説明

パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類およびその製造方法

【課題】パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類の簡便かつ効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】スルホキシド類、過酸化物および鉄化合物の存在下、ハロゲン化パーフルオロアルキル類と核酸塩基類(例えば、ウラシル類、シトシン類、アデニン類、グアニン類、ヒポキサンチン類、またはキサンチン類等)とを反応させることにより、医薬中間体として有用なパーフルオロアルキル核酸塩基類を経済性良く製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パーフルオロアルキル基で置換された核酸塩基類は、医薬あるいは医農薬製造中間体として重要な化合物であり、特にトリフルオロメチル基を有する核酸塩基類は、有用な化合物である。そのため、トリフルオロメチル置換核酸塩基類の製造方法について数多くの検討がなされてきた。
【0003】
例えば、制ガン剤、抗ウイルス剤等の中間体として重要な5−トリフルオロメチルウラシルの製造方法については、特許文献1に、α―トリフルオロメチルアクリル酸と尿素との反応で得られる5−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロウラシルを、濃硫酸を触媒としてジメチルスルホキシドおよびヨウ素と反応させることにより、5−トリフルオロメチルウラシルを得る方法が開示されている。また、特許文献2には、5−ヨードウラシル類とヨウ化銅およびフルオロスルホニルジフルオロ酢酸メチルを反応させ、5−トリフルオロメチルウラシル類へと転換する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、チミンを塩素ガスで塩素化して2,4−ジクロロ−5−トリクロロメチルピリミジンとし、さらに五塩化アンチモンの共存下で無水フッ化水素または三フッ化アンチモンでフッ素化後、水で処理して5−トリフルオロメチルウラシルを製造する方法が開示されている。しかし、いずれの方法も工程数が多く、また工業的に使用し難い無水フッ化水素およびアンチモン化合物を用いる点などが問題である。また、非特許文献1には、トリフルオロ酢酸と二フッ化キセノンにより、3’,5’−ジアセチル−2’−デオキシウリジンの5位をトリフルオロメチル化する方法が開示されている。しかし、この方法も特殊な反応剤を用いるため、工業的には使用しがたい。
【0004】
また、5−トリフルオロメチルシトシンの製造方法については、非特許文献2に、2,4−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリミジンと液体アンモニアとの反応で得られる4−アミノ−2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリミジンを加水分解し、イオン交換樹脂で処理することにより、5−トリフルオロメチルシトシンを得る方法が開示されている。しかし、この方法は原料製造工程を含めた工程数が多い点が問題である。
【0005】
トリフルオロメチル基を有するプリン類の製造方法については、例えば、非特許文献3には、4,5−ジアミノピリミジン類をトリフルオロ酢酸または無水トリフルオロ酢酸と反応させることにより、8−トリフルオロメチルアデニン、2,6−ジアミノ−8−トリフルオロメチルプリン、8−トリフルオロメチルヒポキサンチンを得る方法が開示されている。非特許文献4には、2,4,5−トリアミノ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジンとトリフルオロ酢酸との反応で得られる、2,4−ジアミノ−5−トリフルオロアセトアミノ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジンを、無水トリフルオロ酢酸と反応させることにより、8−トリフルオロメチルグアニンを得る方法が開示されている。しかし、いずれの方法も原料の製造を含めた工程数が多い点が工業的に問題である。
【0006】
これら核酸塩基類を直接パーフルオロアルキル化する方法としては、例えば、特許文献4には、ピリジンとトリメチルクロロシランを触媒として、プリン類とN,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドを反応させ、ついで、ビス(パーフルオロアルキル)ペルオキシドを反応させることにより、8位または2位にパーフルオロアルキル基を有するプリン類を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法は工業的に使用し難いジ(ハロアシル)ペルオキシドを用いる点、フロン溶媒を用いる点および置換位置の異なる構造異性体が生成する点が問題である。また、非特許文献5および6に、電気化学的にウラシル陰イオンを発生させ、ヨウ化パーフルオロブタンと反応させることにより、8−パーフルオロブチルウラシル、8−パーフルオロブチルヒポキサンチンおよび8−パーフルオロブチルキサンチン塩を得る方法が開示されている。しかし、この方法は、工業的に使用し難い電気化学的手法を用いる点や生成物が支持電解質の塩として得られる点が問題である。
【0007】
非特許文献7には5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシルと無水トリフルオロ酢酸との反応で得られる8−トリフルオロメチルテオフィリンを、N,N−ジメチルホルムアミド中で炭酸カリウムとヨウ化メチルと反応させることにより、8−トリフルオロメチルカフェインを得る方法が開示されている。しかし、この方法は原料製造工程の製造を含めた工程数が多い点が工業的に問題である。
【0008】
ハロゲン化パーフルオロアルキルを用いたパーフルオロアルキル化に関しては、非特許文献8にヘキサメチルリン酸トリアミド中、2’,3’,5’−トリ−O−アセチル−ヨウ化ヌクレオシド類と、銅粉およびヨウ化トリフルオロメチルを反応させることにより、2’,3’,5’−トリ−O−アセチル−トリフルオロメチルヌクレオシド類が得られ、これを脱保護することにより、トリフルオロメチルヌクレオシド類を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法も工程数が多く、また工業的に利用し難いヘキサメチルリン酸トリアミドを用いる点などが問題である。
【0009】
また、非特許文献9および10にジメチルスルホキシド、過酸化水素水、硫酸鉄(II)を用いる室温で液体であるヨウ化パーフルオロブチルあるいはヨウ化パーフルオロプロピルを用いた方法が開示されている。しかしながら、基質がピロール類、インドール類および置換ベンゼンに限定されている。また、室温で気体のハロゲン化パーフルオロアルキル、例えばヨウ化トリフルオロメチルを用いたトリフルオロメチル化反応については一切記載されていない。
【0010】
【特許文献1】特開2001−247551号公報
【特許文献2】特開平11−246590号公報
【特許文献3】特開平6−73023号公報
【非特許文献1】Journal of Organic Chemistry、53巻、4582−4585ページ、1988年
【非特許文献2】Journal of Medicinal Chemistry、13巻、151−152ページ、1970年
【非特許文献3】Journal of the American Chemical Society、80巻、5744−5752ページ、1957年
【非特許文献4】Justus Libigs Annalen der Chemie、726巻、201−215ページ、1969年
【特許文献4】特開平5−1066号公報
【非特許文献5】Tetrahedron Letters、33巻、7351−7354ページ、1992年
【非特許文献6】Tetrahedron、56巻、2655−2664ページ、2000年
【非特許文献7】Journal of Medicinal Chemistry、36巻、2639−2644ページ、1993年
【非特許文献8】Journal of the Chemical Society, Perkin Transaction 1、2755−2761ページ、1980年
【非特許文献9】Tetrahedron Letters、34巻、3799−3800ページ、1993年
【非特許文献10】Journal of Organic Chemistry、62巻、7128−7136ページ、1997年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類の簡便で効率の良い製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、スルホキシド類、過酸化物および鉄化合物の存在下、ハロゲン化パーフルオロアルキル類により、核酸塩基類を一段でパーフルオロアルキル化でき、パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類が極めて簡便に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0014】
【化1】

【0015】
[式中、R1aおよびR1bは、炭素数1から12のアルキル基または置換されていても良いフェニル基を示す。]で表されるスルホキシド類、過酸化物および鉄化合物の存在下、一般式(2)
【0016】
【化2】

【0017】
[式中、Rfは、炭素数1から6のパーフルオロアルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるハロゲン化パーフルオロアルキル類と、核酸塩基類とを反応させることを特徴とする、パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類の製造方法である。
【0018】
また本発明は、一般式(9)
【0019】
【化3】

【0020】
[式中、Rfは前記と同じ内容を示し、R22およびR23は水素原子または置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を示し、R24は置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良いアミノ基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示す。ただし、R22およびR23が水素原子の場合は、R24は、置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示す。]で表されることを特徴とする、5−パーフルオロアルキルウラシル類である。
【0021】
更に本発明は、一般式(10)
【0022】
【化4】

【0023】
[式中、Rfは前記と同じ内容を示し、R25、R26およびR27は水素原子または置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を示す。ただし、R25、R26およびR27は同時に水素原子ではない。]で表されることを特徴とする、8−パーフルオロアルキルキサンチン類である。以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0024】
本発明において、原料である核酸塩基類および生成物であるパーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類は、ケト体およびエノール体等の互変異性体の混合物となる場合があるが、いずれの互変異性体も本発明に含まれるものである。本願明細書および特許請求の範囲には、便宜上ケト体で表記した。
【0025】
1aおよびR1bで示される炭素数1から12のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、ドデシル基等が例示できる。R1aおよびR1bで示される置換されていても良いフェニル基としては、具体的には、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基等が例示できる。R1aおよびR1bは、収率が良い点でメチル基、ブチル基、ドデシル基、フェニル基、p−トリル基が望ましく、メチル基、ブチル基およびフェニル基がさらに望ましい。
【0026】
Rfで示される炭素数1から6のパーフルオロアルキル基として具体的には、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロシクロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロイソブチル基、パーフルオロ−sec−ブチル基、パーフルオロ−tert−ブチル基、パーフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロプロピルメチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロ−1,1−ジメチルプロピル基、パーフルオロ−1,2−ジメチルプロピル基、パーフルオロネオペンチル基、パーフルオロ−1−メチルブチル基、パーフルオロ−2−メチルブチル基、パーフルオロ−3−メチルブチル基、パーフルオロシクロブチルメチル基、パーフルオロ−2−シクロプロピルエチル基、パーフルオロシクロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロ−1−メチルペンチル基、パーフルオロ−2−メチルペンチル基、パーフルオロ−3−メチルペンチル基、パーフルオロイソヘキシル基、パーフルオロ−1,1−ジメチルブチル基、パーフルオロ−1,2−ジメチルブチル基、パーフルオロ−2,2−ジメチルブチル基、パーフルオロ−1,3−ジメチルブチル基、パーフルオロ−2,3−ジメチルブチル基、パーフルオロ−3,3−ジメチルブチル基、パーフルオロ−1−エチルブチル基、パーフルオロ−2−エチルブチル基、パーフルオロ−1,1,2−トリメチルプロピル基、パーフルオロ−1,2,2−トリメチルプロピル基、パーフルオロ−1−エチル−1−メチルプロピル基、パーフルオロ−1−エチル−2−メチルプロピル基またはパーフルオロシクロヘキシル基等が例示できる。
【0027】
医薬品としての性能が良い点および収率が良い点で、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロイソブチル基、パーフルオロ−sec−ブチル基、パーフルオロ−tert−ブチル基またはパーフルオロヘキシル基が望ましく、トリフルオロメチル基またはパーフルオロエチル基がさらに望ましい。
【0028】
Xはハロゲン原子を示すが、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が例示できる。収率が良い点でヨウ素原子または臭素原子が望ましく、ヨウ素原子がさらに望ましい。
【0029】
本発明における核酸塩基類は、表1に記載の(N−1)から(N−8)に基本骨格を示したそれぞれウラシル類、プソイドウラシル類、チミン類、シトシン類、アデニン類、グアニン類、ヒポキサンチン類およびキサンチン類が例示できる。
【0030】
【表1】

【0031】
これらの中でも核酸塩基類としては、一般式(3)から(8)で表されるそれぞれウラシル類、シトシン類、アデニン類、グアニン類、ヒポキサンチン類およびキサンチン類が好ましく、医薬品としての性能がよい点でとりわけ一般式(3)で表されるウラシル類が特に好ましい。
【0032】
【化5】

【0033】
【化6】

【0034】
【化7】

【0035】
【化8】

【0036】
【化9】

【0037】
【化10】

【0038】
[式中、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良い炭素数1から4のアルコキシ基、置換されていても良いアミノ基、カルボキシ基、置換されていても良いカルバモイル基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良いアミノ基、カルボキシ基、置換されていても良いカルバモイル基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示し、RおよびRは、水素原子または窒素原子の保護基を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R10は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良いアミノ基、カルボキシ基、置換されていても良いカルバモイル基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示し、R11およびR12は、水素原子または窒素原子の保護基を示し、R13は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、R14は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R15およびR16は、水素原子または窒素原子の保護基を示し、R17は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、R18は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R19は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、R20は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R21は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示す。]。
【0039】
一般式(3)中の、RおよびRで示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が例示できる。また、これらのアルキル基は、ハロゲン原子で置換されていても良く、具体的には、クロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ジフルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基等が例示できる。
【0040】
およびRで示される窒素原子の保護基としては、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、プロパルギル基、ベンゾイル基、p−フェニルベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリチル基、4,4’−ジメトキシトリチル基、メトキシエトキシメチル基、フェニルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、アリル基、p−メトキシフェニル基、トリフルオロアセチル基、メトキシメチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、アリルオキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基等が例示できる。
【0041】
は、収率が良い点で、水素原子、メチル基が望ましい。
【0042】
で示される五炭糖残基およびその類縁体としては、具体的には表2から16に記載の(P−1)から(P−401)が例示できる。なお、(P−1)から(P−401)中の黒丸は、核酸塩基類の結合する窒素原子、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基、Prはイソプロピル基、Buはブチル基、Buはtert−ブチル基、Phはフェニル基、TMSはトリメチルシリル基、TBDPSはtert−ブチルジフェニルシリル基、Tsはトシル基を示す。
【0043】
また、これらの5炭糖残基中の遊離の水酸基は、汎用の保護基、例えば、ベンゾイル基、p−クロロベンゾイル基、トルイル基、ベンジル基、tert−ブチルカルボニル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アセチル基、メシル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリメチルシリル基、トシル基、tert−ブチルカルボニル基、p−メトキシフェニルカルボニル基、p−モノメトキシトリチル基、ジ(p−メトキシ)トリチル基、p−クロロフェニルカルボニル基、m−トリフルオロメチルカルボニル基、ピバロイル基、(9−フルオレニル)メトキシカルボニル基、(ビフェニル−4−イル)カルボニル基、ホルミル基、(2−ナフチル)カルボニル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリプロピルシリル基、トリフェニルメチル基、ブチルカルボニル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ノニルカルボニル基、p−メトキシフェニル基等で保護されていても良い。
【0044】
また、2’位および3’位の両方に水酸基がある場合は、共同してイソプロピリデン基等で保護されて環を形成しても良い。また、遊離のアミノ基は、汎用の保護基、例えば、トリフルオロメチルカルボニル基、2,4−ジニトロフェニル基、トシル基、アセチル基、ベンジルオキシカルボニル基、トリフェニルメチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、アダマンチルカルボニル基、ブチルカルボニル基、フタロイル基、テトラブロモフタロイル基等で保護されていても良い。また、遊離のメルカプト基は、汎用の保護基、例えば、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、ベンゾイル基、ベンジル基、アセチル基等で保護されていても良い。
【0045】
【表2】

【0046】
【表3】

【0047】
【表4】

【0048】
【表5】

【0049】
【表6】

【0050】
【表7】

【0051】
【表8】

【0052】
【表9】

【0053】
【表10】

【0054】
【表11】

【0055】
【表12】

【0056】
【表13】

【0057】
【表14】

【0058】
【表15】

【0059】
【表16】

【0060】
は、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、水素原子、メチル基、(P−34)、(P−35)、(P−75)、(P−100)、(P−101)、(P−123)、(P−152)、(P−153)、(P−314)または(P−315)が望ましい。
【0061】
一般式(3)中の、Rで示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていてもよい炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。
【0062】
置換されていてもよい炭素数1から4のアルコキシ基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基またはシクロプロピルメチルオキシ基等が例示できる。またこれらのアルコキシ基はハロゲン原子で置換されていてもよく、具体的には、クロロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、3−クロロプロポキシ基、ジフルオロメトキシ基、3−フルオロプロポキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基または2,2,2−トリクロロエトキシ基等が例示できる。
【0063】
で示される置換されていても良いアミノ基としては、炭素数1から4のアルキル基で置換されていても良いアミノ基を例示することができ、具体的には、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジ−sec−ブチルアミノ基、N,N−ジ−tert−ブチルアミノ基等が例示できる。
【0064】
また、窒素原子の保護基で置換されていても良く、具体的には、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ピバロイルアミノ基、プロパルギルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、p−フェニルベンゾイルアミノ基、ベンジルアミノ基、p−メトキシベンジルアミノ基、トリチルアミノ基、4,4’−ジメトキシトリチルアミノ基、メトキシエトキシメチルアミノ基、フェニルオキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ基、アリルアミノ基、p−メトキシフェニルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、メトキシメチルアミノ基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、トリクロロエトキシカルボニルアミノ基等が例示できる。
【0065】
で示される置換されていても良いカルバモイル基としては、窒素原子上が炭素数1から4のアルキル基で置換されていても良いカルバモイル基を例示することができ、具体的には、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基等が例示できる。
【0066】
で示される置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基としては、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等が例示できる。また、これらのアルコキシカルボニル基は、ハロゲン原子で置換されていても良く、具体的には、2−クロロエトキシカルボニル基、3−クロロプロピルオキシカルボニル基、ジフルオロメトキシカルボニル基、3−フルオロプロピルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、2−フルオロエトキシカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等が例示できる。
【0067】
は、収率が良い点で、水素原子、2−クロロエチル基、アミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基が望ましい。
【0068】
一般式(4)中のRで示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載した置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示できる。Rで示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載した窒素原子の保護基を例示できる。Rで示される五炭糖残基およびその類縁体としては、具体的には、Rの説明に記載した(P−1)から(P−401)を例示できる。Rは、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、水素原子、メチル基、(P−34)、(P−35)、(P−75)、(P−100)、(P−101)、(P−123)、(P−152)、(P−153)、(P−314)または(P−315)が望ましい。
【0069】
一般式(4)中のRで示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。Rで示される置換されていても良いアミノ基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良いアミノ基を例示することができる。Rで示される置換されていても良いカルバモイル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良いカルバモイル基を例示することができる。Rで示される置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を例示することができる。Rは、収率が良い点で、水素原子、2−クロロエチル基、アミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基が望ましい。
【0070】
一般式(4)中の、RおよびRで示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。RおよびRは、収率が良い点で、水素原子、アセチル基が望ましい。
【0071】
一般式(5)中のRで示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載した置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示できる。Rで示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載した窒素原子の保護基を例示できる。Rで示される五炭糖残基およびその類縁体としては、具体的には、Rの説明に記載した(P−1)から(P−401)を例示できる。Rは、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、水素原子、メチル基、(P−34)、(P−35)、(P−75)、(P−100)、(P−101)、(P−123)、(P−152)、(P−153)、(P−314)または(P−315)が望ましい。
【0072】
一般式(5)中のR10で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R10で示される置換されていても良いアミノ基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていてもよいアミノ基を例示することができる。R10で示される置換されていても良いカルバモイル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていてもよいカルバモイル基を例示することができる。R10で示される置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を例示することができる。R10は、収率が良い点で、水素原子、2−クロロエチル基、アミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基が望ましい。
【0073】
一般式(5)中の、R11およびR12で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。R11およびR12は、収率が良い点で、水素原子、アセチル基が望ましい。
【0074】
一般式(6)中のR13で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R13で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。R13は、収率が良い点で、水素原子、メチル基が望ましい。
【0075】
一般式(6)中のR14で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載した置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示できる。R14で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載した窒素原子の保護基を例示できる。R14で示される五炭糖残基およびその類縁体としては、具体的には、Rの説明に記載した(P−1)から(P−401)を例示できる。R14は、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、水素原子、メチル基、(P−34)、(P−35)、(P−75)、(P−100)、(P−101)、(P−123)、(P−152)、(P−153)、(P−314)または(P−315)が望ましい。
【0076】
一般式(6)中の、R15およびR16で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。R15およびR16は、収率が良い点で、水素原子、アセチル基が望ましい。
【0077】
一般式(7)中のR17で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R17で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。R17は、収率が良い点で、水素原子、メチル基が望ましい。
【0078】
一般式(7)中のR18で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載した置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示できる。R18で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載した窒素原子の保護基を例示できる。R18で示される五炭糖残基およびその類縁体としては、具体的には、Rの説明に記載した(P−1)から(P−401)を例示できる。R18は、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、水素原子、メチル基、(P−34)、(P−35)、(P−75)、(P−100)、(P−101)、(P−123)、(P−152)、(P−153)、(P−314)または(P−315)が望ましい。
【0079】
一般式(8)中のR19で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R19で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。R19は、収率が良い点で、水素原子、メチル基が望ましい。
【0080】
一般式(8)中のR20で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載した置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示できる。R20で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載した窒素原子の保護基を例示できる。R20で示される五炭糖残基およびその類縁体としては、具体的には、Rの説明に記載した(P−1)から(P−401)を例示できる。R20は、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、水素原子、メチル基、(P−34)、(P−35)、(P−75)、(P−100)、(P−101)、(P−123)、(P−152)、(P−153)、(P−314)または(P−315)が望ましい。
【0081】
一般式(8)中のR21で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R21で示される窒素原子の保護基としては、具体的には、Rの説明に記載の窒素原子の保護基を例示できる。R21は、収率が良い点で、水素原子、メチル基が望ましい。
【0082】
一般式(9)中の、R22およびR23で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R22およびR23は、上記のアルキル基のいずれでも良いが、生理活性が期待できる点で、メチル基、エチル基が望ましい。一般式(9)中の、R24で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R24で示される置換されていても良いアミノ基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていてもよいアミノ基を例示することができる。R24で示される置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を例示することができる。R24は、医農薬やそれらの中間体として有用な点で、メチル基、エチル基、アミノ基、保護基で置換されたアミノ基が望ましい。
【0083】
一般式(10)中の、R25、R26およびR27で示される置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基としては、具体的には、Rの説明に記載の置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を例示することができる。R25、R26およびR27は、徐放剤としての性能が期待できる点で、メチル基、エチル基が望ましい。
【0084】
次に本発明の製造方法について、詳細に説明する。
【0085】
一般式(3)のウラシル類を原料とする場合、製造工程は次の[工程−A]で示され、生成物として、一般式(11)で表される5−パーフルオロアルキルウラシル類が得られる。
【0086】
【化11】

【0087】
[式中、R、R、R、RfおよびXは、前記と同じ内容を示す。]
[工程−A]は、スルホキシド類(1)をそのまま溶媒として用いても良いが、反応に害を及ぼさない溶媒を用いることもできる。具体的には、水、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルアルコール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素等が挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で、水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒を用いることが望ましい。
【0088】
ウラシル類(3)とスルホキシド類(1)とのモル比は、1:1から1:200が望ましく、収率が良い点で1:10から1:100がさらに望ましい。
【0089】
ウラシル類(3)とハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)とのモル比は、1:1から1:100が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:10がさらに望ましい。
【0090】
過酸化物は例えば、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸等を例示することができ、これらを必要に応じて組み合わせて用いても良い。収率が良い点で過酸化水素または過酸化水素−尿素複合体が望ましい。
【0091】
過酸化水素は、水で希釈して用いても良い。その際の濃度は、3から70重量%であれば良いが、市販の35重量%をそのまま用いても良い。収率が良くかつ安全な点で、水で希釈して10から30重量%とすることがさらに望ましい。
【0092】
ウラシル類(3)と過酸化物のモル比は、1:0.1から1:10が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:3がさらに望ましい。
【0093】
鉄化合物は、収率が良い点で鉄(II)塩が望ましく、例えば、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)またはヨウ化鉄(II)等の無機酸塩や、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセンまたはビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄等の有機金属化合物を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いても良い。また、鉄粉、鉄(0)化合物または鉄(I)塩と過酸化物のような酸化試薬を組み合わせて、系内で鉄(II)塩を発生させて用いることもできる。その際、反応に用いる過酸化水素をそのまま酸化試薬として用いることもできる。収率が良い点で硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、フェロセンまたは鉄粉を用いることが望ましい。
【0094】
これらの鉄化合物は、固体のまま用いても良いが、溶液として用いることもできる。溶液として用いる場合、溶媒としてはスルホキシド類(1)または上記の溶媒のいずれでも良いが、中でも水が望ましい。その際の鉄化合物溶液の濃度は、収率が良い点で、0.1から10mol/Lが望ましく、0.5から5mol/Lがさらに望ましい。
【0095】
ウラシル類(3)と鉄化合物のモル比は、1:0.01から1:10が望ましく、収率が良い点で1:0.1から1:1がさらに望ましい。
【0096】
反応温度は20℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。収率が良い点で20℃から70℃が望ましい。
【0097】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガスでも良いが、空気中でも反応は充分に進行する。
【0098】
一般式(2)のハロゲン化パーフルオロアルキル類が、室温で気体の場合は、気体のまま用いても良い。その際、アルゴン、窒素、空気、ヘリウム、酸素等の気体で希釈して混合気体としても良く、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率が1から100%の気体として用いることができる。密閉系で反応を実施する場合、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体を反応雰囲気として用いることができる。その際の圧力は、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、開放系でハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体をバブリングして反応溶液中に導入しても良い。その際のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)または混合気体の導入速度は、反応のスケール、触媒量、反応温度、混合気体のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率にもよるが、毎分1mLから200mLの範囲から選ぶことができる。
【0099】
本法では、酸を添加することにより目的物の収率を向上させることができる。酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸またはテトラフルオロホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を例示することができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で硫酸、テトラフルオロホウ酸またはトリフルオロメタンスルホン酸を用いることが望ましい。
【0100】
また、硫酸の酸性塩を用いても良い。酸性塩としては、硫酸水素テトラメチルアンモニウム、硫酸水素テトラエチルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラフェニルホスホニウム等を例示できる。
【0101】
これらの酸は、希釈して用いても良い。その際の溶媒は、スルホキシド類(1)または上記の溶媒であれば良く、中でも水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒が望ましい。
【0102】
ウラシル類(3)と酸のモル比は、1:0.001から1:5が望ましく、収率が良い点で1:0.01から1:2がさらに望ましい。
【0103】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0104】
一般式(4)のシトシン類を原料とする場合、製造工程は次の[工程−B]で示され、生成物として、一般式(12)で表される5−パーフルオロアルキルシトシン類が得られる。
【0105】
【化12】

【0106】
[式中、R、R、R,R,RfおよびXは、前記と同じ内容を示す。]
[工程−B]は、スルホキシド類(1)をそのまま溶媒として用いても良いが、反応に害を及ぼさない溶媒を用いることもできる。具体的には、水、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルアルコール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素等が挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で、水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒を用いることが望ましい。
【0107】
シトシン類(4)とスルホキシド類(1)とのモル比は、1:1から1:200が望ましく、収率が良い点で1:10から1:100がさらに望ましい。
【0108】
シトシン類(4)とハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)とのモル比は、1:1から1:100が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:10がさらに望ましい。
【0109】
過酸化物は例えば、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸等を例示することができ、これらを必要に応じて組み合わせて用いても良い。収率が良い点で過酸化水素が望ましい。
【0110】
過酸化水素は、水で希釈して用いても良い。その際の濃度は、3から70重量%であれば良いが、市販の35重量%をそのまま用いても良い。収率が良くかつ安全な点で、水で希釈して10から30重量%とすることがさらに望ましい。
【0111】
シトシン類(4)と過酸化物のモル比は、1:0.1から1:10が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:3がさらに望ましい。
【0112】
鉄化合物は、収率が良い点で鉄(II)塩が望ましく、例えば、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)またはヨウ化鉄(II)等の無機酸塩や、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセンまたはビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄等の有機金属化合物を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いても良い。また、鉄粉、鉄(0)化合物または鉄(I)塩と過酸化物のような酸化試薬を組み合わせて、系内で鉄(II)塩を発生させて用いることもできる。その際、反応に用いる過酸化水素をそのまま酸化試薬として用いることもできる。収率が良い点で硫酸鉄(II)を用いることが望ましい。
【0113】
これらの鉄化合物は、固体のまま用いても良いが、溶液として用いることもできる。溶液として用いる場合、溶媒としてはスルホキシド類(1)または上記の溶媒のいずれでも良いが、中でも水が望ましい。その際の鉄化合物溶液の濃度は、0.1から10mol/Lが望ましく、0.5から5mol/Lがさらに望ましい。
【0114】
シトシン類(4)と鉄化合物のモル比は、1:0.01から1:10が望ましく、収率が良い点で1:0.1から1:1がさらに望ましい。
【0115】
反応温度は20℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。収率が良い点で20℃から70℃が望ましい。
【0116】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガスでも良いが、空気中でも反応は充分に進行する。
【0117】
一般式(2)のハロゲン化パーフルオロアルキル類が、室温で気体の場合は、気体のまま用いても良い。その際、アルゴン、窒素、空気、ヘリウム、酸素等の気体で希釈して混合気体としても良く、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率が1から100%の気体として用いることができる。密閉系で反応を実施する場合、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体を反応雰囲気として用いることができる。その際の圧力は、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、開放系でハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体をバブリングして反応溶液中に導入しても良い。その際のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)または混合気体の導入速度は、反応のスケール、触媒量、反応温度、混合気体のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率にもよるが、毎分1mLから200mLの範囲から選ぶことができる。
【0118】
本法では、酸を添加することにより目的物の収率を向上させることができる。酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸またはテトラフルオロホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を例示することができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で硫酸を用いることが望ましい。
【0119】
これらの酸は、希釈して用いても良い。その際の溶媒は、スルホキシド類(1)または上記の溶媒であれば良く、中でも水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒が望ましい。
が望ましい。
【0120】
シトシン類(4)と酸のモル比は、1:0.001から1:5が望ましく、収率が良い点で1:0.01から1:2がさらに望ましい。
【0121】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0122】
一般式(5)のアデニン類を原料とする場合、製造工程は次の[工程−C]で示され、生成物として、一般式(13)で表される8−パーフルオロアルキルアデニン類が得られる。
【0123】
【化13】

【0124】
[式中、R、R10、R11,R12,RfおよびXは、前記と同じ内容を示す。]
[工程−C]は、スルホキシド類(1)をそのまま溶媒として用いても良いが、反応に害を及ぼさない溶媒を用いることもできる。具体的には、水、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルアルコール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素等が挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で、水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒を用いることが望ましい。
【0125】
アデニン類(5)とスルホキシド類(1)とのモル比は、1:1から1:200が望ましく、収率が良い点で1:10から1:100がさらに望ましい。
【0126】
アデニン類(5)とハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)とのモル比は、1:1から1:100が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:10がさらに望ましい。
【0127】
過酸化物は例えば、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸等を例示することができ、これらを必要に応じて組み合わせて用いても良い。収率が良い点で過酸化水素が望ましい。
【0128】
過酸化水素は、水で希釈して用いても良い。その際の濃度は、3から70重量%であれば良いが、市販の35重量%をそのまま用いても良い。収率が良くかつ安全な点で、水で希釈して10から30重量%とすることがさらに望ましい。
【0129】
アデニン類(5)と過酸化物のモル比は、1:0.1から1:10が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:3がさらに望ましい。
【0130】
鉄化合物は、収率が良い点で鉄(II)塩が望ましく、例えば、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)またはヨウ化鉄(II)等の無機酸塩や、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセンまたはビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄等の有機金属化合物を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いても良い。また、鉄粉、鉄(0)化合物または鉄(I)塩と過酸化物のような酸化試薬を組み合わせて、系内で鉄(II)塩を発生させて用いることもできる。その際、反応に用いる過酸化水素をそのまま酸化試薬として用いることもできる。収率が良い点で硫酸鉄(II)を用いることが望ましい。
【0131】
これらの鉄化合物は、固体のまま用いても良いが、溶液として用いることもできる。溶液として用いる場合、溶媒としてはスルホキシド類(1)または上記の溶媒のいずれでも良いが、中でも水が望ましい。その際の鉄化合物溶液の濃度は、0.1から10mol/Lが望ましく、0.5から5mol/Lがさらに望ましい。
【0132】
アデニン類(5)と鉄化合物のモル比は、1:0.01から1:10が望ましく、収率が良い点で1:0.1から1:1がさらに望ましい。
【0133】
反応温度は20℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。収率が良い点で20℃から70℃が望ましい。
【0134】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガスでも良いが、空気中でも反応は充分に進行する。
【0135】
一般式(2)のハロゲン化パーフルオロアルキル類が、室温で気体の場合は、気体のまま用いても良い。その際、アルゴン、窒素、空気、ヘリウム、酸素等の気体で希釈して混合気体としても良く、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率が1から100%の気体として用いることができる。密閉系で反応を実施する場合、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体を反応雰囲気として用いることができる。その際の圧力は、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、開放系でハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体をバブリングして反応溶液中に導入しても良い。その際のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)または混合気体の導入速度は、反応のスケール、触媒量、反応温度、混合気体のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率にもよるが、毎分1mLから200mLの範囲から選ぶことができる。
【0136】
本法では、酸を添加することにより目的物の収率を向上させることができる。酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸またはテトラフルオロホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を例示することができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で硫酸を用いることが望ましい。
【0137】
これらの酸は、希釈して用いても良い。その際の溶媒は、スルホキシド類(1)または上記の溶媒であれば良く、中でも水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒が望ましい。
【0138】
アデニン類(5)と酸のモル比は、1:0.001から1:5が望ましく、収率が良い点で1:0.01から1:2がさらに望ましい。
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0139】
一般式(6)のグアニン類を原料とする場合、製造工程は次の[工程−D]で示され、生成物として、一般式(14)で表される8−パーフルオロアルキルグアニン類が得られる。
【0140】
【化14】

【0141】
[式中、R13、R14、R15,R16,RfおよびXは、前記と同じ内容を示す。] [工程−D]は、スルホキシド類(1)をそのまま溶媒として用いても良いが、反応に害を及ぼさない溶媒を用いることもできる。具体的には、水、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルアルコール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素等が挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で、水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒を用いることが望ましい。
【0142】
グアニン類(6)とスルホキシド類(1)とのモル比は、1:1から1:5000が望ましく、収率が良い点で1:10から1:3000がさらに望ましい。
【0143】
グアニン類(6)とハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)とのモル比は、1:1から1:100が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:10がさらに望ましい。
【0144】
過酸化物は例えば、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸等を例示することができ、これらを必要に応じて組み合わせて用いても良い。収率が良い点で過酸化水素が望ましい。
【0145】
過酸化水素は、水で希釈して用いても良い。その際の濃度は、3から70重量%であれば良いが、市販の35重量%をそのまま用いても良い。収率が良くかつ安全な点で、水で希釈して10から30重量%とすることがさらに望ましい。
【0146】
グアニン類(6)と過酸化物のモル比は、1:0.1から1:10が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:3がさらに望ましい。
【0147】
鉄化合物は、収率が良い点で鉄(II)塩が望ましく、例えば、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)またはヨウ化鉄(II)等の無機酸塩や、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセンまたはビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄等の有機金属化合物を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いても良い。また、鉄粉、鉄(0)化合物または鉄(I)塩と過酸化物のような酸化試薬を組み合わせて、系内で鉄(II)塩を発生させて用いることもできる。その際、反応に用いる過酸化水素をそのまま酸化試薬として用いることもできる。収率が良い点で硫酸鉄(II)を用いることが望ましい。
【0148】
これらの鉄化合物は、固体のまま用いても良いが、溶液として用いることもできる。溶液として用いる場合、溶媒としてはスルホキシド類(1)または上記の溶媒のいずれでも良いが、中でも水が望ましい。その際の鉄化合物溶液の濃度は、0.1から10mol/Lが望ましく、0.5から5mol/Lがさらに望ましい。
【0149】
グアニン類(6)と鉄化合物のモル比は、1:0.01から1:10が望ましく、収率が良い点で1:0.1から1:1がさらに望ましい。
【0150】
反応温度は20℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。収率が良い点で20℃から70℃が望ましい。
【0151】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガスでも良いが、空気中でも反応は充分に進行する。
【0152】
一般式(2)のハロゲン化パーフルオロアルキル類が、室温で気体の場合は、気体のまま用いても良い。その際、アルゴン、窒素、空気、ヘリウム、酸素等の気体で希釈して混合気体としても良く、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率が1から100%の気体として用いることができる。密閉系で反応を実施する場合、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体を反応雰囲気として用いることができる。その際の圧力は、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、開放系でハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体をバブリングして反応溶液中に導入しても良い。その際のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)または混合気体の導入速度は、反応のスケール、触媒量、反応温度、混合気体のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率にもよるが、毎分1mLから200mLの範囲から選ぶことができる。
【0153】
本法では、酸を添加することにより目的物の収率を向上させることができる。酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸またはテトラフルオロホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を例示することができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で硫酸を用いることが望ましい。
【0154】
これらの酸は、希釈して用いても良い。その際の溶媒は、スルホキシド類(1)または上記の溶媒であれば良く、中でも水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒が望ましい。
グアニン類(6)と酸のモル比は、1:0.001から1:5が望ましく、収率が良い点で1:0.01から1:2がさらに望ましい。
【0155】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0156】
一般式(7)のヒポキサンチン類を原料とする場合、製造工程は次の[工程−E]で示され、生成物として、一般式(15)で表される8−パーフルオロアルキルヒポキサンチン類が得られる。
【0157】
【化15】

【0158】
[式中、R17、R18、RfおよびXは、前記と同じ内容を示す。]
[工程−E]は、スルホキシド類(1)をそのまま溶媒として用いても良いが、反応に害を及ぼさない溶媒を用いることもできる。具体的には、水、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルアルコール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素等が挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で、水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒を用いることが望ましい。
【0159】
ヒポキサンチン類(7)とスルホキシド類(1)とのモル比は、1:1から1:200が望ましく、収率が良い点で1:10から1:100がさらに望ましい。
【0160】
ヒポキサンチン類(7)とハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)とのモル比は、1:1から1:100が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:10がさらに望ましい。
【0161】
過酸化物は例えば、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸等を例示することができ、これらを必要に応じて組み合わせて用いても良い。収率が良い点で過酸化水素が望ましい。
【0162】
過酸化水素は、水で希釈して用いても良い。その際の濃度は、3から70重量%であれば良いが、市販の35重量%をそのまま用いても良い。収率が良くかつ安全な点で、水で希釈して10から30重量%とすることがさらに望ましい。
【0163】
ヒポキサンチン類(7)と過酸化物のモル比は、1:0.1から1:10が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:3がさらに望ましい。
【0164】
鉄化合物は、収率が良い点で鉄(II)塩が望ましく、例えば、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)またはヨウ化鉄(II)等の無機酸塩や、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセンまたはビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄等の有機金属化合物を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いても良い。また、鉄粉、鉄(0)化合物または鉄(I)塩と過酸化物のような酸化試薬を組み合わせて、系内で鉄(II)塩を発生させて用いることもできる。その際、反応に用いる過酸化水素をそのまま酸化試薬として用いることもできる。収率が良い点で硫酸鉄(II)またはフェロセンを用いることが望ましい。
【0165】
これらの鉄化合物は、固体のまま用いても良いが、溶液として用いることもできる。溶液として用いる場合、溶媒としてはスルホキシド類(1)または上記の溶媒のいずれでも良いが、中でも水が望ましい。その際の鉄化合物溶液の濃度は、0.1から10mol/Lが望ましく、0.5から5mol/Lがさらに望ましい。
【0166】
ヒポキサンチン類(7)と鉄化合物のモル比は、1:0.01から1:10が望ましく、収率が良い点で1:0.1から1:1がさらに望ましい。
【0167】
反応温度は20℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。収率が良い点で20℃から70℃が望ましい。
【0168】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガスでも良いが、空気中でも反応は充分に進行する。
【0169】
一般式(2)のハロゲン化パーフルオロアルキル類が、室温で気体の場合は、気体のまま用いても良い。その際、アルゴン、窒素、空気、ヘリウム、酸素等の気体で希釈して混合気体としても良く、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率が1から100%の気体として用いることができる。密閉系で反応を実施する場合、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体を反応雰囲気として用いることができる。その際の圧力は、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、開放系でハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体をバブリングして反応溶液中に導入しても良い。その際のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)または混合気体の導入速度は、反応のスケール、触媒量、反応温度、混合気体のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率にもよるが、毎分1mLから200mLの範囲から選ぶことができる。
【0170】
本法では、酸を添加することにより目的物の収率を向上させることができる。酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸またはテトラフルオロホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を例示することができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で硫酸を用いることが望ましい。
【0171】
これらの酸は、希釈して用いても良い。その際の溶媒は、スルホキシド類(1)または上記の溶媒であれば良く、中でも水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒が望ましい。
【0172】
ヒポキサンチン類(7)と酸のモル比は、1:0.001から1:5が望ましく、収率が良い点で1:0.01から1:2がさらに望ましい。
【0173】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0174】
一般式(8)のキサンチン類を原料とする場合、製造工程は次の[工程−F]で示され、生成物として、一般式(16)で表される8−パーフルオロアルキルキサンチン類が得られる。
【0175】
【化16】

【0176】
[式中、R19、R20、R21、RfおよびXは、前記と同じ内容を示す。]
[工程−F]は、スルホキシド類(1)をそのまま溶媒として用いても良いが、反応に害を及ぼさない溶媒を用いることもできる。具体的には、水、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルアルコール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素またはN,N’−ジメチルプロピレン尿素等が挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で、水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒を用いることが望ましい。
キサンチン類(8)とスルホキシド類(1)とのモル比は、1:1から1:5000が望ましく、収率が良い点で1:10から1:1000がさらに望ましい。
【0177】
キサンチン類(8)とハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)とのモル比は、1:1から1:100が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:10がさらに望ましい。
【0178】
過酸化物は例えば、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸等を例示することができ、これらを必要に応じて組み合わせて用いても良い。収率が良い点で過酸化水素が望ましい。
【0179】
過酸化水素は、水で希釈して用いても良い。その際の濃度は、3から70重量%であれば良いが、市販の35重量%をそのまま用いても良い。収率が良くかつ安全な点で、水で希釈して10から30重量%とすることがさらに望ましい。
【0180】
キサンチン類(8)と過酸化物のモル比は、1:0.1から1:10が望ましく、収率が良い点で1:1.5から1:3がさらに望ましい。
【0181】
鉄化合物は、収率が良い点で鉄(II)塩が望ましく、例えば、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)またはヨウ化鉄(II)等の無機酸塩や、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセンまたはビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄等の有機金属化合物を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いても良い。また、鉄粉、鉄(0)化合物または鉄(I)塩と過酸化物のような酸化試薬を組み合わせて、系内で鉄(II)塩を発生させて用いることもできる。その際、反応に用いる過酸化水素をそのまま酸化試薬として用いることもできる。収率が良い点で硫酸鉄(II)、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、フェロセンまたは鉄粉を用いることが望ましい。
【0182】
これらの鉄化合物は、固体のまま用いても良いが、溶液として用いることもできる。溶液として用いる場合、溶媒としてはスルホキシド類(1)または上記の溶媒のいずれでも良いが、中でも水が望ましい。その際の鉄化合物溶液の濃度は、0.1から10mol/Lが望ましく、0.5から5mol/Lがさらに望ましい。
【0183】
キサンチン類(8)と鉄化合物のモル比は、1:0.01から1:10が望ましく、収率が良い点で1:0.1から1:1がさらに望ましい。
【0184】
反応温度は20℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。収率が良い点で20℃から70℃が望ましい。
【0185】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガスでも良いが、空気中でも反応は充分に進行する。
【0186】
一般式(2)のハロゲン化パーフルオロアルキル類が、室温で気体の場合は、気体のまま用いても良い。その際、アルゴン、窒素、空気、ヘリウム、酸素等の気体で希釈して混合気体としても良く、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率が1から100%の気体として用いることができる。密閉系で反応を実施する場合、ハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体を反応雰囲気として用いることができる。その際の圧力は、大気圧(0.1MPa)から1.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができるが、大気圧でも反応は充分に進行する。また、開放系でハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)またはその混合気体をバブリングして反応溶液中に導入しても良い。その際のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)または混合気体の導入速度は、反応のスケール、触媒量、反応温度、混合気体のハロゲン化パーフルオロアルキル類(2)のモル分率にもよるが、毎分1mLから200mLの範囲から選ぶことができる。
【0187】
本法では、酸を添加することにより目的物の収率を向上させることができる。酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸またはテトラフルオロホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を例示することができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。収率が良い点で硫酸またはテトラフルオロホウ酸を用いることが望ましい。
【0188】
これらの酸は、希釈して用いても良い。その際の溶媒は、スルホキシド類(1)または上記の溶媒であれば良く、中でも水、スルホキシド類(1)または水とスルホキシド類(1)の混合溶媒が望ましい。
【0189】
キサンチン類(8)と酸のモル比は、1:0.001から1:5が望ましく、収率が良い点で1:0.01から1:2がさらに望ましい。
【0190】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0191】
上述の製造方法により得られる化合物のうち、一般式(9)で表される5−パーフルオロアルキルウラシル類、および一般式(10)で表される8−パーフルオロアルキルキサンチン類は新規化合物であり、医薬または医農薬製造中間体として利用することが期待される。
【発明の効果】
【0192】
本発明により、医薬品や医農薬製造中間体などとして有用な化合物であるパーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類を高収率で経済性良く得ることができる。
【実施例】
【0193】
次に本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0194】
(実施例1)
【0195】
【化17】

【0196】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質として19F−NMRにより5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率94%)。分取薄層クロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.17g、収率93%)。
【0197】
H−NMR(重アセトン):δ8.09(s,1H),10.5(brs,2H).13C−NMR(重アセトン):δ104.0(q,JCF=32.4Hz),123.6(q,JCF=268.2Hz),144.2(q,JCF=5.9Hz),150.9,160.2.
19F−NMR(重アセトン):δ−64.1.
MS(m/z):180[M]
【0198】
(実施例2)
1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液に換えて1.0mol/L硫酸鉄(II)アンモニウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率80%)。
【0199】
(実施例3)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)と鉄粉0.028g(0.5mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。実施例1と同じ操作を行うことにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率32%)。
【0200】
(実施例4)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。42%テトラフルオロホウ酸水溶液0.21mL、ジメチルスルホキシド2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液3.0mL、1.0mol/Lテトラフルオロホウ酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。実施例1と同じ操作を行うことにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率94%)。
【0201】
(実施例5)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液を2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液3.0mL、過酸化水素−尿素複合体0.12gおよび1mol/L硫酸鉄(II)水溶液を0.3mL加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。実施例1と同じ操作を行うことにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率70%)。
【0202】
(実施例6)
硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液に替えてジメチルスルホキシドを用いた以外は、全て実施例1と同じ操作を行い5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率38%)。
【0203】
(実施例7)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をヨウ化トリフルオロメチルで置換した。ジブチルスルホキシド5.0mL、濃硫酸0.053mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率0.2%)。
【0204】
(実施例8)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をヨウ化トリフルオロメチルで置換した。ジフェニルスルホキシド5.0g、濃硫酸0.053mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率0.5%)。
【0205】
(実施例9)
アルゴン置換をせず、空気中で反応を行った以外は、全て実施例1と同じ操作を行い、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率76%)。
【0206】
(実施例10)
磁気式回転子を備えた100mL二口フラスコにウラシル1.1g(10mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液20mL、ジメチルスルホキシド22.5mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液7.5mL、30%過酸化水素水2.0mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液3.0mLを加えた。40から50℃で30分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。実施例1と同じ操作を行うことにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率94%)。
【0207】
(実施例11)
磁気式回転子を備えた100mL二口フラスコにウラシル1.1g(10mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。濃硫酸0.055mL、ジメチルスルホキシド9mL、ヨウ化トリフルオロメチル24.5mmol、30%過酸化水素水2.0mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液1.5mLを加えた。60から70℃で10分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。実施例1と同じ操作を行うことにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率97%)。
【0208】
(実施例12)
磁気式回転子を備えた300mL二口フラスコにウラシル11.2g(100mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド80mL、濃硫酸0.55mL、ヨウ化トリフルオロメチル245mmol、30%過酸化水素水20mLおよび1.5mol/L硫酸鉄(II)水溶液10mLを加えた。60から70℃で100分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。実施例1と同じ操作を行うことにより、5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率97%)。
【0209】
(実施例13)
【0210】
【化18】

【0211】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウラシル0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、トリデカフルオロ−1−ヨードへキサン1.3mL、ジメチルスルホキシド1.2mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。ベンゾトリフロイドを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−パーフルオロヘキシルウラシルの生成を確認した(生成率29%)。カラムクロマトグラフィーにより5−パーフルオロヘキシルウラシルを白色固体として得た(0.107g、収率25%)。
【0212】
H−NMR(重クロロホルム):δ8.01(d,JHF=5.7Hz,1H),11.59(brs,1H),11.80(d,JHF=4.8Hz,1H).
19F−NMR(重クロロホルム):δ−126.1(q,JFF=7.0Hz,2F),−122.8(brs,2F),−122.1(brs,2F),−121.2(brs,2F),−108.5(m,2F),−80.5(t,JFF=9.5Hz,3F)MS(m/z):430[M]
【0213】
(実施例14)
【0214】
【化19】

【0215】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに6−トリフルオロメチルウラシル0.18g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド1.8mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5,6−ビス(トリフルオロメチル)ウラシルの生成を確認した(生成率63%)。分取薄層クロマトグラフィーにより5,6−ビス(トリフルオロメチル)ウラシルを白色固体として得た(0.12g、収率48%)。
【0216】
H−NMR(重アセトン):δ10.73(brs,2H).
13C−NMR(重アセトン):δ102.5(q,JCF=32.7Hz),120.6(q,JCF=277.3Hz),123.2(q,JCF=270.2Hz),147.0(q,JCF=37.0Hz),152.3,161.2.
19F−NMR(重アセトン):δ−64.8(q,JFF=14.6Hz),−58.4(q,JFF=14.6Hz).
MS(m/z):248[M]
【0217】
(実施例15)
【0218】
【化20】

【0219】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに6−メトキシカルボニルウラシル0.17g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド1.8mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、6−メトキシカルボニル−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率84%)。カラムクロマトグラフィーにより6−メトキシカルボニル−5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.20g、収率80%)。
【0220】
H−NMR(重アセトン):δ3.94(s,3H),10.70(s,1H),11.10(brs,1H).
13C−NMR(重アセトン):δ54.5,100.8(q,JCF=32.2Hz),123.1(q,JCF=269.7Hz),147.4(q,JCF=3.52Hz),149.9,160.1,161.6.
19F−NMR(重アセトン):δ−60.6.
MS(m/z):238[M]
【0221】
(実施例16)
【0222】
【化21】

【0223】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに1,3−ジメチルウラシル0.14g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、1,3−ジメチル−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率78%)。分取薄層クロマトグラフィーにより1,3−ジメチル−5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.12g、収率44%)。
【0224】
H−NMR(重アセトン):δ3.25(s,3H),3.51(s,3H),8.23(q,JHF=1.05Hz,1H).
13C−NMR(重アセトン):δ27.8,37.6,102.9(q,JCF=32.3Hz),123.8(q,JCF=268.4Hz),146.4(q,JCF=5.91Hz),151.9,159.5.
19F−NMR(重アセトン):δ−60.6.
MS(m/z):208[M]
【0225】
(実施例17)
【0226】
【化22】

【0227】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル0.16g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、6−アミノ−1,3−ジメチル−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率95%)。カラムクロマトグラフィーにより6−アミノ−1,3−ジメチル−5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.20g、収率95%)。
【0228】
H−NMR(重クロロホルム):δ3.29(s,3H),3.53(s,3H),6.20(s,2H).
13C−NMR(重クロロホルム):δ28.0,29.7,80.5(q,JCF=30.2Hz),125.5(q,JCF=269.1Hz),150.4,153.2,159.8.
19F−NMR(重クロロホルム):δ−54.9.
MS(m/z):223[M]
【0229】
(実施例18)
【0230】
【化23】

【0231】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−ジメチルウラシル0.26g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−ジメチル−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率95%)。カラムクロマトグラフィーにより6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−ジメチル−5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.30g、収率93%)。
【0232】
H−NMR(重クロロホルム):δ1.51(s,9H),3.32(s,3H),3.46(s,3H),6.89(brs,1H).
13C−NMR(重クロロホルム):δ27.9,28.5,32.2,84.2,98.4(q,JCF=22.8Hz),122.8(q,JCF=271.5Hz),147.5,150.6,151.3,158.6.
19F−NMR(重クロロホルム):δ−54.8.
MS(m/z):250[M−OC
【0233】
(実施例19)
【0234】
【化24】

【0235】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに6−(2−クロロメチル)ウラシル0.16g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド1.8mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質として、19F−NMRにより6−(2−クロロメチル)−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率55%)。分取薄層クロマトグラフィーにより6−(2−クロロメチル)−5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.10g、収率45%)。
【0236】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ4.47(s,2H),11.78(brs,1H),11.82(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ38.8,100.9(q,JCF=30.7Hz),123.6(q,JCF=270.9Hz),150.3,153.9,160.9.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−56.5.
MS(m/z):228[M]
【0237】
(実施例20)
【0238】
【化25】

【0239】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに6−カルボキシウラシル0.17g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド1.8mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、6−カルボキシ−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率95%)。カラムクロマトグラフィーにより6−カルボキシ−5−トリフルオロメチルウラシルを得た(0.076g、収率34%)。
【0240】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ11.71(brs,1H),12.13(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ97.2(q,JCF=31.5Hz),122.9(q,JCF=269.9Hz),149.8,150.3,160.6,162.3.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−58.6.
MS(m/z):223[M−H]
【0241】
(実施例21)
【0242】
【化26】

【0243】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにウリジン0.24g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシドを1.5mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液を2mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1mL、1mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−トリフルオロメチルウリジンの生成を確認した(生成率51%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチルウリジンを得た(0.071g、収率23%)。
【0244】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ2.84(brs,3H),3.88(m,3H),4.60(m,1H),4.32(d,J=13.6Hz,2H),4.60(brs,1H),5.88(d,J=13.6Hz,1H),8.88(s,1H).
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−61.8。
【0245】
(実施例22)
【0246】
【化27】

【0247】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2’,3’,5’−トリ−O−アセチルウリジン0.37g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド1.8mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−トリフルオロメチル−2’,3’,5’−トリ−O−アセチルウリジンの生成を確認した(生成率45%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチル−2’,3’,5’−トリ−O−アセチルウリジンを白色固体として得た(0.17g、収率40%)。
【0248】
H−NMR(重クロロホルム):δ2.11(s,3H),2.13(s,3H),2.14(s,3H),4.34(d,J=13.6Hz,1H),4.43(m,1H),4.43(dd,J=3.2Hz,13.6Hz,1H),5.34(t,J=5.4Hz,1H),5.37(t,J=5.4Hz,1H),6.07(d,J=5.4Hz,1H),8.01(s,1H),9.48(s,1H).
13C−NMR(重クロロホルム):δ20.3,20.4,62.7,69.9,73.2,80.5,87.7,106.2(q,JCF=33.3Hz),121.6(q,JCF=270.3Hz),140.2(q,JCF=6.0Hz),149.3,158.0,169.6,169.7,170.2.
19F−NMR(重クロロホルム):δ−64.0。
【0249】
(実施例23)
【0250】
【化28】

【0251】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2’−デオキシウリジン0.23g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質として、19F−NMRにより5−トリフルオロメチル−2’−デオキシウリジンの生成を確認した(生成率85%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチル−2’−デオキシウリジンを白色固体として得た(0.17g、収率58%)。
【0252】
H−NMR(重クロロホルム):δ2.35(ddd,J=6.10Hz,6.25Hz,13.53Hz,1H),2.39(ddd,J=3.61Hz,6.25Hz,13.53Hz,1H),3.86(dd,J=11.7Hz,15.3Hz,2H),4.02(dd,J=3.61Hz,6.10Hz,1H),4.46(brs,2H),4.53(brs,1H),6.27(t,J=6.25Hz,1H),8.84(s,1H),10.45(s,1H).
13C−NMR(重クロロホルム):δ42.0,62.0,71.4,86.9,89.0,104.5(q,JCF=32.4Hz),123.7(q,JCF=268.6Hz),143.1(q,JCF=5.66Hz),150.5,159.4.
19F−NMR(重クロロホルム):δ−63.7。
【0253】
(実施例24)
【0254】
【化29】

【0255】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに3’,5’−ジ−O−アセチル−2’−デオキシウリジン0.32g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド1.8mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの2.1mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌し、その後反応溶液を室温まで冷却した。トリフルオロエタノールを内部標準物質として、19F−NMRにより5−トリフルオロメチル−3’,5’−ジ−O−アセチル−2’−デオキシウリジンの生成を確認した(生成率75%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチル−3’,5’−ジ−O−アセチル−2’−デオキシウリジンを白色固体として得た(0.19g、収率50%)。
【0256】
H−NMR(重クロロホルム):δ2.10(s,3H),2.13(s,3H),2.19(ddd,J=6.63Hz,8.00Hz,14.34Hz,1H),2.63(ddd,J=1.96Hz,5.72Hz,14.34Hz,1H),4.28−4.37(m,2H),4.44(dd,J=2.66Hz,11.77Hz,1H),5.23(td,J=1.96Hz,6.63Hz,1H),6.28(dd,J=5.72Hz,8.00Hz,1H),8.09(s,1H),9.27(s,1H).
13C−NMR(重クロロホルム):δ20.5,20.9,38.7,63.7,74.0,83.1,86.1,105.7(q,JCF=33.3Hz),121.7(q,JCF=270.2Hz),140.0(q,JCF=5.91Hz),149.2,158.1,170.2,170.4.
19F−NMR(重クロロホルム):δ−63.7。
【0257】
(実施例25)
【0258】
【化30】

【0259】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにシトシン0.11g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−トリフルオロメチルシトシンの生成を確認した(生成率27%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチルシトシンを白色固体として得た(0.010g、収率5.6%)。
【0260】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.95(brs,2H),7.72(brs,2H),7.95(s,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ94.3(q,JCF=33.5Hz),124.2(q,JCF=268.7Hz),145.8,156.0,161.5.19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−60.8.
MS(m/z):181[M]
【0261】
(実施例26)
【0262】
【化31】

【0263】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにN−アセチルシトシン0.15g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド17mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質として、19F−NMRによりN−アセチル−5−トリフルオロメチルシトシンの生成を確認した(生成率35%)。カラムクロマトグラフィーによりN−アセチル−5−トリフルオロメチルシトシンを白色固体として得た(0.067g,収率30%)。
【0264】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ2.56(s,3H),8.04(s,1H),11.58(brs,2H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ23.0、102.3(q,JCF=31.9Hz),123.4(q,JCF=268.8Hz),144.7(q,JCF=5.6Hz),151.2,160.5,172.1.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−61.8.
MS(m/z):224[M+H]
【0265】
(実施例27)
【0266】
【化32】

【0267】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにシチジン0.24g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド4.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌し、反応溶液を室温まで冷却した。トリフルオロエタノールを内部標準物質として、19F−NMRにより5−トリフルオロメチルシチジンの生成を確認した(生成率24%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチルシチジンを得た(0.034g、収率11%)。
【0268】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ3.52(m,1H),3.70(m,1H),3.96(m,3H),5.00(d,J=13.6Hz,1H),5.28(t,J=5.4Hz,1H),5.48(d,J=13.6Hz,1H),5.76(m,1H),7.16(brs,1H),7.72(brs,2H),8.84(s,1H).
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−60.9。
【0269】
(実施例28)
【0270】
【化33】

【0271】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2’−デオキシシチジン0.15g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、5−トリフルオロメチル−2’−デオキシシチジンの生成を確認した(生成率11%)。カラムクロマトグラフィーにより5−トリフルオロメチル−2’−デオキシシチジンを白色固体として得た(0.01g、収率3.3%)
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ2.16(m,2H),3.62(m,2H),3.82(m,1H),4.20(m,1H),5.06(d,J=12.5Hz,1H),5.19(d,J=12.5Hz,1H),6.04(t,J=5.6Hz,1H),7.04(brs,1H),7.64(brs,2H),8.60(s,1H).
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−60.8。
【0272】
(実施例29)
【0273】
【化34】

【0274】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにアデニン0.13g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルアデニンの生成を確認した(生成率26%)。分取薄層クロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルアデニンを白色固体として得た(0.02g、収率10%)。
【0275】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ8.31(s,1H),14.08(brs,2H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ119.9,121.0(q,JCF=270.2Hz),147.1,147.1,150.9,156.8.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−62.9。
MS(m/z):203[M]
(実施例30)
【0276】
【化35】

【0277】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにアデノシン0.27g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド4.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルアデノシンの生成を確認した(生成率6.7%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルアデノシンを白色固体として得た(0.01g、収率3.1%)。
【0278】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ3.62(m,2H),4.04(m,1H),4.23(m,1H),5.05(dd,1H),5.24(m,1H),5.52(m,2H),5.81(d,1H),7.92(brs,2H),8.24(s,1H).
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−60.2。
【0279】
(実施例31)
【0280】
【化36】

【0281】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2,6−ジアミノプリン0.15g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド4.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、2,6−ジアミノ−8−トリフルオロメチルプリンの生成を確認した(生成率45%)。カラムクロマトグラフィーにより2,6−ジアミノ−8−トリフルオロメチルプリンを白色固体として得た(0.050g、収率23%)。
【0282】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.17(s,2H),7.26(s,2H),
12.2(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ114.8,116.0(q,JCF=269.1Hz),144.3,152.7,157.0,161.7.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−62.6.
MS(m/z):218[M]
【0283】
(実施例32)
【0284】
【化37】

【0285】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2,6−ジアミノプリン0.15g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド3.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、トリデカフルオロ−1−ヨードへキサン1.3mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、2,6−ジアミノ−8−パーフルオロヘキシルプリンの生成を確認した(生成率10%)。カラムクロマトグラフィーにより2,6−ジアミノ−8−パーフルオロヘキシルプリンを白色固体として得た(0.018g、収率4.0%)。
【0286】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.20(s,2H),7.31(s,2H),12.2(brs,1H).
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−126.2(q,JFF=4.7Hz,2F),−122.9(brs,2F),−121.9(m,4F),−108.9(m,2F),−80.7(t,JFF=9.5Hz,3F)
MS(m/z):469[M+H]
【0287】
(実施例33)
【0288】
【化38】

【0289】
磁気式回転子を備えた500mL二口フラスコにグアニン0.15g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド197mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルグアニンの生成を確認した(生成率46%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルグアニンを白色固体として得た(0.019g、収率9%)。
【0290】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.60(brs,2H),10.81(brs,1H),13.73(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ116.3,119.2(q,JCF=269.3Hz),134.9(q,JCF=40.7Hz),152.8,154.7,156.6.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−63.0.
MS(m/z):218[M−H]
【0291】
(実施例34)
【0292】
【化39】

【0293】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2’,3’,5’−トリ−O−アセチルグアノシン0.41g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチル−2’,3’,5’−トリ−O−アセチルグアノシンの生成を確認した(生成率51%)。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、8−トリフルオロメチル−2’,3’,5’−トリ−O−アセチルグアノシンを黄色固体として得た(0.22g、収率47%)。
【0294】
H−NMR(重クロロホルム):δ2.03(s,3H),2.13(s,3H),2.16(s,3H),4.30(m,1H),4.44(m,2H),5.87(t,J=5.0Hz,1H),5.94(d,J=5.0Hz,1H),6.47(brs,2H),12.1(s,1H).
13C−NMR(重クロロホルム):δ20.3,20.5,20.6,62.9,70.6,71.6,77.2,80.6,87.6,116.4,118.3(q,JCF=270.5Hz),152.6,154.6,158.9,169.5,169.5,170.8.
19F−NMR(重クロロホルム):δ−61.5。
【0295】
(実施例35)
【0296】
【化40】

【0297】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコに2’,3’,5’−トリ−O−アセチルイノシン0.39g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド5.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質としてた19F−NMRにより、8−トリフルオロメチル−2’,3’,5’−トリ−O−アセチルイノシンの生成を確認した(生成率7.0%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチル−2’,3’,5’−トリ−O−アセチルイノシンを得た(0.018g、収率4.0%)。
【0298】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ2.08(s,6H),2.16(s,3H),4.35−4.45(m,2H),4.51(dd,J=3.6,11.3Hz,1H)5.73(dd,J=5.5,5.6Hz,1H),6.08(d,J=5.5Hz,1H),6.27(dd,J=5.6Hz,1H),8.26(s,1H),12.49(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ20.2,20.5,20.7,62.8,70.3,72.0,80.7,88.0,118.1(q,JCF=271.7Hz),124.2,138.2(q,JCF=40.7Hz),147.2,150.1,158.6,169.2,169.5,170.5.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−61.5。
【0299】
(実施例36)
【0300】
【化41】

【0301】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにヒポキサンチン0.14g(1.0mmol)およびフェロセン0.058g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。60から70℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルヒポキサンチンの生成を確認した(生成率24%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルヒポキサンチンを得た(0.026g、収率13%)。
【0302】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ8.13(s,1H),12.52(s,1H),14.89(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ119.0(q,JCF=270.1Hz),122.6,138.0(q,JCF=41.2Hz),147.6,152.3,156.4.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−63.2.
MS(m/z):205[M+H]
【0303】
(実施例37)
【0304】
【化42】

【0305】
磁気式回転子を備えた100mL二口フラスコにキサンチン0.19g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド47mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルキサンチンの生成を確認した(生成率44%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルキサンチンを得た(0.044g、収率20%)。
【0306】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ11.16(s,1H),11.83(s,1H),15.07(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ110.0,118.7(q,JCF=269.9Hz),138.0(q,JCF=41.1Hz),148.1,151.7,156.2.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−63.1.
MS(m/z):221[M+H]
【0307】
(実施例38)
【0308】
【化43】

【0309】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにカフェイン0.19g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率17%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルカフェインを白色固体として得た(0.033g、収率13%)。
【0310】
H−NMR(重アセトン):δ3.33(s,3H),3.52(s,3H),4.21(q,JHF=1.25Hz,3H).
13C−NMR(重アセトン):δ27.8,29.7,33.3(q,JCF=1.98Hz),110.3,119.2(q,JCF=270.2Hz),138.4(q,JCF=39.6Hz),147.0.
19F−NMR(重アセトン):δ−62.1(d,JHF=1.25Hz)
MS(m/z):262[M]
【0311】
(実施例39)
硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mLに換えて、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液0.5mLを用いた以外は、実施例38と同様の操作を行い、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率48%)。
【0312】
(実施例40)
磁気式回転子を備えた100mL二口フラスコにカフェイン1.94g(10mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド20mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液20mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液10mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液3.0mLおよび30%過酸化水素水2.0mLを加えた。50から60℃で60分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質として、19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率20%)。
【0313】
(実施例41)
磁気式回転子を備えた300mL二口フラスコにカフェイン1.94g(10mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド50mL、硫酸0.055mL、ガス状ヨウ化トリフルオロメチル30mmol、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液3.0mLおよび30%過酸化水素水2.0mLを加えた。50から60℃で60分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率23%)。
【0314】
(実施例42)
1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液に換えて1.0mol/L硫酸鉄(II)アンモニウム水溶液を用いた以外は実施例41と同様の操作を行い、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率15%)。
【0315】
(実施例43)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにカフェイン0.19g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。42%テトラフルオロホウ酸水溶液0.21mL、ジメチルスルホキシド4.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/Lテトラフルオロホウ酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率11%)。
【0316】
(実施例44)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにカフェイン0.19g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。鉄粉0.016g(0.3mmol)、ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率37%)。
【0317】
(実施例45)
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにカフェイン0.19g(1.0mmol)およびフェロセン0.056g(0.3mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび過酸化水素0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率17%)。
【0318】
(実施例46)
アルゴン置換せず、空気中で反応を行った以外は全て実施例41と同様の操作を行い、8−トリフルオロメチルカフェインの生成を確認した(生成率13%)。
【0319】
(実施例47)
【0320】
【化44】

【0321】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにカフェイン0.18g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド3.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、トリデカフルオロ−1−ヨードヘキサン1.3mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−パーフルオロヘキシルカフェインの生成を確認した(生成率30%)。カラムクロマトグラフィーにより8−パーフルオロヘキシルカフェインを白色固体として得た(0.077g、収率15%)。
【0322】
H−NMR(重アセトン):δ3.33(s,3H),3.52(s,3H),4.21(s,3H).
19F−NMR(重アセトン):δ−125.9(m,2F),−122.8(s,2F),−122.0(m,2F),−114.2(m,4F),−80.5(q,JFF=9.4Hz,3F).
MS(m/z):513[M+H]
【0323】
(実施例48)
【0324】
【化45】

【0325】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにテオブロミン0.18g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド17mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルテオブロミンの生成を確認した(生成率12%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルテオブロミンを白色固体として得た(0.024g、収率10%)。
【0326】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ3.34(s,3H),4.04(s,J=1.7Hz,3H),11.48(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ33.1(q,JCF=1.9Hz),42.1,109.9(q,JCF=1.9Hz),118.2(q,JCF=270.7Hz),137.0(q,JCF=39.2Hz),147.5,150.6,155.2.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−61.6.
MS(m/z):248[M]
【0327】
(実施例49)
【0328】
【化46】

【0329】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにテオフィリン0.18g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド2.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、ヨウ化トリフルオロメチルの3.0mol/Lジメチルスルホキシド溶液1.0mL、30%過酸化水素水0.2mLおよび1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−トリフルオロメチルテオフィリンの生成を確認した(生成率48%)。カラムクロマトグラフィーにより8−トリフルオロメチルテオフィリンを白色固体として得た(0.086g、収率35%)。
【0330】
H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ3.24(s,3H),3.42(s,3H),15.2(brs,1H).
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ27.9,29.9,109.1,118.2(q,JCF=270.0Hz),137.3(q,JCF=37.2Hz),146.8,150.9,154.6.
19F−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ−62.3.
MS(m/z):248[M]
【0331】
(実施例50)
【0332】
【化47】

【0333】
磁気式回転子を備えた50mL二口フラスコにテオフィリン0.18g(1.0mmol)を量り取り、容器内をアルゴンで置換した。ジメチルスルホキシド3.0mL、硫酸の1Nジメチルスルホキシド溶液2.0mL、トリデカフルオロ−1−ヨードヘキサン1.3mL、1.0mol/L硫酸鉄(II)水溶液0.3mLおよび30%過酸化水素水0.2mLを加えた。40から50℃で20分間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却した。2,2,2−トリフルオロエタノールを内部標準物質とした19F−NMRにより、8−パーフルオロヘキシルテオフィリンの生成を確認した(生成率12%)。カラムクロマトグラフィーにより8−パーフルオロヘキシルテオフィリンを白色固体として得た(0.02g、収率4.0%)。
【0334】
H−NMR(重アセトン):δ3.34(s,3H),3.57(s,3H),14.2(brs,1H).
19F−NMR(重アセトン):δ−127.0(m,2F),−123.6(brs,2F),−122.9(m,2F),−122.4(brs,2F)、−112.3(m,2F),−81.9(t,JFF=7.1Hz,3F).
MS(m/z):499[M+H]
【0335】
(実施例51)
【0336】
【化48】

【0337】
2’,3’,5’−トリ−O−アセチルウリジン0.37gに替えて6−(2−クロロエチル)ウラシル0.16gを用いた以外は実施例22と同様の操作を行い、6−(2−クロロエチル)−5−トリフルオロメチルウラシルの生成を確認した(生成率55%)。その後、分取薄層クロマトグラフィーにより6−(2−クロロエチル)−5−トリフルオロメチルウラシルを白色固体として得た(0.10g、収率45%)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】

[式中、R1aおよびR1bは、炭素数1から12のアルキル基または置換されていても良いフェニル基を示す。]で表されるスルホキシド類、過酸化物および鉄化合物の存在下、一般式(2)
【化2】

[式中、Rfは、炭素数1から6のパーフルオロアルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるハロゲン化パーフルオロアルキル類と、核酸塩基類とを反応させることを特徴とする、パーフルオロアルキル基を有する核酸塩基類の製造方法。
【請求項2】
酸の存在下に反応を行うことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
核酸塩基類が、一般式(3)
【化3】

[式中、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良い炭素数1から4のアルコキシ基、置換されていても良いアミノ基、カルボキシ基、置換されていても良いカルバモイル基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示す。]で表されるウラシル類、一般式(4)
【化4】

[式中、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良いアミノ基、カルボキシ基、置換されていても良いカルバモイル基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示し、RおよびRは、水素原子または窒素原子の保護基を示す。]で表されるシトシン類、一般式(5)
【化5】

[式中、Rは、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R10は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良いアミノ基、カルボキシ基、置換されていても良いカルバモイル基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示し、R11およびR12は、水素原子または窒素原子の保護基を示す。]で表されるアデニン類、一般式(6)
【化6】

[式中、R13は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、R14は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R15およびR16は、水素原子または窒素原子の保護基を示す。]で表されるグアニン類、一般式(7)
【化7】

[式中、R17は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、R18は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示す。]で表されるヒポキサンチン類、または、一般式(8)
【化8】

[式中、R19は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示し、R20は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、窒素原子の保護基または五炭糖残基およびその類縁体を示し、R21は、水素原子、置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基または窒素原子の保護基を示す。]で表されるキサンチン類であることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
核酸塩基類が、一般式(3)
【化9】

[式中、R、RおよびRは、前記と同じ内容を示す。]で表されるウラシル類であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
Xがヨウ素または臭素であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
Rfがトリフルオロメチル基またはパーフルオロエチル基であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
鉄化合物が、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、酢酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、ビスアセチルアセトナト鉄(II)、フェロセン、ビス(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄または鉄粉であることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
鉄化合物が、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸鉄(II)、フェロセンまたは鉄粉であることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
過酸化物が、過酸化水素、過酸化水素−尿素複合体、tert−ブチルペルオキシドまたは過酢酸であることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
過酸化物が、過酸化水素または過酸化水素−尿素複合体であることを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
酸が、硫酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸であることを特徴とする、請求項2から10のいずれかに記載の製造方法。
【請求項12】
酸が、硫酸、テトラフルオロホウ酸またはトリフルオロメタンスルホン酸であることを特徴とする、請求項2から11のいずれかに記載の製造方法。
【請求項13】
1aおよびR1bが、メチル基、ブチル基またはフェニル基であることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の製造方法。
【請求項14】
反応温度が20℃から100℃であることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の製造方法。
【請求項15】
反応圧が大気圧(0.1MPa)から1.0MPaであることを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の製造方法。
【請求項16】
一般式(9)
【化10】

[式中、Rfは炭素数1から6のパーフルオロアルキル基を示し、R22およびR23は水素原子または置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を示し、R24は置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基、置換されていても良いアミノ基または置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示す。ただし、R22およびR23が水素原子の場合は、R24は、置換されていても良い炭素数2から5のアルコキシカルボニル基を示す。]で表されることを特徴とする、5−パーフルオロアルキルウラシル類。
【請求項17】
一般式(10)
【化11】

[式中、Rfは炭素数1から6のパーフルオロアルキル基を示し、R25、R26およびR27は水素原子または置換されていても良い炭素数1から6のアルキル基を示す。ただし、R25、R26およびR27は同時に水素原子ではない。]で表されることを特徴とする、8−パーフルオロアルキルキサンチン類。


【公開番号】特開2007−153876(P2007−153876A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−300570(P2006−300570)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【出願人】(591180358)東ソ−・エフテック株式会社 (91)
【出願人】(000173762)財団法人相模中央化学研究所 (151)
【Fターム(参考)】