説明

ヒトVEGF受容体Flt−1に特異的に結合する抗体組成物

エフェクター機能が増強された医薬品として有用な抗ヒトVEGF受容体Flt−1抗体組成物が求められている。ヒトVEGF受容体Flt−1に特異的に結合し、N−グリコシド結合複合型糖鎖をFc領域に有する抗体分子からなる組成物であって、N−グリコシド結合複合型糖鎖が該糖鎖の還元末端のN−アセチルグルコサミンにフコースが結合していない糖鎖である抗体組成物、該抗体組成物を生産する形質転換体、該抗体組成物の製造方法および該抗体組成物を含有する医薬を提供する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトVEGF受容体Flt−1に特異的に結合し、N−グリコシド結合複合型糖鎖をFc領域に有する遺伝子組換え抗体分子からなる抗体組成物であって、N−グリコシド結合複合型糖鎖が該糖鎖の還元末端のN−アセチルグルコサミンにフコースが結合していない糖鎖である抗体組成物。
【請求項2】
N−グリコシド結合複合型糖鎖が、該糖鎖の還元末端のN−アセチルグルコサミンの6位にフコースの1位がα結合していない糖鎖である、請求の範囲1に記載の抗体組成物。
【請求項3】
ヒトVEGF受容体Flt−1の細胞外領域に特異的に結合し、ヒトVEGFのFlt−1への結合を阻害する活性を有する請求の範囲1または2に記載の抗体組成物。
【請求項4】
細胞外領域が、ヒトVEGF受容体Flt−1のシグナル配列を含むN末端アミノ酸から750番目までに存在するエピトープである請求の範囲1〜3のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項5】
細胞外領域が、ヒトVEGF受容体Flt−1のシグナル配列を含むN末端アミノ酸から338番目までに存在するエピトープである請求の範囲1〜4のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項6】
細胞外領域が、ヒトVEGF受容体Flt−1のシグナル配列を含むN末端アミノ酸から100〜204番目の領域に存在するエピトープである請求の範囲1〜5のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項7】
ヒトVEGF受容体Flt−1発現細胞に特異的に反応する請求の範囲1〜6のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項8】
ヒトVEGF受容体Flt−1発現細胞に対し細胞傷害活性を示す請求の範囲1〜7のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項9】
ヒトVEGF受容体Flt−1発現細胞に対し、非ヒト動物由来ハイブリドーマが生産するモノクローナル抗体よりも高い細胞傷害活性を示す請求の範囲1〜8のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項10】
細胞傷害活性が抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性である請求の範囲8または9に記載の抗体組成物。
【請求項11】
細胞傷害活性が補体依存性細胞傷害(CDC)活性である請求の範囲8または9に記載の抗体組成物。
【請求項12】
ADCC活性またはCDC活性がヒトVEGF受容体Flt−1発現細胞の細胞死を誘導することによるものである請求の範囲10または11に記載の抗体組成物。
【請求項13】
それぞれ配列番号14、15および16で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子重鎖(H鎖)可変領域(V領域)の相補性決定領域(CDR)1、CDR2、CDR3を含む、請求の範囲1〜12のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項14】
それぞれ配列番号20、21、22で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子重鎖(L鎖)可変領域(V領域)のCDR1、CDR2、CDR3を含む、請求の範囲1〜12のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項15】
それぞれ配列番号14、15および16で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子重鎖(H鎖)可変領域(V領域)の相補性決定領域(CDR)1、CDR2、CDR3、およびそれぞれ配列番号20、21および22で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子重鎖(L鎖)可変領域(V領域)のCDR1、CDR2、CDR3を含む、請求の範囲1〜14のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項16】
それぞれ配列番号17、18および19で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子重鎖(H鎖)可変領域(V領域)の相補性決定領域(CDR)1、CDR2、CDR3を含む、請求の範囲1〜12のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項17】
それぞれ配列番号23、24および25で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)のCDR1、CDR2、CDR3を含む、請求の範囲1〜12のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項18】
それぞれ配列番号17、18および19で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子重鎖(H鎖)可変領域(V領域)の相補性決定領域(CDR)1、CDR2、CDR3、およびそれぞれ配列番号23、24および25で示されるアミノ酸配列からなる抗体分子軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)のCDR1、CDR2、CDR3を含む、請求の範囲1〜12、16および17のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項19】
遺伝子組換え抗体がヒト型キメラ抗体またはヒト型CDR移植抗体である請求の範囲1〜18のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項20】
ヒト型キメラ抗体がヒトVEGF受容体Flt−1に特異的に結合するモノクローナル抗体の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)および軽鎖(L鎖)V領域の相補性決定領域(CDR)を含む、請求の範囲19に記載の抗体組成物。
【請求項21】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号26または27から選ばれるアミノ酸配列を含む、請求の範囲20に記載のヒト型キメラ抗体組成物。
【請求項22】
抗体分子の軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)が、配列番号28または29から選ばれるアミノ酸配列を含む、請求の範囲20に記載のヒト型キメラ抗体組成物。
【請求項23】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が、配列番号28で示されるアミノ酸配列を含む、請求の範囲20〜22のいずれか1項に記載のヒト型キメラ抗体組成物。
【請求項24】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含み、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が、配列番号29で示されるアミノ酸配列を含む、請求の範囲20〜22のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項25】
ヒト型CDR移植抗体が、ヒトVEGF受容体Flt−1に対するモノクローナル抗体の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)および軽鎖(L鎖)V領域の相補性決定領域(CDR)を含む、請求の範囲19に記載の抗体組成物。
【請求項26】
ヒト型CDR移植抗体が、ヒトVEGF受容体Flt−1に対するモノクローナル抗体の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)および軽鎖(L鎖)V領域の相補性決定領域(CDR)とヒト抗体のH鎖V領域およびL鎖V領域のフレームワーク領域(FR)を含む、請求の範囲25に記載の抗体組成物。
【請求項27】
ヒト型CDR移植抗体が、ヒトVEGF受容体Flt−1に対するモノクローナル抗体の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)および軽鎖(L鎖)V領域の相補性決定領域(CDR)とヒト抗体のH鎖V領域およびL鎖V領域のフレームワーク領域(FR)、ならびにヒト抗体のH鎖定常領域(C領域)およびL鎖C領域を含む、請求の範囲25または26に記載の抗体組成物。
【請求項28】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号30で示されるアミノ酸配列、または配列番号30で示されるアミノ酸配列のうち、3番目のGln、67番目のArg、82番目のGlu、84番目のSerおよび95番目のTyrから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜27のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項29】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号31で示されるアミノ酸配列、または配列番号31で示されるアミノ酸配列のうち、24番目のAla、27番目のTyr、40番目のAla、67番目のArg、69番目のThr、70番目のIle、82番目のGluおよび93番目のValから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜27のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項30】
抗体分子の軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)が、配列番号32で示されるアミノ酸配列、または配列番号32で示されるアミノ酸配列のうち、17番目のAsp、18番目のArg、39番目のPro、59番目のSer、69番目のAspおよび70番目のPheから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜27のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項31】
抗体分子の軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)が、配列番号33で示されるアミノ酸配列、または配列番号33で示されるアミノ酸配列のうち、39番目のPro、45番目のLeu、46番目のLeu、69番目のAspおよび70番目のPheから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜27のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項32】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号30で示されるアミノ酸配列、または配列番号30で示されるアミノ酸配列のうち、3番目のGln、67番目のArg、82番目のGlu、84番目のSerおよび95番目のTyrから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含み、かつ、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が、配列番号32で示されるアミノ酸配列、または配列番号32で示されるアミノ酸配列のうち、17番目のAsp、18番目のArg、39番目のPro、59番目のSer、69番目のAspおよび70番目のPheから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜28および30のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項33】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号31で示されるアミノ酸配列、または配列番号31で示されるアミノ酸配列のうち、24番目のAla、27番目のTyr、40番目のAla、67番目のArg、69番目のThr、70番目のIle、82番目のGluおよび93番目のValから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含み、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が、配列番号33で示されるアミノ酸配列、または配列番号33で示されるアミノ酸配列のうち、39番目のPro、45番目のLeu、46番目のLeu、69番目のAspおよび70番目のPheから選ばれる少なくとも1つのアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されたアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜27、29および31のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項34】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号30、31および34で示されるアミノ酸配列から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む、請求の範囲25〜29、32および33のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項35】
抗体分子の軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)が、配列番号32、33、35および36で示されるアミノ酸配列から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む請求の範囲25〜27、30〜33のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項36】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号30、31および34で示されるアミノ酸配列から選ばれる1つのアミノ酸配列を含み、かつ、抗体分子の軽鎖(L鎖)可変領域(V領域)が、配列番号32、33、35および36で示されるアミノ酸配列から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む請求の範囲25〜35のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項37】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、かつ、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が配列番号32、35および36で示されるアミノ酸配列から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む請求の範囲36に記載の抗体組成物。
【請求項38】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号34で示されるアミノ酸配列を含み、かつ、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が配列番号32、35および36で示されるアミノ酸配列から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む請求の範囲36に記載の抗体組成物。
【請求項39】
抗体分子の重鎖(H鎖)可変領域(V領域)が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、抗体分子の軽鎖(L鎖)V領域が配列番号33で示されるアミノ酸配列を含む請求の範囲36に記載の抗体組成物。
【請求項40】
ヒトVEGF受容体Flt−1に特異的に結合する抗体分子をコードするDNAを宿主細胞に導入して得られる、請求の範囲1〜39のいずれか1項に記載の抗体組成物を生産する形質転換体。
【請求項41】
宿主細胞が、細胞内糖ヌクレオチドGDP−フコースの合成に関与する酵素、またはN−グリコシド結合複合型糖鎖還元末端のN−アセチルグルコサミンの6位にフコースの1位がα結合する糖鎖修飾に関与する酵素が失活するようにゲノムが改変された細胞である、請求の範囲40に記載の形質転換体。
【請求項42】
宿主細胞が、細胞内糖ヌクレオチドGDP−7コースの合成に関与する酵素、またはN−グリコシド結合複合型糖鎖還元末端のN−アセチルグルコサミンの6位にフコースの1位がα結合する糖鎖修飾に関与する酵素のゲノム上の対立遺伝子のすべてがノックアウトされた細胞である、請求の範囲41に記載の形質転換体。
【請求項43】
細胞内糖ヌクレオチドGDP−フコースの合成に関与する酵素が、GDP−マンノース4,6−デヒドラターゼ(GMD)またはGDP−4−ケト−6−デオキシ−D−マンノース−3,5−エピメラーゼ(Fx)から選ばれる酵素である、請求の範囲41または42に記載の形質転換体。
【請求項44】
GDP−マンノース4,6−デヒドラターゼが、以下の(a)および(b)からなる群から選ばれるDNAがコードする蛋白質である、請求の範囲43に記載の形質転換体。
(a)配列番号1で表される塩基配列からなるDNA;
(b)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつGDP−マンノース4,6−デヒドラターゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA。
【請求項45】
GDP−マンノース4,6−デヒドラターゼが、以下の(a)〜(c)からなる群から選ばれる蛋白質である、請求の範囲43に記載の形質転換体。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつGDP−マンノース4,6−デヒドラターゼ活性を有する蛋白質;
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつGDP−マンノース4,6−デヒドラターゼ活性を有する蛋白質。
【請求項46】
GDP−4−ケト−6−デオキシ−D−マンノース−3,5−エピメラーゼが、以下の(a)および(b)からなる群から選ばれるDNAがコードする蛋白質である、請求の範囲43に記載の形質転換体。
(a)配列番号3で表される塩基配列からなるDNA;
(b)配列番号3で表される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつGDP−4−ケト−6−デオキシ−D−マンノース−3,5−エピメラーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA。
【請求項47】
GDP−4−ケト−6−デオキシ−D−マンノース−3,5−エピメラーゼが、以下の(a)〜(c)からなる群から選ばれる蛋白質である、請求の範囲43に記載の形質転換体。
(a)配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号4で表されるアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつGDP−4−ケト−6−デオキシ−D−マンノース−3,5−エピメラーゼ活性を有する蛋白質;
(c)配列番号4で表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつGDP−4−ケト−6−デオキシ−D−マンノース−3,5−エピメラーゼ活性を有する蛋白質。
【請求項48】
N−グリコシド結合複合型糖鎖還元末端のN−アセチルグルコサミンの6位にフコースの1位がα結合する糖鎖修飾に関与する酵素がα1,6−フコシルトランスフェラーゼである請求の範囲41または42に記載の形質転換体。
【請求項49】
α1.6−フコシルトランスフェラーゼが、以下の(a)〜(d)からなる群から選ばれるDNAがコードする蛋白質である、請求の範囲48に記載の形質転換体。
(a)配列番号5で表される塩基配列からなるDNA;
(b)配列番号6で表される塩基配列からなるDNA;
(c)配列番号5で表される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつα1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA;
(d)配列番号6で表される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつα1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA。
【請求項50】
α1,6−フコシルトランスフェラーゼが、以下の(a)〜(f)からなる群から選ばれる蛋白質である、請求の範囲48に記載の形質転換体。
(a)配列番号7で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号8で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質;
(c)配列番号7で表されるアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつα1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質;
(d)配列番号8で表されるアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつα1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質;
(e)配列番号7で表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつα1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質;
(f)配列番号8で表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつα1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質。
【請求項51】
形質転換体がFERM BP−8468である請求の範囲50に記載の形質転換体。
【請求項52】
宿主細胞が、下記の(a)〜(i)からなる群から選ばれる細胞である請求の範囲40〜51のいずれか1項に記載の形質転換体。
(a)チャイニーズハムスター卵巣組織由来CHO細胞;
(b)ラットミエローマ細胞株YB2/3HL.P2.G11.16Ag.20細胞;
(c)マウスミエローマ細胞株NS0細胞;
(d)マウスミエローマ細胞株SP2/0−Ag14細胞;
(e)シリアンハムスター腎臓組織由来BHK細胞;
(f)抗体を産生するハイブリドーマ細胞;
(g)ヒト白血病細胞株ナマルバ細胞;
(h)胚性幹細胞;
(i)受精卵細胞。
【請求項53】
請求の範囲40〜52のいずれか1項に記載の形質転換体を培地に培養し、培養物中に抗体組成物を生成蓄積させ、該抗体組成物を採取し、精製する、請求の範囲1〜39のいずれか1項に記載の抗体組成物の製造方法。
【請求項54】
請求の範囲53に記載の製造方法により得られる、請求の範囲1〜39のいずれか1項に記載の抗体組成物。
【請求項55】
請求の範囲1〜39および54のいずれか1項に記載の抗体組成物を有効成分として含有する医薬。
【請求項56】
請求の範囲1〜39および54のいずれか1項に記載の抗体組成物を有効成分として含有するヒトVEGF受容体Flt−1関連疾患の治療薬。
【請求項57】
ヒトVEGF受容体Flt−1関連疾患が、白血病である請求の範囲56に記載の治療薬。

【国際公開番号】WO2005/035581
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【発行日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−514671(P2005−514671)
【国際出願番号】PCT/JP2004/015321
【国際出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(000001029)協和醗酵工業株式会社 (276)
【Fターム(参考)】