説明

ヒトアクセス設備を有する容器

【課題】HPおよびUHPガスなどの特殊材料のバルク量を輸送するために用いられる容器のための、実質的に漏れのないヒトアクセス設備が必要とされている。
【解決手段】容器の実施形態は、ヒトアクセス設備を経由しての容器中へのまたはそれらからの漏れに対する可能性を実質的に減じる、溶接した、または別途恒久的な結合を有するヒトアクセス設備を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高純度(HP)および超高純度(UHP)流体などの特殊製品および他の材料を保持し出荷するために用いられるコンテナまたは容器(ベッセル)に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業において用いられる技術の新規開発および強化は、製造工程中で用いられるHPおよびUHP流体などの特殊材料の増大量に対する需要をもたらす。特殊材料は、高純度または超高純度などのある種の特性を示す電子部品の製造などの製造工程中で用いられる化学物質である。特殊材料は、例えば、粉末、乳化液、懸濁液、および蒸気であることができる。本明細書において用いられる用語「流体」は、ガス、液体、昇華固体、およびそれらの組合せを包含するように意図されている。
【0003】
関連製造装置の異なる工程および処理用に用いられる特殊材料は、ppbレベルで測定される不純物を有する製品の搬送を必要とすることがある。たとえ特殊ガスおよび化学物質が製造経費のほんの約0.01〜約0.1%の割合を占めることがあるとしても、これら材料の不足は、例えば、電子製造工場において望まれるかまたは必要とされる製造体積を保持するための能力を危うくすることがある。一部のケースにおいて、製造工程において汚染製品を用いることは最終製品仕様を危うくすることがある。最終製品の仕様は製造工程の最後の最後の段階で決定することがある。例えば、ウエハー製造のケースにおいて、最終製品の仕様は製品品質保証手順の間にチェックすることが可能である。製造されたウエハーは「仕様外」とみなすことがあり、放棄することがあり、このことは数百万ドルもの多くの損失の割合を占めることがある。従って、搬送の間の特殊材料の純度を保持することは、実質的に重要なことである。
【0004】
HPまたはUHP流体または他の特殊材料を保持するために用いられる容器の汚染は、特殊材料を容器中に導入するか、または容器中の高純度製品の輸送および/または貯蔵の間に容器中への不純物の侵入の際に特殊材料の所定の純度レベルを危うくすることがある物質の存在として特徴付けることができる。
【0005】
汚染物質は固形物、液体、およびガスの形態をとることがある。汚染物質は、例えば、容器中に以前に保存していた別なタイプの材料からの残渣物により形成することができる。汚染物質は、また、例えば、容器中の漏れのせいで容器の内部空間中への周囲空気の侵入により導入することができる。さらに詳細には、周囲空気侵入により導入される酸素は、一般に、HPおよびUHP流体およびエレクトロニクス製造において用いられる他の特殊材料について汚染物質と考えられている。酸素は容器の内部表面上に汚染酸化物を形成することができる。さらに、酸素分子は容器の内部表面上に捕捉することができると共に、後に容器内に置かれるHPまたはUHP流体または他の特殊材料中に拡散することができる。HPまたはUHP流体が容器中に存在しているので、酸素分子はHPまたはUHP流体との濃度勾配のせいで容器内部表面上から引き出され、製造設備中に移すことができ、最終製品仕様に悪影響を及ぼす。
【0006】
特殊材料に対する汚染物質として特徴付けられる物質は用途依存型であり、特殊材料の特殊タイプ、特殊材料の製品仕様、および特殊材料の使用目的などの因子により変わることができる。従って、一つの用途における汚染物質を考えた物質は、他の用途における汚染物質を考えることは可能でない。例えば、酸素、炭化水素、金属粒子、水、および窒素は、超臨界二酸化炭素(SCCO2)の汚染物質と考えられる。しかし、窒素はNH3、NF3、およびCl2などのエレクトロニクスグレードガスの汚染物質と考えられない。
【0007】
一部のケースにおいて、HPおよびUHP材料の小さな量を配送するための旧い搬送方法はもはや適用することは可能でない。例えば、シリンダボトルまたは他の小さな包みを用いる搬送は、もはや、こうした材料の比較的大きな量に対する必要性のせいで一部の製造工程中で許容可能ではない。例えば、超高純度「ホワイトアンモニア」(NH3)および高純度窒素−3フッ化物(NF3)に対する需要は、近年大きく伸びてきたし、これらの材料のバルク量は、今、多くの各種製造方法において必要とされる。
【0008】
HPおよびUHP材料を搬送するためのバルク搬送容器およびシステムは、最近において公知でなく用いられなかった。新技術、例えば、種々のエレクトロニクスデバイスの製造用に用いられる技術の最近の開発だけでも、NF3、NH3、Cl2、HClおよび他の特殊ガスおよび化学物質などのHPおよびUHP製品の大きな量に対する需要をもたらしてきた。ボトルシリンダなどの小さな容器は、過去において、HPおよびUHP製品の比較的小さな量の搬送のために用いられた。小さな容器の調製用の要求事項は、厳しいながら、比較的容易に合致することができる。実際に、HPおよびUHP製品を輸送するために用いられる比較的小さなコンテナおよび容器用のコンテナ調製手順は周知である。例えば、「ベーキング」として知られるオーブン中での単純なコンテナ加熱法は、コンテナ内部表面の必要とされる純度を達成することを支援する。調製された、またはいわゆる「純度処理された」コンテナは、UHP製品を汚染する脅威なしでUHP製品を受け取ることが可能である。コンテナ加熱用に用いられる「ベーキング」オーブンは、サイズおよび形状において変わることが可能であるが、しかし、一般的に、シリンダなどの比較的小さなコンテナの調製に限定される。
【0009】
バルク量における工業用ガスの搬送用に必要なものなどの大きなサイズのコンテナまたは容器は、比較的小さなコンテナ用の調製法を利用することができない。バルクHPおよびUHP製品用の新しいコンテナ調製法は開発されてきて、コンテナ業界に導入されてきた。例えば、約6,000ポンド容量のISOコンテナの調製は、「Systems and Methods for conditioning Ultra High Purity Gas Bulk Containers」題の米国特許第6,616,769B2号明細書および第6,814,092B2号明細書に記載されている。これらのコンテナの調製は、より大きなコンテナが既存の「ベーキング」オーブン中に組み込むには余りにも大きすぎるので、且つまたコンテナの最大表面温度が、例えば、米国運輸省(DOT)、国連(UN)、国際海上危険物(IMDG)、道路での危険物の国際輸送に関する欧州協定(ADR)、コンテナ安全条約(CSC)、などを含む国家輸送体、協定、および条約により規制されるので、より小さなコンテナの調製よりも一段と複雑である。換言すれば、輸送容器として用いられる大きなコンテナは、世界中の輸送組織により制御される。例えば、DOT提言により、携帯用のISOタンクT50タイプの最大外部温度は、タンクにおける熱的応力および疲労を導入することを避けるために125°Fを超えることは好ましくない。明らかに、「ベーキング」工程は、ベーキングが適切なコンテナ表面調製を達成するために有意により高い温度を必要とするので行うことができない。
【0010】
HPおよびUHP製品の搬送のための大きなサイズの容器を洗浄し調製するための方法は公知であり、産業界で実施中である。これらの方法は全く複雑であり、多大な努力と出費を必要とする。従って、コンテナ純度の保全は、必要不可欠であり、そして搬送されるHPまたはUHP製品収入および搬送されるHPまたはUHP材料を用いて製造されたデバイスの品質の両方に重要な影響を与えることがある。例えば、半導体ウエハーに対する製造法の種々の段階は、NF3、NH3、CO2などの搬送されるHPおよびUHP物質の使用に頼ることがある。
【0011】
重大な努力が、バルク量におけるHPおよびUHP材料に対する搬送システムおよび手段を開発し、実行するために行われてきた。これらの搬送に関連する重要な挑戦の一つは、これらのコンテナが必要な製品品質を輸送し搬送するために用いることが可能であるやり方での、バルクコンテナの設計および調製であり、後者(バルクコンテナの調製)を危うくすることがないことであった。一部の独特の容器設計および調製手順は今日公知である。高純度物質の取扱いを満足させるためのコンテナ設計および調製の仕事は、固定コンテナのケースにおいて幾分複雑さはゆるくなる。しかし、携帯可能なコンテナに対して、製品純度を達成し保持するための仕事は一層挑戦的である。携帯可能コンテナは、標準制御用コンテナ材料、設計、および機械的性質によるだけでなく、また、例えば、DOT、UN、IMDG、ADR、CSC、などを含む世界中の各種国家輸送組織体によって課せられる種々の規制に準拠する必要がある。これらの組織体およびそれらの規制の仕事は、種々の材料のバルク量を運搬する携帯可能なコンテナが、輸送工程の間に周りの世界に危険性を課さないことを確実にすることである。コンテナ設計、検査、輸送、および他の取扱い手順は厳密に制御され、既存の規制に準拠することに失敗するすべてのコンテナは、危険な物品を輸送するために用いることが許可されなかった。同時に、コンテナ設計、調製、および検査手順の一部は、高純度製品要求事項に矛盾する。
【0012】
標準コンテナ設計、制御コンテナ調製方法、検査手順、などに対して何を行うことが可能であるか、または可能でないかを理解するために、輸送可能コンテナに課される要求事項を理解することが必要とされるであろう。新しいまたは修正コンテナ設計、ならびに新しいまたは修正された調製および検査手順は、国家輸送組織体による使用のために承認されることが必要なことがある。コンテナに課される一部の検査関連要求事項の例は、「[f]or man entry it is the responsibility of depot supervisor to ensure that the tank is safe to enter.This may require an inspection for gas contamination of low oxygen(ヒトが入場する場合、貯蔵庫の管理者は、入場するタンクが安全であることを確実にするための責任を負う。これは低酸素のガス汚染についての検査を要求することがある)」と述べているITCO・ACC MANUAL issue No3:Jan.2003のセクション「ISO Inspection Requirements」に示される。コンテナ検査マニュアルから取り上げられるこの陳述は、タンク(コンテナ)へのヒトの入場のケースにおいて、危険なガス残留物がコンテナ内部に全く残らないと共に、酸素不足雰囲気が除かれることを確実にするために適切な条件が必要とされることを意味する。後者は、例えば、金属酸化物および他の望ましくない残留物を形成する主要コンテナ汚染物質源であることが可能である場合にエアパージを必要とすることが可能である。加えて、徹底したコンテナ調製(汚染除去)手順は、コンテナが不活性ガスによりパージされた後でさえも残留酸素を排除するために必要とされる。コンテナ表面は、続いてコンテナ中に導入されるUHP製品を汚染するために十分であるであろう有意な酸素量を捕捉することが可能である。全く複雑なコンテナ調製法の例は、例えば、米国特許第6,616,769B2号明細書に記載されている。従って、時間、エネルギー、および金の実質的な量は、いつであろうとも、コンテナ調製のための必要性を避けることにより節約することができる。
【0013】
規制コンテナ検査要求事項の別の例は、ITCO・ACC・MANUAL issue No.3:Jan.2003の「Pressure Vessel Not Acceptable Conditions」章に見出すことが可能である。例えば、検査の間に見出される以下の容器条件は、検査容器をさらなる使用について許容不可とみなすことがある:
・溶接部または母材に対する欠陥
・0.1mm(0.004インチ)より深い本体への研削傷
・シェル厚さを最小値未満に下げる過度の研削または他の金属損耗
・必要最小値以下のシェル厚さをもたらすか、または汚染トラップを作り出す腐食またはピッチング
・応力腐食
・鋭い圧痕、しわ、またはへこみ−−−
・タンクシェルの上1/3に対する6mm(0.25インチ)を超えるへこみ
・タンクシェルの底部2/3に対する10mm(0.4インチ)を超えるへこみ。
【0014】
上掲一覧条件に準拠するために、厳しい内部コンテナ検査が必要とされる。検査はコンテナ内部表面の可視的品質分析のみならず、また可能な表面不連続性、粒径、内部構造形状などをも含むことが可能である。今日の標準慣習下で、検査容器中にヒトが入ることは、必要とされる検査品質を達成するために実際的に不可避である。それが、産業公認の確立された標準が、内部コンテナ検査に関連した狭い通り道を通しての検査員によるコンテナ進入を必要とする訳である。従って、狭い通り道のサイズ、および多くの場合、その位置もまた、検査員による密閉空間中へのおよびそこから外への安全な出入りを確保するために規制される。
【0015】
世界中に出荷されるコンテナに対する要求事項を確立する別の文書はUNにより開発されてきた。例えば、無水アンモニアUN1005の運送および使用用の国際輸送に用いられるUNタイプT50ポータブルISOタンク。これらは、変更された1972年の安全コンテナ用国際会議(CSC)におけるコンテナの定義に合致する携帯タンクであり、UN・Model・Regulations6.7.3.15など、およびCSCによる検査および試験を受ける。文書は、コンテナ検査を行うこと、ならびにこれらの検査を行うための厳しい時間要求事項を規定する上で厳しい要求事項を課す。例えば、文書には:「・・・携帯タンクは最後の2.5年または5年の試験データの期限切れ後充填することは可能でない。試験期日内に充填されるタンクは最後の定期試験日時の満期を超えて3ヶ月まで輸送することが可能である・・・」と記されている。明らかに、時間通りに完了した検査を有さなかった、または検査を通らなかったコンテナは、国際的に、物品の搬送用に用いることが可能でない。米国において、類似の規制はDOTにより開発された。コンテナ検査および保存へのCSC規制はCSC規制#2において対応される。例えば、「・・・最初の吟味は製造後5年以内に、次に、少なくともその後2.5年毎に行われなければならない・・・」。加えて、検査規制は、誰が検査を行うことが可能であるかをCSCが指定することを好む。資格をとり認可をとった代表者の存在は不可欠であり、これらの代表者のみが検査を行うことが可能であり、結果的に、さらなる用途のためのコンテナに合格するかまたは失敗することが可能である。以下が、また、CSC文書の別の部門に記されている:「・・・本明細書において記載される検査および試験は、有能な権威またはその認可組織体により資格のある承認された検査員/機関により行われるかまたは証言されなければならない。CSCおよびUNタンク試験および検査は、それらがそう行うように適して資格を与えられる場合、同じ検査員により行うことが可能である。この仕事を行うために承認される一般的な機関は:ABS、Bureau Veritas、Lloyds Register etcである・・・」実際に、最後の例における要求事項は、資格のある検査員がコンテナに入り、検査を行うことが好ましいことを要求する。コンテナが使用に用いられることを継続することが可能であるかどうかの最終決定は、検査の完了の際にだけ出すことが可能である。不運にも、資格のある検査機関は、HPおよびUHP製品を輸送し供給するコンテナおよびシステム用の要求事項とは全く親密でも親しくもない。従って、検査員はコンテナの検査を行うように資格を得ることが可能であるが、しかし、彼らはHPまたはUHP物品を輸送するコンテナに入ることには資格を与えられないことが可能である。
【0016】
HPおよびUHPガスおよび他の特殊材料のバルク量を保持し輸送するために用いられる容器は、一般的に、種々の外部弁を含む。弁は圧力除去装置;材料の容器中への、それから外への、およびその内部の移送、などの機能に対して用いることができる。弁は、通常、容器のシェル上に組み込まれる弁ボックス中に位置付けられる。弁ボックスは、ぶつかり、衝突し、引張られるなどの弁により引き起こされる損傷から弁を保護することを支援する。さらに、弁ボックスは、ガスのブランケットを弁ボックス内に保持することができるように、回収することができる。ガスは、ガスの弁を通しての容器内部中への侵入が容器内の材料を汚染しないように、容器中に保持される材料に関して非汚染性であることができる。
【0017】
狭い通り道は、多くの場合、HPおよびUHPガスおよび他の特殊材料のバルク量を輸送するために用いられる容器中の弁ボックスと組み合わされる。特に、弁ボックスの底は、一般的に、弁ボックスの底が容器の内部体積に対するアクセスを提供することができるように、留め具により弁ボックスの残部上のフランジまたは他の適するはめあい点に固定される。
【0018】
狭い通り道として機能することが可能である弁ボックスは、そこを通しての、大人の大きさのヒトの通過を容易にするために十分大きくあることが必要である。例えば、狭い通り道として機能することが可能である弁ボックスは、一般的に、少なくとも約2.5フィート(0.762m)の径を有する。従って、弁ボックスの除去可能底部と、弁ボックスの残部上のフランジまたは他のはめあい点間の界面は比較的大きい。特に、輸送の間の機械的衝撃、振動、および温度揺れを一般的に受ける輸送容器において、こうした比較的大きな界面にわたる密封を保持することは困難であることができる。従って、弁ボックスの底部に位置付けられる狭い通り道の密封を通しての漏れは、HPおよびUHPガスおよび他の特殊材料のバルク量を保持し輸送するために用いられる容器中の汚染物質の可能供給源を表す。
【0019】
従って、現行の必要性は、HPおよびUHPガスなどの特殊材料のバルク量を輸送するために用いられる容器用の、実質的に漏れなしのヒトアクセス設備のために存在する。
【発明の概要】
【0020】
容器の実施形態は、ヒトアクセス設備を経由しての容器中へのまたはそれらから外への漏れのための可能性を実質的に減じる、溶接されるかまたは他の恒久的な結合を有するヒトアクセス設備を含む。
【0021】
容器の実施形態は、内部空間を画定するシェル;シェル上に組み込まれると共に、内部空間へのヒトアクセスを容易にする通路を画定するスリーブ;および通路を覆う(カバーする)と共に溶接によりスリーブに結合されるカバーを含む。
【0022】
高純度および超高純度ガスを保持し、輸送することができる容器の実施形態は、シェル;シェル上に組み込まれると共にそれを通して伸びる中空スリーブ;およびスリーブ端に恒久的に結合されるカバーを含む。
【0023】
容器の内部空間にアクセスするための方法が提供される。容器は、内部空間を画定するシェル、シェルに結合され、内部空間に対する容器の外側からの通路を画定するスリーブ、および溶接によりおよび通路を覆うことによりスリーブに結合されるカバーを含む。本方法は溶接部を切断し;通路からカバーを取り外し;通路により内部空間に入ることを含む。
【0024】
前述の要約、ならびに好ましい実施形態の以下の詳細説明は、添付図面と併せて読む場合により良く理解される。図面は図解説明用のみに提供され、添付クレームの範囲は図面において示される特定の実施形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】弁ボックスの形態にあるヒトアクセス設備を有する容器の実施形態の側面図である。
【0026】
【図2】図1における指定「A」領域の拡大、断面図である。
【0027】
【図3】図2における指定「B」領域の拡大図である。
【0028】
【図4】図2と同じ透視図から取られる、図1〜3に示される容器の第1の代替実施形態の一部の断面図である。
【0029】
【図5】図2と同じ透視図から取られる、図1〜3に示される容器の第2の代替実施形態の一部の断面図である。
【0030】
【図6】図2と同じ透視図から取られる、図1〜3に示される容器の第3の代替実施形態の一部の断面図である。
【0031】
【図7】図1〜3に示される容器の第4の代替実施形態の側面図である。
【0032】
【図8】図1〜3に示される容器の第5の代替実施形態の側面図である。
【0033】
【図9】図1〜3に示される容器の第6の代替実施形態の平面図である。
【0034】
【図10】図1〜3に示される容器の第7の代替実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1〜3は内部空間12を有する輸送可能なコンテナまたは容器10の実施形態を表す。容器10は、例えば、HPまたはUHPガスなどの特殊材料を保持するために用いることができる。
【0036】
容器10はシェル14を含む。シェル14は、図1に示すように、実質的に円筒形の主要部分15、および二つの末端部分または頭部16を含むことができる。頭部16は、溶接などの適する手段により主要部分15の反対末端に結合することができる。
【0037】
容器10は、また、弁ボックス17の底部に位置付けられる狭い通り道の形態でヒトアクセス設備を含む。弁ボックス17はシェル14の主要部分15の上に組み込むことができる。弁ボックス17は、例えば、主要部分15の底部または側面上、または頭部16上を含む代替実施形態において、シェル14上の他の位置に組み込むことができる。
【0038】
頂部、底部、上部、下部、上層部、下層部、水平などの指向性用語は、図1〜3に表される成分方向を参照して用いられる。これらの用語は説明目的のみに用いられ、添付クレームの範囲を限定するようには意図されていない。
【0039】
弁ボックス17は、実質的な円筒形スリーブ18を含む。スリーブ18はシェル14の主要部分15中に形成される開口部により収容することができると共に、溶接部23などの適する手段により主要部分15に固定することができる。スリーブ18は、弁ボックス17が図1および2に示されるように、主要部分15の外表面に関して部分的にへこむように位置付けされる。スリーブ18は、代替実施形態において、図1および2に示されるものよりも大きくまたは小さくへこむことができる。
【0040】
スリーブ18は、スリーブ18を通して通路20を画定する円筒形内部表面19を有する。通路20は、容器10の内部空間12がスリーブ18を経由してアクセスすることができるように、そこを通してのヒトの通路を容易にするために十分大きくある径を有することができる。例えば、通路20の径は約2.5フィート(0.762m)であることができる。スリーブ18および通路20は、それぞれ、容器10の代替実施形態における円筒形以外の形状を有することができる。例えば、スリーブ18および通路20は、断面図で見る場合に、四角または長方形であることができる。
【0041】
弁ボックス17は、また、底部組み立て品21を含む。底部組み立て品21は、実質的に皿形状カバー22、および実質的にリング形状突出部24を含む。突出部24は溶接部などの適する手段によりカバー22の上部表面上に組み込むことができる。突出部24の内側および外側径はスリーブ18のそれぞれ内側および外側径にほぼ等しい。
【0042】
弁ボックス17の底部組立て品21は、また、スリーブ18の下部部分を取り巻く実質的に円筒形のスカート28を含む。スカート28は溶接などの適する手段によりカバー22の上部表面上に組み込むことができる。
【0043】
流体弁35は弁ボックス17のカバー22上に組み込まれる。単一流体弁35を収納するための弁ボックス17の使用は、代表例目的用のみに開示される。弁ボックス17は、代替実施形態において、1以上の流体弁35を収納するために用いることができる。他の代替実施形態は、ヒトアクセス設備がいかなる流体弁も含まない、すなわち、代替実施形態のヒトアクセス設備が弁ボックスとして機能しないことを除いて、実質的に弁ボックス17に同一であるヒトアクセス設備を含むことができる。
【0044】
突出部24は、図2および3に示されるように、弁ボックス17の中心線「C」に関して角度をつけられる上部表面36を有する。スリーブ18は底部表面40を有する。底部表面40は、角度をつけられた表面36および底部表面40が溝42を画定するように突出部24の上部表面36上に直接位置付けられる。溝42は、突出部24および底部組立て品21の残部をスリーブ18に固定する溶接部44を収納することができる。スリーブ18の底部表面40は、代替実施形態において、突出部24の上部表面36の代わりに、またはそれに加えて角度をつけることができる。
【0045】
底部組立て品21は、容器10の組立ての間は容器10内に位置付けることができる。さらに詳細には、底部組立て品21は、底部組立て品21がスリーブ18を収納するシェル14中の開口部を通して組み込むには大きすぎるので、一つまたは両方の頭部16が主要部分15に溶接付けされる前に容器10の内部空間12内に位置付けることができる。
【0046】
突出部24は、容器10の内部空間12に対するヒトアクセスが、底部組立て品21をスリーブ18に固定するためにもはや必要とされなくなった後に、スリーブ18に溶接付けすることができる。底部組立て品21は、例えば、カバー22上に組み込まれるブラケット52に結合されるリフティングストラップまたは他の適する手段を用いて、溶接処理の前および間に容器10の外側から持ち上げ、支持することができる。リフティングストラップは説明簡略化のため、図中には示されていない。
【0047】
スカート28は、溶接処理により発生する破片が容器10の内部空間12に入ることを防止するかまたは阻むことができる。こうした破片は、容器10が、続いて、比較的高レベルの純度で保持される必要があるHPまたはUHPガスまたは他の特殊材料を保持するために用いられる場合に、汚染の潜在源であることができる。
【0048】
弁ボックス17は、容器10が使用するために置かれた後に、随時ベースで、容器10の内部空間12へのアクセスを提供するために用いることができる。特に、溶接部44は、鋸、トーチ、または他の適する手段を用いて切断して、スリーブ18から突出部24および底部組立て品21の残部を放出することができる。スカート28は、溶接部44が切断される際に、溶接部44からの破片が内部空間12に入ることを防ぐかまたは阻むことができる。特に、スカート28の内径は、図2に示されるように、連続または半連続ポケット31がスカート28とスリーブ18間に形成されるようにサイズ化することができる。あるいは、または加えて、ポケット32はスカート18それ自体中に形成することができる。ポケット31および/またはポケット32は、溶接部44が切断される際に溶接部44からの破片を捕捉することができる。
【0049】
スカート28および底部組立て品21は、放出されると、リフティングストラップおよびブラケット52を用いて内部空間12中に支持し、下げることができる。内部空間12は、続いて、スリーブ18の通路20を経由してアクセスすることができる。
【0050】
スカート28の突出部24は、容器10の内部空間12へのヒトアクセスがもはや必要でなくなり、元の溶接部44の残物が除去された後に、上述のやり方でスリーブ18に再溶接することができる。
【0051】
必要ならば、スカート28の突出部24が、HPまたはUHPガスまたは他の特殊材料を保持するために適する条件に容器10を戻すためにスリーブ18に再度溶接付けされた後に、容器10は浄化することができる。
【0052】
弁ボックス17は容器10の内部空間12に対するヒトアクセスを容易にし、それによって、狭い通り道に対する必要性を排除することができる。弁ボックス17は、狭い通り道に対比して、周囲環境から容器10内の内部空間12を隔離するためのシールまたはガスケットの使用に頼らず、むしろ、弁ボックス17の種々の主要構成要素間の結合は気密溶接である。従って、弁ボックス17を通しての容器10の内部空間12中へのまたはそれからの漏れに対する可能性が、特に、容器10が、容器10の輸送の間に起こることができる機械的衝撃、振動、および温度揺れを受ける場合の、実質的に、比較可能サイズの狭い通り道を通しての漏れに対する可能性よりも少ないと考えられる。
【0053】
弁ボックス17の主要構成要素間の溶接接続部は、容器10の内部空間12に対するヒトアクセスが頻繁なおよび/または定期的なベースで必要とされない用途のために特にうまく適する弁ボックス17を作製すると考えられる。例えば、容器内の検査、修繕、および他の操作を行うためのデバイスは、その内容全体が本明細書において参考のため包含される、代理人整理番号第07144号USAで2007年11月26日に出願された「Devices and Methods for Performing Inspections,Repairs,and/or Other Operations Within Vessels」題の同時継続米国特許出願明細書に記載されている。先行出願に開示されているデバイスの使用は、容器10などの容器の内部への規則的なヒトアクセスに対する必要性を排除することができる。容器10などの容器は、従って、狭い通り道(およびその漏れに対する可能性)の代わりに弁ボックス17などの弁ボックスを備えて、随時ベースでの容器内部への時折のヒトアクセスを容易にすることができる。
【0054】
弁ボックス17の代替実施形態は、溝42なしで構成することができる。例えば、図4は容器10aの形態における容器10の代替実施形態を表す。容器10aは弁ボックス17の代わりに弁ボックス60を含む。容器10aは他では実質的に容器10に同一である。容器10のそれらに実質的に同一である容器10aの構成要素は、同一の参照数字により図中に表記される。
【0055】
弁ボックス60は実質的に円筒形のスリーブ62、および底部組立て品64を含む。スリーブ62はシェル14の主要部分15中に形成される開口部により収納することができると共に、溶接部23などの適する手段により主要部分15に固定することができる。
【0056】
底部組立て品64は、カバー66、および溶接部69などの適する手段によりカバー66の上部表面上に組み込まれる実質的に円筒形のスカート68を含む。カバー66は、スカート68の内部周辺に沿って伸びる溶接部70などの適する手段により、図4に示されるようにスリーブ62の底部表面に直接固定することができる。スリーブ62およびスカート68は、それぞれ、代替実施形態において、円筒形以外の形状を有することができる。例えば、スリーブ62およびスカート68は、それぞれ、代替実施形態において、四角または長方形断面を有することができる。
【0057】
流体弁35は弁ボックス60のカバー66上に組み込むことができる。弁ボックス60は、代替実施形態において、1以上の流体弁35を収納するために用いることができる。他の代替実施形態は、ヒトアクセス設備がいかなる流体弁をも含まないことを除いて、弁ボックス60に実質的に同じであるヒトアクセス設備を含むことができる。
【0058】
弁ボックス60のカバー66は、容器10bの内部空間12へのヒトアクセスが必要とされる場合に、スリーブ62から外すことができる。カバー66は、例えば、切断するかまたは別途カバー66とスリーブ62間の溶接部70を切断するか、またはダメージを与えることにより取り外すことができる。カバー66は、カバー66に組み込まれるリフティングストラップおよびブラケット52を用いて、切断処理の間および後に、支持し、下げることができる。
【0059】
弁ボックス17の他の代替実施形態は、スカートなしで構成することができる。例えば、図5は容器10bの形態での容器10の代替実施形態を示す。容器10bは弁ボックス17の代わりに弁ボックス80を含む。容器10bは、他については実質的に容器10に同じである。
【0060】
弁ボックス80は実質的に円筒形のスリーブ82を含む。スリーブ82はシェル14の主要部分15中に形成される開口部により収納することができると共に、溶接部23などの適する手段により主要部分15に固定することができる。
【0061】
弁ボックス80はまたカバー84を含む。カバー84は、スリーブ82の内部周辺周りに延びる溶接部88などの適する手段によりスリーブ82上に組み込むことができる。スリーブ82は代替実施形態において、円筒形以外の形状を有することができる。例えば、スリーブ82は代替実施形態において、四角または長方形断面を有することができる。
【0062】
流体弁35は弁ボックス80のカバー84上に組み込むことができる。弁ボックス80は、代替実施形態において、1以上の流体弁35を収納ために用いることができる。他の代替実施形態は、ヒトアクセス設備がいかなる流体弁をも含まないことを除いて、実質的に弁ボックス80に同じであるヒトアクセス設備を含むことができる。
【0063】
弁ボックス80は、容器10bの内部空間12中へのヒトアクセスが必要とされる場合に、容器10のシェル14の主要部分15から外し除去することができる。特に、溶接部23は切断することができると共に、スリーブ82および付属カバー84は、次に、例えば、カバー84上に組み込まれるリフティングストラップおよびブラケット52を用いて持ち上げることができる。内部空間12中へのアクセスは、続いて、スリーブ80を収納する主要部分15中の開口部を通して得ることができる。
【0064】
図6は容器10cの形態にある容器10の別の代替実施形態を示す。容器10cは弁ボックス90を含む。弁ボックス90は以下の例外を除いて実質的に容器10bの弁ボックス80に同じである:弁ボックス90が溶接部93などの適する手段によりスリーブ82の上端周りに位置付けられ、スリーブ82に固定されるリング92の形態にある支持体を含むこと。実質的に弁ボックス80のそれらと同じである弁ボックス90の構成要素は、同一の参照番号で図中に表示される。
【0065】
弁ボックス90はリング92の外周周りに延びる溶接部94によりシェル14の主要部分15に固定することができる。弁ボックス90は、容器10cの内部空間12中へのヒトアクセスが必要とされる場合に、容器10cのシェル14の主要部分15から外し除去することができる。特に、溶接部94は切断することができると共に、スリーブ82、付属カバー84、およびリング92は、例えば、カバー84上に組み込まれるリフティングストラップおよびブラケット52を用いて持ち上げることができる。内部空間12中へのアクセスは、続いて、スリーブ80を収納する主要部分15中の開口部を通して得ることができる。リング92は溶接部94を開口部から離して位置付け、それによって、溶接処理により発生する破片が容器10cの内部空間12に入ることを防ぐかまたは阻むことができる。
【0066】
上述のように、弁ボックス17、60、80、および90の代替実施形態は、弁なしで構成することができると共に、ヒトアクセス設備として単独で機能することができる。例えば、図7は、ヒトアクセス設備122がいかなる弁をも含まないことを除いて、実質的に弁ボックス17に同じであるヒトアクセス設備122を備える容器10dを示す。弁ボックス17のそれとは違って、ヒトアクセス設備122の深さまたは高さは限定されないか、または弁を収納するための必要性により別途制限される。実質的に容器10のそれらに同じである容器10dの構成要素は、同一の参照番号で図中に表示される。
【0067】
上述のように、狭い通り道および弁ボックス中に位置する弁を通過する漏れのせいで、周囲空気が容器中に侵入する可能性を減じるかまたは排除するために、非汚染性ガスの単一ブランケットを用いることができるように、従来型の弁ボックスを狭い通り道で構成することが可能である。
【0068】
ヒトアクセス設備122を通しての漏れに対する可能性は、そこの溶接構造のせいで実質的に排除されると考えられる。従って、ヒトアクセス設備122内に非汚染性ガスのブランケットを維持することは必ずしも必要でない。通常の弁ボックス中の弁配置およびヒトアクセス設備の位置付けの上述の利点は、従って、ヒトアクセス設備122が用いられる場合には存在しない。弁配置は、従って、容器10d全体を通しての便利なまたは別途有利な位置に置かれる1以上の比較的小さな弁ボックス中に位置付けることができる。
【0069】
例えば、容器10dは第1流体弁126および第2流体弁128を含む。第1流体弁126は、容器10dのシェル15の頂部に位置する第1弁ボックス129内に組み込まれる。第2流体弁128は、容器10dのシェル15の底部に位置する第2弁ボックス130内に組み込まれる。
【0070】
第1および第2弁ボックス128、129は、容器10dの内部空間12へのヒトアクセスがヒトアクセス設備122により提供されるので、ヒトアクセス設備を収納することが必要でない。第1および第2弁ボックス129、130は、それぞれ、第1流体弁126および第2流体弁128のみを収納するようにサイズ化され、従って、狭い通り道などのヒトアクセス設備をも収納する弁ボックスに対して比較的コンパクトである。
【0071】
図8は容器10eの形態にある別の代替実施形態を示す。実質的に容器10のそれらに同じである容器10eの構成要素は、同じ参照番号により表記される。
【0072】
容器10eは容器10eの内部空間を第1区画136および第2区画138に分割する内壁134を含む。内壁は、内壁134上に組み込まれるハッチ(示されていない)により通常覆われるアクセス開口部(示されていない)を有する。
【0073】
容器10eは、また、第1流体弁140および第2流体弁142を含む。第1流体弁140は、第1流体弁140が第1区画136と流体連絡するように、容器10eのシェル15上に組み込まれる第1弁ボックス144中に組み込まれる。第2流体弁142は、第2流体弁142が第2区画138と流体連絡するように、シェル15上に組み込まれる第2弁ボックス146中に組み込まれる。第1区画136中へのヒトアクセスは、シェル15上に組み込まれるヒトアクセス設備122により提供することができる。第2区画138中へのヒトアクセスは、例えば、第1区画136にアクセスし、内壁134上のハッチを開けることにより得ることができる。
【0074】
図9は容器10fの形態にある別の代替実施形態を示す。容器10fは以下の例外を除いて実質的に容器10eに同じである。実質的に容器10eのそれらに同じである容器10fの構成要素は、同一の参照番号で図中に表示される。
【0075】
容器10fは、第1流体弁150、第2流体弁152、第3流体弁154、および第4流体弁156を含む。容器10fは、また、弁ボックス158を含む。第1、第2、第3、および第4流体弁150、152、154、156は、弁ボックス158内に直線的に配置される。弁ボックス158は、第1および第2流体弁150、152が第1区画136と流体連絡し、第3および第4流体弁154、156が第2区画138と流体連絡するように、容器10fのシェル15上に組み込まれる。弁ボックス158は実質的に楕円形の形状を有して、第1、第2、第3、および第4流体弁150、152、154、156の直線的配置を収納する。弁ボックス158は代替実施形態における弁の直線的配置を収納するために適する他の形状を有することができる。
【0076】
図10は、容器10gの形態にある別の代替実施形態を示す。実質的に容器10のそれらに同じである容器10gの構成要素は、同一の参照番号で図中に表示される。
【0077】
容器10gは、容器10gのシェル14の主要部分15上に組み込まれるアクセス設備122を含む。容器10gは、また、シェル14の頭部16上に組み込まれる弁ボックス163により収納される流体弁162を含む。
【0078】
他の容器構造は特定の用途に対する特殊要求事項に基づき可能である。例えば、3流体弁は、3角形パターンにある単一弁ボックス内に組み込むことができる;4流体弁は四角または長方形パターンなどにある単一弁ボックス内に組み込むことができる。
【0079】
他の代替実施形態は、容器のシェルの外側にカバーが位置するように、カバーがスリーブの上方表面に結合される、ヒトアクセス設備を含むことができる。
【0080】
これまでの記載は、説明目的のために提供されており、本発明を限定するものとは見なされるべきでない。本発明は好ましい実施形態または好ましい方法を参照しながら記載されてきたが、本明細書において用いられてきた用語は限定の用語と言うよりも、記載および説明の用語であることは理解される。さらに、本発明は特定の構造、方法、および実施形態を参照して本明細書において記載されてきたが、本発明は、本発明が添付クレームの範囲内であるすべての構造、方法および用途にまで及ぶので、本明細書において開示される特定事項に限定されるようには意図されていない。本明細書の教示の恩恵を受ける当業者は、本明細書において記載されるように、本発明に対する多くの修正を作成することができると共に、変更は、添付クレームにより定義されるように本発明の範囲および精神から逸脱することなく行うことが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を画定するシェル、
シェル上に組み込まれると共に、内部空間へのヒトアクセスを容易にする通路を画定するスリーブ、および
通路を覆うと共に溶接によりスリーブに結合されるカバー、
を含む容器。
【請求項2】
通路が約2.5フィート(0.762m)以上の幅または径を有する請求項1に記載の容器。
【請求項3】
さらに、カバー上に組み込まれる突出部を含むと共に、溶接部が突出部とスリーブ間で形成される請求項2に記載の容器。
【請求項4】
スリーブおよび突出部が溝を画定し、溶接部が溝内で少なくとも部分的に位置付けられる、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
少なくとも一つのスリーブおよび突出部がスリーブの中心線に関して角度をつけられ、部分的に溝を画定する表面を有する、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
さらに、カバー上に組み込まれ且つスリーブの少なくとも一部を取り巻くスカートを含む請求項1に記載の容器。
【請求項7】
溶接部がスリーブの底の内周に沿って位置付けられ、スカートがスリーブの底を取り巻く請求項6に記載の容器。
【請求項8】
さらに、スリーブの外表面およびシェルの外表面に取付けた支持体を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項9】
スリーブが実質的に円筒形であり、支持体が実質的にリング形である、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
さらにカバー上に組み込まれる弁を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
スリーブがシェル上の第1の場所に組み込まれ、容器がさらにシェル上の第2の場所に組み込まれる弁ボックス、および弁ボックス中に組み込まれる弁を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
弁ボックスが約2.5フィート(0.762m)未満の径を有する、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
さらに、シェル上の第3の場所に組み込まれる第2弁ボックス、および第2弁ボックス中に組み込まれる第2弁を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項14】
さらに弁ボックス中に組み込まれる第2および第3弁を含むと共に、弁が直線パターンに配置され、弁ボックスが実質的な楕円形形状を有する、請求項11に記載の容器。
【請求項15】
シェルが主要部分および主要部分末端に結合される頭部を含み、弁ボックスが頭部上に組み込まれる、請求項11に記載の容器。
【請求項16】
さらに、第1区画および第2区画中に容器の内部空間を分割する内壁を含むと共に、弁の一つが第1区画と流体で連通しており、他の弁が第2区画と流体で連通している、請求項13に記載の容器。
【請求項17】
シェル、
シェル上に組み込まれ、シェルを通じて延びる中空スリーブ、および
スリーブ末端に恒久的に結合されるカバー、
を含む、高純度および超高純度ガスを保持し輸送することができる容器。
【請求項18】
カバーがスリーブ末端に溶接付けされる、請求項17に記載の容器。
【請求項19】
スリーブ末端がシェルの内部空間内に位置付けられる、請求項17に記載の容器。
【請求項20】
さらにカバー上に組み込まれる弁を含む、請求項17に記載の容器。
【請求項21】
シェルが容器の内部空間を画定し、スリーブが内部空間と容器外部間に延びる通路を画定し、通路が約2.5フィート(0.762m)以上の幅または径を有する、請求項17に記載の容器。
【請求項22】
カバーが内部空間を容器外部の周辺環境から隔離する、請求項17に記載の容器。
【請求項23】
さらに、カバー上に組み込まれる突出部を含むと共に、スリーブおよび突出部が溝を画定し、カバーおよびスリーブを結合する溶接部が少なくとも部分的に溝内に位置付けられる、請求項18に記載の容器。
【請求項24】
内部空間を画定するシェル、シェルに結合され、容器の外側から内部空間への通路を画定するスリーブ、および溶接によりスリーブに結合され、通路を覆うカバーを含む容器の内部空間にアクセスするための方法であって、該方法は、
溶接部を切断し、
カバーを通路から離して動かし、および
通路を経由して内部空間に入ること、
を含む方法。
【請求項25】
カバーを通路から離して動かすことがカバーを内部空間内に下げることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
さらに、カバーを内部空間内に下げる間、カバーに結合されるリフティングストラップを用いてカバーを支持することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
さらに、通路を経由して内部空間を出て、カバーをスリーブに再溶接することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
さらに、内部空間を出た後に容器を浄化し、カバーをスリーブに再溶接することを含む、請求項27に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−136296(P2012−136296A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−56246(P2012−56246)
【出願日】平成24年3月13日(2012.3.13)
【分割の表示】特願2008−300772(P2008−300772)の分割
【原出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(591035368)エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド (452)
【氏名又は名称原語表記】AIR PRODUCTS AND CHEMICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】7201 Hamilton Boulevard, Allentown, Pennsylvania 18195−1501, USA
【Fターム(参考)】