説明

パール様組成物および該パール様組成物を含有する化粧料

【課題】
保存安定性に優れたリン脂質パール様組成物及び該組成物を含有する化粧料を提供すること。
【解決手段】
(a)リン脂質、(b)ジラウロイルグルタミン酸リジン塩、(c)多価アルコール、(d)水を含有することを特徴とするリン脂質パール様組成物に関するものであり、且つ成分(a):成分(b)の含有質量比が、(a):(b)=10:1〜1:10であることを特徴とするリン脂質パール様組成物に関するものである。また、成分(c)が、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールであることを特徴とするリン脂質パール様組成物に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パール様組成物及び該パール様組成物を含有してなる化粧料に関し、更に詳しくは、リン脂質と多価アルコールとジラウロイルグルタミン酸リジン塩、水を含有することにより長期にわたり安定的にパール光沢を呈するパール様組成物及び該パール様組成物を含有する化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
パール剤は光沢を与えることで高級感を出すために古来より化粧料、浴用剤、毛髪用化粧料、皮膚外用剤、皮膚保護剤等に配合されている。通常、パール剤は、魚鱗箔や雲母のような天産品や無機物の薄片状結晶やチタン系の無機質パール剤などがあげられるが、これとは別にグリコール系脂肪酸エステル等の有機質パール剤などもあり、シャンプー等へ配合することによりパール光沢を付与する技術が提供されている。この有機質パール剤に関する技術は多数報告されている。例えば、エチレングリコールジ高級脂肪酸エステルと脂肪族ジエタノールアミド、オレフィンスルホン酸塩、水、無機電解質を特定比率の組成とし、パール剤の融点以上に加熱して均一な溶液とした後、冷却してパール光沢をもつ結晶を析出させる高濃度パール剤分散液の製造方法(特許文献1参照)や、特定の脂肪酸組成を有するエチレングリコールジ脂肪酸エステルと、イセチオネート型陰イオン界面活性剤と、N−アシルグルタミン酸塩又はN−アシルアスパラギン酸塩とを含有するパール光沢を有する洗顔料組成物(特許文献2参照)や、アルキル配糖体と高級アルコールと界面活性剤を配合したパール光沢を有する化粧水(特許文献3参照)が知られている。また、皮膚への安全性の高い水素添加リン脂質を配合したパール光沢付与剤についての報告もある(特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】特開昭57−156410号公報
【特許文献2】特開平06−157292号公報
【特許文献3】特開平08−217632号公報
【特許文献4】特開昭59−212418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、特許文献2、特許文献3に挙げられているような無機、有機質のパール剤は、パール光沢という点では優れているが、皮膚への安全性の観点から配合量が制限されたり、パール剤の沈殿やパール光沢感の低下など保存安定性の面で優れない場合があった。また特許文献4に挙げられている、リン脂質を配合したパール光沢付与剤は、皮膚への安全性といった点で優れているものの保存安定性、特に凝集・沈殿によりパール光沢が消失するという欠点があるなど長期の保存安定性において問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる実情において、本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、リン脂質と多価アルコールとジラウロイルグルタミン酸リジン塩、水を含有することにより長期にわたり安定的にパール光沢を呈するパール様組成物が得られることを見出し、さらに該パール様組成物を含有する化粧料として本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、次に示す成分(a)〜(d)、
(a)リン脂質
(b)ジラウロイルグルタミン酸リジン塩
(c)多価アルコール
(d)水
を含有することを特徴とするリン脂質パール様組成物に関するものである。
【0007】
また成分(a):成分(b)の含有質量比が、(a):(b)=10:1〜1:10であることを特徴とするリン脂質パール様組成物に関するものである。更に、成分(c)が、1,3−ブチレングリコール及び/又はジプロピレングリコールであることを特徴とするリン脂質パール様組成物に関するものである。そして更に、前記リン脂質パール様組成物を含有する化粧料に関するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のパール様組成物は、長期にわたり安定であり、かつ高温下においてもパール光沢を有することを特徴とする特徴であるパール様組成物が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の成分(a)のリン脂質は、パール様組成物として光沢を付与する目的で配合される成分であり、化粧料等に通常用いられるものであれば特に限定されるものではない。具体的には天然の大豆や卵黄から抽出した大豆レシチン、卵黄レシチン及び/又はこれらを水素添加した水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチンや合成リン脂質など、一般にリン脂質として知られるものが挙げられ、これらのリン脂質は必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。リン脂質の種類としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、およびホスファチジルイノシトールなどが挙げられるが、この中でもホスファチジルコリンの純度が50質量%以上のリン脂質が好ましいが、さらにホスファチジルコリンの純度が60質量%以上のリン脂質であればパール光沢がより得られやすいためより好ましい。ホスファチジルコリンの純度が60質量%以上のリン脂質としては、例えば、日光ケミカルズ株式会社より提供されるレシノールS−10E(水素添加大豆リン脂質。ホスファチジルコリン純度70%)、株式会社ワイエムシィより提供されるHSL−70(水素添加大豆リン脂質。ホスファチジルコリン純度75%)を使用することができる。
【0010】
本発明の成分(a)のリン脂質の含有量は、特に限定されるものではないが、パール感を十分に感じること及びパールの保存安定性の点で0.01〜10質量%(以下、単に「%」とする。)が好ましく、さらには0.1〜5%がより好ましい。
【0011】
本発明の成分(b)のジラウロイルグルタミン酸リジン塩は、本発明のリン脂質のパール様組成物の保存安定性を向上させるために必須の成分である。成分(b)のジラウロイルグルタミン酸リジン塩は、構造的に疎水基と親水基とを分子内に2個ずつ有する多鎖多親水基型の界面活性剤でありエマルションの乳化剤として知られている(特開2006−225373号公報)。ジラウロイルグルタミン酸リジン塩のかかる塩としてはナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン、アンモニアから選ばれる1種又は2種以上であるが、これらの中でもナトリウムであることが保存安定性の観点からより好ましい。具体的な商品としては旭化成ケミカルズ株式会社より水溶液の状態で提供されるペリセアL−30(純固形分濃度29%)を使用することができる。
【0012】
本発明の成分(b)のジラウロイルグルタミン酸リジン塩の含有量は、特に限定されるものではないが、パール感を十分に感じること及びパールの保存安定性の点で0.001〜10%が好ましく、さらには0.01〜5%がより好ましい。
【0013】
本発明のパール様組成物は成分(a)と成分(b)を特定の含有比率で配合することにより、保存安定性をさらに向上させることが可能となる。すなわちパール感を十分に感じること及びパールの保存安定性の点で(a):(b)=10:1〜1:10であることが好ましく、さらには(a):(b)=7:1〜1:7がより好ましい。
【0014】
本発明の成分(c)の多価アルコールは、成分(a)の溶媒であり、さらにパール感を十分に感じること及びパールの保存安定性の目的で含有されるものである。このような成分(c)としては、特に限定されるものではないが、化粧料等に通常使用されるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ポリエチレングリコールが好ましく、さらにこの中でも、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールであることがより好ましい。
【0015】
本発明の成分(c)の多価アルコールの含有量は、特に限定されるものではないが、パール感を十分に感じること及びパールの保存安定性の点で0.1〜10%が好ましく、さらには、0.3〜5%がより好ましい。
【0016】
本発明の成分(d)の水は、通常の化粧料に使用されているものである。このような水としては、精製水、温泉水、ローズ水やラベンダー水等の植物由来の水蒸気蒸留水などを使用することができる。これらの中から一種または二種以上を使用してもよい。
【0017】
本発明の成分(d)の配合量は特には限定されないが、べたつきのない感触を得るためには、30〜99%が好ましい。
【0018】
本発明のパール様組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、一例としては例示するのであれば、予め、成分(a)リン脂質を成分(c)多価アルコールに60〜80℃にて加熱溶解し、これに50℃以上に加熱した成分(d)の水を添加混合することでリン脂質を水に分散し、徐々に室温まで冷却することで、リン脂質による水のゲルを形成させ、その後パールを析出させることで得られる。さらに、この製造方法によって得られたリン脂質による水のゲルに、成分(b)のジラウロイルグルタミン酸リジン塩を添加混合することで、パール感を十分に感じること及びパールの保存安定性に優れたパール様組成物を得ることができる。
【0019】
本発明のパール様組成物は、前述のとおり成分(a)リン脂質、成分(c)多価アルコール、成分(d)水を混合することでリン脂質による水のゲルを形成することが必須である。ここでの水のゲルとはリン脂質が多価アルコール、水の水性成分に分散しているものであり、ゲル状態での分散をすることで、パールの生成及び生成したパールの保存安定性に優れるものとなる。この場合、前記成分に対して(d)/((a)+(c))が20以下の含有質量比率することが好ましいが、さらには(d)/((a)+(c))が10以下の含有質量比率であれば、パールの保存安定性により優れたものとすることができる。
【0020】
尚、本発明の製造方法において、リン脂質による水のゲルを形成させる工程は、マイクロフルイダイザー、三本ロールミル、ディスパーミキサー、ホモミキサー、パドルミキサー、高粘度ミキサー等の分散機器を用いて作成が可能であるが、マイクロフルイダイザーにおいて高圧処理することでパール感を十分に感じること及びパールの保存安定性に優れたゲルを得ることができる。
【0021】
本発明のパール様組成物は、パール様組成物をそのまま本発明の化粧料とすることも可能であり、化粧料や皮膚外用剤の製造工程中でパール様組成物を調製してもよい。また本パール様組成物0.1〜95%に一般に化粧料や皮膚外用剤に配合される任意成分を配合して化粧料とすることも可能である。
【0022】
本発明のパール様組成物及び該パール様組成物を含有する化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料や皮膚外用剤に配合される任意成分、すなわち、油剤、アルコール類、粉体、水溶性高分子、皮膜形成剤、界面活性剤、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤等を配合することができる。
【0023】
本発明の化粧料の用途は、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディクリーム、日焼け止め化粧料、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアパック等のスキンケア化粧料やヘア化粧料を例示することができる。またその使用法は、手や指で使用する方法、不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。
【実施例1】
【0024】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
【0025】
本発明品1〜8及び比較品1〜7:パール様組成物
下記表1、表2に示す組成の液状化粧料を以下に示す製造方法により製造した。(1)製造直後のパール光沢感、(2)50℃、1ヶ月保存品におけるパール光沢感を目視により評価し、さらに(3)50℃、1ヶ月保存品におけるパールの沈降・析出を目視によって観察することによる評価し、結果を併せて表1、表2に示した。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】
(製造方法)
A.成分1〜3を混合、加熱する(70℃)。
B.Aに成分4を混合する(70℃)。
C.Bを冷却する(40℃)。
D.成分5〜14を混合する(25℃)。
E.DにCを混合し容器に充填し完成品とした。
【0029】
(評価項目)
パール光沢感(製造直後品)
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
4:非常に強いパール光沢がある
3:パール光沢がある
2:パール感があまりない
1:パール感がまったくない
(判定基準)
(判定):(評点の平均点)
◎:3.5点を超える
○:3点を超える3.5点以下
△:2点を超える3点以下
×:2点未満
【0030】
(評価項目)
パール光沢感(50℃一ヶ月保存品)
パール感評価は、製造直後のものと比較して行った。以下に基準を示す。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
4:直後のパール感と比較してパール感がほとんど同じである。
3:直後のパール感と比較してパール感がやや少ないが気にならないレベルである。
2:直後のパール感と比較してパール感が明らかに少なくなる。
1:直後のパール感と比較してパール感が全くなくなる。
(判定基準)
(判定):(評点の平均点)
◎:3.5点を超える
○:3点を超える3.5点以下
△:2点を超える3点以下
×:2点未満
【0031】
(評価項目)
パールの沈殿・析出(50℃一ヶ月保存品)
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
4:パールの沈殿がみられず、パールの析出も見られず均一である。
3:パールの沈殿、析出がわずかに確認できるがほぼ均一で問題ないレベルである。
2:明らかにパールが沈殿し、パール析出物がみられ不均一である。
1:完全にパールが沈殿しており、非常に大きなパール析出物がみられ不均一である。
評点1はパール感がない(評点2〜4ではパール感がある)状態。
【0032】
(判定基準)
(判定):(評点の平均点)
◎:3.5点を超える (非常に良好)
○:3点を超える3.5点以下(良好)
△:2点を超える3点以下 (やや不良)
×:2点未満 (不良)
【0033】
表1、表2の結果から明らかなように、本発明品1〜8は調製直後のパール光沢感に優れ、また50℃、1ヶ月保存品におけるパール光沢感に優れ、さらに50℃、1ヶ月保存品におけるパールの沈殿・析出も見られないものであった。それに対し、成分(b)ジラウロイルグルタミン酸リジン塩の代わりに、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸を配合した比較品1、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)を配合した比較品2、ポリオキシエチレンアルキル(12−15)エーテルリン酸(8E.O.)を配合した比較品3、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.)を配合した比較品4では直後のパール光沢感はあるものの50℃、1ヶ月保存品におけるパール光沢感、50℃、1ヶ月保存品におけるパールの均一感において光沢感の低下や、パール均一性が低下し保存安定性の悪いものとなった。また、成分(b)ジラウロイルグルタミン酸リジン塩の代わりに、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.)を配合した比較品5、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.)を配合した比較品6、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.)を配合した比較品7においては調製直後のパール光沢感が低下し、さらに50℃、1ヶ月保存品におけるパール光沢感、50℃、1ヶ月保存品におけるパールの均一感において光沢感の低下や、パール均一性が低下し保存安定性の悪いものとなった。
【実施例2】
【0034】
実施例2では、本発明品1のパール様組成物を配合した化粧水の例である。
化粧水
(成分) (%)
1.水素添加卵黄リン脂質 1.0
2.水素添加大豆リゾリン脂質 0.2
3.1,2−ペンタンジオール 0.5
4.オレイン酸メチル 0.1
5.ジカプリン酸プロピレングリコール 0.2
6.香料 0.02
7.防腐剤 適量
8.精製水 残量
9.エタノール 5.0
10.本発明品1のパール様組成物 50.0
【0035】
(製造方法)
A:成分(1)〜(6)を80℃で溶解混合する。
B:成分(7)、(8)を80℃に加熱し、Aに添加し乳化する。
C:Bを冷却後、高圧乳化処理(*)する。
D:Cに成分(9)、(10)を添加し混合し化粧水を得た。
(*)マイクロフルイダイザー使用(処理圧:100MPa、処理回数:1回)
【0036】
実施例2の化粧水は、パール光沢感、およびパール光沢感の保存安定性に優れる美容液であった。
【実施例3】
【0037】
実施例3では、パール用組成物をそのまま美容液として製造した例である。
美容液
(成分) (%)
1.水素添加大豆レシチン(注1) 0.5
2.1,3−ブチレングリコール 3.0
3.精製水 5.0
4.オレイン酸エチル 0.01
5.香料 0.02
6.パルミチン酸レチノール 0.01
7.ジラウロイルグルタミン酸リジンナトリウム 0.05
8.エタノール 5.0
9.精製水 残量
10.キサンタンガム 0.02
11.防腐剤 適量
(注1):レシノールS−10(日光ケミカルズ社製)
【0038】
(製造方法)
A:成分(1)〜(2)を70℃で溶解混合する。
B:60℃に加温した成分(3)をAに添加し混合した後、室温(35℃)まで冷却する。
C:成分(4)〜(8)を混合し成分(9)〜(11)に混合する。
D:BにCを添加混合し、美容液を得た。
【0039】
実施例3の美容液は、パール光沢感、およびパール光沢感の保存安定性に優れる美容液であった。
【実施例4】
【0040】
実施例4では、パール用組成物をそのまま美容液として製造した例である。
美容液
(成分) (%)
1.水素添加大豆レシチン(注2) 0.5
2.グリセリン 1.0
3.精製水 5.0
4.イソステアリン酸 0.01
5.香料 0.02
6.α−トコフェロール 0.02
7.ジラウロイルグルタミン酸リジンカリウム 0.05
8.エタノール 5.0
9.精製水 残量
10.κ―カラギーナン 0.02
11.ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.01
12.L−テアニン 0.02
13.防腐剤 適量
(注2):PC純度95%
【0041】
(製造方法)
A:成分(1)〜(2)を70℃で溶解混合する。
B:50℃に加温した成分(3)をAに添加し混合した後、室温(35℃)まで冷却する。
C:成分(4)〜(8)を混合し成分(9)〜(13)に混合する。
D:BにCを添加混合し、美容液を得た。
【0042】
実施例4の美容液は、パール光沢感、およびパール光沢感の保存安定性に優れる美容液であった。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(d):
(a)リン脂質
(b)ジラウロイルグルタミン酸リジン塩
(c)多価アルコール
(d)水
を含有することを特徴とするリン脂質パール様組成物。
【請求項2】
成分(a):成分(b)の含有質量比が、(a):(b)=10:1〜1:10であることを特徴とする前記請求項1記載のリン脂質パール様組成物。
【請求項3】
成分(c)が、1,3−ブチレングリコール及び/又はジプロピレングリコールであることを特徴とする請求項1又は2記載のリン脂質パール様組成物。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかの項記載のパール様組成物を配合することを特徴とする化粧料。



【公開番号】特開2010−241795(P2010−241795A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−47123(P2010−47123)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】