説明

ヒト化抗CMET抗体

【課題】治療的抗c-met抗体と、この抗体を含んでなる組成物及びこの抗体の使用方法の提供。
【解決手段】特定の配列を含有してなるHVR-L1、HVR-L2、HVR-L3、HVR-H1、HVR-H2、HVR-H3、あるいは変異体HVRが特定の配列の少なくとも一の残基の修飾を含有する、少なくとも一の変異体HVR含んでなる抗c-met抗体。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 以下の配列からなる群から選択される少なくとも一のHVR配列
(i) KSSQSLLYTSSQKNYLA (配列番号1)である配列A1-A17を含有してなるHVR-L1
(ii) WASTRES (配列番号2)である配列B1-B7を含有してなるHVR-L2
(iii) QQYYAYPWT (配列番号3)である配列C1-C9を含有してなるHVR-L3
(iv) GYTFTSYWLH (配列番号4)である配列D1-D10を含有してなるHVR-H1
(v) GMIDPSNSDTRFNPNFKD (配列番号5)である配列E1-E18を含有してなるHVR-H2
(vi) XYGSYVSPLDY (配列番号6) であり、XがRでない配列F1-F11を含有してなるHVR-H3;
(b) 変異体HVRが配列番号1、2、3、4、5又は6に示す配列の少なくとも一の残基の修飾を含有する、少なくとも一の変異体HVR
を含んでなる抗c-met抗体。
【請求項2】
変異体HVR-H3のF1がT又はSであり、F3がR又はSであり、F7がTである、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体がヒト化である、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
少なくとも一部のフレームワーク配列がヒトコンセンサスフレームワーク配列である、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記修飾が置換、挿入又は欠損である、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
HVR-L2変異体が、以下の位置:B1(M又はL)、B2(P、T、G又はS)、B3(N、G、R又はT)、B4(I、N又はF)、B5(P、I、L又はG)、B6(A、D、T又はV)及びB7(R、I、M又はG)の何れかの組合せにおいて1ないし5(1、2、3、4又は5)の置換を含有する、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
HVR-H1変異体が、以下の位置:D3(N、P、L、S、A、I)、D5(I、S又はY)、D6(G、D、T、K、R)、D7(F、H、R、S、T又はV)及びD9(M又はV)の何れかの組合せにおいて1ないし5(1、2、3、4又は5)の置換を含有する、請求項1に記載の抗体。
【請求項8】
HVR-H2変異体が、以下の位置:E7(Y)、E9(I)、E10(I)、E14(T又はQ)、E15(D、K、S、T又はV)、E16( L)、E17(E、H、N又はD)およびE18(Y、E又はH)の何れかの組合せにおいて1ないし4(1、2、3又は4)の置換を含有する、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
HVR-H3変異体が、以下の位置:F1(T、S)、F3(R、S、H、T、A、K)、F4(G)、F6(R、F、M、T、E、K、A、L、W)、F7(L、I、T、R、K、V)、F8(S、A)、F10(Y、N)及びF11(Q、S、H、F)の何れかの組合せにおいて1ないし5(1、2、3、4又は5)の置換を含有する、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
配列番号1の配列を有するHVR-L1を含有してなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項11】
配列番号3の配列を有するHVR-L3を含有してなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
変異体HVR-H3のF1がTである、請求項1に記載の抗体。
【請求項13】
変異体HVR-H3のF3がR又はSである、請求項1に記載の抗体。
【請求項14】
変異体HVR-H3のF7がTである、請求項1に記載の抗体。
【請求項15】
抗体のヒトc-metに対する一価親和性が、図7(配列番号9及び10)に記載の軽鎖可変配列及び重鎖可変配列を含有してなるマウス抗体の一価親和性と実質的に同じである、ヒト化抗c-met抗体。
【請求項16】
抗体のヒトc-metに対する一価親和性が、図7(配列番号9及び10)に記載の軽鎖可変配列及び重鎖可変配列を含有してなるマウス抗体の一価親和性より少なくとも3倍大きいものである、ヒト化抗c-met抗体。
【請求項17】
前記マウス抗体が、HB-11894(ハイブリドーマ1A3.3.13)又はHB-11895(ハイブリドーマ5D5.11.6)と称してアメリカ培養細胞系統保存機関に寄託されているハイブリドーマ細胞株によって産生されるものである、請求項15又は16に記載のヒト化抗体。
【請求項18】
前記結合親和性がKd値として表される、請求項15ないし17の何れか一に記載の抗体。
【請求項19】
前記結合親和性がBiacore又はラジオイムノアッセイによって測定される、請求項15ないし18の何れか一に記載の抗体。
【請求項20】
ヒトκサブグループ1コンセンサスフレームワーク配列を含有してなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項21】
重鎖ヒトサブグループIIIコンセンサスフレームワーク配列を含有してなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項22】
前記フレームワーク配列の位置71、73及び/又は78が置換されている、請求項21に記載の抗体。
【請求項23】
前記置換が、R71A、N73T及び/又はN78Aである、請求項22に記載の抗体。
【請求項24】
図7(配列番号9及び10)に記載の軽鎖及び重鎖の可変配列を含有してなるキメラ抗c-met抗体を含んでなる参照抗体より、ヒト肝細胞成長因子のそのレセプターに対する結合を良好に阻害する、ヒト化抗c-met抗体。
【請求項25】
前記ヒト化抗体が、前記キメラ抗体のIC50値の半分よりも少ないIC50値で結合を阻害する、請求項24に記載の抗体。
【請求項26】
前記IC50がおよそ0.01nMからおよそ1000nMの範囲の抗体濃度を超えて測定される、請求項25に記載の抗体。
【請求項27】
図7(配列番号9及び10)に記載の軽鎖及び重鎖の可変配列を含有してなるキメラ抗c-met抗体を含んでなる参照抗体より、ヒト肝細胞成長因子(HGF)レセプター活性を良好に阻害する、ヒト化抗c-met抗体。
【請求項28】
前記ヒト化抗体が、前記キメラ抗体のIC50値の半分よりも少ないIC50値でレセプター活性を阻害する、請求項27に記載の抗体。
【請求項29】
前記IC50がおよそ0.1nMからおよそ100nMの範囲の抗体濃度を超えて測定される、請求項28に記載の抗体。
【請求項30】
図7(配列番号9及び10)に記載の軽鎖及び重鎖の可変配列を含有してなるキメラ抗c-met抗体を含んでなる参照抗体より、c-met依存性細胞増殖を良好に阻害する、ヒト化抗c-met抗体。
【請求項31】
前記ヒト化抗体が、前記キメラ抗体のIC50値の半分よりも少ないIC50値で細胞増殖を阻害する、請求項30に記載の抗体。
【請求項32】
前記IC50がおよそ0.01nMからおよそ100nMの範囲の抗体濃度を超えて測定される、請求項31に記載の抗体。
【請求項33】
前記ヒト化抗体及びキメラ抗体の両方が一価性である、請求項1ないし32の何れか一に記載の抗体。
【請求項34】
前記ヒト化抗体及びキメラ抗体の両方がFc領域に結合した単一Fab領域を含有してなる、請求項1ないし33の何れか一に記載の抗体。
【請求項35】
図13(配列番号191−193)に記載のHVR1-HC、HVR2-HC及び/又はHVR3-HC配列を含有する重鎖可変ドメインを含んでなる抗体。
【請求項36】
前記可変ドメインが、図13(配列番号187−190)に記載のFR1-HC、FR2-HC、FR3-HC及び/又はFR4-HC配列を含有してなる、請求項35に記載の抗体。
【請求項37】
図13(配列番号194及び/又は195)に記載のFc配列及び/又はCH1配列を含有してなる、請求項35又は36に記載の抗体。
【請求項38】
図13(配列番号183−185)に記載のHVR1-LC、HVR2-LC及び/又はHVR3-LCを含有する軽鎖可変ドメインを含んでなる抗体。
【請求項39】
前記可変ドメインが、図13(配列番号179−182)に記載のFR1-LC、FR2-LC、FR3-LC及び/又はFR4-LC配列を含有してなる、請求項38に記載の抗体。
【請求項40】
図13(配列番号186)に記載のCL1配列を含有してなる、請求項38又は39に記載の抗体。
【請求項41】
請求項35ないし37の何れか一に記載の重鎖可変ドメインと請求項38ないし40の何れか一に記載の軽鎖可変ドメインを含有してなる抗体。
【請求項42】
前記抗体が一価性であり、Fc領域を含有してなる、請求項41に記載の抗体。
【請求項43】
前記Fc領域が第一ポリペプチド及び第二ポリペプチドを含有してなり、該第一ポリペプチド及び第二ポリペプチドのそれぞれが野生型ヒトFcに関して一又は複数の変異を含有する、請求項42に記載の抗体。
【請求項44】
前記第一ポリペプチドが図13(配列番号195)に記載のFc配列を含有し、前記第二ポリペプチドが図14(配列番号196)に記載の配列を含有する、請求項43に記載の抗体。
【請求項45】
c-met活性化細胞増殖の阻害方法であって、細胞又は組織に、有効量の請求項1ないし44の何れか一に記載の抗体を接触させることを含む方法。
【請求項46】
HGF/c-metシグナル伝達系統の調節不全が関与する疾患を調節する方法であって、有効量の請求項1ないし44の何れか一に記載の抗体を被検体に投与することを含む方法。
【請求項47】
癌を有する被検体の治療方法であって、有効量の請求項1ないし44の何れか一に記載の抗体を該被検体に投与することを含む方法。
【請求項48】
前記癌が、肺癌、脳癌、腎癌、胃癌、結腸直腸癌及び/又は膵臓癌である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
被検体の増殖性疾の治療方法であって、有効量の請求項1ないし44の何れか一に記載の抗体を該被検体に投与することを含む方法。
【請求項50】
前記増殖性疾患が癌である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
請求項1ないし44の何れか一に記載の抗体をコードする核酸。
【請求項52】
請求項51に記載の核酸を含有してなる宿主細胞。
【請求項53】
請求項1ないし44の何れか一に記載の抗体を含有してなる組成物。
【請求項54】
前記組成物が担体を含んでなる、請求項53に記載の組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−40012(P2012−40012A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−221431(P2011−221431)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【分割の表示】特願2007−524960(P2007−524960)の分割
【原出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】