種類の画像処理システム又は画像処理システムの組合せに関する用途も有している。
【0011】
図1において例示されているように、例証的なCT画像処理システム100は、CT画像処理装置102を含む。画像処理されることになる代表的な対象は、図1の104に示されており、CT画像処理装置102の開口部106において部分的に受け入れられている。例証的なCT画像処理システム100は、メモリ110、画像プロセッサ120、メディカルデバイスモジュール130、ディスプレイ140、及び、ユーザー入力150も含む。画像プロセッサ120は、CT画像処理装置102からX線データを受け取り、CT画像を生成する。CT画像処理装置102によって得られたX線画像データは、メモリ110に記憶される。メモリ110に記憶されたX線画像データは、画像処理データプロセッサ120によって処理される。プロセッサ120は、1又は複数の数学的アルゴリズムに従ってX線画像データに基づき、画像処理される対象104の画像を生成する。画像は、付随するディスプレイ140上に表示することができる。CT画像処理システム100の構成要素を制御するために、ユーザー入力150をユ―ザーに対して提供することができる。メディカルデバイスモジュール130を含めたCT画像処理システム100の種々の構成要素は、CT画像処理装置102と一体であり得るか、又は、CT画像処理装置102とは離して置くことができる。
【0012】
メディカルデバイスモジュール130は、患者に関する患者データを得る、及び、患者データを分析して、患者が有するいかなる1又は複数のパーソナルメディカルデバイスに関する情報も決定するよう適応される。CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、いろいろな情報データベースと交流するよう適応される。例証的な医用画像処理ネットワーク200が、図2において例示されている。図2に示されているように、例証的な実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、電子医療記録(「EMR」)210、病院情報システム(「HIS」)220、放射線学情報システム(「RIS」)230、及び、画像データ保管通信システム(「PACS」)240と交流するよう適応される。図2に示されているように、例証的な実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、メディカルデバイスの製造業者250、医用画像走査装置の製造業者260、及び/又は、監督機関270によって提供及び/又は維持されるデータベースと交流するようにも適用される。メディカルデバイスモジュール130は、さらなる実施形態において、種々の他のデータベース又は情報収集と交流するよう適応させることもできる。CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、いかなるデータベースとも交流しないということを理解するべきである。CT画像処理システム100のさらなる実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、図2に定められたデータベースのうち1又は複数のデータベースと交流することができるが、これらのデータベースのうち全てと交流しない場合もある。
【0013】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、画像データを分析して、パーソナルメディカルデバイスの存在を決定するよう適応される。本明細書において使用される場合、「パーソナルメディカルデバイス」は、それだけに限らないが、心調律管理装置、除細動器、神経刺激器、薬物注入ポンプ(例えばインスリンポンプ)、人工内耳、及び、人工網膜を含めた、患者内に完全又は部分的に移植されるか、又は、患者によって外部に置かれ且つ運ばれる、若しくは、患者に付着させられるいかなるメディカルデバイスも意味するものとする。メディカルデバイスモジュール130は、しきい値処理、連結成分分析、一般化ハフ変換(GHT)、モデルベースのセグメンテーションアルゴリズム、又は、他の適した1又は複数のアルゴリズム等の数学的アルゴリズムを利用して、パーソナルメディカルデバイスの存在に対して画像データを分析する。メディカルデバイスモジュール130によって分析される画像データは、二次元又は三次元のスカウトスキャン(すなわち、サービュースキャン)から、又は、フルスキャンから得ることができる。CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、この分析を、現在の画像処理手順の間に患者から取得された(及び、CT画像処理システム100のメモリ110若しくは他の位置に記憶された)画像データに対して、又は、前の1又は複数の画像処理手順の間に患者から以前に得た、及び、画像データ保管通信システム240若しくは他の位置に記憶された画像データに対して行う。パーソナルメディカルデバイスの存在を決定するためにメディカルデバイスモジュール130によって分析される画像データは、吸収補正(attenuation correction)に使用することもできる。
【0014】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスの位置を決定するよう適応される。そのような実施形態では、メディカルデバイスモジュール130が、胸骨、肋骨、若しくは鎖骨等の内部又は外部の基準マーカーに対してパーソナルメディカルデバイスの位置を決定及び記憶するために、胸部又は心臓の解剖学的なセグメンテーションアルゴリズムの等の解剖学的なセグメンテーションアルゴリズムから得られたデータを分析する。他の実施形態では、メディカルデバイスモジュール130が、計画された画像処理走査範囲に対してパーソナルメディカルデバイスの位置を決定し、その走査範囲に対するメディカルデバイスの位置を記録する。さらなる実施形態では、メディカルデバイスモジュール130が、前の1又は複数の画像処理手順の間に患者から以前に得た画像データを分析し、現在の画像処理手順の間に患者から取得された画像データに対して比較すること(例えば画像レジストレーション技術)によってパーソナルメディカルデバイスの相対的な位置を決定する。
【0015】
前述したように、CT画像処理システム100の種々の実施形態は、データベースと交流するよう適応されたメディカルデバイスモジュール130を含む。そのようなデータベースは、図2に例示されたEMR210、HIS220、RIS230、PACS240、及び、メディカルデバイス製造業者のレジストリ250を含み得る。これらの実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、これらのデータベースのうち1又は複数のデータベースにポーリングして、特定の患者のパーソナルメディカルデバイスの存在、位置、及び/又は、さらなる特徴に関する情報を集めることができる。
【0016】
例えば、メディカルデバイスモジュール130は、EMR210にポーリングして、患者がパーソナルメディカルデバイスを有しているかどうかを決定し、有している場合に、そのパーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めることができる。そのような情報は、例えば、デバイスの種類、位置、定位、製造業者、モデル、又は、他の特徴を含み得る。類似の様式で、メディカルデバイスモジュール130は、例えばHIS220又はRIS230等の他のデータベースから類似の情報を集めることもできる。メディカルデバイスモジュール130は、患者が特定のデバイス(例えば、特定のモデルの除細動器)を有していることを決定することができるか、又は、一般的なカテゴリー又はシリーズ内にあるデバイス(例えば、除細動器、特定のシリーズの除細動器のモデル等)を患者が有していることを決定することができる。パーソナルメディカルデバイスの特定の型及びモデル又はカテゴリーを患者が有していることが既知であるか又は決定される場合、メディカルデバイスモジュール130は、次に、デバイス製造業者のデータベース250、医用画像走査装置製造業者のデータベース260、又は、監督機関のデータベース270にポーリングして、デバイスの作動パラメータ、放射線感受性の特性、又は、他の特徴等、デバイスの特定のデバイスモデル又はカテゴリーに関する情報を集めることができる。
【0017】
種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、多数の出所から情報(すなわち、患者データ)を集めて分析し、パーソナルメディカルデバイスを分類する。例えば、種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、画像データから集めた情報を使用して、パーソナルメディカルデバイスを分類する。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、スカウトスキャン又はフルスキャンから集めた(マルチエネルギー又はスペクトル特徴のものを含む)形態学的及び減弱(attenuation)画像の特徴データを使用することができる。メディカルデバイスモジュール130は、この情報を非画像データ(例えば、EMR210、HIS220、及び/又は、RIS若しくは他のデータベースから集めた情報)と組み合わせて、パーソナルメディカルデバイスをさらに分類することもできる。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、患者内に移植されたメディカルデバイスの種類を決定するために画像データを分析することにおいて、ニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズム、サポートベクターマシーン、又は、他の方法を使用することができる。メディカルデバイスモジュール130がメディカルデバイスを分類すると、この情報を使用してデータベースを参照し、メディカルデバイスのさらなる特徴を決定することができる。例えば、メディカルデバイスモジュール130が、パーソナルメディカルデバイスの種類、製造業者、及び/又は、モデルを分類すると、メディカルデバイスモジュール130は、メディカルデバイス製造業者のデータベース250、医用画像走査装置製造業者のデータベース260、及び/又は、監督機関のデータベース270にポーリングして、デバイスの放射線感受性の特性を決定することができる。又は、例えば、メディカルデバイスモジュールは、吸収補正に使用するためにパーソナルメディカルデバイスの吸収特性に関する情報を決定することができる。
【0018】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、画像処理手順を受けるよう準備された患者内でパーソナルメディカルデバイスが検出された場合に、臨床医又は他のCT画像処理システム100の操作者に警告を提供する。提供される警告は、聴覚性警告及び/若しくは視覚性警告であり得るか、又は、他の形状の警告であり得る。種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、適した方法を使用することによって、(スカウトスキャン等の)再構築された画像上でパーソナルメディカルデバイスの位置を強調する。そのような方法は、CT画像処理システム100の操作者に、パーソナルメディカルデバイスの位置、定位、又は、種類に関する情報を提供することができる。メディカルデバイスモジュール130は、(例えば図4Bにおいて例示された)カラーオーバーレイ又はシェーデッド(shaded)オーバーレイ等、視覚的又は他の様式で所望される場合に、この情報をCT画像処理システム100の操作者に示す。この情報は、スキャンコンソール、タッチスクリーンディスプレイ等のガントリーディスプレイ上で、又は、他の様式でCT操作者に示すことができる。パーソナルメディカルデバイスに関する警告及び/又は情報に加えて、メディカルデバイスモジュール130は、画像処理手順の種々のステップを介してCT操作者をガイドすることもできる。例えば、ガントリーのタッチスクリーンディスプレイ上に示されたプロンプトによって、患者内のパーソナルメディカルデバイスの検出に応じて必要とされる種々のステップを介してCT操作者をガイドすることができる。
【0019】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、(例えば、電子メール、ページ、SMS、電話等の)通知を上位の技術者、(例えば、心臓病専門医、神経科専門医等の)専門家、放射線技師、又は、他の医療専門家に送ることもできる。この通知は、走査手順の開始に先立ち、手順の間、又は、手順の後に送ることができる。この様式で、走査手順に先立ち又は走査手順の後でさらなる専門知識が必要とされた場合に、そのような医療職員に知らせることができる。例えば、計画された走査範囲内の心調律管理装置の位置のため、特定の走査手順の開始に先立ち心臓病専門医の専門知識を要請することができる。
【0020】
患者がパーソナルメディカルデバイスを有していることをメディカルデバイスモジュール130が決定し、そのデバイスを分類し、そのデバイスの存在を操作者に知らせると、本発明の種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、計画された画像処理手順を特定の患者のためにカスタマイズする。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスの種類及び位置に関して集められた情報を使用して、パーソナルメディカルデバイス上に投与される放射線量又は放射線量率を調整することができる。これは、メディカルデバイスの一次ビームの被曝が予め定義された放射線被曝のしきい値を越えるというリスクを減らすことができる。そのような予め定義された放射線被曝のしきい値は、パーソナルメディカルデバイスの製造業者、特定の病院のポリシー、監督機関、又は、他の機構によって、特定のパーソナルメディカルデバイスに対して、(例えば体質、体重等の)患者に特有の特徴と組み合わせて確立することができる。特定の種類のパーソナルメディカルデバイスを患者が有していることをメディカルデバイスモジュール130が決定すると、メディカルデバイスモジュール130は、その種類のデバイスに対して設定された放射線被曝のしきい値を決定するために、上記の種々のデータベースにポーリングすることができる。
【0021】
さらに、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスに関して集めた情報に応じて、医用画像処理手順のさらなるパラメータを自動的に調整若しくは変更する、又は、手動の調整を示唆することができる。そのようなパラメータは、管電圧、管電流、ガントリーの回転時間、螺旋ピッチ、及び、他のパラメータを含む。さらに、メディカルデバイスモジュール130は、例えば、自動管電流選択、z軸線量調節、角度線量調節、z軸線量調節と角度線量調節との組合せ、及び/又は、器官に特有の線量調節等、線量調節パラメータを調整することができる。メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスに関して集めた情報次第で、くさび形若しくは蝶ネクタイ形の調整フィルター及び動的な端効果のコリメーションを選択するか又は選択の取り消しをすることもできる。さらなる実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、医用画像処理手順のさらなるパラメータ、設定、又は、特徴を変更又は調整して、画像処理手順がパーソナルメディカルデバイスの作動にダメージを与えるか、又は、パーソナルメディカルデバイスの作動に干渉するリスクを減らす。種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、たった1つの医用画像処理手順をカスタマイズすることに対立するものとして、特定の患者に対して(例えば放射線治療等の)治療全体を計画するか又は最適化することもできる。
【0022】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスの種類又は位置に基づき、計画された画像処理手順の走査範囲を変更する。例えば、計画された走査範囲内又はその付近に位置する移植された心調律管理装置(ICMRD)又は他のパーソナルメディカルデバイスを患者が有していることをメディカルデバイスモジュール130が決定する場合、メディカルデバイスモジュールは、ICMRDに干渉することを回避するようにその走査範囲を変更することができる。
【0023】
さらに、メディカルデバイスモジュール130は、計画された走査範囲内又はその付近にパーソナルメディカルデバイスが位置していると決定された場合に、パーソナルメディカルデバイスに干渉することにおいて減らされたリスクを提示する1又は複数の別の走査プロトコルを操作者に提案若しくは示唆することができる。計画された走査範囲内にパーソナルメディカルデバイスが位置していると決定され、その計画された走査範囲を変更することができない又は変更されない場合、種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、デバイスの干渉又は機能障害のリスクを有した画質の均整を保つことができる。そのような例において、メディカルデバイスモジュールは、医用画像処理手順の種々のパラメータを変更又はカスタマイズして、画質を低下させるが、パーソナルメディカルデバイスに干渉するリスクも減らすことができる。
【0024】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、画像処理の間に患者を支える診察台を動かし、放射線被曝からメディカルデバイスを遮蔽するために、パーソナルメディカルデバイスを有する患者の体の領域上の、ビスマス遮蔽等の任意のX線遮蔽物の配置を容易にする。この放射線遮蔽工程をさらに容易にするために、メディカルデバイスモジュール130は、遮蔽物が置かれるべき患者の体の領域を操作者に示すために、パーソナルメディカルデバイスの位置にレーザーを投射するか、さもなければ、パーソナルメディカルデバイスの位置をマークすることもできる。
【0025】
CT画像処理システム100の種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、起こり得るCTにより引き起こされる不備をモニターするために、医用画像処理手順の間に、心電図検査(ECG)、脳波記録(EEG)、又は、他の生理学的信号等、患者の生理学的信号をモニターする。例えば、移植された心調律管理装置(ICMRD)を患者が有していることをメディカルデバイスモジュール130が検出した場合、メディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、ECGを介して患者の心臓の活動をモニターし、画像処理手順の間に患者の心臓の活動に何か不備があった場合に操作者に警告を与える。この様式で、患者を安定化することができ、且つ、即時の医学的注意を提供することができるように、患者のICMRDがうまく機能しない場合、又は、いかなる他の不備がある場合にも画像処理手順を停止することができる。メディカルデバイスモジュール130によってモニターされる生理学的信号は、患者が有するパーソナルメディカルデバイスの種類に基づき合わせることができる。例えば、心臓ペースメーカーに対立するものとしてインスリンポンプを患者が有している場合に、メディカルデバイスモジュール130によって異なる生理学的信号をモニターすることができる。
【0026】
CT画像処理システム100の種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、EMR210、HIS220、及び/又は、RIS230等の種々のデータベースを、特定の患者の1又は複数のパーソナルメディカルデバイスに関して集めた情報でアップデートするよう適応される。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、患者が有するパーソナルメディカルデバイスの存在、位置、定位、種類、製品、及び、モデルに関する情報をこれらのデータベースに加えるか又はアップデートする。さらに、種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、特定の医用画像処理手順に使用した走査パラメータ、又は、画像処理手順の間に測定した患者の生理学的信号に関する情報を、これらのデータベースに加えるか又はアップデートすることができる。さらに、メディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、患者の主たる治療医師、心臓病専門医、神経科専門医、又は、他のヘルスケアワーカー等、適切な医学的専門家に、患者の診療記録が変更されたか又はアップデートされたことを通知する。これは、患者をモニターして、デバイス又はその動作に対して可能な放射線により引き起こされた変化が何かあるかどうかを決定するよう彼等に注意を喚起することができる。
【0027】
CT画像処理システム100の種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、いかなるCTにより引き起こされたパーソナルメディカルデバイスの干渉の有無も確かめるために、医用画像処理手順の後で、CT技術者又は患者に対して検査するか又は質問表を用いて調査する。CT操作者又は患者による質問表を用いての調査の完了に続いて、メディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、パーソナルメディカルデバイスに関する情報及び実行された医用画像処理手順に関する情報と共に検査の結果を、病院の品質保証部門、走査装置の製造業者、パーソナルメディカルデバイスの製造業者、及び/又は、監督機関に提出する。そのような監督機関の部門の1つは、MedWatch、米国の食品医薬品局の任意の安全性情報及び有害事象報告プログラムである。
【0028】
次に、図3を参照すると、本発明の一態様による例証的なパーソナルメディカルデバイス検出及び応答方法300が例示されている。ステップ302では、CT画像処理システム100が、画像処理される対象104のスカウトスキャン又はサービュー画像データ306を得るために利用される。ステップ304では、患者の以前の画像処理手順からの画像データ306が、画像データ保管通信システム240又は他の1又は複数の出所から得られる。前述したように、スカウトスキャンから又は以前の走査手順からの画像データ306は、本発明の態様によるパーソナルメディカルデバイスの存在を決定するという目的のために使用することができる。MR等の特定の画像処理様式に対して、種々の理由のためスカウトスキャンを利用しない場合がある。従って、スカウトスキャンから又は以前の走査手順からの画像データが使用されることになるかどうかに応じて、ステップ302又はステップ304のうち1つのみを完了する場合がある。しかし、パーソナルメディカルデバイスの存在を決定するためにスカウトスキャンからの画像データも以前の走査手順からの画像データも利用するさらなる実施形態においては、ステップ302も304も完了される。さらなる実施形態において、画像データは分析されない。正しくは、ステップ312において1又は複数のデータベース(EMR210、HIS220、RIS230、PACS240、及び/又は、デバイス製造業者のレジストリ250等)から得られた情報のみが、デバイスに関する情報を決定するために使用される。
【0029】
特定の実施形態において、患者が受けるよう準備されるもの以外の画像様式からの画像データが使用される。例えば、MR画像処理手順の開始に先立ち、患者のCTスカウトスキャン又は以前のCTスキャンからのCT画像データを分析して、いかなるMRと両立できない(non−MR compatible)パーソナルメディカルデバイスも磁場/RF場に入らないことを保証するのに寄与することができる。
【0030】
ステップ308において、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスの存在に対して画像データ306を分析する。前述したように、メディカルデバイスモジュール130は、しきい値処理、連結成分分析、一般化ハフ変換(GHT)、1又は複数のモデルベースのセグメンテーションアルゴリズム、又は、他の適した1又は複数のアルゴリズム等、1又は複数の数学的アルゴリズムを利用して、パーソナルメディカルデバイスの存在に対して画像データ306を分析する。デバイスが存在すると決定されない場合、工程300は停止する。デバイスが存在すると決定される場合、工程300は続く。
【0031】
ステップ310では、メディカルデバイスモジュール130が画像データ306を分析してパーソナルメディカルデバイスが存在する場合に、そのパーソナルメディカルデバイスの位置を決定する。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、胸部又は心臓の解剖学的なセグメンテーションアルゴリズム等の解剖学的なセグメンテーションアルゴリズムから得られたデータを分析して、胸骨、肋骨、又は鎖骨等、内部又は外部の患者の基準マーカーに対してパーソナルメディカルデバイスの位置を決定する。
【0032】
ステップ312では、メディカルデバイスモジュール130が、電子医療記録(「EMR」)210、病院情報システム(「HIS」)220、放射線学情報システム(「RIS」)230、画像データ保管通信システム(「PACS」)240、1又は複数のパーソナルメディカルデバイス製造業者のデータベース250、1又は複数の医用画像走査装置製造業者のデータベース260、及び/又は、1又は複数の監督機関のデータベース270等の1又は複数のデータベース、又は、他のデータベースにポーリングして、患者の1又は複数のパーソナルメディカルデバイスに関する情報を集める。メディカルデバイスモジュール130はこれらのデータベースにポーリングして、特定の患者が有し得るいかなるパーソナルメディカルデバイスの存在、位置、定位、種類、モデル、製造業者、及び/若しくは、放射線感受性特性、又は、いかなる他の関連する特徴に関する情報も集める。本発明の特定の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、これらのデータベースのうち1又は複数のデータベースにポーリングすることができる。さらなる実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、いかなるデータベースにもポーリングせずに、正しくは、単に画像データ306に頼ることができる。
【0033】
メディカルデバイスモジュール130は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、ピアートゥピアーネットワーク、クライアント/サーバネットワーク、又は、いかなる他の適した方法等の種々の方法でも、これらのデータベースのそれぞれに接続することができる。また、メディカルデバイスモジュール130は、これらのデータベースに直接接続されない場合がある。正しくは、これらのデータベースの内容は、メディカルデバイスモジュール130自体の中に置かれた記憶装置、CT画像処理システム100のメモリ110、又は、メディカルデバイスモジュール130が接続されてそこから情報を集める他の記憶装置にアップロードすることができる。
【0034】
ステップ314では、ステップ308において画像データから、及び/又は、ステップ312において1又は複数のデータベースのポーリングから集めた情報をメディカルデバイスモジュール130が利用して、パーソナルメディカルデバイスが存在する場合に、そのパーソナルメディカルデバイスを分類する。種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、(マルチエネルギー又はスペクトル特徴のものを含む)形態学的及び減弱画像の特徴データ、若しくは、ステップ308から集めた他の画像データ、及び/又は、ステップ312から集めた非画像データを使用して、そのパーソナルメディカルデバイスを分類する。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、患者内に移植されたメディカルデバイスの種類を決定するために画像データを分析することにおいて、ニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズム、サポートベクターマシーン、又は、他の方法を使用することができる。この情報は、次に、そのメディカルデバイスの種類、製造業者、モデル、放射線感受性特性、及び、他の特徴等、ポーリングしたデータベースから集めた情報と組み合わされる。
【0035】
ステップ312及び314は、異なる出所から得られる情報を一致させるために、連続して反復し行うことができる。CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、ステップ312において同時に又は連続して多数のデータベースにポーリングすることができる。また、メディカルデバイスモジュール130は、ステップ312において、特定の情報を集めるために1又は複数のデータベースから情報を集め、次に、これらの同じデータベース又はさらなる1又は複数のデータベースに再度ポーリングして、さらなる情報を集めることができる。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、病院情報システムのデータベース220等の1つのデータベースのポーリングに基づき、パーソナルメディカルデバイスの種類、製造業者、及び、モデルを決定することができる。次に、その情報を使用して、例えば、デバイス製造業者のデータベース250等の別のデータベースにポーリングし、そのパーソナルメディカルデバイスの放射線感受性特性等のさらなる情報を決定することができる。
【0036】
メディカルデバイスモジュール130によってパーソナルメディカルデバイスが検出される場合、メディカルデバイスモジュール130は、ステップ316において、聴覚性及び/又は視覚性警告によってそのパーソナルメディカルデバイスの存在をCT操作者に知らせる。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスが存在し、且つ、CT操作者の特定の行動が要求され得るということをCT操作者に警告するために、聞き取れるビープ音又は他の警告を与えることができる。
【0037】
ステップ312においてデータベースから集めた情報と、ステップ308において画像データに基づきメディカルデバイスモジュール130によって行われた決定との間で、パーソナルメディカルデバイスの存在に関して相違があり得る。その場合には、メディカルデバイスモジュール130は、ステップ318においてさらなる調査が必要とされることをCT操作者に示す。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、ステップ308での画像デ―タ306の分析に基づきパーソナルメディカルデバイスが存在するということを、そのようなパーソナルメディカルデバイスの記録がステップ312でのポーリングされたデータベースから検出されなかったけれども、決定した可能性がある。同じように、ステップ312にてポーリングされたデータベースは、もはや存在しないか又はメディカルデバイスモジュール130によって画像データ306において検出されないパーソナルメディカルデバイスの存在に関する情報を含み得る。
【0038】
同様に、パーソナルメディカルデバイスの存在に関する相違は、患者のスカウトスキャンからの画像データも以前の画像処理手順からの画像データも使用される場合にも生じ得る。例えば、患者は、以前の画像処理手順の時には、その後取り除かれたか又は変えられたパーソナルメディカルデバイスを有していた可能性がある。そのような場合、CT操作者又は他の医療技師は、ステップ318のプロンプトに応じて、手動でのパーソナルメディカルデバイスの検出手順を実行し、パーソナルメディカルデバイスを患者が有しているかどうかを決定する。これらの手順は、目視検査、患者の取調べ、関連する患者領域の触診、又は、他の取調べを含み得る。この手動での調査手順の後、CT操作者は、メディカルデバイスモジュール130内に情報を入力して、パーソナルメディカルデバイスの存在に関する相違を解決することができる。
【0039】
ステップ320では、メディカルデバイスモジュール130が、(スカウトスキャン等の)再構築された画像上でパーソナルメディカルデバイスの位置を強調する。例えば、カラーオーバーレイ又はシェーデッドオーバーレイを使用することができる。この方法で、CT画像処理システム100の操作者には、パーソナルメディカルデバイスの位置に関する情報が提供される。種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、所望された場合にディスプレイ140又は他の表示装置を介してCT画像処理システム100の操作者のために、計画された画像処理の走査範囲に対するパーソナルメディカルデバイスの位置も視覚的に描写する。
【0040】
図4Aは、ソフトウェアプログラムによって生成された、例証的な再構築されたCTスカウトスキャン画像400を例示している。画像400は、移植された心調律管理装置(ICMRD)410を含む。図4Aは、ICMRD410を含む計画された走査される範囲420も例示している。次に図4Bを参照すると、本発明の一態様によるソフトウェアプログラムによって生成された、例証的な再構築されたCTスカウトスキャン画像400’が例示されている。画像400’は、画像400を生成するのに使用されたのと同じデータに基づき生成された。しかし、図4Bのスカウトスキャン画像400’において、移植された心調律管理装置410は、計画された走査範囲430に対して検出され強調された。
【0041】
ステップ322では、メディカルデバイスモジュール130が、パーソナルメディカルデバイスの検出に応じて、医用画像処理手順をカスタマイズする。上記のように、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスの種類、位置、及び/又は、定位について集めた情報を使用して、そのパーソナルメディカルデバイス上に投与されることになる放射線量又は放射線量率を調整することができる。さらに、メディカルデバイスモジュール130は、計画された走査手順の管電圧、管電流、ガントリーの回転時間、螺旋ピッチ、又は、他のパラメータを調整することができる。さらに、メディカルデバイスモジュール130は、(例えば、自動管電流選択、z軸線量調節、角度線量調節、z軸線量調節と角度線量調節との組合せ、及び/又は、器官に特有の線量調節等の)線量調節パラメータを調整することができる。メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスに関して集めた情報次第で、くさび形若しくは蝶ネクタイ形の調整フィルター又は動的な端効果のコリメーションを選択するか又は選択の取り消しをすることもできる。さらなる実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、医用画像処理手順のさらなるパラメータ、設定、又は、特徴を変更又は調整して、画像処理手順がパーソナルメディカルデバイスの作動にダメージを与えるか、さもなければ、パーソナルメディカルデバイスの作動に干渉するリスクを減らす。
【0042】
CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、パーソナルメディカルデバイスの種類、位置、及び/又は、定位に基づき、計画された画像処理手順の走査範囲を変更する。再度図4Bを参照すると、計画された走査範囲430は、図4Aの計画された走査範囲420と比較して変更されている。走査範囲430は、移植された心調律管理装置410上での走査を回避するよう変更されている。さらに、メディカルデバイスモジュール130は、計画された走査範囲内又はその付近にパーソナルメディカルデバイスが位置していると決定された場合に、パーソナルメディカルデバイスに干渉することにおいて減らされたリスクを提示する1又は複数の別の走査プロトコルを操作者に提案若しくは示唆することができる。
【0043】
また、上記のように、CT画像処理システム100の種々の実施形態において、メディカルデバイスモジュール130は、画像処理の間に患者を支える診察台を動かし、放射線被曝からメディカルデバイスを遮蔽するために、パーソナルメディカルデバイスを有する患者の体の領域上の、ビスマス遮蔽等の任意のX線遮蔽物の配置を容易にする。この放射線遮蔽工程をさらに容易にするために、メディカルデバイスモジュール130は、遮蔽物が置かれるべき患者の体の領域を操作者に示すために、パーソナルメディカルデバイスの位置にレーザーを投射するか、さもなければ、パーソナルメディカルデバイスの位置をマークすることもできる。
【0044】
ステップ324では、メディカルデバイスモジュール130が、起こり得るCTにより引き起こされる不備をモニターするために、医用画像処理手順の間に、心電図検査(ECG)、脳波記録(EEG)、又は、他の生理学的信号等、患者の生理学的信号をモニターする。この様式で、患者を安定化することができ、且つ、即時の医学的注意を提供することができるように、いかなる不備がある場合にも画像処理手順を停止することができる。メディカルデバイスモジュール130によってモニターされる生理学的信号は、患者が有するパーソナルメディカルデバイスの種類に基づき合わせることができる。ステップ326では、メディカルデバイスモジュール130が、患者の生理学的信号を用いて、いかなる危険な不備が生じる場合にも、CT操作者に警告する、及び/又は、医用画像処理工程を停止する。
【0045】
ステップ328では、メディカルデバイスモジュールが、電子医療記録(「EMR」)210、病院情報システム(「HIS」)220、放射線学情報システム(「RIS」)230等、種々のデータベースを、特定の患者の1又は複数のパーソナルメディカルデバイスについて集めた情報を用いてアップデートする。例えば、メディカルデバイスモジュール130は、患者が有するパーソナルメディカルデバイスの存在、位置、種類、定位、製品、及び、モデルに関する情報をこれらのデータベースに加えるか又はアップデートする。さらに、種々の実施形態のメディカルデバイスモジュール130は、特定の医用画像処理手順に使用した走査パラメータ、又は、画像処理手順の間に測定した患者の生理学的信号に関する情報も、これらのデータベースに加えるか又はアップデートする。さらに、ステップ328において、メディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、適切な医学的専門家に、患者の診療記録が変更されたか又はアップデートされたことを通知し、患者をモニターして、デバイス又はその動作に対して可能な放射線により引き起こされた変化が何かあるかどうかを決定するよう彼等に注意を喚起することができる。
【0046】
ステップ330では、メディカルデバイスモジュール130が、CT操作者に対して検査するか又は質問表を用いて調査する。この調査の目的は、いかなるCTにより引き起こされたパーソナルメディカルデバイスとの相互作用の有無も確かめることである。CT操作者による質問表を用いての調査の完了に続いて、メディカルデバイスモジュール130は、任意選択で、パーソナルメディカルデバイスに関する情報及び実行された医用画像処理手順に関する情報と共に検査の結果を、病院の品質保証部門、走査装置の製造業者、パーソナルメディカルデバイスの製造業者、及び/又は、監督機関に提出する。
【0047】
本発明の種々の実施形態は、上記の方法のステップを種々の順で含み得る。例えば、種々の実施形態において、画像データ306の分析に先立ち、1又は複数のデータベースにポーリングすることができる。例えば、画像処理手順のために、患者をCT画像処理システム上に登録することができる。患者が登録されると、メディカルデバイスモジュール130は、次に、1又は複数のデータベース(EMR210、HIS220、RIS230、PACS240、及び/又は、1又は複数のパーソナルメディカルデバイス製造業者のデータベース250等)にポーリングして、パーソナルメディカルデバイスを患者が有しているかどうかを決定することができる。これらのデータベースのポーリングがパーソナルメディカルデバイスの履歴を示す場合、そのデバイスの存在に関する通知、及び、そのデバイスについてのいかなる他の既知の情報も、CT操作者に伝えることができる。患者の(スカウトスキャン又は以前の画像処理手順からの画像データ等の)画像データ306が入手可能である場合、パーソナルメディカルデバイスの存在に対して画像データ306を分析することができる。患者のいかなる画像データ306も入手可能でない場合、患者のスカウトスキャンを実行することができる。あるいは、特定の実施形態において、いかなる画像データ306も分析されず、1又は複数のデータベースのポーリングから得られた情報のみが使用される。
【0048】
さらに、種々の実施形態は、上記のステップよりも多い又は少ないステップを含み得る。例えば、本発明の一実施形態は、パーソナルメディカルデバイスの存在及び位置を同定することはできるが、そのパーソナルメディカルデバイスの検出に応じて、計画された医用画像処理手順を変更することはできない。
【0049】
本発明は、種々の方法で実施することができる。メディカルデバイスモジュール130は、CT走査装置等の医用画像処理装置の構成要素として提供することができる。メディカルデバイスモジュール130は、ネットワーク記憶装置若しくはPACS等の画像保管データベースの構成要素として、又は、ホストソフトウェア内のアプリケーションとして、医用画像処理装置に連結されたワークステーション上に提供することもできる。メディカルデバイスモジュール130は、(例えば、DICOM、HL7、HTTP、SOAP、XML等の)標準的な画像/データ転送のプロトコル及び標準を介して、ソフトウェアアプリケーション、ウェブサービス、及び/又は、アプリケーションサービスプロバイダー(ASP)モデルを介して、医用画像処理装置上で実施する、及び/又は、医用画像処理装置に接続することもできる。上記のように、本発明は、PET、SPECT、CT、MR、超音波、X線、X線蛍光透視、若しくは、他の画像様式等、種々の画像処理様式、又は、これらの画像様式のうち1又は複数の画像様式を組み合わせたシステムに適用可能である。メディカルデバイスモジュール130は、異なる位置にそれぞれ置かれた多数の部分又は構成要素を含み得る。
【0050】
例えば、画像データを分析してパーソナルメディカルデバイスの存在を決定する、画像データを分析してパーソナルメディカルデバイスの位置を決定する、画像データ及び1又は複数のデータベースのポーリングから集めた情報に基づきパーソナルメディカルデバイスを分類する、カスタマイズする、警告する、走査を開始及び停止する、所望の走査若しくは再構築プロトコルを選択する、容積データを処理する等の前述の機能は、ソフトウェアロジックとして行うことができる。「ロジック」は、本明細書において使用される場合、1又は複数の機能若しくは活動を行うため、及び/又は、別の構成要素から機能若しくは活動を生じるための、それだけに限らないが、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又は、それぞれの組合せを含む。例えば、所望の用途又は必要性に基づき、ロジックは、ソフトウェアにより制御されたマイクロプロセッサ、特定用途向けIC(ASIC)等の関連のないロジック、又は、他のプログラムされたロジック回路を含み得る。ロジックは、ソフトウェアとして完全に具体化することもできる。
【0051】
「ソフトウェア」は、本明細書において使用される場合、それだけに限らないが、コンピュータ又は他の電子装置に機能、活動を行わせる、及び/又は、所望の様式でふるまわせる1又は複数のコンピュータにより読み取り可能及び/又は実行可能な命令を含む。命令は、動的に連結されたライブラリから別の用途若しくはコードを含むルーチン、アルゴリズム、モジュール、又はプログラム等、種々の形で具体化することができる。ソフトウェアも、独立プログラム、関数呼び出し、サーブレット、アプレット、メモリに記憶された命令、オペレーティングシステムの一部、又は、他の種類の実行可能な命令等、種々の形で実施することができる。ソフトウェアの形は、例えば、所望の用途の要求、作動する環境、及び/又は、設計者/プログラマーの要望等に依存しているということが、当業者によって正しく理解されるはずである。
【0052】
本明細書に記述されたシステム及び方法は、例えば、ネットワーク化された制御システム及びスタンドアローンの制御システムを含めた種々のプラットフォーム上で実施することができる。さらに、本明細書において示され且つ記述されたロジック、データベース、又は、テーブルは、メモリ110又は画像プロセッサ120のような画像処理システム100の構成要素等、コンピュータにより読み取り可能な媒体の中又は上に存在していることが好ましい。異なるコンピュータにより読み取り可能な媒体の例として、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、磁気ディスク若しくはテープ、CD−ROM及びDVD−ROMを含めた視覚的に読み取り可能な媒体等が挙げられる。さらに、本明細書において記述された工程及びロジックは、1つの大きな工程系に合併させることができるか、又は、多くの分割された工程系に分けることができる。工程系が本明細書において記述された順は重要ではなく、依然として同じ結果を達成しながら再編成することができる。実際、本明細書において記述された工程系は、その実施において、保証されるか又は所望されるように、再編成、統合、及び/又は、整理し直すことができる。
【0053】
本発明は、好ましい実施形態を参考にして記述されてきた。前述の詳細な説明を読み理解した後で修正及び変更を行うことができる。本発明は、付随の特許請求の範囲又はその同等物内にある限り、そのような修正及び変更全てを含むとして構成されるということが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療手順を受けるよう準備された対象内のパーソナルメディカルデバイスの存在を検出する方法であって:
メディカルデバイスモジュールを用いて、前記対象に対する患者データを得るステップ;
前記メディカルデバイスモジュールを用いて前記患者データを分析して、パーソナルメディカルデバイスが存在するかどうかを決定するステップ;及び、
前記パーソナルメディカルデバイスの存在に関する情報を提供するステップ;
を含む方法。
【請求項2】
前記対象の前記患者データは画像データから得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記画像データは、前記対象のスカウトスキャンから、又は、少なくとも1つの前記対象の以前の走査手順から得られる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記対象の前記患者データは、前記メディカルデバイスモジュールを用いて少なくとも1つのデータベースにポーリングし、前記パーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めることによって得られる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのデータベースにポーリングすることは、電子医療記録のデータベース、病院情報システムのデータベース、放射線学情報システムのデータベース、画像データ保管通信システムのデータベース、メディカルデバイス製造業者のデータベース、医用画像走査装置製造業者のデータベース、又は、監督機関のデータベースのうちの少なくとも1つにポーリングすることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのポーリングされたデータベースから集めた情報と前記画像データとの間でパーソナルメディカルデバイスの存在に関して相違が存在する場合に手動でのメディカルデバイスの調査を実行するために、前記画像処理システムの操作者にプロンプトが与えられる、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記メディカルデバイスモジュールを用いて前記パーソナルメディカルデバイスの位置を決定するステップをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記医療手順の計画された走査範囲に対して、再構築された前記対象の画像上で前記パーソナルメディカルデバイスを視覚的に描写するステップをさらに含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記メディカルデバイスモジュールによる前記患者デ―タの分析に基づき、前記メディカルデバイスモジュールを用いて前記パーソナルメディカルデバイスを分類するステップをさらに含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記パーソナルメディカルデバイスを分類するステップは、前記パーソナルメディカルデバイスに対する種類、製造業者、モデル、又は、放射線感受性特性のうち少なくとも1つを定めるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
パーソナルメディカルデバイスの存在に応じて、前記メディカルデバイスモジュールによって前記医療手順を変更するステップをさらに含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記医療手順を変更するステップは、前記医療手順の放射線量、放射線量率、管電圧、管電流、ガントリーの回転時間、走査範囲、又は、螺旋ピッチのうち少なくとも1つを変更するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記医療手順を変更するステップは、線量調節パラメータを調整するステップを含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記医療手順を変更するステップは、くさび形若しくは蝶ネクタイ形の調整フィルター又は動的な端効果のコリメーションを選択するか又は選択の取り消しをするステップを含む、請求項11、12、又は13に記載の方法。
【請求項15】
パーソナルメディカルデバイスの存在及び位置に応じて、前記メディカルデバイスモジュールによって1又は複数の示唆された別の医療手順を生成するステップをさらに含む、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記医療手順の間に、前記メディカルデバイスモジュールを用いて前記対象の生理学的信号をモニターするステップをさらに含む、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記対象の生理学的信号をモニターするステップがいかなる危険な異常性も明らかにする場合に、前記医用画像処理システムの操作者に知らせるステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記パーソナルメディカルデバイスに関して前記メディカルデバイスモジュールによって集めた情報を用いて少なくとも1つのデータベースをアップデートするステップをさらに含む、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記パーソナルメディカルデバイス又は前記医療手順の少なくとも1つに関する情報を集めるために、前記医用画像処理システムの操作者に対して調査を行うステップをさらに含む、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
対象内のパーソナルメディカルデバイスの存在を検出するためのシステムであって、
メディカルデバイスモジュールを含み、
該メディカルデバイスモジュールは、前記対象に対する患者データを得るよう適応されたロジックを含むコンピュータにより読み取り可能な媒体を含み、前記患者データを分析してパーソナルメディカルデバイスが存在するかどうかを決定し、さらに、前記パーソナルメディカルデバイスの存在に関する情報を提供する、システム。
【請求項21】
前記対象の前記患者データは画像データから得られる、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記画像データは、前記対象のスカウトスキャンから、又は、少なくとも1つの前記対象の以前の走査手順から得られる、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記対象の患者データは、前記メディカルデバイスモジュールを用いて少なくとも1つのデータベースにポーリングして、前記パーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めることによって得られる、請求項20、21、又は22に記載のシステム。
【請求項24】
前記メディカルデバイスモジュールは、電子医療記録のデータベース、病院情報システムのデータベース、放射線学情報システムのデータベース、画像データ保管通信システムのデータベース、メディカルデバイス製造業者のデータベース、医用画像走査装置製造業者のデータベース、又は、監督機関のデータベースのうち少なくとも1つにポーリングするよう適応される、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記少なくとも1つのポーリングされたデータベースから集めた情報と前記画像データとの間でパーソナルメディカルデバイスの存在に関して相違が存在する場合に、前記画像処理システムの操作者を促して、手動でのメディカルデバイスの調査を実行させるよう適応される、請求項23又は24に記載のシステム。
【請求項26】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記パーソナルメディカルデバイスの位置を決定するよう適応される、請求項20、21、22、23、24、又は25に記載のシステム。
【請求項27】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記医療手順の計画された走査範囲に対して、再構築された前記対象の画像上で前記パーソナルメディカルデバイスを視覚的に描写するよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、又は26に記載のシステム。
【請求項28】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記患者データの分析に基づき前記パーソナルメディカルデバイスを分類するよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、26、又は27に記載のシステム。
【請求項29】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記パーソナルメディカルデバイスに対する種類、製造業者、モデル、又は、放射線感受性特性のうち少なくとも1つを定めるよう適応される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記メディカルデバイスモジュールは、パーソナルメディカルデバイスの存在に応じて、前記医療手順を変更するよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、26、27、28、又は29に記載のシステム。
【請求項31】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記医療手順の放射線量、放射線量率、管電圧、管電流、ガントリーの回転時間、走査範囲、又は、螺旋ピッチのうち少なくとも1つを変更するよう適応される、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記メディカルデバイスモジュールは、線量調節パラメータを調整するよう適応される、請求項30又は31に記載のシステム。
【請求項33】
前記メディカルデバイスモジュールは、くさび形若しくは蝶ネクタイ形の調整フィルター又は動的な端効果のコリメーションを選択するか又は選択の取り消しをするよう適応される、請求項30、31、又は32に記載のシステム。
【請求項34】
前記メディカルデバイスモジュールは、パーソナルメディカルデバイスの存在及び位置に応じて、1又は複数の示唆された別の医療手順を生成するよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33に記載のシステム。
【請求項35】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記医療手順の間に、前記対象の生理学的信号をモニターするよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、又は34に記載のシステム。
【請求項36】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記対象の生理学的信号をモニターすることがいかなる危険な異常性も明らかにする場合に、前記医用画像処理システムの操作者に知らせるよう適応される、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記パーソナルメディカルデバイスに関して集めた情報を用いて少なくとも1つのデータベースをアップデートするよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、又は36に記載のシステム。
【請求項38】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記パーソナルメディカルデバイス又は前記医療手順の少なくとも1つに関する情報を集めるために、前記医用画像処理システムの操作者に対して調査を行うよう適応される、請求項20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、又は37に記載のシステム。
【請求項39】
画像表示されることになる対象内のパーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めるシステムであって、コンピュータにより読み取り可能な媒体を含むメディカルデバイスモジュールを含み、前記コンピュータにより読み取り可能な媒体は、少なくとも1つのデータベースにポーリングして前記パーソナルメディカルデバイスに関する情報を集めるよう適応されたロジックを含む、システム。
【請求項40】
前記メディカルデバイスモジュールは、画像データを分析して前記対象内のパーソナルメディカルデバイスの1又は複数の特徴を決定する、及び、前記1又は複数の特徴を使用してポーリングを行うよう適応される、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記対象を同定する情報を受ける、及び、前記同定する情報を使用してポーリングを行うよう適応される、請求項39又は40に記載のシステム。
【請求項42】
前記メディカルデバイスモジュールは、前記パーソナルメディカルデバイスに関して前記メディカルデバイスモジュールによって集めた情報を用いて少なくとも1つのデータベースをアップデートするよう適応される、請求項39、40、又は41に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2012−526583(P2012−526583A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510388(P2012−510388)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051542
【国際公開番号】WO2010/131131
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】