説明

ヒト前立腺癌において発現されるヘビ状膜貫通抗原およびその使用方法

【課題】前立腺癌の検出および治療に有用なさらなるマーカーの同定とその利用。
【解決手段】優先的に前立腺および前立腺癌において発現される、前立腺腫瘍細胞表面のヘビ状膜貫通抗原の新規のファミリーにおける2つのSTEAP−2およびSTEAP−3タンパク質とその核酸配列。これらの抗原フラグメント、および、これらに対するモノクロナール抗体またはそのフラグメント、該核酸配列をふくむ薬学的組成物、アッセイへの利用。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
図9A〜Dに示されるアミノ酸配列(配列番号8)を有するSTEAP−2タンパク質。
【請求項2】
STEAP−2ポリペプチドであって、ここで該STEAP−2ポリペプチドが、図9A〜Dに示されるアミノ酸配列(配列番号8)のアミノ酸1〜245、2〜204、100〜108、121〜454、153〜165、182〜454、183〜387、227〜235、276〜453、306〜314、307〜315、345〜358、402〜410、および419〜454からなる群からから選択されるアミノ酸配列の少なくとも10個連続したアミノ酸を含む、STEAP−2ポリペプチド。
【請求項3】
図9A〜Dに示されるアミノ酸配列(配列番号8)に、その全長にわたって少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
【請求項4】
(a)図9A〜Dに示されるような配列(配列番号7)を有するポリヌクレオチドであって、ここでTがまたUであり得る、ポリヌクレオチド;(b)配列が、受託番号PTA−311としてアメリカン タイプ コレクションに寄託されたプラスミド98P4B6−GTD3に含まれるcDNAによってコードされるSTEAP−2ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;(c)請求項1に記載のSTEAP−2タンパク質をコードするポリヌクレオチド;および(d)(a)〜(c)のポリヌクレオチドに十分に相補的であるポリヌクレオチドからなる群より選択される、ポリヌクレオチド。
【請求項5】
請求項2に記載のフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項6】
請求項4または5に記載のポリヌクレオチドを含む、組換え発現ベクター。
【請求項7】
請求項6に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項8】
検出可能なマーカーで標識された、請求項4または5に記載のポリヌクレオチド。
【請求項9】
STEAP−2タンパク質を生成するプロセスであって、該プロセスは、ポリペプチドの生成に十分な条件下で請求項7に記載の宿主細胞を培養する工程および該培養物から該STEAP−2タンパク質を回収する工程を包含する、プロセス。
【請求項10】
請求項1に記載のSTEAP−2タンパク質のアミノ酸1〜245、2〜204、100〜108、121〜454、153〜165、182〜454、183〜387、227〜235、276〜453、306〜314、307〜315、345〜358、402〜410、または419〜454内のエピトープに特異的に結合する、抗体またはそのフラグメント。
【請求項11】
モノクローナルである、請求項10に記載の抗体またはそのフラグメント。
【請求項12】
請求項11に記載のモノクローナル抗体の抗原結合領域を含む、組換えタンパク質。
【請求項13】
検出可能なマーカーで標識された、請求項10または11に記載の抗体またはそのフラグメント、あるいは請求項12に記載の組換えタンパク質。
【請求項14】
請求項13に記載の抗体またはそのフラグメントまたは組換えタンパク質であって、ここで前記検出可能なマーカーが、放射性同位元素、金属キレート剤、酵素または蛍光化合物、生物発光化合物もしくは化学発光化合物を含む、抗体またはそのフラグメントまたは組換えタンパク質。
【請求項15】
Fab、F(ab’)2、FvまたはSfvフラグメントである、請求項13に記載の抗体フラグメント。
【請求項16】
ヒト抗体である、請求項10、11、13または14のいずれか1項に記載の抗体もしくはそのフラグメント。
【請求項17】
マウス抗原結合領域残基およびヒト抗体残基を含む、請求項10、11、13または14に記載の抗体。
【請求項18】
請求項11に記載のモノクローナル抗体を産生する、トランスジェニック動物。
【請求項19】
請求項11に記載のモノクローナル抗体を産生する、ハイブリドーマ。
【請求項20】
請求項11に記載のモノクローナル抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメインを含む、単鎖モノクローナル抗体。
【請求項21】
請求項20に記載の単鎖モノクローナル抗体をコードするポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項22】
毒素、放射性同位元素または治療薬剤に結合される、請求項11に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメント。
【請求項23】
請求項22に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメントであって、ここで、前記毒素が、リシン、リシンA鎖、ドキソルビシン、ダウノルビシン、メイタンシノイド、タキソール、エチジウムブロマイド、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ジヒドロキシアントラシンジオン、アクチノマイシン、ジフテリア毒素、Pseudomonas外毒素(PE)A、PE40、アブリン、アブリンA鎖、モデシンA鎖、αサルシン、ゲロニン、マイトジェリン、リストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、キュリシン、クロチン、カリーチアミシン、サパオナリアオフィシナリスインヒビター、またはグルココルチコイドを含む、モノクローナル抗体またはそのフラグメント。
【請求項24】
前記放射性同位元素が212Bi、131I、131In、90Y、または186Reである、請求項22に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメント。
【請求項25】
生物学的サンプルにおいてSTEAP−2タンパク質の存在を検出するためのアッセイであって、該アッセイが該サンプルと請求項13に記載の抗体を接触させる工程、および該サンプルにおけるSTEAP−2タンパク質の該抗体への結合を検出する工程を包含する、アッセイ。
【請求項26】
生物学的サンプルにおいてSTEAP−2ポリヌクレオチドの存在を検出するためのアッセイであって、該アッセイが、以下:
(a)該サンプルと請求項4に記載のポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドプローブを接触させる工程;および
(b)該サンプルにおいてSTEAP−2ポリヌクレオチドと該プローブとのハイブリダイゼーションによって形成されるハイブリダイゼーション複合体の存在を検出し、ここで該ハイブリダイゼーション複合体の存在が該サンプル中のSTEAP−2ポリヌクレオチドの存在を示す、工程、を包含する、アッセイ。
【請求項27】
生物学的サンプルにおいてSTEAP−2 mRNAの存在を検出するアッセイであって、該アッセイが、以下:
(a)少なくとも1つのプライマーを使用する逆転写によって該サンプル由来のcDNAを生成する工程;
(b)そのように生成される該cDNAを、センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとしてSTEAP−2ポリヌクレオチドを使用して増幅し、それによって該生物学的サンプル内でSTEAP−2 cDNAを増幅する工程;
(c)該増幅されたSTEAP−2 cDNAの存在を検出する工程、
を包含し、ここで、該センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして使用されるSTEAP−2ポリヌクレオチドが、図9A〜Dに示されるポリヌクレオチド(配列番号7)を増幅し得る、アッセイ。
【請求項28】
薬学的組成物であって、該薬学的組成物が、請求項10、11、15、16または17に記載の抗体もしくはそのフラグメント、請求項1または2に記載のSTEAP−2タンパク質、あるいは請求項4または5に記載のSTEAP−2ポリヌクレオチド、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項29】
請求項1もしくは2に記載のSTEAP−2タンパク質、または請求項4もしくは5に記載のSTEAP−2ポリヌクレオチド、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、ワクチン組成物。
【請求項30】
患者においてSTEAP−2を発現する癌の発生または進行を阻害する、請求項29に記載のワクチン組成物。
【請求項31】
患者においてSTEAP−2を発現する細胞の増殖を阻害する、請求項29に記載のワクチン組成物。
【請求項32】
患者においてSTEAP−2を発現する細胞を殺す、請求項29に記載のワクチン組成物。
【請求項33】
請求項2に記載のSTEAP−2タンパク質に特異的に結合するモノクローナル抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメインを含む単鎖モノクローナル抗体をコードするベクターであって、該ベクターが、ガン細胞に該単鎖モノクローナル抗体コード配列を送達し、そして該コードされた単鎖抗体が、該ガン細胞の細胞内に発現される、ベクター。
【請求項34】
STEAP−2を発現する細胞の増殖を阻害するための、請求項33に記載のベクター。
【請求項35】
STEAP−2を発現する細胞を殺すための、請求項33に記載のベクター。
【請求項36】
図10A〜Eに示されるアミノ酸配列(配列番号10)を有するSTEAP−3タンパク質。
【請求項37】
請求項36に記載のタンパク質の少なくとも10個連続したアミノ酸配列のポリペプチド。
【請求項38】
図10A〜Eに示されるアミノ酸配列(配列番号10)に、その全長にわたって少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
【請求項39】
(a)図10A〜Eに示されるような配列(配列番号9)を有するポリヌクレオチドであって、ここでTがまたUであり得る、ポリヌクレオチド;(b)請求項36に記載のSTEAP−3タンパク質をコードするポリヌクレオチド;および(c)(a)または(b)のポリヌクレオチドに十分に相補的であるポリヌクレオチドからなる群より選択される、ポリヌクレオチド。
【請求項40】
請求項36に記載のSTEAP−3タンパク質に特異的に結合する、抗体またはそのフラグメント。
【請求項41】
モノクローナルである、請求項40に記載の抗体またはそのフラグメント。
【請求項42】
請求項41に記載のモノクローナル抗体の抗原結合領域を含む、組換えタンパク質。
【請求項43】
検出可能なマーカーで標識された、請求項40または41に記載の抗体またはそのフラグメント。
【請求項44】
請求項43に記載の抗体またはそのフラグメントまたは請求項42に記載の組換えタンパク質であって、ここで前記検出可能なマーカーが、放射性同位元素、金属キレート剤、酵素または蛍光化合物、生物発光化合物もしくは化学発光化合物を含む、抗体またはそのフラグメントまたは組換えタンパク質
【請求項45】
毒素、放射性同位元素または治療薬剤に結合される、請求項41に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメント。
【請求項46】
請求項41に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメントであって、ここで、前記毒素が、リシン、リシンA鎖、ドキソルビシン、ダウノルビシン、メイタンシノイド、タキソール、エチジウムブロマイド、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ジヒドロキシアントラシンジオン、アクチノマイシン、ジフテリア毒素、Pseudomonas外毒素(PE)A、PE40、アブリン、アブリンA鎖、モデシンA鎖、αサルシン、ゲロニン、マイトゲリン、リストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、クリシン、クロチン、カリケアミシン、サパオナリアオフィシナリスインヒビター、またはグルココルチコイドを含む、モノクローナル抗体またはそのフラグメント。
【請求項47】
前記放射性同位元素が212Bi、131I、131In、90Y、または186Reである、請求項41に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメント。
【請求項48】
Fab、F(ab’)2、FvまたはSfvフラグメントである、請求項41に記載の抗体フラグメント。
【請求項49】
ヒト抗体である、請求項40、41、および43〜48のいずれか1項に記載の抗体もしくはそのフラグメント。
【請求項50】
マウス抗原結合領域残基およびヒト抗体残基を含む、請求項40、41、および43〜48のいずれか1項に記載の抗体またはそのフラグメント。
【請求項51】
請求項41に記載のモノクローナル抗体を産生する、トランスジェニック動物。
【請求項52】
請求項41に記載のモノクローナル抗体を産生する、ハイブリドーマ。
【請求項53】
請求項41に記載のモノクローナル抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメインを含む、単鎖モノクローナル抗体。
【請求項54】
請求項53に記載の単鎖モノクローナル抗体をコードするポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項55】
生物学的サンプルにおいてSTEAP−3タンパク質の存在を検出するためのアッセイであって、該アッセイが、該サンプルと請求項43または44に記載の抗体を接触させる工程、および該サンプルにおけるSTEAP−3タンパク質の該抗体への結合を検出する工程を包含する、アッセイ。
【請求項56】
生物学的サンプルにおいてSTEAP−3ポリヌクレオチドの存在を検出するためのアッセイであって、該アッセイが、以下:
(a)該サンプルと請求項39に記載のポリヌクレオチドまたはその相補体に特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドプローブを接触させる工程;および
(b)該サンプルにおいてSTEAP−3ポリヌクレオチドと該プローブとのハイブリダイゼーションによって形成されるハイブリダイゼーション複合体の存在を検出する工程、を包含し、ここで該ハイブリダイゼーション複合体の存在が該サンプル中のSTEAP−3ポリヌクレオチドの存在を示す、アッセイ。
【請求項57】
生物学的サンプルにおいてSTEAP−3 mRNAの存在を検出するアッセイであって、該アッセイが、以下:
(a)少なくとも1つのプライマーを使用する逆転写によって該サンプル由来のcDNAを生成する工程;
(b)そのように生成される該cDNAを、センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとしてSTEAP−3ポリヌクレオチドを使用して増幅し、それによって該生物学的サンプル内でSTEAP−3 cDNAを増幅する工程;
(c)該増幅されたSTEAP−3 cDNAの存在を検出する工程、を包含し、ここで、該センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして使用されるSTEAP−3ポリヌクレオチドが、図10A〜Eに示されるポリヌクレオチド(配列番号9)を増幅し得る、アッセイ。
【請求項58】
薬学的組成物であって、該薬学的組成物が、請求項40〜50のいずれか1項に記載の抗体もしくはそのフラグメントまたは組換えタンパク質、請求項36に記載のSTEAP−3タンパク質、あるいは請求項39に記載のSTEAP−3ポリヌクレオチド、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図17】
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【図18】
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【図2A】
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【図2B−C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図12A】
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【図12B−C】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33】
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【公開番号】特開2011−62201(P2011−62201A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212334(P2010−212334)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【分割の表示】特願2001−541031(P2001−541031)の分割
【原出願日】平成12年12月6日(2000.12.6)
【出願人】(500553659)アジェンシス,インコーポレイテッド (35)
【Fターム(参考)】