ヒトインターロイキン18に結合する抗体とその調整方法および使用方法

【課題】キメラおよびヒト化抗体は、一部が依然としてネズミ配列のままであるので、長期間にわたって投与する場合に望ましくない免疫反応を引き起こす可能性があり、好ましいIL−18阻害剤は、完全なヒト抗IL−18抗体を提供する。
【解決手段】ヒトインターロイキン−18に結合する抗体、特に、ヒトIL−18のエピトープに結合する抗体。抗体は、例えば全体がヒト抗体、組換え抗体、またはモノクローナル抗体でよい。好ましい抗体は、hIL−18に対する親和性が高く、生体外および生体内でhIL−18活性を中和する。完全長抗体またはその抗原結合部分であり、該抗体を作製する方法および使用する方法。該抗体または抗体部分は、hIL−18の検出に有用であり、例えば、hIL−18活性が害となる疾患に罹患したヒト対象のhIL−18活性を阻害するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願
本出願は、「Antibodies that Bind Human Interleukin−18 and Methods of Making and Using」という名称の2000年2月10日に出願された米国仮出願第60/181,608号の優先権を主張する、仮出願ではない通常の出願であり、その内容を参照により本明細書に組み込む。さらに、本出願全体を通して引用された、参考文献、発行された特許、および公表された特許出願を含めた全ての引用文献の内容を、参照により本明細書に特に組み込む。
【0002】
発明の背景
1989年、インターロイキン18(IL−18)は、当初、インターフェロン−γ誘導因子(IGIF)と言われていたが、現在では、インターフェロン−γを誘導する能力の他にも様々な機能を有するプロ炎症性サイトカインである。これらの生物学的性質には、NF−κbの活性化、Fasリガンドの発現、CCおよびCXCケモカインの誘導、コンピテントヒト免疫不全ウイルスの産生増加が含まれる。
【0003】
IL−18は、T細胞およびマクロファージ内でインターフェロン−γ産生を誘導することができるので、Th1タイプの免疫応答において重要な役割を果たし、先天性免疫および後天性免疫の両方に関与する。IL−18は、構造および機能の両方の点でIL−1ファミリーに関連する。IL−18の構造、機能、および生物学的活性の概要については、例えば、Dinarello,C.他(1998)J.Leukoc.Biol.63:658〜654;Dinarello,C.A.(1999)Methods 19:121〜132;およびDinarello,C.A.(1999)J.Allergy Clin.Immunol.103:11〜24を参照されたい。
【0004】
様々なヒト免疫応答においてIL−18を調節して使用することが望ましい。詳細には、IL−18に結合しIL−18を中和する抗体が特に望ましい。さらに、ネズミIL−18抗体は、例えば血清半減期が短く、ある特定のヒトエフェクター機能を発揮させることができず、人体内においてマウス抗体に対し望ましくない免疫応答(「ヒト抗マウス抗体」(HAMA)反応)を引き起こすなど、マウス抗体のヒトへの投与に関連した問題が生じるので、その生体内での使用が限られている。
【0005】
一般に、完全なネズミ抗体の人体内での使用に関連した問題を克服する試みでは、抗体を遺伝子操作して、より「ヒトのように」することが行われてきた。例えば抗体鎖の可変部領域がネズミで誘導され、抗体鎖の不変部領域がヒトで誘導されたキメラ抗体が調製された(Junghans他(1990)Cancer Res.50:1495〜1502;Brown他(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.88:2663〜2667;Kettleborough他(1991)Protein Engineering.4:773〜783)。しかし、これらのキメラおよびヒト化抗体は、一部が依然としてネズミ配列のままであるので、特に長期間にわたって投与する場合に望ましくない免疫反応、すなわちヒト抗キメラ抗体(HAMA)反応を、依然として引き起こす可能性がある。
【0006】
ネズミ抗体またはその誘導体(例えばキメラまたはヒト化抗体)に好ましいIL−18阻害剤は、完全なヒト抗IL−18抗体と考えられるが、それは、そのような薬剤が長期間にわたって使用される場合であってもHAMA反応を引き起こすべきではないからである。しかし、そのような抗体について当技術分野では述べられておらず、したがって、そのような抗体が依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Dinarello,C.他(1998)J.Leukoc.Biol.63:658〜654
【非特許文献2】Dinarello,C.A.(1999)Methods 19:121〜132
【非特許文献3】Dinarello,C.A.(1999)J.Allergy Clin.Immunol.103:11〜24
【非特許文献4】Junghans他(1990)Cancer Res.50:1495〜1502
【非特許文献5】Brown他(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.88:2663〜2667
【非特許文献6】Kettleborough他(1991)Protein Engineering.4:773〜783
【発明の概要】
【0008】
本発明は、ヒトIL−18に結合する抗体などの化合物、ならびにそのような化合物または抗体を形成し使用する方法に関する。
【0009】
一態様では、本発明は、ヒトIL−18アミノ酸配列またはその一部に結合することができる化合物に関し、ただしそのアミノ酸は、配列番号70または配列番号71で与えられるようなヒトIL−18のN末端部分またはC末端部分を含むものである。一実施形態で、化合物は、完全なヒト抗体やフラグメントなどの、小さい分子、ペプチド、ポリペプチド、抗体、または抗体フラグメントである。
【0010】
別の態様では、本発明は、ヒトIL−18に結合することができるヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分に関する。他の実施形態では、抗体またはそのフラグメントは、プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数0.1s−1以下、1×10−2−1以下、1×10−3−1以下、1×10−4−1以下、1×10−5−1以下、1×10−6−1以下でヒトIL−18から解離し、あるいはIC50が1×10−6以下、1×10−7以下、1×10−8以下、1×10−9、1×10−10以下、または1×10−10以下でヒトIL−18活性を阻害する。
【0011】
別の態様では、本発明は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)、VIRNLNDQVLFIDQ(配列番号33)、またはその一部を含んだヒトIL−18のエピトープに結合する、単離された抗体またはその抗原結合部分に関する。抗体は、中和抗体であることが好ましい。抗体は、ヒト抗体であることが好ましい。様々な実施形態では、抗体は組換え抗体(例えば一本鎖抗体(scFv))またはモノクローナル抗体である。
【0012】
他の実施形態では、単離された抗体またはその抗原結合部分は、ヒトIL−18のエピトープまたはどちらか一方の一部に結合し、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数0.1s−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−6M以下でヒトIL−18活性を阻害する。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数1×10−2−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50 1×10−7M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数1×10−3−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50 1×10−8M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数1×10−4−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50 1×10−9M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数1×10−5−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50 1×10−10M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴によって決定されるように、koff速度定数1×10−6−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50 1×10−11M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。
【0013】
本発明の別の態様は、ヒトIL−18のエピトープに結合することができる少なくとも1つの可変部領域CDRドメインを含んだ、単離されたヒト抗体またはその抗原結合部分に関する。関連する実施形態では、単離された抗体またはその抗原結合部分は、例えば表7〜8および10〜11に示されるKabat位のいずれかに、またはそこに隣接して1つまたは複数のアミノ酸置換またはアミノ酸挿入を行うことが可能な、表6または9に示されるHおよび/またはL鎖CDR1ドメイン、CDR2ドメイン、またはCDR3ドメインを含んだ可変部領域を有する。好ましい実施形態では、単離された抗体またはその抗原結合部分は、配列番号29のアミノ酸配列を含むL鎖可変部領域(LCVR)および配列番号26のアミノ酸配列を含むH鎖可変部領域(HCVR)を含んでいる。別の好ましい実施形態では、単離された抗体またはその抗原結合部分は、配列番号29のアミノ酸配列を有するL鎖可変部領域(LCVR)および配列番号27のアミノ酸配列を有するH鎖可変部領域(HCVR)を含む。
【0014】
本発明の別の態様は、本発明の抗体またはその抗原結合部分を含む医薬品組成物と、医薬品として許容される担体に関する。一実施形態では、医薬品組成物は、IL−18活性が有害である障害を治療するための少なくとも1種の他の治療薬をさらに含む。
【0015】
本発明の別の態様は、ヒトインターロイキン18(IL−18)に結合する抗体を形成する方法に関する。本発明は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)、VIRNLNDQVLFIDQ(配列番号33)、またはどちらか一方の一部を含むヒトIL−18のエピトープを含む抗原に抗体群を曝露すること、および抗体群から、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)、VIRNLNDQVLFIDQ(配列番号33)、またはどちらか一方の一部を含むヒトIL−18のエピトープに結合する抗体を選択することを含む方法を提供する。
【0016】
一実施形態では、抗体群は動物におけるin vivoレパートリーであり、その方法は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)、VIRNLNDQVLFIDQ(配列番号33)、ヒトIL−18のN末端またはC末端部分(配列番号70〜71)、またはこれらのエピトープのいずれかの一部を含むヒトIL−18のエピトープを含んだ抗原で、動物を免疫化することを含む。別の実施形態では、抗体群は組換え抗体ライブラリーであり、その方法は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)、VIRNLNDQVLFIDQ(配列番号33)、配列番号31〜32および34〜60によって表されるペプチド、または前述のいずれかの一部を有するヒトIL−18のエピトープを含有する抗原で、そのライブラリーをスクリーニングすることを含む。ライブラリーは、ヒト抗体ライブラリーであることが好ましい。
【0017】
別の態様では、本発明は、上記態様のいずれかの抗体、例えばHおよび/またはL鎖可変部領域の抗体またはその一部をコードする、単離された核酸を提供する。関連する実施形態では、抗IL−18抗体またはその一部をコードする単離された核酸は、例えば宿主細胞内で発現させるための組換え発現ベクターに在る。
【0018】
このため別の態様では、本発明は、ヒトIL−18に結合する抗体を合成するために、ヒトIL−18に結合する抗体が宿主細胞によって合成されるまで宿主細胞を培地で培養することによって組換え発現ベクターが内部に導入された、前述の宿主細胞を使用する方法に関する。
【0019】
本発明の別の態様は、ヒトIL−18活性が阻害されるように、本発明の抗体またはその抗原結合部分にヒトIL−18を接触させることを含む、ヒトIL−18活性を阻害するための方法に関する。
【0020】
本発明のさらに別の態様は、IL−18活性が害となる疾患に罹患したヒト被験者のヒトIL−18活性を阻害するための方法であって、ヒト対象のヒトIL−18活性が阻害されるように、本発明の抗体およびその抗原結合部分をヒト対象に投与することを含む方法に関する。一実施形態では、抗IL−18抗体は、例えば抗IL−12抗体やその抗原結合フラグメント、メトトレキセート、抗TNF抗体やその抗原結合フラグメント、コルチコステロイド、サイクロスポリン、ラパマイシン、FK506、非ステロイド系抗炎症薬などの、他の薬剤の前に、その薬剤と同時に、またはその薬剤の後に、投与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、IL−1β(左)およびIL1RA(右)と比較したIL−18(中央)の構造モデルを示す。
【図2】図2は、IL−18受容体と複合体を形成するIL−18の構造モデルを示し、IL−18のアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むペプチドエピトープが濃い灰色で示されている。このペプチドエピトープは抗IL18抗体2E1に結合している。
【図3】図3は、IL−18受容体と複合体を形成するIL−18の構造モデルを示し、IL−18のアミノ酸YFGKLESKLSVIRN(配列番号33)を含むペプチドが濃い灰色で示されている。このペプチドエピトープは抗IL18抗体LT28に結合している。
【図4】図4は、IL−18受容体と複合体を形成する完全長IL−18の構造モデルを示す。球状の薄い灰色および濃い灰色のエピトープは、IL−18のNおよびC末端接触エピトープを表す(それぞれ配列番号70および71)。
【図5】図5は、IL−18の生物学的作用を中和する際の3種の異なる抗IL−18抗体の効力を、KG1細胞内でのIFN−γ誘導の阻害の関数として示す。抗体125H(四角形)およびIgG抗体(円形)としてまたは一本鎖抗体(三角形)としての2E1抗体に関するIC50値は、それぞれ、2.1×10−10、9.0×10−10、および3.3×10−9である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明の詳細な説明
本発明は、IL−18で媒介されるシグナル形質導入に対する中和抗体を生成することが可能なペプチドエピトープの選択、これらのエピトープに対する抗体の調製、およびそのような抗体の使用法であってIL−18に関係する障害を治療する用法も含めた使用法に関する。エピトープを選択する戦略として、IL−18およびそれに対応する受容体のホモロジーモデルを構築することが必要である。次いで目視検査とコンピュータによる評価の組合せを使用して、合成および抗体生成のための代表的なペプチドセグメントを選択する。本明細書で示されるアミノ酸配列は、標準的な1文字省略コードを使用する。
【0023】
IL−18エピトープの選択
プログラムModeler(Sali,A他、Evaluation of comparative protein modeling by MODELLER.Proteins:Struct.,Funct.,Genet.(1995)、23(3)、318〜26頁、CODEN:PSFGEY;ISSN:0887−3585)を使用して、IL−18とIL−18受容体の両方のホモロジーモデルを生成した。IL−1βのX線結晶構造(Priestle,J.他、The three−dimensional structure of human interleukin−1.beta.refined to 2.0.ANG.resolution.Prog.Clin.Biol.Res.(1990)、349(Cytokines Lipocortins Inflammation Differ.)、297〜307頁)およびIL−1RAの結晶構造(Schreuder,H.他、Refined crystal structure of the interleukin−1 receptor antagonist:presence of a disulfide link and a cis−proline.Eur.j.Biochem.(1995)、227(3)、838〜47頁)を利用することができ、これらの結晶構造を、IL−18のモデル構造の基準座標として使用した。IL−18受容体をモデル化するためにIL−1受容体構造(Vigers,G.他、Crystal structure of the type−1 interleukin−1−receptor complexed with interleukin−1.beta.Nature(London)(1997)、386(6621)、190〜194頁)を使用した。
【0024】
次に、IL−18およびIL−18受容体のための構造モデル構築について、以下に述べる。
【0025】
IL−18モデル構築
これら2種のタンパク質(すなわちIL−1βおよびIL−18)の全体的な配列ホモロジーは低いが、IL−18がIL−1ファミリーのメンバであり(Dinarello,C.A.IL−18:a TH1−inducing,proinflammatory cytokine and new member of the IL−1 family.J.Allergy Clin.Immuno.(1999)、103(1、Pt.1)、11〜24頁参照)、全体的なタンパク質の折りたたみが非常に類似しているという有力な証拠がある。IL−1βと同様に、IL−18は、初めに前駆体の状態で分泌される。プロIL−1βとプロIL−18は、共にIL−1β変換酵素(ICE)によって活性化される(Fantuzzi,G.およびDinarello,C.A.Interleukin−18 and interleukin−1β:two cytokine substrates for ICE(caspase−1).J.Clin.Immunol.(1999)、19(1)、1〜11頁)。IL−1受容体とIL−18受容体は、類似していることも知られている(Dinarello,C.A.他、Overview of Interleukin−18:more than an interferon−γ inducing factor.J.Leukocyte Biol.(1998)、63(6)、658〜664)。IL−1βはIL−18受容体に結合することができる。最後の論点として、IL−1βおよびIL−1RAは、これら2種のタンパク質の全体的な配列ホモロジーがIL−18との配列ホモロジーと同等であるが、同一の折りたたみを示す。3種のタンパク質(すなわちIL−18、IL−1β、およびIL1−RA)間の配列アライメントを、プログラムInsightIIを用いて手作業で構成した。このアライメントを表1に見ることができる。
【0026】
【表1】

【0027】
これらの配列間の配列ホモロジーを表2に列挙する。上方の三角形は、厳密な配列同一性のパーセントであり、下方の三角形は、保存配列ホモロジーのパーセントである。表1に報告された全配列の一部のみを表2に示したと考えられる。上述のように、全体的なホモロジーは低いが、そのファミリー全体にわたって一貫性がある。
【0028】
【表2】

【0029】
得られたIL−18構造を、IL−1βおよびIL−1RAと共に図1に示す。プログラムWhat_Check(Hooft,R.W.他、Errors in Protein Structures.Nature(1996)381、272頁)により評価された全体的な質は妥当なものであるが、少しだけ低い(下記の表3参照)。
【0030】
【表3】

【0031】
しかし、What_Checkによる基準構造の評価も低く、このタンパク質の折りたたみは基準構造のデータベースに十分に表されていないことが示唆される。しかし明らかに、本発明者等の全体的なタンパク質の折りたたみに対する確信にも関わらず、配列ホモロジーが低いことが、完全とはいえない最終構造の原因となっていた。しかし、抗体生成のためエピトープを選択するには、この構造で十分と考えられる。
【0032】
IL−18受容体モデル構築
IL−18受容体の構造も、プログラムModelerを使用して生成した。基準座標はIL−1受容体からのものであった。これらの受容体に関連するサイトカインの場合と同様に、全体的な配列同一性は低いが、アライメントを生成するには十分である。配列ホモロジーの数値を上記表2に示す。アライメントはプログラムInsightIIを使用して手作業で生成したが、それを表4に示す。
【0033】
【表4】

【0034】
Modelerプログラムを使用して決定されたIL−18受容体の構造の全体的な品質は妥当なものであるが、やはりWhat_Checkによればやや低い得点となっている(上記表3参照)。全体的な折りたたみに信頼を置くことができるのは、主に、IL−1βがIL−1およびIL−18受容体の両方に結合するからである。配列ホモロジーが低いことは確かに最終構造の質の一因であるが、上記関連サイトカインの場合と同様に、この現行の構造で十分と考えられる。他の作業として、IL−18受容体と複合体を形成する場合の、LT28に結合したIL−18ペプチドエピトープ(配列番号33)をモデル化した(図3)。最終の作業として、IL−18/IL−18受容の複合体モデルを、IL−1β/IL−1受容体構造に基づいて生成した(図4)。この構造は、サイトカイン構造と受容体構造を重ね合せることによって生成した。最終構造を最小限にする試みはなされなかった。
【0035】
ペプチドエピトープの選択
構造モデルを生成する主な目的は、主として目に見える得点に基づいて適切なペプチドを選択できるようにすることであった。いずれも親水性で受容体/サイトカイン複合体に埋め込まれている、溶媒に曝されたタンパク質のセクションおよびタンパク質の一部が考えられた。考えられる最後の要素は選択性の基準に基づいていた。選択されたペプチドエピトープは、配列が、そのファミリーの他のメンバの同様の部分とは異なるべきである。この基準に基づいて、IL−18からのペプチドを選択した。さらに、完全長ヒトIL−18(配列番号61)を代表するペプチド(配列番号31〜60)の広範な重複パネルも作成したが、これらのIL−18関連ペプチドの全ての配列を、以下の表5に示す。
【0036】
【表5】


【0037】
配列番号2により表されるIL−18ペプチドのN末端システインは、天然のIL−18配列の一部ではないが、接合部位として加えた。したがって、天然IL−18アミノ酸配列内では、選択されたエピトープに対応する領域が、アミノ酸配列PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を有するアミノ酸残基を含む。
【0038】
IL−18受容体と複合体を形成するIL−18ペプチド(配列番号1)の概略的なモデルを図2に示し、このペプチドエピトープを濃い灰色で示す。
【0039】
後続の抗原性に関する計算を、IL−18ペプチド配列について行い、その結果、このペプチドは特に高い得点を示した。このペプチドを合成しエピトープとして使用して、ウサギ宿主内に抗体を生成した。図2および3に示されるような、同族受容体、すなわちIL−18受容体と比べると、IL−18ペプチドPLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)またはYFGKLESKLSVIRN(配列番号31)を使用して得られた分子モデル化データにより、中和抗体または化合物がどの残基と相互に作用し合うかが示される。
【0040】
ペプチドエピトープを選択するための代替の方法は、免疫選択を使用して代表的なペプチドのパネルをスクリーニングすることにより、どのような分子モデル化も行うこと無く、実現することができる。ある手法では、タンパク質配列全体を代表する重複ペプチドを使用することができる。より限定された手法では、ある特定のエピトープだけをペプチドのパネルに表す。組み合わされた手法では、重要である可能性が高いエピトープを識別するために、分子モデル化を使用することができる。次いで、識別されたエピトープ配列を使用して、識別されたエピトープを代表するペプチドのパネルを構築することができる(例えば重複ペプチド)。所望のペプチド配列を製造するための方法は、当技術分野で知られている標準的な技法を使用して実行することができる。
【0041】
結合ペプチド(例えば重複ペプチドのパネル)が選択されたら、同族受容体に関して免疫スクリーンを行うことができる。あるいは、ある特定の結合親和性を有するペプチドを識別することができるように、免疫スクリーンを、選択された同族受容体で行うことができる。さらに研究を行うための候補結合分子として所望の受容体または所望のペプチドのいずれかを識別できるように、免疫スクリーンを任意の回数で行うことができる。このような、タンパク質とタンパク質の相互作用を分析し、候補結合分子を識別し、かつ/または結合親和性に得点を付けるための「おとり(bait)」および「餌食(prey)」技法については当技術分野で述べられている。好ましい一技法は、本明細書で述べるファージディスプレイを利用する。
【0042】
抗IL−18抗体
本発明は、IL−18に結合する抗体ならびにその抗体部分を提供する。抗体またはその部分は、単離された抗体であることが好ましい。抗体またはその部分は、中和抗体であることが好ましい。
【0043】
本明細書で使用される「抗体」という用語は、4本のポリペプチド鎖、2本の重(H)鎖および2本の軽(L)鎖であってジスルフィド結合によって相互接続されたものからなる免疫グロブリン分子を指すものとする。各H鎖は、H鎖可変部領域(本明細書ではHCVRまたはVHと略す)とH鎖不変部領域からなる。H鎖不変部領域は、3つのドメイン、CH1、CH2、およびCH3からなる。各L鎖は、L鎖可変部領域(本明細書ではLCVRまたはVLと略す)とL鎖不変部領域からなる。L鎖不変部領域は、1つのドメイン、CLからなる。VHおよびVL領域は、より一定に保たれたフレームワーク領域(FR)と呼ばれる領域が散在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域に、さらに細分することができる。VHおよびVLのそれぞれは、3つのCDRおよび4つのFRからなり、これらは以下の順序、すなわちFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順序でアミノ末端からカルボキシ末端まで配列される。
【0044】
本明細書で使用される抗体の「抗原結合部分」(または簡単に「抗体部分」)という用語は、抗原(例えばhIL−18)に特異的に結合する能力を持つ1つまたは複数の抗体のフラグメントを指す。抗体の抗原結合機能は、完全長抗体のフラグメントによって発揮できることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合フラグメントの例には、(i)Fabフラグメント、すなわちVL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる1価のフラグメント;(ii)F(ab’)フラグメント、すなわちヒンジ領域でジスルフィド架橋によって結合された2つのFabフラグメントを含む2価のフラグメント;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFdフラグメント;(iv)抗体の単一のアームのVLおよびVHドメインからなるFvフラグメント;(v)VHドメインからなるdAbフラグメント(Ward他、(1989)Nature 341:544〜546);および(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。さらに、Fvフラグメントの2つのドメイン、VLおよびVHは別個の遺伝子でコードされるが、これらは、VL領域およびVH領域が対になって1価の分子を形成する1本のタンパク質鎖(1本鎖Fv(scFv)として知られている;例えば、Bird他(1988)Science 242:423〜426;およびHuston他(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879〜5883参照)として形成することが可能な合成リンカーによって、組換え方法を使用して接合させることができる。そのような1本鎖抗体も、抗体の「抗原結合部分」という用語に包含されるものとする。二抗体など、1本鎖抗体のその他の形も包含される。二抗体は、2価の二重特異性抗体であり、VHおよびVLドメインが1本のポリペプチド鎖上に発現するが、同じ鎖上の2つのドメイン同士を対にできるようにするには短すぎるリンカーを使用すると、それらのドメインは、必ず別の鎖の相補性ドメインと対になり、2つの結合部位が作り出される(Holliger,P.他(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444〜6448;Polijak,R.J.他(1994)Structure 2:1121〜1123参照)。
【0045】
さらに、抗体またはその抗原結合部分は、抗体または抗体部分と、1つまたは複数のその他のタンパク質またはペプチドとの共有または非共有会合によって形成された、より大きい免疫接着分子の一部にすることができる。そのような免疫接着分子の例には、四量体scFv分子を形成するためにストレプトアビジンコア領域を使用すること(Kipriyanov,S.M.他(1995)Human Antibodies and Hybridomas 6:93〜101)、および2価のビオチニル化したscFv分子を形成するためにシステイン残基、標識ペプチド、およびC末端ポリヒスチジンタグを使用すること(Kipriyanov,S.M.他(1994)Mol.Immunol.31:1047〜1058)が含まれる。FabフラグメントやF(ab’)フラグメントなどの抗体部分は、それぞれ抗体全体のパパイン消化またはペプシン消化などの従来の技法を使用して、抗体全体から調製することができる。さらに、抗体、抗体部分、および免疫接着分子は、本明細書に記載する標準的な組換えDNA技法を使用して得ることができる。
【0046】
本明細書で使用される「単離された抗体」は、異なる抗原特異性を持たないその他の抗体を、実質上含まない抗体を指すものとする(例えば、hIL−18に特異的に結合する単離された抗体は、hIL−18以外の抗原に特異的に結合する抗体を実質上含まない)。しかし、hIL−18に特異的に結合する単離された抗体は、他の種からのIL−18分子などその他の抗原に対して交差反応性を有する場合がある。さらに、単離された抗体は、その他の細胞材料および/または化学物質を実質上含まなくてもよい。さらに、単離された抗体、例えば単離されたヒト抗体は、キメラ抗体にすることができ、例えば、別の人間を元に得られた可変部領域、CDRドメイン、またはアイソタイプが、親であるヒト抗体に組み込まれる。
【0047】
本明細書で使用される「化合物」は、抗体などの結合分子、例えばポリクローナル抗体やモノクローナル抗体、それらの結合フラグメント(例えばFabフラグメント)、1本鎖抗体(例えばscFv)、ペプチドまたはペプチドミメティクス、ならびにリガンド結合活性を有する小分子などペプチドをベースとしない分子を指す。
【0048】
本明細書で使用される「中和抗体」(または「hIL−18活性を中和した抗体」)は、hIL−18に結合することによってhIL−18の生物学的活性を阻害する抗体を指すものとする。このhIL−18の生物学的活性の阻害は、hIL−18の生物学的活性の1つまたは複数の指標を測定することによって評価することができる。hIL−18生物学的活性のこれらの指標は、当技術分野で知られているいくつかの標準的なin vitroまたはin vivoアッセイの1つまたは複数によって、評価することができる。
【0049】
本明細書で使用される「表面プラズモン共鳴」という用語は、例えばBIAコアシステムを使用して(Pharmacia Biosensor AB、Uppsala、スウェーデンおよびPiscataway、NJ)バイオセンサーマトリックス内でのタンパク質濃度の変化を検出することにより、実時間での生物特異的な相互作用の分析を可能にする、光学的現象を指す。さらなる記述に関しては、Jonsson,U.他(1993)Ann.Biol.Clin.51:19〜26;Jonsson,U.他(1991)Biotechniques 11:620〜627;Jhonsson,B.他(1995)J.Mol.Recognit.8:125〜131;およびJhonnson,B.他(1991)Anal.Biochem.198:268〜277を参照されたい。
【0050】
本明細書で使用される「Koff」という用語は、抗体/抗原複合体から抗体が解離するoff速度定数を指すものとする。
【0051】
本明細書で使用される「K」という用語は、特定の抗体・抗原相互作用の解離定数を指すものとする。
【0052】
一態様では、本発明は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)またはVIRNLNDQVLFIDQ(配列番号33)を含むヒトIL−18のエピトープまたはこれらのエピトープのいずれかの一部に結合する、単離された抗体またはその抗原結合部分に関する。抗体は中和抗体であることが好ましい。抗体はヒト抗体であることが好ましい。様々な実施形態で、抗体は組換え抗体またはモノクローナル抗体である。
【0053】
その他の実施形態では、単離された抗体またはその抗原結合部分は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むヒトIL−18のエピトープに結合し、この抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるように、koff速度定数0.1s−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50が1×10−6M以下でヒトIL−18活性を阻害する。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定されるように、koff速度定数1×10−2−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50が1×10−7M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定されるように、koff速度定数1×10−3−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50が1×10−8M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定されるように、koff速度定数1×10−4−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50が1×10−9M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定されるように、koff速度定数1×10−5−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50が1×10−10M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。あるいは、抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定されるように、koff速度定数1×10−6−1以下でヒトIL−18から解離することができ、またはIC50が1×10−11M以下でヒトIL−18活性を阻害することができる。
【0054】
識別された抗IL−18抗体の親和性成熟
本発明は、IL−18エピトープに結合することが確認された抗体の、別の修飾も提供する。識別された抗IL−18抗体の修飾は、結合および/または中和活性を改善することである。
【0055】
治療組成物および投与方法
本発明は、本発明の抗体またはその抗原結合部分を含む医薬品組成物と、医薬品として許容される担体も提供する。一実施形態では、医薬品組成物はさらに、IL−18活性が有害である障害を治療するための少なくとも1種の他の治療薬を含む。
【0056】
本発明の抗体および抗体部分は、被験対象への投与に適する医薬品組成物に組み込むことができる。典型的な場合、医薬品組成物は、本発明の抗体または抗体部分と、医薬品として許容される担体を含む。本明細書で使用される「医薬品として許容される担体」には、生理学的に適合可能な、任意の、または全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤または抗真菌剤、等張および吸収遅延剤などが含まれる。医薬品として許容される担体の例には、水、塩類溶液、リン酸緩衝化生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなどの1種または複数、ならびにこれらの組合せが含まれる。多くの場合、等張剤、例えば糖や、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコール、または塩化ナトリウムを組成物中に含むことが好ましい。医薬品として許容される担体には、さらに、湿潤剤や乳化剤、防腐剤、緩衝剤など、抗体または抗体部分の保存性または有効性を増大させる少量の補助物質を含めることができる。
【0057】
本発明の抗体および抗体部分は、非経口投与に適する医薬品組成物に組み込むことができる。抗体または抗体部分は、0.1〜250mg/mlの抗体を含有する注射可能な溶液として調製することが好ましい。注射可能な溶液は、液体または凍結乾燥させた剤型を、フリントまたはアンバーバイアル、アンプル、または予備充填シリンジに入れたもので構成することができる。緩衝剤は、pH5.0〜7.0(最適な場合、pH6.0)のL−ヒスチジン(1〜50mM)、最適な場合は5〜10mMのL−ヒスチジンにすることができる。その他の適切な緩衝剤には、コハク酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、またはリン酸カリウムが含まれるが、これらに限定されない。濃度0〜300mMの溶液(液体剤型に関しては、最適な場合、150mM)の毒性を変えるために、塩化ナトリウムを使用することができる。凍結乾燥させた剤型には、凍結保護物質、主に0〜10%(最適な場合、0.5〜1.0%)のスクロースを含めることができる。その他の適切な凍結保護物質にはトレハロースおよびラクトースが含まれる。凍結乾燥させた剤型には、増量剤、主に1〜10%のマンニトール(最適な場合、2〜4%)を含めることができる。液体および凍結乾燥させた剤型の両方には、安定剤、主に1〜50mML(最適な場合、5〜10mM)のL−メチオニンを使用することができる。その他の適切な増量剤にはグリシン、アルギニンが含まれ、0〜0.05%(最適な場合、0.005〜0.01%)のポリソルベート80として含めることができる。他の界面活性剤には、ポリソルベート20およびBRIJ界面活性剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0058】
本発明の組成物は、様々な剤型にすることができる。そのような組成物には、例えば、溶液(例えば注射可能であり輸液可能な溶液)や分散液、懸濁液、錠剤、ピル、粉末、リポソーム、坐剤など、液体、半固体、固体の剤型が含まれる。好ましい形は、意図される投与形態および治療の適用例により異なる。一般に好ましい組成物は、他の抗体でヒトを受動免疫化するために使用されるものと同様の組成物など、注射可能または輸液可能な溶液の形にあるものである。好ましい投与形態は、非経口的なもの(例えば静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内から)である。好ましい実施形態では、抗体は、静脈輸液または静脈注射によって投与される。別の好ましい実施形態では、抗体は筋肉内注射または皮下注射によって投与される。
【0059】
治療組成物は、一般に、製造および貯蔵の条件下で無菌または安定でなければならない。この組成物は、溶液、ミクロエマルジョン、分散液、リポソーム、または高い薬物濃度に適するその他のオーダーされた構造として、処方することができる。無菌の注射可能な溶液は、必要とされる量の活性化合物(すなわち抗体または抗体部分)を、必要な場合には上述の成分の1つまたは組合せと共に適切な溶媒に混ぜ、その後、濾過滅菌を行うことによって調製することができる。一般に、活性化合物を、基本的な分散媒および上記列挙したものから必要とされるその他の成分を含有する無菌ビヒクルに混ぜることによって、分散液を調製する。無菌の注射可能な溶液を調製するための無菌凍結乾燥粉末の場合、好ましい調製方法は、真空乾燥および噴霧乾燥であり、それによって、活性成分の粉末に加え、前に述べたその滅菌濾過溶液からの任意の他の所望の成分が得られる。溶液の適正な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって、また、分散液の場合には必要とされる粒度を維持することによって、また、界面活性剤を使用することによって、維持することができる。注射可能な組成物の長期にわたる吸収は、その組成物中に、吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸塩やゼラチンを含めることによって行うことができる。
【0060】
本発明の抗体および抗体部分は、当技術分野で知られている様々な方法によって投与することができるが、多くの治療の適用例での好ましい投与経路/形態は皮下注射、静脈注射、または輸液である。当業者に理解されるように、投与経路/形態は、所望の結果に応じて異なる。ある実施形態では、活性化合物は、インプラント、経皮パッチ、およびマイクロカプセル化送達システムを含む、制御放出製剤など、この化合物が急速に放出されないようにする担体と共に調製することができる。エチレン酢酸ビニルやポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸など、生分解性で生体適合性のポリマーを使用することができる。このような製剤を調製するための多くの方法には特許が付与され、または当業者に一般に知られている。例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems、J.R.Robinson編、Marcel Dekker,Inc.、New York、1978を参照されたい。
【0061】
ある実施形態では、本発明の抗体または抗体部分を、例えば不活性な希釈剤または同化可能な食用担体と共に経口投与することができる。化合物(および望むならその他の成分)は、硬質または軟質シェルのゼラチンカプセルに封入し、錠剤に圧縮し、または被験対象の食物に直接混ぜることもできる。経口治療投与の場合、化合物を賦形剤に混ぜることができ、経口摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、オブラートなどの形で使用することができる。非経口投与以外で本発明の化合物を投与するには、その化合物の不活性化を防止する材料でその化合物を被覆し、またはその化合物の不活性化を防止する材料と同時にその化合物を投与する必要があると考えられる。
【0062】
組成物には、補助的な活性化合物も組み入れることができる。ある実施形態では、本発明の抗体または抗体部分は、IL−18が原因となる疾患を治療するのに有用な1種または複数の他の治療薬と一緒に処方し、またはそのような他治療薬と同時に投与する。例えば、本発明の抗hIL−18抗体または抗体部分は、他の標的に結合する1つまたは複数の他の抗体(例えば、他のサイトカインに結合する抗体、または細胞表面分子に結合する抗体)と一緒に処方し、またはそのような他の抗体と同時に投与することができる。さらに、本発明の1つまたは複数の抗体は、前述の治療薬のうち2種またはそれ以上の種類を組み合せて使用することができる。そのような組合せによる療法は、投与された治療薬のより低い用量を有利に利用することができ、したがって、様々な単一療法に伴う可能性ある毒性または合併症が回避される。
【0063】
治療上の用法
インターロイキン18は、免疫および炎症性の因子に関わる様々な疾病に関連する病理学で、非常に重要な役割を果たす。これらの疾病には、慢性関節リウマチ、変形性関節症、若年性慢性関節炎、ライム関節炎、乾癬性関節炎、再活性化関節炎、脊椎関節症、全身性エリテマトーデス、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病、甲状腺炎、喘息、アレルギー疾患、乾癬、強皮性皮膚炎、対宿主性移植片病、臓器移植拒絶反応、臓器移植に伴う急性または慢性免疫疾患、サルコイドーシス、アテローム硬化症、汎発性血管内凝固症候群、川崎病、グレーヴズ病、ネフローゼ症候群、慢性疲労症候群、ヴェーゲナー肉芽腫症、ヘーノホ−シェーンライン紫斑病、腎臓の顕微鏡的血管炎、慢性活動性肝炎、ブドウ膜炎、敗血症性ショック、トキシックショク症候群、敗血症症候群、悪液質、感染症、寄生虫病、後天性免疫不全症候群、急性横断性脊髄炎、ハンティングトン舞踏病、パーキンソン病、アルツハイマー病、発作、原発性胆汁性肝硬変、溶血性貧血、悪性疾患、心不全、心筋梗塞、アジソン病、散発性疾患、I型多分泌腺機能低下およびII型多分泌腺機能低下、シュミット症候群、成人(急性)呼吸促進症候群、脱毛症、円形脱毛症、血清陰性関節症、関節症、ライター病、乾癬性関節症、潰瘍性丘関節症、腸性滑膜炎、クラミジア、エルジニアおよびサルモネラに関連する関節症、脊椎関節症、アテローム性疾患/動脈硬化症、アトピー、自己免疫性水泡性疾患、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、類天疱瘡、線状IgA疾患、自己免疫性溶血性貧血、クーン陽性溶血性貧血、後天性悪性貧血、若年性悪性貧血、筋肉痛脳炎/ロイヤルフリー病、慢性粘膜皮膚カンジダ症、巨細胞性動脈炎、原発性硬化性肝炎、原因不明の自己免疫性肝炎、後天性免疫不全疾患症候群、後天性免疫不全に関連する疾病、C型肝炎、分類不能型免疫不全(分類不能型低ガンマグロブリン血症)、拡張型心筋症、女性の不妊症、卵巣不全、早発性卵巣不全、線維性肺疾患、原因不明の線維化肺胞炎、ポスト炎症性間隙性肺疾患、間隙性肺炎、結合組織病に伴う間隙性肺疾患、混合結合組織病に伴う肺疾患、全身性硬化症に伴う間隙性肺疾患、慢性関節リウマチに伴う間隙性肺疾患、全身性エリテマトーデスに伴う肺疾患、皮膚筋炎/多発性筋炎に伴う肺疾患、シェーグレン病に伴う肺疾患、強直性脊椎炎に伴う肺疾患、脈管性びまん性肺疾患、ヘモジデリン沈着症に伴う肺疾患、薬物誘発性の間隙性肺疾患、放射線線維症、閉塞性細気管支炎、慢性好酸球性肺炎、リンパ球浸潤性肺疾患、感染後間隙性肺疾患、通風性関節炎、自己免疫性肝炎、1型自己免疫性肝炎(古典的な自己免疫性またはルポイド肝炎)、2型自己免疫性肝炎(抗LKM抗体肝炎)、自己免疫媒介型低血糖症、黒色表皮症を伴うB型インスリン抵抗性、上皮小体低下症、臓器移植に伴う急性免疫疾患、臓器移植に伴う慢性免疫疾患、変形性関節症、原発性硬化性胆管炎、1型乾癬、2型乾癬、特発性白血球減少症、自己免疫性好中球減少症、腎疾患NOS、糸球体腎炎、腎臓の顕微鏡的脈管炎、ライム病、ジスコイドエリテマトーデス、特発性またはNOSの男性不妊症、精子自己免疫、多発性硬化症(全てのサブタイプ)、交感性眼炎、結合組織疾患の二次的な肺高血症、グッドパスチャー症候群、結節性多発性動脈炎の肺発現、急性リウマチ熱、リウマチ様脊椎炎、スティル病、全身性硬化症、シェーグレン症候群、高安病/動脈炎、自己免疫性血小板減少症、特発性血小板減少症、自己免疫性甲状疾患、甲状腺機能亢進、甲状腺腫自己免疫性甲状腺機能亢進(橋本病)、萎縮性自己免疫性甲状腺機能低下症、原発性粘液水腫、水晶体起因性ブドウ膜炎、原発性脈管炎および白斑が含まれるが、これらに限定されない。ヒト抗体、および本発明の抗体部分は、自己免疫性疾患、特に炎症に伴う自己免疫性疾患であって、リウマチ様脊椎炎、アレルギー、自己免疫性糖尿病、自己免疫性ブドウ膜炎、急性肝臓疾患、慢性肝臓疾患、アレルギーおよび喘息、精神障害(例えばうつ病や精神分裂病)、Th2型およびTh1型媒介疾患を含めた疾患に苦しむ人を治療するのに使用することができる。
【0064】
本発明の抗体またはその抗原結合部分は、慢性関節リウマチ、クローン病、多発性硬化症、インスリン依存性糖尿病、真性糖尿病、および乾癬の治療に使用することが好ましい。
【0065】
本発明の抗体または抗体部分は、自己免疫および炎症性疾患の治療に有用な1種または複数の他の治療薬と共に投与することもできる。
【0066】
本発明の抗体またはその抗原結合部分は、そのような疾病を治療するため単独で、または組み合せて使用することができる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、単独で、または他の薬剤、例えば治療薬と共に使用することができ、前記他の薬剤はその意図される目的のため当業者によって選択されるものであることを理解されたい。例えば、他の薬剤は、本発明の抗体により治療される病気または容態を治療するのに有用であることが当技術分野で理解されている治療薬でよい。他の薬剤は、治療組成物に有益な性質を与える薬剤、例えば組成物に粘性をもたらす薬剤でもよい。
【0067】
本発明に含まれることになる組合せは、その意図される目的に有用な組合せのものであることを、さらに理解されたい。以下に述べる薬剤は例示を目的とするものであり、これらに限定するものではない。本発明の一部であるその組合せは、本発明の抗体と、下記のリストから選択された少なくとも1種の薬剤にすることができる。組合せは、複数の他の薬剤を含むこともでき、例えば、形成された組成物がその意図される機能を発揮できるような組合せである場合には2種または3種の他の薬剤を含むことができる。
【0068】
好ましい組合せは、イブプロフェンのような薬剤を含む、NSAIDSとも呼ばれる非ステロイド系抗炎症薬である。その他の好ましい組合せは、プレドニソロンを含むコルチコステロイドであり、本発明の抗IL−18抗体と組み合せて患者を治療する場合、必要とされるステロイドの用量を徐々に減少させることによって、ステロイド使用によるよく知られている副作用を低減することができ、または無くすことさえできる。慢性関節リウマチ用治療薬であって、本発明の抗体または抗体部分と組み合せることができるその治療薬の非限定的な例には、以下のものが含まれる。すなわち、サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID)と、他のヒトサイトカインまたは成長因子に対する抗体または拮抗薬であって、例えばTNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−15、IL−16、EMAP−II、GM−CSF、FGF、およびPDGFである。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD80(B7.1)、CD86(B7.2)、CD90、または、CD154を含むこれらのリガンド(gp39またはCD40L)などの細胞表面分子に対する抗体と組み合せることができる。
【0069】
治療薬の好ましい組合せは、自己免疫および後続の炎症カスケードの異なる点で干渉する可能性があり、好ましい例には、キメラ様のTNF拮抗薬、ヒト化したまたはヒトTNF抗体、D2F7(PCT公開番号WO97/29131)、CA2(Remicade(商標))、CDP571、および可溶性p55またはp75 TNF受容体、その誘導体、(p75TNFR1gG(Enbrel(商標))またはp55TNFR1gG(Lenercept)、およびTNFα変換酵素(TACE)も含まれ、同様に、IL−1阻害剤(インターロイキン1変換酵素阻害剤、IL−1RAなど)を同様の理由で効果的に用いることができる。その他の好ましい組合せには、インターロイキン11が含まれる。さらに別の好ましい組合せは、IL−18の機能に並行して、依存して、または協働して作用することが可能な自己免疫応答のその他の主要な役割を果すものであり、特に好ましいものは、IL−12抗体または可溶性IL−12受容体を含むIL−12拮抗薬、またはIL−12結合タンパク質である。IL−12およびIL−18は一部重複するところがあるが、明確に異なる機能および双方に対する拮抗薬の組合せを、最も効果的にすることができることが示されてきた。さらに別の好ましい組合せは、非枯渇性抗CD4阻害剤である。さらに好ましい組合せには、抗体、可溶性受容体、または拮抗性リガンドを含む同時刺激性経路CD80(B7.1)またはCD86(B7.2)の拮抗薬が含まれる。
【0070】
本発明の抗体またはその抗原結合部分は、メトトレキサート、6−MP、アザチオプリンスルファサラジン、メサラジン、オルサラジンクロロキニン/ヒドロキシクロロキン、ペンシルアミン、金チオマレート(筋肉内および経口)、アザチオプリン、コチシン、コルチコステロイド(経口、吸入、および局所注射)、β2アドレナリン作用性受容体作動薬(サルブタモール、テルブタリン、サルメテラル)、キサンチン(テオフィリン、アミノフィリン)、クロモグリケート、ネドクロミル、ケトチフェン、イプラトロピウムおよびオキシトロピウム、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、レフルノミド、NSAID、例えばイブプロフェン、cox−2阻害剤、cox−2選択的阻害剤(例えばロフェコクシブ(VIOXX(商標);Merk&Co.,Inc.))プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシン作動薬、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作用性の薬剤、TNFαやIL−1など、プロ炎症性サイトカインからのシグナルを妨げる薬剤(例えばIRAK、NIK、IKK、p38、またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1β変換酵素阻害剤、TNFα変換酵素(TACE)阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば可溶性p55またはp75 TNF受容体および誘導体p75TNFRIgG(Enbrel(商標)およびp55TNFRIgG(Lenercept))、sIL−1RI、sIL−1RII、sIL−6R)、および抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−11、IL−13およびTGFβ)などの薬剤と組み合せることもできる。好ましい組合せには、メトトレキサートまたはレフルノミドが含まれ、中程度または重度の慢性関節リウマチの場合にはシクロスポリンが含まれる。
【0071】
炎症性腸疾患用治療薬であって、本発明の抗体または抗体部分を組み合せることができるその治療薬の非限定的な例には、以下のものがふくまれる。すなわち、ブデソニド;表皮成長因子;コルチコステロイド;シクロスポリン、スルファサラジン;アミノサリチレート;6−メルカプトプリン;アザチオプリン;メトロニダゾール;リポキシゲナーゼ阻害剤;メサラミン;オルサラジン;バルサラジン;抗酸化薬;トロンボキサン阻害剤;IL−1受容体拮抗薬;抗IL−βモノクローナル抗体;抗IL−6モノクローナル抗体;成長因子;エラスターゼ阻害剤;ピリジニル−イミダゾール化合物;その他のヒトサイトカインまたは成長因子に対する抗体または拮抗薬、例えばTNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−15、IL−16、EMAP−II、GM−CSF、FGF、およびPDGFである。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD90またはそれらのリガンドなどの細胞表面分子に対する抗体と組み合せることができる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、メトトレキサート、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、マイコフェノラートモフェチル、レフルノミド、NSAID、例えばイブプロフェン、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシン作動薬、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作用性の薬剤、TNFαやIL−1など、プロ炎症性サイトカインからのシグナルを妨げる薬剤(例えばIRAK、NIK、IKK、p38、またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1β変換酵素阻害剤、TNFα変換酵素阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば可溶性p55またはp75 TNF受容体、sIL−1RI、sIL−1RII、sIL−6R)、および抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−11、IL−13およびTGFβ)などの薬剤と組み合せることもできる。
【0072】
クローン病用治療薬であって、抗体または抗原結合部分を組み合せることができるその治療薬の好ましい例には、以下のものが含まれる。すなわち、TNF拮抗薬、例えば、抗TNF抗体、D2F7(PCT公開番号WO97/29131)、CA2(Remicade(商標))、CDP571、TNFR−Ig構造体、(p75TNFRIgG(Enbrel(商標))またはp55TNFRIgG(Lenercept))阻害剤、およびPDE4阻害剤である。本発明の抗体または抗原結合部分は、コルチコステロイド、例えばブデソニドやデキサメタゾンと組み合せることができる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、スルファサァジン、5−アミノサリチル酸、オルサラジンなどの薬剤、IL−1などのプロ炎症性サイトカイン、例えばIL−1β変換酵素阻害剤、およびIL−1raの合成または作用を妨げる薬剤と組み合せることもできる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、T細胞シグナル阻害剤、例えばチロシンキナーゼ阻害剤6−メルカプトプリンと共に使用することもできる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、IL−11と組み合せることができる。
【0073】
多発性硬化症用治療薬であって、本発明の抗体または抗体部分と組み合せることができるその治療薬の非限定的な例には、以下のものが含まれる。すなわち、コルチコステロイド;プレドニゾロン;メチルプレドニゾロン;アザチオプリン;シクロホスファミド;シクロスポリン;メトトレキサート;4−アミノピリジン;チザニジン;インターフェロンβ1a(Avonex;Biogen);インターフェロンβ1b(Betaseron;Chiron/Berlex);コポリマー1(Cop−1;Copaxone;Teva Pharmaceutical Industries,Inc.);高圧酸素;静脈内免疫グロブリン;クラブリビン;その他のヒトサイトカインまたは成長因子に対する抗体または拮抗薬、例えばTNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−15、IL−16、EMAP−II、GM−CSF、FGF、およびPDGFである。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD80、CD86、CD90、またはこれらのリガンドなどの細胞表面分子に対する抗体と組み合せることができる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、メトトレキサート、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、マイコフェノラートモフェチル、レフルノミド、NSAID、例えばイブプロフェン、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシン作動薬、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作用性の薬剤、TNFαやIL−1など、プロ炎症性サイトカインからのシグナルを妨げる薬剤(例えばIRAK、NIK、IKK、p38、またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1β変換酵素阻害剤、TACE阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば可溶性p55またはp75 TNF受容体、sIL−1RI、sIL−1RII、sIL−6R)、および抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−13およびTGFβ)などの薬剤と組み合せることもできる。
【0074】
多発性硬化症用治療薬であって、抗体またはその抗原結合部分を組み合わせることができるその治療薬の好ましい例には、インターフェロンβ、例えばIFNβ1aおよびIFNβ1b;コパクソン、コルチコステロイド、IL−1阻害剤、TNF阻害剤、およびCD40リガンドおよびCD80に対する抗体が含まれる。
【0075】
本発明の医薬品組成物は、本発明の抗体または抗体部分を、「治療上有効な量」または「予防に有効な量」だけ含むことができる。「治療上有効な量」は、必要とされる投与量および時間で、所望の治療結果を実現するのに有効な量を指す。抗体または抗体の治療上有効な量は、個人の疾病の状態や年齢、性別、体重などのファクタと、抗体または抗体部分が個人の所望の反応を引き起こす能力によって、様々に変えることができる。また治療上有効な量とは、抗体または抗体部分の任意の毒作用または有害な影響よりも治療上有益な作用のほうが大きいものである。「予防に有効な量」は、必要とされる投与量および時間で、所望の予防結果を実現するのに有効な量を指す。一般に、疾病の早期段階の前または早期段階で予防的用量を被験対象に対し使用するので、予防に有効な量は、治療上有効な量よりも少なくなる。
【0076】
投薬計画は、最適な所望の応答(例えば治療上または予防的な応答)が得られるように調整することができる。例えば、ひと塊の薬を投与することができ、用量を数回に分けて時間をかけて投与することができ、またはその用量を、治療状況に必要な条件に示されるように、比例的に減少させまたは増加させることができる。投与を容易にし投薬量を均一にするため、非経口組成物を単位剤型に処方することが、特に有利である。本明細書で使用される単位剤型は、治療が施される哺乳類の被験体に単一の投薬量を与えるのに適する、物理的に隔散した単位を指し、各単位は、必要とされる医薬品担体と共同して所望の治療効果を発揮するよう計算された、所定量の活性化合物を含有する。本発明の単位剤型に関する仕様は、(a)活性化合物の独自の特徴、および実現される特定の治療または予防効果と、(b)個々の感受性を治療するためそのような活性化合物を配合する技術分野に固有の制限によって決定され、かつこれらに直接依存する。
【0077】
本発明の抗体または抗体部分の治療上または予防に有効な量の、例示的な非限定的範囲は、0.1〜20mg/kgであり、より好ましくは1〜10mg/kgである。投薬量の値は、緩和されるべき状態のタイプおよび重さに応じて変えることができることに留意されたい。任意の特定の被験対象に関しては、特定の個人のニーズ、および組成物の投与を管理し監督する担当者の専門的判断に従って、投薬計画を経時的に調整すべきであり、かつ、本明細書で述べる投薬量の範囲は単なる例示にすぎず、特許請求の範囲に記載される組成物の範囲または実施を制限するものではないことを、さらに理解されたい。
【0078】
抗IL−18抗体を形成する方法
本発明の抗IL−18抗体は、抗体を調製する技術分野で知られている様々な技法のいずれか1つを使用して、また、サブセクションに記載されているIL−18ペプチドエピトープ、すなわちアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むヒトIL−18のエピトープを含む抗原を使用して、形成される。
【0079】
一般に、ヒトインターロイキン18(IL−18)に結合する抗体を形成するための本発明の方法は、
抗体群を、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)またはその一部(例えば配列番号3または33)を含むヒトIL−18のエピトープを含む抗原に曝すこと、および
抗体群から、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)またはその一部(例えば配列番号3または33)を含むヒトIL−18のエピトープに結合する抗体を選択することを含む。
【0080】
一実施形態では、抗体群は、動物におけるin vivoレパートリーであり、方法は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むヒトIL−18のエピトープを含む抗原で動物を免疫化することを含む。別の実施形態では、抗体群は、組換え抗体ライブラリーであり、方法は、アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むヒトIL−18のエピトープを含む抗原で、ライブラリーをスクリーニングすることを含む。このライブラリーは、ヒト抗体ライブラリーであることが好ましい。
【0081】
当技術分野では、抗原で動物を免疫化し、それによって抗原に対する特異抗体を作らせる方法がよく知られている。アミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むヒトIL−18のエピトープを含むIL−18抗原を動物に投与して、ポリクローナル抗体を導き出すことができ、エピトープに結合する特異抗体は、エピトープに結合するそのような抗体をポリクローナル抗体から選択することによって(例えば、hIL−18のアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むペプチドを含んだカラムにポリクローナル抗血清を通すことによって)、単離することができる。ポリクローナル抗体を導き出すのに使用される抗原は、無傷(すなわち完全長)のhIL−18でよく、または、問題のエピトープを含むhIL−18の一部、例えば、hIL−18のアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含む合成ペプチドの一部でよい。さらに、エピトープに対するモノクローナル抗体は、標準的なハイブリドーマ技術を使用し、問題のエピトープに特異的に結合する抗体を分泌するそのようなハイブリドーマを選択することによって、前述の動物から形成することができ、例えば、hIL−18のアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)を含むペプチドでハイブリドーマをスクリーニングし、ペプチドに特異的に結合する抗体を選択することによって、形成することができる。
【0082】
本発明の抗体を形成するためにin vitro法を使用することもでき、この場合、抗体ライブラリーをスクリーニングして、所望の結合特異性を有する抗体を識別する。そのような組換え抗体ライブラリーのスクリーニング方法は当技術分野でよく知られており、例えば、Ladner他の米国特許第5,223,409号;Kang他のPCT公開番号WO92/18619;Dower他のPCT公開番号WO91/17271;Winter他のPCT公開番号WO92/20791;Markland他のPCT公開番号WO92/15679;Breitling他のPCT公開番号WO93/01288;McCafferty他のPCT公開番号WO92/01047;Garrard他のPCT公開番号WO92/09690;Fuchs他(1991)Bio/Technology 9:1370〜1372;Hay他(1992)Hum Antibod Hybridomas 3:81〜85;Huse他(1989)Science 246:1275〜1281;McCafferty他、Nature(1990)348:552〜554;Griffiths他(1993)EMBO J 12:725〜734;Hawkins他(1992)J Mol Biol 226:889〜896;Clackson他(1991)Nature 352:624〜628;Gram他(1992)PNAS 89:3576〜3580;Garrad他(1991)Bio/Technology 9:1373〜1377;Hoogenboom他(1991)Nuc Acid Res 19:4133〜4137;およびBarbas他(1991)PNAS 88:7978〜7982、およびPCT公開番号WO97/29131に記載されている方法が含まれ、そのそれぞれの内容を参照により本明細書に組み込む。
【0083】
組換え抗体ライブラリーは、IL−18またはIL−18の一部であってアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)のエピトープを含むもので免疫化された被験対象からのものでよい。あるいは、組換え抗体ライブラリーは、まだ処置を施していない被験対象、すなわちIL−18で免疫化されていない被験対象からのものでよく、ヒトIL−18で免疫化されていないヒト対象からのヒト抗体ライブラリーなどがある。本発明の抗体は、ヒトIL−18のアミノ酸PLFEDMTDSDCRDNA(配列番号1)のエピトープで組換え抗体ライブラリーをスクリーニングすることにより選択され、その結果、このエピトープを認識する抗体が選択される。このようなスクリーニングおよび選択を実行するための方法は、上記段落の引例に記載されているものなど当技術分野ではよく知られている。
【0084】
hIL−18に対する特定の結合親和性を有する本発明の抗体を選択するには、当技術分野で知られている表面プラズモン共鳴方法を使用することができる。hIL−18に対する特定の中和活性を有する抗体を選択するには、hIL−18活性の阻害を評価するための当技術分野で知られている標準的な方法を使用することができる。さらに、マウスを免疫化するための方法であって、遺伝子導入によりこのマウスを変化させてヒト免疫グロブリンレパートリーをコードし、それによって生体が免疫原に応答して完全なヒト抗体を発現することができるようにされた、マウスを免疫化するための方法が、当技術分野で知られている(例えば、米国特許第5,877,397号および第6,150,584号参照)。
【0085】
抗IL−18抗体の使用法
hIL−18に結合することができるので、酵素様免疫吸着法(ELISA)や放射免疫アッセイ(RIA)、組織に関する免疫組織学などの従来の免疫アッセイを使用することにより、本発明の抗hIL−18抗体またはその一部を使用してhIL−18(例えば、血清や血漿などの生体試料中)を検出することができる。本発明は、生体試料中のhIL−18を検出するための方法であって、生体試料を本発明の抗体または抗体部分に接触させること、およびhIL−18に結合された抗体(または抗体部分)または結合されていない抗体(または抗体部分)を検出することを含む方法を提供し、それによって、生体サンプル中のhIL−18が検出される。抗体は、結合されまたは結合されていない抗体の検出を容易にするために、検出可能な物質で直接または間接的に標識される。適切な、検出可能な物質には、様々な酵素、補欠分子団、蛍光物質、ルミネッセント材料、およびが放射性物質が含まれる。適切な酵素の例には、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼが含まれ;適切な補欠分子団複合体の例には、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが含まれ;適切な蛍光物質の例には、ウンベリフェロン、フルオレセイン、イソチオシアン酸フルオレセイン、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ダンシルクロライド、またはフェイコエリトリンが含まれ;ルミネッセント材料の例にはルミノールが含まれ;適切な放射性物質の例には、125I、131I、35S、32P、33P、またはHが含まれる。
【0086】
抗体を標識する代わりに、検出可能な物質で標識されたrhIL−18標準および標識されていない抗hIL−18抗体を利用する競合免疫アッセイによって、生物学的流体中でhIL−18をアッセイにかけることができる。このアッセイでは、生体試料、標識されたrhIL−18標準、および抗hIL−18抗体を組み合わせて、標識されていない抗体に結合された標識済みのrhIL−18標準の量を決定する。生体試料中のhIL−18の量は、抗hIL−18抗体に結合された標識済みのrhIL−18の量に反比例する。
【0087】
本発明の抗体および抗体部分は、生体外と生体内の両方で、hIL−18活性を中和することができることが好ましい。したがって、本発明の抗体および抗体部分を使用してhIL−18活性を阻害することができ、これは例えば、hIL−18を含有する細胞培養物において、また、ヒト対象あるいはその他の哺乳類被験対象であってIL−18を有するものにおいて行われ、そこで本発明の抗体との交差反応が行われる。一実施形態では、本発明は、IL−18活性を阻害するための方法であって、IL−18活性が阻害されるように本発明の抗体または抗体部分とIL−18とを接触させることを含む方法を提供する。IL−18はヒトIL−18であることが好ましい。例えば、hIL−18を含有しまたは含有すると考えられる細胞培養物では、本発明の抗体または抗体部分を培地に添加して培養物のhIL−18活性を阻害することができる。
【0088】
別の実施形態では、本発明は、IL−18活性が害となる疾患に罹患した被験対象のIL−18活性を阻害するための方法を提供する。本発明は、そのような障害に苦しむ被験対象のIL−18活性を阻害するための方法であって、被験対象のIL−18活性が阻害されるように本発明の抗体または抗体部分をその被験対象に投与することを含む方法を提供する。IL−18はヒトIL−18であり、被験対象はヒト対象であることが好ましい。あるいは、被験対象は、本発明の抗体と交差反応するIL−18を発現する哺乳類でよい。さらに、被験対象は、hIL−18が導入された(例えば、hIL−18の投与によって、またはhIL−18導入遺伝子の発現によって)哺乳類でよい。本発明の抗体は、治療の目的でヒト対象に投与することができる。さらに、動物薬を目的としてまたはヒトの疾病の動物モデルとして、抗体と交差反応するIL−18を発現するヒト以外の哺乳類に本発明の抗体を投与することができる。後者に関し、そのような動物モデルは、本発明の抗体の治療効果を評価するうえで有用と考えられる(例えば、投薬量の試験や投与の時間的経過)。
【0089】
特に、動物でのIL−18活性を調節するための1つの動物モデルでは、ヒト末梢血単核細胞が移植されたNOD−SCIDマウスが使用される。次いで、移植後2〜4週間経過後(血清中のヒトIgG力価により測定される)、マウスにLPS(リポ多糖類)を注射する。4〜6時間後、LPSが導入されたヒトインターフェロンγ血清力価を測定する。抗IL−18抗体(例えばIL−18中和抗体)の効力(力価)は、LPS試験の1日前に抗体を注射(ip)し、その後、試験動物を監視して、そのインターフェロンγ血清力価の減少(IL−18in vivo活性の関数)を対照と比較することによって決定される(例えば、Holmes他、Hybridoma、19:363367(2000)参照)。
【0090】
本明細書で使用される「IL−18活性が害となる疾患」という用語は、その疾患にかかっている被験対象がIL−18を持っていることがその疾患の病態生理の原因でありまたはその疾患を悪化させる一因である、ということが示されまたはそうであると考えられる疾病およびその他の疾患を含むものとする。したがって、IL−18活性が害となる疾患は、IL―18活性の阻害によってその疾患の症状および/または進行が緩和されることが予測される疾患である。このような疾患は、例えば上述の抗IL−18抗体を使用して検出することが可能な、その疾患にかかっている被験対象の生物学的流体中のIL−18の濃度を高める(例えば、被験対象の血清や血漿、滑液中のIL−18の濃度を高める)ことによって証明することができる。
【0091】
本発明の抗体で治療することができる疾患の非限定的な例には、本発明の抗体の医薬品組成物に関する上記で論じた疾患が含まれる。
【0092】
本発明のその他の特徴は、それに限定されると解釈するべきではない以下の実施例から明らかにされよう。
【0093】
実例
一般に、本発明の実施に際して、他に特に示さない限り、化学、分子生物学、組換えDNA技術、PCR技術、免疫学(特に、例えば抗体技術)、および任意の必要な細胞培養または畜産学的技法といった従来の技法であって当業者の範囲内にあり文献に十分に説明されている技法が使用される。例えば、Sambrook、FritschおよびManiatis、Molecular Cloning:Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989);DNA Cloning、Vol.1および2、(D.N.Glover編 1985);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait編 1984);PCR Handbook Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry、Beaucage編 John Wiley&Sons(1999)(編集者);Oxford Handbook of Nucleic Acid Structure、Neidle編、Oxford Univ Press(1999);PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications、Innis他、Academic press(1990);PCR Essential Techniques:Essential Techniques、Burke編、John Wiley&Son Ltd(1996);The PCR Technique:RT−PCR、Siebert編、Eaton Pub.Co.(1998);Quantative PCR Protocols、Kochanowski他 編、Humana Press(1999);Clinical Applications of PCR、Lo編、Humana Press(1998);Antibody Engineering Protocols(Methods in Molecular Biology)、510、Paul,S.、Humana Pr(1996);Antibody Engineering:A Practical Approach(Practical Approach Series、169)、McCafferty編、Irl Pr(1996);Antibodies:A Laboratory Manual、Harlow他、C.S.H.L.Press 出版(1999);Current Protocols in Molecular Biology、編集 Ausubel他、John Wiley&Sons(1992);Large−Scale Mammalian Cell Culture Technology、Lubiniecki,A.編、Marcel Dekker 出版(1990);およびManipulating the Mouse Embryo、Hogan他、C.S.H.L.Press 出版(1994)を参照されたい。
【0094】
実施例の全体を通して、他に特に示さない限り、上記材料および方法を使用した。
【実施例1】
【0095】
抗IL−18抗体の単離
ヒトB細胞(例えば扁桃腺や脾臓)由来のmRNAからのヒトVLおよびVH cDNAを使用して調製された、別個のscFvファージディスプレイライブラリーをスクリーニングすることによって、hIL−18に対する抗体を単離した。このライブラリーの構造および選択方法は、Vaughan他(1996)Nature Biotech.14:309〜314に記載されている。
【0096】
このライブラリーを、完全長ヒトIL−18(配列番号61)、IL−18のペプチドエピトープ(配列番号1〜3)、またはIL−18を表す重複15アミノ酸ペプチドのパネル(そのエピトープ配列を表5の配列番号31〜60に示す)を使用して、ライブラリーをスクリーニングした。標準の手順を使用してイムノチューブに抗原をコーティングすることにより、IL−18特異抗体を選択した(Marks他(1991)J.Mol.Biol.222:581〜597)。かなりの数のIL−18特異バインダーを発生させるため、IL−18、IL−18のペプチドエピトープ、またはIL−18ペプチドパネルを使用して、scFvライブラリーをスクリーニングした。いくつかの異なるクロノタイプを選択し、制限酵素消化パターンによって決定し、DNA配列決定によって確認した。
【0097】
完全長IL−18またはその代表的なペプチドに優先的に結合するIL−18抗体を識別するために、ELISAにおいて、ビオチンに取り込まれたIL−18に、scFvを含有する上清を滴下して滴定を行い、結合特性を決定した。
【0098】
2つの抗IL−18一本鎖抗体が得られ、その1つは2E1と呼ばれてペプチドエピトープおよびペプチドパネルを使用して独立に単離され、2つめの抗IL−18抗体はLT28と呼ばれて完全長IL−18を使用して単離された。これらの親抗IL−18抗体を選択して、さらに研究を行い変更を加えた。
【実施例2】
【0099】
抗−18抗体の親和性成熟
確認されたIL−18結合活性と表6に示されるH鎖およびL鎖配列を有する一本鎖Fvタイプの抗体2E1をさらに修飾して、IL−18活性の中和を改善した。
【0100】
【表6】


【0101】
IL−18ペプチドと、IL−18を表す順次重複ペプチドパネル(表6参照)を使用して、抗IL−18抗体2E1を独立に選択した。
【0102】
突然変異誘発のために選択されたH鎖可変部領域の特定のアミノ酸残基を表7にまとめる。特に、H鎖領域に関しては、それぞれのアミノ酸置換について、CDR1の位置H30、H31、H32、H33、およびH35で、CDR2の位置H52、H52a、H53、H54、H56、およびH58で、CDR3のH95、H96、H97、およびH98で試験をした。
【0103】
突然変異のために選択されたL鎖アミノ酸残基に関しては、それぞれのアミノ酸置換について、CDR1の位置L30、L31、L32、およびL34で、CDR2の位置L50、L52、L53、およびL55で、CDR3の位置L89、L90、L91、L92、L93、L94、L95、L95a、L95b、L96、およびL97で試験をした。
【0104】
【表7】

【0105】
【表8】


【0106】
置換は、標準の技法を使用して導入した(例えば、Taylor他、Nucleic Acids Res.13:8764〜8758(1985);Nakamaye他、Nucleic Acids Res.14:9679〜9698(1986);およびOlsen他、Methods in Enzymology、217:189(1993)に記載されている)。簡単に言えば、突然変異が誘起される位置のそれぞれについて、所与のコドンに関して縮重しているオリゴヌクレオチドを合成した。一本鎖Fvタイプの抗体2E1遺伝子を含む、もとのプラスミドから、一本鎖DNA鋳型を調製した。親2E1抗体HおよびL鎖の核酸配列は、配列番号62および63で与えられる。次いで、突然変異オリゴヌクレオチドを使用して、相補的DNA鎖、最終的には二本鎖プラスミドを生成し、したがって、抗体の所与のコドンに、縮重または種々の突然変異が取り込まれた。特に、製造業者の指示に従いQuickChange Kit(Stratagene)を使用して、2E1のHおよびL鎖のCDR3領域に変更を加えた。
【0107】
次いで、各突然変異誘発反応から代表的な数のクローンの配列決定をし(すなわち7〜36クローン)、親2E1一本鎖抗体配列からの変化を示すものを細菌中に発現させ、さらに以下に述べるin vitroおよびin vivo試験を行うために精製した。
【0108】
完全長IL−18リガンドを使用する別のスクリーンでは、第2の抗IL−18抗体を識別し、選択して、親和性成熟を使用してさらに改善した。特に、上述の技法を使用して、表9に示されるH鎖およびL鎖配列(および配列番号66および68で与えられる核酸配列)を有するLT28抗体をさらに修飾した。
【0109】
【表9】


【0110】
H鎖領域に関しては、アミノ酸置換を、CDR1の位置H31、H32、H33、およびH35に、CDR2の位置H50、H51、H52、H52a、H53、H54、H56、およびH58に、CDR3の位置H95、H96、H97、H98、H99、H100、H100a、H101、およびH102に導入した。
【0111】
突然変異のために選択されたL鎖残基に関しては、アミノ酸置換を、CDR1の位置L30、L31、L32、L34に、CDR2の位置L50、L52、L53、L55に、また位置L89、L90、L91、L92、L93、L94、L95、L95a、L95b、L96、L97に導入した。
【0112】
【表10】


【0113】
【表11】

【0114】
置換は上述のように導入した。次いで、各突然変異誘発反応から代表的な数のクローンの配列決定を行い、親LT28一本鎖抗体配列からの変化を示すものを細菌中で発現させ、以下に述べる試験をさらに行うために精製した。
【実施例3】
【0115】
IL−18に対するヒト抗体の結合活性
BIAcoreシステム(Pharmacia Biosenser、Piscataway、NJ)を使用した表面プラズモン共鳴(SPR)によって、リガンド(バイオセンサーマトリックスに固定化されたビオチニル化組換えヒトIL−18(rhIL−18))と分析物(溶液中の抗体)との実時間結合相互作用を測定した。このシステムは、デキストランバイオセンサーマトリックス内でのタンパク質濃度の変化を検出するためにSPRの光学的性質を利用する。タンパク質は、知られている濃度でデキストランマトリックスに共有結合している。このデキストランマトリックスを通して抗体を注入し、注入された抗体と固定化されたリガンドとの特異結合によって、マトリックスタンパク質濃度が増し、その結果、SPRシグナルに変化が生じる。これらのSPRシグナルの変化を共鳴ユニット(RU)として記録し、センサーグラムのy軸に沿って、時間に対して表示する。
【0116】
バイオセンサーマトリックスへのビオチニル化rhIL−18の固定化を容易にするために、遊離アミン基を介してストレプトアビジンとデキストランマトリックスとを共有結合させるが、これは、まず、マトリックス上のカルボキシル基を100mMのN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)と400mMのN−エチル−N’−(3−ジエチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を用いて活性化することにより行う。次に、この活性化したマトリックスを通してストレプトアビジンを注入する。pH4.5の酢酸ナトリウムに入れて希釈した35マイクロリットルのストレプトアビジン(25μg/ml)を、活性化したバイオセンサーを通して注入し、タンパク質上の遊離アミンをこの活性化したカルボキシル基に直接結合させる。1Mのエタノールアミンを注入することによって、未反応のマトリックスEDC−エステルを非活性化する。ストレプトアビジン結合バイオセンサーチップは市販もされている(Pharmacia BR−1000−16、Pharmacia Biosensor、Piscataway、NJ)。
【0117】
ビオチニル化rhIL−18を調製したが、それには、まず、ビオチン(D−ビオチニル−ε−アミノカプロン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル;Boehringer Mannheim カタログNo.1008960)5.0mgをジメチルスルホキシド500μlに溶解して10mg/ml溶液を作製した。rhIL−18 1ml当たり、ビオチン10マイクロリットルを添加し(2.65mg/mlで)、ビオチンとrhIL−18のモル比を2:1にした。反応物を穏やかに混合し、暗闇の中で、室温で2時間インキュベートした。PD−10カラム、Sephadex G−25M(Paharmacia カタログNo.17−0851−01)を、低温のPBS 25mlで平衡状態にし、カラム1本当たり、rhIL−18−ビオチン2mlを充填した。このカラムについて、1mlの低温のPBSで10回、溶離を行った。画分を収集し、OD280で読み取った(1.0OD=1.25mg/ml)。適切な画分をプールし、使用まで−80℃で保存した。
【0118】
ストレプトアビジンを介してマトリックス上に固定化させるビオチニル化rhIL−18を、0.05%(BIAcore)界面活性剤P20(Pharmacia BR−1000−54、Pharmacia Biosensor、Piscataway、NJ)が補われたPBS流動緩衝液(Gibco カタログNo.14190−144、Gibco BRL、Grand Island、NY)に入れて希釈した。固定化されたrhIL−18にrhIL−18特異抗体が結合する能力を決定するため、結合アッセイを以下のように行った。ビオチニル化rhIL−18のアリコート(25nM;10μlアリコート)を、ストレプトアビジン結合デキストランマトリックスを通して5μl/分の流量で注入した。タンパク質の注入前、およびその直後に、各フローセルを通してPBS緩衝液のみを流した。基準線と、ビオチニル化したrhIL−18の注入が終了して30秒経過したときのシグナルの正味の差を、結合値を表すものとして解釈した。固定化されたビオチニル化rhIL−18へのrhIL−18特異抗体の直接的な結合を測定した。抗体(20μg/ml)をPBS流動緩衝液に入れて希釈し、25μlのアリコートを、固定化されたタンパク質マトリックスを通して5μl/分の流量で注入した。抗体の注入前、およびその直後に、各フローセツを通してPBS緩衝液のみを流した。基準線のシグナルと、抗体注入が終了した後のシグナルとの正味の差を、特定のサンプルの結合値を表すものとして解釈した。次のサンプルを注入する前に、100mMのHClを使用して、バイオセンサーマトリックスを再度生成した。off速度(Koff)、on速度(Kon)、会合速度(K)、および解離速度(K)定数を決定するために、BIAcore反応速度評価ソフトウェア(バージョン2.1)を使用した。
【0119】
ビオチニル化したrhIL−18に結合する、改善された候補抗IL−18抗体の代表的な結果を、親抗体2E1およびLT28(およびネズミ対照)と比較して、以下の表12に示す。比較のために、細胞ベースの中和アッセイからのIC50値も含め、それらを実施例4に示す。全てのクローンは、Biacore分析および以下に述べる細胞ベースのアッセイを使用する試験用の一本鎖Fv抗体として調製した。列挙されたクローンが、突然変異していない親HおよびL鎖を含んでいるのに対し、一本鎖突然変異体は、1本の親鎖および1本の突然変異した鎖を含んでおり、この突然変異した鎖は重(H)鎖または軽(L)鎖であり、その後にKabat位が続いて、アミノ酸置換の性質を持つ。
【0120】
【表12】


【実施例4】
【0121】
抗IL−18抗体の中和活性
本発明の抗ヒトIL−18抗体の中和活性を試験するために、IL−18活性をモニタするための当技術分野で認められているアッセイを使用した。
【0122】
簡単に言うと、そのアッセイは、標準的な技法(例えば、RPMI 1640培地 Gibco #21870−076;(10%ウシ胎児血清(Bio Whittaker #14−501F)が補われた);2mM L−グルタミン(Gibco #25030−081);50単位/mlペニシリン、50ug/mlストレプトアビジン(Gibco #15070−063);および0.075%重炭酸ナトリウムを使用する)により培養されたKG1細胞(ATCC #CCL−246、骨髄性白血病の骨髄細胞)を使用する。
【0123】
IL−18中和の試験を行うため、20ng/mlのhTNF−α(Lot#19130132)で刺激を与えた3×10個のKG−1細胞を、50ulの抗IL−18抗体(4倍濃度)と50ulのIL−18(4倍濃度=8ng/ml)を用いてインキュベートし、37℃で1時間または16〜20時間インキュベートした。誘導されたhIFN−γ産生の関数として生じたIL−18中和の量を決定するために、製造業者の指示に従って、市販のElisaキット(R&D #DIF00/Endogen #EH−IFNG)を使用してELISAを行い、hIFN−γ産生を標準曲線から計算した(pg/ml)。
【0124】
全部で4つの突然変異体、すなわち2E1から誘導されたL34S、H53R、H53Y、およびH58Qは、そのIL−18中和能力が、親2E1抗体よりも大きいことが示された(表12参照)。KG−1アッセイを使用したIC50値の改善は、2〜5倍の範囲内であり、同様に改善された結合結果は、BIAcore分析を使用して決定された。
【0125】
様々な突然変異の組合せクローンも調製して試験を行ったが、そのデータを表12にまとめる。最良の組合せのクローンL34S−H53Rは、KG−1細胞ベースのアッセイとBIAcore分析を使用した場合の両方で、親抗体2E1よりも10倍改善されたことを示した。得られた抗体は、2E1RSという名称で示した。
【0126】
2E1のいくつかのその他の突然変異クローンは、KG−1アッセイを使用して決定されたように、その効力、すなわちIL−18中和が改善されたことを示した。突然変異体L95Yは、そのIC50値が、親2E1抗体よりも5〜8倍良いことを示した。いくつかのその他の突然変異体は2〜3倍改善されたことを示し、それらは、2E1突然変異体H96A、H96Q、H96S、H98S、L90C、L90W、L93C、L94P、L94P、L94Q、L94R、L94W、L95R、L95aA、L95aH、L95aP、L95aR、L95aW、L95bE、L95bW、L95bY、L97C、およびL97Eであった。
【0127】
ScFv抗体またはIgG抗体の形をした2E1の結合も比較した(表5参照)。
【0128】
さらに、LT28親から誘導された2つの突然変異体は、そのIL−18中和活性が、親抗体に比べて改善されていた。
【0129】
これらの結果は、本発明の方法および組成物を使用して、完全なヒトIL−18中和抗体を得ることができることを実証している。
【0130】
均等物
当業者なら、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態の多くの均等物を理解し、または通常の実験しか使用しないで確認することができるであろう。そのような均等物は、上述の特許請求の範囲に包含されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトIL−18アミノ酸配列またはその一部に結合することができる化合物であって、前記アミノ酸が、配列番号67および配列番号68からなる群から選択された配列を含む化合物。
【請求項2】
前記化合物が、小分子、ペプチド、ポリペプチド、抗体、および抗体フラグメントからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記抗体または抗体フラグメントが完全にヒトのものである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
ヒトIL−18に結合することができるヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項5】
抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数0.1s−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−6M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項4に記載の抗体。
【請求項6】
抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−2−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−7M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項4に記載の抗体。
【請求項7】
抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−3−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−8M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項4に記載の抗体。
【請求項8】
抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−4−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−9M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項4に記載の抗体。
【請求項9】
抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−5−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−10M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項4に記載の抗体。
【請求項10】
抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−6−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−11M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項4に記載の抗体。
【請求項11】
配列番号3および配列番号33を含む群から選択されたアミノ酸配列を含む、ヒトIL−18のエピトープまたはその一部に結合する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項12】
抗体が中和抗体である、請求項11に記載の抗体またはその抗原結合部分。
【請求項13】
ヒト抗体である請求項11に記載の抗体またはその抗原結合部分。
【請求項14】
組換え抗体である請求項11に記載の抗体またはその抗原結合部分。
【請求項15】
モノクローナル抗体である請求項11に記載の抗体またはその抗原結合部分。
【請求項16】
ヒトIL−18のエピトープに結合する、単離された抗体またはその抗原結合部分であって、抗体またはその抗原結合部分が、表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数0.1s−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−6M以下でヒトIL−18活性を阻害する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項17】
表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−2−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−7M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項16に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項18】
表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−3−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−8M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項16に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項19】
表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−4−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−9M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項16に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項20】
表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−5−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−10M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項16に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項21】
表面プラズモン共鳴により決定されるようにkoff速度定数1×10−6−1以下でヒトIL−18から解離し、またはIC50 1×10−11M以下でヒトIL−18活性を阻害する、請求項16に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項22】
ヒトIL−18のエピトープに結合することができる少なくとも1つの可変部領域CDRを含む、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項23】
前記抗体またはその抗原結合部分が、修飾されていない抗体またはその抗原結合部分に比べてIL−18結合を改善する少なくとも1つのアミノ酸置換または挿入を含む、請求項22に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項24】
前記抗体またはその抗原結合部分が、修飾されていない抗体またはその抗原結合部分に比べてIL−18の中和を改善する少なくとも1つのアミノ酸置換または挿入を含む、請求項22に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項25】
前記可変部領域が、
配列番号9のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号9から変更された配列を有するH鎖CDR1ドメインと、
配列番号10のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号10から変更された配列を有するH鎖CDR2ドメインと、
配列番号11のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号11から変更された配列を有するH鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項22に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項26】
前記可変部領域が、
位置H30、H31、H32、H33、またはH35で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号9から変更されたH鎖CDR1ドメインと、
位置H52、H52a、H53、H54、H56、またはH58で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号10から変更されたH鎖CDR2ドメインと、
位置H95、H96、H97、またはH98で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号11から変更されたH鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項25に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項27】
前記可変部領域が、
配列番号12のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号12から変更された配列を有するL鎖CDR1ドメインと、
配列番号13のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号13から変更された配列を有するL鎖CDR2ドメインと、
配列番号14のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号14から変更された配列を有するL鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項22に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項28】
前記可変部領域が、
位置L30、L31、L32、またはL34で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号12から変更されたL鎖CDR1ドメインと、
位置L50、L52、L53、またはL55で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号13から変更されたL鎖CDR2ドメインと、
位置L89、L90、L91、L92、L93、L94、L95、L95a、L95b、L96、またはL97で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号14から変更されたL鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項27に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項29】
配列番号15、16、および17からなる群から選択されたアミノ酸配列を含む可変部領域を有する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項30】
配列番号15のアミノ酸配列を含むL鎖可変部領域(LCVR)と、配列番号16のアミノ酸配列を含むH鎖可変部領域(HCVR)を有する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項31】
配列番号15のアミノ酸配列を有するL鎖可変部領域(LCVR)と、配列番号17のアミノ酸配列を有するH鎖可変部領域(HCVR)を有する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項32】
前記可変部領域が、
配列番号20のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号20から変更された配列を有するH鎖CDR1ドメインと、
配列番号21のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号21から変更された配列を有するH鎖CDR2ドメインと、
配列番号22のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号22から変更された配列を有するH鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項22に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項33】
前記可変部領域が、
位置H30、H31、H32、H33、またはH35で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号20から変更されたH鎖CDR1ドメインと、
位置H50、H51、H52、H52a、H53、H54、H56、またはH58で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号21から変更されたH鎖CDR2ドメインと、
位置H96、H96、H97、H98、H99、H100、H100a、H101、またはH102で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号22から変更されたH鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項32に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項34】
前記可変部領域が、
配列番号23のアミノ酸配列、または位置で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号23から変更された配列を有するL鎖CDR1ドメインと、
配列番号24のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号24から変更された配列を有するL鎖CDR2ドメインと、
配列番号25のアミノ酸配列、または少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号25から変更された配列を有するL鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項32に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項35】
前記可変部領域が、
位置L30、L31、L32、またはL34で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号23から変更されたL鎖CDR1ドメインと、
位置L50、L52、L53、またはL55で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号24から変更されたL鎖CDR2ドメインと、
位置L89、L90、L91、L92、L93、L94、L95、L95a、L95b、L96、またはL97で少なくとも1つのアミノ酸置換によって配列番号25から変更されたL鎖CDR3ドメインと
からなる群から選択されたCDRドメインを含む、請求項34に記載の単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項36】
配列番号26、27、および29からなる群から選択されたアミノ酸を含む可変部領域を有する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項37】
配列番号29のアミノ酸配列を含むL鎖可変部領域(LCVR)と、配列番号26のアミノ酸配列を含むH鎖可変部領域(HCVR)を有する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項38】
配列番号29のアミノ酸配列を有するL鎖可変部領域(LCVR)と、配列番号27のアミノ酸配列を有するH鎖可変部領域(HCVR)を有する、単離された抗体またはその抗原結合部分。
【請求項39】
請求項4から38のいずれか一項に記載の抗体CDRアミノ酸配列をコードする、単離された核酸。
【請求項40】
組換え発現ベクターにある請求項39に記載の単離された核酸。
【請求項41】
内部に請求項40に記載の組換え発現ベクターが導入された、宿主細胞。
【請求項42】
ヒトIL−18に結合する抗体を合成する方法であって、ヒトIL−18に結合する抗体が細胞によって合成されるまで請求項41に記載の宿主細胞を培地で培養することを含む方法。
【請求項43】
前記抗体がヒトのものである請求項42に記載の方法。
【請求項44】
請求項4から38のいずれかに記載の抗体またはその抗原結合部分を含む医薬品組成物、および医薬品として許容される担体。
【請求項45】
IL−18活性が有害である障害を治療するための少なくとも1種の他の治療薬をさらに含む、請求項44に記載の医薬品組成物。
【請求項46】
前記他の薬剤が、ヒトIL−12に結合することができる抗体またはそのフラグメント、メトトレキサート抗TNF、コルチコステロイド、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、および非ステロイド系抗炎症薬からなる群から選択される、請求項45に記載の医薬品組成物。
【請求項47】
ヒトインターロイキン18(IL−18)に結合する抗体を作製する方法であって、
ヒトIL−18のエピトープまたはその一部を含む抗原に、抗体群を曝露すること、および
ヒトIL−18のエピトープまたはその一部に結合する抗体を抗体群から選択することを含む方法。
【請求項48】
抗体群が動物のin vivoレパートリーであり、方法が、ヒトIL−18のエピトープまたはその一部を含む抗原で動物を免疫化することを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記エピトープが、配列番号3および33からなる群から選択されたアミノ酸配列を含む、請求項46または47に記載の方法。
【請求項50】
前記in vivoレパートリーが、動物のゲノムに組み込まれた完全ヒト免疫グロブリンレパートリーである、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
抗体群が組換え抗体ライブラリーであり、方法が、ヒトIL−18のエピトープまたはその一部を含む抗原でライブラリーをスクリーニングすることを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
ライブラリーがヒト抗体ライブラリーである請求項47に記載の方法。
【請求項53】
ヒトIL−18活性が阻害されるように、ヒトIL−18と請求項1に記載の化合物を接触させることを含む、ヒトIL−18活性を阻害するための方法。
【請求項54】
ヒトIL−18活性が阻害されるように、ヒトIL−18と、請求項4から38のいずれかに記載の抗体またはその抗原結合部分を接触させることを含む、ヒトIL−18活性を阻害するための方法。
【請求項55】
IL−18活性が害となる疾患に罹患したヒト対象のヒトIL−18活性を阻害するための方法であって、ヒト対象のヒトIL−18活性が阻害されるように、請求項1に記載の化合物をヒト対象に投与することを含む方法。
【請求項56】
IL−18活性が害となる疾患に罹患したヒト対象のヒトIL−18活性を阻害するための方法であって、ヒト対象のヒトIL−18活性が阻害されるように、請求項4から38のいずれかに記載の抗体またはその抗原結合部分をヒト対象に投与することを含む方法。
【請求項57】
治療が達成されるように、請求項1に記載の化合物を投与することによって、IL−18活性が害となる疾患に罹患したヒト対象を治療するための方法。
【請求項58】
治療が達成されるように、請求項4から38のいずれか一項に記載の抗体を投与することによって、IL−18活性が害となる疾患に罹患したヒト対象を治療するための方法。
【請求項59】
前記障害が、慢性関節リウマチ、変形性関節症、若年性慢性関節炎、ライム関節炎、乾癬性関節炎、再活性化関節炎、脊椎関節症、全身性エリテマトーデス、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病、甲状腺炎、喘息、アレルギー疾患、乾癬、強皮性皮膚炎、対宿主性移植片病、臓器移植拒絶反応、臓器移植に伴う急性または慢性免疫疾患、サルコイドーシス、アテローム硬化症、汎発性血管内凝固症候群、川崎病、グレーヴズ病、ネフローゼ症候群、慢性疲労症候群、ヴェーゲナー肉芽腫症、ヘーノホ−シェーンライン紫斑病、腎臓の顕微鏡的血管炎、慢性活動性肝炎、ブドウ膜炎、敗血症性ショック、トキシックショック症候群、敗血症症候群、悪液質、感染症、寄生虫病、後天性免疫不全症候群、急性横断性脊髄炎、ハンティングトン舞踏病、パーキンソン病、アルツハイマー病、発作、原発性胆汁性肝硬変、溶血性貧血、悪性疾患、心不全、心筋梗塞、アジソン病、散発性疾患、I型多分泌腺機能低下およびII型多分泌腺機能低下、シュミット症候群、成人(急性)呼吸促進症候群、脱毛症、円形脱毛症、血清陰性関節症、関節症、ライター病、乾癬性関節症、潰瘍性丘関節症、腸性滑膜炎、クラミジア、エルジニアおよびサルモネラに関連する関節症、脊椎関節症、アテローム性疾患/動脈硬化症、アトピー、自己免疫性水泡性疾患、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、類天疱瘡、線状IgA疾患、自己免疫性溶血性貧血、クーン陽性溶血性貧血、後天性悪性貧血、若年性悪性貧血、筋肉痛脳炎/ロイヤルフリー病、慢性粘膜皮膚カンジダ症、巨細胞性動脈炎、原発性硬化性肝炎、原因不明の自己免疫性肝炎、後天性免疫不全疾患症候群、後天性免疫不全に関連する疾病、C型肝炎、分類不能型免疫不全(分類不能型低ガンマグロブリン血症)、拡張型心筋症、女性不妊症、卵巣不全、早発性卵巣不全、線維性肺疾患、原因不明の線維化肺胞炎、ポスト炎症性間隙性肺疾患、間隙性肺炎、結合組織病に伴う間隙性肺疾患、混合結合組織病に伴う肺疾患、全身性硬化症に伴う間隙性肺疾患、慢性関節リウマチに伴う間隙性肺疾患、全身性エリテマトーデスに伴う肺疾患、皮膚筋炎/多発性筋炎に伴う肺疾患、シェーグレン病に伴う肺疾患、強直性脊椎炎に伴う肺疾患、脈管性びまん性肺疾患、ヘモジデリン沈着症に伴う肺疾患、薬物誘発性の間隙性肺疾患、放射線線維症、閉塞性細気管支炎、慢性好酸球性肺炎、リンパ球浸潤性肺疾患、感染後間隙性肺疾患、通風性関節炎、自己免疫性肝炎、1型自己免疫性肝炎(古典的な自己免疫性またはルポイド肝炎)、2型自己免疫性肝炎(抗LKM抗体肝炎)、自己免疫媒介型低血糖症、黒色表皮症を伴うB型インスリン抵抗性、上皮小体低下症、臓器移植に伴う急性免疫疾患、臓器移植に伴う慢性免疫疾患、変形性関節症、原発性硬化性胆管炎、1型乾癬、2型乾癬、特発性白血球減少症、自己免疫性好中球減少症、腎疾患NOS、糸球体腎炎、腎臓の顕微鏡的脈管炎、ライム病、ジスコイドエリテマトーデス、特発性またはNOSの男性不妊症、精子自己免疫、多発性硬化症(全てのサブタイプ)、交感性眼炎、結合組織疾患の二次的な肺高血症、グッドパスチャー症候群、結節性多発性動脈炎の肺発現、急性リウマチ熱、リウマチ様脊椎炎、スティル病、全身性硬化症、シェーグレン症候群、高安病/動脈炎、自己免疫性血小板減少症、特発性血小板減少症、自己免疫性甲状疾患、甲状腺機能亢進、甲状腺腫自己免疫性甲状腺機能亢進(橋本病)、萎縮性自己免疫性甲状腺機能低下症、原発性粘液水腫、水晶体起因性ブドウ膜炎、原発性脈管炎および白斑、急性肝臓疾患、慢性肝臓疾患、アレルギーおよび喘息、精神障害(例えばうつ病や精神分裂病)、Th2型およびTh1型媒介疾患を含む群から選択される、請求項57または58に記載の方法。
【請求項60】
IL−18が害となる疾患に罹患した患者を治療する方法であって、抗IL−18抗体を、第2の薬剤の前に、第2の薬剤と同時に、または第2の薬剤の後に投与するステップを含み、第2の薬剤が、抗IL−12抗体またはその抗原結合フラグメント、メトトレキサート、抗TNF抗体またはその抗原結合フラグメント、コルチコステロイド、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、および非ステロイド系抗炎症薬からなる群から選択されるものである方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−139224(P2012−139224A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−32142(P2012−32142)
【出願日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【分割の表示】特願2001−558102(P2001−558102)の分割
【原出願日】平成13年2月9日(2001.2.9)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】