ヒト胚幹細胞の分化
本発明は、多能性幹細胞の分化を促進する方法を提供する。より詳細には、本発明は、膵臓内胚葉、膵臓ホルモン発現細胞、及び膵臓ホルモン分泌細胞の形成のための改良された方法を提供する。本発明は、フィーダー細胞層を使用することなく、多能性幹細胞の分化を促進する方法も提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
多能性幹細胞を、膵臓内分泌系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる方法であって:
a.前記多能性幹細胞を培養する工程と、
b.前記多能性幹細胞をB27で補充された培地を含む合成培地中で培養し、前記多能性幹細胞をアクチビンAで処理することによって、前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、
c.前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子、又はレチノイン酸及び少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子で処理することによって、前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、
d.前記膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、γセクレターゼ阻害剤で処理することによって、前記膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、膵臓内分泌系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が:
a.前記多能性幹細胞を、細胞外マトリクスで被覆された組織培養基質上に播く工程と、
b.前記多能性幹細胞を、B27で補充された培地を含む合成培地中で培養する工程と、を含む方法により達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が:
a.前記多能性幹細胞を、細胞外マトリクスで被覆された組織培養基質上に播く工程と、
b.前記多能性幹細胞を、アクチビンA及びWntリガンドと共に第一の培地中で培養する工程と、
c.前記多能性幹細胞を、第二の培地中でアクチビンAと共に培養する工程と、を含む方法により達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が、前記多能性幹細胞を線維芽細胞フィーダー層上に播く工程を更に含む方法により達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−LGを含む合成培地中で培養される、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
多能性幹細胞を、膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる方法であって:
a.前記多能性幹細胞を、B27で補充された培地を含む合成培地中で培養する工程と、
b.前記多能性細胞をアクチビンAで処理することによって、前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、
c.前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子、又はレチノイン酸及び少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子で処理することによって、前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、を含む、方法。
【請求項14】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が、前記多能性幹細胞を線維芽細胞フィーダー層上に播く工程を更に含む方法により達成される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる方法であって:
a.前記多能性幹細胞を、細胞外マトリクスで被覆された組織培養基質上に播く工程と、
b.前記多能性幹細胞を、B27で補充された培地を含む合成培地中で培養する工程と、を含む、方法。
【請求項18】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が、前記多能性幹細胞を線維芽細胞フィーダー層上に播く工程を更に含む方法により達成される、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記B27が濃度約1%である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−LGを含む合成培地中で培養される、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記B27が濃度約1%である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記多能性幹細胞が、B27及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記B27が濃度約1%である、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記多能性幹細胞が、B27及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記B27が濃度約1%である、請求項30に記載の方法。
【請求項1】
多能性幹細胞を、膵臓内分泌系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる方法であって:
a.前記多能性幹細胞を培養する工程と、
b.前記多能性幹細胞をB27で補充された培地を含む合成培地中で培養し、前記多能性幹細胞をアクチビンAで処理することによって、前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、
c.前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子、又はレチノイン酸及び少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子で処理することによって、前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、
d.前記膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、γセクレターゼ阻害剤で処理することによって、前記膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、膵臓内分泌系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が:
a.前記多能性幹細胞を、細胞外マトリクスで被覆された組織培養基質上に播く工程と、
b.前記多能性幹細胞を、B27で補充された培地を含む合成培地中で培養する工程と、を含む方法により達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が:
a.前記多能性幹細胞を、細胞外マトリクスで被覆された組織培養基質上に播く工程と、
b.前記多能性幹細胞を、アクチビンA及びWntリガンドと共に第一の培地中で培養する工程と、
c.前記多能性幹細胞を、第二の培地中でアクチビンAと共に培養する工程と、を含む方法により達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が、前記多能性幹細胞を線維芽細胞フィーダー層上に播く工程を更に含む方法により達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−LGを含む合成培地中で培養される、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
多能性幹細胞を、膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる方法であって:
a.前記多能性幹細胞を、B27で補充された培地を含む合成培地中で培養する工程と、
b.前記多能性細胞をアクチビンAで処理することによって、前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、
c.前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子、又はレチノイン酸及び少なくとも1つの線維芽細胞増殖因子で処理することによって、前記胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞を、膵臓内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる工程と、を含む、方法。
【請求項14】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が、前記多能性幹細胞を線維芽細胞フィーダー層上に播く工程を更に含む方法により達成される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる方法であって:
a.前記多能性幹細胞を、細胞外マトリクスで被覆された組織培養基質上に播く工程と、
b.前記多能性幹細胞を、B27で補充された培地を含む合成培地中で培養する工程と、を含む、方法。
【請求項18】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%で使用される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記B27が濃度約1%で使用される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記多能性幹細胞を、胚体内胚葉系統に特徴的なマーカーを発現している細胞に分化させる前記工程が、前記多能性幹細胞を線維芽細胞フィーダー層上に播く工程を更に含む方法により達成される、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記B27が濃度約1%である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記多能性幹細胞が、B27、Wntリガンド及びアクチビンAで補充されたDMEM−LGを含む合成培地中で培養される、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記B27が濃度約1%である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記多能性幹細胞が、B27及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記B27が濃度約1%である、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記多能性幹細胞が、B27及びアクチビンAで補充されたDMEM−F12を含む合成培地中で培養される、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記B27が濃度約0.5%〜約1%である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記B27が濃度約1%である、請求項30に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41−1】
【図41−2】
【図41−3】
【図41−4】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53−1】
【図53−2】
【図53−3】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41−1】
【図41−2】
【図41−3】
【図41−4】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53−1】
【図53−2】
【図53−3】
【公表番号】特表2010−533500(P2010−533500A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517176(P2010−517176)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/070418
【国際公開番号】WO2009/012428
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(596159500)ライフスキャン・インコーポレイテッド (100)
【氏名又は名称原語表記】Lifescan,Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 Gibraltar Drive,Milpitas,California 95035,United States of America
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/070418
【国際公開番号】WO2009/012428
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(596159500)ライフスキャン・インコーポレイテッド (100)
【氏名又は名称原語表記】Lifescan,Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 Gibraltar Drive,Milpitas,California 95035,United States of America
【Fターム(参考)】
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