説明

ヒトヌクレオリンに対するヒトモノクローナル抗体

本発明は、ヒトヌクレオリンに対するヒトモノクローナル抗体を生成する方法、このような抗体を生成する細胞、ならびに該抗体自体を提供する。また、悪性疾患および非悪性疾患の診断および治療において該抗体を用いる方法であって、それらの表面においてヌクレオリンを発現する細胞が、該疾患の病態生理に寄与する方法も提供される。本発明の一態様では、ヒトヌクレオリンに結合する抗体を分泌する不死化ヒトB細胞を生成する方法を提供し、この方法は、IgM陽性ヒトB細胞の集団を得るステップと、該集団を、該ヒトB細胞を不死化させるエプスタイン−バーウイルス(EBV)、およびIgMからIgGへの免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを誘導するサイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテルと接触させるステップと、該不死化ならびに免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを支援する条件下で細胞を培養するステップとを含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトヌクレオリンに結合する抗体を分泌する不死化ヒトB細胞を生成する方法であって、
(a)IgM陽性ヒトB細胞の集団を得るステップと、
(b)前記集団を、
(i)前記ヒトB細胞を不死化させるエプスタイン−バーウイルス(EBV)、および
(ii)IgMからIgGへの免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを誘導するサイトカイン/増殖因子/シグナル伝達剤カクテル
と接触させるステップと、
(c)前記不死化および前記免疫グロブリンアイソタイプのクラススイッチを支援する条件下で細胞を培養するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
(d)ヒトヌクレオリンに対する抗体を発現する不死化ヒトB細胞を選択するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
選択するステップが、不死化B細胞の培養培地上清に対して実施されるイムノアッセイを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記サイトカインカクテルが、共起刺激シグナルをヒトB細胞に送達する作用物質を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記サイトカインカクテルが、抗IgM F(ab’)インターロイキン(IL)−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−9、IL−10、IL−13、INFα、BAFF、可溶性CD40Lを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記IgM陽性ヒトB細胞の集団を、末梢血、扁桃腺、骨髄、脾臓、リンパ節、臍帯血、肝臓、アフェレーシス手順、またはバフィコートから得る、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(d)の不死化ヒトB細胞から、重鎖および/または軽鎖の全体をコードする核酸を単離するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(d)の不死化ヒトB細胞から、重鎖および/または軽鎖の抗原結合領域をコードする核酸を単離するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記核酸を、重鎖および/または軽鎖のフレームワーク領域をコードする核酸へとクローニングするステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(b)が、感染時におけるEBVの濃縮ステップ、遠心分離ステップ、またはこれらの両方をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(c)の後に、前記ヒトB細胞集団を凍結させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(b)(ii)の約0〜96時間後にステップ(b)(ii)を実施する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ステップ(b)(ii)の約16〜20時間後にステップ(b)(ii)を実施する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記集団のうちの約50%〜99%を、EBV感染により不死化させる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記集団のうちの約95%〜99%を、EBV感染により不死化させる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ステップ(d)を、感染の1〜4週間後に行う、請求項2に記載の方法。
【請求項17】
ステップ(d)を、感染の2〜3週間後に行う、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ステップ(d)を、凍結保存した不死化B細胞を融解させた後に、かつ/または前記不死化B細胞に由来する凍結保存した培養培地上清を融解させた後に行う、請求項2に記載の方法。
【請求項19】
前記B細胞が、抗原ナイーブ細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記B細胞が、抗原経験細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
ヒトヌクレオリンに結合するIgG抗体を発現する不死化ヒトB細胞。
【請求項22】
配列番号2のタンパク質に結合するIgG抗体を発現する不死化ヒトB細胞。
【請求項23】
配列番号1によりコードされるタンパク質に結合するIgG抗体を発現する不死化ヒトB細胞。
【請求項24】
配列番号4を含むタンパク質に結合するIgG抗体を発現する不死化ヒトB細胞。
【請求項25】
配列番号3によりコードされるタンパク質に結合するIgG抗体を発現する不死化ヒトB細胞。
【請求項26】
前記IgG抗体が、IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体である、請求項21から25に記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項27】
前記IgG抗体が、IgG1抗体である、請求項21から25に記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項28】
前記IgG抗体が、カッパ軽鎖を含む、請求項21から25に記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項29】
前記IgG抗体が、ラムダ軽鎖を含む、請求項21から25に記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項30】
EBVにより不死化させた、請求項21から25に記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項31】
T−5D1、V−3H11(3G5)、T−2D3、T−7G7(1H9)、T−2H3、T−9F9、T−8G4、またはT−P1C6と命名されている、請求項21に記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項32】
受託番号___として寄託されている不死化ヒトB細胞であって、それぞれ、クローン5D1、クローン3H11(3G5)、クローン2D3、クローン7G7(1H9)、クローン2H3、クローン9F9、クローン8G4、またはクローンP1C6と命名されており、2010年11月17日に、American Type Culture Collectionに寄託されている不死化ヒトB細胞。
【請求項33】
請求項21から25に記載の細胞により生成される、単離抗体またはその断片。
【請求項34】
モノクローナル抗体またはその断片である、請求項33に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項35】
ヒトに対して実質的に非免疫原性である、請求項33に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項36】
ヒト抗体またはその断片である、請求項33に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項37】
配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、単離ヒトモノクローナル抗体またはその断片。
【請求項38】
MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項39】
MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項40】
ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項41】
ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項42】
癌細胞に対する補体依存性細胞傷害を誘導する、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項43】
癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害を誘導する、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項44】
接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項45】
AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項46】
癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する、請求項33から37に記載の単離抗体またはその断片。
【請求項47】
ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する単離抗体またはその断片であって、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、単離抗体またはその断片。
【請求項48】
ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する単離抗体またはその断片であって、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、MV4−11細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、単離抗体またはその断片。
【請求項49】
前記ヒトヌクレオリンのアミノ酸配列が、配列番号2を含む、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項50】
配列番号2のアミノ酸残基1〜283からなるアミノ酸配列に結合する、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項51】
モノクローナル抗体またはその断片である、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項52】
ヒトに対して実質的に非免疫原性である、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項53】
ヒト抗体またはその断片である、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項54】
ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項55】
ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項56】
診断剤または治療剤に連結されている、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項57】
癌細胞に対する補体依存性細胞傷害を呈示する、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項58】
癌細胞に対する補体非依存性細胞傷害を呈示する、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項59】
接触時に癌細胞においてアポトーシスを誘導する、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項60】
AML癌細胞、CLL癌細胞、または乳癌細胞を阻害するかまたは死滅させる、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項61】
癌細胞におけるBCL−2レベルを低減する、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項62】
診断剤に連結されている、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項63】
前記診断剤が、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、または酵素である、請求項62に記載の抗体またはその断片。
【請求項64】
治療剤に連結されている、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項65】
前記治療剤が、放射性核種、毒素、または化学療法剤部分である、請求項64に記載の抗体またはその断片。
【請求項66】
ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する1または複数の単離抗体またはそれらの断片を含む抗ヌクレオリン組成物であって、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記1または複数の抗体が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、抗ヌクレオリン組成物。
【請求項67】
前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、モノクローナル抗体またはその断片である、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項68】
前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項69】
前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒト抗体またはその断片である、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項70】
前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインに結合する、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項71】
前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、ヒトヌクレオリンのRNA結合ドメインを不活化させる、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項72】
前記ヒトヌクレオリンのアミノ酸配列が、配列番号2を含む、請求項47または48に記載の抗体またはその断片。
【請求項73】
前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片が、配列番号4に結合する、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項74】
放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、酵素、毒素、または化学療法剤をさらに含む、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項75】
前記放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、酵素、毒素、または化学療法剤が、前記1または複数の単離抗体またはそれらの断片にコンジュゲートされている、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項76】
前記ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する2つ以上の単離抗体またはそれらの断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記1または複数の抗体が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項77】
前記ヒトヌクレオリンタンパク質に特異的に結合する3つ以上の単離抗体またはそれらの断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記1または複数の抗体が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、請求項66に記載の抗ヌクレオリン組成物。
【請求項78】
ヌクレオリンをその表面に発現する細胞を阻害するかまたは死滅させる方法であって、前記細胞を、ヒトヌクレオリンに結合する抗体またはその断片と接触させるステップを含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、方法。
【請求項79】
前記抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
前記抗体またはその断片が、配列番号2に結合する、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
前記抗体またはその断片が、配列番号1によりコードされるアミノ酸配列に結合する、請求項78に記載の方法。
【請求項83】
前記抗体またはその断片が、配列番号4に結合する、請求項78に記載の方法。
【請求項84】
前記抗体またはその断片が、配列番号3によりコードされるアミノ酸配列に結合する、請求項78に記載の方法。
【請求項85】
前記細胞が、癌細胞である、請求項78に記載の方法。
【請求項86】
前記癌細胞が、肺癌細胞、乳癌細胞、前立腺癌細胞、結腸癌細胞、膵臓癌細胞、腎細胞癌細胞、卵巣癌細胞、白血病細胞、黒色腫細胞、膠芽腫細胞、神経芽腫細胞、肉腫細胞、または胃癌細胞である、請求項78に記載の方法。
【請求項87】
前記細胞が、免疫細胞である、請求項78に記載の方法。
【請求項88】
前記免疫細胞が、リンパ球、樹状細胞、末梢血単球、マクロファージ、または神経膠細胞である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記抗体またはその断片が、治療剤に連結されている、請求項78から88に記載の方法。
【請求項90】
前記治療剤が、放射性核種、毒素、または化学療法剤である、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記阻害するかまたは死滅させることが、前記細胞においてアポトーシスを誘導するステップを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項92】
前記細胞が、ヒト被験体体内に存在し、前記接触させるステップが、前記抗体またはその断片を前記被験体に投与するステップを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項93】
前記細胞を、少なくとも1つのさらなる阻害剤または治療と接触させるステップをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項94】
前記さらなる治療が、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、ホルモン療法、抗血管新生療法、もしくは遺伝子療法、または他の生物学的療法のうちの1または複数を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記さらなる阻害剤が、放射性核種、化学療法剤、毒素、免疫療法剤、ホルモン、核酸、またはポリペプチドのうちの1または複数を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項96】
前記毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、phytolaca americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロチン、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはそれらの誘導体である、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
前記化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである、請求項95に記載の方法。
【請求項99】
ヌクレオリンをその表面に発現する細胞を検出する方法であって、前記細胞を、前記ヌクレオリンに免疫学的に結合するヒト抗体またはその断片と接触させるステップを含む、方法。
【請求項100】
前記細胞が、癌細胞、免疫細胞、ヌクレオリンをその表面に発現する血管平滑筋細胞、ヌクレオリンをその表面に発現する内皮細胞、またはウイルスに感染した細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記細胞が、ヌクレオリンをその表面に発現する前癌性細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項102】
前記癌細胞が、肺癌細胞、乳癌細胞、前立腺癌細胞、結腸癌細胞、膵臓癌細胞、腎細胞癌細胞、卵巣癌細胞、白血病細胞、黒色腫細胞、膠芽腫細胞、神経芽腫細胞、肉腫細胞、または胃癌細胞からなる群から選択される、請求項99に記載の方法。
【請求項103】
前記免疫細胞が、リンパ球、樹状細胞、末梢血単球、マクロファージ、または神経膠細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項104】
前記細胞が、免疫細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項105】
前記免疫細胞が、活性化免疫細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項106】
前記免疫細胞が、活性化B細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項107】
前記免疫細胞が、メモリーB細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項108】
前記免疫細胞が、活性化T細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項109】
前記免疫細胞が、活性化CD4+T細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項110】
前記免疫細胞が、活性化CD8+T細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項111】
前記細胞が、血管平滑筋細胞または内皮細胞である、請求項99に記載の方法。
【請求項112】
前記抗体またはその断片が、診断剤に連結されている、請求項99に記載の方法。
【請求項113】
前記診断剤が、放射性核種、フルオロフォア、化学発光化合物、蛍光化合物、量子ドット、ナノ粒子、または酵素である、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記細胞が、ヒト被験体体内に存在し、前記接触させるステップが、前記抗体またはその断片を前記被験体に投与するステップを含む、請求項99に記載の方法。
【請求項115】
前記細胞が、単離組織試料中または単離細胞懸濁液中に存在する、請求項99に記載の方法。
【請求項116】
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、方法。
【請求項117】
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体もしくはその断片、毒素、または化学療法剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、方法。
【請求項118】
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体またはその断片および薬学的に許容される担体を投与するステップと、前記哺乳動物を放射線療法でさらに治療するステップとを含み、MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記抗体またはその断片が、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも20%を死滅させる、方法。
【請求項119】
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗ヌクレオリン剤が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する抗ヌクレオリン抗体またはその断片を含む、方法。
【請求項120】
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体もしくはその断片、毒素、または化学療法剤および薬学的に許容される担体を投与するステップを含み、前記抗体またはその断片が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、方法。
【請求項121】
哺乳動物における癌を治療または予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の抗ヌクレオリン抗体またはその断片および薬学的に許容される担体を投与するステップと、前記哺乳動物を放射線療法でさらに治療するステップとを含み、前記抗体またはその断片が、配列番号4のタンパク質に特異的に結合する、方法。
【請求項122】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項116から121に記載の方法。
【請求項123】
前記抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒトに対して実質的に非免疫原性である、請求項116から121に記載の方法。
【請求項124】
前記抗ヌクレオリン抗体またはその断片が、ヒト抗体またはその断片である、請求項116から121に記載の方法。
【請求項125】
前記抗ヌクレオリンモノクローナル抗体またはその断片が、モノクローナル抗体またはその断片である、請求項116から121に記載の方法。
【請求項126】
前記毒素が、ジフテリア毒素、外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、phytolaca americanaタンパク質、ブタクサ抗ウイルス性タンパク質、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロチン、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテセン毒素である、請求項116から121に記載の方法。
【請求項127】
前記化学療法剤が、アルキル化剤、アントラサイクリン、細胞骨格破壊剤、エポチロン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、ヌクレオシド類似体もしくはヌクレオチド類似体、前駆体類似体、ペプチド抗生物質、白金ベースの薬剤、レチノイド、ビンカアルカロイド、またはこれらの誘導体である、請求項116から121に記載の方法。
【請求項128】
前記化学療法剤が、アクチノマイシン−D、all−transレチノイン酸、アザシチジン、アドリアマイシン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、過酸化水素、イダルビシン、イマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、またはビノレルビンである、請求項116から121に記載の方法。
【請求項129】
MCF−7細胞およびヒトAB血清と共に48時間にわたりインキュベートすると、前記MCF−7細胞の集団のうちの少なくとも50%を死滅させる、抗ヌクレオリン剤。
【請求項130】
MCF−7細胞およびMCF10A細胞の個別の集団および熱不活化血清と共に72または96時間にわたりインキュベートすると、MCF10A細胞より多くのMCF−7細胞を死滅させる、抗ヌクレオリン剤。
【請求項131】
MCF−7細胞およびMCF10A細胞の個別の集団およびヒトAB血清と共に96時間にわたりインキュベートすると、MCF10A細胞より多くのMCF−7細胞を死滅させる、抗ヌクレオリン剤。
【請求項132】
配列番号4のタンパク質に特異的に結合し、それらの細胞表面においてヌクレオリンを発現する1または複数の癌細胞を阻害するかまたは死滅させる、抗ヌクレオリン剤。
【請求項133】
ヒトに対して実質的に非免疫原性である、請求項129から132に記載の抗ヌクレオリン剤。
【請求項134】
1または複数の前癌性細胞における細胞表面ヌクレオリン発現の増大を検出することにより、被験体が癌を発生させる可能性を決定する方法。
【請求項135】
Fab断片、Fab’断片、F(ab’)断片、もしくはFv断片;ダイアボディー;直鎖状抗体;単鎖抗体;または抗体断片から形成される多重特異性抗体である、前記請求項のいずれかに記載の抗体。
【請求項136】
Fab断片、Fab’断片、F(ab’)断片、もしくはFv断片;ダイアボディー;直鎖状抗体;単鎖抗体;または抗体断片から形成される多重特異性抗体である抗体断片の使用を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図4】
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【図5B】
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【図6】
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【図10】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図5A】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【公表番号】特表2013−511260(P2013−511260A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539082(P2012−539082)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/057046
【国際公開番号】WO2011/062997
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(509011835)エムユーエスシー ファウンデーション フォー リサーチ ディベロップメント (4)
【Fターム(参考)】