説明

ヒスタミン−3受容体アンタゴニスト

本発明は、明細書中に定義される式(I)の化合物、又はその医薬として許容可能な塩;式Iの化合物を含む医薬組成物;ヒスタミンH3受容体をアンタゴナイズすることによって治療されることのできる障害又は状態の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に上記の式Iの化合物を投与することを含む、上記方法、そして、以下の:うつ病、気分障害、統合失調症、不安障害、アルツハイマー病、注意欠陥多動性障害(ADHD)、精神病性障害、睡眠障害、肥満、めまい、てんかん、動揺病、呼吸器疾患、アレルギー、アレルギーにより誘導された気道反応、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、アレルギー性のうっ血、うっ血、低血圧、循環器疾患、GI管の病気、運動性低下及び運動過剰並びに胃腸管の酸性の分泌からなる群から選ばれる障害または状態の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に上記の式Iの化合物を投与することを含む、上記方法を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、本明細書に記載の式Iの化合物、かかる化合物を含む医薬組成物、及びかかる化合物を用いてヒスタミン−3(H3)受容体をアンタゴナイズすることによって治療されることのできる障害又は状態の治療方法に関する。本発明のヒスタミン−3(H3)受容体アンタゴニストは、全般性不安障害、パニック障害、PTSD、及び社会不安障害を含む不安障害;抑うつ気分、不安及び抑うつ気分の混合状態、行動障害、並びに行動障害及び抑うつ気分の混合状態を含む気分適応障害;アルツハイマー病を含む加齢による学習及び精神障害;注意欠陥障害又は全身性の健康状態による他の認識障害などの注意適応障害;注意欠陥多動性障害;分裂感情障害及び統合失調症を含む精神病性障害;ナルコレプシー及び遺尿症を含む睡眠障害;肥満;めまい、てんかん、そして動揺病を治療するのに有用である。本発明のH3受容体アンタゴニストは、アレルギー、アレルギー性の気道(上気道など)反応、(鼻づまりなどの)うっ滞、低血圧、循環器疾患、胃腸管の病気、運動性低下及び運動過剰並びに胃腸管の酸性の分泌、(過眠症、傾眠、及びナルコレプシーなどの)睡眠障害、中枢神経系の障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、(煽動及びうつなどの)中枢神経系の機能低下及び機能亢進、並びに(統合失調症及び片頭痛などの)他のCNS障害の治療にも有用である。
【0002】
ヒスタミンは、一般にヒスタミンアンタゴニスト又は「抗ヒスタミン剤」で治療される(アレルギー、枯草熱、及び喘息などの)過敏感反応における周知のメディエーターである。ヒスタミン受容体がH1及びH2受容体と呼ばれる、少なくとも2つの異なる型で存在することも確立されている。
【0003】
第3のヒスタミン受容体(H3受容体)は、中枢神経系における神経伝達において役割を演じると考えられ、ここで、H3受容体は、ヒスタミン神経終末上でシナプス前部に配置されると考えられる(Nature, 302, S32-837(1983))。H3受容体の存在は、選択的H3受容体アゴニスト及びアンタゴニストの開発によって確認され(Nature, 327, 117-123(1987))、そして続いて、中枢神経系及び末梢器官、特に肺、循環器系及び胃腸管、の両方において神経伝達物質の放出を制御することが示された。
【0004】
多くの病気及び状態がヒスタミン−3受容体リガンドで治療されることができ、ここで、H3リガンドはアンタゴニスト、アゴニスト、又は部分的アゴニストであることができる。以下の文献を参照のこと:
【0005】
【化1】

【0006】
【化2】

【0007】
かかる病気及び状態は、急性心筋梗塞などの循環器疾患;アルツハイマー病及び注意欠陥多動性障害などの記憶過程、痴呆及び認識障害;パーキンソン病、統合失調症、うつ病、てんかん、及びてんかん発作又は痙攣などの神経障害;皮膚がん、甲状腺髄様癌及び黒色腫などの癌、喘息などの呼吸器障害;ナルコレプシーなどの睡眠障害;メニエール病などの前庭の機能不全;胃腸管障害、炎症、片頭痛、動揺病、肥満、疼痛及び敗血症ショックを含む。
【0008】
H3受容体アンタゴニストは、PCT国際特許出願公開第WO03/050099号、同第WO02/0769252号、及び同第WO02/12224号などにも先に記載された。ヒスタミンH3受容体(H3R)は、ヒスタミン並びにセロトニン及びアセチルコリンを含む他の神経伝達物質の放出を制御する。H3Rは比較的ニューロン特異的であり、そしてヒスタミンなどの一定のモノアミンの放出を阻害する。H3Rの選択的アンタゴニズムは脳のヒスタミンレベルを上昇させ、そして摂食時にかかる活性を阻害する一方、非特異的な末梢の結果を最小化する。受容体のアンタゴニストは脳のヒスタミン及び他のモノアミンの合成及び放出を増加させる。このメカニズムにより、それらは延長された覚醒、改善された認知機能、食物摂取の減少及び前庭反射の正常化を誘導する。したがって、受容体は、アルツハイマー病、注意欠陥多動性障害(ADHD)、認知低下、肥満、めまい、統合失調症、てんかん、睡眠障害、ナルコレプシー及び動揺病、並びに多様な形態の不安を含む気分及び注意調節の新たな治療剤のための重要な標的である。
【0009】
これまでのヒスタミンH3受容体アンタゴニストの大半は、例えばPCT国際特許出願公開第WO96/38142号に記載されたとおり、置換されてもよいイミダゾール環を有することにおいてヒスタミンに似ている。ベータヒスタミンなどの非イミダゾール向神経活性化合物(Arrang, Eur. J. Pharm. 1985, 111:72-84)は、何らかのヒスタミンH3受容体活性を示すが、その力価は低い。EP978512及びEP0982300A2は、ヒスタミンH3受容体アンタゴニストとしての非イミダゾールアルキルアミンを開示する。PCT国際特許出願公開第WO02/12224号(Ortho McNeil Pharmaceuticals)は、ヒスタミンH3受容体リガンドとしての非イミダゾール二環式誘導体を記載する。他の受容体アンタゴニストは、PCT国際特許出願公開第WO02/32893号及び同第WO02/06233号に記載されている。
【0010】
本発明は、先のパラグラフに列挙された状態を治療するために有用な本発明のヒスタミン−3(H3)受容体アンタゴニストを対象とする。本発明の化合物は、(他のヒスタミン受容体に比べて)H3受容体に対して高度に特異的であり、且つ驚くべき薬物排出特性を示す(薬物動態)。特に、本発明の化合物は、他の受容体サブタイプH1R、H2Rから選択的にH3Rを識別する。ヒスタミンH3受容体アゴニスト、逆アゴニスト及びアンタゴニストに対する本分野での着目度の増加から、ヒスタミンH3受容体と相互作用する新規化合物は、本分野で非常に望ましい貢献となるであろう。本発明は、ビアリールアミンの新規なクラスがヒスタミンH3受容体に高度且つ特異的な親和性を有するという発見に基づく、本分野へのかかる貢献を提供する。
【発明の開示】
【0011】
本発明は、以下の式I:
【化3】

{式中、
mは、1、2又は3であり、
nは、1、2又は3であり、
X及びYは、独立して、H、F、Cl、Br、I、(場合によりFにより置換された)C1-C6アルキル、(場合によりFにより置換された)C1-C6アルコキシル、(場合によりF、NO2、COOH、COOR9、CONR10R11により置換された)(C1-C6アルキル)-S(O)pから選ばれ;
ここで、R9は、水素、(場合によりFにより置換された)C1-C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキル−アリール、又はC1-C6アルキル−ヘテロアリールであり;
R10及びR11は、水素、C1-C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキル−(アリール)から選ばれるか、又はR10及びR11は、それらが結合する窒素と一緒になって、N、O、Sを含む3個以下の追加のヘテロ原子を有する4〜8個の原子からなる環を形成し;そして、
pは、0、1又は2であり、
R1及びR2は、独立して、水素;場合により1〜4個のハロゲン又はOHで置換されたC1-C8アルキル;C3-C7シクロアルキル;C6-C14アリール;場合によりC1-C4アルキル−カルボニル基で置換されたヘテロシクロアルキル3〜8員環;場合によりC1-C2アルキルで置換されたC6-C10アリールスルホニル;及びヘテロアリール5〜10員環から成る群から選ばれ;
R3は、場合により1〜4個のハロゲンで置換された、C1-C8アルキル;C3-C7シクロアルキル;C6-C14アリールから成る群から選ばれるか;或いは、
R1及びR2は、NR1R2基の窒素と一緒になって、4〜7員環を形成し、ここで、該環中の炭素の1つが、場合によりO、S、NR6、又はCOで置換されており、且つ該環は場合により、C6-C10アリーレンに縮合しており、そして、場合により環の炭素において1又は2個のC1-C4アルキル基で置換されており;
ここで、R6は、水素、場合により1〜4個のハロゲンで置換されたC1-C8アルキル;場合により、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C2アルコキシ、C6-C10アリール、C1-C4アルキルアミノカルボニル、及びシアノから成る群から選ばれる置換基で置換された5〜10員環のヘテロアリール;場合により、1又は2個のC1-C2アルキルで置換されたC6-C10アリール;又はC1-C4アルキル−カルボニルであるか;或いは、
R1及びR3はNR1R3基の窒素と一緒になって、4〜7員環を形成し、ここで、該環中の炭素のひとつが場合により、O、S、NR6'、又はCOで置換され、そして、該環は場合によりC6-C10アリーレンに縮合し、そして、場合により環の炭素において1又は2個のC1-C4アルキル基で置換され、
ここで、R6'は、水素;場合により1〜4個のハロゲンで置換されたC1-C8アルキル;場合によりハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C2アルコキシ、C6-C10アリール、C1-C4アルキルアミノカルボニル、及びシアノから成る群から選ばれる置換基で置換された、ヘテロアリール5〜10員環;場合により、1又は2個のC1-C2アルキルで置換されたC6-C10アリール;又はC1-C4アルキル−カルボニルであり;
R4は、水素、又は場合により、1〜4個のハロゲンで置換されたC1-C8アルキルであり;
R5は、(CH)t-Wであり、ここで、Wは、場合により、1個以上の置換基R7で置換され、そして場合によりアリール、ヘテロアリール5〜10員環又はC4-C8シクロアルキル環に縮合され、ここで、R7は、水素;F、Cl、Br又はI;(場合によりFで置換された)C1-C6アルキル;(場合によりFで置換された)C1-C6アルコキシ;(場合によりFで置換された)(C1-C6アルキル)−S(O)p;NO2;NH2、NHR1'、NR1'R2'、ここで、R1'及びR2'は独立して上記で定義されたR1及びR2であり;COOH、COOR9'、CONR10'R11'、ここで、R9'、R10'、R11'は独立して上記で定義されたR9、R10及びR11であり、そして、
tは、0、1又は2である。}
により表される化合物、又はその医薬として許容可能な塩を対象とする。
【0012】
シス及びトランスアイソマーが本発明の式Iの化合物の実施態様として可能である場合、シス及びトランスアイソマーは両方とも本発明の範囲内にある。
【0013】
「アルキル」という用語は、炭素原子の直鎖又は分岐鎖をさす。例示的なアルキル基は、それらのすべての位置異性体並びにそれらの直鎖及び分岐鎖形態を含む、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、などを含むC1-C6アルキル基である。「アルキル」という用語は、ビニル、アリル、ブテニル、などの炭素−炭素二重結合を1つ以上有する炭素原子の直鎖又は分岐鎖、並びに、エチニル、プロパルギル、ブチニルなどの炭素−炭素三重結合を1つ以上有する炭素原子の直鎖又は分岐鎖もさす。「アリール」という用語は、環状の芳香族炭化水素をさす。アリール基の例は、フェニル、ナフチル、アンスラセニル、フェナンスレニルなどを含む。「アルコキシ」及び「アリーロキシ」という用語は、「O-アルキル」及び「O-アリール」をそれぞれさす。「シクロアルキル」という用語は、炭素原子の環状基をさし、ここで、炭素原子によって形成される環は、飽和でも又は環中に1つ以上の炭素−炭素二重結合を含んでもよい。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど、並びにシクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタジエニルなどを含む。本明細書中で使用されるとおり、「シクロアルキル」という用語は、アダマンタニル、デカヒドロナフタリニル、ノルボルナニルなどの少なくとも2つの縮合環を含む環状基をさすことも意図され、ここで環状基は、ビシクロ[4.3.0.]ノナ−3,6(1)−ジエニル、ジシクロペンタジエニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタリニル(テトラリニル)、インデニルなどのように、1つ以上の炭素−炭素二重結合を1つ又は両方の環中に有することもできる。「ハロゲン」という用語は、クロロ、フルオロ、ブロモ、及びヨードを表す。「ヘテロアリール」という用語は、1つ以上の炭素原子が窒素、酸素及びイオウから成る群から選ばれるヘテロ原子で置換された、単環式又は二環式芳香族基をさす。ヘテロアリール基が1つ以上のヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子は同じ又は異なってよい。好ましいヘテロアリール基は、酸素、窒素及びイオウから独立して選ばれる、1〜3個のヘテロ原子を含む5及び6員環である。好ましい5及び6員環のヘテロアリール基の例は、ベンゾ[b]チエニル、クロメニル、フリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、オキサジニル、オキサゾリル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キノリジニル、キノリル、キノキサリニル、チアゾリル、チエニル、トリアジニル、トリアゾリル、及びキサンテニルを含む。
【0014】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、シクロアルキル系をさし、ここで、「シクロアルキル」は、上記で定義され、その中の1つ以上の環炭素原子が、窒素、酸素及びイオウから成る群から選ばれるヘテロ原子で置換されている。かかるヘテロシクロアルキル基の例は、アザビシクロヘプタニル、アゼチジニル、ベンズアゼピニル、1,3−ジヒドロイソインドリル、インドリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピロリジニル、及びテトラヒドロ−2H−1,4−チアジニルを含む。
【0015】
環状基は、1つ以上の方法で他の基に結合されることができる。特別な結合配置が特定されない場合、すべての可能な配置が意図される。例えば、「ピリジル」という用語は、2−、3−、又は4−ピリジルを含み、そして「チエニル」という用語は、2−又は3−チエニルを含む。
【0016】
「C0-C4」という用語は、鎖の中に炭素がない実施態様を含む。したがって、例えば、「C3-C7シクロアルキル−C0-C4アルキル」、「C6-C14アリール−C0-C4アルキル」、「5〜10員環ヘテロアリール−C0-C4アルキル」及び「C6-C14アリール−C0-C4アルキレン−O−C0-C4アルキル」の基は、C3-C7シクロアルキル、C6-C14アリール、5〜10員環ヘテロアリール、及びC6-C14アリール−O−C0-C4アルキルをそれぞれ含む。
【0017】
「C1-C4ジアルキルアミノ」という用語は、その中の各アルキル基が独立してC1-C4アルキル基である、ジアルキルアミノ基をさす。
【0018】
本発明はまた、以下の:
例えば、ヒスタミン−3受容体をアンタゴナイズすることによって治療されることのできる障害又は状態を治療するための医薬組成物であって、該組成物が上記の式Iの化合物、そして場合により医薬として許容可能な担体を含む、上記医薬組成物;
ヒスタミン−3受容体をアンタゴナイズすることによって治療されることのできる障害又は状態の治療方法であって、該方法がかかる治療を必要とする哺乳動物に上記の式Iの化合物を投与することを含む、上記方法;及び
例えば、うつ病、気分障害、統合失調症、不安障害、アルツハイマー病、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、精神病性障害、睡眠障害、肥満、めまい、てんかん、動揺病、呼吸器疾患、アレルギー、アレルギー性の気道反応、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、アレルギー性のうっ血、うっ血、低血圧、循環器疾患、胃腸管の病気、運動性低下及び運動過剰並びに胃腸管の酸性の分泌の治療のための医薬組成物であって、上記式Iの化合物、そして場合により医薬として許容可能な担体を含む、上記医薬組成物、も目的とする。
【0019】
本発明は、先のパラグラフに列挙された障害又は状態からなる群から選ばれる障害又は状態の治療方法も目的とし、該方法はかかる治療を必要とする哺乳動物に上記式Iの化合物を投与することを含む。
【0020】
本発明のヒスタミン−3(H3)受容体アンタゴニストは、特に、ADD、ADHD、肥満、不安障害、及び呼吸器疾患の治療に有用である。本発明によって治療されることのできる呼吸器疾患は、成人呼吸窮迫症候群、急性呼吸窮迫症候群、気管支炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、喘息、気腫、鼻炎及び慢性副鼻腔炎を含む。
【0021】
本発明の医薬組成物及び方法は、先のパラグラフに記載された障害又は状態の再発を予防するためにも使用されることができる。かかる再発の予防は、かかる予防を必要とする哺乳動物に上記式Iの化合物を投与することによって達成される。
【0022】
開示された化合物は、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、及びアレルギー性うっ血の治療のために、別々のものとして、又は一般式IのヒスタミンH3アンタゴニスト化合物の有効用量及びセチリジン(Zyrtec(商標))などのヒスタミンH1アンタゴニストの有効用量を採用する単一の送達系中で組み合わされたそれらの投与を含む、併用療法の一部分として使用されることもできる。
【0023】
開示された化合物は、別々のものとして、又は一般式IのヒスタミンH3アンタゴニスト化合物の有効用量及び神経伝達物質再取り込みブロッカーの有効用量を採用する単一の送達系中で組み合わされたそれらの投与を含む、併用療法の一部分として使用されることもできる。神経伝達物質再取り込みブロッカーの例は、うつ病及び気分障害の治療のための、セルトラリン(Zoloft(商標))、フルオキセチン(Prozac(商標))、及びパロキセチン(Paxil(商標))などのセロトニン選択的再取り込み阻害剤(SSRI)又は非選択的セロトニン、ドパミン又はノルエピネフリン再取り込み阻害剤を含む。
【0024】
本発明の化合物は、光学中心を有することができ、したがって、異なる光学異性体構成をとることができる。上記の式Iは、構造式Iに示された化合物のすべてのエナンチオマー、ジアステレオマー及び他の立体異性体、並びにそのラセミ体及び他の混合物を含む。個々の異性体は、最終産物又はその中間体の製造における光学分割、光学選択的反応、又はクロマトグラフィーによる分離などの既知の方法によって得ることができる。
【0025】
本発明は、放射性同位体標識された化合物も含み、これらは、1つ以上の原子が天然に通常見出される原子量又は質量数とは異なる原子量又は質量数を有する原子によって置換されている以外は、式Iに示されたものと同一である。本発明の化合物に取り込まれることのできる放射性同位体は、それぞれ2H、3H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Clなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、イオウ、フッ素及び塩素の放射性同位体を含む。上記の放射性同位体を含む、本発明の化合物、そのプロドラッグ、及び該化合物又は該プロドラッグの医薬として許容可能な塩は、本発明の範囲内にある。3H及び14Cなどの放射性同位体が取り込まれた、一定の放射性同位体標識された本発明の化合物は、薬物及び/または基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム標識、すなわち、3H、及びカーボン−14、すなわち、14C放射性同位体は、調製及び検出性の容易さのゆえに特別に好ましい。さらに、重水素、すなわち、2Hなどのより重い放射性同位体は、インビボでの半減期の増加又は用量要求性の低下などのより大きな代謝安定性による一定の治療的利益を与え、したがって、いくつかの環境において好ましい。放射性同位体標識された本発明の式Iの化合物及びそのプロドラッグは、一般に、放射性同位体標識されない試薬を容易に利用可能な放射性同位体標識された試薬に交換することによって、以下の開示されたスキーム及び/又は実施例及び調製例に開示された方法を実施することにより製造されることができる。
【0026】
本明細書中で使用される「ヒスタミン−3(H3)受容体をアンタゴナイズすること」は、ヒスタミン−3受容体アンタゴニストとして作用することをさす。
【0027】
本明細書中で使用される「単位剤形」は、式Iの化合物の単位用量を含有するいかなる剤形もさす。単位剤形は、例えば、錠剤又はカプセルの形態であってよい。単位剤形は、溶液または懸濁液などの液体形態であってもよい。
【0028】
本発明の組成物は、1つ以上の医薬として許容可能な担体を用いて慣用方法によって製剤されてもよい。したがって、本発明の活性化合物は、経口、頬側、鼻腔内、腸管外(例えば、静脈内、筋肉内、又は皮下)又は直腸投与のために製剤されてもよく、或いは吸入又はインサフレーションによる投与に好適な形態であってもよい。
【0029】
経口投与のためには、医薬組成物は、例えば、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微晶質セルロース、又はリン酸カルシウム);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク又はシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン、又はデンプングリコール酸ナトリウム);或いは湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの医薬として許容可能な賦形剤とともに慣用手段によって調製された錠剤又はカプセルの形態をとってもよい。錠剤は本分野で周知の方法で被覆されることができる。経口投与のための液体製剤は、例えば、溶液、シロップ又は懸濁液の形態をとることができ、或いは、それらは水または他の好適なビヒクルで使用前に構成されるための乾燥製品として提示されることもできる。かかる液体製剤は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース又は水素化食用脂肪);乳化剤(例えば、レシチン又はアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンドオイル、油性エステル又はエチルアルコール);及び保存剤(例えば、メチル若しくはプロピルp−ヒドロキシ安息香酸又はソルビン酸)などの医薬として許容可能な添加剤とともに慣用手段によって調製されることができる。
【0030】
頬側投与のためには、組成物は慣用方法で製剤された錠剤又はロゼンジの形態をとることもできる。
【0031】
本発明の活性化合物は、慣用のカテーテル技術又は輸注を含む注射によって腸管外投与されるために製剤されてもよい。注射用の製剤は、添加された保存剤とともにアンプル又はマルチドースコンテナなどの単位剤形で提示されてもよい。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液又はエマルジョンなどの形態をとることもでき、懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤などの製剤化物質を含んでよい。或いは、活性成分はパイロジェンフリーの滅菌水などの好適なビヒクルで使用前に再構成されるための粉末形態であってもよい。
【0032】
本発明の活性化合物はまた、ココアバター又は他のグリセリドなどの慣用の坐剤基剤を含有するなどの、坐剤又は滞留浣腸のような直腸用組成物として製剤されてもよい。
【0033】
鼻腔内投与又は吸入による投与のためには、本発明の活性化合物は、患者によって押し込まれるか又はポンピングされるポンプスプレー容器からの溶液または懸濁液の形態、或いは、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の好適なガスなどの好適な噴射剤の使用によって、加圧容器又はネブライザーからのエアロゾルスプレーとして提供され、便利に送達される。加圧エアロゾルの場合、用量単位は計量された量を送達するためのバルブを提供することによって決定されることができる。加圧容器又はネブライザーは活性化合物の溶液または懸濁液を含むことができる。吸入器又はインサフレーターにおいて使用されるための(例えばゼラチンで作られた)カプセル及びカートリッジは、本発明の化合物及びラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基剤の粉末混合物を含んで製剤されることができる。
【0034】
(うつ病などの)上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外又は頬側投与ための本発明の活性化合物の提案された用量は、例えば、1日1〜4回投与されることのできる単位用量当たり、活性成分0.1〜200mgである。
【0035】
平均的なヒトにおける(注意欠陥多動性障害などの)上記の状態の治療のためのエアロゾル製剤は、好ましくは、エアロゾルの計量された各用量又は「ひと吹き」が20μg〜1000μgの本発明の化合物を含む。エアロゾルによる日用量全体は、100μg〜10mgの範囲内であろう。投与は、1日数回、例えば、2、3、4、又は8回で、例えば、各回に1、2又は3用量を与えることができる。
【0036】
上記の状態のいずれかを有する対象の治療のための、本発明の活性化合物のヒスタミンH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジン、との使用については、これらの化合物は単独又は医薬として許容可能な担体と併用して、先に示した経路のいずれかによって投与されることができ、そしてかかる投与は単一及び複数用量の両方で実施可能であることは注目される。より特別には、活性のある組み合わせは広く多様な異なる剤形で投与されることができ、すなわち、それらは錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ハードキャンディ、粉末、スプレー、水性懸濁液、注射用溶液、エリキシル、シロップ、などの形態で、多様な医薬として許容可能な不活性担体と組み合わせられることができる。かかる担体は、固体希釈剤又は充填剤、滅菌水性媒体及び多様な無毒性有機溶媒などを含む。さらに、かかる経口医薬製剤は、その目的のために一般的に採用される様々な剤によって適切に甘味を与えられ、及び/または風味を与えられることができる。一般に、式Iの化合物は、組成物全体の約0.5重量%〜約95重量%の範囲の濃度レベル、すなわち、所望の単位用量を提供するのに十分な量でかかる剤形中に存在し、ヒスタミンH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジンは、組成物全体の約0.5重量%〜約95重量%の範囲の濃度レベル、すなわち、所望の単位用量を提供するのに十分な量でかかる剤形中に存在する。
【0037】
上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外、直腸、又は頬側投与のための併用製剤(本発明の活性化合物及びヒスタミンH1アンタゴニストを含む製剤)中の本発明の化合物の提案された日用量は例えば、1日1〜4回投与されることのできる単位用量当たり、約0.01mg〜約2000mg、好ましくは約0.1mg〜約200mgの式Iの活性成分である。
【0038】
上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外、直腸又は頬側投与のための併用製剤中のH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジンの提案された日用量は例えば、1日1〜4回投与されることのできる単位用量当たり、約0.1mg〜約2000mg、好ましくは約1mg〜約200mgのヒスタミンH1アンタゴニストである。
【0039】
上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外、又は頬側投与のための併用製剤中のセチリジン対本発明の活性化合物の好ましい用量比は、約0.00005〜約20,000、好ましくは、約0.25〜約2000である。
【0040】
平均的なヒト成人における上記の状態の治療のためのエアロゾル併用製剤は、好ましくは、エアロゾルの計量された各用量又は「ひと吹き」が約0.01μg〜約100mgの本発明の活性化合物、好ましくは約1μg〜約10mgの該化合物を含む。投与は、2、3、4又は8回などの1日数回で、各回に例えば1、2又は3用量を与えるものであることができる。
【0041】
平均的なヒト成人における上記の状態の治療のためのエアロゾル併用製剤は、好ましくは、エアロゾルの計量された各用量又は「ひと吹き」が約0.01mg〜約2000mgのヒスタミンH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジン、好ましくは約1mg〜約200mgのセチリジンを含む。投与は、2、3、4又は8回などの1日数回で、各回に例えば1、2又は3用量を与えるものであることができる。
【0042】
先に示したとおり、式Iの化合物と組み合わせたヒスタミンH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジンは、容易に抗うつ剤としての治療的用途に適合される。一般に、ヒスタミンH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジン及び式Iの化合物を含有するこれらの抗うつ剤組成物は、通常、体重1kg1日あたり約0.01mg〜約100mgの範囲の用量のヒスタミンH1アンタゴニスト、好ましくはセチリジン、好ましくは体重1kg1日あたり約0.1mg〜約10mgのセチリジン;と、体重1kg1日あたり約0.001mg〜約100mg、好ましくは体重1kg1日あたり約0.01mg〜約10mgの式Iの化合物の用量範囲で投与されるが、治療される対象の状態及び選択された特別な投与経路に依存して変更も必然的に発生するであろう。
【0043】
上記の状態のいずれかを有する対象の治療のための、神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリンと本発明の活性化合物との使用に関しては、これらの化合物は単独又は医薬として許容可能な担体と併用して、先に示した経路のいずれかによって投与されることができ、そしてかかる投与は単一及び複数用量の両方で実施可能であることは注目される。より特別には、活性のある組み合わせは広く多様な異なる剤形で投与されることができ、すなわち、それらは錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ハードキャンディ、粉末、スプレー、水性懸濁液、注射用溶液、エリキシル、シロップ、などの形態で、多様な医薬として許容可能な不活性担体と組み合わせられることができる。かかる担体は、固体希釈剤又は充填剤、滅菌水性媒体及び多様な無毒性有機溶媒などを含む。さらに、かかる経口医薬製剤は、その目的のために一般的に採用される様々な剤によって適切に甘味を与えられ、及び/または風味を与えられることができる。一般に、式Iの化合物は、組成物全体の約0.5重量%〜約95重量%の範囲の濃度レベル、すなわち、所望の単位用量を提供するのに十分な量でかかる剤形中に存在し、神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリンは、組成物全体の約0.5重量%〜約95重量%の範囲の濃度レベル、すなわち、所望の単位用量を提供するのに十分な量でかかる剤形中に存在する。
【0044】
上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外、直腸又は頬側投与のための併用製剤(本発明の活性化合物及びSSRI再取り込みブロッカーを含む製剤)中の本発明の活性化合物の提案された日用量は例えば、1日1〜4回投与されることのできる単位用量当たり、約0.01mg〜約2000mg、好ましくは約0.1mg〜約200mgの式Iの活性成分である。
【0045】
上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外、又は頬側投与のための併用製剤中の神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリンの提案された日用量は例えば、1日1〜4回投与されることのできる単位用量当たり、約0.1mg〜約2000mg、好ましくは約1mg〜約200mgの神経伝達物質再取り込みブロッカーである。
【0046】
上記の状態の治療のための平均的なヒト成人への経口、腸管外、又は頬側投与のための併用製剤中のセルトラリン対本発明の活性化合物の好ましい用量比は、約0.00005〜約20,000、好ましくは、約0.25〜約2000である。
【0047】
平均的なヒト成人における上記の状態の治療のためのエアロゾル併用製剤は、好ましくは、エアロゾルの計量された各用量又は「ひと吹き」が約0.01μg〜約100mgの本発明の活性化合物、好ましくは約1μg〜約10mgの該化合物を含む。投与は、2、3、4又は8回などの1日数回で、各回に例えば1、2又は3用量を与えるものであることができる。
【0048】
平均的なヒト成人における上記の状態の治療のためのエアロゾル併用製剤は、好ましくは、エアロゾルの計量された各用量又は「ひと吹き」が約0.01mg〜約2000mgの神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリン、好ましくは約1mg〜約200mgのセルトラリンを含むように調製される。投与は、2、3、4又は8回などの1日数回で、各回に例えば1、2又は3用量を与えるものであることができる。
【0049】
先に示したとおり、式Iの化合物と組み合わせた神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリンは、容易に抗うつ剤としての治療的用途に適合される。一般に、神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリン及び式Iの化合物を含有するこれらの抗うつ剤組成物は、通常、体重1kg1日あたり約0.01mg〜約100mgの範囲の用量の神経伝達物質再取り込みブロッカー、好ましくはセルトラリン、好ましくは体重1kg1日あたり約0.1mg〜約10mgのセルトラリン;と、体重1kg1日あたり約0.001mg〜約100mg、好ましくは体重1kg1日あたり約0.01mg〜約10mgの式Iの化合物の用量範囲で投与されるが、治療される対象の状態及び選択された特別な投与経路に依存して変更も必然的に発生するであろう。
【0050】
不安障害は、例えば、全般性不安障害、パニック障害、PTSD及び社会不安障害を含む。気分適応障害は、例えば、抑うつ気分、不安及び抑うつ気分の混合状態、行動障害、並びに行動障害及び抑うつ気分の混合状態を含む。注意適応障害は、例えば、ADHDに加えて、注意欠陥障害、又は全身的な健康状態による他の認知障害を含む。精神病性障害は、例えば、分裂感情障害及び統合失調症を含み;睡眠障害は、例えば、ナルコレプシー及び遺尿症を含む。
【0051】
本発明の化合物、組成物及び方法によって治療されることのできる障害又は状態の例は以下のようなものもある:例えば、癌患者におけるうつ、パーキンソン病患者におけるうつ、心筋梗塞後うつ、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)を有する患者におけるうつ、亜症候群性症候性うつ、不妊女性におけるうつ、小児うつ病、大うつ病、単一エピソードうつ病、再発したうつ病、児童虐待によるうつ病、産後うつ病、DSM-IV大うつ病、治療不応性大うつ病、重篤なうつ病、精神病性うつ病、脳卒中後のうつ病、神経因性疼痛、混合エピソードを伴う躁うつ病及びうつ病エピソードを伴う躁うつ病を含む躁うつ病、季節性情動障害、二極性うつ病BP I、二極性うつ病BP II、又は情緒異常を伴う大うつ病を含むうつ病;情緒異常;例えば、広場恐怖、社会恐怖又は単純恐怖を含む恐怖;例えば、神経性無食欲症、又は神経性過食症を含む摂食障害;アルコール、コカイン、アンフェタミン及び他の精神刺激剤、モルヒネ、ヘロイン及び他のオピオイドアゴニスト、フェノバルビタール及び他のバルビツール酸、ニコチン、ジアゼパム、ベンゾジアゼピン及び他の精神賦活性物質に対する中毒を含む中毒;パーキンソン病における痴呆、神経遮断薬により誘発されたパーキンソニズム又は遅発性ジスキネジアを含むパーキンソン病;血管障害に関連した頭痛などを含む頭痛;禁断症候群;加齢による学習及び精神障害;感情鈍麻;二極性障害;慢性疲労症候群;慢性又は急性のストレス;行動障害;循環気質;身体化障害、転換性障害、疼痛障害、心気症、身体異形性障害、未分化型障害、及び特定不能の身体表現を含む身体表現性障害;失調症;吸息障害;中毒障害;マニア;反抗挑戦性障害;末梢神経障害;外傷後ストレス症候群;黄体期後期違和障害;特定の発達障害;SSRI「プープアウト」症候群、又は満足のいく応答の最初の期間後に患者がSSRI療法に対する満足のいく応答を維持することのできないこと;及びトゥーレット病を含むチック症候群。
【0052】
例として、治療又は予防を必要とする哺乳動物はヒトであることができる。他の例としては、治療又は予防を必要とする哺乳動物はヒト以外であることができる。
【0053】
本来塩基性である式Iの化合物は、様々な無機及び有機酸と広く多様な異なる塩を形成することができる。酸付加塩は、該塩基性化合物を、実質的に等価な量の選ばれたミネラル又は有機酸とともに、水性溶媒またはメタノール、エタノールなどの好適な有機溶媒中で処理することによって容易に調製される。溶媒を注意深く蒸発させた後、所望の固体塩が得られる。
【0054】
本発明の医薬組成物の製剤化において使用される、本来塩基性である活性化合物の医薬として許容可能な酸塩を調製するために使用される酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち、薬理学的に許容可能なアニオンを含む塩、を形成するものである。該塩の非制限的な例は、酢酸塩、安息香酸塩、ベータヒドロキシブチル酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ブロミド、ブチン−1,4−ジオエート、カプロン酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキシン−1,6−ジオエート、ヒドロキシ安息香酸塩、ヨウ化物、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸1水素塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、シュウ酸塩、フェニルブチル酸塩、フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、プロパンスルホン酸塩、プオピオラート、プロピオン酸塩、ピロリン酸塩、ピロ硫酸塩、セバシン酸塩、スベラート、コハク酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、キシレンスルホン酸塩、酸性リン酸塩、酸性クエン酸塩、重酒石酸塩、コハク酸塩、グルコン酸塩、サッカラート、硝酸塩、メタンスルホン酸塩、及びパモ酸塩、(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))を含む。
【0055】
本発明の好ましい実施態様は、式Iの化合物を含み、ここで、
(A)R1はメチル、R2はメチルかつR3はメチルである;又は
(B)R1及びR2はそれらが結合する窒素と一緒になって、5員環のピロリジン環を形成し、かつR3はメチルである;又は
(C)R1及びR3はそれらが結合する窒素と一緒になって、5員環のピロリジン環を形成し、かつR2はメチルである;又は
(D)R1及びR2はそれらが結合する窒素と一緒になって、6員環のピペリジン環を形成し、かつR3はメチルである;又は
(E)R1及びR3はそれらが結合する窒素と一緒になって、6員環のピペリジン環を形成し、かつR2はメチルである。
【0056】
本発明の最も好ましい実施態様は、R1及びR2がそれらが結合する窒素原子と一緒になって5員環のピロリジン環を形成し、そしてR3はメチルである、式Iの化合物を含む。
【0057】
本発明の好ましい実施態様は、上記の実施態様(A)〜(E)のいかなる組み合わせも含む。
【0058】
本発明による式Iの好ましい化合物は、以下の:
(R)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン
(R)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(S)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン
(±)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン
(R)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−ジメチル−[1−(4’−ピリジン−4−イル−ビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン
(R)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(S)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
【0059】
(R)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(R)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−1−[1−(4’−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3”−カルボニトリル、
(±)−3,5−ジメチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4ーイル]−イソキサゾール、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−カルボン酸ジメチルアミド、
(±)−1−{1−[4’−(2−フェニルシクロプロピル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン
(±)−3−クロロ−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン
(±)−1−[1−(3”−メチルスルファニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−{1−[4’−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン、
【0060】
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−カルボン酸アミド、
(±)−3−フルオロ−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(±)−1−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−インドール、
(±)−1−[1−(4’−ベンゾ[b]チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−スルホン酸tert−ブチルアミド
(S)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−1−[1−(4’−フラン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(4’−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
【0061】
(±)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−イソキノリン、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−カルボン酸ジイソプロピルアミド、
(±)−[4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル]−メタノール、
(±)−[4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3”−イル]−メタノール、
(±)−[4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−イル]−メタノール、
(±)−1−[4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル]−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−1H−ピラゾール、
(±)−N−[4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル]−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−アセトアミド、
(±)−4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−カルボニトリル、
(±)−1−[1−(4−メタンスルホニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(3,5−ジクロロ−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ピロリジン、
【0062】
(±)−1−[1−(3”,4”−ジクロロ−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(4’−チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−{1−[4’−(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(±)−{1−[4’−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(±)−ジメチル−{1−[4’−(1−メチル−1H−インドール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−アミン、
(±)−[1−(4’−ベンゾ[b]チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−スルホン酸tert-ブチルアミド、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−カルボニトリル、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−3−メトキシ−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−カルボン酸ジイソプロピルアミド、
(±)−{1−[4’−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
【0063】
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−カルボン酸ジイソプロピルアミド、
(±)−ジメチル−[1−(4’−チオフェン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−ジメチル−[1−(4’−チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−[1−(4’−ベンゾフラン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[4−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル]−メタノール、
(±)−[1−(4’−フラン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[1−(4’−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−メタノール、
(±)−[4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−イル]−メタノール、
(±)−ジメチル−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
【0064】
(±)−[1−(4’−フラン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−N−[4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−アセトアミド、
(±)−ジメチル−[1−(2−メチルスルファニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)エチル]−アミン、
(±)−4−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−カルボニトリル、
(±)−[1−(4−メタンスルホニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[1−(4−エタンスルホニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[1−(4’−イソキノリン−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−ジメチル−[1−(3−ピラゾール−1−イル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−アミン、
(±)−ジメチル−[1−(3−メチルスルファニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−アミン、
(±)−{1−[4’−(3−クロロピリジン−4−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
【0065】
(±)−ジメチル−[1−(4’−ピリミジン−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−{1−[4’−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(R)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(R)−1−メチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(R)−1−エチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−1−[2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−ピペリジン及び
(R)−2,4−ジメトキシ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
1−メタンスルホニル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
【0066】
5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシピリミジン、
5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシ−ピリミジン、
5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシピリミジン、
5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
2−クロロ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
【0067】
2−メトキシ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミン、
5−[2−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(4−クロロベンジル)−[2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミン、及び
[2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−(1−メチル−2−モルホリン−4−イルエチル)−アミン、
を含む。
【0068】
本発明による化合物の最も好ましい例は、以下の:
1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−ピラゾール、
2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピラジン、
1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−[1,2,4]−トリアゾール、
4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−4H−[1,2,4]−トリアゾール、
2,4−ジメチル−1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−イミダゾール、
2−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−フルオロ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−フルオロ−4−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3−メチル−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3,5−ジメチル−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
【0069】
2,6−ジメチル−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
2−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
5−{4’−[1−(2−メチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−{4’−[1−(2,5−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−{4’−[1−(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−{4’−[1−(3,3−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−[4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
4−[1−(4’−ピリミジン−5−イル−ビフェニル−4−イル)−エチル]−モルホリン、
5−[4’−(1−メチル−ピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
4−メチル−3−(4’−ピリミジン−5−イル−ビフェニル−4−イル)−モルホリン、
【0070】
5−[4’−(1,4−ジメチル−ピペラジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1,5−ジメチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
3−(4’−ピリミジン−5−イル−ビフェニル−4−イル)−オクタヒドロ−インドリジン、
5−[4’−(1−イロプロピル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−ベンジル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2’−フルオロ−4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2’,6’−ジフルオロ−4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2−メチル−4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−メチル−1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−メチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
【0071】
2,6−ジメチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
1,2,6−トリメチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
2−メチル−6−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
3,6−ジメチル−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
1,2−ジメチル−6−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−ピロリジン
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2メチル−ピロリジン
2−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール
2−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]オクタヒドロ−イソインドール
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−1−アザ−スピロ[4.5]デカン、
【0072】
8−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、
2−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−モルホリン、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−チオモルホリン、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−チオモルホリン−1−オキシド、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−チオモルホリン−1,1−ジオキシド、
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アゼピン、
ジシクロプロピル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミン、
メチル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−フェニル−アミン、
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール、
【0073】
3−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2,3−ジヒドロ−ベンゾチアゾール、
シクロヘキシル−メチル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミン、
メチル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−(テトラヒドロピラン−4−イル)−アミン、
4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−プロピル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
2−メチル−5−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール、
2−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−オクタヒドロ−イソインドール、
(1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
ジメチル−[フェニル−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−メチル]−アミン、
tert−ブチル−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
tert−ブチル−メチル−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
【0074】
4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−4H−[1.2.4]トリアゾール、および
1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−イミダゾール、
5−[4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−メチル−5−[4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−{4’−[1−(2,6−ジメチルピペリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−[2’−メチル−4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−[4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
3−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
【0075】
2,6−ジメチル−3−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
2−フルオロ−5−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
4−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
1−メチル−2−(2’−メチル−4’−ピロール−1−イルビフェニル−4−イル)−ピペリジン、
1−メチル−2−[4’−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
4−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−1H−ピリド[1,2−c]ピリミジン、
4−[4’−(1−メチルピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−イソキノリン、
5−{4’−[1−(2,6−ジメチルピペリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−2,4−ジメチルピリミジン、
2−メチル−5−[3’−メチル−4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、および
[1−(2’,6’−ジメチル−4’−チアゾール−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン
を含む。
【0076】
発明の詳細な説明
本発明による式(I)の化合物は、スキーム1に示す一般的手順によって調製されることができる。
【0077】
【化4】

【0078】
スキーム1においては、式(I)の化合物は以下のように調製される。
【0079】
一般式(II)のケトン(先に定義したとおり、R3はHでない。)は、以下の式IX:
【化5】

{式中、GL基は、脱離基として定義される}
により表される化合物と反応させられて、一般式IIIのアルデヒド又はケトンを提供することができる。この手順に対する1つの変更は、Suzuki反応であり、これは、Stanforth, S.P., "Catalytic Cross-coupling Reactions in Biaryl Synthesis" Tetrahedron, 1998, 54:263-303; Watanabe, T. et al., "Synthesis of Sterically Hindered Biaryls via the Palladium-catalyzed Cross-coupling Reaction of Arylboronic Acids or Their Esters with Haloarenes." Synlett, 1992, 3:207-210; Ali, N.M. et al., "Palladium-catalyzed Cross-coupling Reaction of Arylboronic Acids with pai-Deficient Heteroaryl Chlorides." Tetrahedron, 48(37):8117-8126; Saito, S. et al “Synthesis of Biaryls via a Nickel(0)-catalyzed Cross-coupling Reaction of Chloroarenes with Arylboronic Acids.” Journal of Organic Chemistry, 1997, 62(23):8024-8030; Indolese, A.F. "Suzuki-type Coupling of Chloroarenes with Arylboronic Acids Catalyzed by Nickel Complexes." Tetrahedron Letters, 1997, 38(20):3513-3516; Zhang, H. et al., "Base and Cation Effects on the Suzuki Cross-coupling of Bulky Arylboronic Acid with Halopiridines. Synthesis of Pyridylphenols." Journal of Organic Chemistry, 1988, 63(20):6886-6890; Wustrow, D.J. and Wise, L.D. "Coupling of Arylboronic Acid with a Partially Reduced Pyridine Derivative." Synthesis, 1991, 11:993-995; 及び多くの他のものを含む多くの科学文献に記載されている。かかる条件を用いた、金属触媒および塩基の存在下での4−ブロモフェニルケトンと4−ブロモフェニルボロン酸との反応は、式IIIのビフェニリルケトンを生成する。この方法で使用される式IIのケトンは、商業的供給源から得られるか又は当業者に知られた方法によって容易に調製されることができる。この方法において使用されるボロン酸も商業的に入手されることができるか又は化学文献に記載のとおりに調製されることができる。該反応において使用される塩基は、限定されないが、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどから選ばれることができ、好ましくは炭酸ナトリウムである。触媒も文献に記載された多くのパラジウム触媒から選ばれることができ、Pd2(dba)3とトリフェニルホスフィン又はトリ−tert−ブチルホスフィン、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などを含むがこれらに限定されない、そのうちのいくつかは商業的に入手可能である。この反応ステップにおいて使用される溶媒の選択肢は、水性メタノール又は水性エタノール、又は1,4−ジオキサンなどのエーテル、THFおよびジメトキシエタン(DME)を含む。反応は、少なくとも約0〜100℃の範囲および優先的に大気圧下でおこなわれるが、室温で行う場合に最も有効である。
【0080】
そして、一般式IIIの中間体が、一般式HNR1R2(X)、ここで、R1およびR2は明細書中で定義されたとおりである、の1級又は2級アミンと反応させられることができる。これは、例えば、当業者に周知の還元的アミノ化と呼ばれる方法を用いて達成可能である。この方法は、単一の、協奏的な過程(例えば、A.F. Abdel-Magid, C.A. Maryanoff and K.G. Carson in Tetrahedron Letters, 1990, 39:5595-5598を参照のこと)において行われてもよい。かかる転換において、式IIIのカルボニル化合物および式Xの適切なアミンが反応不活性な溶媒中で併合され、そしてシアノ水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの試薬で処理される。好適な溶媒は、中でも、テトラヒドロフラン(THF)および1,2−ジクロロエタン(DCE)を含み、そして、反応は、有機酸(例えば、酢酸)を添加するか又はしないで行われることができる。
【0081】
或いは、式IIIの化合物の式IVの化合物への転換は、XIなどのイミン中間体の最初の生成、続くC=N二重結合を還元してIVを生成すること、を含む2つ以上の個別のステップを用いて完了されることができる。
【0082】
【化6】

【0083】
例えば、式IIIの中間体および式HNR1R2のアミンXは、ベンゼン、トルエン、メタノール又はエタノールのような反応中性な溶媒中で脱水試薬の存在下で併合され、そして、反応が完了したと判定されるまで処方された量の時間、攪拌されることができる。かかる脱水試薬は、例えば、p−トルエンスルホン酸、塩化チタニウム(IV)、チタニウム(IV)イソプロポキシド、又は分子ふるいを含む。反応は、約0℃〜およそ採用された溶媒の沸点の範囲内、かつ約1〜約3大気圧の圧力で行われることができる。このようにして得られた中間体イミンXIは、次に、多様な試薬と、そして、カーボン上のパラジウム(Pd/C)又はカーボン上のプラチナ(Pt/C)などの触媒の存在下での水素ガスの使用、並びに水素化ホウ素ナトリウム、(トリアセトキシ)水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどによる、当業者によく知られた多様な条件下で還元されることができる。還元剤としての水素の使用は、しばしば、メタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサンおよび類似の溶媒などの反応不活性な溶媒中で、約1大気圧〜約5大気圧の水素、そして、典型的には約室温〜採用された溶媒の沸点未満の温度で行われる。水素化物試薬を用いる場合、溶媒は、限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1,4−ジオキサン、THFなどから選択されることができる。反応は、一般的に、大気圧および約−40℃〜およそ採用された溶媒の沸点の範囲、典型的には0〜40℃、そして最も好ましくは室温で実施可能である。
【0084】
最後に、式Iの化合物は、式IVの中間体化合物を一般式R5-GL2(XII)、ここで、R5は本出願の明細書部分において定義されたとおりであり、かつGL2は脱離基である、の化合物と反応させることによって調製されることができる。例えば、GL2が‐B(OH)2である場合、一般式Iの化合物を調製するために、式IV及び式XIIの化合物は、(一般式IIの化合物の一般式IIIの化合物への転換についての)上記のSuzukiカップリング条件下で反応させられることができる。或いは、式IVの中間体は、式V、ここで、L基は次に一般式R5-GL3(XIII)の化合物と反応させられることのできる好適な脱離基である、の中間体に転換されることができる。この合成経路は、中間体XIIの利用性が中間体XIIIほどよくない、多様なアナログを調製する場合、例えば、R5臭化物およびヨウ化物がR5ボロン酸よりもよりアクセス可能である、Suzukiカップリング反応を用いる化合物の合成において、好ましいものであることができる。
【0085】
本発明による式(I)、ここで、NR2R3は4〜8原子の複素環系である、の化合物は、スキーム2に示す一般的手順によって調製されることができる。
【化7】

【0086】
したがって、既知であるか又は科学文献に記載の方法及び手順を用いて容易に調製される式VIの中間体化合物は、一般式VIIの臭化物中間体を生成するためのIIからIIIへの転換について先に記載したとおりに、Suzukiカップリング条件下で反応させられる。そのようにして得られたかかる中間体は、その後、上記のSuzuki条件を用いて一般式Iの所望の化合物に直接転換されることができる。或いは、一般式VIIの中間体は、化合物IVのVへの転換について上記したやり方で最初に式VIIIの中間体に転換され、次に一般式R5GL3の化合物と反応させられて一般式Iの所望の生成物を得ることができる。
【0087】
以下の実施例においては、以下の用語は以下の一般的な意味を有するとされる:
【0088】
【表1】

【0089】
溶媒は購入され、そして精製せずに使用された。収率は、薄層クロマトグラフィー及びNMRで均一であると判断された物質について計算した。薄層クロマトグラフィーは、Merck Kieselgel 60 F 254プレートで示した溶媒を用いて溶出し、254nmのUVランプによって可視化し、そしてKMnO4水溶液又は12−モリブドリン酸のエタノール溶液のいずれかで染色した。示されたサイズを用いて充填済みBiotage(登録商標)又はISCO(登録商標)カラムのいずれかを用いてフラッシュカラムクロマトグラフィーを実施した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、400MHz又は500MHzをそれぞれ用いてUnity 400又は500で1Hについて取得し、13Cについては100MHz又は125MHzをそれぞれ用いた。プロトン1H NMRスペクトルについての化学シフトを、7.24ppmにおけるCDCl3の一重項に比較して、100万分の1で報告する。13CNMRスペクトルについての化学シフトを、77.0ppmにおけるCDCl3の三重項の中心線から低磁場側で100万分の1で報告する。APCI Gilson 215、マイクロマスZMD(50%アセトニトリル/50%水)分光光度計を用いてマススペクトル分析を実施した。
【0090】
マイクロ波条件下での反応を、セプタを取付けた2〜5mLの丸底バイアル中で行った。反応物を入れたバイアルを、Personal Chemistry Inc., 25 Birch St. Bldg C, Suite 304,Milford, MA 01757からのEMRYS(商標)Creator マイクロ波装置(最大電力300ワット)の反応チャンバー中に入れ、そして適当な温度まで指示された時間温めた。以下の方法にしたがって、HPLCを実施した:
【0091】
方法A:調製条件(Waters 600 & Waters 2767 Sample Manager);
カラム:Waters Symmetry C18, 5μm、30×150mmスチールカラム、部品番号WAT248000、シリアル番号M12921A01;溶媒A−0.1%トリフルオロ酢酸/水;溶媒B−アセトニトリル;注入容量:850μL;時間0.0、100%溶媒A、0%溶媒B 、フロー20;時間2.0、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20;時間12.0、0%溶媒A、100%溶媒B、フロー20;時間15.0、0%溶媒A、100%溶媒B、フロー20;時間15.1、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20;時間20.0、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20。
マススペクトル(マイクロマスZO)条件;キャピラリー(kV):3.0;コーン(V):20;抽出器(V):3.0;RFレンズ(V):0.5;源温度(source temp.)(℃):120;脱溶媒和温度(℃):360;脱溶媒和ガスの流速(L/時間):450;コーンガスの流速(L/時間):150;LM分解:15;HM分解:15;イオンエネルギー:0.2;倍増管:550。
スプリッター;LCパッキングによる精度、1/10,000;Upchurch ニードルバルブ設定:14;メイクアップポンプ(Waters 515)流速(ml/分):1。PDA(Waters996)設定;開始/終了波長(nm):200/600;分解能:1.2;サンプリングレート:1;チャネル:TIC、254nm及び220nm。
【0092】
方法B:調製条件(Waters 600 & Waters 2767 Sample Manager);カラム:Waters Xterra PrepMS C18カラム、5μm、30×150mmスチールカラム、部品番号186001120、シリアル番号T22881T09;溶媒A−0.1%トリフルオロ酢酸/水;溶媒B−アセトニトリル;注入容量:1050μL;時間0.0、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20;時間2.0、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20;時間12.0、0%溶媒A、100%溶媒B、フロー20;時間14.0、0%溶媒A、100%溶媒B、フロー20;時間14.1、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20;時間19.1、100%溶媒A、0%溶媒B、フロー20。
マススペクトル(マイクロマスZO)条件;キャピラリー(kV):3.0;コーン(V):20;抽出器(V):3.0;RFレンズ(V):0.5;源温度(℃):120;脱溶媒和温度(℃):360;脱溶媒和ガスの流速(L/時間):450;コーンガスの流速(L/時間):150;LM分解:15;HM分解:15;イオンエネルギー:0.2;倍増管:550。
スプリッター;LCパッキングによる精度、1/10,000;Upchurch ニードルバルブ設定:14;メイクアップポンプ(Waters 515)流速(ml/分):1。PDA(Waters996)設定;開始/終了波長(nm):200/600;分解能:1.2;サンプリングレート:1;チャネル:TIC、254nm及び220nm。
【0093】
方法C:調製条件(Waters 600 & Waters 2767 Sample Manager);カラム: Waters Synmmetry C18,5μm、30×150mmスチールカラム、部品番号WAT248000、シリアル番号M12921A01;溶媒A−0.1%トリフルオロ酢酸/水;溶媒B−アセトニトリル;注入容量:850μL;時間0.0、90%溶媒A、10%溶媒B、フロー20;時間10.0、0%溶媒A、100%溶媒B、フロー20;時間12.0、0%溶媒A、100%溶媒B、フロー20。
マススペクトル(マイクロマスZO)条件;キャピラリー(kV):3.0;コーン(V):20;抽出器(V):3.0;RFレンズ(V):0.5;源温度(℃):120;脱溶媒和温度(℃):360;脱溶媒和ガスの流速(L/時間):450;コーンガスの流速(L/時間):150;LM分解:15;HM分解:15;イオンエネルギー:0.2;倍増管:550。
スプリッター;LCパッキングによる精度、1/10,000;Upchurch ニードルバルブ設定:14;メイクアップポンプ(Waters 515)流速(ml/分):1。PDA(Waters996)設定;開始/終了波長(nm):200/600;分解能:1.2;サンプリングレート:1;チャネル:TIC、254nm及び220nm。
【0094】
以下の中間体は、上記方法によって調製されることができる:
【化8】

0℃(氷/水浴)の240mLの2.0Mジメチルアミンのメタノール溶液中の4−(4−ブロモフェニル)−アセトフェノン(6.6g、24ミリモル、Aldrich chemical Co.)の攪拌溶液を、滴下してチタニウム(IV)イソプロポキシド(12.0mL、480ミリモル)で処理した。添加が完了後、反応物を室温で72時間攪拌した。さらに4時間攪拌をつづけながら、固体の水素化ホウ素ナトリウム(1.86g、24.0ミリモル)を30分間にわたって分けて加えた。そして、溶媒を真空中で除去し、残渣を100mLの水および75mLの塩化メチレンで分配した。エマルジョンを1N HClで処理して3.0〜3.5のpHとし、さらに2時間攪拌し、その後、2N NaOHでpH9.0に再調整した。さらに1時間攪拌したあと、混合物をさらなる塩化メチレンで抽出した。これらの抽出物を水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮して白色固体を得た。0〜4%の塩化メチレン中メタノールの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーを行い、溶媒を除去すると0.80gのオフホワイトの固体を得た。
【0095】
【化9】

【0096】
【化10】

これは、ジメチルアミンをピロリジンに換えて、中間体1と同じやり方で調製して、薄黄色の固体を得た。
【0097】
【化11】

6.5gのラセミ体1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジンのサンプルを、フラッシュクロマトグラフィーを用いてそれぞれのエナンチオマーに分離した。
最初にカラムから溶出するエナンチオマーは、2.94gの白色の薄い固体として得られた。
[α]25D=+36.8°(c=1、CH3OH)
この化合物は、X線結晶分析データに基いて(R)配置にわりあてられた。
第二の、より極性のS-エナンチオマーは、2.82gの薄黄色の結晶固体として単離された。
[α]25D=−36.8°(c=1、CH3OH)
【0098】
【化12】

これは、Murata et al., Journal of Organic Chemistry, 1997, 62:6458-6459の方法にしたがって調製した。4.0mLアセトニトリル中のラセミ体1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(0.330g、1.0ミリモル、中間体2)、トリエチルアミン(0.42mL、3.0ミリモル)、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロレート(Aldrich Chemical Companyからの1.5mL、1.5ミリモル、THF中1M)及び1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)塩化物(22mg、0.03ミリモル)を、反応が完了したとtlcによって判定されるまで80℃に加熱した。これはさらに精製することなく、以下に列挙した化合物を調製するために使用した。
【0099】
【化13】

【0100】
(S)−及び(R)−エナンチオマーを、中間体2に記載した対応する(S)−及び(R)−臭化物から類似のやり方で調製した。
【0101】
【化14】

これは、120mgの[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン(中間体1)から出発して、上記の中間体3と同じやり方で調製し、濃い琥珀色のゴム状物を得た。
【0102】
【化15】

【0103】
【化16】

5mLのマイクロ波管中の1.0mLの水を含む4.0mLのエタノール中の2−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)−1−メチルピロリジン(159mg、0.63ミリモル)、4−ホルミルフェニルボロン酸(188mg、1.25ミリモル、Aldrich Chemical Company)、炭酸ナトリウム(331mg、3.15ミリモル)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の混合物を150℃で10分加熱した。室温に冷却後、混合物を水および塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で塩基性とし、そして、珪藻土のパッドで濾過した。有機層を水層のさらなる2回のCH2Cl2抽出物と併合し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。溶媒を真空除去して、163mgの薄茶色のオイルを得た。シリカゲル上のクロマトグラフィーでクロロホルムで溶出すると、104mgの褐色のオイルを得た。
【0104】
【化17】

【0105】
【化18】

氷浴中で冷却した20mLの1,1,2,2−テトラクロロエタン中の塩化アルミニウム(2.93g、22ミリモル)の混合物に、4−ブロモ−2−フルオロビフェニル(2.51g、10ミリモル)を加えた。塩化アセチル(0.942mg、12ミリモル)をシリンジを介してゆっくりと加え、そして混合物を20時間攪拌し、放置して室温まで徐々に温度をあげた。その後、混合物を20mLの氷冷6N HCl上に注ぎ、1時間攪拌し、そしてクロロホルムで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、水性NaHCO3及び水で希釈した。MgSO4で乾燥後、溶媒を真空下で除去して琥珀色のオイルを得た。
【0106】
【化19】

【0107】
【化20】

100mLのメタノール中、室温の先のステップからの1−(4’−ブロモ−2’−フルオロビフェニル−4−イル)−エタノンを、シリンジを介してピロリジン(1.75g、24.5ミリモル)、続いてチタニウムイソプロポキシド(6.98g、7.3mL、24.5ミリモル、Aldrich Chemical Co.)で5分間にわたって処理した。室温で一夜攪拌後、反応物を氷浴で冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.696g、18.4ミリモル)を少しずつ加え(泡立てて)、混合物をさらに24時間攪拌した。その後、混合物を6N HClで反応停止し、そしてさらに30分攪拌し、その時点で水および酢酸エチルで希釈し、濾過して不溶物を除去し、有機層を水層のさらなる酢酸エチル抽出物と併合した。併合した有機抽出物を水及び飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥し、茶色のタール状の残渣、2.35gに濃縮した。この残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ、100%酢酸エチル、続いて95%酢酸エチルと5%CH3OHで溶出した。精製物を含む極性の分画を濃縮して薄茶色のオイル、0.123gを得た。
【0108】
【化21】

【0109】
【化22】

活性化された4オングストロームの分子篩を含む400mLのメタノール中の4−アセチルフェニルボロン酸(61.4g、0.1モル)の混合物を、ピロリジン(84mL、1.0モル)をシリンジを介してくわえながら、N2下で攪拌した−やや発熱性。室温で一夜攪拌後、反応物を濾過し、そしてろ液を、10%パラジウム/カーボン、7gの存在下、最初の圧力45psiで3時間で水素化した。反応物を珪藻土(d.e.)を介してろ過し、真空下で濃縮して、非結晶の黄色の固体、20gを得た。
【0110】
【化23】

【0111】
【化24】

4−(1−(ピロリジン−1−イル)エチル)−フェニルボロン酸(440mg、2.0ミリモル)、1−ブロモ−3,5−ジフルオロベンゼン(580g、3.0ミリモル)、炭酸ナトリウム(848mg、8.0ミリモル)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(64mg、0.04ミリモル)を、3.0mLのH2Oを含む15mLのエタノールに溶解し、脱気し、そしてマイクロ波装置中、150℃で5.0分反応させた。室温まで冷却後、珪藻土のパッドを通して濾過し、ろ液を塩化メチレンで希釈し、水および飽和NaClで洗浄し、そして、Na2SO4で乾燥させて、濾過した。真空中で溶媒を除去すると、粘ちょうな薄茶色のシロップを得た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで、勾配(100%CH2Cl2〜5%CH3OH:95%CH2Cl2)で溶出して、134mgの薄茶色のゴム状物を得た。
【0112】
【化25】

【0113】
【化26】

1,4−ジブロモ−2−クロロベンゼン(810mg、3.0ミリモル)を用いて、中間体9と同じやり方で調製し、標題の生成物を、168mgの粘ちょうな黄色のシロップとして得た。
【0114】
【化27】

【0115】
【化28】

1,4−ジブロモ−2,5−ジフルオロベンゼン(816mg、3.0ミリモル)を用いて、中間体9と同じやり方で調製し、標題の生成物を、188mgの薄い黄色のにかわ状物質として得た。
【0116】
【化29】

【0117】
【化30】

1,4−ジブロモ−2−フルオロベンゼン(760mg、3.0ミリモル)を用いて、中間体9と同じやり方で調製し、標題の生成物を、250mgの粘ちょうな琥珀色のオイルとして得た。
【0118】
【化31】

【0119】
【化32】

中間体9の標題化合物1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(134mg、0.47ミリモル)を10mLのTHFに溶解し、−70℃まで冷却し、そして0.4mL(1.0ミリモル)の2.5M n-ブチルリチウムTHF溶液で処理した。さらに−70℃で25分間攪拌後、(83mg、0.52ミリモル、1mLTHF溶液に溶解した)臭素を加えた。反応物を放置して室温まで温めた。真空中で溶媒を除去すると、ゴム状の残渣を得て、これを塩化メチレンで再溶解し、水および飽和NaClで洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を除去し、0.5%ずつ増加させるCH2Cl2〜3%CH3OH:97%CH2Cl2の勾配を用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで、精製した生成物を44mgの薄い黄色のオイルとして得た。
【0120】
【化33】

【0121】
以下の化合物は、以下の手順によって調製されることができる:
【化34】

【0122】
0.8mLの水を含む3.8mLのエタノール中の、(R)−(+)−1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(165mg、0.5ミリモル)、ピリジン−4−ボロン酸(74mg、0.06モル)、炭酸ナトリウム(212mg、2.0ミリモル)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)の混合物を、5mLのマイクロ波管に加え、そして脱気した。管を密閉し、マイクロ波装置中に入れ、そして内容物に150℃で300秒間照射した。室温に冷却後、粗生成物を塩化メチレン中へ抽出することによって単離した。抽出物を水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空中で濃縮して黄色の粘ちょうなオイルを得た。粗生成物は、塩化メチレン中、0〜4%のメタノールの勾配系を用いてフラッシュクロマトグラフィーにかけ、そして純粋な生成物を含む分画を真空中で濃縮して白色固体、137mgを得た。次に、この物質を、遊離の塩基を最少量の酢酸エチルに溶解し、ジエチルエーテル(Aldrich Chemical Company)中1.0M HClを過剰に加え、得られた白色固体を室温で0.5〜1時間攪拌し、その後濾過し、エチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥することによって、塩酸塩(134mg)に転換した。
【0123】
【化35】

【0124】
【化36】

白色固体として実施例1で記載したように調製し、そして塩酸塩に転換し、これを白色粉末として単離した。
【化37】

【0125】
【化38】

実施例1及び2に記載の化合物のラセミ体混合物も、ラセミ体臭化物(中間体2)を出発物質として調製されることができる。
【0126】
【化39】

【0127】
【化40】

この化合物を、実施例1について記載したやり方で調製した。したがって、(R)−(+)−1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(165mg、0.5ミリモル)及びジエチル(3−ピリジル)ボラン(88mg、0.6ミリモル)は、113mgの遊離塩基を白色固体として生じた。これを実施例1に記載のとおりに、塩酸塩に転換した。
【0128】
【化41】

【0129】
【化42】

0.8mLの水を含む3.8mLのエタノール中の(R)−(+)−1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(165mg、0.5ミリモル)及び2,4−ジメトキシピリミジン−5−ボロン酸(138mg、0.75ミリモル)を炭酸ナトリウム(212mg)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と、5mLのマイクロ波管中で併合した。反応物をマイクロ波装置中で300分間150℃で加熱し、室温に冷却し、そして粗生成物を上記のように精製した。遊離塩基は、透明なオイルとして得られて、これを白色固体、73mgとしての塩酸塩に転換した。
【0130】
【化43】

【0131】
【化44】

この化合物を、ラセミ体臭化物(中間体2)から調製した。したがって、(±)−1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(83mg、0.25ミリモル)及びピリミジン−5−ボロン酸(47mg、0.38ミリモル)を反応させて、粗生成物を得て、薄い茶色のオイルとして単離した。該オイルを、先に記載のやり方で塩酸塩に転換した。
【0132】
【化45】

【0133】
【化46】

ラセミ体(±)−1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジンを(R)−(+)−アイソマーに換えて、このエナンチオマーを、実施例6の手順にしたがって調製した。塩酸塩を白色の粉末として単離した。マススペクトルと1H−nmrは、上記実施例6に記載のラセミ体のものと同一だった。
【0134】
【化47】

ラセミ体(±)−1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジンを(S)−(+)−アイソマーに換えて、このエナンチオマーを、実施例6に記載の手順にしたがって調製した。塩酸塩を白色の粉末として単離した。マススペクトルと1H−nmrは、上記実施例6に記載のラセミ体のものと同一だった。
【0135】
(そのトリフルオロ酢酸塩への転換を除き、)実施例1に記載したように、一般的手順Aを用いて、以下の化合物も調製した:
【0136】
【化48】

【0137】
【化49】

【0138】
【化50】

【0139】
【化51】

【0140】
【化52】

【0141】
【化53】

【0142】
【化54】

【0143】
【化55】

【0144】
【化56】

【0145】
【化57】

【0146】
【化58】

【0147】
【化59】

【0148】
【化60】

【0149】
【化61】

【0150】
【化62】

【0151】
【化63】

【0152】
【化64】

【0153】
【化65】

【0154】
【化66】

【0155】
【化67】

【0156】
【化68】

【0157】
【化69】

【0158】
【化70】

【0159】
【化71】

【0160】
【化72】

【0161】
【化73】

【0162】
【化74】

【0163】
【化75】

【0164】
【化76】

【0165】
【化77】

【0166】
【化78】

0.8mLの水を含む4.0mLのエタノール中の[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン(152mg、0.5ミリモル、中間体1)及びピリジン−4−ボロン酸(74mg、0.6ミリモル)の混合物を、炭酸ナトリウム(212mg、2.0ミリモル)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)と、5mLのマイクロ波管中で併合した。混合物をマイクロ波装置中で150℃で300秒間加熱した。冷却後、混合物を濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を、5%メタノール:95%塩化メチレンの混合物中の1%水酸化アンモニウムを用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ、併合した生成物分画を真空中で濃縮して白色固体、62mを得た。
【0167】
【化79】

【0168】
(トリフルオロ酢酸塩への転換を除き)実施例39について記載した一般的手順Aを用いて、以下の化合物も調製した。
【0169】
【化80】

【0170】
【化81】

【0171】
【化82】

【0172】
【化83】

【0173】
【化84】

【0174】
【化85】

【0175】
【化86】

【0176】
【化87】

【0177】
【化88】

【0178】
【化89】

【0179】
【化90】

【0180】
【化91】

【0181】
【化92】

【0182】
【化93】

【0183】
【化94】

【0184】
【化95】

【0185】
【化96】

【0186】
【化97】

【0187】
【化98】

【0188】
【化99】

【0189】
【化100】

【0190】
【化101】

【0191】
【化102】

【0192】
【化103】

【0193】
【化104】

【0194】
【化105】

【0195】
【化106】

【0196】
【化107】

【0197】
【化108】

【0198】
【化109】

【0199】
【化110】

0.8mLのエタノールを含む4.0mLの水中の、(R)−(+)−1−{1−[4’−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン(200mg、0.5ミリモル、中間体3)、2−ブロモピリジン(95mg、0.6ミリモル)、炭酸ナトリウム(212mg、4.0ミリモル)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の混合物を、5.0mLのマイクロ波管中で攪拌し、脱気して、150℃に300秒間加熱した。混合物を室温まで冷却し、珪藻土を通して濾過し、ろ液を真空中で濃縮して薄い赤色固体を得た。粗物質を、塩化メチレン中の0〜5%MeOHの勾配を用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ、溶媒を除去後、53mgの白色固体を得た。HCl塩への転換により白色粉末を得た。
【0200】
【化111】

【0201】
【化112】

これを、(R)−(+)−1−{1−[4’−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジンをラセミ体ボロン酸(中間体3)に換えて、実施例70のとおりに調製して、塩酸塩を白色粉末として得た。
【0202】
【化113】

【0203】
【化114】

5mLのメタノール中の(R)−(+)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン(61mg、ミリモル)及びプラチナ(II)酸化物(20mg)の混合物を、Parrシェーカー装置上で最初の水素圧45psiで4時間、水素化した。反応物を珪藻土を通して濾過し、固体を追加のメタノールで洗浄し、真空中で溶媒を除去して無色のゴム状残渣、49mgを得た。これを上記のように、塩酸塩に転換した。
【0204】
【化115】

【0205】
【化116】

これを、実施例72に記載したとおりに、(S)−(−)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジンを出発物質として調製し、塩酸塩を白色粉末として生成した。
【0206】
【化117】

【0207】
【化118】

これを、実施例72に記載したとおりに、ラセミ体4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジンを出発物質として調製し、塩酸塩を白色粉末として生成した。
【0208】
【化119】

【0209】
【化120】

上記の実施例72において調製したとおり、163mgの(R)−(+)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジンから、無色のゴム状残渣、141mgを得た。先に記載したやり方で塩酸塩に転換し、白色粉末として単離した。
【0210】
【化121】

【0211】
【化122】

53mgの(R)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジンから上記実施例72のとおりに調製して、無色のゴム状残渣45mgを得た。これを白色粉末としての塩酸塩に転換した。
【0212】
【化123】

【0213】
【化124】

2mLメタノール中の(R)−(+)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン(30mg、0.09ミリモル、実施例72)及び37%水性ホルムアルデヒド(0.12mL、1.5ミリモル)の混合物を室温で2時間攪拌し、そしてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(95mg、0.45ミリモル)で処理し、そして一夜攪拌した。溶媒を真空中で除去し、そして残渣を飽和Na2CO3水溶液と塩化メチレンで分配した。有機抽出物を併合し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して白色固体24mgを得た。この物質を酢酸エチルに再溶解し、ジエチルエーテル中1.0M HClで処理して、塩酸塩を白色固体、23mgとして得た。
【0214】
【化125】

【0215】
【化126】

この化合物を、ホルムアルデヒド溶液をアセトアルデヒドに換えて、実施例77の記載と同じやり方で調製した。したがって、30mgの(R)−(+)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル]−ビフェニル−4−イル]−ピペリジンは、26mgの白色固体として塩酸塩を生じた。
【0216】
【化127】

【0217】
【化128】

室温で攪拌した15mLエタノール中の2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−カルボキサルデヒド(100mg、0.36ミリモル、中間体5)のスラリーに、ピペリジン(61mg、0.72ミリモル)を加え、続いて、チタニウム(IV)イソプロポキシド(205mg、0.72ミリモル)を滴下して加えた。得られた黄色の溶液を22時間攪拌し、そして水素化ホウ素ナトリウム(21mg、0.72ミリモル)で処理し、いくらかの泡が見られた。溶液をさらに5時間攪拌し、そして、水および酢酸エチルで反応停止した。有機層を、水層の追加の酢酸エチル抽出物とあわせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥した。溶媒を真空中で除去して、薄い黄色の泡状物、81mgを得た。これを、クロロホルムを用いる、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにかけた。生成物分画を併合し、そして濃縮して褐色透明のオイル、48mgを得た。最少量の酢酸エチル中の該オイルをジエチルエーテル中1.0M HClの0.5mLで処理し、2時間攪拌し、そして濾過し、真空下で乾燥して28mgの白色固体を得た。融点237,1〜240℃。
【0218】
【化129】

【0219】
【化130】

10mLのCH2Cl2中の(±)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン(168mg、0.5ミリモル)及びトリエチルアミン(0.14mL、1.0ミリモル)を塩化メタンスルホニル(0.047mL、0.6ミリモル)で処理し、そして室温で一夜攪拌した。反応混合物を水、NaCl水溶液で洗浄し、Na2S04で乾燥させた。真空中で溶媒を除去して、白色固体を得て、これを酢酸エチルで粉砕して濾過した。室温で乾燥後、生成物が142mgの白色固体として得られた。遊離塩基を先に記載のとおりに塩酸塩に転換した。
【0220】
【化131】

【0221】
【化132】

酢酸(1.5mL)中の5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシ−ピリミジン(25mg、実施例85の標題化合物)を、48%の臭化水素酸で処理し、そして室温で72時間攪拌し、その時点で反応が完了したと判断した。溶媒を真空中で除去し、水に溶解し、そして希NaOH水溶液で塩基性とし、塩化メチレンで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を除去すると、白色固体、21mgを得た。これは、通常のやり方で塩酸塩に転換した。
【0222】
【化133】

【0223】
【化134】

1.0mLの酢酸中の13mgの5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシ−ピリミジン(実施例87)及び0.35mLの48%HBrを出発物質として、実施例81におけるとおりに調製して、塩酸塩を白色固体、10mgとして得た。
【0224】
【化135】

【0225】
【化136】

1.5mLの酢酸中の32mgの5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシピリミジン(実施例89)及び0.5mLの48%HBrを出発物質として、実施例81に記載のとおりに調製して、HCl塩を薄い黄色の固体、27mgとして得た。
【0226】
【化137】

【0227】
【化138】

44mgの1−[1−(4’−ブロモ−3’,5’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体8)及び22mg(0.18ミリモル)のピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として、実施例1のとおりに調製して、塩酸塩を白色固体として得た。
【0228】
【化139】

【0229】
【化140】

130mgの1−[1−(4’−ブロモ−3’,5’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体8)及び115mg(0.75ミリモル)の2−メトキシピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として、実施例1のとおりに調製して、塩酸塩をオフホワイトの固体として得た。
【0230】
【化141】

【0231】
【化142】

46mg(0.12ミリモル)の1−[1−(4’−ブロモ−2’,5’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体9)及び22mg(0.18ミリモル)のピリミジン5−ボロン酸を出発物質として、実施例1に記載のとおりに調製して、塩酸塩を白色固体、6mgとして得た。
【0232】
【化143】

【0233】
【化144】

142mg(0.39ミリモル)の1−[1−(4’−ブロモ−2’,5’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体9)及び92mg(0.60ミリモル)の2−メトキシピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として実施例1により調製して、40mgの塩酸塩を白色固体として得た。
【0234】
【化145】

【0235】
【化146】

452mg(1.3ミリモル)の1−[1−(4’−ブロモ−3’−フルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体10)及び242mg(1.95ミリモル)のピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として、実施例1の記載にしたがって調製し、247mgの褐色のゴム状残渣を得た。これを先に記載されたやり方で塩酸塩に転換した。
【0236】
【化147】

【0237】
【化148】

180mg(0.52ミリモル)の1−[1−(4’−ブロモ−3’−フルオロ−ビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体10)及び120mg(0.78ミリモル)の2−メトキシピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として、実施例1に記載の方法によって調製して、遊離塩基を薄い黄色のゴム状物質、102mgとして得た。
【0238】
【化149】

【0239】
【化150】

この化合物は、100mg(0.26ミリモル)の(±)1−{1−[4’−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン(中間体3)及び68mg(0.39ミリモル)の2−ヒドロキシ−5−ブロモピリミジンを出発物質として、実施例70に記載の方法により調製した。塩酸塩を薄黄色の固体、4mgとして単離した。
【0240】
【化151】

【0241】
【化152】

71mg(0.19ミリモル)の(±)1−{1−[4’−(4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン(中間体3)及び55mg(0.28ミリモル)の5−ブロモ−2−クロロピリミジンを出発物質として、実施例70にしたがって調製した。
【0242】
【化153】

【0243】
【化154】

165mg(0.5ミリモル)の1−[1−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン及び115mg(0.75ミリモル)の2−メトキシピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として、実施例70に記載の方法にしたがって調製した。先に記載した遊離塩基の塩酸塩への転換は、267mgの白色固体を得た。
【0244】
【化155】

【0245】
【化156】

190mg(0.5ミリモル)の(±)1−{1−[4’−(4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン(中間体3)及び130mg(0.75ミリモル)の2−アミノ−5−ブロモピリミジンを出発物質として、実施例70に記載の方法にしたがって調製した。先に記載した、遊離塩基の塩酸塩への転換は、23mgの薄黄色の固体を得た。
【0246】
【化157】

【0247】
【化158】

120mg(0.41ミリモル)の1−[1−(4’−ブロモ−2’−ブルオロビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン(中間体7)及び51mg(0.41ミリモル)のピリミジン−5−ボロン酸を出発物質として、実施例70の方法にしたがって調製した。HCl塩を、先に記載のとおりに調製し、そして、オフホワイトの固体、39mgとして単離した。
【0248】
【化159】

【0249】
【化160】

86mg(0.23ミリモル)の(±)1−{1−[4’−(4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン(中間体3)及び54mg(0.34ミリモル)の2−ブロモピリミジンを出発物質として、実施例70に記載の手順にしたがって調製した。先の記載した、遊離塩基の塩酸塩への転換は、12mgの薄黄色の固体を得た。
【0250】
【化161】

【0251】
【化162】

10mLエタノール中の4−クロロベンジルアミン(157mg、1.11ミリモル)及び2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−カルボキサルデヒド(155mg、0.55ミリモル、中間体5)を出発物質として、室温で、実施例79に記載と同じ手順を用いて、調製し、続いて315mg(1.11ミリモル)のチタニウムイソプロポキシドを加えた。
融点238.2〜239.3℃
【0252】
【化163】

【0253】
【化164】

10mLエタノール中の2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−カルボキサルデヒド(304mg、1.09ミリモル、中間体5)及びN-(2−アミノプロピル)−モルホリン(313mg、2.18ミリモル)を上記実施例96のとおりに調製し、チタニウムイソプロポキシド(619mg、2.18ミリモル)で処理した。
【0254】
【化165】

【0255】
生理活性の決定
本発明の化合物のラット又はヒトヒスタミンH3受容体におけるインビトロの親和性は、以下の手順にしたがって決定することができる。凍結したラット前頭部の脳又は凍結したヒトの死後の前頭部の脳を20容量の冷たい2mM MgCl2を含む50mMトリスHCl(4℃でpH7.4以下)中でホモジェナイズする。その後、ホモジェネートを45,000Gで10分間遠心分離する。上清をデカントし、2mMのMgCl2を含む50mMトリスHCl中、Polytronで再懸濁した膜ペレットを再び遠心分離した。最終的なペレットを2mM MgCl2を含む50mMトリスHCl(25℃でpH7.4以下)中に、12mg/mLの濃度で再懸濁する。化合物の希釈を、10% DMSO/50mMトリス緩衝液(pH7.4)(最終的なDMSO濃度が1%となるように、10×最終濃度で)中で行う。25マイクロリッターの薬物希釈液及び25マイクロリッターの放射性リガンド(最終濃度1nMの3H-N-メチルヒスタミン)を入れた96ウエルV底ポリプロピレンプレートに膜(200μリッター)を加えることによって、インキュベーションを開始する。1時間のインキュベーション後、アッセイサンプルをWhatman GF/Bフィルターを通して迅速に濾過し、そして、Skatron細胞ハーベスターを用いて、氷冷50mMトリス緩衝液(pH7.4)ですすいだ。BetaPlateシンチレーションカウンターを用いて、放射活性を定量する。特異的結合の阻害パーセントは、化合物の各用量について決定することができ、そしてIC50又はKi値をこれらの結果から計算することができる。
【0256】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式I:
【化1】

{式中、
mは、1、2又は3であり、
nは、1、2又は3であり、
X及びYは、独立して、H、F、Cl、Br、I、場合によりFにより置換されたC1-C6アルキル、場合によりFにより置換されたC1-C6アルコキシル、場合によりF、NO2、COOH、COOR9、CONR10R11により置換された(C1-C6アルキル)-S(O)pから選ばれ;
ここで、R9は、水素、場合によりFにより置換されたC1-C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキル−アリール、又はC1-C6アルキル−ヘテロアリールであり;
R10及びR11は、水素、C1-C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキル−(アリール)から選ばれるか、又はR10及びR11は、それらが結合する窒素と一緒になって、N、O、Sを含む3個以下の追加のヘテロ原子を有する4〜8個の原子からなる環を形成し;そして、
pは、0、1又は2であり、
R1及びR2は、独立して、水素;場合により1〜4個のハロゲン又はOHで置換されたC1-C8アルキル;C3-C7シクロアルキル;C6-C14アリール;場合によりC1-C4アルキル−カルボニル基で置換されたヘテロシクロアルキル3〜8員環;場合によりC1-C2アルキルで置換されたC6-C10アリールスルホニル;及びヘテロアリール5〜10員環から成る群から選ばれ;
R3は、場合により1〜4個のハロゲンで置換された、C1-C8アルキル;C3-C7シクロアルキル;C6-C14アリールから成る群から選ばれるか;或いは、
R1及びR2は、NR1R2基の窒素と一緒になって、4〜7員環を形成し、ここで、該環中の炭素の1つが、場合によりO、S、NR6、又はCOで置換されており、且つ該環は場合により、C6-C10アリーレンに縮合しており、そして、場合により環の炭素において1又は2個のC1-C4アルキル基で置換されており;
ここで、R6は、水素、場合により1〜4個のハロゲンで置換されたC1-C8アルキル;場合により、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C2アルコキシ、C6-C10アリール、C1-C4アルキルアミノカルボニル、及びシアノから成る群から選ばれる置換基で置換された5〜10員環のヘテロアリール;場合により、1又は2個のC1-C2アルキルで置換されたC6-C10アリール;又はC1-C4アルキル−カルボニルであるか;或いは、
R1及びR3はNR1R3基の窒素と一緒になって、4〜7員環を形成し、ここで、該環中の炭素のひとつが場合により、O、S、NR6'、又はCOで置換され、そして、該環は場合によりC6-C10アリーレンに縮合し、そして、場合により環の炭素において1又は2個のC1-C4アルキル基で置換され、
ここで、R6'は、水素;場合により1〜4個のハロゲンで置換されたC1-C8アルキル;場合によりハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C2アルコキシ、C6-C10アリール、C1-C4アルキルアミノカルボニル、及びシアノから成る群から選ばれる置換基で置換された、ヘテロアリール5〜10員環;場合により、1又は2個のC1-C2アルキルで置換されたC6-C10アリール;又はC1-C4アルキル−カルボニルであり;
R4は、水素、又は場合により、1〜4個のハロゲンで置換されたC1-C8アルキルであり;
R5は、(CH)t-Wであり、ここで、Wは、場合により、1個以上の置換基R7で置換され、そして場合によりアリール、ヘテロアリール5〜10員環又はC4-C8シクロアルキル環に縮合され、ここで、R7は、水素;F、Cl、Br又はI;場合によりFで置換されたC1-C6アルキル;場合によりFで置換されたC1-C6アルコキシ;場合によりFで置換された(C1-C6アルキル)−S(O)p;NO2;NH2、NHR1'、NR1'R2'、ここで、R1'及びR2'は独立して上記で定義されたR1及びR2であり;COOH、COOR9'、CONR10'R11'、ここで、R9'、R10'、R11'は独立して上記で定義されたR9、R10及びR11であり、そして、
tは、0、1又は2である。}
により表される化合物又はその医薬として許容可能な塩。
【請求項2】
R1がメチル、R2がメチル、かつR3がメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1及びR3が、それらが結合する窒素と一緒になって5員環のピロリジン環を形成し、かつR2がメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R7が水素又はC1-C6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、5員環のピロリジン環を形成し、かつ、R3がメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、6員環のピペリジン環を形成し、かつ、R3がメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R1及びR3が、それらが結合する窒素と一緒になって、6員環のピペリジン環を形成し、かつ、R2がメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R1、R2及びR3のC1-C8中の上記ハロゲンが、フッ素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
以下の:
(R)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(S)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(R)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(S)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン
(±)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン
(R)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−ジメチル−[1−(4’−ピリジン−4−イル−ビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン
(R)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(S)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(R)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(R)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン
(±)−1−[1−(4’−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3”−カルボニトリル、
(±)−3,5−ジメチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4ーイル]−イソキサゾール、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−カルボン酸ジメチルアミド、
(±)−1−{1−[4’−(2−フェニルシクロプロピル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン
(±)−3−クロロ−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン
(±)−1−[1−(3”−メチルスルファニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−{1−[4’−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ピロリジン、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−カルボン酸アミド、
(±)−3−フルオロ−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン
(±)−1−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−インドール、
(±)−1−[1−(4’−ベンゾ[b]チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−スルホン酸tert−ブチルアミド
(S)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−1−[1−(4’−フラン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(4’−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−イソキノリン、
(±)−4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−カルボン酸ジイソプロピルアミド、
(±)−[4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル]−メタノール、
(±)−[4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3”−イル]−メタノール、
(±)−[4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−イル]−メタノール、
(±)−1−[4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル]−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−1H−ピラゾール、
(±)−N−[4”−(1−ピロリジン−1−イルエチル]−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−アセトアミド、
(±)−4−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−カルボニトリル、
(±)−1−[1−(4−メタンスルホニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(3,5−ジクロロ−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(3”,4”−ジクロロ−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−1−[1−(4’−チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ピロリジン、
(±)−{1−[4’−(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(±)−{1−[4’−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(±)−ジメチル−{1−[4’−(1−メチル−1H−インドール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−アミン、
(±)−[1−(4’−ベンゾ[b]チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−スルホン酸tert-ブチルアミド、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−カルボニトリル、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−3−メトキシ−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−カルボン酸ジイソプロピルアミド、
(±)−{1−[4’−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(±)−4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−カルボン酸ジイソプロピルアミド、
(±)−ジメチル−[1−(4’−チオフェン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−ジメチル−[1−(4’−チオフェン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−[1−(4’−ベンゾフラン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[4−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル]−メタノール、
(±)−[1−(4’−フラン−2−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[1−(4’−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−メタノール、
(±)−[4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−2−イル]−メタノール、
(±)−ジメチル−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−[1−(4’−フラン−3−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−N−[4”−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−3−イル]−アセトアミド、
(±)−ジメチル−[1−(2−メチルスルファニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)エチル]−アミン、
(±)−4−(1−ジメチルアミノエチル)−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−カルボニトリル、
(±)−[1−(4−メタンスルホニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[1−(4−エタンスルホニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−[1−(4’−イソキノリン−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−ジメチルアミン、
(±)−ジメチル−[1−(3−ピラゾール−1−イル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−アミン、
(±)−ジメチル−[1−(3−メチルスルファニル−[1,1’;4’,1”]テルフェニル−4”−イル)−エチル]−アミン、
(±)−{1−[4’−(3−クロロピリジン−4−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(±)−ジメチル−[1−(4’−ピリミジン−5−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
(±)−{1−[4’−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−エチル}−ジメチルアミン、
(R)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
(±)−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(R)−1−メチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(R)−1−エチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
(±)−1−[2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−ピペリジン
(R)−2,4−ジメトキシ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
1−メタンスルホニル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシピリミジン、
5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2,5−ジフルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシ−ピリミジン、
5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−2−メトキシピリミジン、
5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−オール、
2−クロロ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−メトキシ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミン、
5−[2−フルオロ−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
(4−クロロベンジル)−[2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミン、及び
[2’−メチル−4’−(1−メチルピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−(1−メチル−2−モルホリン−4−イルエチル)−アミン、
から成る群から選ばれる、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項10】
以下の:
1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−ピラゾール、
2−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピラジン、
1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−[1,2,4]−トリアゾール、
4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−4H−[1,2,4]−トリアゾール、
2,4−ジメチル−1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−イミダゾール、
2−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−フルオロ−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−フルオロ−4−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3−メチル−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[3,5−ジメチル−4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2,6−ジメチル−3−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
2−メチル−5−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
5−{4’−[1−(2−メチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−{4’−[1−(2,5−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−{4’−[1−(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−{4’−[1−(3,3−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−ピリミジン、
5−[4’−(1−ピペリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
4−[1−(4’−ピリミジン−5−イル−ビフェニル−4−イル)−エチル]−モルホリン、
5−[4’−(1−メチル−ピペリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
4−メチル−3−(4’−ピリミジン−5−イル−ビフェニル−4−イル)−モルホリン、
5−[4’−(1,4−ジメチル−ピペラジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1,5−ジメチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
3−(4’−ピリミジン−5−イル−ビフェニル−4−イル)−オクタヒドロ−インドリジン、
5−[4’−(1−イロプロピル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−ベンジル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2’−フルオロ−4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2’,6’−ジフルオロ−4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[2−メチル−4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
5−[4’−(1−メチル−1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピリミジン、
2−メチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
2,6−ジメチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
1,2,6−トリメチル−4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
2−メチル−6−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
3,6−ジメチル−2−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
1,2−ジメチル−6−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−エチル)−ビフェニル−4−イル]−ピペリジン、
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−ピロリジン
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2メチル−ピロリジン
2−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール
2−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]オクタヒドロ−イソインドール
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−1−アザ−スピロ[4.5]デカン、
8−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、
2−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−モルホリン、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−チオモルホリン、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−チオモルホリン−1−オキシド、
4−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−チオモルホリン−1,1−ジオキシド、
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アゼピン、
ジシクロプロピル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミン、
メチル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−フェニル−アミン、
1−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール、
3−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−2,3−ジヒドロ−ベンゾチアゾール、
シクロヘキシル−メチル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミン、
メチル−[4’−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−(テトラヒドロピラン−4−イル)−アミン、
4−[4’−(1−ピロリジン−1−イル−プロピル)−ビフェニル−4−イル]−ピリジン、
2−メチル−5−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール、
2−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−オクタヒドロ−イソインドール、
(1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
ジメチル−[フェニル−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−メチル]−アミン、
tert−ブチル−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
tert−ブチル−メチル−[1−(4’−ピリジン−4−イルビフェニル−4−イル)−エチル]−アミン、
4−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−4H−[1.2.4]トリアゾール、及び
1−[4’−(1−ピロリジン−1−イルエチル)−ビフェニル−4−イル]−1H−イミダゾール、
から成る群から選ばれる、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項11】
ヒスタミン−3受容体をアンタゴナイズすることによって治療されることのできる障害又は状態を治療するための医薬組成物であって、請求項1に記載の式Iの化合物及び場合により医薬として許容可能な担体を含む、前記組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の式Iの化合物、及び場合により医薬として許容可能な担体を含む、医薬組成物。
【請求項13】
以下の:うつ病、気分障害、統合失調症、不安障害、アルツハイマー病、注意欠陥多動性障害(ADHD)、精神病性障害、睡眠障害、肥満、めまい、てんかん、動揺病、呼吸器疾患、アレルギー、アレルギーにより誘導された気道反応、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、アレルギー性のうっ血、うっ血、低血圧、循環器疾患、GI管の病気、運動性低下及び運動過剰並びに胃腸管の酸性の分泌からなる群から選ばれる障害または状態の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に、請求項1に記載の式Iの化合物を投与することを含む、前記方法。
【請求項14】
前記障害又は状態が、不安障害、注意欠陥多動性障害、呼吸器疾患、及び肥満から成る群から選ばれる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記障害又は状態が、成人呼吸窮迫症候群、急性呼吸窮迫症候群、気管支炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、喘息、気腫、鼻炎及び慢性副鼻腔炎から成る群から選ばれる呼吸器疾患である、請求項13に記載の方法。

【公表番号】特表2007−535528(P2007−535528A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510141(P2007−510141)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【国際出願番号】PCT/IB2005/001038
【国際公開番号】WO2005/105744
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】