説明

ヒアルロン酸ナトリウムの断片とレチノイドを組み合わせる局所用組成物

【課題】皮膚科学または化粧品学の分野で、局所用調製物に使用することができ、皮膚組織の萎縮に関連する皮膚病であって、皮膚の保湿状態を改善すること、つまり、例えばコルチコイドによる治療の副作用である皮膚萎縮を減少させること、皺を減少させること、光に誘起されたものであるか否かを問わず皮膚老化を防止すること、表皮および真皮の細胞活性を再開させること、皮膚の状態の回復、その弾力を増加させることが必要な皮膚病の防止または治療に用いる組成物の提供。
【解決手段】分子量が50,000および750,000Daの間に含まれるヒアルロン酸塩の一つまたは複数の断片、ならびに必要に応じてレチノイドを作用成分として含むことを特徴とする、局所塗布用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒアルロン酸塩を主成分にした局所用組成物、そして化粧品学および皮膚科学におけるそれらの使用を対象とする。
【背景技術】
【0002】
ヒアルロン酸塩(HA)は細胞外基質の主成分である。HAは、軟骨などの「硬組織」と呼ばれる組織内に存在するコンドロイチン硫酸などのその他のグリコサミノグリカンとは対照的に、「軟組織」と呼ばれる結合組織内にとりわけ存在している。したがって、それは主として皮膚内に大量に見出される。
【0003】
HAは、D−グルクロン酸とN−アセチル−D−グルコサミンとの反復単位で構成された、硫酸化していない直鎖状のグリコサミノグリカンである。(Tammi R., Agren UM., Tuhkanen AL., Tammi M. Hyaluronan metabolism in skin. Progress in Histochemistry & Cytochemistry. 29(2):1−81, 1994)。
【0004】
正常な皮膚において、HAは真皮線維芽細胞と表皮ケラチノサイトによって主として合成される(前掲、Tammi R.)。その残基が負に帯電しているので、HAは皮膚の弾性を保つことを可能にする水のポンプの役割を果たす。HAは、結合組織の栄養素、ホルモン、ビタミンおよび無機塩の拡散制御と、炎症反応を引き起こす可能性のある代謝廃棄物の排出において主たる役割を果たす。年齢とともに、HAの量とその重合度が低下し、結果的に結合組織内に保持される水分の量が減る。このとき皮膚は老化の過程を辿り、線維症の増加と弾性線維の含有量の低下に至る。
【0005】
正常なヒトの皮膚において、HAは高分子量(600,000〜1,000,000Da)のポリマーの形で存在する。皮膚の中でのHAの生理的分解は、(1)CD44を介したケラチノサイトによる内在化と、(2)ヒアルロニダーゼによる中間的サイズの断片への細胞内での断片化(60,000〜300,000Da)によって起きる。断片化したHAはケラチノサイトから遊離し、基底膜を通過し、リンパ管内に直接放出される(前掲、Tammi R.他)。
【0006】
炎症状態において、低分子量の形のHAの蓄積が動物において証明されている。炎症の間、フィブリンなどの血小板の走化性因子が、ヒアルロニダーゼの分泌によってHAを分解する線維芽細胞の集注と活性化を刺激し、その結果、HAの小さな断片が組織において高度に濃縮される。このHAの小さな断片の発生は、顆粒球によって放出された、あるいは紫外線を照射した皮膚内の酸素の反応種による脱重合、または低分子量の断片のデノボ合成などの各種のメカニズムによっても起きる。いくつもの研究が示唆したところでは、高分子量または低分子量のHAは、細胞と組織にさまざまな生物学的影響を及ぼす可能性がある(McKee CM., Penno MB., Cowman M., Burdick MD., Strieter RM., Bao C., Noble PW. Hyaluronan(HA) fragments induce chemokine gene expression in alveolar macrophages. The role of HA size and CD44. Journal of Clinical Investigation. 98(10):2403−13, 1996; Termeer CC., Hennies J., Voith U., Ahrens T., Weiss JM., Prehm P., Simon JC. Oligosaccharides of hyaluronan are potent activators of dendritic cells. Journal of Immunology. 165(4):1863−70, 2000; Fitzgerald KA., Bowie AG., Skeffington BS., O’Neill LA., Ras, Protein kinase C zeta,and I kappa B kinases 1 and 2 are downstream effectors of CD44 during the activation of NF−kappa B by hyaluronic acid fragments in T−24 carcinoma cells. Journal of Immunology. 164(4):2053−63, 2000)。
【0007】
マウスとヒトの皮膚に塗布された中間分子量(50,000〜250,000Da)のHAが表皮と真皮の層を通過するということが証明されている。分解産物は、皮膚にHAを塗布してから2時間後に血清内に出現する。血清内に回収されたHAの分子量は、皮膚に塗布されたHAのそれをわずかに下回り、このことが、HAの皮膚の通過はより小さなサイズ(100〜10,000Da)の断片だけに限定されないことを証明している(Brown TJ., Alcorn D, Fraser JR. Absorption of hyaluronan applied to the surface of intact skin. Journal of Investigative Dermatology. 113(5):740−6, 1999)。
【0008】
ビタミンA(レチノール)とその天然および合成の誘導体は、集合的にレチノイドと呼ばれ、とりわけ胚発生、増殖、視覚機能、成長調節、および細胞分化現象に顕著な影響のある、きわめて多種多様な物質を構成する(Blomhoff R. et al. 1991, Physiol. Rev. 71:951−990; Sporn M.B. et al. (1994) in the Retinoids, 2nd Ed. Raven Press, NY)。
【0009】
天然レチノイドは、(IUPAC−IUB Joint Commission on Biochemical Nomenclature in Eur.J.Biochem. (1982),129,1−5)に定義された下記の一般式(I)によって定義される。
【化1】

この式において、
R=CH2OHはレチノール(ROL)に対応し、
R=CHOはレチナール(RAL)に対応し、
R=COOHはレチノイン酸(RA)に対応する。
【0010】
レチノイドの生物学的影響には、レチノイドと、RAR(レチノイン酸受容体)タイプやRXR(レチノイン酸X受容体)タイプの核受容体との相互作用が介在する。受容体RARの既知のリガンドは、ビタミンA酸の形のトランス異性体(トランスレチノイン酸)である。
【0011】
上皮細胞を含む、多数の細胞タイプにおいて、ROLはレチニルエステルに代謝される。
【0012】
皮膚科学におけるレチノイドの重要性は、ビタミンA欠乏が原因である皮膚異常を有する動物における最初の観察にさかのぼる(Wolbach et Howe, J.exp.Med. 43:753)。
【0013】
今日では、きわめて多数のレチノイドが合成されている。主たる使用分野は、依然として、光線性角化症、座瘡などの、皮膚における徴候、および乾癬やダリエー病などの角質化異常の、局所または経口での一般的な治療である。
【0014】
他方で、レチノイドとのいくつかの組合せまたは連携も知られている。
・細胞分化に作用する分子と免疫調節に作用する分子の組合せ、例えば、皮膚リンパ腫におけるレチノイドと化学療法との組合せ(Thestrup−Petersen et al. Br.J.Dermatol.118:811−818)。
・例えばソラーレンとの連携による、レチノイドと光線療法との組合せ(Saurat et al. Dermatologica 177:218−224)。
・レチノイド代謝に影響する分子の組合せ。これは例えば、レチノイド代謝を阻害し、活性ホルモンの細胞内の割合の増加を可能にするアゾールとビタミンD誘導体との間の相互作用の場合である(Kato et al. Biochem. J. (1992) 286:755−760, Jugert et al. Skin Pharmacol. 1998)。
【0015】
他方で、局所塗布した場合のレチノイドの主な副作用の一つとして炎症が依然として誘発されることが知られている。この作用は治療のコンプライアンスに対する重大な障害となるおそれがある。
【0016】
レチノイド族の一つであるレチンアルデヒド(RAL)はビタミンAの天然代謝物であり、現在ヒトにおいて局所塗布に用いられている。RALは、表皮過形成と同時にC57BL/6マウスと無毛のSKH1(SKH1 hairless)マウスの毛包表皮および毛包間表皮内でCD44とHAの発現の明らかな増加を誘発して、皮膚内で生物活性を発揮することが証明された。これらの作用はレチノイン酸(RA)およびレチノール(ROL)の局所塗布の後でも観測された。しかしながら、CD44の発現とHAの発現は、RAまたはROLで処理されたマウスよりもRALで処理されたマウスにおいてはるかに大幅に増加した。
【0017】
CD44は多形の膜貫通型糖タンパクであり、選択的スプライシングと翻訳後修飾によって発生したいくつものアイソフォームを有する。最近の研究において、出願人は、マウスの皮膚内でのCD44の二つの主要な機能が、(1)細胞外刺激に応じたケラチノサイト増殖の調節と、(2)局部におけるHAの恒常性の維持であることを証明した(Kaya G., Rodriguez I., Jorcano JL., Vassalli P., Stamenkovic I. Selective suppression of CD44 in keratinocytes of mice bearing an antisense CD44 transgene driven by a tissuespecific promoter disrupts hyaluronate metabolism in the skin and impairs keratinocyte proliferation. Genes & Development. 11(8):996−1007, 1997)。出願人は、HAの皮膚沈着と表皮萎縮も引き起こす可能性がある硬化性萎縮性苔癬を患っている患者において、表皮のCD44の発現が減少していることも観測した(Kaya G., Augsburger E., Stamenkovic K., Saurat JH. Decrease in epidermal CD44 expression as a potential mechanism for abnormal hyaluronate accumulation in superficial dermis in lichen sclerosus and atrophicus. Journal of Investigate Dermatology. 115(6):1054−8, 2000)。
【0018】
CD44は、細胞−細胞および細胞−基質の相互作用に関与する。最近の研究が明らかにしたところでは、CD44とHA断片の対(CD44−HAF)は、有糸分裂とHAの新合成を誘導する(Laurent TC, Laurent UB, Fraser JR. The structure and function of hyaluronan: An overview. Immunol Cell Biol 74(2):1−7, 1996)。HAとRALの表皮および真皮への作用は、したがって、CD44によって仲介されると思われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
現在、高分子量のHAの無機塩を含有する医薬品と化粧品、とりわけHealon、Hyalgan、Provisc、Vitrax、および、Martindale The Complete Drug reference、第32版、1999、The Pharmaceutical Press Editorに挙げられたものが存在する。
【0020】
しかしながら、HAは分子量が大きいので皮膚を通過しにくい。
【0021】
その故に、国際公開第02/076470号パンフレットにおいて、出願人は、N−アセチル−グルコサミンをレチノイドに組み合わせた組成物を提案している。この組合せは、インビトロで、表皮細胞によるヒアルロン酸合成を相乗的に増加させる。インビボで配合物を適用した後に得られた結果はいっさい記載されていない。
【0022】
特開平11−279042号公報は、硫酸化したヒアルロン酸の断片を主成分とする組成物を記載しているが、前記断片は好適には1,000と50,000Daの間に含まれる分子量を有し、硫酸基は化学式中の置換基R1、R2、R3およびR4の全体の10から90%を占める。低分子量のこれらの断片は、皮膚の弾性を維持する活性およびケラチン化を防止する活性がきわめて高い。反対に、硫酸化していないヒアルロン酸の断片は、試験において不活性であることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0023】
しかるに、発明者らは意外なことに、分子量が50,000と750,000Daの間に含まれる断片状の加水分解された硫酸化していないHAが、皮膚に対する生物活性を有し、これら断片がレチノイドと組み合わされたときに皮膚が増幅するということを示した。
【0024】
結果的に、本発明は、50,000と750,000Daの間に含まれる低分子量のヒアルロン酸塩の一つまたは複数の断片を作用成分として含むことを特徴とする、局所塗布用の組成物を対象とする。
【0025】
本発明の推奨実施態様において、ヒアルロン酸塩断片の分子量は50,000と250,000Daの間、あるいは250,000と750,000Daの間に含まれる。
【0026】
本発明のもう一つの推奨実施態様において、組成物はさらに少なくとも一つのレチノイドを含有している。
【0027】
分子量が50,000と750,000Daの間に含まれるヒアルロン酸塩断片とレチノイドとの組合せは、ケラチノサイトによるヒアルロン酸合成に相乗的な効果がある。
【0028】
本発明の趣旨において、レチノイドは、レチノールおよびその異性体、レチナール、レチノイン酸およびその異性体、ならびにレチノイン酸エステルを意味する。
【0029】
ヒアルロン酸塩は、任意の塩、とりわけヒアルロン酸ナトリウムを意味する。
【0030】
本発明による局所用組成物は、着色剤、シリコーン油、レチノイドもしくは着色色素、防腐剤、植物油、酸化防止剤、無機塩、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、ビタミン、または皮膚科学および薬学において許容される他のいっさいの賦形剤も含有することができる。
【0031】
本発明による組成物は、皺のある皮膚、乾燥している皮膚などの予防または改善のために化粧品学または皮膚科学において使用可能であり、皮膚のしまりと潤いを維持することを可能にする。
【0032】
本発明による組成物は、皮膚科学または化粧品学の分野で、局所用調製物に使用することができ、皮膚組織の萎縮に関連する皮膚病であって、皮膚の保湿状態を改善すること、つまり、例えばコルチコイドによる治療の副作用である皮膚萎縮を減少させること、皺を減少させること、光に誘起されたものであるか否かを問わず皮膚老化を防止すること、表皮および真皮の細胞活性を再開させること、皮膚の状態の回復、その弾力を増加させることが必要な皮膚病の防止または治療を目的としている。
【0033】
本発明を以下の実施例と図によって説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】未処理動物、および、実施例1および2に記述した調製方法によって得られた調製物5、調製物3または調製物7で毎日二回処理した動物における、表皮内で測定されたHAの量を示している。
【図2】未処理動物、および、実施例1および2で調製した調製物5、3または7で処理した動物における、真皮内のHAの量を示している。
【図3】図3は、調製物1〜4の組成および効果を示した表1〜4である。
【図4】図4は、調製物5〜8の組成および効果を示した表5〜7である。
【実施例1】
【0035】
局所的に用いられたヒアルロン酸塩断片の効果
【0036】
1.材料と方法
1.1.調製物
3つのタイプのヒアルロン酸塩断片(HAF)を評価した。
・超高分子量のHAF(1,000,000−2,000,000Da)
・低分子量のHAF(50,000−750,000Da)
−HAF(250,000―750,000Da)
−HAF(50,000−250,000Da)
・超低分子量のHAF(1,000−20,000Da)
これらの断片を従来の化粧品調製物内に含め、その二つの組成の例を下記の表1に示した。
【表1】

【0037】
1.2 HAF活性の測定
各群につき3頭の無毛のSKH1(SKH1 hairless)マウスを使用する。
【0038】
さまざまな調製物を局所的に塗布した。
【0039】
表皮の厚みを目盛り付きの接眼レンズ(Zeiss)で測定する。倍率40倍で、マウス1頭あたり5つの領域の平均を出す。
【0040】
倍率40倍で、マウス1頭あたり5つの領域の平均を出して真皮細胞の数を算定し、真皮の細胞充実性を評価する。
【0041】
表皮と真皮の増殖細胞の数を、抗Ki−67抗体(ラット抗マウス抗体、Dako)によるKi67の免疫標識によって明らかにした。
【0042】
真皮内のヒアルロン酸塩の存在を、ELISA技術(Corgenix)に従って、毎日二回の割合でさまざまな調製物を塗布した後に測定し、コロイド鉄での着色によって、組織切片上のヒアルロン酸塩を明らかにした。
【0043】
2.結果
2.1.表皮の厚み、真皮の細胞充実性、および増殖細胞の数に対する効果
結果を表2および表3にまとめた。
【0044】
本発明による低分子量のHAFを配合し、局所的に塗布された調製物2および3は、それぞれ高分子量および超低分子量のHAFを含有する調製物1および4と比較して、無毛のSKH1マウス(SKH1 hairless)において、表皮の厚みと真皮の細胞充実性で有意の増加を示す(表2)。調製物3も、調製物1と4と比較して、無毛のSKH1マウス(SKH1 hairless)において、表皮と真皮の増殖細胞の数の有意の増加を示す(表3)。
【0045】
調製物2および3の局所塗布は、真皮の表層と深層で細胞充実性の増加を誘発する。数が増えた細胞は主として、十分に発育した小胞体を有する、活性化した表現型を示す線維芽細胞である。
【0046】
2.2.真皮内のHAの割合に対する効果
結果を表4にまとめた。
【0047】
真皮内のHAの存在を、調製物2および3について検出した(調製物3>調製物2)。
【0048】
HAの割合は、調製物1および4を塗布した後では検出できない。
【0049】
このようにして発明者らは、低分子量のHAFを局所塗布すると2つの大きな結果が得られることを示した。
1−増殖細胞の増加を伴う大幅な表皮過形成、
2−線維芽細胞の大幅な増加を伴う、真皮表層内に集中したHAの蓄積。
このような結果は、高分子量または超低分子量のHAFでは観察されない。
【実施例2】
【0050】
レチノイドと低分子量のHAFの組合せの効果
1.材料と方法
表5の断片は、先に例示したような従来の化粧品調製物内に含まれている。
【0051】
2.結果
結果を、表6および7ならびに図1および2にまとめた。調製物6および7の局所塗布は肥厚した表皮の箇所の数を増加させる。
【0052】
RAL単体(調製物5)の塗布の効果は、低分子量のHAFをRALと組み合わせた調製物8で得られる効果と同等であり、RALと超低分子量の断片との間に相乗作用がないことを示している。
【0053】
HAF−RALの組合せの相乗作用は、調製物6および7で、真皮の細胞充実性についてとくに顕著である(表5参照)。
【0054】
調製物6および7の局所塗布も、真皮HAの着色を増加させる(調製物7>調製物6)(表7参照)。
【0055】
HAF−RALの組合せの相乗作用もまた、上述のさまざまな調製物で処理したマウスの真皮と表皮内のHAの存在をELISA測定して明らかにした。
【0056】
結果は、RAL単体(調製物5)またはHAF単体(調製物3)による処理と比較して、HAF−RALの組合せ(調製物7)による処置の後に、真皮内でも(図2)表皮内でも(図1)HA産生の有意の増加を示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】国際公開第02/076470号パンフレット
【特許文献2】特開平11−279042号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皺のある皮膚、乾燥している皮膚を改善もしくは予防するため、皮膚組織の萎縮に関連する皮膚病を改善もしくは予防するため、皮膚萎縮を減少するため、皺を減少させるため、皮膚老化を防止するため、表皮および真皮の細胞活性を再開させるため、皮膚の状態を回復させるため、ならびに/または弾力性を増加させるための局所用組成物の使用方法であって、前記組成物が、分子量が50,000および750,000Daの間に含まれるヒアルロン酸塩の一つまたは複数の断片を作用成分として含み、レチナールをさらに含有し、表皮および真皮の両方に効果的であることを特徴とする使用方法。
【請求項2】
ヒアルロン酸塩断片の分子量が、50,000Daと250,000Daとの間に含まれることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ヒアルロン酸塩断片の分子量が、250,000Daと750,000Daとの間に含まれることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−255001(P2012−255001A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−170756(P2012−170756)
【出願日】平成24年8月1日(2012.8.1)
【分割の表示】特願2006−550245(P2006−550245)の分割
【原出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(506260401)
【氏名又は名称原語表記】PIERRE FABRE DERMO−COSMETIQUE
【Fターム(参考)】