説明

ヒドロキシルアミン誘導体

本発明は、蛋白質折り畳み異常および/または凝集異常に関連する中枢神経系の変性障害の予防、治療および診断に有用な医薬を製造するための、一般式(I)(式中、nは、0、1または2であり;R1およびR2は、互いに独立して、H、OHまたはOCH3であり;R3は、HまたはCH3であり;R4は、H、C1〜C3直鎖状もしくは分枝状アルキルであるか、またはR3と一緒になって、5〜7員炭素環を形成し;R5およびR6は、互いに独立して、H、またはC1〜C5直鎖状もしくは分枝状アルキルである)で示されるヒドロキシルアミノ誘導体、およびその薬学的に許容され得るその塩またはプロドラッグに関する。本発明は、上記式(I)に含まれる新規な化合物、該化合物を製造する方法、およびそれを含む医薬組成物にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛋白質折り畳み異常および/または凝集異常に関連する中枢および末梢神経の変性障害の予防、治療および診断に有用な医薬を製造するための、以下の一般式(I):
【0002】
【化3】

【0003】
(式中、
nは、0、1または2であり;
1およびR2は、互いに独立して、H、OHまたはOCH3であり;
3は、HまたはCH3であり;
4は、H、C1〜C3直鎖状もしくは分枝状アルキルであるか、またはR3と一緒になって、5〜7員炭素環を形成し;
5およびR6は、互いに独立して、H、またはC1〜C5直鎖状もしくは分枝状アルキルである)で示されるヒドロキシルアミノ誘導体、およびその薬学的に許容され得るその塩またはプロドラッグに関する。
【0004】
本発明は、上記式(I)に含まれる新規な化合物、該化合物を製造する方法、およびそれを含む医薬組成物にも関する。
【0005】
発明の分野
本発明は、新規な化合物、該化合物を含む医薬組成物、ならびに中枢および末梢神経系変性障害(例えば、β−アミロイドペプチド、α−シヌクレイン、プリオン蛋白質およびハンチンチンの原線維の形成により誘発されるもの、アルツハイマー病、レビー小体病、パーキンソン病、海綿状脳症、ハンチントン病、および末梢神経系の原発性アミロイドーシスをはじめとする全身性AAアミロイドーシスなど)の処置および診断におけるそれらの使用に関する。
【0006】
発明の背景
近年になり、複数の神経変性障害が、蛋白質折り畳み異常および/または凝集異常により誘発されることが見出された。
【0007】
例えばアルツハイマー病(AD)の最も重要な初期段階の一つは、APP(アミロイド前駆体蛋白質)の蛋白質分解性開裂による、40、42および43aa小ペプチド(β−アミドイド1−40、1−42および1−43)の放出を伴う。ニューロンの変性は、β−アミドロイドペプチド(Aβ)の重合と、その後のニューロン沈着(アミロイド)による。モノマーAβは、正常な代謝の産物であり、ニューロン細胞への毒性はない。Aβは、それ自身のマルチマー集合体およびポリマー集合体を形成すると、ニューロン細胞への強力な毒性を獲得する。こうして、この重合過程の阻害が、ADおよび他の全ての関連病変を処置するための潜在的アプローチとして同定され、この場合、Aβ沈着の存在が解剖病理学的証拠となる。
【0008】
アミロイド様線維障害(amyloid like-disorders)は、これまで予想したものよりもはるかに広範囲にわたると思われ、多くの一般的神経変性病理および神経筋病理に加え、プリオン病を含むと思われる。プリオン病は、散発性または感染性のいずれかの可能性があり、近年まで、蛋白質折り畳みおよび沈着に関連することは知られていなかった。プリオンは、糖脂質アンカー型宿主蛋白質の折り畳みに異常があるプリオン蛋白質(PrPSc)アイソフォームのみで構成されている。プリオン病の患者は、進行性の神経機能不全を発症する。プリオン病は、必ず死に至らしめ、現在まで効果的治療は存在しない。コンゴレッドなどのPrPSc形成を阻害する化合物が、スクレイピー感染培養細胞において効果的である。
【0009】
レビー小体およびレビー神経突起と呼ばれるニューロン内沈着の形成が、別の蛋白質α−シヌクレインの凝集によることも見出され、その折り畳み異常および凝集異常が、ADおよびパーキンソン病の両方の原因の一つであるとも考えられている。
【0010】
US3,184,510には、以下の一般式:
【0011】
【化4】

【0012】
(式中、
XおよびYは、互いに独立して、H、OHまたはOCH3であり;
Zは、HまたはOHであり;
Rは、HまたはCH3であり;
R'は、H、CH3、C25、C37またはi−C37であり;
R''は、CH3、C25、C37またはi−C37である)で示されるN−アルコキシ−およびN−ヒドロキシ−フェニルエチルアミン、ならびにそれらの、血圧を維持および/もしくは上昇させるため使用、局所的血管収縮剤としての使用、ならびに/または気管支平滑筋および胃腸管の弛緩における使用、瞳孔拡大およびアドレナリン作動性神経の刺激における使用が開示されている。CNS活性は、開示されていない。
【0013】
GB1,062,299には、昇圧剤としての、一般式:Ar−CH2−C(CH3)−NH(OR)(式中、Arは、3,4−ジヒドロキシフェニルであり、Rは、HまたはC1〜C8アルキルである)で示される3,4−ジヒドロキシフェニルプロパン誘導体が開示されている。
【0014】
Major, R. T.およびOhly, K. W. J. (Med. and Pharmaceut. Chem. 1961, 4, 51-65)は、式:C65CH2CH(CH3)NHOR(式中、Rは、CH3、C25またはi−C37である)で示されるN−アルコキシ−N−(2−フェニル)イソプロピルアミンの合成を記載し、該化合物をMAO阻害活性についてテストした。
【0015】
Benington, F.; Morin, R. D. and Clark, L. C. Jr. (J. Med. Chem. 1965, 8, 100-104)は、環置換された1−アリール−2−ヒドロキシアミノ−および1−アリール−2−メトキシアミノ−プロパンの合成を記載し、該化合物が一般的な中枢刺激物質であることを実証した。
【0016】
Kende et al.は、Tetrahedron Letters 1991, 14, 1699-1702において、還元剤としてヨウ化サマリウムを用いた、ヒドロキシルアミノ誘導体の合成を記載した。
【0017】
上述の文書のいずれにも、蛋白質および/またはペプチド原線維凝集の阻害物質としての該化合物の使用が述べられていない。
【0018】
WO99/62505には、アミロイドβペプチドのα7ニコチン性アセチルコリン受容体への結合を阻害し得る化合物の投与を含む、神経変性障害の処置方法が記載されている。この特許出願では、一般式:
【0019】
【化5】

【0020】
(式中、R2は水素、C1〜C6アルキル、アリール、またはC7〜C10アラルキルから選択され、R3は水素、C1〜C6アルキル、またはC3〜C10アルケニルから選択される)で示される化合物が請求されている。
【0021】
WO01/30979には、一般式:NHOHCR123(式中、R1、R2およびR3は、独立して、水素、置換または非置換の(C1〜C10)アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アシル、カルボキシル、アミノ、ニトロ、ニトロソ、オキシム、ヒドラゾン、アゾ、チオール、スルホニルおよびハライドから選択される)で示される第一級N−ヒドロキシルアミンを含む医薬組成物、および酸化障害を低下させるためのそれらの使用が開示されている。
【0022】
発明の記載
本発明は、蛋白質折り畳み異常および/または凝集異常を伴う中枢および末梢神経系障害(例えば、アルツハイマー病、レビー小体病、パーキンソン病、海綿状脳症、ハンチントン病、および末梢神経系の原発性アミロイドーシスをはじめとする全身性AAアミロイドーシスなどの、β−アミロイドペプチド、α−シヌクレイン、プリオン蛋白質およびハンチンチンの原線維形成により誘発される障害)の予防、治療および診断のための医薬組成物を製造するための、式(I):
【0023】
【化6】

【0024】
(式中、
nは、0、1または2であり;
1およびR2は、互いに独立して、H、OHまたはOCH3であり;
3は、HまたはCH3であり;
4は、H、C1〜C3直鎖状もしくは分枝状アルキルであるか、またはR3と一緒になって、5〜7員炭素環を形成し;
5およびR6は、互いに独立して、H、またはC1〜C5直鎖状もしくは分枝状アルキルである)で示される化合物、および薬学的に許容され得るその塩またはプロドラッグの使用に関する。
【0025】
本発明は、先に定義した式(I)(ただし、
1およびR2の両者が、一緒に水素であり得ないこと;
nが0であり、R1およびR2が両者ともヒドロキシルであり、R3およびR5が水素である場合、R4がCH3であり得ないこと(GB1,062,299);
nが0であり、R3がHであり、R4がHまたはCH3である場合、R6がC1〜C3直鎖状または分枝状アルキルであり得ないこと(U.S.3,184,510))で示される化合物(ただし、この化合物は、
・ 1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノエタン、(J. Biol. Chem. 1979, 254, 8575-8583);
・ 1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(J. Pharm. Pharmac. 1973, 25, 708-717);
・ 1−(4−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(J. Med. Chem. 1965, 8, 100-104. J. Pharm. Pharmac. 1973, 25, 708-717);
・ 1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(J. Med. Chem. 1965, 8, 100-104, Tetrahedron 1975, 31, 1531-1535);
・ 1−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロキシルアミノブタン、(Tetrahedron Letters 1991, 32, 1699-1702);
・ 1−(3−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(Chem. Pharm. Bull. 1981, 29, 1615);
・ 1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノエタン、(WO92/00968);
・ N−メチル−1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(Xenobiotica 2003, 33, 1013);
・ 1−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(Xenobiotica 2003, 33, 1013);
・ N−メチル−1−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(Xenobiotica 2003, 33, 1013);
・ N−メチル−1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、(Tetrahedron 1975, 31, 2595)
であり得ない)、および薬学的に許容され得るその塩にも関する。
【0026】
好ましい新規化合物は、
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−ブチル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−ブチル−O−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミンである。
【0027】
本発明での使用に好ましい公知の化合物は、
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
である。
【0028】
本発明は、式(I)で示される化合物の可能性のある光学異性体全種およびそれらの混合物、ならびにそれらの代謝産物を包含する。該化合物の結晶形態の幾つかは、多型として存在してもよく、それも本発明に包含される。該化合物の幾つかは、水と溶媒和し、同じくそれらも本発明の範囲に含まれるものとする。本発明は、式(I)で示される化合物の薬学的に許容され得る生物学的前駆体(bioprecursors)およびプロドラッグも包含する。プロドラッグの選択および製造は、例えば、"Design of Prodrugs", H. Bundgaard版、Elsevier, 1985に記載されている。
【0029】
式(I)で示される化合物の適切で薬学的に許容され得る塩としては、無機酸(例えば、硝酸、塩酸、炭酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸)との酸付加塩、および有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸およびサリチル酸)との酸付加塩が挙げられる。
【0030】
本発明の化合物は、様々な方法により製造することができる。
【0031】
第1の方法によれば、式(II):
【0032】
【化7】

【0033】
(式中、R1、R2およびR3は、先に定義したとおりであり、R7は、−C(=O)R4、−CH(R4)−CHOまたは−CH(R4)−CH2−CHOであり、ここでR4は、先に定義したとおりである)で示される化合物を、還元剤の存在下で、式(III):
【0034】
【化8】

【0035】
(式中、R6は、先に定義したとおりである)で示される化合物と反応させて、式(I)(式中、R5は、水素である)で示される化合物を得る。これを次に、式(IV):
【0036】
【化9】

【0037】
(式中、R5は、C1〜C5直鎖状または分枝状アルキルであり、Xは、ハロゲン原子または脱離基であり、好ましくは、メシラート、トシラートまたはトリフラートから選択される)で示される化合物でアルキル化する。
【0038】
あるいは、式(I)(式中、R5は、水素である)で示される化合物を、式(V):
【0039】
【化10】

【0040】
(式中、R8は、水素またはC1〜C4アルキルである)で示される化合物での還元的アルキル化に付してもよい。
【0041】
式(VI):
【0042】
【化11】

【0043】
(式中、n、R1、R2、R3、R4およびXは、先に定義したとおりである)で示される化合物を、塩基の存在下で、式(VII):
【0044】
【化12】

【0045】
(式中、R6は、先に定義したとおりである)で示される化合物と反応させ、次に、得られたカルバマートを加水分解することにより、式(I)(式中、R5は、水素である)で示される化合物を得てもよい。
【0046】
更なる方法によれば、式(VIII):
【0047】
【化13】

【0048】
(式中、n、R1、R2、R3およびR4は、先に定義したとおりである)で示される化合物を、BH3・THF、NaBH4、Zn/NH4Cl、SmI2(Kende, A. S. and Mendoza, J. S. Tetrahedron Letters 1991, 32, 1699-1702)で還元して、式(I)(式中、R5およびR6は、両者とも水素である)で示される化合物を得る。文献に記載された方法および当業者に周知の方法により、N−および/またはO−アルキル化を実行してもよい。
【0049】
一般式(IX):
【0050】
【化14】

【0051】
(式中、n、R1、R2、R3およびR4は、先に定義したとおりである)で示される化合物のアミノ基をYCH2CN(式中、Yは、Cl、BrまたはIである)でアルキル化し、m−CPBAで酸化して、次にヒドロキシルアミンで加水分解することにより、一般式(I)(式中、R5およびR6は、両者とも水素である)で示される化合物を得てもよい(H. Tokuyama et al. Synthesis 2000, 9, 1299-1304)。
【0052】
化合物(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)および(IX)は、市販されているが、または従来法により市販の化合物から製造してもよい。
【0053】
還元的アミノ化は、好ましくは適切な有機溶媒(好ましくはアルコール)中で、窒素雰囲気下、約0℃〜約40℃の温度範囲で実行する。還元は、好ましくは、NaBH4、NaBH3CNから選択される水素化物を用いて実行するか、または接触水素化により実行してもよく、最も適切な触媒はPtO2である。場合により、分子ふるいを反応混合物に添加して、反応を促進してもよい。
【0054】
式(VI)で示される化合物と式(VII)で示される化合物との反応は、アルコール、THF、アセトニトリルなどの溶媒中で、アルカリ条件下、室温〜100℃の温度範囲で実行する。
【0055】
一般式(IV)および(VI)で示される化合物において、Xは、好ましくは、ヨウ素またはメシラートであり、アルキル化は、好ましくは、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールから選択される適切な有機溶媒、より好ましくはエタノール中で、約0℃〜約50℃の温度範囲で実行してもよい。
【0056】
式(I)(式中、R5は、水素である)で示される化合物の、式(V)で示されるアルデヒドでの還元的アルキル化は、アルコール(例えば、メタノールまたはエタノール)またはアセトニトリルなどの適切な有機溶媒中で、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの適切な還元剤の存在下、約0〜約30℃の温度範囲で実行してもよい。
【0057】
一般式(VIII)で示される化合物のニトロ基の、ヒドロキシルアミノ基への還元は、従来法により、好ましくはTHF中でジボランもしくはNaBH4を用いながら窒素雰囲気下、約0℃〜約25℃の温度範囲で実行するか、またはTHF/メタノール中でSmI2を用いて室温で実行してもよい。
【0058】
一般式(IX)で示される化合物の酸化は、Tokuyama, H. et alにより実行してもよい。一般式(IX)で示される化合物を、最初に、適切な有機溶媒、好ましくは、アセトニトリルまたはDMF中で、適切な塩基、好ましくは、Hunig塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)またはK2CO3と共にY−CH2CNで処理し、次に適切な有機溶媒、好ましくはCH2Cl2中で、m−CPBAを用いて室温〜40℃の温度範囲で酸化し、最後のヒドロキシルアミンでの処理は、アルコール性溶媒、好ましくは沸騰メタノール中で実行する。
【0059】
薬理学
本発明の化合物は、異なる種類の自然凝集蛋白質、例えば、アミロド−β1-42、プリオン蛋白質106-126、およびα−シヌクレインのインビトロでの凝集、原線維化および沈着を阻害することができる。
【0060】
我々の実験条件において、ペプチドモノマー(抗凝集プロトコル)またはすでに凝集したもの(脱凝集プロトコル)を、単独かまたは被験化合物の存在下で、37℃で異なる時間間隔でインキュベートし、その後、遠心分離して、上清およびペレットの両方をHPLCまたはチオフラビンT結合アッセイにより分析した。
【0061】
凝集の阻害または原線維の脱凝集の誘導における本発明の化合物の能力は、低μM範囲であり、ペプチド濃度に対するモル比が少なくとも1:10であった。
【0062】
表1に示されるとおり、化合物:N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−o−メチルヒドロキシルアミン(1)および化合物:N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチルヒドロキシルアミン(2)は、試験した3種の蛋白質(Aβ1-42、PrP106-126およびα−シヌクレイン)全てに対して有意な抗凝固性を示す。WO99/62505およびBioorg. Med. Chem. 10 (2002) 3565-3569に記載された公知の化合物:トランス−N−(5,8−ヒドロキシ−3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−N,N−ジプロピルアミン(3)と比較すると、化合物(2)は、3種の蛋白質全ての凝集の阻害が有意により強力であるが、化合物(1)は、Aβ1-42およびα−シヌクレインの凝集阻害がより強力であり、PrP106-126原線維の阻害は同等に強力であった。
【0063】
【表1】

【0064】
経口、非経口、経直腸、舌下、経鼻または経皮投与するための式(I)で示される化合物の医薬組成物は、従来法により、従来の賦形剤または担体を用いて、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences Handbook, XVII版、Mack Pub., N. Y., U.S.A.に開示されたとおり製造してもよい。有効量は、0.1mg/kg〜100mg/kgの範囲内である。最適な投与量は、当業者が決定してもよく、化合物、投与経路および疾患の発症により変動する。患者に関連するパラメータ、例えば、体重、年齢、性別、食事、身体活動、投与期間、関連の併存疾患、および臨床状態も考慮する。
【0065】
経口投与のための好ましい医薬組成物は、好ましくは、錠剤、舌下錠、圧縮錠またはコーティング錠、糖皮錠、サシェ(sachets)、硬または軟ゼラチンカプセル剤である。適切な賦形剤または担体としては、希釈剤、好ましくは、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース;滑沢剤、好ましくは、シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、および/またはポリエチレングリコール;結合剤、好ましくは、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、トラガカント、ポリビニルピロリドン;崩壊剤、好ましくは、デンプン、アルギン酸、アルギン酸塩、デンプングリコール酸ナトリウム;発泡性混合物(effervescing mixtures);染料;甘味料;湿潤剤、好ましくは、レシチン、ポリソルビン酸塩、ラウリル硫酸塩が挙げられ、一般に非毒性である。
【0066】
経口投与のための液体分散体は、好ましくは、シロップ剤、乳濁剤および懸濁剤である。シロップ剤のための適切な担体としては、サッカロース、またはグリセリンおよび/もしくはマンニトールおよび/もしくはソルビトールと混和したサッカロースが挙げられる。懸濁剤および乳濁剤のための適切な担体としては、天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルアルコールが挙げられる。筋肉注射用の懸濁剤または液剤のための適切な担体としては、好ましくは、滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール類、例えばプリピレングリコールが挙げられる。場合により、適量の塩酸リドカインを、注射可能製剤中に含んでいてもよい。
【0067】
静脈内注射または輸注のための適切な担体溶液は、滅菌水または滅菌等張生理食塩水である。
【0068】
坐剤のための適切な賦形剤としては、ココアバター、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤、またはレシチンが挙げられる。
【0069】
以下の実施例は、本発明をより詳細に示している。
【0070】
実施例1
N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−o−エチルヒドロキシルアミン
J. Med. Chem. 1977, 20, 1111-1116に記載されたとおり製造した5,6−ジメトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−ナフタレン−2−オン(1.5g、7.5mmol)を、水(15ml)に溶解して、水(10ml)中のo−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1g、10mmol)およびNa2CO3(0.53g、5mmol)の溶液を、10℃で撹拌しながら滴下した。反応物を室温で一晩放置し、その後、ジエチルエーテルで抽出した。エーテル溶液を真空下で蒸発乾固した。残渣をエタノール20mlおよび濃塩酸(1ml)に溶解し、触媒としてPtO2を用いて3,6×106Pa(50psi)で水素化した。溶媒を減圧下で除去し、水を添加して、水相をNaHCO3で処理して、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させてろ過し、真空下で濃縮乾固した。粗残渣(crude residue)をクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物0.85gを得た。
MS(EI):251.0(M+
【0071】
実施例2
N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−N−プロピル−o−エチルヒドロキシルアミン
実施例1に記載した通り得られたN−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−o−エチルヒドロキシルアミン(0.85g、3.4mmol)を、2−ペンタノン(10ml)に溶解して、1−ブロモプロパン(0.5g、4mmol)および固体K2CO3(0.6g、4.5mmol)で還流した。固体をろ過して、溶媒を真空下で蒸発乾固した。粗残渣(1.2g)をクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物0.28gを得た。
MS(EI):293.2(M+
【0072】
実施例3
N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−N−プロピル−o−エチルヒドロキシルアミン
実施例2に記載した通り得られたN−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル)−N−プロピル−o−エチルヒドロキシルアミン(0.8g、2.7mmol)を、48%HBr(12ml)に溶解して、反応が完了するまで還流した。溶媒を真空下で蒸発乾固して、粗残渣をクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 90:10)により精製し、表題化合物0.5gを得た。
MS(EI):265.2(M+
【0073】
【表2】

【0074】
以下の化合物を、実施例1〜3に記載されたものと同様の手順により得た。
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン。
【0075】
実施例4
N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル)−o−エチルヒドロキシルアミン
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−プロパノン(1.35g、7.5mol)を、H2O(15ml)に溶解し、水(10ml)中のo−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1g、10mmol)およびNa2CO3(0.53g、5mmol)の溶液を、10℃で撹拌しながら滴下した。反応物を室温で一晩放置し、その後、ジエチルエーテルで抽出した。溶媒を蒸発させた後、残渣をEtOH(20ml)および濃塩酸(1ml)に溶解し、その後、3,6×106Pa(50psi)でPtO2を用いて水素化した。溶媒を真空下で除去した。残渣を水30mlに溶解し、水相をNaHCO3で塩基性にして、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させてろ過し、濃縮乾固した。粗残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物0.75gを得た。
MS(EI):239.3(M+
【0076】
実施例5
N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル)−N−プロピル−o−エチルヒドロキシルアミン
実施例4に記載した通り得られたN−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル)−o−エチルヒドロキシルアミン(0.3g、1mmol)を、アセトニトリル(10ml)に溶解し、1−ブロモプロパン(0.135g、1.1mmol)および固体K2CO3(0.83g、6mmol)で還流した。固体をろ過して、溶媒を真空下で蒸発乾固した。粗残渣(0.4g)をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物0.25gを得た。
MS(EI):281.3(M+
【0077】
実施例6
N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−プロピル−o−エチルヒドロキシルアミン
実施例5に記載した通り得られたN−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル)−N−プロピル−o−エチルヒドロキシルアミン
(0.25g、0.9mmol)を、48%HBr(4ml)に溶解して、反応が完了するまで還流した。溶媒を真空下で蒸発乾固して、粗残渣をクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 90:10)により精製し、表題化合物0.16gを得た。
【0078】
【表3】

【0079】
以下の化合物を、実施例4〜6に記載されたものと同様の手順により得た。
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−エチル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−プロピル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−プロピル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−プロピル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−プロピル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−プロピル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロピル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロピル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロピル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロピル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロピル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン。
【0080】
実施例7
Aβ1−42の自然凝集の阻害
Aβ1−42ペプチドの調製
合成Aβ1−42(U. S. Peptide, Rancho Cucamonga, USA)を、H2O/CH3CN 1:1に220μMになるように溶解した。10μgずつに小分けしてEppendorf濃縮機を用いて真空下で18時間凍結乾燥し、−80℃に貯蔵した。
【0081】
Aβ1−42の自然凝集
凍結乾燥したペプチド試料10μgを、150mM NaClを含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に、20μMになるように溶解した。試料を37℃で18時間インキュベートした。13000×gで5分間遠心分離した後、ペレットをギ酸に溶解して、ペレットおよび上清の両方をHPLCにより分析した。凝集の度合いを、総量に比較した、ペレット中のペプチド含量の割合%として決定した。
【0082】
Aβ1−42ペプチドモノマーのHPLC分析
カラム:PLRP−S 100Å、8μm、150×4.6mm、Polymer Laboratories
移動相:10分間で15%Aから70%Bへの勾配
A=H2O+0.01%TFA
B=CH3CN+0.08%TFA
流速: 0.7ml/分
検出器:UV、214nm
【0083】
実施例8
非Aβ成分によるアルツハイマー病アミロイド(NAC、α−シヌクレイン)の自然凝集の阻害
NACペプチドの調製
合成ペプチドNAC(Bachem)を、H2O/CH3CN 1:1+5%TFAに1mg/mlになるように溶解した。40μgずつに小分けして真空下で18時間凍結乾燥し、−80℃で貯蔵した。
【0084】
NACの自然凝集
凍結乾燥したペプチド試料40μgを、150mM NaClを含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に、500μMになるように溶解した。試料を37℃で24時間インキュベートした。13000×gで5分間遠心分離した後、ペレットをギ酸に溶解して、ペレットおよび上清の両方をHPLCにより分析した。凝集の度合いを、用いた総量に比較した、ペレット中のペプチド含量の割合%として決定した。
【0085】
NACペプチドモノマーのHPLC分析
1 ポンプ
1 オートサンプラー
1 UV検出器
ガードカラム:高速ガードカラム、5μm、Vydac
カラム: Protein and Peptide C18、5μm、25×0.46cm、Vydac
移動相: 12分間で95%Aから100%Bへの勾配
A=H2O+0.1%TFA
B=CH3CN+0.08%TFA
流速: 1ml/分
検出器: UV、214nm
【0086】
実施例9
PrP106−126の自然凝集の阻害
PrP106−126ペプチドの調製
合成ペプチドPrP106−126(Bachem)を、H2O/CH3CN 1:1に1mg/mlになるように溶解した。30μgずつに小分けして真空下で18時間凍結乾燥し、−80℃で貯蔵した。
【0087】
PrP106−126の自然凝集
凍結乾燥したペプチド試料30μgを、150mM NaClを含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に、500μMになるように溶解した。試料を37℃で24時間インキュベートした。13000×gで5分間遠心分離した後、ペレットをギ酸に溶解して、ペレットおよび上清の両方をHPLCにより分析した。凝集の度合いを、用いた総量に比較した、ペレット中のペプチド含量の割合%として決定した。
【0088】
PrP106−126ペプチドモノマーのHPLC分析
1 ポンプ
1 オートサンプラー
1 UV検出器
ガードカラム:高速ガードカラム、5μm、Vydac
カラム: Protein and Peptide C18、5μm、25×0.46cm、Vydac
移動相: 12分間で95%Aから70%Bへの勾配
A=H2O+0.1%TFA
B=CH3CN+0.08%TFA
流速: 1ml/分
検出器: UV、214nm
【0089】
実施例10
チオフラビンT(ThT)結合アッセイ
凝集の後、試料を遠心分離して、上清を廃棄した。2μM ThTを含む50mMグリシン−NaOH緩衝液(pH9.4)300μlにペレットを再懸濁させて、5分間インキュベートした。蛍光を、蛍光プレートリーダー(Fusion,Packard)により、励起波長400nmおよび発光波長485nmで測定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
β−アミロイドペプチド、α−シヌクレイン、プリオン蛋白質およびハンチンチンの蛋白質折り畳み異常または凝集異常を伴う中枢および末梢神経系障害の予防および治療のための医薬組成物を製造するための、一般式(I):
【化1】


(式中、
nは、0、1または2であり;
1およびR2は、互いに独立して、H、OHまたはOCH3であり;
3は、HまたはCH3であり;
4は、H、C1〜C3直鎖状もしくは分枝状アルキルであるか、またはR3と一緒になって、5〜7員炭素環を形成し;
5およびR6は、互いに独立して、H、またはC1〜C5直鎖状もしくは分枝状アルキルである)で示される化合物の使用。
【請求項2】
中枢および末梢神経系疾患が、アルツハイマー病、レビー小体病、パーキンソン病、海綿状脳症、ハンチントン病、および末梢神経系の原発性アミロイドーシスをはじめとする全身性AAアミロイドーシスであり、前記疾患の診断のための、請求項1記載の使用。
【請求項3】
化合物が、
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
および薬学的に許容され得るそれらの塩からなる群から選択される、請求項1〜2のいずれか1項記載の使用。
【請求項4】
一般式(I):
【化2】


(式中、
nは、0、1または2であり;
1およびR2は、互いに独立して、H、OHまたはOCH3であり;
3は、HまたはCH3であり;
4は、H、C1〜C3直鎖状もしくは分枝状アルキルであるか、またはR3と一緒になって、5〜7員炭素環を形成し;
5およびR6は、互いに独立して、H、またはC1〜C5直鎖状もしくは分枝状アルキルであるが、ただし
1およびR2の両者が、共に水素であり得ないこと;
nが0であり、R1およびR2が両者ともヒドロキシルであり、R3およびR5が水素である場合、R4がCH3であり得ないこと;
nが0であり、R3がHであり、R4がHまたはCH3である場合、R6がC1〜C3直鎖状または分枝状アルキルであり得ない)で示される化合物(ただし、この化合物は、
・ 1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノエタン、
・ 1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ 1−(4−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ 1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ 1−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロキシルアミノブタン、
・ 1−(3−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ 1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノエタン、
・ N−メチル−1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ 1−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ N−メチル−1−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパン、
・ N−メチル−1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシルアミノプロパンであり得ない)、および薬学的に許容され得るその塩またはプロドラッグ。
【請求項5】
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−ブチル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−ブチル−O−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(1−メチル−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル−メチル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−N−メチル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4,−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−ヒドロキシルアミン;
・ N−(2−メチル−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピル)−N−プロピル−O−エチル−ヒドロキシルアミン;
からなる群から選択される、請求項4記載の化合物、および薬学的に許容され得るその塩。
【請求項6】
適切な賦形剤および/または担体との混合物中に、請求項1または4記載の式(I)で示される化合物を1種以上含む医薬組成物。
【請求項7】
請求項1記載の式(I)で示される化合物1種以上と、アルツハイマー病、レビー小体病、パーキンソン病、海綿状脳症、ハンチントン病、および全身性AAアミロイドーシスから選択される、β−アミロイドペプチド、α−シヌクレイン、プリオン蛋白質およびハンチンチンの蛋白質折り畳み異常および/または凝集異常を伴う中枢および末梢神経系障害の処置のための化合物とを、適切な賦形剤および/または担体と混和して含む、医薬組成物。

【公表番号】特表2007−516251(P2007−516251A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543489(P2006−543489)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014077
【国際公開番号】WO2005/058800
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(505196819)ニューロン・ファーマシューティカルズ・ソチエタ・ペル・アチオニ (12)
【氏名又は名称原語表記】NEWRON PHARMACEUTICALS S.P.A.
【出願人】(506196155)バイキュロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】VICURON PHARMACEUTICALS INC.
【Fターム(参考)】