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ヒドロキシプロピルセルロース微粒子
説明

ヒドロキシプロピルセルロース微粒子

【課題】
本発明は、薬物溶出率、及び成形性に優れた固形薬剤、及びそのために用いられ結合剤としての新たな性質を有するヒドロキシプロピルセルロースを提供することを目的とする。
【解決手段】
累積粒度分布における50%粒子径が15μm以上40μm未満であり、ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%の範囲にあり、かつ2質量%の水溶液の20℃における粘度が、1000〜4000mPa・sの範囲であるヒドロキシプロピルセルロース微粒子を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシプロピルセルロース微粒子、その製造方法並びに当該微粒子を含有して成る固形製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
固形製剤の製造方法として直接打錠法や顆粒圧縮法などが知られている。直接打錠法は、造粒操作を伴う顆粒圧縮法に比べて工程が短く、バリデーションの点からも優れている。しかし、直接打錠法は、粉体特性の影響を受けやすいので、主薬や添加剤の粉体物性の適切な制御、製造機器やプロセスの選択などが、安定的な錠剤製造の観点から重要である。直接打錠法において特に大きな問題となるのは圧縮成形性である。圧縮成形性が低いと成形によって得られた錠剤は低硬度、高摩損度になる。その結果、包装・充填工程や輸送過程で錠剤が破損しやすくなる。圧縮成形性を高めるために結合剤が用いられる。ところが、乾式直接打錠法において利用可能で、少量の添加で結合力を発揮できる結合剤として、満足できるものは多くなかった。
【0003】
ところで、ヒドロキシプロピルセルロースは、例えば、医薬品の顆粒剤や錠剤などの固形製剤に添加される結合剤や成形基剤として、セラミックスを製造するための結合剤として、フィルムやコーティング剤として、または粘度調整剤、分散剤若しくは粘着剤として、用いられている。
ヒドロキシプロピルセルロースは、通常、粒子状にして供給される。ヒドロキシプロピルセルロース粒子の調製法としてスプレードライ法が報告されている。スプレードライ法を用いた場合、目的の粒子を得るためには希薄溶液からの粒子調製が必要であり、生産性の点で問題を有していた。また、特許文献1には、貼付剤の粘着層に用いるための、粒子径が1〜150μmであるヒドロキシプロピルセルロース粒子が開示されている。また、特許文献2や特許文献3には、固形製剤に用いるための、乾式レーザー回折法により測定される体積平均粒子径が25μm以下の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粒子が開示されている。特許文献4には、平均粒子径が10〜100μmであり、かつBET法で測定した比表面積が1.0m/g以上の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを用いた固形製剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−199660号公報
【特許文献2】特開2001−200001号公報
【特許文献3】特開2001−322927号公報
【特許文献4】特開2008−133258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これら特許文献では、薬物溶出率において、改善が見られることが開示されているものの、特にその固形薬剤における硬度の面において、大きな改善は見られておらず、成形性における問題があった。
本発明は、薬物溶出率、及び成形性に優れた固形薬剤、及びそのために用いられ結合剤としての新たな性質を有するヒドロキシプロピルセルロースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ある特定のヒドロキシプロポキシ基の含有率と粘度を有するヒドロキシプロピルセルロースの微粉砕品を用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、
累積粒度分布における50%粒子径が15μm以上40μm未満であり、ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%の範囲にあり、かつ2質量%の水溶液の20℃における粘度が、1000〜4000mPa・sの範囲であるヒドロキシプロピルセルロース微粒子に関し、
累積粒度分布における50%粒子径が15μm以上25μm未満であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明のヒドロキシプロピルセルロースを用いて直接打錠法で錠剤を調整した場合に、成形性、及び薬物徐放性に優れた錠剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1、比較例1、及び比較例2で調整された錠剤の薬物溶出率の時系列変化を示す図である、
【図2】実施例2、比較例4、比較例5、及び比較例6で調整された錠剤の薬物溶出率の時系列変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のヒドロキシプロピルセルロース微粒子は、累積粒度分布における50%粒子径(D50)が、好ましくは15μm以上40μm未満、より好ましくは15μm以上25μm未満、さらに好ましくは15μm以上20μm未満である。
また、本発明に用いられるヒドロキシプロピルセルロース微粒子は、累積粒度分布における10%粒子径(D10)が、好ましくは10μm以下、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは3〜9μmである。また累積粒度分布における90%粒子径(D90)が、好ましくは30〜60μm、より好ましくは30〜50μm、さらに好ましくは30〜40μmである。さらに(D90−D10)/D50の比は、好ましくは0.1〜7、より好ましくは0.5〜5、さらに好ましくは1〜3である。ヒドロキシプロピルセルロース微粒子の粒度分布は、例えば、分級によって調製することができる。
本発明に用いられるヒドロキシプロピルセルロース微粒子の形状は特に制限されない。なお、累積粒径分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、東日本コンピュータ社製「LDSA−2400」)を用いて、空気圧3.0kgf/cm2、焦点距離100mmの条件で測定したものである。また、粒子形状は走査型電子顕微鏡(例えば、日本電子社製「JSM−7330」)で観察することができる。
【0011】
本発明に用いられるヒドロキシプロピルセルロース微粒子は、WO2011/065350などに記載の公知の方法に従って製造することができる。具体的には、原料のセルロースに、水酸化ナトリウムを作用させてアルカリセルロースとし、次いでアルカリセルロースとアルキレンオキサイドとを置換反応させることによって得られる。置換反応の後、反応液に、酢酸や塩酸などの酸を加えて水酸化ナトリウムを中和し、次いで精製することができる。この置換反応によってセルロースのグルコース環単位中の−OH基の一部または全部が−(CH2CH(CH3)−O)m−H基に置換される。ここでmは1以上の自然数である。
【0012】
本発明に用いられるヒドロキシプロピルセルロースは、ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%の範囲にあることが好ましく、53〜78質量%の範囲にあることがより好ましい。なお、ヒドロキシプロポキシ基の含有量は、USP24(米国薬局方)による方法や、特開2002−207030号公報に記載の方法に準じた方法によって求めることができる。
【0013】
本発明のヒドロキシプロピルセルロース微粒子は、顆粒剤や錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)などの固形製剤に添加される結合剤や成形基剤として、セラミックスを製造するための結合剤として、フィルムやコーティング剤として、その他、粘度調整剤、分散剤、粘着剤などとして用いることができる。これらのうち、本発明のヒドロキシプロピルセルロース微粒子は、顆粒剤や錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)などの固形製剤に用いることが好ましく、乾式直接打錠法によって得られる固形製剤に用いることが特に好ましい。
【0014】
本発明の固形製剤は、前述のような特徴を持つ本発明のヒドロキシプロピルセルロース微粒子を含有して成るものである。本発明において固形製剤は、顆粒剤、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)などのことであり、好ましくは錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)である。通常、固形製剤には、薬効成分としての主薬が含まれており、さらに、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、徐放化剤、基剤、着色剤、pH調整剤、pH緩衝剤、界面活性剤、安定化剤、酸味料、香料、流動化剤、清涼化剤、甘味料、旨み成分、甘味増強剤などの添加剤が必要に応じて含まれている。本発明の固形製剤においてヒドロキシプロピルセルロース微粒子は主に結合剤または徐放化剤としての機能を持つものとして固形製剤に含有させられる。
【0015】
主薬としては、医薬、農薬、健康食品用成分などが挙げられる。医薬としては、例えば、鎮痛剤、解熱鎮痛剤、頭痛治療剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮静剤、鎮けい剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、抗プラスミン剤、気管支拡張剤、喘息治療剤、糖尿病治療剤、肝疾患治療剤、潰瘍治療剤、胃炎治療剤、健胃消化剤、消化管運動賦活剤、高血圧治療剤、狭心症治療剤、血圧降下剤、低血圧治療剤、高脂血症治療剤、ホルモン剤、抗生物質、抗ウイルス剤、サルファ剤、抗炎症剤、精神神経用剤、眼圧降下剤、制吐剤、止瀉薬、痛風治療剤、不整脈治療剤、血管収縮剤、消化剤、睡眠又は催眠導入(誘導)剤、交感神経遮断剤、貧血治療剤、抗てんかん剤、抗めまい剤、平行傷害治療剤、結核治療剤、ビタミン欠乏症治療剤、痴呆治療剤、尿失禁治療剤、鎮うん剤、口内殺菌剤、寄生虫駆除剤、ビタミン剤、アミノ酸類、ミネラル類などが挙げられる。医薬成分のうち、一般に生薬成分は、打錠成形性が悪いものが多いため、本発明の固形製剤を適用するのが好ましい。
農薬としては、例えば、抗菌剤、抗ウイルス剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺鼠剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料、薬害軽減剤などが挙げられる。
健康食品用成分としては、健康増強を目的のために配合する成分であれば限定されないが、例えば、青汁粉末、アグリコン、アガリクス、アシュワガンダ、アスタキサンチン、アセロラ、アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、海藻粉末、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等)、アルギン酸、いちょう葉エキス、イワシペプチド、ウコン、ウロン酸、エキナセア、エゾウコギ、オリゴ糖、オレイン酸、核タンパク、カツオブシペプチド、カテキン、カリウム、カルシウム、カロチノイド、ガルシニア、L一カルニチン、キトサン、共役リノール酸、キダチアロエ、ギムネマシルベスタエキス、クエン酸、クミスクチン、グリセリド、グリセノール、グルカゴン、グルタミン、グルコサミン、L一グルタミン、クロレラ、クランベリーエキス、キャッツクロー、ゲルマニウム、酵素、高麗人参エキス、コエンザイムQIO、コラーゲン、コラーゲンペプチド、コリウスフォルスコリン、コンドロイチン、サイリウムハスク末、サンザシエキス、サポニン、脂質、L一シスチン、シソエキス、シトリマックス、脂肪酸、植物ステロール、種子エキス、スピルリナ、スクワレン、セイヨウシロヤナギ、セラミド、セレン、セントジョーンズワートエキス、大豆インフラボン、大豆サポニン、大豆ペプチド、大豆レシチン、単糖、タンパク質、チェストツリーエキス、鉄、銅、ドコサヘキサエン酸、トコトリエノール、納豆キナーゼ、納豆菌培養エキス、ナイアシンナトリウム、ニコチン酸、二糖、乳酸菌、ニンニク、ノコギリヤシ、発芽米、ハトムギエキス、ハーブエキス、バレリヤンエキス、パントテン酸、ヒアルロン酸、ビオチン、ピコリン酸クロム、ビタミンA、A2ビタミンB1、B2、B6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ヒドロキシチロソール、ビフィズス菌、ビール酵母、フラクトオリゴ糖、フラボノイド、ブッチャーズブルームエキス、ブラックコホシュ、ブルーベリー、プルーンエキス、プロアントシアニジン、プロテイン、プロポリス、ブロメライン、プロバイオティクス、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、β一カロチン、ペプチド、ベニバナエキス、マイタケエキス、マカエキス、マグネシウム、マリアアザミ、マンガン、ミトコンドリア、ミネラル、ムコ多糖、メラトニン、メシマコブ、メリロートエキス末、モリブデン、野菜粉末、葉酸、ラクトース、リコピン、リノール酸、リポ酸、燐(リン)、ルテイン、レシチン、ロズマリン酸、ローヤルゼリー、DHA、EPA等が挙げられる。
【0016】
添加剤のうち、ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる賦形剤としては、例えば、オリゴ糖(例えば、ラクトース)、糖類、スターチ、加工デンプン、糖アルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール)、無機塩、硫酸カルシウム、アルミニウムおよびマグネシウムシリケート錯体および酸化物等が挙げられる。無機塩の賦形剤の例は、第二リン酸カルシウム二水和物のようなリン酸塩または硫酸塩等が挙げられる。
【0017】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる結合剤としては、例えば、ポビドン、ラクトース、スターチ、加工デンプン、糖類、アラビアゴム、トラガントゴム、グアーガム、ペクチン、ワックス系結合剤、微結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、コポリビドン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0018】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、コーンスターチ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
【0019】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルナウバロウ、硬化植物油、ミネラルオイル、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸、エルカ酸)等が挙げられる。
【0020】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる徐放化剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子等が挙げられる。
【0021】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤等が挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、プルラン等があげられる。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール−アクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、マクロゴールなどの合成高分子;プルランなどの多糖類等が挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD、メタアクリル酸コポリマーSなどのアクリル酸誘導体;セラックなどの天然物等が挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・共重合体乳濁液などのアクリル酸誘導体等が挙げられる。
【0022】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる着色剤としては、例えば、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号等の食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄等が挙げられる。
【0023】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうるpH調整剤としては、製剤技術の分野で通常使用されるものであれば使用でき、例えば、塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸、酢酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、グルタル酸、サリチル酸、酒石酸などの有機酸、またはこれらの塩等が挙げられる。
【0024】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうるpH緩衝剤としては、アミン系緩衝剤および炭酸塩系緩衝剤等が挙げられる。
【0025】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、硬化油、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシポロピレン(30)グリコールなどが挙げられる。
【0026】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる安定化剤としては、トコフェロール、エデト酸四ナトリウム、ニコチン酸アミド、シクロデキストリン類等が挙げられる。
【0027】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる酸味料としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0028】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる香料としては、ストロベリーを含む種々の果実香料並びにヨーグルト香料、レモン油、オレンジ油、メントール等が挙げられる。
【0029】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、タルク等が挙げられる。
【0030】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる清涼化剤としては、メントール、カンフル及びボルネオールなどのテルペン系化合物(モノテルペンアルコールなど)等が挙げられる。
【0031】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる甘味料としては、人工および天然甘味料、例えばアスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、糖の甘味料(例えば、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、スクロース、マルトース、部分加水分解デンプン(例えば、マルチトールのシロップ)、粉あめ(corn syrup solid))、および糖アルコール(例えばソルビトール、キシリトール、マンニトール、グリセリン)ならびに、それらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる旨み成分としては、グルタミン酸、イノシン酸又はその塩等が挙げられる。
【0033】
ヒドロキシプロピルセルロース以外に含有しうる甘味増強剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、有機酸塩及びリン酸塩等が挙げられる。
【0034】
本発明の固形製剤に用いられるヒドロキシプロピルセルロース微粒子の含有量は、特に制限されないが、固形製剤中に0.5〜50質量%であることが好ましく、1〜40質量%であることがより好ましい。
【0035】
固形製剤の製造方法は特に制限されない。例えば、主薬に賦形剤や崩壊剤などを添加混合し、これに結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース微粒子)を練和し、顆粒機等で造粒し、次いで乾燥、整粒し、これにステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を混合して、この混合物を打錠する方法(湿式顆粒打錠法、乾式顆粒打錠法);主薬、賦形剤および基材(ヒドロキシプロピルセルロース微粒子)を混合し、これに滑沢剤を混合して、その混合物を打錠する方法(乾式直接打錠法);などが挙げられる。これらのうち、本発明は、乾式直接打錠法や乾式顆粒打錠法が好ましい。
【実施例】
【0036】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、これらの実施例および比較例は、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0037】
実施例1
ヒドロキシプロピルセルロース微粒子(50%粒子径20μm、2質量%水溶液の20℃における粘度3000mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量63質量%)30質量部、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)0.5質量部、ラクトース(賦形剤)59質量部、シリカ(流動化剤)0.5質量部、およびアセトアミノフェン(原薬)10質量部を、小型回転式錠剤機(VELA5 0312SS2MZ、菊水製作所)を用いて、打錠圧10kNで打錠して錠剤A(錠剤質量200mg)を得た。錠剤の硬度(kgf)は表1に示すとおりであった。
ここで、硬度(kgf)は、ERWEKA硬度計(TBH28、ERWEKA社)を用いて10錠の平均値を算出したものである。
実施例1で得られた錠剤、およびアセトアミノフェノン原末について、溶出試験を行った。
溶出試験は、JP XV パドル法に従って、パドル回転数100rpm、900ml純水、37℃の条件で実施した。アセトアミノフェノンの溶出濃度は吸光度(243nm)から求めた。結果を図1に示す。
【0038】
比較例1
用いるヒドロキシプロピルセルロースが、50%粒子径56μm、2質量%水溶液の20℃における粘度3000mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量63質量%である以外、実施例1と同様に行った。その結果を、表1、及び図1に示す。
【0039】
比較例2
用いるヒドロキシプロピルセルロースが、50%粒子径148μm、2質量%水溶液の20℃における粘度2700mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量63質量%である以外、実施例1と同様に行った。その結果を、表1、及び図1に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
実施例2
ヒドロキシプロピルセルロース微粒子(50%粒子径20μm、2質量%水溶液の20℃における粘度3000mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量63質量%)30質量部、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)0.5質量部、シリカ(流動化剤)0.5質量部、結晶性セルロース(PH−101)(賦形剤)19質量部、およびテオフィリン(原薬)50質量部を、実施例1と同じ装置を用いて、打錠圧10kNで打錠して錠剤(錠剤質量200mg)を得た。錠剤の硬度(kgf)は表3に示すとおりであった。また、実施例1と同様に、薬物の溶出率を測定した。その結果を、図2に示す。尚、テオフィリンの溶出濃度は吸光度(217nm)から求めた。
【0042】
比較例3
用いるヒドロキシプロピルセルロースが、50%粒子径56μm、2質量%水溶液の20℃における粘度3000mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量63質量%である以外、実施例2と同様に行った。その結果を、表3、及び図2に示す。
【0043】
比較例4〜6
ヒドロキシプロピルセルロースの代わりに、表2に示すヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いる以外、実施例2と同様に行った。その結果を表3及び図2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】
【表3】

【0046】
本発明のヒドロキシプロピルセルロースを用いた場合、錠剤の硬度を改良することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
累積粒度分布における50%粒子径が15μm以上40μm未満であり、ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%の範囲にあり、かつ2質量%の水溶液の20℃における粘度が、1000〜4000mPa・sの範囲であるヒドロキシプロピルセルロース微粒子。
【請求項2】
累積粒度分布における50%粒子径が15μm以上25μm未満である、請求項1に記載のヒドロキシプロピルセルロース微粒子。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−87170(P2013−87170A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227660(P2011−227660)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(000004307)日本曹達株式会社 (434)
【Fターム(参考)】