説明

ヒトアンジオポエチン−2の特異的結合物質を用いた炎症性疾患の治療方法

本発明は、Ang−2に結合する特異的ペプチドに関する。また、本発明は、前記ペプチドを含むペプチボディー、そのようなペプチド及びペプチボディーを作製する方法、及び前記ペプチド及びペプチボディーを使用した治療方法にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、Ang−2に結合可能なペプチドまたはペプチボディー(peptibody)、およびこの生理学的に許容可能な塩を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、アミノ酸配列:
【化1】

を含み、前記ペプチドが、長さにして、約5から約50アミノ酸である、方法。
【請求項2】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、アミノ酸配列:
【化2】

およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、アミノ酸配列:
【化3】

(式中zが、酸性または中性極性アミノ酸残基である。)、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、アミノ酸配列:
【化4】

(式中zが、酸性または中性極性アミノ酸残基である。)、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、アミノ酸配列:
【化5】

(式中a、aおよびaが、それぞれ独立してアミノ酸残基であり、
がアミノ酸残基であり、
12が存在しないか、またはアミノ酸残基であり、
13が存在しないか、中性疎水性、中性極性または塩基性アミノ酸残基であり、
14が、中性疎水性または中性極性アミノ酸残基である。)、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
がV、I、P、W、G、S、Q、N、E、K、RまたはHであり、
がV、P、M、G、S、Q、D、E、K、RまたはHであり、
がA、V、P、M、F、T、G、D、E、KまたはHであり、
がA、V、G、Q、N、DまたはEであり、
12がS、Q、N、D、E、KまたはRであり、
13がL、TまたはHであり、
14がV、L、I、WまたはMであり、
であり、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
がQであり、
はEであり、
がEであり、
はDまたがEであり、
12はDまたがEであり、
13はHであり;および
14がMであり、
であり、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、配列番号4および配列番号76から配列番号118(両側含む)からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含み、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、Ang−2に結合可能なペプチドまたはペプチボディー(peptibody)、およびこの生理学的に許容可能な塩を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、以下の式のアミノ酸配列:
【化6】

を含み、式中、
が、中性疎水性アミノ酸残基であり、
がA、DまたはEであり、
が、酸性アミノ酸残基であり、
が、アミノ酸残基であり、
が中性疎水性、中性極性または塩基性アミノ酸残基である、前記方法。
【請求項10】
式中cがLまたはMである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
式中cが、DまたはEである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、以下の式のアミノ酸配列、およびこの生理学的に許容可能な塩を含み、
【化7】

式中、
が存在しないか、またはアミノ酸残基であり、
が存在しないか、中性極性、酸性または塩基性アミノ酸残基であり、
が存在しないか、または中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
が存在しないか、またはアミノ酸残基であり、
が、中性疎水性アミノ酸残基であり、
がA、DまたはEであり、
10が、酸性アミノ酸残基であり、
11がアミノ酸残基であり、
12が中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸残基であり、
15が、存在しないか、中性極性、酸性または塩基性アミノ酸残基であり、
16が存在しないか、または中性極性、酸性または塩基性アミノ酸残基であり、
17が存在しないか、中性疎水性、または中性極性アミノ酸残基であり、
18が存在しないか、または中性疎水性、または中性極性アミノ酸残基であり、
19が存在しないか、または中性疎水性、中性極性または塩基性アミノ酸残基であり、
20が存在しないか、またはアミノ酸残基であり、
21が存在しないか、または中性極性、酸性または塩基性アミノ酸残基であり、
22が存在しないか、または中性疎水性、中性極性または塩基性アミノ酸残基である、
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
がT、S、Q、RまたはHであり、
がT、Q、NまたはKであり、
がFであり、
がM、Q、EまたはKであり、
がLまたはMであり、
がDまたはEであり、
10がEであり、
11がQまたはEであり、
12がTまたはRであり、
15Y、D、EまたはKであり、
16がQであり、
17がWまたはFであり、
18がL、I、MまたはTであり、
19がL、FまたはYであり、
20がQ、DまたはEであり、
21が存在しないか、QまたはHであり、
22が存在しないか、A、L、G、SまたはRであり、
であり、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、配列番号6および配列番号119から配列番号142(両側含む)からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含み、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、Ang−2に結合可能なペプチドまたはペプチボディー(peptibody)を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、以下の式のアミノ酸配列:
【化8】

を含み、式中、eが中性極性アミノ酸残基であり、
が酸性アミノ酸残基であり、
が中性極性または酸性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性アミノ酸残基であり、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む方法。
【請求項16】
式中eがYまたはCである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
式中eがDまたはEである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
式中eがIまたはMである、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、以下の式
【化9】

のアミノ酸配列を含み、
式中、
が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
が中性極性または酸性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
が中性極性アミノ酸残基であり、
が酸性アミノ酸残基であり、
が中性極性または酸性アミノ酸残基であり、
10が中性疎水性アミノ酸残基であり、
11が中性疎水性アミノ酸残基であり、
13が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
14が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
15が中性極性アミノ酸残基であり、
16が中性極性アミノ酸残基であり、
17が中性極性または酸性アミノ酸残基であり、
18が中性疎水性または塩基性アミノ酸残基であり、
19が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、および
20が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基である、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
がS、AまたはGであり、
がG、QまたはPであり、
がQ、GまたはDであり、
がL、MまたはQであり、
がCまたはYであり、
がEまたはDであり、
がE、GまたはDであり、
10がIまたはMであり、
11がFまたはLであり、
13がCまたはWであり、
14がGまたはPであり、
15TまたはNであり、
16がQ、YまたはKであり、
17がN、DまたはQであり、
18がL、V、WまたはRであり、
19がA、Q、YまたはIであり;および
20がL、A、GまたはVであり、
であり、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、配列番号3および配列番号143から配列番号148(両側含む)からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含み、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、Ang−2に結合可能なペプチドまたはペプチボディー(peptibody)を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、以下の式のアミノ酸配列:
【化10】

を含み、式中、
が酸性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性アミノ酸残基であり、
がE、DまたはQであり、
10が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
13が酸性残基である、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む方法。
【請求項23】
ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、以下の式
【化11】

のアミノ酸配列を含み、
式中、
が存在しないか、中性疎水性、中性極性または塩基性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
が酸性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
が酸性アミノ酸残基であり、
が中性疎水性アミノ酸残基であり、
がE、DまたはQであり、
14が、中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、
17が酸性アミノ酸残基であり、
18が中性疎水性、中性極性、または塩基性アミノ酸残基であり、
19が中性疎水性または中性極性アミノ酸残基であり、および
20が存在しないか、またはアミノ酸残基である、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
は存在しないか、またはA、L、M、G、KまたはHであり、
はL、FまたはQであり、
はDまたはEであり、
はWまたはYであり、
はDまたはEであり、
はVまたはMであり、
14はFまたはQであり、
17はDまたはEであり、
18はM、Y、NまたはKであり、
19はLまたはQであり;および
20は存在しないか、またはM、T、G、S、D、KまたはRであり、
であり、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、配列番号5および配列番号149から配列番号157(両側含む)からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含み、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、式:
(X−F−(X
の物質の組成物、およびこの多量体を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、式中、
がビヒクルであり、
およびXがそれぞれ独立して、
−(L−P
−(L−P−(L−P
−(L−P−(L−P−(L−P;および
−(L−P−(L−P−(L−P−(L−P
から選択され、式中、少なくとも1つのaおよびbが1であるという条件で、a、b、c、d、eおよびfがそれぞれ独立して、0または1であり、式中L、L、LおよびLがそれぞれ独立してリンカーであり、ここで1つまたはそれ以上のP、P、PおよびPがそれぞれ独立して配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68および配列番号69のアミノ酸配列を有するペプチド、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、方法。
【請求項27】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、式
(X−F−(X
の物質の組成物、およびこの多量体を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、式中、
がビヒクルであり、
およびXがそれぞれ独立して、
−(L−P
−(L−P−(L−P
−(L−P−(L−P−(L−P;および
−(L−P−(L−P−(L−P−(L−P
から選択され、式中、少なくとも1つのaおよびbが1であるという条件で、a、b、c、d、eおよびfがそれぞれ独立して、0または1であり、式中L、L、LおよびLがそれぞれ独立してリンカーであり、ここで1つまたはそれ以上のP、P、PおよびPがそれぞれ独立して、配列番号71および72のアミノ酸配列を有するペプチド、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、前記方法。
【請求項28】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、式:
(X−F−(X
の物質の組成物、およびこの多量体を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、式中、
がビヒクルであり、
およびXがそれぞれ独立して、
−(L−P
−(L−P−(L−P
−(L−P−(L−P−(L−P;および
−(L−P−(L−P−(L−P−(L−P
から選択され、式中、少なくとも1つのaおよびbが1であるという条件で、a、b、c、d、eおよびfがそれぞれ独立して、0または1であり、式中L、L、LおよびLがそれぞれ独立してリンカーであり、ここで1つまたはそれ以上のP、P、PおよびPがそれぞれ独立して、配列番号73および配列番号74のアミノ酸配列を有するペプチド、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、方法。
【請求項29】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、式:
(X−F−(X
の物質の組成物、およびこの多量体を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、式中、
がビヒクルであり、
およびXがそれぞれ独立して、
−(L−P
−(L−P−(L−P
−(L−P−(L−P−(L−P;および
−(L−P−(L−P−(L−P−(L−P
から選択され、式中、少なくとも1つのaおよびbが1であるという条件で、a、b、c、d、eおよびfがそれぞれ独立して、0または1であり、式中L、L、LおよびLがそれぞれ独立してリンカーであり、ここで1つまたはそれ以上のP、P、PおよびPがそれぞれ独立して、配列番号75および配列番号158のアミノ酸配列を有するペプチド、およびこの生理学的に許容可能な塩を含む、方法。
【請求項30】
少なくとも1つの抗炎症性薬剤を投与することをさらに含む、請求項1から8、請求項9から14、請求項15から21、請求項22から25または請求項26から29に記載の方法。
【請求項31】
前記抗炎症性薬剤が、少なくとも1つのDMARD、SAARDおよびNSAIDを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記抗炎症性薬剤が、少なくとも1つのメトトレキサート、TNF阻害剤、IL−1阻害剤、TACE阻害剤、COX−2阻害剤およびP−38阻害剤を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記TNF阻害剤が、少なくとも1つのエタネルセプト、アダリムマブ、ペグスネルセプトsTNF−R1、オネルセプトおよびインフリキシマブを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記IL−1阻害剤が、少なくとも1つのアナキヌラ、IL−1 TRAP、IL−1抗体および可溶性IL−1レセプターである、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記投与が、同時投与である、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記投与が、非同時投与である、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、Ang−2に結合可能なペプチドまたはペプチボディー(peptibody)を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、配列番号4および配列番号25で列記されたアミノ酸配列を含む、方法。
【請求項38】
処置を必要とする患者に、治療的に効果的な量の、Ang−2に結合可能なペプチドまたはペプチボディー(peptibody)を投与することを含む、炎症性疾患を治療するための方法であって、前記ペプチドまたはペプチボディー(peptibody)が、配列番号124、126または137で列記されたアミノ酸配列を含む、方法。
【請求項39】
さらに、少なくとも1つの抗炎症性薬剤を投与することを含む、請求項37または請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記投与が、同時投与である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記投与が、非同時投与である、請求項39に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2007−524610(P2007−524610A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509860(P2006−509860)
【出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/010989
【国際公開番号】WO2004/092215
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(500049716)アムジエン・インコーポレーテツド (242)
【Fターム(参考)】