説明

ヒドロキシアミノ基またはアシルオキシアミノシクロアルキル基を含むプレウロムチリン誘導体

本発明は、一般式Iで表され、
【化1】


Rは水素原子でありかつRはヒドロキシル基もしくはアシルオキシ基であるか、またはRはアシル基でありかつRはヒドロキシル基もしくはアシルオキシ基であり、Xは硫黄原子、酸素原子またはNR10であり、R10は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;Yは硫黄原子または酸素原子であり;Rは水素原子または1つ以上の置換体、例えば(プレウロ)ムチリンが属する有機化学分野で従来公知の置換基を含む置換体であり;Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;RおよびR’は水素原子、重水素またはハロゲン原子であり;R、RおよびRは水素原子、ハロゲン原子または重水素であり;mは0〜4より選択された数字であり、nは0〜10より選択された数字であり、かつpは0〜10より選択された数字である;ただし、n+pは少なくとも1である化合物に関する。上記化合物は、医薬品用、特に細菌に対する医薬品用として役立つ。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、有機化合物、特にプレウロムチリン(pleuromutilin)に関するものである。
【0002】
プレウロムチリン、下記化学式Aの化合物
【0003】
【化1】

【0004】
は、例えばbasidomycetes Pleurotus mutilusおよびP.passeckerianus(例えば、Merck Index, 12版 item 7694を参照)によって生成される天然に存在する抗生物質である。
【0005】
プレウロムチリンの主環構造を有し、かつヒドロキシル基で置換されている多くのさらなるプレウロムチリンが工業化(開発)されている。
【0006】
我々は、興味深い(interesting)活性を示すプレウロムチリンを見出している。
【0007】
本発明によって提供されるプレウロムチリンは、以下の化学式PLEU
【0008】
【化2】

【0009】
に示されるようなムチリン環系の基本的な構造要素を有したプレウロムチリンを含んでいる。上記化学式PLEUにおいて、RPLEUはビニル基またはエチル基であり、破線(点線)は結合または非結合である。
【0010】
本願において以下の付番方式が用いられる:
【0011】
【化3】

【0012】
19位と20位との間(および1位と2位との間)の破線は、結合または非結合である。化学式Aまたは化学式PLEUの化合物において、環系の内の4位、7位および/または8位における水素原子は、重水素に置換されていてもよく、かつ1位と2位との間の破線が非結合(1位と2位との間が単結合)であるならば、該環系は、例えばハロゲン、重水素またはヒドロキシル基によって、1位および/または2位がさらに置換されていてもよい。14位における−O−基は、好ましくは置換されたカルボニル基によって、さらに置換されている。
【0013】
1つの形態(側面)において、本発明は、一般式I(化学式I)の化合物を提供する。
【0014】
【化4】

【0015】
上記一般式Iにおいて、Rは水素原子でありかつRはヒドロキシル基もしくはアシルオキシ基であるか、または
Rはアシル基でありかつRはヒドロキシル基もしくはアシルオキシ基であり、
Xは硫黄原子、酸素原子またはNR10であり、R10は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;
Yは硫黄原子または酸素原子であり;
は水素原子または1つ以上の置換体、例えばプレウロムチリン等が属する有機化学分野で従来公知の置換基を含む置換体であり;
は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;
は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;
およびR’は水素原子、重水素またはハロゲン原子であり;
、RおよびRは水素原子、ハロゲン原子または重水素であり;
mは0〜4より選択された数字であり、
nは0〜10より選択された数字であり、かつ
pは0〜10より選択された数字である;
ただし、n+pは少なくとも1である。
【0016】
はハロゲン原子および炭素数1〜8のアルキル基のような置換基を含んでいてもよい。
【0017】
好ましい実施形態によれば、
、R、R’、R、R、RおよびRは水素原子であり、
Xは酸素原子であり、
Yは硫黄原子であり、
mは0〜4より選択された数字であり、好ましくは、mは0であり、
nは0〜8、好ましくは0〜7より選択された数字であり、
pは0〜8、好ましくは0〜7より選択された数字である、
ただし、n+pは少なくとも2、好ましくは9未満、より好ましくはn+pは3または4である;
ここで、それぞれ1つの置換基は、好ましく置換されていてもよく、他の置換基から独立していてもよい。
【0018】
本発明での好ましい化合物は、以下の群より選択される。
14−O−[((ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[((ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[((ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、および
14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン。
【0019】
本発明でのより好ましい化合物は、[(ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステルおよび[(アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステルからなる群より選択される。
【0020】
本発明での特に好ましい化合物は、以下の群より選択される。
[3−(ヒドロキシアミノ)−シクロペンチルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロペンチルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(アセチル−アセトキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(アセトキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(イソブチリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、および
[3−(ピバリル(Pivaloyl)オキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル。
【0021】
他の形態(側面)において、本発明は、化学式Iの化合物を提供する。
【0022】
【化5】

【0023】
例えば、化学式IPPの化合物が挙げられる。
【0024】
【化6】

【0025】
ここで、RおよびRは上述したものであり、かつ
qは0または1より選択された数字である。
【0026】
化学式Iにおいて、N(RR)基は、シクロアルキル環系のどの位置に存在してもよく、好ましくは3位または4位に存在する。
【0027】
本発明により提供される化合物は、本発明の(に従って)複合物(compound(s))としても表される。本発明の化合物は、明白に上述したムチリン−14−yl酸エステルおよび化学式I、IおよびIPPの化合物を含む。本発明の化合物は、フリーな形(free form)、塩の形、溶媒化合物の形および塩と溶媒化合物との混合物の形等、どんな形の化合物も含む。
【0028】
他の形態によれば、本発明は、塩および/または溶媒化合物の形で化合物を提供する。
【0029】
塩は、好ましくは医薬承認が行われた塩(pharmaceutically acceptable)を含む。しかし、塩には、調合、分離、精製を目的とした医薬承認が行われていない塩も含まれる。
【0030】
本発明の化合物の塩は、塩基性塩または酸添加塩を含む。医薬承認が行われた塩基性塩は、トリメチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩、ナトリウムおよびカリウムの塩ようなアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウムの塩ようなアルカリ土類金属塩、並びに第1、第2および第3アミンの塩を含有する有機塩基塩を含む。第1、第2および第3アミンの塩を含有する有機塩基塩には、例えば、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカンアミン(glucamine)が挙げられる。医薬承認が行われた塩基性塩としては、ナトリウム塩が好ましい。酸添加塩は、本発明の化合物の塩を含む。酸としては、例えば、水素(hydrogen)フマル酸、フマル酸、酒石酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、マレイン酸、ナフタリン−1,5−スルホン酸、塩酸、deuterochloric酸を含む。酸としては、塩酸が好ましい。
【0031】
本発明のフリーな形を有する化合物は、対応する塩の形を有する化合物に変えてもよく、その逆も同様である。本発明のフリーな形を有する化合物、または塩の形を有する化合物および/または溶媒化合物の形を有する化合物は、対応するフリーな形を有する化合物または溶媒の存在しない塩の形を有する化合物に変えてもよく、その逆も同様である。
【0032】
本発明の化合物は、例えば、光学異性体、ジアステレオ異性体、シス/トランスconformersという異性体およびその混合物の形で存在してもよい。本発明の化合物は、例えば、非対称の炭素原子を含んでいてもよい。また、本発明の化合物は、例えば、ラセミ化合物というエナンチオマーもしくはジアステレオ異性体およびその混合物の形で存在してもよい。いくつかの非対称の炭素原子は、(R)体、(S)体または(R,S)体の立体配置で存在してもよく、好ましくは(R)体または(S)体の立体配置である。
【0033】
例えば、化学式IPPの化合物において、側硫黄原子に結合しているシクロアルキル環の炭素原子、およびN(RR)基に結合しているシクロアルキル環の炭素原子は、両方とも非対象の炭素原子である。そのような非対象の炭素原子に結合した置換基は、(R)体および(S)体のような立体配置で存在してもよい。天然のプレウロムチリンにおいて、ムチリン(mutilin)環の非対象の炭素原子に結合した置換基の立体配置は、同じであることが好ましい。
【0034】
異性体の混合物は、純粋な異性体を得るために、従来公知の方法と同様の方法で、必要に応じて区別される。本発明は、上記化合物をいくつかの異性体およびいくつかの異性体の混合物として含む。本発明は、上記化合物を存在し得る互変体としても含む。
【0035】
本発明の化合物および生成物の中間体として挙げられる化合物は、従来公知の方法と同様の方法または明細書中に記載された方法で、必要に応じて準備される。
【0036】
他の形態(側面)において、本発明は、以下の工程からなる化学式Iの化合物の製造方法を提供する。
【0037】
a.シアノホウ化水素ナトリウムを含んだ酢酸中で化学式II
【0038】
【化7】

【0039】
(化学式IIのX、Y、R、R、R’、R、R、R、nおよびpは上述したものである)の化合物を反応させ、化学式I(化学式IのRは水素原子あり、Rはヒドロキシル基であり、かつX、Y、R、R、R’、R、R、R、nおよびpは上述したものである)の化合物を随意的に分離する工程
b.カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物または無水酢酸中でのカルボン酸の予熱された混合物のようなアシル化剤で化学式I(化学式IのRは水素原子あり、Rはヒドロキシル基であり、かつX、Y、R、R、R’、R、R、R、nおよびpは上述したものである)の化合物を反応させ、化学式I(化学式IのRは水素原子またはアシル基あり、Rはヒドロキシル基またはアシルオキシ基であり、かつX、Y、R、R、R’、R、R、R、nおよびpは上述したものである)の化合物を反応混合物から分離する工程
化学式IIの化合物は、WO0382260に開示されている方法と同様の方法により得てもよい。
【0040】
他の形態(側面)において、本発明は、14−O−[((ヒドロキシアミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((ヒドロキシアミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、または14−O−[((ヒドロキシアミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンのそれぞれの製造方法を提供する。それは、シアノホウ化水素ナトリウムを含んだ酢酸中で、14−O−[((ヒドロキシイミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((ヒドロキシイミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、または14−O−[((ヒドロキシイミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンをそれぞれ反応させ、14−O−[((ヒドロキシアミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((ヒドロキシアミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、または14−O−[((ヒドロキシアミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンをそれぞれ反応混合物から分離することからなっている。
【0041】
他の形態(側面)において、本発明は、14−O−[((アシルオキシアミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((アシルオキシアミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((アシルオキシアミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンまたは14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンのそれぞれの製造方法を提供する。それは、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物または無水酢酸中でのカルボン酸の予熱された混合物のようなアシル化剤で、14−O−[((ヒドロキシアミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((ヒドロキシアミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、または14−O−[((ヒドロキシアミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンをそれぞれ反応させ、14−O−[((アシルオキシアミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((アシルオキシアミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、14−O−[((アシルオキシアミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンまたは14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンをそれぞれ反応混合物から分離することからなっている。
【0042】
本発明により提供される製造方法によって得られる化合物は、酸性の塩または塩基性の塩を得るための酸または金属塩基もしくは有機塩基による処理のような従来公知の方法と同様の方法で、対応する塩に変えられてもよく、その逆も可能である。本発明により提供される製造方法によって得られる塩の形での化合物は、もし塩基性の塩であれば酸で処理し、もし酸性の塩であれば水酸化金属等の塩基で処理するというような従来公知の方法と同様の方法で、対応するフリーな形の化合物に変えられてもよい。
【0043】
本発明の化合物は、薬理学的活性を示しており、それゆえ医薬品として役立つ。
【0044】
例えば、本発明の化合物は、例えば、アウレウス(aureus)ブドウ球菌等の陽性のブドウ球菌コアグラーゼ、イピデミディス(epidermidis)ブドウ球菌、ハエモリティクス(haemolyticus)ブドウ球菌等の陰性のブドウ球菌コアグラーゼ、および化膿の(pyogenes)連鎖球菌、肺炎の(pneumoniae)連鎖球菌等の連鎖球菌、ファエシウム(faecium)陽球菌等の陽球菌、単球(monocytogenes)リステリア菌のようなグラム陽性菌に対する対バクテリア(antibacteria)特性、並びに、カタル(catarrhalis)モラクセラ等のモラクセラ、インフルエンザヘモフィルス等のヘモフィルス、およびフェウモフィラ(pneumophila)レジオネラ菌等のレジオネラ菌、淋病ナイセリア類等のナイセリア類のようなグラム陽性菌に対する対バクテリア特性のような対細菌特性(antimicrobial、対微生物特性)を、バクテロイデスフラジリス(fragilis)、クロストリジウムディフィシル(difficile)、フゾバクテリウム属の菌およびプロピオン酸菌等のマイコプラズマ、クラミジアおよびオブリガトリー(obligatory)嫌気性菌に対する特性と同様に示している。
【0045】
好気性菌のバクテリア(細菌)に対するビトロ(vitro)活性は、the Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI、以前のNCCLS)文書のM7〜A7 Vol.26,No.2:“Methods for dilution Antimicrobial Susceptibility Test for Bacteria that Grow Aerobically−Approved Standard;Seventh Edition(2006)”;に照らして、Ager Dilution TestまたはMicrodilution Testによって決定され、好気性菌のバクテリアに対するテストは、the Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI、以前のNCCLS)文書のM11〜A6 Vol.24,No.2:“Methods for Antimicrobial Susceptibility Test of Anaerobic Bacteria−Approved Standard;Sixth Edition(2004)”に照らして行われ、かつビトロ活性は、アウレウス(aureus)ブドウ球菌に対して、セプティカエミア(septicaemia)マウスモデルによってテストされる。
【0046】
それゆえ、本発明の化合物は、バクテリア等の細菌(微生物)によって引き起こされる病気の処置および防止に適している。処置される病気には、ピロリ菌のようなヘリコバクター属によって引き起こされる病気およびミコバクテリウム−チューバキュロウセスによって引き起こされる病気も含む。処置される病気には、一般的な炎症の病気も含む。なお、細菌がにきび等の炎症を引き起こす。
【0047】
他の形態(側面)において、本発明は、医薬品用、好ましくは対生物用および対嫌気性菌(anaerobic)用等の対細菌用の化合物を提供する。
【0048】
他の形態(側面)において、本発明は、にきび処置用の化合物を提供する。
【0049】
さらに他の形態(側面)において、本発明は、バクテリアのような細菌によって引き起こされる病気の処置のための薬に用いる化合物を提供する。上記の病気とは例えば、
ブドウ球菌、連鎖球菌、陽球菌から選択されるバクテリア等によって引き起こされる病気;
モラクセラ、ヘモフィルス属、レジオネラ菌、ナイセリア類から選択されるバクテリア等によって引き起こされる病気;
ヘリコバクター属によって引き起こされる病気;
ミコバクテリウム−チューバキュロウセスによって引き起こされる病気;
マイコプラズマ、クラミジアおよびオブリガトリー嫌気性菌によって引き起こされる病気;
および、にきび。
【0050】
さらに他の形態(側面)において、本発明は、医薬品の配合において、必要に応じて効果的な量の化合物を投与することからなる、細菌によって引き起こされる病気の処置方法を提供する。
【0051】
さらに他の形態(側面)において、本発明は、医薬品の配合において、必要に応じて効果的な量の化合物を投与することからなる、にきびの処置方法を提供する。
【0052】
処置には、処置そのものおよび予防を含む。
【0053】
対細菌とにきびの処置にとって、処置に関する適切な投与量は、例えば、採用された本発明の化合物の化学的性質および薬物動態のデータ、個々の対象者(host)、投与の形態および処置される状態の性質および重症度に依存して、もちろん変化する。しかし、通常、例えば、ヒトのような大型の哺乳類において良好な結果を出すためには、望ましい1日の投与量は、例えば、1日に4回に分けた投与量において都合よく投与される、本発明の化合物の約0.5g〜約3.0gの範囲である。
【0054】
本発明の化合物は、例えば、被膜付きのまたは被膜なしの錠剤、カプセル剤、(注入可能な)溶液、固溶体、懸濁剤、分散剤、固体の分散剤(例えば、アンプルまたはバイアル)の形態において、クリーム、ゲル、糊状剤、吸入粉末、発泡剤、チンキ剤、リップスティック、点滴薬、噴霧剤または座薬の形態において、例えば、経腸的な投与(例えば、経鼻的、経頬的、経直腸、経口的な投与を含む);腸管外の投与(例えば、血管内、筋肉内、皮下の投与を含む);または局所的な投与(例えば、上皮、鼻腔内、気管内の投与を含む)のように、あらゆる便利な経路によって投与される。例えば、クラリスロマイシンまたはアズラクトン等のエリスロマイシンのようなマクロライドと類似の方法が挙げられる。
【0055】
本発明の化合物は、医薬品の条件を満たした塩の形として投与されてもよい。例えば、酸性の塩または塩基性の塩、あるいはフリーな形等、溶媒化合物として随意的に存在する。塩として存在する本発明の化合物は、フリーな形と同程度の活性を示し、溶媒化合物として随意的に存在する。
【0056】
本発明の化合物は、本発明を単独でまたは1つ以上の薬学的に活性な薬剤を組み合わせて、薬物処置に使用されてもよい。上述の薬学的に活性な薬剤は、他の抗生物質および抗炎症薬剤を含む。そして、本発明の化合物がにきびの処置に用いられる場合には、上述の薬学的に活性な薬剤は、にきびに対して活性な薬剤を含む。
【0057】
組み合わせは、2つ以上の薬学的に活性な薬剤が同じ調合物の中にある、固定した結合;別々の調合物の中にある2つ以上の薬学的に活性な薬剤が同じ包装に入っている、例えば、同時投与を指示する指示書を備えるキット;および薬学的に活性な薬剤が別々に包装されているが、同時または連続の投与が示された指示書のある、制限のない組み合わせを包含する。
【0058】
他の形態(側面)において、本発明は、少なくとも医薬品の条件を満たした、フリーな形または医薬品として適切な塩の形および/または溶媒化合物の形の化合物からなる医薬品の配合(composition)を提供する。医薬品の条件とは、例えば、補形薬(excipient)、運搬(carrier)、希釈液、フィルター、結合剤、分解剤(disintegrator)、流れ調整剤、滑剤、糖分および甘味料、香り、防腐剤、安定剤、界面活性剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧および/または緩衝の調整のための塩分が影響する。
【0059】
他の形態(側面)において、本発明は、さらに別の薬学的活性を示す薬剤からなる薬学的組成物を提供する。
【0060】
上述の組成物は、例えば、混合、粒状化、被膜化、溶解または凍結乾燥手法によって、例えば、従来の方法に従って製造されてもよい。単位投与量の形態は、例えば、約1mg〜100mgのように、約0.5mg〜約1000mgを含んでいる。
【0061】
本発明の化合物は、さらに獣医(veterinary)の薬剤として適している。例えば、細菌およびバクテリアの病気の予防と処置において、獣医の活性を示す化合物が挙げられる。動物には、ニワトリ、豚等が挙げられる。上記化合物は、人工授精および卵の産み落とす技術として用いられる。
【0062】
他の形態(側面)において、本発明は、獣医の薬剤用の化合物を提供する。
【0063】
さらに他の形態(側面)において、本発明は、獣医の薬剤に役立つ合成に用いられる化合物を提供する。
【0064】
さらに他の形態(側面)において、本発明は、獣医の配合において、必要に応じて効果的な量の化合物を投与することからなる、バクテリア等の細菌によって引き起こされる病気の予防と処置との方法を提供する。
【0065】
獣医の薬剤としての本発明における化合物の使用について、もちろん、投薬量は動物の大きさや年齢および望まれる効果に依存して変化する。例えば、比較的軽度な予防処置には、1〜3週間という長い期間投薬される。飲料水は、0.0125〜0.05weight by volumeであることが好ましく、0.0125〜0.025weight by volumeであることが特に好ましく;かつ食材(foodstuffs)は、20〜400g/metric tonであることが好ましく、20〜200g/metric tonであることが特に好ましい。獣医の薬剤としての本発明における化合物の投薬は、飲料水で雌鳥(hens)に与え、食材で豚に与え、かつ経口のまたは非経口の製剤の形で分離(calve)することが好ましい。
【0066】
以下の実施例において、温度のすべては、摂氏温度(℃)であり、補正されていない。開始剤として用いられる化合物14−O−{[3−(ヒドロキシイミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[3−(ヒドロキシイミノ)−シクロペンチルスルファニル]−アセチル}−ムチリンは、WO0382260に開示された方法で得られる。
【0067】
〔実施例1〕
StepA.シスおよびトランスジアステレオマーの混合物:
14−O−{[(1S,3S)−3−(ヒドロキシルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(a)
14−O−{[(1R,3R)−3−(ヒドロキシルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(b)
14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(c)
14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(d)
537mgのシアノホウ化水素ナトリウムが、酢酸中で、4.32gの14−O−{[3−(ヒドロキシイミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンの溶液に加えられた。得られた混合物が室温で16時間かき混ぜられた。混合物から得られた溶媒が(ほぼ乾燥するまで)蒸発させられた。蒸発後の残留物は、飽和の炭酸水素ナトリウム塩の溶液中で取り出され、酢酸エチルで3回抽出された。得られた器官活動相(organic phase)は乾燥し、溶媒は蒸発させられ、かつ蒸発後の残留物はクロマトグラフィーにより測定された(シクロヘキサン/酢酸エチル=1:20+0.5%水酸化アンモニウム水溶液)。
【0068】
1.17gの(a)および(b)トランスジアステレオマーの混合物、並びに、0.62gの(c)および(d)シスジアステレオマーの混合物が得られた。
(a)および(b)トランスジアステレオマーの混合物:
1H NMR: (DMSO-d6): 7.00 (s, 1H, NH), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.54 (d, 1H, H14, J = 8.3 Hz), 5.42 (bs, 1H, NHOH), 5.07 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.7 Hz), 5.03 (dd, 1H, H20trans, J = 11.2 Hz, J = 1.7 Hz), 4.50, 4.49 (2d, 1H, 11-OH, J = 6.1 Hz), 3.42 (t, 1H, H11, J = 6.1 Hz), 2.80-3.30 (m, 4H, H22, H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.8 Hz).
(c)および(d)シスジアステレオマーの混合物:
1H NMR: (DMSO-d6): 7.02 (s, 1H, NH), 6.14 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.1 Hz), 5.56 (d, 1H, H14, J = 8.2 Hz), 5.48 (bs, 1H, NHOH), 5.07 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.7 Hz), 5.03 (dd, 1H, H20trans, J = 11.1 Hz, J = 1.7 Hz), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6.1 Hz), 3.42 (t, 1H, H11, J = 6.1 Hz), 3.23 (m, 1H, H22), 2.68, 2.56 (2m, 2H, H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.7 Hz).
【0069】
StepB.トランスジアステレオマーの混合物:
塩酸塩の形での14−O−{[(1S,3S)−3−(ヒドロキシルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
塩酸塩の形での14−O−{[(1R,3R)−3−(ヒドロキシルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
150mgの14−O−{[(1S,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのトランスジアステレオマーの混合物を、ジエチルエーテルおよび0.1Nの塩酸中に分散させた。得られた水溶液は凍結乾燥(lyophilization)により測定された。
【0070】
134mgの塩酸塩の形での14−O−{[(1S,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび塩酸塩の形での14−O−{[(1R,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのトランスジアステレオマーの混合物が得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 11.20 (s, 2H, NH2+), 10.60 (s, 1H, NH2+OH), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 8.3 Hz), 5.06 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.8 Hz), 5.03 (dd, 1H, H20trans, J = 11.2 Hz, J = 1.8 Hz), 4.52 (m, 1H, 11-OH), 3.15-3.45 (m, 5H, H11, H22, H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.8 Hz).
MS-ESI: 508 (M+)
【0071】
〔実施例2〕
シスジアステレオマーの混合物:
塩酸塩の形での14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび塩酸塩の形での14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンは、実施例1 StepAの14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物から、実施例1 StepBの方法と同様の方法で得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 11.25 (s, 2H, NH2+), 10.70 (s, 1H, NH2+OH), 6.14 (dd, 1H, H19, J = 17.6 Hz, J = 11.0 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 8.2 Hz), 5.06 (m, 2H, H20cis, H20trans), 4.52 (m, 1H, 11-OH), 2.70-3.50 (m, 5H, H11, H22, H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.82 (d, 3H, (CH3)17, J = 6.8 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.9 Hz).
MS-ESI: 508 (M+)
【0072】
〔実施例3〕
塩酸塩の形での14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロペンチルスルファニル]−アセチル}−ムチリンは、実施例1の方法と同様の方法で得られた。ただし、14−O−{[3−(ヒドロキシイミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンに代えて、14−O−{[3−(ヒドロキシイミノ)−シクロペンチルスルファニル]−アセチル}−ムチリンを用いた。
1H NMR: (DMSO-d6): 11.35 (s, 2H, NH2+), 10.85 (s, 1H, NH2+OH), 6.15 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 8.3 Hz), 5.06 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.3 Hz), 5.02 (dd, 1H, H20trans, J = 11.2 Hz, J = 1.3 Hz), 4.55 (bs, 1H, 11-OH), 3.80, 3.70 (2m, 1H, H), 3.0-3.5 (m, 4H, H11, H22, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.82 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.8 Hz).
MS-ESI: 494 (M+).
【0073】
〔実施例4〕
StepA.トランスジアステレオマーの混合物:
14−O−{[(1S,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
14−O−{[(1R,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
0.9mlのホルミル酸を、1.9mlの無水酢酸中において50℃で加熱し、得られた混合物を冷却した。実施例1 StepAで得られた14−O−{[(1S,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのトランスジアステレオマーの混合物1.01gに0℃で加えられた。得られた混合物が室温で16時間かき混ぜられた。混合物から得られた溶媒が(乾燥するまで)蒸発させられた。蒸発後の残留物はクロマトグラフィーにより測定された(シクロヘキサン/酢酸エチル=1:2+0.5%酢酸)。
【0074】
221mgの14−O−{[(1S,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのトランスジアステレオマーの混合物が得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 9.30 (bs, 1H, NOH), 8.18, 7.98 (2s, 1H, CHO), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.1 Hz), 5.54 (d, 1H, H14, J = 8.3 Hz), 5.04 (m, 2H, H20cis, H20trans), 4.50 (bs, 1H, 11-OH), 4.29, 3.80 (2m, 1H, H), 3.10-3.60 (m, 4H, H11, H22, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 6.9 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 7.0 Hz).
MS-ESI: 558 (MNa+)
【0075】
StepB.トランスジアステレオマーの混合物:
ナトリウム塩の形での14−O−{[(1S,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
ナトリウム塩の形での14−O−{[(1R,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
142mgの14−O−{[(1S,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのトランスジアステレオマーの混合物を、ジオクサン(dioxane)10mlに溶解させた。得られた混合物を0.1Nの水酸化ナトリウム2.4mlで処理した。得られた水溶液は凍結乾燥(lyophilization)により測定された。
【0076】
ナトリウム塩の形での14−O−{[(1S,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンが得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 7.99, 7.70 (2bs, 1H, CHO), 6.12 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.1 Hz), 5.54 (d, 1H, H14, J = 8.0 Hz), 4.94-5.18 (m, 2H, H20cis, H20trans), 4.50 (bs, 1H, 11-OH), 4.25 (m, 1H, H), 3.00-3.60 (m, 4H, H11, H22, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 6.5 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.4 Hz).
MS-ESI: 534 (M-), 558 (MNa+)
【0077】
〔実施例5〕
シスジアステレオマーの混合物:
14−O−{[(1S,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンは、実施例1 StepAの14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物から、実施例4 StepAの方法と同様の方法で得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 9.40 (bs, 1H, NOH), 8.18, 7.94 (2s, 1H, CHO), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.54 (d, 1H, H14, J = 8.3 Hz), 5.06 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.7 Hz), 5.03 (dd, 1H, H20trans, J = 11.2 Hz, J = 1.7 Hz), 4.49 (bs, 1H, 11-OH), 4.00 (m, 1H, H), 3.10-3.60 (m, 3H, H11, H22), 2.76 (m, 1H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 7.0 Hz).
MS-ESI: 558 (MNa+)
シスジアステレオマーの混合物:
ナトリウム塩の形での14−O−{[(1S,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびナトリウム塩の形での14−O−{[(1R,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンは、14−O−{[(1S,3R)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R,3S)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物から、実施例4 StepBの方法と同様の方法で得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 8.05, 7.75 (2bs, 1H, CHO), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.54 (d, 1H, H14, J = 8.2 Hz), 5.00-5.10 (m, 2H, H20cis, H20trans), 4.50 (bs, 1H, 11-OH), 3.97 (m, 1H, H), 3.10-3.40 (m, 3H, H11, H22), 2.70 (m, 1H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 6.1 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.6 Hz).
MS-ESI: 534 (M-), 558 (MNa+)
【0078】
〔実施例6〕
14−O−{[(3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロペンチルスルファニル)−アセチル]−ムチリンは、実施例3の14−O−{[(3−ヒドロキシアミノ−シクロペンチルスルファニル)−アセチル]−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物から、実施例4 StepAの方法と同様の方法で得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 9.85, 9.43 (2bs, 1H, NOH), 8.18, 7.93 (2s, 1H, CHO), 6.14 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 8.2 Hz), 5.06 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.8 Hz), 5.03 (dd, 1H, H20trans, J = 11.2 Hz, J = 1.8 Hz), 4.76, 4.61, 4.35, 4.23 (2bs, 1H, H), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6.1 Hz), 3.41 (t, 1H, H11, J = 6.1 Hz), 3.15-3.35 (m, 2H, H22), 3.11 (m, 1H, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.8 Hz).
MS-ESI: 544 (MNa+)
ナトリウム塩の形での14−O−{[(3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロペンチルスルファニル)−アセチル]−ムチリンは、14−O−{[(3−ヒドロキシアミノ−シクロペンチルスルファニル)−アセチル]−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物から、実施例4 StepBの方法と同様の方法で得られた。
1H NMR: (DMSO-d6): 7.93, 7.65 (2bs, 1H, CHO), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 17.7 Hz, J = 11.2 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 8.1 Hz), 5.06 (dd, 1H, H20cis, J = 17.7 Hz, J = 1.6 Hz), 5.03 (dd, 1H, H20trans, J = 11.2 Hz, J = 1.6 Hz), 4.45 (bs, 1H, 11-OH), 4.14, 3.98 (2bm, 1H, H), 3.00-3.50 (m, 4H, H11, H22, H), 2.4 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.7 Hz).
MS-ESI: 520 (M-), 544 (MNa+)
【0079】
〔実施例7〕
14−O−{[(1R,3S)−3−(アセチル−アセトキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
14−O−{[(1S,3R)−3−(アセチル−アセトキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
5mlの乾燥したTHF中において、0.36mlの無水酢酸が、実施例1 StepAで得られた14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物500mgに0℃で加えられた。得られた混合物が室温で72時間かき混ぜられた。得られた混合物は、水およびEtOAc中で分離された。水溶液層は、EtOAcで3回抽出された。得られた混合物の有機層は、食塩水、水および乾燥されたMgSOで洗浄され、溶媒は(乾燥するまで)蒸発させられ、かつ蒸発後の残留物はクロマトグラフィーにより測定された(シクロヘキサン/酢酸エチル=1:2+0.5%AcOH)。
【0080】
416mgの14−O−{[(1R,3S)−3−(アセチル−アセトキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(アセチル−アセトキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物が得られた。
1H NMR: δ (400 MHz, DMSO-d6) = 6.13 (dd, 1H, H19, J = 11.0 Hz, J = 17.4 Hz), 5.54 (d, 1H, H14, J = 8.2 Hz), 5.00 -5.10 (m, 2H, H20), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 5.0 Hz), 4.21 (m, 1H, H3’), 3.42 (t, 1H, J = 5.5 Hz, H11), 2.77 (t, 1H, H1’, J = 11.0 Hz), 2.40 (s, 1H, H4), 2.21 (s, 3 H, CH3 of OAc), 1.90 (bs, 3 H, CH3 of NAc ), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.3 Hz), 0.62 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.9 Hz).
MS-ESI: 614 (MNa+)
【0081】
〔実施例8〕
14−O−{[(1R,3S)−3−(アセトキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
14−O−{[(1S,3R)−3−(アセトキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
1.5mlの乾燥したTHF中において、0.093mlの無水酢酸が、実施例1 StepAで得られた14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物500mgに−15℃で加えられた。得られた混合物が0℃で1時間かき混ぜられた。得られた混合物は、水およびEtOAc中で分離された。水溶液層は、EtOAcで3回抽出された。得られた混合物の有機層は、食塩水、水および乾燥されたMgSOで洗浄され、溶媒は(乾燥するまで)蒸発させられ、かつ蒸発後の残留物はクロマトグラフィーにより測定された(シクロヘキサン/酢酸エチル=1:2+0.5%AcOH)。
【0082】
202mgの14−O−{[(1R,3S)−3−(アセトキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(アセトキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物が得られた。
1H NMR: δ (400 MHz, DMSO-d6) = 7.65 (d, 1H, NH, J = 5.7 Hz), 6.14 (dd, 1H, H19, J = 6.4 Hz, J = 11.2 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 8.2 Hz), 5.00 -5.10 (m, 2H, H20), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6.0 Hz), 3.42 (t, 1H, J = 6.0 Hz, H11), 2.75-2.88 (m, 1H, H3’), 2.62 - 2.75 (m, 1H, H1’), 2.40 (s, 1H, H4), 2.00 (s, 3H, CH3 of OAc), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.1 Hz), 0.62 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.6 Hz).
MS-ESI: 572 (MNa+)
【0083】
〔実施例9〕
14−O−{[(1R,3S)−3−(イソブチリルオキシアミノアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
14−O−{[(1S,3R)−3−(イソブチリルオキシアミノアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
15mlの乾燥したTHF中において、0.44mlのイソブチル無水酢酸が、実施例1 StepAで得られた14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物1331mgに0℃で加えられた。得られた混合物が0℃で2時間かき混ぜられた。得られた混合物は、水およびEtOAc中で分離された。水溶液層は、EtOAcで3回抽出された。得られた混合物の有機層は、食塩水、水および乾燥されたMgSOで洗浄され、溶媒は(乾燥するまで)蒸発させられ、かつ蒸発後の残留物はクロマトグラフィーにより測定された(シクロヘキサン/酢酸エチル=1:1)。
【0084】
1054mgの14−O−{[(1R,3S)−3−(イソブチリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(イソブチリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物が得られた。
1H NMR: δ (400 MHz, DMSO-d6) = 7.67 (d, 1H, NH, J = 5.5 Hz), 6.13 (dd, 1H, H19, J = 11.0 Hz, J = 17.9 Hz), 5.55 (d, 1H, H14, J = 6.4 Hz), 5.00 -5.10 (m, 2H, H20), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6.0 Hz), 3.42 (t, 1H, J = 6.0 Hz, H11), 2.77-2.87 (m, 1H, H3’), 2.65 - 2.74 (m, 1H, H1’), 2.52 - 2.59 (m, 1H, CH(CH3)2 of iBu), 2.40 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.08 (d, 6H, (CH3)2 of iBu, J = 6.9 Hz), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 6.9 Hz), 0.63 (d, 3H, (CH3)16, J = 6.9 Hz).
MS-ESI: 600 (MNa+)
【0085】
〔実施例10〕
14−O−{[(1R,3S)−3−(ピバリル(Pivaloyl)オキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
14−O−{[(1S,3R)−3−(ピバリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
1.5mlの乾燥したTHF中において、0.2mlのピバリル(Pivaloyl)無水酢酸が、実施例1 StepAで得られた14−O−{[(1R,3S)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物500mgに0℃で加えられた。得られた混合物が0℃で1.5時間かき混ぜられた。得られた混合物は、水およびEtOAc中で分離された。水溶液層は、EtOAcで3回抽出された。得られた混合物の有機層は、食塩水、水および乾燥されたMgSOで洗浄され、溶媒は(乾燥するまで)蒸発させられ、かつ蒸発後の残留物はクロマトグラフィーにより測定された(シクロヘキサン/酢酸エチル=1:1+0.5%酢酸)。
【0086】
591mgの14−O−{[(1R,3S)−3−(ピバリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1S,3R)−3−(ピバリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンのシスジアステレオマーの混合物が得られた。
1H NMR: δ (400 MHz, DMSO-d6) = 7.70 (dd, 1H, NH, J = 2.20 Hz, J = 5.90 Hz), 6.15 (dd, 1H, H19, J = 11.0 Hz, J = 17.6 Hz), 5.56 (d, 1H, H14, J = 8.0 Hz), 5.02 -5.10 (m, 2H, H20), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 5.9 Hz), 3.42 (t, 1H, J = 5.9 Hz, H11), 2.64 - 2.88 (m, 2H, H1’, H3’), 2.40 (s, 1H, H4), 1.35 (s, 3H, (CH3)15), 1.15 (s, 9H, (CH3)2of t-Bu), 1.05 (s, 3H, (CH3)18), 0.81 (d, 3H, (CH3)17, J = 7.0 Hz), 0.62 (d, 3H, (CH3)16, J = 7.0 Hz).
MS-ESI: 614 (MNa+)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iで表されることを特徴とする化合物。
【化1】

上記一般式Iにおいて、Rは水素原子でありかつRはヒドロキシル基もしくはアシルオキシ基であるか、または
Rはアシル基でありかつRはヒドロキシル基もしくはアシルオキシ基であり、
Xは硫黄原子、酸素原子またはNR10であり、R10は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;
Yは硫黄原子または酸素原子であり;
は水素原子または1つ以上の置換体、例えば(プレウロ)ムチリンが属する有機化学分野で従来公知の置換基を含む置換体であり;
は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;
は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり;
およびR’は水素原子、重水素またはハロゲン原子であり;
、RおよびRは水素原子、ハロゲン原子または重水素であり;
mは0〜4より選択された数字であり、
nは0〜10より選択された数字であり、かつ
pは0〜10より選択された数字である;
ただし、n+pは少なくとも1である。
【請求項2】
上記一般式Iにおいて、R、R、R’、R、R、RおよびRは水素原子であり、
Xは酸素原子であり、
Yは硫黄原子であり、
mは0〜4より選択された数字であり、好ましくは、mは0であり、
nは0〜8、好ましくは0〜7より選択された数字であり、
pは0〜8、好ましくは0〜7より選択された数字であり、
n+pは少なくとも2、好ましくは9未満、より好ましくはn+pは3または4であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
14−O−[((ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニルまたはシクロアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[((ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキル)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、
14−O−[((ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリン、および
14−O−[(((アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルオキシ)−アルキルスルファニルまたはアルキル−オキシ)−アセチル、チオアセチルまたはイミノ−オキシ]−ムチリンからなる群より選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
[(ヒドロキシまたはアシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステルおよび[(アシル−ヒドロキシまたはアシル−アシルオキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
[3−(ヒドロキシアミノ)−シクロペンチルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(ヒドロキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロペンチルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(アセチル−アセトキシ−アミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(アセトキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、
[3−(イソブチリルオキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステル、および
[3−(ピバリル(Pivaloyl)オキシアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−酢酸ムチリン−14−yl−エステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
塩および/または溶媒化合物の形であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
医薬品用であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を、必要に応じて効果的な量を投与することを特徴とする細菌によって引き起こされる病気の処置方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を、少なくとも補形薬とともに用いることを特徴とする医薬品の合成方法。
【請求項10】
さらに、活性薬剤を用いることを特徴とする請求項9に記載の医薬品の合成方法。

【公表番号】特表2008−546810(P2008−546810A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518554(P2008−518554)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【国際出願番号】PCT/AT2006/000260
【国際公開番号】WO2007/000004
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(507421957)ナブリヴァ セラピュティクス アクチエンゲゼルシャフト (8)
【Fターム(参考)】