説明

ヒスタミンH3受容体のモジュレーターとしてのシクロアルキルオキシ−及びヘテロシクロアルキルオキシピリジン化合物

特定のシクロアルキルオキシ−及びヘテロシクロアルキルオキシピリジン化合物は、ヒスタミンH3受容体媒介の疾病の治療に有用なヒスタミンH3受容体モジュレーターである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のシクロアルキルオキシ−及びヘテロシクロアルキルオキシピリジン化合物、これらを含有させた製薬学的組成物、及びそれらをヒスタミンH3受容体が媒介する病気状態、障害及び疾患の治療で用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒスタミンH3受容体は、ヒスタミンの合成及び開放を制御する、中枢神経系(CNS)におけるシナプス前性自己受容体として最初に記載された(Arrang,J.−M.et al.Nature 1983,302,832〜837)。ヒスタミンH3受容体は、主に哺乳類の中枢神経系(CNS)に発現し、周辺組織、例えば血管平滑筋等において発現はいくらか最小である。
【0003】
したがって、ヒスタミンH3拮抗薬及び逆作動薬のいくつかの指標は、動物薬理学及び既知のヒスタミンH3拮抗薬(例えば、チオペラミド)を用いた他の実験に基づいて提案されている。(Krause et al.and Phillips et al.in“The Histamine H3 Receptor−A Target for New Drugs”,Leurs,R.and Timmerman,H.,(Eds.),Elsevier,1998,pp.175〜196 and 197〜222;Morisset,S.et al.Nature 2000,408,860〜864参照)。これらは、認知疾患、睡眠障害、精神疾患、及び他の疾患等の状態を含む。
【0004】
例えば、ヒスタミンH3拮抗薬は、上記に記載したような、睡眠障害(例えば、睡眠異常(sleep disturbances)、疲労、及び昏睡)及び認知障害(difficulties)(例えば、記憶障害及び集中力障害)を含む、いくつかの主要なうつ病の症状に関連する薬理活性を有することを示してきた。概説は、Bonaventure,P.et al.Biochem.Pharm.2007,73,1084〜1096;Letavic,M.A. et al.Prog.Med.Chem.1996,44,181〜206を参照のこと。好ましい製薬学的特性を有する、効力のあるヒスタミンH4受容体モジュレーターが、依然として求められている。
【0005】
種々の文献公開が、小分子ヒスタミンH3受容体阻害剤を記載している。PCT国際出願公開WO 2005/040144(ジアゼパニル誘導体)、米国特許出願公開US 2007/0167435(フェノキシピペリジン)、米国特許出願公開US 2005/222151(非イミダゾール複素環式化合物)、米国特許出願公開US 2007/219240(N−置換−アザシクリルアミン)、米国特許出願公開US 2006/0052597(アリールオキシアルキルアミン誘導体)、米国特許出願公開US 2006/0178375(ヘテロアリールオキシ窒素含有誘導体)、米国特許出願第11/753,607号(代理人整理番号PRD2678)、及び米国特許出願第11/766,144号(代理人整理番号PRD2686)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
現在、特定のシクロアルキルオキシ−及びヘテロシクロアルキルオキシピリジン誘導体は、ヒスタミンH3受容体調整活性を有することが見出されている。したがって、本発明は、本明細書に添付の独立及び従属請求項によってそれぞれ定義される、一般的及び好ましい実施形態を対象とし、参照することにより本明細書に組み込む。
【0007】
一般的な一態様では、本発明は以下の式(I)の化合物に関する。
【0008】
【化1】

(式中、
1は−C1〜5アルキル又は飽和シクロアルキル基であり、
mは1又は2であり、
2は−H又は−OCHR34であり、
ここで、R3は−Hであり、かつ
4は、置換されていないか、あるいは−C1〜4アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環、
あるいは、R3及びR4は、付着している炭素と共に、置換されていないか、あるいは−C1〜4アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環を形成する、
XはN又はCHであり、かつ
Yは、N又はCRaであり
ここで、Raは−H、−OCHR34、−CH2NRbc、−CN、−CO21〜4アルキル、−CO2H、又は−CONRbcであり、
b及びRcはそれぞれ独立して、−H又は−C1〜4アルキルであり、
ただしX及びYのうちの1つはNであり、R2及びRaのうちの1つは−OCHR34であることを条件とする)、の化合物、
又は前記化合物の製薬学上許容できる塩、製薬学上許容できるプロドラッグ、若しくは製薬学上活性な代謝産物。
【0009】
更なる一般的な一態様において、本発明は、それぞれが、(a)有効量の、式(I)の化合物、若しくは製薬学的に許容できる塩、製薬学的に許容できるプロドラッグ、又は製薬学的に活性なそれらの代謝産物、及び(b)製薬学的に許容できる賦形剤、を含む医薬組成物に関する。
【0010】
別の一般的な態様において、本発明は、ヒスタミンH3受容活性によって媒介される疾病、疾患、若しくは医学的状態に罹患している、又はそれと診断された患者を治療する方法を対象とし、かかる治療を必要とする該患者に、式(I)の化合物、又は製薬学的に許容できる塩、製薬学的に許容できるプロドラッグ、若しくはそれらの製薬学的に活性な代謝産物の、有効量の薬剤、を投与する工程を含む。
【0011】
本発明の方法の特定の好ましい実施形態において、疾病、疾患、又は医学的状態は、認知疾患、睡眠障害、精神疾患、及び他の疾患から選択される。
【0012】
以下の詳細な説明及び本発明の実施によって、本発明の追加的実施形態、特徴及び利点が明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、以下の用語集及び実施例を含む、以下の発明を実施するための形態を参照することによって、より完全に理解されるであろう。簡潔さの目的で、本明細書に示す特許を包含する出版物の開示は引用することによって本明細書に組み入れられる。
【0014】
本明細書で用いられる用語「包含」、「含有」及び「含んでなる」を本明細書では幅広い非限定的意味で用いる。
【0015】
用語「アルキル」は、鎖中の炭素原子数が1〜12の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基を指す。アルキル基の例には、メチル(Me、これをまた構造的に結合「/」で表わすこともあり得る)、エチル(Et)、n−プロピル、イソプロピル(iPr)、ブチル(Bu又はn−Bu)、イソブチル(iBu)、s−ブチル、t−ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、及び当該技術分野の通常の技術及び本明細書に示す教示に照らしてこの上に示した例のいずれか1つに相当すると見なされ得る基が含まれる。
【0016】
用語「シクロアルキル」は、炭素環当たりの環原子数が3〜10の飽和若しくは部分飽和の単環式炭素環を指す。シクロアルキル基の具体例には、部分が適切に結合している形態の下記の物質が含まれる:
【0017】
【化2】

【0018】
「ヘテロシクロアルキル」は、炭素原子から選択される環原子を環構造当たり4〜7個有し、かつ窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子を2個以下の数で有する、飽和若しくは部分飽和の単環式環構造を指す。そのような環構造は任意に硫黄環員上にオキソ基を2個以下の数で含有していてもよい。部分が適切に結合している形態の例となる物質には下記が含まれる:
【0019】
【化3】

【0020】
用語「ヘテロアリール」は、複素環当たりの環原子数が3〜12の単環式、縮合二環式又は縮合多環式芳香複素環(炭素原子から選択される環原子を有しかつ窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子を4個以下の数で有する環構造)を指す。ヘテロアリール基の具体例には、部分が適切に結合している形態の下記の物質が含まれる:
【0021】
【化4】

【0022】
当業者は、この上に示したか、あるいは具体的に示したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリール基の種は包括的ではなく、かつまたその定義した用語の範囲内の追加的種を選択することも可能であることを理解するであろう。
【0023】
用語「ハロゲン」は、塩素、フッ素、臭素又はヨウ素を表す。用語「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はヨードを表す。
【0024】
用語「置換されている」は、特定の基又は部分が1個以上の置換基を持つことを意味する。用語「非置換である」は、特定の基が置換基を持たないことを意味する。用語「場合により置換されている」は、置換されていないか、あるいは特定の基が1個以上の置換基で置換されていることを意味する。用語「置換されている」を構造系の説明で用いる場合、その置換が、その系上の結合価が許容するいずれかの位置に起こることを意味する。指定された部分又は基が、任意に置換されているか、又はいずれかの指定された置換基で置換されていると明確に記載されていない場合、かかる部分又は基は、非置換であることが意図されると理解されたい。
【0025】
本明細書に示す式はいずれもその構造式で表わされる構造を有する化合物ばかりでなく特定の変形又は形態も表わすことを意図する。特に、本明細書に示すいずれかの式で表わされる化合物は不斉中心を持つ可能性があり、したがって、いろいろな鏡像異性体形態で存在する可能性がある。一般式で表わされる化合物の光学異性体及び立体異性体及びこれらの混合物の全てが当該式の範囲内であると見なされる。このように、本明細書に示すいかなる式も、そのラセミ体、1種以上の鏡像異性体形態、1種以上のジアステレオ異性体形態、1種以上のアトロプ異性体形態、及びこれらの混合物を表わすことを意図する。その上、特定の構造物は幾何異性体(即ちシス及びトランス異性体)、互変異性体又はアトロプ異性体として存在し得る。更に、本明細書に示される任意の式は、かかる化合物の水和物、溶媒和物、及び多形体、並びにこれらの混合物を包含することが意図される。
【0026】
また、本明細書に示すいかなる式も当該化合物の非標識形態ばかりでなく同位体標識付き形態も表わすことを意図する。同位体標識化合物は、1個以上の原子が、選択された原子質量若しくは質量数を有する原子に置き換わっていることを除き、本明細書に示す式で表わされる構造を有する。本発明の化合物に取り込ませることができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えばそれぞれ2H、3H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Cl、125I等が含まれる。このような同位体標識化合物は、代謝研究(好適には14Cを用いた)、反応速度論研究(例えば2H又は3Hを用いた)、検出若しくは造影技術(陽電子放出断層撮影(PET)又は単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)等)(薬剤又は基質組織分布検定を含む)、又は患者の放射線治療で用いるに有用である。特に、18F又は11C標識付き化合物がPET又はSPECT検定に特に好適であり得る。更に、重質同位体、例えば重水素(即ち2H)等による置換を行うと代謝安定性がより高くなる、例えば生体内半減期が長くなるか、あるいは必要な投薬量が少なくなることから、結果として特定の治療的利点が得られる可能性もある。本発明の同位体標識化合物及びこれらのプロドラッグの調製は、一般に、容易に入手可能な同位体で標識化された試薬を、同位体標識が付いていない試薬の代わりに用いて本スキーム又は本実施例に開示する手順及び以下に記述する調製を行うことで、実施可能である。
【0027】
本明細書に示すいずれかの式について言及する場合、指定された変数に用いるのに可能性がある種のリストからの特定の部分の選択は、他のいずれかの場所に現れる変数に関して該部分を定義することを意図しない。換言すれば、変数が2回以上現れる場合、指定リストからの種の選択は、式中の他の場所に位置する同じ変数のための種の選択から独立している。
【0028】
式(I)の好ましい実施形態では、R1はイソプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、又はシクロペンチルである。他の好ましい実施形態では、R1はシクロプロピル又はシクロブチルである。
【0029】
いくつかの実施形態では、mは1である。他の実施形態では、mは2である。
【0030】
いくつかの態様におけるXはNである。他の実施形態では、YはNである。
【0031】
いくつかの実施形態では、R2は−Hであり、Raは−OCHR34である。他の実施形態では、R2は−OCHR34であり、Raは−OCHR34ではない。
【0032】
いくつかの実施形態では、R3は−Hであり、R4はシクロプロピル、シクロシクロブチル(cyclocyclobutyl)、又は3−メチル−オキセタン−3−イルである。他の実施形態では、R3及びR4は、付着している炭素と共に、置換されていないか、あるいはメチル、エチル、イソプロピル、又はアセチルで置換される、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ピロリジニル、チエパニル、ピペリジニル、又はアゼパニルを形成する。
【0033】
更に別の実施形態では−OCHR34は、テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ、3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ、テトラヒドロ−ピラン−3−イルオキシ、シクロブチルオキシ、オキセパン−4−イルオキシ、オキセパン−3−イルオキシ、シクロブチルメトキシ、シクロプロピルメトキシ、テトラヒドロ−チオフェン−3−イルオキシ、テトラヒドロ−チオピラン−4−イルオキシ、1−メチル−ピロリジン−3−イルオキシ、1−アセチル−ピロリジン−3−イルオキシル(yloxyl)、チエパン−3−イルオキシ、チエパン−4−イルオキシ、1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ、1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ、1−イソプロピル−アゼパン−4−イルオキシ、1−アセチル−アゼパン−4−イルオキシ、1−エチル−アゼパン−3−イルオキシ、又は1−アセチル−アゼパン−3−イルオキシである。更に別の実施形態では、−OCHR34は、テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ、3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、又はテトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシである。
【0034】
更なる好ましい実施形態では、−OCHR34はテトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシであり、mは2である。
【0035】
特定の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、
【0036】
【表1】

【0037】
及びこれらの製薬学上許容できる塩からなる群から選択される化合物又は製薬学上許容できる塩を含む群から選択される。
【0038】
本発明は、また、式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩、好適にはこの上に記述した化合物及び本明細書に例示する具体的な化合物の製薬学的に許容される塩、及び前記塩を用いた治療方法も包含する。
【0039】
「製薬学上許容できる塩」は、無毒で、生物学的に許容されるかあるいは他の様式で当該患者に投与するに生物学的に適した、式(I)の化合物の遊離酸若しくは塩基の塩を意味することを意図する。一般的には、S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.,1977,66:1〜19,and Handbook of Pharmaceutical Salts,Properties,Selection,and Use,Stahl and Wermuth,Eds.,Wiley−VCH and VHCA,Zurich,2002を参照されたい。製薬学上許容できる塩の例は、薬理学的に効果があり、過度の毒性、刺激又はアレルギー反応を起こすことなく患者の組織に接触するのに適したものである。
【0040】
式(I)の化合物は十分に酸性の基、十分に塩基性の基又は両方の種類の官能基を持つ可能性があり、したがっていろいろな無機若しくは有機塩基及び無機及び有機酸と反応して製薬学上許容できる塩を生じ得る。製薬学上許容できる塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、蟻酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、しゅう酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタン−スルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩及びマンデル酸塩が含まれる。
【0041】
式(I)の化合物が塩基性窒素を含有する場合、所望の製薬学上許容できる塩は、当該技術分野で利用可能ないかなる好ましい方法(例えば、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、ホウ酸、リン酸等);又は有機酸(例えば、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、イセチオン酸、コハク酸、吉草酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サルチル酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸若しくはガラクツロン酸)、アルファ−ヒドロキシ酸(例えば、マンデル酸、クエン酸、若しくは酒石酸);アミノ酸(例えば、アスパラギン酸若しくはグルタミン酸);芳香族酸(例えば、安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、ナフトエ酸、若しくは桂皮酸);スルホン酸(例えば、ラウリルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、若しくはエタンスルホン酸);又は本明細書の実施例として示されるもの等の酸の適合性のある任意の混合物による遊離塩基の処理)によっても調製され得る。
【0042】
式(I)の化合物が酸、例えばカルボン酸又はスルホン酸等の場合、適切な方法のいずれか、例えば遊離酸を無機又は有機塩基、例えばアミン(第一級、第二級又は第三級)、アルカリ金属の水酸化物又はアルカリ土類金属の水酸化物、本明細書に例として示した塩基等のような塩基の適合し得る任意混合物及び当該技術分野の技術の通常のレベルに照らして相当物又は許容できる代替物であると見なされる他の塩基及びこれらの混合物のいずれかで処理する方法等で所望の製薬学上許容できる塩を調製することができる。適切な塩の具体例には、アミノ酸(例えば、グリシン及びアルギニン等)、アンモニア、炭酸塩、重炭酸塩、第一級、第二級及び第三級アミン及び環式アミン(例えば、ベンジルアミン)、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン及びピペラジン等から生じさせた有機塩、並びにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム及びリチウムから生じさせた無機塩が含まれる。
【0043】
本発明は、また、式(I)で表される化合物の製薬学的に許容されるプロドラッグ及び前記製薬学的に許容されるプロドラッグを用いた治療方法にも関する。用語「プロドラッグ」は、患者に投与した後に化学的又は生理学的プロセス、例えば生体内で起こる加溶媒分解又は酵素による開裂等であるいは生理学的条件下で当該化合物になる(例えばプロドラッグを生理学的pHにもっていくと式(I)の化合物に変化する)指定化合物の前駆体を意味する。「製薬学的に許容されるプロドラッグ」は、無毒であるか、生物学的に許容されるかあるいは他の様式で当該被験体に投与するに生物学的に適したプロドラッグである。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に関する説明的な手順は、例えば“Design of Prodrugs”,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に述べられている。
【0044】
プロドラッグの例には、式(I)の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシ又はカルボン酸基とアミド又はエステル結合で共有結合したアミノ酸残基を有する化合物又はアミノ酸残基の数が2以上(例えば2、3又は4)のポリペプチド鎖を有する化合物が含まれる。アミノ酸残基の例には、天然に存在する20種類のアミノ酸(これらは一般に3文字記号で表わされる)ばかりでなく4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン、イソデモシン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ−アラニン、ガンマ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン及びメチオニンスルホンが含まれる。
【0045】
追加的種類のプロドラッグの製造を例えば式(I)の構造物が有する遊離カルボキシル基にアミド又はアルキルエステルとして誘導体化を受けさせること等で実施することも可能である。典型的なアミドには、アンモニア、第一級C1〜6アルキルアミン及び第二級ジ(C1〜6アルキル)アミンから生じさせたアミドが含まれる。第二級アミンには、5員若しくは6員のヘテロシクロアルキル又はヘテロアリール環部分が含まれる。アミドの例には、アンモニア、C1〜3アルキル第一級アミン及びジ(C1〜2アルキル)アミンから生じさせたアミドが含まれる。本発明のエステルの例としては、C1〜7アルキル、C5〜7シクロアルキル、フェニル及びフェニル(C1〜6アルキル)エステルが含まれる。好ましいエステルにはメチルエステルが含まれる。プロドラッグは、Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,115に概略が示される手順等の手順に従って、ヘミコハク酸、リン酸エステル、ジメチルアミノ酢酸、及びホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含む群を用いるフリーのヒドロキシ基を誘導体化することによって調製することもできる。ヒドロキシ基及びアミノ基のカルバメート誘導体も、プロドラッグを産出することができる。また、ヒドロキシ基のカーボネート誘導体、スルホン酸エステル及び硫酸エステルもプロドラッグをもたらし得る。また、ヒドロキシ基に、(アシルオキシ)メチル及び(アシルオキシ)エチルエーテル(このアシル基はアルキルエステルであってもよく、場合により1個以上のエーテル、アミン又はカルボン酸官能基で置換されていてもよいか、あるいはアシル基はこの上記のようなアミノ酸エステルである)として誘導体化を受けさせることも、プロドラッグを生じさせるのに有効である。この種類のプロドラッグは、J.Med.Chem.1996,39,10に記載されているように調製することができる。また、遊離アミンに誘導体化をアミド、スルホンアミド又はホスホンアミドとして受けさせることも可能である。そのようなプロドラッグ部分の全部に、エーテル、アミン及びカルボン酸官能基を包含する基が組み込まれている可能性がある。
【0046】
本発明は、また、本発明の方法で用いることができる、式(I)の化合物の製薬学的に活性な代謝産物及び前記代謝産物にも関する。「製薬学的な活性代謝物」は、式(I)の化合物又はこの塩が体内で代謝を受けることで生じた、薬理学的に有効な生成物を意味する。ある化合物のプロドラッグ及び活性代謝物の測定は、当該技術分野で公知又は利用可能な常規技術を用いて実施可能である。例えば、Bertolini et al.,J.Med.Chem.1997,40,2011〜2016;Shan et al.,J.Pharm.Sci.1997,86(7),765〜767;Bagshawe,Drug Dev.Res.1995,34,220〜230;Bodor,Adv.Drug Res.1984,13,224〜331;Bundgaard,Design of Prodrugs(Elsevier Press,1985);and Larsen,Design and Application of Prodrugs,Drug Design and Development(Krogsgaard−Larsen,et al.,eds.,Harwood Academic Publishers,1991)を参照されたい。
【0047】
本発明の式(I)で表される化合物及びこれらの製薬学的に許容される塩、製薬学的に許容されるプロドラッグ、及び製薬学的に活性な代謝産物はヒスタミンH3受容体のモジュレーターとして本発明の方法で用いるに有用である。そのようなモジュレーターのように、化合物は拮抗薬、作動薬、又は逆作動薬として作用することができる。「モジュレーター」には、阻害剤及び活性化剤の両方が含まれ、「阻害剤」とは、ヒスタミンH3受容体の発現若しくは活性を減少する、予防する、不活性化する、脱感作する又は下方制御する、化合物を指し、「活性化剤」とは、ヒスタミンH3受容体の発現若しくは活性を増加、活性化、促進、感作又は上方制御する化合物である。
【0048】
本明細書で用いる用語「治療」又は「治療する」は、ヒスタミンH3受容体の活性を調節することによって治療的又は予防的な利益をもたらす目的で本発明の活性薬剤又は組成物を被験体に投与することを指すことを意図する。治療には、ヒスタミンH3受容体の活性の調節が媒介する病気、障害又は疾患又はそのような病気、障害又は疾患の1種以上の症状を回復に向かわせること、改善すること、軽減すること、進行を抑制すること又は重症度を和らげること又は予防することが含まれる。用語「被験体」は、そのような治療を必要としている哺乳動物患者、例えば人等を指す。
【0049】
したがって、本発明は、認知疾患、睡眠障害、精神疾患、及び他の疾患等の、ヒスタミンH3受容体活性によって媒介される疾病、疾患又は状態を有すると診断されたか又はそれらに苦しむ被験体を治療するための、本明細書に記載される化合物を用いる方法に関する。症候又は疾患状態は、「医学的状態、疾患又は疾病」の範囲内に包含されることを意図する。
【0050】
認知疾患として、例えば、痴呆、アルツハイマー病(Panula,P.et al.,Soc.Neurosci.Abstr.1995,21,1977)、認知機能障害、軽度の認知障害(痴呆の前段階(pre-dementia))、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、注意欠陥障害、並びに学習障害及び記憶障害(Barnes,J.C.et al.,Soc.Neurosci.Abstr.1993,19,1813)が挙げられる。学習障害(learning disorders)及び記憶障害(momory disorders)として、例えば、学習障害(learning impairment)、記憶障害(memory impairment)、加齢関連認知低下、及び物忘れが挙げられる。H3拮抗薬は、マウスにおける高架式十字迷路(Miyazaki,S.et al.Life Sci.1995,57(23),2137〜2144)2試験場所(two-trial place)認識タスク(Orsetti,M.et al.Behav.Brain Res.2001,124(2),235〜242)、マウスにおける受動的回避試験(Miyazaki,S.et al.Meth.Find.Exp.Clin.Pharmacol.1995,17(10),653〜658)、及びマウスにおける放射状迷路(Chen,Z.Acta Pharmacol.Sin.2000,21(10),905〜910)を含む、種々の記憶テストにおいて、記憶を改善することを示してきた。また、注意欠陥障害における学習障害(learning impairments)の動物モデルである自然発症高血圧ラットにおいて、H3拮抗薬は、記憶を改善することを示した(Fox,G.B.et al.Behav.Brain Res.2002,131(1〜2),151〜161)。
【0051】
睡眠障害として、例えば、不眠症、睡眠障害(disturbed sleep)、ナルコレプシー(関連するカタプレキシーを有する又は有さない)、カタプレキシー、睡眠/覚醒恒常性の障害、突発性傾眠、過剰日中睡眠性(EDS)、概日リズム障害、疲労、昏眠、時差ぼけ(位相後退)、及びREM−行動障害が挙げられる。疲労及び又は睡眠障害は、例えば、睡眠時無呼吸症、閉経期前後のホルモン変化、パーキンソン病、多発性硬化症(MS)、うつ病、化学療法、又はシフトによる勤務体制等の、種々の原因によって引き起こされるか又は関連する場合がある。
【0052】
精神疾患として、例えば、統合失調症に関連する認知障害(dognitive deficits)及び陰性症状を含む統合失調症(Schlicker,E.and Marr,I.,Naunyn−Schmiedeberg’s Arch.Pharmacol.1996,353,290〜294)、双極性うつ病を含む双極性障害、躁病、うつ病(Lamberti,C.et al.Br.J.Pharmacol.1998,123(7),1331〜1336;Perez−Garcia,C.et al.Psychopharmacology 1999,142(2),215〜220)(Stark,H.et al.,Drugs Future 1996,21(5),507〜520、及びLeurs,R.et al.,Prog.Drug Res.1995,45,107〜165及びこれらに引用された参照文献も参照のこと)、強迫神経症、及び外傷後ストレス疾患が挙げられる。
【0053】
他の疾患として、例えば、乗物酔い、めまい、(例えば、めまい又は良性頭位目まい症)、耳鳴り、てんかん(Yokoyama,H.et al.,Eur.J.Pharmacol.1993,234,129〜133)、片頭痛、神経性炎症、神経障害性の疼痛、ダウン症、発作、摂食障害(Machidori,H.et al.,Brain Res.1992,590,180〜186)、肥満症、物質乱用障害、運動障害(例えば、不穏下肢症候群)、及び眼に関連する疾患(例えば、黄斑変性症及び網膜色素変性症)が挙げられる。
【0054】
特に、ヒスタミンH3受容体のモジュレーターとして、本発明の化合物は、うつ病、睡眠障害、ナルコレプシー、疲労、昏眠、認知障害、記憶障害(memory impairment)、物忘れ、学習障害(learning impairment)、注意欠陥障害、及び摂食障害の治療又は予防に有用である。
【0055】
本発明による治療方法では、そのような疾病、疾患又は状態に苦しんでいるか、あるいはそうであると診断された患者に有効量の本発明による少なくとも1種の化合物を投与する。「有効量」とは、対象の疾病、疾患又は状態のかかる治療を必要とする患者において、望ましい治療的又は予防的効果を一般的にもたらすのに十分な量又は投与量を意味する。本発明の化合物の有効量若しくは用量を常規方法、例えばモデリング、用量漸増試験又は臨床試験等、及び常規要因、例えば投与様式若しくは経路又は薬剤送達等、化合物の薬物動態、病気、障害又は疾患の重症度及び過程、被験体が以前又は現在受けている治療、被験体の健康状態及び薬剤に対する反応、及び治療を施す医者の判断等を考慮に入れることで確定することができる。化合物の用量の例は、被験体の体重1kg当たり約0.001から約200mg/日、好適には約0.01から100mg/kg/日、又は1回又は投薬単位を分割(例えばBID、TID、QID)して約1から35mg/kg/日の範囲である。70kgの人の場合の適切な投薬量の例となる範囲は、約0.05から約7g/日又は約0.2から約2.5g/日である。
【0056】
患者の病気、障害又は疾患の改善が生じたならば用量を防止又は維持治療に適した量に調整してもよい。例えば、投与の量及び頻度又は両方を症状の関数として所望の治療若しくは予防効果が維持される度合にまで少なくしてもよい。もちろん、症状が適切な度合にまで改善したならば治療を止めてもよい。しかしながら、症状がいくらか再発する時には患者に長期を基準にした断続的治療を受けさせる必要がある。
【0057】
加えて、本発明の化合物を前記疾患の治療で追加的有効成分と組み合わせて用いることも可能である。例示的な一実施形態では、追加の有効成分は、ヒスタミンH3受容体活性によって媒介される状態、疾患、又は疾病の治療に有効であると既知である又は発見されている成分、又はH1受容体拮抗薬、H2受容体拮抗薬、H4受容体拮抗薬、トピラマート、及び、セロトニン−ノルエピネフィリン再取り込み阻害薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)ノルアドレナリン作動性取り込み阻害薬、非選択的セロトニン再取り込み阻害薬(NSSRI)、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(テトラヒドロアミノアクリジン、ドネペジル、リバスチグミン、又はガランタミン等)、若しくはモダフィニル等の神経伝達物質モジュレーター等の、特定の状態、疾患、若しくは疾病と関連する別の対照に対して活性がある成分である。そのような組み合わせを用いると効力が向上する(例えば本発明による化合物が示す効力又は効果を高める化合物を組み合わせに含めること等で)か、1種以上の副作用を低下させるか、あるいは本発明による化合物の必要量を低下させることができる。
【0058】
より詳細には、本発明の化合物をモダフィニルと組み合わせることはナルコレプシー、過剰日中睡眠性(EDS)、アルツハイマー病、うつ病、注意欠陥障害、MS関連の疲労、麻酔後のふらつき、認知障害、統合失調症、脳性麻痺に関連する痙縮、加齢による記憶力の低下、突発性傾眠、又は時差ぼけの治療に有用である。好ましくは、組み合わせ方法は、投与量毎に約20〜300mgの範囲のモダフィニル投与量を用いる。
【0059】
別の実施形態では、トピラマートと組み合わせた本発明の化合物は、肥満症の治療に有用である。好ましくは、組み合わせ方法は、投与量毎に約20〜300mgの範囲のトピラマート投与量を用いる。
【0060】
本発明の化合物を単独でかあるいは1種以上の他の有効成分と一緒に用いることで本発明の製薬学的組成物を処方する。本発明の医薬組成物は、(a)有効量の、式(I)の化合物、若しくは製薬学的に許容できる塩、製薬学的に許容できるプロドラッグ、又は製薬学的に活性なそれらの代謝産物、及び(b)製薬学的に許容できる賦形剤を含む。
【0061】
「製薬学上許容できる賦形剤」は、薬理学的組成物に添加されるかあるいは他の様式で本発明の化合物の投与を容易にする賦形剤、担体又は希釈剤として用いられかつそれらと適合し得る、無毒であるか、生物学的に許容されるかあるいは他の様式で、患者に投与するに生物学的に適した物質、例えば不活性な物質等を指す。賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、いろいろな糖及びいろいろな種類の澱粉、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油及びポリエチレングリコールが含まれる。
【0062】
1投与単位以上の本発明の化合物を含有する医薬組成物の送達形態物の調製は、適切な医薬賦形剤を用いかつ当業者に現在又は将来公知であるか、あるいは利用可能になるであろう配合技術を用いて実施可能である。本発明の方法では、そのような組成物を経口、非経口、直腸、局所又は眼経路等で、あるいは吸入によって投与してもよい。
【0063】
そのような製剤の形態は錠剤、カプセル、小袋、糖衣錠、粉末、顆粒、トローチ剤、再構成用粉末、液状製剤又は座薬であってもよい。本組成物を好ましくは静脈内輸液、局所投与又は経口投与に適するように処方する。
【0064】
経口投与の場合、本発明の化合物を錠剤又はカプセルの形態で、あるいは溶液、乳液又は懸濁液として提供してもよい。経口組成物の調製では、本化合物を投薬量が例えば1日当たり約0.01から約100mg/kg又は1日当たり約0.05から約35mg/kg又は1日当たり約0.1から約10mg/kg等になるように調製してもよい。
【0065】
経口錠剤に本発明による化合物を含有させてもよく、製薬学上許容できる賦形剤、例えば不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑剤、甘味剤、香味剤、着色剤及び防腐剤等と混合してもよい。適切な不活性充填剤には、炭酸ナトリウム及び炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム及びリン酸カルシウム、ラクトース、澱粉、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール及びソルビトール等が含まれる。例示的な経口用液状賦形剤には、エタノール、グリセロール及び水等が含まれる。澱粉、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉グリコール酸ナトリウム、微結晶性セルロース及びアルギン酸が好適な崩壊剤である。結合剤には澱粉及びゼラチンが含まれ得る。滑剤を存在させる場合、これはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであってもよい。必要ならば、錠剤にモノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリル等の材料を用いた被覆を受けさせることで胃腸管内で起こる吸収を遅らせてもよいか、あるいは腸溶性被膜による被覆を受けさせてもよい。
【0066】
経口投与用カプセルには、硬質及び軟質ゼラチン製カプセルが含まれる。硬質ゼラチン製カプセルの調製は、本発明の化合物を固体、半固体、又は液体希釈剤と混合することで実施可能である。軟質ゼラチン製カプセルの調製は、本発明の化合物を水、油、例えば落花生油又はオリーブ油、液状パラフィン、短鎖脂肪酸のモノとジ−グリセリドの混合物、ポリエチレングリコール400又はプロピレングリコールと混合することで実施可能である。
【0067】
経口投与用の液体は、懸濁液、溶液、乳液又はシロップの形態であってもよいか、あるいは使用前に水又は他の適切な媒体でもどす乾燥製品として提供することも可能である。そのような液状組成物に場合により製薬学上許容できる賦形剤、例えば懸濁剤(例えばソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル等);非水性媒体、例えば油(例えばアーモンド油又は分別ヤシ油)、プロピレングリコール、エチルアルコール又は水;防腐剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチル又はプロピル又はソルビン酸);湿潤剤、例えばレシチン等;及び必要ならば香味又は着色剤を含有させてもよい。
【0068】
本発明の化合物はまた非経口経路で投与することも可能である。例えば、組成物を直腸投与の目的で座薬として処方してもよい。静脈内、筋肉内、腹腔内又は皮下経路を包含する非経口用途の場合、本発明の化合物を適切なpH及び等張性になるように緩衝剤を入れておいた無菌の水溶液若しくは懸濁液又は非経口的に許容される油として提供してもよい。適切な水性媒体には、リンガー溶液及び等張性塩化ナトリウムが含まれる。そのような形態物を単位投薬形態物、例えばアンプル又は使い捨て可能注射デバイス、複数回使用形態、例えば適量を取り出すことが可能な瓶等、又は注射可能製剤を生じさせる目的で使用可能な固体形態物若しくは予濃縮液の形態で提供してもよい。具体的な輸液投薬量は製薬学的担体と混ざり合っている化合物が数分から数日の範囲の期間にわたって約1から1000μg/kg/分の範囲で輸液される量であってもよい。
【0069】
局所投与の場合には、本化合物を、媒体に対する薬剤の濃度が約0.1%から約10%になるように医薬担体と混合してもよい。本発明の化合物を投与する別の様式では経皮送達を行う目的でパッチ製剤を利用してもよい。
【0070】
本発明の方法では、別法として、本発明の化合物を吸入、鼻又は口経路、例えばスプレー製剤(適切な担体も含有させておいた)等として投与することも可能である。
【0071】
ここに、本発明の方法で用いるに有用な典型的化合物を以下の一般的調製及び以下の具体的実施例に例示する合成スキームに言及することで記述する。本明細書に示すいろいろな化合物を得るのに最終的に必要な置換基が、適宜保護の有り無しで反応スキーム全体にわたって担持されて、所望生成物がもたらされるように出発材料を適切に選択することができることを技術者は理解するであろう。別法として、最終的に必要な置換基の代わりに反応スキーム全体にわたって担持されかつ適宜必要な置換基と置き換わり得る適切な基を用いる必要があるか、あるいはその方が好ましい可能性もある。特に明記しない限り、変更は、上記で式(I)に言及する時に定義した如くである。反応は、溶媒の融点と還流温度との間、好ましくは0℃〜溶媒の還流温度で実施することができる。
【0072】
【化5】

【0073】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、スキームAに示すように調製することができる。3−ブロモ−ピリジン(3)(式中、Halはブロモ、クロロ、又はフルオロ)は、市販されているか、又は当業者に既知の方法を用いて調製することができる。Hal置換基の置換は、試薬HOR34との反応によって、NaOH、KOH、K2CO3、Na2CO3、Cs2CO3、NaH又はそれらの混合物等の好ましい塩基の存在下で、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、又はそれらの混合物等の極性溶液で、室温と溶液の還流温度の間の温度で、又はマイクロ波照射に曝露して実施されて、エーテル(4)をもたらす。ブロミド(4)のアミン(5)との及びCOガス又はMo(CO)6等のCO等価物との遷移金属触媒反応は、好ましいパラジウム(II)触媒、及びt−Bu3PHBF4+等の任意選択の添加剤の存在下で、室温と溶液の還流温度との間の温度で、又はマイクロ波照射に曝露して、式(I)の化合物をもたらし、式中、YはNであり、かつR2は−OR34(式I−A)である。別の方法としては、n−BuLi又はt−BuLiでの処置、及びCO2等価物を用いる急冷による(4)の臭素原子のハロゲン−金属交換によって、対応するカルボン酸がもたらされる。そのような酸のアミン(5)とのアミド結合はまた、当該技術分野で既知の結合剤の存在下で、式(I−A)の化合物をもたらす。当業者は、R1置換基は、好ましい保護基(tert−ブチルカルバモイル(butylcarbamoyl)、又は臭化オキシカルボニル(Boc)基等)の順序を介して実施することができ、例えば、順序の後の時点で例えば還元的アミノ化プロトコルによって、導入することができる。
【0074】
【化6】

【0075】
他の実施形態では、式(I−A)の化合物は、スキームBに示すように調製される。ピリジンカルボン酸(6)(式中、AはOHである)のアミン(5)とのアミド結合(6)は、アミド(7)をもたらす。別の方法としては、酸塩化物(6)(式中、AはClである)は、水溶性NaOH、水溶性KOH、Et3N、iPr2NEt、ピリジン、又はそれらの混合物等の好ましい塩基の存在下で、CH2Cl2、ジクロロエタン(DCE)トルエン、イソプロピルアセテート、又はそれらの混合物等の溶液中で、アミン(5)と反応して、アミド(7)を形成することができる。スキームAに記載したようなHal基の置換は、式(I−A)の化合物をもたらす。
【0076】
【化7】

【0077】
更なる実施形態では、式(I−A)の化合物が化合物(16)から調製され、スキームCに従い、式中、Rxはメチル又はエチルであり、Halはブロモ、クロロ、又はフルオロである。スキームAに記載したように、Hal置換基を試薬HOR34で置換することによって、式(17)の化合物を得る。化合物(17)のアミン(5)との反応によって、アルキルグリニャール試薬又はアルキルリチウム試薬等の有機金属試薬の存在下で、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(Et2O)、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、2−メチル−THF、又はそれらの混合物等の溶液で、約0℃〜約30℃の温度で、式(I−A)の化合物を得る。好適な有機金属試薬の例として、RyMgBr、RyMgCl、又はRyLiが挙げられ、ここで、Ryはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、又はヘキシルである。R1の代わりに保護基が用いられる場合、そのような保護基は標準的な脱保護方法を解して除去することができ、還元的アミノ化プロトコルによって、R1を導入することができる。
【0078】
【化8】

【0079】
スキームDを参照すると、ピリジン(8)は、(ここで、Hal置換基はピリジンの5−又は6−位置にある)一般的な結合方法を用いてアミン(5)と結合して、アミド(9)をもたらす。Hal置換基の−OR34による置換は、1)スキームAに記載されるように通常の条件下でのHOR34試薬による置換、又は2)CuI等の好ましい銅(I)触媒の存在下で、DMF、DMSO、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、若しくはそれらの混合物等の溶液中で、ウルマン結合、によって実行される。置換によって、式(I)の化合物がもたらされ、式中、YはCRaであり、Raは−OR34であり、かつR2は−H又は式(I)の化合物であり、式中、YはCHであり、R2は−OR34(式I−B)である。
【0080】
【化9】

【0081】
式(I)の化合物(式中XはNであり、YはCRaであり、Raは−CNであり、かつR2は−OR34である(式I−C、図示せず))は、シアノアミド(15)から調製することができる。シアノアミドは、スキームEに示すようにアクセスされる。ピリジン−2−カルボン酸(10)は、尿素過酸化水素複合物及びトリフルオロ酢酸無水物との反応によってN−オキシド類縁体(12)に変換される。シアノ置換基の導入は、トリメチルシリルシアニド(TMSCN)及びジメチルカルバミル塩化物との反応によって達成されて、ニトリル酸(13)をもたらす。別の方法としては、酸(10)を既知の方法によってエステル化して、エステル(11)を得ることができ、このエステルは、N−酸化物エステル(12)に変化することができる。シアノ基を導入するTMSCN及びジメチルカルバミル塩化物との反応に続いて、エステル基の加水分解が酸(13)をもたらす。酸(13)は、スキームAに記載されるように、アミン(5)とのアミド結合によってシアノアミド(15)に変化する。別の方法としては、N−酸化物(12)(ここで、Rは−H)は、スキームAに記載されるような結合方法を用いて、アミン(5)と直接結合することができる。N−酸化物アミド(14)は、TMSCN及びジメチルカルバミル塩化物と反応して、対応するシアノアミド(15)をもたらす。スキームA及びDに記載されるような置換又はウルマン結合プロトコルを介するアミド(15)の反応は、式(I−C)の化合物をもたらす。ニトリル(15)は、対応するアミノメチル類縁体又は加水分解に還元されて、対応する酸又はアミドを形成する(図示せず)。
【0082】
当業者は、上述した化学変化のいくつかは、上記のスキームに記述されたのとは異なる順序で実行することができることを理解されたい。
【0083】
式(I)の化合物を、当業者に既知の方法を用いて対応する塩に変化させることができる。例えば、式(I)で表されるアミンにトリフルオロ酢酸(TFA)、HCl、マレイン酸、又はクエン酸を用いた処理を溶媒、例えばEt2O、CH2Cl2、THF、又はメタノール(MeOH)等中で受けさせることで相当する塩形態物を生じさせることができる。
【0084】
この上に記述したスキームに従って生じさせる化合物は、鏡像特異的、ジアステレオ特異的又は位置特異的合成で、あるいは分割で単一の鏡像異性体、ジアステレオマー又は位置異性体として得ることができる。別法として、この上に示したスキームに従って生じさせる化合物をラセミ(1:1)又は非ラセミ(1:1ではない)混合物としてか、あるいはジアステレオマー又は位置異性体の混合物として得ることも可能である。鏡像異性体のラセミ及び非ラセミ混合物が得られる場合、当業者に公知の通常の分離方法、例えばキラルクロマトグラフィー、再結晶化、ジアステレオマー塩生成、ジアステレオマー付加体を生じさせる誘導体化、生体内変換又は酵素による変換等を用いて単一の鏡像異性体を単離することができる。位置異性体又はジアステレオマー混合物が得られる場合、従来の方法、例えばクロマトグラフィー又は結晶化等を用いて単一の異性体を分離することができる。
【0085】
以下の実施例は本発明及び好適ないろいろな態様を更に例示する目的で示すものである。
【実施例】
【0086】
化学:
以下の実施例に記述する化合物を準備し、それに相当する分析データを得る際、特に明記しない限り、以下の実験及び分析プロトコルに従った。
【0087】
特に指示がない限り、反応混合物はN2(g)雰囲気中、室温(rt)で磁気的に攪拌された。溶液を「乾燥」する場合、それらを一般に乾燥剤、例えばNa2SO4又はMgSO4等で乾燥した。混合物、溶液及び抽出液を「濃縮」する場合、それらは典型的にはロータリーエバポレーターを用いて減圧下で濃縮した。
【0088】
特に指示がない限り、通常の位相フラッシュカラムクロマトグラフィー(FCC)は、典型的には溶出液としてのMeOH/DCMに溶かしたMeOH/DCM又は2 M NH3を用いて、RediSep(登録商標)シリカゲルカラムで実行された。
【0089】
逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、Xterra Prep RP18(5μm、30×100mm)カラムを有するGilson HPLC上で、0〜99%の勾配でアセトニトリル/水(20mM NH4OH)で、12分、流量30mL/分で実行された。
【0090】
質量スペクトル(MS)をエレクトロスプレーイオン化(ESI)が用いられているAgilentシリーズ1100 MSDを特に明記しない限り正モードで用いることで得た。計算された(calcd.)質量は、正確な質量に対応する。
【0091】
核磁気共鳴(NMR)スペクトルをBrukerモデルDRX分光計を用いて得た。以下に示す1H NMRデータのフォーマットは下記である:テトラメチルシラン標準のダウンフィールドの化学シフト(ppm)(多重度、結合定数J(Hz)、積分値)。
【0092】
化学名は、ChemDraw Ultra 6.0.2(CambridgeSoft Corp.、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)を用いて生成した。
【0093】
【化10】

【0094】
実施例1:(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン塩酸塩
工程A:5−ブロモ−2−(テトラヒドロ−フラン−4−イルオキシ)−ピリジン。DMF(14mL)に溶かした5−ブロモ−2−フルオロピリジン(1.5mL、14.2mmol)溶液に、Cs2CO3(9.3g、28.5mmol)及び3−ヒドロキシテトラヒドロフラン(1.7mL、21.3mmol)を加えた。反応混合物は、90℃で3日間加熱して、その後室温(rt)まで冷却した。水を加えて、生成物をろ過し、水で洗浄し、真空で一晩乾燥させた(3.5g、100%)。MS(ESI):下記について計算した質量:C910BrNO2、243.0;m/z測定値:244.3、246.3[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.17(d、J=2.1Hz、1H)、7.64(dd、J=8.8、2.6Hz、1H)、6.66(dd、J=8.7、0.5Hz、1H)、5.52−5.48(m、1H)、4.04−3.95(m、2H)、3.93−3.86(m、2H)、2.30−2.19(m、1H)、2.15−2.08(m、1H)。
【0095】
工程B 5−ブロモ−2−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン(0.293g、1.2mmol)、Na2CO3(0.318g、3.0mmol)、イソプロピルピペラジン(0.143mL、1.0mmol)、トランス−ジ−μ−アセタトビス[2−(ジ−オ−トリルホスフィノ)ベンジル]ジ−パラジウム(II)(trans-di-μ-acetatobis[2-(di-o-tolylphosphino)benzyl]di-palladium(II))(ヘルマンの触媒;47mg、0.05mmol)、及びMo(CO)6(132mg、0.5mmol)を詰めたバイアル瓶に、2mLの純水を加えた。反応混合物は、170℃で10分マイクロ波で加熱し、室温まで冷却し、ケイソウ土のパッドを用いてろ過した。ろ液を飽和(satd.)水性(aq.)NaHCO3で希釈し、CH2Cl2で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、濃縮した。残留物をFCC(MeOH/CH2Cl2に溶かした2 M NH3)によって精製して、所望の生成物(105mg、33%)を得た。MS(ESI):下記について計算した質量:C1725253、319.2;m/z測定値:320.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.24(dd、J=2.39、0.6Hz、1H)、7.67(dd、J=8.5、2.4Hz、1H)、6.76(dd、J=8.5、0.6Hz、1H)、5.61−5.56(m、1H)、4.07−3.96(m、2H)、3.95−3.87(m、2H)、3.84−3.39(m、4H)、2.79−2.68(m、1H)、2.63−2.44(m、4H)、2.33−2.21(m、1H)、2.19−2.10(m、1H)、1.05(d、J=6.5Hz、6H)。遊離塩基をCH2Cl2に溶解し、メタノールの過剰1.25M HClで処理した。溶液及び過剰HClが真空下で除去されて、生物学的試験のためのHCl塩が得られた。
【0096】
実施例2〜9の化合物の調製は、実施例1に記載されたものと同様の方法を用いて実施された。収率及び分析データは、遊離塩基について提供される。
【0097】
【化11】

【0098】
実施例2:(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン塩酸塩
収率:135mg(40%) MS(ESI):下記について計算した質量:C182733、333.2;m/z測定値:334.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.18(s、1H)、7.61(dd、J=8.5、2.3Hz、1H)、6.71(d、J=8.5Hz、1H)、5.56−5.51(m、1H)、3.99(dd、J=10.4、4.8Hz、1H)、3.97−3.91(m、1H)、3.91−3.81(m、2H)、3.72−3.67(m、2H)、3.48−3.42(m、2H)、2.95−2.79(m、1H)、2.77−2.71(m、1H)、2.66−2.54(m、3H)、2.26−2.16(m、1H)、2.13−2.06(m、1H)、1.89−1.83(m、1H)、1.77−1.69(m、1H)、0.98(d、J=6.4Hz、3H)、0.94(d、J=6.9Hz、3H)。
【0099】
【化12】

【0100】
実施例3:(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
収率:22mg(6%) MS(ESI):下記について計算した質量:C182533、331.19;m/z測定値:332.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.22(s、1H)、7.65(d、J=8.3Hz、1H)、6.75(d、J=8.5Hz、1H)、5.60−5.56(m、1H)、4.04(dd、J=10.4、4.7Hz、1H)、4.02−3.97(m、1H)、3.95−3.86(m、2H)、3.77−3.71(m、2H)、3.56−3.48(m、2H)、2.99−2.92(m、1H)、2.88−2.77(m、3H)、2.31−2.21(m、1H)、2.18−2.11(m、1H)、1.97−1.77(m、3H)、0.53−0.34(m、4H)。
【0101】
【化13】

【0102】
実施例4:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
収率:132mg(38%) MS(ESI):下記について計算した質量:C1927273、345.2;m/z測定値:346.6[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.22(s、1H)、7.65(dd、J=8.5、2.4Hz、1H)、6.75(dd、J=8.6、0.6Hz、1H)、5.60−5.55(m、1H)、4.03(dd、J=10.4、4.7Hz、1H)、4.02−3.96(m、1H)、3.94−3.86(m、2H)、3.81−3.72(m、2H)、3.57−3.49(m、2H)、2.97−2.81(m、1H)、2.66−2.58(m、1H)、2.54−2.41(m、3H)、2.30−2.22(m、1H)、2.17−2.10(m、1H)、2.09−1.91(m、3H)、1.90−1.56(m、5H)。
【0103】
【化14】

【0104】
実施例5:(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン塩酸塩
工程A:5−ブロモ−2−(3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−ピリジン。収率:3.5g(95%) MS(ESI):下記について計算した質量:C1012NO2、257.01;m/z測定値:258.3、260.3[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.19(dd、J=2.6、0.6Hz、1H)、7.66(dd、J=8.7、2.6Hz、1H)、6.71(dd、J=8.7、0.6Hz、1H)、4.63(d、J=5.9Hz、2H)、4.44(d、J=5.9Hz、2H)、4.34(s、2H)、1.42(s、3H)。
【0105】
工程B 収率:11mg(3%) MS(ESI):下記について計算した質量:C182733、333.21;m/z測定値:334.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.25(dd、J=2.4、0.5Hz、1H)、7.70(dd、J=8.5、2.4Hz、1H)、6.82(dd、J=8.5、0.5Hz、1H)、4.64(d、J=5.9 Hz、2H)、4.45(d、J=5.9Hz、2H)、4.41(s、2H)、3.87−3.42(m、4H)、2.77−2.71(m、1H)、2.66−2.42(m、4H)、1.43(s、3H)、1.05(d、J=6.5Hz、6H)。
【0106】
【化15】

【0107】
実施例6:(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン塩酸塩
収率:11mg(3%) MS(ESI):下記について計算した質量:C192933、347.2;m/z測定値:348.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.24(s、1H)、7.69(dd、J=8.5、1.8Hz、1H)、6.81(d、J=8.5Hz、1H)、4.65(d、J=5.9Hz、2H)、4.45(d、J=5.9Hz、2H)、4.40(s、2H)、3.81−3.71(m、2H)、3.54−3.48(m、2H)、3.03−2.77(m、2H)、2.74−2.60(m、3H)、1.96−1.87(m、1H)、1.72−1.62(m、1H)、1.43(s、3H)、1.08−0.97(m、6H)。
【0108】
【化16】

【0109】
実施例7:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−(6−シクロペンチルオキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン
工程A:5−ブロモ−2−シクロペンチルオキシ−ピリジン。収率:1.69g(82%) MS(ESI):下記について計算した質量:C1012BrNO、241.01;m/z測定値:242.3、244.3[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.18(d、J=2.5Hz、1H)、7.60(dd、J=8.8、2.6Hz、1H)、6.59(d、J=8.8Hz、1H)、5.34−5.30(m、1H)、1.99−1.90(m、2H)、1.82−1.73(m、4H)、1.67−1.58(m、2H)。
【0110】
工程B 収率:114mg(33%) MS(ESI):下記について計算した質量:C202932、343.2;m/z測定値:344.6[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.21(s、1H)、7.60(dd、J=8.5、2.4Hz、1H)、6.65(dd、J=8.5、0.5Hz、1H)、5.40−5.35(m、1H)、3.77−3.67(m、2H)、3.56−3.47(m、2H)、2.91−2.77(m、1H)、2.62−2.55(m、1H)、2.51−2.36(m、3H)、2.06−1.87(m、5H)、1.86−1.70(m、7H)、1.69−1.53(m、4H)。
【0111】
【化17】

【0112】
実施例8:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−(6−シクロヘキシルオキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン
工程A:5−ブロモ−2−シクロヘキシルオキシ−ピリジン。収率:1.73g(79%) MS(ESI):下記について計算した質量:C1014BrNO、255.03;m/z測定値:256.4、258.4[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.15(d、J=2.5Hz、1H)、7.60(dd、J=8.8、2.6Hz、1H)、6.60(d、J=8.8Hz、1H)、4.99−4.93(m、1H)、2.02−1.94(m、2H)、1.82−1.75(m、2H)、1.62−1.54(m、1H)、1.54−1.36(m、4H)、1.34−1.24(m、1H)。
【0113】
工程B 収率:100mg(28%) MS(ESI):下記について計算した質量:C213132、357.2;m/z測定値:358.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.19(s、1H)、7.61(dd、J=8.5、2.4Hz、1H)、6.67(dd、J=8.5、0.6Hz、1H)、5.06−4.99(m、1H)、3.77−3.69(m、2H)、3.57−3.47(m、2H)、2.92−2.78(m、1H)、2.63−2.56(m、1H)、2.51−2.38(m、3H)、2.07−1.89(m、5H)、1.87−1.71(m、5H)、1.70−1.35(m、7H)、1.32−1.22(m、1H)。
【0114】
【化18】

【0115】
実施例9:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
工程A:5−ブロモ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン。収率:2.16g(98%) MS(ESI):下記について計算した質量:C1012BrNO2、257.01;m/z測定値:258.1、260.1[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.15(d、J=2.5Hz、1H)、7.63(dd、J=8.8、2.5Hz、1H)、6.64(d、J=8.8Hz、1H)、5.20−5.14(m、1H)、4.01−3.93(m、2H)、3.60(ddd、J=11.9、9.2、3.0Hz、2H)、2.08−2.01(m、2H)、1.81−1.72(m、2H)。
【0116】
工程B 収率:81mg(22%) MS(ESI):下記について計算した質量:C202933、359.22;m/z測定値:360.6[M+H]+1H NMR(CDCl3):8.21(s、1H)、7.65(dd、J=8.5、2.4Hz、1H)、6.73(dd、J=8.5、0.6Hz、1H)、5.31−5.21(m、1H)、4.02−3.94(m、2H)、3.78−3.72(m、2H)、3.61(ddd、J=11.9、9.1、2.9Hz、2H)、3.57−3.49(m、2H)、2.96−2.80(m、1H)、2.66−2.58(m、1H)、2.54−2.40(m、3H)、2.11−1.91(m、5H)、1.90−1.73(m、5H)、1.67−1.50(m、2H)。
【0117】
【化19】

【0118】
実施例10:6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−カルボニル)−3−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−2−カルボニトリル
工程A:5−ブロモ−1−オキソ−ピリジン−2−カルボン酸。0℃のアセトニトリル(275mL)での5−ブロモ−ピコリン酸(18.5g、91.6mmol)及び尿素過酸化水素複合物(18.2g、0.194mol)混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(26mL、0.187mol)を加えた。4.5時間後、混合物を水溶性Na223で0℃で処理して、10分間拡販し、その後CH2Cl2(300mL×5)で抽出した。結合された有機層を濃縮して粗生成物を得、それを熱湯(500mL)で懸濁してろ過した。ろ過された固体を沸騰したMeOH(500mL)を用いて2度粉砕し、黄色い固体を得た。水性及びメタノール抽出物を組み合わせると共に濃縮して乾燥状態にして、黄褐色の固体として酸>100%を得た。MS(ESI):下記について計算した質量:C64BrNO3、216.94;m/z測定値:218.1[M+H]+1H NMR(d6−DMSO):17.70(s、1H)、9.19(d、J=1.5Hz、1H)、8.18−8.12(m、2H)。
【0119】
工程B:(5−ブロモ−1−オキソ−ピリジン−2−イル)−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−メタノン。DMF(300mL)内の5−ブロモ−1−オキソ−ピリジン−2−カルボン酸(10.0g 45.9mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt;9.93g、73.4mmol)、及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC;13.4g、70.3mmol)混合物を5分間拡散し、その後1−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパンジヒドロクロリド(12.4g、58.4mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エネ(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)(DBU;21.0mL、0.140mol)で処理した。22時間後、混合物をCH2Cl2で希釈した後、1N NaOH及び水で洗浄した。その有機層を乾燥させた後、濃縮した。残留物をFCCによって精製して、表題化合物(13.2g、85%)を得た。MS(ESI):下記について計算した質量:C1418BrN32、339.06;m/z測定値:340.2[M+H]+
【0120】
工程C:3−ブロモ−6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−カルボニル)−ピリジン−2−カルボニトリル。(5−ブロモ−1−オキソ−ピリジン−2−イル)−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−メタノン(13.1g、38.8mmol)、TMSCN(26.0mL、195mmol)、及びジメチルカルバミル塩化物(18.0mL、195mmol)の混合物を50℃で16時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、NaOHを含む冷たい水を流した。混合物をCH2Cl2(2x)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させると共に濃縮して、粗生成物を得た。粗材料をFCCによって精製して、表題化合物(13.6g、76%)を得た。MS(ESI):下記について計算した質量:C1517BrN4O、348.06;m/z測定値:349.6[M+H]+1H NMR(d6−アセトン):8.42(d、J=8.4Hz、1H)、7.83−7.81(m、1H)、3.70−3.68(m、2H)、3.55−3.52(m、2H)、2.93−2.91(m、1H)、2.87−2.80(m、3H)、1.96−1.87(m、2H)、1.84−1.80(m、1H)、0.46−0.44(m、1H)、0.43−0.41(m、1H)、0.37−0.35(m、1H)、0.32−0.30(m、1H)。
【0121】
工程D 3−ブロモ−6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−カルボニトリル(0.600g、1.71mmol)、3−ヒドロキシテトラヒドロフラン(301mg、3.41mmol)、及び無水のCs2CO3(1.67g、5.13mmol)のDMSO(7mL)に溶かした混合物をマイクロ波照射によって150℃で35分間熱した。混合物を水で洗浄し、Et2Oで抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(Na2CO3)、濃縮した。残留物をFCCによって精製して、表題化合物(280mg、46%)を得た。MS(ESI):下記について計算した質量:C192443、356.4;m/z測定値:357.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):7.94(d、J=8.8Hz、1H)、7.35(d、J=8.9Hz、1H)、5.08−5.04(m、1H)、4.12−3.93(m,4H)、3.77−3.72(m、2H)、3.69−3.63(m,2H)、2.98−2.92(m、2H)、2.87−2.81(m、2H)、2.35−2.25(m、1H)、2.25−2.18(m、1H)、1.97−1.83(m、3H)、0.51−0.35(m、4H)。
【0122】
実施例11〜12の化合物の調製は、実施例10に記載されたものと同様の方法を用いて実施された。
【0123】
【化20】

【0124】
実施例11:3−シクロペンチルオキシ−6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−カルボニル)−ピリジン−2−カルボニトリル
収率:33mg(5%) MS(ESI):下記について計算した質量:C202642、354.4;m/z測定値:355.5[M+H]+1H NMR(CDCl3):7.92(d、J=8.9Hz、1H)、7.40、(d、J=8.9Hz、1H)、4.93−4.88(m、1H)、3.78−3.73(m、2H)、3.71−3.65(m、2H)、2.98−2.92(m、2H)、2.87−2.81(m、2H)、1.99−1.84(m、9H)、1.75−1.65(m、2H)、0.51−0.36(m、4H)。
【0125】
【化21】

【0126】
実施例12:3−シクロヘキシルオキシ−6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepane)−1−カルボニル)−ピリジン−2−カルボニトリル
収率:98mg(15%) MS(ESI):下記について計算した質量:C212842、368.4;m/z測定値:369.6[M+H]+1H NMR(CDCl3):7.88(d、J=8.9Hz、1H)、7.39(d、J=9.0Hz、1H)、4.49−4.43(m、1H)、3.75−3.70(m、2H)、3.69−3.62(m、2H)、2.96−2.90(m、2H)、2.85−2.79(m、2H)、1.97−1.78(m、7H)、1.74−1.64(m、2H)、1.59−1.50(m、1H)、1.46−1.35(m、3H)、0.49−0.33(m、4H)。
【0127】
実施例13〜39に示す化合物の調製を、前記実施例に記述した方法と同様の方法を用いて実施することができる。
【0128】
【化22】

【0129】
実施例13:(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0130】
【化23】

【0131】
実施例14:(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0132】
【化24】

【0133】
実施例15:(4−シクロペンチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0134】
【化25】

【0135】
実施例16:(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0136】
【化26】

【0137】
実施例17:(4−シクロプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0138】
【化27】

【0139】
実施例18:(4−シクロブチル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0140】
【化28】

【0141】
実施例19:(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0142】
【化29】

【0143】
実施例20:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[5−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノン
【0144】
【化30】

【0145】
実施例21:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノン
【0146】
【化31】

【0147】
実施例22:(6−シクロブトキシ−ピリジン−3−イル)−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−メタノン
【0148】
【化32】

【0149】
実施例23:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(オキセパン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0150】
【化33】

【0151】
実施例24:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(オキセパン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0152】
【化34】

【0153】
実施例25:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−(6−シクロブチルメトキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン
【0154】
【化35】

【0155】
実施例26:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−(6−シクロプロピルメトキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン
【0156】
【化36】

【0157】
実施例27:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−チオフェン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0158】
【化37】

【0159】
実施例28:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−チオピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0160】
【化38】

【0161】
実施例29:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(1−メチル−ピロリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0162】
【化39】

【0163】
実施例30:1−{3−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepane)−1−カルボニル)−ピロリジン−2−イルオキシ]−ピロリジン−1−イル}−エタノン
【0164】
【化40】

【0165】
実施例31:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−チエパン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0166】
【化41】

【0167】
実施例32:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−チエパン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0168】
【化42】

【0169】
実施例33:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0170】
【化43】

【0171】
実施例34:1−{4−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepane)−1−カルボニル)−ピリジン(pyridin)−2−イルオキシ]−ピペリジン−1−イル}−エタノン
【0172】
【化44】

【0173】
実施例35(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(1−イソプロピル−アゼパン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0174】
【化45】

【0175】
実施例36:1−{4−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepane)−1−カルボニル)−ピリジン−1−イルオキシ]−アゼパン−1−イル}−エタノン
【0176】
【化46】

【0177】
実施例37(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(1−エチル−アゼパン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0178】
【化47】

【0179】
実施例38:1−{3−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepane)−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルオキシ]−アゼパン−1−イル}−エタノン
【0180】
【化48】

【0181】
実施例39:(4−シクロプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
【0182】
【化49】

【0183】
実施例40:(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン(diazepan)−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン・HCl。IPA(100mL)に溶かした(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン(6.17g、17.2mmol)の溶液に、無水HCl(IPA中5−6M溶液、3.44mL、17.2mmol)を加えた。混合物をここで80℃に熱し、60℃に冷却して沈殿を促進した。種結晶をこの時点で加えた。室温まで冷却し、ろ過し、IPA(50mL)で洗浄し、50℃で乾燥させて、白色結晶性固体として表題化合物を得た(5.29g、収率78%)。1H−NMR:(400MHz、DMSO)δ、11.46(bs、1H)、8.29(bs、1H)、7.82(bd、J=7.6Hz、1H)、6.86(d、J=8.8Hz、1H)、5.22(m、1H)、4.18−3.22(m、11H)、3.10−2.90(m、2H)、2.48−2.25(m、3H)、2.25−1.97(m、5H)、1.78−1.59(m、4H)。分析C2030ClN33として計算:C、60.67;H、7.64;N、10.61;Cl、8.95、結果値C、60.71;H、7.90;N、10.50;Cl、8.88。
【0184】
生物学的方法:
3受容体結合(ヒト)
Binding of compounds to the cloned human H3 receptors,stably expressed in SK−N−MC cells,was performed as described by Barbier,A.J.et al.(Br.J.Pharmacol.2004,143(5),649〜661)。
【0185】
3受容体結合(ラット)
小脳を除いたラットの脳(Zivic Laboratories Inc.、ピッツバーグ、ペンシルバニア州)を50mMのトリ−HCl/5mM EDTAで均一化すると共に、1,000rpmで5分間遠心分離した。上澄みを取り除き、15,000rpmで30分間再度遠心分離した。ペレットを50mMトリ/5mM EDTA(pH7.4)で再度ホモジナイズした。薄膜を0.8nM N−[3H]−α−メチルヒスタミン+/−テスト化合物で60分間25℃でインキュベートし、GF/Cガラス繊維フィルタ(0.3%ポリエチレンイミンで前処理)で迅速なろ過によって採集し、その後緩衝液で4回洗浄した。非特異性結合が100μMヒスタミンの存在下で定義された。阻害性濃度(最大効果の50%阻害能力がある、IC50)値が、単一位置カーブフィッティングプログラム(GraphPad、サンディエゴ、カリフォルニア州)によって測定され、0.8nMのKi値N−[3H]−α−メチルヒスタミン解離定数(Kd)に変換された。
【0186】
環状AMP蓄積
レポーター構成(reporter construct)及びヒト又はラットのいずれかのH3受容体を発現するSK−N−MC細胞の亜系統が生成された。pA2値が、Barbier et al.(2004)によって記載されるように得られた。
【0187】
上述のアッセイで試験された化合物のデータが、得られた結果の平均値として表1に示されている(NT=試験せず)。
【0188】
【表2】

*リフルオロ酢酸塩として試験された化合物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
1は−C15アルキル又は飽和シクロアルキル基であり、
mは1又は2であり、
2は−H又は−OCHR34であり、
ここで、R3は−Hであり、かつ
4は、置換されていないか、あるいは−C14アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環、
あるいは、R3及びR4は付着している炭素と共に、置換されていないか、あるいは−C14アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環を形成する、
XはN又はCHであり、かつ
Yは、N又はCRaであり
ここで、Raは−H、−OCHR34、−CH2NRbc、−CN、−CO214アルキル、−CO2H、又は−CONRbcであり、
b及びRcはそれぞれ独立して、−H又は−C14アルキルであり、
ただしX及びYのうちの1つはNであり、R2及びRaのうちの1つは−OCHR34であることを条件とする)、の化合物、
又は前記化合物の製薬学上許容できる塩、製薬学上許容できるプロドラッグ、若しくはその製薬学上活性な代謝産物。
【請求項2】
1が、イソプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、又はシクロペンチルである、請求項1に記載の化合物。他の好ましい実施形態では、R1が、シクロプロピル又はシクロブチルである。
【請求項3】
mが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
mが2である、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
XがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
YがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
2が−Hであり、Raが−OCHR34である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
2が−OCHR34であり、Raが−OCHR34ではない、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
3が−Hであり、R4がシクロプロピル、シクロシクロブチル、又は3−メチル−オキセタン−3−イルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
3及びR4は付着している炭素と共に、置換されていないか、あるいはメチル、エチル、イソプロピル、又はアセチルで置換されている、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ピロリジニル、チエパニル、ピペリジニル、又はアゼパニルを形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
−OCHR34が、テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ、3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ、テトラヒドロ−ピラン−3−イルオキシ、シクロブチルオキシ、オキセパン−4−イルオキシ、オキセパン−3−イルオキシ、シクロブチルメトキシ、シクロプロピルメトキシ、テトラヒドロ−チオフェン−3−イルオキシ、テトラヒドローチオピラン−4−イルオキシ、1−メチル−ピロリジン−3−イルオキシ、1−アセチル−ピロリジン−3−イルオキシル、チエパン−3−イルオキシ、チエパン−4−イルオキシ、1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ、1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ、1−イソプロピル−アゼパン−4−イルオキシ、1−アセチル−アゼパン−4−イルオキシ、1−エチル−アゼパン−3−イルオキシ、又は1−アセチル−アゼパン−3−イルオキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
−OCHR34がテトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ、3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、又はテトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
−OCHR34がテトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ、3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、又はテトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシである、請求項6に記載の化合物。
【請求項14】
−OCHR34がテトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシであり、mが2である、請求項6に記載の化合物。
【請求項15】
(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(3−メチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−(6−シクロペンチルオキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−(6−シクロヘキシルオキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−3−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシ)−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−シクロペンチルオキシ−6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−シクロヘキシルオキシ−6−(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
(4−イソプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロプロピル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロペンチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[5−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノン;
(6−シクロブトキシ−ピリジン−3−イル)−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(オキセパン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(オキセパン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−(6−シクロブチルメトキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−(6−シクロプロピルメトキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−チオフェン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−チオピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(1−メチル−ピロリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
1−{3−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルオキシ]−ピロリジン−1−イル}−エタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(チエパン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(チエパン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
1−{4−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルオキシ]−ピペリジン−1−イル}−エタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(1−イソプロピル−アゼパン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン;
1−{4−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルオキシ]−アゼパン−1−イル}−エタノン;
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(1−エチル−アゼパン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、及び
1−{3−[5−(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルオキシ]−アゼパン−1−イル}−エタノン、
(4−シクロプロピル−ピペラジン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン、
(4−シクロブチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−[6−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン・HCl
及びこれらの製薬学上許容できる塩からなる群から選択される、化合物。
【請求項16】
ヒスタミンH3受容体活性によって媒介される疾病、疾患、若しくは医学的状態を治療するための製薬学的組成物であって、
(a)有効量の、式(I):
【化2】

(式中、
1は−C15アルキル又は飽和シクロアルキル基であり、
mは1又は2であり、
2は−H又は−OCHR34であり、
ここで、R3は−Hであり、かつ
4は、置換されていないか、あるいは−C14アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環、
あるいは、R3及びR4は付着している炭素と共に、置換されていないか、あるいは−C14アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環を形成する、
XはN又はCHであり、かつ
Yは、N又はCRaであり、
ここで、Raは−H、−OCHR34、−CH2NRbc、−CN、−CO214アルキル、−CO2H、又は−CONRbcであり、
b及びRcはそれぞれ独立して、−H又は−C14アルキルである、
ただし、X及びYのうちの1つはNであり、R2及びRaのうちの1つは−OCHR34であることを条件とする)、の化合物、
又は前記化合物の製薬学上許容できる塩、製薬学上許容できるプロドラッグ、若しくはその製薬学上活性な代謝産物、並びに
(b)製薬学上許容できる賦形剤と、を含む、組成物。
【請求項17】
ヒスタミンH3受容体活性によって媒介される疾病、疾患、若しくは医学的状態に罹患している、又はそれと診断される患者を治療する方法であって、かかる治療を必要とする該患者に、有効量の式(I):
【化3】

(式中、
1は−C15アルキル又は飽和シクロアルキル基であり、
mは1又は2であり、
2は−H又は−OCHR34であり、
ここで、R3は−Hであり、かつ
4は、置換されていないか、あるいは−C14アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環、
あるいは、R3及びR4は付着している炭素と共に、置換されていないか、あるいは−C14アルキル又はアセチルで置換された、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環を形成する、
XはN又はCHであり、かつ
Yは、N又はCRaであり、
ここで、Raは、−H、−OCHR34、−CH2NRbc、−CN、−CO214アルキル、−CO2H、又は−CONRbcであり、
b及びRcはそれぞれ独立して、−H又は−C14アルキルである、
ただし、X及びYのうちの1つはNであり、R2及びRaのうちの1つは−OCHR34であることを条件とする)、の化合物、
又は前記化合物の製薬学上許容できるプロドラッグ、若しくは製薬学上活性な代謝産物を投与することを含む、方法。
【請求項18】
前記疾病、疾患、若しくは医学的状態が、認知疾患、睡眠障害、精神疾患、及び他の疾患からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記疾病、疾患、若しくは医学的状態が、痴呆、アルツハイマー病、認知機能障害、軽度の認知障害、痴呆の前段階、注意欠陥・多動性障害、注意欠陥障害、学習障害(learning disorders)及び記憶障害(memory disorders)、学習障害(learning impairment)、記憶障害(learning impairment)、加齢関連認知低下、及び物忘れ、不眠症、睡眠障害、カタプレキシーに関連する又はしないナルコレプシー、カタプレキシー、睡眠/覚醒恒常性の障害、突発性傾眠、過剰日中睡眠性、概日リズム障害、疲労、昏眠、時差ぼけ、REM−行動障害、睡眠時無呼吸症、閉経期前後のホルモン変化、パーキンソン病、多発性硬化症、うつ病、化学療法、シフトによる勤務体制、統合失調症、双極性障害、躁病、うつ病、強迫神経症、外傷後ストレス疾患、乗物酔い、めまい、良性頭位目まい症、耳鳴り、てんかん、片頭痛、神経性炎症、神経障害性の疼痛、ダウン症、発作、痙攣摂食障害、肥満症、物質乱用障害、運動障害、不穏下肢症候群、眼に関連する疾患、黄斑変性症及び網膜色素変性症から成る群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記疾病、疾患、若しくは医学的状態が、うつ病、睡眠障害、疲労、昏眠、認知障害、記憶障害(memory impairment)、物忘れ、学習障害(learning impairment)、注意欠陥障害、及び摂食障害からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。

【公表番号】特表2011−503233(P2011−503233A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535014(P2010−535014)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/083764
【国際公開番号】WO2009/067401
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】