説明

ヒトT2R受容体を特異的に活性化する苦味リガンドの同定およびヒト苦味モジュレータを同定するための関連アッセイ

【課題】 T2Rメンバーが苦味を制御することおよび胃腸機能におけるそれらの可能な役割の理解にかかわらず、ヒト苦味T2R味覚受容体を活性化する特異的リガンドを同定する必要性が存在する。異なるT2R、特にヒトT2Rの結合特性についてさらなる理解を深めることは、所望の味覚調節特性を有する、すなわち、特異的苦味化合物の味覚を遮断または抑制する化合物を選択するその使用をさらに促進するために、非常に有益であろう。
【解決手段】 本発明は、T2R味覚受容体ファミリーにおける特異的ヒト味覚受容体が、特定の苦味化合物に応答する、という発見に関する。また、本発明は、同一苦味リガンドとの機能的アッセイにおける、特異的hT2R9対立遺伝子およびそれらの異種の活性の発見にも関する。本発明は、特異的苦味リガンドおよび関連する化合物による、これらの味覚受容体の活性化を調節するリガンドを同定するためのアッセイにおける、これらのT2R受容体の使用にも関する。これらの化合物は、T2R関連の苦味を改変する(遮断する)ために、食物、飲料、化粧品、および医薬品において添加物として使用、および/またはそれらから除去され得る。また、T2Rリガンドは、T2R関連の胃腸および代謝機能を治療および調節する、ならびに胃腸および代謝疾患、例えば摂食障害、食物過敏、食物吸収、肥満、糖尿病、クローン病、セリアック病等を治療するための治療薬として使用され得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
hT2Rl、hT2R3、hT2R4、hT2R5、hT2R7、hT2R8、hT2R9、hT2R10、hT2R13、hT2R14、hT2R16、hT2R44、hT2R44、hT2R50、hT2R54、hT2R55、hT2R61、hT2R64、hT2R65、hT2R67、hT2R71、hT2R75、およびhT2R76から選択されるヒトT2R苦味受容体を調節する化合物を同定するアッセイであって、前記苦味受容体は、アセサルフェームK、アセトアミノフェン、2−アセチルピラジン、アロイン、アミノ−2−ノルボルナン−カルボン酸、アミグダリン、アンドログラフォリド、アルブチン、アリストロキン酸、アトロピン、ブルシン、4−ベンジルピペリジン、カフェイン、クロラムフェニコール、クロロキン、シンコニン、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、シクロヘキシミド、シクロオクタノン、安息香酸デナトニウム、デキサメタゾン、塩酸ジルチアゼム、ジイソブチルアミン、ジメチルビグアナイド、2,6−ジメチルピペリジン、ドキセピン、マレイン酸エナラプリル、エドロホニウム、エノキサシン、(−)エピカテキン、(−)エリスロマイシン、エチルピラジン、ファモチジン、ガバペンチン、ギンゴライドA、ゴイトリン、グアイアコールグリセリルエーテル、塩酸ラベタロール、リナマリン、ロメフロキサシン、(−)ルピニン、N−メチルチオ尿素、1−メチル−2−キノリノン、メチルプレドニゾロン、ニトロフタレン、ニトロサッカリン、オフロキサシン、オレウロペイン(oleuropein)、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、ペプチド−LPFNQL(配列番号51)、ペプチド−LPFSQL(配列番号52)、ペプチド−YQEPVLGPVRGPFPIIV(配列番号57)、ペプチド−PVLGPVRGPFPIIV(配列番号58)、ペプチド−PVRGPFPIIV(配列番号55)、ペプチド−RGPFPIIV(配列番号56)、N−エチル−N´−フェニル尿素、2−ピコリン、ピクリン酸、ピレンゼピン二塩酸塩、フェニルチオカルバミド、プレドニゾン、プロカインアミド、6−n−プロピル−2−チオウラシル、クァシン、キナクリン、キニーネ、ラニチジン、サッカリン、D−(−)−サリシン、硫酸スパルテイン5水和物、オクタ酢酸スクロース、ストリキニーネ、スルファメトキサゾール、テオブロミン、チオアセトアニリド、チオカルバニリド、トラゾリン、トリル尿素、トラピジル(trapidil)、トリメトプリム、およびL−トリプトファンから選択される少なくとも1つの苦味リガンド、または構造上関連する化合物に特異的に応答し、
i.hT2R1、hT2R4、hT2R5、hT2R7、hT2R8、hT2R9、hT2R10、hT2R13、hT2R14、hT2R16、hT2R44、hT2R50、hT2R51、hT2R54、hT2R55、hT2R61、hT2R64、hT2R65、hT2R67、hT2R71、hT2R75、およびhT2R76ポリペプチドのうちの少なくとも1つであって、それぞれ、(1)配列番号4、6、8、10、12、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、および48に含まれるポリペプチド配列を有する、および/または(2)それぞれ、配列番号3、5、7、9、11、13、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、および47に含まれる核酸配列でコードされる、および/または(3)ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、(2)における配列にハイブリダイズする核酸配列によりコードされる、および/または(4)(1)における配列への少なくとも90%の配列同一性を保有するポリペプチド配列を有するhT2Rポリペプチド、または前記苦味リガンドもしくは構造上関連する化合物のうちの少なくとも1つにより活性化される、(1)、(2)、(3)、もしくは(4)のうちのいずれかのフラグメントもしくはキメラの、活性化を誘発するために、前記苦味化合物のうちの少なくとも1つへのその効果のために化合物をスクリーニングするステップと、
ii. 前記苦味化合物または構造上関連する化合物のうちの少なくとも1つによる前記受容体の活性化へのその効果に基づいて、前記化合物が、苦味を調節するかどうかを判定するステップと、
iii. 前記苦味化合物のうちの少なくとも1つにより前記ヒト苦味受容体の活性化を調節する場合、潜在的な苦味モジュレータとして前記化合物を同定するステップと、を含む、アッセイ。
【請求項2】
前記hT2Rは、hT2R1ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項3】
前記hT2Rは、hT2R4ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項4】
前記hT2Rは、hT2R5ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項5】
前記hT2Rは、hT2R7ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項6】
前記hT2Rは、hT2R8ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項7】
前記hT2Rは、hT2R9ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項8】
前記hT2Rは、hT2R10ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項9】
前記hT2Rは、hT2R13ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項10】
前記hT2Rは、hT2R14ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項11】
前記hT2Rは、hT2R16ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項12】
前記hT2Rは、hT2R44ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項13】
前記hT2Rは、hT2R50ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項14】
前記hT2Rは、hT2R51ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項15】
前記hT2Rは、hT2R54ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項16】
前記hT2Rは、hT2R55である、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項17】
前記hT2Rは、hT2R61である、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項18】
前記hT2Rは、hT2R64ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項19】
前記hT2Rは、hT2R65ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項20】
前記hT2Rは、hT2R67ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項21】
前記hT2Rは、hT2R71である、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項22】
前記hT2Rは、hT2R75ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項23】
前記hT2Rは、hT2R76ポリペプチドである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項24】
前記味覚受容体は、細胞膜上に発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項25】
前記味覚受容体は、単離細胞膜上に発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項26】
前記味覚受容体は、無傷細胞上に発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項27】
前記味覚受容体は、真核細胞上に発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項28】
前記味覚受容体は、両生類、哺乳類または昆虫細胞によって発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項29】
前記味覚受容体は、HEK293、BHK、C0S、HEK293T、CHO、およびアフリカツメガエル卵母細胞から選択される細胞上に発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項30】
蛍光定量アッセイである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項31】
結合アッセイである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項32】
細胞内イオン濃度へのその効果をアッセイすることによって、前記化合物への効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項33】
細胞内ナトリウムまたはカルシウムへの前記化合物の効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項34】
細胞膜電位への前記化合物の効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項35】
前記味覚受容体の転写への前記化合物の効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項36】
前記化合物は、前記苦味リガンドのうちの1つと前記味覚受容体の相互作用を遮断するその能力に基づいて選択される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項37】
細胞内cAMP、cGMPまたはIP3への前記化合物の効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項38】
前記味覚受容体は、前記味覚受容体の細胞外ドメインまたは膜貫通領域を含む、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項39】
前記アッセイは、カルシウムに特異的な蛍光色素を使用して、カルシウムの変化を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項40】
前記アッセイは、Fluo−3、Fluo−4、およびFura−2から選択される色素を使用して、細胞内カルシウムの変化を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項41】
前記味覚受容体は、溶液中にある、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項42】
分光学的特性、流力特性または溶解度の変化を検出する結合アッセイである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項43】
Gタンパク質との前記味覚受容体の複合への、前記化合物の効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項44】
トランスデューシン、ガストデューシン、Gα15、Gα16、またはそれらのキメラから選択されるGタンパク質との前記味覚受容体の複合への前記化合物の効果を検出する、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項45】
蛍光偏光アッセイである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項46】
前記味覚受容体は、固相基質に接着される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項47】
ハイスループットアッセイである、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項48】
前記味覚受容体は、HEK−293細胞によって発現される、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項49】
前記味覚受容体はhT2R1であり、前記アッセイは、クロラムフェニコール、クロロキン、シクロオクタノン、デキサメタゾン、塩酸ジルチアゼム、プレドニゾン、キニーネ、スルファメトキサゾール、チオアセトアニリド、チオカルバニリド、ギンゴライドA、ロメフロキサシン、N−メチルチオ尿素、メチルプレドニゾロン、ニトロサッカリン、オレウロペイン(oleuropein)、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、ペプチド−LPFNQL(配列番号51)、ペプチド−LPFSQL(配列番号52)、ペプチド−YQEPVLGPVRGPFPIIV(配列番号57)、ペプチド−PVLGPVRGPFPIIV(配列番号54)、ペプチド−RGPFPIIV(配列番号56)、およびピクリン酸、ならびに構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとのhT2Rlの相互作用を抑制または遮断する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項50】
前記味覚受容体は、hT2R4であり、前記アッセイは、4−ベンジルピペリジン、クロロキン、塩酸ジルチアゼム、ジイソブチルアミン、2,6−ジメチルピペリジン、ドキセピン、マレイン酸エナラプリル、ファモチジン、ガバペンチン、グアイアコールグリセリルエーテル、塩酸ラベタロール、(−)ルピニン、1−メチル−2−キノリノン、メチルプレドニゾロン、オレウロペイン(oleuropein)、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、ピレンゼピン二塩酸塩、プロカインアミド、キニーネ、ラニチジン、ストリキニーネ、テオブロミン、トラゾリン、およびトリメトプリム、ならびに構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとのhT2R4の相互作用を抑制または遮断する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項51】
前記hT2Rは、hT2R5であり、前記アッセイは、ジメチルビグアナイド、1−メチル−2−キノリノン、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、および2−ピコリン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R5の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項52】
前記hT2Rは、hT2R7であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、クロロキン、エチルピラジン、1−メチル−2−キノリノン、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、2−ピコリン、ピレンゼピン二塩酸塩、キニーネ、ストリキニーネ、およびトリメトプリム、ならびに構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとのhT2R7の相互作用を抑制または遮断する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項53】
前記hT2Rは、hT2R8であり、前記アッセイは、アセサルフェームK、2−アセチルピラジン、アロイン、アンドログラフォリド、アトロピン、クロラムフェニコール、シクロヘキシミド、シクロオクタノン、安息香酸デナトニウム、デキサメタゾン、塩酸ジルチアゼム、マレイン酸エナラプリル、(−)エリスロマイシン、エチルピラジン、ファモチジン、ガバペンチン、ギンゴライドA、ゴイトリン、グアイアコールグリセリルエーテル、ロメフロキサシン、1−メチル−2−キノリノン、メチルプレドニゾロン、ニトロフタレン、ニトロサッカリン、オレウロペイン(oleuropein)、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、N´−エチル−N´−フェニル尿素、2−ピコリン、ピクリン酸、ピレンゼピン二塩酸塩、プロカインアミド、クァシン、ラニチジン、サッカリン、オクタ酢酸スクロース、ストリキニーネ、トラピジル(trapidil)、およびトリメトプリム、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R8の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項54】
前記hT2Rは、hT2R9であり、前記アッセイは、エチルピラジン、オフロキサシン、ならびに構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとの前記hT2R9の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項55】
前記hT2Rは、hT2R10であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、アンドログラフォリド、アトロピン、ブルシン、4−ベンジルピペリジン、カフェイン、クロラムフェニコール、クロロキン、シンコニン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、シクロヘキシミド、シクロオクタノン、安息香酸デナトニウム、デキサメタゾン、塩酸ジルチアゼム、ジイソブチルアミン、2,6−ジメチルピペリジン、ドキセピン、エドロホニウム、エリスロマイシン、エチルピラジン、ファモチジン、ガバペンチン、ギンゴライドA.、ゴイトリン、グアイアコールグリセリルエーテル、ルピニン、1−メチル−2−キノリノン、メチルプレドニゾロン、オレウロペイン(oleuropein)、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、プレドニゾン、プロカインアミド、クァシン、キナクリン、キニーネ、ラニチジン、硫酸スパルテイン5水和物、オクタ酢酸スクロース、ストリキニーネ、トラゾリン、トリル尿素、トラピジル(trapidil)、およびトリメトプリム、ならびに構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとの前記hT2R10の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項56】
前記hT2RはhT2R13であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、アトロピン、クラリスロマイシン、安息香酸デナトニウム、ドキセピン、エチルピラジン、オレウロペイン(oleuropein)、オキシフェノニウムHBr、およびキナクリン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R13の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項57】
前記hT2Rは、hT2R14であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、アリストロキン酸、シクロオクタノン、デキサメタゾン、塩酸ジルチアゼム、2,6−ジメチルピペリジン、エリスロマイシン、エチルピラジン、ゴイトリン、グアイアコールグリセリルエーテル、1−メチル−2−キノリノン、メチルプレドニゾロン、ニトロフタレン、ニトロサッカリン、オレウロペイン(oleuropein)、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、N´−エチル−N´−フェニル尿素、2−ピコリン、ピクリン酸、キニーネ、ストリキニーネ、テオブロミン、トリル尿素、およびトラピジル(trapidil)、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとの前記hT2R14の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項58】
前記hT2Rは、hT2R16であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、アミグダリン、アルブチン、リナマリン、およびD−(−)−サリシン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとの前記hT2R16の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項59】
前記hT2Rは、hT2R44であり、前記アッセイは、エチルピラジンおよび2−アセチルピラジン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとの前記hT2R44の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項60】
前記hT2Rは、hT2R50であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、およびエチルピラジン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R50の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項61】
前記hT2Rは、hT2R51であり、前記アッセイは、クラリスロマイシン、エチルピラジン、ゴイトリン、n−メチルチオ尿素、塩化オキシブチニン、N´−エチル−N´−フェニル尿素、2−ピコリン、フェニルチオカルバミド、6−n−プロピル−2−チオウラシル、チオアセトアニリド、およびトリメトプリム、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとの前記hT2R51の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項62】
前記hT2Rは、hT2R54であり、前記アッセイは、アセトアミノフェン、クロロキン、クラリスロマイシン、安息香酸デナトニウム、エピカテキン、エリスロマイシン、塩酸ラベタロール、1−メチル−2−キノリノン、オレウロペイン(oleuropein)、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、ピレンゼピン二塩酸塩、プロカインアミド、ラニチジン、ストリキニーネ、トリメトプリム、およびL−トリプトファン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R54の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項63】
前記hT2Rは、hT2R55であり、前記アッセイは、ドキセピン、リナマリン、塩化オキシブチニン、キニーネ、およびストリキニーネ、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R55の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項64】
前記hT2Rは、hT2R61であり、前記アッセイは、アセサルフェームK、アロイン、アリストロキン酸、カフェイン、クロラムフェニコール、クロロキン、安息香酸デナトニウム、ニトロサッカリン、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウム臭化水素酸塩、ペプチド−LPFNQL(配列番号51)、ペプチド−LPFSQL(配列番号52)、ピクリン酸、サッカリン、およびストリキニーネ、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R61の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項65】
前記hT2Rは、hT2R64であり、前記アッセイは、アセサルフェームK、アミノ−2−ノルボルナン−カルボン酸、アリストロキン酸、ガバペンチン、リナマリン、ロメフロキサシン、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウムHBr、キニーネ、ラニチジン、サッカリン、ストリキニーネ、およびL−トリプトファン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R64の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項66】
前記hT2Rは、hT2R65であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、エチルピラジン、および1−メチル−2−キノリノン、ならびに構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとのhT2R65の相互作用を抑制または遮断する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項67】
前記hT2Rは、hT2R67であり、前記アッセイは、2−アセチルピラジン、アンドログラフォリド、エチルピラジン、および塩化オキシブチニン、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R67の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項68】
前記hT2Rは、hT2R71であり、前記アッセイは、ニトロサッカリンおよびピクリン酸、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R71の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項69】
前記hT2Rは、hT2R75であり、前記アッセイは、アンドログラフォリド、アトロピン、ブルシン、4−ベンジルピペリジン、カフェイン、クロラムフェニコール、クロロキン、シンコニン、シプロフロキサシン、安息香酸デナトニウム、デキサメタゾン、ドキセピン、マレイン酸エナラプリル、エノキサシン、エリスロマイシン、エチルピラジン、ギンゴライドA、ゴイトリン、塩酸ラベタロール、ロメフロキサシン、(−)ルピニン、1−メチル−2−キノリノン、メチルプレドニゾロン、オフロキサシン、オメプラゾール、塩化オキシブチニン、オキシフェノニウム臭化水素酸塩、ピレンゼピン二塩酸塩、プレドニゾン、プロカインアミド、クァシン、キニーネ、ラニチジン、硫酸スパルテイン5水和物、ストリキニーネ、スルファメトキサゾール、トラゾリン、トラピジル(trapidil)、およびトリメトプリム、ならびに構造上関連する化合物から選択される少なくとも1つの苦味リガンドとのhT2R75の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項70】
前記hT2Rは、hT2R76であり、前記アッセイは、ブルシン、および構造上関連する化合物から選択される苦味リガンドとのhT2R76の相互作用を遮断または抑制する化合物をスクリーニングする、請求項1に記載のアッセイ。
【請求項71】
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47のいずれかに含まれるDNA配列、または配列番号4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、および48のいずれかに含まれるポリペプチド配列に特異的にハイブリダイズする核酸配列を有するT2Rポリペプチドを発現する、単離味覚または胃腸細胞。
【請求項72】
前記細胞は、配列番号13または15に含まれる、hT2R9VまたはhT2R9AのDNA配列を含む、請求項71に記載の単離味覚または胃腸細胞。
【請求項73】
ヒトT2Rを調節する化合物を同定する方法であって、請求項71または72に記載の味覚または胃腸細胞を、潜在的T2R調節化合物と接触させるステップと、前記化合物がそこに発現したT2Rの活性と特異的に結合するおよび/または調節するかどうか、および/または別の化合物による前記ヒトT2Rの特異的結合または活性化に影響するかどうかを検出するステップと、を含む、方法。
【請求項74】
T2R9AまたはT2R9V表現型を有する個人をスクリーニングする方法であって、個人の遺伝子検査を行うステップと、前記個人が、配列番号15に含まれるhT2R9A配列、または配列番号13に含まれるhT2R9V配列を含むかどうかを判定するステップと、を含む方法。
【請求項75】
配列番号15または13に記載のT2R9AまたはT2R9V配列を発現する細胞を、推定T2R9AまたはT2R9V調節化合物と接触させるステップと、前記T2R9AまたはT2R9Vの活性を調節する化合物を検出するステップと、を含む、スクリーニングアッセイ。
【請求項76】
T2R9ハプロタイプの発現と関連する差異を検出する方法であって、hT2R9Aと特異的に結合および/またはそれを活性化するが、hT2R9Vには特異的に結合および/またはそれを活性化しない、または、その逆の化合物を同定するステップを含む、方法。
【請求項77】
hT2R9AあるいはhT2R9Vのいずれかを発現する細胞を接触させるステップと、前記hT2R9配列のいずれかを特異的に活性化する化合物を同定するステップと、生体内でその効果を判定するステップと、を含む、T2Rリガンドスクリーニングアッセイ。
【請求項78】
舌または胃腸系における細胞により現された、T2Rの効果を含む、味覚および/または胃腸もしくは消化機能への前記リガンドの効果を検査するステップをさらに含む、請求項77に記載のアッセイ。
【請求項79】
前記細胞は、腸管内分泌細胞である、請求項78に記載のアッセイ。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−508041(P2010−508041A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535345(P2009−535345)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/023230
【国際公開番号】WO2008/057470
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(507267920)セノミクス・インコーポレーテッド (7)
【Fターム(参考)】